JP2001290301A - 静電荷像現像用トナーと画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナーと画像形成方法

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JP2001290301A
JP2001290301A JP2000104696A JP2000104696A JP2001290301A JP 2001290301 A JP2001290301 A JP 2001290301A JP 2000104696 A JP2000104696 A JP 2000104696A JP 2000104696 A JP2000104696 A JP 2000104696A JP 2001290301 A JP2001290301 A JP 2001290301A
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toner
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toner particles
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Hiroshi Yamazaki
弘 山崎
Akizo Shirase
明三 白勢
Masanori Kouno
誠式 河野
Hiroyuki Yamada
裕之 山田
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像性および細線再現性に優れ、高画質な画
像を長期にわたって安定的に形成することができる静電
荷像現像用トナーを提供する。又、現像性および細線再
現性に優れ、高画質な画像を長期にわたって安定的に形
成することができる画像形成方法を提供する。 【解決手段】 少なくとも樹脂と着色剤とからなるトナ
ー粒子と、外添剤とを含有してなる静電荷像現像用トナ
ーにおいて、該トナー粒子の形状係数の変動係数が16
%以下で、個数粒度分布における個数変動係数が27%
以下であり、該外添剤が樹脂粒子の表面に無機微粒子を
固着した粒子であることを特徴とする静電荷像現像用ト
ナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等に用いられる静電荷像現像用トナーおよび画像形成方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機、プリンタ、ファクシミリ
等の画像形成技術の発達は著しく、その中で最も多く用
いられているのは、電子写真方式に代表される静電荷像
による画像形成方法に属するものである。
【0003】その理由は、この画像方法が高画質画像を
高速で形成出来ること、モノクロだけでなくカラー画像
形成も可能なこと、長期の使用にも耐えうる耐久性、安
定性を有していることによるであろう。
【0004】しかし、最近その求められる水準は次第に
高くなり、従来なら十分なレベルとされていたものも、
さらなる向上を求められる様になっている。特に画質向
上への要望が高く、そのためにトナー粒子(実際には着
色粒子と言うべきであろうが、これをトナー粒子と呼ぶ
ことが多い)を小粒径化する傾向が顕著である。
【0005】しかし、小粒径化されたトナーではその十
分な帯電量を付与することが困難になっている。その理
由としては、粒子が小さいために、その表面積が大き
く、また、ファンデルワールス力も大きくなっており、
帯電付与部材と充分に摩擦しない等が挙げられよう。こ
のため、小粒径のトナーを使用した場合、トナー飛散や
カブリ等の問題が発生することが多い。さらには、小粒
径であるために解像度が向上することが期待されるもの
の、予想されるほどには解像度が改善されていないこと
が多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記課題を解
決するためになされたものである。
【0007】即ち、本発明の目的は、現像性および細線
再現性に優れ、高画質な画像を長期にわたって安定的に
形成することができる静電荷像現像用トナーを提供する
ことにある。
【0008】本発明の他の目的は、現像性および細線再
現性に優れ、高画質な画像を長期にわたって安定的に形
成することができる画像形成方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、前述の
請求項1〜42の何れか1項に記載された静電荷像現像
用トナー、あるいは画像形成方法を採ることにより達成
される。
【0010】即ち、少なくとも樹脂と着色剤とからなる
トナー粒子と、外添剤とを含有してなる静電荷像現像用
トナーにおいて、前記外添剤が樹脂粒子の表面に無機微
粒子を固着した粒子であることと共に、 〔1〕前記トナー粒子の形状係数の変動係数が16%以
下で、個数粒度分布における個数変動係数が27%以下
のトナー粒子 〔2〕前記トナー粒子の角がないトナー粒子の割合が5
0個数%以上で、個数粒度分布における個数変動係数が
27%以下であるトナー粒子 〔3〕形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒
子の割合が65個数%以上であり、形状係数の変動係数
が16%以下であるトナー粒子 のいずれか、更に感光体上に形成された静電潜像を現像
剤搬送部材上に形成された現像剤層に非接触状態で対向
させて、少なくとも上記の静電荷像現像用トナーを飛翔
させて顕像化する工程を含む画像形成方法により達成さ
れるものである。
【0011】上記した如く、本発明が解決しようとする
課題として、現像性、細線再現性に優れ、高画質な画像
を長期にわたって形成することができるトナー及び画像
形成方法を提供することにある。
【0012】小粒径トナーを使用した場合、トナー自体
の熱容量が小さいこともあり、種々のストレスなどによ
り劣化が発生しやすい。
【0013】本発明者等はキャリア、現像スリーブ、帯
電付与部材を汚染しやすいトナー粒子について検討を行
った結果、画像形成工程を繰り返した場合には、形状が
不揃いなトナー粒子、および角部分を有するトナー粒子
が汚染しやすい傾向となった。この理由については明確
ではないが、トナー粒子の形状が不揃いである場合に
は、現像装置内部での攪拌等による機械的ストレスを受
けやすく、過大なストレスが加わる部分が発生すること
によってトナー組成物が被汚染物質に移行して付着し、
トナーの帯電性を変化させると推定した。
【0014】又、このようなストレスの加わり方の違い
は、トナー粒子の粒径によっても異なり、粒子径の小さ
いものの方が付着力が高いために、ストレスを受けた場
合に汚染しやすい結果となった。トナー粒子径が大きい
ものでは、このような汚染は発生しにくくなるが、解像
度等の画質が低下する問題が発生する。
【0015】さらに、このような汚染に対しては、初期
のトナーの帯電量分布も重要である。帯電量分布が広い
場合には、画像形成工程においていわゆる選択現像が発
生し、現像されにくいトナー粒子が現像装置内部に蓄積
して現像性が低下する問題や、蓄積したトナーが長期間
にわたってストレスを受けることにより、汚染を発生さ
せたり、その表面性が変化して帯電性が変化し、弱帯電
性あるいは逆極性のトナーとなって画質が低下する問題
が発生する。
【0016】このトナーの帯電量分布について検討した
結果、トナーの帯電量分布をきわめてシャープなものと
するためには、トナー粒子の粒径のバラツキを小さく制
御すると共に、形状のバラツキも小さく制御する必要が
あることが判明した。トナーの帯電量分布をきわめてシ
ャープにすることで、トナー帯電量を低く設定した場合
にも、長期にわたって安定した帯電性を得ることが可能
となる。
【0017】本発明者等は、鋭意検討した結果、上記特
定の粒子形状、分布をもつトナー粒子と、樹脂粒子の表
面に無機微粒子を固着した粒子よりなる外添剤を併用す
ることにより、本発明の目的が達成できることを見いだ
した。
【0018】即ち、小粒径トナーでの帯電性を維持する
ために、帯電付与剤を添加することが効果的であること
を見出し、本発明を完成するに至ったものである。この
帯電付与部材として、樹脂粒子の表面に無機微粒子を固
着した複合粒子を使用する。
【0019】複合粒子の表面は無機微粒子が固着してい
るために、その効果により高い帯電付与能を有してい
る。また、表面の無機微粒子により、感光体の研磨力も
あり、クリーニング性が高い。さらに、核体として樹脂
粒子を使用していることから、柔軟な構造を有してお
り、トナーに対するストレスを緩和することができ、そ
の他の流動化剤等の埋没を抑制することができるため、
長期に亘って安定した画像を形成することができる。
【0020】複合粒子は樹脂粒子表面に無機微粒子を固
着したものである。樹脂粒子としては、スチレン樹脂粒
子、スチレンアクリル樹脂粒子、ポリエステル樹脂粒
子、ウレタン樹脂粒子等をあげることができる。
【0021】樹脂粒子としては特にその組成が限定され
るものでは無い。一般的にはビニル系の有機微粒子が好
ましい。この理由としては乳化重合法や懸濁重合法等の
製造方法によって容易に製造することが可能であるから
である。具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、
p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−
フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメ
チルスチレン、p−t−ブチルスチレン等の様なスチレ
ンあるいはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸イソプロピル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等の
メタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アク
リル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n
−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル等のアクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロ
ピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、
塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビ
ニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニ
ル、酢酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエ
ーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキ
シルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾー
ル、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等の
N−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン
等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、
N,N−ジブチルアクリルアミド、メタクリルアミド、
N−ブチルメタクリルアミド、N−オクタデシルアクリ
ルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体が
ある。これらビニル系単量体も単独あるいは組み合わせ
て使用することができる。
【0022】樹脂粒子の製造方法としては乳化重合法や
懸濁重合法によって作製することができる。乳化重合法
は、界面活性剤を含有する水中に上記単量体を添加し乳
化させた後に重合する方法であり、界面活性剤としては
ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、ポリビニル
アルコール、エチレンオキサイド付加物、高級アルコー
ル硫酸ナトリウム等の界面活性剤として使用されている
物ならば全て使用することができ、特に限定されない。
さらに、反応性乳化剤の使用や、親水性単量体、例えば
酢酸ビニルやアクリル酸メチル等の過硫酸塩系開始剤に
よる重合や、水溶性単量体を共重合する方法や、水溶性
樹脂やオリゴマーを使用する方法や、分解型乳化剤を使
用する方法や、架橋型乳化剤を使用する方法等のいわゆ
る無乳化重合法も好適である。反応性乳化剤としてはア
クリル酸アミドのスルフォン酸塩やマレイン酸誘導体の
塩類等があげられる。無乳化重合法は残存乳化剤の影響
が無く、有機微粒子を単体で使用する場合には好適であ
る。
【0023】樹脂粒子を合成するために必要な重合開始
剤には、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の過酸化
物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロ
ニトリル等のアゾ系の重合開始剤があげられる。これら
の添加量は単量体に対して0.1〜2質量%が好まし
い。この量よりも過小であると重合反応が不足し、単量
体自体の残留の問題を発生する。さらに、過多であると
重合開始剤の分解物が残留し帯電性に影響を与え、さら
に重合反応が早すぎるために分子量が小さくなる問題を
生じる。さらに、乳化重合法等では重合開始剤として過
硫酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム等を使用することが
できる。
【0024】複合粒子の作製は、上記樹脂粒子に対して
無機微粒子を添加混合する。ついで、オーダードミクス
チャーを形成し静電的に樹脂粒子表面に無機微粒子を付
着させた後に、機械的エネルギーを付与して樹脂粒子の
表面に無機微粒子を固着する。ここで、固着とは特開平
4−291352号公報に記載されている固着率で25
%以上の状態を示す。
【0025】すなわち、固着率とは無機微粒子の固着の
状態を規定したもので、核となる樹脂粒子に対する無機
微粒子の埋め込み状態を規定したものである。この固着
率は具体的には下記式により算出されるものである。
【0026】樹脂粒子の比表面積をSa、無機微粒子の
比表面積をSb、樹脂粒子の表面に無機微粒子を固着し
た後の複合粒子の比表面積をSh、無機微粒子の樹脂粒
子に対する添加率をxとすると、
【0027】
【数1】
【0028】と示される。この固着率は25%以上10
0%未満が好ましい。特に、40〜80%が好ましい。
固着率が25%未満であると樹脂粒子に対する無機微粒
子の固着程度が低くなり、表面に存在する無機微粒子の
遊離が発生する。このため、長期に亘って使用を繰り返
すと無機微粒子の遊離により感光体に対する傷の問題を
発生する。固着率の調整は固着を行う製造装置に於いて
