JP2010135549A - 車載電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大負荷電流の断続による微弱信号電圧の変動と誘導ノイズ誤動作を抑制した車載多層電子基板のグランド回路を有した車載電子制御装置を得る。
【解決手段】多層電子基板30Aのグランド層は仕切用スリット422によって分離されたパワーグランド領域421とシグナルグランド領域423を備え、パワーグランド領域421には大電流を開閉する出力素子モジュール32b、32cと制御用安定化電圧を生成する定電圧電源回路素子31aが搭載され、シグナルグランド領域423には制御回路素子120と入出力インタフェース回路34が搭載される。両グランド領域421、423は定電圧電源回路素子31aの出力部に位置する特定接続領域424で一体接続されている。
【選択図】図4

Description

この発明は、マイクロプロセッサと入出力回路とを搭載した車載電子制御装置に関するもので、特に車載電子制御装置の多層電子基板において、負荷駆動電流の変動に伴うマイクロプロセッサの誤動作を抑制するためのグランド回路を改良した車載電子制御装置に関するものである。
車載電子制御装置に対してワイヤハーネスを介して接続される各種入力センサ群や各種電気負荷群は車両上の各所に分散設置されていて、コストダウンを図るためにワイヤハーネスの線径は細く、全体は硬く結束されているので、電圧降下が発生したり誘導ノイズを受けやすい環境にある。
車載電子制御装置と各種入力センサ群と各種電気負荷群の各部の負端子電位は、理想的には車載バッテリの負端子が接続されている部分の基準車体電位と一致していることであるが、実態としては様々な電位変動がある。
一方、車載電子基板におけるグランド回路は車載バッテリの負端子に接続され、マイクロプロセッサを駆動するための安定化電源回路は非絶縁形式の安価な回路構成となっているため、大電流負荷駆動回路系や弱電制御系のグランド回路は相互に直結されたものとなっている。
電子基板内のグランド回路の構成方法には様々な考え方に基づくものがある。例えば、下記の特許文献1によれば、プリント基板56には第1・第2のグランドパターン57、58が設けられ、第1のグランドパターン57は金属ケース60と車体62を介して車載バッテリ72の負端子に接続されている。第2のグランドパターン58は小電流グランドライン52と直結されて車載バッテリ72の負端子に接続されている。
また、大電流出力制御用トランジスタ43に接続される大電流グランドライン55を備え、この大電流グランドライン55は小電流グランドライン52とは独立した配線によって車載バッテリ72の負端子に接続されている。
更に、信号入力ライン47〜49や小電流用出力ライン51はEMIコンデンサ67、68、69、70によって第2のグランドパターン58に接続され、電源ライン43と大電流グランドライン55と大電流用出力ライン54はEMIコンデンサ64、65、66によって第1のグランドパターン57に接続され、第1・第2のグランドパターン57、58間にもEMIコンデンサ63が接続されている。
このような構成によって、外部からの高周波ノイズに対する耐電波障害対策を損なうことなく、ソレノイドの駆動などに起因する信号入出力系のグランド電位の変動防止を図るようになっている。
特開平09−312488号公報(図2、要約)
特許文献1による接地構造は、電子基板内では相互に直結されない2種類のグランドパターンを備えていると共に、車載バッテリの負端子に対する接続としては、車体接続部の他に大電流用グランドラインと小電流用グランドラインを接続するための2本のワイヤハーネスを備えている。従って、電子基板内において大電流用グランドラインと小電流用グランドラインとの間で電位変動が発生しやすく、余分な外部配線を必要とする欠点がある。
特に、車載バッテリに対する電源線やグランド線はコネクタの接触信頼性を高めるために複数の接続ピンが並列使用されているので、分離したグランドラインを設けることはコネクタの大型化にもつながる問題点がある。
この発明の第一の目的は、車載電子基板のグランド端子と車載バッテリの負端子間を接続する電源用の外部配線を少なくすると共に、電子基板内に大電流が流れても弱電制御系に対する基板内のグランド電位の変動を抑制することができる車載電子制御装置を提供することである。
この発明の第二の目的は、多数の外部接続端子群に接続される入出力配線の交錯を回避することができる車載電子制御装置を提供することである。
この発明の第三の目的は、高周波誘導ノイズに対する制御誤動作を抑制すると共に、車載電子制御装置と各種センサ群と各種車載電気負荷群の負端子電位の変動が発生しても安定した制御動作が行えるようにした車載電子制御装置を提供することである。
この発明による車載電子制御装置は、車載バッテリから給電されて所定の安定化電圧を発生する定電圧電源回路素子と、車載センサ群の動作状態に応動して各種車載電気負荷群を駆動制御するための開閉素子である大電流負荷駆動用の出力素子モジュールと、マイクロプロセッサを包含し安定化電圧によって駆動される制御回路素子と、入出力インタフェース回路とが搭載され、各種車載電気負荷群と車載センサ群に接続された外部接続用コネクタが脱着接続される多層電子基板を有し、多層電子基板の第一の特定層に位置する面状のグランドパターンは仕切用スリットによってパワーグランド領域とシグナルグランド領域に分割隔離されると共に、仕切用スリットのない特定接続領域においてパワーグランド領域とシグナルグランド領域が相互に接続され、特定接続領域における接続幅は仕切用スリットの長さよりも短くし、
パワーグランド領域は車載バッテリの負端子に接続されると共に、当該パワーグランド領域には主として出力素子モジュールと定電圧電源回路素子の入力回路部が搭載され、シグナルグランド領域には主として制御回路素子と入出力インタフェース回路が搭載され、特定接続領域には定電圧電源回路素子の出力回路部が位置し、車載センサ群の中のアナログセンサの少なくとも一部に対しては、シグナルグランド領域とアナログセンサの負端子間が信号用グランド配線で接続されているものである。
この発明による車載電子制御装置は、多層電子基板の第一の特定層に位置する面状のグランドパターンはパワーグランド領域とシグナルグランド領域に分離され、定電圧電源回路素子の出力部に位置する特定接続領域において相互に接続されていると共に、アナログセンサの一部については信号用グランド線が接続されている。
従って、高精度が求められるアナログセンサの一部については、信号用グランド配線によって相互の負端子電位レベルが同一になるように構成され、負荷電流の断続に伴う電位変動の影響が除去されていると共に、パワーグランド領域に搭載された負荷駆動用開閉素子である出力素子モジュールの開閉動作による負荷電流の変動に対し、シグナルグランド領域のグランド電位が変動し難く、シグナルグランド領域に搭載されたマイクロプロセッサとパワーグランド領域に設けられた出力素子モジュール間の監視・制御信号の授受に関する誤動作が抑制される効果がある。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1における車載電子制御装置を図1〜図6に基づいて説明する。図1はこの発明の車載電子制御装置の全体回路図、図2は図1に示す入出力インタフェース回路の部分詳細図、図3は車載電子制御装置の筐体組立構造図、図4は車載電子制御装置の多層電子基板のグランド層を透視した基板表面図、図5は多層電子基板の配線パターン面の構成図、図6は多層電子基板の基板断面図である。
