JP5226455B2 - 画像読み取り装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像読み取り装置に関し、原稿の画像を読み取って画像の傾きを補正する技術に関する。
一般に、画像読み取り装置は、撮像素子を搭載したキャリッジを往復運動させることで、原稿の画像を読み取る(特許文献1)。キャリッジは、軸受を備え、その軸受にシャフトが嵌挿されている。したがって、キャリッジは、このシャフトに沿って往復運動(摺動)することになる。キャリッジの長手方向における端部付近には、シャフトを往復運動させるための動力伝達ベルトが結合される。
特開平5−328050号公報
軸受とシャフトとの物理的な関係はできるだけガタがないような関係であることが望ましい。一方で、軸受とシャフトとの間にはある程度のクリアランスがなければ、十分な摺動を達成できない。ただし、このクリアランスがあるために、キャリッジが原稿に対して傾いてしまい、その結果、画像が歪んでしまう。
これを解決する方法として、工場出荷時にキャリッジの傾きを検出して光学的に調整することが考えられる。しかし、イメージセンサは、キャリッジに対して半田付け等により固定されるため、高精度の組立調整治具等が必要になってしまう。また、最後の半田付けによる固定時にわずかなズレがイメージセンサに生じてしまえば、光学調整が無意味となってしまう。光学調整が不良となれば、キャリッジからイメージセンサを取り外して、再度、半田付けすることが必要となるため、組立性が著しく悪くなってしまう。また、キャリッジの傾きに応じて、光学的に微調整を行うのは極めて困難である。さらに、工場出荷時に実行される光学調整では、構成部品の磨耗や劣化などの経時変化に起因した傾きを補正することができない。
特許文献1に記載の方法では、所定位置からホームポジションセンサを通過するまでに計測されたパルスモータのステップ数を初期値と比較することで、キャリッジの傾きを検出する。しかし、この方法は、初期値を取得したときに、すでにキャリッジが傾いている場合には、この傾きを検出できないといった課題がある。
そこで、本発明は、このような課題および他の課題のうち、少なくとも1つを解決することを目的とする。たとえば、本発明は、光学調整への依存度を低下させ、かつ、初期においてキャリッジが傾いていたとしても傾きを補正できるようにすることを目的とする。なお、他の課題については明細書の全体を通して理解できよう。
本発明は、たとえば、画像読み取り装置であって、
筐体と、
原稿が載置される原稿台と、
前記原稿を照明する光源と、
前記筐体の内部を往復運動する読み取り手段と、
前記光源についてシェーディング補正を行うために前記読み取り手段によって読み取られる白色基準板と、
前記読み取り手段を第1の方向に移動させることで、前記白色基準板の読み取り位置から該第1の方向において該白色基準板の読み取り位置よりも遠方に位置している所定の助走開始位置まで該読取手段を移動させ、次に、該読み取り手段を該第1の方向とは反対の第2の方向に移動させることで、該助走開始位置から該第2の方向において該白色基準板の読み取り位置よりも遠方に位置している前記原稿の読み取り終了位置まで移動させるよう該読取手段を駆動する駆動手段と、
前記白色基準板の読み取り位置と前記助走開始位置との間に配置された基準パターンと、
前記読み取り手段が前記第1の方向に移動することで前記白色基準板の読み取り位置から前記助走開始位置へ該読み取り手段が移動する往路における前記基準パターンの読み取り結果と、前記読み取り手段が前記第2の方向に移動することで前記助走開始位置から前記白色基準板の読み取り位置へ該読み取り手段が移動する復路における前記基準パターンの再度の読み取り結果とから前記読み取り手段の傾きを検出する検出手段と、
前記読み取り手段により読み取られた原稿の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記傾きに応じた傾き補正を行う傾き補正手段と
を含むことを特徴とする画像読み取り装置を提供する。
本発明によれば、比較的に簡単な方法によって、光学調整への依存度を低下させることでき、かつ、初期においてキャリッジが傾いていたとしても傾きを補正することが可能となる。また、本発明であれば、構成部品の磨耗や劣化などの経時変化に起因した傾きも補正することができる。
以下に本発明の一実施形態を示す。以下で説明される個別の実施形態は、本発明の上位概念、中位概念および下位概念など種々の概念を理解するために役立つであろう。また、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定されるのであって、以下の個別の実施形態によって限定されるわけではない。
