JP2007173082A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】この発明は、アノードオフガスをカソードに導入する燃料電池システムに関し、アノードオフガスをエアコンプレッサの上流側に導入することにより、アノードオフガス中の水素ガスを処理するだけでなく、エアコンプレッサの効率を向上させることのできる燃料電池システムを提供することを目的とする。
【解決手段】燃料電池のアノードから排気されたアノードオフガスをカソードに導入する構成を備えた燃料電池システムであって、吸入空気をカソードに導入するエアコンプレッサ24と、前記エアコンプレッサ24の上流側にアノードオフガスを導入するエアコンプレッサ上流路と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。
【選択図】図1

Description

この発明は、燃料電池システムに関し、特に、アノードオフガスをカソードに導入する燃料電池システムに関する。
従来、例えば特開2004−319318号公報には、燃料電池から排気されたアノードオフガスを、エアコンプレッサ下流にて酸化ガスと混合した上で、カソードに導入する燃料電池システムが開示されている。このシステムは、具体的には、カソードの触媒作用によって、アノードオフガスを燃焼させ、水に転化させることができるため、電池反応で生じた水とともに電解質膜を湿潤することができる。更に、カソード上でアノードオフガスを燃焼させることにより、アノードオフガスに含まれる水素を希釈処理することができるため、システム外に排出されるアノードオフガスの水素濃度を低減することができる。
特開2004−319318号公報 特開2005−174757号公報 特開平9−312167号公報 特開平11−185782号公報 特開平11−185783号公報
ところで、カソードに空気を供給するエアコンプレッサは、その構造上、低負荷時に体積効率が悪いことが知られている。このため、かかる領域にて所望の性能を確保するためには、エアコンプレッサの負荷を上げる必要があり、電力消費、および騒音等が問題とされていた。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、アノードオフガスを前記エアコンプレッサの上流側に導入することにより、アノードオフガス中の水素ガスを処理するだけでなく、エアコンプレッサの効率を向上させることのできる燃料電池システムを提供することを目的とする。
第1の発明は、燃料電池のアノードから排気されたアノードオフガスをカソードに導入する構成を備えた燃料電池システムであって、
吸入空気をカソードに導入するエアコンプレッサと、
前記エアコンプレッサの上流側にアノードオフガスを導入するエアコンプレッサ上流路と、
を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、
燃料電池システムの負荷を取得するシステム負荷取得手段と、
前記システム負荷が所定値より大きいか否かを判定するシステム負荷判定手段と、
前記システム負荷が所定値より小さいと判定された場合に、アノードオフガスが主として前記エアコンプレッサ上流路から導入される状態を形成するエアコンプレッサ上流路制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第3の発明は、第1の発明において、
前記エアコンプレッサの下流側にアノードオフガスを導入するエアコンプレッサ下流路と、
前記エアコンプレッサの吐出温度を取得する吐出温度取得手段と、
前記吐出温度が所定値より大きいか否かを判定する吐出温度判定手段と、
前記吐出温度が所定値より大きいと判定された場合に、アノードオフガスが主として前記エアコンプレッサ下流路から導入される状態を形成するエアコンプレッサ下流路制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至3の発明において、
