JP6527500B2 - ピンチロール装置およびそれを備える帯状体供給装置 - Google Patents

ピンチロール装置およびそれを備える帯状体供給装置 Download PDF

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本発明は、コイルから繰り出される鋼帯およびアルミニウム等の金属の帯状体(以下、単に「帯状体」と称する。)を例えばプレス装置などの帯状体を加工する装置へと供給する帯状体供給装置に装備されて好適なピンチロール装置に関し、特に、コイルに対し帯状体の繰り出し方向に沿う回転方向と逆方向(コイルの巻き取り方向)に回転トルクを与えつつ繰り出される帯状体を挟み付けながら送り出すピンチロール装置およびそれを備える帯状体供給装置に関するものである。
図8には、従来の帯状体供給装置100の正面図が示されている。この帯状体供給装置100は、アンコイラ101のドラム102に装着されるコイル103がばらけないようにコイル103の外周面を押圧装置104で押圧しながら、コイル103から繰り出される帯状体105を例えばレベラフィーダ等の搬送装置106により次段の図示されないプレス装置等に供給するように構成されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平5−123746号公報 特開平5−229709号公報
上記の帯状体供給装置100においては、アンコイラ101と搬送装置106との間で帯状体105を撓ませることで帯状体105の繰出し方向側にループ部107が形成されている。また、アンコイラ101はコイル103に対し帯状体105の繰り出し方向に沿う回転方向(図8中記号A1矢印方向)と逆方向(図8中記号A2矢印方向)に回転トルクを与えながら押圧装置104の押圧ロール108を図8中記号A3方向に回転駆動させて、コイル103から帯状体105を繰り出すようにされている。
ところで、コイル103を構成する帯状体105の材質が例えば高張力鋼等の場合、コイル状に巻き回している状態に対する反発力が非常に強い。このため、従来の帯状体供給装置100では、特にコイル103の巻回し残量が少なくなると帯状体105の反発力の影響がより強まってコイル103がばらけてしまい、帯状体105を最後まで繰り出しすることができないという問題点がある。
本発明は、前述のような問題点に鑑みてなされたもので、コイルを構成する帯状体の材質が例えば高張力鋼等の反発力が強いものであっても、コイルがばらけるのを確実に防ぐことができるピンチロール装置およびそれを備える帯状体供給装置を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、第1発明によるピンチロール装置は、
帯状体を巻き回してなるコイルに対し前記帯状体の繰り出し方向に沿う回転方向と逆方向に回転トルクを付与しつつ前記コイルから前記帯状体を繰り出し、前記帯状体の繰り出し方向側で前記帯状体を撓ませてループ部を形成するようにした帯状体供給装置に装備されるピンチロール装置であって、
前記コイルから繰り出される前記帯状体の板面を挟持する一対のピンチロールを備え、これらピンチロールの回転送りによって前記回転トルクに抗して前記帯状体を前記ループ部へと送り出すようにしたことを特徴とするものである。
第1発明において、前記帯状体の繰り出し位置における前記コイルの接線方向と、前記一対のピンチロールが互いに向かい合う部分における各ピンチロールの接線方向とを一致させるように、前記一対のピンチロールを支持するピンチロール支持体を傾動させるピンチロール支持体傾動機構を設けるのが好ましい(第2発明)。
また、第2発明において、前記ピンチロール支持体は、前記コイルにおける前記帯状体の繰り出し位置での接線上またはその接線の近傍でその繰り出し位置から前記一対のピンチロールを越えた所定位置に回転中心を有するヒンジ部によって傾動可能に支持されるのが好ましい(第3発明)。
第1発明において、前記コイルの外径の変化に応じて変化する前記帯状体の繰り出し位置と、前記一対のピンチロールが互いに向かい合う部分との相対位置を一定に保つように、前記一対のピンチロールを支持するピンチロール支持体を移動させるピンチロール支持体移動機構を設けるのが好ましい(第4発明)。
次に、第5発明による帯状体供給装置は、
