JP2010001171A - 磁気記録媒体用フェライト粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】高密度磁気記録に適する新規なフェライト粒子を提供する。
【解決手段】M型フェライト構造を有し、Ca、Laを必須に含む希土類元素R、Sr、Fe及びCoを必須元素とし、Ca1-x-yRxSryFe2n-zCoz、[(1-x-y)、x、y、z及びnはそれぞれCa、R元素、Sr及びCoの含有量、及びモル比を表し、0.3≦1-x-y≦0.65、0.2≦x≦0.65、0.001≦y≦0.2、0.03≦z≦0.65、4≦n≦7、1-x-y>y、1-x-y>z>y、及びx>z>yを満たす数値である。]により表わされる組成を有する磁気記録媒体用フェライト粒子。
【選択図】なし

Description

本発明は、磁気記録媒体用フェライト粒子に関し、特に高密度垂直磁気記録に適する磁気記録媒体用フェライト粒子に関する。
近年、磁気テープの分野において、ミニコンピューター、パーソナルコンピューター、ワークステーションなどのオフィスコンピューターの普及に伴って、外部記憶媒体としてのコンピューターデータを記録するための磁気テープ(いわゆるバックアップテープ)の研究が盛んに行われている。特に、コンピューターの小型化、情報処理能力の増大と相まって、記録の大容量化、小型化を達成するために、記録容量の向上が強く要求されている。そして、これらの高記録密度用としてより高性能な磁気記録媒体用フェライト粒子が求められている。
従来、六方晶系フェライトは、通常それ自体では保磁力(Hc)が高すぎて磁気記録ができないことから、構成原子の一部を特定の他の原子で置換してHcを低下させることが行われてきた。しかしながら、このような置換により得られた置換型の六方晶系フェライトは、置換前と比較して飽和磁化が大きく低下してしまうので高記録密度用には適さない。
他方、特許文献1は、磁気抵抗効果を利用したMRヘッドに好適な磁気記録媒体用フェライト粒子の抗磁力が125〜400 kA/mである高Hcのものを記載している(請求項1、段落[0001]等を参照)。
特許文献2は、六方晶フェライトを主相とし、一般式:Ca1-xRx(Fe12-yMy)zO19(Rは、Yを含む希土類元素及びBiから選択される少なくとも1種の元素であって、Laを必ず含み、MはCo及び/又はNiであり、x、y及びzはそれぞれ0.2≦x≦0.8、0.2≦y≦1.0、及び0.5≦z≦1.2の条件を満たす。)により表される組成を有するフェライト粒子を含有する磁気記録媒体を開示している(請求項7を参照)。しかし、このフェライト粒子は六方晶構造を有するフェライトを主相とするものであり(請求項7、段落[0059]を参照)、実質的にM型フェライトの単一構造を有するフェライト粒子を記載していない。
特許文献3は、特許文献2の図15中のCax1Sr(0.4-x1)La0.6Co0.6Fe11.4O19(x1=0.2、0.4)のプロットと同一組成物である、Sr0.4-xCaxLa0.6Co0.6Fe11.4O19(x=0.2、0.4)の仮焼粉末を磁界中にて湿式プレス後、1200 ℃(1473 K)及び1240 ℃(1513 K)でそれぞれ大気中にて焼成して得られた焼結体は、スピネルとMの二相状態になり、実質的にM型フェライトの単一構造のフェライト粒子にならない旨を記載している(段落[0069]〜[0073]参照)。
特許文献4は、六方晶マグネトプランバイト型フェライトを主相として有し、希土類元素(Yを含む)及びBiから選択される少なくとも1種の元素をRとし、Co又は(Co+Zn)をMとしたとき、Ba、R、Fe及びMの総計の構成比率が、全金属元素量に対し、Ba:1〜13原子%、R:0.05〜10原子%、Fe:80〜95原子%、M:2〜6.5原子%である磁石粉末を含む磁気記録媒体を開示している(請求項8を参照)。しかし、特許文献4の表1に示されている各仮焼試料はSrを含まず、かつCa量が少なく、本発明のフェライト粒子の対象組成から外れている。
特許文献5は、M型フェライト構造を有し、Sr又はSr及びBaからなるA元素、Yを含む希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含むR元素、Ca、Fe及びCoを必須元素とし、酸化物磁性材料を粉砕、成形及び焼成する工程により製造されるフェライト焼結磁石を開示している。前記酸化物磁性材料は下記一般式(1):A1-x-yCaxRyFe2n-zCozO19(原子比率)、前記フェライト焼結磁石は下記一般式(2):A1-x-y+aCax+bRy+cFe2n-zCoz+dO19(原子比率)[ただし、式(1)及び(2)において、x、y、z及びnはそれぞれCa、R元素及びCoの含有量及びモル比を表し、a、b、c及びdはそれぞれ前記粉砕工程で添加されたA元素、Ca、R元素及びCoの量を表し、0.03≦x≦0.4、0.1≦y≦0.6、0≦z≦0.4、4≦n≦10、x+y<1、0.03≦x+b≦0.4、0.1≦y+c≦0.6、0.1≦z+d≦0.4、0.50≦{(1-x-y+a)/(1-y+a+b)}≦0.97、1.1≦(y+c)/(z+d)≦1.8、1.0≦(y+c)/x≦20、及び0.1≦x/(z+d)≦1.2を満たす。]により表される。このフェライト焼結磁石の組成はSr含有量がCa含有量より多い点で、本発明のフェライト粒子の対象組成から外れている。
