JP2010105243A - プリンタ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属製のインクシート屈曲軸を用いる必要なく、従来技術と比べ効果的にしわを抑制する。
【解決手段】プリンタ装置100は、供給される記録紙Pとともに進行して記録紙Pに熱転写による印刷を行う、インクが塗布されたインクシート2と、インクシート2の進行方向Xと直交する方向Yに延びるインクシート屈曲軸7であって、インクシート屈曲軸7の周りでインクシート2を屈曲させて、インクシート2の進行方向を転換させるインクシート屈曲軸7と、インクシート屈曲軸7が、インクシート2と接している側へ向かって凸状に湾曲するように、インクシート屈曲軸7を付勢する付勢部材8と、を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像情報に基づいて記録紙に印刷を行うプリンタ装置に関し、特に熱転写プリンタにおける記録紙の搬送構造に関する。
図7に、従来の熱転写プリンタの概略図を示す。図7において(a)は平面図、(b),(c)は側面図である。図7(b)に示す通り、インクシート102と記録紙Pは、サーマルヘッド101とプラテンローラ103とで押圧される。この状態でサーマルヘッド101の発熱によりインクシート102上のインクを記録紙P上に熱転写させながら、印刷方向の下流に設けた1対のキャプスタンローラ104とピンチローラ105を紙送り駆動モータMで回転駆動して記録紙Pを搬送させて印刷を行う。1色目の印刷が終了すると、次色の印刷を行うために図7(c)に示す通り、サーマルヘッド101を離間させ、この状態でキャプスタンローラ104とピンチローラ105を印刷時とは逆方向に回転させて印刷開始位置まで記録紙Pを戻す。その後、同様の動作で2色目以降を印刷する。
熱転写が行われた直後の記録紙およびインクシート102は、固体に戻ったインクが記録紙Pとインクシート102の両方に固着しており、両者は貼り付いた状態になっている。その後、記録紙Pはローラ対104,105に搬送されて排紙口に向かい、インクシート102は巻取りボビン111に巻き取られる。その際に、記録紙Pの搬送路とインクシート102の搬送路は途中で分岐するが、分岐する時に、前述のように記録紙Pとインクシート102は貼り付いた状態にあり、それらが引き剥がされることになる。その剥離の起点としてインクシート側に剥離部材106が設けられており、インクシート102の搬送路は剥離部材106を起点として用紙搬送路に対して屈曲した経路となる。
また、プリンタ装置のレイアウトの都合上、剥離部材106を起点とした屈曲点以外にインクシート102の進行方向を転換する必要がある場合に、インクシート屈曲軸(リボンガイド軸)が設けられる場合がある。この従来例では供給側にインクシート屈曲軸107、巻取り側にインクシート屈曲軸108がそれぞれ1本設けられているが、必要に応じて片側1本のみでもよく、合計3本以上設けてもよい。
次に、インクシート屈曲軸の目的について説明する。このインクシート屈曲軸の第1の目的は前述の通り、インクシートの進行方向を転換することにあるが、しわを抑制し安定したインクシートの搬送を行うことを第2の目的としている場合もある。図8のように、薄い伸長可能なインクシート102を、中央部が凸形状となったクラウン形状(以下、単に「クラウン形状」という)を有するインクシート屈曲軸108の周りで屈曲させると、シートにしわが発生しにくいという効果がある。これは、図示のように外側へ向かう張力が作用することによってインクシート102が張られるためである。このように、クラウン形状を利用してインクシートのしわを抑制しインクシートの搬送を安定させる技術は、インクシート屈曲軸だけでなく、前述の剥離部材にも採用されており、プリンタ装置の動作の信頼性を高めるために非常に重要な技術である。特許文献1には軸を、特許文献2にはリブを、特許文献3には剥離部材をそれぞれクラウン形状とした先行技術が開示されている。
