JP5127581B2 - 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法に係り、例えば、照射量を補正する電子ビーム描画装置及びその描画方法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図10は、従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置は以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形(VSB:Variable Shaped Beam)方式という。
ここで、レジスト膜が塗布されたマスク等の試料に電子ビームを照射する場合に、近接効果やかぶりといったレジストパターンの寸法を変動させる要因が存在する。近接効果は照射した電子がマスクで反射し、レジストを再照射する現象で、影響範囲は十数μm程度である。一方、かぶりは近接効果による後方散乱電子が、レジストを飛び出し電子鏡筒の下面で再度散乱し、再度マスクを照射するといった多重散乱によるレジスト照射現象で、近接効果に比べて広範囲(数mm〜数cm)に及ぶ。かぶりの影響を計算するにあたって、より高精度な補正を行なうために近接効果の影響を考慮する手法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。本来、かぶりと近接効果とではその影響範囲が大きく異なるため、近接効果の影響を計算するにあたっては、かぶりの影響を計算する場合のメッシュサイズよりも十分小さなサイズのメッシュ領域毎に計算される。しかし、影響範囲が大きいかぶりの影響を計算するにあたって、近接効果の影響をその都度すべての領域分計算するとなると計算に時間がかかる。そのため、特許文献1の手法では、本来の近接効果用のメッシュサイズより大きいメッシュサイズでかぶり計算のための近接効果用のメッシュ領域を構成し、かかるかぶり計算のための近接効果用のメッシュ領域毎に、かぶり計算に用いるための近接効果の影響を別途計算している。
特開2007−220728号公報
高精度な電子ビーム描画を行なうためには、上述した近接効果やかぶりの影響を考慮する必要がある。その1つの手法として、上述した特許文献1に記載の方法がある。かかる方法では、かぶり計算に用いるための近接効果の影響をかぶり計算のための近接効果用のメッシュ領域の中心位置での値として求め、その値をそのまま使用している。そのため、パターンのレイアウトによっては、近接効果の影響を考慮しないでかぶりの影響を計算するよりはましであるが、それでも誤差が生じてしまう場合がある。
図11は、2次元パターンがメッシュ領域に合わせて配置される場合の近接効果補正照射量の一例を示す概念図である。図11では、1:1のラインアンドスペースパターンとなる2次元パターン332がレイアウトされている。そして、かぶり計算のための近接効果用のメッシュ領域314は、かぶり計算用のメッシュ領域312よりは小さいが、本来の近接効果用のメッシュサイズより大きいサイズで領域分割されている。図10の例では、メッシュ領域314が、パターンの面積密度が100%の箇所と0%の箇所とに分かれている場合を示している。パターンの面積密度が100%のメッシュ領域314での近接効果補正照射量d(x)は、メッシュ領域314の中心位置320で計算され、図10では、dとdの中間のd0.5の値となる。他方、パターンのレイアウトがずれると以下のようになる。
図12は、2次元パターンがメッシュ領域からずれて配置される場合の近接効果補正照射量の一例を示す概念図である。図12では、メッシュ領域314のメッシュサイズの1/2だけずれて2次元パターン332がレイアウトされている。すなわち、パターンの面積密度が50%であって、メッシュ領域314の半分に偏って配置されている。かかる場合のメッシュ領域314での近接効果補正照射量d(x)は、メッシュ領域314の中心位置320で計算され、パターンがメッシュ領域314の半分に偏っているにもかかわらず、図11と同様、dとdの中間のd0.5の値となる。しかし、メッシュ領域314でパターンが存在するのはメッシュ領域314の半分側だけであるので、d0.5の値では誤差が生じてしまうことになる。
図13は、図11と図12の各ケースで生じる誤差の一例を示す図である。図13において、グラフ42は、図12で示すレイアウトでかぶり計算用に近接効果補正を行なって描画を行なった場合の誤差を示している。グラフ44は、図11で示すレイアウトでかぶり計算用に近接効果補正を行なって描画を行なった場合の誤差を示している。図11のケースでは、グラフ44が示すように誤差が小さいのに対し、メッシュ領域314の半分側だけに偏ってパターンが配置された図12のケースでは、グラフ42が示すように誤差が大きく発生していることがわかる。
以上のように、パターンのレイアウトに依存して誤差が発生してしまうといった問題があった。例えば、ナノメートル(nm)オーダーの精度が要求される近年のパターン描画の際においては、かかる誤差をさらに小さくすることが望ましい。
そこで、本発明は、かかる問題点を克服し、パターンのレイアウトに依存せずにかぶり補正精度を向上させる装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
第1のメッシュサイズで描画領域が複数の第1のメッシュ領域に仮想分割された第1のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する第1の近接効果補正照射量を計算する第1の近接効果補正照射量計算部と、
第1のメッシュサイズよりも大きい第2のメッシュサイズで描画領域が複数の第2のメッシュ領域に仮想分割された第2のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する第2の近接効果補正照射量を計算する第2の近接効果補正照射量計算部と、
