JP5871558B2 - 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法に係り、例えば、電子線描画において、EUV近距離PECのような影響半径が近接効果よりもさらに小さい現象によるパターンの寸法変動を補正する手法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
図10は、従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置は、以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式(VSB方式)という。
上述した電子ビーム描画では、より高精度な試料面内、例えばマスク面内の線幅均一性が求められている。ここで、かかる電子ビーム描画では、電子ビームをレジストが塗布されたマスクに照射して回路パターンを描画する場合、電子ビームがレジスト層を透過してその下の層に達し、再度レジスト層に再入射する後方散乱による近接効果と呼ばれる現象が生じてしまう。これにより、描画の際、所望する寸法からずれた寸法に描画されてしまう寸法変動が生じてしまう。一方、描画後の現像やエッチングを行なう場合においても、回路パターンの粗密に起因したローディング効果と呼ばれる寸法変動が生じてしまう。
ここで、基準照射量Dbase毎に近接効果補正がよく合う近接効果補正係数ηが存在する。そのため、基準照射量Dbaseと近接効果補正係数ηとの組を変えて近接効果補正を維持しながらローディング効果による寸法変動量もあわせて補正した照射量を算出する手法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−150243号公報
しかしながら、昨今のパターンの微細化に伴って、描画されるパターンの寸法が小さくなるにつれ、従来の照射量演算モデルでは誤差が生じてしまうことがわかってきた。例えばEUV近距離近接効果(近距離PEC)のような影響半径が数μm以下の現象に対して従来の照射量演算モデルでは誤差が生じてしまうことがわかってきた。かかる現象は上述した近接効果よりも影響半径が小さい。
ここで、かかるずれ分も含めた照射量を初めからすべて演算するには、より小さな領域単位ですべての描画領域を計算する必要があるので処理時間が非常に長くかかってしまう。そのため、例えば、描画前に外部で予め補正量を算出しておいて、描画装置に入力されるレイアウトデータに付加情報として定義しておくことも考えられる。しかし、かかる手法では、補正計算に使用するパラメータの変更が必要になった場合に使用できなくなってしまうといった問題がある。そのため、描画装置内でより簡易に補正計算を行うことが望ましいが、従来、かかる問題を解決するための十分な手法が確立されていなかった。
そこで、本発明は、上述した問題点を克服し、影響半径が数μm以下の現象に起因するパターンの寸法変動を他の寸法変動要因と共に補正可能な装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
面積密度と分布関数の畳み込み演算を行って得られた畳み込み量を用いて、畳み込み量の勾配を求める勾配演算部と、
畳み込み量と勾配とを用いて、影響半径が10μm程度の後方散乱による近接効果よりもさらに小さい現象に起因する寸法変動であって、影響半径が数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正する小影響半径現象補正照射係数を演算する小影響半径現象補正照射係数演算部と、
小影響半径現象補正照射係数に依存した関数を用いて、近接効果に起因する寸法変動を補正する近接効果補正照射係数を演算する近接効果補正照射係数演算部と、
近接効果補正照射係数と小影響半径現象補正照射係数とを用いて照射量を演算する照射量演算部と、
照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて、試料に当該図形パターンを描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
また、小影響半径現象補正照射係数に依存した第2の関数を用いて、かぶりに起因する寸法変動を補正するかぶり補正照射係数を演算するかぶり補正照射係数演算部をさらに備え、
照射量演算部は、さらに、かぶり補正照射係数を用いて前記照射量を演算すると好適である。
また、ローディング効果に起因する寸法変動量を演算する寸法変動量演算部と、
畳み込み量と近接効果密度とを用いて、パターン寸法と荷電粒子ビームの照射量との関係を示す係数であって、畳み込み量と近接効果密度とに依存して変化する裕度を演算する裕度演算部と、
をさらに備え、
照射量演算部は、さらに、裕度とローディング効果に起因する寸法変動量とを用いて上述した照射量を演算すると好適である。
また、畳み込み量と近接効果密度とを用いて、畳み込み量と近接効果密度とに依存した、パターン寸法と荷電粒子ビームの照射量との関係を示す係数となる第1の裕度を演算する第1の裕度演算部と、
近接効果密度を用いて、パターン寸法と荷電粒子ビームの照射量との関係を示す係数であって、同一の近接効果密度においては畳み込み量によっては変化せず、近接効果密度に依存して変化する第2の裕度を演算する第2の裕度演算部と、
をさらに備え、
照射量演算部は、さらに、第1の裕度と第2の裕度とローディング効果に起因する寸法変動量とを用いて上述した照射量を演算すると好適である。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
面積密度と分布関数の畳み込み演算を行って得られた畳み込み量を用いて、畳み込み量の勾配を求める工程と、
畳み込み量と勾配とを用いて、影響半径が10μm程度の後方散乱による近接効果よりもさらに小さい現象に起因する寸法変動であって、影響半径が数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正する小影響半径現象補正照射係数を演算する工程と、
小影響半径現象補正照射係数に依存した関数を用いて、近接効果に起因する寸法変動を補正する近接効果補正照射係数を演算する工程と、
近接効果補正照射係数と小影響半径現象補正照射係数とを用いて照射量を演算する工程と、
