JP6340475B2 - 紙葉類分離装置及び紙葉類分離方法 - Google Patents

紙葉類分離装置及び紙葉類分離方法 Download PDF

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Description

本発明は、紙葉類分離装置及び紙葉類分離方法に関する。
ATM(Automated Teller Machine)等の紙幣取扱装置は、入金された紙幣を一時的に収容する紙幣収容装置を含む。この種の紙幣収容装置は、紙幣を収容した後、集積された紙幣を1枚ずつ分離しながら繰り出す紙幣分離装置を有する。
図12は、従来の紙幣分離装置において、分離ローラと繰り出しローラとによって紙幣を搬送する動作を説明するための模式図である。図12に示すように、従来の紙幣分離装置111は、収容部114に集積された紙幣102を1枚ずつ分離して繰り出すための一組の分離ローラ116と繰り出しローラ117を有する。紙幣分離装置111では、収容部114の送出口114aから搬送路114bに沿って紙幣102が送り出される。このとき、送出口114aから分離ローラ116へ送られる複数枚の紙幣102は、分離ローラ116に近づく方向に対して、階段状に互いに位置をずらして重なった状態で送られる。そして、紙幣分離装置111では、収容部114内に集積された複数枚の紙幣102が1枚ずつ分離されるとき、分離ローラ116に向かって進行する紙幣102の前端が、分離ローラ116の周面に接触する。紙幣102の前端は、分離ローラ116の周面に接触した後、重なった紙幣102同士の摩擦力によって、分離ローラ116と繰り出しローラ117とが接する接触部120まで送られる。接触部120に送られた紙幣102は、停止した分離ローラ116に対して繰り出しローラ117が回転することによって、接触部120を通って搬送されて、紙幣分離装置111の外部へ送られる。
また、紙幣を搬送するために用いられるローラとしては、金属製の基準ローラの周面に形成されたリング溝に、ゴムリングが取り付けられた構成が知られている。このように構成された基準ローラは、紙幣の厚みを検知する鑑別部において、検知ローラとの間に紙幣を挟んで搬送するために用いられている。
特開2014−47073号公報
ところで、従来の紙幣分離装置111で用いられている分離ローラ116は、周面の全体がゴム材料によって形成されており、繰り出しローラ117との接触部120に複数枚の紙幣102が重なって搬送されることを防止するために、周面全域において高い摩擦係数が確保されている。また、分離ローラ116の軸方向A(図15参照)における幅は、繰り出しローラ117の幅よりも大きく形成されている。このため、接触部120では、分離ローラ116の周面の軸方向(幅方向)Aにおける中央部に、繰り出しローラ117の周面が接触している。
一般に紙幣分離装置111では、収容部114側から進行する紙幣102の前端が、接触部120近傍の接点P1で、分離ローラ116の周面に接することで、紙幣102の重なりを抑え、1枚の紙幣102の前端が接触部120の接点P0に導かれ、紙幣102が適正に繰り出される。しかし、収容部114の送出口114aは、収容部114内から紙幣102をスムーズに送り出すために、紙幣102の厚み及び長辺方向の長さよりも大きく形成されている。このため、紙幣分離装置111では、図12に示すように、収容部114側から進行する紙幣102の前端が、接触部120近傍に対して収容部114側に離れた接点P2で、分離ローラ116の周面に接触する場合がある。このような場合、ゴム製の分離ローラ116を用いているので、紙幣102と分離ローラ116の周面との摩擦力が紙幣102の前端に大きく作用し、紙幣102の進行が止まってしまうことがある。その結果、分離ローラ116と繰り出しローラ117との間に紙幣102が異常な状態で引き込まれ、紙詰まり(以下、ジャムと称する。)を招く問題がある。
加えて、従来の紙幣分離装置111では、分離ローラ116の軸方向Aにおける両端部の端面側の角(エッジ)に、紙幣102の前端が接触したときに、エッジとの摩擦力によって紙幣102が止まり、紙幣102の適正な送り方向に対して紙幣102が斜めに送られる斜行が発生してしまうことがある。その結果、斜行した紙幣102が分離ローラ116と繰り出しローラ117との間に引き込まれて、ジャムが発生する問題がある。
このような問題の対策として、紙幣102の前端の進行を案内するローラカバーを用いる構成が提案されている。図13及び図14は、関連技術の紙幣分離装置が有するローラカバーの金属板を説明するための斜視図及び断面図である。図15は、関連技術の紙幣分離装置が有する分離ローラと金属板を示す斜視図である。
