JPH0649044U - 熱転写記録装置 - Google Patents

熱転写記録装置

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JPH0649044U
JPH0649044U JP8707792U JP8707792U JPH0649044U JP H0649044 U JPH0649044 U JP H0649044U JP 8707792 U JP8707792 U JP 8707792U JP 8707792 U JP8707792 U JP 8707792U JP H0649044 U JPH0649044 U JP H0649044U
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roller
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啓一 深沢
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三菱電機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案は、インクシートの張力の均一化を
図り、しわ等の発生を抑え、インク抜け等を防止できる
熱転写記録装置を得ることを目的とする。 【構成】 カラー20は円筒部材からなり、その一端側
には環状突起部20aが、他端側には大径孔部20bが
形成されている。インクシートローラ21は円筒部材か
らなり、その中央部には太径部21aが、両端には細径
の軸部21bは形成されている。カラー20は、環状突
起部20aを内側にし、環状突起部20aを支点として
揺動可能に軸部21bに装着され、さらに大径孔部20
b内にはスポンジ22が装填されている。このインクシ
ートローラ21はサーマルヘッドの下流側に配設され、
熱転写後のインクシートに加わる張力変動に応じてカラ
ー20が揺動し、インクシートの搬送経路の長さを調整
し、張力を均一にする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、記録紙に画像を記録する熱転写記録装置に関し、特にインクシー トのしわの発生を防止する熱転写記録装置のインクシートローラ構造に関するも のである。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来の熱転写記録装置の一例を示す斜視図であり、図において1は薄膜 状フィルムの片側表面にインクを塗布して構成されたインクシートであり、この インクシート1はインクシート供給軸2に巻回されており、他端側をインクシー ト巻取軸3に巻き取るようになっている。4は感熱ヘッドとしてのサーマルヘッ ドであり、このサーマルヘッド4は対向して配設されたプラテンローラ5との間 に記録紙6とともにインクシート1を挟み込むようになっている。7はインクシ ートハクリ板、8はインクシート搬送系のサーマルヘッド4の下流側にプラテン ローラ5と平行に配設され、円筒部材で構成されたインクシートローラ、9はイ ンクシート搬送系に配設されたガイドローラである。
【0003】 つぎに、上記従来の熱転写記録装置の動作について説明する。インクシート供 給軸2に巻取られているインクシート1は、記録紙6とともにサーマルヘッド4 とプラテンローラ5との間を通り、インクシートローラ8およびガイドローラ9 を経由して、インクシート巻取軸3に巻き取られる。そこで、サーマルヘッド4 によりインクシート1を加熱し、インクシート1のインクを溶融又は昇華し、溶 融又は昇華されたインクは記録紙6に転写される。その後、インクシート1はイ ンクシートハクリ板7により方向を変えられ、記録紙6と剥離され、さらにイン クシートローラ8およびガイドローラ9により張力をかけられてインクシート巻 取軸3に巻き取られる。
【0004】 なお、インクシート1はその幅方向の両端部を除いてインクが塗布形成され、 熱転写の際にはそのインク塗布面がサーマルヘッド4により部分的に加熱されて いる。
