JP2010093443A - 画像読取装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 原稿全体の読取領域を二以上の読取領域に分割し、それぞれの読取領域内での読取速度を可変可能に制御することで、読取処理の高速化及び安定化を図るとともに、装置全体の小型化を図ることのできる画像読取装置を提供することである。
【解決手段】 プラテン12上に載置した原稿11の画像を、主走査及び副走査を行いながら読取処理する読取手段を備えた画像読取装置10において、前記読取領域を副走査方向に沿った原稿の先端部、中央部、後端部の三つの読取領域A、B、Cに分割し、先端部側及び後端部側の読取領域A、Cにおける読取速度を中央部の読取領域Bよりも遅くなるように制御した。
【選択図】 図6

Description

本発明は、原稿読取面(プラテン)上に載置した原稿画像の読取処理を行う画像読取装置に関するものである。
図1に示すように、原稿11を固定した状態で読み取るフラットベット式の画像読取装置10は、前記原稿11を載置する透過式の原稿読取面(プラテン)12と、このプラテン12の下面に沿って移動可能に配置される光学読取部(キャリッジ)13とを備えている。図9及び図10に示すように、前記プラテン12は、画像読取装置10のフレーム上に設けられ、原稿11のサイズに応じた読取領域が設定されている。そして、前記キャリッジ13をフレーム上の左側端部から右側端部に向けて所定の速度で走査させる間に読取領域に載置されている原稿の画像を読み取る。
このような一般的な画像読取装置10は、図9に示したように、フレーム上の一端にキャリッジ13を待機させる走査基点を設け、この走査基点から前記キャリッジ13を起動させて、原稿の読取領域を通過させた後、フレーム上の他端に設けられている終端部で停止し、再び前記走査基点に戻るように制御される。ここで、原稿11の画像全体を高速且つ安定した状態で読み取るためには、キャリッジ13による読み取りが安定に行える範囲の最大速度を一定に維持する必要がある。
図9に示した例では、走査基点から起動させたキャリッジ13が読取領域の先端部にかかる前までの間で所定の速度となるように加速させ、安定した速度になった状態で読取領域を走査し、読取領域の後端部を走査し終わった後に減速させて終端部で一旦停止する。このように、前記読取領域の前後にキャリッジ13の加速領域及び減速領域を確保することで、前記読取領域を高速且つ安定した速度で読み取ることができるようになっている。
一方、前述したような加速領域及び減速領域が十分に確保できないような小型の画像読取装置にあっては、図10に示すように、実際の読取領域内の先端側及び後端側で加速及び減速させながら読取走査させる場合がある。
また、特許文献1、2に示すように、キャリッジを読取領域の先端側から後端側に向かう往路走査中において定速となる間に読み取った原稿画像と、読取画像の後端側から先端側に向かう復路走査中において定速となる間に読み取った原稿画像とを合成することによって、一枚の原稿の読み取りを行うように制御された画像読取装置がある。
特開平5−22521号公報 特開平9−83737号公報
図9に示したように、前記読取領域外にキャリッジの加速や減速のための領域を確保したことで、前記読取領域内における前記キャリッジの挙動が安定し、この間を高速且つ定速で読取走査することができる。これによって、読取処理の高速化と読取精度の向上化が図られるが、前記読取領域外にキャリッジの加速及び減速のための領域を確保するために、読み取る原稿のサイズ以上のプラテンを配置しなければならず、画像読取装置全体の小型化が制限されていた。