図1は、実施形態に係る画像読み取り装置の分解図である。ここでは、画像読み取り装置100の筐体を、下部筐体120と上部筐体121とに分割している。なお、画像読み取り装置100は、単体のイメージリーダとして製品化されてもよいし、複写機や複合機に内蔵されるイメージリーダとして製品化されてもよい。
キャリッジ101は、CCD(電荷結合素子)やCMOSなどのイメージセンサを備えており、画像読み取り装置100の筐体内を往復運動する。イメージセンサを備えたキャリッジ101は、筐体の内部を往復運動する読み取り手段の一例である。
キャリッジ101は、軸受103に嵌挿されたシャフト102と、レール104とに沿って移動する。すなわち、x軸方向(副走査方向)にキャリッジ101は移動する。イメージセンサは、一種のラインセンサであり、このラインの方向がy軸(主走査方向)となっている。主走査方向と副走査方向とは直交している。なお、画像読み取り装置100の厚み方向がz軸方向となっている。画像読み取り装置100を水平に設置すれば、z軸は鉛直方向を指すことになる。キャリッジ101は、モータ105からの動力は、減速ギア106及び動力伝達ベルト107を介して、キャリッジ101に伝わる。動力伝達ベルト107は、キャリッジ101の主走査方向における端部(片側)に結合されている。よって、このようなキャリッジ101の駆動方式を、片軸駆動と呼ぶことにする。
このキャリッジ101の移動経路の途中には、キャリッジがホームポジション(HPS)に位置していることを検出するためのHPSフラグ108が設けられている。HPSフラグ108は、センサの一種である。
上部筐体121には、白色基準板109と、流し読み部分110と、圧板読み部分111とを備えている。白色基準板109は、原稿照明用の光源についてシェーディング補正を行う際に、キャリッジ101に設けられたイメージセンサによって読み取られる。流し読み部分110は、透光性を有した部材によって構成されている。流し読みとは、流し読み部分110の下に固定されたキャリッジ101によって、一定速度で移動する原稿から画像を読み取る方式である。圧板読み部分111も透光性を有した部材によって構成されており、原稿台とかプラテンと呼ばれることもある。圧板読みとは、圧板読み部分111に載置された原稿を圧板によって固定し、一定速度で移動するキャリッジ101によって原稿から画像を読み取る方式である。なお、白色基準板109と、流し読み部分110との間には、原稿を読み取る際に、イメージセンサにより読み取られる基準パターン150が設けられている。この基準パターン150の読み取り結果に基づいてイメージセンサ(すなわち画像)の傾きが補正される。
ところで、高精度に画像を読み取るためには、キャリッジ101の長手方向は、主走査方向に対して平行で、かつ、副走査方向に対して直角に保持されながら、一定の速度でキャリッジ101が駆動(以下安定駆動という)されなければならない。安定駆動が実現されないと、たとえイメージセンサが高精度の読み取り能力を有していても、品質の低い画像が生成されてしまう。
図2は、キャリッジのシャフトと軸受との拡大図である。枠112は、軸受103とシャフト102との間のクリアランスが小さい例を示している。枠113は、軸受103とシャフト102との間のクリアランスが大きい例を示している。このクリアランスが小さければ、キャリッジ101の長手方向は、副走査方向に対して直角に維持されるが、摺動性は低減してしまう。一方で、クリアランスを大きくすれば、摺動性が確保される。しかし、片軸駆動方式では、キャリッジ101の長手方向を副走査方向に対して直角に維持しにくくなる。
図3は、原稿と読み取られた画像との関係を示した図である。原稿114は原稿台の上に正しく載置されるものとする。しかし、キャリッジ101の長手方向が副走査方向に対して直角でなければ、原稿から読み取られた画像115は歪んでしまう。
図4は、本実施形態に係る傾き補正方法の原理を説明するための図である。図の左側には、往路においてキャリッジ101が傾く様子が示されている。図の右側には、復路においてキャリッジ101が傾く様子が示されている。ここで、重要なのは、基準パターン150に対する往路での傾きθ1と復路での傾きθ2とは等しいことである。ただし、基準パターン150は、主走査方向に平行でかつ副走査方向に直角に設けられているものとする。
