JP2010080608A - 六方晶フェライト磁性粉末の製造方法ならびに磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

六方晶フェライト磁性粉末の製造方法ならびに磁気記録媒体およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010080608A
JP2010080608A JP2008245874A JP2008245874A JP2010080608A JP 2010080608 A JP2010080608 A JP 2010080608A JP 2008245874 A JP2008245874 A JP 2008245874A JP 2008245874 A JP2008245874 A JP 2008245874A JP 2010080608 A JP2010080608 A JP 2010080608A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hexagonal ferrite
magnetic powder
ferrite magnetic
magnetic
powder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2008245874A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Tada
稔生 多田
Nobuo Yamazaki
信夫 山崎
Katsuhiko Meguro
克彦 目黒
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2008245874A priority Critical patent/JP2010080608A/ja
Publication of JP2010080608A publication Critical patent/JP2010080608A/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】高密度記録において高S/Nを達成可能な六方晶フェライト磁性粉末および上記六方晶フェライト磁性粉末を用いた高密度記録に適した磁気記録媒体の提供。
【解決手段】六方晶フェライト形成成分および30質量%以上のガラス形成成分を含む原料混合物を溶融し溶融物を得ること、上記溶融物を急冷し非晶質体を得ること、上記非晶質体を加熱処理し六方晶フェライト磁性粒子を析出させること、上記加熱処理により得られた物質を酸溶液中で湿式粉砕すること、ならびに、上記湿式粉砕物を水洗すること、を含む六方晶フェライト磁性粉末の製造方法。比表面積が120m2/g以下の六方晶フェライト磁性粉末を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、六方晶フェライト磁性粉末の製造方法に関するものであり、より詳しくは、薄層磁性層を有する磁気記録媒体の磁性粉末として好適な六方晶フェライト磁性粉末の製造方法に関するものである。
更に本発明は、上記製造方法によって得られた六方晶フェライト磁性粉末を用いた磁気記録媒体およびその製造方法に関する。
従来、磁気記録媒体の磁性層には強磁性金属粉末が主に用いられており、高密度記録のために強磁性金属粉末の微粒子化、高保磁力化が実施されてきた。しかし今後さらに高密度記録を達成するには強磁性金属粉末の改良には限界が見え始めている。これに対し、六方晶フェライトは、保磁力が十分に大きく、この保磁力の元となる磁気異方性が結晶構造に由来するため、微粒子化しても高保磁力を維持できるので、高密度磁気記録媒体用の磁性粉末として好適である。
六方晶フェライトの製法としては、ガラス結晶化法、水熱合成法、共沈法などが知られているが、特にガラス結晶化法は、ガラス中で六方晶フェライトを結晶化させるために、微粒子化しやすく、シャープな粒度分布を示す粉末を得ることができ、分散性に優れる製法である。
ガラス結晶化法では、以下のような工程で六方晶フェライトが合成される。六方晶フェライトの構成元素を含む原料成分(保磁力などの磁気特性の調整にCoなどの置換元素を添加しても構わない)とガラス形成成分とを混合して加熱溶融し、得られた溶融物を急冷して非晶質体を作製する。次いでこの非晶質体に熱処理(結晶化工程)を施してガラス中で六方晶フェライトを析出させた後、酸溶液中で洗浄処理を施すことによりガラス成分を除去し、所望の六方晶フェライト磁性粉末を得ることができる(例えば特許文献1および2参照)。
特開2006−306725号公報 特開平4−332102号公報
近年、更なる高密度記録化が進行している。かかる状況下では、特許文献1および2に記載の方法をはじめとする従来のガラス結晶化法では、目標とされる記録密度領域において高S/Nを達成可能な六方晶フェライト磁性粉末を得ることは困難になってきている。
そこで本発明の目的は、高密度記録において高S/Nを達成可能な六方晶フェライト磁性粉末および上記六方晶フェライト磁性粉末を用いた高密度記録に適した磁気記録媒体を提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成するために検討を重ねた結果、結晶化工程後の洗浄を酸溶液中での湿式粉砕により行うことによって、高密度記録領域において高S/Nを達成可能な六方晶フェライト磁性粉末が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、上記目的は、下記手段により達成された。
[1]六方晶フェライト形成成分および30質量%以上のガラス形成成分を含む原料混合物を溶融し溶融物を得ること、
上記溶融物を急冷し非晶質体を得ること、
上記非晶質体を加熱処理し六方晶フェライト磁性粒子を析出させること、
上記加熱処理により得られた物質を酸溶液中で湿式粉砕すること、ならびに、
上記湿式粉砕物を水洗すること、
を含む六方晶フェライト磁性粉末の製造方法であって、比表面積が120m2/g以下の六方晶フェライト磁性粉末を製造する、前記製造方法。
[2]前記原料混合物は50質量%以下のガラス形成成分を含む[1]に記載の六方晶フェライト磁性粉末の製造方法。
[3]比表面積が65m2/g以上の六方晶フェライト磁性粉末を製造する[1]または[2]に記載の六方晶フェライト磁性粉末の製造方法。
[4]前記酸溶液は酢酸水溶液である[1]〜[3]のいずれかに記載の六方晶フェライト磁性粉末の製造方法。
[5]前記六方晶フェライト磁性粉末は、バリウムフェライト磁性粉末である[1]〜[4]のいずれかに記載の六方晶フェライト磁性粉末の製造方法。
[6]非磁性支持体上に、[1]〜[5]のいずれかに記載の方法により製造された六方晶フェライト磁性粉末と結合剤とを含む磁性層を有する磁気記録媒体。
[7]前記磁性層の厚さは80nm以下である[6]に記載の磁気記録媒体。
[8][1]〜[5]のいずれかに記載の方法により六方晶フェライト磁性粉末を得ること、および、得られた六方晶フェライト磁性粉末を用いて磁性層を形成すること、を含む磁気記録媒体の製造方法。
[9]前記磁性層の厚さは80nm以下である[8]に記載の磁気記録媒体の製造方法。
本発明によれば、超高密度記録が可能な磁気記録媒体を提供することができる。
[六方晶フェライト磁性粉末の製造方法]
本発明の六方晶フェライト磁性粉末の製造方法は、ガラス結晶化法により比表面積120m2/g以下の六方晶フェライト磁性粉末を製造するものであり、以下の工程を含む。