図13及び図14に示すように、関連技術の紙幣分離装置211は、収容部114から接触部120に向かって進入する紙幣102の前端を案内するローラカバー131を備える。ローラカバー131は、樹脂製のガイド部132と、ガイド部132に支持された金属板133と、を有する。ローラカバー131は、分離ローラ116を覆うように、収容部114側に隣接して設けられている。ガイド部132は、収容部114内から分離ローラ116近傍まで延びており、分離ローラ116の周面に沿って湾曲された曲面132aを有する。収容部114に集積された紙幣102は、ガイド部132の曲面132aに沿って分離ローラ116近傍まで案内される。図14及び図15に示すように、金属板133は、分離ローラ116の周面に沿って湾曲して配置されている。また、金属板133は、分離ローラ116の周面における、収容部114側の端部から接触部120近傍までの範囲を覆っている。これにより、金属板133は、収容部114側に近い位置で、紙幣102の前端が分離ローラ116の周面に接触することを防いでいる。
図16は、関連技術の紙幣分離装置211において、分離ローラ116と繰り出しローラ117とによって紙幣102を搬送する動作を説明するための模式図である。図16に示すように、収容部114側から接触部120近傍までの範囲で、分離ローラ116の周面に向かって進行する紙幣102の前端は、金属板133の外側の面に沿って滑ることで、紙幣102の前端が分離ローラの周方向に沿って接触部120へ導かれる。また、紙幣102の前端が、収容部114側に近い接点P2で分離ローラ116の周面に向かって進行した場合でも、紙幣102の前端が金属板133に沿って滑り、接点P1に案内されるので、接触部120の接点P0にスムーズに導かれる。したがって、ローラカバー131の金属板133は、紙幣102を適正に分離する補助を担っている。このように、金属板133は、紙幣102の前端と分離ローラ116の周面との摩擦力で分離ローラ116の周面に紙幣102の前端が引っ掛かり、紙幣102の進行が妨げられ、紙幣102が止まることを防いでいる。
しかしながら、上述した関連技術の紙幣分離装置211で用いる金属板133は、厚みが0.2mm程度に形成されており、分離ローラ116の周面に沿う所望の円弧状に湾曲されている。このような金属板133を、樹脂材料によって成形することが考えられるが、樹脂材料を用いた成形では、金属板133と同程度に薄く形成し、金属板133の端部のように先端が尖る形状に形成することが困難である。また、金属板133は、紙幣102が衝突しても撓まない程度の所定の剛性を保つように配置するために、分離ローラ116の軸方向における金属板133の両側が、ガイド部132に固定されている。このため、金属板133を用いる紙幣分離装置211は、金属板133を所望の円弧状に形成すると共にガイド部132に取り付けることで、製造コストの増大を招いている。
また、紙幣102の分離時の斜行やジャムを十分に防ぐ観点では、分離ローラ116の周面における、収容部114側から接触部120近傍までの領域を金属板133によって覆うことが望ましい。一方で、紙幣分離装置211では、ジャムの発生時、紙幣102の繰り出し方向とは逆向きに紙幣102を逆送することで、分離ローラ116と繰り出しローラ117との間から紙幣102を取り除いている。そのため、金属板133によって分離ローラ116の周面を覆う範囲を接触部120近傍まで延ばした場合には、紙幣102を逆送したときに、紙幣102の後端が金属板133に引っ掛かりやすくなってしまう。その結果、逆送される紙幣102によって金属板133がめくれやすくなり、詰まった紙幣102をスムーズに取り除くことが困難になる。したがって、このような影響も考慮して、金属板133を、分離ローラ116の周方向に対する所定の位置に位置決めする調節作業、すなわち金属板133が分離ローラ116の周面を覆う量を適正に調節する作業が煩雑になり、製造コストの更なる増大を招く要因にもなっている。
加えて、紙幣102の前端が分離ローラ116のエッジに接触したときに紙幣102が止まることを抑えるために、分離ローラ116の両端面側のエッジを、円弧状に丸める面取り加工(R面取り加工)を施す対策が採られている。しかし、分離ローラ116毎に1つずつ、両端面側のエッジのR面取り加工を行っており、加工コストもかさんでいる。
以上のように、関連技術の紙幣分離装置211では、ローラカバー131の一部を金属板133によって形成し、金属板133の位置調節を行い、分離ローラ116のエッジのR面取り加工を行うことで、紙幣102の斜行やジャムを防ぐことが可能になる。しかし、これらのすべてを行うことによって、製造コストの増大を招いている。
また、特許文献1に記載された基準ローラを、分離ローラとして適用した場合、基準ローラの周面から突出するゴムリングが紙幣に接触し、ゴムリングの両側の周面が紙幣に接触しにくい。このため、基準ローラでは、紙幣の前端を基準ローラの周面に沿って滑らせることができず、紙幣が斜行する問題が残り、ジャムを防ぐ作用が得られない。したがって、特許文献1に記載された技術では、紙幣を適正に分離することができず、基準ローラを分離ローラとして採用することは不適当である。
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、紙葉類を適正に分離することを可能にし、紙葉類の斜行やジャムを防ぐことができる紙葉類分離装置及び紙葉類分離方法を提供することを目的とする。
