JP4476987B2 - 荷電粒子ビーム描画方法、プログラム及び荷電粒子ビーム描画装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画方法、プログラム及び荷電粒子ビーム描画装置 Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画方法、プログラム及び荷電粒子ビーム描画装置に係り、特に、電子線描画において線幅均一性を向上させるための電子ビームの照射量を求める手法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図25は、従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線描画装置(EB(Electron beam)描画装置)における第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式という。
ここで、近年、電子ビーム露光に多く用いられているレジストの1つとして化学増幅型レジストがある。化学増幅型レジストは、露光前後の放置によって最適露光量が変化するという問題を抱えている。これを解決する手法として、レジスト感度の変化を補正露光パターンの膜厚等を測定することで決定する。そして、ビーム径を20μm程度にぼかしたビームにより、再度照射をおこなうとする技術が文献に開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−267259号公報
上述したように、化学増幅型レジストは、露光前後の放置によって最適露光量が変化するという問題を抱えている。言い換えれば、化学増幅型レジストをマスク製造に用いた場合、試料となるマスクの描画後の線幅寸法(CD)変動が起こる(PED)。
上述した特許文献1に記載の技術では、パターンカテゴリごとのドーズ誤差を生じるために高精度の補正を行うことはできないといった問題があった。また、補正露光量を決定するためのパターンと、露光装置本体に加えて、膜圧測定器や露光補助室等とが必要となってしまうといった問題があった。
ここで、上述したマスクの描画後の線幅寸法(CD)変動(PED)は、描画により生成した酸の拡散によるものと考えられる。酸の拡散は、数十nmの領域で起こり、1.0nm/h程度の割合である。一方、電子ビーム描画では、近接効果(レンジは数十μm)により、面積密度に依存したパターンごとのCDエラーが起こることが知られている。近接効果を補正するためには面積密度ごとに照射量Doseを変化させて補正する必要があり、基準照射量と近接効果補正係数ηを使用する。そして、試料に描画するパターン或いはチップの描画順が制御できる場合、時間によるパターンのCDエラーを予測し、予めパターンデータをリサイズしたパターンデータを描画することでマスクの描画後の線幅寸法(CD)変動(PED)を補正するという手法も考えられる。しかしながら、パターンのリサイズは非常に時間がかかり、データ量も増大してしまうといった問題がある。
本発明は、かかる問題点を克服し、マスクの描画後の線幅寸法(CD)変動を補正する照射量を求める手法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
描画領域を描画するためのパターンデータを入力する入力工程と、
パターンデータに基づいて、前記パターンデータを描画するための描画時間を予測する予測工程と、
描画開始時刻からの時間と予測された前記描画時間と基準照射量との相関関係を用いて、パターンデータを描画する場合における描画時間内の描画開始からの任意時間後での基準照射量を取得する基準照射量取得工程と、
描画開始時刻からの時間と予測された前記描画時間と近接効果補正係数との相関関係を用いて、パターンデータを描画する場合における描画時間内の描画開始からの任意時間後での近接効果補正係数を取得する近接効果補正係数取得工程と、
任意時間後での基準照射量と近接効果補正係数とを用いて、任意時間後での照射量を計算する照射量計算工程と、
照射量に合わせて、荷電粒子ビームを用いて描画領域の任意位置を描画する描画工程と、
を備え
前記近接効果補正係数取得工程において、描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との前記相関関係は、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係と、パターン線幅と近接効果補正係数との関係に基づいて求められることを特徴とする。
描画開始時刻からの時間と基準照射量との相関関係を用いることで、描画開始時刻から描画領域の任意位置における描画を開始するまでの時間から寸法変動量を補正するための基準照射量を得ることができる。そして、描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との相関関係を用いることで、描画後から描画領域の任意位置における描画を開始するまでの時間から寸法変動量を補正するための近接効果補正係数を得ることができる。その結果、任意位置における寸法変動量を補正するための照射量を計算することができる。
また、上述した基準照射量取得工程において、描画開始時刻からの時間と基準照射量との相関関係は、後述するように、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係と、パターン線幅と基準照射量との関係に基づいて求められる。
また、描画開始時刻からの時間と基準照射量との相関関係として、関係式を用いると好適である。さらに言えば、描画開始時刻からの時間と基準照射量との相関関係として、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係式と、パターン線幅と基準照射量との関係式とを用いると好適である。
或いは、描画時間内の描画開始からの任意時間後での基準照射量を取得する場合に、描画開始時刻からの時間と基準照射量との相関関係となる実験データの値から取得するようにしても好適である。
そして、描画開始時刻からの時間と基準照射量との関係を示す実験データに任意時間後での基準照射量が存在しない場合に、かかる実験データを用いて内挿により求めると好適である。
また、描画開始時刻からの時間と基準照射量との関係を示す上述した実験データの表を作成し、その表を引用して任意時間後での基準照射量を求めても好適である。
また、上述した近接効果補正係数取得工程において、描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との相関関係は、後述するように、描画開始時刻からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係と、パターン線幅と近接効果補正係数との関係に基づいて求められる。
また、描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との相関関係として、関係式を用いると好適である。さらに言えば、描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との相関関係として、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係式と、パターン線幅と近接効果補正係数との関係式とを用いるとよい。
或いは、描画時間内の描画開始からの任意時間後での近接効果補正係数を取得する場合に、描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との相関関係となる実験データの値から取得するようにしても好適である。
そして、描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との関係を示す実験データに任意時間後での近接効果補正係数が存在しない場合に、かかる実験データを用いて内挿により求めると好適である。