前記エアコンプレッサの下流側には、水蒸気透過膜を利用した加湿器が設置され、
請求項3記載の燃料電池システムにおいては、前記エアコンプレッサ下流路は、前記加湿器の上流側であり、
前記加湿器と、
前記加湿器の下流側にアノードオフガスを導入する加湿器下流路と、
燃料電池の加湿不足を推定する加湿不足推定手段と、
前記加湿不足推定手段により加湿不足が推定された場合に、アノードオフガスが主として前記加湿器下流路から導入される状態を形成する加湿器下流路制御手段と、
を備えることを特徴とする。
また、第5の発明は、第4の発明において、
前記加湿不足推定手段は、
前記吐出温度に基づいて前記加湿不足を推定することを特徴とする。
また、第6の発明は、第4の発明において、
前記加湿不足推定手段は、
前記吐出温度に基づいて前記加湿不足を推定することを特徴とする。
第1の発明によれば、本発明はアノードオフガスを前記エアコンプレッサ上流側に導入するエアコンプレッサ上流路を備える。ここで、アノードオフガスには多くの水分が含まれている。このため、アノードオフガスがかかる流路を通過し、前記エアコンプレッサ内部に吸入された場合、ガス内部の水分が前記エアコンプレッサ内部のロータとケーシングの隙間を塞ぎ、圧縮空気の漏れを抑制する役割を果たし、その結果エアコンプレッサの体積効率が向上する。したがって、燃料電池システムの効率を向上させることができる。
第2の発明によれば、本発明は燃料電池システムの負荷を取得する手段を備える。ここで、前記エアコンプレッサは低負荷であるほど体積効率が低い。このため、前記システム負荷が所定値よりも低い領域において前記体積効率が低いと判断し、前記エアコンプレッサの上流路にアノードガスが導入されるよう制御することができる。したがって、システムの効率が低い場合に、エアコンプレッサの体積効率を向上させ、燃料電池システム全体の効率を向上させることができる。
第3の発明によれば、本発明はアノードオフガスを前記エアコンプレッサ下流側に導入するエアコンプレッサ下流路を備える。ここで、アノードオフガスには多くの水分が含まれている。そして、アノードオフガスがかかる流路を通過し、前記エアコンプレッサの下流に導入された場合、前記エアコンプレッサにて圧縮された高温の吐出空気と混合される。このため、アノードオフガス中の水分が気体に相転移するための潜熱として、高温の吐出空気の熱量が消費され、吐出空気の温度を低下させることができる。したがって、前記エアコンプレッサの吐出温度の上昇を抑制し、燃料電池システムが過剰に昇温することを抑制することができる。
第4の発明によれば、加湿器は、前記エアコンプレッサの下流側に設置される。そして、アノードオフガスを前記加湿器下流側に導入する加湿器下流路を備える。ここで、アノードオフガスには多くの水分が含まれている。このため、燃料電池が加湿不足と判断された場合には、かかる流路を通過し、加湿器下流にアノードオフガスが導入されるよう制御することができる。これにより、多くの水分を含むアノードオフガスは、前記加湿器を通過し加湿された空気と混合され、さらに加湿を行うことができる。したがって、燃料電池の加湿不足を補うことができ、燃料電池システムの効率を向上させることができる。
第5の発明によれば、燃料電池の湿潤状態は、燃料電池システムのインピーダンスと相関を有する。このため、インピーダンスが所定値よりも大きいと判断された場合には、燃料電池は加湿不足であると判断することができる。
第6の発明によれば、加湿器の加湿能力は、加湿器に導入される空気の温度、すなわち前記エアコンプレッサの吐出温度と相関を有する。このため、前記吐出温度が所定値よりも小さいと判断された場合には、燃料電池は加湿不足であると判断することができる。
実施の形態1.