帯状体を巻き回してなるコイルに対し前記帯状体の繰り出し方向に沿う回転方向と逆方向に回転トルクを付与しつつ前記コイルから前記帯状体を繰り出し、前記帯状体の繰り出し方向側で前記帯状体を撓ませてループ部を形成するようにした帯状体供給装置において、
前記帯状体の繰り出し位置と前記ループ部との間にピンチロール装置を配設し、このピンチロール装置は、前記コイルから繰り出される前記帯状体の板面を挟持する一対のピンチロールを備え、これらピンチロールの回転送りによって前記回転トルクに抗して前記帯状体を前記ループ部へと送り出すようにしたことを特徴とするものである。
第5発明において、前記コイルの両側面に係合可能な一対の規制部材と、前記コイルの両側面に対し前記一対の規制部材を近接または離反するように移動させる規制部材移動機構とを備えてなる帯状体ガイド装置を設けるのが好ましい(第6発明)。
第1発明のピンチロール装置によれば、帯状体の繰り出し方向に沿う回転方向と逆方向に回転トルクが付与されるコイルから繰り出される帯状体が一対のピンチロールによって挟み付けられた状態でそれらピンチロールの回転送りによって前記回転トルクに抗してループ部へと送り出されるので、コイルから繰り出される帯状体に対しより強力な引張力を作用させることができ、コイルを構成する帯状体の材質が例えば高張力鋼等の反発力が強いものであっても、コイルがばらけるのを確実に防ぐことができる。また、コイルの帯状体の終端まで一対のピンチロールによって帯状体が挟み付けられた状態で送り出されるので、蛇行しがちな帯状体の終端部分まで安定した繰り出し動作を実施することができる。
また、第2発明の構成を採用することにより、帯状体の繰り出し位置におけるコイルの接線方向と、一対のピンチロールが互いに向かい合う部分における各ピンチロールの接線方向とがピンチロール支持体傾動機構によって一致されるので、コイル通板時に帯状体の先端部を一対のピンチロールによって容易に掴むことができる。
また、第3発明の構成を採用することにより、コイルにおける帯状体の繰り出し位置での接線上またはその接線の近傍でその繰り出し位置から一対のピンチロールを越えた所定位置にある回転中心を支点としてピンチロール支持体が傾動させることになり、帯状体の繰り出し位置におけるコイルの接線方向と、一対のピンチロールが互いに向かい合う部分における各ピンチロールの接線方向とを容易かつ正確に一致させることができる。
また、第4発明の構成を採用することにより、コイルの外径の変化に応じて変化する帯状体の繰り出し位置と、一対のピンチロールが互いに向かい合う部分との相対位置がピンチロール支持体移動機構によって一定に保たれるので、ループ部の形状を安定的に維持することができる。
第5発明の帯状体供給装置によれば、第1発明に係るピンチロール装置が設けられるので、コイルを構成する帯状体の材質が例えば高張力鋼等の反発力の強いものであっても、コイルがばらけるのを確実に防ぐことができるとともに、コイルの帯状体の終端部分まで安定的に次段の装置へと供給することができる。
また、第6発明の構成を採用することにより、コイルの両側面に係合された一対の規制部材によって帯状体の幅方向の位置が規制された状態でコイルから帯状体が繰り出されることになり、帯状体の繰出し動作時に帯状体が幅方向にずれるのを確実に防ぐことができ、帯状体の側縁が波状に変形したり、帯状体が弛んだり、帯状体が蛇行したりするのを確実に防ぐことができる。
本発明の一実施形態に係るピンチロール装置を備える帯状体供給装置の正面図である。 図1の要部拡大図で、ルーパーロールの説明図である。 図1の要部拡大図で、ピンチロール装置の説明図である。 図3のA矢視図である。 同帯状体供給装置のコイル通板時の作動説明図(1)である。 同帯状体供給装置のコイル通板時の作動説明図(2)である。 同帯状体供給装置の生産時の作動説明図である。 従来技術の説明図である。
次に、本発明によるピンチロール装置およびそれを備える帯状体供給装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
<帯状体供給装置の概略説明>
