JP2010161099A - 描画方法及び描画装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】近接効果やかぶりを補正した照射量をより効率的に計算する描画方法を提供することを目的とする。
【構成】本発明の一態様の描画方法は、第1のメッシュサイズの第1のメッシュ領域毎に、近接効果を補正する近接効果補正照射量を計算する工程と、かぶりを補正するかぶり補正照射量を計算するための計算領域の一部の領域について既に計算済みの近接効果補正照射量と第1のメッシュサイズでの面積密度とを用い、計算領域の残部の領域について第1のメッシュサイズよりも大きい第2のメッシュサイズでの面積密度を用いて、かぶり補正照射量を計算する工程と、第1のメッシュ領域毎に、かぶり補正照射量と近接効果補正照射量とを合成する工程と、合成された補正照射量に基づいて、電子ビームを用いて試料にパターンを描画する工程と、を備えたことを特徴とする。本発明によれば、近接効果やかぶりを補正した照射量をより効率的に計算することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、描画方法及び描画装置に係り、例えば、照射量を補正する電子ビーム描画装置及びその描画方法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図8は、従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置は以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形(VSB:Variable Shaped Beam)方式という。
ここで、レジスト膜が塗布されたマスク等の試料に電子ビームを照射する場合に、近接効果やかぶりといったレジストパターンの寸法を変動させる要因が存在する。近接効果は照射した電子がマスクで反射し、レジストを再照射する現象で、影響範囲は十数μm程度である。一方、かぶりは近接効果による後方散乱電子が、レジストを飛び出し電子鏡筒の下面で再度散乱し、再度マスクを照射するといった多重散乱によるレジスト照射現象で、近接効果に比べて広範囲(数mm〜数cm)に及ぶ。かぶりの影響を計算するにあたって、より高精度な補正を行なうために近接効果の影響を考慮する手法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。本来、かぶりと近接効果とではその影響範囲が大きく異なるため、近接効果の影響を計算するにあたっては、かぶりの影響を計算する場合のメッシュサイズよりも十分小さなサイズのメッシュ領域毎に計算される。しかし、影響範囲が大きいかぶりの影響を計算するにあたって、近接効果の影響をその都度すべての領域分計算するとなると計算に時間がかかる。そのため、特許文献1の手法では、本来の近接効果用のメッシュサイズより大きいメッシュサイズでかぶり計算のための近接効果用のメッシュ領域を構成し、かかるかぶり計算のための近接効果用のメッシュ領域毎に、かぶり計算に用いるための近接効果の影響を別途計算している。
特開2007−220728号公報
高精度な電子ビーム描画を行なうためには、上述した近接効果やかぶりの影響を考慮する必要がある。その1つの手法として、上述した特許文献1に記載の方法がある。しかしながら、本来の近接効果用のメッシュサイズより大きいメッシュサイズでかぶり計算のための近接効果用のメッシュ領域を構成した場合であっても、かぶり計算のための計算領域全体について、かぶり計算に用いるための近接効果の影響を別途計算することが必要となる。そのため、本来の近接効果用のメッシュサイズですべての領域を別途計算する場合よりは時間が短縮されるとしても、それでもまだ十分な時間短縮は図れていないといった問題があった。
また、上述した特許文献1に記載の方法を使って、描画動作を開始する前に前処理として、マスク全面に対してまずは本来の近接効果用のメッシュサイズより大きいメッシュサイズでかぶり計算のための近接効果補正照射量を計算し、さらに、かぶり補正照射量まで計算しておく場合があり得る。その場合、事前にマスク全面に対してかかるメッシュサイズでのパターン面積密度マップの作成やかぶり補正照射量の計算等に必要な分だけの計算機リソースを用意しなければならない。かかる計算機リソースについても縮小化が求められる。また、描画動作を開始する前に前処理として計算する場合でも描画時間全体から鑑みるにかかる事前の計算時間を短縮することが望ましい。
そこで、本発明は、かかる問題点を克服し、近接効果やかぶりを補正した照射量をより効率的に計算する描画装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の描画方法は、
