JPH06171170A - 熱転写記録装置 - Google Patents

熱転写記録装置

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Publication number
JPH06171170A
JPH06171170A JP32765192A JP32765192A JPH06171170A JP H06171170 A JPH06171170 A JP H06171170A JP 32765192 A JP32765192 A JP 32765192A JP 32765192 A JP32765192 A JP 32765192A JP H06171170 A JPH06171170 A JP H06171170A
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JP
Japan
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recording paper
roller
platen roller
recording
capstan
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Application number
JP32765192A
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English (en)
Inventor
Norikatsu Yoshida
則勝 吉田
Yoshihiro Mushishika
由浩 虫鹿
Yoshiteru Namoto
吉輝 名本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラテンローラの両端外側でプラテンローラ
に同軸上にキャプスタンローラを設ける熱転写記録装置
において、記録紙でのに皺の発生を防止する。 【構成】 インクシート2と記録紙1を重ねてサーマル
ヘッド3でプラテンローラ4に押圧し、プラテンローラ
4の両側に同軸上に設けられた一対のキャプスタンロー
ラ5に一対のピンチローラ6で記録紙を押圧し、この一
対のキャプスタンローラ5で記録紙1を搬送しつつサー
マルヘッド3で記録を行う熱転写記録装置において、記
録紙1をクランパ9などにより搬送方向に沿う搬送補助
力Tを与えて、記録紙1に搬送力をほぼ均一に分布させ
て、記録紙1の皺を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写記録装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、フルカラーで画像を記録する熱転
写記録装置が普及してきたが、その中で高画質化の要望
が高まており、色ずれなどの問題がクローズアップされ
てきている。これに伴い色ずれの少ない紙送り方式とし
てキャプスタン・ピンチローラ方式がよく用いられてい
る。しかしながら、このキャプスタン・ピンチローラ方
式では記録紙の記録開始側余白が大きいという問題があ
る。これを解決する方式として、キャプスタンローラを
プラテンローラの同軸上に設けて記録紙側端部の余白部
分をキャプスタン・ピンチローラで挟持して記録紙を搬
送する方式が特開平3−197159号公報、特開平0
3−207684号公報、特開昭63−193867号
公報に開示されている。
【0003】以下図面を参照しながら、上記した従来の
熱転写記録装置の一例について説明する。図9は従来の
熱転写記録装置の斜視図を示すものである。図9におい
て、103はインクシート102側から熱をかけて記録
紙101に記録を行うサーマルヘッド、104は記録紙
101とインクシート102を介してサーマルヘッド1
03に対向して設けられたプラテンローラ、105はプ
ラテンローラ104の両側でプラテンローラ104と同
軸に設けられた一対のキャプスタンローラ、106は記
録紙101を介してキャプスタンローラ105に対向し
て設けられた一対のピンチローラである。インクシート
102は、供給リール107から供給されて巻き取りリ