【0005】 例えば、図9に示すように、サーマルヘッド4によるインク塗布面の加熱部1 0が一側に偏った場合には、加熱部10では、加熱されているとともに、インク が記録紙6に転写されてインクの充填量が少なくなっている。一方、インクシー ト1の他側では、加熱されていないとともに、インクの充填量が減少していない 。その結果、図9中矢印で示すように、インクシート1の一側(加熱部10)で は張力が小さく、他側では張力が大きくなる。そこで、外径がインクシート1の 幅方向で等しい円筒部材かならるインクシートローラ8を経由して巻き取ると、 インクシート1の一側は張力の差により他側に比べて遅れて巻き取られることに なり、その遅れが蓄積されて、インクシート1の巻き取り量に偏りが生じること になる。この巻き取り量の偏りは、インクシート1のしわや波打ち状の変形に成 長し、インク抜け等を発生させることになる。
【0006】 また、図10に示すように、サーマルヘッド4によるインク塗布面の加熱部1 0が中央部に偏った場合には、加熱部10では、加熱されているとともに、イン クが記録紙6に転写されてインクの充填量が少なくなっている。一方、インクシ ート1の両端側では、加熱されていないとともに、インクの充填量が減少してい ない。その結果、図10中矢印で示すように、インクシート1の中央部(加熱部 10)では張力が小さく、両端側では張力が大きくなる。そこで、外径がインク シート1の幅方向で等しい円筒部材かならるインクシートローラ8を経由して巻 き取ると、インクシート1の中央部は張力の差により両端側に比べて遅れて巻き 取られることになり、その遅れが蓄積されて、インクシート1の巻き取り量に偏 りが生じることになる。この巻き取り量の偏りは、インクシート1のしわや波打 ち状の変形に成長し、インク抜け等を発生させることになる。
【0007】 このように、上記従来の熱転写記録装置では、その外径がインクシート1の幅 方向で等しい円筒部材かならるインクシートローラ8を経由して熱転写後のイン クシート1を巻き取っているので、サーマルヘッド4の加熱により生じるインク シート1の幅方向における張力の不均一に起因して、インクシート1のしわや波 打ち状の変形が発生し、インク抜け等が発生し、熱転写画像の品質を低下させる という課題があった。
【0008】 その改善策として、インクシートローラの両端部の径を中央部の径より大きく して、インクシートの両端部に加えられる張力を中央部に比較して大きくする熱 転写記録装置が提案されている(特開平3ー36064号公報)。
【0009】 図11は例えば特開平3ー36064号公報に記載された従来の熱転写記録装 置の他の例を示す斜視図であり、この従来の熱転写記録装置は、その両端部11 bが中央部11aより太い径に形成されたインクシートローラ11を、サーマル ヘッド4の下流側のインクシート搬送系に配設しているものである。
【0010】 この熱転写記録装置では、インクシート1の中央部がインクシートローラ11 の中央部11aに、両端部がインクシートローラ11の両端部11bに、それぞ れ案内されて移送されるので、インクシート1の両端部の搬送経路が中央部より も長くなる。したがって、インクシート1の両端部に作用する張力が中央部のそ れより大きくなるので、画像転写時の熱収縮等によって生じるしわが伸ばされ、 インク抜け等が防止される。
【0011】
【考案が解決しようとする課題】
従来の熱転写記録装置は以上のように、その外径がインクシート1の幅方向で 等しい円筒部材かならるインクシートローラ8をサーマルヘッド4の下流側のイ ンクシート搬送系に配設しているので、画像転写時のインクシート1の熱伸縮等 によって生じるインクシート1の幅方向における張力の不均一に起因して、イン クシート1のしわや波打ち状の変形が発生し、インク抜け等が発生して、記録画 像の品質を低下させるという課題があった。
【0012】 また、改善策としての熱転写記録装置は、その両端部11bが中央部11aよ り太い径に形成されたインクシートローラ11を、サーマルヘッド4の下流側の インクシート搬送系に配設し、インクシート1の両端部に加わる張力を積極的に 大きくしているので、図10に示すような記録モードでは、両端部の張力を大き くすることにより中央部の張力が大きくなり、張力の均一化が図られ、しわを伸 ばすことができるが、図9に示すような記録モードでは、インクシート1の一端 側(加熱部10)の張力が小さく、他端側との張力差が大きくなり、張力の不均 一を一層増大させることになり、インクシート1のしわや波打ち状の変形を発生 させてしまうという課題があった。