(1)六方晶フェライト形成成分および30質量%以下のガラス形成成分を含む原料混合物を溶融し溶融物を得ること、
(2)上記溶融物を急冷し非晶質体を得ること、
(3)上記非晶質体を加熱処理し六方晶フェライト磁性粒子を析出させること、
(4)上記加熱処理により得られた物質を酸溶液中で湿式粉砕すること、ならびに
(5)上記湿式粉砕物を水洗すること。
本発明の六方晶フェライト磁性粉末の製造方法は、従来酸溶液中での加熱処理により行われていたガラス成分の除去のための洗浄を、酸溶液中での湿式粉砕により行うことを特徴とする。本発明者らは、上記処理を経て得られた六方晶フェライト磁性粉末を用いた磁気記録媒体が、優れたSNRを示すことを新たに見出した。なぜ本発明により作製した六方晶フェライト磁性粉末を用いた磁気記録媒体の電磁変換特性が優れるのかは必ずしも明らかではないが、その理由について本発明者らは以下のように推測している。
例えば特許文献1には、熱処理後のガラス母相から六方晶フェライトを分離抽出するための洗浄工程を行う際、洗浄前に粉砕を施し表面積を大きくすることにより洗浄効率が上がると記載されている。これは表面積が大きくなるほどガラス成分と洗浄用溶媒との接触面積が大きくなりガラス成分を除去することが容易になるためである。一方、特許文献2には、湿式粉砕後に粉砕物に酸処理を施すことが記載されている。しかし、通常の湿式粉砕は水を用いて行われるが、結晶化ガラスの湿式粉砕処理工程で水を用いると、結晶化ガラス中のBaOが水と一部反応し、Ba(OH)2となり溶液がアルカリ性となる。ガラス形成成分であるB2O3がアルカリと反応することで、例えばB2BaO4のような不溶性の塩を形成し、これが酸処理後も除去されず最終生成物である磁性粉末中に異物として残留すると考えられる。水中での湿式粉砕後に酸溶液中で加熱処理を施し作製した六方晶フェライトを透過型電子顕微鏡で観察すると粗大な異物が確認されることからも、上記異物の残留が伺える。これに対し上記処理に代えて酸溶液中での湿式粉砕を行い得られた六方晶フェライト磁性粉末を透過型電子顕微鏡で観察すると、粗大な異物は明らかに減少していた。そして、上記粗大異物が少ない六方晶フェライト磁性粉末を用いた磁気記録媒体は、ノイズが少なく高SNRを達成できたことから、粗大異物がノイズ増大の原因となりSNR低下を引き起こしているものと推察される。即ち、本発明によれば、酸溶液中での湿式粉砕により、磁気記録媒体においてノイズ増大の原因となる異物発生を抑えることができる。更に上記湿式粉砕によれば、ガラス成分を高度に除去することが可能である。これにより本発明により、高密度記録領域においても高SNRを達成可能な六方晶フェライト磁性粉末を提供できるものと考えられる。
以下、本発明の六方晶フェライト磁性粉末の製造方法について、更に詳細に説明する。
原料混合物
本発明において使用される原料混合物は、ガラス形成成分および六方晶フェライト形成成分を含む。ガラス形成成分とは、ガラス転移現象を示し非晶質化(ガラス化)し得る成分であり、通常のガラス結晶化法ではB23成分が使用される。本発明でもガラス形成成分としてB23成分を含む原料混合物を使用することができる。
ガラス結晶化法において原料混合物に含まれる各成分は、酸化物として、または溶融等の工程において酸化物に変わり得る各種の塩として存在する。本発明において「B23成分」とは、B23自体および工程中にB23に変わり得るH3BO3等の各種の塩を含むものとする。他の成分についても同様である。
更なる高記録密度化のためにガラス結晶化法による六方晶フェライトの微粒子化を進めると、ガラス成分の洗浄は一層困難となる。これは、ガラス結晶化法により合成される六方晶フェライト磁性粉末は生成する粒子サイズが微粒子になるにつれて、粒子の比表面積が大きくなるため、磁性体表面とガラス成分の接触面積が大きくなり、磁性体表面からガラス成分を除去することが困難となるからである。特に、非晶質体中に含まれるガラス成分の割合が小さければ小さいほど結晶化ガラス単位重量あたりの六方晶フェライト磁性粒子表面積が増大することから、六方晶フェライト磁性粉末からガラス成分を除去することはきわめて困難となる。これに対し、本発明によれば原料混合物中のガラス形成成分が少なく結晶化ガラス単位重量あたりの六方晶フェライト磁性粒子表面積が大きく従来の方法ではガラス成分の除去がきわめて困難な場合であっても、ガラス成分を高度に除去することができる。
ガラス形成成分の割合が少ないほど、六方晶フェライト磁性粉末の収量は増加するので、工業的な観点から、上記原料混合物中のガラス形成成分の割合は50質量%以下とすることが好ましい。本発明によれば、ガラス形成成分の割合が50質量%以下であっても、ガラス成分を高度に除去することができる。但し、原料混合物中のガラス形成成分が30質量%未満では、六方晶フェライト結晶が析出しやすくなる(特開平2−288206号公報参照)。ここで析出するフェライトは粒子サイズが大きな粗大粒子となるため、結果的に粒径が大きく粒度分布が広い六方晶フェライト磁性粉末が形成されてしまう。このような六方晶フェライト磁性粉末を用いた磁気記録媒体は、ノイズが増大しSNRが低下するので適さない。従って、本発明において使用する原料混合物は、ガラス形成成分を30質量%以上含有するものとする。原料混合物中のガラス形成成分の含有量は、より好ましくは40〜50質量%の範囲である。
前記原料混合物に含まれる六方晶フェライト形成成分としては、六方晶フェライト磁性粉末の構成成分となる成分であって、Fe23、BaO、SrO、PbO等の金属酸化物が挙げられる。例えば、六方晶フェライト形成成分の主成分としてBaOを使用することによりバリウムフェライト磁性粉末を得ることができる。良好な磁気特性を有する六方晶フェライト磁性粉末を得るためには、原料混合物中のBaO成分の含有量は29〜36モル%であることが好ましく、Fe23成分の含有量は33〜50モル%であることが好ましく、原料混合物中の全六方晶フェライト形成成分量は47〜67質量%とすることが好ましい。
六方晶フェライト磁性粉末として、保磁力調整のためFeの一部が他の金属元素によって置換されたものを得ることもできる。置換元素としては、Co−Zn−Nb、Co−Ti、CO−Ti−Sn、Co−Sn−Nb、Co−Zn−Sn−Nb、Co−Zn−Zr−Nb、Co−Zn−Mn−Nb等が挙げられる。このような六方晶フェライト磁性粉末を得るためには、六方晶フェライト形成成分として、保磁力調整のための成分を併用すればよい。保磁力調整成分としては、CoO、NiO、ZnO等の2価金属の酸化物成分、TiO2、ZrO2、SnO2、Nb2O5等の4価および5価金属の酸化物成分が挙げられる。上記保磁力調整成分を使用する場合、その含有量は所望の保磁力等にあわせて、適宜決定すればよい。
上記原料混合物は、各成分を秤量および混合して得ることができる。
原料混合物の溶融、溶融物の非晶質化
本発明では、前記原料混合物を溶融し溶融物を得る。溶融温度は、例えば1000〜1400℃であり、好ましくは1300〜1400℃である。溶融時間は、原料混合物が十分溶融するように適宜設定すればよい。
次いで、得られた溶融物を急冷することにより非晶質体を得る。上記急却は、ガラス結晶化法で非晶質体を得るために通常行われる急冷工程と同様に実施することができ、例えば高速回転させた水冷双ローラー上に溶融物を注いで圧延急冷する方法等の公知の方法で行うことができる。
非晶質体の加熱処理
上記急冷後、得られた非晶質体を加熱処理する。この工程により、六方晶フェライト粒子を結晶化させガラス相中に析出させることができる。
