JP2010143969A - 蛍光体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低電圧で高輝度が得られる高輝度・粒度の揃った蛍光体の製造方法を提供すること。
【解決手段】II−VI族化合物蛍光体製造原料を焼成して蛍光体前駆体を調製する第一の焼成工程、該蛍光体前駆体に衝撃を加えて焼成による歪を緩和する工程、該衝撃を加えた蛍光体前駆体をさらに焼成して結晶を転移させる第二の焼成工程を含むことを特徴とするII−VI族化合物蛍光体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は蛍光体の製造方法に関する。
II−VI族化合物半導体を主たる構成材料とする無機組成物は、蛍光、リン光などの発光材料、蓄光材料などの分野で用いられている。これらには、電気エネルギーによって光を発する特性を有するものもあり、光源として用いられ、表示など用途で一部用いられている。しかしながら、現在知られている材料は、電気エネルギーの光変換効率が不十分であり、そのため発熱、消費電力などの問題があり、用途が限定されている。
従来の蛍光体の製造方法について、母体用の粒径数μmの微粉末状の硫化亜鉛と、付活剤用の0.1〜1.0mol%の硫酸銅と、共付活剤とフラックスを兼ねて5〜20mol%の塩化ナトリウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属のハロゲン化物とを混合する。この混合物を坩堝に入れて約1000℃の温度で大気中、硫化水素中などで数時間焼成し、次いでKCN水溶液で表面に付着している硫化銅などの不純物を洗浄・除去し乾燥して、粉末の蛍光体を得る。
しかし、この蛍光体は必ずしも長寿命ではないため、前記のような混合物を1100〜1200℃の高温で3〜10時間焼成し、脱イオン水で洗浄して中間蛍光体を作り、これにラバープレスで静加圧を加えて六方晶型から立方晶型に結晶変換し、さらに700〜950℃でアニールすることにより立方晶型で粒径の大きい高輝度・長寿命の蛍光体を得る方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、1回目の高温焼成で得た中間蛍光体 をボールミル内で撹拌し、中間蛍光体に衝撃力を加えて歪みを発生させ、結晶に欠陥を生じさせた後500〜800℃の温度で大気中で2回目の焼成をすることにより歪みに銅を偏析させ高輝度・長寿命化を実現したことも報告されている(特許文献2参照)。
更に、蛍光体 母体原料と、フラックスと、付活剤原料と、蛍光体母体原料と反応しない粒成長抑制剤とを混合して1回目の焼成を行い中間蛍光体を得る工程と、中間蛍光体から前記粒成長抑制剤を除去する工程と、ミリング、超音波振動などにより中間蛍光体に結晶欠陥を形成する工程と、結晶欠陥を形成した中間蛍光体を1回目の焼成温度より低い温度で2回目の焼成をする方法が提案されている(特許文献3参照)。
硫化亜鉛、少なくとも1種の活性剤及び融剤の混合物を焼成して六方晶β−ZnS型の結晶構造を有する第1焼成物質を形成させ、該第1焼成物質を液状媒体に懸濁させ、該懸濁液に超音波を照射することによって該第1焼成物質の結晶構造を歪んだ六方晶β−ZnS形態に少なくとも部分的に変換させ、少なくとも部分的に変換された第1焼成物質を焼成してエレクトロルミネッセンス蛍光体を形成させる方法が提案されている(特許文献4参照)。
特開昭61−296085号公報 特開平6−306355号公報 特開平11−193378号公報 特開2004−2867号公報
しかしながら、特許文献1および2に記載された方法では、衝撃の与え方が不十分且つ不均質なため、2回目の焼成による六方晶構造から立方晶への転移が十分ではなく、輝度は十分に向上しないという問題点があった。更に特許文献3および4では、衝撃付与に超音波を用い、積極的に六方晶から立方晶に転移させる方法に関し、詳細に開示している。更に特許文献3では、微細な粒子の存在が輝度を低下させるため、篩などを用いて分級することも示されている。しかしながら、衝撃波の照射方法に関しての記載がなく、超音波は照射エネルギー量によっては、転移に全く影響を示さず、またエネルギー付与量が大きすぎると明らかに、粒子の破砕が起こり、回収率の低下のみならず、第二の焼成によっても転移しない、更に破砕が起こり微粒子化するため、蛍光体としての性能が低下するなどの問題点がある。