第2のメッシュ領域毎に、当該第2の近接効果補正照射量を当該第2のメッシュ領域内の図形の面積重心位置に補間する補間部と、
第1のメッシュサイズよりも大きい第3のメッシュサイズで描画領域が複数の第3のメッシュ領域に仮想分割された第3のメッシュ領域毎に、当該第3のメッシュ領域内の位置に補間された第2の近接効果補正照射量を用いて荷電粒子ビーム描画におけるかぶりを補正するかぶり補正照射量を計算するかぶり補正照射量計算部と、
第1のメッシュ領域毎に、かぶり補正照射量と第1の近接効果補正照射量とを合成する補正照射量合成部と、
照射量合成部により合成された補正照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて試料を描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
第2の近接効果補正照射量を当該第2のメッシュ領域内の図形の面積重心位置に補間することで、図形の面積重心位置での第2の近接効果補正照射量を得ることができる。
また、本発明の他の態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
第1のメッシュサイズで描画領域が複数の第1のメッシュ領域に仮想分割された第1のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する第1の近接効果補正照射量を計算する第1の近接効果補正照射量計算部と、
第1のメッシュサイズよりも大きい第2のメッシュサイズで描画領域が複数の第2のメッシュ領域に仮想分割された第2のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する第2の近接効果補正照射量を計算する第2の近接効果補正照射量計算部と、
第1のメッシュサイズよりも大きく、第2のメッシュサイズよりも小さい第4のメッシュサイズで第2のメッシュ領域が複数の第4のメッシュ領域に仮想分割された第4のメッシュ領域毎に、当該第4のメッシュ領域を含む第2のメッシュ領域の第2の近接効果補正照射量を当該第4のメッシュ領域内の図形の面積重心位置に補間する補間部と、
第1のメッシュサイズよりも大きい第3のメッシュサイズで描画領域が複数の第3のメッシュ領域に仮想分割された第3のメッシュ領域毎に、当該第3のメッシュ領域内の位置に補間された第2の近接効果補正照射量を用いて、荷電粒子ビーム描画におけるかぶりを補正するかぶり補正照射量を計算するかぶり補正照射量計算部と、
第1のメッシュ領域毎に、かぶり補正照射量と第1の近接効果補正照射量とを合成する補正照射量合成部と、
照射量合成部により合成された補正照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて試料を描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
さらに、第2のメッシュサイズは、前記第3のメッシュサイズ以下であると好適である。
また、本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
第1のメッシュサイズで描画領域が複数の第1のメッシュ領域に仮想分割された第1のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する第1の近接効果補正照射量を計算する工程と、
第1のメッシュサイズよりも大きい第2のメッシュサイズで描画領域が複数の第2のメッシュ領域に仮想分割された第2のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する第2の近接効果補正照射量を計算する工程と、
第2のメッシュ領域毎に、当該第2の近接効果補正照射量を当該第2のメッシュ領域内の図形の面積重心位置に補間する工程と、
第1のメッシュサイズよりも大きい第3のメッシュサイズで描画領域が複数の第3のメッシュ領域に仮想分割された第3のメッシュ領域毎に、当該第3のメッシュ領域内の位置に補間された第2の近接効果補正照射量を用いて荷電粒子ビーム描画におけるかぶりを補正するかぶり補正照射量を計算する工程と、
第1のメッシュ領域毎に、かぶり補正照射量と第1の近接効果補正照射量とを合成する工程と、
照射量合成部により合成された補正照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて試料を描画する工程と、
を備えたことを特徴とする。
また、本発明の他の態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
第1のメッシュサイズで描画領域が複数の第1のメッシュ領域に仮想分割された第1のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する第1の近接効果補正照射量を計算する工程と、
第1のメッシュサイズよりも大きい第2のメッシュサイズで描画領域が複数の第2のメッシュ領域に仮想分割された第2のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する第2の近接効果補正照射量を計算する工程と、
第1のメッシュサイズよりも大きく、第2のメッシュサイズよりも小さい第4のメッシュサイズで第2のメッシュ領域が複数の第4のメッシュ領域に仮想分割された第4のメッシュ領域毎に、当該第4のメッシュ領域を含む第2のメッシュ領域の第2の近接効果補正照射量を当該第4のメッシュ領域内の図形の面積重心位置に補間する工程と、
第1のメッシュサイズよりも大きい第3のメッシュサイズで描画領域が複数の第3のメッシュ領域に仮想分割された第3のメッシュ領域毎に、当該第3のメッシュ領域内の位置に補間された第2の近接効果補正照射量を用いて、荷電粒子ビーム描画におけるかぶりを補正するかぶり補正照射量を計算する工程と、
