JP2010111483A - 給紙ローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】容易に変形量を許容変形範囲内に収めることが可能な給紙ローラを提供する。
【解決手段】昇降自在な給紙台60に載置された用紙55に外周面が圧接して径方向に変形した状態で用紙55を送り出す給紙ローラ63であって、給紙ローラ63は外周面の一部が除去された切円部を有し、切円部以外の外周面は用紙55に圧接する外周搬送面をなし、切円部は用紙55に非接触であり、給紙ローラ63には、回転軸心方向における両側面に貫通する複数の孔81a〜81dが形成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、昇降自在な給紙台に載置された紙を送り出す給紙ローラに関する。
従来、印刷装置等には、昇降自在な給紙台に載置された用紙を給紙ローラによって一枚ずつ印刷等の処理を行なう用紙処理部に送給する給紙機構部が設けられている。図19に示すように、給紙機構部11は、昇降自在な給紙台12と、給紙台12を昇降させる昇降駆動装置13と、給紙台12に載置された用紙14を印刷機構(図示省略)に送る給紙ローラ16と、給紙ローラ16で送られる用紙14の二枚送り(重送)を防止するサバキ部材17とを有している。
昇降駆動装置13は、給紙台12の両側方に設けられたギア付きの支柱18と、支柱18のギアに歯合するように給紙台12に設けられた駆動歯車19と、駆動歯車19を回転駆動させるモータ20と、支柱18を両側から挟むように給紙台12に設けられた複数のローラ21とを有している。
給紙ローラ16は、回転駆動装置22によって回転する回転軸23に設けられている。回転軸23は、一方の軸部24と他方の軸部25とに分割され、一方の軸部24と他方の軸部25とはユニバーサルジョイント26を介して接合されている。尚、給紙ローラ16は他方の軸部25に設けられており、回転軸23の一端は回転駆動装置22に連動連結され、他端はスイング板27に支持されている。
スイング板27と固定フレーム28との間には、用紙14に対するグリップ圧を給紙ローラ16に与えるスプリング29が設けられている。また、給紙ローラ16のレベルの変化によって生じるスイング板27の揺動を検出する給紙センサ30が設けられている。
以下、上記構成における作用を説明する。
給紙台12に複数枚の用紙14を載置し、モータ20を駆動させることにより、駆動歯車19が回転し、給紙台12が上昇する。そして、最上位の用紙14が給紙ローラ16に当接して給紙ローラ16を持ち上げると、スイング板27が揺動し、給紙センサ30によってスイング板27の揺動が検出され、この検出に基づいてモータ20が停止して給紙台12が停止する。
その後、回転駆動装置22によって回転軸23が回転すると、給紙ローラ16が回転して最上位の用紙14を印刷機構に送る。この際、スプリング29の付勢力によってグリップ圧が給紙ローラ16に与えられ、これにより、給紙ローラ16は所定のグリップ圧で用紙14をグリップして送り出す。尚、グリップ圧とは、給紙ローラ16が最上位の用紙14を押さえる圧力(押圧力)のことである。
上記のような給紙機構部11は下記特許文献1に記載されている。
給紙ローラ16は例えばゴム等の一種類の材質で製作されている。また、図20に示すように、給紙台12は、最上位の用紙14が給紙ローラ16の外周下端よりも一定距離だけ上位となる給紙高さHまで、上昇する。これにより、給紙ローラ16が最上位の用紙14に圧接して径方向に圧縮され、給紙ローラ16と用紙14との当接部分において、給紙ローラ16の外周面が変形し、この状態で、給紙ローラ16が所定のグリップ圧で用紙14を送り出す。
特開昭59−26830
上記の従来形式では、給紙ローラ16の変形量Aとグリップ圧との関係は図21のグラフに示すように、変形量Aに比例してグリップ圧が増加する。
