JP2010107896A - 静電荷像現像用トナー、トナーの製造方法及び液温調節装置 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、トナーの製造方法及び液温調節装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 トナーの粗粒が少なく、粒径分布がシャープであり、高画質画像の造形性に適した静電荷像現像用トナーの製造方装置を提供すること。また、さらに帯電量がライフ後半でも下がらず一定であり、トナー消費量が少ないトナー及びトナーの製造方法を提供することである。
【解決手段】 樹脂粒子を含む溶液を用いる静電荷現像用トナーの製造方法において、樹脂粒子を含む溶液を反応させる工程の反応容器の伝熱面積/反応容器の体積が100(1/m)以下であり、該樹脂粒子を含む溶液の反応工程における反応温度を、10分間以上、目標反応温度±1.0℃に保つことを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法である。また、ジャケット付き反応容器を用い、該反応容器が攪拌手段を備え、該反応容器の伝熱面積/該反応容器の体積が100(1/m)以下であり、該反応容器がジャケット内に減圧下で高圧水蒸気を供給することにより加熱される手段及び/又はジャケット内に減圧下で水を供給することにより冷却される手段とを備えて、その手段により反応容器内の液温を制御することを特徴とする装置である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液温を調節する装置、電子写真方式の複写機やプリンター等の画像形成装置における静電荷潜像を現像するための静電荷像現像用トナー、その製造方法及び液温調整装置に関する。
従来、電子写真方式の画像形成方法として、導電性支持体上に感光層を形成した感光体を帯電し、次いで、露光して、露光された部分の電荷を消散させて静電潜像を形成し、露光されていない部分に荷電させたトナーを付着することによってその静電潜像を現像し、得られた可視像を記録紙等の転写材に転写し、加熱、加圧等によってその可視像を転写材に定着する方法が、複写機、プリンター等の画像形成装置において行われている。
そして、トナーは、バインダー樹脂と着色剤、或いは更に帯電制御剤、離型剤等を溶融混練した樹脂組成物を、粉砕、分級する粉砕法により主として製造されているが、近年における画像形成装置の小型化、高速化に伴い、高画像濃度、高解像度、及び高階調等の高画質化を実現し得るトナーが強く求められているのに対して、前記粉砕法により得られるトナーは、粒子形状が不定形であって高解像度化や高階調化等には必ずしも適してはいない。
これに対して、単量体を乳化重合法などで重合して得られた粒径0.05〜0.5μm程度の重合体一次粒子の分散液を、必要に応じて着色剤等の存在下に、凝集剤等を添加し、加熱しつつ混合することによってその重合体一次粒子を適宜存在させた着色剤等と共に凝集させて粒径3〜9μm程度の粒子凝集体とすると共に各粒子凝集体中の重合体一次粒子どうしを融着させる、いわゆる乳化重合凝集法によるトナーが、高解像度及び高階調等の高画質化を実現し得るトナーとして提案されている。
しかし、粒子凝集体の形成、融着を経るトナー製造法においては、凝集や融着に用いる容器内壁への固形物付着が著しく、そのため、付着した固形物を容器内壁から取り除くのに多大の時間を要し、生産性が損なわれている。また、粒子凝集体の形成や融着は分散液の温度を制御して行われるが、容器内壁に固形物が付着すると分散液と熱媒や冷媒との熱伝達が阻害され効率的な温度制御を行う上で好ましくない。
更に、いわゆる乳化重合凝集法によるトナーは高画質化に対する市場の要求にある程度応えているものの、更なる高性能化が要求され、特に、粗大粒子の含有割合の一層の低減、粒径の均一性向上が求められている。
特許文献1では、重合体一次粒子を粒子凝集体とし、粒子凝集体中の重合体一次粒子どうしを融着させて静電荷像現像用トナーを製造する際の反応液の加熱方法として ジャケット付き容器を用い、該ジャケット内に、減圧下で高圧水蒸気を供給して加熱する方法が提案されている。 しかし、特許文献1では、反応液を減圧下で高圧水蒸気を供給して加熱する際、反応液温度が目標反応温度をオーバーシュートし、設定温度に収束するまでに時間を要するため、凝集体粒子が肥大化し、求める粒径のトナーを得ることが困難であった。さらに、製造規模を大きくした場合に、反応液全体の温度にばらつきを生じさせ、局部的な粗粒、微粒を発生させていた。
特開2007−188104号公報
本発明は前述の従来技術に鑑みてなされたもので、トナーの粗粒が少なく、粒径分布がシャープであり、高画質画像の造形性に適した静電荷像現像用トナー、その製造方法及び、その製造装置を提供することを目的とする。また、さらに帯電量がライフ後半でも下がらず一定であり、トナー消費量が少ないトナー、その製造方法及び、その製造装置を提供することを目的とする。
本発明者は鋭意検討の結果、静電荷像現像用トナーを製造する工程において、樹脂粒子を含む溶液を反応させる工程における反応温度に対して、精密な温度コントロールをすることにより、上記課題が解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、以下の通りである。
(1)樹脂粒子を含む溶液を用いる静電荷現像用トナーの製造方法において、樹脂粒子を含む溶液を反応させる工程の反応容器の伝熱面積/反応容器の体積が100(1/m)以下であり、該樹脂粒子を含む溶液の反応工程における反応温度を、10分間以上、目標反応温度±1.0℃に保つことを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法。
(2)目標反応温度がトナー粒子のガラス転移点Tg−20℃以上、Tg以下であることを特徴とする前記(1)に記載の静電荷現像用トナーの製造方法。
(3)トナーの製造方法が湿式重合法であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の静電荷現像用トナーの製造方法。
(4)樹脂粒子を含む溶液を反応させる工程における溶液の温度を、10分間以上、目標反応温度±1.0℃に保つ工程が、トナーの凝集工程であることを特徴とする前記(1)乃至(3)に記載の静電荷現像用トナーの製造方法。
(5)前記(1)乃至(4)に記載の方法で製造されることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(6)トナーの体積平均粒径Dvと個数平均粒径Dnが、Dv/Dn≦1.1であることを特徴とする前記(5)に記載の静電荷像現像用トナー。
(7)ジャケット付き反応容器を用い、該反応容器が攪拌手段を備え、該反応容器の伝熱面積/該反応容器の体積が100(1/m)以下であり、該反応容器がジャケット内に減圧下で高圧水蒸気を供給することにより加熱される手段及び/又はジャケット内に減圧下で水を
供給することにより冷却される手段とを備えて、その手段により反応容器内の液温を制御することを特徴とする装置。
(8)反応容器の総括伝熱係数が300W/m2 ℃以上である前記(7)に記載の装置。
(9)反応容器の肉厚/反応容器材質の熱伝導率が8×10−4℃/W以下である前
記(7)に記載の装置。
(10)前記(7)乃至(9)に記載の装置で製造されることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
(11)トナーの体積平均粒径Dvと個数平均粒径Dnが、Dv/Dn≦1.1であることを特徴とする前記(10)に記載の静電荷像現像用トナー。
本発明によれば、トナーの粗粒が少なく、粒度分布がシャープで、帯電量がライフ後半まで保持され、トナーの消費量の少ない静電荷像現像用トナー、その製造方法、及び、特定の規模以上で前述のような品質の安定したトナーを製造する装置を提供することができる。
以下に本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。
本発明で用いられる装置は、ジャケット付き反応容器を用い、該反応容器が攪拌手段を備え、該反応容器の伝熱面積/体積が100(1/m)以下であり、該反応容器がジャケット内に減圧下で高圧水蒸気を供給することにより加熱する手段及び/又はジャケット内に減圧
下で水を供給することにより冷却する手段とを備えている。
従来、加温する手段としては、ジャケットに温水又は加熱したオイルなどを供給していた。しかし、この方法であると、顕熱加熱であるため、加熱速度が遅く、また、加熱、冷却の切り替えに時間がかかるため、トナーが肥大化したり、粗粒が発生したり、トナー粒度分布がブロードになるなどの問題が生じやすい。また、ジャケット内の温度にムラが発生し、一部分だけトナーの粒径が成長したり、成長しなかったりと、トナー粒子の大きさにばらつきが発生し易かった。
また、冷却する手段として,大気圧下で水などが用いられているが、外気温度などに影響されやすく、冷却効果が一定にならず、品質の安定化に問題が生じる場合があった。