第1のメッシュ領域毎に、かぶり補正照射量と第1の近接効果補正照射量とを合成する工程と、
照射量合成部により合成された補正照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて試料を描画する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、パターンのレイアウトに依存せずに高精度なかぶり補正を実現することができる。その結果、高精度な補正照射量で描画され、高精度なパターン寸法を得ることができる。
以下、各実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の他の荷電粒子を用いたビームでも構わない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の要部構成の一例を示す概念図である。
図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。描画部150では、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、ブランキング(BLK)偏向器205、ブランキング(BLK)アパーチャ206を有している。描画室103内には、XYステージ105を有している。制御部160では、制御計算機110と、記憶装置の一例となるメモリ130、記憶装置の一例となる磁気ディスク装置146、偏向制御回路140を備えている。制御計算機110内では、かぶり補正用近接効果補正照射量計算部112、補間部113、かぶり補正照射量計算部114、近接効果補正照射量計算部116、補正照射量合成部118、照射時間計算部120、及び描画データ処理部122といった各機能を有している。制御計算機110には、磁気ディスク装置146に記憶されたパターンデータ152が磁気ディスク装置146を介して入力される。
制御計算機110、メモリ130、偏向制御回路140、及び磁気ディスク装置146は、図示していないバスを介して互いに接続されている。偏向制御回路140は、BLK偏向器205に接続される。
図1では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わない。また、図1において、かぶり補正用近接効果補正照射量計算部112、補間部113、かぶり補正照射量計算部114、近接効果補正照射量計算部116、補正照射量合成部118、照射時間計算部120、及び描画データ処理部122といった各機能の処理はソフトウェアにより実行しても構わないし、或いは、電気的な回路によるハードウェアにより実施させても構わない。或いは、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。制御計算機110に入力される情報或いは演算処理中及び処理後の各情報はその都度メモリ130に記憶される。
電子銃201から照射された電流密度Jに制御された電子ビーム200は、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。ここで、試料101上の電子ビーム200が、所望する照射量を試料101に入射させる照射時間に達した場合、試料101上に必要以上に電子ビーム200が照射されないようにするため、例えば静電型のブランキング偏向器205で電子ビーム200を偏向すると共にブランキングアパーチャ206で電子ビーム200をカットし、電子ビーム200が試料101面上に到達しないようにする。ブランキング偏向器205の偏向電圧は、偏向制御回路140及び図示していないアンプによって制御される。
ビームON(ブランキングOFF)の場合、電子銃201から出た電子ビーム200は、図1における実線で示す軌道を進むことになる。一方、ビームOFF(ブランキングON)の場合、電子銃201から出た電子ビーム200は、図1における点線で示す軌道を進むことになる。また、電子鏡筒102内およびXYステージ105が配置された描画室103内は、図示していない真空ポンプにより真空引きされ、大気圧よりも低い圧力となる真空雰囲気となっている。
図1では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略しているが、描画装置100は、上述した構成の他に、電子鏡筒102内に、照明レンズ、第1のアパーチャ、投影レンズ、成形偏向器、第2のアパーチャ、対物レンズ、対物偏向器等を備えていても構わない。ビームON(ブランキングOFF)の場合、かかる構成では、電子銃201から出た電子ビーム200が、照明レンズにより矩形、例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形、例えば長方形に成形する。そして、第1のアパーチャを通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズにより第2のアパーチャ上に投影される。かかる第2のアパーチャ上での第1のアパーチャ像の位置は、成形偏向器によって制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。そして、第2のアパーチャを通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズにより焦点を合わせ、対物偏向器により偏向されて、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。かかる構成にすることにより可変成形型(VSB型)EB描画装置とすることができる。
図2は、実施の形態1における描画方法のフローチャートの要部を示す図である。
