JP4013458B2 - 静電潜像現像用トナーと画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ等に用いられる静電潜像現像用トナーとこれを用いた画像形成方法及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
複写機等に用いられるカールソン法の電子写真画像形成方法においては、感光体を一様に帯電させた後、露光によって画像様に電荷を消去して静電潜像を形成し、その静電潜像をトナーによって現像、可視化し、次いでそのトナーを紙等の記録材(転写材)に転写後、定着させて画像形成を終わる。
【0003】
しかし、感光体上のトナーは全てが転写されることはなく、一部のトナーは感光体に残留するため、感光体はクリーニング工程を経てから繰り返し使用される。クリーニングが完全でないと繰り返し画像形成したときに、汚れのない良好な複写画像を得ることができない。
【0004】
クリーニング手段にはファーブラシ、磁気ブラシまたはブレード等が代表的であるが、性能、構成等の点からブレードが主に用いられている。このときのブレード部材としては、板状のゴム弾性体が一般的である。しかし、弾性ゴムブレードだけでは完全にクリーニングが出来ないこともあり、問題となっていた。
【0005】
一方、クリーニングの他の手段として、従来より弾性ローラーが提案されているが、弾性ローラーのみでは弾性体ゴムブレードと同等のクリーニング性能を得ることが困難であり、性能を上げるためには、機構が複雑になり、コストアップや設置スペースの確保の問題があると同時に、感光体に与える機械的ストレスが高くなり、感光体の寿命を縮めるという問題があった。
【0006】
そこで、前述のブレードと弾性ローラーを併用する技術が提案されてきたが、高速のカラープリンタなど付着量が多く、クリーニング部材にかかる負荷が大きい画像形成方法においては、クリーニング部材の耐久性能が大きな問題となっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、弾性ブレードと弾性ローラーを併用したクリーニング方式において、ブレードと弾性ローラーの摩耗を防止し、長期に亘って安定した画像を形成することにある。しかし、上記の状況をふまえて本発明者等が検討した結果、この問題はクリーニング方法やその条件を検討しただけでは解決が難しく、クリーニングされるトナーが有するトナー粒子形状が大きく係わるため、そのコントロールが必要なことが判明した。
【0008】
即ち、本発明の目的は、長期に亘り高画質で安定した複写画像が得られる画像形成方法及び画像形成装置の開発にあたり、大きな問題となる画像ムラ、黒スジ、かぶりを生じない、クリーニング性能の極めて優れた静電潜像現像用トナーとこれを用いた画像形成方法及び画像形成装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
発明者等は鋭意検討した結果、本発明の目的は、前記請求項1〜14に記載されている如く、下記構成の何れかを採ることにより達成されることがわかった。
【0010】
〔1〕 感光体上に帯電、像露光を行って形成した静電潜像を、現像剤にて現像し形成したトナー画像を転写材上に転写後、感光体上を弾性ローラー状のクリーニング部材及びゴムブレードにより残留トナーを清掃除去する工程を繰り返す画像形成方法において、
該トナーが、形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子が65個数%以上で、形状係数の変動係数が16%以下であり、個数粒度分布における個数変動係数が27%以下であることを特徴とする画像形成方法。
【0012】
又、トナーが、角がないトナー粒子が50個数%以上であること、トナーの個数平均粒径が3〜8μmであることが好ましい。
【0013】
更に、トナー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおいて、最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(M)が70%以上であることが好ましい。
【0014】
更に又、トナーが少なくとも重合性単量体を水系媒体中で重合せしめて得られること、及び/又は、トナーが少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会合させてなることが好ましい。
【0015】
〔2〕 上記の画像形成方法を用い、クリーニング、静電潜像形成、現像、転写、定着の工程を有する画像形成装置に適用する。
【0016】
〔3〕 感光体上に形成された静電潜像を顕像化したカラートナー像を中間転写体上に重ね転写した後、該中間転写体から転写材に転写して画像を形成する画像形成装置を用い、静電潜像を顕像化したカラートナー像を担持する感光体と、上記感光体上のカラートナー像を重ね転写され且つ回転移動する中間転写体と、上記中間転写体上に付着した付着物を掻き落すクリーニングブレードと、上記中間転写体の回転方向に対して上記クリーニングブレードよりも上流側に配置されて上記中間転写体上に付着した付着物を回転して擦り落すブラシローラを備え残留トナーを清掃除去する工程を繰り返す画像形成方法において、
該トナーが、形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子が65個数%以上で、形状係数の変動係数が16%以下であり、個数粒度分布における個数変動係数が27%以下であることを特徴とする画像形成方法。
【0017】
上記トナーにおいて、形状係数が1.0〜1.6の範囲にあるトナー粒子が65個数%以上であること、より好ましくは、形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子が65個数%以上であることが望ましい。
【0018】
又、トナーが、角がないトナー粒子が50個数%以上であること、トナーの個数平均粒径が3〜8μmであることが好ましい。
【0019】
更に、トナー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおいて、最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(M)が70%以上であることが好ましい。
【0020】
更に又、トナーが少なくとも重合性単量体を水系媒体中で重合せしめて得られること、及び/又は、トナーが少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会合させてなることが好ましい。
【0021】
〔4〕 上記〔3〕の画像形成方法を用い、クリーニング、静電潜像形成、現像、転写、定着の工程を有する画像形成装置に適用する。
【0022】
〔5〕 上記〔3〕の画像形成方法を用い、クリーニング、静電潜像形成、現像、転写、定着の工程を有する画像形成に用いるトナー。
【0023】
本発明者等は、特定のトナーの形状及びその分布、さらには粒径や特定の「角の存在の有無」および粒度分布等が本発明の課題を解決するためには重要であることを見いだし、本発明を完成するに至ったものである。
【0024】
本発明者等はクリーニング部材の減耗が大きいトナー粒子について検討を行った結果、画像形成工程を繰り返した場合には、形が不揃いなトナー粒子、および角となる部分を有するトナー粒子がクリーニング部材を減耗させやすい傾向となった。この理由については明確ではないが、トナー粒子の形が不揃いである場合には、クリーニング部材が機械的ストレスを受けやすく、部分的に過大なストレスが加わることによると推定した。
【0025】
又、このようなストレスの加わり方の違いは、トナー粒子の粒径によっても異なり、粒子径の小さいものの方が感光体への付着力が高いために、クリーニング部材を減耗しやすい結果となった。トナー粒子径が大きいものでは、このような減耗は減少するが、解像度等の画質が低下する問題が発生する。
【0026】
本発明者等は、鋭意検討した結果、形状係数の変動係数が16%以下であり、個数粒度分布における個数変動係数が27%以下であるトナーを使用することで、クリーニング性、細線再現性に優れ、高品位な画質を長期にわたって形成することができることを見出し、本発明の完成に至ったものである。
【0027】
即ち、トナー自体の形状の分布を均一化することにより、クリーニング部材にかかる摩擦が低下し、かつトナーすり抜け、感光体へのフィルミング/傷の発生を抑制でき、クリーニング不良による画像欠陥の発生を防止することができるものである。
【0028】
又、本発明者等は、鋭意検討した結果、角がないトナー粒子では、クリーニング部材のトナーによる研磨、減耗を減少させるため形状のバラツキが多少大きくても、上記同様の効果を発揮することを見出した。すなわち、角がないトナー粒子が50個数%以上であり、個数粒度分布における個数変動係数が27%以下であるトナーを使用することで、クリーニング性、細線再現性に優れ、高品位な画質を長期にわたって形成することができることを見出した。
【0029】
さらに、本発明者等は、鋭意検討した結果、特定の形状についてその形状を揃えた場合にも、クリーニング部材にかかる負荷を均一化することができ、同様の効果を発揮することを見出した。すなわち、形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子が65個数%以上であり、形状係数の変動係数が16%以下であるトナーを使用することで、クリーニング性、細線再現性に優れ、高品位な画質を長期にわたって形成することができることを見出した。
【0030】
尚、本発明の記載においては、トナー像が最終的に定着される転写体を転写材として中間転写体と区別している。
【0031】
本発明のトナーの形状係数は、下記式により示されるものであり、トナー粒子の丸さの度合いを示す。
【0032】
形状係数=((最大径/2)2×π)/投影面積