通常、グリップ圧は規定範囲B内に設定されており、グリップ圧が規定範囲Bよりも弱いと、用紙14を確実に送り出すことができない空送り現象が発生し、グリップ圧が規定範囲Bよりも強いと、用紙14を二枚重ねたままで送ったり(重送)、用紙14に皺がよる現象が発生する。
このような現象を防止するためには給紙ローラ16のグリップ圧を規定範囲B内にする必要があり、このためには、給紙ローラ16の変形量Aを、規定範囲Bのグリップ圧に対応する許容変形範囲C内に保つ必要がある。
しかしながら、給紙センサ30の検出誤差や昇降駆動装置13の機械的な誤差或いはスプリング29の引っ張り力のばらつきや用紙14の紙質の違い等によって、給紙台12の高さに誤差が生じ、これに伴って、最上位の用紙14の高さに誤差が発生し、給紙ローラ16の変形量Aを許容変形範囲C内に収めることが困難となり、給紙ローラ16の変形量Aが許容変形範囲Cからはみ出してしまう問題がある。
本発明は、容易に変形量を許容変形範囲内に収めることが可能な給紙ローラを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本第1発明は、昇降自在な給紙台に載置された紙に外周面が圧接して径方向に変形した状態で紙を送り出す給紙ローラであって、
回転軸に設けられたローラ本体に、回転軸心方向における側面に開口する孔が形成されているものである。
これによると、紙を載置した給紙台が上昇し、給紙ローラが最上位の紙を送り出すとき、給紙ローラが最上位の紙に圧接して径方向に圧縮され、給紙ローラの外周面が変形し、この際に給紙ローラの内部に生じる応力が孔によって分散される。このため、孔を形成していない給紙ローラに比べて、給紙ローラが最上位の紙を押える圧力(グリップ圧)の平均値は低下し、これにより、孔を形成していない給紙ローラに比べて、給紙ローラの変形量の変化に対するグリップ圧の変化の度合い(割合)が小さくなる。
したがって、規定範囲のグリップ圧に対応する給紙ローラの許容変形範囲が、孔を形成していない給紙ローラに比べて、拡大する。これにより、検出誤差や機械的な誤差或いは紙質の違い等によって、給紙台の高さに誤差が生じ、これに伴って、最上位の紙の高さに多少の誤差が発生しても、給紙ローラの変形量を容易に許容変形範囲内に収めることができる。このため、給紙ローラが最上位の紙を送り出す際のグリップ圧は規定範囲内に収まり、最上位の紙を給紙ローラによって正しく送り出すことができる。
本第2発明は、孔に充填材が充填され、
ローラ本体の硬度と充填材の硬度とが異なっているものである。
これによると、給紙ローラが最上位の紙を送り出すとき、給紙ローラが最上位の紙に圧接して径方向に圧縮され、給紙ローラの外周面が変形し、この際に給紙ローラの内部に生じる応力は孔に充填された充填材によって分散される。
本第3発明は、孔はローラ本体の周方向における複数個所に形成されているものである。
これによると、回転軸を回転駆動することにより、給紙ローラが回転して最上位の紙を送り出す。回転軸と給紙ローラの外周面とは、周方向において隣り合った孔と孔との間を通じて繋がっているため、回転軸が回転した際、給紙ローラの外周面が回転軸に対して周方向にねじれるのを防止することができる。したがって、給紙ローラの外周面の回転が回転軸の回転に対して遅延するのを防止することができる。
本第4発明は、ローラ本体の外周に高摩擦部材が設けられ、
高摩擦部材はローラ本体よりも高い摩擦係数を有するものである。
これによると、回転する給紙ローラの高摩擦部材が最上位の紙に圧接するため、給紙ローラが最上位の紙に対して滑って(スリップして)しまうのを防止することができる。
本第5発明は、外周面の一部が除去された切円部を有し、
切円部以外の外周面は紙に圧接する外周搬送面をなし、
切円部は紙に非接触であるものである。
これによると、給紙ローラが回転すると、給紙ローラの外周搬送面(切円部以外の外周面)が最上位の紙に圧接して最上位の紙を送り出す。最上位の紙が所定量送り出されると、切円部において給紙ローラが最上位の紙から離間する。
