JP2010073987A - 有機薄膜太陽電池用材料 - Google Patents

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秀嗣 池田
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Abstract

【課題】光や酸素、熱に対して安定であり、有機薄膜太陽電池に用いたときに高効率の光電変換特性を示す有機薄膜太陽電池用材料を提供すること。
【解決手段】特定のカルバゾール誘導体からなる有機薄膜太陽電池用材料である。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機薄膜太陽電池用材料に関し、さらに詳しくは、優れた光電変換特性を有する有機薄膜太陽電池が得られる有機薄膜太陽電池用材料に関する。
太陽電池は、光信号を電気信号に変換するフォトダイオードや撮像素子と同様、光入力に対して電気出力を示す装置であり、電気入力に対して光出力を示すエレクトロルミネッセンス(EL)素子とは逆の応答を示す装置である。この太陽電池は、化石燃料の枯渇問題や地球温暖化問題を背景に、クリーンエネルギー源として近年大変注目されてきており、研究開発が盛んに行なわれるようになってきた。これまでに、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンなどを用いたシリコン系太陽電池が実用化されてきたが、シリコン系太陽電池が高価であることや原料シリコンの不足の問題などが表面化してきたことにより、次世代太陽電池開発の要望が高まりつつある。そのようななか、安価で毒性が低く、かつ原材料不足の懸念も無い有機薄膜太陽電池が、シリコン系太陽電池に次ぐ次世代の太陽電池として大変注目を集めている。
有機薄膜太陽電池の研究は、当初メロシアニン色素などを用いた単層膜をもとに進められてきた。しかし更なる研究開発により、電子を輸送する「n層」と正孔を輸送する「p層」とを有する多層膜にすることで、光入力から電気出力への変換効率(光電変換効率)が向上することが見出されて以降、多層膜が主流になってきている。多層膜の検討当初に用いられた材料は、p層としては銅フタロシアニン(CuPc)、n層としてはペリレンイミド類(PTCBI)であった。その後、p層とn層の間に「i層(p材料とn材料との混合層)」を挿入して積層を増やすことにより、光電変換効率が向上することが見出されたが、依然として、p層及びn層には、それぞれ同じ材料が使用されていた。
その後、「p層/i層/n層」を何層も繰り返し積層するというスタックセル構成により、さらに光電変換効率が向上することが見出された。この時に使用された材料は、p層としてはフタロシアニン類、n層としてはフラーレン(C60)であった。
一方、高分子を用いた有機薄膜太陽電池では、p層の材料として導電性高分子を用い、n層の材料としてC60誘導体を用いてそれらを混合し、熱処理することによりミクロ層分離を誘起してヘテロ界面を増やし、光電変換効率を向上させるという、所謂バルクヘテロ構造の研究が主に行なわれてきた。ここで用いられてきた材料系は、主に、p層の材料としてはポリ−3−ヘキシルチオフェン(P3HT)、n層の材料としてはC60誘導体(PCBM)であった。
このように、有機薄膜太陽電池では、各層の材料は初期の頃からあまり進展がなく、依然としてフタロシアニン誘導体、ペリレンイミド誘導体、C60誘導体が用いられている。従って、光電変換効率を高めるべく、これら従来の材料に代わる新規な材料の開発が熱望されている。
ところで、一般に有機太陽電池の動作過程は、(1)光吸収及び励起子生成、(2)励起子拡散、(3)電荷分離、(4)キャリア移動、(5)起電力発生の素過程からなっており、有機物は概して太陽光スペクトルに合致する吸収特性を示すものが多くないため、高い光電変換効率を達成できないことが多かった。例えば、近年精力的に開発が行なわれている有機EL素子において、優れた正孔輸送材料及び正孔注入材料であるアミン化合物が見出されているが、それらは、有機薄膜太陽電池用のp層の材料として使用しても、太陽光スペクトルに対する吸収特性が不十分であり、光電変換効率が十分得られないという欠点を有している。
一般に、有機化合物において可視光領域に吸収を持たせるためには、π電子共役構造を拡大して吸収極大波長を長波長化すればよいことが知られている。例えば、特許文献1および2には、アントラセン骨格をさらに直線状に縮環させた構造の化合物(ポリアセン類化合物)が記載されている。しかしながら、一般にポリアセン類化合物は光や酸素に対する安定性に欠け、特に溶液状態においては光照射下で速やかに酸化反応が進行するという問題があった。
特開2008−34764号公報 特開2007−335760号公報
本発明はこのような状況下になされたもので、光や酸素、熱に対して安定であり、有機薄膜太陽電池に用いたときに高効率の光電変換特性を示す有機薄膜太陽電池用材料を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特定のカルバゾール誘導体によって上記目的を達成できることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち本発明は、
(1) 下記一般式(I)
Figure 2010073987
(式中、Ar1は、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、および炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基から選ばれる基を表し、R1〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数2〜40の置換もしくは無置換のアルケニル基、炭素数2〜40の置換もしくは無置換のアルキニル基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリールアミノ基、および炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基から選ばれる基を表す。互いに隣接するR1〜R6は結合して環構造を形成してもよい。)
で表される有機薄膜太陽電池用材料、
(2) 下記一般式(II)