図2において、電子ビーム描画方法は、パターンデータ入力工程(S102)と、近接効果補正照射量計算工程(S202)と、かぶり補正用近接効果補正照射量計算工程(S302)と、面積重心位置補間工程(S304)と、かぶり補正照射量計算工程(S306)と、補正照射量合成工程(S402)と、照射時間計算工程(S404)と、照射工程(S406)という一連の工程を実施する。
描画装置100から試料101に照射される照射量D(x)は、基準照射量(ベースドーズ)DF0%P100、かぶり補正照射量F(x)、及び近接効果補正照射量d(x)を用いて、以下の式(1)により求めることで、近接効果の影響とかぶりの影響を補正することができる。
Figure 0005127581
特に、かぶり補正照射量F(x)は、関数f(x)を用いて以下の式(2)で定義することができる。
Figure 0005127581
そして、関数f(x)は、係数ζ、かぶり影響分布g(x)、及び関数ρ(x)を用いて以下の式(3−1)及び式(3−2)で定義することができる。
Figure 0005127581
また、関数ρ(x)は、近接効果補正照射量d’(x)、パターン面積密度ρ(x)、かぶり補正用のための近接効果補正用メッシュサイズΔ、及びかぶり補正用メッシュサイズΔを用いて以下の式(4)で定義される。
Figure 0005127581
また、係数ζは、かぶり補正係数θ及び近接効果補正係数ηを用いて、以下の式(5)で定義される。
Figure 0005127581
式(4)に示したように、かぶり補正照射量F(x)は、近接効果補正照射量を考慮すると精度を向上させることができる。しかし、近接効果の影響範囲は数十μmであるのに対し、かぶりの影響範囲は数mm〜数cmである。そして、各補正の計算に用いるためのメッシュ領域のサイズは、影響範囲の1/10程度のサイズが妥当であることから、近接効果補正用には例えば1μm程度のメッシュサイズ(第1のメッシュサイズ)で、かぶり補正用には例えば1mm程度のメッシュサイズ(第3のメッシュサイズ)で分割する。しかし、このサイズで近接効果補正照射量d(x)を考慮してかぶり補正照射量F(x)を演算するとかぶり補正用の1つのメッシュ領域を演算するために1000倍の近接効果補正用のメッシュ領域を演算する必要がある。そのため、このままでは、描画データが処理に時間がかかり、描画動作がこの処理に律速されてしまうことにつながる。そのため、リアルタイム描画を行なうことができなくなってしまう。そこで、かぶり補正用の近接効果補正照射量d’(x)を計算する際には、別途、本来の近接効果補正用メッシュサイズより大きいサイズでメッシュ分割する。
図3は、実施の形態1におけるメッシュサイズの関係の一例を示す概念図である。図3において、試料101の描画領域10をかぶり補正照射量F(x)の計算用にメッシュサイズΔ(第3のメッシュサイズ)で複数のメッシュ領域12に仮想分割する。また、かぶり補正用の近接効果補正照射量d’(x)の計算用に、近接効果の影響範囲の1/2のサイズのメッシュサイズΔ(第2のメッシュサイズ)で描画領域10を複数のメッシュ領域14に仮想分割する。また、本来の近接効果補正照射量d(x)の計算用に、近接効果の影響範囲の1/10のサイズのメッシュサイズΔP’(第1のメッシュサイズ)で複数のメッシュ領域16に仮想分割する。このように、メッシュサイズΔを、例えば、影響範囲の1/2のサイズ、すなわち、5μmのメッシュサイズにすることで、メッシュ数の2乗に比例するアルゴリズムを用いる場合にはかぶり補正照射量F(x)を25倍の速度で演算することができる。しかし、上述したようにこれだけではパターンのレイアウトに依存する寸法誤差を回避することが困難となる。そこで、実施の形態1では、さらに、かぶり補正用の近接効果補正照射量d’(x)の位置を補間することでパターンのレイアウトの依存性を排除する。以下、フローチャートに沿って説明する。
ステップ(S)102において、パターンデータ入力工程として、制御計算機110は、磁気ディスク装置146を介してパターンデータ152を入力する。描画データ処理部122は、パターンデータ152に基づいて、ショットデータを作成する。以下、各ショットにおける照射時間Tをリアルタイムで計算し、かかる照射時間Tに沿って電子ビーム200を照射し、試料101を描画していく。
S202において、近接効果補正照射量計算工程として、まずは、描画データ処理部122が、試料101の描画領域を本来の近接効果補正用のメッシュサイズΔP’で複数のメッシュ領域16(第1のメッシュ領域)に仮想分割する。そして、各メッシュ領域16内に配置されるパターンの面積密度ρを計算する。そして、近接効果補正照射量計算部116は、メッシュ領域16毎に、近接効果補正係数ηとパターンの面積密度ρと近接効果影響分布g(x)とを用いて、電子ビーム描画における近接効果を補正する近接効果補正照射量d(x)(第1の近接効果補正照射量)を計算する。近接効果補正照射量計算部116は、第1の近接効果補正照射量計算部である。計算式は、一般に用いられる手法と同様で構わない。ここでは、各メッシュ領域16の中心位置における近接効果補正照射量d(x)が求められる。計算された近接効果補正照射量d(x)はメモリ130に記憶される。
S302において、かぶり補正用近接効果補正照射量計算工程として、まずは、描画データ処理部122が、試料101の描画領域を本来の近接効果補正用のメッシュサイズΔP’よりも大きい、例えば、5μmのメッシュサイズΔで複数のメッシュ領域14(第2のメッシュ領域)に仮想分割する。そして、各メッシュ領域14内に配置されるパターンの面積密度ρとパターンの面積重心Gを計算する。そして、かぶり補正用近接効果補正照射量計算部112は、メッシュ領域14毎に、電子ビーム描画における近接効果を補正する近接効果補正照射量d’(x)(第2の近接効果補正照射量)を計算する。かぶり補正用近接効果補正照射量計算部112は、第2の近接効果補正照射量計算部となる。計算式は、一般に用いられる手法と同様で構わない。ここでは、各メッシュ領域14の中心位置における近接効果補正照射量d’(x)が求められる。近接効果補正照射量の計算時間は、メッシュ数の2乗に比例するので、σの半分程度、すなわち、5μmメッシュでの計算時間は、通常近接効果補正に使用するメッシュサイズを1μmとすると、メッシュ数が1/5となるため、かかる1μmメッシュ計算に比べて、メッシュ数の2乗に比例するアルゴリズムを用いる場合には1/25に短縮することができる。計算された近接効果補正照射量d’(x)はメモリ130に記憶される。