特許文献6は、式:(1-x)CaO・(x/2)R2O3・(n-y/2)Fe2O3・yMO(RはLa、Nd、Prから選択される少なくとも一種の元素であってLaを必ず含み、MはCo、Zn、Ni、Mnから選択される少なくとも一種の元素であってCoを必ず含み、x、y、nはモル比を表わし、0.4≦x≦0.6、0.2≦y≦0.35、4≦n≦6、1.4≦x/y≦2.5を満足する。)で表される組成を有し、六方晶のM型マグネトプランバイト構造を有するフェライトを主相とする酸化物磁性材料を開示している。しかし、この酸化物磁性材料は、Srを有さないため本発明のフェライト粒子の対象組成から外れている。
特許文献7は、A1-xLaxFe12-xCoxO19(AはBa、Sr、Ca、Pbの群から選ばれた少なくとも1種の元素、xは0.5〜1.1)で示される六方晶系フェライトであって、かつ平均粒径0.01〜0.3μmの磁性微粉末を含む磁性記録層を備えてなり、前記磁性微粉末はC軸が面方向に対し垂直に配列されている磁気記録媒体を開示している(特許請求の範囲を参照)。しかし、特許文献7は、本発明のフェライト粒子の特定組成及び有利な効果を何ら記載していない。
特許文献8は、六方晶構造を有するフェライトを主相とする酸化物磁性材料であって、前記酸化物磁性材料に含まれる金属元素が、
式Ca1-x-x’LaxSrx’Fe2n-yCoyによって表され、原子比率を示すx、x’、yおよびモル比を示すnが、0.4≦x≦0.6、0.01≦x’≦0.3、0.2≦y≦0.45、および5.2≦n≦5.8の関係を満足する酸化物磁性材料を含む磁気記録媒体を開示している(請求項15)。この磁気記録媒体用フェライト粒子について、実質的にM型フェライトの単一構造のフェライト粒子という記載は無く、平均粒径が0.4〜0.8μm程度(空気透過法による。)の不定形状の仮焼体の粉砕粉末粒子である点で(段落[0070]を参照)、本発明のフェライト粒子と異なる。不定形状粒子は垂直磁気記録の用途には適さない。
特許文献9は、電気的絶縁状態で交差配置された複数の中心導体の当該交差部に軟磁性基体を当接させるとともに、前記軟磁性基体に直流磁界を印加する永久磁石を設けた非可逆回路素子において、前記永久磁石が、六方晶構造を有するフェライト相が主相をなし、前記主相を構成する金属元素の構成比率が、組成式(1):LaxCamα1-x-m(Fe12-yCoy)zで表したとき、αはBa及びSrの1種又は2種、x、mは、図4に示される(x,m)座標において、(0.37,0.10)、(0.60,0.30)、(0.54,0.45)及び(0.37,0.37)で囲まれる領域内の値、1.15≦x/yz≦1.95、9.2≦12z≦11で表される組成のフェライト焼結磁石である旨を開示している。そして、表1の試料No.11の仮焼体は、Laが0.45、Caが0.35、Srが0.1、Feが11.50、Coが0.30及びLa/Coが1.50である仮焼体であり、本発明のフェライト粒子の組成に重複している。しかしながら、この仮焼体により得られた焼結体は、表2中の試料No.11に示される通り、M相比率が94%であり、Brも4180 G(418 mT)と非常に低い。これは、何らかの理由で試料No.11の仮焼体及び焼結体が実質的にM型フェライトの単一構造にならなかったためであると考えられる。
特開2007-91517 特許第3181559号 特開平11-224812号 特開平11-97225号 国際公開第05/027153号 国際公開第06/028185号 特公平3-3922号公報 国際公開第07/077811号 特開2007-258880
従って、本発明の目的は、磁気記録媒体用に適する新規な六方晶フェライト粒子、特に基体面上に垂直な方向の磁化を用いる垂直磁気記録方式に適する新規な高密度垂直磁気記録媒体用フェライト粒子を提供することにある。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、Ca、希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含むR元素、Sr、Fe及びCoを必須元素として特定組成を選択したときに、初めて、Ca-R-Co-Sr系フェライト粒子において、実質的にM型フェライトの単一構造が得られると共に、従来に比べて顕著に高い飽和磁化(4πIs)及び異方性磁場(HA)を有することを発見した。
また、本発明者は、Ca、希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含むR元素、Sr、Fe、Co及びA元素(A元素はZn及びTiのうちの少なくとも1種である。)を必須元素として特定組成を選択したときに、初めて、Ca-R-Co-Sr-A系フェライト粒子において、実質的にM型フェライトの単一構造が得られると共に、従来に比べて顕著に高い飽和磁化(4πIs)及び異方性磁場(HA)を有し、さらに磁気記録媒体用に好適なHcを得られることを発見した。
本発明の磁気記録媒体用フェライト粒子は、M型フェライト構造を有し、Ca、希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含むR元素、Sr、Fe及びCoを必須元素とし、下記一般式:
Ca1-x-yRxSryFe2n-zCoz(原子比率)
[(1-x-y)、x、y、z及びnはそれぞれCa、R元素、Sr及びCoの含有量、及びモル比を表し、
0.3≦1-x-y≦0.65、
0.2≦x≦0.65、
0.001≦y≦0.2、
0.03≦z≦0.65、
4≦n≦7、
1-x-y>y、
1-x-y>z>y、及び
x>z>y
を満たす数値である。]により表わされる組成を有することを特徴とする。
本発明の磁気記録媒体用フェライト粒子は、平均粒径0.001〜0.3μmの板状粒子である場合に高記録密度用に適する。
本発明の磁気記録媒体用フェライト粒子は、下記一般式:
Ca1-x-yRxSryFe2n-zCozOα(原子比率)
[(1-x-y)、x、y、z、n及びαはそれぞれCa、R元素、Sr及びCoの含有量、モル比及びOの含有量を表し、
0.3≦1-x-y≦0.65、
0.2≦x≦0.65、
0.001≦y≦0.2、
0.03≦z≦0.65、
4≦n≦7、
1-x-y>y
1-x-y>z>y、及び
x>z>y
を満たす数値である。ただし、x=zでかつn=6のときの化学量論組成比を示した場合はα=19である。]により表わされる組成を有するものが好ましい。
また本発明の磁気記録媒体用フェライト粒子は、M型フェライト構造を有し、Ca、希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含むR元素、Sr、Fe、Co及びA元素を必須元素とし、A元素はZn及びTiのうちの少なくとも1種であり、下記一般式:
Ca1-x-yRxSryFe2n-zCoz-pAp(原子比率)
[(1-x-y)、x、y、z、p及びnはそれぞれCa、R元素、Sr、Co及びA元素の含有量、及びモル比を表し、
0.3≦1-x-y≦0.65、
0.2≦x≦0.65、
0.001≦y≦0.2、
0.03≦z≦0.65、
0.03≦p≦0.62、
4≦n≦7、
1-x-y>y、
1-x-y>z>y、
x>z>y、及び
0.05≦p/z≦0.95
を満たす数値である。]により表わされる組成を有することを特徴とする。
本発明の磁気記録媒体用フェライト粒子は、平均粒径が0.001〜0.3μmの板状粒子であり、適正なHcを有するので高記録密度用に適する。
本発明の磁気記録媒体用フェライト粒子は、下記一般式:
Ca1-x-yRxSryFe2n-zCoz-pApOα(原子比率)
[(1-x-y)、x、y、z、p、n及びαはそれぞれCa、R元素、Sr、Co及びA元素の含有量、モル比及びOの含有量を表し、
0.3≦1-x-y≦0.65、
0.2≦x≦0.65、
0.001≦y≦0.2、
0.03≦z≦0.65、
0.03≦p≦0.62、
4≦n≦7、
1-x-y>y
1-x-y>z>y、
x>z>y、及び
0.05≦p/z≦0.95
を満たす数値である。ただし、x=zでかつn=6のときの化学量論組成比を示した場合はα=19である。]により表わされる組成を有することが好ましい。
(1)Ca-R-Co-Sr系フェライト組成物の特定組成を採用したことにより、初めて、実質的にM型フェライトの単一構造(実質的にM相単相のもの)が得られると共に、従来のCa-R-Co系フェライト粒子においてM型結晶粒の結晶成長率が低いために板状粒子が得られないという欠点を改良したものである。もって、従来のフェライト粒子に比べて飽和磁化(4πIs)を顕著に高めた磁気記録媒体用フェライト粒子を提供することができる。
(2) Ca-R-Co-Sr-A系フェライト組成物の特定組成を採用したことにより、初めて、実質的にM型フェライトの単一構造(実質的にM相単相のもの)が得られると共に、従来のCa-R-Co系フェライト粒子においてM型結晶粒の結晶成長率が低いために板状粒子が得られないという欠点を改良したものであり、もって従来のフェライト粒子に比べて顕著に高い飽和磁化(4πIs)を有し、さらに適正なHcを有する磁気記録媒体用フェライト粒子を提供することができる。
[1] フェライト粒子
(1) 組成
本発明の磁気記録媒体用フェライト粒子は、M型フェライト構造を有し、Ca、希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含むR元素、Sr、Fe及びCoを必須元素とし、下記一般式:
Ca1-x-yRxSryFe2n-zCoz(原子比率)
[(1-x-y)、x、y、z及びnはそれぞれCa、R元素、Sr及びCoの含有量、及びモル比を表し、
0.3≦1-x-y≦0.65、
0.2≦x≦0.65、
0.001≦y≦0.2、
0.03≦z≦0.65、
4≦n≦7、
1-x-y>y、
1-x-y>z>y、及び
x>z>y
を満たす数値である。]により表わされる基本組成を有する。
本発明の磁気記録媒体用フェライト粒子として、相対的に厚みのある(アスペクト比が小さい)M型結晶粒からなるフェライト粒子が得られる。このフェライト粒子は4πIs及びHAから予測される本来の非常に高い磁気特性ポテンシャルに対応する高い飽和磁化及び高いHcを有し、かつHcの温度依存性[温度係数(β)]が小さい。