第1のメッシュサイズで描画領域が複数の第1のメッシュ領域に仮想分割された第1のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する近接効果補正照射量を計算する工程と、
荷電粒子ビーム描画におけるかぶりを補正するかぶり補正照射量を計算するための計算領域の一部の領域について既に計算済みの近接効果補正照射量と第1のメッシュサイズでの面積密度とを用い、計算領域の残部の領域について第1のメッシュサイズよりも大きい第2のメッシュサイズでの面積密度を用いて、かぶり補正照射量を計算する工程と、
第1のメッシュ領域毎に、かぶり補正照射量と近接効果補正照射量とを合成する工程と、
合成された補正照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて試料にパターンを描画する工程と、
を備えたことを特徴とする。
かぶり補正照射量を計算するための計算領域のうち、既に近接効果補正照射量が計算された領域については、計算済みの近接効果補正照射量を用いる。それにより、別途近接効果補正照射量を計算する時間を短縮することができる。
また、試料を描画する動作に対してリアルタイムでかぶり補正照射量が計算されると好適である。
また、第2のメッシュサイズは、第1のメッシュサイズの100倍以上のサイズであると好適である。
また、描画領域は、短冊状の複数の小領域に仮想分割され、
k番目の小領域について近接効果補正照射量が計算される際に、同時期にk−l番目の小領域についてかぶり補正照射量が計算され、同時期にk−l−m番目の小領域について試料が描画されると好適である。
本発明の一態様の描画装置は、
第1のメッシュサイズで描画領域が複数の第1のメッシュ領域に仮想分割された第1のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する近接効果補正照射量を計算する近接効果補正照射量計算部と、
荷電粒子ビーム描画におけるかぶりを補正するかぶり補正照射量を計算するための計算領域の一部の領域について計算された近接効果補正照射量と第1のメッシュサイズでの面積密度とを用い、計算領域の残部の領域について第1のメッシュサイズよりも大きい第2のメッシュサイズでの面積密度を用いて、かぶり補正照射量を計算するかぶり補正照射量計算部と、
第1のメッシュ領域毎に、かぶり補正照射量と近接効果補正照射量とを合成する合成部と、
合成された補正照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて試料にパターンを描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、近接効果やかぶりを補正した照射量をより効率的に計算することができる。よって、計算時間を短縮することができる。その結果、描画時間を短縮することができる。
実施の形態1における描画装置の要部構成の一例を示す概念図である。 実施の形態1におけるメッシュサイズの関係の一例を示す概念図である。 実施の形態1におけるかぶり補正の計算領域とリアルタイム動作とを説明するための概念図である。 実施の形態1における描画方法のフローチャートの要部を示す図である。 実施の形態1における評価パターンの一例を示す概念図である。 図5の評価パターンを描画した際の補正残差を示すグラフである。 図5の評価パターンを描画した際の面積密度計算時間と補正計算時間と最大補正残差とを示すグラフである。 従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
以下、各実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の他の荷電粒子を用いたビームでも構わない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の要部構成の一例を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。描画部150では、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、ブランキング(BLK)偏向器205、ブランキング(BLK)アパーチャ206を有している。描画室103内には、XYステージ105を有している。制御部160では、制御計算機110と、記憶装置の一例となるメモリ130、記憶装置の一例となる磁気ディスク装置146、偏向制御回路140を備えている。制御計算機110内では、面積密度計算部112、近接効果補正照射量計算部113、関数ρ計算部114、かぶり補正照射量計算部116、補正照射量合成部118、照射時間計算部120、及び描画データ処理部122といった各機能を有している。制御計算機110には、磁気ディスク装置146に記憶されたパターンデータ152が磁気ディスク装置146を介して入力される。