ール108により巻き取られる。
【0004】上記各構成要素の動作について説明する。
まず、一対のキャプスタンローラ105と一対のピンチ
ローラ106とで記録紙101を挟持し、記録紙101
とインクシート102を重ね合わせた状態でインクシー
ト102側から記録紙101とインクシート102をサ
ーマルヘッド103でプラテンローラ104側に押圧す
る。その後、キャプスタンローラ105で記録紙101
を搬送しつつ、インクシート102を巻き取りリール1
08で巻き取りながらサーマルヘッド103で熱をかけ
て記録を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな従来構成の熱転写記録装置では、図10に示すよう
に、インクシート102とサーマルヘッド103の摩擦
抵抗が搬送負荷Rh として記録紙101の印写部分にか
かり、また搬送負荷Rh と逆方向のキャプスタンローラ
105の記録紙搬送力Fが記録紙101の余白部分にか
かっており、記録紙101にはモーメントMが働いてい
る。そのため、記録紙101に十分な腰がない場合、記
録紙101に皺が生じ、記録画像に大きな傷を残すとい
う問題を有していた。
【0006】本発明は上記問題を解決するもので、記録
紙に皺が生じて記録画像に大きな傷を残したりすること
のない熱転写記録装置を提供することを目的とするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明の熱転写記録装置は、サーマルヘッドと、前記
サーマルヘッドにインクシートと記録紙とを介して対向
するプラテンローラと、前記プラテンローラの両側にお
いて前記プラテンローラと同軸であるが前記プラテンロ
ーラとは回転に関して係合していない一対のキャプスタ
ンローラと、前記各キャプスタンローラに前記記録紙を
介して対向する一対のピンチローラとを備え、前記記録
紙に記録紙搬送方向の搬送補助力を与える補助搬送手段
を有し、前記補助搬送手段が記録紙面内における搬送方
向と直交する方向に関して前記一対のキャプスタンロー
ラの間の少なくとも一点で搬送補助力を与えるという構
成を備えたものである。
【0008】
【作用】上記構成によって、記録紙の前記一対のキャプ
スタンローラの間の少なくとも一点に与えられた搬送補
助力がサーマルヘッドの押圧によって生じる記録紙搬送
負荷を打ち消し、これにより記録紙に加わるキャプスタ
ンローラの記録紙搬送力が小さくなり、これに伴い記録
紙に生じるモーメントも小さくなり、腰のない記録紙に
対しても皺の発生を抑えることが可能となる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図1は本発明の第1の実施例におけ
る熱転写記録装置の斜視図を示すものである。図1に示
すように、熱転写記録装置には、インクシート2側から
熱をかけて記録紙1に記録を行うサーマルヘッド3と、
記録紙1とインクシート2を介してサーマルヘッド3に
対向して設けられたプラテンローラ4と、プラテンロー
ラ4の両側でプラテンローラ4と同軸に設けられた一対
のキャプスタンローラ5と、記録紙1を介してキャプス
タンローラ5に対向して設けられた一対のピンチローラ
6と、インクシート2を供給する供給リール7と、イン
クシート2を巻き取る巻き取りリール8と、クランパ9
とが備えられており、クランパ9と図示せぬクランパ移
動機構とが補助搬送手段として設けられている。ここ
で、プラテンローラ4はキャプスタンローラ5に対して
個別に回転可能に配設されている。また、クランパ9は
記録時に記録紙1の印写部分の紙送り方向下流側を挟持
するようになっている。
【0010】以上のように構成された熱転写記録装置に
ついて、以下図1を用いてその動作を説明する。まず、
一対のキャプスタンローラ5と一対のピンチローラ6と
により記録紙1を挟持し、記録紙1とインクシート2と
を重ね合わせた状態で、サーマルヘッド3によりインク
シート2側から記録紙1とインクシート2をプラテンロ
ーラ4側に押圧する。その後、クランパ9により記録紙
1の印写部分の紙送り方向下流側を挟持して、クランパ
9を図示せぬクランパ移動機構で一定の力で搬送する。