Ca含有量(1-x-y)は、0.3〜0.65であり、0.4〜0.55であるのが好ましい。(1-x-y)が0.3未満ではM相が不安定になり、余剰のR元素によりオルソフェライトが生成して飽和磁化、Hcが低下する。(1-x-y)が0.65を超えるとM相を生成しなくなり、CaFeO3-x等の好ましくない相が生成する。
R元素はLa、Ce、Nd、Pr、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含む。高い飽和磁化を付与するために、R元素中のLaの比率は50原子%以上であるのが好ましく、70原子%以上であるのがより好ましく、La単独(ただし、不可避的不純物は許容される。)であるのが特に好ましい。R元素の中でLaがM相に最も固溶し易いため、Laの比率が大きいほど飽和磁化の向上効果が大きい。R含有量(x)は、0.2〜0.65であるのが好ましく、0.3〜0.6であるのがより好ましく、0.35〜0.55であるのがさらに好ましく、0.4〜0.5であるのが特に好ましい。xが0.2未満ではM相へのCoの置換量が不十分なため、M型フェライト構造が不安定になり、CaO・Fe2O3、CaO・2Fe2O3等の異相を生成して飽和磁化、Hcが大きく低下する。xが0.65を超えると未反応のR元素の酸化物が増加し、さらにオルソフェライト等の好ましくない相が生じる。
Sr含有量(y)は、0.001〜0.2であり、0.005〜0.2であるのが好ましく、0.01〜0.2であるのがより好ましく、0.02〜0.15であるのがさらに好ましく、0.02〜0.12であるのが特に好ましい。yが0.001未満ではSrの添加による飽和磁化の向上効果が得られない。yが0.2を超えると飽和磁化が低下する。なお、yが0.001以上0.01未満、例えばyが0.001〜0.004という微量添加の場合にもSrの添加効果は認められる。
Co含有量(z)は、0.03〜0.65であり、0.1〜0.55であるのが好ましく、0.2〜0.4であるのがより好ましい。zが0.03未満ではCoの添加による磁気特性の向上効果が得られない。zが0.65を超えるとCoを多く含む異相が生成して磁気特性が大きく低下する。
モル比nは、(Ca+R+Sr)と(Fe+Co)のモル比を反映する値で、2n=(Fe+Co)/(Ca+R+Sr)で表される。モル比nは4〜7であり、4〜6であるのが好ましく、4.5〜5.5であるのがより好ましく、4.6〜5.4がさらに好ましい。nが4未満では非磁性部分の比率が多くなり、磁気特性が低下する。nが7を超えると、未反応のα-Fe2O3が増加して磁気特性が大きく低下する。
R元素とCoのモル比x/zの値は、0.73≦x/z≦15.62であるが、1≦x/z≦3であるのが好ましく、1.2≦x/z≦2であるのが特に好ましい。これらの値を満たす組成を選択することにより、飽和磁化が顕著に向上する。
(R元素含有量)>(Co含有量)>(Sr含有量)であること、すなわち、x>z>yという条件を満たし、及び、(Ca含有量)>(Co含有量)>(Sr含有量)であること、すなわち、1-x-y>z>yという条件を満たし、かつM型フェライト構造を有する場合に、従来に比べて顕著に高い飽和磁化を持つ磁気記録媒体用フェライト粒子を得ることができる。
本発明において、「M型フェライト構造を有する」とは、一般的なX線回折条件において磁気記録媒体用フェライト粒子をX線回折した場合に、M型フェライト構造のX線回折パターンのみが観察されることをいう。即ち、実質的にM型フェライトの単一構造すなわち実質的にM相単相のフェライト粒子をいう。従って、X線回折パターンに現れない微細な結晶粒界相や不純物相の存在は許容される。
本発明のフェライト粒子を板状化するために、B2O3の換算値で0.05〜0.2質量%のBを含有することが好ましく、0.08〜0.15質量%のBを含有することがさらに好ましい。Bを含有することにより、高記録密度用に適する板状化が容易になる。B含有量が0.05質量%未満ではBの含有効果が得られず、0.2質量%を超えると飽和磁化が大きく低下する。
本発明のフェライト粒子は、SiO2の換算値で0.05〜0.5質量%のSi、好ましくはSiO2の換算値で0.05〜0.2質量%のSiを含有してもよい。本発明のフェライト粒子の原料である鉄化合物等には不可避不純物としてSiO2が含まれており、本発明のフェライト粒子の飽和磁化を高めるために、フェライト化反応に供する原料混合物を混合する工程において、この混合物にSiO2を添加しないことが好ましい。
フェライト粒子は、飽和磁化を高めるために不可避に含有されるCr及びAl量を極力低く抑えることが好ましい。
本発明の磁気記録媒体用フェライト粒子は、下記一般式:
Ca1-x-yRxSryFe2n-zCozOα(原子比率)
[(1-x-y)、x、y、z、n及びαはそれぞれCa、R元素、Sr及びCoの含有量、モル比及びOの含有量を表し、
0.3≦1-x-y≦0.65、
0.2≦x≦0.65、
0.001≦y≦0.2、
0.03≦z≦0.65、
4≦n≦7、
1-x-y>y
1-x-y>z>y、及び
x>z>y
を満たす数値である。ただし、x=zでかつn=6のときの化学量論組成比を示した場合はα=19である。]により表わされる組成を有するのが好ましい。