【0013】 この考案は、上記のような課題を解決するためになされたもので、インクシー トの端部の張力を緩和させて幅方向における張力の均一化を図り、熱転写時のイ ンクシートのしわや波打ち状の変形を抑制し、高品質の画像記録ができる熱転写 記録装置を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
この考案の請求項1に係る熱転写記録装置は、プラテンローラと、このプラテ ンローラに対向して配置され、インクシートを介して記録紙に画像を熱転写する 感熱ヘッドと、インクシートを搬送するインクシート搬送系とを備えた熱転写記 録装置において、プラテンローラと平行な円筒部材であって、その中央部に比べ て両端部の径が小さく構成されたインクシートローラを感熱ヘッドの下流側のイ ンクシート搬送系に配設するとともに、インクシートローラの中央部の径と略等 しい外径を有する円筒部材であって、その内壁面の一端側に環状突起部が形成さ れたカラーをその一端側を内側にしてインクシートローラの両端部に環状突起部 を支点として揺動可能に装着し、かつ、カラーの他端側の内部に弾性部材を装填 したものである。
【0015】 また、この考案の請求項2に係る熱転写記録装置は、プラテンローラと、この プラテンローラに対向して配置され、インクシートを介して記録紙に画像を熱転 写する感熱ヘッドと、インクシートを搬送するインクシート搬送系とを備えた熱 転写記録装置において、プラテンローラと平行な円筒部材であって、その中央部 に比べて両端部の径が小さく構成されたインクシートローラを感熱ヘッドの下流 側のインクシート搬送系に配設するとともに、インクシートローラの中央部の径 と略等しい外径を有する円筒部材であって、その内壁面の中央部に環状突起部が 形成されたカラーをインクシートローラの両端部に環状突起部を支点として揺動 可能に装着したものである。
【0016】 また、この考案の請求項3に係る熱転写記録装置は、プラテンローラと、この プラテンローラに対向して配置され、インクシートを介して記録紙に画像を熱転 写する感熱ヘッドと、インクシートを搬送するインクシート搬送系とを備えた熱 転写記録装置において、プラテンローラと平行な円筒部材であって、その中央部 に比べて両端部の径が小さく構成されたインクシートローラを感熱ヘッドの下流 側のインクシート搬送系に配設するとともに、インクシートローラの中央部の径 と略等しい外径を有する円筒部材であって、その内壁面の中央部に環状突起部が 形成されたカラーをインクシートローラの両端部に環状突起部を支点として揺動 可能に装着し、かつ、カラーの内部に弾性部材を装填したものである。
【0017】
【作用】
この考案の請求項1に係る熱転写記録装置においては、プラテンローラと平行 な円筒部材であって、その中央部に比べて両端部の径が小さく構成されたインク シートローラを感熱ヘッドの下流側のインクシート搬送系に配設するとともに、 インクシートローラの中央部の径と略等しい外径を有する円筒部材であって、そ の内壁面の一端側に環状突起部が形成されたカラーをその一端側を内側にしてイ ンクシートローラの両端部に環状突起部を支点として揺動可能に装着し、かつ、 カラーの他端側の内部に弾性部材を装填しているので、インクシートの端部の張 力が大きくなっても、インクシートの端部に装着されたカラーがその内側端の環 状突起部を支点として揺動し、インクシート端部の搬送経路が短くなり、その張 力が緩和され、インクシートに加わる張力が均一化される。また、弾性部材がイ ンクシートの両端部の張力の急峻な変動に対するカラーの揺動の過応答(オーバ ーシュート)を抑制することができる。
【0018】 また、この考案の請求項2に係る熱転写記録装置は、プラテンローラと平行な 円筒部材であって、その中央部に比べて両端部の径が小さく構成されたインクシ ートローラを感熱ヘッドの下流側のインクシート搬送系に配設するとともに、イ ンクシートローラの中央部の径と略等しい外径を有する円筒部材であって、その 内壁面の中央部に環状突起部が形成されたカラーをインクシートローラの両端部 に環状突起部を支点として揺動可能に装着しているので、インクシートの端部の 張力が大きくなっても、インクシートの端部に装着されたカラーがその中央部の 環状突起部を支点として速やかに揺動し、インクシート端部の搬送経路が短くな り、その張力が緩和され、インクシートに加わる張力が均一化される。
