JP2010132484A - 塩酸の精製方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】大気圧下における沸点が比較的低い、具体的には−25〜120℃である有機物を含有する塩酸から、当該有機物を実質的に含有しない高純度の塩酸を製造する方法を提供する。
【解決手段】大気圧下での沸点が−25〜120℃である有機物を含有し、塩化水素濃度が大気圧下における共沸塩化水素濃度より高い有機物含有塩酸から前記有機物を除去する塩酸の精製方法であって、操作圧力下における共沸塩化水素濃度が、該有機物含有塩酸の塩化水素濃度より高くなるような操作圧力で、蒸留塔を用いて蒸留することにより、蒸留塔の塔頂から有機物を留出させる塩酸の精製方法である。
【選択図】図1
【解決手段】大気圧下での沸点が−25〜120℃である有機物を含有し、塩化水素濃度が大気圧下における共沸塩化水素濃度より高い有機物含有塩酸から前記有機物を除去する塩酸の精製方法であって、操作圧力下における共沸塩化水素濃度が、該有機物含有塩酸の塩化水素濃度より高くなるような操作圧力で、蒸留塔を用いて蒸留することにより、蒸留塔の塔頂から有機物を留出させる塩酸の精製方法である。
【選択図】図1
Description
本発明は、塩酸の精製方法に関し、より詳しくは、有機物を含有する塩酸から、該有機物を含まない高純度の塩酸を製造する方法に関する。
クロル化合物を取り扱うプロセスでは、副生物等として塩酸が発生する。たとえば、プロピレンおよび塩素ガスからアリルクロライドを製造するプロセスにおいて副生する塩酸には、2−クロロプロパン(2CP)[bp=36℃]、アリルクロライド[bp=23℃]、イソプロピルアルコール(IPA)[bp=82℃]等の、比較的沸点が低い有機不純物が含まれる。
また、アミンとホスゲンとの反応によりイソシアネートを得るプロセスにおいて副生する塩酸は、主に、溶媒として使用されるクロロベンゼン[bp=131℃]、ジクロロベンゼン[bp=180℃]等の、比較的沸点の高い有機不純物を含む。
上記のような副生塩酸を、他の合成プロセスの原料などとして有効利用するためには、副生塩酸に含まれる微量の有機不純物はできる限り除去されることが好ましい。たとえば、特許文献1には、塩化水素中の有機物を活性炭吸着により除去することが記載されている。
特開2003−112907号公報
しかしながら、活性炭吸着によっては、アリルクロライド製造プロセスで副生する塩酸のような、沸点が比較的低い有機不純物を含む塩酸から、当該有機不純物を除去された高純度の塩酸を得ることは困難であった。
そこで、本発明の目的は、大気圧下における沸点が比較的低い、具体的には−25〜120℃である有機物を含有する塩酸から、当該有機物を実質的に含有しない高純度の塩酸を製造する方法を提供することである。
すなわち本発明は、大気圧下での沸点が−25〜120℃である有機物を含有し、塩化水素濃度が大気圧下における共沸塩化水素濃度より高い有機物含有塩酸から該有機物を除去する塩酸の精製方法であって、操作圧力下における共沸塩化水素濃度が、該有機物含有塩酸の塩化水素濃度より高くなるような操作圧力で、蒸留塔を用いて蒸留することにより、蒸留塔の塔頂から有機物を留出させる塩酸の精製方法を提供する。
本発明の塩酸の精製方法は、有機物含有塩酸を、連続的に蒸留塔に導入する工程と、操作圧力下における共沸塩化水素濃度が、該有機物含有塩酸の塩化水素濃度より高くなるような操作圧力で、蒸留塔を用いて蒸留することにより、蒸留塔の塔頂から有機物を留出させるとともに、蒸留塔の塔底から実質的に有機物を含まない塩酸を連続的に回収する工程と、を備えることが好ましい。また、上記操作圧力は、好ましくは1kPa〜90kPaの範囲内である。
上記有機物含有塩酸の蒸留においては、蒸留塔の塔頂から有機物を留出させるとともに、塔頂からの留出ガスを凝縮させ、得られる凝縮液の一部を塔頂に戻す還流が行なわれることが好ましい。
本発明の塩酸の精製方法により除去される有機物は、大気圧下での沸点が−25〜120℃である有機物であり、その好適な例を挙げれば、イソプロピルアルコール、2−クロロプロパンおよびアリルクロライドなどである。
本発明によれば、大気圧下での沸点が−25〜120℃である有機不純物を含有する塩酸、特には、該有機不純物を含有し、塩化水素濃度が大気圧下における共沸塩化水素濃度より高い塩酸から、該有機不純物を効果的に除去することができ、高純度の塩酸を得ることができる。