S304において、面積重心位置補間工程として、補間部113は、メッシュ領域14毎に、該当する近接効果補正照射量d’(x)を該当するメッシュ領域14内の図形の面積重心位置Gに補間する。
図4は、実施の形態1における図形の配置状況の一例を示す図である。図4において、パターンとなる図形30が、複数のメッシュ領域14に跨って配置される。上述したかぶり補正用近接効果補正照射量計算工程(302)では、メッシュ領域14について、中心位置20における近接効果補正照射量d’(x)が演算されている。
図5は、図4に示す1つのメッシュ領域を抜き出した図である。メッシュ領域14内には、図4で示した図形30の内の一部である図形32が配置されている。図5では、図形32の面積重心位置22が示されている。補間部113は、かかるメッシュ領域14の近接効果補正照射量d’(x)を中心位置20から面積重心位置22に補間する。該当するメッシュ領域14で計算された近接効果補正照射量d’(x)を、該当するメッシュ領域14を取り囲む周囲のメッシュ領域で計算された近接効果補正照射量d’(x)を用いて線形補間等の手法により補間すればよい。
S306において、かぶり補正照射量計算工程として、まず、描画データ処理部122が、試料101の描画領域10を本来の近接効果補正用のメッシュサイズΔP’よりも大きい、例えば、1mmのメッシュサイズΔ(第3のメッシュサイズ)で複数のメッシュ領域12(第3のメッシュ領域)に仮想分割する。そして、かぶり補正照射量計算部114は、メッシュ領域12毎に、当該メッシュ領域12内の位置に補間された近接効果補正照射量d’(x)を用いて電子ビーム描画におけるかぶりを補正するかぶり補正照射量F(x)を計算する。計算方法は、式(2)〜式(5)を用いればよい。計算されたかぶり補正照射量F(x)はメモリ130に記憶される。
S402において、補正照射量合成工程と、補正照射量合成部118は、メッシュ領域16毎に、かぶり補正照射量F(x)と近接効果補正照射量d(x)とを合成して照射量D(x)を計算する。補正照射量合成部118は、メモリ130から近接効果補正照射量d(x)とかぶり補正照射量F(x)とを読み出し、上述した式(1)に従って近接効果補正照射量d(x)とかぶり補正照射量F(x)と基準照射量DF0%P100の積を計算する。そして、計算された照射量D(x)はメモリ130に記憶される。
S404において、照射時間計算工程として、照射時間計算部120は、メモリ130から照射量D(x)を読み出し、電流密度Jを用いて、照射時間T(=照射量D(x)/電流密度J)を計算する。
S406において、照射工程(描画工程でもある)として、制御計算機110は、求めた照射時間Tで試料101へのビーム照射がOFFになるように偏向制御回路140に信号を出力し、偏向制御回路140では、かかる信号に沿って、求めた照射時間Tに合わせて、電子ビーム200を偏向するようにブランキング偏向器205を制御する。そして、所望する照射量D(x)を試料101に照射した後、描画部150を構成するブランキング偏向器205により偏向された電子ビーム200は、試料101に到達しないようにブランキングアパーチャ206によって遮蔽される。このようにして、試料101を描画する。
図6は、実施の形態1における2次元パターンがメッシュ領域からずれて配置される場合の近接効果補正照射量の一例を示す概念図である。図6では、メッシュ領域14のメッシュサイズの1/2だけずれて図12で示した2次元パターン332がレイアウトされている。すなわち、パターンの面積密度が50%であって、メッシュ領域14の半分に偏って配置されている。かかる場合のメッシュ領域14での近接効果補正照射量d’(x)は、まずは、メッシュ領域14の中心位置20で計算され、パターンがメッシュ領域14の半分に偏っているにもかかわらず、dとdの中間のd0.5の値となる。しかし、実施の形態1では、得られた近接効果補正照射量d’(x)を中心位置20から図形の面積重心位置22に補間する。その結果、補間後の近接効果補正照射量d’(x)は、d0.5の値からdとd0.5の間のdの値となる。
図7は、実施の形態1における面積重心位置への補間の有無を比較した誤差の一例を示す図である。図7において、グラフ42は、従来のメッシュ領域の中心位置での近接効果補正照射量d’(x)をかぶり計算用に用いた場合の誤差を示している。図13にも示したが、グラフ42が示すように誤差が大きく発生していることがわかる。これに対し、グラフ40は、メッシュ領域の中心位置からメッシュ領域内の図形の面積重心位置へ補間した近接効果補正照射量d’(x)をかぶり計算用に用いた場合の誤差を示している。グラフ40が示すように誤差が小さくなっていることがわかる。すなわち、メッシュ領域の中心位置から図形の面積重心位置へ近接効果補正照射量d’(x)を補間することで、補間しない場合に比べて誤差が大幅に改善されていることがわかる。