本発明は、加温する手段として減圧下で高圧水蒸気及び/又は、冷却する手段として減圧
下で水を用いることにより、加熱及び冷却速度が速く、ある目標反応温度に液温を保持することができ、粗粒が少なく、粒度分布がシャープなトナーを得ることができるのである。
本発明は、樹脂粒子を含む溶液を用いる静電荷像現像用トナー、トナーの製造方法及び装置に存する。
本発明において「樹脂粒子を含む溶液」とは、トナーを製造する工程において、トナーの構成要件の一つであるバインダー樹脂が水系の溶液に分散又は凝集等し、溶液中に存在する状態であることを指す。
本願発明の樹脂粒子を含む溶液を反応させる反応工程は、水系溶液を用いる湿式重合法に含まれる工程である。具体的には、乳化重合法であれば、重合体一次粒子分散液の製造工程、凝集工程、熟成工程等が挙げられ、懸濁重合法であれば、樹脂を含む重合性単量体組成物懸濁液の調整工程、重合工程等が挙げられ、溶解懸濁法であれば、樹脂を含む分散液の調整工程、該分散液からなる油相を水系媒体中に分散させ乳化分散液を得る工程等が挙げられる。
湿式重合法において、樹脂粒子を含む反応液の温度コントロールは、均一なトナー粒径、形状を得るためには必須であり、本発明の樹脂粒子が水系溶液中に存在する反応工程において、目標反応温度に対して±1℃の範囲に反応液を温度コントロールできることが好ましい。
本発明の方法及び装置は、スケールの大きな反応においても温度コントロールすることができるため、特に産業上のメリットがある。本発明の方法及び装置は、反応容器の伝熱面積/反応容器の体積が100(1/m)以下のスケールである場合に特に好適である。
本発明の製造方法及び装置によって得られるトナーは、少なくともバインダー樹脂及び着色剤を含み、必要に応じ、帯電制御剤、ワックス、その他の添加剤等を含む。
本発明のバインダー樹脂は、従来公知のものを含む広い範囲から選択できる。
バインダー樹脂の製造に用いられる原料の重合性モノマーとしては特に限定はないが、具体的には例えば、スチレン;p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン等のスチレン誘導体;(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリルアミド;N−アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジアルキル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体;塩化ビニル、酢酸ビニル等のビニル化合物;無水マレイン酸;アクリロニトリル;プロピレン、ブタジエン等のアルケン化合物等が好ましい。ここで、「(メタ)アクリル」等の記載は、「アクリル」及び/又は「メタアクリル」を意味し以下同様である。また以下、スチレン及び/又はスチレン誘導体を、単に「スチレン(誘導体)」と略記する。
このうち、(メタ)アクリル酸エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等が好ましく、アクリル酸n−ブチルが特に好ましい。これら重合性モノマーは、単独で用いても複数を混合して用いてもよい。
バインダー樹脂としては、上記重合性モノマーの(共)重合体が好ましいが、スチレン(誘導体)及び(メタ)アクリル酸エステルを含む共重合体、スチレン(誘導体)、(メタ)アクリル酸エステル及び(メタ)アクリル酸を含む共重合体等が特に好ましい。
更に、重合性モノマーとして、架橋をさせるために、多官能性モノマーを使用することもできる。多官能性モノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン;ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート類;ジアリルフタレート等が好ましいものとして挙げられる。また、架橋をさせるための重合性モノマーとしては、反応性基をペンダントに有する重合性モノマー、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチロール(メタ)アクリルアミド、アクロレイン等を用いることも可能である。これらは、単独で用いても複数を混合して用いてもよい。
中でも、バインダー樹脂を良好に架橋させるためには、ラジカル重合性の二官能性モノマーが好ましく、ジビニルベンゼン、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が特に好ましい。
本発明において、重合性モノマーを重合せしめる際に必要であれば、重合開始剤を用いることができる。本発明においては、公知の重合開始剤を、1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。
例えば、過硫酸カリウム、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビスイソ(2,4−ジメチル)バレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、又は、レドックス系開始剤等を使用することができる。これらの内、レドックス系開始剤が好ましい。
該重合開始剤の添加量は目的とする重合度により変化するが、重合性単量体100重量部に対し0.1重量部以上、20重量部以下であることが好ましい。
本発明において、重合性モノマーを水系溶液中に分散させる際に必要であれば、分散安定剤を用いることができる。本発明においては、公知の分散安定剤を1種又は2種以上組み合わせて用いることができる。
例えば無機系酸化物であるリン酸三カルシウム,リン酸マグネシウム,リン酸アルミニウム,リン酸亜鉛,炭酸カルシウム,炭酸マグネシウム,水酸化カルシウム,水酸化マグネシウム,水酸化アルミニウム,メタケイ酸カルシウム,硫酸カルシウム,硫酸バリウム,ベントナイト,シリカ,アルミナ,チタニア等が挙げられる。有機系化合物としては例えばポリビニルアルコール,ゼラチン,メチルセルロース,メチルヒドロキシプロピルセルロース,エチルセルロース,カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩,デンプン等が挙げられる。分散安定剤は、重合性単量体100質量部に対して0.2〜10.0質量部を使用することが好ましい。
着色剤は無機顔料又は有機顔料、有機染料の何れでもよく、又はこれらの組み合わせでもよい。これらの具体的な例としては、カーボンブラック、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、ローダミン系染顔料、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料、モノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系染顔料等、公知の任意の染顔料を単独又は混合して用いることができる。フルカラートナーの場合には、イエロー用着色剤として、ベンジジンイエロー、モノアゾ系、縮合アゾ系染顔料等;マゼンタ用着色剤として、キナクリドン、モノアゾ系染顔料等;シアン用着色剤として、フタロシアニンブルー等をそれぞれ用いるのが好ましい。
これらの内、具体的には例えば、シアン用着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3;イエロー用着色剤としては、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93;マゼンタ用着色剤としては、C.I.ピグメントレッド238、C.I.ピグメントレッド269、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド48:2、C.I.ピグメントレッド122等が好ましく用いられる。
着色剤の含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して、2重量部以上、25重量部以下の範囲が好ましい。
本発明の製造方法及び装置によって得られるトナーには、帯電量や帯電安定性付与のため、帯電制御剤を含有させてもよい。帯電制御剤としては、従来公知の化合物が使用される。例えば、ヒドロキシカルボン酸の金属錯体、アゾ化合物の金属錯体、ナフトール系化合物、ナフトール系化合物の金属化合物、ニグロシン系染料、第4級アンモニウム塩、又は、これらの混合物が挙げられる。
帯電制御剤の含有量はバインダー樹脂100重量部に対し、0.1重量部以上、5重量部以下の範囲が好ましい。
本発明の製造方法及び装置によって得られるトナーには、離型性付与のため、ワックスを含有させることが好ましい。ワックスとしては、離型性を有するものであればいかなるものも使用可能である。