制御計算機110、メモリ130、偏向制御回路140、及び磁気ディスク装置146は、図示していないバスを介して互いに接続されている。偏向制御回路140は、BLK偏向器205に接続される。
図1では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わない。また、図1において、面積密度計算部112、近接効果補正照射量計算部113、関数ρ計算部114、かぶり補正照射量計算部116、補正照射量合成部118、照射時間計算部120、及び描画データ処理部122といった各機能の処理はソフトウェアにより実行しても構わないし、或いは、電気的な回路によるハードウェアにより実施させても構わない。或いは、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。制御計算機110に入力される情報或いは演算処理中及び処理後の各情報はその都度メモリ130に記憶される。
電子銃201から照射された電流密度Jに制御された電子ビーム200は、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。ここで、試料101上の電子ビーム200が、所望する照射量を試料101に入射させる照射時間に達した場合、試料101上に必要以上に電子ビーム200が照射されないようにするため、例えば静電型のブランキング偏向器205で電子ビーム200を偏向すると共にブランキングアパーチャ206で電子ビーム200をカットし、電子ビーム200が試料101面上に到達しないようにする。ブランキング偏向器205の偏向電圧は、偏向制御回路140及び図示していないアンプによって制御される。
ビームON(ブランキングOFF)の場合、電子銃201から出た電子ビーム200は、図1における実線で示す軌道を進むことになる。一方、ビームOFF(ブランキングON)の場合、電子銃201から出た電子ビーム200は、図1における点線で示す軌道を進むことになる。また、電子鏡筒102内およびXYステージ105が配置された描画室103内は、図示していない真空ポンプにより真空引きされ、大気圧よりも低い圧力となる真空雰囲気となっている。
図1では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略しているが、描画装置100は、上述した構成の他に、電子鏡筒102内に、照明レンズ、第1のアパーチャ、投影レンズ、成形偏向器、第2のアパーチャ、対物レンズ、対物偏向器等を備えていても構わない。ビームON(ブランキングOFF)の場合、かかる構成では、電子銃201から出た電子ビーム200が、照明レンズにより矩形、例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形、例えば長方形に成形する。そして、第1のアパーチャを通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズにより第2のアパーチャ上に投影される。かかる第2のアパーチャ上での第1のアパーチャ像の位置は、成形偏向器によって制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。そして、第2のアパーチャを通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズにより焦点を合わせ、対物偏向器により偏向されて、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。かかる構成にすることにより可変成形型(VSB型)EB描画装置とすることができる。
描画装置100から試料101に照射される照射量D(x)は、基準照射量(ベースドーズ)DF0%P100、かぶり補正照射量F(x)、及び近接効果補正照射量D(x)を用いて、以下の式(1)により求めることで、近接効果の影響とかぶりの影響を補正することができる。
Figure 2010161099
また、かぶり補正照射量F(x)は、係数ζ、かぶり影響分布g(x)、及び関数ρ(x)を用いて、通常、以下の式(2)で定義することができる。
Figure 2010161099
しかし、かかる式(2)で試料101面全体の領域について、かぶり補正照射量F(x)をその都度求めたのでは従来のように計算時間が長くかかってしまう。そこで、実施の形態1では、かぶり補正照射量F(x)を計算する際に、計算領域を2つの領域A,Bに分ける。そして、さらに、かぶり補正係数θ及び近接効果補正係数ηを用いて、かぶり補正照射量F(x)を上述した式(2)の代わりに以下の式(3)で定義する。
Figure 2010161099
ここで、関数ρ(x)は、近接効果補正照射量D(x)、パターン面積密度ρ(x)、本来の近接効果補正用メッシュサイズΔP0、及びかぶり補正用メッシュサイズΔを用いて以下の式(4)で定義される。
Figure 2010161099