図5は、原稿から画像を読み取る際のキャリッジの往復運動を説明するための図である。ここでは、便宜上、4つの移動過程が存在するものとする。また、通常、キャリッジ101は、白色基準板109の直下(読み取り位置)に待機しているものとする。なお、基準パターン150は、白色基準板109の読み取り位置から助走開始位置までの間に配置されているものとする。
図5において、助走開始位置は、白色基準板の読み取り位置(待機位置)よりも後方に位置している。原稿の読み取り終了位置は、白色基準板の読み取り位置よりも前方に位置している。ここでは、白色基準板の読み取り位置(待機位置)から右側を前方と称し、白色基準板の読み取り位置(待機位置)から左側を後方と称している。このような呼称は、原稿から画像を読み取る際にキャリッジ101が左から右へ移動することを基準として定めたにすぎない。
第1過程501において、キャリッジ101は、白色基準板109の読み取り位置から助走開始位置へ移動する。キャリッジ101が一定の速度に達するには、ある程度の助走距離が必要となる。そのため、キャリッジ101は、一度、助走位置までバックする。ここでは、第1過程501が往路に相当し、基準パターン150の第1回目の読み取りが実行される。
第2過程502において、キャリッジ101は、助走開始位置から原稿の読み取り終了位置まで移動する。圧板読み部分111をキャリッジ101が通過する際に、イメージセンサは、圧板読み部分111に載置されている原稿から画像を読み取る。なお、ここでは、第2過程502が復路に相当し、基準パターン150の第2回目の読み取りが実行される。
基準パターン150の第1回目の読み取り結果と、第2回目の読み取り結果とから、キャリッジの傾きを検出し、読み取られた画像の傾きを補正する。なお、基準パターン150が主走査方向に平行でかつ副走査方向に略直角に設けられていれば、基準パターン150の読み取り結果はいずれか1つのみでもよい。これは、θ1=θ2となるからである。
第3過程503において、キャリッジ101は、読み取り終了位置からHPSフラグ108の検出位置まで移動する。すなわち、HPSフラグ108がキャリッジ101を検出すると、モータ105は駆動を停止する。
第4過程504において、キャリッジ101は、白色基準板109の読み取り位置(待機位置)まで移動する。
図6は、実施形態に係る画像読み取り装置の制御機構の構成図である。CPU601は、画像読み取り装置100を統括的に制御する制御ユニットである。モータドライバ604は、CPU601からの制御信号にしたがってモータ105を駆動する。これにより、キャリッジ101が移動する。このように、モータドライバ604やモータ105は、白色基準板の読み取り位置から所定の助走開始位置まで移動させる駆動手段の一例である。また、モータドライバ604やモータ105は、助走開始位置から原稿の読み取り終了位置まで移動させ、読み取り終了位置から白色基準板の読み取り位置まで移動させるよう駆動する駆動手段の一例でもある。
キャリッジ101に搭載されたイメージセンサ(CCD605)により読み取られた画像データは、AD変換器606によってアナログ/デジタル変換されて画像処理用のASIC603に引き渡される。ASIC603は、内部のRAM602を使用して画像処理を行う。なお、原稿を照明するための光源607はキャリッジ101に搭載されているものとする。
図7は、実施形態に係る傾き補正処理を含む画像読み取り処理を示したフローチャートである。
ステップS701で、CPU601は、シェーディング補正を実行すべく、光源607を点灯させ、CCD605により白色基準板109を読み取らせ、読み取り結果をASIC603により処理させる。ASIC603は、白色基準板109の読み取り結果に基づいてシェーディング補正を実行する。なお、シェーディング補正の際に、キャリッジ101は、白色基準板109の読み取り位置(待機位置)に停止しているものとする。ASIC603は、シェーディング補正が終了したことを示す信号をCPU601に送信する。
ステップS702で、CPU601は、キャリッジ101を助走開始位置へ移動させるよう、モータドライバ604に指示する。モータドライバ604は、逆方向への回転を開始する。これにより、キャリッジ101は、往路の移動を開始する。
ステップS703で、CPU601は、CCD605に画像の読み取りを開始させる。すなわち、往路において、基準パターン150の画像が読み取られることになる。