また、描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との関係を示す実験データの表を作成し、この表を引用して任意時間後での近接効果補正係数を求めても好適である。
本発明の他の態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
描画領域を描画するためのパターンデータを入力する入力工程と、
描画領域を所定の寸法でメッシュ状に仮想分割する仮想分割工程と、
パターンデータに基づいて、描画開始時刻から描画領域の各メッシュ領域の描画を開始するまでの予想時間マップを作成する予想時間マップ作成工程と、
描画開始時刻からの時間と基準照射量との相関関係から、パターンデータを描画する場合における各メッシュ領域での基準照射量マップを作成する基準照射量マップ作成工程と、
た描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との相関関係から、パターンデータを描画する場合における各メッシュ領域での近接効果補正係数マップを作成する近接効果補正係数マップ作成工程と、
基準照射量マップと近接効果補正係数マップとを用いて、各メッシュ領域での照射量を計算する照射量計算工程と、
照射量に合わせて、荷電粒子ビームを用いて描画領域の各メッシュ領域を描画する描画工程と、
を備え
前記描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との前記相関関係は、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係と、パターン線幅と近接効果補正係数との関係に基づいて求められることを特徴とする。
かかる構成のように、予想時間マップを作成することで、描画開始時刻からの時間と基準照射量との相関関係を用いて、描画開始時刻から各メッシュ領域における描画を開始するまでの時間から寸法変動量を補正するための基準照射量を得ることができる。そして、描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との相関関係を用いることで、描画開始時刻から各メッシュ領域における描画を開始するまでの時間から寸法変動量を補正するための近接効果補正係数を得ることができる。その結果、メッシュ領域に細分化された基準照射量マップと近接効果補正係数マップとを作成することができる。そして、かかる基準照射量マップと近接効果補正係数マップとを作成することで、各メッシュ領域での補正された照射量を得ることができる。
そして、上述したように、描画開始時刻からの時間と基準照射量との相関関係は、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係と、パターン線幅と基準照射量との関係に基づいて求められる。そして、上述したように、描画時間内の描画開始からの任意時間後での基準照射量を取得する場合に、関係式から求めてもよいし、描画開始時刻からの時間と基準照射量との相関関係となる実験データの値から取得してもよい。
また、上述したように、描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との相関関係は、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係と、パターン線幅と近接効果補正係数との関係に基づいて求められる。そして、上述したように、描画時間内の描画開始からの任意時間後での近接効果補正係数を取得する場合に、関係式から求めてもよいし、描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との相関関係となる実験データの値から取得してもよい。
上述した本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法をコンピュータに実行させるためのプログラムにより構成する場合には、
パターン線幅と基準照射量との第1の相関情報と、パターン線幅と近接効果補正係数との第2の相関情報とを記憶装置に記憶する記憶処理と、
描画領域を描画するためのパターンデータを入力する入力処理と、
パターンデータに基づいて、パターンデータを描画するための描画時間を計算する時間計算処理と、
記憶装置から第1の相関情報を読み出し、パターンデータを描画する場合における描画時間内の描画開始からの任意時間後でのパターン線幅に対応する基準照射量を取得する基準照射量取得処理と、
記憶装置から第2の相関情報を読み出し、パターンデータを描画する場合における描画時間内の描画開始からの任意時間後でのパターン線幅に対応する近接効果補正係数を取得する近接効果補正係数取得処理と、
任意時間後でのパターン線幅に対応する基準照射量と近接効果補正係数とを用いて、任意時間後での照射量を計算する照射量計算処理と、
を備え
描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との相関関係は、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係と、パターン線幅と近接効果補正係数との前記第2の相関情報に基づいて求められることを特徴とする
また、本発明の他の態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
描画領域を描画するためのパターンデータに基づいて、荷電粒子ビームを用いて前記パターンデータを描画するための描画時間を予測する描画時間予測部と、
描画開始時刻からの時間と予測された前記描画時間と基準照射量との相関関係を用いて、前記パターンデータを描画する場合における前記描画時間内の描画開始からの任意時間後での基準照射量を取得する基準照射量取得部と、
描画開始時刻からの時間と予測された前記描画時間と近接効果補正係数との相関関係を用いて、前記パターンデータを描画する場合における前記描画時間内の描画開始からの任意時間後での近接効果補正係数を取得する近接効果補正係数取得部と、
前記任意時間後での基準照射量と近接効果補正係数とを用いて、前記描画時間内の描画開始からの任意時間後での照射量を計算する照射量計算部と、
前記照射量に基づいて、前記描画領域の各位置における前記荷電粒子ビームの照射時間を計算する照射時間計算部と、
前記照射時間に合わせて、前記荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、
前記偏向器により偏向された前記荷電粒子ビームを遮蔽するアパーチャと、
を備え
前記描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との前記相関関係は、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係と、パターン線幅と近接効果補正係数との関係に基づいて求められることを特徴とする。
かかる構成により描画開始からの任意時間後におけるマスクの描画後の線幅寸法(CD)変動を補正する荷電粒子ビームの照射時間を計算することができる。そして、かかる照射時間に合わせて、荷電粒子ビームをアパーチャへと偏向することで、CD補正を行なった荷電粒子ビームの照射量が試料に入射するように荷電粒子ビームをON/OFFさせることができる。
本発明によれば、描画開始からの任意時間後におけるマスクの描画後の線幅寸法(CD)変動を補正する照射量を求めることができる。そして、かかる照射量で描画することで描画後の放置による線幅寸法(CD)変動を補正することができる。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における電子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。
図1において、電子ビーム描画方法は、パターンデータ入力工程(S102)と、描画時間の予測工程(S104)と、基準照射量取得工程及び近接効果補正係数取得工程の一例となるパラメータテーブル作成工程(S106)と、基準照射量BaseDose(t)、近接効果補正係数η(t)設定工程(S108)と、照射量計算工程(S110)と、照射時間計算工程(S112)と、描画工程(S114)という一連の工程を実施する。