ここに、最大径とは、トナー粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大となる粒子の幅をいう。また、投影面積とは、トナー粒子の平面上への投影像の面積をいう。
【0033】
本発明では、この形状係数は、走査型電子顕微鏡により2000倍にトナー粒子を拡大した写真を撮影し、ついでこの写真に基づいて「SCANNING IMAGE ANALYZER」(日本電子社製)を使用して写真画像の解析を行うことにより測定した。この際、100個のトナー粒子を使用して本発明の形状係数を上記算出式にて測定したものである。
【0034】
前記本発明(請求項1および9)においては、この形状係数が1.0〜1.6の範囲にあるトナー粒子が65個数%以上とすることが好ましく、より好ましくは、70個数%以上である。さらに好ましくは、この形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子が65個数%以上とすることであり、より好ましくは、70個数%以上である。
【0035】
この形状係数が1.0〜1.6の範囲にあるトナー粒子が65個数%以上であることにより、現像剤搬送部材などでの摩擦帯電性がより均一となり、過度に帯電したトナーの蓄積が無く、現像剤搬送部材表面よりトナーがより交換しやすくなるために、現像ゴースト等の問題も発生しにくくなる。さらに、トナー粒子が破砕しにくくなって帯電付与部材の汚染が減少し、トナーの帯電性が安定する。
【0036】
又、前記本発明(請求項16)においては、この形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子を65個数%以上とすることが必要であり、好ましくは、70個数%以上である。
【0037】
この形状係数を制御する方法は特に限定されるものではない。例えばトナー粒子を熱気流中に噴霧する方法、またはトナー粒子を気相中において衝撃力による機械的エネルギーを繰り返して付与する方法、あるいはトナーを溶解しない溶媒中に添加し旋回流を付与する方法等により、形状係数を1.0〜1.6、または1.2〜1.6にしたトナーを調製し、これを通常のトナー中へ本発明の範囲内になるように添加して調整する方法がある。また、いわゆる重合法トナーを調製する段階で全体の形状を制御し、形状係数を1.0〜1.6、または1.2〜1.6に調製したトナーを同様に通常のトナーへ添加して調整する方法がある。
【0038】
上記方法の中では重合法トナーが製造方法として簡便である点と、粉砕トナーに比較して表面の均一性に優れる点等で好ましい。
【0039】
本発明のトナーの形状係数の変動係数は下記式から算出される。
変動係数=(S/K)×100(%)
(式中、Sは100個のトナー粒子の形状係数の標準偏差を示し、Kは形状係数の平均値を示す。)
この形状係数の変動係数は16%以下であり、好ましくは14%以下である。形状係数の変動係数が16%以下であることにより、転写されたトナー層の空隙が減少して定着性が向上し、オフセットが発生しにくくなる。また、帯電量分布がシャープとなり、画質が向上する。
【0040】
このトナーの形状係数および形状係数の変動係数を、ロットのバラツキなく均一に制御するために、樹脂粒子(重合体粒子)を重合、融着、形状制御させる工程において、形成されつつあるトナー粒子(着色粒子)の特性をモニタリングしながら適正な工程終了時期を決めてもよい。
【0041】
モニタリングするとは、インラインに測定装置を組み込みその測定結果に基づいて、工程条件の制御をするという意味である。すなわち、形状などの測定をインラインに組み込んで、例えば樹脂粒子を水系媒体中で会合あるいは融着させることで形成する重合法トナーでは、融着などの工程で逐次サンプリングを実施しながら形状や粒径を測定し、所望の形状になった時点で反応を停止する。
【0042】
モニタリング方法としては、特に限定されるものではないが、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子社製)を使用することができる。本装置は試料液を通過させつつリアルタイムで画像処理を行うことで形状をモニタリングできるため好適である。すなわち、反応場よりポンプなどを使用し、常時モニターし、形状などを測定することを行い、所望の形状などになった時点で反応を停止するものである。
【0043】
本発明(請求項9)のトナーの個数粒度分布および個数変動係数はコールターカウンターTA−IIあるいはコールターマルチサイザー(コールター社製)で測定されるものである。本発明においてはコールターマルチサイザーを用い、粒度分布を出力するインターフェース(日科機社製)、パーソナルコンピューターを接続して使用した。前記コールターマルチサイザーにおいて使用するアパーチャーとしては100μmのものを用いて、2μm以上のトナーの体積、個数を測定して粒度分布および平均粒径を算出した。個数粒度分布とは、粒子径に対するトナー粒子の相対度数を表すものであり、個数平均粒径とは、個数粒度分布におけるメジアン径を表すものである。
【0044】
トナーの個数粒度分布における個数変動係数は下記式から算出される。
個数変動係数=(S/Dn)×100(%)
(式中、Sは個数粒度分布における標準偏差を示し、Dnは個数平均粒径(μm)を示す。)
本発明のトナーの個数変動係数は27%以下であり、好ましくは25%以下である。個数変動係数が27%以下であることにより、転写されたトナー層の空隙が減少して定着性が向上し、オフセットが発生しにくくなる。また、帯電量分布がシャープとなり、転写効率が高くなって画質が向上する。
【0045】
本発明の個数変動係数を制御する方法は特に限定されるものではない。例えば、トナー粒子を風力により分級する方法も使用できるが、個数変動係数をより小さくするためには液中での分級が効果的である。この液中で分級する方法としては、遠心分離機を用い、回転数を制御してトナー粒子径の違いにより生じる沈降速度差に応じてトナー粒子を分別回収し調製する方法がある。
【0046】
特に懸濁重合法によりトナーを製造する場合、個数粒度分布における個数変動係数を27%以下とするためには分級操作が必須である。懸濁重合法では、重合前に重合性単量体を水系媒体中にトナーとしての所望の大きさの油滴に分散させることが必要である。すなわち、重合性単量体の大きな油滴に対して、ホモミキサーやホモジナイザーなどによる機械的な剪断を繰り返して、トナー粒子程度の大きさまで油滴を小さくすることとなるが、このような機械的な剪断による方法では、得られる油滴の個数粒度分布は広いものとなり、従って、これを重合してなるトナーの粒度分布も広いものとなる。このために分級操作が必須となる。
【0047】
本発明の角がないトナー粒子とは、電荷の集中するような突部またはストレスにより摩耗しやすいような突部を実質的に有しないトナー粒子を言い、具体的には以下のトナー粒子を角がないトナー粒子という。すなわち、図10に示すように、トナー粒子の長径をL、L/10を半径Rとする円で、トナー粒子周囲線に対し1点で内側に接しつつ内側をころがした場合に、全く円がトナーの外側に実質的にはみださない場合を角がないトナー粒子という。実質的にはみ出さない場合とは、はみ出す円が存在する突起が1箇所以下をいう。また、トナー粒子の長径とは、トナー粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大となる粒子の幅をいう。
【0048】
角がないトナーの測定は次のようにして行った。先ず、走査型電子顕微鏡によりトナー粒子を拡大した写真を撮影し、さらに拡大して15,000倍の写真像を得る。次いでこの写真像について前記の角の有無を測定する。この測定を100個のトナー粒子について行った。
【0049】
本発明のトナーにおいて、角がないトナー粒子の割合は50個数%以上であり、好ましくは70個数%以上である。角がないトナー粒子の割合が50個数%以上であることにより、現像剤搬送部材などとのストレスにより微細な粒子の発生などがなくなり、いわゆる現像剤搬送部材表面に対する付着性の過度なトナーの存在を防止することができるとともに、現像剤搬送部材に対する汚染を抑制することができ、帯電量もシャープにすることができる。また、摩耗、破断しやすいトナー粒子および電荷の集中する部分を有するトナー粒子が減少することとなり、帯電量分布がシャープとなって、帯電性も安定し、良好な画質を長期にわたって形成できる。
【0050】
角がないトナーを得る方法は特に限定されるものではない。例えば、形状係数を制御する方法として前述したように、トナー粒子を熱気流中に噴霧する方法、またはトナー粒子を気相中において衝撃力による機械的エネルギーを繰り返して付与する方法、あるいはトナーを溶解しない溶媒中に添加し、旋回流を付与することによって得ることができる。
【0051】
又、樹脂粒子を会合あるいは融着させることで形成する重合法トナーにおいては、融着停止段階では融着粒子表面には多くの凹凸があり、表面は平滑でないが、形状制御工程での温度、撹拌翼の回転数および撹拌時間等の条件を適当なものとすることによって、角がないトナーが得られる。これらの条件は、樹脂粒子の物性により変わるものであるが、例えば、樹脂粒子のガラス転移点温度以上で、高回転数とすることにより、表面は滑らかとなり、角がないトナーが形成できる。
【0052】
本発明のトナーの粒径は、個数平均粒径で3〜8μmのものが好ましい。この粒径は、重合法によりトナー粒子を形成させる場合には、凝集剤の濃度や有機溶媒の添加量、または融着時間、さらには重合体自体の組成によって制御することができる。
【0053】
個数平均粒径が3〜8μmであることにより、定着工程において、現像剤搬送部材に対する付着性の過度なトナーや付着力の低いトナー等の存在を少なくすることができ、現像性を長期に渡って安定化することができるとともに、転写効率が高くなってハーフトーンの画質が向上し、細線やドット等の画質が向上する。
【0054】