【0019】 また、この考案の請求項3に係る熱転写記録装置は、プラテンローラと平行な 円筒部材であって、その中央部に比べて両端部の径が小さく構成されたインクシ ートローラを感熱ヘッドの下流側のインクシート搬送系に配設するとともに、イ ンクシートローラの中央部の径と略等しい外径を有する円筒部材であって、その 内壁面の中央部に環状突起部が形成されたカラーをインクシートローラの両端部 に環状突起部を支点として揺動可能に装着し、かつ、カラーの内部に弾性部材を 装填しているので、インクシートの端部の張力が大きくなっても、インクシート の端部に装着されたカラーがその中央部の環状突起部を支点として揺動し、イン クシート端部の搬送経路が短くなり、その張力が緩和され、インクシートに加わ る張力が均一化される。また、弾性部材がインクシートの両端部の張力の急峻な 変動に対するカラーの揺動の過応答(オーバーシュート)を抑制することができ る。
【0020】
【実施例】
以下、この考案の実施例を図について説明する。 実施例1. この実施例1は、この考案の請求項1に係る一実施例である。図1の(a)、 (b)はそれぞれこの考案の実施例1を示す熱転写記録装置におけるカラーの断 面図およびインクシートローラ部の断面図、図2および図3はそれぞれこの考案 の実施例1を示す熱転写記録装置の動作を説明する斜視図であり、図において図 8乃至図11に示した従来の熱転写記録装置と同一または相当部分には同一符号 を付し、その説明を省略する。
【0021】 図において、20は円筒部材からなるカラーであり、このカラー20の内周の 一端側には環状突起部20aが、他端側には大径孔部20bがそれぞれ形成され ている。21は円筒部材からなるインクシートローラであり、このインクシート ローラ21はその中央部には太径部21aが、両端部には細径の軸部21bがそ れぞれ形成されている。22は弾性部材としてのスポンジ、23は抜け止めであ る。ここで、カラー20の外径は、インクシートローラ21の太径部21aの外 径と略等しく形成され、さらにカラー20の環状突起部20aの孔径は、インク シートローラ21の軸部21bの径よりわずかに大きく形成されている。
【0022】 このように構成されたインクシートローラ部を組み立てるには、まずインクシ ートローラ21の両端の軸部21bのそれぞれに環状突起部20aを内側にして カラー20を装着し、カラー20の大径孔部20b内にスポンジ22を装填し、 最後に抜け止め23を装着する。このように、インクシートローラ部は、インク シートローラ21の両端の軸部21bのそれぞれにカラー20を、環状突起部2 0bを支点として揺動可能に、かつ、回転可能に装着されて構成され、図8に示 す従来の熱転写記録装置のインクシートローラ8に替えて取り付けられる。
【0023】 つぎに、この実施例1による熱転写記録装置の動作について説明する。まず、 図2に示すように、サーマルヘッド4による加熱部10がインクシート1の一側 に偏る記録モードの場合、インクシート1の加熱部10では、加熱されていると ともに、インクが記録紙6に転写されてインクの充填量が少なくなり、一方、イ ンクシート1の他側では、加熱されていないとともに、インクの充填量が減少し ていない。その結果、インクシート1の一側(加熱部10)では張力が小さく、 他側では張力が大きくなる。
【0024】 そこで、インクシート1の一側では、張力がスポンジ23の弾性力に抗して環 状突起部20aを支点としてカラー20を図中下側に傾斜させるように作用する 。しかしながら、インクシート1の張力がスポンジ23の弾性力に比べて小さく 、カラー20は揺動するに至らない。一方、インクシート1の他側では、同様に 張力がスポンジ23の弾性力に抗して環状突起部20aを支点としてカラー20 を図中下側に傾斜させるように作用する。そこで、インクシート1の張力がスポ ンジ23の弾性力に比べて大きいと、カラー20は環状突起部20aを支点とし て傾斜し(δ1<δ2)、揺動することになる。