図2は、実施の形態1におけるEB描画装置の要部構成の一例を示す概念図である。
図2において、荷電粒子線描画装置の一例となるEB描画装置100は、描画部と制御部を備えている。描画部では、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、ブランキング偏向器205、ブランキングアパーチャ206を有している。描画室103内には、XYステージ105を有している。制御部では、制御計算機110と、記憶装置の一例となるメモリ130、記憶装置の一例となる磁気ディスク装置146、偏向制御回路140を備えている。制御計算機110内では、基準照射量取得部112、近接効果補正係数取得部114、照射量計算部116、照射時間計算部118、描画データ処理部120、パラメータテーブル作成部122といった各機能を有している。制御計算機110には、パターンデータ150が入力される。また、磁気ディスク装置146には、基準照射量BaseDose(CD)とCDとの相関情報142と、近接効果補正係数η(CD)とCDとの相関情報144とが格納されている。図2では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。EB描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれることは言うまでもない。また、図2では、コンピュータの一例となる制御計算機110で、基準照射量取得部112、近接効果補正係数取得部114、照射量計算部116、照射時間計算部118、描画データ処理部120、パラメータテーブル作成部122といった各機能の処理を実行するように記載しているがこれに限るものではなく、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。
電子銃201から出た所定の電流密度Jに制御された荷電粒子ビームの一例となる電子ビーム200は、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。ここで、試料101上の電子ビーム200が、所望する照射量を試料101に入射させる照射時間に達した場合、試料101上に必要以上に電子ビーム200が照射されないようにするため、例えば静電型のブランキング偏向器205で電子ビーム200を偏向すると共にブランキングアパーチャ206で電子ビーム200をカットし、電子ビーム200が試料101面上に到達しないようにする。ブランキング偏向器205の偏向電圧は、偏向制御回路140及び図示していないアンプによって制御される。
ビームON(ブランキングOFF)の場合、電子銃201から出た電子ビーム200は、図1における実線で示す軌道を進むことになる。一方、ビームOFF(ブランキングON)の場合、電子銃201から出た電子ビーム200は、図1における点線で示す軌道を進むことになる。また、電子鏡筒102内およびXYステージ105が配置された描画室103内は、図示していない真空ポンプにより真空引きされ、大気圧よりも低い圧力となる真空雰囲気となっている。
図2では、本実施の形態1を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略しているが、EB描画装置100は、上述した構成の他に、電子鏡筒102内に、照明レンズ、第1のアパーチャ、投影レンズ、成形偏向器、第2のアパーチャ、対物レンズ、対物偏向器等を備えていても構わない。ビームON(ブランキングOFF)の場合、かかる構成では、電子銃201から出た電子ビーム200が、照明レンズにより矩形、例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形、例えば長方形に成形する。そして、第1のアパーチャを通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズにより第2のアパーチャ上に投影される。かかる第2のアパーチャ上での第1のアパーチャ像の位置は、成形偏向器によって制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。そして、第2のアパーチャを通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズにより焦点を合わせ、対物偏向器により偏向されて、移動可能に配置されたXYステージ105上の試料101の所望する位置に照射される。かかる構成にすることにより可変成形型EB描画装置とすることができる。
ここで、まず、基準照射量BaseDose(t)と時間tとの相関関係と、近接効果補正係数η(t)と時間tとの相関関係を求める。
図3は、実施の形態1における事前実験用の基板の一例を示す図である。
図3において、基板300には、同じ大きさの複数のチップ10、例えば、ここでは、1辺が100μmの15個のチップ10を描画する。かかる基板300には、例えば石英等の透明ガラス基板に遮光層となるクロム(Cr)膜を形成し、Cr膜上に化学増幅型レジスト膜を形成したものを用意する。
図4は、実施の形態1における各チップのパターンの一例を示す図である。
図3に示す複数の各チップ10には、図4に示すようなパターン面積密度がほぼ0%となる線幅寸法が例えば400nmのラインパターンと、パターン面積密度が50%となる線幅寸法が例えば400nmのラインパターンと、パターン面積密度がほぼ100%となる線幅寸法が例えば400nmのラインパターン及びラインパターンの左右のパターン密度100%パターンとが描画される。
描画方法としては、15個のチップを順に前のチップを描画した後、1時間待ってから描画することを繰り返して全てのチップを順に描画する。言い換えれば、チップ1を描画して、1時間待ってからチップ2を描画する。そして、チップ2を描画して、1時間待ってからチップ3を描画する。これを繰り返してチップ15まで描画する。
図5は、実施の形態1におけるパターン線幅寸法CDと最初のチップの描画開始時刻から所望するチップの描画開始時刻までの時間との相関関係グラフの一例を示す図である。
図5に示すように、電子ビーム描画後の放置によってパターン面積密度が0%、50%、100%共に所定の傾きαをもってCDが変動していることがわかる。言い換えれば、パターン線幅寸法CDは、最初のチップの描画開始時刻から所望するチップの描画開始時刻までの時間t(以下、「描画開始からの時間t」という)を変数とした関数cd(t)で定義することができる。ここでは、一例として、パターン線幅寸法CDは、チップの描画開始時間tに1次比例しているグラフを示している。レジスト特性により最適な関係を選べばよい。ここで、以下、各チップを描画している時間は、十分短く無視できるものとして説明する。よって、あるチップの描画後の放置時間は、当該チップの描画開始時刻からの時間として説明する。
次に、異なる実験によりパターン線幅寸法CDと基準照射量BaseDoseとの相関関係、およびパターン線幅寸法CDと近接効果補正係数ηとの相関関係を求める。
図6は、実施の形態1におけるパターン線幅寸法CDと基準照射量BaseDoseとの相関関係、およびパターン線幅寸法CDと近接効果補正係数ηとの相関関係を示すグラフの一例を示す図である。
図6に示すように基準照射量BaseDoseは、パターン線幅寸法CDを変数とした関数F(CD)で定義することができる。ここでは、一例として、基準照射量BaseDoseがパターン線幅寸法CDに比例しているグラフを示している。同様に、近接効果補正係数ηは、パターン線幅寸法CDを変数とした関数G(CD)で定義することができる。ここでは、一例として、近接効果補正係数ηがパターン線幅寸法CDに比例しているグラフを示している。