また本発明の磁気記録媒体用フェライト粒子は、M型フェライト構造を有し、Ca、希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含むR元素、Sr、Fe、Co及びA元素を必須元素とし、A元素はZn及びTiのうちの少なくとも1種であり、下記一般式:
Ca1-x-yRxSryFe2n-zCoz-pAp(原子比率)
[(1-x-y)、x、y、z、p及びnはそれぞれCa、R元素、Sr、Co及びA元素の含有量、及びモル比を表し、
0.3≦1-x-y≦0.65、
0.2≦x≦0.65、
0.001≦y≦0.2、
0.03≦z≦0.65、
0.03≦p≦0.62、
4≦n≦7、
1-x-y>y、
1-x-y>z>y、
x>z>y、及び
0.05≦p/z≦0.95
を満たす数値である。]により表わされる組成を有することを特徴とする。
本発明のフェライト粒子は、Coの一部をA元素であるZn及びTiのうちの少なくとも1種で所定量置換した場合に、従来に比べて高い飽和磁化を有し、かつ適正なHcを有することができる。p/zが0.05未満ではZn及び/又はTiの添加効果が認められず、p/zが0.95超ではCoの添加効果が事実上消失する。
モル比nは、(Ca+R+Sr)と(Fe+Co+A)のモル比を反映する値で、2n=(Fe+Co+A)/(Ca+R+Sr)で表される。モル比nは4〜7であり、4〜6であるのが好ましく、4.5〜5.5であるのがより好ましく、4.6〜5.4がさらに好ましい。nが4未満では非磁性部分の比率が多くなり、磁気特性が低下する。nが7を超えると、未反応のα-Fe2O3が増加して磁気特性が大きく低下する。
本発明の磁気記録媒体用フェライト粒子は、下記一般式:
Ca1-x-yRxSryFe2n-zCoz-pApOα(原子比率)
[(1-x-y)、x、y、z、p、n及びαはそれぞれCa、R元素、Sr、Co及びA元素の含有量、モル比及びOの含有量を表し、
0.3≦1-x-y≦0.65、
0.2≦x≦0.65、
0.001≦y≦0.2、
0.03≦z≦0.65、
0.03≦p≦0.62、
4≦n≦7、
1-x-y>y
1-x-y>z>y、
x>z>y、及び
0.05≦p/z≦0.95
を満たす数値である。ただし、x=zでかつn=6のときの化学量論組成比を示した場合はα=19である。]により表わされる組成を有するのが好ましい。
R元素の含有量xとCo含有量zとの関係がx=zでかつモル比n=6のときに酸素のモル数αは19となる。Fe及びCoの価数、n値、R元素の種類、仮焼、焼成又は熱処理の雰囲気によって酸素のモル数は異なる。還元性雰囲気で焼成した場合の酸素の欠損(ベイカンシー)、M型フェライト中におけるFeの価数の変化、Coの価数の変化等により金属元素に対する酸素の比率は変化する。従って、実際の酸素のモル数αは19からずれる場合がある。
(2) 形状・特性
本発明のフェライト粒子は、室温(293K)において、484 mT以上の飽和磁化(4πIs)を有することができ、好ましくは485 mT以上、さらに好ましくは484〜500 mTを有することができる。
本発明のフェライト粒子は、室温(293K)において、好適なHcとして、15.9〜400 kA/mを有することができ、好ましくは31.8〜350 kA/m、より好ましくは80〜250 kA/mを有することができる。
本発明のフェライト粒子は板状(ほぼ六角板状)であるのが好ましい。本発明のフェライト粒子の平均粒径は、磁気記録媒体用に好適な0.001〜0.3μmとするのが好ましく、0.003〜0.2μmとするのがより好ましく、0.01〜0.2μmとするのがさらに好ましい。
本発明のフェライト粒子のアスペクト比とは、(c面の最大径/c軸方向の厚み)をいう。板状粒子のアスペクト比は、1〜10とするのが好ましく、1.2〜5とするのがより好ましく、1.5〜4.5とするのがさらに好ましい。このアスペクト比の範囲を外れると高記録密度用に適さない。
平均粒径及びアスペクト比は、本発明の任意のフェライト粒子20個を、透過型(TEM)又は走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影した写真から、各フェライト粒子のc面の最大径、及びc軸方向の厚みを測定し、得られた測定値を平均して求めることができる。前記c面の最大径の平均値を平均粒径と定義する。前記(c面の最大径/c軸方向の厚み)の平均値をアスペクト比と定義する。
[2] フェライト粒子の製造方法
本発明のフェライト粒子は、例えば、共沈法(逆ミセル法による場合を含む。)、水熱合成法等の液相法、又はガラス析出化法(ガラス結晶化法)により製造することができる。
(1) 共沈法
本発明のフェライト粒子を共沈法により製造する場合の一例を以下に説明する。まず、M型フェライト粒子を生成するのに必要な各金属元素(Ca、La、Sr、Fe及びCo)の水溶性塩、必要に応じて保磁力制御用元素(Ti及び/又はZn)を水に溶解したもの(溶液1)及びアルカリ水溶液(溶液2)を準備する。この水溶性塩として、Ca、La、Fe、Co及びZn については例えば塩化物又は硝酸塩が挙げられ、Ti及びSrについては例えば塩化物が挙げられる。アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム等が挙げられる。アルカリ水溶液の濃度は、M型フェライト粒子を構成するために必要な各金属塩に対して、当量〜当量の5倍の範囲が好ましい。アルカリ量が、当量未満では上記特定組成を有するフェライト組成物(共沈物)が得られず、当量の5倍超としても添加効果が飽和し有益でない。