また、本発明の精製方法によれば、精製に供される有機物含有塩酸中に含まれる塩化水素の、精製処理によるロスを完全またはほぼ完全に抑えることができるため、精製に供される有機物含有塩酸中に含まれていた塩化水素の全量またはほぼ全量を含有する精製塩酸を得ることができる。
本発明は、大気圧下での沸点が−25〜120℃である有機物を含有し、塩化水素濃度が大気圧下における共沸塩化水素濃度より高い有機物含有塩酸から該有機物を除去する塩酸の精製方法に関するものである。図1は、本発明の塩酸の精製方法の好ましい一例およびそれに用いられる装置の構成を模式的に示す図である。以下、図1を参照して、本発明の塩酸の精製方法について詳細に説明する。
本発明の精製方法に供される有機物を含有する塩酸は、大気圧下での沸点が−25〜120℃である有機物を含有し、塩化水素濃度が大気圧下における共沸塩化水素濃度より高い有機物含有塩酸である。本発明により除去可能な、大気圧下での沸点が−25〜120℃である有機物としては、各種のものが挙げられるが、たとえば、イソプロピルアルコール(IPA)[bp(1atmでの沸点、以下同様)=82℃]、2−クロロプロパン(2−CP)[bp=36℃]、アリルクロライド[bp=23℃]、四塩化炭素(bp=77℃)、ジクロロメタン(bp=40℃)、クロロメタン(bp=−24℃)、ジクロロエタン(bp=57℃)、塩化ビニルモノマー(bp=−14℃)などを挙げることができる。なかでも、本発明によれば、塩酸中のイソプロピルアルコール、2−クロロプロパン、アリルクロライドなどを効果的に除去することが可能である。有機物含有塩酸に含まれる有機物は、1種のみであってもよく2種以上であってもよい。有機物含有塩酸に含まれる有機物の濃度は、特に制限されないが、通常、有機物含有塩酸中、1〜10000質量ppm程度であり、好ましくは10〜1000質量ppm程度である。
本発明の精製方法に供される有機物含有塩酸としては、その塩化水素濃度[(塩化水素の質量)/(有機物含有塩酸中に含まれる塩化水素および水の合計質量)×100%]が、大気圧(通常、80kPa〜120kPa(絶対圧)程度)下における塩酸の共沸塩化水素濃度より高いものが用いられる。「大気圧下における共沸塩化水素濃度」とは、大気圧下での塩酸の共沸点組成における塩化水素の質量基準の濃度を意味する。塩酸の共沸塩化水素濃度と圧力との関係は、たとえばソーダハンドブック(1998年、日本ソーダ工業会発行)等に記載されており、「大気圧下における共沸塩化水素濃度」の具体的数値は、当該文献に記載のものを採用することができる。図3は、当該文献に記載される塩酸の共沸塩化水素濃度および共沸点と圧力との関係を示す図である。なお、101.3kPa(1atm)における塩酸の共沸塩化水素濃度は20.2質量%であり、共沸温度(共沸点)は108.7℃である。有機物含有塩酸としては、特に制限されないが、たとえば、各種有機化合物製造プロセスで副生した有機物含有塩酸をそのまま用いることができるほか、該有機物含有塩酸に対して必要な処理(塩化水素濃度調整、前精製等)を施したものを用いることもできる。また、各種有機化合物製造プロセスで副生した有機物を含有する塩化水素ガスを、水または塩酸に吸収させることによって有機物含有塩酸を得てもよい。
本発明の精製方法に供される有機物含有塩酸の塩化水素濃度は、上記のように、大気圧下における塩酸の共沸塩化水素濃度を超える濃度であればよいが、好ましくは、20質量%以上24質量%以下であり、さらに好ましくは21質量%以上23.5質量%以下である。後述するように、本発明の精製方法においては、操作圧力を、その操作圧力下における共沸塩化水素濃度が有機物含有塩酸の塩化水素濃度より高くなるように調整して有機物含有塩酸の蒸留を行なうが、有機物含有塩酸の塩化水素濃度が24質量%を超えると、かかる条件を満足する操作圧力を達成することができない(図3参照)。製造プラント等において達成し得る減圧度を考慮すると、有機物含有塩酸の塩化水素濃度は、24質量%以下が好ましい。
本発明においては、図1を参照して、上記の有機物含有塩酸1を、配管102を通して蒸留塔101に導入し、蒸留を行なう。有機物含有塩酸の蒸留塔101への導入方式は、有機物含有塩酸の蒸留を回分式で行なうか、連続式で行なうかに応じて適宜選択される。後述するように、有機物含有塩酸の蒸留は、連続式で行なうことが好ましく、この場合、有機物含有塩酸の蒸留塔101への導入は連続的に行なわれる。有機物含有塩酸の蒸留塔101における導入位置(配管102の蒸留塔101における位置)は、蒸留による有機物の分離効率および塔頂への塩酸の留出防止効率を考慮すると、蒸留塔101の高さ方向に関して中央部近傍であることが好ましい。