比表面積が大きくなるほど磁性体表面とガラス成分との接触面積が大きくなりガラス成分の除去が容易になる。本発明によれば酸溶液中での湿式粉砕により、磁性体表面とガラス成分の接触面積を大きくすることができ、これによりガラス成分を高度に除去することができる。本発明によれば、従来の方法ではガラス成分を高度に除去することが困難であった微粒子の六方晶フェライト、例えば比表面積65m2/g以上の六方晶フェライト磁性粉末において、ガラス成分を低減することが可能である。但し、六方晶フェライト磁性粉末の比表面積がきわめて大きいと、本発明をもってしてもガラス成分を十分除去することは困難であるため、本発明により製造される六方晶フェライト磁性粉末の比表面積は120m2/g以下とする。上記比表面積のより一層好ましい範囲は、70〜120m2/gであり、さらに好ましい範囲は75〜110m2/gである。上記比表面積は、BET法による比表面積をいうものとする。
六方晶フェライト磁性粉末の比表面積は、上記非晶質体を加熱処理する際の加熱温度および加熱時間により制御可能であり、本発明では目的粒子サイズにより適切な加熱温度および加熱時間を選択することが好ましい。上記加熱処理は、急冷により得られた固化物を、例えば550〜700℃の加熱温度域まで加熱し該温度域に所定時間保持することにより行うことができる。加熱温度域までの昇温速度は、例えば2〜50℃/分程度が好適であり、加熱温度域での保持時間は、例えば2〜12時間であり、好ましくは3〜6時間である。
酸溶液中での湿式粉砕
本発明では、上記加熱処理により六方晶フェライト磁性粉末を析出させた物質を、酸溶液中で湿式粉砕する。湿式粉砕の作業性を高めるため湿式粉砕前に乾式で粗粉砕することが好ましい。酸溶液としては、酢酸水溶液または硝酸水溶液が好適であり、酢酸水溶液がより好ましい。酸溶液の濃度はガラス成分量等に応じて適宜設定すればよいが、酸溶液の濃度は、理論的にガラス成分と完全に反応した後の酸濃度が0.3〜2.0質量%となるように調製することが好ましい。
湿式粉砕は、加熱処理後の非晶質体を上記酸溶液中に懸濁させスラリーとした後、このスラリーを湿式粉砕機に導入して行うことができる。スラリー中の上記非晶質体の濃度は、20〜40質量%とすることが好ましい。
湿式粉砕後のスラリーはガラス形成成分の除去率を更に高めるため、湿式粉砕後、熱処理することが好ましい。熱処理温度は80〜98℃とすることが好ましい。
上記湿式粉砕により、磁気記録媒体に適用した際に高S/Nを達成可能な六方晶フェライト磁性粉末を得ることができる。これは前述の通り、ガラス成分が高度に除去され、かつガラス成分に由来する異物の少ない六方晶フェライト磁性粉末が得られることに起因すると考えられる。
湿式粉砕後の水洗
上記湿式粉砕後、湿式粉砕物を水洗する。これによりガラス形成成分を除去することができる。水洗は、ガラス結晶化法において通常行われる方法によって行うことができる。その後、必要に応じて乾燥等の後処理を施すことにより、磁気記録媒体に適用可能な六方晶フェライト磁性粉末を得ることができる。
[磁気記録媒体およびその製造方法]
本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上に本発明の製造方法により製造された六方晶フェライト磁性粉末と結合剤を含む磁性層を有するものである。
本発明の磁気記録媒体の製造方法は、本発明の製造方法により六方晶フェライト磁性粉末を得ること、および、得られた六方晶フェライト磁性粉末を用いて磁性層を形成すること、を含む。
以下、本発明の磁気記録媒体および本発明の磁気記録媒体の製造方法について、更に詳細に説明する。
磁性層
磁性層に使用される六方晶フェライト磁性粉末の製造方法の詳細は、前述の通りである。磁性層に使用する六方晶フェライト磁性粉末の粒子サイズは六角板径で10nm以上50nm以下であることが好ましい。磁気抵抗ヘッドで再生する場合は、低ノイズにする必要があり、板径は40nm以下であることが好ましい。板径が上記範囲であれば、熱揺らぎがなく安定な磁化が望める。また、ノイズも低くなるため高密度磁気記録に適する。六方晶フェライト磁性粉末の比表面積については、前述の通りである。
保磁力Hc39.8kA/m以上398kA/m以下(500Oe以上5,000Oe以下)程度の六方晶フェライト磁性粉末は作製可能である。Hcは高い方が高密度記録に有利であるが、記録ヘッドの能力で制限される。通常63.7kA/m以上318.4kA/m以下(800Oe以上4,000Oe以下)程度であるが、好ましくは119.4kA/m(1,500Oe)以上278.6kA/m(3,500Oe)以下である。ヘッドの飽和磁化が1.4テスラを越える場合は、159.2kA/m(2,000Oe)以上にすることが好ましい。Hcは粒子サイズ(板径・板厚)、含有元素の種類と量、元素の置換サイト、粒子生成反応条件等により制御できる。飽和磁化σsは、好ましくは40A・m2/kg以上60A・m2/kg以下(40emu/g以上60emu/g以下)である。σsは高い方が好ましいが微粒子になるほど小さくなる傾向がある。σs改良のためマグネトプランバイトフェライトにスピネルフェライトを複合すること、含有元素の種類と添加量の選択等がよく知られている。またW型六方晶フェライトを用いることも可能である。
六方晶フェライト磁性粉末を分散する際に粒子表面を分散媒、ポリマーに合った物質で処理することも可能である。表面処理剤は無機化合物、有機化合物のいずれでもよい。主な化合物としてはSi、Al、P、等の酸化物または水酸化物、各種シランカップリング剤、各種チタンカップリング剤が代表例である。量は磁性体に対して、通常0.1質量%以上10%質量以下である。磁性体のpHは、通常4以上12以下程度であり、分散媒、ポリマーにより最適値があるが、媒体の化学的安定性、保存性から一般に6以上10以下程度が選択される。磁性体に含まれる水分は、分散媒、ポリマーにより最適値があるが通常0.01質量%以上2.0質量%以下が好ましい。
前記磁性層は、六方晶フェライト磁性粉末とともに結合剤を含む。磁性層に含まれる結合剤としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、スチレン、アクリロニトリル、メチルメタクリレートなどを共重合したアクリル系樹脂、ニトロセルロースなどのセルロース系樹脂、エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアルキラール樹脂などから単独または複数の樹脂を混合して用いることができる。これらの中で好ましいものはポリウレタン樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂である。これらの樹脂は、後述する非磁性層においても結合剤として使用することができる。また、上記樹脂とともにポリイソシアネート系硬化剤を使用することも可能である。
上記結合剤は強磁性粉末、非磁性粉体の分散性を向上させるため、これらの粉体表面に吸着する官能基(極性基)を持つことが好ましい。好ましい官能基としては−SO3M、−SO4M、−PO(OM)2、−OPO(OM)2、−COOM、=NSO3M、=NRSO3M、−NR12、−N+123-などがある。ここでMは水素またはNa、K等のアルカリ金属、Rはアルキレン基、R1、R2、R3はアルキル基またはヒドロキシアルキル基または水素、XはCl、Br等のハロゲンである。結合剤中の官能基の量は10μeq/g以上200μeq/g以下が好ましく、30μeq/g以上120μeq/g以下がさらに好ましい。この範囲内であれば、良好な分散性が得られるので好ましい。