具体的には、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、共重合ポリエチレン等のオレフィン系ワックス;パラフィンワックス;ベヘン酸ベヘニル、モンタン酸エステル、ステアリン酸ステアリル等の長鎖脂肪族基を有するエステル系ワックス;水添ひまし油カルナバワックス等の植物系ワックス;ジステアリルケトン等の長鎖アルキル基を有するケトン;アルキル基を有するシリコーン;ステアリン酸等の高級脂肪酸;エイコサノール等の長鎖脂肪族アルコール;グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価アルコールと長鎖脂肪酸により得られる多価アルコールのカルボン酸エステル、又は部分エステル;オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド;低分子量ポリエステル等が挙げられる。
これらのワックスの中で、定着性を改善するためには、ワックスの融点は30℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上が特に好ましい。また、100℃以下が好ましく、90℃以下がより好ましく、80℃以下が特に好ましい。融点が低すぎると定着後にワックスが表面に露出し、べたつきを生じ、トナーの固結性、保存性が悪くなる場合があり、一方、融点が高すぎると低温での定着性が劣る場合がある。
また、ワックスの化合物種としては、高級脂肪酸エステル系ワックスが好ましい。高級脂肪酸エステル系ワックスとしては、具体的には例えば、ベヘン酸ベヘニル、ステアリン
酸ステアリル、ペンタエリスリトールのステアリン酸エステル、モンタン酸グリセリド等の、炭素数15〜30の脂肪酸と1〜5価のアルコールとのエステルが好ましい。また、エステルを構成するアルコール成分としては、1価アルコールの場合は炭素数10〜30のものが好まく、多価アルコールの場合には炭素数3〜10のものが好ましい。
上記ワックスは単独で用いてもよく、混合して用いてもよい。また、トナーを定着する定着温度により、ワックス化合物の融点を適宜選択することができる。
トナー中のワックスの含有量は、バインダー樹脂100重量部に対して、0.1重量部以上が好ましく、さらに1重量部以上、さらには5重量部以上、特に7重量部以上であることが好ましい。また、40重量部以下が好ましく、さらには35重量部以下、特に30重量部以下であることが好ましい。
本発明において、以下に示す通り、乳化重合凝集法を一例として本発明の製造方法について説明するが、特に言及しない限り、本発明はこれに限定されるものではない。
乳化重合凝集法によりトナー母粒子を製造する場合、通常、重合工程、混合工程、凝集工程、熟成工程、洗浄・乾燥工程を有する。
すなわち、乳化重合により得た重合体一次粒子を含む分散液に、着色剤、帯電制御剤、ワックス等の各粒子の分散液を混合し、この分散液中の一次粒子を凝集させて、好ましくは体積平均粒径(Dv)が3μm〜12μm程度、特に好ましくは3μm〜8μm程度の粒子凝集体とし、必要に応じて、これに樹脂微粒子等を付着させ、その後、粒子凝集体あるいは樹脂微粒子が付着した粒子凝集体を融着させ、こうして得られた粒子を洗浄、乾燥してトナー母粒子を得る。更に、要すれば外添をして製品のトナーを得る。
<重合工程>
[重合体一次粒子]
乳化重合凝集法に用いられる重合体一次粒子としては、好ましくはガラス転移温度が40℃〜80℃であり、より好ましくは45℃〜65℃である。また、平均粒径(Mv)は、好ましくは0.02μm〜3μmである。この重合体一次粒子は、モノマーを乳化重合することにより得られる。
乳化重合をするに当たっては、逐次、極性基を有するモノマーとして、ブレンステッド酸性基(以下、単に「酸性基」と略記する場合がある)を有するモノマー若しくはブレンステッド塩基性基(以下、単に「塩基性基」と略記する場合がある)を有するモノマー、及び、極性基を有さない、すなわち、ブレンステッド酸性基又はブレンステッド塩基性基を何れも有さないモノマー(以下、「その他のモノマー」と略記する場合がある)とを配合することにより重合を進行させる。この際、モノマー同士は別々に加えてもよいし、予め、複数のモノマー混合しておいて添加してもよい。更に、モノマー添加中にモノマー組成を変更することも可能である。また、モノマーはそのまま添加してもよいし、予め、水や乳化剤等と混合、調製した乳化液として添加することもできる。乳化剤としては、公知の界面活性剤から1種又は2種以上の併用系が選択される。
上記乳化重合に用いる乳化剤としては、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤の中から選ばれる少なくとも1つの乳化剤が挙げられる。
カチオン界面活性剤の具体例としては、ドデシルアンモニウムクロライド、ドデシルアンモニウムブロマイド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ドデシルピリジニウムクロライド、ドデシルピリジニウムブロマイド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウ
ムブロマイド等が挙げられる。
また、アニオン界面活性剤の具体例としては、ステアリン酸ナトリウム、ドデカン酸ナトリウム等の脂肪酸石けん、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(以下、「DBS」と略記することがある)、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
また、ノニオン界面活性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレアートエーテル、モノデカノイルショ糖等が挙げられる。
これらの界面活性剤の内、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸のアルカリ金属塩が特に好ましい。
本発明で用いられる、極性基として酸性基を有するモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、ケイ皮酸等のカルボキシル基を有するモノマー;スルホン化スチレン等のスルホン酸基を有するモノマー;ビニルベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド基を有するモノマー等が挙げられる。
また、極性基として塩基性基を有するモノマーとしては、アミノスチレン等のアミノ基を有する芳香族ビニル化合物;ビニルピリジン、ビニルピロリドン等の窒素含有複素環含有モノマー;ジメチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート等のアミノ基を有する(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
また、これら極性基を有するモノマーは、それぞれ、対イオンを伴って塩として存在していてもよい。
該重合体一次粒子を構成するモノマー中、極性基を有するモノマーの割合は、該重合体一次粒子を構成するモノマー全体に対して、それらの合計で3質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが特に好ましく、0.5質量%以下であることが更に好ましい。
極性基を有するモノマーとしては、酸性基を有するモノマーが好ましく、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基を有するモノマーが特に好ましい。カルボキシル基を有するモノマーの割合は、重合体一次粒子を構成する全モノマー中、3質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが特に好ましく、0.5質量%以下であることが更に好ましい。
極性基を有するモノマーの割合が多すぎる場合には、吸湿し易くなり、帯電性が悪くなったり、トナーの保存安定性(トナーの固結性)が悪くなったり、熟成工程においてトナー母粒子の形状の制御がし難くなったりする場合がある。
また、分散剤を添加しながら昇温することによって、トナーの種々の性能を悪化させる「極性基を有するモノマー」の量を減らしても、熟成工程において、粒子凝集体同士が互いに会合して大粒径の粒子を形成することがなく、粒子凝集体の粒径を安定させることができる。
共重合されるその他のコモノマーとしては、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−
n−ノニルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メタクリル酸エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル;アクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジプロピルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルアミド、アクリル酸アミド等の(メタ)アクリルアミド類等を挙げることができる。この中でも、スチレン又はブチルアクリレートが特に好ましい。