本発明は上記の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的は、低電圧で高輝度が得られる高輝度・粒度の揃った蛍光体の製造方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討を重ね、衝撃を与えるエネルギー量を適正化する手法を用いることで、上記目的を達成することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、以下のものを提供する。
[1] II−VI族化合物蛍光体製造原料を焼成して蛍光体前駆体を調製する第一の焼成工程、該蛍光体前駆体に衝撃を加えて焼成による歪を緩和する工程、該衝撃を加えた蛍光体前駆体をさらに焼成して結晶を転移させる第二の焼成工程を含むことを特徴とするII−VI族化合物蛍光体の製造方法。
[2] 該蛍光体前駆体に衝撃を加えて歪を緩和する工程が、該蛍光体前駆体に超音波を加えることを含む、[1]記載の製造方法。
[3] 超音波により加えられるエネルギー量が300kw/m2以上である[2]記載の製造方法。
[4] II−VI族化合物が硫化亜鉛である[1]から[3]のいずれかに記載の製造方法。
以下に本発明の詳細な説明を行う。
本発明では、II−VI族化合物蛍光体の調製を行う。II−VI族化合物としては、特に限定されるものではなく、硫化亜鉛、硫化カドミウム、硫化マグネシウム、硫化カルシウム、硫化ストロンチウムなどの硫化物、セレン化亜鉛、セレン化カドミウム、セレン化マグネシウム、セレン化カルシウム、セレン化ストロンチウムなどを使用することができる。安定性、安全性を考慮して、硫化物が好ましく、さらに、硫化亜鉛の使用が好ましい。
本発明では、II−VI族化合物蛍光体前駆体を焼成して蛍光体が製造されるが、II−VI族化合物蛍光体前駆体としては、II−VI族化合物が蛍光体の母体となる限り、II−VI族化合物の製法および発光中心となる元素の導入方法としてはとくに制限はない。すなわち、発光中心となる金属は、II−VI族化合物を生成させると同時に、ドープさせておくことも出来るし、II−VI族化合物と当該金属の化合物との混合物を第一の焼成工程において焼成してII−VI族化合物をドープすることも出来る。以下、蛍光体前駆体を単に前駆体ということがある。
本発明において、II−VI族化合物に、金、銀、銅、マンガン、イリジウム及び希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素が、アクセプターとしてドーピングされることができ、これら元素は発光中心として機能する。これらのドーピング量は、特に制限されるものではないが、通常、II−VI族化合物100重量部に対して5〜2000重量ppmとするのが好ましく、10〜1000重量ppm、20〜800ppmとするのがより好ましい。これらは、単独で使用しても、複数を混合して使用しても構わない。
本発明において、共付活剤としてガリウム、アルミニウム、インジウム化合物を用いることが出来る。ガリウム、アルミニウム、インジウムはドナーとして作用するものであり、これらの量としては、特に限定されるものではないが、あまり多すぎると、経済的ではなく、また、濃度消光を引き起こすことがあり、またあまり少なすぎると、高い蛍光効率を引き出すことができないので、通常、II−VI族化合物100重量部に対して5〜5000重量ppmとするのが好ましく、10〜1000重量ppm、20〜800重量ppmとするのがより好ましい。これらは、単独で使用しても複数を混合して使用しても構わない。
本発明において、共付活剤として、塩素、フッ素、ヨウ素、臭素などのハロゲンを用いることも出来る。塩素、フッ素、ヨウ素、臭素などのハロゲンもまた、ドナーとして作用するものであり、これらの量としては、特に限定されるものではないが、あまり多すぎると、経済的ではなく、また、濃度消光を引き起こすことがあり、またあまり少なすぎると、高い蛍光効率を引き出すことができないので、通常、II−VI族化合物100重量部に対して5〜5000重量ppmとするのが好ましく、10〜1000重量ppm、20〜800重量ppmとするのがより好ましい。これらは、単独で使用しても複数を混合して使用しても構わない。色純度、安定性を考慮して、ハロゲンとして塩素を使用することが好ましい。