一方、図10に示したように、原稿の読取領域内で加速や減速させながら読取処理を行う構造にあっては、前記読取領域外に加速や減速のためのスペースを設けずに済むので、画像読取装置全体の小型化が可能である。ただし、所定の読取速度に達するまでの加速時や安定停止させるまでの減速時においてはキャリッジの挙動が不安定となる場合があり、読取画像に乱れが生じる場合がある。このような画像読取に乱れを生じさせずに、キャリッジの安定走行を実現するには、キャリッジの駆動機構を厳密に制御するか、読み取りが安定となる低速で読取領域全体を走査する必要があり、装置構成の複雑化あるいは読み取りパフォーマンスの低下を引き起こすこととなる。
そこで、本発明の目的は、原稿全体の読取領域を二以上の読取領域に分割し、それぞれの読取領域内での読取速度を可変可能に制御することで、装置全体の小型化を図ることのできる画像読取装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の画像読取装置は、プラテン上に載置した原稿の画像を、主走査及び副走査を行いながら読取処理する読取手段を備えた画像読取装置において、前記読取手段は、副走査方向に沿った少なくとも二つ以上に分割された原稿の読取領域のうち、読取走査の始点又は終点に近いいずれかの読取領域の読取速度を他の読取領域の読取速度よりも遅くしたことを特徴とする。
本発明に係る画像読取装置によれば、光学読取部によって原稿を副走査方向に沿って読み取る際に、前記光学読取部の起動から加速する区間あるいは減速から停止に至る区間を一定の低速度で読取走査し、他の区間は高速度に一定に保持された状態で読取走査を行うことができる。これによって、前記光学読取部の駆動範囲を副走査方向に沿った原稿の読取領域と略同じ範囲に設定することができるので、プラテン及び装置全体の小型化が実現可能となる。
また、前記光学読取部の駆動が安定する主要区間は所定の高速度で一定に読取走査し、起動から加速する区間あるいは減速から停止に至る区間に限定して低速に制御することで、全体の読取速度の低下を引き起こさずに、安定した読取走査を行わせることができる。
また、予め低速で読取走査した読取領域の端部を加速あるいは減速のための区間として利用することで、前記主要区間を高速且つ一定の速度で読取走査することができるため、光学読取部の挙動を安定させ、良好な読取画像を得ることができる。
さらに、各読取領域における走査速度の違いは、遅い速度で副走査方向に沿って読み取った画像データを間引き処理、補間処理、平均処理などの縮小処理をすることで、読み取りムラや劣化のない連続した原稿1枚分の画像データを得ることができる。
以下、添付図面に基づいて本発明に係る画像読取装置の実施形態を詳細に説明する。図1に本発明の画像読取装置の基本構成を示す。この画像読取装置10は、金属や樹脂で形成されたフレーム14と、このフレーム14上に設けられ、原稿11を載置するガラスなどの透明部材で形成された原稿読取面(プラテン)12と、このプラテン12の下方に配置され、前記原稿11の長さ方向に延びる走査ガイド15と、この走査ガイド15に沿ってスライド移動可能な光学読取部(キャリッジ)13とを備えている。前記原稿11は、プラテン12の先端部に突出して設けられている位置決め部材16に突き当てられることで、読み取りの位置決めがされる。前記位置決め部材16が設けられている位置が原稿の読取領域の始点であり、実質的な読取走査の始点となるものである。
前記キャリッジ13には、図1に示したように、原稿11に向けて光を照射するランプ17と、前記原稿11から返されてくる光(画像光)を反射するミラー18、このミラー18で反射された光を集光するレンズ19とで構成される光学系、レンズ19で集光された画像光を電気信号に変換するライン状のイメージセンサ(例えば、CCD)を備え、前記走査ガイド15に沿って前記プラテン12の裏面側を矢印X、Yで示す副走査方向に移動しながら原稿11の読取走査を行う。そして、前記イメージセンサ20から出力されたアナログ信号をセンサ基板21上に設けられたアナログ信号処理回路(図示せず)によってデジタル信号(画像データ)に変換されて出力される。なお、本実施形態では、ランプ、光学系及びイメージセンサが全て搭載されたワンボックスタイプのキャリッジを示したが、ミラーだけが移動してレンズ、イメージセンサが装置フレームに固定されたミラー移動タイプも適用可能である。