照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて、試料に当該図形パターンを描画する工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、近接効果等の他の変動要因と共に、影響半径が数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正できる。その結果、高精度な描画ができる。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1におけるパターンを構成する複数の図形の一例を示す図である。 実施の形態1における図形毎の描画データのフォーマットの一例を示す図である。 実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 実施の形態1における評価パターンの一例を示す図である。 実施の形態1における相関テーブルの一例を示す図である。 実施の形態1におけるパターン寸法CDと照射量Dとの相関データの一例を示すグラフである。 実施の形態2における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態2における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。 従来の可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、荷電粒子ビーム装置の一例として、可変成形型の描画装置について説明する。また、以下に説明する式等において、xは位置を示すベクトルとする。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。特に、可変成形型(VSB型)の描画装置の一例である。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、ブランキング偏向器212、ブランキングアパーチャ214、第1の成形アパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2の成形アパーチャ206、対物レンズ207、及び偏向器208が配置されている。描画室103内には、少なくともXY方向に移動可能なXYステージ105が配置される。XYステージ105上には、描画対象となる試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造するための露光用のマスクやシリコンウェハ等が含まれる。マスクにはマスクブランクスが含まれる。
制御部160は、制御計算機110,120、メモリ111,121、偏向制御回路130、デジタルアナログ変換器(DAC)アンプ132、及び磁気ディスク装置等の記憶装置140,142,144,146を有している。制御計算機110,120、メモリ111,121、偏向制御回路130、及び記憶装置140,142,144,146は、図示しないバスを介して互いに接続されている。偏向制御回路130は、DACアンプ132を介してブランキング偏向器212に接続される。
制御計算機110内には、寸法変動量ΔCD算出部40、面積密度ρ算出部41、面積密度ρpS算出部43、畳み込み量T取得部42、勾配算出部44、及び小影響半径現象補正照射係数関数Dps算出部46が配置されている。寸法変動量ΔCD算出部40、面積密度ρ算出部41、面積密度ρpS算出部43、畳み込み量T取得部42、勾配算出部44、及び小影響半径現象補正照射係数関数Dps算出部46といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。制御計算機110に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度メモリ111に記憶される。
制御計算機120内には、近接効果補正照射係数DpL算出部50、近接効果補正照射係数DpL’算出部51、照射量密度ρpL’算出部53、照射量密度ρpL”算出部55、照射量密度ρ’算出部57、かぶり補正照射係数Df算出部52、裕度DL(U,T)算出部54、照射量D算出部56、照射時間(t)算出部58、ショットデータ生成部60、及び描画制御部62が配置されている。近接効果補正照射係数DpL算出部50、近接効果補正照射係数DpL’算出部51、照射量密度ρpL’算出部53、照射量密度ρpL”算出部55、照射量密度ρ’算出部57、かぶり補正照射係数Df算出部52、裕度DL(U,T)算出部54、照射量D算出部56、照射時間(t)算出部58、ショットデータ生成部60、及び描画制御部62といった各機能は、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。制御計算機120に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度メモリ121に記憶される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。例えば、ここでは対物偏向を1段の偏向器208を用いて行っているが、2段以上の偏向器を用いても構わない。例えば、主副2段の主偏向器および副偏向器を用いてもよい。或いは、3段の第1の対物偏向器、第2の対物偏向器および第3の対物偏向器を用いてもよい。また、偏向制御回路130は、図示しない各DACアンプを介して、偏向器205、及び偏向器208に接続される。
記憶装置140には、図形毎に、図形コードと基準位置の座標とx方向の図形サイズとy方向の図形サイズと畳み込み量Tとが定義された各図形データによる描画データが外部より入力され、格納されている。例えば、OPC処理後のパターンをフラクチャ処理を行って、パターンを複数の図形に分解した場合に、かかる複数の図形をつなぎ合わせたパターンを構成する図形毎に、上述した畳み込み量T(x,y)が属性情報として定義される。
図2は、実施の形態1におけるパターンを構成する複数の図形の一例を示す図である。図2には、パターン20として、途中で線幅が変更になりながら延びる所謂L字型のパターンの一例を示している。かかるパターン20は、描画装置100へデータが入力される前のフラクチャ処理により複数の図形22a,b,c,・・・に分割される。実施の形態1では、描画装置内での補正演算処理を高速化するため、かかる図形22毎に、補正演算のためのパラメータを属性情報として定義する。図2の例では、例えば、分割された図形22aについて、座標(x1,y1)、サイズ(Lx1,Ly1)、の他に、さらに、畳み込み量T1が定義される。その他の図形22b,c,・・・についても同様である。また、例えば、分割された図形22nについて、座標(x17,y17)、サイズ(Lx17,Ly17)、の他に、さらに、畳み込み量T17が定義される。
図3は、実施の形態1における図形毎の描画データのフォーマットの一例を示す図である。図3では、描画装置100に入力される描画データ34は、図形毎に、ヘッダ、図形コード(k−code)、配置座標(x,y)、図形寸法(L1,L2)が定義され、ヘッダの属性情報として畳み込み量Tがさらに定義される。
実施の形態1では、かかる畳み込み量Tを用いて補正係数を求めていく。かかる畳み込み量Tは、描画装置100において描画条件が変更になった場合でも変わらない量である。よって、描画前に補正量を演算して入力データに属性情報として定義してしまう場合のように、描画条件が変更になった場合に使用できなくなるといった不具合を概ね回避できる。畳み込み量Tは、図形毎に、所定のメッシュ領域における当該図形の面積密度ρPS(x)と所定の分布関数gPS(x)とを畳み込み積分した値で定義される。畳み込み量T(x)は、例えばフラクチャ処理を行なった際に演算され、図形データと共に定義される。分布関数gPS(x)は、例えばガウシアン関数を用いることができる。なお、畳み込み量Tは、描画装置100内で演算されても構わない。
Figure 0005871558
また、記憶装置144には、離散的な複数の裕度DL(U,T)がパラメータとして外部から入力され、格納されている。裕度DL(U,T)は、畳み込み量Tと近接効果密度Uとに依存した、パターン寸法CDと電子ビームの照射量Dとの関係を示す係数として定義される。言い換えれば、裕度DL(U,T)は、同じ近接効果密度Uであっても畳み込み量Tが変化することで変動する値となる。逆に、裕度DL(U,T)は、同じ畳み込み量Tであっても近接効果密度Uが変化することで変動する値となる。ここでは、畳み込み量Tと近接効果密度Uとを可変にして、離散的な複数の条件での裕度DL(U,T)を予め実験等により求めておく。