以上のように、近接効果補正照射量d’(x)が各メッシュ領域14の図形の面積重心位置に補間されている。そのため、この補間された近接効果補正照射量d’(x)を用いて演算されたかぶり補正照射量F(x)により、パターンのレイアウトに依存せずに高精度なかぶり補正を実現することができる。その結果、高精度な補正照射量で描画され、高精度なパターン寸法を得ることができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、かぶり補正のための近接効果補正用メッシュサイズΔ毎に近接効果補正照射量d’(x)を補間したが、実施の形態2では、さらに、細分化した領域毎に補間する場合について説明する。描画装置100の構成は図1と同様である。また、描画方法も面積重心位置補間工程(S304)の内容以外は、図2と同様である。よって、S102からS302までの各工程の内容は実施の形態1と同様である。
S304において、面積重心位置補間工程として、まずは、描画データ処理部122が、本来の近接効果補正用のメッシュサイズΔP’よりも大きく、かぶり補正のための近接効果補正用のメッシュサイズΔよりも小さいメッシュサイズΔP”(第4のメッシュサイズ)でメッシュ領域14を複数のメッシュ領域18(第4のメッシュ領域)に仮想分割する。ここでは、メッシュサイズΔP”が、例えばメッシュサイズΔの半分の大きさ、すなわち、2.5μmを用いると好適である。そして、各メッシュ領域18内に配置されるパターンの面積重心Gを計算する。補間部113は、メッシュ領域18毎に、該当するメッシュ領域18を含むメッシュ領域14の近接効果補正照射量d’(x)を該当するメッシュ領域18内の図形の面積重心位置Gに補間する。
図8は、実施の形態2における1つのメッシュ領域を抜き出した図である。メッシュ領域14内には、2つの図形34,36が離れて配置されている。図8では、図形34の面積重心位置24と図形36の面積重心位置26とが示されている。補間部113は、かかるメッシュ領域14の近接効果補正照射量d’(x)を中心位置20から図形34の面積重心位置24と図形36の面積重心位置26とにそれぞれ補間する。該当するメッシュ領域14で計算された近接効果補正照射量d’(x)を、該当するメッシュ領域14を取り囲む周囲のメッシュ領域で計算された近接効果補正照射量d’(x)を用いて線形補間等の手法により補間すればよい。図8に示すように、図形が離れて配置される場合には、メッシュ領域14全体での面積重心位置では、実際には図形上に補間される位置が無い場合があり得る。メッシュ領域を細分化することで、より面積重心位置を図形上に存在させることができる。面積重心位置を図形上に存在させることにより、より実態に即した近接効果補正照射量d’(x)を得ることができる。S302以降の各工程については実施の形態1と同様である。
実施の形態3.
実施の形態1,2では、描画装置100内で、描画しながらかぶり補正照射量F(x)を計算していくリアルタイム描画について説明した。しかし、かかる場合に限るものではない。実施の形態3では、描画装置100外、すなわち、オフラインでかぶり補正照射量F(x)の演算を行なう場合について説明する。実施の形態3では、予め、かぶり補正照射量F(x)を描画前に計算しておき、1mmメッシュ毎のかぶり補正照射量マップを作成しておき、これを描画時に入力する。これにより、かぶり計算による描画スループットの劣化を防ぐことができる。
図9は、実施の形態3における描画装置の要部構成の一例を示す概念図である。図9において、かぶり補正用近接効果補正照射量計算部112、かぶり補正照射量計算部114、及び補間部113の代わりに、かぶり補正照射量取得部115及び磁気ディスク装置144が配置された点以外は、図1と同様である。
制御計算機110、メモリ130、偏向制御回路140、及び磁気ディスク装置144,146は、図示していないバスを介して互いに接続されている。
図9では、本実施の形態3を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれても構わない。また、図9において、かぶり補正照射量取得部115、近接効果補正照射量計算部116、補正照射量合成部118、照射時間計算部120、及び描画データ処理部122といった各機能の処理はソフトウェアにより実行しても構わないし、或いは、電気的な回路によるハードウェアにより実施させても構わない。或いは、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。制御計算機110に入力される情報或いは演算処理中及び処理後の各情報はその都度メモリ130に記憶される。
実施の形態3では、図示しない外部装置において、予め、かぶり補正照射量F(x)を描画前に計算しておき、1mmメッシュ毎のかぶり補正照射量マップ154を作成しておき磁気ディスク装置144に格納しておく。言い換えれば、実施の形態1或いは実施の形態2における制御計算機110内のかぶり補正用近接効果補正照射量計算部112、かぶり補正照射量計算部114、及び補間部113といった各機能を外部装置に移行させておき、実施の形態1或いは実施の形態2におけるかぶり補正照射量F(x)の計算と同様に、かぶり補正用近接効果補正照射量計算部112、かぶり補正照射量計算部114、及び補間部113がかぶり補正照射量F(x)を計算する。そして、計算されたかぶり補正照射量F(x)を例えば1mmメッシュ毎のかぶり補正照射量マップ154として磁気ディスク装置144に格納しておく。そして、描画装置100内の補正照射量合成部118は、磁気ディスク装置144からかぶり補正照射量マップ154を読み出し、必要に応じて近接効果補正照射量計算部116により計算された近接効果補正照射量d(x)と合成することで、高精度な照射量D(x)を得ることができる。その他は、実施の形態1或いは実施の形態2と同様である。
以上のように、予めかぶり補正照射量マップ154を作成しておくことでかぶり補正照射量計算に時間がかかる場合でもかぶり補正照射量計算による描画スループットの劣化を防ぐことができる。