図1に示される帯状体供給装置1は、アンコイラ2と、ピンチロール装置3と、レベラフィーダ等の搬送装置4とを備えて構成されている。アンコイラ2は、水平軸線を有するドラム5がモータ6からの回転動力を伝達可能に支柱7に支承されてなるものである。アンコイラ2の一側(図1において左側)にピンチロール装置3が配設される一方、アンコイラ2の他側(図1において右側)に搬送装置4が配設されている。この帯状体供給装置1において、ドラム5には、例えば鋼帯やアルミニウム帯等の帯状体8を巻き回してなるコイル10がその水平軸線をドラム5の水平軸線に一致させるように装着されている。そして、装着したコイル10から繰り出される帯状体8が後述するループテーブル15およびガイドテーブル19、並びにカテナリー11を介して搬送装置4に挿入される。搬送装置4の内部には、複数のレベリングロール12やフィードロール13等が設けられており、搬送装置4の内部に挿入された帯状体8は、巻き癖等が矯正されて所定の供給速度あるいは供給ピッチで当該搬送装置4の次段に配される図示されない例えばプレス装置等の他の加工装置へと搬送される。
ここで、ピンチロール装置3を支える架台14には、通板時にコイル10から引き出される帯状体8を搬送装置4の内部に通す際に、その引き出された帯状体8を支えつつ搬送装置4へと案内するためのループテーブル15が備え付けられている。このループテーブル15は、その基端部が枢軸16aを介して架台14に連結されており、ループテーブル15がコイル10の下方で垂れ下がった状態位置(図1参照。以下、「生産時位置」と称する。)とループテーブル15がコイル10の下方で略水平に延びた状態位置(図5(a)および(b)参照。以下、「通板時位置」と称する。)との間で、その枢軸16aを支点に上下に揺動自在となっている。そして、ループテーブル15を枢軸16aの回りに回動させる回転力を付与するためのエアシリンダ17aの伸縮作動により、ループテーブル15の通板時位置と生産時位置とを切り替えることができるようになっている。
なお、搬送装置4側において、ループテーブル15と対向するようにガイドテーブル19が配置されている。このガイドテーブル19においても、ループテーブル15と同様に、当該ガイドテーブル19がコイル10の下方で垂れ下がった状態位置(図1参照。以下、「生産時位置」と称する。)とガイドテーブル19がコイル10の下方で略水平に延びた状態位置(図5(a)および(b)参照。以下、「通板時位置」と称する。)との間で、枢軸16bを支点に上下に揺動自在となっている。そして、ガイドテーブル19を枢軸16bの回りに回動させる回転力を付与するためのエアシリンダ17bの伸縮作動により、ガイドテーブル19の通板時位置と生産時位置とを切り替えることができるようになっている。
また、アンコイラ2においては、コイル10が装着されたドラム5に対し帯状体8の繰り出し方向に沿う回転方向(図1中記号R1矢印方向)と逆方向(図1中記号R2矢印方向)にモータ6からの回転トルクを作用させるようにしている。また、帯状体8の繰り出し方向側で帯状体10を撓ませてピットP内でループ部18を形成するようにしてる。
<ルーパーロールの説明>
図2に示されるように、アンコイラ2には、コイル10の外周面を押圧するルーパーロール20が付設されている。このルーパーロール20は、支柱7に連結されたフレーム21に支持される枢軸22と、基端部が枢軸22に固定されてその枢軸22と共にその枢軸22の回りに起伏自在なアーム23を備えている。
アーム23の先端部には、ドラム5の水平軸線と平行な水平軸線を有してその水平軸線回りに回転自在な押えローラ24がコイル10の外周面に当接可能に装着されている。押えローラ24は、アーム23に装着されたモータ25からの回転動力が図示されない動力伝達機構を介して伝達されることにより、図2中記号R3矢印方向に回転駆動される。
ルーパーロール20においては、枢軸22に対し回転力を付与するための油圧シリンダ26の作動により、枢軸22の回りにアーム23が起伏されて、押えローラ24がコイル10に対して近接または離反するように変位されるようになっている。
<帯状体ガイド装置の説明>
アーム23の先端部寄りの部位には、更に、帯状体ガイド装置30が装備されている。この帯状体ガイド装置30は、主に、一対の円盤ガイド31(本発明の「一対の規制部材」に対応する。)および円盤ガイド移動機構32(本発明の「規制部材移動機構」に対応する。)を備えて構成されている。
一対の円盤ガイド31は、コイル10の水平軸線と平行な水平軸線上でコイル10の両側面に係合可能に押えローラ24の近傍に配されている。