本発明のトナーとしては、トナー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおいて、最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(M)が70%以上であるトナーであることが好ましい。
【0055】
相対度数(m1)と相対度数(m2)との和(M)が70%以上であることにより、トナー粒子の粒度分布の分散が狭くなるので、当該トナーを画像形成工程に用いることにより選択現像の発生を確実に抑制することができる。
【0056】
本発明において、前記の個数基準の粒度分布を示すヒストグラムは、自然対数lnD(D:個々のトナー粒子の粒径)を0.23間隔で複数の階級(0〜0.23:0.23〜0.46:0.46〜0.69:0.69〜0.92:0.92〜1.15:1.15〜1.38:1.38〜1.61:1.61〜1.84:1.84〜2.07:2.07〜2.30:2.30〜2.53:2.53〜2.76・・・)に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムであり、このヒストグラムは、下記の条件に従って、コールターマルチサイザーにより測定されたサンプルの粒径データを、I/Oユニットを介してコンピュータに転送し、コンピュータにおいて、粒度分布分析プログラムにより作成されたものである。
【0057】
(測定条件)
(1)アパーチャー:100μm
(2)サンプル調製法:電解液〔ISOTON R−11(コールターサイエンティフィックジャパン社製)〕50〜100mlに界面活性剤(中性洗剤)を適量加えて撹拌し、これに測定試料10〜20mgを加える。この系を超音波分散機にて1分間分散処理することにより調製する。
【0058】
【発明の実施の形態】
本発明のトナーは、懸濁重合法や、必要な添加剤の乳化液を加えた液中にて単量体を乳化重合し、微粒の重合粒子を製造し、その後に、有機溶媒、凝集剤等を添加して会合する方法で製造することができる。会合の際にトナーの構成に必要な離型剤や着色剤などの分散液と混合して会合させて調製する方法や、単量体中に離型剤や着色剤などのトナー構成成分を分散した上で乳化重合する方法などがあげられる。ここで会合とは樹脂粒子および着色剤粒子が複数個融着することを示す。
【0059】
尚、本発明における水系媒体とは、少なくとも水が50質量%以上含有されたものを示す。
【0060】
即ち、重合性単量体中に着色剤や必要に応じて離型剤、荷電制御剤、さらに重合開始剤等の各種構成材料を添加し、ホモジナイザー、サンドミル、サンドグラインダー、超音波分散機などで重合性単量体に各種構成材料を溶解あるいは分散させる。この各種構成材料が溶解あるいは分散された重合性単量体を分散安定剤を含有した水系媒体中にホモミキサーやホモジナイザーなどを使用しトナーとしての所望の大きさの油滴に分散させる。その後、撹拌機構が後述の撹拌翼である反応装置へ移し、加熱することで重合反応を進行させる。反応終了後、分散安定剤を除去し、濾過、洗浄し、さらに乾燥することで本発明のトナーを調製する。
【0061】
又、本発明のトナーを製造する方法として樹脂粒子を水系媒体中で会合あるいは融着させて調製する方法も挙げることができる。この方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、特開平5−265252号公報や特開平6−329947号公報、特開平9−15904号公報に示す方法を挙げることができる。すなわち、樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、あるいは樹脂および着色剤等より構成される微粒子を複数以上会合させる方法、特に水中にてこれらを乳化剤を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々に粒径を成長させ、目的の粒径となったところで水を多量に加えて粒径成長を停止し、さらに加熱、撹拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御し、その粒子を含水状態のまま流動状態で加熱乾燥することにより、本発明のトナーを形成することができる。なお、ここにおいて凝集剤と同時に水に対して無限溶解する有機溶媒を加えてもよい。
【0062】
樹脂を構成する重合性単量体として使用されるものは、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの様なスチレンあるいはスチレン誘導体、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸フェニル等の、アクリル酸エステル誘導体、エチレン、プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン系ビニル類、プロピオン酸ビニル、酢酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等のビニルエステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルヘキシルケトン等のビニルケトン類、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物、ビニルナフタレン、ビニルピリジン等のビニル化合物類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸あるいはメタクリル酸誘導体がある。これらビニル系単量体は単独あるいは組み合わせて使用することができる。
【0063】
又、樹脂を構成する重合性単量体としてイオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることがさらに好ましい。例えば、カルボキシル基、スルフォン酸基、リン酸基等の置換基を単量体の構成基として有するもので、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、ケイ皮酸、フマール酸、マレイン酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、スチレンスルフォン酸、アリルスルフォコハク酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸、アシッドホスホオキシエチルメタクリレート、3−クロロ−2−アシッドホスホオキシプロピルメタクリレート等が挙げられる。
【0064】
さらに、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等の多官能性ビニル類を使用して架橋構造の樹脂とすることもできる。
【0065】
これら重合性単量体はラジカル重合開始剤を用いて重合することができる。この場合、懸濁重合法では油溶性重合開始剤を用いることができる。この油溶性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス−(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス−(t−ブチルペルオキシ)トリアジンなどの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤などを挙げることができる。
【0066】
又、乳化重合法を用いる場合には水溶性ラジカル重合開始剤を使用することができる。水溶性重合開始剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩、アゾビスアミノジプロパン酢酸塩、アゾビスシアノ吉草酸およびその塩、過酸化水素等を挙げることができる。
【0067】
分散安定剤としては、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等を挙げることができる。さらに、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール硫酸ナトリウム等の界面活性剤として一般的に使用されているものを分散安定剤として使用することができる。
【0068】
本発明において優れた樹脂としては、ガラス転移点が20〜90℃のものが好ましく、軟化点が80〜220℃のものが好ましい。ガラス転移点は示差熱量分析方法で測定されるものであり、軟化点は高化式フローテスターで測定することができる。さらに、これら樹脂としてはゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定される分子量が数平均分子量(Mn)で1000〜100000、重量平均分子量(Mw)で2000〜1000000のものが好ましい。さらに、分子量分布として、Mw/Mnが1.5〜100、特に1.8〜70のものが好ましい。
【0069】
使用される凝集剤としては特に限定されるものではないが、金属塩から選択されるものが好適に使用される。具体的には、一価の金属として例えばナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属の塩、二価の金属として例えばカルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類の金属塩、マンガン、銅等の二価の金属の塩、鉄、アルミニウム等の三価の金属の塩等が挙げられ、具体的な塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、硫酸銅、硫酸マグネシウム、硫酸マンガン等を挙げることができる。これらは組み合わせて使用してもよい。
【0070】
これらの凝集剤は臨界凝集濃度以上添加することが好ましい。この臨界凝集濃度とは、水性分散物の安定性に関する指標であり、凝集剤を添加して凝集が発生する濃度を示すものである。この臨界凝集濃度は、乳化された成分および分散剤自体によって大きく変化するものである。例えば、岡村誠三他著「高分子化学 17、601(1960)日本高分子学会編」等に記述されており、詳細な臨界凝集濃度を求めることができる。また、別な手法として、目的とする粒子分散液に所望の塩を濃度を変えて添加し、その分散液のζ(ゼータ)電位を測定し、この値が変化する塩濃度を臨界凝集濃度として求めることもできる。