また、係数ζは、かぶり補正係数θ及び近接効果補正係数ηを用いて、以下の式(5)で定義される。
Figure 2010161099
式(3)及び式(4)に示したように、かぶり補正照射量F(x)は、近接効果補正照射量D(x)を考慮すると精度を向上させることができる。しかし、近接効果の影響範囲は数十μmであるのに対し、かぶりの影響範囲は数cmである。そして、各補正の計算に用いるためのメッシュ領域のサイズは、影響範囲の1/10程度のサイズが妥当であることから、近接効果補正用には例えば1μm程度のメッシュサイズ(第1のメッシュサイズ)で、かぶり補正用には例えば1mm程度のメッシュサイズ(第3のメッシュサイズ)で分割する。しかし、このサイズで近接効果補正照射量D(x)を考慮してかぶり補正照射量F(x)を演算するとかぶり補正用の1つのメッシュ領域を演算するために1000倍の近接効果補正用のメッシュ領域を演算する必要がある。そのため、このままでは、描画データが処理に時間がかかり、描画動作がこの処理に律速されてしまうことにつながる。そのため、リアルタイム描画を行なうことができなくなってしまう。そこで、従来、本来の近接効果補正用メッシュサイズより大きいメッシュサイズでメッシュ分割し、試料101全面にわたって上述した式(2)を用いてかぶり補正照射量を計算していた。
しかし、式(2)の関数ρ(x)用に、かぶり補正計算を行なう領域全体について本来の近接効果補正計算とは別に改めて本来の近接効果補正用メッシュサイズより大きいメッシュサイズでかぶり補正用の近接効果補正照射量を別途計算していたのでは、効率的でない。そこで、実施の形態1では、上述したように、式(3)を用いてかぶり補正照射量F(x)を計算する。その際、計算領域を2つの領域A,Bに分ける。そして、領域Aについて、式(3)の分母の第2項を計算する。その際、式(3)の分母の第2項の関数ρ(x)については本来の近接効果補正計算によって既に計算済みの近接効果補正照射量D(x)を用いて計算する。それにより、領域Aについては、別途、改めてかぶり補正用の近接効果補正照射量を計算し直すことを回避することができる。そして、残りの領域Bについて、式(3)の分母の第3項を計算する。領域Bについては本来の近接効果補正用メッシュサイズより大きいメッシュサイズで計算する。これにより計算時間を大幅に短縮することができる。
図2は、実施の形態1におけるメッシュサイズの関係の一例を示す概念図である。図2において、試料101の描画領域10はかぶり補正照射量F(x)の計算用にメッシュサイズΔ(第3のメッシュサイズ)で複数のメッシュ領域12(第3のメッシュ領域)に仮想分割される。また、式(3)の分母の第3項の計算用に、本来の近接効果補正用メッシュサイズΔP0より大きいメッシュサイズΔ(第2のメッシュサイズ)で描画領域10は複数のメッシュ領域14(第2のメッシュ領域)に仮想分割される。また、本来の近接効果補正照射量D(x)の計算用に、近接効果の影響範囲の1/10のサイズのメッシュサイズΔP0(第1のメッシュサイズ)で描画領域10は複数のメッシュ領域16(第1のメッシュ領域)に仮想分割される。
図3は、実施の形態1におけるかぶり補正の計算領域とリアルタイム動作とを説明するための概念図である。図3において、試料101の描画領域10は、上述したメッシュ分割とは別に、例えばy方向に所定の幅で短冊状の複数のストライプ20(小領域)に仮想分割される。そして、かかるストライプ20が試料101にパターンを描画する際の描画単位領域とすると好適である。描画動作は、第1番目のストライプ20の描画が終了すると、次に、第2番目のストライプ20の描画を行なうといったように、第1番目のストライプ20から順にy方向に向かって描画を行なっていく。
また、1つのストライプ20内では、例えば、左端からx方向に向かって描画が進んでいく。実際にはXYステージ105が−x方向に移動することによって相対的にx方向に描画が進むことになる。
電子ビーム200を試料101に照射してパターンを描画するためにはビームの照射量自体が決定されている必要がある。よって、このような描画動作を行なうためには描画されるストライプ20について近接効果補正照射量D(x)及びかぶり補正照射量F(x)の計算が既に済んでいることが必要となる。そのため、実施の形態1では、k番目のストライプ20について近接効果補正照射量D(x)が計算される際に、同時期にk−l番目のストライプ20についてかぶり補正照射量F(x)が計算され、同時期にk−l−m番目のストライプ20について試料101が描画される。k,lは、それぞれ1以上の整数である。また、mは0以上の整数である。実施の形態1では、かぶり補正照射量F(x)の計算時間を近接効果補正照射量D(x)の計算時間に比べて大幅に短縮することができるので、かぶり補正照射量F(x)の計算と試料101の描画とを同じストライプ20上でリアルタイムに実施することも可能となり得る。