本願の開示する紙葉類分離装置の一態様は、紙葉類を収容する収容部に集積された前記紙葉類を送るピックアップローラと、前記ピックアップローラによって送られる前記紙葉類の厚み方向において前記紙葉類を挟んで前記ピックアップローラ側とは反対側に配置され、前記収容部から非案内状態で送られた前記紙葉類が接する分離ローラと、前記分離ローラと接して配置され、停止した前記分離ローラに対して回転することによって前記紙葉類を1枚ずつ分離して搬送する繰り出しローラと、を備える。前記分離ローラは、前記繰り出しローラと接する接触部に対する前記収容部側において、前記繰り出しローラに対向する周面の領域全体が、前記収容部から進行する前記紙葉類が直接接するように露出し、軸方向における両端部に前記紙葉類が非圧接状態で摺接され、前記軸方向において前記両端部が中央部よりも摩擦係数が小さい材料によって形成されると共に前記両端部の直径が前記中央部の直径と等しい。
本願の開示する紙葉類分離装置の一態様によれば、紙葉類を適正に分離することを可能にし、紙葉類の斜行やジャムを防ぐことができるという効果を奏する。
図1は、実施例の紙幣取扱装置全体を模式的に示す斜視図である。 図2は、実施例の紙幣取扱装置を説明するための模式的な断面図である。 図3は、実施例の紙幣分離装置を模式的に示す断面図である。 図4は、実施例の紙幣分離装置が有する分離ローラと繰り出しローラを示す斜視図である。 図5は、実施例の紙幣分離装置が有する分離ローラと繰り出しローラを拡大して示す斜視図である。 図6は、実施例の紙幣分離装置が有する分離ローラと繰り出しローラを示す断面図である。 図7は、実施例の紙幣分離装置が有する分離ローラを説明するための斜視図である。 図8は、実施例の紙幣分離装置が有する分離ローラの寸法を説明するための側面図である。 図9は、実施例の紙幣分離装置において、分離ローラと繰り出しローラとによって紙幣を搬送する動作を説明するための模式図である。 図10は、実施例の紙幣分離装置において、分離ローラへ紙幣が送られる状態を説明するための模式図である。 図11は、実施例の紙幣分離装置において、分離ローラへ紙幣同士の全体が重なって送られる状態を説明するための模式図である。 図12は、従来の紙幣分離装置において、分離ローラと繰り出しローラとによって紙幣を搬送する動作を説明するための模式図である。 図13は、関連技術の紙幣分離装置が有するローラカバーの金属板を説明するための斜視図である。 図14は、関連技術の紙幣分離装置が有するローラカバーの金属板を説明するための断面図である。 図15は、関連技術の紙幣分離装置が有する分離ローラと金属板を示す斜視図である。 図16は、関連技術の紙幣分離装置において、分離ローラと繰り出しローラとによって紙幣を搬送する動作を説明するための模式図である。
以下に、本願の開示する紙葉類分離装置及び紙葉類分離方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例によって、本願の開示する紙葉類分離装置及び紙葉類分離方法が限定されるものではない。
[実施例]
(紙幣取扱装置の構成)
図1は、実施例の紙幣取扱装置全体を模式的に示す斜視図である。図2は、実施例の紙幣取扱装置を説明するための模式的な断面図である。
図1及び図2に示すように、実施例に係る紙幣取扱装置1は、紙幣2を入出金する入出金部3と、入出金部3に入金された紙幣2を一時的に収容する第1の一時収容部4と、第1の一時収容部4から搬送された紙幣2を鑑別する鑑別部5と、鑑別部5から搬送された紙幣2を一時的に収容する第2の一時収容部6と、を備える。また、紙幣取扱装置1は、鑑別部5から搬送された紙幣2を収容すると共に出金することで紙幣2を還流する還流部7と、厚みや長さが異常な紙幣2や劣化(破損)した紙幣2を格納するリジェクト部8と、を備える。
図2に示すように、紙幣取扱装置1において、入出金部3から入金された紙幣2は、第1の一時収容部4に収容された後、鑑別部5で鑑別される。鑑別部5で鑑別された紙幣2は、第2の一時収容部6に収容されて集積される。このとき、入金された紙幣2を返却処理する場合、第2の一時収容部6に収容された紙幣2は、入出金部3に搬送され、入出金部3から返却される。一方、入金された紙幣2を入金処理する場合、第2の一時収容部6から、再度、第1の一時収容部4に搬送し、第1の一時収容部4から鑑別部5に搬送した後、鑑別部5から還流部7の収容カセット7aに紙幣2の種類毎に収容する。次に、還流部7に収容された紙幣2を出金する場合、還流部7から鑑別部5に搬送した後、鑑別部5から第2の一時収容部6に搬送して収容する。続いて、第2の一時収容部6に収容された紙幣2は、入出金部3に搬送され、入出金部3から出金される。また、入出金部3から入金された紙幣2は、鑑別部5によって厚みや長さや劣化状態が検知され、異常と検知された紙幣2は、鑑別部5からリジェクト部8に搬送されて格納される。
以上のように構成された紙幣取扱装置1に組み込まれた第1の一時収容部4は、図2に示すように、実施例の紙幣分離装置11を含んでいる。また、第1の一時収容部4と同様に、紙幣取扱装置1の還流部7も、実施例の紙幣分離装置11を含んでいる。以下の実施例では、第1の一時収容部4に含まれる紙幣分離装置11を一例として説明する。また、本実施例では、紙葉類の一例として紙幣2を用いるが、紙幣に限定するものではない。
(紙幣分離装置の構成)