本第6発明は、外周搬送面の回転方向側の端部は、最上位の紙の送り出しを開始する給紙開始部位をなし、
外周搬送面の回転方向とは反対側の端部は、最上位の紙の送り出しを終了する給紙終了部位をなし、
外周搬送面は、給紙開始部位を含む初期搬送領域と、給紙終了部位を含む後続搬送領域とに分けられ、
初期搬送領域の剛性が後続搬送領域の剛性よりも高いものである。
これによると、給紙ローラが回転すると、先ず、外周搬送面の給紙開始部位が最上位の紙に圧接して最上位の紙を送り出しし始め、その後、外周搬送面の給紙終了部位が最上位の紙に圧接して最上位の紙を送り出すことにより、最上位の紙が所定量送り出され、その直後、切円部において給紙ローラが最上位の紙から離間する。
給紙ローラの初期搬送領域の剛性が後続搬送領域の剛性よりも高く保たれるため、給紙ローラの給紙開始部位におけるグリップ圧の低下を防止することができ、確実に最上位の紙の送り出しを開始することができる。
本第7発明は、孔は、初期搬送領域に形成されておらず、後続搬送領域に形成されているものである。
これによると、給紙ローラの初期搬送領域の剛性が後続搬送領域の剛性よりも高く保たれるため、給紙ローラの給紙開始部位におけるグリップ圧の低下を防止することができ、確実に最上位の紙の送り出しを開始することができる。
本第8発明は、孔はローラ本体の周方向における複数個所に形成され、
初期搬送領域内の孔の開口断面積が後続搬送領域内の孔の開口断面積よりも小さいものである。
これによると、給紙ローラの初期搬送領域の剛性が後続搬送領域の剛性よりも高く保たれるため、給紙ローラの給紙開始部位におけるグリップ圧の低下を防止することができ、確実に最上位の紙の送り出しを開始することができる。
本第9発明は、孔はローラ本体の周方向における複数個所に形成され、
初期搬送領域内の孔に、ローラ本体の硬度と異なる硬度を有する充填材が充填され、
後続搬送領域内の孔には、充填材が充填されていないものである。
これによると、給紙ローラの初期搬送領域の剛性が後続搬送領域の剛性よりも高く保たれるため、給紙ローラの給紙開始部位におけるグリップ圧の低下を防止することができ、確実に最上位の紙の送り出しを開始することができる。
以上のように、本発明によると、検出誤差や機械的な誤差或いは紙質の違い等によって、給紙台の高さに誤差が生じ、これに伴って、最上位の紙の高さに多少の誤差が発生しても、給紙ローラの変形量を容易に許容変形範囲内に収めることができる。このため、給紙ローラが最上位の紙を送り出す際のグリップ圧は規定範囲内に収まり、最上位の紙を給紙ローラによって正しく送り出すことができる。
さらに、切円部を有する給紙ローラでは、給紙開始部位におけるグリップ圧の低下を防止することができ、確実に最上位の紙の送り出しを開始することができる。
以下、本発明における第1の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、41は孔版式の印刷装置であり、その装置本体42の内部には、版胴43の周囲に製版・給版機構部44と排版機構部45と給紙機構部46と排紙機構部47とが配置されている。
製版・給版機構部44は、マスターロール48から未製版の原紙49を繰り出し、装置本体42の上部に配置したスキャナー機構部50において読み取った原稿の画像データに基づいてサーマルヘッド51で原紙49に穿孔して製版し、製版した原紙49を版胴43に給版するように構成されている。また、排版機構部45は、上下一対の引き込みローラ52、53の間に原紙49を引き込んで、巻芯54で原紙49を巻き取るように構成されている。
また、給紙機構部46は、用紙55を、版胴43に給版された原紙49とプレスローラ56とに挟まれる印刷位置59へ送り出すように構成されている。
また、排紙機構部47は、版胴43および原紙49の回転によって印刷された用紙55を紙ハガシ爪57によって原紙49から剥がして、プリントトレイ58の上に排出するように構成されている。
以下に、給紙機構部46の具体的な構成を説明する。