ステップS704で、CPU601は、キャリッジ101が助走開始位置に到達したか否かを判定する。たとえば、CPU601は、キャリッジ101が待機位置から助走開始位置まで移動するのに要する所定時間(モータの駆動ステップ数)が経過したか否かを判定する。キャリッジ101が助走開始位置に到達していなければ、ステップS703に戻り、CPU601は、キャリッジ101の移動と基準パターン150の読み取りとを継続させる。キャリッジ101が助走開始位置に到達すると、ステップS705に進む。
ステップS705で、CPU601は、モータ105の駆動を停止するようモータドライバ604に指示する。これにより、キャリッジ101の移動が終了する。
ステップS706で、CPU601は、往路画像データの読み取りを終了する。すなわち、CPU601は、読み取り終了信号をASIC603に出力する。
ステップS707で、ASIC603は、読み取った画像データ(往路画像)をRAM602に格納する。
ステップS708で、CPU601は、キャリッジ101を助走開始位置から助走させるよう、モータドライバ604に指示する。モータドライバ604は、正方向への回転を開始する。これにより、キャリッジ101は、復路の移動を開始する。
ステップS709で、CPU601は、CCD605に画像の読み取りを開始させる。すなわち、復路において、基準パターン150の画像が再度読み取られることになる。
ステップS710で、CPU601は、キャリッジ101が原稿の読み取り位置に到達したか否かを判定する。たとえば、CPU601は、キャリッジ101が助走開始位置から原稿の読み取り位置まで移動するのに要する所定時間(モータの駆動ステップ数)が経過したか否かを判定する。キャリッジ101が原稿の読み取り位置に到達していなければ、ステップS709に戻る。すなわち、CPU601は、キャリッジ101の移動と基準パターン150の読み取りとを継続させる。キャリッジ101が原稿の読み取り位置に到達すると、ステップS711に進む。
ステップS711で、CPU601は、復路画像データの読み取りを終了する。すなわち、CPU601は、読み取り終了信号をASIC603に出力する。ASIC603は、読み取った画像データ(復路画像)をRAM602に格納する。
ステップS712で、CPU601は、ASIC603に往路画像と復路画像とを比較するよう指示する。ASIC603は、往路画像と復路画像とを比較する。
ステップS713で、ASIC603は、比較結果からキャリッジ101の傾き量を算出し、傾き量の補正テーブルを作成する。よって、ASIC603は、基準パターンの読み取り結果に基づいて読み取り手段の傾きを検出する検出手段の一例である。また、ASIC603は、少なくとも往路または復路において取得された基準パターンの読み取り結果に基づいて傾きを算出する算出手段の一例である。また、ASIC603は、往路において取得された基準パターンの読み取り結果と、復路において取得された基準パターンの読み取り結果とに基づいて傾きを算出する算出手段の一例である。
ステップS714で、CPU601は、CCD605及びASIC603に原稿から画像の読み取りを開始させ、キャリッジ101が原稿端まで到達すると読み取りを終了させる。
ステップS715で、ASIC603は、一般的な画像処理に加え、補正テーブルに基づいて傾きの補正処理を実行する。このように、ASIC603は、読み取り手段により読み取られた原稿の画像を、検出手段により検出された傾きに応じて補正する傾き補正手段の一例である。
ステップS716で、CPU601は、キャリッジ101を原稿読み取り終了位置からホームポジションまで移動させ、さらに、ホームポジションから待機域まで移動させるよう、モータドライバ604に指示する。モータドライバ604は、逆方向への回転を開始し、HPSフラグ108がキャリッジ101を検出すると、正方向への回転を開始する。これにより、キャリッジ101は、待機位置に復帰する。
図8は、キャリッジの傾きが往路と復路で等しいときに正しく傾き量を検出できることを示す概念図である。原稿701は、読み取り対象の原稿を示している。往路における傾きと復路における傾きとが原稿701に対して等しくなるように配置されたキャリッジ101で原稿701を読み取るものとする。枠702内には、往路画像の例と復路画像の例とが示されている。このように、往路画像と復路画像は、それぞれ原稿701に対して等量だけ傾いている。ただし、往路画像と復路画像は、それぞれ傾きの方向が反対になっている。よって、往路画像から検出された傾きθ1と復路画像から検出された傾きθ2とを平均するか、θ1とθ2との和を検出し、この和を1/2とすれば、正しい傾きが得られる。この方法は、キャリッジ101の長手方向と基準パターン150とが平行でなくても、傾きを正しく検出できる利点がある。