まず、この発明の多層電子基板を用いた車載電子制御装置の全体回路図である図1について説明する。
図1において、車載電子制御装置100は例えばエンジン制御装置であり、車載バッテリ101は電源リレーの出力接点102aを介して車載電子制御装置100に給電し、電源リレーの励磁コイル102bは電源スイッチ103が閉路されたことによって付勢され、電源スイッチ103が開路されたことによって遅延開路するよう車載電子制御装置100によって制御されている。
車載センサ群の一つであるアナログセンサ104は、例えばアクセルペダルの踏込み度合いを検出するアクセルポジションセンサ、スロットル弁開度を検出するスロットルポジションセンサ、エンジンの吸気量を測定するエアフローセンサ、排気ガスセンサ、冷却水温センサなどのエンジンの環境と動作状態を検出するアナログセンサとなっている。車載センサ群の他の一つであるスイッチセンサ105はエンジン回転センサ、クランク角センサ、車速センサ、変速機のシフトレバー位置の検出センサなど、運転手の操作指令や各部の動作状態を検出する開閉動作のセンサとなっている。
車載電気負荷群の一つである小電流電気負荷106は、たとえば前述した電源リレーの励磁コイル102bであったり、またはパワートランジスタが外付けされた点火コイルなどである。車載電気負荷群の他の一つである大電流電気負荷107は、たとえばスロットル弁開度制御用モータ、或いは燃料噴射用電磁弁などであって、これ等の大電流電気負荷は車載電子制御装置100内に設けられたパワートランジスタである出力素子モジュール32b、32cを介して給電駆動されるようになっている。
信号用グランド配線108aはアナログセンサ104の一部の負端子と車載電子制御装置100内のシグナルグランド間を接続するものであり、各アナログセンサの設置場所に応じて複数本の信号用グランド配線108aが用いられている。なお、一部のアナログセンサ104に対しては信号用電源線108bによって車載電子制御装置100から安定化制御電圧が給電されている。
車体接地部位109aは車載バッテリ101の負端子が接続された基準となる接地点であり、車載電子制御装置100は当該車体接地部位109aに対してグランド配線109bによって配線接続されていると共に、後述のとおり車載電子制御装置100内の電子基板ではパワーグランド領域421とシグナルグランド領域423のグランドパターンがあり、各グランド領域は電子基板上で結合されて一体となり、複数個の接続端子を介して外部配線され、車体接地部位109aに接続されるようになっている。
車載電子制御装置100の内部構成として、定電圧電源装置110は複数のパワートランジスタである定電圧電源回路素子31a(図4参照)と、図示しない定電圧制御回路部を包含し、電源リレーの出力接点102aを介して給電される主電源電圧Vbと、車載バッテリ101から直接給電される副電源電圧Vbbによって第一から第五の出力電圧を発生するものとなっている。
第一の出力電圧Vccは主電源電圧Vbから降圧されて、例えばDC5Vの安定化電圧を発生し、後述の各インタフェース回路116、125、126に給電する主となる出力電源となっている。
第二の出力電圧Vadは主電源電圧Vbから降圧されて、例えばDC5Vの高精度安定化電圧を発生し、後述のアナログ系インタフェース回路114、AD変換器124に給電する小容量電源となっている。
第三の出力電圧Vcpは主電源電圧Vbから降圧されて、例えばDC3.3Vの安定化電圧を発生し、後述のマイクロプロセッサ121と各種メモリ122、123a、123bに給電する演算処理系の電源となっている。
第四の出力電圧Vupは副電源電圧Vbbから降圧されて、例えばDC2.8Vの安定化電圧を発生し、RAMメモリの一部領域であるバックアップメモリ123bに給電する小容量電源となっている。
第五の出力電圧Vscpは副電源電圧Vbbから降圧されて、例えばDC5Vの安定化電電圧を発生し、ソークタイマとなる補助マイクロプロセッサ131に給電する小容量電源となっている。
なお、ソークタイマは電源スイッチ103が開路されている状態において、定期的にごく短時間だけマイクロプロセッサ121を起動して、車両の状態を監視記憶するためのものである。
バッファアンプによって構成された短絡保護回路111は第二の出力電圧Vadをアナログセンサ104に供給する経路に設けられ、信号用電源配線108bに短絡異常が発生しても定電圧電源装置110が焼損しないための保護回路となっている。
ダイオード112は電源スイッチ103が開路されているときに、第四の出力電圧Vupによってバックアップメモリ123bの記憶動作を保持しておくための給電回路に設けられており、ダイオード113は電源スイッチ103が閉路されているときに、第三の出力電圧Vcpによってバックアップメモリ123bの記憶動作を保持しておくための給電回路に設けられている。
アナログ系インタフェース回路114、入力インタフェース回路115、出力インタフェース回路116によって構成された入出力インタフェース回路34と出力素子モジュール117の個々の内容は図2によって後述するとおりであるが、出力素子モジュール117は第一、第二の出力素子モジュール32b、32cを包含し、各出力素子モジュール117は後述する図2に示すように、出力インタフェース116又は第一次出力インタフェース回路126からの駆動指令によって導通制御されるパワートランジスタと、当該パワートランジスタの動作状態を監視してマイクロプロセッサ121にシリアル送信するモニタ回路を備えている。
制御回路素子120は集積回路素子127と後述のマイクロプロセッサ121とシリアル接続された補助マイクロプロセッサ131と不揮発データメモリ132によって構成されている。
集積回路素子127は例えば32ビットのマイクロプロセッサ121と、当該マイクロプロセッサ121と協働する例えば不揮発フラッシュメモリであるプログラムメモリ122と、演算処理用のRAMメモリ123aと、当該RAMメモリの一部領域であって電源スイッチ103が開路されているときにも持続給電されるバックアップメモリ123bを備えている。
また、集積回路素子127内に設けられた多チャンネルAD変換器124は、アナログ系インタフェース回路114から入力されたアナログ信号をデジタル変換してマイクロプロセッサ121に供給するものである。
更に、集積回路素子127内に設けられた第二次入力インタフェース回路125はインタフェース回路115から入力された開閉論理信号の電圧レベルをDC5V系からDC3.3V系に変換してマイクロプロセッサ121に供給するためのものである。
同様に、集積回路素子127内に設けられた第一次出力インタフェース回路126はマイクロプロセッサ121から出力されるDC3.3V系の論理信号をDC5V系に変換して出力インタフェース回路116に供給するためのものであり、これ等の入出力インタフェース回路125、126と多チャンネルAD変換器124と各種メモリ122、123a、123bとマイクロプロセッサ121はデータバス128によって相互に接続されている。
次に、図1に示す入出力インタフェース回路の部分詳細図である図2について説明する。
図2において、アナログセンサ104の一例であるポテンショメータ104aは信号用電源配線108bと信号用グランド配線108aと可変電圧の信号端子配線108cによって車載電子制御装置100に接続され、アナログ系入力インタフェース回路114に入力されたアナログ信号電圧は直列抵抗141と平滑コンデンサ142によって構成されたノイズフィルタ143を介して多チャンネルAD変換器124に供給されると共に、電源回路とグランド回路に接続された正負のクリップダイオード144、145によって過大ノイズ電圧が制限されている。