図2〜図4に示すように、給紙機構部46は、装置本体42に昇降自在に設けられた給紙台60と、給紙台60を昇降させる昇降駆動装置61と、給紙台60に載置された複数枚の用紙55を最上位のものから順次印刷位置59に向けて送り出す複数の給紙ローラ63と、これら給紙ローラ63を回転駆動させる回転駆動装置64と、給紙ローラ63が最上位の用紙55を送り出す給紙量を検出する給紙量検出センサ73と、給紙ローラ63で送られる用紙55の二枚送り(重送)を防止するサバキ部材65と、給紙ローラ63で送られる用紙55を挟んで印刷位置59に送り出す上下一対のガイドローラ66およびタイミングローラ67とを有している。
昇降駆動装置61は、モータ61と、モータ61によって回動するチェン(図示省略)等で構成されており、チェンに給紙台60が連動連結されている。各給紙ローラ63は、共通の一本の回転軸69に、所定間隔をあけて横一列に設けられている。回転駆動装置64は、モータ70と、回転軸69とモータ70とを連動連結するタイミングベルト(図示省略)と、モータ70から回転軸69への回転伝達経路を断続する給紙クラッチ(図示省略)とで構成されている。
また、タイミングローラ67はモータ(図示省略)等からなる駆動装置によって強制的に回転駆動されるのに対して、ガイドローラ66は遊転自在なフリーローラである。
給紙ローラ63は、外周面が用紙55の表面に圧接して径方向に圧縮変形した状態で用紙55を送り出すものであり、図5に示すように、回転軸69に設けられたローラ本体77と、ローラ本体77の外周に着脱自在に設けられた高摩擦部材78とで構成されており、さらに、外周面の一部が除去された切円部79を有している。尚、給紙ローラ63は、D形状に形成されていることから、Dカット形状の給紙ローラと呼ばれることもある。
高摩擦部材78はローラ本体77よりも高い摩擦係数を有しており、例えば、ローラ本体77の材質にはゴム(EPDM:硬度60°)等の弾性材が使用され、高摩擦部材78の材質にはゴム(EPDM:硬度70°又はウレタン:硬度70°)等の弾性材が使用されている。給紙ローラ63の切円部79以外の外周面は用紙55に圧接する外周搬送面80をなしている。また、給紙ローラ63の切円部79は用紙55に非接触である。
ローラ本体77には、回転軸心方向76における両側面に貫通(開口)する複数の孔81a〜81dが形成されている。これら孔81a〜81dは、同一の直径を有する円形状であり、ローラ本体77の周方向における複数個所に形成されている。
また、図4に示すように、装置本体42には、給紙台60に載置された最上位の用紙55が所定の給紙高さHに達したかを検出する検出器82(光電センサ等)が設けられている。尚、図6に示すように、所定の給紙高さHは、給紙ローラ63の外周搬送面80の下端よりも一定距離だけ上位となる高さである。
以下、上記構成における作用を説明する。
図4に示すように、給紙台60に複数枚の用紙55を載置し、昇降駆動装置61を駆動して給紙台60を上昇させる。最上位の用紙55が所定の給紙高さHに達すると検出器82によって検出され、この検出に基づいて昇降駆動装置61が停止して給紙台60が停止し、最上位の用紙55が所定の給紙高さHに位置する。
そして、図7(a)(b)に示すように、モータ70が駆動して、回転軸69と共に各給紙ローラ63が所定角度回転する。このように給紙ローラ63が回転すると、給紙ローラ63の外周搬送面80が最上位の用紙55に圧接して最上位の用紙55を所定量送り出す。図7(c)に示すように、最上位の用紙55は、所定量送り出されると、ガイドローラ66とタイミングローラ67とで挟まれる。