図4は、実施の形態1における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図4において、実施の形態1における描画方法は、まず、前処理として、評価パターンデータ算出工程(S100)と、相関テーブル作成工程(S102)とを実施する。次に、実施の形態1における描画方法は、面積密度ρ算出工程(S104)と、寸法変動量ΔCD算出工程(S106)と、面積密度ρpS算出工程(S112)と、畳み込み量T取得工程(S114)と、勾配算出工程(S116)と、小影響半径現象補正照射係数Dps算出工程(S118)と、照射量密度ρpL’算出工程(S120)と、近接効果補正照射係数DpL’算出工程(S122)と、照射量密度ρ’算出工程(S124)と、かぶり補正照射係数Df算出工程(S126)と、照射量密度ρpL”算出工程(S128)と、近接効果補正照射係数DpL算出工程(S130)と、裕度DL(U,T)算出工程(S132)と、照射量D算出工程(S136)と、描画工程(S138)という一連の工程を実施する。
なお、かぶり補正照射係数Df算出工程(S126)と照射量密度ρpL”算出工程(S128)の間に、面積密度ρpS算出工程(S112)と、畳み込み量T取得工程(S114)と、勾配算出工程(S116)と、小影響半径現象補正照射係数Dps算出工程(S118)とを再度行うようにしてもよい。これにより、照射量密度ρpL’算出工程(S120)において面積密度ρpSと小影響半径現象補正照射係数Dpsを一旦使用後、再度使用する照射量密度ρpL”算出工程(S128)まで保存しておく必要がなくなるので記憶装置の容量を低減できる。
同様に、近接効果補正照射係数DpL算出工程(S130)と照射量D算出工程(S136)との間に、畳み込み量T取得工程(S114)と、勾配算出工程(S116)と、小影響半径現象補正照射係数Dps算出工程(S118)とを再度行うようにしてもよい。これにより、照射量密度ρpL’算出工程(S120)において小影響半径現象補正照射係数Dpsを一旦使用後、再度使用する照射量D算出工程(S136)まで保存しておく必要がなくなるので記憶装置の容量を低減できる。
なお、実施の形態1では、影響半径が数μm以下といった小影響半径現象に起因した寸法変動と、近接効果に起因した寸法変動と、かぶりに起因した寸法変動と、ローディング効果に起因した寸法変動とをすべて補正しているが、これに限るものではない。例えば、小影響半径現象に起因した寸法変動と、近接効果に起因した寸法変動とを補正した照射量を求めてもよい。これにより、小影響半径現象に起因した寸法変動と、近接効果に起因した寸法変動とが補正できる。言い換えれば、影響半径が数μm以下といった小影響半径現象に起因した寸法変動と、近接効果、かぶり或いはローディング効果に起因した寸法変動のうちの1つ以上とを補正した照射量を求めてもよい。
まず、前処理1となる評価パターンデータ算出工程(S100)として、評価パターンを用いて評価パターンデータを算出する。
図5は、実施の形態1における評価パターンの一例を示す図である。図5において、評価パターン10には、面積密度が異なる、例えば4種類のパターン領域が配置される。ここでは、面積密度が10%のパターン領域12、面積密度が30%のパターン領域14、面積密度が70%のパターン領域16、及び面積密度が100%のパターン領域18が形成される。各パターン領域は所定のサイズでメッシュ領域に分割され、各メッシュ領域内の面積密度がそれぞれ設定された面積密度に調整される。図5の例では、各パターン領域に3×3のメッシュ領域が配置されているが、これに限るものではなく、より多くのメッシュ領域が配置されても構わない。かかる評価パターン10を用いて、小影響半径現象補正照射係数Dps(x)と各メッシュ領域の面積密度の畳み込み量T(x)を求める。畳み込み量T(x)は、上述した式(1)を解くことで求めることができる。小影響半径現象補正照射係数Dps(x)は、小影響半径現象補正係数ηpsと近接効果補正係数ηpLと各メッシュ領域の面積密度ρps(x)と上述した分布関数gps(x)を用いて以下の式(2)で定義される。メッシュ領域のサイズは、小影響半径現象の影響半径σpsの例えば1/10程度にすると好適である。例えば、100〜500nm程度が好適である。
Figure 0005871558
次に、各メッシュ領域での畳み込み量T(x)の勾配を演算する。ここでは、位置x=(x,y)の座標として表記する。勾配の演算は、T(x,y)のx方向偏微分δT(x,y)/δxとy方向偏微分δT(x,y)/δyとを演算する。以上のようにして、評価パターンデータとして、Dps(x,y)、T(x,y)、δT(x,y)/δx、δT(x,y)/δyを演算して求めておく。
次に、前処理2となる相関テーブル作成工程(S102)として、畳み込み量T(x,y)毎に、Dps(x,y)と、δT(x,y)/δxと、δT(x,y)/δyとの相関テーブルを作成する。
図6は、実施の形態1における相関テーブルの一例を示す図である。図6では、ある畳み込み量T(x,y)についての相関テーブルの一例を示している。図6において、縦軸にx方向勾配δT(x,y)/δxを、横軸にy方向勾配δT(x,y)/δyを示している。そして、x,y方向の両勾配値になったときの該当するDps(x,y)が定義されている。なお、相関テーブルのテーブル値は、Dps(x,y)に限るものではない。例えば、x,y方向の両勾配値が共に値0である場合のDps(x,y)を求めておき、相関テーブルの各テーブル値は、x,y方向の両勾配値が共に値0である場合のDps(x,y)との比率を定義してもよい。或いは、比率の代わりに差分を定義してもよい。
かかる畳み込み量T(x,y)毎に作成された相関テーブルは、記憶装置140に格納される。次に描画装置100内で実際に描画されるパターンが定義された描画データに基づいて各工程が実施される。以下、xは、ベクトルとして示す。
面積密度ρ算出工程(S104)として、面積密度ρ算出部41は、試料101の描画領域を所定のサイズの複数のメッシュ領域に仮想分割して、メッシュ領域毎に、図形パターンが占める面積密度を演算する。面積密度ρ算出部41は、ローディング効果の影響半径の例えば1/10のサイズのメッシュ領域毎に面積密度ρ(x)を演算する。面積密度ρ(x)を演算するメッシュサイズとしては、例えば、100〜500μm程度が好適である。
寸法変動量ΔCD算出工程(S106)として、ΔCD算出部40は、描画データに定義された図形パターン毎に、ローディング効果に起因した寸法変動量ΔCD(x)を算出する。ΔCD算出部40は、寸法変動量演算部の一例である。寸法変動量ΔCD(x)は、分布関数g(x)、面積密度ρ(x)、ローディング効果補正係数γ、及び位置依存の寸法変動量P(x)を用いて、以下の式(3)で定義される。なお、分布関数g(x)は、例えば、ガウシアン分布関数等を用いると好適である。また、面積密度ρ(x)は、上述したρ(x)を用いるとよい。演算されたΔCD(x)は記憶装置142に一時的に格納される。