[実施の形態1の構成]
図1は、本発明の実施形態1の構成を説明するための図を示す。図1に示すように、本実施形態の燃料電池システムは燃料電池スタック10を備えている。燃料電池スタック10はプロトン伝導性を有する電解質膜の両面にアノード、およびカソードを備えた図示しない燃料電池単位セルを複数積層したスタックである。
燃料電池スタック10は、燃料ガス供給系統と、酸化ガス供給系統を備えている。燃料ガス供給系統には、水素タンク12からアノードに水素ガスを供給するための燃料ガス流路14と、アノードから排気されるアノードオフガスをカソードに導入するためのアノードオフガス流路16が配管されている。
一方、燃料電池システムの酸化ガス系統には、カソードに酸素ガスを供給するための酸化ガス流路18と、カソードから排気されるカソードオフガスを排気するためのカソードオフガス流路20が配管されている。酸化ガス流路18の入口には、大気から取り込んだエアに含まれている粉塵等を除去するエアクリーナ22が設置されている。また、その下流側には吸入空気を圧縮するルーツ式エアコンプレッサ24が設置されており、圧縮空気を酸化ガス流路18を通じてカソードに供給する。また、前記エアコンプレッサ24の吐出口には、吐出空気の温度を検出するための温度センサ42が設置されている。
更に、エアコンプレッサ24下流には、酸化ガス流路18に連通するよう加湿器26が設置されている。加湿器26は、カソードオフガス流路20とも連通しており、燃料電池スタック10の電池反応にて生じた生成水によって高湿潤状態となったカソードオフガスと、大気より取り込んだ低湿潤状態の酸化ガスとの間で水分交換が行われる。
また、アノードオフガス流路16は、酸化ガス流路18に分岐配管されている。先ず、第1のアノードパージ流路28はエアコンプレッサ24の上流側に配管されている。また、第2のアノードパージ流路30はエアコンプレッサ24の下流側、かつ加湿器26の上流側に配管されている。そして、第3のアノードパージ流路32は加湿器の下流側に配管されている。上記第1乃至3のアノードパージ流路28、30、および32には、それぞれ第1乃至3のアノードパージ弁34、36、および38が配設されている。そして、指定されたアノードパージ弁を開弁することにより、アノードオフガスを指定位置に導入することができる。
本発明の実施形態1はECU(Electronic Control Unit)40を備えている。ECU40は、運転条件検出、アノードパージ量の算出、およびアノードパージ弁の開閉制御等の処理を行う。
[実施の形態1の動作]
次に、図1を参照して、本発明の実施形態1の動作について説明する。図1に示すように、エアクリーナ22にて粉塵等が除去された吸入空気は、酸化ガス流路18を通りエアコンプレッサ24、加湿器26を介して圧縮、および加湿され、カソードに導入される。また、水素タンク12の水素ガスは、燃料ガス流路14を通り、アノードに導入される。そして、アノードでは(1)式の酸化反応が生じ、カソードでは(2)式の還元反応が生じる。
→2H+2e ・・・(1)
(1/2)O+2H+2e→HO ・・・(2)
つまり、上記(1)式に示すとおり、アノードに供給された水素ガス(H)は、アノードの触媒作用によって原子間の結合が弱められ、プロトン(H)と電子(e)に分離される。プロトンは電解質膜内部をカソードに向かって移動し、電子は図示しない負荷を通ってカソードに向かって移動する。そして、上記(2)式に示すとおり、カソードに供給される空気に含まれる酸素(O)、負荷を通った電子、及び電解質膜内部を移動したプロトンは、カソードの触媒作用によって水分子(HO)を生成する。燃料電池では、このような一連の反応が行われ、空気、及び水素が連続的に供給されることによって発電を行い、負荷で電力が取り出される。
以上説明したとおり、理想的な電極反応の場合、アノードにおいて、排出ガスは発生しない。しかしながら、実際は電極反応を行わずに排出される水素ガスや、カソードから電解質膜を通過してアノード極に混入した窒素等の不純ガス、および電極内部に浸透している水等がアノードオフガスとして排出される。排出は定期的に行われ、排出されたアノードオフガスはアノードオフガス流路16を通り、カソードに導入される。そしてカソードの触媒作用により、水素ガスが酸素ガスと反応し水分子となる。したがって、水素ガスの希釈、および電解質膜の湿潤を行うことができる。
ここで、前述のとおり、本実施の形態においては、アノードオフガス流路16は、酸化ガス流路18の異なる位置に分岐配管されている。そして、それぞれの流路にはアノードパージ弁が接続されており、所望の流路にかかるガスを流すことができる。したがって、運転条件に応じて最適な導入位置を選択し、かかる流路のパージ弁の制御を行うことにより、以下に示す動作が行われる。