その直後、給紙ローラ63の外周搬送面80が最上位の用紙55上を通過し、図7(d)に示すように、切円部79において給紙ローラ63が最上位の用紙55から離間する。この状態で、回転駆動装置64のモータ70から回転軸69への回転伝達経路が給紙クラッチにより遮断され、給紙ローラ63が所定時間(短時間)だけ一時停止するため、一時的に、最上位の用紙55の後部は給紙ローラ63とサバキ部材65との間で挟持されずにフリーな状態になる。この間に、最上位の用紙55がガイドローラ66と回転駆動するタイミングローラ67とによって印刷位置59へ送り出されるため、ガイドローラ66とタイミングローラ67とにかかる負荷が軽減され、ガイドローラ66とタイミングローラ67とに要求される搬送力を低減することができる。
印刷位置59に供給された用紙55は、版胴43および原紙49の回転により印刷され、その後、プリントトレイ58に排出される。このように最上位の用紙55が送り出された後、回転駆動装置64のモータ70から回転軸69への回転伝達経路が給紙クラッチにより接続され、再び、図7(a)に示すように、給紙ローラ63が回転駆動し、次の(後続の)最上位の用紙55が給紙ローラ63とサバキ部材65との間から所定量送り出される。
上記のように給紙ローラ63が回転して最上位の用紙55を送り出すとき、図6に示すように、給紙ローラ63の外周搬送面80が最上位の用紙55に圧接して径方向に圧縮されて変形し、この際に給紙ローラ63の内部に生じる応力は孔81a〜81dによって分散される。このため、孔を形成していない給紙ローラのグリップ圧に比べて、孔81a〜81dを形成した給紙ローラ63のグリップ圧が低下する。これにより、孔を形成していない給紙ローラに比べて、孔81a〜81dを形成した給紙ローラ63の方が、給紙ローラ63の変形量の変化に対するグリップ圧の変化の度合い(割合)は小さくなる。ここで、上記グリップ圧とは、給紙ローラ63が最上位の用紙55を押さえる圧力(押圧力)のことである。
尚、図6は、孔81a〜81dを形成した給紙ローラ63の周方向における圧接位置とグリップ圧との関係を示すグラフであり、図8は、参考例として、孔を形成していない給紙ローラ83の周方向における圧接位置とグリップ圧との関係を示すグラフである。図6(a)に示した給紙ローラ63の周方向における各位置Da〜Ddと図6(b)に示した給紙ローラ63の各圧接位置Da〜Ddとは対応しており、例えば、図6(b)に示した圧接位置Daにおけるグリップ圧は、図6(a)に示した給紙ローラ63の位置Daが用紙55に圧接した時に発生するグリップ圧を示している。
図8に示した参考例では、給紙ローラ83の変形量Aが最大になる位置Dにおいて、グリップ圧が最大値となる大きなピークPが発生する。これに対して、図6に示した孔81a〜81dを形成した給紙ローラ63では、図8に示したようなグリップ圧のピークPは発生せず、図8に示したものに比べてグリップ圧が全体的に低下する。
また、図9の実線のグラフG1は、図6で示した孔81a〜81dを形成した給紙ローラ63の変形量Aとグリップ圧との関係を示し、二点鎖線のグラフG2は、参考例として、図8で示した孔を形成していない給紙ローラ83の変形量Aとグリップ圧との関係を示している。尚、図9における縦軸のグリップ圧は、上記図6(b)および図8(b)における各圧接位置に対するグリップ圧の平均値である。
これによると、グラフG2に比べて、グラフG1の方が、給紙ローラ63の変形量Aの変化に対するグリップ圧の変化の度合い(割合)が途中から小さくなる。したがって、規定範囲Bのグリップ圧に対応する孔有りの給紙ローラ63の許容変形範囲C1が、孔無しの給紙ローラ83の許容変形範囲C2に比べて、拡大する。これにより、検出器82の検出誤差や昇降駆動装置61の機械的な誤差或いは紙質の違い等によって、給紙台60の高さに誤差が生じ、これに伴って、最上位の用紙55の給紙高さHに多少の誤差が発生しても、給紙ローラ63の変形量Aを容易に許容変形範囲C1内に収めることができる。このため、給紙ローラ63が最上位の用紙55を送り出す際のグリップ圧は規定範囲B内に収まり、最上位の用紙55を給紙ローラ63によって正しく送り出すことができる。