結合剤の分子量は質量平均分子量で10,000以上200,000以下であることが好ましい。この範囲内にあれば、塗膜強度が十分であり、耐久性が良好であり、また分散性が向上するので好ましい。
非磁性層、磁性層には、非磁性粉末または強磁性粉末に対し、例えば5〜50質量%の範囲、好ましくは10〜30質量%の範囲で結合剤を用いることができる。
磁性層には、必要に応じて添加剤を加えることができる。添加剤としては、研磨剤、潤滑剤、分散剤・分散助剤、防黴剤、帯電防止剤、酸化防止剤、溶剤、カーボンブラックなどを挙げることができる。上記添加剤は、所望の性質に応じて市販品を適宜選択して使用することができる。
磁性層で使用可能なカーボンブラックとしては、ゴム用ファーネス、ゴム用サーマル、カラー用ブラック、アセチレンブラック等を挙げることができる。比表面積は5〜500m2/g、DBP吸油量は10〜400ml/100g、粒子径は5〜300nm、pHは2〜10、含水率は0.1〜10%、タップ密度は0.1〜1g/mlが好ましい。カーボンブラックを使用する場合、強磁性粉末の質量に対して0.1〜30質量%で用いることが好ましい。磁性層で使用できるカーボンブラックは、例えば「カーボンブラック便覧」カーボンブラック協会編、を参考にすることができる。それらは市販品として入手可能である。
本発明で使用されるこれらの添加剤は、磁性層、さらに後述する非磁性層でその種類、量を必要に応じて使い分けることができる。また本発明で用いられる添加剤のすべてまたはその一部は、磁性層または非磁性層用の塗布液の製造時のいずれの工程で添加してもよい。例えば、混練工程前に強磁性粉末と混合する場合、強磁性粉末と結合剤と溶剤による混練工程で添加する場合、分散工程で添加する場合、分散後に添加する場合、塗布直前に添加する場合などがある。
非磁性層
次に非磁性層に関する詳細な内容について説明する。本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体と磁性層との間に非磁性粉末と結合剤を含む非磁性層を有することができる。非磁性層に使用できる非磁性粉末は、無機物質でも有機物質でもよい。また、カーボンブラック等も使用できる。無機物質としては、例えば金属、金属酸化物、金属炭酸塩、金属硫酸塩、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物などが挙げられる。これらの非磁性粉末は、市販品として入手可能であり、公知の方法で製造することもできる。
具体的には二酸化チタン等のチタン酸化物、酸化セリウム、酸化スズ、酸化タングステン、ZnO、ZrO2、SiO2、Cr23、α化率90〜100%のα−アルミナ、β−アルミナ、γ−アルミナ、α−酸化鉄、ゲータイト、コランダム、窒化珪素、チタンカーバイト、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、2硫化モリブデン、酸化銅、MgCO3、CaCO3、BaCO3、SrCO3、BaSO4、炭化珪素、炭化チタンなどが単独または2種類以上を組み合わせて使用することができる。好ましいものは、α−酸化鉄、酸化チタンである。
非磁性粉末の形状は、針状、球状、多面体状、板状のいずれでもあってもよい。非磁性粉末の結晶子サイズは、4nm〜500nmが好ましく、40〜100nmがさらに好ましい。結晶子サイズが4nm〜500nmの範囲であれば、分散が困難になることもなく、また好適な表面粗さを有するため好ましい。これら非磁性粉末の平均粒径は、5nm〜500nmが好ましいが、必要に応じて平均粒径の異なる非磁性粉末を組み合わせたり、単独の非磁性粉末でも粒径分布を広くしたりして同様の効果をもたせることもできる。とりわけ好ましい非磁性粉末の平均粒径は、10〜200nmである。5nm〜500nmの範囲であれば、分散も良好で、かつ好適な表面粗さを有するため好ましい。
非磁性粉末の比表面積は、例えば1〜150m2/gであり、好ましくは20〜120m2/gであり、さらに好ましくは50〜100m2/gである。比表面積が1〜150m2/gの範囲内にあれば、好適な表面粗さを有し、かつ、適量の結合剤で分散できるため好ましい。ジブチルフタレート(DBP)を用いた吸油量は、例えば5〜100ml/100g、好ましくは10〜80ml/100g、さらに好ましくは20〜60ml/100gである。比重は、例えば1〜12、好ましくは3〜6である。タップ密度は、例えば0.05〜2g/ml、好ましくは0.2〜1.5g/mlである。タップ密度が0.05〜2g/mlの範囲であれば、飛散する粒子が少なく操作が容易であり、また装置にも固着しにくくなる傾向がある。非磁性粉末のpHは2〜11であることが好ましく、6〜9の間が特に好ましい。pHが2〜11の範囲にあれば、高温、高湿下または脂肪酸の遊離により摩擦係数が大きくなることを防ぐことができる。非磁性粉末の含水率は、例えば0.1〜5質量%、好ましくは0.2〜3質量%、さらに好ましくは0.3〜1.5質量%である。含水量が0.1〜5質量%の範囲であれば、分散も良好で、分散後の塗料粘度も安定するため好ましい。強熱減量は、20質量%以下であることが好ましく、強熱減量が小さいものが好ましい。
また、非磁性粉末が無機粉体である場合には、モース硬度は4〜10のものが好ましい。モース硬度が4〜10の範囲であれば耐久性を確保することができる。非磁性粉末のステアリン酸吸着量は、好ましくは1〜20μmol/m2であり、さらに好ましくは2〜15μmol/m2である。非磁性粉末の25℃での水への湿潤熱は、200〜600erg/cm2(200〜600mJ/m2)の範囲にあることが好ましい。また、この湿潤熱の範囲にある溶媒を使用することができる。100〜400℃での表面の水分子の量は1〜10個/100Åが適当である。水中での等電点のpHは、3〜9の間にあることが好ましい。これらの非磁性粉末の表面には表面処理が施されることによりAl23、SiO2、TiO2、ZrO2、SnO2、Sb23、ZnOが存在することが好ましい。特に分散性に好ましいのはAl23、SiO2、TiO2、ZrO2であるが、さらに好ましいのはAl23、SiO2、ZrO2である。これらは組み合わせて使用してもよいし、単独で用いることもできる。また、目的に応じて共沈させた表面処理層を用いてもよいし、先ずアルミナで処理した後にその表層をシリカで処理する方法、またはその逆の方法を採ることもできる。また、表面処理層は目的に応じて多孔質層にしても構わないが、均質で密である方が一般には好ましい。
非磁性層には非磁性粉末と共に、カーボンブラックを混合し表面電気抵抗を下げ、光透過率を小さくすると共に硬度を調整することができる。例えば、非磁性層にはゴム用ファーネス、ゴム用サーマル、カラー用ブラック、アセチレンブラック等を用いることができる。
非磁性層に用いられるカーボンブラックの比表面積は、例えば100〜500m2/g、好ましくは150〜400m2/g、DBP吸油量は、例えば20〜400ml/100g、好ましくは30〜200ml/100gである。カーボンブラックの粒子径は、例えば5〜80nm、好ましくは10〜50nm、さらに好ましくは10〜40nmである。カーボンブラックのpHは2〜10、含水率は0.1〜10%、タップ密度は0.1〜1g/mlが好ましい。また、カーボンブラックを分散剤などで表面処理したり、樹脂でグラフト化して使用しても、表面の一部をグラファイト化したものを使用してもかまわない。また、カーボンブラックを塗料に添加する前にあらかじめ結合剤で分散してもかまわない。これらのカーボンブラックは非磁性粉末に対して50質量%を越えない範囲、非磁性層総質量の40%を越えない範囲で使用することが好ましい。これらのカーボンブラックは単独、または組み合せで使用することができる。本発明において非磁性層で使用できるカーボンブラックは例えば「カーボンブラック便覧」カーボンブラック協会編、を参考にすることができる。それらは市販品として入手可能である。
