JP2008300065A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却器を迂回するバイパス通路を備える燃料電池システムであって、このバイパス通路の下流にあるデバイスの温度上昇による劣化を防止できる燃料電池システムを提供すること。
【解決手段】燃料電池システムは、燃料電池と、エアを燃料電池に導入するエア供給管と、エアを圧縮し、この圧縮したエアを、エア供給管を介して燃料電池に供給する圧縮機21と、エア供給管に設けられ、このエア供給管を流れるエアを冷却する冷却器と、エア供給管のうち記冷却器の上流側と下流側とをバイパスするバイパス管と、バイパス管に流れるエア量を調整するバイパス弁と、を備える。燃料電池システムは、バイパス弁が故障して、エアが冷却器を通過できないことを検知する故障検知部42と、この故障検知部42でバイパス弁の故障を検知した場合には、燃料電池の発電出力を制限する圧縮機制御部46およびVCU制御部47と、をさらに備えることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、燃料電池システムに関する。詳しくは、エアを冷却する冷却器をバイパスする機能を備える燃料電池システムに関する。
近年、自動車の新たな動力源として燃料電池システムが注目されている。燃料電池システムは、例えば、反応ガスを化学反応させて発電する燃料電池と、反応ガス流路を介して燃料電池に反応ガスを供給する反応ガス供給装置と、この反応ガス供給装置を制御する制御装置と、を備える。
燃料電池は、例えば、数十個から数百個のセルが積層されたスタック構造である。ここで、各セルは、膜電極構造体(MEA)を一対のセパレータで挟持して構成され、膜電極構造体は、アノード電極(陽極)およびカソード電極(陰極)の2つの電極と、これら電極に挟持された固体高分子電解質膜とで構成される。
この燃料電池のアノード電極に反応ガスとしての水素ガスを供給し、カソード電極に反応ガスとしての酸素を含む空気を供給すると、電気化学反応により発電する。この発電時に生成されるのは、基本的に無害な水だけであるため、環境への影響や利用効率の観点から、燃料電池が注目されている。
ここで、カソード電極に供給される空気は、従来より、大気中の空気から取り込んだものが用いられる。具体的には、燃料電池システムに圧縮機を設け、この圧縮機で大気中の空気を圧送することにより、発電に必要な量の空気をカソード電極に供給する。しかしながら、圧縮されてその温度が上昇した空気を燃料電池に供給し続けると、上述の電解質膜が劣化してしまうため、空気が流れる通路上には、圧縮された空気を冷却する冷却器が設けられる。
ところで、燃料電池システムを低温始動する場合には、安定した発電が可能となるまで、燃料電池を暖機する必要がある。そこで、特許文献1には、冷却器を迂回するバイパス通路と、冷却器を介して空気を供給する状態、およびバイパス通路を介して空気を供給する状態を切り換えるバイパス弁と、を備える燃料電池システムが示されている。
この燃料電池システムによれば、低温始動する際には、バイパス弁を作動させて、圧縮された空気を、バイパス通路を流通させて燃料電池に供給することにより、燃料電池の暖機を促進することができる。
特開2003−208914号公報
しかしながら、例えば、暖機が終了し、バイパス通路を介して空気を供給する状態から、冷却器を介して空気を供給する状態に切り換える際に、バイパス弁が故障すると、圧縮されて温度が上昇した空気が燃料電池に供給され続けることとなる。このような状態で燃料電池の発電を継続すると、燃料電池や加湿器などといった、バイパス通路の下流に設けられたデバイスの温度が上昇してしまい、これらデバイスが劣化してしまうおそれがある。
本発明は、冷却器を迂回するバイパス通路を備える燃料電池システムであって、このバイパス通路の下流にあるデバイスの温度上昇による劣化を防止できる燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明の燃料電池システムは、水素ガスとエアとの反応により発電を行う燃料電池(例えば、後述の燃料電池10)と、エアを前記燃料電池に導入するエア供給管(例えば、後述のエア供給管23)と、エアを圧縮し、この圧縮したエアを、前記エア供給管を介して前記燃料電池に供給する圧縮機(例えば、後述の圧縮機21)と、前記エア供給管に設けられ、当該エア供給管を流れるエアを冷却する冷却