ここで、図5に示した各CD値を補正する補正後の値をcd(t)とし、図5に示したグラフの傾きをα、描画終了時つまり放置時間が「0」のCD値をCD、全てのチップを描画するための時間をtとすると、補正後のcd(t)=CD+α(t−t)で定義することができる。そして、かかる補正後のcd(t)を描画するための基準照射量BaseDose(t)は、図6で説明した関数F(CD)から、BaseDose(t)=F{cd(t)}で定義することができる。同様に、かかる補正後のcd(t)を描画するための近接効果補正係数η(t)は、図6で説明した関数G(CD)から、近接効果補正係数η(t)=G{cd(t)}で定義することができる。
図7は、実施の形態1における基準照射量BaseDoseと描画開始からの時間との相関関係、および近接効果補正係数ηと描画開始からの時間との相関関係を示すグラフの一例を示す図である。
BaseDose(t)=F{cd(t)}で定義し、η(t)=G{cd(t)}で定義した場合、図7に示すような相関関係のグラフを得ることができる。
以上のように、描画開始時刻からの時間tと基準照射量BaseDoseとの相関関係は、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅CDとの関係と、パターン線幅CDと基準照射量BaseDoseとの関係に基づいて求めることができる。そして、描画開始時刻からの時間tと近接効果補正係数ηとの相関関係は、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅CDとの関係と、パターン線幅CDと近接効果補正係数ηとの関係に基づいて求めることができる。
図8は、実施の形態1における補正後のパターン線幅寸法CDと描画開始からの時間tとの相関関係グラフの一例を示す図である。
補正後のcd(t)=CD+α(t−t)で定義した場合、基準照射量BaseDoseと描画開始からの時間との相関関係、および近接効果補正係数ηと描画開始からの時間との相関関係から、チップごとの基準照射量BaseDoseと近接効果補正係数ηとを求めて計算した照射量で描画した場合、図8に示すようにCDの値付近で線幅均一性を向上させることができた。
ここで、図5に示した各CD値を補正する補正後の値をcd(t)とし、図5に示したグラフの傾きをα、描画開始時つまり時間tが「0」のCD値をCD(t=0)として、補正後のcd(t)=CD(t=0)−α・tと定義しても好適である。そして、かかる補正後のcd(t)を描画するための基準照射量BaseDose(t)は、図6で説明した関数F(CD)から、BaseDose(t)=F{cd(t)}で定義することができる。同様に、かかる補正後のcd(t)を描画するための近接効果補正係数η(t)は、図6で説明した関数G(CD)から、近接効果補正係数η(t)=G{cd(t)}で定義することができる。
図9は、実施の形態1における補正後のパターン線幅寸法CDと描画開始からの時間tとの相関関係グラフの一例を示す図である。
補正後のcd(t)=CD(t=0)−α・tで定義した場合、基準照射量BaseDoseと描画開始からの時間との相関関係、および近接効果補正係数ηと描画開始からの時間との相関関係から、チップごとの基準照射量BaseDoseと近接効果補正係数ηとを求めて計算した照射量で描画した場合、図9に示すようにCD(t=0)の値付近で線幅均一性を向上させることができた。
図10は、実施の形態1におけるBaseDoseのみで補正した場合のパターン線幅寸法CDと描画開始からの時間tとの相関関係グラフの一例を示す図である。
図10に示すように、BaseDoseのみで補正した場合、パターン面積密度が0%と50%では線幅均一性が十分に向上せず、補正が十分に行なわれないことがわかる。よって、BaseDoseと近接効果補正係数とを用いて補正することが望ましい。
図11は、実施の形態1における描画時間の異なるマスクを描画する場合のCD劣化を説明するための図である。
図11(a)には、試料101として、描画領域20において描画開始点Aから描画終了点Bでの描画時間が3時間のマスク1を示している。他方、図11(b)には、試料101として、描画領域30において描画開始点Cから描画終了点Dでの描画時間が10時間のマスク2を示している。ここで、描画後の放置によるCD劣化が原因とすれば、点Aでの放置後のCD値であるCD、点Bでの放置後のCD値であるCD、点Cでの放置後のCD値であるCD、点Dでの放置後のCD値であるCDの関係は、CD=CD<CD<CDとなる。
図12は、図11における2つのマスクのCDと描画開始からの時間tとの相関関係グラフの一例を示す図である。
図12に示すように、補正前のA〜Dの各点におけるCD値は、放置時間が一番長くなる点CでのCD値が一番小さくなる。そして、放置時間が0となる点Bと点Dでは、同じ値を取ることになる。
図13は、図11における2つのマスクについて補正後のパターン線幅寸法CDと描画開始からの時間tとの相関関係グラフの一例を示す図である。
各CD値を補正する補正後の値をcd(t)とし、図12に示したグラフの傾きをα、描画終了後の放置時間が「0」の点Bと点DでのCD値をCD、描画時間をtとすると、補正後のcd(t)=CD+α(t−t)でそれぞれ定義することができる。そして、かかる補正後のcd(t)を描画するための基準照射量BaseDose(t)は、図6で説明した関数F(CD)から、BaseDose(t)=F{cd(t)}で定義することができる。同様に、かかる補正後のcd(t)を描画するための近接効果補正係数η(t)は、図6で説明した関数G(CD)から、近接効果補正係数η(t)=G{cd(t)}で定義することができる。そして、描画時間の異なるマスク間では、描画開始からの時間tが同じでも放置時間がことなるため、時間tでの基準照射量と近接効果補正係数ηは異なる。したがって、マスク毎にそれぞれ基準照射量BaseDoseと近接効果補正係数ηとを求めて計算した照射量で描画した場合、図13に示すようにCDの値付近で線幅均一性を向上させることができる。言い換えれば、描画時間の異なるマスクのCDも合わせることができる。
以上の説明を前提に本実施の形態における電子ビームの描画方法について、以下に説明する。
まず、制御計算機110は、基準照射量BaseDose(CD)とCDとの相関情報F(CD)(第1の相関情報の一例)と、近接効果補正係数η(CD)とCDとの相関情報G(CD)(第2の相関情報の一例)と、時間tとCDとの相関関係(CDが時間に対して比例する場合は傾きα)とを入力し、磁気ディスク装置146に格納する。
ステップ(S)102において、パターンデータ入力工程として、制御計算機110は、描画領域を描画するためのパターンデータ150を入力する。入力されたパターンデータ150は、メモリ130或いは磁気ディスク装置146に格納される。
S104において、描画時間の予測工程として、時間計算部の一例となる描画データ処理部120は、パターンデータ150に基づいて、ショットデータを作成し、パターンデータ150を描画するための描画時間tを計算する。言い換えれば、パターンを描画する場合の描画時間を予測する。描画時間が既知の場合は、それを入力しても構わない。
次に、基準照射量取得工程として、描画開始時刻からの時間tと予測された描画時間tと基準照射量との相関関係を用いて、パターンデータ150を描画する場合における描画時間内の描画開始からの任意時間後での基準照射量BaseDoseを取得する。同様に、近接効果補正係数取得工程として、描画開始時刻からの時間tと予測された描画時間tと近接効果補正係数との相関関係を用いて、前記パターンデータ150を描画する場合における描画時間内の描画開始からの任意時間後での近接効果補正係数ηを取得する。かかる基準照射量BaseDoseと近接効果補正係数ηについては、具体的には、一例として以下のようにして取得される。