以上のように、近接効果補正照射量D(x)の計算とかぶり補正照射量F(x)の計算と描画動作は、リアルタイムで進行していく。このようにリアルアイムで各処理を並列処理することで描画時間を短縮することができる。但し、リアルタイム動作に限るものではない。描画に先立って予め近接効果補正照射量D(x)の計算を行なっておいても構わない、或いは描画に先立って予め近接効果補正照射量D(x)の計算とかぶり補正照射量F(x)の計算を行なっておいても構わない。
また、近接効果の影響範囲はストライプ20内に納まる程度となるが、かぶりの影響範囲は数cmであるので、複数のストライプ20に跨る範囲となる。ここで、かぶりの影響分布34に対して、99.74%が含まれることになるかぶり効果影響半径±3σをかぶり補正照射量の計算範囲32にすると好適である。また、かぶり補正照射量の計算に対して、かぶりの影響分布34の68.26%が含まれることになるかぶり効果影響半径±1σ程度の領域については本来の近接効果補正用のメッシュサイズΔP0のメッシュ領域で計算された結果を用いると好適である。よって、かぶり補正照射量の計算を行なう位置30から半径1σの領域については近接効果補正照射量D(x)の計算が既に済んでいると好適である。
そこで、実施の形態1では、かぶり補正照射量の計算範囲32について、かぶり補正照射量の計算位置から描画の進行方向となるy方向に1σを超えない領域Aとy方向に1σを超える領域Bに分ける。すなわち、かぶり補正照射量の計算位置から描画の進行方向となるy方向に1σの位置で円状の計算範囲32をx方向に延びる直線で2つの領域A,Bを分割する。そして、領域Aについては、既に計算が終了している本来の近接効果補正用のメッシュサイズΔP0のメッシュ領域で計算された近接効果補正照射量D(x)の結果を用いる。そして、かかる近接効果補正照射量D(x)を用いて式(4)により関数ρ(x)を計算する。そして、式(3)を計算するにあたり、領域Aについては、計算された関数ρ(x)を用いる。また、領域Bについては、本来の近接効果補正用のメッシュサイズΔP0より大きいメッシュサイズΔのメッシュ領域での面積密度ρ(x)を用いる。以上を踏まえて、以下、フローチャートに沿って説明する。
図4は、実施の形態1における描画方法のフローチャートの要部を示す図である。図4において、電子ビーム描画方法は、パターンデータ入力工程(S102)と、ΔPサイズでの面積密度計算工程(S104)と、ΔPサイズでの面積密度計算工程(S106)と、近接効果補正照射量計算工程(S108)と、関数ρ計算工程(S110)と、かぶり補正照射量計算工程(S112)と、補正照射量合成工程(S114)と、照射時間計算工程(S116)と、照射工程(S118)という一連の工程を実施する。
ステップ(S)102において、パターンデータ入力工程として、制御計算機110は、磁気ディスク装置146を介してパターンデータ152を入力する。描画データ処理部122は、パターンデータ152に基づいて、ショットデータを作成する。また、描画データ処理部122は、試料101の描画領域10をメッシュサイズΔで複数のメッシュ領域12に仮想分割する。同様に、描画データ処理部122は、試料101の描画領域10をメッシュサイズΔで複数のメッシュ領域14に仮想分割する。同様に、描画データ処理部122は、試料101の描画領域10をメッシュサイズΔP0で複数のメッシュ領域16に仮想分割する。ここで、メッシュサイズΔは、メッシュサイズΔP0の100倍以上のサイズであると好適である。例えば、メッシュサイズΔP0が1μmであれば、メッシュサイズΔは、100μm以上が好適である。また、メッシュサイズΔは、1mm程度が好適である。
S104において、面積密度計算工程として、面積密度計算部112は、メッシュサイズΔで描画領域10が複数のメッシュ領域14に仮想分割されたメッシュ領域14毎に、パターン面積密度ρ(x)を計算する。ここでは、試料101の描画領域10全体について描画開始前に予め計算しておくと好適である。そして、計算された結果はメモリ130或いは磁気ディスク装置146に格納しておけばよい。但し、描画領域10全体について描画開始前に予め計算しておく場合に限るものではなく、順次、リアルタイムで並列計算しても構わない。
S106において、面積密度計算工程として、面積密度計算部112は、メッシュサイズΔP0で描画領域10が複数のメッシュ領域16に仮想分割されたメッシュ領域16毎に、パターン面積密度ρ(x)を計算する。ここでも描画領域10全体について描画開始前に予め計算しておくと好適である。そして、計算された結果はメモリ130或いは磁気ディスク装置146に格納しておけばよい。但し、描画領域10全体について描画開始前に予め計算しておく場合に限るものではなく、順次、リアルタイムで並列計算しても構わない。計算されたパターン面積密度ρ(x)はメモリ130に記憶される。