円盤ガイド移動機構32は、詳細な図示による説明は省略するが、主に、ボールねじ(または台形ねじ)直動案内機構と回転駆動機構とにより構成されている。ここで、ボールねじ直動案内機構としては、例えば、一対の円盤ガイド31のそれぞれに対応するように設けられる2本のボールねじや、ガイドレール等を備えてなるものなどが挙げられる。また、回転駆動機構は、2本のボールねじに対し正転方向または逆転方向に回転動力を与える別々のモータや、各モータと各ボールねじとを連結する動力伝達機構等よりなるものである。
帯状体ガイド装置30においては、一対の円盤ガイド31が円盤ガイド支持部材33を介して円盤ガイド移動機構32に取り付けられている。そして、円盤ガイド移動機構32の作動により、コイル10の両側面に対し一対の円盤ガイド31が近接または離反するように移動される。
<補助ルーパーロールの説明>
アンコイラ2には、前記ルーパーロール20に加えて補助ルーパーロール35が付設されている。この補助ルーパーロール35は、基端部が枢軸36によってアーム23の先端部寄りの部位に支持されてその枢軸36を支点に揺動自在な補助アーム37を備えている。
補助アーム37の先端部には、ドラム5の水平軸線と平行な水平軸線を有してその水平軸線回りに回転自在な補助押えローラ38がコイル10の外周面に当接可能に装着されている。補助押えローラ38は、コイル10の外周面に当接すると、コイル10の回転に倣って転動する。
補助ルーパーロール35においては、補助アーム37を枢軸36の回りに回動させる回転力を付与するための油圧シリンダ39の作動により、枢軸36を支点に補助アーム37が揺動されて、補助押えローラ38がコイル10に対して近接または離反するように変位されるようになっている。
<ピンチロール装置の説明>
図3に示されるように、ピンチロール装置3は、コイル10における帯状体8の繰り出し位置(図3中記号K矢印で示される位置)とループ部18との間に配され、架台14上に設置されている。このピンチロール装置3は、一側(図3において左側)のピンチロール41および他側(図3において右側)のピンチロール42(以下、適宜に「一対のピンチロール41,42」と称する。)と、これらピンチロール41,42を支持するピンチロール支持体43と、ピンチロール支持体43を傾動させるピンチロール支持体傾動機構44と、ピンチロール支持体43を移動させるピンチロール支持体移動機構45とを備えている。
<ピンチロールの説明>
ピンチロール41,42は、いずれもドラム5の水平軸線と平行な水平軸線を有し、帯状体8の板厚方向で対向するように配置され、ピンチロール41が帯状体8の一側(図3において左側)の板面に当接可能とされる一方、他側のピンチロール42が帯状体8の他側(図3において右側)の板面に当接可能とされている。
<ピンチロール支持体の説明>
ピンチロール支持体43は、主に、ケーシング46およびスライダ47を備えてなるものである。ケーシング46は、ピンチロール41,42およびスライダ47を収容可能な収容スペースを有している。ケーシング46には、ピンチロール42が回転自在に支持されている。スライダ47は、ピンチロール42に対し近接または離反するようにピンチロール42に対し相対移動自在にケーシング46に取り付けられ、このスライド47にピンチロール41が回転自在に支持されている。
スライダ47には、ケーシング46に取り付けられたエアシリンダ48のピストンロッドが連結されている。エアシリンダ48を伸長作動させると、ピンチロール41がピンチロール42に近づくようにスライダ47が移動され、帯状体8の板面を一対のピンチロール41,42で挟み付けることができる。これに対し、エアシリンダ48を収縮作動させると、ピンチロール41がピンチロール42から離れるようにスライダ47が移動され、ピンチロール41とピンチロール42との間隔を広げることができる。
図4に示されるように、ケーシング46には、帯状体8をループ部18に向けて送り出すようにピンチロール42を回転させるための回転動力を出力するモータ49が取り付けられ、モータ49とピンチロール42との間に巻掛伝動機構等の動力伝達手段50が設けられ、モータ49の作動によってピンチロール42を所定の回転方向(図3中記号R4矢印方向)に回転駆動することができるようになっている。
<ピンチロール支持体傾動機構の説明>