アナログ系入力インタフェース回路114はノイズフィルタ143と正負のクリップダイオード144、145によって構成されている。
スイッチセンサ105の一例である開閉素子105aの一端は近傍の車体に接地され、他端は入力インタフェース回路115に接続されてプルアップ抵抗151を介して主電源電圧Vbが印加されている。
ノイズフィルタ152は直列抵抗153と平滑コンデンサ154によって構成され、開閉素子105aによる開閉信号をヒステリシス回路155に供給する。ヒステリシス回路155はノイズフィルタ152の出力電圧と比較基準電圧157とを比較して、当該比較出力を第二次入力インタフェース回路125に供給する比較回路156を備え、当該比較回路156の出力端子は正帰還抵抗158を介して正の入力端子に接続されている。
従って、ノイズフィルタ152の出力電圧が上昇する過程において、当該出力電圧が比較基準電圧157を超過すると比較回路156の出力論理は「H」となり、当該出力論理が一旦「H」になると、正帰還抵抗158によって正入力電圧が加算されるので、ノイズフィルタ152の出力電圧が減少する過程では比較基準電圧157よりも低い出力電圧に低下するまで比較回路156の出力論理は「H」を持続するようになっている。
その結果、例えば比較回路156の出力論理が「L」→「H」に上昇反転する入力電圧はDC3.5V、逆に「H」→「L」に下降反転する入力電圧はDC1.5Vとなるように定数設定を行っておけば、DC2Vのヒステリシス帯域を持つことになり、例えば開閉素子105aが閉路している状態で、その車体接地電位と入力インタフェース回路115のグランド電位が変動しても変動幅が2V未満であれば比較回路156の出力論理が交互に往復変化することはない。
なお、開閉素子105aの一端が正の電源線に接続されているようなプラスコモン形式のセンサである場合には、プルアップ抵抗151に代わってプルダウン抵抗が使用され、これ等のプルアップ抵抗又はプルダウン抵抗は開閉素子105aが開路しているときの入力信号電位を確定するためのものとなっている。
小電流の車載電気負荷106の一例として特定電気負荷106aは例えば点火コイルであり、当該特定電気負荷106aは負荷駆動用トランジスタ106bを内蔵し、負荷駆動用トランジスタ106bの入力回路にはヒステリシス回路106cが設けられている。
従って、駆動指令信号が例えば3.5V以上になると負荷駆動用トランジスタ106bが導通し、駆動指令信号が例えば1.5V以下になると負荷駆動用トランジスタ106bが不導通となるよう構成されている。
出力インタフェース回路116は第一の出力電圧Vccから給電される出力トランジスタ161から短絡保護用直列抵抗162を介してヒステリシス回路106cの入力端子に駆動指令信号を供給するようになっている。
プルダウン抵抗163は出力トランジスタ161が開路しているときの指令信号をグランド電位に安定化するためのものであり、駆動抵抗164は第一次出力インタフェース回路126内に設けられた図示しないNPN型トランジスタが導通したときに、PNP型トランジスタである出力トランジスタ161のベース電流を供給するものであり、安定抵抗165は出力トランジスタ161のエミッタ端子とベース端子間に接続されて、出力トランジスタ161の開路暗電流を抑制するものとなっている。
なお、出力トランジスタ161がグランド回路側に設けられたNPN型トランジスタである場合には、プルダウン抵抗163に代わってプルアップ抵抗が使用され、出力トランジスタが開路しているときの出力論理を論理レベル「H」に確定するようになっている。
出力素子モジュール117の第一の出力素子モジュール32bを構成する出力トランジスタ171は車載電気負荷群107の中の大電流電気負荷を駆動するNチャンネルCMOS-FET型トランジスタであり、第一の出力電圧Vccから給電される駆動トランジスタ172はPNP型トランジスタであり、駆動抵抗173は駆動トランジスタ172のコレクタ端子と出力トランジスタ171のゲート端子間に接続されており、安定抵抗174は出力トランジスタ171のゲート端子とソース端子間に接続されており、駆動抵抗175は第一次出力インタフェース回路126内の図示しないNPN型トランジスタと駆動トランジスタ172のベース端子間に接続され、安定抵抗176は駆動トランジスタ172のエミッタ端子とベース端子間に接続されている。
なお、出力トランジスタ171は様々な大電流電気負荷107を駆動するために例えば18個分のトランジスタがモジュール化されていて、各出力トランジスタに対して第一次出力インタフェース回路126から駆動指令が供給されるようになっている。
モニタ回路177は多数の出力トランジスタ171に関して断線・短絡・過熱異常の有無を検出して、直並列変換器178を介してマイクロプロセッサ121へシリアル送信するようになっている。
プルアップ抵抗179は出力トランジスタ171のドレーン端子を主電源電圧Vbに接続するためのものである。
バイパスコンデンサ35bは第一の出力素子モジュール32bのグランド端子と集積回路素子127のグランド端子間にあって後述する接続パターン412bによって接続されている。
なお、第一の出力素子モジュール32bは例えば図示しない燃料噴射用電磁弁を含む各種電気負荷を駆動し、第二の出力素子モジュール32cはH型ブリッジ回路を構成していて、図示しないスロットル弁開度制御用モータを制御するようになっている。
次に、車載電子制御装置100の多層電子基板の筐体組立構造図である図3について説明する。
図3において、車載電子制御装置100はベース部材10とカバー部材20との間で密閉挟持された多層電子基板30Aによって構成されている。例えばアルミダイキャストで成形された高熱伝導部材であるベース部材10は、四方の取付足11によって車体に取付固定されるものである。また、ベース部材10には輪郭外周部12と、突起台座部分である伝熱媒体部13が設けられ、多層電子基板30Aの裏面層に設けられた面状パターンが熱伝導性接着材又は熱伝導性シート14を介して伝熱媒体部13に接触伝熱するようになっている。
発熱部品である定電圧電源回路素子31aの放熱電極は多層電子基板30Aの表面層に設けられた面状パターンに半田付けされ、この面状パターンと多数のスルーホールメッキで連結された裏面層の面状パターンが上記伝熱媒体部13と対向するようになっている。カバー部材20は環状壁部21と天蓋部22を備え、環状壁部21の一面にはコネクタハウジング23Aが一体成形されている。
コネクタハウジング23Aには多数の接続ピン24の一端が圧入されていて、接続ピン24の他端は多層電子基板30Aに対して半田付けされている。
多数の電子部品を実装した多層電子基板30Aに対して、接続ピン24を半田付けして一体化されたカバー部材20の輪郭外周部には、防水シール材25が塗布されてからベース部材10の輪郭外周部12と嵌合され、図示しない固定ねじで固定されるようになっている。
なお、カバー部材20の天蓋部22が開放されてねじ止め固定される形式のものでは、多数の接続ピン24と多層電子基板30A間の接続はワイヤボンディングによって接続することも可能である。
次に、多層電子基板30Aのグランド層を透視した基板表面図である図4について説明する。