近年のプリンタ装置の商品力向上に伴い、次に挙げるような理由から、一層インクシートにしわが発生しやすい条件下でプリンタを動作させなければならない場合が多くなっている。このため、インクシートのしわを有効に抑制し、インクシートの搬送を安定させる技術がなお一層必要とされている。
第1の理由は印刷の高速化である。印刷を高速化すると単位時間あたりにインクシートに印加される熱量が増大し、インクシートが軟化しやすくなってしわが発生しやすい傾向にあるので、有効なしわ抑制効果が一層必要である。
第2の理由はプリンタ装置の小型化である。小型化に伴い、部材の剛性が下がる傾向は避けられないが、部材のたわみや傾きによってしわが発生しやすくなる傾向があるので、従来と同等の信頼性を確保するためには、有効なしわ抑制効果が一層必要である。このことは小型化だけでなく、コストダウンによる部材の剛性低下に対しても同様である。
第三の理由はインクシートの大容量化である。インクシートを大容量化するとランニングコストを安価に設定できるため、ユーザーの負担軽減につながる。しかし、大容量化した場合、インクシートの使い始めと使い終わり直前でインクシートの巻取り半径の差が大きくなる。インクシートはトルクリミッタを介して一定のトルクで巻き取られるので、半径が大きく変化すると半径に反比例してインクシートにかかる張力が変化する。どのような場合でもインクシートの搬送のために必要な最低張力は確保しなければならないから、結果的に最大の張力が大きくなる。このことはインクシートのしわの発生を助長するので、有効なしわ抑制効果が一層必要である。
以上のように、プリンタ装置にとって更に有効なインクシートのしわ抑制効果が必要になってきているのが現状である。このため、インクシート屈曲軸は、レイアウトの都合からインクシートの進行方向を転換するという第1の目的より、インクシートの搬送を安定させるという第2の目的を重視して設けられている場合が少なくない。
以下、インクシート屈曲軸の材質や形状について図9を用いて説明する。従来、前述の第1の目的である進行方向の転換のみを目的とする場合には、インクシートの張力によるたわみを防止するために十分な剛性を必要とするので、インクシート屈曲軸は金属軸で図9(a)のような形状になっている場合が多い。ここで前述の第2の目的であるしわの抑制のために金属軸を図9(b)のようにクラウン形状にすると加工コストが増大することから、クラウン形状にする場合には樹脂の成形品で構成される場合が多い。この際、そのままの形状で樹脂の軸にすると剛性が低下し、インクシートの張力によって大きくたわんでしまうため、軸ではなく図9(c)のようにリブ状にすることが一般的である。
特開平7−178993号公報 特開2007−83658号公報 特開2002−144614号公報
しかしながら、上記従来の構成には、以下のような課題があった。まず、金属軸によるインクシート屈曲軸の場合、クラウン形状によってしわ抑制をしようとすると、加工コストが増大してしまう。金属軸をクラウン形状に加工することは除去加工を伴うので加工工数が増大してしまうためである。一方、樹脂製のリブ形状のインクシート屈曲部材を用いると、インクシートの搬送負荷が増大するという課題がある。これは、樹脂化による剛性低下を補うために軸ではなくリブ状にしているため、インクシートに沿った従動回転ができないためである。
これらの課題は、単なる樹脂の軸では、インクシートの張力に対する剛性が不足していることが根本的な共通要因となっている。クラウン形状の金属軸を単に樹脂化しただけ、または、樹脂製のリブ形状のインクシート屈曲部材を単に回転可能な軸状にしただけでは剛性が不足してしまう。これらは樹脂製のインクシート屈曲軸を用いるうえで避けることができない課題である。
本発明は上記従来の課題を解決するものであって、金属製のインクシート屈曲軸を用いる必要なく、従来技術と比べ効果的にしわを抑制することが可能なプリンタ装置を提供することを目的とする。