先ず、第1のアノードパージ弁34を開弁した場合、アノードオフガスは、流路16から第1のアノードパージ流路28へ流れ、エアコンプレッサ24の上流に導入される。前述のとおり、アノードオフガスには、多くの水分が含まれている。このため、かかる湿潤ガスがエアコンプレッサ24に供給された場合、ガス内部の水分が機器内部のロータとケーシングの隙間を塞ぎ、圧縮空気の漏れを抑制する役割を果たし、エアコンプレッサの体積効率が向上する。したがって、エアコンプレッサの体積効率低下が顕著に現れる低負荷時にかかる動作を行うこととすると好適である。
また、第2のアノードパージ弁36を開弁した場合、アノードオフガスは、流路16から第2のアノードパージ流路30へ流れ、エアコンプレッサ24の下流、かつ加湿器26の上流に導入される。つまり、アノードオフガスは、エアコンプレッサ24から吐出された高温の空気と混ぜられ、上記加湿器28に供給される。ここで、前述のとおり、アノードオフガスには、多くの水分が含まれている。このため、かかる水分が気体に相転移するための潜熱として、高温となった空気の熱量が消費されるため、吸入空気の昇温を抑制することができる。したがって、圧縮空気が高温となるシステムの高負荷時にかかる動作を行うこととすると、インタークーラ等の他の冷却装置や、耐熱性の高い加湿器によらず、加湿器の保護の実行を図ることができる。
また、第3のアノードパージ弁38を開弁した場合、アノードオフガスは、流路16から第3のアノードパージ流路32へ流れ、加湿器26の下流に導入される。前述のとおり、カソードに導入される吸入空気は、燃料電池内部の電解質膜、および電極を湿潤する役割を果たすため、加湿器26にて十分加湿される必要がある。しかしながら、システムの高負荷時等においては、多量の加湿空気が必要であるため、かかる状況に対応するためには、大容量の加湿器を備える必要がある。ここで、前述のとおり、アノードオフガスには、多くの水分が含まれている。このため、かかるガスを加湿器下流に導入することにより、加湿空気の供給を補助することができる。したがって、加湿不足となる高負荷時等の状況において、かかる動作を行うこととすると、加湿性能を確保することができ好適である。
以上説明したとおり、本実施の形態のシステムによれば、アノードオフガスを導入する位置により異なる動作が行われる。このため、運転条件に基づいて導入位置を選択し、パージ弁の開閉制御を行うことにより、アノードオフガスを処理するだけでなく、運転条件に応じて、エアコンプレッサ効率向上、加湿器の昇温防止、または加湿性能確保を行うことができる。
[実施の形態1における具体的処理]
図2は、ECU40が上記の手順でアノードオフガスを処理するために実行するルーチンのフローチャートである。図2に示すルーチンでは、先ず、燃料電池システムの運転条件が取り込まれる(ステップ100)。ここでは、具体的には、システムの負荷、エアコンプレッサ24の吐出温度等が検出される。システムの負荷は燃料電池から検出される電流値に基づいて推定され、吐出温度はエアコンプレッサ吐出口に設置された温度センサ42の検出信号に基づいて推定される。
次に、アノードパージ量が算出される(ステップ102)。アノード極に発生したアノードオフガスは、定期的に排出処理する必要がある。そして、アノードオフガスの発生量は、システムの負荷から推定することができる。ECU40は、システムの負荷と、アノードパージ弁の開閉時間の関係を定めたマップを記憶している。ここでは、そのマップにしたがって、上記ステップ100にて取得したシステム負荷に対応するパージ弁開閉時間が特定される。
次に、システムの平均負荷が、ある所定値Aよりも小さいか否かが判断される(ステップ104)。前述のとおり、システムが低負荷であるほどエアコンプレッサの体積効率が悪い。このため、所定値Aとしては、システムが低負荷となり、エアコンプレッサの効率を向上させる必要性のある負荷範囲に設定するのが好ましい。ECU40は所定値Aを記憶している。ここでは、具体的には、上記ステップ100にて取り込まれた負荷の履歴に基づいて算出された平均負荷が、上記所定値Aと比較される。そして、平均負荷が所定値Aよりも小さい場合には、第1のアノードパージ弁34が選択される(ステップ106)。
図2に示すルーチンでは、次に、上記ステップ106にて選択された第1のアノードパージ弁34が駆動される(ステップ108)。ここでは、具体的には、上記ステップ102にて算出した開弁時間に基づいて、かかる弁の開閉処理が実行され、本ルーチンは終了する。開弁中は、アノードオフガスがエアコンプレッサ24の上流に導入され、エアコンプレッサの効率を向上させることができる。