器(例えば、後述の冷却器22)と、前記エア供給管のうち前記冷却器の上流側と下流側とをバイパスするバイパス流路(例えば、後述のバイパス管31)と、前記バイパス流路に流れるエア量を調整するバイパスバルブ(例えば、後述のバイパス弁32)と、を備える燃料電池システム(例えば、後述の燃料電池システム1)であって、前記バイパスバルブが故障して、エアが前記冷却器を通過できないことを検知する故障検知手段(例えば、後述の開度センサ235および故障検知部42)と、当該故障検知手段で前記バイパスバルブの故障を検知した場合には、前記燃料電池の発電出力を制限する発電出力制限手段(例えば、後述の発電出力制限部41、圧縮機制御部46、およびVCU制御部47)と、をさらに備えることを特徴とする。
この発明によれば、エア供給管のうち冷却器の上流側と下流側とをバイパスするバイパス流路と、このバイパス流路に流れるエア量を調整するバイパスバルブとを設けた。これにより、バイパスバルブを調整して、圧縮機で圧縮したエアを、冷却器を介して燃料電池に供給したり、バイパス流路を介して燃料電池に供給したりできる。これにより、燃料電池に供給するエアの温度を調整することができる。
また、バイパスバルブが故障して、エアが冷却器を通過できないことを検知する故障検知手段と、故障を検知した場合には燃料電池の発電出力を制限する発電電力制限手段と、をさらに設けた。これにより、バイパスバルブが故障し、エアが冷却器を通過できなくなった場合、燃料電池の発電出力が制限されることとなる。これに伴い、発電に必要なエアの供給量が低減するため、圧縮機から吐出されるエアの温度が下がることとなり、これにより、バイパス流路の下流に設けられたデバイスが劣化するのを防止できる。また、燃料電池システムを車両に搭載した場合であっても、エアの吐出温度を下げることにより、この車両が走行不能になることを防止できる。
この場合、前記エア供給管のうち前記バイパス流路の下流に設けられたデバイス(例えば、後述の加湿器29および燃料電池10)の温度がその耐熱温度(例えば、後述の使用許可温度)以下となるような、前記燃料電池に供給するエアのエア量および/またはエア圧を算出するエア供給算出手段(例えば、後述のエア供給算出部43)と、前記エア供給算出手段により算出されたエア量および/またはエア圧に基づいて前記燃料電池の発電出力の制限量を算出する制限出力算出手段(例えば、後述の制限出力算出部45)と、をさらに備え、前記発電出力制限手段は、前記エア供給算出手段により算出されたエア量および/またはエア圧に応じたエアを前記燃料電池に供給するとともに、前記制限出力算出手段により算出された制限量に基づいて前記燃料電池の発電出力を制限することが好ましい。
この発明によれば、例えば、耐熱温度以下となるようなエアのエア圧が算出され、このエア圧に応じた発電出力の制限量が算出される。さらに、このエア圧に応じたエアが燃料電池に供給されるとともに、発電出力が制限量に応じて制限されることとなる。これにより、バイパス流路の下流に設けられたデバイスを確実に保護できる。
この場合、前記デバイスは、エアを加湿する中空糸膜を有する加湿器(例えば、後述の加湿器29)を含むことが好ましい。
この発明によれば、加湿器により加湿されたエアを燃料電池に供給しつつ、この加湿器を耐熱温度以下にしながら、発電を継続することができる。
本発明の燃料電池の制御方法は、水素ガスとエアとの反応により発電を行う燃料電池と、エアを前記燃料電池に導入するエア供給管と、エアを圧縮し、この圧縮したエアを、前記エア供給管を介して前記燃料電池に供給する圧縮機と、前記エア供給管に設けられ、当該エア供給管を流れるエアを冷却する冷却器と、前記エア供給管のうち前記冷却器の上流側と下流側とをバイパスするバイパス流路と、前記バイパス流路に流れるエア量を調整するバイパスバルブと、を備える燃料電池システムの制御方法であって、前記バイパスバルブが故障して、エアが前記冷却器を通過できないことを検知し、このバイパスバルブの故障を検知した場合には、前記燃料電池の発電出力を制限することが好ましい。
この場合、前記エア供給管のうち前記バイパス流路の下流に設けられたデバイスの温度がその耐熱温度以下となるような、前記燃料電池に供給するエアのエア量および/またはエア圧を算出し、算出されたエア量および/またはエア圧に基づいて前記燃料電池の発電出力の制限量を算出し、前記バイパスバルブが故障して、エアが前記冷却器を通過できないことを検知し、このバイパスバルブの故障を検知した場合には、算出されたエア量および/またはエア圧に応じたエアを前記燃料電池に供給するとともに、前記制限出力算出手段により算出された制限量に基づいて前記燃料電池の発電出力を制限することが好ましい。