【0071】
本発明の凝集剤の添加量は、臨界凝集濃度以上であればよいが、好ましくは臨界凝集濃度の1.2倍以上、さらに好ましくは、1.5倍以上添加することがよい。
【0072】
無限溶解する溶媒とは、すなわち水に対して無限溶解する溶媒を示し、この溶媒は、本発明においては形成された樹脂を溶解させないものが選択される。具体的には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、t−ブタノール、メトキシエタノール、ブトキシエタノール等のアルコール類、アセトニトリル等のニトリル類、ジオキサン等のエーテル類を挙げることができる。特に、エタノール、プロパノール、イソプロパノールが好ましい。
【0073】
この無限溶解する溶媒の添加量は、凝集剤を添加した重合体含有分散液に対して1〜100体積%が好ましい。
【0074】
尚、形状を均一化させるためには、着色粒子を調製し、濾過した後に粒子に対して10質量%以上の水が存在したスラリーを流動乾燥させることが好ましいが、この際、特に重合体中に極性基を有するものが好ましい。この理由としては、極性基が存在している重合体に対して、存在している水が多少膨潤する効果を発揮するために、形状の均一化が特に図られやすいものと考えられる。
【0075】
本発明のトナーは少なくとも樹脂と着色剤を含有するものであるが、必要に応じて定着性改良剤である離型剤や荷電制御剤等を含有することもできる。さらに、上記樹脂と着色剤を主成分とするトナー粒子に対して無機微粒子や有機微粒子等で構成される外添剤を添加したものであってもよい。
【0076】
本発明のトナーに使用する着色剤としてはカーボンブラック、磁性体、染料、顔料等を任意に使用することができ、カーボンブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等が使用される。磁性体としては鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイト等の強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理する事により強磁性を示す合金、例えばマンガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−錫等のホイスラー合金と呼ばれる種類の合金、二酸化クロム等を用いる事ができる。
【0077】
染料としてはC.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ソルベントブルー25、同36、同60、同70、同93、同95等を用いることができ、またこれらの混合物も用いることができる。顔料としてはC.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222、C.I.ピグメントオレンジ31、同43、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同93、同94、同138、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントブルー15:3、同60等を用いることができ、これらの混合物も用いることができる。数平均一次粒子径は種類により多様であるが、概ね10〜200nm程度が好ましい。
【0078】
着色剤の添加方法としては、乳化重合法で調製した重合体粒子を、凝集剤を添加することで凝集させる段階で添加し重合体を着色する方法や、単量体を重合させる段階で着色剤を添加し、重合し、着色粒子とする方法等を使用することができる。なお、着色剤は重合体を調製する段階で添加する場合はラジカル重合性を阻害しない様に表面をカップリング剤等で処理して使用することが好ましい。
【0079】
さらに、定着性改良剤としての低分子量ポリプロピレン(数平均分子量=1500〜9000)や低分子量ポリエチレン等を添加してもよい。
【0080】
荷電制御剤も同様に種々の公知のもので、且つ水中に分散することができるものを使用することができる。具体的には、ニグロシン系染料、ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩、アルコキシル化アミン、第4級アンモニウム塩化合物、アゾ系金属錯体、サリチル酸金属塩あるいはその金属錯体等が挙げられる。
【0081】
尚、これら荷電制御剤や定着性改良剤の粒子は、分散した状態で数平均一次粒子径が10〜500nm程度とすることが好ましい。
【0082】
いわゆる重合性単量体中に着色剤などのトナー構成成分を分散あるいは溶解したものを水系媒体中に懸濁し、ついで重合せしめてトナーを得る懸濁重合法トナーでは、重合反応を行う反応容器中での媒体の流れを制御することによりトナー粒子の形状を制御することができる。すなわち、形状係数が1.2以上の形状を有するトナー粒子を多く形成させる場合には、反応容器中での媒体の流れを乱流とし、重合が進行して懸濁状態で水系媒体中に存在している油滴が次第に高分子化することで油滴が柔らかい粒子となった時点で、粒子の衝突を行うことで粒子の合一を促進させ、形状が不定形となった粒子が得られる。また、形状係数が1.2より小さい球形のトナー粒子を形成させる場合には、反応容器中での媒体の流れを層流として、粒子の衝突を避けることにより球形の粒子が得られる。この方法により、トナー形状の分布を本発明の範囲内に制御できるものである。
【0083】
懸濁重合法においては、特定の撹拌翼を使用することで、乱流を形成することができ、形状を容易に制御することができる。この理由として、明確では無いが一般的に使用されている図1に示される様な撹拌翼の構成が一段の場合には、撹拌槽内に形成される媒体の流れが撹拌槽の下部より上部への壁面を伝って動く流れのみになる。そのため、従来では一般的に撹拌槽の壁面などの邪魔板を配置することで乱流を形成し、撹拌の効率を増加することがなされている。しかし、この様な装置構成では、乱流が一部に形成されるものの、むしろ乱流の存在によって流体の流れが停滞する方向に作用し、結果として粒子に対するズリが少なくなるために、形状を制御することができない。
【0084】
好ましく使用することのできる撹拌翼を備えた撹拌槽について図を用いて説明する。図1は従来よく用いられた撹拌翼を備えた撹拌槽の一例である。さらに好ましい態様としては、図2の如き撹拌翼が2段のものがある(但し、後に詳しく述べる如く、撹拌翼の形状はやや変えた方が良く、邪魔板もあった方がよい)。撹拌槽の外周部に熱交換用のジャケット1を装着した縦型円筒状の撹拌槽2内の中心部に回転軸3を垂設し、該回転軸3に撹拌槽2の底面に近接させて配設された下段の撹拌翼4と、より上段に配設された撹拌翼5がある。上段の撹拌翼5は、下段に位置する撹拌翼4に対して回転方向に先行した交差角αをもって配設されている。本発明においては交差角αは90度(°)未満がよい。この交差角の下限は特に限定されるものでは無いが、5°程度以上、好ましくは10°以上あればよい。これを上面断面図で示したのが図3である。もし3段以上の場合は、それぞれ隣接している撹拌翼間で交差角αが90度未満であればよい。
【0085】
この構成とすることで、上段に配設されている撹拌翼によりまず媒体が撹拌され、下側への流れが形成される。ついで、下段に配設された撹拌翼により、上段の撹拌翼で形成された流れがさらに下方へ加速されるとともにこの撹拌翼自体でも下方への流れが別途形成され、全体として流れが加速されて進行するものと推定される。この結果、乱流として形成された大きなズリ応力を有する流域が形成されるために、トナーの形状を制御できるものと推定される。
【0086】
尚、図2中、矢印は回転方向を、7は上部材料投入口を8は下部材料投入口を表す。又、図1に示す9は撹拌を有効にするための乱流形成部材である。
【0087】
ここにおいて撹拌翼の形状については、特に限定はないが、方形板状のもの、翼の一部に切り欠きのあるもの、中央部に一つ以上の中孔部分、いわゆるスリットがあるものなどを使用することができる。これらの例を図4に記載する。図4中(a)は撹拌翼に中孔部のないもの、(b)は中央に大きな中孔部6があるもの、(c)は横長の中孔部6があるもの、(d)は縦長の中孔部6があるものである。又、これらは上段と下段で中孔部6が異なるものを用いても、同一のものを用いても良い。
【0088】
又、この撹拌翼の構成として使用することができる好ましい構成の例を図5〜9に示す。図5は撹拌翼の端部に突起及び又は端部に折り曲げ部を有する構成、図6は下段の撹拌翼にスリットを有すると共に端部に折り曲げと突起を有する構成、図7は下段の撹拌翼の端部に突起と折り曲げを有する構成、図8は上段の撹拌翼に空隙があり下段の撹拌翼の端部に折り曲げと突起を有する構成、図9は撹拌翼の構成が3段である構成をそれぞれ示したものである。なお、撹拌翼の端部における折り曲げ部の角度は5〜45°程度が好ましい。
【0089】
これら上部あるいは下部への突起(4′または5′)や、折り曲げ部(4″または5″)を有する構成を持つ撹拌翼は、乱流を効果的に発生するものである。
【0090】
なお、上記の構成を有する上段と下段の撹拌翼の間隙は特に限定されるものでは無いが、少なくとも撹拌翼の間に間隙を有していることが好ましい。この理由としては明確では無いが、その間隙を通じて媒体の流れが形成されるため、撹拌効率が向上するものと考えられる。但し、間隙としては、静置状態での液面高さに対して0.5〜50%の幅、好ましくは1〜30%の幅である。
【0091】
さらに、撹拌翼の大きさは特に限定されるものでは無いが、全撹拌翼の高さの総和が静置状態での液面高さの50〜100%、好ましくは60〜95%がよい。
【0092】