図2に上記画像読取装置10の機能構成を示す。本実施形態の画像読取装置10は、パソコン等の入力操作部を含む端末装置22に接続され、ユーザーがキーボードやマウスなどの入力装置を用いてパソコンのモニタに表示される操作画面上で選択した各種の読取条件(解像度、カラー/モノクロモード、原稿サイズ等)が入力される。本画像読取装置10は、前記端末装置22から送られる信号に基づいて装置全体を制御するCPUやメモリ等によって構成される制御手段23と、キャリッジ13を駆動するための駆動源となる正逆転可能なパルスモータ、このパルスモータを駆動するための制御信号を出力するモータコントローラ、各読取条件に応じたクロックの周波数を定めた複数の加減速テーブル(図示せず)等からなる駆動手段24を備えている。前記制御手段23は、複数の加減速テーブルから読取条件に応じた加減速テーブルを選択する。そして、その選択した加減速テーブルに基づいて、駆動手段24はモータコントローラから出力される駆動クロック信号をパルスモータ側へ伝達する。このようにして、前記制御手段23は、モータコントローラを介してパルスモータを制御している。本実施形態では、前記駆動手段24によって、パルスモータが正回転の場合はキャリッジ13を図1中矢印X方向(P1から遠ざかる方向)へ移動させ、逆回転の場合にはキャリッジ13を矢印Y方向(P1へ近づく方向)へ移動させるように制御可能となっている。
また、前記制御手段23は、キャリッジ13に備わるイメージセンサ20の駆動を制御するとともに、このイメージセンサ20から出力された画像データを処理する画像処理部25も制御する。この画像処理部25では、イメージセンサ20が実装されているセンサ基板21から出力された画像データに対して、シェーディング補正やγ補正などの種々の補正が行われるとともに、必要に応じて間引き処理などの画像処理が行われ、その結果がパソコン等の端末装置22やプリンタなどの外部装置に出力される。
次に、上記構成からなる画像読取装置10における読取処理の各種の実施形態について説明する。図3は第1実施形態の読取処理手順を示したもので、(a)は読取領域を示す平面図、(b)はキャリッジの走査手順を示すタイミング図である。図4は読取処理のフローを示したものである。読取処理を行う際には、先ず、図1に示したように、プラテン12上に原稿11をセットした後、端末装置22から操作画面上で読取条件(解像度、カラー/モノクロモード、原稿サイズなど)を選択設定する。制御手段23は読取条件に応じて加減速テーブルを選択し、その加減速テーブルに沿って以下に示すような駆動制御を行う。
図3に示した読取処理例は、原稿11全体の副走査方向に対する読取領域を第1の読取領域Aと第2の読取領域Bの2つに分け、最初の読取領域Aは低速で読み取り、次の読取領域Bは先の読取領域Aを介して加速・安定させた高速度で読取処理を行うものである。最初にキャリッジ13をホームポジションP0からX方向に加速しながら移動(1)し、第1の速度V1に達した後はこの速度V1を維持した定速で移動(2)する。イメージセンサによる画像データの取り込みは、読取領域Aの先端部であり、この読取領域Aの走査の始点(走査始点)A1から始めるが、P0からA1までの距離L1は、キャリッジ13の速度がA1で安定するのに十分な距離に設定されている。速度V1による読取走査を読取領域Aの終点(走査終点)A2まで行った後、次第に減速(3)する。この減速により停止した後、キャリッジ13は読取領域Bの待機位置P1までY方向に移動(4)する。
続いて、キャリッジ13は、前記待機位置P1から始動して再びX方向へ加速しながら移動(5)し、第2の速度V2に達した後はこの速度V2を維持した定速で読取領域Bを移動(6)する。前記待機位置P1は、キャリッジ13が読取領域Bの走査始点B1までの間に所定の速度V2になるように加速し、さらにB1で速度が安定するのに十分な距離L2が得られるように予め設定されている。また、速度V2は速度V1よりも速い速度(本実施例では速度V1の約2倍)に設定されている。この速度V2はキャリッジ13による読取処理が安定して行える最大値に設定することで、全体の読取処理の高速化が図られる。