この燃料電池の制御方法は、上述の燃料電池システムを、方法の発明として展開したものであり、上述の燃料電池システムと同様の効果を奏する。
この発明によれば、バイパスバルブを調整して、圧縮機で圧縮したエアを、冷却器を介して燃料電池に供給したり、バイパス流路を介して燃料電池に供給したりできる。これにより、燃料電池に供給するエアの温度を調整することができる。またバイパス流路の下流に設けられたデバイスが劣化するのを防止できる。また、燃料電池システムを車両に搭載した場合であっても、エアの吐出温度を下げることにより、この車両が走行不能になることを防止できる。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃料電池システム1の構成を示すブロック図である。
燃料電池システム1は、燃料電池10と、この燃料電池10に水素ガスやエア(空気)を供給する供給装置20と、これら燃料電池10および供給装置20を制御する制御装置40とを有する。
燃料電池10は、例えば、数十個から数百個のセルが積層されたスタック構造である。各セルは、膜電極構造体(MEA)を一対のセパレータで挟持して構成される。膜電極構造体は、アノード電極(陽極)およびカソード電極(陰極)の2つの電極と、これら電極に挟持された固体高分子電解質膜とで構成される。通常、両電極は、固体高分子電解質膜に接して酸化・還元反応を行う触媒層と、この触媒層に接するガス拡散層とから形成される。このような燃料電池10は、アノード電極(陽極)側に水素ガスが供給され、カソード電極(陰極)側に酸素を含むエアが供給されると、これらの電気化学反応により発電する。
また、燃料電池10は、この燃料電池10の出力を制限する電流制限器(VCU)12を介して、モータ13や高圧バッテリ(図示せず)に接続されている。燃料電池10で発電された電力は、モータ13および高圧バッテリに供給される。電流制限器12は、制御装置40から出力される電流制限値に基づいて、この電流制限値の範囲内で燃料電池10から取り出される電流を制限しながら、燃料電池10の電力をモータ13や高圧バッテリに供給する。
供給装置20は、燃料電池10のカソード電極側にエアを供給する圧縮機21と、アノード電極側に水素ガスを供給するエゼクタ28と、を含んで構成される。
エゼクタ28は、燃料電池10のアノード電極側をその経路に含む水素循環路25上に設けられ、図示しない水素タンクから供給された水素ガスを、この水素循環路25上で循環させる。また、この水素循環路25には、この水素循環路25内のガスを外部に排出する水素排出路26が分岐して形成されている。この水素排出路26の先端側には、パージ弁261が設けられている。
圧縮機21は、エア供給管23を介して、燃料電池10のカソード電極側に接続されている。この圧縮機21は、大気に開放されたエア導入管27から導入されたエアを圧縮し、この圧縮したエアを、エア供給管23を介して燃料電池10に供給する。この圧縮機21は、制御装置40からの指令信号に応じて動作し、設定された圧縮比でエアを圧縮してエア供給管23にエアを供給する。
また、この圧縮機21の圧縮比とは、圧縮機21前後の差圧比、すなわち、エア導入管27内の圧力とエア供給管23内の圧力との比であり、この圧縮比は、制御装置40からの制御信号に応じて変更可能となっている。ここで、この圧縮機21は、圧縮比を大きくするに従い、エア供給管23内の圧力が上昇するようになっている。
また、エア導入管27には、吸入エア温度センサ271、流量センサ272、および大気圧センサ273が設けられている。吸入エア温度センサ271は、エア導入管27内の吸入エア温度Tを検出し、制御装置40へ出力する。流量センサ272は、エア導入管27を流れるエアの体積流量Fを検出し、制御装置40へ出力する。大気圧センサ273は、大気圧Pを検出し、制御装置40へ出力する。
燃料電池10のカソード電極側には、エア供給管23から導入されたエアを排出するエア排出管24が接続され、このエア排出管24の先端側には、背圧弁241が設けられる。
また、エア供給管23には、圧縮機21から燃料電池10へ向かって順に、このエア供給管23を流れるエアを冷却する冷却器22、および、このエア供給管23を流れるエアを加湿する加湿器29が設けられている。