又、懸濁重合法において層流を形成させる場合に使用される撹拌翼および撹拌槽の一例は前記図2に示されるものである。撹拌槽内には乱流を形成させるような邪魔板等の障害物を設けないことが特徴である。撹拌翼の構成については、前述の乱流を形成させる場合に使用される撹拌翼と同様に、上段の撹拌翼が、下段の撹拌翼に対して回転方向に先行した交差角αを持って配設された、多段の構成とすることが好ましい。
【0093】
この撹拌翼の形状については、乱流を形成させないものであれば特に限定されないが、図2の方形板状のもの等、連続した面により形成されるものが好ましく、曲面を有していてもよい。
【0094】
一方、樹脂粒子を水系媒体中で会合あるいは融着させる重合法トナーでは、融着段階での反応容器内の媒体の流れおよび温度分布を制御することで、さらには融着後の形状制御工程において加熱温度、撹拌回転数、時間を制御することで、トナー全体の形状分布および形状を任意に変化させることができる。
【0095】
即ち、樹脂粒子を会合あるいは融着させる重合法トナーでは、反応装置内の流れを層流とし、内部の温度分布を均一化することができる撹拌翼および撹拌槽を使用して、融着工程および形状制御工程での温度、回転数、時間を制御することにより、本発明の形状係数および均一な形状分布を有するトナーを形成することができる。この理由は、層流を形成させた場で融着させると、凝集および融着が進行している粒子(会合あるいは凝集粒子)に強いストレスが加わらず、かつ流れが加速された層流においては撹拌槽内の温度分布が均一である結果、融着粒子の形状分布が均一になると推定される。さらに、その後の形状制御工程での加熱、撹拌により融着粒子は徐々に球形化し、トナー粒子の形状を任意に制御できる。
【0096】
樹脂粒子を会合あるいは融着させる重合法トナーに使用される撹拌翼および撹拌槽としては、前述の懸濁重合法において層流を形成させる場合と同様のものが使用でき、例えば図2に示すものが使用できる。撹拌槽内には乱流を形成させるような邪魔板等の障害物を設けないことが特徴である。撹拌翼の構成については、前述の懸濁重合法に使用される撹拌翼と同様に、上段の撹拌翼が、下段の撹拌翼に対して回転方向に先行した交差角αを持って配設された、多段の構成とすることが好ましい。
【0097】
この撹拌翼の形状についても、前述の懸濁重合法において層流を形成させる場合と同様のものが使用でき、乱流を形成させないものであれば特に限定されないが、図2の方形板状のもの等、連続した面により形成されるものが好ましく、曲面を有していてもよい。
【0098】
又、本発明のトナーでは、外添剤として無機微粒子や有機微粒子などの微粒子を添加して使用することでより効果を発揮することができる。この理由としては、外添剤の埋没や脱離を効果的に抑制することができるため、その効果が顕著にでるものと推定される。
【0099】
この無機微粒子としては、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機酸化物粒子の使用が好ましく、さらに、これら無機微粒子はシランカップリング剤やチタンカップリング剤等によって疎水化処理されていることが好ましい。疎水化処理の程度としては特に限定されるものでは無いが、メタノールウェッタビリティーとして40〜95のものが好ましい。メタノールウェッタビリティーとは、メタノールに対する濡れ性を評価するものである。この方法は、内容量200mlのビーカー中に入れた蒸留水50mlに、測定対象の無機微粒子を0.2g秤量し添加する。メタノールを先端が液体中に浸せきされているビュレットから、ゆっくり撹拌した状態で無機微粒子の全体が濡れるまでゆっくり滴下する。この無機微粒子を完全に濡らすために必要なメタノールの量をa(ml)とした場合に、下記式により疎水化度が算出される。
【0100】
疎水化度=(a/(a+50))×100
この外添剤の添加量としては、トナー中に0.1〜5.0質量%、好ましくは0.5〜4.0質量%である。また、外添剤としては種々のものを組み合わせて使用してもよい。
【0101】
次に、本発明に係わる数値について、従来知られているトナーの数値を説明する。この数値は製造方法により異なるものである。
【0102】
粉砕法トナーの場合、形状係数が1.2〜1.6であるトナー粒子の割合は60個数%程度である。このものの形状係数の変動係数は20%程度である。また、粉砕法では破砕を繰り返しながら粒径を小さくするために、トナー粒子に角部分が多くなり、角がないトナー粒子の割合は30個数%以下である。従って、形状を揃えて、角部分がなく、丸みのあるトナーを得ようとする場合には、形状係数を制御する方法として前記した様に熱等により球形化する処理が必要となる。また、個数粒度分布における個数変動係数は、粉砕後の分級操作が1回である場合には、30%程度であり、個数変動係数を27%以下とするためには、さらに分級操作を繰り返す必要がある。
【0103】
懸濁重合法によるトナーの場合、従来は層流中において重合されるため、ほぼ真球状のトナー粒子が得られ、例えば特開昭56−130762号公報に記載されたトナーでは、形状係数が1.2〜1.6であるトナー粒子の割合が20個数%程度となり、また形状係数の変動係数も18%程度となり、更に角がないトナー粒子の割合も85個数%程度となる。また、個数粒度分布における個数変動係数を制御する方法に前記した様に、重合性単量体の大きな油滴に対して、機械的な剪断を繰り返して、トナー粒子程度の大きさまで油滴を小さくするため、油滴径の分布は広くなり、従って得られるトナーの粒度分布は広く、個数変動係数は32%程度と大きいものであり、個数変動係数を小さくするためには分級操作が必要である。
【0104】
樹脂粒子を会合あるいは融着させることで形成する重合法トナーにおいては、例えば特開昭63−186253号公報に記載されたトナーでは、形状係数が1.2〜1.6であるトナー粒子の割合は60個数%程度であり、また形状係数の変動係数は18%程度であり、更に角がないトナー粒子の割合も44個数%程度である。また、角がないトナー粒子の割合は55個数%程度である。さらに、トナーの粒度分布は広く、個数変動係数は30%であり、個数変動係数を小さくするためには分級操作が必要である。
【0105】
本発明のトナーが使用できるクリーニング方式を下記に示す。
図11は、本発明の画像形成方法に好適に使用できるクリーニング方式を適用した概略構成図である。
【0106】
図11中、11は感光体(静電潜像形成体)、22はクリーニング器で、221はゴムブレード、224は円柱状ローラー支持体、223はスクレーパ、222は弾性ローラーである。226は掻き落としたトナーの搬送スクリューである。
【0107】
前記本発明に係る弾性ローラーの構成素材は任意のものを用いることができるが、感光体あるいは中間転写体にキズをつけにくいという点から適当な硬度に調整が可能な連続気孔多孔質体が好ましい。連続気孔多孔質体を製造する樹脂としてはポリウレタンゴム、クロロプレンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、シリコンゴムなどが用いられるが、本発明にはポリウレタンゴムが好ましい。
【0108】
前記連続気孔多孔質体を製造するには、例えば特開昭58−189242号公報に記載されるように前記高分子材料と、当該材料の良溶媒に溶解し、又は相溶性を有し、そして当該材料の非溶剤に溶解する一種又は二種以上の気孔生成剤とを含む高分子塑性物溶液を、型内に注入、充填し、その後高分子材料の非溶剤あるいはその蒸気にて高分子組成物をゲル化させ、次いで、その型内であるいは型外にゲル化物を取り出し、気孔生成物を高分子材料の非溶剤あるいはその蒸気にて抽出除去する事により連続気孔を有する物を製造する方法などが用いられる。
【0109】
又、弾性ローラーは、導電性でも絶縁性でもよく、構成素材にカーボン等の低抵抗物質を含有させ、任意の抵抗に調整したものが使用できる。
本発明の弾性ローラーに用いられる支持体としては、主としてステンレス、アルミニウム等の金属、紙、プラスチック等が用いられるが、これらにより限定されるものではない。
【0110】
又、必要に応じて、弾性ローラー222に付着したトナー及び異物を弾性ローラーからはたき落とすための部材(スクレーパ)223を設けても良い。
【0111】
本発明で用いられる弾性体ゴムブレードは、図12に示すように、支持部材227上に自由端を持つように設置された構成であることが好ましい。
【0112】
弾性体ゴムブレード221の自由端は、感光体の回転方向と反対側(カウンター)に圧接することが好ましい。
【0113】
ゴムブレードの、ゴム硬度はJIS A 60〜70°、反発弾性は30〜70%、ヤング率は3000〜6000kPa、厚さは1.5〜3.0mm、自由長は7〜12mm、感光体への押圧力は5〜30mN/cmのものが好ましいが、特に限定されるものではない。
【0114】
又、静電潜像形成体の代表的なものは電子写真感光体であるが、具体的にはセレンや砒素セレンなどの無機感光体や、アモルファスシリコン感光体、有機感光体をあげることができる。特に好ましいものは、有機感光体であり電荷輸送層と電荷発生層を積層構造としたものが好ましい。
【0115】
画像形成方法としては、特に限定はないが、いわゆる中間転写体を用いる方式にも好ましく用いることが出来る。即ち、各々4色の現像剤ごとに画像形成部(画像形成ユニット)を設け、各画像形成部において感光体としての感光ドラムに各色ごとの可視画像を形成し、これら可視画像を中間転写体に順次転写し、一括して転写材(通常は普通紙であるが、転写可能なものであれば特に限定はない)に転写後、定着してカラー画像を得る方式にも好ましく用いることが出来る。
【0116】
複数色の画像を画像形成部にて形成し、これを同一中間転写体に順次重ねて転写するようにした画像形成方法を図13に基づき説明する。
【0117】
本発明のカラー画像を得るための画像形成装置では、複数個の画像形成ユニットを備え、各画像形成ユニットにてそれぞれ色の異なる可視画像(トナー像)を形成し、該トナー像を同一転写体に順次重ねて転写するような画像形成方法である。
【0118】