S106において、パラメータテーブル作成工程として、まず、基準照射量取得部112は、磁気ディスク装置146から基準照射量BaseDose(CD)とCDとの相関情報F(CD)を読み出し、上述したように補正後のcd(t)=CD+α(t−t)で定義した場合に、相関情報F(CD)とcd(t)=CD+α(t−t)で定義した式とで描画開始時刻からの時間tと予測された描画時間tと基準照射量との相関関係を得ることができ、かかる相関関係を用いて、パターンデータを描画する場合における描画開始時刻からの任意時間後でのCDに対応する基準照射量BaseDose(t)を求める。tはパターンデータ150の描画時間である。そして、近接効果補正係数取得部114も、同様に、磁気ディスク装置146から近接効果補正係数η(CD)とCDとの相関情報G(CD)を読み出し、相関情報G(CD)とcd(t)=CD+α(t−t)で定義した式とで描画開始時刻からの時間tと予測された描画時間tと近接効果補正係数との相関関係を得ることができ、かかる相関関係を用いて、パターンデータを描画する場合における描画開始時刻からの任意時間後でのCDに対応する近接効果補正係数η(t)を求める。そして、パラメータテーブル作成部122は、描画開始からの予測時間に合わせた基準照射量BaseDoseと近接効果補正係数ηのテーブルを作成する。
図14は、実施の形態1におけるテーブルの一例を示す図である。
図14に示すように、描画開始からの予測時間ごとに、対応する基準照射量BaseDoseと近接効果補正係数ηのテーブルを作成する。ここで、パラメータテーブルは、描画前に作成し、入力してもよい。また、中途半端な時間の場合には内挿計算で基準照射量BaseDoseと近接効果補正係数ηを決めると好適である。さらに、パラメータテーブルを作成しないで、BaseDose(t)と近接効果補正係数η(t)とをtの関数としてフィッティングした、BaseDose(t)=F{cd(t)}、およびη(t)=G{cd(t)}の関数を後述の計算時にそのまま使っても構わない。
S108において、基準照射量BaseDose(t)、近接効果補正係数η(t)設定工程として、制御計算部110は、作成されたパラメータテーブルに基づいて、描画開始からの時間tにおける基準照射量BaseDose(t)、近接効果補正係数η(t)を決定し、設定する。
S110において、照射量計算工程として、照射量計算部116は、描画開始からの任意時間後での基準照射量と近接効果補正係数とを用いて、任意時間後での照射量を計算する。
図15は、実施の形態1における近接効果補正後の照射量Dpを算出する式を示した図である。
図15に示すように、近接効果補正後の照射量Dpは、基準照射量BaseDose(t)、近接効果補正係数η(t)、0次近接効果補正データU(x,y)、(i>0の場合)i次近接効果補正データV(x,y)を用いて求めることができる。また、(x’,y’)は、試料面内座標を示している。ここで、η(t)、0次近接効果補正データU(x,y)、i次近接効果補正データVで定義されたdについて1次以降の項を加えることでより精度良く露光量を算出することができる。また何次まで計算を行うか、計算能力や時間の制約の範囲内で任意に設定することができる。実行的には、3次まで計算することで計算誤差約0.5%以内に収めることができ、より好適である。
図16は、実施の形態1における分布関数式g(x,y)の一例を示す図である。
図16を用いて、0次近接効果補正データU(x,y)、i次近接効果補正データV(x,y)を計算する。
S112において、照射時間計算工程として、照射時間計算部118は、描画領域の描画開始からの任意時間後の位置における電子ビーム200の照射時間Tを計算する。照射量Dpは、照射時間Tと電流密度Jとの積で定義することができるので、照射時間Tは、照射量Dpを電流密度Jで除することで求めることができる。
S114において、描画工程として、制御計算機110は、求めた照射時間Tで試料へのビーム照射がOFFになるように偏向制御回路140に信号を出力し、偏向制御回路140では、かかる信号に沿って、求めた照射時間Tに合わせて、荷電粒子ビームを偏向するようにブランキング偏向器205を制御する。そして、所望する照射量Dを試料101に照射した後、ブランキング偏向器205により偏向された電子ビーム200は、試料101に到達しないようにブランキングアパーチャ206によって遮蔽される。
以上のように、BaseDose(t)、近接効果補正係数η(t)を時間により変化させることでパターンカテゴリ間の誤差を低減することができる。また、膜厚測定や再照射などによるスループットの劣化を生じさせないようにすることができる。また、本実施の形態では、特許文献1のような補正露光量を決定するためのパターンや露光装置本体に加えて、膜圧測定器や露光補助室等が無くても描画開始からの任意時間後におけるマスクの描画後の線幅寸法(CD)変動を補正する照射量を求めることができる。
実施の形態2.
図17は、実施の形態2における電子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。
図17において、電子ビーム描画方法は、パターンデータ入力工程(S102)と、基準照射量取得工程及び近接効果補正係数取得工程の一例となるパラメータテーブル作成工程(S106)と、基準照射量BaseDose(t)、近接効果補正係数η(t)設定工程(S108)と、照射量計算工程(S110)と、照射時間計算工程(S112)と、描画工程(S114)という一連の工程を実施する。図1とは、描画時間の予測工程(S104)が無くなった以外は同様である。また、EB描画装置100の構成は、図2と同様で構わないため説明を省略する。
実施の形態1では、CD補正のために、補正後のcd(t)=CD+α(t−t)で定義して、基準照射量BaseDose(t)と近接効果補正係数η(t)を取得するように構成した。実施の形態2では、図9で説明した補正後のcd(t)=CD(t=0)−α・tで定義して、基準照射量BaseDose(t)と近接効果補正係数η(t)を取得するように構成した。補正後のcd(t)=CD(t=0)−α・tで定義することで、試料となるマスクパターンの描画時間twを予測する工程を省略することができる。その結果、システムを簡略化させることができる。
図18は、実施の形態2における描画時間の異なるマスクを描画する場合のCD劣化を説明するための図である。
図18(a)には、描画開始点Aから描画終了点Bでの描画時間が3時間のマスク1を示している。他方、図11(b)には、描画開始点Cから描画終了点Dでの描画時間が10時間のマスク2を示している。ここで、描画後の放置によるCD劣化が原因とすれば、点Aでの放置後のCD値であるCD、点Bでの放置後のCD値であるCD、点Cでの放置後のCD値であるCD、点Dでの放置後のCD値であるCDの関係は、CD=CD<CD<CDとなる。かかる内容は図11と同様である。
図19は、図18における2つのマスクのCDと描画開始からの時間tとの相関関係グラフの一例を示す図である。
図19に示すように、補正前のA〜Dの各点におけるCD値は、放置時間が一番長くなる点CでのCD値が一番小さくなる。そして、放置時間が0となる点Bと点Dでは、同じ値を取ることになる。かかる内容は図12と同様である。
図20は、図18における2つのマスクについて補正後のパターン線幅寸法CDと描画開始からの時間tとの相関関係グラフの一例を示す図である。
各CD値を補正する補正後の値をcd(t)とし、図19に示したグラフの傾きをα、描画開始からの時間tが「0」の点Aと点CでのCD値をそれぞれCD(t=0)とすると、補正後のcd(t)=CD(t=0)−α・tで定義することができる。そして、かかる補正後のcd(t)を描画するための基準照射量BaseDose(t)は、図6で説明した関数F(CD)から、BaseDose(t)=F{cd(t)}で定義することができる。同様に、かかる補正後のcd(t)を描画するための近接効果補正係数η(t)は、図6で説明した関数G(CD)から、近接効果補正係数η(t)=G{cd(t)}で定義することができる。そして、かかる基準照射量BaseDoseと近接効果補正係数ηとを求めて計算した照射量で描画した場合、図20に示すようにマスク1については点AでのCD(t=0)の値付近で、マスク2については点CでのCD(t=0)の値付近で線幅均一性を向上させることができる。ここでは、2つのマスク間にΔCDの差が生じることになるが、マスク間のCD差の要求値よりもΔCDの方が小さい場合には実施の形態2は特に有効である。また、マスク間の描画時間の差が小さい場合も有効である。
実施の形態3.