図3は、実施例の紙幣分離装置11を模式的に示す断面図である。図3に示すように、実施例の紙幣分離装置11は、収容カセット13と、ピックアップローラ15と、一組の分離ローラ16及び繰り出しローラ17と、を備える。
収容カセット13は、図3に示すように、紙幣2が一時的に収容される収容部14を有する。紙幣分離装置11に搬入された紙幣2は、収容部14内の上下方向に沿って積層されて収容される。また、収容部14には、分離ローラ16に隣接する位置に、集積された紙幣2を送り出すための送出口14aが設けられている。送出口14aは、紙幣2の厚み及び長辺方向の長さよりも大きく形成されており、収容部14内から紙幣2をスムーズに送り出すことが可能になっている。送出口14aを通過した紙幣2は、搬送路14bに沿って送られる。
また、収容カセット13は、収容部14内に集積された複数枚の紙幣2を、厚み方向に対して押圧するステージ13aを有する。ステージ13aは、収容部14内に、上下方向に対して移動可能に設けられている。また、ステージ13aは、図示しない押圧機構の押圧力によって、集積された複数枚の紙幣2の厚み方向において、ピックアップローラ15が配置された下方側に向かって付勢されている。
ピックアップローラ15は、収容部14の底部に隣接して配置されており、回転軸21に支持されている。収容部14内に集積された複数枚の紙幣2のうち、最下位に位置する紙幣2(繰り出し側の紙幣2)は、ピックアップローラ15の周面が接している。ピックアップローラ15は、図示しない駆動機構によって回転されることで、収容部14の最下位に位置する紙幣2を、分離ローラ16と繰り出しローラ17とが接する接触部20側へ移送する。また、図3に示すように、ピックアップローラ15は、コイルバネ22を介して、収容部14内に積層された複数枚の紙幣2の厚み方向、すなわちステージ13aの移動方向に対して移動可能に支持されている。
また、コイルバネ22には、ピックアップローラ15に加わる押圧力を検知する圧力センサ23が設けられている。ステージ13aを押圧する押圧機構は、圧力センサ23が検知した押圧力に基づいて、制御部(不図示)によって制御されている。これにより、収容部14内に集積された紙幣2の枚数に応じた適正な押圧力がピックアップローラ15に加わるように制御されている。その結果、ピックアップローラ15は、収容部14内の複数枚の紙幣2のうち、最下位に位置する1枚の紙幣2のみを適切に移送することが可能になっている。
(分離ローラの構成)
図4は、実施例の紙幣分離装置11が有する分離ローラ16と繰り出しローラ17を示す斜視図である。図5は、実施例の紙幣分離装置11が有する分離ローラ16と繰り出しローラ17を拡大して示す斜視図である。図6は、実施例の紙幣分離装置11が有する分離ローラ16と繰り出しローラ17を示す断面図である。図7は、実施例の紙幣分離装置11が有する分離ローラ16を説明するための斜視図である。
図4〜図6に示すように、紙幣分離装置11には、一組の分離ローラ16と繰り出しローラ17が、収容部14側から進行する紙幣2の長辺方向に対して所定の間隔をあけて二組配置されている。一組の分離ローラ16と繰り出しローラ17は、周面が互いに接する接触部20を有する。そして、分離ローラ16には、紙幣2を収容する収容部14に集積されて収容部14から送られた紙幣2が接する。繰り出しローラ17は、停止した分離ローラ16に対して回転することによって、分離ローラ16との接触部20で、紙幣2を1枚ずつ分離して搬送する。
分離ローラ16は、繰り出しローラ17に対して上方に配置されており、回転軸25に支持されている。分離ローラ16は、収容部14内の紙幣2を分離して搬送するとき、回転せずに停止している。なお、分離ローラ16は、送出口14a付近でジャムが発生したときに、紙幣2を収容部14側へ戻す向きに逆転する繰り出しローラ17の回転に従動して、繰り出しローラ17と共に回転するように構成されてもよい。この構成の場合、分離ローラ16の回転状態と停止状態は、例えばクラッチ機構によって切り替えられる。
また、分離ローラ16は、コイルバネ等の付勢部材によって、繰り出しローラ17に接する方向に付勢されている。このため、分離ローラ16は、接触部20を通って紙幣2が繰り出されるときに、繰り出しローラ17に対して離れる方向に弾性変位する。このとき、分離ローラ16は、繰り出しローラ17との間の接触部20に、1枚の紙幣2の厚みに相当する間隙をあけるように設定されている。
また、収容部14と分離ローラ16との間には、図5及び図6に示すように、収容部14内に集積された紙幣2を、分離ローラ16側へ案内するためのガイド部27が形成されている。ガイド部27は、樹脂材料によって形成されており、収容部14内から分離ローラ16側に向かって延びている。また、ガイド部27は、図6に示すように、分離ローラ16側の端部が、分離ローラ16の周面に近づくように湾曲された曲面27aを有する。これにより、収容部14内に積層された紙幣2は、ガイド部27の曲面27aに沿って滑ると共に、ピックアップローラ15によって送られることで、分離ローラ16側に向かってスムーズに進行する。