その条件を種々に制御することで行うことができる。
【0029】なお、オーダードミクスチャーを形成する
場合、本発明では樹脂粒子の表面を構成する樹脂のガラ
ス転移温度Tg以下の雰囲気温度で作製するとよい。す
なわち、Tg以上の温度でオーダードミクスチャーを形
成した場合は、樹脂粒子の合一が発生するためである。
【0030】複合粒子を構成する無機微粒子と核となる
樹脂粒子との比率はそれぞれの粒径に依存し、核となる
樹脂粒子を均一に覆うだけ無機微粒子を添加すればよ
い。一般には、樹脂粒子に対して無機微粒子が5〜30
質量%が好ましい。
【0031】なお、オーダードミクスチャーを形成する
場合には核となる樹脂粒子表面に均一に静電気的に無機
微粒子を付着することのできる装置であれば全て使用す
ることができる。例えば、ヘンシェルミキサー、OMダ
イザー、タービュラーミキサー、レーディゲミキサー、
V型混合器等をあげることができる。
【0032】表面に静電気的に付着した無機微粒子を固
着させるための機械的エネルギー付与装置としては、衝
撃式粉砕機を改造した「ハイブリダイザー」(奈良機械
製作所製)、「自由ミル」(奈良機械製作所製)、「オ
ングミル」(ホソカワミクロン社製)、「クリプトロ
ン」(川崎重工社製)等を使用することができる。本装
置を用いて樹脂粒子表面に無機微粒子を固着する場合に
は単なる機械的エネルギーを付与するのみならず、外部
より加温あるいは冷却することも可能である。すわなわ
ち、高速度で回転する装置内で機械的衝撃力を付与する
と、その衝突のエネルギーによって発熱がおこり内部の
温度は上昇する。樹脂粒子のTgよりも高い温度に装置
内部がなった場合には、樹脂粒子の内部に対する融着を
発生し、凝集粒子を発生する問題がある。このためには
冷却を行い制御することが必要となる。一方で内部の温
度がTgよりも30℃以上低い場合には固着するための
エネルギーが過多に必要となり、衝突エネルギーが大き
くなり、樹脂粒子の粉砕等の問題を発生する。この問題
を解消するためには温度をTg程度にまで上昇する必要
があり、この場合には外部から加温することが必要とな
る。
【0033】外部から温度を制御する方法としては加温
された媒体を外部に設置したジャケットに循環し、制御
する方法が好ましい。内部の温度は樹脂粒子と無機微粒
子を固着するための部位に設置された温度計により測定
された循環空気の温度により測定される。なお、循環す
るための媒体としては水あるいはオイルがある。
【0034】複合粒子の帯電量は、絶対値で1〜40μ
C/gが好ましい。この帯電量の制御は表面に固着する
無機微粒子の帯電性を制御すること及び核となる樹脂粒
子の帯電性を制御することよって行うことができる。
【0035】尚、複合粒子の添加量は0.1〜5.0質
量%が好ましい。特に好ましくは0.5〜3.0質量%
である。
【0036】以上の観点より検討を加えた結果、形状係
数の変動係数が16%以下であり、個数粒度分布におけ
る個数変動係数が27%以下であるトナー粒子から構成
されるトナーを使用することで、現像性、細線再現性に
優れ、高画質な画像を長期にわたって形成することがで
きることを見出し、第1の本発明(請求項1〜8に記
載)の完成に至ったものである。
【0037】さらに本発明者等は、個々のトナー粒子の
微小な形状に着目して検討を行った結果、現像装置内部
において、トナー粒子の角部分の形状が変化して丸くな
り、その部分が汚染を発生させていることが判明した。
この理由については明確ではないが、角部分にはストレ
スが加わりやすく、この部分の摩耗、破断によってトナ
ー組成物が被汚染物質に移行して付着し、トナーの帯電
性を変化させると推定した。
【0038】又、摩擦帯電によってトナー粒子に電荷を
付与する場合には、特に角部分では電荷が集中しやすく
なり、トナー粒子の帯電が不均一になりやすいと推定さ
れる。
【0039】即ち、角がないトナー粒子の割合を50個
数%以上とし、個数粒度分布における個数変動係数を2
7%以下に制御されたトナー粒子から構成されるトナー
を使用することによっても、現像性、細線再現性に優
れ、高画質な画像を長期にわたって形成することができ
ることを見出し、第2の本発明(請求項9〜15に記
載)の完成に至ったものである。
【0040】さらに、トナーを特定の形状としてその形
状を揃えた場合にも、トナー組成物による汚染が減少
し、帯電量分布がシャープとなることが判明した。
【0041】すなわち、形状係数が1.2〜1.6の範
囲にあるトナー粒子の割合が65個数%以上であり、形
状係数の変動係数が16%以下であるトナーを使用する
ことでも、現像性、細線再現性に優れ、高画質な画像を
長期にわたって形成することができることを見出し、第
3の本発明(請求項16〜21に記載)の完成に至った
ものである。
【0042】又、感光体と現像剤を非接触状態で対向さ
せてトナーを飛翔させて顕像化する現像工程を含む画像
形成方法があり、カラートナーを複数重ねて画像を形成
する多色画像形成方法に使用されているが、非接触であ
るために、接触現像よりも現像効率が低くなりやすく、
繰り返しの画像形成において帯電性による選択現像が発
生しやすい。この結果、現像トナー量の変化が大きく、
色重ねによる二次色の色相の変化等の画質の変化が大き
くなる。
【0043】本発明のトナー粒子と樹脂粒子の表面に無
機微粒子を固着した粒子である外添剤を併用することに
より、前述した様に、帯電量分布がシャープであり、長
期にわたって安定した帯電性を保持させることが可能な
ものであるため、上記の画像形成方法において現像性、
細線再現性に優れ、高画質な画像を長期にわたって形成
することができる特に大きな効果が発揮されることを見
出し、第4、5及び6の本発明(請求項22〜42に記
載)の完成に至ったものである。
【0044】本発明のトナーの「形状係数」は、下記式
により示されるものであり、トナー粒子の丸さの度合い
を示す。
【0045】 形状係数=((最大径/2)2×π)/投影面積 ここに、最大径とは、トナー粒子の平面上への投影像を
2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大
となる粒子の幅をいう。また、投影面積とは、トナー粒
子の平面上への投影像の面積をいう。
【0046】本発明では、この形状係数は、走査型電子
顕微鏡により2000倍にトナー粒子を拡大した写真を
撮影し、ついでこの写真に基づいて「SCANNING
IMAGE ANALYZER」(日本電子社製)を
使用して写真画像の解析を行うことにより測定した。こ
の際、100個のトナー粒子を使用して本発明の形状係
数を上記算出式にて測定したものである。
【0047】本発明のトナーにおいては、この形状係数
が1.0〜1.6の範囲にあるトナー粒子の割合を65
個数%以上とすることが好ましく、より好ましくは70
個数%以上である。さらに好ましくは、この形状係数が
1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子の割合を65個
数%以上とすることであり、より好ましくは70個数%
以上である。
【0048】この形状係数が1.0〜1.6の範囲にあ
るトナー粒子の割合が65個数%以上であることによ
り、転写材に転写されたトナー層におけるトナー粒子の
充填密度が高くなって定着性が向上し、オフセットが発
生しにくくなる。また、トナー粒子が破砕しにくくなっ
て帯電付与部材の汚染が減少し、トナーの帯電性が安定
する。
【0049】本発明においては、この形状係数が1.2
〜1.6の範囲にあるトナー粒子の割合を65個数%以
上とすることが必要であり、好ましくは70個数%以上
である。
【0050】この形状係数を制御する方法は特に限定さ
れるものではない。例えば、トナー粒子を熱気流中に噴
霧する方法、トナー粒子を気相中において衝撃力による
機械的エネルギーを繰り返して付与する方法、トナーを
溶解しない溶媒中に添加し旋回流を付与する方法等によ
り、形状係数を1.0〜1.6または1.2〜1.6に
したトナー粒子を調製し、これを通常のトナー中へ本発
明の範囲内になるように添加して調整する方法がある。
また、いわゆる重合法トナーを調製する段階で全体の形
状を制御し、形状係数を1.0〜1.6または1.2〜
1.6に調整したトナー粒子を同様に通常のトナーへ添
加して調整する方法がある。
【0051】上記方法の中では重合法トナーが製造方法
として簡便である点と、粉砕トナーに比較して表面の均
一性に優れる点等で好ましい。
【0052】本発明のトナーの「形状係数の変動係数」
は下記式から算出される。 変動係数(%)=(S1/K)×100 式中、S1は100個のトナー粒子の形状係数の標準偏
差を示し、Kは形状係数の平均値を示す。
【0053】この形状係数の変動係数は16%以下であ
り、好ましくは14%以下である。形状係数の変動係数
が16%以下であることにより、帯電量分布がシャープ
となり画質が向上する。
【0054】このトナーの形状係数および形状係数の変
動係数を、極めてロットのバラツキなく均一に制御する
ために、本発明のトナーを構成する樹脂粒子(重合体粒
子)を調製(重合)、当該樹脂粒子を融着、形状制御さ
せる工程において、形成されつつあるトナー粒子(着色
粒子)の特性をモニタリングしながら適正な工程終了時
期を決めてもよい。
【0055】モニタリングするとは、インラインに測定
装置を組み込みその測定結果に基づいて、工程条件の制
御をするという意味である。すなわち、形状などの測定
をインラインに組み込んで、例えば樹脂粒子を水系媒体
中で会合あるいは融着させることで形成する重合法トナ
ーでは、融着などの工程で逐次サンプリングを実施しな
がら形状や粒径を測定し、所望の形状になった時点で反
応を停止する。
【0056】モニタリング方法としては、特に限定され
るものではないが、フロー式粒子像分析装置FPIA−
2000(東亜医用電子社製)を使用することができ
る。本装置は試料液を通過させつつリアルタイムで画像
処理を行うことで形状をモニタリングできるため好適で
ある。すなわち、反応場よりポンプなどを使用し、常時
モニターし、形状などを測定することを行い、所望の形
状などになった時点で反応を停止するものである。
【0057】本発明のトナーの個数粒度分布および個数
変動係数はコールターカウンターTA−IIあるいはコー
ルターマルチサイザー(コールター社製)で測定される
ものである。本発明においてはコールターマルチサイザ
ーを用い、粒度分布を出力するインターフェース(日科
機製)、パーソナルコンピューターを接続して使用し
た。前記コールターマルチサイザーにおいて使用するア
パーチャーとしては100μmのものを用いて、2μm
以上のトナーの体積、個数を測定して粒度分布および平
均粒径を算出した。個数粒度分布とは、粒子径に対する
トナー粒子の相対度数を表すものであり、個数平均粒径
とは、個数粒度分布におけるメジアン径を表すものであ
る。トナーの「個数粒度分布における個数変動係数」は
下記式から算出される。
【0058】 個数変動係数(%)=(S2/Dn)×100 式中、S2は個数粒度分布における標準偏差を示し、D
nは個数平均粒径(μm)を示す。
【0059】本発明において個数変動係数は27%以下
であり、好ましくは25%以下である。個数変動係数が
27%以下であることにより、帯電量分布がシャープと
なり、転写効率が高くなって画質が向上する。
【0060】本発明のトナーにおける個数変動係数を制
御する方法は特に限定されるものではない。例えば、ト
ナー粒子を風力により分級する方法も使用できるが、個
数変動係数をより小さくするためには液中での分級が効
果的である。この液中で分級する方法としては、遠心分
離機を用い、回転数を制御してトナー粒子径の違いによ
り生じる沈降速度差に応じてトナー粒子を分別回収し調
製する方法がある。
【0061】特に懸濁重合法によりトナーを製造する場
合、個数粒度分布における個数変動係数を27%以下と
するためには分級操作が必須である。懸濁重合法では、
重合前に重合性単量体を水系媒体中にトナーとしての所
望の大きさの油滴に分散させることが必要である。すな
わち、重合性単量体の大きな油滴に対して、ホモミキサ
ーやホモジナイザーなどによる機械的な剪断を繰り返し
て、トナー粒子程度の大きさまで油滴を小さくすること
となるが、このような機械的な剪断による方法では、得
られる油滴の個数粒度分布は広いものとなり、従って、
これを重合してなるトナーの粒度分布も広いものとな
る。このために分級操作が必須となる。
【0062】本発明のトナーを構成するトナー粒子中、
角がないトナー粒子の割合は50個数%以上であること
が必要とされ、この割合が70個数%以上であることが
好ましい。
【0063】角がないトナー粒子の割合が50個数%以
上であることにより、摩耗、破断しやすいトナー粒子お
よび電荷の集中する部分を有するトナー粒子が減少する
こととなり、帯電量分布がシャープとなって、帯電性も
安定し、良好な画質を長期にわたって形成できる。
【0064】ここに、「角がないトナー粒子」とは、電
荷の集中するような突部またはストレスにより摩耗しや
すいような突部を実質的に有しないトナー粒子を言い、
具体的には以下のトナー粒子を角がないトナー粒子とい
う。すなわち、図11(a)に示すように、トナー粒子
Tの長径をLとするときに、半径(L/10)の円C
で、トナー粒子Tの周囲線に対し1点で内側に接しつつ
内側をころがした場合に、当該円CがトナーTの外側に
実質的にはみださない場合を「角がないトナー粒子」と
いう。「実質的にはみ出さない場合」とは、はみ出す円
が存在する突起が1箇所以下である場合をいう。また、
「トナー粒子の長径」とは、当該トナー粒子の平面上へ
の投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の
間隔が最大となる粒子の幅をいう。なお、図11(b)
および(c)は、それぞれ角のあるトナー粒子の投影像
を示している。
【0065】角がないトナー粒子の割合の測定は次のよ
うにして行った。先ず、走査型電子顕微鏡によりトナー
粒子を拡大した写真を撮影し、さらに拡大して15,0
00倍の写真像を得る。次いでこの写真像について前記
の角の有無を測定する。この測定を100個のトナー粒
子について行った。
【0066】角がないトナーを得る方法は特に限定され
るものではない。例えば、形状係数を制御する方法とし
て前述したように、トナー粒子を熱気流中に噴霧する方
法、またはトナー粒子を気相中において衝撃力による機
械的エネルギーを繰り返して付与する方法、あるいはト
ナーを溶解しない溶媒中に添加し、旋回流を付与するこ
とによって得ることができる。
【0067】また、樹脂粒子を会合あるいは融着させる
ことで形成する重合法トナーにおいては、融着停止段階
では融着粒子表面には多くの凹凸があり、表面は平滑で
ないが、形状制御工程での温度、攪拌翼の回転数および
攪拌時間等の条件を適当なものとすることによって、角
がないトナーが得られる。これらの条件は、樹脂粒子の
物性により変わるものであるが、例えば、樹脂粒子のガ
ラス転移点温度以上で、より高回転数とすることによ
り、表面は滑らかとなり、角がないトナーが形成でき
る。
【0068】本発明のトナーの粒径は、個数平均粒径で