図21は、実施の形態3における電子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。
図21において、電子ビーム描画方法は、パターンデータ入力工程(S202)と、パラメータテーブル入力工程(S204)と、描画予想時間マップ作成工程(S206)と、BaseDoseマップ作成工程(S208)と、ηマップ作成工程(S210)と、照射量計算工程(S212)と、照射時間計算工程(S214)と、描画工程(S216)という一連の工程を実施する。
図22は、実施の形態3におけるEB描画装置の要部構成の一例を示す概念図である。
図22において、制御計算機110内では、描画予想時間マップ作成部111、BaseDoseマップ作成部113、ηマップ作成部115、照射量計算部116、照射時間計算部118、描画データ処理部120といった各機能を有している。その他の構成は、図2と同様であるため説明を省略する。図22では、本実施の形態3を説明する上で必要な構成部分以外については記載を省略している。EB描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成が含まれることは言うまでもない。また、図22では、コンピュータの一例となる制御計算機110で、描画予想時間マップ作成部111、BaseDoseマップ作成部113、ηマップ作成部115、照射量計算部116、照射時間計算部118、描画データ処理部120といった各機能の処理を実行するように記載しているがこれに限るものではなく、電気的な回路によるハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、かかるハードウェアとファームウェアとの組合せでも構わない。
まず、制御計算機110は、基準照射量BaseDose(CD)とCDとの相関情報F(CD)(第1の相関情報の一例)と、近接効果補正係数η(CD)とCDとの相関情報G(CD)(第2の相関情報の一例)と、時間tとCDとの相関関係(CDが時間に対して比例する場合は傾きα)とを入力し、磁気ディスク装置146に格納する。
S202において、パターンデータ入力工程として、制御計算機110は、描画領域を描画するためのパターンデータ150を入力する。入力されたパターンデータ150は、メモリ130或いは磁気ディスク装置146に格納される。
S206において、描画予想時間マップ作成工程として、描画予想時間マップ作成部111は、まず、仮想分割工程となる描画領域を所定の寸法でメッシュ状に仮想分割する。そして、パターンデータ150に基づいて、描画開始時刻から描画領域の各メッシュ領域の描画を開始するまでの予想時間マップを作成する。
図23は、実施の形態3におけるマップ作成を説明するための概念図である。
図23に示すように、試料101の描画領域を所定の寸法でメッシュ状に仮想分割して、描画開始からの各メッシュ領域の時間tを予測して、メッシュ毎のマップ(描画予想時間マップ)を作成する。
S208において、BaseDoseマップ作成工程として、BaseDoseマップ作成部113は、描画開始時刻からの時間と基準照射量BaseDoseとの相関関係から、パターンデータ150を描画する場合における各メッシュ領域でのBaseDoseマップを作成する。ここで、各メッシュ領域を描画するパターンの各CD値を補正する補正後の値をcd’(i,j)とし、描画時間tに対するCD値のグラフの傾きをα、描画終了後の放置時間が「0」のCD値をCD、全てのメッシュ領域を描画するための時間をtとすると、補正後のcd’(i,j)=CD+α{t−t(i,j)}で定義することができる。(i,j)は、メッシュ領域の座標である。そして、かかる補正後のcd’(i,j)を描画するための基準照射量BaseDose(i,j)は、図6で説明した関数F(CD)を磁気ディスク装置146から読み出し、BaseDose(i,j)=F{cd’(i,j)}で定義することができる。かかる相関関係を使って、図23に示すように、各メッシュ領域でのBaseDoseマップを作成する。
S210において、ηマップ作成工程として、ηマップ作成部115は、描画開始時刻からの時間tと近接効果補正係数ηとの相関関係から、パターンデータ150を描画する場合における各メッシュ領域でのηマップを作成する。ここでも、BaseDoseマップを作成する場合と同様、補正後のcd’(i,j)を描画するための近接効果補正係数η(i,j)は、図6で説明した関数G(CD)を磁気ディスク装置146から読み出し、近接効果補正係数η(i,j)=G{cd’(i,j)}で定義することができる。かかる相関関係を使って、図23に示すように、各メッシュ領域でのηマップを作成する。
以上のように、予想時間マップを作成することで、描画開始時刻からの時間と基準照射量との相関関係を用いて、描画開始時刻から各メッシュ領域における描画を開始するまでの時間から寸法変動量を補正するためのBaseDose(i,j)を得ることができる。そして、描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との相関関係を用いることで、描画開始時刻から各メッシュ領域における描画を開始するまでの時間から寸法変動量を補正するためのη(i,j)を得ることができる。その結果、時間依存から描画領域の各メッシュ領域位置に依存した位置依存のBaseDoseマップとηマップとを作成することができる。
S212において、照射量計算工程として、照射量計算部116は、BaseDoseマップとηマップとを用いて、各メッシュ領域での照射量Dpを計算する。照射量Dpを計算する式は、図15で示した式のうち、時間tをメッシュ座標(i,j)に置き換えればよい。
S214において、照射時間計算工程として、照射時間計算部118は、描画領域の各メッシュ領域の位置における電子ビーム200の照射時間Tを計算する。照射量Dpは、照射時間Tと電流密度Jとの積で定義することができるので、照射時間Tは、照射量Dpを電流密度Jで除することで求めることができる。
S216において、描画工程として、制御計算機110は、求めた照射時間Tで試料へのビーム照射がOFFになるように偏向制御回路140に信号を出力し、偏向制御回路140では、かかる信号に沿って、求めた照射時間Tに合わせて、荷電粒子ビームを偏向するようにブランキング偏向器205を制御する。そして、所望する照射量Dpを試料101に照射した後、ブランキング偏向器205により偏向された電子ビーム200は、試料101に到達しないようにブランキングアパーチャ206によって遮蔽される。
ここで、例えば、描画時間を20時間、試料101を短冊状に偏向可能範囲幅で仮想分割したストライプ幅を500μm、描画領域を150mm角とすると、ストライプあたりの描画時間は4分になり、描画速度は、1nm/hとなる。かかる条件では、CD誤差が0.06nmとなる。0.06nmのCD誤差は許容範囲である。よって、メッシュサイズは、ストライプ幅程度でよい。
以上の説明において、「〜部」或いは「〜工程」と記載したものの処理内容或いは動作内容は、コンピュータで動作可能なプログラムにより構成することができる。或いは、ソフトウェアとなるプログラムだけではなく、ハードウェアとソフトウェアとの組合せにより実施させても構わない。或いは、ファームウェアとの組合せでも構わない。また、プログラムにより構成される場合、プログラムは、磁気ディスク装置、磁気テープ装置、FD、或いはROM(リードオンリメモリ)等の記録媒体に記録される。例えば、磁気ディスク装置146に記録される。