図4において、多層電子基板30Aは矩形形状をなし、その部品取付面である表面層の中央領域には図1で示した制御回路素子120と入出力インタフェース回路34が搭載され、左端領域には第一・第二の出力素子モジュール32b、32cと入力電源端子間に接続される電源用コンデンサ32aと後述のバイパスコンデンサ35b、35cが搭載され、右端領域には入力電源端子間に接続されている電源用コンデンサ31bと、複数のパワートランジスタによって構成された定電圧電源回路素子31aと出力電源端子間に接続された複数の電源用コンデンサ31cが搭載され、下端領域には多数の接続ピン24の一端が圧入されたコネクタハウジング23Aが設けられている。
透視表現したグランド層として、面状のグランドパターンは仕切用スリット422によってパワーグランド領域421とシグナルグランド領域423に仕切られて分離隔離され、仕切用スリット422のない特定接続領域424においてパワーグランド領域421とシグナルグランド領域423が相互に一体接続されている。また特定接続領域424における接続幅は仕切用スリット422の長さよりも短くしている。
パワーグランド領域421は多層電子基板30Aのグランド層における左端領域と下端領領域と右端領域の下半分を占めて、出力素子モジュール117(32b、32c)と定電圧電源回路素子31aの入力回路部が搭載されているのに対し、シグナルグランド領域423は中央領域にあって制御回路素子120と入出力インタフェース回路34が搭載されるようになっている。
パワーグランド領域421とシグナルグランド領域423とが接続される特定接続領域424は定電圧電源回路素子31aの出力回路部が位置している。
バイパスコンデンサ35b、35cは接続パターン412b、412cによって第一・第二の出力素子モジュール32b、32cと入出力インタフェース回路34または制御回路素子120のグランド端子との間に接続されている。
また、多数の接続ピン24の他端が半田付けまたはワイヤボンディング接続される外部接続端子群は、パワーグランド領域421に配置されて、近傍位置にシグナルグランド領域423が存在するか、またはパワーグランド領域421とシグナルグランド領域423に跨った位置に配置されていて、当該外部接続端子群の中のグランド端子はパワーグランド領域421のグランドパターンに接続されている。
外部接続用コネクタ54Aはコネクタハウジング23Aに挿入され、多数の外部配線によって車載バッテリ101、車載センサ群104および105、車載電気負荷群106および107に接続されている。
次に、多層電子基板30Aの配線パターン面の構成図である図5について説明する。
図5において、多層電子基板30Aを構成する絶縁基材層30a、30b、30cの両面には、表面信号層41、グランド層42、電源層43、裏面信号層44となる配線パターンが設けられている。
部品実装面となる表面信号層41は発熱部品の放熱電極が密着する面状銅箔パターンを含み、その他の線状入力信号パターン又は線状出力パターンのいずれか一方又は両方が混在した表面層となり、裏面信号層44は面状銅箔パターンと接続され、伝熱媒体部13に隣接する面状銅箔パターンを含み、その他の線状出力信号パターン又は線状入力パターンのいずれか一方又は両方が混在した裏面層となっている。
第一の特定層となる中間層の一つであるグランド層42は図4で説明した通り面状のグランドパターンを主体とした層となっている。第二の特定層となる中間層の他の一つである電源層43は面状又は線状の電源パターンを主体とした層となっており、分割用スリット432によって主電源電圧Vbが印加される入力電源パターン431と、出力電源パターン433の領域に分割され、出力電源パターン433の領域は更に複数のパターンに分割されて第一〜第五の出力電圧が印加されるようになっている。入力電源パターン431は車載バッテリ101の正端子に接続され、出力電源パターン433は定電圧電源回路素子31aの正端子出力回路に接続される。
各層の配線パターンを相互に接続するためにはスルーホールメッキが用いられ、接続を必要としない層では独立した円形の銅箔ランドが設けられている。例えば、第一の出力素子モジュール32bの左下端子は表面信号層41と電源層43の入力電源パターン431に接続されている。同様に、第一の出力素子モジュール32bの左上端子は表面信号層41とグランド層42のパワーグランド領域421に接続されていると共に、バイパスコンデンサ35bと表面信号層41に設けられた接続パターン412bを介してグランド層42のシグナルグランド領域423に接続されている。
多層電子基板30Aの基板断面図である図6において、外部接続用端子群411は表面信号層41に設けられ、主として入力信号を扱う接続ピン24が接続されるようになっている。また、外部接続用端子群441は裏面信号層44に設けられ、主として出力信号を扱う接続ピン24が接続されるようになっている。
但し、実態としては入出力信号端子は表面信号層41と裏面信号層44に混在し、外部接続用端子群411、441に接続される接続ピン24も分散した位置のものが接続されるようになっている。
以上のとおりに構成された実施の形態1における車載電子制御装置の電子基板のグランド回路について、その作用動作について説明する。
多層電子基板30Aに搭載される電子回路と、外部接続機器の概要を示した図1、図2において、車載電子制御装置100のグランド端子と車載バッテリ101の負端子が接続される車体接地部位109a間を接続するグランド配線109bの抵抗値は例えば5〜10mΩ程度のものであるが、実際にはインダクタンス成分の影響によって高速動作信号の伝播遅延が発生し、高周波信号に対する交流インピーダンスはより大きなものとなって、多層電子基板30Aの接地電位が大きく変動する。
同様に、車載センサ群104、105や車載電気負荷群106、107の接地電位も変動するので、相互に変動する電位を持つ入出力信号源とマイクロプロセッサ間で信号の授受を行なうためには相応の注意が必要となる。
一般には、数mV単位の分解能を必要とする高精度なアナログ信号を扱うアナログセンサ104についてはアナロググランド線を相互に接続することによってグランド電位の変動を抑制することが行なわれている。
更に、正負のクリップダイオード144、145でノイズカットしたうえで、ノイズフィルタ143によって平滑化したアナログ信号を多チャンネルAD変換器124に入力し、そのデジタル変換値がマイクロプロセッサ121に取り込まれている。
また、スイッチセンサ105や一部の電気負荷において、信号の受取側でヒステリシス回路155を設け、信号レベルが一定範囲で変動しても出力論理が反転しないようにしたり、入力信号に関しては応答遅れが問題とならない範囲でノイズフィルタ152を設けることが行なわれている。
一方、多層電子基板内では面状グランドパターンを用いてパターン抵抗を抑制することが行なわれているが、それでもパターン抵抗としては上記グランド配線109bの数十パーセントに及ぶ値を持ち、大負荷電流の断続による接地電位の変動に注意が必要となる。特に、高密度実装された電子基板では配線パターンからの誘導ノイズの影響を受けやすく、大電流パターンと微小電流パターンが隣接並行配線されないような注意が必要となる。
この発明の特徴的な基板構成を示した図4〜図6において、グランドパターンは一面のベタグランドにしないで、パワーグランド領域421とシグナルグランド領域423に分離され、部品実装面には各グランド領域に適した回路部品が搭載されるようになっている。しかも、コネクタハウジング23Aの取付位置として、パワーグランド系回路部品への接続とシグナルグランド系回路部品への接続が交錯することなく接続できるように、両グランド領域に跨る位置に設置されている。