蒸留塔101に導入された有機物含有塩酸は蒸留される。この蒸留により、蒸留塔101の塔頂から有機物が留出し除去される。有機物を実質的に含まない精製塩酸3は、蒸留塔101の塔底から回収される。また、有機物は、塔頂から有機物と水との混合物2として回収される(図1参照)。このような操作により、実質的に有機物を含まない塩酸を得ることができる。
本発明においては、上記蒸留における操作圧力は、当該操作圧力下における共沸塩化水素濃度が、蒸留に供される有機物含有塩酸の塩化水素濃度より高くなるような圧力とされる。このような条件を満たす操作圧力の値は、有機物含有塩酸の塩化水素濃度および図3に示される塩酸の共沸塩化水素濃度と圧力との関係から決定される。操作圧力下における共沸塩化水素濃度が、有機物含有塩酸の塩化水素濃度以下となるような操作圧力で蒸留を行なうと、塔頂から回収される留分に、塩化水素が混入するようになり、精製による塩化水素のロスが発生してしまう。一方、操作圧力下における共沸塩化水素濃度が、有機物含有塩酸の塩化水素濃度より高くなるような操作圧力で蒸留を行なうと、塔頂からの塩化水素の留出を防止できるとともに、有機物を選択的に除去することが可能となる。
蒸留の操作圧力は、1kPa〜90kPa(絶対圧)の範囲内から選択されることが好ましい。1kPa未満の減圧は、製造プラント等においては実現が困難な場合がある。本発明においては、蒸留に供される有機物含有塩酸として、塩化水素濃度が大気圧下における共沸塩化水素濃度より高いものを用いることから、操作圧力下における共沸塩化水素濃度が、蒸留に供される有機物含有塩酸の塩化水素濃度より高くなるようにするためには、操作圧力は、必然的に大気圧未満とする必要がある。有機物含有塩酸の塩化水素濃度が、101.3kPa(=1atm)における共沸塩化水素濃度(20.2質量%)に極めて近い場合、操作圧力を少なくとも101.3kPa未満とすることにより、塔頂からの塩化水素の留出を防止しつつ有機物の除去を行なうことが可能であるが、塔頂からの塩化水素の留出をより効果的に防止するために、操作圧力は80kPa以下とすることが好ましい。概して、蒸留に供される有機物含有塩酸の塩化水素濃度が共沸塩化水素濃度となる圧力と操作圧力との差が大きいほど、塔頂からの塩化水素の留出をより効果的に防止することができる。
蒸留の操作温度(蒸留塔の塔底の温度)は、操作圧力等に依存するが、通常18〜106℃程度である。
蒸留塔の形式は、特に制限されず、充填塔、棚段塔などの一般的に用いられる蒸留塔を用いることができるが、構造が簡単なことから充填塔が好ましい。充填塔に充填する充填剤としては、たとえばラシヒリング、ポールリング、テラレット(登録商標)等、既存のものを用いることができる。塔頂からの塩化水素の留出をより効率的に抑制、防止するためには、図1に示されるように、蒸留塔101の塔頂に配管103、熱交換器(凝縮器)104および配管105からなる濃縮部を設け、塔頂から留出するガスを凝縮させ、得られる凝縮液の一部を塔頂に戻す還流操作を行なうことが好ましい。また、図1に示されるように、蒸留塔101の塔底に配管106、熱交換器(再沸器)107および配管108を設け、塔底からの抜き出し液の一部を蒸留塔101の塔底に戻す操作を行なうと、精製塩酸中の有機物濃度をより低減させることができる。
有機物含有塩酸の蒸留は、連続式で行なうことも、回分式で行なうことも可能であるが、連続式で行なうことが好ましい。回分式で行なう場合、蒸留に供される有機物含有塩酸の塩化水素濃度が共沸塩化水素濃度となる圧力と操作圧力との差が極めて小さい場合には、蒸留を進めるに従い、塔頂からの塩化水素の留出を防ぐために、操作圧力を減圧側にシフトさせる必要が生じることがある。連続式で蒸留を行なう場合、有機物含有塩酸を連続的に蒸留塔内に導入するとともに、塔頂から有機物と水との混合物を、塔底から精製塩酸を連続的に回収することとなるため、蒸留塔内の有機物含有塩酸の塩化水素濃度を定常に保つことができ、したがって、蒸留途中における操作圧力の調整を必要としない。