また非磁性層には目的に応じて有機質粉末を添加することもできる。このような有機質粉末としては、例えば、アクリルスチレン系樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、メラミン系樹脂粉末、フタロシアニン系顔料が挙げられるが、ポリオレフィン系樹脂粉末、ポリエステル系樹脂粉末、ポリアミド系樹脂粉末、ポリイミド系樹脂粉末、ポリフッ化エチレン樹脂も使用することができる。その製法は、特開昭62−18564号公報、特開昭60−255827号公報に記されているようなものが使用できる。
非磁性層の結合剤、潤滑剤、分散剤、添加剤、溶剤、分散方法その他は、磁性層のそれが適用できる。特に、結合剤量、種類、添加剤、分散剤の添加量、種類に関しては磁性層に関する公知技術が適用できる。
また、本発明の磁気記録媒体は、下塗り層を設けてもよい。下塗り層を設けることによって支持体と磁性層または非磁性層との接着力を向上させることができる。接着性向上のための下塗り層としては、溶剤への可溶性のポリエステル樹脂を使用することができる。
非磁性支持体
非磁性支持体としては、二軸延伸を行ったポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド等の公知のものが挙げられる。これらの中でもポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミドが好ましい。
これらの支持体はあらかじめコロナ放電、プラズマ処理、易接着処理、熱処理などを行ってもよい。また、本発明に用いることのできる非磁性支持体の表面粗さはカットオフ値0.25mmにおいて中心平均粗さRa3〜10nmが好ましい。
層構成
本発明の磁気記録媒体の厚み構成は、非磁性支持体の厚みが、好ましくは3〜80μmである。また、非磁性支持体と非磁性層の間に下塗り層を設ける場合、下塗り層の厚みは、例えば0.01〜0.8μm、好ましくは0.02〜0.6μmである。
磁性層の厚みは、好ましくは80nm以下である。本発明の製造方法により得られた六方層フェライト磁性粉末を使用することによるS/N向上効果は、特に厚さ80nm以下の薄層磁性層において顕著である。これは、ノイズ増大および電磁変換特性低下の原因となる残留ガラス成分や異物を低減することによる効果は、磁性体粒子総数が少なくなる薄層磁性層において顕在化するためと考えられる。前記磁性層の厚さは、より好ましくは50〜60nmの範囲である。
非磁性層の厚みは、例えば0.1〜3.0μmであり、0.3〜2.0μmであることが好ましく、0.5〜1.5μmであることが更に好ましい。なお、本発明の磁気記録媒体の非磁性層は、実質的に非磁性であればその効果を発揮するものであり、例えば不純物として、あるいは意図的に少量の磁性体を含んでいても、本発明の効果を示すものであり、本発明の磁気記録媒体と実質的に同一の構成とみなすことができる。なお、実質的に同一とは、非磁性層の残留磁束密度が10mT以下または保磁力が7.96kA/m(100Oe)以下であることを示し、好ましくは残留磁束密度と抗磁力を持たないことを意味する。
バック層
本発明の磁気記録媒体には、非磁性支持体の非磁性層および磁性層を有する面とは反対の面にバック層を設けることもできる。バック層には、カーボンブラックと無機粉末が含有されていることが好ましい。バック層形成のための結合剤、各種添加剤は、磁性層や非磁性層の処方を適用することができる。バック層の厚みは、0.9μm以下が好ましく、0.1〜0.7μmが更に好ましい。
製造方法
磁性層、非磁性層またはバック層を形成するための塗布液を製造する工程は、少なくとも混練工程、分散工程、およびこれらの工程の前後に必要に応じて設けた混合工程からなる。個々の工程はそれぞれ2段階以上に分かれていてもかまわない。本発明で用いられる強磁性粉末、非磁性粉末、結合剤、カーボンブラック、研磨剤、帯電防止剤、潤滑剤、溶剤などすべての原料はどの工程の最初または途中で添加してもかまわない。また、個々の原料を2つ以上の工程で分割して添加してもかまわない。例えば、ポリウレタンを混練工程、分散工程、分散後の粘度調整のための混合工程で分割して投入してもよい。本発明の目的を達成するためには、従来の公知の製造技術を一部の工程として用いることができる。混練工程ではオープンニーダ、連続ニーダ、加圧ニーダ、エクストルーダなど強い混練力をもつものを使用することが好ましい。これらの混練処理の詳細については特開平1−106338号公報、特開平1−79274号公報に記載されている。また、磁性層塗布液、非磁性層塗布液またはバック層塗布液を分散させるには、ガラスビーズを用いることができる。このようなガラスビーズは、高比重の分散メディアであるジルコニアビーズ、チタニアビーズ、スチールビーズが好適である。これら分散メディアの粒径と充填率は最適化して用いられる。分散機は公知のものを使用することができる。
磁気記録媒体の製造方法では、例えば、走行下にある非磁性支持体の表面に、非磁性層塗布液を所定の膜厚となるように塗布して非磁性層を形成し、次いでその上に、磁性層塗布液を所定の膜厚となるようにして磁性層を塗布して形成する。複数の磁性層塗布液を逐次または同時に重層塗布してもよく、非磁性層塗布液と磁性層塗布液とを逐次または同時に重層塗布してもよい。上記磁性層塗布液または非磁性層塗布液を塗布する塗布機としては、エアードクターコート、ブレードコート、ロッドコート、押出しコート、エアナイフコート、スクイズコート、含浸コート、リバースロールコート、トランスファーロールコート、グラビヤコート、キスコート、キャストコート、スプレイコート、スピンコート等が利用できる。これらについては例えば(株)総合技術センター発行の「最新コーティング技術」(昭和58年5月31日)を参考にできる。
磁性層塗布液の塗布層は、磁気テープの場合、磁性層塗布液の塗布層中に含まれる強磁性粉末にコバルト磁石やソレノイドを用いて磁場配向処理してもかまわない。ディスクの場合、配向装置を用いず無配向でも十分に等方的な配向性が得られることもあるが、コバルト磁石を斜めに交互に配置すること、ソレノイドで交流磁場を印加するなど公知のランダム配向装置を用いることが好ましい。また異極対向磁石など公知の方法を用い、垂直配向とすることで円周方向に等方的な磁気特性を付与することもできる。特に高密度記録を行う場合は垂直配向が好ましい。また、スピンコートを用いて円周配向することもできる。
乾燥風の温度、風量、塗布速度を制御することで塗膜の乾燥位置を制御できる様にすることが好ましく、塗布速度は20m/分〜1000m/分、乾燥風の温度は60℃以上が好ましい。また磁石ゾーンに入る前に適度の予備乾燥を行うこともできる。
このようにして得られた塗布原反は、一旦巻き取りロールにより巻き取られ、しかる後、この巻き取りロールから巻き出され、次いでカレンダー処理に施され得る。