更に、重合体一次粒子に架橋樹脂を用いる場合、上述のモノマーと共用される架橋剤としては、ラジカル重合性を有する多官能性モノマーが用いられ、例えばジビニルベンゼン、ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールアクリレート、ジアリルフタレート等が挙げられる。また、反応性基をペンダントグループに有するモノマー、例えば、グリシジルメタクリレート、メチロールアクリルアミド、アクロレイン等を用いることが可能である。
なかでも、ラジカル重合性の二官能性モノマーが好ましく、更に、ジビニルベンゼン又はヘキサンジオールジアクリレートが特に好ましい。
このような、多官能性モノマーのモノマー混合物中の配合率は、モノマー全体に対して、好ましくは0.005質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、特に好ましくは0.3質量%以上であり、また、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、特に好ましくは1質量%以下である。
これらのモノマーは単独又は混合して用いられるが、その際、重合体のガラス転移温度が40℃以上、80℃以下となることが好ましい。ガラス転移温度が80℃を越えると定着温度が高くなりすぎたり、OHP透明性の悪化が問題となったりする場合があり、一方重合体のガラス転移温度が40℃未満の場合は、トナーの保存安定性が悪くなる場合がある。
重合開始剤は、モノマー添加前、添加と同時、添加後の何れの時期に重合系に添加してもよく、必要に応じてこれらの添加方法を組み合わせてもよい。
乳化重合に際しては、必要に応じて公知の連鎖移動剤を使用することができるが、その様な連鎖移動剤の具体的な例としては、t―ドデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、ジイソプロピルキサントゲン、四塩化炭素、トリクロロブロモメタン等が挙げられる。連鎖移動剤は単独又は2種類以上の併用でもよく、重合性単量体に対して0質量%以上、5質量%以下用いられる。
乳化重合は、上記のモノマー類を水と混合し、重合開始剤の存在下、重合するが、重合温度は50℃が好ましく、さらに60℃以上、特に70℃以上が好ましい。また、150℃以下が好ましく、さらに120℃以下、特に100℃以下が好ましい。
こうして得られた重合体一次粒子の平均粒径(Mv)は、0.02μm以上が好ましく、0.03μm以上、さらに0.05μm以上、特に0.1μm以上が好ましい。また、3μm以下が好ましく、2.5μm以下、さらに2μm以下、特に1μm以下が好ましい。重合体一次粒子等の平均粒径(Mv)は、実施例に記載の方法で測定され定義される。粒径が0.02μmより小さくなると凝集速度の制御が困難となる場合がある。また、3μmより大きいと凝集して得られるトナー粒径が大きくなりやすく、3μm〜
8μmのトナーを製造するには不適当である。
[着色剤]
乳化重合凝集法では、重合体一次粒子の分散液と着色剤粒子を混合し、混合分散液とした後、これを凝集させて粒子凝集体とするが、着色剤は、乳化剤(前述の界面活性剤)の存在下で水中に乳化させエマルションの状態で用いるのが好ましく、着色剤粒子の平均粒径(Mv)としては、0.01μm〜3μmが好ましい。着色剤の使用量は、通常、重合体一次粒子100重量部に対して1重量部以上が好ましく、3重量部以上であることが更に好ましい。また、25重量部以下であることが好ましく、さらに好ましくは20重量部以下である。
[ワックス]
乳化重合凝集法において、ワックスは、予め乳化剤(前記の界面活性剤)の存在下に分散してエマルジョン化したワックス微粒子分散液としたものを用いるのが好ましい。ワックスは、凝集工程に存在させるが、これには、ワックス微粒子分散液を重合体一次粒子及び着色剤粒子と共凝集させる場合と、ワックス微粒子分散液の存在化にモノマーをシード乳化重合させてワックスを内包した重合体一次粒子を作成し、これと着色剤粒子を凝集させる場合とがある。このうち、ワックスをトナー中に均一に分散させるには、ワックス微粒子分散液を上記の重合体一次粒子の作成時、すなわちモノマーの重合時に存在させるのが好ましい。
ワックス微粒子の平均粒径は、0.01μm〜3μmが好ましく、更に好ましくは0.1μm〜2μm、特に0.3μm〜1.5μmのものが好適に用いられる。ワックスエマルジョンの平均粒径が3μmよりも大きい場合には凝集時の粒径制御が困難となる傾向にある。また、エマルジョンの平均粒径が0.01μmよりも小さい場合には、分散液を調製するのが困難である。
[帯電制御剤]
乳化重合凝集法において帯電制御剤を含有させる方法として、重合体一次粒子を得る際に、帯電制御剤をワックスと同時にシードとして用いたり、帯電制御剤をモノマー又はワックスに溶解又は分散させて用いたり、重合体一次粒子及び着色剤と同時に帯電制御剤を凝集させて粒子凝集体を形成したり、重合体一次粒子及び着色剤を凝集させて、ほぼトナーとして適当な粒径となった後に、帯電制御剤一次粒子を加えて凝集させることもできる。この場合帯電制御剤も乳化剤(前述の界面活性剤)を用いて水中で分散し、平均粒径0.01〜3μmのエマルション(帯電制御剤一次粒子)として使用することが好ましい。
<混合工程>
本発明の製造法の凝集工程においては、上述の、重合体一次粒子、着色剤粒子、必要に応じて帯電制御剤、ワックス等の配合成分の粒子は、同時にあるいは逐次に混合して分散するが、予めそれぞれの成分の分散液、すなわち、重合体一次粒子分散液、着色剤粒子分散液、必要に応じ帯電制御剤分散液、ワックス微粒子分散液を調製しておき、これらを混合して混合分散液を得ることが好ましい。
また、ワックスは、重合体一次粒子に内包化されたもの、すなわち、ワックスをシードとして乳化重合した重合体一次粒子を用いることにより、トナーに含有させることが好ましく、この場合は、重合体一次粒子に内包化されたワックスと、内包化されていないワックス微粒子を併用して用いることができるが、更に好ましくは、実質的に全量のワックスを重合体一次粒子に内包化された形で用いるものである。
<凝集工程>
上記の各粒子の混合分散液を凝集工程で凝集して粒子凝集体を作成するが、この凝集工程においては、加熱して凝集を行う方法がある。必要に応じて、後述のような電解質を加えて凝集してもよい。
加熱して凝集を行う場合に、目標反応温度である凝集温度としては具体的には、(Tg−20)℃以上、Tg以下の温度範囲(但し、「Tg」はトナー粒子のガラス転移温度を示す)が好ましい。下限温度としては、(Tg−17.5℃)以上がより好ましく、(Tg−15℃)以上が特に好ましい。上限温度としては、(Tg−2.5℃)以下がより好ましく、(Tg−5℃)以下が特に好ましい。
凝集温度は、上記温度範囲において任意に決められるが、凝集温度において、所望のトナー粒径まで凝集が進むことが望ましい。また、凝集温度は、凝集体が所望の粒径以上に成長しない温度であることが好ましい。
所望のトナー粒径に凝集させるためには、凝集液を上記範囲内で設定した凝集温度に精密にコントロールする必要がある。
設定した凝集温度に対して、オーバシュート等凝集液の温度が大きく変化すると、適切な凝集が行われない。凝集温度が上昇しすぎると、凝集体が肥大化し、所望のトナー粒径を得ることができない。さらに熱源に近い凝集液が局部的に過熱されることによって、凝集体の粒度分布が著しくブロードになる。この局部的過熱は、凝集工程の(反応容器の伝熱面積)/(反応容器の体積)が100(1/m)以下の凝集スケールによって特に発生する。伝熱面積は内容物液に接する容器内壁の伝熱面積である。
また、凝集温度が下降しすぎると、凝集体の形成が遅れ、微粉が増大し、また凝集に長時間必要となる。また、長時間の凝集は一部の凝集体の肥大化も招くことになる。
設定した目標反応温度である凝集温度に対して過熱されると、凝集液凝集や融着に用いる容器内壁への固形物付着が著しく多くなる。そのため、付着した固形物を容器内壁から取り除くのに多大の時間を要し、生産性が損なわれている。また、粒子凝集体の形成や融着は分散液の温度を制御して行われるが、容器内壁に固形物が付着すると分散液と熱媒や冷媒との熱伝達が阻害され効率的な温度制御を行う上で好ましくない。
本発明では、凝集液の温度変化が凝集目標反応温度±1.0℃で少なくとも10分以上保たれることが好ましい。さらに凝集目標反応温度±0.5℃に保たれることが好ましい。
凝集目標反応温度までは一定速度で昇温してもよいし、ステップワイズに昇温してもよい。目標反応温度での保持時間は、トナー粒子のガラス転移点をTgとすると、(Tg−20℃)〜Tgの範囲で30分以上8時間以下が好ましく、1時間以上4時間以下が更に好ましい。このようにすることによって、粒度分布のシャープなトナーを得ることができる。
本発明では凝集工程において、ジャケット付の反応容器を用い、該反応容器がジャケット内に減圧下で高圧水蒸気を供給することにより加熱する手段、及び/又はジャケット内
に減圧下で水溶液を供給することにより冷却する手段を用いる。この手段により、精密な凝集液の温度コントロールを可能とし、特に一定以上のスケールで凝集を行う場合に精密な凝集液の温度コントロールが可能となる。