また、図5に示すように、回転軸69と給紙ローラ63の外周搬送面80とは、周方向において隣り合った各々の孔81a〜81dの間を通じて繋がっているため、回転軸69が回転した際、外周搬送面80が回転軸69に対して周方向にねじれるのを防止することができる。したがって、外周搬送面80の回転が回転軸69の回転に対して遅延するのを防止することができる。
また、図7に示すように、給紙ローラ63が回転した際、高摩擦部材78が最上位の用紙55に圧接するため、給紙ローラ63が最上位の用紙55に対して滑って(スリップして)しまうのを防止することができる。
上記第1の実施の形態では、図5に示すように、給紙ローラ63に4個の孔81a〜81dを形成したが、4個以外の複数個又は単数個形成してもよい。
上記第1の実施の形態では、図5に示すように、各孔81a〜81dを円形状にしたが、円形状に限定されるものではなく、例えば、第2の実施の形態として、図10に示すように、各孔81a〜81cを給紙ローラ63の周方向に長い長円形状にしてもよい。
また、第3の実施の形態として、図11に示すように、各孔81a〜81dに、ローラ本体77の硬度よりも低硬度の充填材84を充填している。これら充填材84の材質には、例えば、スポンジ等が用いられる。
これによると、上記第1の実施の形態と同様の作用・効果が得られる。また、同様に、図10に示した第2の実施の形態における長円形状の各孔81a〜81cに充填材84を充填してもよい。
次に、本発明における第4の実施の形態を、図12を参照しながら説明する。
外周搬送面80の回転方向E側の端部は、最上位の用紙55の送り出しを開始する給紙開始部位85をなしている。また、外周搬送面80の回転方向Eとは反対側の端部は、最上位の用紙55の送り出しを終了する給紙終了部位86をなしている。
外周搬送面80の周方向における領域は、給紙開始部位85を含む初期搬送領域87と、給紙終了部位86を含む後続搬送領域88との二領域に分けられる。尚、給紙ローラ63の回転軸心を中心とした初期搬送領域87の角度θは約30°〜90°の範囲内に設定されている。
初期搬送領域87内には第1および第2の孔81a,81bが形成され、後続搬送領域88内には第3および第4の孔81c,81dが形成されている。各孔81a〜81dの直径は、第1の孔81aが最小であり、第4の孔81dが最大であり、第1の孔81aから第4の孔81dに至るほど次第に大径となる。これにより、初期搬送領域87内の各孔81a,81bの開口断面積が後続搬送領域88内の各孔81c,81dの開口断面積よりも小さくなる。
以下、上記構成における作用を説明する。
給紙ローラ63が所定の回転方向Eに回転すると、先ず、外周搬送面80の給紙開始部位85が最上位の用紙55に圧接してこの用紙55を送り出しし始め、その後、給紙終了部位86が最上位の用紙55に圧接してこの用紙55を送り出すことにより、最上位の用紙55が所定量送り出され、その直後、切円部79において給紙ローラ63が最上位の用紙55から離間する。
初期搬送領域87内の各孔81a,81bの開口断面積が後続搬送領域88内の各孔81c,81dの開口断面積よりも小さいため、初期搬送領域87の剛性が後続搬送領域88の剛性よりも高く保たれ、これにより、給紙ローラ63の給紙開始部位85におけるグリップ圧の低下を防止することができ、確実に最上位の用紙55の送り出しを開始することができる。
尚、図13は孔81a〜81dを形成した給紙ローラ63の周方向における圧接位置とグリップ圧との関係を示すグラフである。これによると、第1の孔81aの直径が最小であり、第4の孔81dが最大であるため、給紙開始部位85が最上位の用紙55に圧接したときのグリップ圧GR1は、給紙終了部位86が最上位の用紙55に圧接したときのグリップ圧GR2に比べて、大きな値になる。
上記第4の実施の形態では、図12に示すように、給紙ローラ63に4個の孔81a〜81dを形成したが、4個以外の複数個形成してもよい。