分離ローラ16は、図7に示すように、回転軸25の軸方向Aにおける両端部16bが中央部16aよりも摩擦係数が小さい材料によって形成されている。言い換えると、実施例における分離ローラ16は、相対的に高摩擦部である中央部16aと、相対的に低摩擦部である両端部16bとを有する。一例として、分離ローラ16は、回転軸25の軸方向Aにおいて、ゴム材料によって形成された中央部16aと、樹脂材料によって形成された両端部16bと、を有する。
図8は、実施例の紙幣分離装置が有する分離ローラの寸法を説明するための側面図である。また、分離ローラ16は、全体が円柱状に形成されており、図8に示すように、両端部16bの直径D1が中央部16aの直径D1と等しい。すなわち、分離ローラ16は、直径D1の円柱状に形成されている。
中央部16aと両端部16bの直径に関して、ゴム製の中央部16aの直径が、樹脂製の両端部16bよりも大きい場合、紙幣2と樹脂製の両端部16bとが接触しない。このため、後述するように紙幣2の前端が両端部16bの周面に沿って滑らず、ジャムを防止する効果を奏さない。一方、樹脂製の両端部16bの直径が、ゴム製の中央部16aよりも大きい場合、紙幣2とゴム製の中央部16aとが接触しない。このため、ゴム製の中央部16aによって紙幣2を適正に送ることができない。したがって、本実施例では、中央部16aの直径D1と両端部16bの直径D1とが等しくされている点に技術的意義を有する。
なお、実施例における分離ローラ16は、中央部16aの外周側のみがゴム材で形成されており、中央部16aの内周側の部分と両端部16bとが一体に樹脂材料によって形成されている。分離ローラ16の中央部16aを形成するゴム材料としては、繰り出しローラ17を形成するゴム材料よりも硬度が高い材料が用いられる。例えば、繰り出しローラ17を形成するゴム材料は、ウレタンゴム等である。このように中央部16aは、繰り出しローラ17よりも硬度が高いゴム材料によって形成されることで、繰り出しローラ17との接触部20に摩耗が生じたときに分離ローラ16側の周面が削れることを避けている。これにより、接触部20が摩耗したときに繰り出しローラ17を交換し、分離ローラ16の交換が抑えられる。また、分離ローラ16の両端部16bは樹脂材料によって形成されている。例えば、樹脂材料は、POM(ポリアセタール)、PPE(ポリフェニレンエーテル)等が用いられる。
また、両端部16bを形成する材料は、樹脂材料に限定するものではなく、中央部16aを形成するゴム材料よりも摩擦係数を小さくする材料であれば、例えば金属材料やセラミックス等によって形成されてもよい。
また、両端部16bを低摩擦材料によって形成する構成に限定するものではない。分離ローラ16の周面において、中央部16aの周面に比べて、両端部16bの周面の摩擦係数が低くなるように、例えば、低摩擦材料の被膜や低摩擦粒子を含む塗膜、メッキ膜等が形成されてもよい。
また、図7及び図8に示すように、分離ローラ16は、中央部16aの、軸方向Aに対する幅W1が、両端部16bの各幅W2よりも大きく形成されている。これにより、分離ローラ16に接触する紙幣2の前端には、中央部16aによる摩擦力と、両端部16bによる滑り性とが、分離動作に適した比率で協働するように作用する。また、図7に示すように、分離ローラ16の中央部16aの幅W1は、後述する繰り出しローラ17の幅W3よりも大きく形成されている。接触部20では、中央部16aの周面の、軸方向A(幅方向)における中央部分に、繰り出しローラ17の周面が接触している。このように、中央部16aの幅W1は、幅W1の範囲内に繰り出しローラ17の幅W3が位置するように、繰り出しローラ17の幅W3に応じて設定されている。また、両端部16bの幅W2は、所定の剛性が確保されるように設定されている。
また、本実施例における分離ローラ16は、繰り出しローラ17と接する接触部20に対する収容部14側において、繰り出しローラ17に対向する周面の領域全体が、収容部14から進行する紙幣2が直接接するように露出している。すなわち、分離ローラ16は、上述の関連技術における金属板によって覆われていない。このため、分離ローラ16は、繰り出しローラ17の周面に対向する周面の領域において、収容部14側の端部から接触部20までの間にわたって、収容部14から進入する紙幣2の前端が接触可能になっている。
また、分離ローラ16は、樹脂材料によって両端部16bが形成されることで、成形金型を用いた2色成形によって成形することが可能になり、中央部16aと両端部16bが一体に成形されている。これにより、中央部16aと両端部16bとを組み付けて接合する工程を省き、分離ローラ16の製造コストを抑えることが可能になっている。
また、必要に応じて、分離ローラ16の両端部16bの端面側の角(エッジ)が、微小な断面円弧状に形成されてもよく、紙幣2の斜行を更に抑えることが可能になる。この場合、分離ローラ16の両端部16bの端面側のエッジを、R面取り加工を行うことなく、R面を容易に成形することが可能になる。
繰り出しローラ17は、分離ローラ16に対して下方に配置されており、回転軸26に支持されている。また、繰り出しローラ17は、ピックアップローラ15を駆動する駆動機構と連結されており、ピックアップローラ15の回転と連動して回転駆動する。なお、このとき、分離ローラ16は、回転せずに停止している。