本発明のプリンタ装置は、供給される記録紙とともに進行して記録紙に熱転写による印刷を行う、インクが塗布されたインクシートと、インクシートの進行方向と直交する方向に延びるインクシート屈曲軸であって、インクシート屈曲軸の周りでインクシートを屈曲させて、インクシートの進行方向を転換させるインクシート屈曲軸と、インクシート屈曲軸が、インクシートと接している側へ向かって凸状に湾曲するように、インクシート屈曲軸を付勢する付勢部材と、を有している。
この手段によって、金属製のインクシート屈曲軸を用いる必要なく、従来技術と比べ効果的にしわを抑制することが可能なプリンタ装置を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係るプリンタ装置100を示す図である。図1(a)は平面図、図1(b)は側面図である。図1(b)に示す通り、インクが塗布されたインクシート2は、供給される記録紙Pとともに進行し、インクシート2と記録紙Pはサーマルヘッド1とプラテンローラ3とで押圧される。この状態でサーマルヘッド1の発熱によりインクシート2上のインクを記録紙P上に熱転写させながら、印刷方向の下流に設けた1対のキャプスタンローラ4とピンチローラ5を紙送り駆動モータMで回転駆動して記録紙Pを搬送させて印刷を行う。サーマルヘッド1の下流側端部には剥離部材6が設けられている。
図1(c)は、インクシート屈曲軸7、付勢部材8、付勢部材切換部9だけを示した部分平面図である。インクシート2は剥離部材6のところで記録紙Pから分岐する。剥離部材6の下流側には、インクシート屈曲軸7が設けられている。インクシート屈曲軸7は、インクシート2の進行方向Xと直交する方向Yに延びている。インクシート2はインクシート屈曲軸7の周りで屈曲され、その進行方向を90度近く転換させられる。
インクシート屈曲軸7は樹脂からなり、両端部7a,7b部で転がり軸受、すべり軸受等の軸受41a,41bによって、回転自由に支持されている。インクシート屈曲軸7は、長手方向中央部7cで付勢部材8から付勢されることによって、実線で示すように湾曲変形する。具体的には、インクシート屈曲軸7は、インクシート2と接している側Sへ向かって凸状に湾曲するように、その長手方向中央部7cが付勢部材8によって付勢されている。インクシート屈曲軸7の湾曲形状は、理解しやすいよう誇張して図示されている。破線は、付勢されていない自由状態の、直線形状のインクシート屈曲軸7を示している。両端部7a,7bは湾曲変形が許容できる程度の自由度を持った軸支構造になっている。付勢部材8は一対のローラ8a,8bから形成されており、各々がその中心軸を中心に自由に回転可能である。このため、インクシート屈曲軸7が湾曲した状態でも、ローラ8a,8bはインクシート屈曲軸7の回転に従動して回転することができる。
プリンタ装置100は、インクシート屈曲軸7が付勢される状態と付勢されない状態とを切り換えるように付勢部材8を制御する付勢部材切換部9を有している。すなわち、付勢部材切換部9は、図1(d)の実線に示すように、一端9aに付勢部材8が支持され、他端9bに突起10が当接することによって、付勢部材8をインクシート屈曲軸7に付勢させる。また、付勢部材切換部9は、図1(d)の破線に示すように、突起10の押圧が解除されることによって、付勢部材8をインクシート屈曲軸7から離間させる。突起10は、プリンタ装置内の可動部材の一部として構成されており、押圧離間可能に制御される。
インクシート屈曲軸7は付勢部材8によって強制的に湾曲されられるので、インクシート屈曲軸7は「クラウン形状」の屈曲軸を用いたのと同様の効果を奏する。すなわち、図8に示したのと同様の外側へ向かう張力の作用によってインクシート2が張られるので、インクシート2にしわが発生しにくい。インクシート2の張力がインクシート屈曲軸7に作用しても付勢部材8がインクシート屈曲軸7を支えるため、インクシート屈曲軸7の過大なたわみが防止できる。このため、剛性の小さい樹脂軸を採用することで、金属製のインクシート屈曲軸に対してコストダウンが可能になる。