共沈反応により得られた共沈物(フェライト組成物)100質量部に対し、0.05〜0.2質量部のホウ素化合物を添加することが好ましい。ホウ素化合物の添加量が、0.05質量部未満では添加効果が得られず、0.2質量部超では逆に磁気特性が低下する。ホウ素化合物として、H3BO3、B2O3又はメタホウ酸塩[Ca(BO2)2]等が好ましい。
所定量の溶液1及び溶液2を混合することにより共沈物を得る。混合は溶液1に溶液2を添加して行っても良いし、逆に溶液2に溶液1を添加して行っても良い。また溶液1と溶液2を同時に添加して行っても良い。添加の際、反応を促進させるために溶液1及び/又は溶液2を攪拌するのが好ましい。
得られた共沈物は攪拌しながら323〜423 Kの温度に保持して反応・熟成させる。0.5〜4時間反応させることにより、均一組成の共沈物が得られる。反応温度を323 K未満とするためには冷却装置が必要となり実用性に劣る。423 K超では粒子の成長速度が速くなりすぎて共沈物の粒径分布が広くなり、好ましくない。反応時間が0.5時間未満の場合は反応が不十分となり、4時間超とするのは実用的でない。
得られた共沈物のスラリーを水洗して、遊離しているアルカリ及びNaCl等の塩を除去する。あらかじめ水洗の前に、希塩酸等で共沈物のスラリーのpHを10程度まで中和するのが好ましい。水洗後の共沈物のスラリーは、例えば、ろ過し凍結乾燥した後、アルコール等で脱水し、ろ過・乾燥することにより乾燥した共沈物が得られる。凍結乾燥を行った方が、後工程の結晶化においてフェライト粒子同士の焼結が抑制され、塗料化した時に分散性の良好なM型フェライト粒子が得られる。
なお、水洗後の共沈物のスラリーをそのまま乾燥し、粉砕して乾燥した共沈物の粉末としてもよい。あるいは、水洗後の共沈物のスラリーを乾燥し、得られた乾燥物にNaCl等のフラックス剤を適量添加し、後述の焼成を行う。次に室温まで冷却したものを粉砕後、弱酸で酸処理後水洗してガラス成分及びフラックス剤を除去し、次いで乾燥することにより板状粒子を得てもよい。フラックス剤の添加量は乾燥して得られた共沈物の総質量に対し0.5〜5質量部であるのが好ましい。0.5質量部未満では添加効果が得られず、5質量部超では飽和磁化の低下を招く。
乾燥した共沈物を焼成することにより、4πIsが顕著に高いM型フェライト粒子が得られる。焼成は大気中(実質的に酸素分圧が0.05〜0.2 atm程度に相当する。)で行うのが実用的であるが、酸素過剰雰囲気中(例えば酸素分圧が0.2 atm超1 atm以下)、特に酸素100%雰囲気中で行ってもよい。焼成温度は873〜1223 Kとし、953〜1173 Kとするのが好ましい。焼成時間は0.5〜10時間とし、1〜5時間とするのが好ましい。焼成温度が873 K 未満、又は焼成時間が0.5時間未満では結晶化が十分に進まない。1223 K超ではフェライト粒子の粗大化及びフェライト粒子相互の焼き付きが顕著になる。焼成時間を10時間超とするのは実用的でない。
焼成後、洗浄及び乾燥することにより、M型結晶粒が板状(ほぼ六角板状)に成長した本発明のフェライト粒子が得られる。
(2) ガラス結晶化法
原料は、ガラス成分としてホウ素化合物(H3BO3等)、主成分としてCa化合物(CaCO3等)、La化合物(La2O3等)、Sr化合物(SrCO3等)、Co化合物(Co3O4等)、酸化鉄(Fe2O3等)、並びに必要に応じて保磁力調整用にTi化合物(TiO2等)及びZn化合物(ZnO等)のうちの少なくとも1種を使用する。
原料を所定組成に配合し、均一混合後、アーク溶解または高周波溶解などにより高温で所定組成の溶融物に溶融する。大気中において、溶融温度は1573〜1673 Kとするのが好ましく、1593〜1653 Kとするのがより好ましい。
均一に形成した溶融物を急冷凝固してガラス状薄帯(フレーク)を形成する。溶融物の急冷方法としては、例えば単ロール法、スプラット急冷法、回転ディスク法又はガスアトマイズ法などを使用する。単ロール法による場合、冷却ロール(銅合金製)の周速と溶融物の急冷凝固速度はほぼ比例する。特に限定されないが、冷却ロールの周速は5〜50 m/秒程度にするのが好ましい。
この場合、溶融物の均一化が極めて重要である。溶融物の均一化が不十分であると不均質なフレークとなり、後工程の結晶化処理後のフェライト結晶体は不均一な組成物となる。またこの不均一な組成分布のフェライト結晶体を粉砕しても平均粒径0.3μm未満のシャープな粒径分布を持つ超微粒子を得られない。
非晶質のフレークを結晶化させるために、大気中、773〜1273 K、好ましくは873〜1173 Kにおいて熱処理(結晶化処理)を行う。この熱処理の加熱保持時間は0.1〜10時間程度であり、0.5〜5時間とするのが好ましい。773 K未満では結晶化が不十分となり、1273K超では結晶粒の粗大化を招く。
前記熱処理後室温まで冷却したものを、酸浴(酢酸等の弱酸等)などにより酸処理を施し、ガラス成分を除去する。次に酸処理後のものを乾燥することにより、M型結晶粒が板状(ほぼ六角板状)に成長した本発明のフェライト粒子が得られる。