これにより、記録紙1の印写部分の紙送り方向下流側に
紙送り方向の搬送補助力Tを与えつつ、キャプスタンロ
ーラ5で記録紙1を搬送し、インクシート2を巻き取り
リール8で巻き取りながらサーマルヘッド3で熱をかけ
て記録を行う。
【0011】図2はこの熱転写記録装置における記録中
の記録紙に生じる力の分布を示すものである。図2にお
いて、Rh はインクシート2とサーマルヘッド3の摩擦
抵抗によって生じる搬送負荷、Re は紙ガイドと記録紙
1の摩擦などによるRh 以外の搬送負荷、Fは記録紙1
に加わるキャプスタンローラ5の記録紙搬送力、Tはク
ランパ9による搬送補助力、Mは記録紙1に生じるモー
メント、Lc はキャプスタンローラ1個の幅、Lh はサ
ーマルヘッドの長さである。
【0012】以下、図2に基づいて記録中の記録紙1に
生じる力の分布状態を説明する。まず、インクシート2
とサーマルヘッド3の摩擦抵抗が搬送負荷Rh として記
録紙1の印写部分にかかり、また搬送負荷Rh と逆方向
のキャプスタンローラ5の記録紙搬送力Fが記録紙1の
余白部分にかかる。また、搬送負荷Rh 以外の紙ガイド
と記録紙1の摩擦などによる搬送負荷Re は記録紙1の
ほぼ全幅に分布しており、さらにクランパ9によって記
録紙1の印写部分に搬送補助力Tを与えている。
【0013】この時、記録紙1の印写部分と余白部分に
加わっている単位長さ当りの合力に差があると、記録紙
1内にモーメントMが生じる。記録紙1の印写部分に搬
送補助力Tを加えない場合、(数1)に示す単位長さ当
りの合力の差があるため、印写部分と余白部分の境目に
モーメントMを生じて皺の原因となっていた。
【0014】
【数1】
【0015】しかしながら、ここでは記録紙1の印写部
分の紙送り方向下流側をクランパ9が紙送り方向に搬送
補助力Tで引っ張っているため、記録紙1の印写部分と
余白部分に加わっている単位長さ当りの合力の差は小さ
くなり、これに伴って記録紙1に生じるモーメントMも
小さくなり、皺の発生を押さえることができる。この
時、記録紙1に生じるモーメントMは搬送補助力Tが以
下に示す条件を満たすと最小になる。
【0016】記録紙1の印写部分と余白部分に加わって
いる単位長さ当りの合力に差があると記録紙1内にモー
メントMが生じる。よって、印写部分に加わっている単
位長さ当りの合力(数2)と余白部分に加わっている単
位長さ当りの合力(数3)とが同じになれば、いわば
(数4)を満たせば記録紙1に生じるモーメントMはM
=0となる。
【0017】
【数2】
【0018】
【数3】
【0019】
【数4】
【0020】ここで記録紙1内の力のつり合いを考える
とF+T=Rh +Re であるから、この2式からTを求
めると(数5)となる。よって、搬送補助力Tを(数
5)になるように設定してやれば、紙送り方向と垂直な
方向に関して力の分布は均一になり、記録紙1に加わる
モーメントMはM=0で最小となる。
【0021】
【数5】
【0022】また、搬送補助力Tを与えることは色重ね
精度向上にもつながる。以下、図3、図4を用いて色重
ね精度について説明する。図3は記録紙搬送中の力のつ
り合いを示す図であって、Ra は搬送負荷Rh ,Re
合計(Ra =Rh +Re )、Fはキャプスタンローラ5
と記録紙1との接触面に働く力、Tは搬送補助力であ
る。
【0023】ここで力のつり合いを考えるとF=Ra
Tを満たす。また、図4は搬送負荷と色ずれ量の関係を
示す関係図であって、Δ(Ra )は搬送補助力TをT=
0として搬送負荷の合計Ra を変化させて記録を行って
測定した色ずれ量、Xは許容される最大の色ずれ量であ
り、F0 は色ずれ量Δ(Ra )が許容される最大の色ず
れ量Xのときの搬送負荷Ra でΔ(F0 )=Xを満た
す。ここで、実際の装置の搬送負荷の合計Ra に対して
搬送補助力Tは条件式F0 >|Ra −T|を満たすよう
に設定すると所定の色重ね精度を満たすことができる。
【0024】以下、上記の条件について説明を行う。力
のつり合いの式F=Ra −Tより、搬送補助力Tを大き
くしてやると、キャプスタンローラ5と記録紙1との接
触面に働く力Fは小さくなり、よってキャプスタンロー