図3および図4に示されるように、ピンチロール支持体傾動機構44は、ヒンジ部51と、このヒンジ部51を支点としてピンチロール支持体43を回動させる回転力を付与するための油圧シリンダ52とを備えている。ここで、ヒンジ部51は、コイル10における帯状体8の繰り出し位置(図3中記号K矢印で示される位置)での図3中記号Lで示される接線上またはその接線Lの近傍でその繰り出し位置から一対のピンチロール41,42を越えた所定位置に回転中心、より具体的にはピン51aを有し、帯状体8の繰出し位置からループ部18の間における帯状体8の板面を押し引きする方向(押し方向:図3中記号P1矢印方向、引き方向:図3中記号P2矢印方向)にピンチロール支持体43を傾動可能に支持する役目をする。このピンチロール支持体傾動機構44においては、油圧シリンダ52の伸縮作動により、一対のピンチロール41,42で挟持した帯状体8の板面を押し引きする方向にピンチロール支持体43をピン51aを中心に傾動させることができるように構成されている。こうして、コイル10における帯状体8の繰り出し位置からその繰り出し位置でのコイル10の接線方向に沿って帯状体8の繰出し側に所定距離を隔てた位置に回転中心(ピン51a)を設け、その回転中心(ピン51a)を支点としてピンチロール支持体43を傾動させる構成を採用することにより、帯状体8の繰り出し位置におけるコイル10の接線方向と、一対のピンチロール41,42が互いに向かい合う部分における各ピンチロール41,42の接線方向とを容易かつ正確に一致させることができる。
<ピンチロール支持体移動機構>
図3および図4に示されるように、ピンチロール支持体移動機構45は、架台14上に設置されるベース55と、ピンチロール支持体43が載置されるテーブル56とを備え、ドラム5の水平軸線を含む鉛直面に対し近づくまたは離れるように水平方向にスライド可能にテーブル56をベース55上に設置し、ベース55とテーブル56との間に組み込まれるスライド機構57を作動させることにより、ベース55に対しテーブル56を水平方向に相対移動させ、テーブル56を帯状体8の供給方向(図3中記号D1矢印方向)とその反対方向(図3中記号D2矢印方向)に往復運動させることができるように構成されている。ここで、前記スライド機構57としては、詳細な図示による説明は省略するが、例えば、公知のボールねじ(または台形ねじ)直動案内機構と回転駆動機構とにより構成されるものなどが挙げられる。
<帯状体供給装置の作動説明>
以上に述べたように構成される帯状体供給装置1の作動について主に図5〜図7を用いて以下に説明する。
<コイル通板時の作動説明>
まず、図5(a)に示されるように、ループテーブル15およびガイドテーブル19を通板時位置に位置させ、アンコイラ2のドラム5にコイル10を装着し、ルーパーロール20のアーム23を角変位させ、押えローラ24をコイル10の外周面に当接するとともに、一対の円盤ガイド31をコイル10の両側方に位置させる。この状態で、帯状体ガイド装置30により、一対の円盤ガイド31をコイル10の両側面に近づけるように移動させる。これにより、コイル10の両側面に係合された一対の円盤ガイド31によって帯状体8の幅方向の位置が規制された状態でコイル10から帯状体8が繰り出されることになり、帯状体8の繰出し動作時に帯状体8が幅方向にずれるのを確実に防ぐことができ、帯状体8の側縁が波状に変形したり、帯状体8が弛んだり、帯状体8が蛇行したりするのを確実に防ぐことができる。
次いで、図5(b)に示されるように、ピンチロール支持体移動機構45を作動させて図5(b)中記号D1矢印方向にテーブル56を水平移動させることにより、一対のピンチロール41,42の間の部分が帯状体8の繰出し位置の下方に位置するようにしておき、コイル10が装着されたドラム5と押えローラ24とを連動させてコイルを図5(b)中記号R1矢印方向に回転させてコイル10から帯状体8を引き出し、引き出した帯状体8の先端部を一対のピンチロール41,42の間へと導く。このとき、ピンチロール支持体傾動機構44における油圧シリンダ52を適宜に伸縮作動させ、ピンチロール支持体43を傾動させて、帯状体8の繰り出し位置におけるコイル10の接線方向と、一対のピンチロール41,42が互いに向かい合う部分における各ピンチロール41,42の接線方向とを一致させる。