Figure 0005871558
面積密度ρpS算出工程(S112)として、面積密度ρpS算出部43は、試料101の描画領域を所定のサイズの複数のメッシュ領域に仮想分割して、メッシュ領域毎に、図形パターンが占める面積密度ρpS(x)を演算する。面積密度ρpS算出部43は、例えばEUV近距離近接効果(近距離PEC)のような影響半径が数μm以下の現象の影響半径の例えば1/10のサイズのメッシュ領域毎に面積密度ρpS(x)を演算する。面積密度ρpS(x)を演算するメッシュサイズΔとしては、例えば、0.1〜0.5μm程度が好適である。
畳み込み量T取得工程(S114)として、T取得部42は、描画データに定義された図形パターン毎に、畳み込み量T(x)を読み出し、図形パターン毎に、畳み込み量T(x)を取得する。
勾配算出工程(S116)として、勾配算出部44は、取得された、面積密度と分布関数の畳み込み量T(x)と当該畳み込み量T(x)の周囲の位置における畳み込み量T(x)を用いて、各畳み込み量T(x)(畳み込み関数)の勾配を求める。勾配算出部44は、勾配演算部の一例である。ここでは、位置x=(x,y)の座標として表記する。勾配の演算は、T(x,y)のx方向偏微分δT(x,y)/δxとy方向偏微分δT(x,y)/δyとを演算する。
小影響半径現象補正照射係数Dps算出工程(S118)として、Dps算出部46は、畳み込み量T(x,y)とx方向偏微分δT(x,y)/δxとy方向偏微分δT(x,y)/δyとを用いて、影響半径がミクロンオーダー以下の現象に起因する寸法変動を補正する小影響半径現象補正照射係数Dpsを演算する。Dps算出部46は、小影響半径現象補正照射係数演算部の一例である。具体的には、Dps算出部46は、記憶装置140から相関テーブルを読み出し、当該畳み込み量T(x,y)とx方向偏微分δT(x,y)/δxとy方向偏微分δT(x,y)/δyとに相関する小影響半径現象補正照射係数Dps(x,y)を取得する。以上により影響半径がミクロンオーダー以下の現象に起因する寸法変動を補正することができるDps(x,y)を取得できる。演算されたDps(x,y)は記憶装置142に一時的に格納される。以下、xは、ベクトルとして示す。
照射量密度ρpL’算出工程(S120)として、ρpL’算出部53は、照射量密度ρpL’(x)を演算する。照射量密度ρpL’(x)は、小影響半径現象補正照射係数Dps(x)と、面積密度ρpS(x)とメッシュサイズΔとメッシュサイズΔとを用いて、以下の式(4)で定義される。メッシュサイズΔは、本来の近接効果補正用のメッシュサイズΔpLよりも大きな寸法とする。メッシュサイズΔは、例えば、5〜10μmが好適である。ここでは、ρpL’(x)を照射量密度と命名しているが、これは便宜上の名称であって他の名称でももちろん構わない。単に、関数ρpL’(x)でもよい。
Figure 0005871558
近接効果補正照射係数DpL’(x)算出工程(S122)として、DpL’(x)算出部51は、Dps(x)に依存した関数ρpL’(x)を用いて、かぶり補正計算に用いるための近接効果に起因する寸法変動を補正する近接効果補正照射係数DpL’(x)を演算する。DpL’(x)は、ρpL’(x)、分布関数gPL(x)、小影響半径現象補正係数ηps、及び近接効果補正係数ηpLを用いて、以下の式(5)で定義される。
Figure 0005871558
なお、分布関数gpL(x)は、例えば、ガウシアン分布関数等を用いると好適である。また、式(5)中の第2項のρpL’(x)は、既に求めた関数ρpL’(x)を用いることで演算処理時間を短縮できる。ここでは、かぶり補正計算用にメッシュサイズΔが本来の近接効果補正用のメッシュサイズΔpLよりも大きな寸法としているため演算回数が減り、演算処理時間を短縮できる。以上により、影響半径がミクロンオーダー以下の現象に起因する寸法変動を補正しながら近接効果に起因する寸法変動も補正することができるDpL’(x)を取得できる。
照射量密度ρ’算出工程(S124)として、ρ’算出部57は、照射量密度ρ’(x)を演算する。照射量密度ρ’(x)は、かぶり補正計算用の近接効果補正照射係数DpL’(x)と照射量密度ρpL’(x)とメッシュサイズΔとメッシュサイズΔとを用いて、以下の式(6)で定義される。メッシュサイズΔは、かぶり効果の影響半径の例えば1/10のサイズが好適である。例えば、100〜500μm程度が好適である。ここでは、ρ’(x)を照射量密度と命名しているが、これは便宜上の名称であって他の名称でももちろん構わない。単に、関数ρ’(x)でもよい。
Figure 0005871558
式(6)中のρpL’(x)は、既に求めた関数ρpL’(x)を用いることで演算処理時間を短縮できる。
かぶり補正照射係数Df算出工程(S126)として、Df算出部52は、Dps(x)に依存した関数ρ’(x)を用いて、かぶりに起因する寸法変動を補正するかぶり補正照射係数Df(x)を演算する。Df算出部52は、かぶり補正照射係数演算部の一例である。Df(x)は、ρ’(x)、小影響半径現象補正係数ηpS、近接効果補正係数ηpL、分布関数g(x)、及びかぶり補正係数θを用いて、以下の式(7)で定義される。
Figure 0005871558
なお、分布関数g(x)は、例えば、ガウシアン分布関数等を用いると好適である。また、以上により、影響半径がミクロンオーダー以下の現象に起因する寸法変動を補正しながら近接効果とさらにかぶりに起因する寸法変動も補正することができるDf(x)を取得できる。
照射量密度ρpL”算出工程(S128)として、ρpL”算出部55は、照射量密度ρpL”(x)を演算する。照射量密度ρpL”(x)は、小影響半径現象補正照射係数Dps(x)と、面積密度ρpS(x)とメッシュサイズΔとメッシュサイズΔpLとを用いて、以下の式(8)で定義される。メッシュサイズΔpLは、近接効果の影響半径の例えば1/10のサイズが好適である。例えば、1μm程度が好適である。ここでは、ρpL”(x)を照射量密度と命名しているが、これは便宜上の名称であって他の名称でももちろん構わない。単に、関数ρpL”(x)でもよい。なお、上述したように、照射量密度ρpL”算出工程(S128)を計算するための面積密度ρpS(x)と小影響半径現象補正照射係数Dps(x)を得るために、面積密度ρpS算出工程(S112)と、畳み込み量T取得工程(S114)と、勾配算出工程(S116)と、小影響半径現象補正照射係数Dps算出工程(S118)とを再度行うようにしても好適である。
Figure 0005871558
近接効果補正照射係数DpL(x)算出工程(S130)として、DpL(x)算出部50は、Dps(x)に依存した関数ρpL”(x)を用いて、本来の近接効果に起因する寸法変動を補正する近接効果補正照射係数DpL(x)を演算する。DpL(x)は、ρpL”(x)、分布関数gPL(x)、小影響半径現象補正係数ηps、及び近接効果補正係数ηpLを用いて、以下の式(9)で定義される。
Figure 0005871558
なお、分布関数gPL(x)は、例えば、ガウシアン分布関数等を用いると好適である。また、以上により、影響半径がミクロンオーダー以下の現象に起因する寸法変動を補正しながら近接効果に起因する寸法変動も補正することができるDpL(x)を取得できる。