本発明においてII−VI族化合物蛍光体は、少なくとも、第一の焼成工程と、第一の焼成工程の焼成物に衝撃を加える工程と、第二の焼成工程を含む方法を経て製造される。第1焼成工程では、II−VI化合物蛍光体前駆体の結晶化度を向上させ、更に、立方晶を六方晶に転移させる工程である。この結晶化、転移を焼成中に促すために、先ず、第一の焼成工程において、II−VI族化合物蛍光体前駆体に、適切な量の硫黄とハロゲン含有融剤が添加されてもよい。
ハロゲン含有融剤としては、塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化セシウム、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化セシウム、沃化リチウム、沃化ナトリウム、沃化カリウム、沃化セシウムなどのアルカリ金属塩化物、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化バリウム、塩化ストロンチウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、臭化バリウム、臭化ストロンチウム、沃化カルシウム、沃化マグネシウム、沃化バリウム、沃化ストロンチウムなどのアルカリ土類金属塩化物、塩化アンモニウム、臭化アンモニウム、沃化アンモニウム、塩化亜鉛などを例示することができる。残留性、融剤の融化温度を考慮して、複数のハロゲン化物を混合することが好ましい。使用する機器の腐食を考慮すると塩化物の使用が好ましく、更に好ましくは、塩化カリウム、塩化ナトリウムおよび塩化マグネシウムの混合物である。塩素含有融剤の使用量としては、特に制限されるものではないが、通常、II−VI族化合物蛍光体前駆体に対して、0.1〜200重量%、融剤の均一分散などの影響を考慮して、0.5〜180重量%、より好ましくは、1〜160重量%の範囲で使用される。
塩素含有融剤の添加方法は特に限定されるものではなく、塩素含有融剤をII−VI族化合物蛍光体前駆体と固体混合して使用することもできるし、塩素含有融剤を水に溶解したのち、II−VI族化合物蛍光体前駆体と混合、乾燥して混合することもできる。また、使用する融剤の化学的安定性を考慮して、固体混合と水溶液混合を組み合わせて使用することもできる。
硫黄の添加量も特に限定されるものではないが、焼成時に反応容器、II−VI族化合物蛍光体前駆体に付着する水、酸素と反応して、II−VI族化合物蛍光体前駆体の酸化を抑制できる量があればよい。よって、一般的には、硫化亜鉛の0.01重量倍〜2重量倍、より好ましくは、0.02〜1重量倍で添加する。
本発明において、硫黄とハロゲン含有融剤が添加されたII−VI族化合物蛍光体前駆体は、酸素を導入しながら、焼成することができる。窒素などの不活性ガス雰囲気下の焼成では、単に熱的に縮合を進め結晶成長させることになるが、酸素雰囲気下の焼成では、硫化亜鉛の表面を酸化させつつ縮合を進めることになるので、表面形状が整い、過剰な粒子成長を抑えることができる。導入される酸素濃度としては、特に限定されないが、導入されるガス中の1〜30容積%とするのが好ましく、経済性を考慮して空気を使用することが好ましい。導入される温度としても特に限定されることなく、焼成時間中継続的に導入することも出来るし、ある温度まで窒素などの不活性ガスで焼成した後、酸素を含有するガスに変更することも、逆に、酸素を含有するガスである温度まで焼成した後に酸素を含まないガスに変更して焼成することもできる。
第一の焼成工程において、焼成温度としては、1000℃以上1200℃以下の温度で実施する。焼成の昇温速度としては、早すぎる温度は、焼成に用いる焼成炉を損傷するため好ましくなく、遅すぎる温度では、無駄になるエネルギーも多く経済的に好ましくないため、通常、毎分5℃〜30℃の範囲で昇温する。保持する時間は約1〜約5時間とするのが好ましい。しかる後、急冷する。急冷とは、自然に放冷するよりは降温速度が大きい冷却である。急冷速度としては、特に限定されるものではないが、できるだけ早く冷却することが好ましく、毎分10℃〜500℃の範囲、容器のヒートショック性を考慮して、毎分12℃〜300℃の範囲で実施することが好ましい。