3〜8μmのものが好ましい。この粒径は、重合法によ
りトナー粒子を形成させる場合には、後に詳述するトナ
ーの製造方法において、凝集剤の濃度や有機溶媒の添加
量、または融着時間、さらには重合体自体の組成によっ
て制御することができる。
【0069】個数平均粒径が3〜8μmであることによ
り、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上
し、細線やドット等の画質が向上する。
【0070】本発明のトナーとしては、トナー粒子の粒
径をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にと
り、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数
基準の粒度分布を示すヒストグラムにおける最頻階級に
含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階
級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度
数(m2)との和(M)が70%以上であるトナーであ
ることが好ましい。相対度数(m1)と相対度数(m
2)との和(M)が70%以上であることにより、トナ
ー粒子の粒度分布の分散が狭くなるので、当該トナーを
画像形成工程に用いることにより選択現像の発生を確実
に抑制することができる。
【0071】本発明において、前記の個数基準の粒度分
布を示すヒストグラムは、自然対数lnD(D:個々の
トナー粒子の粒径)を0.23間隔で複数の階級(0〜
0.23:0.23〜0.46:0.46〜0.69:
0.69〜0.92:0.92〜1.15:1.15〜
1.38:1.38〜1.61:1.61〜1.84:
1.84〜2.07:2.07〜2.30:2.30〜
2.53:2.53〜2.76・・・)に分けた個数基
準の粒度分布を示すヒストグラムであり、このヒストグ
ラムは、下記の条件に従って、コールターマルチサイザ
ーにより測定されたサンプルの粒径データを、I/Oユ
ニットを介してコンピュータに転送し、当該コンピュー
タにおいて、粒度分布分析プログラムにより作成された
ものである。
【0072】〔測定条件〕 (1)アパーチャー:100μm (2)サンプル調製法:電解液〔ISOTON R−1
1(コールターサイエンティフィックジャパン社製)〕
50〜100mlに界面活性剤(中性洗剤)を適量加え
て攪拌し、これに測定試料10〜20mgを加える。こ
の系を超音波分散機にて1分間分散処理することにより
調製する。
【0073】従来公知のトナーとの対比 本発明のトナーと比較しながら、従来知られているトナ
ーの上記の数値を説明する。この数値は製造方法、条件
により異なるものであることは言うまでもない。
【0074】通常の粉砕法トナーの場合、形状係数が
1.2〜1.6であるトナー粒子の割合は60個数%程
度である。このものの形状係数の変動係数は20%程度
である。また、粉砕法では破砕を繰り返しながら粒径を
小さくするために、トナー粒子に角部分が多くなり、角
がないトナー粒子の割合は30個数%以下である。従っ
て、形状を揃えて、角部分がなく、丸みのあるトナーを
得ようとする場合には、形状係数を制御する方法として
前記した様に熱等により球形化する処理が必要となる。
また、個数粒度分布における個数変動係数は、粉砕後の
分級操作が1回である場合には、30%程度であり、個
数変動係数を27%以下とするためには、さらに分級操
作を繰り返す必要がある。
【0075】懸濁重合法によるトナーの場合、従来は層
流中において重合されるため、ほぼ真球状のトナー粒子
が得られ、例えば特開昭56−130762号公報に記
載されたトナーでは、形状係数が1.2〜1.6である
トナー粒子の割合が20個数%程度となり、また形状係
数の変動係数も18%程度となり、更に角がないトナー
粒子の割合も85個数%程度となる。また、個数粒度分
布における個数変動係数を制御する方法として前記した
様に、重合性単量体の大きな油滴に対して、機械的な剪
断を繰り返して、トナー粒子程度の大きさまで油滴を小
さくするため、油滴径の分布は広くなり、従って得られ
るトナーの粒度分布は広く、個数変動係数は32%程度
と大きいものであり、個数変動係数を小さくするために
は分級操作が必要である。
【0076】樹脂粒子を会合あるいは融着させることで
形成する重合法トナーにおいては、例えば特開昭63−
186253号公報に記載されたトナーでは、形状係数
が1.2〜1.6であるトナー粒子の割合は60個数%
程度であり、また形状係数の変動係数は18%程度であ
り、更に角がないトナー粒子の割合も44個数%程度で
ある。さらに、トナーの粒度分布は広く、個数変動係数
は30%であり、個数変動係数を小さくするためには分
級操作が必要である。
【0077】トナーの製造方法 本発明のトナーは、少なくとも重合性単量体を水系媒体
中で重合せしめて得られるトナーであることが好まし
く、また、少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会合させ
て得られるトナーであることが好ましい。以下、本発明
のトナーを製造する方法について詳細に説明する。
【0078】本発明のトナーは、懸濁重合法や、必要な
添加剤の乳化液を加えた液中(水系媒体中)にて単量体
を乳化重合して微粒の重合体粒子(樹脂粒子)を調製
し、その後に、有機溶媒、凝集剤等を添加して当該樹脂
粒子を会合する方法で製造することができる。ここで
「会合」とは、前記樹脂粒子が複数個融着することをい
い、当該樹脂粒子と他の粒子(例えば着色剤粒子)とが
融着する場合も含むものとする。
【0079】本発明のトナーを製造する方法の一例を示
せば、重合性単量体中に着色剤や必要に応じて離型剤、
荷電制御剤、さらに重合開始剤等の各種構成材料を添加
し、ホモジナイザー、サンドミル、サンドグラインダ
ー、超音波分散機などで重合性単量体に各種構成材料を
溶解あるいは分散させる。この各種構成材料が溶解ある
いは分散された重合性単量体を分散安定剤を含有した水
系媒体中にホモミキサーやホモジナイザーなどを使用し
トナーとしての所望の大きさの油滴に分散させる。その
後、攪拌機構が後述の攪拌翼である反応装置(攪拌装
置)へ移し、加熱することで重合反応を進行させる。反
応終了後、分散安定剤を除去し、濾過、洗浄し、さらに
乾燥することで本発明のトナーを調製する。
【0080】なお、本発明でいうところの「水系媒体」
とは、少なくとも水が50質量%以上含有されたものを
示す。
【0081】また、本発明のトナーを製造する方法とし
て樹脂粒子を水系媒体中で会合あるいは融着させて調製
する方法も挙げることができる。この方法としては、特
に限定されるものではないが、例えば、特開平5−26
5252号公報や同6−329947号公報、同9−1
5904号公報に示す方法を挙げることができる。すな
わち、樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、あ
るいは樹脂および着色剤等より構成される微粒子を複数
以上会合させる方法、特に水中にてこれらを乳化剤を用
いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩
析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移
点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々
に粒径を成長させ、目的の粒径となったところで水を多
量に加えて粒径成長を停止し、さらに加熱、攪拌しなが
ら粒子表面を平滑にして形状を制御し、その粒子を含水
状態のまま流動状態で加熱乾燥することにより、本発明
のトナーを形成することができる。なお、ここにおいて
凝集剤と同時に水に対して無限溶解する溶媒を加えても
よい。
【0082】樹脂を構成する重合性単量体として使用さ
れるものは、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレ
ン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、
p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−
ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p
−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、
p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p
−n−ドデシルスチレンの様なスチレンあるいはスチレ
ン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、
メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メ
タクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミ
ノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタ
クリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アク
リル酸フェニル等のアクリル酸エステル誘導体、エチレ
ン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、
フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン
酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエ
ステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテ
ル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニル
エチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン
類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、
N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナ
フタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等の
アクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。これら
ビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用するこ
とができる。
【0083】また、樹脂を構成する重合性単量体として
イオン性解離基を有するものを組み合わせて用いること
がさらに好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォ
ン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有
するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレ
イン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキル
エステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハ
ク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフ
ォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、
3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタク
リレート等が挙げられる。
【0084】さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリ
コールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリ
レート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエ
チレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアク
リレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビ
ニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
【0085】これら重合性単量体はラジカル重合開始剤
を用いて重合することができる。この場合、懸濁重合法
では油溶性重合開始剤を用いることができる。この油溶
性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4
−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソ
ブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン
−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メ
トキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイ
ソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始
剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペ
ルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネー
ト、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペ
ルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミ
ルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオ
キサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−
(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロ
パン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンな
どの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高
分子開始剤などを挙げることができる。
【0086】また、乳化重合法を用いる場合には水溶性
ラジカル重合開始剤を使用することができる。水溶性ラ