繰り出しローラ17は、樹脂材料によって形成された基部17aと、ゴム材料によって形成された弾性部17bとを有しており、基部17aに弾性部17bが嵌め込まれて構成されている。したがって、繰り出しローラ17は、図6に示すように、周方向における一部分のみに、弾性部17bが設けられている。また、繰り出しローラ17の弾性部17bを形成するゴム材料としては、分離ローラ16の中央部16aを形成するゴム材料に比べて、摩擦係数が大きく、かつ硬度が低い材料が用いられている。例えば、繰り出しローラ17の弾性部17bを形成するゴム材料には、シリコンゴムが用いられている。シリコンゴムは、分離ローラ16の中央部16aを形成するウレタンゴムと比べて、粘着力が大きく、摩擦力が大きい材料である。また、繰り出しローラ17の直径は、分離ローラ16全体の直径D1よりも大きく形成されている。
そして、繰り出しローラ17は、制御部によって回転駆動が制御されており、接触部20において分離ローラ16と弾性部17bとが接するように、回転時の位相(回転角)が制御されている。
また、図3に示すように、接触部20に対して、紙幣2の搬送方向における下流側には、接触部20を通過した紙幣2の枚数をカウントし、紙幣2の斜行を検知するための光学センサ28が配置されている。光学センサ28は、検知光を発する発光部28aと、発光部28aが発した検知光を受光する受光部28bとを有する。発光部28aと受光部28bは、接触部20を通過する紙幣2と検出光とが交差するように、紙幣2の搬送経路を挟んで対向して配置されている。また、発光部28a及び受光部28bは、制御部と電気的に接続されており、受光部28bから検知信号が制御部に送られる。制御部は、検知信号に基づいて、収容部14内から繰り出された紙幣2の枚数をカウントし、紙幣2の斜行を検知する。
また、収容カセット13には、収容部14から繰り出される紙幣2の搬送方向において、接触部20に対する下流側に搬送ローラ29群が回転可能に配置されている。搬送ローラ29は、繰り出しローラ17の周面に接触して配置されており、繰り出しローラ17の回転に従動して、繰り出しローラ17と共に回転される。搬送ローラ29は、繰り出しローラ17との間に紙幣2を挟んで搬送することで、紙幣2を紙幣分離装置11の外部へ搬送する。また、収容カセット13の外側に隣接して配置された搬送ローラ29の近傍には、紙幣2の搬送経路を切り替える切り替え部材30が回動可能に設けられている。
なお、本実施例では、収容部14内に集積された複数枚の紙幣2が鉛直下方に向かって押圧されると共に、分離ローラ16が繰り出しローラ17に対して上方側に配置されて構成されたが、このような上下方向に限定するものではない。例えば、分離ローラ16が繰り出しローラ17に対して下方側に配置されてもよく、分離ローラ16と繰り出しローラ17が水平方向に対して並んで配置されてもよい。
(紙幣分離装置の分離動作)
実施例の紙幣分離装置11において分離ローラ16と繰り出しローラ17によって紙幣2を分離する動作について説明する。図9は、実施例の紙幣分離装置11において、分離ローラ16と繰り出しローラ17とによって紙幣2を搬送する動作を説明するための模式図である。図10は、実施例の紙幣分離装置11において、分離ローラ16へ紙幣2が送られる状態を説明するための模式図である。図11は、実施例の紙幣分離装置11において、分離ローラ16へ紙幣2全体が重なって送られる状態を説明するための模式図である。
ここで、紙幣2、分離ローラ16、繰り出しローラ17における相互の間で生じる摩擦力(接触抵抗値)の大小関係について説明する。本実施例において、紙幣2と繰り出しローラ17との間の摩擦力をF1、紙幣2と分離ローラ16の中央部16aとの間の摩擦力をF2、紙幣2と分離ローラ16の両端部16bとの間の摩擦力をF3、重ねられた紙幣2同士の間の摩擦力をF4とする。このとき、紙幣分離装置11における各摩擦力F1〜F4は、F1>F2>F4>F3の関係を満たしている。この関係を満たすことで、紙幣2を適正に分離して搬送することが可能になっている。
紙幣分離装置11では、ステージ13aによって、収容部14内に集積された複数枚の紙幣2が、最下位に位置する紙幣2に接するピックアップローラ15側へ押圧されている。そして、図9及び図10に示すように、収容部14内に集積された紙幣2のうち、最下位に位置する紙幣2を含む複数枚の紙幣2が、ピックアップローラ15によって分離ローラ16側に向かって送られる。また、ピックアップローラ15によって送られた複数枚の紙幣2は、ガイド部27の曲面27aに沿って移動する。続いて、複数枚の紙幣2は、収容部14の送出口14aから搬送路14bに沿って送り出されて、分離ローラ16に向かって進行する。このとき、送出口14aから分離ローラ16へ送られる複数枚の紙幣2は、図10に示すように、分離ローラ16に近づく方向に対して、階段状に互いに位置をずらして重なった状態で送られる。