冷却された焼成物は、酸性水溶液で洗浄されることが好ましい。酸性水溶液による洗浄によって、酸素により一部酸化生成した酸化亜鉛、融化に使用したハロゲン含有融剤を除去することができ、凝集した焼成物を解砕することができる。このとき必要に応じて、超音波、音響などの効果を用いて焼成物を解砕することもできる。解砕により、更に不要な酸化物などの洗浄効果が向上する。洗浄に使用する酸性水溶液としては、蟻酸、酢酸などの有機酸水溶液、塩酸、硫酸、燐酸などの鉱酸水溶液を使用することができる。硫化亜鉛への浸透性、表面への残留性を考慮して、酢酸、塩酸の使用が好ましい。酸濃度としては特に制限されるものではなく、使用する酸成分によってことなるが、通常、pH=1〜5の酸性水を用いることが好ましく、使用量としては、焼成物の1〜100重量倍、好ましくは、5〜50重量倍の酸性水を用いる。酸性水溶液で洗浄した後に、イオン交換水で洗液が中性になるまで洗浄する。
洗浄された焼成物は、第一の焼成工程において焼成により生成した六方晶に衝撃を加え、焼成時および冷却時の急冷によって生じた歪を解消する。この際に生成した微粒子を分級してから第二の焼成工程を行う。本発明では、歪の解消(歪の緩和)に超音波を用いることが好ましい。超音波の周波数としては、特に制限されるものではなく、通常、20KHz以上の周波数で実施すればよく、20から200KHzの範囲のものが使用される。超音波を与える装置としては、特に制限されるものではなく、棒状振動子を洗浄槽に投入する方法でもよく、投げ込み式超音波振動子に洗浄槽を設置した方式でも構わない。更に、超音波を与える方式としては、バッチ式、連続式何れの方式でも構わない。バッチ層に超音波振動子を設置して、解砕液を循環させる方式でも構わない。
本発明において、超音波により、II−VI族化合物蛍光体に与えられるエネルギーとしては、容積あたり、300kW/m2以上のエネルギー量が必要である。これ以下のエネルギー量では、歪の緩和が不十分でなく、第二の焼成の際に、大きく歪が掛かった部分のみの緩和にとどまり、立方晶への転移が十分に起こらないため好ましくない。一方で、高すぎるエネルギー量では、歪の緩和にとどまらず、粒子の破壊まで進むため好ましくない。よって、照射するエネルギー量としては、300kw/m2以上、3000kW/m2以下、より好ましくは、310kW/m2以上、2000kW/m2以下である。
本発明の超音波照射時間としては、特に限定されるものではなく、照射エネルギー量に依存することは特に言うまでもないが、通常10分から300分の範囲、より好ましくは、11分から280分の範囲で実施される。短すぎる時間では、結晶緩和の効果が十分でなく、長すぎる時間では、結晶破壊が起こるため好ましくない。照射時間は、連続的に実施してもよく、間欠、または断続的に実施しても構わない。
超音波照射では、II−VI族化合物を溶媒に分散して実施する。分散の濃度としては、特に制限されるものはなく、溶媒に対して、0.001〜1重量倍、容積効率、分散効率を考慮して、より好ましくは、0.002〜0.5重量倍の範囲で実施する。分散に使用する溶媒としても特に限定されるものではなく、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、オクタノール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1.3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオールなどのアルコール類、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチルなどのエステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシド、スルホランなどの有機硫黄化合物、N−メチルピロリドンなどのラクタム類を使用することができる。安全性、特殊容器を使用しないなどの経済性、乾燥時の除去性などを考慮して、水、メタノール、エタノールなどのアルコール類を使用することが好ましい。溶媒は特に脱気などの操作をする必要はないが、キャリブレーションによる粒子の破砕などを避けるために、特に気体を積極的に溶解するなどの方法を用いる必要はない。