ジカル重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸ア
ンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢
酸塩、アゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素
等を挙げることができる。
【0087】分散安定剤としては、リン酸三カルシウ
ム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニ
ウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カル
シウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メ
タケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、
ベントナイト、シリカ、アルミナ等を挙げることができ
る。さらに、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチル
セルロース、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウ
ム、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール硫酸ナ
トリウム等の界面活性剤として一般的に使用されている
ものを分散安定剤として使用することができる。
【0088】本発明において優れた樹脂としては、ガラ
ス転移点が20〜90℃のものが好ましく、軟化点が8
0〜220℃のものが好ましい。ガラス転移点は示差熱
量分析方法で測定されるものであり、軟化点は高化式フ
ローテスターで測定することができる。さらに、これら
樹脂としてはゲルパーミエーションクロマトグラフィー
により測定される分子量が数平均分子量(Mn)で10
00〜100000、質量平均分子量(Mw)で200
0〜1000000のものが好ましい。さらに、分子量
分布として、Mw/Mnが1.5〜100、特に1.8
〜70のものが好ましい。
【0089】前記樹脂粒子を水系媒体中で会合させる際
に使用される凝集剤としては特に限定されるものではな
いが、金属塩から選択されるものが好適に使用される。
具体的には、一価の金属として例えばナトリウム、カリ
ウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、二価の金属とし
て例えばカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類の
金属塩、マンガン、銅等の二価の金属の塩、鉄、アルミ
ニウム等の三価の金属の塩等が挙げられ、具体的な塩と
しては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウ
ム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシ
ウム、硫酸マンガン等を挙げることができる。これらは
組み合わせて使用してもよい。
【0090】これらの凝集剤は臨界凝集濃度以上添加す
ることが好ましい。この臨界凝集濃度とは、水性分散物
の安定性に関する指標であり、凝集剤を添加して凝集が
発生する濃度を示すものである。この臨界凝集濃度は、
乳化された成分および分散剤自体によって大きく変化す
るものである。例えば、岡村誠三他著「高分子化学1
7、601(1960)日本高分子学会編」等に記述さ
れており、詳細な臨界凝集濃度を求めることができる。
また、別な手法として、目的とする粒子分散液に所望の
塩を濃度を変えて添加し、その分散液のζ(ゼータ)電
位を測定し、この値が変化する塩濃度を臨界凝集濃度と
して求めることもできる。
【0091】本発明の凝集剤の添加量は、臨界凝集濃度
以上であればよいが、好ましくは臨界凝集濃度の1.2
倍以上、さらに好ましくは、1.5倍以上添加すること
がよい。
【0092】凝集剤と共に使用される「水に対して無限
溶解する溶媒」としては、形成される樹脂を溶解させな
いものが選択される。具体的には、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール、t−ブタノー
ル、メトキシエタノール、ブトキシエタノール等のアル
コール類、アセトニトリル等のニトリル類、ジオキサン
等のエーテル類を挙げることができる。特に、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノールが好ましい。
【0093】この水に対して無限溶解する溶媒の添加量
は、凝集剤を添加した重合体含有分散液に対して1〜1
00体積%が好ましい。
【0094】なお、粒子形状を均一化させるためには、
トナー粒子を調製し、濾過した後に粒子に対して10質
量%以上の水が存在したスラリーを流動乾燥させること
が好ましいが、この際、特に重合体中に極性基を有する
ものが好ましい。この理由としては、極性基が存在して
いる重合体に対して、存在している水が多少膨潤する効
果を発揮するために、形状の均一化が特に図られやすい
からであると考えられる。
【0095】本発明のトナーは少なくとも樹脂と着色剤
を含有するものであるが、必要に応じて定着性改良剤で
ある離型剤や荷電制御剤等を含有することもできる。さ
らに、上記樹脂と着色剤を主成分とするトナー粒子に対
して無機微粒子や有機微粒子等で構成される外添剤を添
加したものであってもよい。
【0096】本発明のトナーに使用する着色剤としては
カーボンブラック、磁性体、染料、顔料等を任意に使用
することができ、カーボンブラックとしてはチャンネル
ブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、
サーマルブラック、ランプブラック等が使用される。磁
性体としては鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性金属、
これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイト等
の強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理
する事により強磁性を示す合金、例えばマンガン−銅−
アルミニウム、マンガン−銅−錫等のホイスラー合金と
呼ばれる種類の合金、二酸化クロム等を用いる事ができ
る。
【0097】染料としてはC.I.ソルベントレッド
1、同49、同52、同58、同63、同111、同1
22、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同7
7、同79、同81、同82、同93、同98、同10
3、同104、同112、同162、C.I.ソルベン
トブルー25、同36、同60、同70、同93、同9
5等を用いる事ができ、またこれらの混合物も用いる事
ができる。顔料としてはC.I.ピグメントレッド5、
同48:1、同53:1、同57:1、同122、同1
39、同144、同149、同166、同177、同1
78、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同
43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同9
3、同94、同138、C.I.ピグメントグリーン
7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60等を用
いる事ができ、これらの混合物も用いる事ができる。数
平均一次粒子径は種類により多様であるが、概ね10〜
200nm程度が好ましい。
【0098】着色剤の添加方法としては、乳化重合法で
調製した重合体粒子を、凝集剤を添加することで凝集さ
せる段階で添加し重合体を着色する方法や、単量体を重
合させる段階で着色剤を添加し、重合し、トナー粒子と
する方法等を使用することができる。なお、着色剤は重
合体を調製する段階で添加する場合はラジカル重合性を
阻害しない様に表面をカップリング剤等で処理して使用
することが好ましい。
【0099】さらに、定着性改良剤としての低分子量ポ
リプロピレン(数平均分子量=1500〜9000)や
低分子量ポリエチレン等を添加してもよい。
【0100】荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、
且つ水中に分散することができるものを使用することが
できる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸ま
たは高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4
級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸
金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0101】なお、これら荷電制御剤や定着性改良剤の
粒子は、分散した状態で数平均一次粒子径が10〜50
0nm程度とすることが好ましい。
【0102】本発明のトナーでは、外添剤として樹脂粒
子の表面に無機微粒子を固着した粒子以外に他の外添剤
を併用してもよい。具体的には、無機微粒子や有機微粒
子などの微粒子を添加することができる。
【0103】この無機微粒子としては、シリカ、チタニ
ア、アルミナ等の無機酸化物粒子の使用が好ましく、さ
らに、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタ
ンカップリング剤等によって疎水化処理されていること
が好ましい。疎水化処理の程度としては特に限定される
ものでは無いが、メタノールウェッタビリティーとして
40〜95のものが好ましい。メタノールウェッタビリ
ティーとは、メタノールに対する濡れ性を評価するもの
である。この方法は、内容量200mlのビーカー中に
入れた蒸留水50mlに、測定対象の無機微粒子を0.
2g秤量し添加する。メタノールを先端が液体中に浸せ
きされているビュレットから、ゆっくり攪拌した状態で
無機微粒子の全体が濡れるまでゆっくり滴下する。この
無機微粒子を完全に濡らすために必要なメタノールの量
をa(ml)とした場合に、下記式により疎水化度が算
出される。
【0104】疎水化度=(a/(a+50))×100 この外添剤の添加量としては、トナー中に0.1〜5.
0質量%、好ましくは0.5〜4.0質量%である。ま
た、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用して
もよい。
【0105】いわゆる重合性単量体中に着色剤などのト
ナー構成成分を分散あるいは溶解したものを水系媒体中
に懸濁し、ついで重合せしめてトナーを得る懸濁重合法
トナーでは、重合反応を行う反応容器中での媒体の流れ
を制御することによりトナー粒子の形状を制御すること
ができる。すなわち、形状係数が1.2以上の形状を有
するトナー粒子を多く形成させる場合には、反応容器中
での媒体の流れを乱流とし、重合が進行して懸濁状態で
水系媒体中に存在している油滴が次第に高分子化するこ
とで油滴が柔らかい粒子となった時点で、粒子の衝突を
行うことで粒子の合一を促進させ、形状が不定形となっ
た粒子が得られる。また、形状係数が1.2より小さい
ほぼ球形のトナー粒子を形成させる場合には、反応容器
中での媒体の流れを層流として、粒子の衝突を避けるこ
とによりほぼ球形の粒子が得られる。この方法により、
トナー形状の分布を本発明の範囲内に制御できるもので
ある。
【0106】反応装置 図1は、一般的に使用されている攪拌翼の構成が一段の
反応装置(攪拌装置)を示す説明図であり、2は攪拌
槽、3は回転軸、4は攪拌翼、9は乱流形成部材であ
る。
【0107】懸濁重合法においては、特定の攪拌翼を使
用することで、乱流を形成することができ、形状を容易
に制御することができる。この理由としては明確ではな
いが、図1に示されるような攪拌翼4の構成が一段の場
合には、攪拌槽2内に形成される媒体の流れが攪拌槽2
の下部より上部への壁面を伝って動く流れのみになる。
そのため、従来では一般的に攪拌槽2の壁面などの乱流
形成部材9を配置することで乱流を形成し、攪拌の効率
を増加することがなされている。しかし、この様な装置
構成では、乱流が一部に形成されるものの、むしろ乱流
の存在によって流体の流れが停滞する方向に作用し、結
果として粒子に対するズリが少なくなるために、形状を
制御することができない。
【0108】懸濁重合法において好ましく使用すること
のできる攪拌翼を備えた反応装置について図面を用いて
説明する。
【0109】図2および図3は、それぞれ反応装置の一
例を示す斜視図および断面図である。図2および図3に
示す反応装置において、熱交換用のジャケット1を外周
部に装着した縦型円筒状の攪拌槽2内の中心部に回転軸
3を垂設し、該回転軸3に攪拌槽2の底面に近接させて
配設された下段の攪拌翼40と、より上段に配設された
攪拌翼50とが設けられている。上段の攪拌翼50は、
下段に位置する攪拌翼40に対して回転方向に先行した
交差角αをもって配設されている。本発明のトナーを製
造する場合において、交差角αは90度(°)未満であ
ることが好ましい。この交差角αの下限は特に限定され
るものでは無いが、5度程度以上であることが好まし
く、更に、好ましくは10度以上である。なお、三段構
成の攪拌翼を設ける場合には、それぞれ隣接している攪
拌翼間で交差角が90度未満であることが好ましい。
【0110】このような構成とすることで、上段に配設
されている攪拌翼50によりまず媒体が攪拌され、下側
への流れが形成される。ついで、下段に配設された攪拌
翼40により、上段の攪拌翼50で形成された流れがさ
らに下方へ加速されるとともにこの攪拌翼50自体でも
下方への流れが別途形成され、全体として流れが加速さ
れて進行するものと推定される。この結果、乱流として
形成された大きなズリ応力を有する流域が形成されるた
めに、得られるトナー粒子の形状を制御できるものと推
定される。
【0111】なお、図2および図3中、矢印は回転方向
を示し、7は上部材料投入口、8は下部材料投入口、9
は攪拌を有効にするための乱流形成部材である。
【0112】ここにおいて攪拌翼の形状については、特
に限定はないが、方形板状のもの、翼の一部に切り欠き
のあるもの、中央部に一つ以上の中孔部分、いわゆるス
リットがあるものなどを使用することができる。これら
の具体例を図10に記載する。図10(a)に示す攪拌
翼5aは中孔部のないもの、同図(b)に示す攪拌翼5
bは中央に大きな中孔部6bがあるもの、同図(c)に
示す攪拌翼5cは横長の中孔部6c(スリット)がある
もの、同図(d)に示す攪拌翼5dは縦長の中孔部6d
(スリット)があるものである。また、三段構成の攪拌
翼を設ける場合において、上段の攪拌翼に形成される中
孔部と、下段の攪拌翼に形成される中孔部とは異なるも
のであっても、同一のものであってもよい。
【0113】図4〜図8は、それぞれ、好ましく使用す
ることのできる攪拌翼を備えた反応装置の具体例を示す