S108において、近接効果補正照射量計算工程として、近接効果補正照射量計算部113は、第k番目のストライプ20内のメッシュ領域16毎に、近接効果補正係数ηとパターンの面積密度ρと近接効果影響分布g(x)とを用いて、電子ビーム描画における近接効果を補正する近接効果補正照射量D(x)を計算する。計算式は、一般に用いられる手法と同様で構わない。ここでは、各メッシュ領域16の中心位置における近接効果補正照射量D(x)が求められる。計算された近接効果補正照射量D(x)はメモリ130に記憶される。近接効果補正照射量計算部113は、第1番目のストライプ20から順に計算を進めていく。
S110において、関数ρ計算工程として、ρ計算部114は、前工程で計算された近接効果補正照射量D(x)とメッシュサイズΔP0での面積密度ρ(x)とを用いて、式(4)により関数ρ(x)を計算する。関数ρ(x)の計算は、近接効果補正照射量D(x)を計算している同じストライプ20内で並列に計算してもよいし、既に計算が終了した前のストライプについて並列に計算してもよい。計算された関数ρ(x)はメモリ130に記憶される。
S112において、かぶり補正照射量計算工程として、かぶり補正照射量計算部116は、計算範囲32の一部の領域Aについて既に計算された関数ρを用い、計算範囲32の残部の領域Bについて既に計算されたメッシュサイズΔでの面積密度ρ(x)を用いて、電子ビーム描画におけるかぶりを補正するかぶり補正照射量F(x)を計算する。言い換えれば、かぶり補正照射量F(x)は、領域Aについて既に計算済みの近接効果補正照射量D(x)とメッシュサイズΔP0での面積密度ρ(x)とを用いて計算される。実施の形態1では、かぶり補正照射量F(x)の計算と関数ρ(x)の計算を別に行なっているが、式(3)の関数ρ(x)を式(4)のように展開して、かぶり補正照射量F(x)の計算の中で関数ρ(x)の計算分についても同時に行なうようにしても構わないことは言うまでもない。領域Aについて、近接効果補正照射量D(x)を計算する時間に比べて、式(3)の分母の第2項の計算時間及び式(4)の計算時間は共に大幅に短くて済むため、式(3)と式(4)の計算を別々に行なっても同時に行なってもこれにより動作が律速されるものではない。また、式(3)の分母の第3項の計算について、計算範囲32の半分より小さい領域BについてはメッシュサイズΔのメッシュ領域14毎の計算を行なうだけであるので、計算時間は短くて済む。特に、従来のように、計算範囲32全体をメッシュサイズΔのメッシュ領域14毎に計算する場合より大幅に時間を短縮することができる。特に、従来はメッシュサイズΔがメッシュサイズΔP0の5倍程度にしていたのに対して、実施の形態1では、メッシュサイズΔがメッシュサイズΔP0の100倍以上のサイズ、例えば、メッシュサイズΔP0が1μmであれば、メッシュサイズΔは100μm以上としたので、より計算時間を短縮することができる。領域Bは、1σを超える領域であるので粗いメッシュで分割しても十分である。計算されたかぶり補正照射量F(x)はメモリ130に記憶される。
S114において、補正照射量合成工程として、補正照射量合成部118は、メッシュ領域16毎に、かぶり補正照射量F(x)と近接効果補正照射量D(x)とを合成して照射量D(x)を計算する。補正照射量合成部118は、メモリ130から近接効果補正照射量D(x)とかぶり補正照射量F(x)とを読み出し、上述した式(1)に従って近接効果補正照射量D(x)とかぶり補正照射量F(x)と基準照射量DF0%P100の積を計算する。そして、計算された照射量D(x)はメモリ130に記憶される。
S116において、照射時間計算工程として、照射時間計算部120は、メモリ130から照射量D(x)を読み出し、電流密度Jを用いて、照射時間T(=照射量D(x)/電流密度J)を計算する。
S118において、照射工程(描画工程でもある)として、制御計算機110は、求めた照射時間Tで試料101へのビーム照射がOFFになるように偏向制御回路140に信号を出力し、偏向制御回路140では、かかる信号に沿って、求めた照射時間Tに合わせて、電子ビーム200を偏向するようにブランキング偏向器205を制御する。そして、所望する照射量D(x)を試料101に照射した後、描画部150を構成するブランキング偏向器205により偏向された電子ビーム200は、試料101に到達しないようにブランキングアパーチャ206によって遮蔽される。また、ビーム形状や位置はショットデータに従って照射される。このようにして、描画部150は、合成された補正照射量に基づいて、電子ビーム200を用いて試料101にパターンを描画する。
次に、実施の形態1の構成による補正残差と計算時間の短縮効果をシミュレーションした結果について説明する。
図5は、実施の形態1における評価パターンの一例を示す概念図である。図5に示すように、ある領域の片側半分に500μm幅で配置された1:1ラインアンドスペースパターンを残りの片側半分に1μm幅で配置された1:1ラインアンドスペースパターンを描画する場合をシミュレーションした。