ラ5と記録紙1との滑りは小さくなるので、色重ね精度
が向上することがわかる。ここで搬送補助力TをT=0
としたとき、F=Ra を満たす。よって、T=0で色ず
れ量Δ(Ra )が許容される最大の色ずれ量Xのとき、
すなわちΔ(F0 )=Xを満たすときキャプスタンロー
ラ51と記録紙1との接触面に働く力FはF=F0 であ
り、F0 はキャプスタンローラ51の記録紙1に対する
ホールド力を示していることになる(以下F0 をホール
ド力と呼ぶ)。よって、色ずれΔ(Ra )を許容できる
最大の色ずれ量Xより小さくするためには、記録紙1と
キャプスタンローラ51の接触面に働く力Fがホールド
力F0 を越えない、いわばF0 >|F|を満たすとよ
い。ゆえに、力のつり合いがF=Ra −TであるのでF
0 >|Ra −T|を満たすと所定の色重ね精度が達成で
きる。さらに|Ra −T|が0に近づくほど色重ね精度
が向上し、特に|Ra −T|=0を満たすように搬送補
助力Tを設定すると色ずれが最小になる。
【0025】ここでは、搬送補助力Tを(数5)と設定
しているのでF=Ra −Tより、記録紙1とキャプスタ
ンローラ5の接触面に働く力Fは(数6)となり、搬送
補助力Tを加えない場合に比べ小さくなっており、よっ
てキャプスタンローラ5と記録紙1との滑りは小さくな
っているので、色重ね精度は向上している。
【0026】
【数6】
【0027】なお、この搬送補助力Tを与えることで条
件式F0 >|Ra −T|を十分満たすことができた場合
には、条件式F0 >|Ra −T|を満たす範囲内でホー
ルド力F0 に関わるキャプスタンローラ5の幅、ピンチ
ローラ6の押圧力などを小さくすることができ、装置の
小型化に対する設計の裕度が広がる。また、キャプスタ
ンローラ5の幅を狭くすることは、幅方向の余白の大き
さを小さくすることにもつながり、印写可能な面積を広
げることができる。
【0028】以上のように本実施例によれば、少なくと
も記録紙1の印写部分の紙送り方向下流側に補助搬送手
段であるクランパ9で紙送り方向に搬送補助力Tを与え
ることにより、色重ね精度を向上することができるとと
もに、記録紙1の印写部分と余白部分に加わっている単
位長さ当りの合力の差を小さくでき、これに伴い記録紙
1に生じるモーメントMも小さくすることができ、これ
によって記録紙1に十分な腰がない場合でも皺が生じる
ことはなくなる。
【0029】ここで本実施例では、同軸上に設けられた
プラテンローラ4とキャプスタンローラ5とは係合しな
いように設けている。これらのプラテンローラ4とキャ
プスタンローラ5とが係合していた場合、プラテンロー
ラ4とキャプスタンローラ5との回転速度は同じとなる
が、サーマルヘッド1のプラテンローラ4に対する押圧
部分のゴム表面で流動が起こるため、径が同じであって
もキャプスタンローラ5よりプラテンローラ4の方が周
面上の速度は速くなり、記録紙1はプラテンローラ4で
搬送されることとなり位置決めが難しい。これに対して
本発明の実施例ではキャプスタンローラ5とプラテンロ
ーラ4は個別に回転可能に設けたことによりプラテンロ
ーラ4は記録紙1に対して従動し、プラテンローラ4で
搬送されることがなくなり、記録紙1の位置決めはキャ
プスタンローラ5によって行うことができ、高精度な位
置決めを行うことができる。
【0030】なお、ピンチローラ6のキャプスタンロー
ラ5に対する押圧位置は、サーマルヘッド3のプラテン
ローラ4に対する押圧位置と同じであるが、それより紙
送り方向下流側でピンチローラ6をキャプスタンローラ
5に押圧してもよい。
【0031】以下、本発明の第2の実施例について図面
を参照しながら説明する。図5は本発明の第2の実施例
における熱転写記録装置の斜視図を示し、第2の実施例
と同機能のものには同符号を付してその説明は省略す
る。
【0032】図5において、11はプラテンローラ、1
2はキャプスタンローラ、13〜16はギヤ、17はト
ルクリミッタ、18は駆動源である。ここで、ギヤ13
〜16,トルクリミッタ17および駆動源18により補
助駆動手段が構成されている。
【0033】上記構成要素の熱転写記録装置について、