Figure 2010073987
(式中、Ar2は、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、および炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基から選ばれる基を表し、R11〜R22はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、および炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリールアミノ基から選ばれる基を表す。)
で表される有機薄膜太陽電池用材料、
(3) 下記一般式(III)
Figure 2010073987
(式中、Ar3は、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、および炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基から選ばれる基を表し、R23〜R34はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、および炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリールアミノ基から選ばれる基を表す。)
で表される有機薄膜太陽電池用材料、
(4) 上記1〜3のいずれかに記載の有機薄膜太陽電池材料を含有する有機薄膜太陽電池、および
(5) 上記4に記載の有機薄膜太陽電池を具備する装置
を提供するものである。
本発明によれば、有機薄膜太陽電池に用いたときに高効率の光電変換特性を示す有機薄膜太陽電池用材料が提供される。
<有機薄膜太陽電池用材料>
本発明の有機薄膜太陽電池用材料は、拡大した電子共役系を有するカルバゾール誘導体であり、詳しくは以下の一般式(I)で表される化合物である。
Figure 2010073987
上記(I)式中、Ar1は、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、および炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基から選ばれる基を表し、R1〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数2〜40の置換もしくは無置換のアルケニル基、炭素数2〜40の置換もしくは無置換のアルキニル基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリールアミノ基、および炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基から選ばれる基を表す。互いに隣接するR1〜R6は結合して環構造を形成してもよい。
Ar1が表す炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基としては、フェニル基、2−ビフェニリル基、3−ビフェニリル基、4−ビフェニリル基、ターフェニリル基、3,5−ジフェニルフェニル基、3,4−ジフェニルフェニル基、ペンタフェニルフェニル基、フルオレニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アントリル基、2−アントリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、クリセニル基、テトラセニル基、コロニル基などが挙げられる。なかでも、原料の入手容易性などの観点から、環形成炭素数6〜18のアリール基が好ましく、環形成炭素数6〜14のアリール基がより好ましく、フェニル基、4−ビフェニリル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−フェナントリル基がさらに好ましい。該アリール基は置換基を有していてもよく、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;ヒドロキシル基;メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、各種プロピル基、各種ブチル基などの好ましくは炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜5)のアルキル基;ビニル基、2,2−ジフェニルビニル基、1,2,2−トリフェニルビニル基などのアルケニル基;メトキシ基、エトキシ基、各種プロポキシ基、各種ブトキシ基などの好ましくは炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜5)のアルコキシ基;フェニル基、トリル基、ナフチル基などの好ましくは環形成炭素数6〜14のアリール基;シアノ基などが挙げられる。置換基を有するアリール基の具体例としては、2−トリル基、4−トリル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−メトキシフェニル基、4−シアノフェニル基、4−(2,2−ジフェニルビニル)フェニル基、4−(1,2,2−トリフェニルビニル)フェニル基などが挙げられる。
Ar1が表す炭素数6〜40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基としては、フラニル基、チオフェニル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、ピラゾリル基、ベンゾピラゾリル基、トリアゾリル基、オキサジアゾリル基、ピリジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、キノリニル基、ベンゾフラニル基、ジベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ジベンゾチオフェニル基、カルバゾリル基などが挙げられる。なかでも、原料の入手容易性などの観点から、環形成原子数6〜20のヘテロアリール基が好ましく、環形成原子数6〜14のヘテロアリール基がより好ましく、フラニル基、チオフェニル基、ピリジニル基、カルバゾリル基がさらに好ましい。かかるヘテロアリール基は置換基を有していてもよく、置換基としては、ヒドロキシル基;メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、各種プロピル基、各種ブチル基などの好ましくは炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜5)のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、各種プロポキシ基、各種ブトキシ基などの好ましくは炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜5)のアルコキシ基;フェニル基、トリル基、ナフチル基などの好ましくは環形成炭素数6〜14のアリール基などが挙げられる。