斜視図であり、図4〜図8において、1は熱交換用のジ
ャケット、2は攪拌槽、3は回転軸、7は上部材料投入
口、8は下部材料投入口、9は乱流形成部材である。
【0114】図4に示す反応装置において、攪拌翼41
には折り曲げ部411が形成され、攪拌翼51にはフィ
ン(突起)511が形成されている。
【0115】なお、攪拌翼に折り曲げ部が形成されてい
る場合において、折り曲げ角度は5〜45度であること
が好ましい。
【0116】図5に示す反応装置を構成する攪拌翼42
には、スリット421が形成されていると共に、折り曲
げ部422およびフィン423が形成されている。
【0117】なお、当該反応装置を構成する攪拌翼52
は、図2に示す反応装置を構成する攪拌翼50と同様の
形状を有している。
【0118】図6に示す反応装置を構成する攪拌翼43
には、折り曲げ部431およびフィン432が形成され
ている。
【0119】なお、当該反応装置を構成する攪拌翼53
は、図2に示す反応装置を構成する攪拌翼50と同様の
形状を有している。
【0120】図7に示す反応装置を構成する攪拌翼44
には、折り曲げ部441およびフィン442が形成され
ている。
【0121】また、当該反応装置を構成する攪拌翼54
には、中孔部541が中央に形成されている。
【0122】図8に示す反応装置には、攪拌翼45(下
段)と、攪拌翼55(中段)と、攪拌翼65とによる三
段構成の攪拌翼が設けられてなる。
【0123】これら折り曲げ部451や上部あるいは下
部への突起(フィン)452を有する構成を持つ攪拌翼
は、乱流を効果的に発生させるものである。
【0124】なお、上記の構成を有する上段と下段の攪
拌翼の間隙は特に限定されるものでは無いが、少なくと
も攪拌翼の間に間隙を有していることが好ましい。この
理由としては明確では無いが、その間隙を通じて媒体の
流れが形成されるため、攪拌効率が向上するものと考え
られる。但し、間隙としては、静置状態での液面高さに
対して0.5〜50%の幅、好ましくは1〜30%の幅
である。
【0125】さらに、攪拌翼の大きさは特に限定される
ものでは無いが、全攪拌翼の高さの総和が静置状態での
液面高さの50%〜100%、好ましくは60%〜95
%である。
【0126】また、懸濁重合法において層流を形成させ
る場合に使用される反応装置の一例を図9に示す。この
反応装置には、乱流形成部材(邪魔板等の障害物)は設
けられていない点に特徴を有する。
【0127】図9に示した反応装置を構成する攪拌翼4
6および攪拌翼56は、それぞれ、図2に示す反応装置
を構成する攪拌翼40および攪拌翼50と同様の形状お
よび交差角αを有している。また、図9において、1は
熱交換用のジャケット、2は攪拌槽、3は回転軸、7は
上部材料投入口、8は下部材料投入口である。
【0128】なお、層流を形成させる場合に使用される
反応装置としては、図9に示されるものに限定されるも
のではない。
【0129】また、かかる反応装置を構成する攪拌翼の
形状については、乱流を形成させないものであれば特に
限定されないが、方形板状のもの等、連続した面により
形成されるものが好ましく、曲面を有していてもよい。
【0130】一方、樹脂粒子を水系媒体中で会合あるい
は融着させる重合法トナーでは、融着段階での反応容器
内の媒体の流れおよび温度分布を制御することで、さら
には融着後の形状制御工程において加熱温度、攪拌回転
数、時間を制御することで、トナー全体の形状分布およ
び形状を任意に変化させることができる。
【0131】すなわち、樹脂粒子を会合あるいは融着さ
せる重合法トナーでは、反応装置内の流れを層流とし、
内部の温度分布を均一化することができる攪拌翼および
攪拌槽を使用して、融着工程および形状制御工程での温
度、回転数、時間を制御することにより、所期の形状係
数および均一な形状分布を有するトナーを形成すること
ができる。この理由は、層流を形成させた場で融着させ
ると、凝集および融着が進行している粒子(会合あるい
は凝集粒子)に強いストレスが加わらず、かつ流れが加
速された層流においては攪拌槽内の温度分布が均一であ
る結果、融着粒子の形状分布が均一になるからであると
推定される。さらに、その後の形状制御工程での加熱、
攪拌により融着粒子は徐々に球形化し、トナー粒子の形
状を任意に制御できる。
【0132】樹脂粒子を会合あるいは融着させる重合法
トナーを製造する際に使用される攪拌翼および攪拌槽と
しては、前述の懸濁重合法において層流を形成させる場
合と同様のものが使用でき、例えば図9に示すものが使
用できる。攪拌槽内には乱流を形成させるような邪魔板
等の障害物を設けないことが特徴である。攪拌翼の構成
については、前述の懸濁重合法に使用される攪拌翼と同
様に、上段の攪拌翼が、下段の攪拌翼に対して回転方向
に先行した交差角αを持って配設された、多段の構成と
することが好ましい。
【0133】この攪拌翼の形状についても、前述の懸濁
重合法において層流を形成させる場合と同様のものが使
用でき、乱流を形成させないものであれば特に限定され
ないが、図10(a)に示した方形板状のもの等、連続
した面により形成されるものが好ましく、曲面を有して
いてもよい。
【0134】本発明のトナーは、例えば磁性体を含有さ
せて一成分磁性トナーとして使用する場合、いわゆるキ
ャリアと混合して二成分現像剤として使用する場合、非
磁性トナーを単独で使用する場合等が考えられ、いずれ
も好適に使用することができるが、本発明では特に一成
分磁性現像剤として使用することが好ましい。
【0135】現像方法 本発明のトナーが使用できる現像方法としては特に限定
されないが、本発明のトナーは帯電量分布がシャープで
あるため、非接触現像方式に適用されると更に効果が発
揮される。すなわち、非接触現像方式では現像電界の変
化が大きいことから、微少な帯電の変化が大きく現像自
体に作用する。しかし、本発明のトナーは帯電量分布が
シャープであることから、帯電の変化が少なく、安定し
た帯電量を確保することができるため、非接触現像方式
において安定した画像を長期にわたって形成することが
できる。
【0136】さらに、本発明のトナーは一成分現像方式
に使用するとよりその効果が顕著に現れる。この理由と
しては、帯電性付与能の高い複合微粒子を使用すること
によりトナー単体で摩擦帯電性を維持する必要のある一
成分現像においてその効果が発揮されるものと推定され
る。
【0137】非接触現像方式とは、現像剤担持体(現像
剤搬送部材)上に形成された現像剤層と感光体とが接触
しないものであり、この現像方式を構成するために現像
剤層は薄層で形成されることが好ましい。この方法は現
像剤担持体表面の現像領域で20〜500μmの現像剤
層を形成させ、感光体と現像剤担持体との間隙が該現像
剤層よりも大きい間隙を有するものである。この薄層形
成は磁気の力を使用する磁性ブレードや現像剤担持体表
面に現像剤層規制棒を押圧する方式等で形成される。さ
らに、ウレタンブレードや燐青銅板等を現像剤担持体表
面に接触させ現像剤層を規制する方法もある。押圧規制
部材の押圧力としては10〜150N/mmが好適であ
る。押圧力が小さい場合には規制力が不足するために搬
送が不安定になりやすく、一方、押圧力が大きい場合に
は現像剤に対するストレスが大きくなるため、現像剤の
耐久性が低下しやすい。好ましい範囲は30〜100N
/mmである。現像剤担持体と感光体表面の間隙は現像
剤層よりも大きいことが必要である。さらに、現像に際
して現像バイアスを付加する場合、直流成分のみ付与す
る方式でも良いし、交流バイアスを印加する方式のいず
れでも良い。
【0138】本発明においては、この現像剤担持体(現
像剤搬送部材)と静電潜像保持体(感光体)との間には
交番電界を印加することが好ましい。この交番電界を印
加することによってトナーを有効に飛翔させることがで
きる。この交番電界の条件は、交流周波数fが200〜
8000Hzであり、交流電圧Vp−pが500〜30
00Vであることが好ましい。この交番電界を使用する
場合にはトナーとして均一な帯電性を有していることが
必要である。すなわち、トナー間で帯電性に分布を有し
ている場合には交番電界による弱帯電性トナーなどの引
き戻し効果が相殺され、結果として画質を向上する効果
が低下する。
【0139】本発明に於いて使用される現像剤担持体と
しては、担持体内部に磁石を内蔵したものが多く用いら
れ、その現像剤担持体表面(スリーブ)が回転すること
によって現像剤を現像領域に搬送するものである。スリ
ーブを構成するものとしてはアルミニウムや表面を酸化
処理したアルミニウムあるいはステンレス製のものが用
いられる。
【0140】現像剤担持体の大きさとしては直径が10
〜40mmのものが好適である。直径が小さい場合には
現像剤の混合が不足し、トナーに対して充分な帯電付与
を行うに充分な混合を確保することが困難となり、直径
が大きい場合には現像剤に対する遠心力が大きくなり、
トナーの飛散の問題を発生しやすい。
【0141】非接触現像方式においてキャリアと混合し
て二成分現像剤として使用することもできる。
【0142】二成分現像剤を構成するキャリアとして
は、鉄、フェライト、マグネタイト等の金属、それらの
金属とアルミニウム、鉛等の金属との合金等の従来から
公知の材料からなる磁性粒子を用いることができる。特
にフェライト粒子が好ましい。上記磁性粒子は、その体
積平均粒径としては15〜100μm、より好ましくは
25〜60μmのものが良い。キャリアの体積平均粒径
の測定は、代表的には湿式分散機を備えたレーザ回折式
粒度分布測定装置「ヘロス(HELOS)」(シンパテ
ィック(SYMPATEC)社製)により測定すること
ができる。
【0143】キャリアは、さらに樹脂により被覆されて
いるもの、あるいは樹脂中に磁性粒子を分散させたいわ
ゆる樹脂分散型キャリアが好ましい。コーティング用の
樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフ
ィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン/アクリル系樹
脂、シリコーン系樹脂、エステル系樹脂あるいはフッ素
含有重合体系樹脂等が用いられる。また、樹脂分散型キ
ャリアを構成するための樹脂としては、特に限定されず
公知のものを使用することができ、例えば、スチレンア
クリル樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素系樹脂、フェノ
ール樹脂等を使用することができる。
【0144】以下、非接触現像方式の一例を図12を用
いて説明する。図12は、本発明の画像形成方法に好適
に使用できる非接触一成分磁性現像方式の現像部の概略
図であり、73は感光体、74は現像剤担持体、75は
スリーブ、76は磁石、77は本発明内の磁性トナーを
含有する現像剤、78は現像剤層規制部材、79は現像
領域、80は現像剤層、81は交番電界を形成するため
の電源である。
【0145】本発明の磁性トナーを含有する現像剤77
はその内部に磁石76を有する現像剤担持体74の磁気
力により担持され、スリーブ75の移動により現像領域
79に搬送される。この搬送に際して、現像剤層80は
現像剤層規制部材78により、現像領域79に於いて、
感光体73と接触することがないようにその厚さが規制
される。
【0146】現像領域79の最小間隙(Dsd)はその
領域に搬送される現像剤層80の厚さ(概ね50〜30
0μmの層で搬送されることが好ましい)より大きく、
例えば100〜1000μm(好ましくは100〜50
0μm)程度である。
【0147】電源81は交番電界を形成するための電源
であり、周波数200〜8000Hz、電圧500〜3
000Vp−pの交流が好ましい。電源81には必要に
応じて直流を交流に直列に加えた構成であってもよい。
その場合、直流電圧としては300〜800Vが好まし
い。
【0148】また、接触方式の現像において本発明のト
ナーを使用する場合には、本発明のトナーを有する現像
剤の層厚は現像領域に於いて0.1〜8mm、特に、
0.4〜5mmであることが好ましい。また、感光体と
現像剤担持体との間隙は、0.15〜7mm、特に、
0.2〜4mmであることが好ましい。
【0149】感光体のクリーニング機構 感光体のクリーニング機構については特に限定はない。
以下に本発明に好ましく用いることの出来るブレードク
リーニングを用いたクリーニング機構につき説明する。
【0150】本発明においてクリーニングブレードの感
光体への当接荷重P、当接角θの好ましい値としては、
P=0.05〜0.40N/cm、θ=5〜35度であ
る。
【0151】又、前記クリーニングブレードの自由長は
支持部材端部から変形前のブレードの先端点の長さで表
すと、好ましい値としては3〜15mmである。前記ク
リーニングブレードの厚さは0.5〜10mmが好まし
い。
【0152】当接荷重Pはブレードを感光体ドラムに当
接させたときの圧接力P′の法線方向ベクトル値であ
る。又、当接角θは感光体の当接点Aにおける接線Xと
変形前のブレードとのなす角を表す。
【0153】前記ブレードクリーニング方式に用いられ
る弾性体ゴムブレードの材質としてはウレタンゴム、シ
リコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ブタジ
エンゴム等が知られているが、これらの内、ウレタンゴ
ムは他のゴムに比して摩耗特性が優れている点で特に好
ましい。例えば、特開昭59−30574号公報に記載
のポリカプロラクトンエステルとポリイソシアネートと
を反応硬化せしめて得られるウレタンゴム等が好まし
い。
【0154】弾性体ゴムブレードの物性のうち硬度と反
発弾性を同時にコントロールすることにより有効にブレ
ードの反転を抑制できる。25±5℃に於けるブレード
のJISA硬度が65よりも小さくなるとブレードの反
転が起こり易くなり、80より大きくなるとクリーニン
グ性能が低下する。また、反発弾性が75%を超えると
ブレードの反転がおこり易くなり、20%以下だとクリ
ーニング性能が低下する(JISA硬度及び反発弾性と
もJISK6301の加硫ゴム物理試験方法に基づき測
定する)。
【0155】定着方法 本発明に使用される好適な定着方法としては、いわゆる
接触加熱方式をあげることができる。特に、接触加熱方
式として、熱圧定着方式、さらには熱ローラー定着方式
および固定配置された加熱体を内包した回動する加圧部
材により定着する圧接加熱定着方式をあげることができ
る。
【0156】熱ローラー定着方式では、多くの場合表面
にテトラフルオロエチレンやポリテトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルコキシビニルエーテル共重合体類
等を被覆した鉄やアルミニウム等で構成される金属シリ
ンダー内部に熱源を有する上ローラーとシリコーンゴム
等で形成された下ローラーとから形成されている。熱源
としては、線状のヒーターを有し、上ローラーの表面温
度を120〜200℃程度に加熱するものが代表例であ
る。定着部に於いては上ローラーと下ローラー間に圧力
を加え、下ローラーを変形させ、いわゆるニップを形成
する。ニップ幅としては1〜10mm、好ましくは1.