図5に基づきその動作を説明する。まず、一対のキャプ
スタンローラ12と一対のピンチローラ6とにより記録
紙1を挟持し、記録紙1とインクシート2とを重ね合わ
せた状態で、サーマルヘッド3によりインクシート2側
から記録紙1とインクシート2をプラテンローラ11側
に押圧する。その後、駆動源18の駆動力をギヤ16、
ギヤ15、トルクリミッタ17、ギヤ14、ギヤ13の
順に介してプラテンローラ11に伝えて記録紙1に紙送
り方向の一定の搬送補助力Tを与えつつ、キャプスタン
ローラ12で記録紙1を搬送し、インクシート2を巻き
取りリール8で巻き取りながらサーマルヘッド3で熱を
かけて記録を行う。
【0034】図6はこの熱転写記録装置における記録中
の記録紙に生じる力の分布を示すものである。図6にお
いてRe 、Rh 、F、M、Lc 、Lh は図2と同様の力
などを示し、Tはプラテンローラ11によって与えられ
る搬送補助力である。
【0035】以下、図6に基づいて第2の実施例におけ
る記録中の記録紙1に生じる力の分布状態を説明する。
まず、インクシート2とサーマルヘッド3の摩擦抵抗が
搬送負荷Rh として記録紙1の印写部分にかかり、ま
た、搬送負荷Rh と逆方向のキャプスタンローラ12の
記録紙搬送力Fが記録紙1の余白部分にかかる。また、
搬送負荷Rh 以外の紙ガイドと記録紙1の摩擦などによ
る搬送負荷Re は記録紙1のほぼ全幅に分布しており、
さらにプラテンローラ11によって記録紙1の印写部分
の裏面に搬送補助力Tを与えている。
【0036】この時、記録紙1の印写部分と余白部分に
加わっている単位長さ当りの合力に差があると、記録紙
1内にモーメントMが生じる。記録紙1の印写部分に搬
送補助力Tを加えない場合、単位長さ当りの合力の差が
大きいため、印写部分と余白部分の境目に大きなモーメ
ントMを生じて皺の原因となっていた。
【0037】しかしながら、ここではプラテンローラ1
1が記録紙1の印写部分の裏面で紙送り方向に搬送補助
力Tを与えているため、記録紙1の印写部分と余白部分
に加わっている単位長さ当りの合力の差は小さくなり、
これに伴って記録紙1に生じるモーメントMも小さくな
り、皺の発生を押さえることができる。また、この搬送
補助力Tを加えることに伴い、第1の実施例と同様に色
重ね精度も向上する。ここで、搬送補助力Tを第1の実
施例と同様に設定しておくと、記録紙1に生じるモーメ
ントMを最小にできる。さらに、第1の実施例と同様に
同軸上に設けられたプラテンローラ11とキャプスタン
ローラ12とは個別に回転可能に設けているので、プラ
テンローラ11は記録紙1に対して従動し、プラテンロ
ーラ11で搬送されることがなくなり、キャプスタンロ
ーラ12によって記録紙1は位置決めでき、記録紙搬送
精度を向上している。
【0038】また、本実施例においては搬送補助力Tを
プラテンローラ11を用いて与えるように設けているた
め、特別に搬送補助力を伝えるための機構を必要とせ
ず、こうした機構のためのスペースが不要となり、装置
の小型軽量化を図ることができる。また、紙送り方向下
流側で搬送補助力Tを与えるための挟持部分が記録紙1
に不要になるため、記録方向先頭の余白を非常に小さく
することができて記録紙1内の印写可能な面積を広くす
ることができる。
【0039】以上にように本実施例によれば、プラテン
ローラ11を用いて搬送補助力Tを記録紙1に与えてい
るので、記録紙1の皺の発生を防ぐと同時に、特別な搬
送補助力を伝えるための機構を必要としないため、装置
の小型軽量化を図ることができ、また搬送補助力を与え
るための挟持部分が記録紙1に不要になるため、記録方
向先頭の余白を非常に小さくすることができて記録紙1
内の印写可能な面積を広くすることができる。
【0040】なお、ピンチローラ6のキャプスタンロー
ラ12に対する押圧位置は、サーマルヘッド3のプラテ
ンローラ11に対する押圧位置と同じであるが、それよ
り紙送り方向下流側でピンチローラ6をキャプスタンロ
ーラ12側に押圧してもよい。
【0041】以下、本発明の第3の実施例について図面
を参照しながら説明する。図7は本発明の第3の実施例