ここでは、第1、第2、第3および第4の画像形成部Pa,Pb,Pc,Pdが並設されており、該画像形成部はそれぞれ静電潜像形成体である感光体ドラム1a,1b,1cおよび1dを具備している。
【0119】
感光ドラム1a〜1dはその外周側に潜像形成部2a,2b,2cおよび2d、現像部3a,3b,3cおよび3d、転写放電部4a,4b,4cおよび4d、ならびに本発明に係わるブラシ状のクリーニング部材及びゴムブレードを有するクリーニング器5a,5b,5cおよび5dが配置されている。
【0120】
このような構成にて、先ず、第1画像形成部Paの感光ドラム1a上に潜像形成部2aによって原稿画像における、例えばイエロー成分色の潜像が形成される。該潜像は現像部3aのイエロートナーを有する現像剤で可視画像とされ、転写放電部4aにて、中間転写体18に転写される。
【0121】
一方、上記のようにイエロー画像が中間転写体18に転写されている間に、第2画像形成部Pbではマゼンタ成分色の潜像が感光ドラム1b上に形成され、続いて現像部3bでマゼンタトナーを有する現像剤で可視画像とされる。この可視画像(マゼンタトナー像)は、上記の第1画像形成部Paでの転写が終了した中間転写体が転写放電部4bに搬入されたときに、該中間転写体18の所定位置に重ねて転写される。
【0122】
以下、上記と同様な方法により第3,第4の画像形成部Pc,Pdによってシアン色、ブラック色の画像形成が行われ、上記同一の中間転写体上に、シアン色、ブラック色を重ねて転写するのである。このような画像形成プロセスが終了したならば、中間転写体18上に多色重ね合せ画像が得られる。一方、転写が終了した各感光ドラム1a,1b,1cおよび1dはクリーニング器5a,5b,5cおよび5dにより残留トナーを除去され、引き続き行われる次の潜像形成のために供せられる。
【0123】
なお、上記画像形成装置では、中間転写体18が用いられており、図13において、中間転写体18は右側から左側へと搬送され、その搬送過程で、各画像形成部Pa,Pb,PcおよびPdにおける各転写放電部4a,4b,4cおよび4dを通過し、転写をうける。
【0124】
この画像形成方法において、中間転写体を搬送するため、加工の容易性及び耐久性などの観点からテトロン繊維のメッシュを用いた搬送ベルトおよびポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリイミド系樹脂、ウレタン系樹脂などの薄い誘電体シートを支持体として用い、その上に中間転写体層が塗設されるのが普通である。
【0125】
中間転写体18が第4画像形成部Pdを通過すると、AC電圧が除電器に加えられ、中間転写体18は除電され、転写材Sにトナー像を一括転写される。その後転写材は定着装置17に入り、画像定着され、排出口20から排出される。
【0126】
尚、図中、13a、13b、13c、13dは分離除電放電器である。
又、トナー像の転写を終えた中間転写体18は、やはりブラシ状クリーニング部材とゴムブレードを併用したクリーニング器19により、残留トナーをクリーニングされて、次の画像形成に備える。
【0127】
尚、前記した如く、搬送ベルトの如き長尺の中間転写体18を用いて、その上に多色重ね合わせ像を作り、それを転写材に一括転写して定着してもよいし、その画像形成ユニットにそれぞれ独立した中間転写体を具備しており、それから転写材へ、順次各中間転写体から転写する構成にしてもよい。
【0128】
本発明に使用される好適な定着方法としては、いわゆる接触加熱方式をあげることができる。特に、接触加熱方式として、熱圧定着方式、さらには熱ロール定着方式および固定配置された加熱体を内包した回動する加圧部材により定着する圧接加熱定着方式をあげることができる。
【0129】
熱ロール定着方式では、多くの場合、表面にテトラフルオロエチレンやポリテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシビニルエーテル共重合体類等を被覆した、鉄やアルミニウム等で構成される金属シリンダー内部に熱源を有する上ローラーと、シリコーンゴム等で形成された下ローラーとから形成されている。熱源としては、線状のヒーターを有し、上ローラーの表面温度を120〜200℃程度に加熱するものが代表例である。定着部に於いては上ローラーと下ローラー間に圧力を加え、下ローラーを変形させ、いわゆるニップを形成する。ニップ幅としては1〜10mm、好ましくは1.5〜7mmである。定着線速は40〜600mm/secが好ましい。ニップが狭い場合には熱を均一にトナーに付与することができなくなり、定着のムラを発生する。一方でニップ幅が広い場合には樹脂の溶融が促進され、定着オフセットが過多となり問題を発生する。
【0130】
定着クリーニングの機構を付与して使用してもよい。この方式としてはシリコーンオイルを定着の上ローラーあるいはフィルムに供給する方式やシリコーンオイルを含浸したパッド、ローラー、ウェッブ等でクリーニングする方法が使用できる。
【0131】
次に、本発明で好ましく用いられる固定配置された加熱体を内包した回動する加圧部材により定着する方式について説明する。
【0132】
この定着方式は、固定配置された加熱体と、該加熱体に対向圧接し、且つフィルムを介して記録材を加熱体に密着させる加圧部材とにより圧接加熱定着する方式である。
【0133】
この圧接加熱定着器(定着装置)は、加熱体が従来の加熱ローラーに比べて熱容量が小さく、転写材の通過方向と直角方向にライン状の加熱部を有するものであり、通常加熱部の最高温度は100〜300℃である。
【0134】
尚、圧接加熱定着とは、通常よく用いられるごとく加熱部材と加圧部材の間を、未定着トナーをした記録材を通す方式等、加熱源に未定着トナー像を押し当てて定着する方法である。こうすることにより加熱が迅速に行われるため、定着の高速化が可能となるが、温度制御が難しく、加熱源表面部分等の未定着トナーを直接圧接される部分に、トナーが付着残留したいわゆるトナーオフセットが起こりやすく、また転写材が定着器に巻き付きを起こす等の故障も起こしやすいという問題点もある。
【0135】
この定着方式では、装置に固定支持された低熱容量のライン状加熱体は、厚さにして0.2〜5.0mm、さらに好ましくは0.5〜3.5mmで幅10〜15mm、長手長240〜400mmのアルミナ基板に抵抗材料を1.0〜2.5mmに塗布したもので両端より通電される。
【0136】
通電はDC100Vの周期25msecのパルス波形で、温度センサーにより制御された温度・エネルギー放出量に応じたパルス幅に変化させてあたえる。低熱容量ライン状加熱体において、温度センサーで検出された温度T1の場合、抵抗材料に対向するフィルムの表面温度T2はT1よりも低い温度となる。ここでT1は120〜220℃が好ましく、T2の温度はT1の温度と比較して0.5〜10℃低いことが好ましい。また、フィルムがトナー表面より剥離する部分におけるフィルム材表面温度T3はT2とほぼ同等である。フィルムは、この様にエネルギー制御・温度制御された加熱体に当接して下記する図14の中央矢印方向に移動する。
【0137】
次に、図14にこの定着装置の概略図を示す。
図14(a)において、24は装置に固定支持された低熱容量ライン状加熱体であって、一例として高さが10mm、幅が10mm、長手長が240mmのアルミナ基板25に抵抗材料26を幅1.0mmに塗工したものであり、長手方向両端部より通電される。
【0138】
通電は例えばDC100Vで通常は周期2.0msecのパルス状波形でなされ、検温素子27からの信号によりコントロールされ所定温度に保たれる。このためエネルギー放出量に応じてパルス幅を変化させるが、その範囲は例えば0.5〜5msecである。
【0139】
このように制御された加熱体に移動するフィルム28を介して未定着トナー像33を担持した転写材Sを当接させてトナーを熱定着する。
【0140】
ここで用いられるフィルムは、駆動ローラー29と従動ローラー30によりテンションをかけられた状態でシワの発生なく移動する。35はシリコーンゴム等で形成されたゴム弾性層を有する加圧ローラーであり、総圧40〜200Nでフィルムを介して加熱体を加圧している。記録材S上の未定着トナー像33は、入口ガイド36により定着部に導かれ、上述した加熱により定着像を得る。
【0141】
以上はエンドレスベルトで説明したが、図14(b)のごとく、フィルムシート繰り出し軸31および巻き取り軸32を使用し、定着用のフィルムは有端のものでもよい。
【0142】
【実施例】
本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
【0143】
(トナー製造例1:乳化重合会合法の例)
n−ドデシル硫酸ナトリウム0.90kgと純水10.0lを入れ撹拌溶解する。この溶液に、リーガル330R(キャボット社製カーボンブラック)1.20kgを徐々に加え、1時間よく撹拌した後に、サンドグラインダー(媒体型分散機)を用いて、20時間連続分散した。このものを「着色剤分散液1」とする。また、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.055kgとイオン交換水4.0Lからなる溶液を「アニオン界面活性剤溶液A」とする。
【0144】
ノニルフェノールポリエチレンオキサイド10モル付加物0.014kgとイオン交換水4.0Lからなる溶液を「ノニオン界面活性剤溶液B」とする。過硫酸カリウム223.8gをイオン交換水12.0Lに溶解した溶液を「開始剤溶液C」とする。
【0145】
温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた100LのGL(グラスライニング)反応釜に、WAXエマルジョン(数平均分子量3000のポリプロピレンエマルジョン:数平均一次粒子径=120nm/固形分濃度=29.9%)3.41kgと「アニオン界面活性剤溶液A」全量と「ノニオン界面活性剤溶液B」全量とを入れ、撹拌を開始する。撹拌翼の構成は図2の構成とした。次いで、イオン交換水44.0lを加える。