該容器の総括伝熱係数は、300W/m2 ℃以上であることが好ましい。さらに350
W/m2 ℃以上、特に400W/m2 ℃以上であることが好ましい。
上記範囲であると、熱伝導が良くなり効率的な温度制御ができ、粗粒、微粒の少ない粒度分布がシャープなトナーを得ることができる。
総括伝熱係数の上限は特に限定されず、熱伝導が高いほうが好ましい。
総括伝熱係数は下記式で求めることができる。
Figure 2010107896
また、(反応容器の肉厚)/(反応容器材質の熱伝導率)が8×10−4℃/W以
下であることが好ましい。さらに6m×10−4℃/W以下、特に4.5×10−4
℃/W以下であることが好ましい。上記範囲であると熱伝導が良くなり、効率的な温
度制御ができ、粗粒、微粒の少ない粒度分布がシャープなトナーを得ることができる。反応容器の肉厚は、反応容器本体の胴板の値である。
熱伝導率はレーザーフラッシュ法等で求めることができる。
なお、反応容器は、反応液温度を均一にするため、攪拌手段を備えていることが好ましい。
また、凝集工程に引き続いて熟成工程を行う場合には、凝集工程と熟成工程が連続的に行われ、その境界は曖昧となる場合があるが、トナー粒子のガラス転移点をTgとすると、(Tg−20℃)〜Tgの温度範囲に少なくとも30分間保持する工程があれば、これを凝集工程とみなす。
また、本発明においては、前述の通り、混合分散液に電解質を添加して凝集を行うこともできる。本発明の電解質としては、有機の塩、無機塩の何れでもよいが、好ましくは1価あるいは2価以上の多価の金属塩が好ましく用いられる。具体的には、NaCl、KCl、LiCl、NaSO、KSO、LiSO、MgCl、CaCl、MgSO、CaSO、ZnSO、Al(SO、Fe(SO、FeSO、CHCOONa、CSONa等が挙げられる。
電解質の添加は、1種類でもよいし、数種類でもよい。電解質の添加量は、電解質の種類によっても異なるが、通常は混合分散液の固形成分100重量部に対して、0〜25重量部が用いられる。好ましくは0〜15重量部、更に好ましくは0〜10重量部である。電解質添加量が上記範囲より著しく多い場合には、急速で制御の困難な凝集となりやすく、得られた粒子凝集体の中に25μm以上の粗粒が混じったり、凝集体の形状がいびつで不定形の物になったりする等の問題を生じる場合がある。
また、混合分散液に電解質を加えて凝集を行う場合には、凝集温度は5℃〜Tg(但し、Tgはトナー粒子のガラス転移点を示す)の温度範囲が好ましい。
本発明において、凝集工程で得られた粒子凝集体(トナー母粒子)の表面に、必要に応じて樹脂微粒子を被覆(付着又は固着)することができる。
表面に被覆させる樹脂微粒子は、ワックスがトナー表面に露出しやすくなるため帯電性や耐熱性が悪化する場合があるため、ワックスを含有しない樹脂微粒子で被覆することが好ましい。
凝集体の表面を被覆する樹脂微粒子としては、好ましくは平均粒径(Mv)が、通常0.02μm〜3μm、好ましくは0.05μm〜1.5μmのものが挙げられる。 凝集体の表面を被覆する樹脂微粒子を構成するモノマーとしては、重合体一次粒子を構成するモノマーの箇所で記載したものと同様のものが挙げられる。
該樹脂微粒子を構成するモノマー中、極性基を有するモノマーの割合は、該樹脂微粒子を構成するモノマー全体に対して、それらの合計で3質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが特に好ましく、0.5質量%以下であることが更に好ましい。また、極性基を有するモノマーが0質量%、すなわち、極性基を有するモノマーを含まなくても、本発明を用いれば凝集工程で得られた粒子凝集体(トナー母粒子)の調製が可能であるので、0質量%が、帯電性、保存安定性、トナー母粒子の形状の制御の点から特に好ましい。
極性基を有するモノマーの割合が多すぎる場合には、吸湿し易くなり、帯電性が悪くなったり、トナーの保存安定性(トナーの固結性)が悪くなったり、熟成工程においてトナー母粒子の形状の制御がし難くなったりする場合がある。
極性基を有するモノマーとしては、酸性基を有するモノマーが好ましく、アクリル酸、メタクリル酸等のカルボキシル基を有するモノマーが特に好ましい。カルボキシル基を有するモノマーの割合は、樹脂微粒子を構成する全モノマー中、3質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましく、1質量%以下であることが特に好ましく、0.5質量%以下であることが更に好ましい。また、カルボキシル基を有するモノマーが0質量%、すなわちカルボキシル基を有するモノマーを含まなくても、本発明を用いればトナー母粒子の調製が可能であるので、0質量%が、帯電性、保存安定性、トナー母粒子の形状の制御の点から特に好ましい。
凝集体の表面を被覆する樹脂微粒子を構成するモノマーは、後述する本発明の熟成工程において、分散剤を添加しながら昇温することによって、トナーの種々の性能を悪化させる極性基を有するモノマーの量を減らしても、熟成工程において、粒子凝集体同士が互いに会合して大粒径の粒子を形成することがなく、粒子凝集体の粒径を安定させることができる。
<熟成工程>
乳化重合凝集法においては、凝集工程で得られた粒子凝集体(トナー母粒子)の安定性を増すために、凝集工程の温度(凝集工程から熟成工程へ温度を変化させるときは凝集工程の最後の温度)から、「(Tg+10℃)〜(Tg+80℃)(但し、Tgはトナー粒子のガラス転移温度)の範囲」の温度まで昇温しつつ、凝集した粒子間の融着を起こす熟成工程を加える。なお、以下、「粒子間の融着が起きる最低温度」から、「(Tg+10℃)〜(Tg+80℃)の範囲の温度」までの温度範囲を「熟成工程の温度範囲」と略記する。熟成工程における昇温速度は、粒子凝集体の粒径を制御する観点から、好ましくは10℃/分以下であり、より好ましくは5℃/分以下、特に好ましくは3℃/分以下である。また、途中で昇温を止め、一定時間保持した後に再び昇温を開始してもよい。
しかし、そのまま温度を上げると、粒子凝集体の粒径が更に成長し、目標の粒径を超え
てしまうこととなる。そこで、熟成工程の温度範囲まで昇温する前に、通常、乳化剤、pH調整剤等の分散剤を添加し、熟成工程における粒子凝集体の成長を抑える操作を加える。
かかる分散剤としては乳化剤が好ましい。その乳化剤としては、重合体一次粒子の製造の箇所で記載したものと同じ界面活性剤が好ましいものとして挙げられる。なかでも、重合体一次粒子製造時と同じ界面活性剤の使用が好ましい。乳化剤は、1種又は2種以上の併用系で用いられる。
pH調整剤としては、水に溶解して、pHを調整できるものならば特に限定はされないが、5未満のpHを5〜7の範囲に調整できるものが好ましい。具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム、アンモニア水、アミン化合物等、又は、これらのナトリウム塩をカリウム塩等のアルカリ金属塩に変更したもの等が挙げられる。
本発明においては、分散剤の添加方法は一括添加せずに、また、分散剤を一括添加してから昇温せずに、分散剤を添加しながら昇温する。熟成工程の温度範囲まで昇温する前に一括添加すると、分散剤量が多く必要となる場合があり、場合によっては、たとえ分散剤量を多く使用しても、熟成工程で粒子凝集体が制御できずに大きく成長してしまう。
大量の分散剤を添加する場合は、熟成工程でトナー母粒子の形状制御に長い時間を要する場合がある。また、大量な分散剤を除去する必要があるため、トナー母粒子の洗浄工程で大量の洗浄水が必要となり、その廃水により環境への負担が増加したり、廃水処理に高いコストがかかったりする場合がある。
また、分散剤を、熟成工程の温度範囲まで昇温する前に一括添加した場合には、極性基の含有量が少ない又は含有しない、安定性が低い粒子凝集体においては、分散剤をたとえ大量に添加しても、熟成工程で昇温時に粒子凝集体が大きく成長してしまう場合がある。そして、体積平均粒径(Dv)の制御ができなくなり、大量に粗粒が発生することにより、高画質化や高速化に不適のトナーとなる場合がある。
分散剤を添加しながら昇温する方法としては特に限定はないが、分散剤を連続的に添加しながら昇温する方法、分散剤を分段的に添加しながら昇温する方法等が好ましい。分散剤を添加しながら、熟成工程の温度範囲内を昇温する。このように、分散剤を添加しながら昇温する場合であっても、熟成工程の温度範囲まで昇温する前に、分散剤の一部を添加しておくことが、粒子凝集体が大きく成長してしまい粗粒が発生することを防止するために好ましい。
分散剤を分段的に添加しながら昇温する場合には、少なくとも2段以上に分段するが、好ましくは4段以上、特に好ましくは6段以上に分段して添加する。また、連続的に添加することが更に好ましい。また、熟成工程の温度範囲内で、ほぼ均等に添加温度を分段することが好ましい。また、この場合であっても、熟成工程の温度範囲まで昇温する前に、分散剤の一部を添加しておくことが連続添加と同様の理由で好ましい。