上記第4の実施の形態では、図12に示すように、各孔81a〜81dを円形状にしたが、円形状に限定されるものではなく、例えば、第5の実施の形態として、図14に示すように、初期搬送領域87内に、三角形状の第1の孔81aを形成し、後続搬送領域88内に四角形状の第2および第3の孔81b,81cを形成してもよい。尚、この場合も、第1の孔81aの開口断面積を第2および第3の孔81b,81cの各開口断面積よりも小さくしており、これによって、上記第4の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
次に、第6の実施の形態を、図15を参照して説明する。
初期搬送領域87内には第1の孔81aが形成され、後続搬送領域88内には第2および第3の孔81b,81cが形成されている。これら各孔81a〜81cは、給紙ローラ63の周方向に長い長円形状であり、全て同じ大きさである。第1の孔81aには、ローラ本体77の硬度よりも低硬度の充填材84(例えばスポンジ等)が充填されており、第2および第3の孔81b,81cには、充填材84が充填されていない。
以下、上記構成における作用を説明する。
初期搬送領域87内の第1の孔81aに充填材84が充填され、後続搬送領域88内の第2および第3の孔81b,81cには、充填材84が充填されていないため、初期搬送領域87の剛性が後続搬送領域88の剛性よりも高く保たれ、これにより、給紙ローラ63の給紙開始部位85におけるグリップ圧の低下を防止することができ、確実に最上位の用紙55の送り出しを開始することができる。
上記第6の実施の形態では、図15に示すように長円形状の孔81a〜81cを形成したが、第7の実施の形態として、図16に示すように、上記第4の実施の形態と同様に円形状の孔81a〜81dを形成し、初期搬送領域87内の第1および第2の孔81a,81bに充填材84を充填し、後続搬送領域88内の第3および第4の孔81c,81dには充填材84を充填しないものであってもよい。これによっても、上記第6の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
次に、第8の実施の形態を、図17を参照して説明する。
初期搬送領域87内に孔は形成されておらず、後続搬送領域88内にのみ複数の孔81c,81dが形成されている。
これによると、初期搬送領域87の剛性が後続搬送領域88の剛性よりも高く保たれ、これにより、給紙ローラ63の給紙開始部位85におけるグリップ圧の低下を防止することができ、確実に最上位の用紙55の送り出しを開始することができる。
上記第1〜第3の実施の形態では、図5,図10,図11に示すように、給紙ローラ63として、切円部79を有する断面Dカット形状のローラを用いたが、第9の実施の形態として、図18に示すように、複数の孔81a〜81fを有する断面円形の給紙ローラ63を用いても同様の作用・効果が得られる。
上記各実施の形態では、各孔81a〜81fは、回転軸心方向76におけるローラ本体77の両側面に開口しているが、いずれか片方の側面のみに開口していてもよい。
上記各実施の形態では、充填材84の硬度を、ローラ本体77の硬度よりも低くしたが、ローラ本体77の硬度よりも高くしてもよい。
上記各実施の形態では、ローラ本体77の外周に高摩擦部材78を設けたが、高摩擦部材78を設けなくてもよい。
上記各実施の形態では、孔版式の印刷装置41に設けられた給紙ローラ63を挙げたが、インクジェット式の印刷装置に設けられた給紙ローラであってもよい。
本発明の第1の実施の形態における給紙ローラを備えた印刷装置の内部構造を示す概略側面図である。 同、給紙ローラを備えた印刷装置の給紙機構部の斜視図である。 図2の一部を拡大した斜視図である。 同、給紙ローラを備えた給紙機構部の一部拡大側面図である。 同、給紙ローラを回転軸心方向から見た側面図である。 同、給紙ローラの周方向における圧接位置とグリップ圧との関係を示すグラフである。 同、給紙ローラによる用紙の送り出し動作を示す側面図である。 