JP2004168453A - 紙葉類繰り出し装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステージやスタッカに積み重ねて収納されている紙葉類を、一枚ずつ分離して繰り出す紙葉類繰り出し装置に関し、紙葉類の先端ガレを防止しながら一枚ずつ正確に繰り出すことができる信頼性の高い紙葉類繰り出し装置を提供することを課題とする。
【解決手段】積層された複数枚の紙葉類のうち1枚目の紙葉類111に接触し、1枚目の紙葉類111を搬送するフィードローラ1と、フィードローラ1の紙葉類との接触面よりもフィードローラの内側に紙葉類との接触面が位置するように、フィードローラに対してオーバーラップして配置され、1枚目の紙葉類111と共に重送された紙葉類を分離するセパレータ7とを有する紙葉類繰り出し装置において、セパレータ7の紙葉類接触面は、同じ材質でなると共に、紙葉類の先端が最初に接触する部分(H部)の硬度を他の部分(S部)より高く設定する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金融機関等において使用される現金自動取引装置や、帳票印刷装置、あるいはプリンタなどの紙葉類搬送処理装置に設けられ、ステージやスタッカに積み重ねて収納されている紙葉類を、一枚ずつ分離して繰り出す紙葉類繰り出し装置に関し、さらに詳しくは、積層された複数枚の紙葉類のうち1枚目の紙葉類に接触し、前記1枚目の紙葉類を搬送するフィードローラと、該フィードローラの前記紙葉類との接触面よりもフィードローラの内側に前記紙葉類との接触面が位置するように、前記フィードローラに対してオーバーラップして配置され、前記1枚目の紙葉類と共に重送された紙葉類を分離するセパレータとを有する紙葉類繰り出し装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来の紙葉類繰り出し装置の構成図、図9は図8の右側面図である。
【0003】
図8において、110は矢印A方向に押圧可能なステージ130に積載された紙葉類の束で、111が一枚目の紙葉類である。紙葉類を繰り出し方向に搬送させるためのピックローラ120は、矢印B方向に回転可能な軸122に固定されている。さらに、このピックローラ120は、摩擦係数の小さい樹脂部123と摩擦の大きいゴム部121から成っている。尚、このピックローラ120は、図9に示すように軸122上に2個同位相で取り付けられている。
【0004】
セパレータとしてのセパレータローラ150は、複数枚の紙葉類(重送された紙葉類)が繰り出し方向に搬送されて来た時に、1枚目以外の紙葉類の前進を阻止し、1枚目の紙葉類111と分離するために設けられるものである。
【0005】
本従来例のセパレータローラ150は、繰り出し方向には回転が禁止され、逆方向には回転可能な軸151に固定されている。セパレータローラ150は、一般的には硬度70〜80度程度のゴム材料等でなり、紙葉類同士の摩擦係数より若干高い値の摩擦係数を有している。
【0006】
フィードローラ140はセパレータローラ150と組になって紙葉類を分離搬送するために設けられ、矢印B方向に駆動可能な回転軸143に取り付けられている。フィードローラ140は、摩擦係数の小さい樹脂部142と、摩擦係数の大きいゴム部141から成っている。尚、このフィードローラ140も図9のように同軸上に同位相で複数個配置されている。さらに、ゴム部141の外周面は、樹脂部142の外周面より僅かに外径が大きくなるように設定されている。
【0007】
セパレータローラ150とフィードローラ140の位置関係は、図9に示すように、フィードローラ140と紙葉類との接触面よりも、フィードローラ140の内側にセパレータローラ150と紙葉類との接触面が位置するように、セパレータローラ150はフィードローラ140に対してオーバーラップして配置されている。そして、フィードローラ140の紙葉類との接触面と、セパレータローラ150の紙葉類との接触面との間隔を「オーバーラップ量」と言う。
【0008】