における熱転写記録装置の斜視図を示すものであり、第
2の実施例と同機能のものには同符号を付してその説明
は省略する。図7において、21はプラテンローラ、2
2はキャプスタンローラ、23はプラテンローラ21を
駆動する補助駆動手段の構成要素であるプラテン駆動ロ
ーラである。ここで、ギヤ15,16、トルクリミッタ
17、駆動源18およびプラテン駆動ローラ23により
補助駆動手段が構成されている。
【0042】また、24はプラテン駆動ローラ23を支
えるアーム、25はアーム24の支点軸、26はプラテ
ン駆動ローラ23をプラテンローラ21に押圧するバネ
である。
【0043】上記構成要素の熱転写記録装置について、
図7に基づきその動作を説明する。まず、一対のキャプ
スタンローラ22と一対のピンチローラ6とで記録紙1
を挟持し、記録紙1とインクシート2を重ね合わせた状
態で、サーマルヘッド3によりインクシート2側から記
録紙1とインクシート2とをプラテンローラ21に押圧
する。その後、駆動源18の駆動力をギヤ16、ギヤ1
5、トルクリミッタ17、プラテン駆動ローラ23を介
してプラテンローラ21に伝えて記録紙1に紙送り方向
の一定の搬送補助力Tを与えつつ、キャプスタンローラ
22で記録紙1を搬送し、インクシート2を巻き取りリ
ール8で巻き取りながらサーマルヘッド3で熱をかけて
記録を行う。
【0044】この時、本発明の第3の実施例における記
録中の記録紙に生じる力の分布は第2の実施例と同様で
あり、図6に示すものと同様である。よって、第2の実
施例と同様にプラテンローラ21が記録紙1の印写部分
の裏面で紙送り方向に搬送補助力Tを与えているため、
記録紙1の印写部分と余白部分に加わっている単位長さ
当りの合力の差は小さくなり、これに伴って記録紙1に
生じるモーメントMも小さくなり、皺の発生を押さえる
ことができる。また搬送補助力Tを加えることに伴い、
第1の実施例と同様に色重ね精度も向上する。ここで搬
送補助力Tを第1の実施例と同様に設定しておくと、記
録紙1に生じるモーメントMを最小にできる。さらに、
第1の実施例と同様に同軸上に設けられたプラテンロー
ラ21とキャプスタンローラ22は個別に回転可能に設
けているので、プラテンローラ21は記録紙1に対して
従動し、プラテンローラ21で搬送されることがなくな
り、キャプスタンローラ22で記録紙1は位置決めで
き、記録紙搬送精度を向上している。
【0045】また、本実施例においてはバネ26の引っ
張り力を支点軸25を支点とするアーム24を介してプ
ラテン駆動ローラ23に与えて、プラテンローラ21に
サーマルヘッド3のプラテンローラ21への押圧に対す
る反力を与えている。ここで、プラテン駆動ローラ23
のプラテンローラ21に対する押圧力をサーマルヘッド
3のプラテンローラ21に対する押圧力と同じにしてお
くと、プラテンローラ21は径を小さくしてもたわむこ
とがなく、プラテンローラ21の径を細くすることがで
きる。
【0046】以上のように本実施例によれば、プラテン
駆動ローラ23によりプラテンローラ21を駆動して記
録紙1に搬送補助力Tを与えて記録紙1の皺の発生を防
ぐとともに、このプラテン駆動ローラ23でプラテンロ
ーラ21にサーマルヘッド3のプラテンローラ21への
押圧に対する反力を与えているのでプラテンローラ21
の径を細くすることができ、装置の小型軽量化を図るこ
とができる。
【0047】ここで、プラテン駆動ローラ23はプラテ
ンローラ21がたわまないように反力を与えることがで
きれば、二本以上用いても良く、また軸方向の長さをプ
ラテンローラ21の全幅を押圧しなくてもかまわない。
【0048】なお、ピンチローラ6のキャプスタンロー
ラ22に対する押圧位置は、サーマルヘッド3のプラテ
ンローラ21に対する押圧位置と同じであるが、それよ
り紙送り方向下流側でピンチローラ6をキャプスタンロ
ーラ22側に押圧してもよい。
【0049】以下、本発明の第4の実施例について図面
を参照しながら説明する。図8の(a)は本発明の第4
の実施例における熱転写記録装置における側面図、図8
の(b)は図8の(a)の点線で囲む箇所の要部拡大側
面図であり、第1の実施例と同機能のものには同符号を