【0146】
加熱を開始し、液温度が75℃になったところで、「開始剤溶液C」全量を滴下して加えた。その後、液温度を75℃±1℃に制御しながら、スチレン12.1kgとアクリル酸n−ブチル2.88kgとメタクリル酸1.04kgとt−ドデシルメルカプタン548gとを滴下しながら投入する。滴下終了後、液温度を80℃±1℃に上げて、6時間加熱撹拌を行った。ついで、液温度を40℃以下に冷却し撹拌を停止し、ポールフィルターで濾過し、これを「ラテックス▲1▼−A」とする。
【0147】
尚、ラテックス▲1▼−A中の樹脂粒子のガラス転移温度は57℃、軟化点は121℃、分子量分布は、重量平均分子量=1.27万、重量平均粒径は120nmであった。
【0148】
又、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.055kgをイオン交換純水4.0Lに溶解した溶液を「アニオン界面活性剤溶液D」とする。また、ノニルフェノールポリエチレンオキサイド10モル付加物0.014kgをイオン交換水4.0Lに溶解した溶液を「ノニオン界面活性剤溶液E」とする。
【0149】
過硫酸カリウム(関東化学社製)200.7gをイオン交換水12.0Lに溶解した溶液を「開始剤溶液F」とする。
【0150】
温度センサー、冷却管、窒素導入装置、櫛形バッフルを付けた100LのGL反応釜(撹拌翼の構成は図4(a))に、WAXエマルジョン(数平均分子量3000のポリプロピレンエマルジョン:数平均一次粒子径=120nm/固形分濃度 29.9%)3.41kgと「アニオン界面活性剤溶液D」全量と「ノニオン界面活性剤溶液E」全量とを入れ、撹拌を開始する。次いで、イオン交換水44.0Lを投入する。加熱を開始し、液温度が70℃になったところで、「開始剤溶液F」を添加する。ついで、スチレン11.0kgとアクリル酸n−ブチル4.00kgとメタクリル酸1.04kgとt−ドデシルメルカプタン9.02gとをあらかじめ混合した溶液を滴下する。滴下終了後、液温度を72℃±2℃に制御して、6時間加熱撹拌を行った。さらに、液温度を80℃±2℃に上げて、12時間加熱撹拌を行った。液温度を40℃以下に冷却し撹拌を停止する。ポールフィルターで濾過し、この濾液を「ラテックス▲1▼−B」とした。
【0151】
尚、ラテックス▲1▼−B中の樹脂粒子のガラス転移温度は58℃、軟化点は132℃、分子量分布は、重量平均分子量=24.5万、重量平均粒径は110nmであった。
【0152】
塩析剤としての塩化ナトリウム5.36kgをイオン交換水20.0Lに溶解した溶液を「塩化ナトリウム溶液G」とする。
【0153】
フッ素系ノニオン界面活性剤1.00gをイオン交換水1.00Lに溶解した溶液を「ノニオン界面活性剤溶液H」とする。
【0154】
温度センサー、冷却管、窒素導入装置、粒径および形状のモニタリング装置を付けた100LのSUS反応釜(撹拌翼の構成は図4(b))に、上記で作製したラテックス▲1▼−A=20.0kgとラテックス▲1▼−B=5.2kgと着色剤分散液1=0.4kgとイオン交換水20.0kgとを入れ撹拌する。ついで、40℃に加温し、塩化ナトリウム溶液G、イソプロパノール(関東化学社製)6.00kg、ノニオン界面活性剤溶液Hをこの順に添加する。その後、10分間放置した後に、昇温を開始し、液温度85℃まで60分で昇温し、85±2℃にて0.5〜3時間加熱撹拌して塩析/融着させながら粒径成長させる。次に純水2.1Lを添加して粒径成長を停止する。
【0155】
温度センサー、冷却管、粒径および形状のモニタリング装置を付けた5Lの反応容器(撹拌翼の構成は図6)に、上記で作製した融着粒子分散液5.0kgを入れ、液温度85℃±2℃にて、0.5〜15時間加熱撹拌して形状制御した。その後、40℃以下に冷却し撹拌を停止する。次に遠心分離機を用いて、遠心沈降法により液中にて分級を行い、目開き45μmの篩いで濾過し、この濾液を会合液▲1▼とする。ついで、ヌッチェを用いて、会合液▲1▼よりウェットケーキ状の非球形状粒子を濾取した。その後、イオン交換水により洗浄した。
【0156】
この非球形状粒子をフラッシュジェットドライヤーを用いて吸気温度60℃にて乾燥させ、ついで流動層乾燥機を用いて60℃の温度で乾燥させた。得られた着色粒子の100質量部に、シリカ微粒子1質量部をヘンシェルミキサーにて外添混合して乳化重合会合法によるトナーを得た。
【0157】
前記塩析/融着段階および形状制御工程のモニタリングにおいて、撹拌回転数、および加熱時間を制御することにより、形状および形状係数の変動係数を制御し、さらに液中分級により、粒径および粒度分布の変動係数を任意に調整して、表1及び2に示すトナー1〜50を得た。
【0158】
【表1】
Figure 0004013458
【0159】
【表2】
Figure 0004013458
【0160】
(トナー製造例2:乳化重合会合法の例)
トナー製造例1において、着色剤をカーボンブラックの代わりにベンジジン系イエロー顔料を1.05kg使用した他は同様にして、表3に示すトナー51〜59を得た。
【0161】
(トナー製造例3:乳化重合会合法の例)
トナー製造例1において、着色剤をカーボンブラックの代わりにキナクリドン系マゼンタ顔料を1.20kg使用した他は同様にして、表3に示すトナー60〜68を得た。
【0162】
(トナー製造例4:乳化重合会合法の例)
トナー製造例1において、着色剤をカーボンブラックの代わりにフタロシアニン系シアン顔料を0.60kg使用した他は同様にして、表3に示すトナー69〜77を得た。
【0163】
(トナー製造例5:懸濁重合法の例)
スチレン165g、n−ブチルアクリレート35g、カーボンブラック10g、ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物2g、スチレン−メタクリル酸共重合体8g、パラフィンワックス(mp=70℃)20gを60℃に加温し、TKホモミキサー(特殊機化工業社製)にて12000rpmで均一に溶解、分散した、これに重合開始剤として2,2′−アゾビス(2,4−バレロニトリル)10gを加えて溶解させ、重合性単量体組成物を調製した。ついで、イオン交換水710gに0.1M燐酸ナトリウム水溶液450gを加え、TKホモミキサーにて13000rpmで撹拌しながら1.0M塩化カルシウム68gを徐々に加え、燐酸三カルシウムを分散させた懸濁液を調製した。この懸濁液に上記重合性単量体組成物を添加し、TKホモミキサーにて10000rpmで20分間撹拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、撹拌槽の構成を図5とした反応装置を使用し、75〜95℃にて5〜15時間反応させた。塩酸により燐酸三カルシウムを溶解除去し、次に遠心分離機を用いて、遠心沈降法により液中にて分級を行い、ついで濾過、洗浄、乾燥させた。得られた着色粒子の100質量部に、シリカ微粒子1質量部をヘンシェルミキサーにて外添混合して懸濁重合法によるトナーを得た。
【0164】
前記重合時にモニタリングを行い、液温度、撹拌回転数、および加熱時間を制御することにより、形状および形状係数の変動係数を制御し、さらに液中分級により、粒径および粒度分布の変動係数を任意に調整して、表4に示すトナー78〜83を得た。
【0165】
(トナー製造例6:懸濁重合法の例)
トナー製造例5において、撹拌槽の構成を図7としたこと、および遠心分離機を用いた液中での分級を行わなかった他は同様にして、表4に示すトナー84を得た。
【0166】
(トナー製造例7:粉砕法の例)
スチレン−nブチルアクリレート共重合体樹脂100kgとカーボンブラック10kgとポリプロピレン4質量部とからなるトナー原材料をヘンシェルミキサーにより予備混合し、二軸押出機にて溶融混練し、ハンマーミルにて粗粉砕し、ジェット式粉砕機にて粉砕し、得られた粉体をスプレードライヤーの熱気流中に分散(200〜300℃に0.05秒間)して、形状を調整した粒子を得た。この粒子を風力分級機にて目的の粒径分布となるまで繰り返し分級した。得られた着色粒子の100質量部に、シリカ微粒子1質量部をヘンシェルミキサーにて外添混合して粉砕法によるトナーを得た。
【0167】
この様にして、形状および形状係数の変動係数を制御し、さらに粒径および粒度分布の変動係数を調整して、表4に示すトナー85〜88を得た。
【0168】
【表3】
Figure 0004013458
【0169】
【表4】
Figure 0004013458
【0170】
評価
1.高速プリンタにおける感光体クリーニングの評価
評価は、コニカ社製のプリンタ「Stios Konica7075」を用い、200万枚の出力を行った。感光体としては積層型有機感光体であるが、そのまま使用した。
【0171】
(現像剤の製造)
トナー1〜88の各々と、シリコーン樹脂で被覆した65μmフェライトキャリアとを、トナー/キャリア=50g/950gの割合で混合することにより、評価用の現像剤を製造した。
【0172】
(評価方法)
(1)クリーニング不良発生の有無
200万枚後の画像を観察し、クリーニングすり抜けによる背景部の汚れ、フィルミングによる画像不良がないか確認した。
(2)ゴムブレード減耗量
1枚目から200万枚後のブレード摩耗幅をレーザー顕微鏡にて測長した。
(3)弾性ローラー(クリーニング部材)減耗量
1枚目から200万枚後のローラー摩耗幅をレーザー顕微鏡にて測長した。
【0173】
具体的にはローラー径を各々30本測長し平均値の変化で評価した。
(4)ライン幅
2ドットラインの画像信号に対応するライン画像のライン幅を印字評価システム「RT2000」(ヤーマン社製)によって測定した。
【0174】
1枚目の形成画像のライン幅および200万枚目の形成画像のライン幅の何れもが200μm以下であり、かつ、ライン幅の変化が10μm未満であれば、細線再現性は問題ないといえる。
(5)画像ムラ
画像濃度0.5のハーフトーン画像を転写材全面に形成し、目視で評価した。
【0175】
感光体の回転に同期した濃度ムラがないものを「なし」とした。