又、ビルスライダ170が、セパレータローラ150を挟む形で配置されている。このビルスライダ170は、搬送されてきた紙葉類の先端を、セパレータローラ150とフィードローラ140とのオーバーラップした部分に導くための案内板であり、紙葉類との接触面の形状は、本従来例では円弧状に形成され、セパレータローラ150による阻止力が徐々に大きくなるような形状に設定されている。
【0009】
さらに、積層された紙葉類先端を揃えるための側壁160が形成されている。
【0010】
次に、このような繰り出し装置の作動を図10、図11を用いて説明する。尚、図10は図8の作動を説明する図、図11は図9の作動を説明する図である。
【0011】
図10に示すように、ステージ130は、図示しない付勢手段により上方(矢印A方向)に付勢され、紙葉類の束110はピックローラ120に押し付けられている。ピックローラ120が矢印B方向に回転すると、フィードローラ140の摩擦係数の大きなゴム部121に接触している1枚目の紙葉類111が繰り出し方向に搬送される。又、1枚目の紙葉類111と2枚目の紙葉類との間の摩擦力によって、2枚目の紙葉類も繰り出し方向に重送される。場合によっては、3枚目の紙葉類も2枚目にひきずられて繰り出し方向に重送される。
【0012】
ピックローラ120の回転と同時に、フィードローラ140も矢印B方向に駆動回転される。しかし、最初は、フィードローラ140の摩擦係数の小さな樹脂部142が一枚目の紙葉類111に接触するので、一枚目の紙葉類111との間に発生する摩擦力が小さく、フィードローラ140は1枚目の紙葉類111上を滑っているだけであり、紙葉類を搬送するだけの力は発生しない。
【0013】
フィードローラ140の回転に従って摩擦係数の大きなゴム部141が一枚目の紙葉類111に接触すると、一枚目の紙葉類111を搬送し始める。この時、ピックローラ120は回転が進行して、摩擦係数の小さな樹脂部123が一枚目の紙葉類111に接触するようになり、ピックローラ120による搬送力は発生しなくなる。そして、ピックローラ120はこの状態で停止し、以後の搬送力を発生しない。
【0014】
繰り出された複数枚の紙葉類は、ビルスライダ170に案内されて搬送され、フィードローラ140とセパレータローラ150のオーバーラップ間に進入する。前述したようにセパレータローラ150は紙葉類の繰り出し方向には回転できないので、紙葉類の進行を阻止する部材として作用する。オーバーラップ内に進入した3枚目の紙葉類がセパレータローラ150に接触すると、その摩擦力によって進行を阻止される。これは、セパレータローラ150の摩擦係数が、紙葉類同士の摩擦係数より若干高い値であるので、2枚目の紙葉類と3枚目の紙葉類間の摩擦力より、セパレータローラ150と3枚目の紙葉類との摩擦力の方が大きいためである。
【0015】
2枚目の紙葉類は、1枚目の紙葉類との摩擦力によって搬送され続けても、セパレータローラ150の接触面が円弧状に形成されているために次第にセパレータローラ150による阻止力を多く受けるようになり、最終的には3枚目の紙葉類から受ける摩擦力とセパレータローラ150の摩擦力による阻止力によって停止する。1枚目の紙葉類111は、2枚目の紙葉類による摩擦力とセパレータローラ150の摩擦力による阻止力によって進行を阻止されるが、フィードローラ140のゴム部141の摩擦力による搬送力の方が大きいために、繰り出し方向に搬送されてゆく。
【0016】
フィードローラ140の回転が進むと、摩擦の小さい樹脂部142が紙葉類に接触するようになり、紙葉類への搬送力がなくなり、フィードローラはその状態で停止する。
【0017】
そして図示せぬ搬送装置によって、1枚目の紙葉類のみが引き出されて搬送されてゆく。以上の作動で、積層された紙葉類から一枚目の紙葉類のみを取り出して搬送する。複数枚の紙葉類を繰り出す場合は、順次この作動を必要枚数分だけ繰り返す。
【0018】
また、入金処理の時は、セパレータローラ150を繰り出方向と逆回転させることにより、セパレータローラ150が搬送ローラとして機能する。
【0019】
尚、図8〜図11に示した構成の紙葉類繰り出し装置では、セパレータは一方向の回転が禁止されたローラであったが、固定されたセパレータもある(例えば、特許文献1参照)。
【0020】
【特許文献1】
特開2002−19985号公報(第3頁、第4頁、図2、図3)