付してその説明は省略する。
【0050】図8の(a),(b)において、31は外
径dp =22.5(mm)のプラテンローラであり、32は
外径dc =22(mm)のキャプスタンローラである。キャ
プスタンローラ32は表面に突起高さ約10( μm)の微小
な突起を分布させた剛体でできており、キャプスタンロ
ーラ外径dc は表面の突起高さを含む最外径とする。な
お、本実施例の構成と動作は上記したプラテンローラ3
1とキャプスタンローラ32を除いて、図1で示した本
発明の第1の実施例と同一である。本実施例の詳細な条
件設定を(表1)に示す。
【0051】
【表1】
【0052】上記構成により、本実施例においてはプラ
テンローラ31の外径dp とキャプスタンローラ32の
外径dc とがdp >dc を満たすように設定しているの
で、図8に示すように、記録時においてサーマルヘッド
3を記録紙1の表面に圧接したとき、記録紙1の表面が
サーマルヘッド3のエッジ3aと触れることがなく、傷
の発生による画像品位の低下を防ぐことができる。
【0053】なお、本実施例ではサーマルヘッド3の押
圧によるプラテンローラ31のつぶれ量は54( μm)と
無視できるほど小さかったが、サーマルヘッド3の押圧
力が高く、またプラテンゴム硬度が小さい場合、ヘルツ
の式より導かれる(数7)で表されるつぶれ量yを考慮
しなければならない。ここでmはポアソン数、Eはプラ
テンローラ31の縦弾性係数、Pはサーマルヘッド3の
プラテンローラ31に対する押圧力であり、Lはサーマ
ルヘッド3の長さであり、Rはサーマルヘッド3の発熱
部のグレーズの曲率である。
【0054】
【数7】
【0055】例として上記の実施例においてサーマルヘ
ッド3の押圧力PをP=15(kg)、プラテンゴム縦弾性係
数EをE=0.15(kg/mm2)(硬度40°)としたとき、(数
7)を用いて算出すると0.25(mm)と大きく、無視できな
くなる。このようなときは、このプラテンローラ31の
つぶれ量yを考慮してプラテンローラの外径dp 、キャ
プスタンローラ外径dc に対し、dp >dc +y×2を
満たすように設定すると、記録紙1の表面にサーマルヘ
ッド3のエッジ3aと触れることがなく、傷の発生によ
る画像品位の低下を防ぐことができる。
【0056】なお、ピンチローラ6のキャプスタンロー
ラ32に対する押圧位置は、サーマルヘッド3のプラテ
ンローラ31に対する押圧位置と同じであるが、それよ
り紙送り方向下流側でピンチローラ6をキャプスタンロ
ーラ32に押圧してもよい。
【0057】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、サーマル
ヘッドと、前記サーマルヘッドにインクシートと記録紙
とを介して対向するプラテンローラと、前記プラテンロ
ーラの両側において前記プラテンローラと同軸に設けら
れた一対のキャプスタンローラと、前記各キャプスタン
ローラに前記記録紙を介して対向する一対のピンチロー
ラとを備え、前記キャプスタンローラと前記ピンチロー
ラとによって前記記録紙を搬送しつつ前記サーマルヘッ
ドで記録を行う熱転写記録装置において、前記キャプス
タンローラと前記プラテンローラとを回転に関して係合
させず、前記記録紙に記録紙搬送方向の搬送補助力を与
える補助搬送手段を設け、前記補助搬送手段が記録紙面
内における搬送方向と直交する方向に関して前記一対の
キャプスタンローラの間の少なくとも一点で搬送補助力
を与えることにより、前記記録紙に無理なモーメントが
加わることなく、皺の発生を防ぐことができる。
【0058】また、プラテンローラの外径を、キャプス
タンローラの外径より大きくすることにより、記録紙の
表面にサーマルヘッドのエッジが触れることがなくな
り、傷の発生による画像品位の低下を防ぐことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における熱転写記録装置
の斜視図である。
【図2】同熱転写記録装置の記録中の記録紙に生じる力
の分布を示す図である。
【図3】同熱転写記録装置の記録紙搬送中の力のつり合
いを示す図である。