また、分散剤を分段的に添加しながら昇温する場合には、1段/10℃以上に分段する(すなわち、10℃昇温する間に1回以上「分割した分散剤」を添加する)ことが好ましく、2段/10℃以上に分段することがより好ましく、3段/10℃以上に分段することが特に好ましく、連続的に添加することが更に好ましい。
分散剤を分段的に添加する場合、毎回同じ添加量でもよいし、毎回違う添加量でもよい
。分散剤を連続的に添加する場合、分散剤の添加速度については、均一速度添加でもよいし、速度変動添加でもよい。分散剤の添加量や添加速度は、粒子凝集体の安定性により決めることが好ましい。分散剤がpH調整剤の場合には、熟成工程の間のpHが常に好適範囲に入っているように、連続的に添加又は分段的に添加することが好ましい。
上記したように、熟成工程の温度範囲での温度上昇に要する時間は特に限定はないが、10分〜4時間が好ましく、20分〜2時間がより好ましく、30分〜1時間が特に好ましい。従って、20分以下に1回の割合で分散剤を添加することが好ましく、10分以下
に1回の割合がより好ましく、5分以下に1回の割合が特に好ましく、連続に添加することが更に好ましい。
熟成工程は上記の操作だけでもよいが、その後、(Tg+10℃)〜(Tg+80℃)の範囲の温度(但し、Tgはトナー粒子のガラス転移点を示す)、すなわち熟成工程の最終温度又は最高温度で一定時間保持することが好ましい。かかる一定時間には特に限定はないが、30分〜24時間が好ましく、1時間〜10時間が特に好ましい。かかる操作を加えることにより、トナー粒子の形状も球状に近いものとすることができ、形状制御も可能になる。
分散剤はそのまま添加してもよいが、希釈して溶液として添加することが好ましい。分散剤は2質量%以上が好ましく、さらに5質量%以上、特に10質量%以上が好ましい。また、40質量%以下が好ましく、さらに30質量%以下、特に20質量%以下の溶液が好ましい。
熟成工程前の粒子凝集体は、一次粒子の静電的あるいはその他の物理凝集による集合体であると考えられるが、熟成工程後は、粒子凝集体を構成する重合体一次粒子は、互いに融着しており、好ましくはほぼ球形となっている。なお、この様なトナーの製造方法によれば、一次粒子が凝集した状態の葡萄型、融着が半ばまで進んだジャガイモ型、更に融着が進んだ球状等、目的に応じて様々な形状のトナーを製造することができる。
<洗浄・乾燥工程>
上記の各工程を経ることにより得た粒子凝集体は、公知の方法に従って固液分離し、粒子凝集体を回収し、次いで、これを必要に応じて、洗浄した後、乾燥することにより目的とするトナー粒子を得ることができる。
<外添工程>
本発明のトナーは、流動性や現像性を制御する為にトナー母粒子表面に公知の外添剤が配合されたものであってもよい。外添剤としては、アルミナ、シリカ、チタニア、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、タルク、ハイドロタルサイト等の金属酸化物や水酸化物、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等のチタン酸金属塩、窒化チタン、窒化珪素等の窒化物、炭化チタン、炭化珪素等の炭化物、アクリル系樹脂やメラミン樹脂等の有機粒子等が挙げられ、複数組み合わせることが可能である。中でも、シリカ、チタニア、アルミナが好ましく、また、例えばシランカップリング剤やシリコーンオイル等で表面処理されたものがより好ましい。その平均一次粒子径は1nm以上が好ましく、5nm以上がさらに好ましい。また、500nm以下が好ましく、100nm以下が更に好ましい。また、前記粒径範囲において小粒径のものと大粒径のものとを併用することも好ましい。外添剤の配合量の総量は、トナー母粒子100重量部に対して0.05重量部以上が好ましく、0.1重量部以上が更に好ましい。また、10重量部以下が好ましく、5重量部以下がさらに好ましい。
こうして本発明の製造方法で得られた静電荷像現像用トナーは、体積平均粒径(Dv)
が3μm以上が好ましく、4μmがさらに好ましい。また、8μm以下が好ましく、7μm以下が更に好ましい。体積平均粒径が大き過ぎると高解像度の画像形成に適さず、小さ過ぎると粉体としての取り扱いが困難となる。
トナーの円形度としては、平均円形度が0.9以上が好ましく、さらに0.93以上、特に0.94以上が好ましい。また、1以下が好ましく、さらに0.98以下、特に0.98以下が好ましい。円形度が前記範囲未満では、転写効率が悪くドット再現性が低下する場合があり、前記範囲超過では、感光体上に残った未転写トナーがブレードで完全に掻き取られずに画像欠陥を引き起こす場合がある。
トナーの粒度分布を示す、トナーの体積平均粒径Dvを個数平均粒径Dnで除した値Dv/Dnは、1.1以下であることが好ましい。上記範囲であると、トナー粒子間の帯電性が均一になり、ライフ後半まで帯電量が保持されることで、高画質及び高速化を達成することができる。また、本発明のトナーは、分布がシャープであり、粗粒が少ないためトナー消費量を少なくすることもできる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。以下の例で「部」とあるのは「重量部」を意味する。
<重合体一次粒子、着色剤粒子、ワックス微粒子、外添一次粒子の平均粒径の測定方法>
日機装株式会社製、型式:Microtrac Nanotrac 150(以下、「ナノトラック」と略記する)を用いて、ナノトラックの取り扱い説明書に従い、同社解析ソフトMicrotrac Particle Analyzer Ver10.1.2.-019EEを用い、電気伝導度が0.5μS/cmのイオン交換水を分散媒に用い、下記の条件で又は下記の条件を入力し、取り扱い説明書に記載された方法で測定した。
・溶媒屈折率:1.333
・測定時間 :100秒
・測定回数 :1回
・粒子屈折率:1.59
・透過性 :透過
・形状 :真球形
・密度 :1.04
<重量平均分子量Mw,ピーク分子量Mpの測定方法>
以下の条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定する。
装置:東ソー社製GPC装置 HLC−8020
カラム:ポリマーラボラトリー 社製 PL−gel Mixed−B 10μ
リファレンスカラム:東ソー社製 TSKgel GMH
溶媒:THF
試料濃度:0.1重量%
検量線:標準ポリスチレン
<固形分濃度の測定方法>
ケット科学研究所社製 固形分濃度測定機INFRARED MOISTURE DETERMINATIONBALANCE 型式FD−100を用い、固形分を含んだ試料1.00gを天秤上に精秤し、ヒーター温度300℃、加熱時間90分の条件で固形分濃度を測定した。
<体積平均粒径(Dv)ならびに個数平均粒子径(Dn)の測定方法>
ベックマン・コールター社製マルチサイザーII(アパーチャー径100μm、以下マルチサ
イザーと略す)を用い、分散媒には同社アイソトンIIを用い分散質濃度0.03%になるように分散させて測定した。
<円形度の測定方法>
本発明における「平均円形度」は、トナー母粒子を分散媒(アイソトンII、ベックマンコールター社製)に、5720〜7140個/μLの範囲になるように分散させ、フロー式粒子像分析装置(シスメックス社(旧東亜医用電子社)製、FPIA2100)を用いて、以下の装置条件にて測定を行い、その値を「平均円形度」と定義する。本発明においては、同様の測定を3回行い、3個の「平均円形度」の相加平均値を、「平均円形度」として採用する。
・モード :HPF
・HPF分析量 :0.35μL
・HPF検出個数:2000〜2500個
以下は、上記装置で測定され、上記装置内で自動的に計算されて表示されるものであるが、「円形度」は下記式で定義される。
[円形度]=[粒子投影面積と同じ面積の円の周長]/[粒子投影像の周長]
そして、HPF検出個数である2000〜2500個を測定し、この個々の粒子の円形度の算術平均(相加平均)が「平均円形度」として装置に表示される。
<電気伝導度の測定方法>
導電率計(横河電機社製パーソナルSCメータモデルSC72、検出器SC72SN−11)を用いて、取り扱い説明書通り常法に従って行った。
<画像濃度(ID)の測定方法>
得られた定着画像の画像濃度(ID)は分光側色濃度計(日本平版機材社製X−rite938)を用いて、C光源、受光角2度の設定とし、ベタ画像の先端、中間、後端において、各左端、中間、右端の計9箇所について測定し、その平均値とした。
<帯電量の測定方法>
現像槽内のスリーブ上に付着したトナーを、q/mメーターModel121OHS(トレックジャパン社製)にて吸引法で電荷量を測定した。吸引されたトナー重量とから単位重量あたりの帯電量を求めた。
<ガラス転移点の測定方法>
本示差走査熱量計(セイコー電子工業社製 DSC220)において、サンプル量10mgを、雰囲気を空気とし、30℃より昇温速度10℃/分で110℃迄昇温し、1分保持後20℃/分で30℃迄降温、3分保持後再び10℃/分で110℃迄昇温する条件で測定した曲線の転移(変曲)開始部に接線を引き、2つの接線の交点の温度として求めた。
<ワックス・長鎖重合性単量体分散液A1の調製>