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構成の紙葉類繰り出し装置では、例えば官封券のように剛性が大きい紙葉類が進入してきた時、紙葉類先端がセパレータローラ150の表面(ゴム面)に突き刺さるように衝突して先端がガレ(めくれあがったり、キズがつくこと)てしまったり、キズがついてしまうことがある。
【0022】
特に、図8〜図11に示すような構成のオーバーラップ式の紙葉類繰り出し装置では、図11に示したようなオーバーラップによる1枚目の紙葉類111の波状の折り曲げと、図10のθで示したセパレータローラ150に沿った折り曲げの3次元的な変形のために、紙葉類の見かけの剛性が一層大きくなって、紙幣先端の剛性が思いのほか高くなって紙幣先端ガレや折れが発生し易くなる。
【0023】
紙葉類が折れたりガレたりすると、図12に示すように、紙幣(1枚目の紙葉類111)の見た目を損ない、更に悪い場合には、途中の搬送経路で引っ掛かったりして機械の停止を招き、ATM無人店舗等では致命的な障害となってしまう。
【0024】
また、前述のようにオーバーラップ部における紙幣の3次元的な変形によって1枚目紙葉類が2枚目紙葉類を押しつける力も大きくなって、2枚目紙葉類に与える搬送力が大きくなってしまい、1枚目紙葉類につられて2枚目紙葉類が一緒にセパレータローラ150を乗り越えてしまう重送、連鎖といった障害が起きてしまう確率が高くなる。
【0025】
このような現象が起きると、たとえば金融機関の現金自動預け払い機などにおいては、払い出しに時間がかかるようになってしまう。印字装置などにおいては、紙葉類が余計に出てしまったり、紙詰まりの原因になってしまったりする。一度紙詰まりを起こすと、人手を煩わせることになり事務効率の低下を引き起こす。従って紙葉類繰り出し装置において、繰り出しが正確に一枚ずつ行われないと、大きな損失や不利益を引き起こしてしまう。
【0026】
これらの問題を解決するには、紙幣先端がセパレータローラに突き刺さらないように、セパレータローラのゴム硬度を高くして硬くすれば良いが、硬いゴムにすると摩擦力が低下して、2〜3枚目の紙幣もセパレータローラを容易に通過してしまい、重送・連鎖が発生し易くなってしまう。
【0027】
このように紙幣先端のガレと、重送・連鎖の防止とは、トレードオフの関係にあるため、両方のバランスを取った所にセパレータの摩擦係数やオーバーラップ量を調整するのであるが、バランスを取っただけでは、先端ガレ・キズ及び重送・連鎖の障害を解消出来ず、セパレータローラに搬送の機能を持たせたまま、コストをかけずにこの問題を解決する方法は無かった。
【0028】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その課題は、低コストで、紙葉類の先端ガレを防止しながら一枚ずつ正確に繰り出すことができる信頼性の高い紙葉類繰り出し装置を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
図1は請求項1記載の発明の原理図である。(a)図は紙葉類がセパレータに当接した状態を示し、(b)図は紙葉類が分離された状態を示している。
【0030】
図において、1は積層された複数枚の紙葉類のうち1枚目の紙葉類5を搬送路へ繰り出すために1枚目の紙葉類5に接触しながら回転するフィードローラである。
【0031】
7はフィードローラ1の紙葉類との接触面よりもフィードローラ1の内側に紙葉類との接触面が位置するように、フィードローラ1に対してオーバーラップして配置されたセパレータである。
【0032】
9は紙葉類をセパレータ7の紙葉類接触面に案内する案内板である。
【0033】
そして、セパレータ7の紙葉類接触面は、同じ材質でなると共に、紙葉類の先端が最初に接触する部分の硬度を他の部分より高く設定してある。図においては、セパレータ7の紙葉類接触面は、紙葉類の先端が最初に接触し、硬度が高いH部と、H部より硬度が低いS部とが形成されている。
【0034】
(a)図に示すように、フィードローラ1が回転することにより、1枚目の紙葉類5を搬送する。従来例と同様に,2枚目、場合によっては3枚目の紙葉類も1枚目の紙葉類5の進行に引きずられて搬送される。そして、案内板9に案内されてフィードローラ1とセパレータ7のオーバーラップ間に進入してゆく。