裕度DL(U,T)算出工程(S132)として、DL(U,T)算出部54は、畳み込み量Tと近接効果密度Uとを用いて、パターン寸法Lと電子ビームの照射量Dとの関係を示す係数であって、畳み込み量Tと近接効果密度Uとに依存して変化する裕度DL(U,T)を演算する。DL(U,T)算出部54は、裕度演算部の一例である。
図7は、実施の形態1におけるパターン寸法CDと照射量Dとの相関データの一例を示すグラフである。縦軸はパターン寸法CDを示し、横軸は照射量Dを対数で示している。ここでは、例えば、近接効果密度U(x)=0(0%),0.5(50%),1(100%)の各場合について実験により求めている。近接効果密度U(x)=0は実際にはパターンが無いことになってしまうので、周囲に何もない状態で測定用のラインパターンを例えば1つ描画することで近似して求めることができる。逆に、近接効果密度U(x)=1は周囲を含めてメッシュ内全体がパターンになってしまい寸法が測れないので、周囲がパターンで埋め尽くされた状態で測定用のラインパターンを例えば1つ描画することで近似して求めることができる。ここで、設定する近接効果密度U(x)は、0%,50%,100%の各場合に限るものではない。例えば、10%以下のいずれかと、50%と、90%以上のいずれかとの3つを用いても好適である。また、3種類に限らず、その他の数の種類で測定してもよい。例えば4種類以上測定しても構わない。裕度DL(U,T)は、例えば、かかるグラフの傾きを示す。例えば、透過光を用いた通常のフォトマスクにパターンを描画する場合には、畳み込み量Tに依存しないが、EUVマスクにパターンを描画する場合、例えばEUV近距離近接効果(近距離PEC)のような影響半径が数μm以下の現象が生じてしまう。そのため、裕度DL(U,T)は、畳み込み量Tに依存することになる。そのため、近接効果密度U(x)が一定であっても畳み込み量Tに依存して変化する。そのため、実施の形態1では、予め、評価パターンを用いて実験等により畳み込み量Tと近接効果密度Uとに依存して変化する離散的な複数の裕度DL(U,T)を求めておき記憶装置144に記憶しておく。
そして、DL(U,T)算出部54は、記憶装置144から離散的な複数のDL(U,T)データを読み出し、フィッティングすることで連続したDL(U,T)を求めることができる。なお、近接効果密度U(x)は、近接効果メッシュ内のパターン面積密度ρ(x)に分布関数g(x)を近接効果の影響範囲σ以上の範囲で畳み込み積分した値で定義される。近接効果メッシュは、上述した近接効果の影響半径σの例えば1/10程度のサイズが好適であり、例えば、1μm程度のサイズが好適である。
照射量D算出工程(S136)として、D算出部56は、近接効果補正照射係数DpL(x)と小影響半径現象補正照射係数Dps(x)とを用いて照射量D(x)を演算する。D算出部56は、照射量演算部の一例である。実施の形態1では、さらに、かぶり補正照射係数Df(x)を用いてかかる照射量D(x)を演算する。実施の形態1では、さらに、裕度DL(U,T)とローディング効果に起因する寸法変動量ΔCDとを用いて照射量D(x)を演算する。照射量D(x)は、基準照射量Dbase、DpL(x)、Dps(x)、Df(x)、DL(U,T)、及びΔCD(x)を用いて、以下の式(10)で定義される。なお、上述したように、照射量D算出工程(S136)を計算するための小影響半径現象補正照射係数Dps(x)を得るために、畳み込み量T取得工程(S114)と、勾配算出工程(S116)と、小影響半径現象補正照射係数Dps算出工程(S118)とを再度行うようにしても好適である。
Figure 0005871558
式(10)から照射量を演算することで、例えばEUV近距離近接効果(近距離PEC)のような影響半径が数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正しながら近接効果とかぶりとローディング効果とに起因する寸法変動も合わせて補正することができる。かぶりとローディング効果とに起因する寸法変動の補正を行わず、例えばEUV近距離PECのような影響半径が数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正しながら近接効果に起因する寸法変動を合わせて補正する場合には、Df(x)、DL(U,T)、及びΔCD(x)を使用しなければよい。ローディング効果に起因する寸法変動の補正を行わず、例えばEUV近距離PECのような影響半径が数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正しながら近接効果とかぶりに起因する寸法変動を合わせて補正する場合には、DL(U,T)、及びΔCD(x)を使用しなければよい。かぶりに起因する寸法変動の補正を行わず、例えばEUV近距離PECのような影響半径が数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正しながら近接効果とローディング効果とに起因する寸法変動を合わせて補正する場合には、Df(x)を使用しなければよい。このように、補正する内容に合わせて適宜式を調整すればよい。いずれの場合でも、例えばEUV近距離PECのような影響半径が数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正できる。そして、演算された照射量D(x)は、記憶装置146に格納される。その際、照射量D(x)は、照射時間算出部58によって、照射時間tに換算されたデータとして格納されると好適である。照射時間tは、照射量D(x)を電流密度Jで割ることで求めることができる。
一方、かかる照射量演算を行う処理と並行して、ショットデータ生成部58は、記憶装置140から描画データを入力し、複数段のデータ変換処理を行って、装置固有のショットデータを生成する。ショットデータ生成部58は、描画データに定義された複数の図形パターンを1度の電子ビーム200で照射可能なサイズ(成形可能なサイズ)のショット図形に変換し、各ショット図形の照射位置、ショット図形の種類、及びショット図形サイズ等が定義されたショットデータを生成する。かかるショットデータは、記憶装置146に格納される。
描画工程(S138)として、描画制御部62の制御の下、まず、偏向制御回路130は、記憶装置146から照射量D(x)データを読み出し、ショット図形毎に、各ショット図形に定義された照射量(照射時間)だけ電子ビーム200を照射し、照射時間tが経過したら電子ビーム200を遮へいするように偏向するための偏向量を演算する。そして、かかる偏向量の偏向電圧をDACアンプ132を介して対応するブランキング偏向器212に印加する。また、偏向制御回路130は、ショットデータに沿って、定義された描画位置に電子ビーム200を偏向するための偏向量を演算する。同様に、各ショット図形に定義された図形種及びサイズの図形に成形するための偏向量を演算する。そして、図示しないDACアンプを介して各偏向量の偏向電圧を対応する偏向器205,208に印加する。そして、描画制御部62の制御の下、描画部150は、求めた照射量D(x)に基づいて、電子ビーム200を用いて、試料101に当該図形パターンを描画する。具体的には、以下の動作を行なう。