【0025】 その結果、インクシート1の一側では、カラー20が揺動せず、インクシート 1の小さい張力が維持され、一方、インクシート1の他側では、カラー20の揺 動によりインクシート1の端部の搬送経路の長さが短くなり、インクシート1の 張力が緩和され、インクシート1の幅方向における張力の均一化が図られる。す なわち、インクシート1の他側の搬送経路の長さを短くして、インクシート1の 一側(加熱部10)で生じる巻き取りの遅れが解消され、サーマルヘッド4の加 熱によるインクシート1の熱伸縮に起因するしわや波打ち状の変形の発生が抑制 される。
【0026】 また、図3に示すように、サーマルヘッド4によるインク塗布面の加熱部10 が中央部に偏った記録モードの場合には、加熱部10では、加熱されているとと もに、インクが記録紙6に転写されてインクの充填量が少なくなり、一方、イン クシート1の両端側では、加熱されていないとともに、インクの充填量が減少し ていない。その結果、インクシート1の中央部(加熱部10)では張力が小さく 、両端側では張力が大きくなる。
【0027】 そこで、インクシート1の両端側では、張力がスポンジ23の弾性力に抗して 環状突起部20aを支点としてカラー20を図中下側に傾斜させるように作用す る。そして、インクシート1の張力がスポンジ23の弾性力に比べて大きいと、 カラー20は環状突起部20aを支点として傾斜し(δ1<δ2)、揺動すること になる。
【0028】 その結果、インクシート1の中央部では、太径部21aによりインクシート1 の小さい張力が維持され、一方、インクシート1の両端側では、カラー20の揺 動によりインクシート1の端部の搬送経路の長さが短くなり、インクシート1の 張力が緩和され、インクシート1の幅方向における張力の均一化が図られる。す なわち、インクシート1の両端側の搬送経路の長さを短くして、インクシート1 の中央部(加熱部10)で生じる巻き取りの遅れが解消され、サーマルヘッド4 の加熱によるインクシート1の熱伸縮に起因するしわや波打ち状の変形の発生が 抑制される。
【0029】 また、カラー20の大径孔部20b内に装填されたスポンジ22の弾性力によ り、インクシート1の張力変動に追従してカラー20が揺動され、その張力の大 きさに応じて揺動量も変更される。さらに、インクシート1に急峻な張力変動が 発生しても、スポンジ22が緩衝して過応答が抑制される。
【0030】 なお、この実施例1による熱転写記録装置の他の動作は、先述の従来の熱転写 記録装置と同様に動作する。
【0031】 このように、この実施例1によれば、インクシートローラ21を中央部の太径 部21aと両端部の軸部21bとから構成し、一端側に環状突起部20aを、他 端側に大径孔部20bを形成した円筒部材からなるカラー20を、環状突起部2 0aを支点として揺動可能にインクシートローラ21の軸部21bに装着し、さ らに装着したカラー20の大径孔部20b内にスポンジ22を装填しているので 、サーマルヘッド4の加熱によるインクシート1の熱伸縮に起因するインクシー ト1の幅方向における張力の不均一性が緩和され、インクシート1のしわや波打 ち状の変形の発生が抑制され、熱記録時のインク抜け等の不具合が防止でき、高 品質の記録画像を達成することができる。
【0032】 また、インクシート1に急峻な張力変動が発生しても、スポンジ22が緩衝し て過応答が抑制され、安定した画像記録を行うことができる。
【0033】 実施例2. この実施例2は、この考案の請求項2に係る一実施例である。図4の(a)、 (b)はそれぞれこの考案の実施例2を示す熱転写記録装置におけるカラーの断 面図およびインクシートローラ部の断面図、図5はこの考案の実施例2を示す熱 転写記録装置の動作を説明する斜視図であり、図において21cはインクシート ローラ21の軸部21bに設けられた環状溝、30はインクシートローラ21の 太径部21aと同等の外径を有し、環状突起部30aがその内壁面の中央に形成 された円筒形状のカラーであり、このカラー30は環状突起部30aを軸部21 bの環状溝21cに遊嵌させ、環状突起部30aを支点として揺動可能にインク シートローラ21に装着されている。