一方、上記ステップ104において、平均負荷が所定値Aよりも大きい場合においては、次のステップに移行し、エアコンプレッサの吐出温度が所定値Cよりも大きいか否かが判断される(ステップ110)。前述のとおり、エアコンプレッサの吐出温度が高い場合は、高温空気が加湿器に導入されるため、加湿器保護の観点から好ましくない。このため、所定値Cとしては、吐出温度が高温となり、温度を下げる必要性のある温度範囲に設定するのが好ましい。ECU40は所定値Cを記憶している。ここでは、具体的には、上記ステップ100にて取り込まれた吐出温度が、上記所定値Cと比較される。そして、吐出温度が所定値Cよりも大きい場合には、アノードパージ弁36が選択される(ステップ112)。
図2に示すルーチンでは、次に、ステップ108に移行し、上記ステップ112にて選択された第2のアノードパージ弁36が駆動される。開弁中は、アノードオフガスが加湿器26の上流に導入され、エアコンプレッサから吐出された吸入空気の温度を下げ、加湿器を保護することができる。
一方、上記ステップ110において、吐出温度が所定値Cよりも小さい場合においては、かかる吐出温度を下げる必要性がないと判断できる。また、吐出空気は、温度が低いほど飽和水蒸気量が減少する。このため、かかる低温空気が加湿器を通過しても十分に加湿することができないことから、加湿不足を推定することができる。したがって、かかる場合においては、加湿器下流にアノードオフガスを導入するための第3のアノードパージ弁38が選択される(ステップ114)。そして、次に、ステップ108に移行し、上記ステップ114にて選択されたアノードパージ弁38が駆動される。開弁中は、アノードオフガスが加湿器26の下流に導入され、加湿を補助し、加湿器の負担軽減を図ることができる。
以上説明したとおり、本実施の形態のシステムによれば、システムの運転状態に応じたアノードオフガスの導入位置を選択することができる。このため、アノードオフガス中の水素ガスを希釈するだけでなく、運転条件に応じて、エアコンプレッサの効率向上、加湿器の昇温防止、および加湿性能確保を実現することができる。
ところで、上述した実施の形態1においては、第1乃至3のアノードパージ流路を備え、運転条件に応じて、アノードオフガスを導入する位置を選択することとしているが、システムの構成はこれに限定されない。すなわち、第1のアノードパージ流路28のみを備え、アノードオフガスは、すべてかかる流路28から導入することとしてもよいし、第1の流路28と第2の流路30、あるいは第1の流路28と第3の流路32のみ備え、運転条件に応じて、アノードオフガスを導入する位置を選択することとしてもよい。
また、上述した実施の形態1においては、燃料供給系統が非循環型の燃料電池システムにおいて本発明を実施することとしているが、燃料電池システムはこれに限られない。すなわち、水素利用率を向上させるために、水素ガスを外気に放出しない循環型の燃料電池システムにおいて本発明を実施することとしてもよい。
また、上述した実施の形態1においては、ルーツ式のエアコンプレッサを使用することとしているが、エアコンプレッサの種類はこれに限られない。すなわち、空気中の水分の影響により、体積効率が向上するのであれば、他の方式(例えば、スクリュー式、ターボ式等)のコンプレッサをしようすることとしてもよい。
また、上述した実施の形態1においては、エアコンプレッサの吐出温度を、エアコンプレッサ吐出部に設置された温度センサにより検出し、かかる吐出温度に基づいて加湿不足を推定することとしているが、加湿不足の推定手法はこれに限られない。すなわち、燃料電池のインピーダンスを検出し、かかる値に基づいて加湿不足を推定することとしてもよい。
また、上述した実施の形態1においては、アノードパージ弁の開閉時間を、取得した負荷とのマップにしたがって特定することとしているが、上記開閉時間の特定手法はこれに限られない。すなわち、アノードオフガス中に含まれる不純物を検知するセンサをアノード極付近に設置し、かかるセンサの検出信号に基づいてアノードオフガスの蓄積状況を推定し、パージ弁の開閉時間を特定することとしてもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、第1のアノードパージ流路28が前記第1の発明における「エアコンプレッサ上流路」に相当している。