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、ブランキング偏向器212内を通過する際にブランキング偏向器212によって、ビームONの状態では、ブランキングアパーチャ214を通過するように制御され、ビームOFFの状態では、ビーム全体がブランキングアパーチャ214で遮へいされるように偏向される。ビームOFFの状態からビームONとなり、その後ビームOFFになるまでにブランキングアパーチャ214を通過した電子ビーム200が1回の電子ビームのショットとなる。ブランキング偏向器212は、通過する電子ビーム200の向きを制御して、ビームONの状態とビームOFFの状態とを交互に生成する。例えば、ビームONの状態では電圧を印加せず、ビームOFFの際にブランキング偏向器212に電圧を印加すればよい。かかる各ショットの照射時間tで試料101に照射される電子ビーム200のショットあたりの照射量が調整されることになる。
以上のようにブランキング偏向器212とブランキングアパーチャ214を通過することによって生成された各ショットの電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形例えば長方形の穴を持つ第1の成形アパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形例えば長方形に成形する。そして、第1の成形アパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2の成形アパーチャ206上に投影される。偏向器205によって、かかる第2の成形アパーチャ206上での第1のアパーチャ像は偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させる(可変成形を行なう)ことができる。かかる可変成形はショット毎に行なわれ、通常ショット毎に異なるビーム形状と寸法に成形される。そして、第2の成形アパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、偏向器208によって偏向され、連続的に移動するXYステージ105に配置された試料101の所望する位置に照射される。XYステージ105は移動しているため、偏向器208はXYステージ105の移動に追従するように電子ビーム200を偏向する。
以上のように実施の形態1によれば、近接効果等の他の変動要因と共に、例えば、EUV近距離PECのような影響半径が近接効果の影響半径よりもさらに小さい数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正できる。その結果、高精度な描画ができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、ローディング効果の補正について、近接効果の補正とは別のパラメータを用いて照射量を演算する例を示した。実施の形態2では、基板の位置毎に、近接効果補正を維持しながらローディング効果による寸法変動量もあわせて補正する基準照射量Dbaseと近接効果補正係数ηとの組を用いた場合について説明する。以下、特に説明した点以外の内容は、実施の形態1と同様である。
図8は、実施の形態2における描画装置の構成を示す概念図である。図8において、制御計算機120内に、さらに、基準照射量Dbase(ΔCD)算出部70、近接効果補正係数η(ΔCD)算出部72、及び裕度DL(U)算出部74を追加した点以外は、図1と同様である。基準照射量Dbase(ΔCD)算出部70、近接効果補正係数η(ΔCD)算出部72、及び裕度DL(U)算出部74は、制御計算機120内の他の機能と同様、プログラムといったソフトウェアで構成されても良い。或いは、電子回路等のハードウェアで構成されてもよい。或いは、これらの組み合わせであってもよい。制御計算機120に必要な入力データ或いは演算された結果はその都度メモリ121に記憶される。
図9は、実施の形態2における描画方法の要部工程を示すフローチャート図である。図9において、実施の形態2における描画方法は、ΔCD算出工程(S106)の後に、基準照射量Dbase(ΔCD)算出工程(S108)と、近接効果補正係数η(ΔCD)算出工程(S110)とが追加され、裕度DL(U,T)算出工程(S132)の後に、裕度DL(U)算出工程(S134)が追加された点、近接効果補正照射係数DpL’算出工程(S122)の代わりに近接効果補正照射係数DpL’算出工程(S123)が追加された点、照射量密度ρ’算出工程(S124)の代わりに照射量密度ρ’算出工程(S125)が追加された点、かぶり補正照射係数Df算出工程(S126)の代わりにかぶり補正照射係数Df算出工程(S127)が追加された点、近接効果補正照射係数DpL算出工程(S130)の代わりに近接効果補正照射係数DpL算出工程(S131)が追加された点、及び、照射量D算出工程(S136)の代わりに照射量D算出工程(S137)が追加された点以外は、図4と同様である。
なお、かぶり補正照射係数Df算出工程(S127)と照射量密度ρpL”算出工程(S128)の間に、面積密度ρpS算出工程(S112)と、畳み込み量T取得工程(S114)と、勾配算出工程(S116)と、小影響半径現象補正照射係数Dps算出工程(S118)とを再度行うようにしてもよい点は、実施の形態1と同様である。
同様に、近接効果補正照射係数DpL算出工程(S131)と照射量D算出工程(S137)との間に、畳み込み量T取得工程(S114)と、勾配算出工程(S116)と、小影響半径現象補正照射係数Dps算出工程(S118)とを再度行うようにしてもよい点は、実施の形態1と同様である。
記憶装置144には、実施の形態1と同様、離散的な複数の裕度DL(U,T)がパラメータとして外部から入力され、格納されている。実施の形態2では、その他にも、離散的な複数の裕度DL(U)がパラメータとして外部から入力され、格納されている。裕度DL(U)は、近接効果密度Uに依存した、パターン寸法CDと電子ビームの照射量Dとの関係を示す係数として定義される。言い換えれば、裕度DL(U)は、同じ近接効果密度Uならば畳み込み量Tが変化しても変動しない値となる。例えば、フォトマスク等に描画された評価パターンを用いてパターン寸法CDと照射量Dとの相関データを実験的に求める。例えば、近接効果密度U(x)=0(0%),0.5(50%),1(100%)の各場合について実験により求める。そして、裕度DL(U)は、例えば、パターン寸法CDと照射量Dとの相関データのグラフの傾きを示す。これにより、畳み込み量Tには依存せず近接効果密度Uに依存した、離散的な複数の裕度DL(U)を求めることができる。離散的な複数の裕度DL(U)は、記憶装置144に記憶しておく。
記憶装置144には、さらに、ローディング効果に起因した寸法変動量ΔCDと近接効果補正を維持しながら寸法変動量ΔCDを同時に補正可能な基準照射量Dbaseとの相関データが格納される。同様に、ローディング効果に起因した寸法変動量ΔCDと近接効果補正を維持しながら寸法変動量ΔCDを同時に補正可能な近接効果補正係数ηpLとの相関データが格納される。ここで、基準照射量Dbase毎に近接効果補正がよく合う近接効果補正係数ηpLが存在する。
描画前に、予め寸法変動量ΔCDを可変にして、かかる相関データを寸法変動量ΔCD毎に、予め実験により求めておく。このように、記憶装置144には、ローディング効果に起因した寸法変動量ΔCDに依存した基準照射量Dbase(ΔCD)のデータと、同様に寸法変動量ΔCDに依存した近接効果補正係数ηpL(ΔCD)のデータとが格納される。