(6)黒スジ
転写材上に白地画像を作り、有無を目視で判定した。
(7)かぶり
転写材上に白地画像を作り、有無を目視で判定した。
【0176】
【表5】
Figure 0004013458
【0177】
【表6】
Figure 0004013458
【0178】
表中、実施例とは本発明内のものを、また比較例とは本発明外のものを示す。本発明内のものは何れも良い特性が示され、比較例と比べて諸特性が大幅に改善されていることがわかる。
【0179】
2.カラープリンタにおける中間転写体のクリーニング評価
カラートナーの中間転写体クリーニング性については、表7に示すトナーの組み合わせにより画像を形成して評価した。但し、ブラックトナーは用いなかった。
【0180】
評価は図13記載の画像形成装置を使用した。
上記条件にて、50万枚にわたる画像形成を行い、1枚目に形成された画像と、50万枚目に形成された画像とについて、各種の評価を行った。
【0181】
(評価方法)
(1)クリーニング不良発生の有無
50万枚後の画像を観察し、クリーニングすり抜けによる背景部の汚れ、フィルミングによる画像不良がないか確認した。
(2)ゴムブレード減耗量
1枚目から50万枚後のブレード摩耗幅を、KEYENCE(キーエンス)社製VF7500レーザー顕微鏡にて測長した。
(3)弾性ローラー(クリーニング部材)減耗量
1枚目から50万枚後のローラー摩耗幅をレーザー顕微鏡にて測長した。
【0182】
ローラー径を各々30本測長し平均値の変化で評価した。
(4)ライン幅
2ドットラインの画像信号に対応するライン画像のライン幅を印字評価システム「RT2000」(ヤーマン社製)によって測定した。
【0183】
1枚目の形成画像のライン幅および50万枚目の形成画像のライン幅の何れもが200μm以下であり、かつ、ライン幅の変化が10μm未満であれば、細線再現性は問題ないといえる。
(5)画像ムラ
画像濃度0.5のハーフトーン画像を転写材全面に形成し、目視で評価した。
【0184】
感光体の回転に同期した濃度ムラがないものを「なし」とした。
(6)黒スジ
転写材上に白地画像を作り、有無を目視で判定した。
(7)かぶり
転写材上に白地画像を作り、有無を目視で判定した。
【0185】
【表7】
Figure 0004013458
【0186】
表中、実施例とは本発明内のものを、また比較例とは本発明外のものを示す。本発明内のものは何れも良い特性が示され、比較例と比べて諸特性が大幅に改善されていることがわかる。
【0187】
【発明の効果】
本発明により、弾性ブレードと弾性ローラーを併用したクリーニング方式において、ブレードと弾性ローラーの摩耗を防止し、長期に亘って安定した画像を形成することが出来る。
【0188】
これにより長期に亘り高画質で安定した複写画像が得られる画像形成方法及び画像形成装置の開発にあたり、大きな問題となる画像ムラ、黒スジ、かぶりを生じない、クリーニング性能の極めて優れた静電潜像現像用トナーとこれを用いた画像形成方法及び画像形成装置を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の撹拌翼を備えた撹拌槽の一例の斜視図。
【図2】撹拌翼を備えた撹拌槽の一例の斜視図。
【図3】図2の上面断面図。
【図4】撹拌翼の形状の概要図。
【図5】撹拌翼を備えた撹拌槽の一例の斜視図。
【図6】撹拌翼を備えた撹拌槽の一例の斜視図。
【図7】撹拌翼を備えた撹拌槽の一例の斜視図。
【図8】撹拌翼を備えた撹拌槽の一例の斜視図。
【図9】撹拌翼を備えた撹拌槽の一例の斜視図。
【図10】角のないトナー粒子を説明する概略図。
【図11】本発明に係わるクリーニング器を説明する概略構成図。
【図12】本発明に係わる弾性ゴムブレードによるクリーニング器の概略構成図。
【図13】本発明に係わる画像形成を説明する概略構成図。
【図14】本発明に係わる画像形成方法に用いられる定着装置の概略図。
【符号の説明】
1 熱交換用のジャケット
2 撹拌槽
3 回転軸
4 下段の撹拌翼
5 上段の撹拌翼
6 中孔部
Pa,Pb,Pc,Pd 画像形成部
1a,1b,1c,1d 感光ドラム
2a,2b,2c,2d 潜像形成部
3a,3b,3c,3d 現像部
4a,4b,4c,4d 転写放電部
5a,5b,5c,5d クリーニング器
6a,6b,6c,6d 帯電器
13a,13b,13c,13d 分離除電放電器
17 定着装置
18 中間転写体
22 クリーニング器(クリーニング装置)
221 ゴムブレード
222 弾性ローラー
24 固定支持された低熱容量ライン状加熱体
28 フィルム
29 駆動ローラー
30 従動ローラー
35 加圧ローラー
S 転写材

Claims (14)

  1. 感光体上に帯電、像露光を行って形成した静電潜像を、現像剤にて現像し形成したトナー画像を転写材上に転写後、感光体上を弾性ローラー状のクリーニング部材及びゴムブレードにより残留トナーを清掃除去する工程を繰り返す画像形成方法において、該トナーが、形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子が65個数%以上で、形状係数の変動係数が16%以下であり、個数粒度分布における個数変動係数が27%以下であることを特徴とする画像形成方法。
  2. トナーが、下記により定められる角がないトナー粒子が50個数%以上であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
    但し、角がないトナー粒子とは、トナー粒子の長径をL、L/10を半径Rとする円で、トナー粒子周囲線に対し1点で内側に接しつつ内側をころがした場合に、全く円がトナーの外側に実質的にはみださない場合をいう。実質的にはみ出さない場合とは、はみ出す円が存在する突起が1箇所以下をいう。また、トナー粒子の長径とは、トナー粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大となる粒子の幅をいう。
  3. トナーの個数平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. トナー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒストグラムにおける、最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(M)が70%以上であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の画像形成方法。
  5. トナーが少なくとも重合性単量体を水系媒体中で重合せしめて得られることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の画像形成方法。
  6. トナーが少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会合させてなることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の画像形成方法。
  7. 請求項1記載の画像形成方法を用い、クリーニング、静電潜像形成、現像、転写、定着の工程を有することを特徴とする画像形成装置。
  8. 感光体上に形成された静電潜像を顕像化したカラートナー像を中間転写体上に重ね転写した後、該中間転写体から転写材に転写して画像を形成する画像形成装置を用い、静電潜像を顕像化したカラートナー像を担持する感光体と、上記感光体上のカラートナー像を重ね転写され且つ回転移動する中間転写体と、上記中間転写体上に付着した付着物を掻き落すクリーニングブレードと、上記中間転写体の回転方向に対して上記クリーニングブレードよりも上流側に配置されて上記中間転写体上に付着した付着物を回転して擦り落すブラシローラを備え残留トナーを清掃除去する工程を繰り返す画像形成方法において、該トナーが、形状係数が1.2〜1.6の範囲にあるトナー粒子が65個数%以上で、形状係数の変動係数が16%以下であり、個数粒度分布における個数変動係数が27%以下であることを特徴とする画像形成方法。
  9. トナーが、角がないトナー粒子が50個数%以上であることを特徴とする請求項8に記載の画像形成方法。
    但し、角がないトナー粒子とは、トナー粒子の長径をL、L/10を半径Rとする円で、トナー粒子周囲線に対し1点で内側に接しつつ内側をころがした場合に、全く円がトナーの外側に実質的にはみださない場合をいう。実質的にはみ出さない場合とは、はみ出す円が存在する突起が1箇所以下をいう。また、トナー粒子の長径とは、トナー粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最大となる粒子の幅をいう。
  10. トナーの個数平均粒径が3〜8μmであることを特徴とする請求項8又は9に記載の画像形成方法。
  11. トナー粒子の粒径をD(μm)とするとき、自然対数lnDを横軸にとり、この横軸を0.23間隔で複数の階級に分けた個数基準の粒度分布を示すヒスト グラムにおける、最頻階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m1)と、前記最頻階級の次に頻度の高い階級に含まれるトナー粒子の相対度数(m2)との和(M)が70%以上であることを特徴とする請求項9又は10に記載の画像形成方法。
  12. トナーが少なくとも重合性単量体を水系媒体中で重合せしめて得られることを特徴とする請求項9〜11の何れか1項に記載の画像形成方法。
  13. トナーが少なくとも樹脂粒子を水系媒体中で会合させてなることを特徴とする請求項9〜12の何れか1項に記載の画像形成方法。
  14. 請求項9記載の画像形成方法を用い、クリーニング、静電潜像形成、現像、転写、定着の工程を有することを特徴とする画像形成装置。
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