読取領域Bにおける画像データの取り込みは、キャリッジ13による読取走査を走査始点B1から開始し、この読取領域BをX方向に速度V2で定速に走査させ、走査終点B2に達した後、減速して終端点P2で停止し、P0へ戻る(8)。
本実施例では、読取領域Bの速度V2が読取領域Aにおける速度V1の約2倍と高速であり、さらに読取領域A,B共にイメージセンサの信号の取り込みタイミングを同一としているため、読取領域Aの副走査方向の倍率は読取領域Bの倍率の約2倍、すなわち、読取領域Aの単位長さあたりのライン数が読取領域Bの約2倍の状態となる。この倍率の差を解消する倍率補正方法としては、読取領域Aのライン数を1ラインごとに間引くか(間引き処理)、2ライン毎に平均したものを使用する(平均化処理)などの方法がある。これらの倍率補正処理は、画像処理部25で実行される。
また、本実施例では、全体の読取領域を第1、第2からなる2つの読取領域A,Bに分割し、原稿の先端側である読取領域Aでのキャリッジの移動速度V1を、原稿の後端側に向かう読取領域Bの移動速度V2よりも低速としたことで、読取領域Aの読取開始位置A1までのキャリッジ13の加速・安定距離をより短くすることができ、装置の小型化が図れた。さらに、最初の読取領域Aを次の読取領域Bのための加速・安定領域として使用することで、いずれの読取領域でも定速移動をしながら読取走査でき、小型化を図りつつも良好な画像データを取得することが可能となった。
なお、前記読取領域Aと読取領域Bとの間には、互いに重複して走査する重複領域(斜線部分)があり、倍率補正後における速度V1の重複領域の画像データと、速度V2の重複領域の画像データとを使用(例えば両者の平均を使用)して、二つの領域間のつなぎ目を目立たなくすることも可能である。
図5は第2実施形態の読取処理手段の構成及び駆動タイミングを示したものである。この実施形態は、上記第1実施形態と同様に原稿11全体の読取領域を2つの領域に分割するが、最初の読取領域Aでは通常にキャリッジ13の加速領域を設けて速度が安定した状態から読取走査し、原稿の終端部分で低速に制御されたキャリッジ13の走査によって読取処理を行うものである。以下、本実施形態による読取処理の手順を図5(a)、(b)に基づいて説明する。キャリッジ13は、ホームポジションP0からX方向に加速しながら移動(1)し、所定の高速度である第2の速度V2に達した後、この速度V2を維持した状態で読取領域AをX方向に定速移動する(2)。この読取領域Aにおける画像信号の取り込みは、読取領域Aの走査始点A1から開始し、走査終点A2に至るまで行い、A2から次第に減速(3)して終端点P2で一旦停止した後、読取領域Bを読み取るための待機位置P1に前記キャリッジ13をY方向に移動させる(4)。キャリッジ13は、P1から再びX方向へ加速しながら移動(5)し、所定の低速度である第1の速度V1に達した後はこの速度V1を維持した状態で読取領域Bを定速移動する(6)。ここで、P1は、キャリッジ13が読取領域Bの走査始点B1に至るまでに速度V1に加速し、B1において速度が安定するのに十分な距離L3が得られるように予め設定されている。また、速度V1は速度V2よりも遅い速度(本実施例では速度V2の約1/2)に設定されている。読取領域Bにおける画像データの取り込みは、B1から開始し、B2に至るまでの間に行われ、この読取処理が終了した後、P2に向けて減速し、ホームポジションP0に戻る(8)。