以上の説明において、「〜部」或いは「〜工程」と記載したものの処理内容或いは動作内容は、コンピュータで動作可能なプログラムにより構成することができる。或いは、ソフトウェアとなるプログラムだけではなく、ハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、ファームウェアとの組合せでも構わない。また、プログラムにより構成される場合、プログラムは、磁気ディスク装置、磁気テープ装置、FD、或いはROM(リードオンリメモリ)等の記録媒体に記録される。例えば、磁気ディスク装置146に記録される。
また、図1或いは図9における制御計算機110は、さらに、図示していないバスを介して、記憶装置の一例となるRAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM、磁気ディスク(HD)装置、入力手段の一例となるキーボード(K/B)、マウス、出力手段の一例となるモニタ、プリンタ、或いは、入力出力手段の一例となる外部インターフェース(I/F)、FD、DVD、CD等に接続されていても構わない。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、実施の形態では可変成形ビーム方式の電子ビーム描画装置を用いたが、これ以外の方式の描画装置にも適用できる。また、本発明は電子ビーム描画装置の使用目的を限定するものでは無い。例えば、マスクやウェハ上に直接レジストパターンを形成するという使用目的以外にも、光ステッパー用マスク、X線マスクなどを作成する際にも利用可能である。
また、上述した例では、かぶり補正のための近接効果補正照射量d’(x)について位置を面積重心位置に補間したが、本来の近接効果補正照射量d(x)についても同様に位置を面積重心位置に補間しても好適である。また、上述した例では、補間位置を面積重心位置としたが、面積重心位置を求める手間を考慮して、パターン上の任意の点に近接効果補正照射量d’(x)或いは近接効果補正照射量d(x)を補間する構成にすることも可能である。
また、上述した例では、かぶり補正のための近接効果補正用のメッシュサイズΔは、かぶり補正用のメッシュサイズΔよりも小さくしたが、これに限るものではなく、かぶり補正のための近接効果補正用のメッシュサイズΔは、かぶり補正用のメッシュサイズΔ以下であればよい。
また、上述した各式では説明を理解し得やすくするためにx方向についてだけ記載しているが、y方向についても演算する方が好ましいことは言うまでもない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置、及び荷電粒子ビーム描画方法は、本発明の範囲に包含される。
実施の形態1における描画装置の要部構成の一例を示す概念図である。 実施の形態1における描画方法のフローチャートの要部を示す図である。 実施の形態1におけるメッシュサイズの関係の一例を示す概念図である。 実施の形態1における図形の配置状況の一例を示す図である。 図4に示す1つのメッシュ領域を抜き出した図である。 実施の形態1における2次元パターンがメッシュ領域からずれて配置される場合の近接効果補正照射量の一例を示す概念図である。 実施の形態1における面積重心位置への補間の有無を比較した誤差の一例を示す図である。 実施の形態2における1つのメッシュ領域を抜き出した図である。 実施の形態3における描画装置の要部構成の一例を示す概念図である。 従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。 2次元パターンがメッシュ領域に合わせて配置される場合の近接効果補正照射量の一例を示す概念図である。 2次元パターンがメッシュ領域からずれて配置される場合の近接効果補正照射量の一例を示す概念図である。 図11と図12の各ケースで生じる誤差の一例を示す図である。
符号の説明
10 描画領域
12,14,16,18,312,314 メッシュ領域
20 中心位置
22,24,26 面積重心位置
30,32,34,36 図形
100 描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
110 制御計算機
112 かぶり補正用近接効果補正照射量計算部
113 補間部
114 かぶり補正照射量計算部
115 かぶり補正照射量取得部
116 近接効果補正照射量計算部
118 補正照射量合成部
120 照射時間計算部
122 描画データ処理部
130 メモリ
140 偏向制御回路
146,146 磁気ディスク装置
150 描画部
152 パターンデータ
154 かぶり補正照射量マップ
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
205 ブランキング偏向器
206 ブランキングアパーチャ
330 電子線
332 2次元パターン
410 第1のアパーチャ
411 開口
420 第2のアパーチャ
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース

Claims (5)

  1. 第1のメッシュサイズで描画領域が複数の第1のメッシュ領域に仮想分割された第1のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する第1の近接効果補正照射量を計算する第1の近接効果補正照射量計算部と、
    前記第1のメッシュサイズよりも大きい第2のメッシュサイズで前記描画領域が複数の第2のメッシュ領域に仮想分割された第2のメッシュ領域毎に、前記荷電粒子ビーム描画における前記近接効果を補正する第2の近接効果補正照射量を計算する第2の近接効果補正照射量計算部と、
    前記第2のメッシュ領域毎に、当該第2の近接効果補正照射量を当該第2のメッシュ領域内の図形の面積重心位置に補間する補間部と、
    前記第1のメッシュサイズよりも大きい第3のメッシュサイズで前記描画領域が複数の第3のメッシュ領域に仮想分割された第3のメッシュ領域毎に、当該第3のメッシュ領域内の位置に補間された第2の近接効果補正照射量を用いて前記荷電粒子ビーム描画におけるかぶりを補正するかぶり補正照射量を計算するかぶり補正照射量計算部と、