5〜7mmである。定着線速は40mm/sec〜60
0mm/secが好ましい。ニップが狭い場合には熱を
均一にトナーに付与することができなくなり、定着のム
ラを発生する。一方でニップ幅が広い場合には樹脂の溶
融が促進され、定着オフセットが過多となる問題を発生
する。
【0157】定着クリーニングの機構を付与して使用し
てもよい。この方式としてはシリコーンオイルを定着の
上ローラーあるいはフィルムに供給する方式やシリコー
ンオイルを含浸したパッド、ローラー、ウェッブ等でク
リーニングする方法が使用できる。
【0158】次に、本発明で用いられる固定配置された
加熱体を内包した回動する加圧部材により定着する方式
について説明する。
【0159】この定着方式は、固定配置された加熱体
と、該加熱体に対向圧接し、且つフィルムを介して記録
材を加熱体に密着させる加圧部材とにより圧接加熱定着
する方式である。
【0160】この圧接加熱定着器は、加熱体が従来の加
熱ローラーに比べて熱容量が小さく、記録材の通過方向
と直角方向にライン状の加熱部を有するものであり、通
常加熱部の最高温度は100〜300℃である。
【0161】なお、圧接加熱定着とは、通常よく用いら
れるごとく加熱部材と加圧部材の間を、未定着トナーを
した記録材を通す方式等、加熱源に未定着トナー像を押
し当てて定着する方法である。こうすることにより加熱
が迅速に行われるため、定着の高速化が可能となるが、
温度制御が難しく、加熱源表面部分等の未定着トナーを
直接圧接される部分に、トナーが付着残留したいわゆる
トナーオフセットが起こりやすく、また記録材が定着器
に巻き付きを起こす等の故障も起こしやすいという問題
点もある。
【0162】この定着方式では、装置に固定支持された
低熱容量のライン状加熱体は、厚さにして0.2〜5.
0mm、さらに好ましくは0.5〜3.5mmで幅10
〜15mm、長手長240〜400mmのアルミナ基板
に抵抗材料を1.0〜2.5mmに塗布したもので両端
より通電される。
【0163】通電はDC100Vの周期15〜25ms
ecのパルス波形で、温度センサーにより制御された温
度・エネルギー放出量に応じたパルス幅に変化させてあ
たえる。低熱容量ライン状加熱体において、温度センサ
ーで検出された温度T1の場合、抵抗材料に対向するフ
ィルムの表面温度T2はT1よりも低い温度となる。こ
こでT1は120〜220℃が好ましく、T2の温度は
T1の温度と比較して0.5〜10℃低いことが好まし
い。また、フィルムがトナー表面より剥離する部分にお
けるフィルム材表面温度T3はT2とほぼ同等である。
フィルムは、この様にエネルギー制御・温度制御された
加熱体に当接して図13(a)の中央矢印方向に移動す
る。これら定着用フィルムとして用いられるものは、厚
みが10〜35μmの耐熱フィルム、例えばポリエステ
ル、ポリパーフルオロアルコキシビニルエーテル、ポリ
イミド、ポリエーテルイミドに、多くの場合はテフロン
(登録商標)等のフッ素樹脂に導電材を添加し離型剤層
を、5〜15μm被覆させたエンドレスフィルムであ
る。
【0164】フィルムの駆動には、駆動ローラーと従動
ローラーにより駆動力とテンションをかけられて矢印方
向へシワ・ヨレがなく搬送される。定着器としての線速
は40〜600mm/secが好ましい。
【0165】加圧ローラーはシリコーンゴム等の離型性
の高いゴム弾性層を有し、総圧2〜30kgでフィルム
材を介して加熱体に圧着され、圧接回転する。
【0166】また、上記にはエンドレスフィルムを用い
た例を説明したが、図13(b)の様にフィルムシート
の送り出し軸と巻き取り軸を使用し、有端のフィルム材
を使用してもよい。さらには内部に駆動ローラー等を有
しない単なる円筒状のものでもよい。
【0167】上記定着器にはクリーニング機構を付与し
て使用してもよい。クリーニング方式としては、各種シ
リコーンオイルを定着用フィルムに供給する方式や各種
シリコーンオイルを含浸させたパッド、ローラー、ウェ
ッブ等でクリーニングする方式が用いられる。
【0168】なお、シリコーンオイルとしては、ポリジ
メチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポ
リジフェニルシロキサン等を使用することが出来る。さ
らに、フッ素を含有するシロキサンも好適に使用するこ
とが出来る。
【0169】次に図13にこの定着器の構成断面図の例
を示す。図13(a)において、84は装置に固定支持
された低熱容量ライン状加熱体であって、一例として高
さが1.0mm、幅が10mm、長手長が240mmの
アルミナ基板85に抵抗材料86を幅1.0mmに塗工
したものであり、長手方向両端部より通電される。
【0170】通電は例えばDC100Vで通常は周期2
0msecのパルス状波形でなされ、検温素子87から
の信号によりコントロールされ所定温度に保たれる。こ
のためエネルギー放出量に応じてパルス幅を変化させる
が、その範囲は例えば0.5〜5msecである。
【0171】このように制御された加熱体84に移動す
るフィルム88を介して未定着トナー像93を担持した
記録材94を当接させてトナーを熱定着する。
【0172】ここで用いられるフィルム88は、駆動ロ
ーラー89と従動ローラー90によりテンションをかけ
られた状態でシワの発生なく移動する。95はシリコー
ンゴム等で形成されたゴム弾性層を有する加圧ローラー
であり、総圧40〜200Nでフィルムを介して加熱体
を加圧している。記録材94上の未定着トナー像93
は、入口ガイド96により定着部に導かれ、上述した加
熱により定着像を得る。
【0173】以上はエンドレスベルトで説明したが、図
13(b)のごとく、フィルムシート繰り出し軸91お
よび巻き取り軸92を使用し、定着用のフィルムは有端
のものでもよい。
【0174】
【実施例】次に本発明の実施態様を実施例にてより具体
的に説明する。しかし、本発明の実施態様はこれに限定
されるものではない。なお、文中「部」とは「質量部」
を表す。
【0175】樹脂粒子作製例 メチルメタクリレート90部とスチレン10部とを蒸留
水300部を入れ、重合開始剤として過硫酸カリウムと
チオ硫酸ナトリウムからなるレドックス系重合開始剤を
5×10-3mol/L、促進剤として硫酸銅を2.5×
10-5mol/Lになるように添加し、窒素気流下で6
5℃にて2時間反応させた。ついで冷却後、限外濾過及
び乾燥することにより数平均一次粒子径が0.3μmの
樹脂粒子を得た。これを「樹脂粒子1」とする。なお、
この「樹脂粒子1」のTgは100℃であった。また、
「樹脂粒子1」の帯電量は球形鉄粉キャリアに対して1
質量%添加し常温常湿(20℃、50%RH環境)に於
ける振とう20分値のブローオフ法にて測定された値で
15μC/gであった。
【0176】複合粒子作製例 樹脂粒子として「樹脂粒子1」を使用し、無機微粒子と
してオクチルトリメトキシシランにて疎水化処理を行っ
た酸化チタン1(数平均一次粒子径=15nm)を使用
した。樹脂粒子100質量部に対して無機微粒子17質
量部を添加し、OMダイザー(奈良機械製作所製)へ投
入し、無機微粒子と樹脂粒子が混合されている装置の外
部より媒体として30℃の循環水を流しながら500r
pmにて3分混合した。混合時に於ける品温は30℃で
あった。得られたオーダードミクスチャーは走査型電子
顕微鏡によって観察すると樹脂粒子表面に無機微粒子は
均一に静電気的に付着していることが分かった。
【0177】次いでこのオーダードミクスチャーをハイ
ブリダイザー(奈良機械製作所製)へ投入し、無機微粒
子と樹脂粒子に繰り返し機械的衝撃力が付与される装置
の外部より媒体として45℃の循環水で加温しながら周
速100m/secの条件で3分処理し本発明の複合粒
子を得た。なお、内部の温度(品温)は56℃であっ
た。さらに、機械内部の付着の状態を観察したが、特に
付着が無く良好であった。また、樹脂粒子の合一物も存
在していないことが走査型電子顕微鏡観察によって確認
された。
【0178】これを「複合粒子1」とする。なお、以下
の表1に示す複合粒子を調製した。固着率の制御はハイ
ブリダイザーの周速及び循環水温度と処理時間で決定さ
れる品温で制御した。
【0179】
【表1】
【0180】*酸化チタン2:ステアリン酸亜鉛処理酸
化チタン(数平均一次粒子径=20nm) *酸化チタン3:ステアリン酸亜鉛処理酸化チタン(数
平均一次粒子径=40nm) (トナー製造例1:乳化重合会合法の例)n−ドデシル
硫酸ナトリウム0.90kgと純水10.0リットルを
入れ攪拌溶解した。この溶液に、磁性粉(数平均一次粒
子径0.22μm、8面体構造)12.0kgを徐々に
加え、1時間よく攪拌した後に、サンドグラインダー
(媒体型分散機)を用いて、20時間連続分散した。こ
のものを「着色剤分散液1」とする。
【0181】また、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム0.055kgとイオン交換水4.0リットルとか
らなる溶液を「アニオン界面活性剤溶液A」とする。
【0182】ノニルフェノールポリエチレンオキサイド
10モル付加物0.014kgとイオン交換水4.0リ
ットルとからなる溶液を「ノニオン界面活性剤溶液B」
とする。
【0183】過硫酸カリウム238gをイオン交換水1
2.0リットルに溶解した溶液を「開始剤溶液C」とす
る。
【0184】温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付
けた容積100リットルのGL(グラスライニング)反
応釜に、WAXエマルジョン(数平均分子量3000の
ポリプロピレンエマルジョン:数平均一次粒子径=12
0nm/固形分濃度=29.9%)3.41kgと「ア
ニオン界面活性剤溶液A」全量と「ノニオン界面活性剤
溶液B」全量とを入れ、攪拌を開始した。次いで、イオ
ン交換水44.0リットルを加えた。
【0185】加熱を開始し、液温度が75℃になったと
ころで、「開始剤溶液C」全量を滴下して加えた。その
後、液温度を75℃±1℃に制御しながら、スチレン1
2.1kgとアクリル酸n−ブチル2.70kgとメタ
クリル酸1.14kgとt−ドデシルメルカプタン55
0gとからなる溶液を滴下しながら投入した。滴下終了
後、液温度を80℃±1℃に上げて、6時間加熱攪拌を
行った。ついで、液温度を40℃以下に冷却し攪拌を停
止し、ポールフィルターで濾過してラテックスを得た。
これを「ラテックス−A」とする。
【0186】なお、ラテックス−A中の樹脂粒子のガラ
ス転移温度は58℃、軟化点は119℃、分子量分布
は、重量平均分子量=1.35万、質量平均粒径は11
5nmであった。
【0187】ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.055kgをイオン交換純水4.0リットルに溶解
した溶液を「アニオン界面活性剤溶液D」とする。
【0188】また、ノニルフェノールポリエチレンオキ
サイド10モル付加物0.014kgをイオン交換水
4.0リットルに溶解した溶液を「ノニオン界面活性剤
溶液E」とする。
【0189】過硫酸カリウム(関東化学社製)200g
をイオン交換水12.0リットルに溶解した溶液を「開
始剤溶液F」とする。
【0190】温度センサー、冷却管、窒素導入装置、櫛
形バッフルを付けた100リットルのGL反応釜に、W
AXエマルジョン(数平均分子量3000のポリプロピ
レンエマルジョン:数平均一次粒子径=120nm/固
形分濃度=29.9%)3.41kgと「アニオン界面
活性剤溶液D」全量と「ノニオン界面活性剤溶液E」全
量とを入れ、攪拌を開始した。
【0191】次いで、イオン交換水44.0リットルを
投入した。加熱を開始し、液温度が70℃になったとこ
ろで、「開始剤溶液F」を添加した。ついで、スチレン
11.0kgとアクリル酸n−ブチル4.00kgとメ
タクリル酸1.04kgとt−ドデシルメルカプタン
9.0gとをあらかじめ混合した溶液を滴下した。滴下
終了後、液温度を72℃±2℃に制御して、6時間加熱
攪拌を行った。さらに、液温度を80℃±2℃に上げ
て、12時間加熱攪拌を行った。液温度を40℃以下に
冷却し攪拌を停止した。ポールフィルターで濾過し、こ
の濾液を「ラテックス−B」とする。
【0192】なお、ラテックス−B中の樹脂粒子のガラ
ス転移温度は59℃、軟化点は133℃、分子量分布
は、重量平均分子量=24.5万、質量平均粒径は11
0nmであった。
【0193】塩析剤としての塩化ナトリウム5.36k
gをイオン交換水20.0リットルに溶解した溶液を
「塩化ナトリウム溶液G」とする。
【0194】フッ素系ノニオン界面活性剤1.00gを
イオン交換水1.00リットルに溶解した溶液を「ノニ
オン界面活性剤溶液H」とする。
【0195】温度センサー、冷却管、窒素導入装置、粒
径および形状のモニタリング装置を付けた100リット
ルのSUS反応釜(図9に示した構成の反応装置、交差
角αは25度)に、上記で作製したラテックス−A=2
0.0kgとラテックス−B=5.2kgと着色剤分散
液1=6.1kgとイオン交換水20.0kgとを入れ
攪拌した。ついで、40℃に加温し、塩化ナトリウム溶
液G、ノニオン界面活性剤溶液Hをこの順に添加した。
その後、10分間放置した後に、昇温を開始し、液温度
85℃まで60分で昇温し、85±2℃にて0.5〜3
時間加熱攪拌して塩析/融着させながら粒径成長させ
た。次に純水2.1リットルを添加して粒径成長を停止
させた。