超音波照射を実施する温度としても特に制限されるものではなく、通常、溶媒の気散しない範囲であれば特に限定されるものではなく、通常−10℃〜80℃の範囲、より好ましくは、0℃〜60℃の範囲で実施する。
超音波照射を実施する雰囲気としては、特に制限されるものではないが、積極的に溶媒に溶解する気体があると、溶存気体の気泡化、キャリブレーションによる高圧条件が系内に生成するため好ましくなく、窒素、アルゴンなどの不活性気体下、または、大気下で実施する。その際、実施する圧力に関しても、特に制限されるものではなく、通常大気圧下で実施する。
本発明では、歪緩和を行った後、必要に応じて、分級操作を行う。分級の方法としては特に制限されるものではないが、粉体サイクロンなどの方式を用いると、粒子同士の接触が激しく、破砕されてしまうので好ましくない。また、乾式篩の場合にも、同様に微粉が生成するため好ましくない。したがって、湿式篩や、分散剤を用いての沈降分級、液体サイクロンなどの方式を用いて分級を行い、0.1μm以下の粒子を除去することが好ましい。
第一の焼成工程、衝撃付与を終えた焼成物は、次いで、第二の焼成工程に付される。その際、好ましくは、該焼成物は、粒子表面への導電性付与を目的として、0.1〜5重量%の銅塩、第一の焼成の高温により生成した欠陥を補填するために、1〜45重量%の亜鉛化合物および0.1〜6重量%の硫黄が添加される。
銅塩としては、塩化銅(I)、塩化銅(II)、硫酸銅、酢酸銅などを挙げることができる。これらは、単独で使用しても、複数を混合して使用しても構わない。経済性、操作性の観点から、硫酸銅、酢酸銅の使用が好ましい。
亜鉛化合物としては、酸化亜鉛、硫化亜鉛、塩化亜鉛、臭化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、酢酸亜鉛、蟻酸塩などを挙げることができる。これらは、単独で使用しても、複数を混合して使用しても構わない。経済性、操作性の観点から、硫酸亜鉛、酸化亜鉛の使用が好ましい。
これらの混合の仕方としては、特に制限されるものではなく、水などの溶媒に分散、溶解した後、II−VI族化合物を添加し、溶媒を蒸発除去して混合する方法、II−VI族化合物に添加物を物理的に混合する方法などを用いても良い。これらの手法は、夫々単独で使用することもできるし、複合して使用することもできる。
第二の焼成工程において、焼成物は、通常、2〜5時間で650℃以上1000℃以下の温度になるまで窒素雰囲気下で昇温する。この温度に到達後、酸素を導入してこの温度を保持する。酸素を導入する時間は、限定されるものではないが、通常、30分〜2時間の範囲で実施される。導入される酸素濃度としては、特に限定されないが、導入されるガス中の1〜30容積%とするのが好ましく、経済性を考慮して空気を使用することが好ましい。
本発明において、第一の焼成工程および第二の焼成工程をそれぞれ2回または複数回実施してもよい。複数回実施する場合には、最終回はその前回より低い温度で実施することが好ましい。低い温度で実施することで、結晶性が安定化し、蛍光体としての機能が高まることがある。焼成の方法としては、特に制限されるものではなく、バッチ式に焼成することも、連続的に焼成することも可能である。
しかる後、焼成物を急冷する。急冷速度としては、特に限定されるものではないが、できるだけ早く冷却することが好ましく、毎分10℃〜500℃の範囲、容器のヒートショック性を考慮して、毎分12℃〜300℃の範囲で実施することが好ましい。
第二の焼成工程終了後、得られた蛍光体粒子は、ドーピングされなかった余分の亜鉛化合物や黒色化した金属化合物を除去するために洗浄を行なう。洗浄には、中性水や、酸性水が使用される。酸性分としては、特に限定されるものではないが、塩酸、硫酸、硝酸、りん酸などの鉱酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの有機酸を挙げることができる。また夫々の水溶液を使用することもできる。これらは、単独で使用することも出来るし、複数を混合して使用することも出来る。