カレンダー処理には、例えばスーパーカレンダーロールなどを利用することができる。カレンダー処理によって、表面平滑性が向上するとともに、乾燥時の溶剤の除去によって生じた空孔が消滅し磁性層中の強磁性粉末の充填率が向上するので、電磁変換特性の高い磁気記録媒体を得ることができる。カレンダー処理する工程は、塗布原反の表面の平滑性に応じて、カレンダー処理条件を変化させながら行うことが好ましい。
カレンダーロールとしてはエポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等の耐熱性プラスチックロールを使用することができる。また金属ロールで処理することもできる。
カレンダー処理条件としては、カレンダーロールの温度を、例えば60〜100℃の範囲、好ましくは70〜100℃の範囲、特に好ましくは80〜100℃の範囲とすることができ、圧力は、例えば100〜500kg/cm(98〜490kN/m)の範囲であり、好ましくは200〜450kg/cm(196〜441kN/m)の範囲で、特に好ましくは300〜400kg/cm(294〜392kN/m)の範囲とすることができる。また非磁性層表面に対して、例えば上記条件でカレンダー処理を行うこともできる。
得られた磁気記録媒体は、裁断機などを使用して所望の大きさに裁断して使用することができる。裁断機としては、特に制限はないが、回転する上刃(雄刃)と下刃(雌刃)の組が複数設けられたものが好ましく、適宜、スリット速度、噛み合い深さ、上刃(雄刃)と下刃(雌刃)の周速比(上刃周速/下刃周速)、スリット刃の連続使用時間等を選定することができる。
以下に本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、ここに示す成分、割合、操作、順序等は本発明の精神から逸脱しない範囲で変更し得るものであり、下記の実施例に制限されるべきものではない。また、実施例中の「部」は、特に示さない限り質量部を示す。
[実施例1]
1.六方晶フェライト磁性粉末の合成
原料成分として、BaO、B2O3、Fe2O3を36.3mol%、30.8mol%、32.9mol%、Fe2O3のうちCoO、ZnO、Nb2O5をCo/Fe=1at%、Zn/Fe=3at%、Nb/Fe=2at%となるように所定量秤量混合した。この混合原料を白金製ルツボに入れ、1400℃で高周波加熱することで原料を溶融させた。その後、得られた溶融液を水冷双ロール上に落下させ、圧延急冷することで非晶質体を作製した。
得られた非晶質体300gを電気炉にて680℃まで3℃/minで昇温し、680℃において5時間保温し六方晶フェライトを結晶化させた。そして六方晶フェライトを含む結晶化物を乳鉢で粗粉砕し、2000mLのガラス瓶に1mmφジルコニアビーズ1000gと1質量%酢酸水溶液を800mL加えてペイントシェーカーにて3時間湿式粉砕を行った後、液とビーズとを分離させ、3Lステンレスビーカーに移し、この液を100℃で3時間熱処理した後、遠心分離機を用いて沈殿させ、デカンテーションを繰り返して洗浄し、乾燥させて六方晶フェライト磁性粉末を得た。
2.磁気テープの作製
磁性層塗布液
六方晶フェライト磁性粉末 100部
ポリウレタン樹脂 15部
分岐側鎖含有ポリエステルポリオール/ジフェニルメタンジイソシアネート系
−SO3Na=200eq/ton、Mw=120000
α-Al2O3(平均粒子サイズ160nm) 5部
カーボンブラック(平均粒子サイズ50nm) 1部
シクロヘキサノン 110部
メチルエチルケトン 100部
トルエン 100部
ブチルステアレート 2部
ステアリン酸 1部
非磁性層塗布液
α-酸化鉄 85部
カーボンブラック(平均粒子サイズ20nm) 15部
ポリウレタン樹脂 22部
分岐側鎖含有ポリエステルポリオール/ジフェニルメタンジイソシアネート系
−SO3Na=140eq/ton、Mw=70000
フェニルホスホン酸 3部
シクロヘキサノン 140部
メチルエチルケトン 170部
ブチルステアレート 2部
ステアリン酸 1部
バックコート層塗布液
カーボンブラック(平均粒子サイズ30nm) 41部
硫酸バリウム 4部
ニトロセルロース 28部
ポリウレタン樹脂(SO3Na基含有) 20部
シクロヘキサノン 100部
トルエン 100部
メチルエチルケトン 100部
上記の磁性層塗布液、非磁性層塗布液、バックコート層塗布液のそれぞれについて、各成分をオープンニーダーで30分間混練した後、ビーズミルで分散した(磁性層塗布液は600分、非磁性層塗布液は300分、バックコート層塗布液は600分)。得られた分散液に3官能性低分子量ポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン製コロネート3041)をそれぞれ4部加え、さらに20分間撹拌混合した後、0.5μmの平均孔径を有するフィルターを用いてろ過した。
得られた非磁性層塗布液を乾燥後の厚さが1.5μmになるように、厚さ5μmのPEN支持体(WYKO社製HD2000で測定した平均表面粗さRa=1.5nm)上に塗布した後、100℃の乾燥ゾーンを通し、上記磁性層塗布液を、乾燥後に80nmの厚さとなるように非磁性層上に塗布した。その後、100℃で乾燥させ、磁性層を塗布した逆の面に、上記バックコート層塗布液を、乾燥後に0.5μmの厚さとなるように塗布し、100℃で乾燥させた。その後、70℃24時間の熱処理を施した後、金属ロールのみから構成される7段のカレンダーで100m/minの速度で、線圧350kg/cm、温度100℃で表面平滑化処理を行った。その後、約1/2インチ幅にスリットして磁気テープを作製した。
[実施例2〜9、比較例10〜13]
結晶化温度、原料組成および置換元素添加量のいずれか1つ以上を変更した点を除き、実施例1と同様の方法で六方晶フェライト磁性粉末の作製および磁気テープの作製を行った。各実施例の結晶化温度、原料組成およびCo添加量を表1に示す。実施例および比較例では、Co:Zn:Nb=1:3:2(原子比)の割合で置換元素を添加した。例えば実施例3を例に取ると、Co/Fe=0.5原子%であるため、Zn/Fe=1.5原子%、Nb/Fe=1原子%となる。
[比較例1]
水中で湿式粉砕を行った点を除き、実施例1と同様の方法で六方晶フェライト磁性粉末の作製および磁気テープの作製を行った。
[比較例2〜9]
結晶化温度および/または置換元素添加量を変更した点を除き、実施例1と同様の方法で六方晶フェライト磁性粉末の作製および磁気テープの作製を行った。各比較例の結晶化温度およびCo添加量を表1に示す。
評価方法
(1)磁気特性(Hc、σs):作製した磁気テープについて。振動試料型磁束計(東英工業社製)を用い外部磁場1194kA/m(15kOe)で測定した。
(2)比表面積:製造した六方晶フェライト磁性末の比表面積をBET法により求めた。
(3)組成分析(B、Fe):製造した六方晶フェライト磁性粉末を1N塩酸に溶かし、ICP発光分析法によりBとFe量を定量した。表1に、B/Fe値を原子%で示す。
(4)出力、SNR:作製した磁気テープについて、ドラムテスター(相対速度5m/s)を用いて、電磁変換特性の測定を行った。Bs=1.6T、Gap長0.2μmのライトヘッドを用い、線記録密度200kfciの信号を記録し、GMRヘッド(Tw幅 3μm、sh-sh=0.18μm)で再生した。200kfciの出力と0〜400kfciの積分ノイズの比を測定した。
(5)結晶構造の確認:実施例および比較例で作製した磁性粉末をX線回折により分析し、六方晶フェライトであることを確認した。
Figure 2010080608
評価結果