[3] 磁気記録媒体
フェライト粒子をバインダと混練して塗料化し、これを樹脂等からなる基体に塗布及び硬化し磁性層を形成することにより、磁気記録媒体を製造することができる。磁性層中のフェライト粒子の含有量は、磁性層全体の50〜85質量%、好ましくは55〜75質量%である。また磁性層には必要に応じ、研磨材、カーボンブラック等の非磁性粒子、潤滑剤等の各種添加剤を含有させてもよい。磁気記録媒体としては、ハードディスク、フレキシブルディスク、磁気テープ、磁気カード等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
<共沈法>
CaCl2,LaCl3・7H2O,SrCl2・2H2O,FeCl3・6H2O,CoCl2・6H2Oを、Ca:La:Sr:Fe:Co=0.475:0.5:0.025:10.1:0.3(原子比率)の比率でFeCl3・6H2O の濃度が1.5 mol/Lになるように(金属塩の濃度は全部で4.96当量/Lである。)水に溶解した(溶液1)。別にNaOHとNa2CO3をNaOH:Na2CO3=25:6(質量比)でNaOHの濃度が17.4 mol/L(当量/L)になるように水に溶解した(溶液2)。このときNaOH/塩は当量比で3.5である。室温(293 K)で溶液2を撹拌しながら溶液1を混合していき共沈反応を行った。得られた共沈物を含んだ溶液を373Kで2時間煮沸した後、充分に水洗し,その後乾燥を行った。得られた乾燥後の共沈物を大気中、1073 Kの温度で2時間加熱して焼成した。得られた焼成物を充分に洗浄後、乾燥して本発明の磁気記録媒体用フェライト粒子の粉末を得た。
得られたフェライト粉末の組成はCa1-x-yLaxSryFe2n-zCozO19(x=0.5、y=0.025、z=0.30、n=5.2)であった。得られたフェライト粉末をX線回折した結果、M型フェライト構造を有することがわかった。得られたフェライト粉末をTEM及びSEMにより観察したところ、ほぼ六角板状に成長したM型フェライト結晶粒が観察された。任意に選択した前記フェライト粒子のTEM及びSEM写真から求めた平均粒径は0.08μmであった。
得られたフェライト粉末の磁気特性は、室温(293 K)において4πIs=491 mT、HA=2088 kA/mという、塗布型垂直磁気記録媒体用の従来のM型フェライト粒子に比べて非常に高い値であった。
比較例1
実施例1と同じCaCl2,LaCl3・7H2O,FeCl3・6H2O,CoCl2・6H2OをCa:La:Fe:Co=0.5:0.5:10.1:0.3(原子比率)の比率でFeCl3・6H2Oの濃度が1.5 mol/Lになるように水に溶解した(溶液3)。溶液3はSrCl2・2H2Oを含まない点で溶液1と異なる。
溶液1に替えて溶液3を用いた以外は、実施例1と同様にしてフェライト粒子を作製した。得られたフェライト粉末の組成はCa1-x-yLaxFe2n-zCozO19(x=0.525、z=0.30、n=5.2)であった。
得られたフェライト粉末をTEM及びSEMで観察したところ、不定形状であり、フェライト粒子の境界を特定できないために平均粒径を決定できなかった。不定形状になる要因は、SrCl2・2H2Oを添加しなかったことであると考えられる。得られたフェライト粉末の室温(293 K)における4πIs=483 mT、HA=1639 kA/mであり、実施例1よりも低い。
実施例2〜5
共沈反応後の共沈物(フェライト組成物)の組成が、Ca1-x-yLaxSryFe2n-zCozO19{x=0.5、y=0.001〜0.2(表1に示す)、z=0.30、n=5.2}になるようにSrCl2・2H2Oの使用量を変えて調整した溶液を、溶液1の代わりに使用した以外は実施例1と同様にして本発明のフェライト粒子(実施例2〜5)を作製した。
得られたフェライト粉末は、X線回折により、いずれもM型フェライト構造を有していることがわかった。得られたフェライト粉末の平均粒径及びアスペクト比、室温(293 K)における4πIs及びHAを測定した結果を表1に示す。
表1より、実施例2〜5のいずれも、比較例1に比べて4πIsが高く、塗布型垂直磁気記録媒体用のM型フェライト粒子として好適であることがわかる。
Figure 2010001171
実施例6
<ガラス結晶化法>
CaCO3粉末、La2O3粉末、SrCO3粉末、酸化鉄粉末、Co3O4粉末、ZnO粉末をCa:La:Sr:Fe:Co:Zn=0.475:0.5:0.025:10.0:0.3:0.1(原子比率)の比率でミキサーに投入し、均一混合した。次にこの混合物99.7質量部に対し、H3BO3粉末0.3質量部を添加してさらに混合した。得られた混合物をプレス機で圧縮成形し、成形体を作製した。得られた成形体を、大気中、1573Kで1時間焼成した。得られた生成物を高周波溶解炉に投入後、1633Kに加熱して溶融し、均一な溶融物を得た。この溶融物を単ロール法により急冷凝固してフレーク(非晶質の薄帯)を得た。得られたフレークを大気中において1133 Kで3時間加熱してフェライト結晶体を得た。次に酢酸浴で洗浄してガラス質を除去後、アトライターにて軽度に粉砕しつつ水洗を行った。水洗後乾燥して板状のM型フェライト構造を有する磁気記録媒体用フェライト粒子の粉末を得た。