冷却器22は、熱交換器であり、圧縮機21から供給されるエアを熱交換により冷却する。圧縮機21で圧縮されたエアは、圧縮前の状態に比べて高温になるため、この高温のエアをそのまま加湿器29や燃料電池10などのデバイスに導入すると、これらデバイスが破損するおそれがある。特に、これらデバイスのうち、加湿器29に設けられた後述の中空糸膜は、その耐熱温度すなわち使用許可温度が最も低くなっている。そこで、エア供給管23に冷却器22を設けることにより、高温に圧縮されたエアを冷却して、加湿器29や燃料電池10を保護する。
加湿器29は、いわゆる中空糸膜を用いた加湿装置である。具体的にはこの加湿器29は、水透過性の中空糸膜の束と、この中空糸膜束を収納するハウジングとを備える。加湿器29導入されたエアは、ハウジング内部で中空糸膜束と水分交換して加湿される。燃料電池10には、この加湿器29により加湿されたエアが供給される。燃料電池10における化学反応は上述のようにMEA膜で行われるが、このMEA膜の湿度がある程度確保できないと、イオンの交換が行われないため、この加湿器29でエアを加湿することにより、MEAの湿度をある程度確保する。
さらにこのエア供給管23のうち、加湿器29と燃料電池10との間には、スタック入口圧力センサ231が設けられている。このスタック入口圧力センサ231は、エア供給管23内のエアの圧力Pを検出し、制御装置40へ出力する。
ところで、この燃料電池システム1を始動する際、燃料電池10が低温の状態にある場合は、この燃料電池10を発電に適した温度まで暖機する必要がある。このため、燃料電池システム1を低温始動する際には、この暖機を促進するために、圧縮機21で圧縮されたエアを冷却器22で冷却せずに、そのまま加湿器29に導入することが好ましい場合がある。そこで、エア供給管23には、冷却器22をバイパスするバイパス機構30が設けられる。
このバイパス機構30は、バイパス流路としてのバイパス管31と、バイパスバルブとしてのバイパス弁32と、を備える。
バイパス管31は、エア供給管23のうち冷却器22の上流側と下流側とを連通し、冷却器22を迂回する流路を形成する。バイパス弁32は、エア供給管23のうち、冷却器22の下流側で、かつ、バイパス管31とエア供給管23との合流地点よりも上流側に設けられる。また、エア供給管23には、バイパス弁32の開度を検出する開度センサ235が設けられている。この開度センサは、バイパス弁32の開度を検出し、制御装置40に出力する。
ここで、図1に示すように、バイパス管31の内径は、エア供給管23の内径よりも小さくなっている。これにより、バイパス弁32が開いた状態では、圧縮機21により圧縮されたエアは、主に冷却器22を経由して、加湿器29に導入される。また、バイパス弁32を閉じた状態では、圧縮機21により圧縮されたエアは、バイパス管31を経由して、加湿器29に導入される。すなわち、バイパス弁32の開度を調整することにより、バイパス管31を流れるエア量を調整することが可能となっている。
つまり、燃料電池システム1を低温始動する際には、このバイパス弁32を閉じた状態にして、冷却器22を迂回してエアを供給することにより、燃料電池10の暖機を促進できる。
制御装置40には、この制御装置40から出力される制御信号に基づいて駆動するデバイスとして、上述のVCU12、圧縮機21、背圧弁241、パージ弁261、バイパス弁32などが接続されている。
制御装置40には、図示しないイグニッションスイッチが接続される。このイグニッションスイッチは、燃料電池車の運転席に設けられており、運転者の操作に従って、オン/オフ信号を制御装置40に送信する。制御装置40は、イグニッションスイッチのオン/オフに従って、燃料電池10の発電を行う。
ここで、イグニッションスイッチがオンにされたことに基づいて、制御装置40により、燃料電池10で発電する手順は、以下のようになる。
すなわち、図示しない水素タンクから、エゼクタ28を介して、燃料電池10のアノード側に水素ガスを供給する。また、圧縮機21を駆動させることにより、エア供給管23を介して、燃料電池10のカソード側にエアを供給する。
燃料電池10に供給された水素ガスおよびエアは、発電に供された後、燃料電池10からアノード側の生成水などの残留水とともに、水素排出路26およびエア排出管24に流入する。これら水素ガスおよびエアは、図示しない排ガス処理装置で処理されて、外部に排出される。