本発明の方法により得られる精製塩酸は、実質的に有機物を含まない(たとえば0.1質量ppm程度以下)高純度の塩酸である。また、本発明の方法によれば、蒸留時、塔頂から塩化水素がほとんど留出しないため、得られる精製塩酸は、蒸留塔内に導入した有機物含有塩酸に含まれる塩化水素の全量またはほぼ全量を含むものであり、したがって、塩化水素の精製処理によるロスを完全またはほぼ完全に抑えることができる。
本発明の方法により得られる精製塩酸は、有機物を実質的に含まない高純度の塩酸であることから、塩酸酸化プロセス等の化合物合成プロセスにおける原料などのほか、食品添加物用塩酸などとしても好適に使用することができる。また、アルカリ性廃水の中和用塩酸として使用した場合には、有機物を実質的に含まないことから、生成した中和水を廃水として放流可能である。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
図2は、本発明に従い、イソプロピルアルコール(IPA)を含有する有機物含有塩酸から、IPAを実質的に含まない高純度の塩酸を得るプロセスの一例を模式的に示すフロー図である。図2には、蒸留塔の条件ならびに、塩化水素およびIPAの物質収支を示している。以下、図2を参照して、本実施例を説明する。
図2は、本発明に従い、イソプロピルアルコール(IPA)を含有する有機物含有塩酸から、IPAを実質的に含まない高純度の塩酸を得るプロセスの一例を模式的に示すフロー図である。図2には、蒸留塔の条件ならびに、塩化水素およびIPAの物質収支を示している。以下、図2を参照して、本実施例を説明する。
図2に示されるように、トータルの理論段数が16段であり、塔頂に凝縮器(凝縮器からの戻り配管は1段目に設置)、塔底に再沸器を有する蒸留塔(充填塔)に、蒸留塔の4段目から、IPAを含有する有機物含有塩酸(塩化水素濃度:21.7質量%、IPA濃度:26質量ppm)を、連続的に供給する(塩化水素の流量:250kg/h、水の流量:900kg/h、IPAの流量:0.03kg/h)。蒸留塔内に導入された有機物含有塩酸は、操作温度(塔底温度)75℃、操作圧力10kPa(絶対圧)の条件にて蒸留され、塔頂よりIPAと水との混合物(水の流量:8kg/h、IPAの流量:0.03kg/h、塩化水素の流量:0kg/h)を連続的に回収するとともに、塔底よりIPAを含まない精製塩酸(塩化水素の流量:250kg/h、水の流量:892kg/h、IPAの流量:0.00kg/h)を連続的に回収する(精製塩酸の塩化水素濃度21.9質量%)。この際、再沸器の加熱は78kW、凝縮器での除熱は33kWとする。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 有機物含有塩酸、2 有機物と水との混合物、3 精製塩酸、101 蒸留塔、102,103,105,106,108 配管、104 熱交換器(凝縮器)、107 熱交換器(再沸器)。
Claims (5)
- 大気圧下での沸点が−25〜120℃である有機物を含有し、塩化水素濃度が大気圧下における共沸塩化水素濃度より高い有機物含有塩酸から前記有機物を除去する塩酸の精製方法であって、
操作圧力下における共沸塩化水素濃度が、前記有機物含有塩酸の塩化水素濃度より高くなるような操作圧力で、蒸留塔を用いて蒸留することにより、前記蒸留塔の塔頂から前記有機物を留出させる、塩酸の精製方法。 - 前記有機物含有塩酸を、連続的に前記蒸留塔に導入する工程と、
操作圧力下における共沸塩化水素濃度が、前記有機物含有塩酸の塩化水素濃度より高くなるような操作圧力で、蒸留塔を用いて蒸留することにより、前記蒸留塔の塔頂から前記有機物を留出させるとともに、前記蒸留塔の塔底から実質的に前記有機物を含まない塩酸を連続的に回収する工程と、
を備える請求項1に記載の塩酸の精製方法。 - 前記操作圧力は、1kPa〜90kPaの範囲内である請求項1または2に記載の塩酸の精製方法。
- 前記有機物含有塩酸の蒸留において、前記蒸留塔の塔頂から前記有機物を留出させるとともに、前記塔頂からの留出ガスを凝縮させ、得られる凝縮液の一部を塔頂に戻す還流が行なわれる請求項1〜3のいずれかに記載の塩酸の精製方法。
- 前記有機物は、イソプロピルアルコール、2−クロロプロパン、アリルクロライドの少なくとも1つを含む請求項1〜4のいずれかに記載の塩酸の精製方法。
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