【0035】
一般に、同じ材質であるならば硬いもの程滑りやすくなる傾向がある。
【0036】
紙葉類の先端は最初に、セパレータ7のH部に衝突する。硬度が高く、紙葉類の進行阻止力が弱く、紙葉類先端が突き刺さったり、キズがついたり、ガレたりすることなく搬送される。そして、紙葉類の搬送が進むと、(b)図に示すように、紙葉類の先端は、セパレータ7のS部に接触してゆく。S部は、硬度が低く紙葉類の進行阻止力が強く、複数枚の紙葉類の進行を阻止する。そして、フィードローラ1の紙葉類搬送力は、セパレータ7のS部における紙葉類の進行阻止力より強いので、1枚目の紙葉類5のみが繰り出されてゆく。
【0037】
上記構成によれば、紙葉類の先端部分が、セパレータ7と衝突することによりガレたり傷ついたりすることなく、1枚ずつ正確に繰り出すことができ、信頼性が高い。
【0038】
請求項2記載の発明は、前記セパレータは、前記紙葉類を繰り出す方向の回転が禁止され、円筒状の摩擦部材と、該摩擦部材の内筒部に嵌合し、その外面には、前記摩擦部材の内筒面に当接する当接部と、前記摩擦部材の内筒面との間に間隙が形成される間隙形成部とが少なくとも1組形成された芯材と、を有するローラであることを特徴とする請求項1記載の紙葉類繰り出し装置である。
【0039】
セパレータを前記紙葉類を繰り出す方向の回転が禁止されたローラとすることで、ローラを繰り出方向と逆回転させることにより、搬送ローラとして機能させることができる。
【0040】
円筒状の摩擦部材と、該摩擦部材の内筒部に嵌合し、その外面には、前記摩擦部材の内筒面に当接する当接部と、前記摩擦部材の内筒面との間に間隙が形成される間隙形成部とが少なくとも1組形成された芯材とを有することで、芯材の当接部に対向する摩擦部材の部分は剛性が高くなり、芯材の間隙形成部に対向する摩擦部材の部分は剛性が低くなる。
【0041】
請求項3記載の発明は、前記芯材の間隙形成部と、前記摩擦部材の内筒面との間の間隙に、前記摩擦部材の剛性より低い剛性の部材を充填したことを特徴とする請求項2記載の紙葉類繰り出し装置である。
【0042】
前記芯材の間隙形成部と、前記摩擦部材の内筒面との間の間隙に充填する部材の剛性を選択することにより、所望の硬度を得ることができる。
【0043】
又、摩擦部材がそれ自身で円筒形状を保持できない剛性であっても、前記摩擦部材の内筒面との間の間隙に充填する部材の剛性を選択することにより、ローラとしての機能を果たすことができる。
【0044】
請求項4記載の発明は、前記摩擦部材は、円筒形状を保持できる剛性を有し、前記芯材の間隙形成部と、前記摩擦部材の内筒面との間の間隙には、空気が介在していることを特徴とする請求項2記載の紙葉類繰り出し装置である。
【0045】
請求項3記載の発明に比べ、前記摩擦部材の内筒面との間の間隙に充填する部材が不要となるので、製造の手間が少なくなる。
【0046】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態例)
図2は第1の実施の形態例の紙葉類繰り出し装置の構成図、図3は図2の右側面図、図4は図2のセパレータローラの拡大図である。尚、本実施の形態例と従来例との相違点は、セパレータ部分であり、他の部分は同一なので、同一部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0047】
図2及び図4に示すように、セパレータローラ250は、軸251と、芯材としてのローラカラー253と、摩擦部材としてのゴム輪252とから構成される。軸251は繰り出し方向には回転が禁止され、逆方向には回転可能となっている。軸251には、樹脂製のローラカラー253が固着されている。このローラカラー253は、薄い円筒状のゴム輪252の内筒部が嵌合している。
【0048】
ローラカラー253の外面には、ゴム輪252の内筒面に当接する当接部255と、ゴム輪252の内筒面との間に間隙が形成される間隙形成部256とが少なくとも1組、本実施の形態例では4組形成されている。さらに、ローラカラー253の間隙形成部256と、ゴム輪252の内筒面との間の間隙に、ゴム輪252の剛性より低い剛性の部材、本実施の形態例では、スポンジ258が充填されている。