パラフィンワックス(日本精鑞社製HNP−9)27部、ステアリルアクリレート(東京化成社製)2.8部、20質量%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム水溶液(第一工業製薬社製(以下、「20%DBS水溶液」と略記する)1.9部、脱塩水68.3部を90℃に加熱して、10分間攪拌した。
次いでこの分散液を90℃に加熱し25MPaの加圧条件で循環乳化を開始し、ナノトラックで粒子径を測定し平均粒径(Mv)が250nmになるまで分散して、ワックス・長鎖重合性単量体分散液A1を作製した。
<重合体一次粒子分散液A1の調製>
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置、及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に、上記ワックス・長鎖重合性単量体分散液A1 35.6部、脱塩水259部を仕込み、攪拌しながら窒素気流下で90℃に昇温した。
その後、上記液の攪拌を続けたまま、そこへ下記の「重合性モノマー類等」と「乳化剤水溶液」との混合物を5時間かけて添加した。この混合物を滴下開始した時間を「重合開始」とし、下記の「開始剤水溶液」を重合開始30分後から4.5時間かけて添加し、更に重合開始5時間後から、下記の「追加開始剤水溶液」を2時間かけて添加し、更に攪拌を続けたまま液温90℃のまま1時間保持した。
[重合性モノマー類等]
スチレン 76.8部
アクリル酸ブチル 23.2部
アクリル酸 1.5部
ヘキサンジオールジアクリレート 0.7部
トリクロロブロモメタン 1.0部
[乳化剤水溶液]
20%DBS水溶液 1.0部
脱塩水 67.1部
[開始剤水溶液]
8質量%過酸化水素水溶液 15.5部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 15.5部
[追加開始剤水溶液]
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 14.2部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子分散液A1を得た。重合体一次粒子分散液A1の平均粒径(Mv)は280nmであり、固形分濃度は21.1質量%であった。
<重合体一次粒子分散液A2の調製>
攪拌装置(3枚翼)、加熱冷却装置、濃縮装置及び各原料・助剤仕込み装置を備えた反応器に、20質量%DBS水溶液1.0部、脱塩水312部を仕込み、窒素気流下で90℃に昇温し、攪拌しながら8質量%過酸化水素水溶液3.2部、8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液3.2部を一括添加した。これらを一括添加した時から5分後の時点を「重合開始」とする。
下記の「重合性モノマー類等」と「乳化剤水溶液」との混合物を、重合開始から5時間かけて、また、下記の「開始剤水溶液」を重合開始から6時間かけて添加し、その後、更に攪拌しながら液温90℃のまま1時間保持した。
[重合性モノマー類等]
スチレン 92.5部
アクリル酸ブチル 7.5部
アクリル酸 0.5部
トリクロロブロモメタン 0.5部
[乳化剤水溶液]
20%DBS水溶液 1.5部
脱塩水 66.0部
[開始剤水溶液]
8質量%過酸化水素水溶液 18.9部
8質量%L(+)−アスコルビン酸水溶液 18.9部
重合反応終了後冷却し、乳白色の重合体一次粒子分散液A2を得た。重合体一次粒子分散液A2の平均粒径(Mv)は290nmであり、固形分濃度は19.0質量%であった。
<着色剤分散液Aの調製>
攪拌機(プロペラ翼)を備えた容器に、トルエン抽出液の紫外線吸光度が0.02であり、真密度が1.8g/cmのファーネス法で製造されたカーボンブラック(三菱化学社製、三菱カーボンブラックMA100S)20部、20%DBS水溶液1部、非イオン界面活性剤(花王社製、エマルゲン120)4部、電気伝導度が2μS/cmのイオン交換水75部を加えて予備分散して顔料プレミックス液を得た。ナノトラックで測定した顔料プレミックス後の分散液中カーボンブラックの平均粒径(Mv)は90μmであった。
上記顔料プレミックス液を原料スラリーとして湿式ビーズミルに供給し、ワンパス分散を行っい、黒色の着色剤分散体Aを得た。着色剤分散体Aをナノトラックで測定した平均粒径(Mv)は150nmであり、固形分濃度は24.2質量%であった。
<トナー母粒子Aの製造>
下記の各成分を用いて、以下の凝集工程(コア材凝集工程・シェル被覆工程)・熟成工程・洗浄工程・乾燥工程を実施することによりトナー母粒子Aを製造した。
重合体一次粒子分散液A1 固形分として95部
重合体一次粒子分散液A2 固形分として5部
着色剤分散液A 着色剤固形分として6部
20%DBS水溶液 コア材凝集工程では、固形分として0.2部
20%DBS水溶液 円形化工程では、固形分として6部
○コア材凝集工程
本工程に用いる装置は、ジャケット付き反応容器であり、反応容器の接液部がステンレス(SUS316L)と厚さ15mmの鉄(SM400B)を貼り合わせた部材で、ステンレス面を内側にした反応容器を用いた。本装置を図1に示す。図1において、ジャケット(9)付き反応容器(11)を用い、攪拌手段(10)を備えている。減圧下で高圧蒸気が、調節弁(3)を通り、ジャケットに供給されることで反応容器内の反応液(12)を加熱する。調節弁は、温度計(6,7)で測定された温度より蒸気量をコントロールしている。また、減圧下で水溶液を気化し、ジャケット内にスプレー(5)から供給することで、反応液を冷却する。
反応容器の伝熱面積/体積は3.32(1/m)、(反応容器の肉厚)/(反応容器材質の熱伝導率)が3.8×10−4℃/W、総括伝熱係数は522W/m2℃である。
該反応容器に重合体一次粒子分散液A1と20%DBS水溶液を仕込み、液温7℃で5
分間均一に混合した。続いて液温7℃で、攪拌を続けながら硫酸第一鉄の5質量%水溶液をFeSO・7HOとして0.52部を添加してから、着色剤分散液Aを添加し、液温7℃で均一に混合し、更に同一の条件のまま、0.5質量%硫酸アルミニウム水溶液を滴下した(樹脂固形分に対しての固形分が0.10部)。その後、上記原料を仕込み、混合し、攪拌しながら、加熱源としてジャケット内に供給した蒸気を真空ポンプで減圧することで発生させた減圧蒸気を、冷却源にはジャケット内面に水をスプレーしながら真空ポンプで減圧・気化させることによる気化冷却を用い、25℃より目標反応温度である55℃まで1℃/分で昇温させた。昇温し、目標反応温度に最初に到達した後の目標反応温度との偏差(オーバーシュート)は最大で+0.5℃であった。目標反応温度に最初に到達した後、反応液の温度が目標反応温度に対して±0.5℃になるまでに要した時間は5分であった。その後、体積平均粒径が5.32μmとなるまで、2.5時間、目標反応温度で保持した。保持した際の目標反応温度55℃からの反応液温度の振れ幅は、目標反応温度に対して−0.2℃〜+0.3℃であった。反応液の温度変化を図2に示す。
○シェル被覆工程
その後、液温55℃のまま、重合体一次粒子分散液A2を添加してそのまま60分保持した。
○熟成工程
続いて、20%DBS水溶液(固形分として6部)を添加し、その後30分かけて81℃に昇温して、平均円形度が0.943になるまで、攪拌を続けた。その後30℃まで冷却し、トナー母粒子分散液Aを得た。
トナー母粒子分散液Aの固形分濃度は19.5質量%であり、体積平均粒径(Dv)は7.1μmであり、25μm以上の体積分率は0.01%、15μm以上の体積分率は0.02%であった。体積平均粒径(Dv)÷個数平均粒径(Dn)で粒度分布のシャープさを評価すると、Dv/Dn=1.08とシャープな分布であった。また、円形度は0.96、ピーク分子量(Mp)は4.4万であった。
また、トナー母粒子分散液Aを除去した後の反応容器内面を観察したところ、付着物が殆どないことが確認された。
○洗浄工程
得られたトナー母粒子分散液Aを抜き出し、ろ紙を用いてアスピレーターにより吸引ろ過をした。ろ紙上に残ったケーキを、攪拌機(プロペラ翼)を備えた容器に移し、電気伝導度が1μS/cmのイオン交換水を加え50rpmで攪拌する事により均一に分散させ、その後30分間攪拌したままとした。 この工程を5回繰り返したところ、ろ液の電気伝導度は2μS/cmとなった。
次に容器内を密閉して、1.9kg/cm2に加圧後、濾盤下にある排水コックを開き加圧下で濾過を行った。この時、容器内の攪拌翼は液面より上に移動させておき、濾過の進捗に伴いケーキ面が現れて来たら、5rpmで回転させながら攪拌翼をケーキ面に押しつけて水を押し切った。
○水分除去工程
次いで、フィルタードライヤーに予熱器で40℃に加熱したNガスを流入し、トナー母粒子Aを11時間乾燥した。この時のトナー母粒子Aの含水率は0.5%であった。
トナー母粒子Aの体積平均粒径は7.1μm、25μm以上の体積分率は0.01%、15μm以上の体積分率は0.04%であり、円形度が0.96であった。
[外添工程]