【0196】温度センサー、冷却管、粒径および形状の
モニタリング装置を付けた5リットルの反応容器(図9
に示した構成の反応装置、交差角αは20度)に、上記
で作製した融着粒子分散液5.0kgを入れ、液温度8
5℃±2℃にて、0.5〜15時間加熱攪拌して形状制
御した。その後、40℃以下に冷却し攪拌を停止した。
次に遠心分離機を用いて、遠心沈降法により液中にて分
級を行い、目開き45μmの篩いで濾過し、この濾液を
会合液とする。ついで、ヌッチェを用いて、会合液より
ウェットケーキ状の非球形状粒子を濾取した。その後、
イオン交換水により洗浄した。この非球形状粒子をフラ
ッシュジェットドライヤーを用いて吸気温度60℃にて
乾燥させ、ついで流動層乾燥機を用いて60℃の温度で
乾燥させた。
【0197】前記塩析/融着段階および形状制御工程の
モニタリングにおいて、攪拌回転数、および加熱時間を
制御することにより、形状および形状係数の変動係数を
制御し、さらに液中分級により、粒径および粒度分布の
変動係数を任意に調整して、特定の形状特性および粒度
分布特性を有するトナー粒子1〜5を得た。また、磁性
粉を表2に示す様に変更した。
【0198】(トナー製造例6:懸濁重合法の例)スチ
レン=165g、n−ブチルアクリレート=35g、磁
性粉(数平均一次粒子径0.20μm、球状構造)=1
30g、ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物=2g、
スチレン−メタクリル酸共重合体=8g、パラフィンワ
ックス(mp=70℃)=20gを60℃に加温し、サ
ンドグラインダーにて攪拌し、磁性粉を分散した。これ
に重合開始剤として2,2′−アゾビス(2,4−バレ
ロニトリル)=10gを加えて溶解させ、重合性単量体
組成物を調製した。ついで、イオン交換水710gに
0.1M燐酸ナトリウム水溶液450gを加え、TKホ
モミキサーにて13000rpmで攪拌しながら1.0
M塩化カルシウム68gを徐々に加え、燐酸三カルシウ
ムを分散させた懸濁液を調製した。この懸濁液に上記重
合性単量体組成物を添加し、TKホモミキサーにて10
000rpmで20分間攪拌し、重合性単量体組成物を
造粒した。その後、図2に示したような構成の反応装置
(交差角αは45度)を使用し、75〜95℃にて5〜
15時間反応させた。塩酸により燐酸三カルシウムを溶
解除去し、次に遠心分離機を用いて、遠心沈降法により
液中にて分級を行い、ついで濾過、洗浄、乾燥させ、ト
ナー粒子をえた。
【0199】前記重合時にモニタリングを行い、液温
度、攪拌回転数、および加熱時間を制御することによ
り、形状および形状係数の変動係数を制御し、さらに液
中分級により、粒径および粒度分布の変動係数を任意に
調整して、特定の形状特性および粒度分布特性を有する
トナー粒子6〜8を得た。
【0200】(トナー製造例9:懸濁重合法の例)トナ
ー製造例6において、図9に示した構成の反応装置(交
差角αは15度)を使用したこと、および遠心分離機を
用いた液中での分級を行わなかった他は同様にして、特
定の形状特性および粒度分布特性を有するトナー粒子9
を得た。
【0201】(トナー製造例10:粉砕法の例)スチレ
ン−nブチルアクリレート共重合体樹脂100kgと磁
性粉(数平均一次粒径0.19μm、8面体構造)=6
0kgとポリプロピレン4質量部とからなるトナー原材
料をヘンシェルミキサーにより予備混合し、二軸押出機
にて溶融混練し、ハンマーミルにて粗粉砕し、ジェット
式粉砕機にて粉砕し、得られた粉体をスプレードライヤ
ーの熱気流中に分散して(200〜300℃に0.05
秒間)形状を調整した粒子を得た。この粒子を風力分級
機にて目的の粒径分布となるまで繰り返し分級した。
【0202】この様にして、形状および形状係数の変動
係数を制御し、さらに粒径および粒度分布の変動係数を
調整した、特定の形状特性および粒度分布特性を有する
トナー粒子10〜11を得た。
【0203】下記表2に各トナー粒子中に加えられた磁
性粉の特性を示す。
【0204】
【表2】
【0205】 *平均粒径 :数平均一次粒子径(μm) 次に、各トナー粒子の形状係数等を下記表3に示す。
【0206】
【表3】
【0207】ついで上記トナー粒子に対して、前述の複
合粒子及びその他の外添剤を添加し、ヘンシェルミキサ
ーにて混合処理して下記表4のトナーを得た。
【0208】
【表4】
【0209】〔評価(非接触現像方式)〕評価は、HP
社製レーザープリンター「LJ4000」を改造して使
用した。
【0210】条件を下記に示す。感光体としては積層型
有機感光体を使用した。 ・感光体表面電位=−750V ・DCバイアス =−610V ・ACバイアス =Vp−p:2700V ・交番電界周波数=5000Hz ・Dsd =270μm ・磁性H−Cut方式の薄層形成方式 ・磁性トナー厚 =100μm ・現像スリーブ =20mm径のアルミニウム製円筒状
基体 定着器としては圧接方式の加熱定着器を採用した。構成
は下記のとおりである。
【0211】テトラフルオロエチレン−パーフルオロア
ルキルビニルエーテル共重合体で表面を被覆した直径3
0mmのヒーターを中央部に内蔵した円柱状の鉄からな
る上ローラーを有し、表面が同様にテトラフルオロエチ
レン−パーフルオロアルキルエーテル共重合体で被覆し
たシリコーンゴムで構成された直径30mmの下ローラ
ーを有している。線圧は8.0N/cmに設定され、ニ
ップの幅は4.3mmとした。この定着器を使用して、
印字の線速を250mm/secに設定した。定着の温
度は上ローラの表面温度で制御し、185℃の設定温度
とした。なお、定着装置のクリーニング機構としてポリ
ジフェニルシリコーン(20℃の粘度が100Pa・s
のもの)を含浸したウェッブ方式の供給方式を使用し
た。
【0212】上記条件にて、高温高湿環境(30℃、8
0%RH)にて画素率が4%の線画を使用し、2万枚に
わたる画像形成を行い、初期の画像と、2万枚目後の画
像とについて、各種の評価を行った。
【0213】〔評価方法〕 (1)最大画像濃度 ベタ黒画像の画像濃度を測定した。マクベス反射濃度計
「RD−918」を用いて絶対反射濃度を測定した。
【0214】(2)ベタ黒画像濃度ムラ ベタ黒画像の最大反射濃度と最小反射濃度をマクベス反
射濃度計「RD−918」を用いて絶対反射濃度で測定
し、その差を求めた。差が少ないほど、ベタ黒画像の安
定性に優れているといえる。
【0215】なお、ベタ黒画像を印字する前に、10m
m幅の縦の黒スジ画像を印字した後に出力した。この結
果、ベタ黒画像の濃度の差が大きいものほど、いわゆる
現像ゴースト現象が発生しているものといえる。
【0216】(3)カブリ濃度 印字されていない白紙について、マクベス反射濃度計
「RD−918」を用いて20ヶ所の絶対画像濃度を測
定して平均し、白紙濃度とする。次に評価形成画像の白
地部分について、同様に20ヶ所の絶対画像濃度を測定
して平均し、この平均濃度から白紙濃度を引いた値をカ
ブリ濃度として評価した。
【0217】カブリ濃度が0.010以下であれば、カ
ブリは実用的に問題ないといえる。
【0218】
【表5】
【0219】実施例1〜13の本発明内のトナーを用い
た場合には、何れも良い特性を示すが、比較例1〜4の
本発明外のトナーを用いた場合は実用上問題のある特性
しか得られないことがわかる。
【0220】
【発明の効果】本発明により、現像性および細線再現性
に優れ、高画質な画像を長期にわたって安定的に形成す
ることができる静電荷像現像用トナーを提供することが
出来る。
【0221】又、現像性および細線再現性に優れ、高画
質な画像を長期にわたって安定的に形成することができ
る画像形成方法を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】攪拌翼の構成が一段の反応装置を示す説明図で
ある。
【図2】好ましく使用することのできる攪拌翼を備えた
反応装置の一例を示す斜視図である。
【図3】図2に示した反応装置の断面図である。
【図4】好ましく使用することのできる攪拌翼を備えた
反応装置の具体例を示す斜視図である。
【図5】好ましく使用することのできる攪拌翼を備えた
反応装置の具体例を示す斜視図である。
【図6】好ましく使用することのできる攪拌翼を備えた
反応装置の具体例を示す斜視図である。
【図7】好ましく使用することのできる攪拌翼を備えた
反応装置の具体例を示す斜視図である。
【図8】好ましく使用することのできる攪拌翼を備えた
反応装置の具体例を示す斜視図である。
【図9】層流を形成させる場合に使用される反応装置の
一例を示す斜視図である。
【図10】攪拌翼の形状の具体例を示す概略図である。
【図11】(a)は、角がないトナー粒子の投影像を示
す説明図であり、(b)および(c)は、それぞれ角が
あるトナー粒子の投影像を示す説明図である。
【図12】非接触現像方式による現像装置の一例を示す
概略図である。
【図13】定着器の構成の一例を示す構成断面図であ
る。
【符号の説明】
1 熱交換用ジャケット 2 攪拌槽 3 回転軸 4 攪拌翼 40 下段に位置する攪拌翼 41 下段に位置する攪拌翼 411 折り曲げ部 42 下段に位置する攪拌翼 421 スリット 422 折り曲げ部 423 フィン 43 下段に位置する攪拌翼 431 折り曲げ部 432 フィン 44 下段に位置する攪拌翼 441 折り曲げ部 442 フィン 45 下段に位置する攪拌翼 46 下段に位置する攪拌翼 50 上段に位置する攪拌翼 51 上段に位置する攪拌翼 511 フィン 52 上段に位置する攪拌翼 53 上段に位置する攪拌翼 54 上段に位置する攪拌翼 541 中孔部 55 中段に位置する攪拌翼 56 上段に位置する攪拌翼 5a,5b,5c,5d 攪拌翼 65 上段に位置する攪拌翼 6b,6c,6d 中孔部 α 交差角 73 感光体 74 現像剤担持体 75 スリーブ 76 磁石 77 現像剤 78 現像剤層規制部材 79 現像領域 80 現像剤層 81 電源 84 加熱体 85 アルミナ基板 86 抵抗材料 87 検温素子 88 フィルム 89 駆動ローラー 90 従動ローラー 91 繰り出し軸 92 巻き取り軸 93 未定着トナー像 94 記録材 95 加圧ローラー Dsd 最小間隙
フロントページの続き (72)発明者 山田 裕之 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2H005 AA08 AA15 AB02 AB03 AB06 CA04 CB07 EA05 EA07

Claims (42)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも樹脂と着色剤とからなるトナ
    ー粒子と、外添剤とを含有してなる静電荷像現像用トナ
    ーにおいて、該トナー粒子の形状係数の変動係数が16
    %以下で、個数粒度分布における個数変動係数が27%
    以下であり、該外添剤が樹脂粒子の表面に無機微粒子を
    固着した粒子であることを特徴とする静電荷像現像用ト
    ナー。
  2. 【請求項2】 形状係数が1.0〜1.6の範囲にある
    トナー粒子の割合が65個数%以上であることを特徴と
    する請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  3. 【請求項3】 形状係数が1.2〜1.6の範囲にある
    トナー粒子の割合が65個数%以上であることを特徴と
    する請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 角がないトナー粒子の割合が50個数%
    以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項
    に記載の静電荷像現像用トナー。
  5. 【請求項5】 トナー粒子の個数平均粒径が3〜8μm
    であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記
    載の静電荷像現像用トナー。
  6. 【請求項6】 トナー粒子の粒径をD(μm)とすると
    き、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.23
    間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒ
    ストグラムにおける最頻階級に含まれるトナー粒子の相
    対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級
    に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(M)
    が70%以上であることを特徴とする請求項1〜5の何
    れか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  7. 【請求項7】 少なくとも重合性単量体を水系媒体中で
    重合せしめて得られることを特徴とする請求項1〜6の
    何れか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 【請求項8】 少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会合
    させて得られることを特徴とする請求項1〜7の何れか