【0034】 つぎに、この実施例2の動作について説明する。このインクシートローラ部で は、カラー30の環状突起部30aがインクシートローラ21の環状溝21cに 遊嵌されて、カラー30の抜けが防止されるとともに、環状突起部30aを支点 としてカラー30が揺動できる。そこで、サーマルヘッド4の加熱によりインク シート1の張力が変動した場合には、インクシート1の張力変動に応じてカラー 30が環状突起部30aを支点として揺動し、インクシート1の端部の搬送経路 を短くしてインクシート1の張力変動を緩和している。したがって、図2および 図3に示すような記録モードでも、上記実施例1と同様に動作して、インクシー ト1の幅方向における張力の均一化が図られ、しわや波打ち状の変形の発生が抑 制される。
【0035】 このように、この実施例2によれば、カラー30の環状突起部30aを軸部2 1bの環状溝21cに遊嵌させ、環状突起部30aを支点として揺動可能にイン クシートローラ21の両端に装着しているので、上記実施例1と同様に、サーマ ルヘッド4の加熱によるインクシート1の熱伸縮に起因するインクシート1の幅 方向における張力の不均一性が緩和され、インクシート1のしわや波打ち状の変 形の発生が抑制され、熱記録時のインク抜け等の不具合が防止でき、高品質の記 録画像を達成することができる。
【0036】 また、カラー30の内壁面の中央部に形成された環状突起部30aを軸部21 bの環状溝21cに遊嵌しているので、カラー30の抜け止めを新たに設ける必 要がなく、組立性の向上が図られるとともに、環状突起部30aを支点とするカ ラー30の揺動性に優れ、インクシート1の張力変動に素早く応答することがで きる。
【0037】 実施例3. この実施例3は、この考案の請求項3に係る一実施例である。上記実施例2で は、インクシートローラ21の軸部21bに環状溝21cを設け、その環状溝2 1cにカラー30の内壁面の中央部に形成された環状突起部30aを遊嵌させて 、インクシートローラ21の両端にカラー30を装着するものとしているが、こ の実施例3では、それに加えてカラー30内にスポンジ22を装填するものとし ている。
【0038】 この実施例3によれば、上記実施例1と同様に、サーマルヘッド4の加熱によ るインクシート1の熱伸縮に起因するインクシート1の幅方向における張力の不 均一性が緩和され、インクシート1のしわや波打ち状の変形の発生が抑制され、 熱記録時のインク抜け等の不具合が防止でき、高品質の記録画像を達成すること ができる。
【0039】 さらに、インクシート1に急峻な張力変動が発生しても、スポンジ22が緩衝 して過応答が抑制され、安定した画像記録を行うことができる。
【0040】 実施例4. この実施例4は、この考案の請求項3に係る他の実施例である。図6の(a) 、(b)はそれぞれこの考案の実施例4を示す熱転写記録装置におけるカラーの 断面図およびインクシートローラ部の断面図、図7はこの考案の実施例4を示す 熱転写記録装置の動作を説明する斜視図であり、図において31はその外周形状 が放物線状の中凸状の円筒部材で構成され、その中央部がインクシートローラ2 1の太径部21aと同等の外径を有し、その内壁面の中央に環状突起部31aが 形成されたカラーであり、このカラー31は環状突起部31aを軸部21bの環 状溝21cに遊嵌させ、環状突起部31aを支点として揺動可能にインクシート ローラ21に装着されている。ここで、カラー31内にはスポンジ22が装填さ れている。
【0041】 この実施例4では、インクシートローラ21に装着されているカラー31の外 周が放物線状の中凸状に構成されているので、カラー31が揺動した際に、カラ ー31の内端部とインクシートローラ21の太径部21aと段差が低減され、イ ンクシート1に対するインクシートローラ部の接触面が平坦となり、インクシー ト1をスムーズに搬送できる。
【0042】 このように、この実施例4によれば、インクシートローラ21に装着するカラ ー31の外周形状を放物線状の中凸状に形成しているので、上記実施例3の効果 に加え、カラー31が揺動した際に、カラー31の内端部とインクシートローラ 21の太径部21aとの段差が低減され、インクシート1の搬送時に該段差に起 因してインクシート1に作用する応力が抑制され、高品質の画像を安定して記録 することができる。