また、上述した実施の形態1においては、ECU40が、上記ステップ100の処理を実行することにより、前記第2の発明における「システム負荷取得手段」が、上記ステップ104の処理を実行することにより、前記第2の発明における「システム負荷判定手段」が、上記ステップ108の処理を実行することにより、前記第2の発明における「エアコンプレッサ上流路制御手段」が、それぞれ実行されている。
また、上述した実施の形態1においては、第2のアノードパージ流路30が前記第3の発明における「エアコンプレッサ下流路」に相当していると共に、ECU40が、上記ステップ100の処理を実行することにより、前記第3の発明における「吐出温度取得手段」が、上記ステップ110の処理を実行することにより、前記第3の発明における「吐出温度判定手段」が、上記ステップ108の処理を実行することにより、前記第3の発明における「エアコンプレッサ下流路制御手段」が、それぞれ実行されている。
また、上述した実施の形態1においては、第3のアノードパージ流路32が前記第4の発明における「加湿器下流路」に相当していると共に、ECU40が、上記ステップ110の処理を実行することにより、前記第4の発明における「加湿不足推定手段」が、上記ステップ108の処理を実行することにより、前記第4の発明における「加湿器下流路制御手段」が、それぞれ実行されている。
本発明の実施の形態1の構成を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 燃料電池スタック
12 水素タンク
14 燃料ガス流路
16、アノードオフガス流路
18 酸化ガス流路
20 カソードオフガス流路
22 エアクリーナ
24 エアコンプレッサ
26 加湿器
28 第1のアノードパージ流路
30 第2のアノードパージ流路
32 第3のアノードパージ流路
34 第1のアノードパージ弁
36 第2のアノードパージ弁
38 第3のアノードパージ弁
40 ECU(Electronic Control Unit)
42 温度センサ

Claims (6)

  1. 燃料電池のアノードから排気されたアノードオフガスをカソードに導入する構成を備えた燃料電池システムであって、
    吸入空気をカソードに導入するエアコンプレッサと、
    前記エアコンプレッサの上流側にアノードオフガスを導入するエアコンプレッサ上流路と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 燃料電池システムの負荷を取得するシステム負荷取得手段と、
    前記システム負荷が所定値より大きいか否かを判定するシステム負荷判定手段と、
    前記システム負荷が所定値より小さいと判定された場合に、アノードオフガスが主として前記エアコンプレッサ上流路から導入される状態を形成するエアコンプレッサ上流路制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  3. 前記エアコンプレッサの下流側にアノードオフガスを導入するエアコンプレッサ下流路と、
    前記エアコンプレッサの吐出温度を取得する吐出温度取得手段と、
    前記吐出温度が所定値より大きいか否かを判定する吐出温度判定手段と、
    前記吐出温度が所定値より大きいと判定された場合に、アノードオフガスが主として前記エアコンプレッサ下流路から導入される状態を形成するエアコンプレッサ下流路制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。
  4. 前記エアコンプレッサの下流側には、水蒸気透過膜を利用した加湿器が設置され、
    請求項3記載の燃料電池システムにおいては、前記エアコンプレッサ下流路は、前記加湿器の上流側であり、
    前記加湿器と、
    前記加湿器の下流側にアノードオフガスを導入する加湿器下流路と、
    燃料電池の加湿不足を推定する加湿不足推定手段と、
    前記加湿不足推定手段により加湿不足が推定された場合に、アノードオフガスが主として前記加湿器下流路から導入される状態を形成する加湿器下流路制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至3記載の燃料電池システム。
  5. 前記加湿不足推定手段は、
    燃料電池のインピーダンスに基づいて前記加湿不足を推定することを特徴とする請求項4記載の燃料電池システム。
  6. 前記加湿不足推定手段は、
    前記吐出温度に基づいて前記加湿不足を推定することを特徴とする請求項4記載の燃料電池システム。
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