最下位に位置する紙幣2の前端は、紙幣2の長手方向に対して間隔をあけて配置された2つの分離ローラ16の周面に接触する。このとき、紙幣2の前端は、各分離ローラ16の中央部16aの周面と両端部16bの周面とに接触する。分離ローラ16の周面に接触した紙幣2は、重なった紙幣2同士の摩擦力によって接触部20に向かって送られる。また、このとき、分離ローラ16の周面に接触した紙幣2は、両端部16bの摩擦係数が中央部16aよりも小さいので、両端部16bの周面に沿って滑る。このように、実施例における分離ローラ16は、中央部16aの周面と両端部16bの周面とが協働することで、紙幣2の前端に大きな摩擦力を加えることなく、紙幣2の前端を接触部20に向かって導く。
そして、接触部20に導かれた紙幣2は、停止した分離ローラ16に対して、繰り出しローラ17が回転することによって、接触部20を通って搬送され、搬送経路を通って紙幣分離装置11の外部へ送られる。このように、中央部16aの摩擦力が相対的に小さい分離ローラ16に対して、摩擦力が相対的に大きい繰り出しローラ17が回転することで、分離ローラ16と繰り出しローラ17との摩擦力の差によって、重なった紙幣2の最下位の紙幣2のみを分離して搬送する。したがって、分離ローラ16に向かって送られた紙幣2は、接触部20の接点P0において1枚ずつ分離されて搬送される。
また、本実施例においても、図9に示すように、収容部14から進行する紙幣2の前端が、分離ローラ16の周面に対して、収容部14側に近い接点P2で接触する場合がある。しかし、このような場合であっても、紙幣2の前端と分離ローラ16との接点は分離ローラ16の両端部16bの周面に沿ってスムーズに滑る。このため、分離ローラ16と接点P2で接触した紙幣2の前端は、分離ローラ16との摩擦力によって止まることなく、分離ローラ16の周面に沿って接点P1にスムーズに移動し、接触部20の接点P0へ導かれる。
したがって、紙幣2の前端は、分離ローラ16の周面における、収容部14側から接触部20の接点P0までの間の領域のいずれの位置で分離ローラ16と接触した場合であっても、両端部16bに沿って接触部20までスムーズに導かれる。つまり、紙幣2の前端と分離ローラ16の周面との接点が、接触部20の接点P0側に向かってスムーズに移る。このため、収容部14内に集積された紙幣2は、1枚ずつ接触部20に到達して、分離ローラ16と繰り出しローラ17によって1枚ずつ適正に分離されて搬送される。
また、分離ローラ16の両端部16bのエッジでの摩擦力も小さいので、紙幣2の前端がエッジに接触した場合であっても、エッジとの摩擦力で紙幣2が斜行することが抑えられ、ジャムの発生が防止される。
また、図11に示すように、収容部14から分離ローラ16に向かって送られた複数枚の紙幣2において、紙幣2同士の全体が重ね合わされた重送状態で搬送される場合がある。このような重送が発生した場合であっても、重ねられた紙幣2同士の間の摩擦力F4よりも、紙幣2と分離ローラ16の中央部16aと間の摩擦力F2が大きいので、複数枚の紙幣2が1枚ずつ接触部20へ送られる。
なお、本実施例において、分離ローラ16を用いて紙幣2を分離する動作とは、ピックアップローラ15によって送られた紙幣2の前端が、分離ローラ16の中央部16aの周面に接触した後の動作に対応する。紙幣2の前端が分離ローラ16に接触した後、重なり合った紙幣2同士の摩擦力によって、1枚の紙幣2の前端が接触部20まで送られる。そして、分離ローラ16を用いて紙幣2を分離する動作は、上述のように接触部20に送られた紙幣2を、停止した分離ローラ16に対して繰り出しローラ17が回転することで、接触部20から1枚ずつ分離して搬送する動作を指している。なお、収容部14に1枚の紙幣2のみが収容された場合には、集積されていない1枚の紙幣2が分離ローラ16によって送られることになる。本実施例では、このような場合の動作も含めて、分離ローラ16を用いて、収容部14に集積された紙幣2を1枚ずつ分離する動作と称する。
(紙幣分離装置を用いた紙幣分離方法)
実施例の紙幣分離方法は、収容部14に集積された紙幣2を分離ローラ16へ送る第1のステップと、分離ローラ16と接する接触部20に紙幣2を挟み、停止した分離ローラ16に対して回転する繰り出しローラ17によって紙幣2を1枚ずつ分離して搬送する第2のステップと、を有する。第2のステップでは、繰り出しローラ17と接する接触部20に対する収容部14側において、繰り出しローラ17に対向する周面の領域全体が、収容部14から進行する紙幣2が直接接するように露出した分離ローラ16を用いる。また、第2のステップでは、軸方向Aにおける両端部16bが中央部16aよりも摩擦係数が小さい材料によって形成されると共に両端部16bの直径D1が中央部16aの直径D1と等しい分離ローラ16を用いる。
(実施例の効果)
実施例の紙幣分離装置11は、軸方向Aにおける両端部16bが中央部16aよりも摩擦係数が小さい材料によって形成されると共に両端部16bの直径D1が中央部16aの直径D1と等しくされた分離ローラ16を備える。これによって、紙幣2を適正に分離することを可能にし、紙幣2の斜行やジャムを防ぐことできる。また、分離ローラ16は、繰り出しローラ17と接する接触部20に対する収容部14側において、繰り出しローラ17に対向する周面の領域全体が、収容部14から進行する紙幣2が直接接するように露出している。つまり、分離ローラ16は、関連技術における金属板によって収容部14側から接触部20近傍まで覆われていないので、ジャム時に紙幣2を逆送させたときに、紙幣2をスムーズに取り除き、ジャムを容易に解消することができる。