本実施例では、読取領域Bの速度V1が読取領域Aの速度V2の約1/2であり、さらに読取領域A,B共に副走査方向の信号の取り込みタイミングを同一としているため、読取領域Bの副走査方向の倍率が読取領域Aの倍率の約2倍(すなわち、読取領域Bの単位長さあたりのライン数が読取領域Aの2倍の状態)となってしまう。この倍率の差を解消する倍率補正方法としては、上記第1実施形態と同様に、読取領域Bのライン数を1ラインごとに間引くか、2ライン毎に平均したものを使用することができる。これらの処理は、画像処理部25において実行される。
本実施例では、上記第1実施形態とは逆に、原稿11の後端側である読取領域Bのキャリッジ13の移動速度V1を、原稿の先端部から中央部にかかる広い読取領域Aのキャリッジの移動速度V2よりも低速とした。これによって、原稿の後端部(走査終点B2)から速度がゼロとなり反転移動を開始する終端点P2までの距離(減速距離L4)を短くすることができ、装置の小型化が図れることとなる。その分、読取領域Aの先端側のスペースを確保でき、このスペースを利用してキャリッジ13を速度V2になるまで加速及び安定させることができる。この結果、読取領域A、B共に定速で読取走査を行い、良好な読取画像データを得ることができるとともに、画像読取装置全体の小型化も図られることとなる。
図6は読取処理の第3実施形態を示したものである。この実施形態は、原稿11の読取領域を先端部(A)、中央部(B)、後端部(C)からなる3つの読取領域に分割し、両端部の読取領域A,Cの速度(V1、V3)を中央部の読取領域Bの速度V2より遅くすることで、ホームポジションP0から読取領域Aの走査始点A1までの加速・安定領域を短くすると共に、原稿後端の走査終点C2までの減速領域を短くしたものである。ここで、読取領域A,Cの読取走査手順(1)〜(6)は、図3(b)で示した第1実施形態における読取走査手順(1)〜(6)と同様であるので説明を省略する。また、読取走査手順(6)〜(12)の読取領域B、Cの読取走査手順(6)〜(12)は、図5で示した第2実施形態における読取走査手順(2)〜(8)と同様であるが、本実施形態では読取領域Cの走査速度V3が、パルスモータの自起動領域内の低速度であるため、加減速のための領域を要しない。これによって、第2実施形態では、走査終点B2からキャリッジの減速距離L4が必要であったが、本実施形態ではその減速領域が実質的にゼロとなる。すなわち、読取領域Cの走査終点C2とキャリッジ13が減速して停止するまでの位置とが実質的に同位置となり、減速距離L4分だけ第2実施形態よりもさらに画像読取装置全体の小型化が図られることとなる。
本実施例では、読取領域Aの走査速度を読取領域Cの走査速度よりも速くしたが、この逆であっても問題はない。また、読取領域A,B,Cいずれも走査速度が異なることによって、第1実施形態と同様に、読取領域Bと同倍率となるよう、間引処理や補間処理などによって倍率補正を行えばよい。さらに、各読取領域間に重複領域(斜線部)を設けてあるので、これも上記第1、第2実施形態と同様に、重複領域の画像データを使用することで、領域間に生じるつなぎ目を目立たなくすることが可能である。なお、第1〜第3実施形態では、走査始点から副走査方向(X方向)に沿って各読取領域の画像データを取得するため、取得した順に順次画像データを出力すればよく、後述する第4実施形態に比較して画像データを一時記憶させるためのメモリの量を削減させることが可能である。
図7及び図8は読取処理の第4実施形態を示したものである。ここでは、上記第3実施形態と同様、読取領域を3つに分割したものであるが、各読取領域における走査手順を変えている。最初の読取領域Aの(1)〜(3)の走査方法は第3実施形態と同様である。(3)の減速後、再びX方向に移動するが、このときは読取領域Bの走査をパスして行わないので、読取領域Bの走査速度V2よりも高速のV4に加速、V4での定速移動、減速を行う(4)〜(6)。そして、読取領域Cの走査から減速まで(7)〜(9)を第3実施形態の(9)〜(11)と同様の手順で行う。読取領域Cの走査終点C2からY方向に加速させながら移動させ(10)、速度が安定した後、読取領域Bの走査を走査始点B1から開始する。速度V2の定速でY方向に移動しながら読取領域Bの読取走査が終了した後(読取領域Bの走査終点B2までキャリッジ13が移動)減速してホームポジションP0に戻る(11)(12)。