図6は、図5の評価パターンを描画した際の補正残差を示すグラフである。ここでは、かぶり補正照射量F(x)を計算する際に領域A,Bの範囲を変えた場合の補正残差を示している。「0」の位置は、500μm幅で配置された1:1ラインアンドスペースパターンと1μm幅で配置された1:1ラインアンドスペースパターンとの境界を示す。0.0σは、領域Aがかぶり補正照射量の計算位置から0の位置、すわなち、かぶり補正照射量の計算範囲32の半分が領域Bとなる場合を示している。逆に、3.0σは、領域Aがかぶり補正照射量の計算位置から3σの位置、すわなち、かぶり補正照射量の計算範囲32全体が領域Aとなる場合であり領域Bが存在しない場合を示している。近接効果の影響範囲よりも小さい幅の1μm幅で配置された1:1ラインアンドスペースパターンでは、いずれの場合でも補正残差が無視できる程度であるのに対し、近接効果の影響範囲よりも大きい幅の500μm幅で配置された1:1ラインアンドスペースパターンでは、領域A,Bの設定の仕方で補正残差が大きく異なる結果となった。補正残差は例えば0.5nm以下程度が望ましいことから、かぶり補正照射量の計算位置からy方向に向かって1σ程度以上が領域Aに設定されることが好適であることがわかる。
図7は、図5の評価パターンを描画した際の面積密度計算時間と補正計算時間と最大補正残差とを示すグラフである。図7では、図6で説明したように、補正残差が例えば0.5nm以下程度が望ましいとすると、かぶり補正照射量の計算位置から1σ程度以上まで領域Aに設定されることが好適であることがわかる。
また、実施の形態1では、第1番目のストライプ20の描画を開始するためには、少なくても領域AについてメッシュサイズΔP0でのメッシュ領域16毎の近接効果補正照射量D(x)が事前に計算されている必要がある。よって、描画開始前に相当の補正計算時間が必要となる。一方、上述した特許文献1に記載の方法を使って、描画動作を開始する前に前処理として、マスク全面に対してまずは本来の近接効果用のメッシュサイズより大きいメッシュサイズでかぶり計算のための近接効果補正照射量を計算し、さらに、かぶり補正照射量まで計算しておく場合にも相当の補正計算時間が必要となる。図7ではかかる両者を比較した結果を示す。相対値1が従来の補正計算時間を示す。よって、かかる従来の場合より事前計算時間を短縮するためには相対値1より小さくなる必要がある。図7では、実施の形態1の手法においてかぶり補正照射量の計算位置から1.3σ程度以下にすれば相対値1より小さくなることを示している。また、1σ程度にすれば、従来の1/2程度の計算時間で済ますことができる。
また、実施の形態1では、第1番目のストライプ20の描画を開始するためには、少なくても領域AについてメッシュサイズΔP0でのメッシュ領域16毎の面積密度が事前に計算されている必要がある。よって、描画開始前に相当の面積計算時間が必要となる。一方、上述した特許文献1に記載の方法を使って、描画動作を開始する前に前処理として、マスク全面に対してまずは本来の近接効果用のメッシュサイズより大きいメッシュサイズでかぶり計算のための近接効果補正照射量を計算し、さらに、かぶり補正照射量まで計算しておく場合にも面積密度が事前に計算されている必要がある。よって、描画開始前に相当の面積計算時間が必要となる。図7ではかかる両者を比較した結果を示す。相対値1が従来の面積計算時間を示す。よって、かかる従来の場合より事前計算時間を短縮するためには相対値1より小さくなる必要がある。図7では、実施の形態1の手法においてかぶり補正照射量の計算位置から3σ程度としても相対値1より小さくなることを示している。
以上の結果からも、実施の形態1の手法において、かぶり補正照射量の計算位置から1σ程度まで領域Aに設定されることが好適であることがわかる。
以上の説明において、「〜部」或いは「〜工程」と記載したものの処理内容或いは動作内容は、コンピュータで動作可能なプログラムにより構成することができる。或いは、ソフトウェアとなるプログラムだけではなく、ハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、ファームウェアとの組合せでも構わない。また、プログラムにより構成される場合、プログラムは、磁気ディスク装置、磁気テープ装置、FD、或いはROM(リードオンリメモリ)等の記録媒体に記録される。例えば、磁気ディスク装置146に記録される。