また、実施例によれば、関連技術における金属板133を用いることなく分離動作の信頼性を確保することが可能になる。したがって、紙幣分離装置11の製造コストを低減することを可能にし、紙幣分離装置11の生産性を高めることにもつながる。
また、実施例における分離ローラ16は、ゴム材料によって形成された中央部16aと、樹脂材料によって形成された両端部16bと、を有する。このように両端部16bを樹脂材料によって成形することで、両端部16bのエッジのR面取り加工が不要になり、分離ローラ16の加工コストを低減することができる。
また、分離ローラ16をゴム材料と樹脂材料とによって形成することで、中央部16aと両端部16bとを一体成形することが可能になり、分離ローラ16の製造コストを更に低減することができる。
また、実施例における分離ローラ16は、中央部16aの、軸方向Aに対する幅W1は、両端部16bの各幅W2よりも大きい。これにより、分離ローラ16に接触する紙幣2の前端に、中央部16aによる摩擦力と、両端部16bによる滑り性とを、分離動作に適した比率で協働するように作用させることが可能になる。
なお、本実施例では、樹脂材料によって形成された両端部16bが分離ローラ16の周方向における全周にわたって形成されたが、この構成に限定されるものではない。例えば、分離ローラ16の回転時の位相を制御するように構成された場合には、分離ローラ16の両端部16bの周方向の一部分のみが、樹脂材料によって形成される構成が採られてもよく、本実施例と同様の効果を奏することができる。
また、実施例の紙幣分離装置11は、上述した紙幣取扱装置1の第1の一時収容部4に適用される一例として説明したが、紙幣分離装置11を利用する構成を限定するものではない。例えば、紙幣取扱装置1の還流部7(リサイクルユニット)に含まれる紙幣分離装置として適用されてもよく、本実施例と同様の効果を得ることができる。
1 紙幣取扱装置
2 紙幣
11 紙幣分離装置
14 収容部
16 分離ローラ
16a 中央部
16b 両端部
17 繰り出しローラ
20 接触部
P0,P1,P2 接点
D1 直径
W1,W2,W3 幅

Claims (5)

  1. 紙葉類を収容する収容部に集積された前記紙葉類を送るピックアップローラと、
    前記ピックアップローラによって送られる前記紙葉類の厚み方向において前記紙葉類を挟んで前記ピックアップローラ側とは反対側に配置され、前記収容部から非案内状態で送られた前記紙葉類が接する分離ローラと、
    前記分離ローラと接して配置され、停止した前記分離ローラに対して回転することによって前記紙葉類を1枚ずつ分離して搬送する繰り出しローラと、を備え、
    前記分離ローラは、前記繰り出しローラと接する接触部に対する前記収容部側において、前記繰り出しローラに対向する周面の領域全体が、前記収容部から進行する前記紙葉類が直接接するように露出し、軸方向における両端部に前記紙葉類が非圧接状態で摺接され、前記軸方向において前記両端部が中央部よりも摩擦係数が小さい材料によって形成されると共に前記両端部の直径が前記中央部の直径と等しい、紙葉類分離装置。
  2. 前記分離ローラは、前記分離ローラの軸方向において、ゴム材料によって形成された前記中央部と、ゴム材料よりも摩擦係数が小さい樹脂材料によって直径が前記中央部の直径と等しく形成された前記両端部と、を有し、
    前記両端部の、前記軸方向に対する各幅は、前記中央部の幅の1/7である、請求項1に記載の紙葉類分離装置。
  3. 前記分離ローラは、回転時の位相が制御され、
    前記分離ローラの前記両端部は、周方向における一部分が、前記中央部よりも摩擦係数が小さい材料によって形成されている、請求項1または2に記載の紙葉類分離装置。
  4. 前記分離ローラは、前記中央部と前記両端部とが一体成形されている、請求項2に記載の紙葉類分離装置。
  5. 収容部に集積された紙葉類をピックアップローラによって、当該ピックアップローラによって送られる前記紙葉類の厚み方向において前記紙葉類を挟んで前記ピックアップローラ側とは反対側に配置されると共に前記収容部から非案内状態で送られた前記紙葉類が接する分離ローラへ送る第1のステップと、
    前記分離ローラと接する接触部に前記紙葉類を挟み、停止した前記分離ローラに対して回転する繰り出しローラによって前記紙葉類を1枚ずつ分離して搬送する第2のステップと、を有し、
    前記第2のステップでは、前記接触部に対する前記収容部側において、前記繰り出しローラに対向する周面の領域全体が、前記収容部から進行する前記紙葉類が直接接するように露出し、軸方向における両端部に前記紙葉類が非圧接状態で摺接され、前記軸方向において前記両端部が中央部よりも摩擦係数が小さい材料によって形成されると共に前記両端部の直径が前記中央部の直径と等しい前記分離ローラを用いる、紙葉類分離方法。
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