    前記第1のメッシュ領域毎に、前記かぶり補正照射量と前記第1の近接効果補正照射量とを合成する補正照射量合成部と、
    前記照射量合成部により合成された補正照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて試料を描画する描画部と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 第1のメッシュサイズで描画領域が複数の第1のメッシュ領域に仮想分割された第1のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する第1の近接効果補正照射量を計算する第1の近接効果補正照射量計算部と、
    前記第1のメッシュサイズよりも大きい第2のメッシュサイズで前記描画領域が複数の第2のメッシュ領域に仮想分割された第2のメッシュ領域毎に、前記荷電粒子ビーム描画における前記近接効果を補正する第2の近接効果補正照射量を計算する第2の近接効果補正照射量計算部と、
    前記第1のメッシュサイズよりも大きく、前記第2のメッシュサイズよりも小さい第4のメッシュサイズで前記第2のメッシュ領域が複数の第4のメッシュ領域に仮想分割された第4のメッシュ領域毎に、当該第4のメッシュ領域を含む第2のメッシュ領域の第2の近接効果補正照射量を当該第4のメッシュ領域内の図形の面積重心位置に補間する補間部と、
    前記第1のメッシュサイズよりも大きい第3のメッシュサイズで前記描画領域が複数の第3のメッシュ領域に仮想分割された第3のメッシュ領域毎に、当該第3のメッシュ領域内の位置に補間された第2の近接効果補正照射量を用いて、前記荷電粒子ビーム描画におけるかぶりを補正するかぶり補正照射量を計算するかぶり補正照射量計算部と、
    前記第1のメッシュ領域毎に、前記かぶり補正照射量と前記第1の近接効果補正照射量とを合成する補正照射量合成部と、
    前記照射量合成部により合成された補正照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて試料を描画する描画部と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 前記第2のメッシュサイズは、前記第3のメッシュサイズ以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 第1のメッシュサイズで描画領域が複数の第1のメッシュ領域に仮想分割された第1のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する第1の近接効果補正照射量を計算する工程と、
    前記第1のメッシュサイズよりも大きい第2のメッシュサイズで前記描画領域が複数の第2のメッシュ領域に仮想分割された第2のメッシュ領域毎に、前記荷電粒子ビーム描画における前記近接効果を補正する第2の近接効果補正照射量を計算する工程と、
    前記第2のメッシュ領域毎に、当該第2の近接効果補正照射量を当該第2のメッシュ領域内の図形の面積重心位置に補間する工程と、
    前記第1のメッシュサイズよりも大きい第3のメッシュサイズで前記描画領域が複数の第3のメッシュ領域に仮想分割された第3のメッシュ領域毎に、当該第3のメッシュ領域内の位置に補間された第2の近接効果補正照射量を用いて前記荷電粒子ビーム描画におけるかぶりを補正するかぶり補正照射量を計算する工程と、
    前記第1のメッシュ領域毎に、前記かぶり補正照射量と前記第1の近接効果補正照射量とを合成する工程と、
    前記照射量合成部により合成された補正照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて試料を描画する工程と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
  5. 第1のメッシュサイズで描画領域が複数の第1のメッシュ領域に仮想分割された第1のメッシュ領域毎に、荷電粒子ビーム描画における近接効果を補正する第1の近接効果補正照射量を計算する工程と、
    前記第1のメッシュサイズよりも大きい第2のメッシュサイズで前記描画領域が複数の第2のメッシュ領域に仮想分割された第2のメッシュ領域毎に、前記荷電粒子ビーム描画における前記近接効果を補正する第2の近接効果補正照射量を計算する工程と、
    前記第1のメッシュサイズよりも大きく、前記第2のメッシュサイズよりも小さい第4のメッシュサイズで前記第2のメッシュ領域が複数の第4のメッシュ領域に仮想分割された第4のメッシュ領域毎に、当該第4のメッシュ領域を含む第2のメッシュ領域の第2の近接効果補正照射量を当該第4のメッシュ領域内の図形の面積重心位置に補間する工程と、
    前記第1のメッシュサイズよりも大きい第3のメッシュサイズで前記描画領域が複数の第3のメッシュ領域に仮想分割された第3のメッシュ領域毎に、当該第3のメッシュ領域内の位置に補間された第2の近接効果補正照射量を用いて、前記荷電粒子ビーム描画におけるかぶりを補正するかぶり補正照射量を計算する工程と、
    前記第1のメッシュ領域毎に、前記かぶり補正照射量と前記第1の近接効果補正照射量とを合成する工程と、
    前記照射量合成部により合成された補正照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて試料を描画する工程と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
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