更に、インクシート屈曲軸7はインクシート2の搬送に従動して回転することができるので、従動回転しない樹脂製のリブに比べインクシート2の搬送負荷を軽減することが可能になる。
以上説明した通り、回転自由で従動可能なインクシート屈曲軸と軸のたわみを防止する付勢部材とを利用し、クラウン形状を形成して効果的にしわを抑制することによって、コストダウンとインクシートの搬送負荷の軽減とを実現することができる。
本実施形態ではインクシート屈曲軸は巻取り側に1本設けられているが、従来例のように供給側も含めて2本、またはそれ以上設けてもよい。また、本実施形態のインクシート屈曲軸を剥離部材6に適用することも可能である。
本実施形態では、インクシート屈曲軸7の長手方向中央部7cに付勢部材8による磨耗キズが発生し、その微小な凹凸がインクシート2へダメージを与える可能性がある。この対策として、図2のようにインクシート屈曲軸7の長手方向中央部7c部を部分的にくびれた形状とすることが望ましい。すなわち、インクシート屈曲軸7の長手方向中央部7cの径を長手方向中央部7cの両側の径よりも小さくして、磨耗キズによる微小な凹凸が発生してもインクシート2に影響がないようにしておく対策が有効である。
(第2の実施形態)
本実施形態は、基本的な構成は図1に示す第1の実施形態と同様であるが、突起10が、消耗品であるインクシート2の枠体(図示せず)の一部として構成されている点が異なる。枠体をプリンタ装置100に挿入することによって突起10が押圧され、取り去ることによって突起10による押圧が解除される。
従来技術では、インクシート屈曲軸の材料(金属または樹脂)にかかわらず、あるいはインクシート屈曲軸の形状(軸形状またはリブ形状)にかかわらず、クラウン形状(湾曲形状)を変化させることができないという課題があった。クラウン形状によって、インクシートに外側へ向かう張力を作用させると、しわを抑制する効果があることは前述の通りであるが、インクシートに作用する張力はクラウン形状によって変化する。この張力の変化に従ってしわの抑制効果が変化するので、しわの発生条件に応じて、適正なクラウン形状を付与することが最も望ましい。クラウン形状を変化させることができない場合には、想定される最悪のしわの発生条件に対応したクラウン形状に設定することになる。しかし、これではインクシートに作用する張力が大きくなりすぎて、インクシートの搬送力のロスが大きくなる。また、外側へ向かう張力の大きさに左右で差が生じると、インクシートが左右に蛇行するという不具合が発生する場合もある。
このように、クラウン形状は、前述の印刷速度やインクシートの巻取り半径に反比例して変化するインクシートの張力によるしわの発生条件に応じて、適正に変化させることが望ましい。従来技術では、クラウン形状が固定されたインクシート屈曲軸を用いていたため、クラウン形状(湾曲形状)をプリンタ装置内で変化させることができなかった。
幅の広いインクシートを使用する場合は、図3(b)に示す通り、クラウン形状の最大たわみaは小さくよい。インクシート屈曲軸に接する範囲が広いため、曲率が大きくても大きな最大たわみを得ることができるためである。ここでいう最大たわみとは、インクシートが接している範囲における、インクシート屈曲軸の軸直交方向変位の最大差分であることに留意されたい。この場合は、突起10の押圧ストロークを少なくして、付勢部材8の付勢ストロークを小さくすればよい。逆に、幅の狭いインクシートを使用する場合、図3(c)に示す通り、クラウン形状の最大たわみbを大きくしなければならない。幅の狭いインクシートを使用する場合、インクシート屈曲軸に接する範囲が狭いため、クラウン形状の中央部の曲率を小さくする必要があるためである。この場合は、突起の押圧ストロークを大きくして、付勢部材8の付勢ストロークを大きくすればよい。これによって、インクシートの幅に応じて、インクシート屈曲軸のより適切な湾曲形状が得られる。