【0049】
よって、ゴム輪252の外筒面で、ローラカラー253の当接部255と対抗する部分は、硬いゴムと等価となり、硬度が高いH部が形成され、ローラカラー253の間隙形成部256と対抗する部分には、柔らかいゴムと等価となり、H部より硬度が低いS部が形成される。そして、セパレータローラ250の硬度が高いH部に、搬送されてきた紙葉類が最初に当接するようにセパレータローラ250は配設されている。
【0050】
尚、本実施の形態例でのゴム輪252は、その下層の剛性が表面に良く現れるよう厚さ0.8mmとした。
【0051】
次に、上記構成の作動を図5及び図6を用いて説明する。図5は紙葉類がセパレータローラに当接した状態を示し、図6は紙葉類が分離された状態を示している。
【0052】
図5に示すように、最初にピックローラ120、続いてフィードローラ140により繰り出された複数枚の紙葉類(本実施の形態例では、1枚目の紙葉類111、2枚目の紙葉類112、3枚目の紙葉類113とする)は、ビルスライダ170に案内されて搬送され、フィードローラ140とセパレータローラ250のオーバーラップ間に進入する。前述したようにセパレータローラ250は紙葉類111、紙葉類112、紙葉類113の繰り出し方向には回転できないので、紙葉類111、紙葉類112、紙葉類113の進行を阻止する部材として作用する。
【0053】
オーバーラップ内に進入した紙葉類111、紙葉類112、紙葉類113の先端部は、セパレータローラ250の硬度の高いH部に当接する。H部は、紙葉類の進行阻止力が弱く、紙葉類先端が突き刺さったり、キズがついたり、ガレたりすることなく紙葉類111、紙葉類112、紙葉類113は搬送される。
【0054】
そして、図6に示すように、紙葉類111、紙葉類112、紙葉類113の先端は、セパレータローラ250のS部に接触してゆく。H部より硬度が低いS部は、紙葉類の進行阻止力が強く、複数枚の紙葉類(紙葉類112、紙葉類113)が来てもその進行を十分に阻止する。そして、フィードローラ140の紙葉類搬送力は、セパレータローラ250のS部における紙葉類の進行阻止力より強いので、1枚目の紙葉類111のみが繰り出されてゆく。
【0055】
このような構成によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)紙葉類111、紙葉類112、紙葉類113の先端部分が、セパレータローラ250と衝突することによりガレたり傷ついたりすることなく、1枚ずつ正確に繰り出すことができ、信頼性が高い。
(2)セパレータを紙葉類111、紙葉類112、紙葉類113を繰り出す方向の回転が禁止されたセパレータローラ250とすることで、セパレータローラ250を繰り出方向と逆回転させることにより、搬送ローラとして機能させることができる。
(3)ローラカラー253の間隙形成部256と、ゴム輪252の内筒面との間の間隙に充填する部材の材質を選定することにより、S部の所望の硬度を得ることができる。
(4)ゴム輪252がそれ自身で円筒形状を保持できない剛性であっても、ローラカラー253の間隙形成部256と、ゴム輪252の内筒面との間の間隙に充填する部材の材質を選定することにより、ローラとしての機能を果たすことができる。
(第2の実施の形態例)
本実施の形態例と第1の実施の形態例との相違点は、セパレータローラのゴム輪である。第1の実施の形態例のセパレータローラ250のゴム輪252は厚さが0.8mmと薄く、自身の剛性でその円筒形状を保持できないものを用いた。本実施の形態例では、図7に示すように、セパレータローラ350のゴム輪352の厚さを自身の剛性でその円筒形状を保持できる程度のものを選択した。そして、ローラカラー253の間隙形成部256と、ゴム輪352の内筒面との間の間隙には、何も充填せず、空気を介在させた。
【0056】
このような構成でも、第1の実施の形態例と同様な効果を得ることができる上に、スポンジ等を充填する手間がなくなり、コストダウンを図ることができる。
【0057】
尚、本発明は、上記実施の形態例に限定するものではない。上記実施の形態例では、セパレータとして一方向の回転を禁止されたセパレータローラ250、セパレータローラ350を用いた例で説明したが、固定されたセパレータでも適用可能である。