また、図1における制御計算機110は、さらに、図示していないバスを介して、記憶装置の一例となるRAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM、磁気ディスク(HD)装置、入力手段の一例となるキーボード(K/B)、マウス、出力手段の一例となるモニタ、プリンタ、或いは、入力出力手段の一例となる外部インターフェース(I/F)、FD、DVD、CD等に接続されていても構わない。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、上述した例では、かぶり補正のための近接効果補正用のメッシュサイズΔは、かぶり補正用のメッシュサイズΔよりも小さくしたが、これに限るものではなく、かぶり補正のための近接効果補正用のメッシュサイズΔは、かぶり補正用のメッシュサイズΔ以下であればよい。
また、上述した各式では説明を理解し得やすくするためにx方向についてだけ記載しているが、y方向についても演算する方が好ましいことは言うまでもない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置、及び荷電粒子ビーム描画方法は、本発明の範囲に包含される。
10 描画領域
12,14,16 メッシュ領域
20 ストライプ
30 位置
32 計算範囲
34 影響分布
100 描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
110 制御計算機
112 面積密度計算部
113 近接効果補正照射量計算部
114 関数ρ計算部
116 かぶり補正照射量計算部
118 補正照射量合成部
120 照射時間計算部
122 描画データ処理部
130 メモリ
140 偏向制御回路
146 磁気ディスク装置
150 描画部
152 パターンデータ
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
205 ブランキング偏向器
206 ブランキングアパーチャ
330 電子線
410 第1のアパーチャ
411 開口
420 第2のアパーチャ
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース

Claims (5)

  1. 第1のメッシュサイズで描画領域が複数の第1のメッシュ領域に仮想分割された第1のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する近接効果補正照射量を計算する工程と、
    前記荷電粒子ビーム描画におけるかぶりを補正するかぶり補正照射量を計算するための計算領域の一部の領域について既に計算済みの前記近接効果補正照射量と前記第1のメッシュサイズでの面積密度とを用い、前記計算領域の残部の領域について前記第1のメッシュサイズよりも大きい第2のメッシュサイズでの面積密度を用いて、前記かぶり補正照射量を計算する工程と、
    前記第1のメッシュ領域毎に、前記かぶり補正照射量と前記近接効果補正照射量とを合成する工程と、
    合成された補正照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて試料にパターンを描画する工程と、
    を備えたことを特徴とする描画方法。
  2. 前記試料を描画する動作に対してリアルタイムで前記かぶり補正照射量が計算されることを特徴とする請求項1記載の描画方法。
  3. 前記第2のメッシュサイズは、前記第1のメッシュサイズの100倍以上のサイズであることを特徴とする請求項1又は2記載の描画方法。
  4. 前記描画領域は、短冊状の複数の小領域に仮想分割され、
    k番目の小領域について前記近接効果補正照射量が計算される際に、同時期にk−l番目の小領域について前記かぶり補正照射量が計算され、同時期にk−l−m番目の小領域について前記試料が描画されることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の描画方法。
  5. 第1のメッシュサイズで描画領域が複数の第1のメッシュ領域に仮想分割された第1のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する近接効果補正照射量を計算する近接効果補正照射量計算部と、
    前記荷電粒子ビーム描画におけるかぶりを補正するかぶり補正照射量を計算するための計算領域の一部の領域について計算された前記近接効果補正照射量と前記第1のメッシュサイズでの面積密度とを用い、前記計算領域の残部の領域について前記第1のメッシュサイズよりも大きい第2のメッシュサイズでの面積密度を用いて、前記かぶり補正照射量を計算するかぶり補正照射量計算部と、
    前記第1のメッシュ領域毎に、前記かぶり補正照射量と前記近接効果補正照射量とを合成する合成部と、
    合成された補正照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて試料にパターンを描画する描画部と、
    を備えたことを特徴とする描画装置。
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