硫化亜鉛蛍光体は、高濃度の酸性物質と接触すると分解することがあるので、酸性水を使用する場合は、通常0.1〜20重量%の水溶液で使用することが好ましく、1〜10重量%の水溶液を使用することがより好ましい。硫化亜鉛蛍光体の分解、表面へのイオン残留性を考慮すると、酢酸を使用することが好ましい。
本発明において、余分な銅、銀、マンガン、金および希土類元素をシアン化物溶液によって除去することも可能である。使用するシアン化物としては、入手性などからシアン化ナトリウム、シアン化カリウムの使用が一般的であり、通常0.1〜1重量%の濃度の水溶液を硫化亜鉛蛍光体1重量部に対し、10〜100重量倍使用する。洗浄後は、シアン残留を防ぐために、シアンが検出されなくなるまでイオン交換水で洗浄を行なうことが安全性の観点からも好ましい。洗浄して得られた蛍光体は、更に、真空、熱風などの方法で乾燥し、所望の蛍光体を得ることが出来る。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
塩化亜鉛98g、硫酸銅5水和物0.080g(銅500ppm相当)、6塩化イリジウム酸2アンモニウム0.016g、塩酸2gをイオン交換水50gに溶解した。チオアセトアミド110.0gをイオン交換水に溶解し1000mlとした。2L四つ口フラスコに、ジーンスターク、還流管、温度計、攪拌器を装着し、デカン1000mlを取り、系内を窒素置換した。オイル浴の内温を150℃に調整し、反応器内のデカンを130℃に昇温したのち、塩化亜鉛を含有する溶液を毎分0.33mlで加えながら、チオアセトアミドを含有する溶液を毎分3.3mlで加え、両液を混合しながら添加した。混合液のpHは2.5であった。流出する水をジーンスタークで除去しながら反応を進めた。約5時間で全ての水溶液をフィードし、更に30分間系内の水分を除去した。室温に冷却後、析出した硫化物を沈殿させ、有機溶剤を除去して、目的物を回収し、真空乾燥機にて、100℃12時間乾燥した。回収量は、57.4gであり、理論量の82%であった。
得られた生成物27gに、塩化カリウム1.00g、塩化ナトリウム1.17g、塩化マグネシウム6水和物6.87gを加え、ボールミルで混合した。そこに、硫黄0.45gを添加し、坩堝に入れた。焼成炉に入れ、空気下1100℃まで、毎時400℃の速度まで昇温した。昇温中、炉内温度が800℃に到達したところで、空気の導入を窒素に切り替え、1100℃まで昇温、そのまま1時間保持した。1時間保持した後、毎時600℃で冷却し、室温まで冷却した。
得られた焼成物を、イオン交換水200gの入った300ミリリットルビーカーに添加し、分散させた。デカンテーションにて、イオン交換水を一旦除去し、3.5%塩酸水200gを添加し、30分間攪拌、焼成中に生成した酸化物、塩化ナトリウムなどの融剤を除去した。デカンテーションにて、塩酸水を除去し、イオン交換水500gを用いて、pH=5以下とした後、水200gを再度添加して、超音波振動器(BRANSON製、Degital Sonifier)にて、出力60%で10分超音波振動を3回にわたって照射した。このときの照射エネルギーは、300kW/m2であった。溶液をデカンテーションで除き、イオン交換水500gで中性になるまで洗浄した。分散液を目明き100μm、8μmの湿式篩にかけ、必要以上に大きな粒子、微細粒子を除去した。真空乾燥を100℃12時間行い、第一の焼成物20gを得た。第一の焼成物のXRD(粉末X線回折装置)測定による各2θの半値幅より求めた結晶子サイズを表1に示す。
第一の焼成物20gに、酢酸銅0.20g、硫酸亜鉛3.2gおよび硫黄0.4gを添加混合し、坩堝に入れた。坩堝を焼成炉に移動し、窒素下850℃まで、毎時400℃の速度まで昇温した。昇温終了後、焼成炉内が850℃に到達したところで、窒素の導入を空気に切り替え、1時間空気を導入した。その後、窒素に切り替え、更に2時間保持した後、毎時500℃で冷却し、室温まで冷却した。