また、図2或いは図22において、コンピュータとなる制御計算機110は、さらに、図示していないバスを介して、記憶装置の一例となるRAM(ランダムアクセスメモリ)、ROM、磁気ディスク(HD)装置、入力手段の一例となるキーボード(K/B)、マウス、出力手段の一例となるモニタ、プリンタ、或いは、入力出力手段の一例となる外部インターフェース(I/F)、FD、DVD、CD等に接続されていても構わない。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、上述した各実施の形態では、図7に示したように、BaseDose(t)やη(t)を時間tの1次関数として説明したが、これに限るものではなく、レジストの特性に応じて適宜その他の関数を用いてもよい。例えば、BaseDose(t)=a・t+b・t+c、η(t)=a’・t+b’・t+c’のように、2次関数として定義してもよい。或いは、BaseDose(t)=d+f・exp(−t/T)、η(t)=d’+f’・exp(−t/T’)のように、指数関数として定義してもよい。a、b、c、a’、b’、c’、d、f、T、d’、f’、T’等の係数は、レジストの特性によって変わる定数となる。これらの定義は、上述した各実施の形態において説明した予め調べるCDの時間特性の実験結果から最適化すればよい。描画装置には、このようにして最適化された係数(パラメータ)の値と式をプログラム等の形で例えばハードディスクに記憶しておく。そして、描画にあたっては、式にこのパラメータ値を入れることによってBaseDose(t)やη(t)を算出すればよい。
また、上述した各実施の形態では、関係式として近似式でBaseDose(t)やη(t)を求めているが、これらの近似式を使用せずに、ある時間での最適なBaseDose(t)やη(t)の値を実験により求めておき、この実験データを表等にして例えばハードディスクに記憶しておく。そして、描画にあたっては、表を参照のうえ、表から引用して値を求めてもよい。また、必要に応じて内挿して値を求めてもよい。
図24は、内挿して値を求める場合を説明するための図である。
図24では、時間tと時間tとの間の時間tにおけるBaseDose(t)を内挿により求める場合について記載している。かかる場合には、時間tとその時のBaseDose(t)となるD、時間tとその時のBaseDose(t)となるDを使って求めればよい。具体的には、求めるBaseDose(t)=(t−t)/(t−t)・(D−D)+Dで求める。図24では、BaseDose(t)について記載したが、η(t)を求める場合も同様に行なうことができる。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、EB描画装置100を制御する制御部構成については、詳細な記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム照射量演算方法、荷電粒子ビーム描画方法、およびそれらをコンピュータに実行させるプログラム及びそれらの荷電粒子ビーム描画装置は、本発明の範囲に包含される。
実施の形態1における電子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1におけるEB描画装置の要部構成の一例を示す概念図である。 実施の形態1における事前実験用の基板の一例を示す図である。 実施の形態1における各チップのパターンの一例を示す図である。 実施の形態1におけるパターン線幅寸法CDと最初のチップの描画開始時刻から所望するチップの描画開始時刻までの時間との相関関係グラフの一例を示す図である。 実施の形態1におけるパターン線幅寸法CDと基準照射量BaseDoseとの相関関係、およびパターン線幅寸法CDと近接効果補正係数ηとの相関関係を示すグラフの一例を示す図である。 実施の形態1における基準照射量BaseDoseと描画開始からの時間との相関関係、および近接効果補正係数ηと描画開始からの時間との相関関係を示すグラフの一例を示す図である。 実施の形態1における補正後のパターン線幅寸法CDと描画開始からの時間tとの相関関係グラフの一例を示す図である。 実施の形態1における補正後のパターン線幅寸法CDと描画開始からの時間tとの相関関係グラフの一例を示す図である。 実施の形態1におけるBaseDoseのみで補正した場合のパターン線幅寸法CDと描画開始からの時間tとの相関関係グラフの一例を示す図である。 実施の形態1における描画時間の異なるマスクを描画する場合のCD劣化を説明するための図である。 図11における2つのマスクのCDと描画開始からの時間tとの相関関係グラフの一例を示す図である。 図11における2つのマスクについて補正後のパターン線幅寸法CDと描画開始からの時間tとの相関関係グラフの一例を示す図である。 実施の形態1におけるテーブルの一例を示す図である。 実施の形態1における近接効果補正後の照射量Dpを算出する式を示した図である。 実施の形態1における分布関数式g(x,y)の一例を示す図である。 実施の形態2における電子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態2における描画時間の異なるマスクを描画する場合のCD劣化を説明するための図である。 図18における2つのマスクのCDと描画開始からの時間tとの相関関係グラフの一例を示す図である。 図18における2つのマスクについて補正後のパターン線幅寸法CDと描画開始からの時間tとの相関関係グラフの一例を示す図である。 実施の形態3における電子ビーム描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態3におけるEB描画装置の要部構成の一例を示す概念図である。 実施の形態3におけるマップ作成を説明するための概念図である。 内挿して値を求める場合を説明するための図である。 従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
符号の説明
10 チップ
20,30 描画領域
100 EB描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
110 制御計算機
111 描画予想時間マップ作成部
112 基準照射量取得部
113 BaseDoseマップ作成部
114 近接効果補正係数取得部
115 ηマップ作成部
116 照射量計算部
118 照射時間計算部
120 描画データ処理部
122 パラメータテーブル作成部
130 メモリ
140 偏向制御回路
142,144 相関情報
146 磁気ディスク装置
150 パターンデータ
200 電子ビーム
201 電子銃
205 ブランキング偏向器
206 ブランキングアパーチャ
330 電子線
410 第1のアパーチャ
411 開口
420 第2のアパーチャ
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース

Claims (10)

  1. 描画領域を描画するためのパターンデータを入力する入力工程と、
    前記パターンデータに基づいて、前記パターンデータを描画するための描画時間を予測する予測工程と、
    描画開始時刻からの時間と予測された前記描画時間と基準照射量との相関関係を用いて、前記パターンデータを描画する場合における前記描画時間内の描画開始からの任意時間後での基準照射量を取得する基準照射量取得工程と、
    描画開始時刻からの時間と予測された前記描画時間と近接効果補正係数との相関関係を用いて、前記パターンデータを描画する場合における前記描画時間内の描画開始からの任意時間後での近接効果補正係数を取得する近接効果補正係数取得工程と、