トナー母粒子Aの乾燥品に、疎水化処理したシリカ(Wacker−Chemie HmbH社製、商品名「Wacker HDK H30TD」;平均粒子径0.008μm)0.1部(トナー母粒子に対し0.4部)を添加し、ヘンシェルミキサーで混合することにより静電荷像現像用トナーAを得た。
得られた静電荷像現像用トナーAの体積平均粒径は7.1μm、25μm以上の体積分率は0.02%、15μm以上の体積分率は0.04%、円形度は0.95であり、洗浄処理前とほぼ同一の粒径、粒径分布、形状であった。また、トナー粒子のガラス転移点Tgは62℃であった。
[実写試験]
得られた静電荷像現像用トナーAについて、印刷速度200mm/s、非磁性一成分で現像ゴムローラー、金属ブレード、帯電ローラー(PCR)で帯電する有機感光体、ベルト転写、熱定着方式を用いたベルト定着機を搭載したフルカラープリンターを用い印字率5%にて連続実写試験を行った。得られた定着画像の画像濃度(ID)、トナーの帯電量、トナーの消費量を測定した。それぞれ、印刷初期及び5千枚印刷時において測定した。
初期のIDは1.6、帯電量は−15.8μC/g、トナー消費量は25g、5千枚印刷後におけるIDは1.5、帯電量は−14.5μC/m、消費量は27gであり、1万枚後も安定した特性、良好な画質が形成された。
また、画像を評価したところ、ブロードな粒度分布によって引き起こされる不具合(かぶり、黒芯、白芯、白スジ、トナー飛散、ぼた落ち等)は一切見られなかった。
冷却源としてジャケット内面に水をスプレーしながら真空ポンプで減圧・気化させることによる気化冷却を用いず、冷水を用いた以外は実施例1と同様にして静電荷像現像用トナーを得た。
凝集、熟成工程において、昇温し、目標反応温度に最初に到達した後の目標反応温度との偏差(オーバーシュート)は最大で+0.5℃であった。目標反応温度に最初に到達した後、反応液の温度が目標反応温度に対して±0.5℃になるまでに要した時間は8分であった。その後、保持した際の目標反応温度55℃からの分散液温度の振れ幅は、目標反応温度に対して、0℃〜+0.5℃であった。反応液の温度変化を図3に示す。
また、トナー母粒子分散液を抜き出した後の反応容器内面を観察したところ、付着物が殆どないことが確認された。
また、トナー母粒子分散液の体積平均粒径は7.1μm、25μm以上の体積分率は0.01%、15μm以上の体積分率は0.05%であった。体積平均粒径Dv÷個数平均粒径(Dn)で粒度分布のシャープさを評価すると、Dv/Dn=1.09であった。
実施例1と同様に、洗浄、乾燥、外添を行い、実写試験を行った。
初期のIDは1.6、帯電量はー14.5μC/g、トナー消費量は27g、5千枚印刷後におけるIDは1.5、帯電量はー13.2μC/m、トナー消費量は30gであり、1万枚後も安定した特性、良好な画質が形成された。
また、画像を評価したところ、ブロードな粒度分布によって引き起こされる不具合(かぶり、黒芯、白芯、白スジ、トナー飛散、ぼた落ち等)は一切見られなかった。
熱源としてジャケット内に供給した蒸気を真空ポンプで減圧することで発生させた減圧
蒸気を用いず、加熱源に温水を用いた以外は実施例1と同様にして静電荷像現像用トナーを得た。
凝集、熟成工程において、昇温し、目標反応温度に最初に到達した後の目標反応温度との偏差(オーバーシュート)は最大で+0.3℃であった。目標反応温度に最初に到達した後、反応液の温度が目標反応温度に対して±0.5℃になるまでに要した時間は5分であった。その後、保持した際の目標反応温度55℃からの分散液温度の振れ幅は、目標反応温度に対して−0.3℃〜+0℃であった。反応液の温度変化を図4に示す。
また、トナー母粒子分散液を抜き出した後の反応容器内面を観察したところ、付着物が殆どないことが確認された。
また、トナー母粒子分散液の体積平均粒径は7.2μm、25μm以上の体積分率は0.03%、15μm以上の体積分率は0.05%であった。体積平均粒径(Dv)÷個数平均粒径(Dn)で粒度分布のシャープさを評価すると、Dv/Dn=1.09であっ
た。
実施例1と同様に、洗浄、乾燥、外添を行い実写試験を行った。
初期のIDは1.6、帯電量は−15.0μC/g、トナー消費量は26g、5千枚印刷後におけるIDは1.5、帯電量はー13.7μC/m、トナー消費量は29gであり、1万枚後も安定した特性、良好な画質が形成された。
また、画像を評価したところ、ブロードな粒度分布によって引き起こされる不具合(かぶり、黒芯、白芯、白スジ、トナー飛散、ぼた落ち等)は一切見られなかった。
(比較例1)
反応容器の材質をステンレス(SUS316L)のみとし,実施例1の反応容器と同じ強度を持たせる為厚さは25mmとし、加熱源に温水、冷却源には冷水を用いた以外は実施例1と同様にして静電荷像現像用トナーを得た。
反応容器の熱伝熱面積/体積は3.32(1/m)、(反応容器の肉厚)/(反応容器材質の熱伝導率)が15.3×10−4℃/W、総括伝熱係数は130W/m2℃である。
凝集、熟成工程において、昇温し、目標反応温度に最初に到達した後の目標反応温度との偏差(オーバーシュート)は最大で+3℃であった。目標反応温度に最初に到達した後、反応液の温度が目標反応温度に対して±0.5℃に安定せず、±1℃に安定するまでに要した時間は30分であった。その後、保持した際の目標反応温度55℃からの分散液温度の振れ幅は、目標反応温度に対して−1℃〜+1℃であった。反応液の温度変化を図5に示す。
また、トナー母粒子分散液を抜き出した後の反応容器内面を観察したところ、反応容器内に付着物が発生していた。
また、トナー母粒子分散液の体積平均粒径は7.1μm、25μm以上の体積分率は1.5%、15μm以上の体積分率は0.25%であった。体積平均粒径(Dv)÷個数平均粒径(Dn)で粒度分布のシャープさを評価すると、Dv/Dn=1.21であった。
実施例1と同様に、洗浄、乾燥、外添を行い実写試験を行った。
初期のIDは1.4、帯電量は−13.1μC/g、トナー消費量は35g、5千枚印刷後におけるIDは1.3、帯電量はー11.7μC/m、トナー消費量は39.2gであった。
また、実施例1と同様の方法で実写試験を行ったところ、粗粒群が原因と思われる黒芯
、白芯、白スジ、トナー飛散等の不具合が見られた。
実施例1の凝集、熟成工程に用いる装置の図である。 実施例1の凝集、熟成工程の反応液の温度変化の図である。 実施例2の凝集、熟成工程の反応液の温度変化の図である。 実施例3の凝集、熟成工程の反応液の温度変化の図である。 実施例4の凝集、熟成工程の反応液の温度変化の図である。
符号の説明
1 エジェクター
2 ポンプ
3 調節弁
4 ラインミキサー
5 スプレー
6 温度計(ジャケット)
7 温度計(反応液)
8 冷却水タンク
9 ジャケット
10 攪拌翼
11 反応容器
12 反応液

Claims (11)

  1. 樹脂粒子を含む溶液を用いる静電荷現像用トナーの製造方法において、樹脂粒子を含む溶液を反応させる工程の反応容器の伝熱面積/反応容器の体積が100(1/m)以下であり、該樹脂粒子を含む溶液の反応工程における反応温度を、10分間以上、目標反応温度±1.0℃に保つことを特徴とする静電荷現像用トナーの製造方法。
  2. 目標反応温度がトナー粒子のガラス転移点Tg−20℃以上、Tg以下であることを特徴とする請求項1に記載の静電荷現像用トナーの製造方法。
  3. トナーの製造方法が湿式重合法であることを特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷現像用トナーの製造方法。
  4. 樹脂粒子を含む溶液を反応させる工程における溶液の温度を、10分間以上、目標反応温度±1.0℃に保つ工程が、トナーの凝集工程であることを特徴とする請求項1乃至3に記載の静電荷現像用トナーの製造方法。
  5. 請求項1乃至4に記載の方法で製造されることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  6. トナーの体積平均粒径Dvと個数平均粒径Dnが、Dv/Dn≦1.1であることを特徴とする請求項5に記載の静電荷像現像用トナー。
  7. ジャケット付き反応容器を用い、該反応容器が攪拌手段を備え、該反応容器の伝熱面積/該反応容器の体積が100(1/m)以下であり、該反応容器がジャケット内に減圧下で高圧水蒸気を供給することにより加熱される手段及び/又はジャケット内に減圧下で水を供給
    することにより冷却される手段とを備えて、その手段により反応容器内の液温を制御することを特徴とする装置。
  8. 反応容器の総括伝熱係数が300W/m2 ℃以上である請求項7に記載の装置。
  9. 反応容器の肉厚/反応容器材質の熱伝導率が8×10−4℃/W以下である請求項
    7に記載の装置。
  10. 請求項7乃至9に記載の装置で製造されることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  11. トナーの体積平均粒径Dvと個数平均粒径Dnが、Dv/Dn≦1.1であることを特徴とする請求項10に記載の静電荷像現像用トナー。
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