表1に示すように、実施例1〜9の磁気記録媒体は、高密度記録された信号を良好なS/Nで再生することができた。
比較例1〜9は、それぞれ実施例1〜9に対して水中で湿式粉砕を行った点以外は同様の処理を行った例である。比較例はいずれも、対応する実施例と比べてS/Nが劣化した。これは水中での湿式粉砕後に得られた六方晶フェライト粉末上に残留する粗大異物の影響によるものと考えられる。
なお、比較例10〜13では、磁気記録媒体を作製すると磁性層表面平滑性が著しく低下し、ヘッドを傷付けるおそれがあったため、電磁変換特性の評価は行わなかった。これは、比較例10および11は、ガラス形成成分量が30質量%に満たないため粗大粒子が析出したこと、比較例12および13では、作製した粒子の比表面積が120m2/gでありガラス成分の除去が困難であったことが理由と考えられる。
本発明の磁気記録媒体は、高密度記録用磁気記録媒体として好適である。

Claims (9)

  1. 六方晶フェライト形成成分および30質量%以上のガラス形成成分を含む原料混合物を溶融し溶融物を得ること、
    上記溶融物を急冷し非晶質体を得ること、
    上記非晶質体を加熱処理し六方晶フェライト磁性粒子を析出させること、
    上記加熱処理により得られた物質を酸溶液中で湿式粉砕すること、ならびに、
    上記湿式粉砕物を水洗すること、
    を含む六方晶フェライト磁性粉末の製造方法であって、比表面積が120m2/g以下の六方晶フェライト磁性粉末を製造する、前記製造方法。
  2. 前記原料混合物は50質量%以下のガラス形成成分を含む請求項1に記載の六方晶フェライト磁性粉末の製造方法。
  3. 比表面積が65m2/g以上の六方晶フェライト磁性粉末を製造する請求項1または2に記載の六方晶フェライト磁性粉末の製造方法。
  4. 前記酸溶液は酢酸水溶液である請求項1〜3のいずれか1項に記載の六方晶フェライト磁性粉末の製造方法。
  5. 前記六方晶フェライト磁性粉末は、バリウムフェライト磁性粉末である請求項1〜4のいずれか1項に記載の六方晶フェライト磁性粉末の製造方法。
  6. 非磁性支持体上に、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法により製造された六方晶フェライト磁性粉末と結合剤とを含む磁性層を有する磁気記録媒体。
  7. 前記磁性層の厚さは80nm以下である請求項6に記載の磁気記録媒体。
  8. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法により六方晶フェライト磁性粉末を得ること、および、得られた六方晶フェライト磁性粉末を用いて磁性層を形成すること、を含む磁気記録媒体の製造方法。
  9. 前記磁性層の厚さは80nm以下である請求項8に記載の磁気記録媒体の製造方法。
JP2008245874A 2008-09-25 2008-09-25 六方晶フェライト磁性粉末の製造方法ならびに磁気記録媒体およびその製造方法 Abandoned JP2010080608A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008245874A JP2010080608A (ja) 2008-09-25 2008-09-25 六方晶フェライト磁性粉末の製造方法ならびに磁気記録媒体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008245874A JP2010080608A (ja) 2008-09-25 2008-09-25 六方晶フェライト磁性粉末の製造方法ならびに磁気記録媒体およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010080608A true JP2010080608A (ja) 2010-04-08

Family

ID=42210740

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008245874A Abandoned JP2010080608A (ja) 2008-09-25 2008-09-25 六方晶フェライト磁性粉末の製造方法ならびに磁気記録媒体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010080608A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012119030A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Toda Kogyo Corp 磁性粒子粉末及び磁気記録媒体
JP2013042047A (ja) * 2011-08-18 2013-02-28 Dowa Electronics Materials Co Ltd 六方晶フェライト磁性粉とその製造方法およびそれを用いた磁気記録媒体
JP2016015519A (ja) * 2015-10-05 2016-01-28 Dowaエレクトロニクス株式会社 六方晶フェライト磁性粉の製造方法
JP2016212932A (ja) * 2015-04-30 2016-12-15 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気信号再生装置

Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5756328A (en) * 1980-09-22 1982-04-03 Toshiba Corp Manufacture of magnetic powder for magnetic recording medium
JPS57177506A (en) * 1981-04-24 1982-11-01 Toshiba Corp Manufacture of magnetic powder for magnetic recording medium
JPS60144910A (ja) * 1984-01-06 1985-07-31 Hitachi Metals Ltd 磁気記録用磁性粉の製造方法
JPS6281007A (ja) * 1985-10-04 1987-04-14 Toshiba Glass Co Ltd 磁性粉末の製造方法
JPS63148412A (ja) * 1986-12-11 1988-06-21 Toshiba Glass Co Ltd 磁性粉末の製造方法
JPS6418923A (en) * 1987-07-01 1989-01-23 Bayer Ag Manufacture of fine magnetic hexaferrite pigment
JPS6469523A (en) * 1987-08-11 1989-03-15 Bayer Ag Finely deviced,magnetic boron-containing hexaferrite pigments, manufacture and use
JP2003059029A (ja) * 2001-08-14 2003-02-28 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体
JP2005129115A (ja) * 2003-10-22 2005-05-19 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体