また、この制御装置40は、発電出力制限手段としての発電出力制限部41を備えており、上述のようにして燃料電池10で発電を行う他、燃料電池10の発電出力を制限することが可能となっている。
図2は、この制御装置40の発電出力制限部41の構成を示すブロック図である。
発電出力制限部41は、故障検知部42、エア供給算出部43、制限出力算出部45、圧縮機制御部46、およびVCU制御部47を備え、バイパス弁32の故障を検知し、このバイパス弁32の故障を検知した場合には、燃料電池10の発電出力を制限する。
故障検知部42は、開度センサ235から出力される信号に基づいて、バイパス弁32が故障してエアが冷却器22を通過できないことを検知する。具体的には、故障検知部42は、バイパス弁32を閉じた状態から開いた状態にする際に、開度センサ235から出力される制御信号に基づいて、バイパス弁32が正常に作動したか否かを判別する。ここで、バイパス弁32が閉じた状態から開いた状態へ正常にしなかった場合には、故障検知部42は、バイパス弁32が閉故障したと判定する。これにより、故障検知部42は、バイパス弁32が閉故障してエアが冷却器22を通過できないことを検知する。
エア供給算出部43は、圧縮機21からエア供給管23内へ吐出されるエアの温度が、バイパス管31の下流に設けられた加湿器29や燃料電池10などのデバイスの使用許可温度以下となるような、燃料電池10に供給するエアの圧力を最大エア圧力として、この最大エア圧力値を算出する。
具体的には、以下の手順により、最大エア圧力値を算出する。
まず、冷却器22の下流に設けられた加湿器29や燃料電池10などの各デバイスの使用許可温度のうち最も低いものをTとし、このTから吸入エア温度Tを減算したものを、許容上昇温度ΔT(=T−T)とする。すなわち、この許容上昇温度ΔTは、圧縮機21によりエアを圧縮した場合に、上昇する温度の上限を示すものである。
またここで、圧縮機21の上流と下流との間のエアの上昇温度は、この圧縮機21のハード特性に基づき、圧縮比より算出することができる。
そこで次に、上述の許容上昇温度ΔTに基づいて、対応する圧縮機21の圧縮比を算出する。
次に、算出された圧縮比と、大気圧Pに基づいて、エア供給管23内のエア圧力を算出し、これを最大エア圧力値とする。
ここで、このエア供給算出部43は、燃料電池10に供給するエアの圧力を算出したが、これに限らず、燃料電池10に供給するエアの流量を算出してもよい。つまり、圧縮機21からエア供給管23内へ吐出されるエアの温度が、バイパス管31の下流に設けられた加湿器29や燃料電池10などのデバイスの使用許可温度以下となるような、燃料電池10に供給するエアの流量を最大エア流量として、この最大エア流量を算出するようにしてもよい。
つまり、圧縮機21の上流と下流との間のエアの上昇温度は、この圧縮機21のハード特性に基づき、圧縮比と同様に、エア体積流量より算出することができる。これに基づき、許容上昇温度ΔTに応じた最大エア流量を算出することができる。
制限出力算出部45は、故障検知部42によりバイパス弁32が開故障したと検知されたことに応じて、燃料電池10の発電出力を制限するために、電流制限値を算出する。具体的には、制限出力算出部45は、エア供給算出部43により算出された最大エア圧力値に基づいて、電流制限値を算出する。
ここで、発電を安定して継続する場合、燃料電池10に供給されるエアの圧力に対して、取り出すことができる電流の上限値が定められている。
図3は、燃料電池10に供給されるエアの圧力と、このエア圧力の下で取り出すことができる電流の上限との関係を示す図である。図3に示すように、この電流の上限は、エア圧力と略比例して大きくなる。制限出力算出部45は、図3に示すような制御マップを備えており、この制御マップに基づいて、エア供給算出部43により算出された最大エア圧力値を入力として、この入力に応じた電流の上限を電流制限値として算出する。
この制限出力算出部45は、燃料電池10に供給されるエア流量と、このエア流量の下で取り出すことができる電流の上限との関係を示す制御マップも備えている。つまり、エア供給算出部43で最大エア流量を算出した場合、制限出力算出部45は、この制御マップに基づいて、最大エア流量に応じた電流制限値を算出する。