インクシートの幅だけでなく、インクシートの厚さに応じても湾曲形状をかえてもよい。この場合、プリンタ装置は、インクシートのサイズまたは種類等の情報を取得し、取得した情報を基に付勢ストロークを調整することにより実現可能である。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。図4は本発明の第3の実施形態に係るプリンタ装置200を示す図である。図4(a)は平面図、図4(b)は側面図、図4(c)はインクシート屈曲軸、付勢部材、付勢部材切換部だけを示した部分平面図である。図4(a)に示す通り、インクが塗布されたインクシート12は、供給される記録紙Pとともに進行し、インクシート12と記録紙Pはサーマルヘッド11とプラテンローラ13とで押圧される。この状態でサーマルヘッド11の発熱によりインクシート12上のインクを記録紙P上に熱転写させながら、印刷方向の下流に設けた1対のキャプスタンローラ14とピンチローラ15を紙送り駆動モータMで回転駆動して記録紙Pを搬送させて印刷を行う。サーマルヘッド11の下流側端部には剥離部材16が設けられている。
インクシート屈曲軸17は樹脂からなり、両端部17a,17b部で回転自由に支持されている。付勢部材18は一対のローラ18a,18bから形成されており、各々が中心軸を中心に回転自由である。これらの構成は第1の実施形態と同様である。
プリンタ装置200は、付勢部材18のインクシート屈曲軸17への付勢ストロークを調整し、それによってインクシート屈曲軸17の湾曲形状を調節することができる付勢部材調節部19を有している。付勢部材調節部19の一端19aには、付勢部材18が支持されている。付勢部材調節部19の他端19bがカム20で押圧されることによって、図4(d)の実線に示すように、付勢部材18をインクシート屈曲軸17に付勢させることができる。また、カム20の回転角度を調整して押圧ストロークを変化させることによって、付勢部材18の付勢ストロークを調整することができる。この作用によって、インクシート屈曲軸17の最大たわみをプリンタ装置内で自由に変化させることが可能となる。幅の広いインクシートを使用する場合、またはできるだけしわの発生を防止したい場合は、図3(b)に示す通り、クラウン形状の最大たわみaは小さいほうがよい。従って、カム20の長軸が付勢部材調節部19に対して斜めになる様にカム20の角度位置を調整して、付勢部材18の付勢ストロークを小さくすればよい。逆に、幅の狭いインクシートを使用する場合、またはしわの発生をある程度許容する条件下で使用する場合は、図3(c)に示す通りクラウン形状の最大たわみbを大きくしなければならない。この場合は、カム20の長軸が付勢部材調節部19と対向する様にカム20の角度位置を調整して、付勢部材18の付勢ストロークを大きくすればよい。
インクシート屈曲軸17が付勢部材18によって強制的に湾曲させられているので、インクシート屈曲軸17は「クラウン形状」の屈曲軸を用いたのと同様の効果を奏する。インクシート12の張力がインクシート屈曲軸17に作用しても、付勢部材18がインクシート屈曲軸17を支えるため、インクシート屈曲軸17の過大なたわみが防止できる。このため、剛性の小さい樹脂軸を採用することで、金属製のインクシート屈曲軸に対してコストダウンが可能になる。
更にインクシート屈曲軸17はインクシート12の搬送に従動して回転することができるので、従動回転しない樹脂製のリブの構成に対してインクシート12の搬送負荷を軽減することが可能になる。
カム20はプリンタ装置200に設けられているので、消耗品であるインクシート12は従来品をそのまま使用することができ、コストアップを防止することができる。これは、ユーザーにとってランニングコストの抑制につながる。
以上説明した通り、回転自由で従動可能なインクシート屈曲軸と軸のたわみを防止する付勢部材とを利用しクラウン形状を形成して効果的にしわを抑制することによって、コストダウンとインクシートの搬送負荷の軽減を実現することができる。このことは第1の実施形態と同様である。