往路と復路とで基準パターン150に対して異なる角度で進入するキャリッジ101で原稿701から読み取ると、枠703内に示したような画像が得られる。この場合は、画像の歪み方が往路と復路とでは異なることになる。これは、θ1とθ2とが異なるからである。
図9は、実施形態に係る傾き補正方法の具体例を示した図である。ここでは、往路画像に含まれている特定画素から復路画像に含まれている、特定画素に対応する画素までの距離の半分を傾きとして算出するものとする。なお、特定画素と、これに対応する画素とは同一の行に属しているものとする。画像は、副走査方向と主走査方向とに並んだ複数の画素(ドット、ピクセル)のデータからなるものとする。すなわち、画像のデータを構成する複数の画素は、マトリクス(行列)状に配置されている。
なお、一例として、キャリッジ101は主走査方向に対して45°傾いているものとする。また、基準パターン150は、主走査方向と平行に取り付けられているものとする。基準パターン150を、主走査方向(CCD605の1ライン方向)と平行に引かれた線とする。読み取られた画像のデータは、時間tと主走査方向のデータaとによるマトリクスとなっている。各画素の座標は、時間t(何列目か)と主走査位置(何行目か)aとによって表現される。
キャリッジ101は、片軸駆動が原因で傾いている。そのため、基準パターン150は、往路画像901と復路画像903のマトリクス内で斜めの画像となっている。画素902は、基準パターン150を示すドットである。傾きの補正量は次のようにして決定される。
ASIC603は、往路画像901のうち、主走査方向の任意の点(例:画素902)を基準位置に決定する。次に、ASIC603は、復路画像903の時間軸のみを反転させる。さらに、ASIC603は、時間軸を反転させた復路画像903のマトリクスを往路画像901のマトリクスと重ね合わせる。すなわち、往路画像901の画素902に対して復路画像903における対応する画素(基準パターン150を表す画素)が一致するようにする。ASIC603は、往路画像901のマトリクスと復路画像903のマトリクスとを比較し、各行における基準パターン150を表す特定画素間の距離(ずれ量xt)をRAM602に記憶する。たとえば、行1aでは、xt=8tである。ASIC603は、各行のずれ量xtを2で除算する。すなわち、ASIC603は、ずれ量xtの半分を傾きとして算出する。さらに、ASIC603は、この傾きを補正するための補正量(符号を反転した傾き)を算出し、補正テーブルに格納する。このように、ASIC603は、往路画像に含まれている特定画素から復路画像に含まれている、特定画素に対応する画素までの距離の半分を傾きとして算出する。
原稿の画像は、復路画像903と同様の方向に傾くため、補正量の分だけ画素の位置をずらすことになる。たとえば、復路画像903の行1aでは、列8tに黒色の画素が存在するため、当該行1aの各画素を、算出された補正量4tだけそれぞれ右方向にずらせばよい。
図10は、実施形態に係る傾き補正方法の具体例を示した図である。ここでは、キャリッジ101が主走査方向に対して45°傾いているものとする。また、基準パターン150は主走査方向と平行に取り付けられているものとする。基準パターン150は主走査方向と平行に取り付けられていれば、往路画像901のみで正しい補正テーブル1000を作成できる。
図11は、実施形態に係る傾き補正方法の具体例を示した図である。ここでは、キャリッジ101が主走査方向に45°傾き、基準パターン150も主走査方向に45°傾いているものとする。
この場合、往路画像のみを用いて補正テーブルを作成すると、誤った補正テーブルが作成されてしまう。すなわち、キャリッジ101が原稿に対して傾いているにもかかわらず、補正量がゼロとなってしまっている。これは、基準パターン150が主走査方向と平行に取り付けられているという大前提が崩壊しているからである。
図12は、実施形態に係る傾き補正方法の具体例を示した図である。ここでも、キャリッジ101が主走査方向に45°傾き、基準パターン150も主走査方向に45°傾いているものとする。
往路画像901と復路画像903とを用いて傾きの補正量を算出すれば、基準パターン150が主走査方向と平行でなくても、正しい補正テーブル1200が得られることがわかる。
本実施形態によれば、基準パターン150の読み取り結果に基づいてキャリッジ101の傾きを検出し、検出した傾きに応じて原稿の画像を補正する。よって、比較的に簡単な方法によって、光学調整への依存度を低下させることでき、かつ、初期においてキャリッジが傾いていたとしても傾きを補正することが可能となる。また、本発明であれば、構成部品の磨耗や劣化などの経時変化に起因した傾きも補正することができる。