JP2005340672A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Asahi Techno Glass Corp 磁気記録媒体用磁性粉末およびその製造方法
JP2010001171A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Hitachi Metals Ltd 磁気記録媒体用フェライト粒子

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5756328A (en) * 1980-09-22 1982-04-03 Toshiba Corp Manufacture of magnetic powder for magnetic recording medium
JPS57177506A (en) * 1981-04-24 1982-11-01 Toshiba Corp Manufacture of magnetic powder for magnetic recording medium
JPS60144910A (ja) * 1984-01-06 1985-07-31 Hitachi Metals Ltd 磁気記録用磁性粉の製造方法
JPS6281007A (ja) * 1985-10-04 1987-04-14 Toshiba Glass Co Ltd 磁性粉末の製造方法
JPS63148412A (ja) * 1986-12-11 1988-06-21 Toshiba Glass Co Ltd 磁性粉末の製造方法
JPS6418923A (en) * 1987-07-01 1989-01-23 Bayer Ag Manufacture of fine magnetic hexaferrite pigment
JPS6469523A (en) * 1987-08-11 1989-03-15 Bayer Ag Finely deviced,magnetic boron-containing hexaferrite pigments, manufacture and use
JP2003059029A (ja) * 2001-08-14 2003-02-28 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体
JP2005129115A (ja) * 2003-10-22 2005-05-19 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体
JP2005340672A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Asahi Techno Glass Corp 磁気記録媒体用磁性粉末およびその製造方法
JP2010001171A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Hitachi Metals Ltd 磁気記録媒体用フェライト粒子

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012119030A (ja) * 2010-11-30 2012-06-21 Toda Kogyo Corp 磁性粒子粉末及び磁気記録媒体
JP2013042047A (ja) * 2011-08-18 2013-02-28 Dowa Electronics Materials Co Ltd 六方晶フェライト磁性粉とその製造方法およびそれを用いた磁気記録媒体
JP2016212932A (ja) * 2015-04-30 2016-12-15 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気信号再生装置
JP2016015519A (ja) * 2015-10-05 2016-01-28 Dowaエレクトロニクス株式会社 六方晶フェライト磁性粉の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6291511B2 (ja) 磁気記録媒体用磁性粉
US9251833B2 (en) Hexagonal ferrite magnetic particle and method of manufacturing the same, and magnetic recording medium
JP5284707B2 (ja) 六方晶フェライト磁性粉末の製造方法ならびに磁気記録媒体およびその製造方法
JP6317225B2 (ja) 磁気記録媒体用磁性粉
JP6739401B2 (ja) 磁気記録媒体
JP5645865B2 (ja) 六方晶ストロンチウムフェライト磁性粉末およびその製造方法、ならびに磁気記録媒体およびその製造方法
JP2019175532A (ja) 磁気記録媒体、イプシロン型酸化鉄系化合物の粒子の製造方法、及び磁気記録媒体の製造方法
JP3514068B2 (ja) 磁気記録媒体の非磁性下地層用ヘマタイト粒子粉末及びその製造法、磁気記録媒体の非磁性下地層及び磁気記録媒体
JP5502357B2 (ja) 六方晶フェライト磁性粉末の製造方法および磁気記録媒体の製造方法
JP2010080608A (ja) 六方晶フェライト磁性粉末の製造方法ならびに磁気記録媒体およびその製造方法
JP2019172553A (ja) β−オキシ水酸化鉄系化合物の粒子及びその製造方法、ε−酸化鉄系化合物の粒子の製造方法、並びに磁気記録媒体の製造方法
JP5185200B2 (ja) 六方晶フェライト磁性粉末およびその製造方法、ならびに磁気記録媒体およびその製造方法
JP5799042B2 (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JP4305589B2 (ja) 磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体
JP5293946B2 (ja) 磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末の製造方法、及び磁気記録媒体
JP3763353B2 (ja) 磁気記録媒体の非磁性下地層用ヘマタイト粉末及び該非磁性下地層用ヘマタイト粉末を用いた磁気記録媒体の非磁性下地層並びに磁気記録媒体
JP3763333B2 (ja) 磁気記録媒体の非磁性下地層用針状ヘマタイト粒子粉末及び磁気記録媒体
JP5718201B2 (ja) 六方晶フェライト磁性粉末およびその製造方法、ならびに磁気記録媒体およびその製造方法
JP3656700B2 (ja) 磁気記録媒体
JP4352270B2 (ja) 磁気記録媒体の非磁性下地層用ヘマタイト粒子粉末及び磁気記録媒体
JP4204486B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2000182236A (ja) 磁気記録媒体の非磁性下地層用非磁性粒子粉末及びその製造法並びに磁気記録媒体
JP2005166129A (ja) 磁気記録媒体
JP2004035312A (ja) 磁気記録媒体の非磁性下地層用ヘマタイト粒子粉末及び磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110719

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20110913