なお、パワーグランド領域421とシグナルグランド領域423とが分離されたことに伴って、大負荷電流の断続に伴うシグナルグランド領域423の電位変動は抑制されているが、入出力インタフェース回路34と第一・第二の出力素子モジュール32b、32c間の信号の授受を行なう上でノイズ誤動作の危険が増している。
この問題を解決するために、パワーグランド領域421のグランドパターンに接続されている第一・第二の出力素子モジュール32b、32cのグランド端子と、シグナルグランド領域423のグランドパターンに接続されている入出力インタフェース回路34又は制御回路素子120のグランド端子との間にはバイパスコンデンサ35b、35cが接続されている。
バイパスコンデンサ35b、35cは結果的にはパワーグランド領域421とシグナルグランド領域423をコンデンサ接続するものとなっているが、目標とする端子間に接続するために信号層に設けられた接続パターン412b、412cを介してピンポイントで接続されている。従って、単に両グランドパターン間のどこかにバイパスコンデンサを接続するという一般概念に比べて実効性を高めることができるものである。
なお、バイパスコンデンサ35b、35cは例えば静電容量が0.1〜0.01μFのセラミックスコンデンサが使用され、当該セラミックスコンデンサの寄生内部インダクタンスをLc、静電容量をCi、接続パターンの線路インダクタンスをLp、出力素子モジュールの負端子と制御回路素子120又は入出力インタフェース回路34の負端子との間に発生する主要誘導ノイズの中心周波数をfiとしたときに、
1/[(2πfi)×(Lc+Lp)]≦Ci ・・・・・・(1)
の関係が成立する容量のコンデンサを使用するのが望ましい。
これによって、中心周波数fi近傍でのバイパスコンデンサ35b、35cのインピーダンスは数Ω以下となり、ノイズ誤動作を防止することができるものである。
以上説明した実施の形態1の車載電子制御装置について、その要点と特徴について述べる。
この発明の実施の形態1による車載電子制御装置によれば、車載バッテリ101から給電されて所定の安定化電圧を発生する電源モジュール110の定電圧電源回路素子31aと、車載センサ群104、105の動作状態に応動して各種車載電気負荷群106、107を駆動制御するための開閉素子である大電流負荷駆動用の出力素子モジュール32b、32cと、マイクロプロセッサ121を包含し安定化電圧によって駆動される制御回路素子120と入出力インタフェース回路34とが搭載され、各種車載電気負荷群106、107と車載センサ群104、105に接続された外部接続用コネクタ54Aが脱着接続される多層電子基板30Aであって、多層電子基板30Aの第一の特定層に位置する面状のグランドパターンは仕切用スリット422によって大略分割され、特定接続領域424において相互に接続されたパワーグランド領域421とシグナルグランド領域423に隔離されている。
パワーグランド領域421は車載バッテリ101の負端子に接続されるものであると共に、当該パワーグランド領域421には主として出力素子モジュール32b、32cと定電圧電源回路素子31aの入力回路部が搭載されている。シグナルグランド領域423には主として制御回路素子120と入出力インタフェース回路34が搭載されている。
車載センサ群104、105の中のアナログセンサ104の少なくとも一部に対しては、シグナルグランド領域423とアナログセンサの負端子間が信号用グランド配線108aで接続されており、パワーグランド領域421とシグナルグランド領域423との特定接続領域424は定電圧電源回路素子31aの出力回路部に位置していて、特定接続領域423における接続幅は仕切用スリット422の長さよりも短くなっている。
従って、高精度が求められるアナログセンサの一部については、信号用グランド線108aによって相互の負端子電位レベルが同一になるように構成され、負荷電流の断続に伴う電位変動の影響が除去されていると共に、パワーグランド領域421に搭載された負荷駆動用開閉素子である出力素子モジュール32b、32cの開閉動作による負荷電流の変動に対し、シグナルグランド領域423のグランド電位が変動し難く、シグナルグランド領域423に搭載されたマイクロプロセッサ121とパワーグランド領域421に搭載された出力素子モジュール32b、32c間の監視・制御信号の授受に関する誤動作が抑制される効果がある。
多層電子基板30Aは矩形形状をなし、当該矩形形状の一辺には外部接続コネクタ54Aと接触する多数の接続ピン24が半田接続又はワイヤボンディング接続される外部接続端子群411、441が設けられている。
外部接続端子群411、441はパワーグランド領域421に配置されて、近傍位置にシグナルグランド領域423が存在するか、またはパワーグランド領域421とシグナルグランド領域423に跨った位置に配置されていて、当該外部接続端子群の中のグランド端子はパワーグランド領域421のグランドパターンに接続されている。
従って、車載センサ群104、105に接続される入力信号線はシグナルグランド領域423に搭載された入力インタフェース回路34に対して容易に接続することができ、車載電気負荷群106、107に接続される出力信号線はパワーグランド領域421に搭載された出力素子モジュール32b、32cに対して直接接続することが可能であり、入出力信号線が交錯するのを回避して、ノイズ誤動作を抑制することができる特徴がある。
多層電子基板30Aの第二の特定層に位置する面状の電源パターンは分割用スリット432によって入力電源パターン431と出力電源パターン領域433に分割されていて、入力電源パターン431は車載バッテリ101の正端子に接続されている。
出力電源パターン領域433は定電圧電源回路素子31aの正端子出力回路に接続されるものであると共に、当該出力電源パターン領域433は異種の出力電圧に対応して複数の出力電源パターンに分割されている。
従って、入力信号回路と出力回路とが交錯するのを回避して、ノイズ誤動作を抑制することができる特徴がある。また、マイクロプロセッサ121に内蔵された低電圧メモリへの給電や、電源スイッチ103が開路された後のバッテリバックアップメモリ123bへの微弱給電回路を独立した電源パターンによって行なうことができる特徴がある。
多層電子基板30Aは3枚の絶縁基材層30a、30b、30cと4層の配線パターン面41、42、43、44によって構成された4層基板となっている。
部品実装面となる表面信号層41は発熱部品の放熱電極が密着する面状銅箔パターンを含み、その他の線状入力信号パターン又は線状出力パターンのいずれか一方又は両方が混在した表面層となっている。裏面信号層44は表面信号層41の面状銅箔パターンと接続され、伝熱媒体部13に隣接する面状銅箔パターンを含み、その他の線状出力信号パターン又は線状入力パターンのいずれか一方又は両方が混在した裏面層となっている。
第一の特定層となる中間のグランド層42は面状のグランドパターンを主体とした層となっており、仕切用スリット422によってパワーグランド領域421とシグナルグランド領域423に分割隔離されると共に、仕切用スリットのない特定接続領域424においてパワーグランド領域421とシグナルグランド領域423が相互に接続されている。
第二の特定層となる中間の電源層43は面状又は線状の電源パターンを主体とした層となっており、分割用スリット432によって入力電源パターン431と出力電源パターン433の領域に分割されている。