本実施形態では、第1乃至第3実施形態と同様、ホームポジションP0から読取領域Aの走査始点A1までの加速・安定距離を短くすると共に、原稿後端の走査終点C2から反転位置までの減速距離を短くすることができる。また、本実施形態ではキャリッジ13のP0への復帰時に、読取領域Bの読取走査を行うのでキャリッジ13の往復動が減り、その結果、制御手段23及び駆動手段24の簡略化が図られる。第3実施形態と異なる点は、読取領域Bの加速・安定領域として読取領域Cを利用したことである。一方で、読取領域Cの画像データを取得した後に読取領域Bの画像データを取得するので、読取領域Bの画像データを取得するまで読取領域Cの画像データを保持しておく必要があり、また上下反転させる必要がある。このため、第1乃至第3実施形態の読取処理に比較して画像データを一時的に記憶するメモリ量は多くなる傾向にある。
本実施例では、キャリッジ13がP0に復帰する際に、原稿11の中央部である読取領域Bの読取走査を行うようにしたが、両端側の読取領域A,Cのいずれか一方又は両方を前記P0への復帰時に走査するなど、その手順・走査方向は組み合わせにより複数種類考えられる。そのいずれを使用しても構わないが、読取領域の先端と後端の領域の走査速度を中央領域の走査速度よりも遅くすることで、本願の課題を達成することができる。
なお、上記第1乃至第4実施形態は、本画像読取装置10における制御の一例であり、制御手段23に組み込まれる駆動制御プログラムを変更あるいは追加することによって、原稿11の読取サイズや要求される読取処理速度に応じた最適な読取手段を設定あるいは選択することが可能である。
以上、説明したように、本願発明の画像読取装置によれば、キャリッジの挙動が安定しない読取走査の開始点や終了点は安定した走査が可能な低速で予め読取処理し、前記開始点や終了点を除く主要な読取領域は読取走査の開始点や終了点に近い読取領域をキャリッジの加速や減速のための領域として、可能な範囲で高速化した走査によって読取処理をすることができる。これによって、原稿の実際の読取領域から距離を置いた位置にキャリッジの加速や減速のための領域を設けず、前記原稿の読取領域の先端部あるいは後端部に近い位置に前記キャリッジの読取走査始点や読取終点を設定することができるため、画像読取装置全体の小型化が可能となった。
また、主要な読取領域を読取走査する際に、この読取領域をより高速に設定する場合にも、読取走査の始点や終点に近い読取領域を所定の加速・安定、減速のための領域として確保できるため、全体の読取処理の高速化が図られることとなる。
さらに、前記原稿の読取領域を2つあるいは3つに分割可能であり、分割された領域に対しても原稿の先端側、後端側のいずれか一方あるいは両方を加速・安定、減速のための領域に割り当てることができるので、原稿サイズやキャリッジの読取性能あるいは設定される読取速度に応じた最適な読取手段を選択することができる。
本発明に係る画像読取装置の概略構成を示す断面図である。 上記画像読取装置の機能ブロック図である。 第1実施形態における読取手段の構成及び駆動タイミング図である。 第1実施形態における読取手段のフローチャートである。 第2実施形態における読取手段の構成及び駆動タイミング図である。 第3実施形態における読取手段の構成及び駆動タイミング図である。 第4実施形態における読取手段の構成及び駆動タイミング図である。 第4実施形態における読取手段のフローチャートである。 従来の画像読取装置における読取手段の構成及び駆動タイミング図である。 従来の他の画像読取装置における読取手段の構成及び駆動タイミング図である。
符号の説明
10 画像読取装置
11 原稿
12 プラテン
13 キャリッジ(光学読取部)
14 フレーム
15 走査ガイド
16 位置決め部材
17 ランプ
18 ミラー
19 レンズ