更に、本実施形態では、付勢部材調節部19の作用によってインクシート屈曲軸の最大たわみをプリンタ装置内で自由に変化させることができる。図3(a)のようにクラウン形状が同一であると、幅の異なるインクシートA,Bに対してそれぞれ異なる最大たわみa,bを有するクラウン形状が作用することになるので、一方に最適なクラウン形状を設定しても、他方に最適であるとは限らない。このような場合には適正なクラウン形状に変化させることが望ましいものの、従来の構成ではその対応はできなかった。本実施形態では、図3(b),(c)の状態だけでなく、カム20の回転角度範囲に対応する任意の付勢ストロークをとり、インクシートの幅に応じてクラウン形状を変化させることができるため、インクシート毎に最適なクラウン形状を設定することが可能になる。このため、印刷速度、部品部材の剛性、インクシートの半径、インクシートの幅等の条件に対して最適なクラウン形状をプリンタ装置内で形成できる。従って更に優れたしわ抑制効果が得られる。
本実施形態ではインクシート屈曲軸は巻取り側に1本設けられているが、従来例のように供給側も含めて2本、またはそれ以上設けてもよい。また、本実施形態のインクシート屈曲軸を剥離部材16に適用してもよい。
本実施形態でも、第1の実施形態と同様、インクシート屈曲軸の長手方向中央部17cに付勢部材18による磨耗キズが発生し、その微小な凹凸がインクシート12へダメージを与える可能性がある。そこで、本実施形態でも、図2のように、インクシート屈曲軸17の長手方向中央部17c部を部分的にくびれた形状とすることが望ましい。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態について説明する。図5は本発明の第4の実施形態に係るプリンタ装置300を示す図である。図5(a)は平面図、図5(b)は側面図、図5(c)はインクシート屈曲軸、付勢部材、付勢部材切換部だけを示した部分平面図である。図5(a)に示す通り、インクが塗布されたインクシート22は、供給される記録紙Pとともに進行し、インクシート22と記録紙Pはサーマルヘッド21とプラテンローラ23とで押圧される。この状態でサーマルヘッド21の発熱によりインクシート22上のインクを記録紙P上に熱転写させながら、印刷方向の下流に設けた1対のキャプスタンローラ24とピンチローラ25を紙送り駆動モータMで回転駆動して記録紙Pを搬送させて印刷を行う。サーマルヘッド21の下流側端部には剥離部材26が設けられている。
これらの構成は第1の実施形態とほぼ同様であり、第1の実施形態と異なる点は、本実施形態の付勢部材28はインクシート屈曲軸27の両端27a,27bに設けられていることである。すなわち、付勢部材28は一対設けられ、インクシート屈曲軸27の両方の端部27a,27bを、インクシート22と接している側とは反対側に向かって付勢する。付勢部材切換部29は、両側端29aに付勢部材28が支持され、中央部29bに突起30が当接し、突起30が図面右側に動くことによって、付勢部材8をインクシート屈曲軸7に付勢させる。このように配置しても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
本実施形態では両端に付勢部材を設けているが、片側のみに配置した場合でも、湾曲形状の非対称性がインクシートのしわ抑制効果に対して許容範囲であれば、片側のみに設けてもよい。
(第5の実施形態)
以下、本発明の第5の実施形態について説明する。図6は本発明の第5の実施形態に係るプリンタ装置400を示す図である。図6(a)は平面図、図6(b)は側面図、図6(c)はインクシート屈曲軸、付勢部材、付勢部材調節部だけを示した部分平面図である。図6(a)に示す通り、インクが塗布されたインクシート32は、供給される記録紙Pとともに進行し、インクシート32と記録紙Pはサーマルヘッド31とプラテンローラ33とで押圧される。この状態でサーマルヘッド31の発熱によりインクシート32上のインクを記録紙P上に熱転写させながら、印刷方向の下流に設けた1対のキャプスタンローラ34とピンチローラ35を紙送り駆動モータMで回転駆動して記録紙Pを搬送させて印刷を行う。サーマルヘッド31の下流側端部には剥離部材36が設けられている。