得られた焼成物を、5%塩酸水溶液200gに分散、洗浄した。酸性水溶液を除去し、イオン交換水500gを用いで中性に成るまで洗浄した。イオン交換水をデカンテーションした後、1%青酸ソーダ水溶液200gで洗浄、余分な硫化物を除去した。更に、イオン交換水にて中性を示すまで洗浄した後、真空乾燥を100℃12時間行い、第二の焼成物16gを得た。得られた、第一の焼成物、第二の焼成物の六方晶/立方晶の比率をXRD測定による回折パターンをリートベルト解析によって求めた結果を表2に示す。
得られた蛍光体1.5gにバインダーとしてフッ素系バインダー(DuPont製7155)1.0gを添加し、混合、脱泡して発光層ペーストを作成した。この発光層ペーストを、ITO付きPETフィルムに、20mm角でスクリーン版(200メッシュ、25μm)を用い、膜厚40μmで製版、100℃で10分間乾燥して発光層を製膜した。この発光層の上面に、更にチタン酸バリウムペースト(DuPont製7153)をスクリーン版(150メッシュ、25μm)を用い製版、100℃で10分間乾燥の後、再度製版し、100℃で10分間乾燥、20μmの誘電層を製膜した。その上面に、電極として、銀ペースト(アチソン製461SS)をスクリーン版(150メッシュ、25μm)を用い製版、100℃で10分間乾燥して電極を製膜し、印刷型EL素子を構成した。得られた素子について、200V、1kHzでEL材料評価を行なった。結果を表3に示す。
実施例2
超音波照射条件の照射エネルギーを480kW/m2とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を、表1、表2、表3に示す。
実施例3
超音波照射条件の照射エネルギーを680kW/m2とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を、表1、表2、表3に示す。
実施例4
超音波照射条件の照射エネルギーを1300kW/m2とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を、表1、表2、表3に示す。
比較例1
超音波照射条件の照射エネルギーを240kW/m2とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を、表1、表2、表3に示す。
比較例2
超音波照射条件の照射エネルギーを290kW/m2とした以外は、実施例1と同様に行った。結果を、表1、表2、表3に示す。
比較例3
超音波照射しなかった以外は、実施例1と同様に行った。結果を、表1、表2、表3に示す。
Figure 2010143969
Figure 2010143969
Figure 2010143969
表1〜3から、第一の焼成物に対する超音波の照射エネルギーが300kW/m2以上である実施例1〜3では第二の焼成後に立方晶の比率が大きく、第二の焼成の間に六方晶から立方晶への転移が十分に起こり、これに対応して実施例1〜3で得られた蛍光体の発光輝度も500Cd/m2以上と高いことがわかる。表1に示されるように、超音波の照射エネルギーが300kW/m2未満であると六方晶の結晶子が小さくならない。第一の焼成物に対する超音波の照射エネルギーが300kW/m2以上の実施例1〜3では超音波により六方晶の結晶のみが著しく影響を受け、第二の焼成の間に六方晶から立方晶への転移が起こりやすくなったと考えられる。

Claims (4)

  1. II−VI族化合物蛍光体製造原料を焼成して蛍光体前駆体を調製する第一の焼成工程、該蛍光体前駆体に衝撃を加えて焼成による歪を緩和する工程、該衝撃を加えた蛍光体前駆体をさらに焼成して結晶を転移させる第二の焼成工程を含むことを特徴とするII−VI族化合物蛍光体の製造方法。
  2. 該蛍光体前駆体に衝撃を加えて歪を緩和する工程が、該蛍光体前駆体に超音波を加えることを含む、請求項1記載の製造方法。
  3. 超音波により加えられるエネルギー量が300kw/m2以上である請求項2記載の製造方法。
  4. II−VI族化合物が硫化亜鉛である請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
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