図2に戻って、圧縮機制御部46は、エア供給算出部43により算出された最大エア圧力値に応じたエアを燃料電池10に供給する。具体的には、圧縮機制御部46は、燃料電池10に供給されるエアの圧力、すなわち、エア圧力Pが、エア供給算出部43により算出された最大エア圧力値となるように、圧縮機21を制御する。
また、エア供給算出部43で最大エア流量を算出した場合、圧縮機制御部46は、燃料電池10に供給されるエアの流量、すなわち、エア流量Fが、エア供給算出部43により算出された最大エア流量となるように、圧縮機21を制御する。
VCU制御部47は、制限出力算出部45により算出された電流制限値に基づいて、燃料電池10の発電出力を制限する。具体的には、VCU制御部47は、制限出力算出部45により算出された電流制限値に応じた制御信号をVCU12に出力し、これにより、燃料電池10の発電出力を制限する。
次に図4のフローチャートを参照して、以上のような発電出力制限部41の動作について説明する。
図4は、発電出力制限部41において、バイパス弁32の故障時に燃料電池10の発電出力を制限制御する処理を示すフローチャートである。
S11では、バイパス弁32が故障したか否かを判別する。具体的には、バイパス弁32が閉故障したか否かを判別し、この判別がYESの場合はS12に移り、NOの場合は処理を終了する。
S12では、上述の手順により最大エア圧力値を算出し、S13に移る。S13では、算出された最大エア圧力値に基づいて、電流制限値を算出し、S14に移る。
S14では、電流指令値が電流制限値より大きいか否かを判別する。この判別がYESの場合はS15に移り、NOの場合は処理を終了する。S15では、算出された最大エア圧力値に応じて圧縮機21を制御し、S16に移る。具体的には、このステップでは、エア圧力Pが、算出された最大エア圧力値となるように、圧縮機21を制御する。S16では、算出された電流制限値をVCU12に出力して燃料電池10の発電出力を制限し、処理を終了する。
本実施形態の燃料電池システムによれば、以下の効果がある。
(1)エア供給管23のうち冷却器22の上流側と下流側とをバイパスするバイパス管31と、このバイパス管31に流れるエア量を調整するバイパス弁32とを設けた。これにより、バイパス弁32を調整して、圧縮機21で圧縮したエアを、冷却器22を介して燃料電池10に供給したり、バイパス管31を介して燃料電池10に供給したりできる。これにより、燃料電池10に供給するエアの温度を調整することができる。
また、バイパス弁32が故障して、エアが冷却器22を通過できないことを検知する故障検知部42と、故障を検知した場合には燃料電池10の発電出力を制限するVCU制御部47と、をさらに設けた。これにより、バイパス弁32が故障し、エアが冷却器22を通過できなくなった場合、燃料電池10の発電出力が制限されることとなる。これに伴い、発電に必要なエアの供給量が低減するため、圧縮機21から吐出されるエアの温度が下がることとなり、これにより、バイパス管31の下流に設けられたデバイスが劣化するのを防止できる。また、燃料電池システム1を車両に搭載した場合であっても、エアの吐出温度を下げることにより、この車両が走行不能になることを防止できる。
(2)例えば、耐熱温度以下となるようなエアのエア圧が算出され、このエア圧に応じた発電出力の制限量が算出される。さらに、このエア圧に応じたエアが燃料電池10に供給されるとともに、発電出力が電流制限値に応じて制限されることとなる。これにより、バイパス管31の下流に設けられたデバイスを確実に保護できる。
(3)加湿器29により加湿されたエアを燃料電池10に供給しつつ、この加湿器29を耐熱温度以下にしながら、発電を継続することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、開度センサ235で検出されたバイパス弁32の開度に基づいて、バイパス弁32の故障を検知するようにしたが、これに限らない。例えば、エア供給管のうちバイパス管の下流と加湿器の上流側との間に温度センサを設け、この温度センサで検出されたエアの温度に基づいて、バイパス弁の故障を検知するようにしてもよい。つまり、バイパス弁が閉故障した場合、圧縮機21により供給されたエアは、冷却器を経由することなく加湿器に導入されるため、エアの温度が上昇することとなる。そこで、このエアの温度の上昇を温度センサで検出することにより、バイパス弁の閉故障を検知することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る燃料電池システムの構成を示すブロック図である。 前記実施形態に係る発電出力制御部の構成を示すブロック図である。 前記実施形態に係るエア圧力と、このエア圧力の下で取り出すことができる電流の上限との関係を示す図である。 前記実施形態に係る発電出力制御部の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 燃料電池システム