これらの構成は第3の実施形態とほぼ同様であり、第3の実施形態と異なる点は、本実施形態の付勢部材38はインクシート屈曲軸37の両端37a,37bに設けられていることである。すなわち、付勢部材38は一対設けられ、インクシート屈曲軸37の両方の端部37a,37bを、インクシート32と接している側とは反対側に向かって付勢する。付勢部材調節部39は、付勢部材38のインクシート屈曲軸37への付勢ストロークを調整し、それによってインクシート屈曲軸37の湾曲形状を調節するように付勢部材38を制御する。すなわち、付勢部材調整部39は、両側端39aに付勢部材38が支持され、中央部39bにカム40が当接し、カム40が回転することによって、付勢部材38のインクシート屈曲軸37への付勢ストロークを変化させる。このように配置しても第3の実施形態と同様の効果を得ることができる。
本実施形態では両端に付勢部材を設けているが、片側のみに配置した場合でも、湾曲形状の非対称性がインクシートのしわ抑制効果に対して許容範囲であれば、片側のみに設けてもよい。
本発明の第1の実施形態のプリンタ装置の説明図である。 本発明の第1の実施形態のプリンタ装置の変形例を示す図である。 本発明の第2の実施形態のプリンタ装置の作用を説明する図である。 本発明の第3の実施形態のプリンタ装置の説明図である。 本発明の第4の実施形態のプリンタ装置の説明図である。 本発明の第5の実施形態のプリンタ装置の説明図である。 従来のプリンタ装置の説明図である。 インクシート屈曲軸の作用を説明する図である。 インクシート屈曲軸の各種形態を示す図である。
符号の説明
7,17,27,37 インクシート屈曲軸
8,18,28,38 付勢部材
9,29 付勢部材切換部
19,39 付勢部材調節部

Claims (8)

  1. 供給される記録紙とともに進行して該記録紙に熱転写による印刷を行う、インクが塗布されたインクシートと、
    前記インクシートの進行方向と直交する方向に延びるインクシート屈曲軸であって、該インクシート屈曲軸の周りで前記インクシートを屈曲させて、前記インクシートの進行方向を転換させるインクシート屈曲軸と、
    前記インクシート屈曲軸が、前記インクシートと接している側へ向かって凸状に湾曲するように、前記インクシート屈曲軸を付勢する付勢部材と、
    を有する、プリンタ装置。
  2. 前記インクシート屈曲軸は回転自由に支持されている、請求項1に記載のプリンタ装置。
  3. 前記付勢部材は、前記インクシート屈曲軸の長手方向中央部を、前記インクシートと接している側に向かって付勢する、請求項1または2に記載のプリンタ装置。
  4. 前記インクシート屈曲軸の前記長手方向中央部は該長手方向中央部の両側より径が小さくされている、請求項3に記載のプリンタ装置。
  5. 前記付勢部材は、前記インクシート屈曲軸の少なくとも一方の端部を、前記インクシートと接している側とは反対側に向かって付勢する、請求項1または2に記載のプリンタ装置。
  6. 前記インクシート屈曲軸が付勢される状態と付勢されない状態とを切り換るように前記付勢部材を制御する付勢部材切換手段を有している、請求項1から5のいずれか1項に記載のプリンタ装置。
  7. 前記付勢部材の前記インクシート屈曲軸への付勢ストロークを調整する付勢部材調節手段を有している、請求項1から5のいずれか1項に記載のプリンタ装置。
  8. 前記付勢部材調節手段は、前記プリンタ装置に供給されるインクシートの種類またはサイズに応じて付勢ストロークを調整することを特徴とする請求項7に記載のプリンタ装置。
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