    1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  9. 【請求項9】 少なくとも樹脂と着色剤とからなるトナ
    ー粒子と、外添剤とを含有してなる静電荷像現像用トナ
    ーにおいて、該トナー粒子の角がないトナー粒子の割合
    が50個数%以上で、個数粒度分布における個数変動係
    数が27%以下であり、該外添剤が樹脂粒子の表面に無
    機微粒子を固着した粒子であることを特徴とする静電荷
    像現像用トナー。
  10. 【請求項10】 形状係数が1.0〜1.6の範囲にあ
    るトナー粒子の割合が65個数%以上であることを特徴
    とする請求項9に記載の静電荷像現像用トナー。
  11. 【請求項11】 形状係数が1.2〜1.6の範囲にあ
    るトナー粒子の割合が65個数%以上であることを特徴
    とする請求項9に記載の静電荷像現像用トナー。
  12. 【請求項12】 トナー粒子の個数平均粒径が3〜8μ
    mであることを特徴とする請求項9〜11の何れか1項
    に記載の静電荷像現像用トナー。
  13. 【請求項13】 トナー粒子の粒径をD(μm)とする
    とき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.2
    3間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示す
    ヒストグラムにおける最頻階級に含まれるトナー粒子の
    相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階
    級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和
    (M)が70%以上であることを特徴とする請求項9〜
    12の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  14. 【請求項14】 少なくとも重合性単量体を水系媒体中
    で重合せしめて得られることを特徴とする請求項9〜1
    3の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  15. 【請求項15】 少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会
    合させて得られることを特徴とする請求項9〜14の何
    れか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  16. 【請求項16】 少なくとも樹脂と着色剤とからなるト
    ナー粒子と、外添剤とを含有してなる静電荷像現像用ト
    ナーにおいて、形状係数が1.2〜1.6の範囲にある
    トナー粒子の割合が65個数%以上であり、形状係数の
    変動係数が16%以下であるトナー粒子であり、且つ該
    外添剤が樹脂粒子の表面に無機微粒子を固着した粒子を
    含有してなることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  17. 【請求項17】 角がないトナー粒子の割合が50個数
    %以上であることを特徴とする請求項16に記載の静電
    荷像現像用トナー。
  18. 【請求項18】 トナー粒子の個数平均粒径が3〜8μ
    mであることを特徴とする請求項16又は17に記載の
    静電荷像現像用トナー。
  19. 【請求項19】 トナー粒子の粒径をD(μm)とする
    とき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.2
    3間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示す
    ヒストグラムにおける最頻階級に含まれるトナー粒子の
    相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階
    級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和
    (M)が70%以上であることを特徴とする請求項16
    〜18の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  20. 【請求項20】 少なくとも重合性単量体を水系媒体中
    で重合せしめて得られることを特徴とする請求項16〜
    19の何れか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  21. 【請求項21】 少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会
    合させて得られることを特徴とする請求項16〜20の
    何れか1項に記載の静電荷像現像用トナー。
  22. 【請求項22】 感光体上に形成された静電潜像を現像
    剤搬送部材上に形成された現像剤層に非接触状態で対向
    させて、少なくとも樹脂と着色剤とからなるトナー粒子
    と外添剤とを含有してなる静電荷像現像用トナーを飛翔
    させて顕像化する現像工程を含む画像形成方法におい
    て、該トナーは、形状係数の変動係数が16%以下であ
    り、個数粒度分布における個数変動係数が27%以下で
    あるトナー粒子であり、且つ該外添剤が樹脂粒子の表面
    に無機微粒子を固着した粒子を含有してなることを特徴
    とする画像形成方法。
  23. 【請求項23】 形状係数が1.0〜1.6の範囲にあ
    るトナー粒子の割合が65個数%以上であるトナーを飛
    翔させて顕像化することを特徴とする請求項22に記載
    の画像形成方法。
  24. 【請求項24】 形状係数が1.2〜1.6の範囲にあ
    るトナー粒子の割合が65個数%以上であるトナーを飛
    翔させて顕像化することを特徴とする請求項22に記載
    の画像形成方法。
  25. 【請求項25】 角がないトナー粒子の割合が50個数
    %以上であるトナーを飛翔させて顕像化することを特徴
    とする請求項22〜24の何れか1項に記載の画像形成
    方法。
  26. 【請求項26】 トナー粒子の個数平均粒径が3〜8μ
    mであるトナーを飛翔させて顕像化することを特徴とす
    る請求項22〜25の何れか1項に記載の画像形成方
    法。
  27. 【請求項27】 トナー粒子の粒径をD(μm)とする
    とき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.2
    3間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示す
    ヒストグラムにおける最頻階級に含まれるトナー粒子の
    相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階
    級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和
    (M)が70%以上であるトナーを飛翔させて顕像化す
    ることを特徴とする請求項22〜26の何れか1項に記
    載の画像形成方法。
  28. 【請求項28】 少なくとも重合性単量体を水系媒体中
    で重合せしめて得られるトナーを飛翔させて顕像化する
    ことを特徴とする請求項22〜27の何れか1項に記載
    の画像形成方法。
  29. 【請求項29】 少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会
    合させて得られるトナーを飛翔させて顕像化することを
    特徴とする請求項22〜28の何れか1項に記載の画像
    形成方法。
  30. 【請求項30】 感光体上に形成された静電潜像を現像
    剤搬送部材上に形成された現像剤層に非接触状態で対向
    させて、少なくとも樹脂と着色剤とからなるトナー粒子
    と外添剤とを含有してなる静電荷像現像用トナーを飛翔
    させて顕像化する現像工程を含む画像形成方法におい
    て、該トナーは、角がないトナー粒子の割合が50個数
    %以上であり、個数粒度分布における個数変動係数が2
    7%以下であるトナー粒子であり、且つ該外添剤が樹脂
    粒子の表面に無機微粒子を固着した粒子を含有してなる
    ことを特徴とする画像形成方法。
  31. 【請求項31】 形状係数が1.0〜1.6の範囲にあ
    るトナー粒子の割合が65個数%以上であるトナーを飛
    翔させて顕像化することを特徴とする請求項30に記載
    の画像形成方法。
  32. 【請求項32】 形状係数が1.2〜1.6の範囲にあ
    るトナー粒子の割合が65個数%以上であるトナーを飛
    翔させて顕像化することを特徴とする請求項30に記載
    の画像形成方法。
  33. 【請求項33】 トナー粒子の個数平均粒径が3〜8μ
    mであるトナーを飛翔させて顕像化することを特徴とす
    る請求項30〜32の何れか1項に記載の画像形成方
    法。
  34. 【請求項34】 トナー粒子の粒径をD(μm)とする
    とき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.2
    3間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示す
    ヒストグラムにおける最頻階級に含まれるトナー粒子の
    相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階
    級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和
    (M)が70%以上であるトナーを飛翔させて顕像化す
    ることを特徴とする請求項30〜33の何れか1項に記
    載の画像形成方法。
  35. 【請求項35】 少なくとも重合性単量体を水系媒体中
    で重合せしめて得られるトナーを飛翔させて顕像化する
    ことを特徴とする請求項30〜34の何れか1項に記載
    の画像形成方法。
  36. 【請求項36】 少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会
    合させて得られるトナーを飛翔させて顕像化することを
    特徴とする請求項30〜35の何れか1項に記載の画像
    形成方法。
  37. 【請求項37】 感光体上に形成された静電潜像を現像
    剤搬送部材上に形成された現像剤層に非接触状態で対向
    させて、少なくとも樹脂と着色剤とからなるトナー粒子
    と外添剤とを含有してなる静電荷像現像用トナーを飛翔
    させて顕像化する現像工程を含む画像形成方法におい
    て、該トナーは、形状係数が1.2〜1.6の範囲にあ
    るトナー粒子の割合が65個数%以上であり、形状係数
    の変動係数が16%以下であるトナー粒子であり、且つ
    該外添剤が樹脂粒子の表面に無機微粒子を固着した粒子
    を含有してなることを特徴とする画像形成方法。
  38. 【請求項38】 角がないトナー粒子の割合が50個数
    %以上であるトナーを飛翔させて顕像化することを特徴
    とする請求項37に記載の画像形成方法。
  39. 【請求項39】 トナー粒子の個数平均粒径が3〜8μ
    mであるトナーを飛翔させて顕像化することを特徴とす
    る請求項37又は38に記載の画像形成方法。
  40. 【請求項40】 トナー粒子の粒径をD(μm)とする
    とき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.2
    3間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示す
    ヒストグラムにおける最頻階級に含まれるトナー粒子の
    相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階
    級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和
    (M)が70%以上であるトナーを飛翔させて顕像化す
    ることを特徴とする請求項37〜39の何れか1項に記
    載の画像形成方法。
  41. 【請求項41】 少なくとも重合性単量体を水系媒体中
    で重合せしめて得られるトナーを飛翔させて顕像化する
    ことを特徴とする請求項37〜40の何れか1項に記載
    の画像形成方法。
  42. 【請求項42】 少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会
    合させて得られる磁性トナーを飛翔させて顕像化するこ
    とを特徴とする請求項37〜41の何れか1項に記載の
    画像形成方法。
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