実施の形態2において、評価パターンデータ算出工程(S100)からΔCD算出工程(S106)までの各工程の内容は実施の形態1と同様である。
基準照射量Dbase(ΔCD)算出工程(S108)として、Dbase(ΔCD)算出部70は、記憶装置144からΔCD(x)を読み出し、ΔCD(x)を用いて、基準照射量Dbase(ΔCD)を算出する。
近接効果補正係数η(ΔCD)算出工程(S110)として、η(ΔCD)算出部72は、記憶装置144からΔCD(x)を読み出し、ΔCD(x)を用いて、近接効果補正係数ηpL(ΔCD)を算出する。
以上により、近接効果補正を維持しながら寸法変動量ΔCDを同時に補正可能な基準照射量Dbase(ΔCD)と近接効果補正係数η(ΔCD)との組を取得できる。面積密度ρpS算出工程(S112)から照射量密度ρpL’算出工程(S120)までの各工程は実施の形態1と同様である。
近接効果補正照射係数DpL’算出工程(S123)として、DpL’(x)算出部51は、Dps(x)に依存した関数ρpL’(x)を用いて、かぶり補正計算に用いるための近接効果に起因する寸法変動を補正する近接効果補正照射係数DpL’(x)を演算する。DpL’(x)は、ρpL’(x)、分布関数gPL(x)、小影響半径現象補正係数ηps、及び近接効果補正係数ηpL(ΔCD)を用いて、以下の式(11)で定義される。
Figure 0005871558
以上により、例えばEUV近距離PECのような影響半径が数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正しながら近接効果に起因する寸法変動も補正することができる、かぶり計算用のDPL’(x)を取得できる。また、同時にローディング効果を補正する。但し、ローディング効果の補正については、このままでは例えばEUV近距離PECのような影響半径が数μm以下の現象に起因した誤差が残るため、その分については後で補正する。
照射量密度ρ’算出工程(S125)として、ρ’算出部57は、照射量密度ρ’(x)を演算する。照射量密度ρ’(x)は、基準照射量Dbaseと、基準照射量Dbase(ΔCD)と、かぶり補正計算用の近接効果補正照射係数DpL’(x)と、照射量密度ρpL’(x)とメッシュサイズΔとメッシュサイズΔとを用いて、以下の式(12)で定義される。
Figure 0005871558
式(12)中のρpL’(x)は、既に求めた関数ρpL’(x)を用いることで演算処理時間を短縮できる。
かぶり補正照射係数Df算出工程(S127)として、Df算出部52は、Dps(x)に依存した関数ρ’(x)を用いて、かぶりに起因する寸法変動を補正するかぶり補正照射係数Df(x)を演算する。Df算出部52は、かぶり補正照射係数演算部の一例である。Df(x)は、ρ’(x)、小影響半径現象補正係数ηpS、近接効果補正係数ηpL、分布関数g(x)、及びかぶり補正係数θを用いて、以下の式(13)で定義される。
Figure 0005871558
以上により、影響半径がミクロンオーダー以下の現象に起因する寸法変動を補正しながら近接効果とさらにかぶりに起因する寸法変動も補正することができるDf(x)を取得できる。また、同時にローディング効果を補正する。但し、ローディング効果の補正については、このままでは前方散乱に起因した誤差が残るため、その分については後で補正する。照射量密度ρpL”算出工程(S128)は、実施の形態1と同様である。
近接効果補正照射係数DpL(x)算出工程(S131)として、DpL(x)算出部50は、Dps(x)に依存した関数ρpL”(x)を用いて、本来の近接効果に起因する寸法変動を補正する近接効果補正照射係数DpL(x)を演算する。DpL(x)は、ρpL”(x)、分布関数gPL(x)、小影響半径現象補正係数ηps、及び近接効果補正係数ηpL(ΔCD)を用いて、以下の式(14)で定義される。
Figure 0005871558
なお、分布関数gPL(x)は、例えば、ガウシアン分布関数等を用いると好適である。また、以上により、影響半径がミクロンオーダー以下の現象に起因する寸法変動を補正しながら近接効果に起因する寸法変動も補正することができるDpL(x)を取得できる。
裕度DL(U,T)算出工程(S132)として、裕度DL(U,T)(第1の裕度)を演算する。裕度DL(U,T)算出工程(S132)の内容については、実施の形態1と同様である。DL(U,T)算出部54は、第1の裕度演算部の一例である。実施の形態2では、上述したように、さらに、裕度DL(U)算出工程(S134)が実施される。
裕度DL(U)算出工程(S134)として、DL(U)算出部74は、近接効果密度U(x)を用いて、パターン寸法Lと電子ビームの照射量Dとの関係を示す係数であって、同一の近接効果密度U(x)においては畳み込み量Tによっては変化せず、近接効果密度U(x)に依存して変化する裕度DL(U)(第2の裕度)を演算する。DL(U)算出部54は、第2の裕度演算部の一例である。DL(U)算出部74は、記憶装置144から離散的な複数のDL(U)データを読み出し、フィッティングすることで連続したDL(U)を求めることができる。
照射量D算出工程(S137)として、照射量D算出部56は、裕度DL(U,T)と、裕度DL(U)と、ローディング効果に起因する寸法変動量ΔCD(x)とを用いて照射量D(x)を演算する。照射量D(x)は、基準照射量Dbase(ΔCD)、Dps(x)、DpL(x)、Df(x)、DL(U,T)、DL(U)、及びΔCD(x)を用いて、以下の式(15)で定義される。なお、上述したように、照射量D算出工程(S137)を計算するための小影響半径現象補正照射係数Dps(x)を得るために、畳み込み量T取得工程(S114)と、勾配算出工程(S116)と、小影響半径現象補正照射係数Dps算出工程(S118)とを再度行うようにしても好適である。
Figure 0005871558
式(15)から照射量を演算することで、例えば、EUV近距離PECのような影響半径が近接効果の影響半径よりもさらに小さい数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正しながら近接効果とかぶりとローディング効果とに起因する寸法変動も合わせて補正することができる。かぶりに起因する寸法変動の補正を行わず、例えば、EUV近距離PECのような影響半径が近接効果の影響半径よりもさらに小さい数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正しながら近接効果とローディング効果とに起因する寸法変動を合わせて補正する場合には、Df(x)を使用しなければよい。このように、補正する内容に合わせて適宜式を調整すればよい。実施の形態2では、ローディング効果の補正について、Dbase(ΔCD)と、ηpL(ΔCD)とで補正する。但し、このままでは、影響半径が数μm以下の現象に起因した誤差が残るため、その分について、DL(U,T)、DL(U)、及びΔCD(x)を用いた項で補正する。