従って、製造過程における多層電子基板の導通検査を容易にすると共に、実用状態においては面状出力パターンから熱伝導シート又は熱伝導接着材を介して放熱部分へ効率よく伝熱放散することができる特徴がある。
パワーグランド領域421に搭載された出力素子モジュール32b、32cの近傍位置にはバイパスコンデンサ35b、35cが配置されている。当該バイパスコンデンサ35b、35cは出力素子モジュール32b、32cの負端子と制御回路素子120又は入出力インタフェース回路34の負端子との間にあって、多層電子基板30Aの信号層41、44に設けられた接続パターン412b、412cによって接続されているものである。
従って、高周波・高圧ノイズに対して、出力素子モジュール32b、32cの負端子と制御回路素子120又は入出力インタフェース回路34の負端子間の電位変動を直接抑制して、信号授受の誤動作、特に論理状態を記憶しているラッチ信号の記憶論理の消失を抑制して、誤動作状態が持続するのを防止することができる特徴がある。
バイパスコンデンサ35b、35cは静電容量が0.1〜0.01μFのセラミックスコンデンサが使用されている。当該セラミックスコンデンサの寄生内部インダクタンスをLc、静電容量をCi、接続パターン412b、412cの線路インダクタンスをLp、出力素子モジュール32b、32cの負端子と制御回路素子120又は入出力インタフェース回路34の負端子との間に発生する主要誘導ノイズの中心周波数をfiとしたときに、
1/(2πfi)×(Lc+Lp)]≦Ci ・・・(1)
の関係が成立する容量のコンデンサが使用される。
従って、高周波ノイズに対して出力素子モジュール32b、32cの負端子と制御回路素子120又は入出力インタフェース回路34の負端子との間がバイパスコンデンサ35b、35cによって低インピーダンスで接続され、相互の電位差を抑制することができる特徴がある。
各種車載電気負荷群106、107の内、多層電子基板30Aの外部に負荷駆動用トランジスタ106bが用いられていて、入出力インタフェース回路34から出力素子モジュール32b・32cを介さないで直接出力される小電流電気負荷106に該当する特定電気負荷106aに関し、入出力インタフェース回路34の中の出力インタフェース回路116はプルアップ抵抗又はプルダウン抵抗163によって論理レベルが確定する出力トランジスタ161と短絡保護用直列抵抗162を備えると共に、特定電気負荷106aを駆動する負荷駆動用トランジスタ106bの入力回路には、当該特定電気負荷106aの負端子電位の変動と多層電子基板30Aのシグナルグランド領域423のグランド電位の変動に対して出力論理が変化するのを防止するヒステリシス回路106c設けられている。
従って、多層電子基板内の出力インタフェース回路116の負電位と負荷駆動用トランジスタ106bの負電位に変動が生じても、安定して負荷駆動が行なえる特徴がある。
車載センサ群104、105の内、開閉動作する電気接点又はトランジスタによる開閉素子105aを用いたスイッチセンサ105に関し、入出力インタフェース回路34の中のスイッチセンサ用の入力インタフェース回路115は、開閉素子105aの開閉動作に応動して論理レベルを確定するためのプルアップ抵抗151又はプルダウン抵抗と、ローパスフィルタであるノイズフィルタ152と、ヒステリシス回路155とを備え、ヒステリシス回路155はスイッチセンサ105の負端子電位の変動と多層電子基板30Aのシグナルグランド領域423のグランド電位の変動に対して出力論理が変化しないように構成された正帰還回路となっている。
従って、多層電子基板内の入力インタフェース回路115の負電位に変動が生じても、センサの開閉状態を正しく入力することができる特徴がある。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2における車載電子制御装置を図7〜図8に基づいて説明する。図7は車載電子制御装置の多層電子基板のグランド層を透視した基板表面図、図8は多層電子基板の基板断面図である。
また、実施の形態2である多層電子基板30Bを用いた車載電子制御装置100の全体回路図と、入出力インタフェース回路の部分詳細図と、筐体組立構造図については、実施の形態1における図1、図2、図3と同様であり、説明を省略する。なお、4層の多層電子基板30Aに代わって6層の多層電子基板30Bが使用され、コネクタハウジング23Aに代わってコネクタハウジング23Bが使用され、外部接続コネクタ54Aに代わって外部接続コネクタ54Bが使用されている。また、各図において同一符号は同一又は相当部分を示している。
実施の形態2における多層電子基板の基板表面図を示す図7において、外周環状パターン425は多層電子基板30Bの各層の輪郭外周部において、他の配線パターンとは分離して設けられた外周環状パターンであり、各層の外周環状パターン425はスルーホールメッキで互いに接続され、接続ピン24と外部接続用コネクタ54Bと、グランド配線109dを介して車載電子制御装置100が設置されている近傍車体接地部位109cに接続され、カバー部材20で発生した高圧静電気を車体へ放電し、多層電子基板30Bに搭載された電子部品の静電破壊を防止するためのものとなっている。
多層電子基板30Bにおいて、パワーグランド領域421は電子基板の左右端と下端に位置しており、中央部に位置するシグナルグランド領域423とは左右の仕切用スリット422a、422bで分離され、中央下部の特定接続領域424で相互に接続されている。
左側のパワーグランド領域421には2個使いされた電源用コンデンサ32aの一方と、第一の出力素子モジュール32b、バイパスコンデンサ35bが搭載され、右側のパワーグランド領域421には2個使いされた電源用コンデンサ32aの他方と、第二の出力素子モジュール32c、バイパスコンデンサ35cが搭載され、下側のパワーグランド領域421にはコネクタハウジング23Bが設けられている。
中央下部には電源用コンデンサ31b、定電圧電源回路素子31a、電源用コンデンサ31cが搭載され、定電圧電源回路素子31aの出力部が特定接続領域424となっている。制御回路素子120と入出力インタフェース回路34が搭載されるシグナルグランド領域423の下部はコネクタハウジング23Bが配置された外部接続端子群に隣接している。
多層電子基板の基板断面図を示す図8において、多層電子基板30Bは絶縁基材層30a、30d、30b,30e、30cの順で積層され、表面信号層41、グランド層42、中間信号層45、中間信号層46、電源層43、裏面信号層44となる配線パターンを備えている。
接続ピン24と接続される外部接続端子群451は中間信号層45に設けられ、主として入力信号端子が接続されるようになっている。接続ピン24と接続される外部接続端子群461は中間信号層46に設けられ、主として出力信号端子が接続されるようになっている。
なお、図8で示した6層基板に代わって、5層基板を使用する場合には多層電子基板は絶縁基材層30a、30b、30d、30cの順で積層され、表面信号層41、グランド層42、中間信号層45、電源層43、裏面信号層44となる配線パターンを備えていて、接続ピン24と接続される入出力の外部接続端子群451は中間信号層45に設けられるようになっている。
以上説明した実施の形態2の車載電子制御装置について、その要点と特徴について述べる。