【0058】
【発明の効果】
以上述べたように請求項1記載の発明によれば、セパレータの紙葉類接触面は、同じ材質でなると共に、紙葉類の先端が最初に接触する部分の硬度を他の部分より高く設定したことにより、紙葉類の先端部分が、セパレータと衝突することによりガレたり傷ついたりすることなく、1枚ずつ正確に繰り出すことができ、信頼性が高くなる。
【0059】
請求項2記載の発明によれば、セパレータを前記紙葉類を繰り出す方向の回転が禁止されたローラとすることで、セパレータローラ150を繰り出方向と逆回転させることにより、搬送ローラとして機能させることができる。
【0060】
円筒状の摩擦部材と、該摩擦部材の内筒部に嵌合し、その外面には、前記摩擦部材の内筒面に当接する当接部と、前記摩擦部材の内筒面との間に間隙が形成される間隙形成部とが少なくとも1組形成された芯材とを有することで、
芯材の当接部に対向する摩擦部材の部分は剛性が高くなり、芯材の間隙形成部に対向する摩擦部材の部分は剛性が低くなる。
【0061】
請求項3記載の発明によれば、前記芯材の間隙形成部と、前記摩擦部材の内筒面との間の間隙に充填する部材の剛性を選択することにより、好適な硬度を得ることができる。
【0062】
又、摩擦部材が円筒形状を保持できない剛性であっても、前記摩擦部材の内筒面との間の間隙に充填する部材の剛性を選択することにより、ローラとしての機能を果たすことができる。
【0063】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明に比べ、前記摩擦部材の内筒面との間の間隙に充填する部材が不要となるので、製造の手間が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の発明の原理図である。
【図2】第1の実施の形態例の紙葉類繰り出し装置の構成図である。
【図3】図2の右側面図である。
【図4】図2のセパレータローラの拡大図である。
【図5】図2の作動を説明する図で、紙葉類がセパレータローラに当接した状態を示している。
【図6】図2の作動を説明する図で、紙葉類が分離された状態を示している。
【図7】第2の実施の形態例のセパレータローラの拡大図である。
【図8】従来の紙葉類繰り出し装置の構成図である。
【図9】図8の右側面図である。
【図10】図8の作動を説明する図である。
【図11】図9の作動を説明する図である。
【図12】問題点を説明する図である。
【符号の説明】
1 フィードローラ
7 セパレータ

Claims (4)

  1. 積層された複数枚の紙葉類のうち1枚目の紙葉類に接触し、前記1枚目の紙葉類を搬送するフィードローラと、
    該フィードローラの前記紙葉類との接触面よりもフィードローラの内側に前記紙葉類との接触面が位置するように、前記フィードローラに対してオーバーラップして配置され、前記1枚目の紙葉類と共に重送された紙葉類を分離するセパレータと、
    を有する紙葉類繰り出し装置において、
    前記セパレータの紙葉類接触面は、前記紙葉類の先端が最初に接触する部分の硬度が他の部分より高いことを特徴とする紙葉類繰り出し装置。
  2. 前記セパレータは、
    前記紙葉類を繰り出す方向の回転が禁止され、
    円筒状の摩擦部材と、
    該摩擦部材の内筒部に嵌合し、その外面には、前記摩擦部材の内筒面に当接する当接部と、前記摩擦部材の内筒面との間に間隙が形成される間隙形成部とが少なくとも1組形成された芯材と、
    を有するローラであることを特徴とする請求項1記載の紙葉類繰り出し装置。
  3. 前記芯材の間隙形成部と、前記摩擦部材の内筒面との間の間隙に、前記摩擦部材の剛性より低い剛性の部材を充填したことを特徴とする請求項2記載の紙葉類繰り出し装置。
  4. 前記摩擦部材は、円筒形状を保持できる剛性を有し、
    前記芯材の間隙形成部と、前記摩擦部材の内筒面との間の間隙には、空気が介在していることを特徴とする請求項2記載の紙葉類繰り出し装置。
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