基準パターン150は、白色基準板109の読み取り位置から助走開始位置までの間に配置されているため、原稿の読み取りを行う一連の動作の一部として容易に実装することが可能となる。
また、ASIC603は、少なくとも往路または復路において取得された基準パターン150の読み取り結果(往路画像)に基づいて傾きを算出することができる。基準パターン150が主走査方向と平行であれば、往路画像または復路画像のいずれか一方のみで画像の傾きを補正できる。
ただし、基準パターン150が主走査方向と平行でなければ、往路において取得された基準パターンの読み取り結果と、復路において取得された基準パターンの読み取り結果とに基づいて傾きを算出して画像の傾きを補正することが望ましい。基準パターン150が主走査方向と平行でなければ、往路画像または復路画像のいずれか一方のみでは、画像の傾きを正しく決定できないからである。
具体的な傾きの算出方法としては、往路画像における基準パターンのエッジから復路画像における基準パターンのエッジまでの距離の半分を傾きとして算出すればよい。このように、比較的に簡単な処理によって、傾きを算出することができる。
上述の実施形態では、基準パターン150は白色基準板109とは分離されて筐体に設けられていた。しかし、基準パターン150を白色基準板109に設けてもよい。とりわけ、基準パターン150が細い線であれば、白色基準板109に設けられていたとしてもシェーディング補正に与える影響は無視できる程度であろう。その一方で、基準パターン150を白色基準板109に設ければ、スペース効率の点で有効でもある。
基準パターン150は、たとえば、太さが一定の線や矩形など、傾きを測定できるような図形であればどのような図形であってもよい。
実施形態に係る画像読み取り装置の分解図である。 キャリッジのシャフトと軸受との拡大図である。 原稿と読み取られた画像との関係を示した図である。 本実施形態に係る傾き補正方法の原理を説明するための図である。 原稿から画像を読み取る際のキャリッジの往復運動を説明するための図である。 実施形態に係る画像読み取り装置の制御機構の構成図である。 実施形態に係る傾き補正処理を含む画像読み取り処理を示したフローチャートである。 キャリッジの傾きが往路と復路で等しいときに正しく傾き量を検出できることを示す概念図である。 実施形態に係る傾き補正方法の具体例を示した図である。 実施形態に係る傾き補正方法の具体例を示した図である。 実施形態に係る傾き補正方法の具体例を示した図である。 実施形態に係る傾き補正方法の具体例を示した図である。

Claims (2)

  1. 画像読み取り装置であって、
    筐体と、
    原稿が載置される原稿台と、
    前記原稿を照明する光源と、
    前記筐体の内部を第1の方向および該第1の方向と反対である第2の方向に移動する読み取り手段と、
    前記光源についてシェーディング補正を行うために前記読み取り手段によって読み取られる白色基準板と、
    前記第1の方向において該白色基準板の読み取り位置よりも遠方に位置している助走開始位置まで該読み取り手段を該第1の方向に移動させ、次に、該助走開始位置から前記第2の方向において該白色基準板の読み取り位置よりも遠方に位置している前記原稿の読み取り終了位置まで該読み取り手段を該第2の方向に移動させる手段と、
    前記白色基準板の読み取り位置と前記助走開始位置との間に配置された基準パターンと、
    前記読み取り手段が前記第1の方向に移動する際に前記基準パターンを読み取った結果と、前記読み取り手段が前記第2の方向に移動する際に前記基準パターンを再度読み取った結果とから前記読み取り手段の傾きを検出する検出手段と、
    前記読み取り手段により読み取られた原稿の画像データに対して、前記検出手段により検出された前記傾きに応じた傾き補正を行う傾き補正手段と
    を含むことを特徴とする画像読み取り装置。
  2. 前記検出手段は、
    前記第1の方向へ移動する際に前記基準パターンを読み取った結果に含まれている特定画素から、前記第2の方向へ移動する際に前記基準パターンを再度読み取った結果に含まれている該特定画素に対応する画素までの距離の半分を前記傾き補正の補正量とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像読み取り装置。
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