この発明の実施の形態2による車載電子制御装置によれば、車載バッテリ101から給電されて所定の安定化電圧を発生する定電圧電源回路素子31aと、車載センサ群104、105の動作状態に応動して各種車載電気負荷群106、107を駆動制御するための開閉素子である大電流負荷駆動用の出力素子モジュール32b、32cと、マイクロプロセッサ121を包含し安定化電圧によって駆動される制御回路素子120と入出力インタフェース回路34とが搭載され、各種車載電気負荷群106、107と車載センサ群104、105に接続された外部接続用コネクタ54Bが脱着接続される多層電子基板30Bであって、多層電子基板30Bの第一の特定層に位置する面状のグランドパターンは仕切用スリット422a、422bによって大略分割され、特定接続領域424において相互に接続されたパワーグランド領域421とシグナルグランド領域423に隔離されている。
パワーグランド領域421は車載バッテリ101の負端子に接続されるものであると共に、当該パワーグランド領域421には主として出力素子モジュール32b、32cと定電圧電源回路素子31aの入力回路部が搭載されている。シグナルグランド領域423には主として制御回路素子120と入出力インタフェース回路34が搭載されている。
車載センサ群104、105の中のアナログセンサ104の少なくとも一部に対しては、シグナルグランド領域423とアナログセンサの負端子間が信号用グランド配線108aで接続されており、パワーグランド領域421とシグナルグランド領域423との特定接続領域424は定電圧電源回路素子31aの出力回路部に位置していて、特定接続領域423における接続幅は仕切用スリット422a、422bの長さよりも短くなっている。
従って、高精度が求められるアナログセンサの一部については、信号用グランド線108aによって相互の負端子電位レベルが同一になるように構成され、負荷電流の断続に伴う電位変動の影響が除去されていると共に、パワーグランド領域421に搭載された負荷駆動用開閉素子である出力素子モジュール32b、32cの開閉動作による負荷電流の変動に対し、シグナルグランド領域423のグランド電位が変動し難く、シグナルグランド領域423に搭載されたマイクロプロセッサ121とパワーグランド領域421に搭載された出力素子モジュール32b、32c間の監視・制御信号の授受に関する誤動作が抑制される効果がある。
多層電子基板30Bは矩形形状をなし、当該矩形形状の一辺には外部接続コネクタ54Bと接触する多数の接続ピン24が半田接続又はワイヤボンディング接続される外部接続端子群451、461が設けられている。
外部接続端子群451、461はパワーグランド領域421に配置されて、近傍位置にシグナルグランド領域423が存在するか、またはパワーグランド領域421とシグナルグランド領域423に跨った位置に配置されていて、当該外部接続端子群の中のグランド端子はパワーグランド領域421のグランドパターンに接続されている。
従って、車載センサ群104、105に接続される入力信号線はシグナルグランド領域423に搭載された入力インタフェース回路114、115に対して容易に接続することができ、車載電気負荷群106、107に接続される出力信号線はパワーグランド領域421に搭載された出力素子モジュール32b、32cに対して直接接続することが可能であり、入出力信号線が交錯するのを回避して、ノイズ誤動作を抑制することができる特徴がある。
多層電子基板30Bの第二の特定層に位置する面状の電源パターンは分割用スリット432によって入力電源パターン431と出力電源パターン領域433に分割されていて、入力電源パターン431は車載バッテリ101の正端子に接続されている。
出力電源パターン領域433は定電圧電源回路素子31aの正端子出力回路に接続されるものであると共に、当該出力電源パターン領域433は異種の出力電圧に対応して複数の出力電源パターンに分割されている。
従って、入力信号回路と出力回路とが交錯するのを回避して、ノイズ誤動作を抑制することができる特徴がある。
また、マイクロプロセッサ121に内蔵された低電圧メモリへの給電や、電源スイッチ103が開路された後のバッテリバックアップメモリ123bへの微弱給電回路を独立した電源パターンによって行なうことができる特徴がある。
多層電子基板30Bは更に、1枚又は2枚の中間絶縁基材層30d、30eと1層又は2層の中間配線パターン面45、46が追加された5層又は6層基板であって、グランド層42と電源層43との間に介在する1層又は2層の配線パターンは中間信号層45、46となり、当該中間信号層45、46には他の信号層41、44に比べてより多くの外部接続端子群451、461が接続されている。
従って、表面又は裏面から動作点検を行い難い中間信号層については、多数の入出力端子から点検を行なうことができる特徴がある。
パワーグランド領域421に搭載された出力素子モジュール32b、32cの近傍位置にはバイパスコンデンサ35b、35cが配置されている。当該バイパスコンデンサ35b、35cは出力素子モジュール32b、32cの負端子と制御回路素子120又は入出力インタフェース回路34の負端子との間にあって、多層電子基板30Bの信号層41、44、45、46に設けられた接続パターン412b、412cによって接続されているものである。
従って、高周波・高圧ノイズに対して、出力素子モジュール32b、32cの負端子と制御回路素子120又は入出力インタフェース回路34の負端子間の電位変動を直接抑制して、信号授受の誤動作、特に論理状態を記憶しているラッチ信号の記憶論理の消失を抑制して、誤動作状態が持続するのを防止することができる特徴がある。
多層電子基板30Bの各層の輪郭外周部には、他の配線パターンとは分離された外周環状パターン425が設けられ、当該各層の外周環状パターン425は相互に接続されて外部接続用コネクタ54Bを介して近傍車体接地部位109cに接続されている。
従って、多層電子基板を覆うカバー部材20で発生した高圧静電気が外周環状パターン425を介して車体へ放電し、多層電子基板に搭載された電子部品を保護すると共に、ベース部材10の取付場所が樹脂成形絶縁体であっても確実に静電除去を行なうことができる特徴がある。
この発明の実施の形態1の車載電子制御装置の全体回路図である。 図1に示す入出力インタフェース回路の部分詳細図である。 車載電子制御装置の筐体組立構造図である。 実施の形態1の車載電子制御装置における多層電子基板のグランド層を透視した基板表面図である。 実施の形態1の多層電子基板の配線パターン面の構成図である。 実施の形態1の多層電子基板の基板断面図である。 この発明の実施の形態2の車載電子制御装置における多層電子基板のグランド層を透視した基板表面図である。 実施の形態2の多層電子基板の基板断面図である。
符号の説明
13 伝熱媒体部 24 接続ピン
30A、30B 多層電子基板 30a〜30e 絶縁基材層
31a 定電圧電源回路素子 32b 第一の出力素子モジュール
32c 第二の出力素子モジュール 34 入出力インタフェース回路
35b、35c バイパスコンデンサ
41 表面信号層 42 グランド層
43 電源層 44 裏面信号層
45、46 中間信号層 54A、54B 外部接続用コネクタ
101 車載バッテリ 104 アナログセンサ(車載センサ群)
105 スイッチセンサ(車載センサ群) 105a 開閉素子
106 車載電気負荷群(小電流) 106a 特定電気負荷
106b 負荷駆動用トランジスタ 106c ヒステリシス回路
107 車載電気負荷群(大電流) 108a 信号用グランド配線
109c 近傍車体接地部位
115 入力インタフェース回路 116 出力インタフェース回路
120 制御回路素子 121 マイクロプロセッサ