得られたフェライト粉末の平均粒径及びアスペクト比、室温(293 K)における4πIs及びHcを測定した結果を表2に示す。
実施例7
<ガラス結晶化法>
CaCO3粉末,La2O3粉末,SrCO3粉末,酸化鉄粉末,Co3O4粉末,TiO2粉末をCa:La:Sr:Fe:Co:Ti=0.475:0.5:0.025:10.0:0.3:0.1(原子比率)の比率でミキサーに投入し、均一混合した。次にこの混合物99.7質量部に対し、H3BO3粉末0.3質量部を添加してさらに混合した。得られた混合物をプレス機で圧縮成形し、成形体を作製した。得られた成形体を、大気中、1573Kで1時間焼成した。得られた生成物を高周波溶解炉に投入後、1653Kに加熱して溶融し、均一な溶融物を得た。以降は実施例6と同様に、急冷凝固、結晶化処理、酸処理、水洗及び乾燥を行い、磁気記録媒体用の板状フェライト粒子の粉末を得た。
得られたフェライト粉末の平均粒径及びアスペクト比、室温(293 K)における4πIs及びHcを測定した結果を表2に示す。
Figure 2010001171
表2より、実施例6、7のフェライト粒子は、比較例1に比べて4πIsが高く、かつ塗布型垂直磁気記録媒体用のM型フェライト粒子として好適なHcを有することがわかる。

Claims (6)

  1. M型フェライト構造を有し、Ca、希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含むR元素、Sr、Fe及びCoを必須元素とし、下記一般式:
    Ca1-x-yRxSryFe2n-zCoz(原子比率)
    [(1-x-y)、x、y、z及びnはそれぞれCa、R元素、Sr及びCoの含有量、及びモル比を表し、
    0.3≦1-x-y≦0.65、
    0.2≦x≦0.65、
    0.001≦y≦0.2、
    0.03≦z≦0.65、
    4≦n≦7、
    1-x-y>y、
    1-x-y>z>y、及び
    x>z>y
    を満たす数値である。]により表わされる組成を有することを特徴とする磁気記録媒体用フェライト粒子。
  2. 請求項1に記載の磁気記録媒体用フェライト粒子において、前記フェライト粒子は板状であり、平均粒径が0.001〜0.3μmであることを特徴とする磁気記録媒体用フェライト粒子。
  3. 請求項1又は2に記載の磁気記録媒体用フェライト粒子において、下記一般式:
    Ca1-x-yRxSryFe2n-zCozOα(原子比率)
    [(1-x-y)、x、y、z、n及びαはそれぞれCa、R元素、Sr及びCoの含有量、モル比及びOの含有量を表し、
    0.3≦1-x-y≦0.65、
    0.2≦x≦0.65、
    0.001≦y≦0.2、
    0.03≦z≦0.65、
    4≦n≦7、
    1-x-y>y
    1-x-y>z>y、及び
    x>z>y
    を満たす数値である。ただし、x=zでかつn=6のときの化学量論組成比を示した場合はα=19である。]により表わされる組成を有することを特徴とする磁気記録媒体用フェライト粒子。
  4. M型フェライト構造を有し、Ca、希土類元素の少なくとも1種であってLaを必須に含むR元素、Sr、Fe、Co及びA元素を必須元素とし、A元素はZn及びTiのうちの少なくとも1種であり、下記一般式:
    Ca1-x-yRxSryFe2n-zCoz-pAp(原子比率)
    [(1-x-y)、x、y、z、p及びnはそれぞれCa、R元素、Sr、Co及びA元素の含有量、及びモル比を表し、
    0.3≦1-x-y≦0.65、
    0.2≦x≦0.65、
    0.001≦y≦0.2、
    0.03≦z≦0.65、
    0.03≦p≦0.62、
    4≦n≦7、
    1-x-y>y、
    1-x-y>z>y、
    x>z>y、及び
    0.05≦p/z≦0.95
    を満たす数値である。]により表わされる組成を有することを特徴とする磁気記録媒体用フェライト粒子。
  5. 請求項4に記載の磁気記録媒体用フェライト粒子において、前記フェライト粒子は板状であり、平均粒径が0.001〜0.3μmであることを特徴とする磁気記録媒体用フェライト粒子。
  6. 請求項4又は5に記載の磁気記録媒体用フェライト粒子において、下記一般式:
    Ca1-x-yRxSryFe2n-zCoz-pApOα(原子比率)
    [(1-x-y)、x、y、z、p、n及びαはそれぞれCa、R元素、Sr、Co及びA元素の含有量、モル比及びOの含有量を表し、
    0.3≦1-x-y≦0.65、
    0.2≦x≦0.65、
    0.001≦y≦0.2、
    0.03≦z≦0.65、
    0.03≦p≦0.62、
    4≦n≦7、
    1-x-y>y
    1-x-y>z>y、
    x>z>y、及び
    0.05≦p/z≦0.95
    を満たす数値である。ただし、x=zでかつn=6のときの化学量論組成比を示した場合はα=19である。]により表わされる組成を有することを特徴とする磁気記録媒体用フェライト粒子。
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