そして、一対のピンチロール41,42の間に帯状体8を通し、エアシリンダ48を伸長作動させて、一側のピンチロール41が他側のピンチロール42に近づくようにスライダ47を移動させることにより、帯状体8の板面を一対のピンチロール41,42で挟み付ける。こうして、帯状体8の繰り出し位置におけるコイル10の接線方向と、一対のピンチロール41,42が互いに向かい合う部分における各ピンチロール41,42の接線方向とがピンチロール支持体傾動機構44によって一致されてコイル通板工程が実施されるので、コイル通板時において、一対のピンチロール41,42の間に帯状体8を容易に通すことができるとともに、帯状体8を一対のピンチロール41,42によって容易に掴むことができる。
次いで、図6(a)に示されるように、ピンチロール支持体傾動機構44における油圧シリンダ52を収縮作動させ、ピンチロール支持体43を図6中記号P2矢印方向に傾動させて、一対のピンチロール41,42を通過した帯状体8の先端から一対のピンチロール41,42で挟まれた部分までを帯状体8の供給方向に沿うように、より具体的にはループテーブル15およびガイドテーブル19に沿うように持ち上げる。これにより、コイル10から引き出された帯状体8をループテーブル15およびガイドテーブル19に沿ってスムーズに搬送装置4へと送り出すことができる。そして、図6(b)に示されるように、ループテーブル15およびガイドテーブル19に沿って送り出された帯状体8は、カテナリー11を介して搬送装置4に挿入され、挿入された帯状体8は、巻き癖等が矯正されて所定の供給速度あるいは供給ピッチで当該搬送装置4の次段に配される例えばプレス装置等の他の加工装置へと搬送される。
<生産時の作動説明>
搬送装置4によって搬送される帯状体8に対し例えばプレス装置等の加工装置で加工を実施する際には、図1に示されるように、ルーパーロール20のアーム23を角変位させて引き起こし押えローラ24がコイル10の外周面から離れた起立状態に保持するとともに、ループテーブル15およびガイドテーブル19を生産時位置に位置させ、アンコイラ2と搬送装置4との間、つまり帯状体8の繰り出し方向側で帯状体8を撓ませてループ部18を形成する。このとき、ピンチロール支持体傾動機構44によってピンチロール支持体43を傾動させて、一対のロー41,42が互いに向かい合う部分における各ピンチロール41,42の接線方向と、帯状体8の繰出し位置からループ部18の間における帯状体8の円弧部分の接線方向とを一致させる。
アンコイラ2においては、ドラム5に対しモータ6からの図1中記号R2矢印方向の回転トルクを作用させながら一対のピンチロール41,42で帯状体8を挟んだ状態で帯状体8をそれらピンチロール41,42の回転送りによってその回転トルクに抗してループ部18へと送り出す。これにより、コイル10から繰り出される帯状体8に対しより強力な引張力を作用させることができる。
図7(a)に示されるように、加工が進むに従って、コイル10の外径が次第に小さくなると、帯状体8の繰り出し位置と、一対のピンチロール41,42が互いに向かい合う部分との相対位置にズレが生じる。そこで、ピンチロール支持体移動機構45によってテーブル56上のピンチロール支持体43を図7(a)中記号D1矢印方向に移動させて、コイル10の外径の変化に応じて変化する帯状体8の繰り出し位置と、一対のピンチロール41,42が互いに向かい合う部分との相対位置を一定に保つようにする。これにより、ループ部18の形状を安定的に維持することができる。
図7(b)に示されるように、加工が更に進んでコイル10の巻き残量が少なくなると、ループテーブル15およびガイドテーブル19を通板時位置に位置させる。こうして、コイル10の巻き残量がなくなるまで繰り出されることで帯状体8がドラム5から外れたときに帯状体8をループテーブル15およびガイドテーブル19で受け止めるようにする。これにより、ドラム5から外れた帯状体8をループテーブル15、ガイドテーブル19およびカテナリー11に沿ってスムーズに搬送装置4へと送り出すことができる。
<作用効果の説明>