【図4】同熱転写記録装置の搬送負荷と色ずれ量の関係
を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例における熱転写記録装置
の斜視図である。
【図6】同熱転写記録装置の記録中の記録紙に生じる力
の分布を示す図である。
【図7】本発明の第3の実施例における熱転写記録装置
の斜視図である。
【図8】(a)は本発明の第4の実施例における熱転写
記録装置の側面図、(b)はその要部拡大図である。
【図9】従来の熱転写記録装置の斜視図である。
【図10】従来の熱転写記録装置における記録中の記録
紙に生じる力の分布を示す図である。
【符号の説明】
1 記録紙 2 インクシート 3 サーマルヘッド 3a エッジ 4,11,21,31 プラテンローラ 5,12,22,32 キャプスタンローラ 6 ピンチローラ 7 供給リール 8 巻き取りリール 9 クランパ 13〜16 ギヤ 17 トルクリミッタ 18 駆動源 23 プラテン駆動ローラ T 搬送補助力

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーマルヘッドと、前記サーマルヘッド
    にインクシートと記録紙とを介して対向するプラテンロ
    ーラと、前記プラテンローラの両側において前記プラテ
    ンローラと同軸に設けられた一対のキャプスタンローラ
    と、前記各キャプスタンローラに前記記録紙を介して対
    向する一対のピンチローラとを備え、前記インクシート
    と前記記録紙とを前記サーマルヘッドで前記プラテンロ
    ーラに押圧し、前記記録紙を前記ピンチローラで前記キ
    ャプスタンローラに押圧して前記キャプスタンローラに
    よって前記記録紙を搬送しつつ、前記サーマルヘッドで
    前記インクシートに熱を与えて前記記録紙に記録を行う
    熱転写記録装置において、前記キャプスタンローラと前
    記プラテンローラとを個別に回転可能に配設し、前記プ
    ラテンローラを駆動して前記記録紙に記録紙搬送方向の
    搬送補助力を与える補助駆動手段を設けた熱転写記録装
    置。
  2. 【請求項2】 プラテンローラを駆動する補助駆動手段
    がサーマルヘッドの前記プラテンローラへの押圧に対し
    て前記プラテンローラに反力を与えるプラテン駆動ロー
    ラである請求項1記載の熱転写記録装置。
  3. 【請求項3】 サーマルヘッドと、前記サーマルヘッド
    にインクシートと記録紙とを介して対向するプラテンロ
    ーラと、前記プラテンローラの両側において前記プラテ
    ンローラと同軸に設けられた一対のキャプスタンローラ
    と、前記各キャプスタンローラに前記記録紙を介して対
    向する一対のピンチローラとを備え、前記インクシート
    と前記記録紙とを前記サーマルヘッドで前記プラテンロ
    ーラに押圧し、前記記録紙を前記ピンチローラで前記キ
    ャプスタンローラに押圧して前記キャプスタンローラに
    よって前記記録紙を搬送しつつ、前記サーマルヘッドで
    前記インクシートに熱を与えて前記記録紙に記録を行う
    熱転写記録装置において、前記キャプスタンローラと前
    記プラテンローラとを個別に回転可能に配設し、前記記
    録紙に記録紙搬送方向の搬送補助力を与える補助搬送手
    段を設け、前記補助搬送手段が記録紙面内の搬送方向と
    直交する方向に関して前記一対のキャプスタンローラの
    間の少なくとも一点で搬送補助力を与える構成とした熱
    転写記録装置。
  4. 【請求項4】 プラテンローラの外径を、キャプスタン
    ローラの外径より大きくした請求項1、2、3の何れか
    に記載の熱転写記録装置。
JP32765192A 1992-12-08 1992-12-08 熱転写記録装置 Pending JPH06171170A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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