【0043】
【考案の効果】
この考案は、以上のように構成されているので、以下に記載されるような効果 を奏する。
【0044】 この考案の請求項1に係る熱転写記録装置においては、プラテンローラと平行 な円筒部材であって、その中央部に比べて両端部の径が小さく構成されたインク シートローラを感熱ヘッドの下流側のインクシート搬送系に配設するとともに、 インクシートローラの中央部の径と略等しい外径を有する円筒部材であって、そ の内壁面の一端側に環状突起部が形成されたカラーをその一端側を内側にしてイ ンクシートローラの両端部に環状突起部を支点として揺動可能に装着し、かつ、 カラーの他端側の内部に弾性部材を装填しているので、感熱ヘッドの加熱による インクシートの張力の不均一が緩和され、しわや波打ち状の変形の発生が抑制さ れ、インク抜け等が防止でき、高品質の画像記録が達成できる。さらに、インク シートの張力の急峻な変動に対して弾性部材が緩衝材として作用して、カラーの 揺動の過応答が抑制され、画像記録を安定して行うことができる。
【0045】 また、この考案の請求項2に係る熱転写記録装置においては、プラテンローラ と平行な円筒部材であって、その中央部に比べて両端部の径が小さく構成された インクシートローラを感熱ヘッドの下流側のインクシート搬送系に配設するとと もに、インクシートローラの中央部の径と略等しい外径を有する円筒部材であっ て、その内壁面の中央部に環状突起部が形成されたカラーをインクシートローラ の両端部に環状突起部を支点として揺動可能に装着しているので、上記請求項1 の考案と同様に、インクシートの張力の均一化を図り、高品質の画像記録を達成 できるとともに、カラーの揺動性が向上し、インクシートの張力変動に速やかに 応答することができる。
【0046】 また、この考案の請求項3に係る熱転写記録装置においては、プラテンローラ と平行な円筒部材であって、その中央部に比べて両端部の径が小さく構成された インクシートローラを感熱ヘッドの下流側のインクシート搬送系に配設するとと もに、インクシートローラの中央部の径と略等しい外径を有する円筒部材であっ て、その内壁面の中央部に環状突起部が形成されたカラーをインクシートローラ の両端部に環状突起部を支点として揺動可能に装着し、かつ、カラーの内部に弾 性部材を装填しているので、上記請求項2の考案の効果に加えて、弾性部材がイ ンクシートの張力の急峻な変動に対するカラーの揺動の過応答を抑制し、画像記 録を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)はそれぞれこの考案の実施例1
を示す熱転写記録装置におけるカラーの断面図およびイ
ンクシートローラ部の断面図である。
【図2】この考案の実施例1を示す熱転写記録装置の動
作を説明する斜視図である。
【図3】この考案の実施例1を示す熱転写記録装置の動
作を説明する斜視図である。
【図4】(a),(b)はそれぞれこの考案の実施例2
を示す熱転写記録装置におけるカラーの断面図およびイ
ンクシートローラ部の断面図である。
【図5】この考案の実施例2を示す熱転写記録装置の動
作を説明する斜視図である。
【図6】(a),(b)はそれぞれこの考案の実施例4
を示す熱転写記録装置におけるカラーの断面図およびイ
ンクシートローラ部の断面図である。
【図7】この考案の実施例4を示す熱転写記録装置の動
作を説明する斜視図である。
【図8】従来の熱転写記録装置の一例を示す斜視図であ
る。
【図9】従来の熱転写記録装置の動作を説明する斜視図
である。
【図10】従来の熱転写記録装置の動作を説明する斜視
図である。
【図11】従来の熱転写記録装置の他の例を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1 インクシート 2 インクシート供給軸 3 インクシート巻取軸 4 サーマルヘッド(感熱ヘッド) 5 プラテンローラ 6 記録紙 20 カラー 20a 環状突起部 20b 大径孔部 21 インクシートローラ 21a 太径部 21b 軸部 22 スポンジ(弾性部材) 30 カラー 30a 環状突起部 31 カラー 31a 環状突起部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラテンローラと、このプラテンローラ