本実施形態のピンチロール装置3およびそれを具備する帯状体供給装置1によれば、コイル10に対し帯状体8の繰り出し方向に沿う回転方向(図1中記号R1矢印方向)と逆方向(図1中記号R2矢印方向)に回転トルクを作用させながら一対のピンチロール41,42で帯状体8を挟んだ状態で帯状体8をそれらピンチロール41,42の回転送りによってその回転トルクに抗してループ部18へと送り出すようにされているので、コイル10から繰り出される帯状体8に対しより強力な引張力を作用させることができ、コイル10を構成する帯状体8の材質が例えば高張力鋼等の反発力が強いものであっても、コイル10がばらけるのを確実に防ぐことができる。また、コイル10の巻き残量がなくなるまで繰り出されることでドラム5から外れた帯状体8の終端まで一対のピンチロール41,42によって帯状体8が挟み付けられた状態で送り出されるので、蛇行しがちな帯状体8の終端部分まで安定した繰り出し動作を実施することができる。
以上、本発明のピンチロール装置およびそれを備える帯状体供給装置について、一実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明のピンチロール装置およびそれを備える帯状体供給装置は、コイルを構成する帯状体の材質が例えば高張力鋼等の反発力が強いものであっても、コイルがばらけるのを確実に防ぐことができるという特性を有していることから、高張力鋼等の反発力が強い帯状体で構成されるコイルから帯状体を繰り出し、プレス装置等の加工装置へと供給する用途に好適に用いることができ、産業上の利用可能性が大である。
1 帯状体供給装置
3 ピンチロール装置
8 帯状体
10 コイル
18 ループ部
30 帯状体ガイド装置
31 円盤ガイド(規制部材)
32 円盤ガイド移動機構(規制部材移動機構)
41,42 ピンチロール
43 ピンチロール支持体
44 ピンチロール支持体傾動機構
45 ピンチロール支持体移動機構

Claims (3)

  1. 帯状体を巻き回してなるコイルに対し前記帯状体の繰り出し方向に沿う回転方向と逆方向に回転トルクを付与しつつ前記コイルから前記帯状体を繰り出し、繰り出した前記帯状体を前記コイルの下方で撓ませてループ部を形成するようにした帯状体供給装置に装備され、前記コイルから繰り出される前記帯状体の板面を挟持する一対のピンチロールの回転送りによって前記回転トルクに抗して前記帯状体を前記ループ部へと送り出すようにしたピンチロール装置であって、
    前記一対のピンチロールを支持するピンチロール支持体と、
    前記ピンチロール支持体を傾動させるピンチロール支持体傾動機構と、
    前記ピンチロール支持体を水平方向に移動させるピンチロール支持体移動機構と、
    を備え、
    前記ピンチロール支持体傾動機構は、前記コイルにおける前記帯状体の繰り出し位置での接線上またはその接線の近傍でその繰り出し位置から前記一対のピンチロールを越えた所定位置に回転中心を有するヒンジ部を支点として、前記帯状体の繰り出し位置における前記コイルの接線方向と、前記一対のピンチロールが互いに向かい合う部分における各ピンチロールの接線方向とを一致させるように、前記ピンチロール支持体を傾動させるものであり、
    前記ピンチロール支持体移動機構は、前記コイルの水平軸線を含む鉛直面に対し近づくまたは離れるように水平方向に移動可能で前記ヒンジ部を介して前記ピンチロール支持体が載置されるテーブルを有し、前記コイルの外径の変化に応じて変化する前記帯状体の繰り出し位置と、前記一対のピンチロールが互いに向かい合う部分との相対位置を一定に保つように、前記鉛直面に対し前記テーブルを水平方向に相対移動させるものである、
    ことを特徴とするピンチロール装置。
  2. 帯状体を巻き回してなるコイルに対し前記帯状体の繰り出し方向に沿う回転方向と逆方向に回転トルクを付与しつつ前記コイルから前記帯状体を繰り出し、繰り出した前記帯状体を前記コイルの下方で撓ませてループ部を形成するようにした帯状体供給装置において、
    前記帯状体の繰り出し位置と前記ループ部との間に、請求項1に記載のピンチロール装置を配設したことを特徴とする帯状体供給装置。
  3. 前記コイルの両側面に係合可能な一対の規制部材と、前記コイルの両側面に対し前記一対の規制部材を近接または離反するように移動させる規制部材移動機構とを備えてなる帯状体ガイド装置を設けることを特徴とする請求項2に記載の帯状体供給装置。
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