本発明の第1の実施の形態に対する参考例であり、孔を形成していない給紙ローラの周方向における圧接位置とグリップ圧との関係を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態で示した孔有りの給紙ローラと参考例で示した孔無しの給紙ローラとにおける給紙ローラの変形量とグリップ圧の平均との関係を示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態における給紙ローラの側面図である。 本発明の第3の実施の形態における給紙ローラの側面図である。 本発明の第4の実施の形態における給紙ローラの側面図である。 同、給紙ローラの周方向における圧接位置とグリップ圧との関係を示すグラフである。 本発明の第5の実施の形態における給紙ローラの側面図である。 本発明の第6の実施の形態における給紙ローラの側面図である。 本発明の第7の実施の形態における給紙ローラの側面図である。 本発明の第8の実施の形態における給紙ローラの側面図である。 本発明の第9の実施の形態における給紙ローラの側面図である。 従来の給紙ローラを備えた給紙機構部の構造を示す概略斜視図である。 同、給紙ローラと給紙ローラで送り出される用紙との側面図である。 同、給紙ローラの変形量とグリップ圧の平均との関係を示すグラフである。
符号の説明
55 用紙
60 給紙台
63 給紙ローラ
69 回転軸
76 回転軸心方向
77 ローラ本体
78 高摩擦部材
79 切円部
80 外周搬送面
81a〜81f 孔
84 充填材
85 給紙開始部位
86 給紙終了部位
87 初期搬送領域
88 後続搬送領域
E 回転方向

Claims (9)

  1. 昇降自在な給紙台に載置された紙に外周面が圧接して径方向に変形した状態で紙を送り出す給紙ローラであって、
    回転軸に設けられたローラ本体に、回転軸心方向における側面に開口する孔が形成されていることを特徴とする給紙ローラ。
  2. 孔に充填材が充填され、
    ローラ本体の硬度と充填材の硬度とが異なっていることを特徴とする請求項1記載の給紙ローラ。
  3. 孔はローラ本体の周方向における複数個所に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の給紙ローラ。
  4. ローラ本体の外周に高摩擦部材が設けられ、
    高摩擦部材はローラ本体よりも高い摩擦係数を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の給紙ローラ。
  5. 外周面の一部が除去された切円部を有し、
    切円部以外の外周面は紙に圧接する外周搬送面をなし、
    切円部は紙に非接触であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の給紙ローラ。
  6. 外周搬送面の回転方向側の端部は、最上位の紙の送り出しを開始する給紙開始部位をなし、
    外周搬送面の回転方向とは反対側の端部は、最上位の紙の送り出しを終了する給紙終了部位をなし、
    外周搬送面は、給紙開始部位を含む初期搬送領域と、給紙終了部位を含む後続搬送領域とに分けられ、
    初期搬送領域の剛性が後続搬送領域の剛性よりも高いことを特徴とする請求項5記載の給紙ローラ。
  7. 孔は、初期搬送領域に形成されておらず、後続搬送領域に形成されていることを特徴とする請求項6記載の給紙ローラ。
  8. 孔はローラ本体の周方向における複数個所に形成され、
    初期搬送領域内の孔の開口断面積が後続搬送領域内の孔の開口断面積よりも小さいことを特徴とする請求項6記載の給紙ローラ。
  9. 孔はローラ本体の周方向における複数個所に形成され、
    初期搬送領域内の孔に、ローラ本体の硬度と異なる硬度を有する充填材が充填され、
    後続搬送領域内の孔には、充填材が充填されていないことを特徴とする請求項6記載の給紙ローラ。
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