20 イメージセンサ
21 センサ基板
22 端末装置
23 制御手段
24 駆動手段
25 画像処理部

Claims (9)

  1. プラテン上に載置した原稿の画像を、主走査及び副走査を行いながら読取処理する読取手段を備えた画像読取装置において、
    前記読取手段は、副走査方向に沿った少なくとも二つ以上に分割された原稿の読取領域のうち、読取走査の始点又は終点に近いいずれかの読取領域の読取速度を他の読取領域の読取速度よりも遅くしたことを特徴とする画像読取装置。
  2. 前記読取領域を副走査方向に沿った原稿の先端部、中央部、後端部の三つの読取領域に分割し、前記先端部の読取領域及び後端部の読取領域における読取速度を中央部の読取領域よりも遅くした請求項1記載の画像読取装置。
  3. 前記読取手段は、原稿の画像光をイメージセンサへ導く光学系を搭載した光学読取部と、
    該光学読取部を副走査方向に沿って往復動可能に駆動させる駆動手段と、
    前記光学読取部の移動速度を可変可能とするとともに、一定の速度を維持するように制御する制御手段と、
    前記各読取領域で読み取られた画像のデータ処理を行う画像処理部とを備えた請求項1記載の画像読取装置。
  4. 前記光学読取部は、前記先端部の読取領域を低速な第1の速度で読取走査し、この先端部の読取領域で加速および/または安定させた第1の速度よりも速い第2の速度で前記中央部の読取領域を一定の速度で読取走査し、この中央部の読取領域で加速および/または安定させた第2の速度よりも低速な第3の速度で読取走査する請求項2又は3記載の画像読取装置。
  5. 前記三つの読取領域のうち、少なくとも一つの読取領域の走査方向を他の読取領域の走査方向と異ならせた請求項2記載の画像読取装置。
  6. 前記第1の速度及び第3の速度は、略同じ速度となるように制御される請求項4記載の画像読取装置。
  7. 前記光学読取部は、前記読取走査の始点に近い一方の読取領域を低速な第1の速度で一定に読取走査した後、この一方の読取領域で加速または/および安定させた第1の速度よりも速い第2の速度で他方の読取領域を一定の速度で読取走査する請求項1又は3記載の画像読取装置。
  8. 前記光学読取部は、前記読取走査の始点に近い一方の読取領域を第2の速度で読取走査した後、前記読取走査の終点に近い他方の読取領域を前記第2の速度よりも遅い第1の速度で読取走査する請求項1又は3記載の画像読取装置。
  9. 原稿を載置するプラテンと、
    前記プラテンに沿って副走査方向に移動しながら原稿を走査して読み取りを行う光学読取部と、
    前記光学読取部を移動させる駆動手段と、
    前記駆動手段を制御して前記光学読取部の移動を制御する制御手段とを備え、
    原稿の読み取りを行う読取領域を副走査方向に沿って並列する第1、第2、第3の三つの読取領域に分割し、
    前記制御手段は、副走査方向の一方向に前記光学読取部を第1の速度で移動させて前記第1の読取領域の走査を行った後、副走査方向の他方向に前記光学読取部を戻し、再び前記一方向に移動させながら加速させて第2の速度とした後、この第2の速度で前記光学読取部を移動させて前記第2の読取領域の走査を行った後、副走査方向の他方向に前記光学読取部を戻し、再び前記一方向に移動させながら加速させて第3の速度とした後、この第3の速度で前記光学読取部を移動させて前記第3の読取領域の走査を行うよう前記駆動手段を制御するとともに、前記第1の速度及び前記第3の速度を前記第2の速度よりも遅くなるように前記駆動手段を制御することを特徴とする画像読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015222869A (ja) * 2014-05-22 2015-12-10 株式会社リコー 画像読取装置、画像形成装置及び画像読取方法

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