    前記任意時間後での基準照射量と近接効果補正係数とを用いて、前記描画時間内の描画開始からの任意時間後での照射量を計算する照射量計算工程と、
    前記照射量に合わせて、荷電粒子ビームを用いて前記描画領域の任意位置を描画する描画工程と、
    を備え
    前記近接効果補正係数取得工程において、描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との前記相関関係は、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係と、パターン線幅と近接効果補正係数との関係に基づいて求められることを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
  2. 前記基準照射量取得工程において、描画開始時刻からの時間と基準照射量との前記相関関係は、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係と、パターン線幅と基準照射量との関係に基づいて求められることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画方法。
  3. 前記描画時間内の描画開始からの任意時間後での基準照射量を取得する場合に、前記描画開始時刻からの時間と基準照射量との前記相関関係となる実験データの値から取得することを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画方法。
  4. 前記描画開始時刻からの時間と基準照射量との関係を示す前記実験データに前記任意時間後での基準照射量が存在しない場合に、前記実験データを用いて内挿により求めることを特徴とする請求項3記載の荷電粒子ビーム描画方法。
  5. 描画領域を描画するためのパターンデータを入力する入力工程と、
    前記描画領域を所定の寸法でメッシュ状に仮想分割する仮想分割工程と、
    前記パターンデータに基づいて、描画開始時刻から前記描画領域の各メッシュ領域の描画を開始するまでの予想時間マップを作成する予想時間マップ作成工程と、
    描画開始時刻からの時間と基準照射量との相関関係から、前記パターンデータを描画する場合における前記各メッシュ領域での基準照射量マップを作成する基準照射量マップ作成工程と、
    描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との相関関係から、前記パターンデータを描画する場合における前記各メッシュ領域での近接効果補正係数マップを作成する近接効果補正係数マップ作成工程と、
    前記基準照射量マップと近接効果補正係数マップとを用いて、前記各メッシュ領域での照射量を計算する照射量計算工程と、
    前記照射量に合わせて、荷電粒子ビームを用いて前記描画領域の各メッシュ領域を描画する描画工程と、
    を備え
    前記描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との前記相関関係は、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係と、パターン線幅と近接効果補正係数との関係に基づいて求められることを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
  6. 前記描画時間内の描画開始からの任意時間後での近接効果補正係数を取得する場合に、前記描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との前記相関関係となる実験データの値から取得することを特徴とする請求項記載の荷電粒子ビーム描画方法。
  7. パターン線幅と基準照射量との第1の相関情報と、パターン線幅と近接効果補正係数との第2の相関情報とを記憶装置に記憶する記憶処理と、
    描画領域を描画するためのパターンデータを入力する入力処理と、
    前記パターンデータに基づいて、前記パターンデータを描画するための描画時間を計算する時間計算処理と、
    前記記憶装置から前記第1の相関情報を読み出し、前記パターンデータを描画する場合における前記描画時間内の描画開始からの任意時間後でのパターン線幅に対応する基準照射量を取得する基準照射量取得処理と、
    前記記憶装置から前記第2の相関情報を読み出し、前記パターンデータを描画する場合における前記描画時間内の描画開始からの任意時間後でのパターン線幅に対応する近接効果補正係数を取得する近接効果補正係数取得処理と、
    前記任意時間後でのパターン線幅に対応する基準照射量と近接効果補正係数とを用いて、前記任意時間後での照射量を計算する照射量計算処理と、
    をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との相関関係は、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係と、パターン線幅と近接効果補正係数との前記第2の相関情報に基づいて求められることを特徴とするプログラム
  8. 描画領域を描画するためのパターンデータに基づいて、荷電粒子ビームを用いて前記パターンデータを描画するための描画時間を予測する描画時間予測部と、
    描画開始時刻からの時間と予測された前記描画時間と基準照射量との相関関係を用いて、前記パターンデータを描画する場合における前記描画時間内の描画開始からの任意時間後での基準照射量を取得する基準照射量取得部と、
    描画開始時刻からの時間と予測された前記描画時間と近接効果補正係数との相関関係を用いて、前記パターンデータを描画する場合における前記描画時間内の描画開始からの任意時間後での近接効果補正係数を取得する近接効果補正係数取得部と、
    前記任意時間後での基準照射量と近接効果補正係数とを用いて、前記描画時間内の描画開始からの任意時間後での照射量を計算する照射量計算部と、
    前記照射量に基づいて、前記描画領域の各位置における前記荷電粒子ビームの照射時間を計算する照射時間計算部と、
    前記照射時間に合わせて、前記荷電粒子ビームを偏向する偏向器と、
    前記偏向器により偏向された前記荷電粒子ビームを遮蔽するアパーチャと、
    を備え
    前記描画開始時刻からの時間と近接効果補正係数との前記相関関係は、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係と、パターン線幅と近接効果補正係数との関係に基づいて求められることを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  9. 前記描画開始時刻からの時間と基準照射量との前記相関関係は、描画後からの放置時間と放置により変化するパターン線幅との関係と、パターン線幅と基準照射量との関係に基づいて求められることを特徴とする請求項記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  10. 前記描画時間内の描画開始からの任意時間後での基準照射量を取得する場合に、前記描画開始時刻からの時間と基準照射量との前記相関関係となる実験データの値から取得することを特徴とする請求項記載の荷電粒子ビーム描画装置。
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