以上のように実施の形態2によれば、ΔCDに依存したDbase(ΔCD)と、ηpL(ΔCD)とを用いた場合でも、近接効果等の他の変動要因と共に、EUV近距離PECのような影響半径が近接効果の影響半径よりもさらに小さい数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正できる。その結果、高精度な描画ができる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。上述した実施の形態1において、ΔCD算出工程(S106)がρ算出工程(S104)とρpS算出工程(S112)との間に配置されているがこれに限るものではない。ΔCD算出工程(S106)はD算出工程(S136)が開始されるまでに行われていればどこでも良い。同様に、DL(U,T)算出工程(S132)についてもD算出工程(S136)が開始されるまでに行われていればどこでも良い。また、実施の形態2において、Dbase(ΔCD)算出工程(S108)と近接効果補正係数η(ΔCD)算出工程(S110)は、どちらを先に実施しても構わない。或いは、並列処理してもよい。また、ΔCD算出工程(S106)はDbase(ΔCD)算出工程(S108)とη(ΔCD)算出工程(S110)のうちの先に実施される工程が開始されるまでに行われていればどこでも良い。また、DL(U,T)算出工程(S132)とDL(U)算出工程(S134)は、どちらを先に実施しても構わない。或いは、並列処理してもよい。DL(U,T)算出工程(S132)とDL(U)算出工程(S134)は、D算出工程(S137)が開始されるまでに行われていればどこでも良い。
また、ΔCD算出工程(S106)は、描画装置100の外部で予め算出しておいてもよい。また、T取得工程(S114)の代わりに、描画装置100内でTを演算してもよい。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置及び方法は、本発明の範囲に包含される。
10 評価パターン
12,14,16,18 パターン領域
22 図形
34 描画データ
40 ΔCD算出部
41 ρ算出部
42 T取得部
43 ρpS算出部
44 勾配算出部
46 Dps算出部
50 DpL算出部
51 DpL’算出部
52 Df算出部
53 ρpL’算出部
54 DL(U,T)算出部
55 ρpL”算出部
56 D算出部
57 ρ’算出部
58 照射時間算出部
60 ショットデータ生成部
62 描画制御部
70 Dbase(ΔCD)算出部
72 ηps(ΔCD)算出部
74 DL(U)算出部
100 描画装置
101 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
110,120 制御計算機
111,121 メモリ
130 偏向制御回路
132 DAC
140,142,144,146 記憶装置
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203 第1の成形アパーチャ
204 投影レンズ
205 偏向器
206 第2の成形アパーチャ
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
212 ブランキング偏向器
214 ブランキングアパーチャ
330 電子線
340 試料
410 第1のアパーチャ
411 開口
420 第2のアパーチャ
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース

Claims (5)

  1. 面積密度と分布関数の畳み込み演算を行って得られた畳み込み量を用いて、前記畳み込み量の勾配を求める勾配演算部と、
    前記畳み込み量と前記勾配とを用いて、影響半径が10μm程度の後方散乱による近接効果よりもさらに小さい現象に起因する寸法変動であって、影響半径が数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正する小影響半径現象補正照射係数を演算する小影響半径現象補正照射係数演算部と、
    前記小影響半径現象補正照射係数に依存した関数を用いて、近接効果に起因する寸法変動を補正する近接効果補正照射係数を演算する近接効果補正照射係数演算部と、
    前記近接効果補正照射係数と前記小影響半径現象補正照射係数とを用いて照射量を演算する照射量演算部と、
    前記照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて、試料に当該図形パターンを描画する描画部と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記小影響半径現象補正照射係数に依存した第2の関数を用いて、かぶりに起因する寸法変動を補正するかぶり補正照射係数を演算するかぶり補正照射係数演算部をさらに備え、
    前記照射量演算部は、さらに、前記かぶり補正照射係数を用いて前記照射量を演算することを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. ローディング効果に起因する寸法変動量を演算する寸法変動量演算部と、
    前記畳み込み量と近接効果密度とを用いて、パターン寸法と荷電粒子ビームの照射量との関係を示す係数であって、前記畳み込み量と前記近接効果密度とに依存して変化する裕度を演算する裕度演算部と、
    をさらに備え、
    前記照射量演算部は、さらに、前記裕度とローディング効果に起因する寸法変動量とを用いて前記照射量を演算することを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  4. 前記畳み込み量と近接効果密度とを用いて、前記畳み込み量と前記近接効果密度とに依存した、パターン寸法と荷電粒子ビームの照射量との関係を示す係数となる第1の裕度を演算する第1の裕度演算部と、
    前記近接効果密度を用いて、パターン寸法と荷電粒子ビームの照射量との関係を示す係数であって、同一の近接効果密度においては前記畳み込み量によっては変化せず、前記近接効果密度に依存して変化する第2の裕度を演算する第2の裕度演算部と、
    をさらに備え、
    前記照射量演算部は、さらに、前記第1の裕度と前記第2の裕度とローディング効果に起因する寸法変動量とを用いて前記照射量を演算することを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  5. 面積密度と分布関数の畳み込み演算を行って得られた畳み込み量を用いて、前記畳み込み量の勾配を求める工程と、
    前記畳み込み量と前記勾配とを用いて、影響半径が10μm程度の後方散乱による近接効果よりもさらに小さい現象に起因する寸法変動であって、影響半径が数μm以下の現象に起因する寸法変動を補正する小影響半径現象補正照射係数を演算する工程と、
    前記小影響半径現象補正照射係数に依存した関数を用いて、近接効果に起因する寸法変動を補正する近接効果補正照射係数を演算する工程と、
    前記近接効果補正照射係数と前記小影響半径現象補正照射係数とを用いて照射量を演算する工程と、
    前記照射量に基づいて、荷電粒子ビームを用いて、試料に当該図形パターンを描画する工程と、
    を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
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