    に対向して配置され、インクシートを介して記録紙に画
    像を熱転写する感熱ヘッドと、前記インクシートを搬送
    するインクシート搬送系とを備えた熱転写記録装置にお
    いて、前記プラテンローラと平行な円筒部材であって、
    その中央部に比べて両端部の径が小さく構成されたイン
    クシートローラを前記感熱ヘッドの下流側の前記インク
    シート搬送系に配設するとともに、前記インクシートロ
    ーラの中央部の径と略等しい外径を有する円筒部材であ
    って、その内壁面の一端側に環状突起部が形成されたカ
    ラーをその一端側を内側にして前記インクシートローラ
    の両端部に前記環状突起部を支点として揺動可能に装着
    し、かつ、前記カラーの他端側の内部に弾性部材を装填
    したことを特徴とする熱転写記録装置。
  2. 【請求項2】 プラテンローラと、このプラテンローラ
    に対向して配置され、インクシートを介して記録紙に画
    像を熱転写する感熱ヘッドと、前記インクシートを搬送
    するインクシート搬送系とを備えた熱転写記録装置にお
    いて、前記プラテンローラと平行な円筒部材であって、
    その中央部に比べて両端部の径が小さく構成されたイン
    クシートローラを前記感熱ヘッドの下流側の前記インク
    シート搬送系に配設するとともに、前記インクシートロ
    ーラの中央部の径と略等しい外径を有する円筒部材であ
    って、その内壁面の中央部に環状突起部が形成されたカ
    ラーを前記インクシートローラの両端部に前記環状突起
    部を支点として揺動可能に装着したことを特徴とする熱
    転写記録装置。
  3. 【請求項3】 プラテンローラと、このプラテンローラ
    に対向して配置され、インクシートを介して記録紙に画
    像を熱転写する感熱ヘッドと、前記インクシートを搬送
    するインクシート搬送系とを備えた熱転写記録装置にお
    いて、前記プラテンローラと平行な円筒部材であって、
    その中央部に比べて両端部の径が小さく構成されたイン
    クシートローラを前記感熱ヘッドの下流側の前記インク
    シート搬送系に配設するとともに、前記インクシートロ
    ーラの中央部の径と略等しい外径を有する円筒部材であ
    って、その内壁面の中央部に環状突起部が形成されたカ
    ラーを前記インクシートローラの両端部に前記環状突起
    部を支点として揺動可能に装着し、かつ、前記カラーの
    内部に弾性部材を装填したことを特徴とする熱転写記録
    装置。
JP8707792U 1992-12-18 1992-12-18 熱転写記録装置 Pending JPH0649044U (ja)

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JP8707792U JPH0649044U (ja) 1992-12-18 1992-12-18 熱転写記録装置

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JP (1) JPH0649044U (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010105243A (ja) * 2008-10-29 2010-05-13 Canon Inc プリンタ装置
JP2011212994A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Teac Corp サーマルプリンタ及びフィルム巻取ガイドローラ

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JP2010105243A (ja) * 2008-10-29 2010-05-13 Canon Inc プリンタ装置
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