10 燃料電池
20 供給装置
21 圧縮機
22 冷却器
23 エア供給管
235 開度センサ
29 加湿器
30 バイパス機構
31 バイパス管
32 バイパス弁
40 制御装置
41 発電出力制限部
42 故障検知部
43 エア供給算出部
45 制限出力算出部
46 圧縮機制御部
47 VCU制御部

Claims (5)

  1. 水素ガスとエアとの反応により発電を行う燃料電池と、
    エアを前記燃料電池に導入するエア供給管と、
    エアを圧縮し、この圧縮したエアを、前記エア供給管を介して前記燃料電池に供給する圧縮機と、
    前記エア供給管に設けられ、当該エア供給管を流れるエアを冷却する冷却器と、
    前記エア供給管のうち前記冷却器の上流側と下流側とをバイパスするバイパス流路と、
    前記バイパス流路に流れるエア量を調整するバイパスバルブと、を備える燃料電池システムであって、
    前記バイパスバルブが故障して、エアが前記冷却器を通過できないことを検知する故障検知手段と、
    当該故障検知手段で前記バイパスバルブの故障を検知した場合には、前記燃料電池の発電出力を制限する発電出力制限手段と、をさらに備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記エア供給管のうち前記バイパス流路の下流に設けられたデバイスの温度がその耐熱温度以下となるような、前記燃料電池に供給するエアのエア量および/またはエア圧を算出するエア供給算出手段と、
    前記エア供給算出手段により算出されたエア量および/またはエア圧に基づいて前記燃料電池の発電出力の制限量を算出する制限出力算出手段と、をさらに備え、
    前記発電出力制限手段は、
    前記エア供給算出手段により算出されたエア量および/またはエア圧に応じたエアを前記燃料電池に供給するとともに、前記制限出力算出手段により算出された制限量に基づいて前記燃料電池の発電出力を制限することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記デバイスは、エアを加湿する中空糸膜を有する加湿器を含むことを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 水素ガスとエアとの反応により発電を行う燃料電池と、
    エアを前記燃料電池に導入するエア供給管と、
    エアを圧縮し、この圧縮したエアを、前記エア供給管を介して前記燃料電池に供給する圧縮機と、
    前記エア供給管に設けられ、当該エア供給管を流れるエアを冷却する冷却器と、
    前記エア供給管のうち前記冷却器の上流側と下流側とをバイパスするバイパス流路と、
    前記バイパス流路に流れるエア量を調整するバイパスバルブと、を備える燃料電池システムの制御方法であって、
    前記バイパスバルブが故障して、エアが前記冷却器を通過できないことを検知し、このバイパスバルブの故障を検知した場合には、前記燃料電池の発電出力を制限することを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  5. 前記エア供給管のうち前記バイパス流路の下流に設けられたデバイスの温度がその耐熱温度以下となるような、前記燃料電池に供給するエアのエア量および/またはエア圧を算出し、
    算出されたエア量および/またはエア圧に基づいて前記燃料電池の発電出力の制限量を算出し、
    前記バイパスバルブが故障して、エアが前記冷却器を通過できないことを検知し、このバイパスバルブの故障を検知した場合には、算出されたエア量および/またはエア圧に応じたエアを前記燃料電池に供給するとともに、算出された制限量に基づいて前記燃料電池の発電出力を制限することを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システムの制御方法。
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