151 プルアップ抵抗 152 ノイズフィルタ
155 ヒステリシス回路 161 出力トランジスタ
162 短絡保護用直列抵抗 163 プルダウン抵抗
411、451 外部接続端子群(入力) 412b、412c 接続パターン
421 パワーグランド領域 422 仕切用スリット
422a、422b 仕切用スリット 423 シグナルグランド領域
424 特定接続領域 425 外周環状パターン
431 入力電源パターン 432 分割用スリット
433 出力電源パターン領域 441、461 外部接続端子群(出力)

Claims (10)

  1. 車載バッテリから給電されて所定の安定化電圧を発生する定電圧電源回路素子と、車載センサ群の動作状態に応動して各種車載電気負荷群を駆動制御するための開閉素子である大電流負荷駆動用の出力素子モジュールと、マイクロプロセッサを包含し前記安定化電圧によって駆動される制御回路素子と、入出力インタフェース回路とが搭載され、前記各種車載電気負荷群と車載センサ群に接続された外部接続用コネクタが脱着接続される多層電子基板を有し、
    前記多層電子基板の第一の特定層に位置する面状のグランドパターンは仕切用スリットによってパワーグランド領域とシグナルグランド領域に分割隔離されると共に、前記仕切用スリットのない特定接続領域において前記パワーグランド領域と前記シグナルグランド領域が相互に接続され、前記特定接続領域における接続幅は前記仕切用スリットの長さよりも短くし、
    前記パワーグランド領域は前記車載バッテリの負端子に接続されると共に、当該パワーグランド領域には主として前記出力素子モジュールと前記定電圧電源回路素子の入力回路部が搭載され、前記シグナルグランド領域には主として前記制御回路素子と入出力インタフェース回路が搭載され、前記特定接続領域には前記定電圧電源回路素子の出力回路部が位置し、
    前記車載センサ群の中のアナログセンサの少なくとも一部に対しては、前記シグナルグランド領域と前記アナログセンサの負端子間が信号用グランド配線で接続されていることを特徴とする車載電子制御装置。
  2. 前記多層電子基板は矩形形状をなし、当該矩形形状の一辺には前記外部接続コネクタと接触する多数の接続ピンが半田接続又はワイヤボンディング接続される外部接続端子群が設けられ、前記外部接続端子群は前記パワーグランド領域に配置されて、近傍位置にシグナルグランド領域が存在するか、またはパワーグランド領域とシグナルグランド領域に跨った位置に配置されていて、当該外部接続端子群の中のグランド端子は前記パワーグランド領域のグランドパターンに接続されていることを特徴とする請求項1に記載の車載電子制御装置。
  3. 前記多層電子基板の第二の特定層に位置する面状の電源パターンは分割用スリットによって入力電源パターンと出力電源パターンの領域に分割され、前記入力電源パターンは前記車載バッテリの正端子に接続され、前記出力電源パターンは前記定電圧電源回路素子の正端子出力回路に接続され、当該出力電源パターンの領域は異種の出力電圧に対応して複数の出力電源パターンに分割されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車載電子制御装置。
  4. 前記多層電子基板は3枚の絶縁基材層と4層の配線パターン面によって構成された4層基板であって、部品実装面となる表面層は発熱部品の放熱電極が密着する面状銅箔パターンを含み、その他の線状入力信号パターン又は線状出力パターンのいずれか一方又は両方が混在した表面信号層となり、裏面層は前記面状銅箔パターンと接続され、伝熱媒体部に隣接する面状銅箔パターンを含み、その他の線状出力信号パターン又は線状入力パターンのいずれか一方又は両方が混在した裏面信号層となり、前記第一の特定層となる中間層の一つは面状のグランドパターンを主体としたグランド層となり、前記第二の特定層となる中間層の他の一つは面状又は線状の電源パターンを主体とした電源層となっていることを
    特徴とする請求項3に記載の車載電子制御装置。
  5. 前記多層電子基板は、前記グランド層と前記電源層との間に1枚又は2枚の中間絶縁基材層と1層又は2層の中間配線パターン面を設けた5層又は6層基板であって、前記グランド層と前記電源層との間に介在する1層又は2層の前記中間配線パターンは中間信号層となり、当該中間信号層には他の信号層に比べてより多くの前記外部接続端子群が接続
    されていることを特徴とする請求項4に記載の車載電子制御装置。
  6. 前記パワーグランド領域に搭載された出力素子モジュールの近傍位置にはバイパスコンデンサが配置され、当該バイパスコンデンサは前記出力素子モジュールの負端子と前記制御回路素子又は入出力インタフェース回路の負端子との間にあって、前記多層電子基板の信号層に設けられた接続パターンによって接続されていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の車載電子制御装置。
  7. 前記バイパスコンデンサは静電容量が0.1〜0.01μFのセラミックスコンデンサが使用され、当該セラミックスコンデンサの寄生内部インダクタンスをLc、静電容量をCi、前記接続パターンの線路インダクタンスをLp、前記出力素子モジュールの負端子と前記制御回路素子又は入出力インタフェース回路の負端子との間に発生する主要誘導ノイズの中心周波数をfiとしたときに、
    1/[(2πfi)2×(Lc+Lp)]≦Ci
    の関係が成立する容量のコンデンサが使用されることを特徴とする請求項6に記載の車載電子制御装置。
  8. 前記各種車載電気負荷群の内、多層電子基板の外部に負荷駆動用トランジスタが用いられていて、前記入出力インタフェース回路から前記出力素子モジュールを介さないで直接出力される小電流電気負荷に該当する特定電気負荷に関し、前記入出力インタフェース回路の中の出力インタフェース回路はプルアップ抵抗又はプルダウン抵抗によって論理レベルが確定する出力トランジスタと短絡保護用直列抵抗を備えると共に、前記特定電気負荷を駆動する負荷駆動用トランジスタの入力回路には、当該特定電気負荷の負端子電位の変動と、前記多層電子基板のシグナルグランド領域のグランド電位の変動に対して出力論理が変化するのを防止するヒステリシス回路が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車載電子制御装置。
  9. 前記車載センサ群の内、開閉動作する電気接点又はトランジスタによる開閉素子を用いたスイッチセンサに関し、前記入出力インタフェース回路の中のスイッチセンサ用の入力インタフェース回路は、前記開閉素子の開閉動作に応動して論理レベルを確定するためのプルアップ抵抗又はプルダウン抵抗と、ローパスフィルタであるノイズフィルタと、ヒステリシス回路とを備え、前記ヒステリシス回路は前記スイッチセンサの負端子電位の変動と、前記多層電子基板のシグナルグランド領域のグランド電位の変動に対して出力論理が変化しないように構成された正帰還回路であることを特徴とする請求項1に記載の車載電子制御装置。
  10. 前記多層電子基板の各層の輪郭外周部には、他の配線パターンとは分離された外周環状パターンが設けられ、当該各層の環状パターンは相互に接続されて外部接続用コネクタを介して近傍車体接地部位に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の車載電子制御装置。
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