Ar1が表す炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよい。該アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、各種ペンチル基(「各種」は、直鎖及びあらゆる分岐鎖を含むことを示す。以下同様。)、各種ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、各種オクチル基、3,7−ジメチルオクチル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、各種イコサニル基、各種ドコサニル基、各種テトラコサニル基などが挙げられる。なかでも、原料の入手容易性などの観点から、炭素数1〜20のアルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基がより好ましく、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基がさらに好ましい。該アルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;ヒドロキシル基;メトキシ基、エトキシ基、各種プロポキシ基、各種ブトキシ基などの好ましくは炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜5)のアルコキシ基;フェニル基、トリル基、ナフチル基などの好ましくは環形成炭素数6〜14のアリール基;シアノ基などが挙げられる。置換基を有するアルキル基の具体例としては、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、ベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルエチル基などが挙げられる。
1〜R10が表す炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基としては、Ar1に関して例示した基が挙げられる。R1〜R10が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
1〜R10が表す炭素数2〜40の置換もしくは無置換のアルケニル基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよい。該アルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、オレイル基(9−オクタデセニル基)、エイコサペンタエニル基、ドコサヘキサエニル基などが挙げられる。なかでも、原料の入手容易性などの観点から、炭素数2〜20のアルケニル基が好ましく、炭素数2〜5のアルケニル基がより好ましく、ビニル基がさらに好ましい。かかるアルケニル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;ヒドロキシル基;メトキシ基、エトキシ基、各種プロポキシ基、各種ブトキシ基などの好ましくは炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜5)のアルコキシ基;フェニル基、トリル基、ナフチル基などの好ましくは環形成炭素数6〜14のアリール基;シアノ基などが挙げられる。置換基を有するアルケニル基の具体例としては、スチリル基、2,2−ジフェニルビニル基、1,2,2−トリフェニルビニル基、2−フェニル−2−プロペニル基などが挙げられる。なかでも、原料の入手容易性などの観点から、スチリル基、2,2−ジフェニルビニル基が好ましい。
1〜R10が表す炭素数2〜40の置換もしくは無置換のアルキニル基は、直鎖状でも分岐鎖状でもよい。該アルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基などが挙げられる。なかでも、原料の入手容易性などの観点から、炭素数2〜20のアルキニル基が好ましく、炭素数2〜5のアルキニル基が好ましく、エチニル基がさらに好ましい。該アルキニル基は置換基を有していてもよく、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;ヒドロキシル基;メトキシ基、エトキシ基、各種プロポキシ基、各種ブトキシ基などの好ましくは炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜5)のアルコキシ基;フェニル基、トリル基、ナフチル基などの好ましくは環形成炭素数6〜14のアリール基;シアノ基などが挙げられる。置換基を有するアルキニル基の具体例としては、2−フェニルエチニル基などが好ましく挙げられる。
1〜R10が表す炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリールアミノ基は、アミノ基に結合する置換基のうち少なくともひとつがアリール基であればよい。かかるアリールアミノ基としては、フェニルアミノ基などのモノアリールアミノ基;メチルフェニルアミノ基、フェニルt−ブチルアミノ基などのアルキルアリールアミノ基;ジフェニルアミノ基、フェニル−1−ナフチルアミノ基、フェニル−2−ナフチルアミノ基などのジアリールアミノ基などが挙げられる。なかでも、原料の入手容易性などの観点から、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ビス(4−メトキシフェニル)アミノ基が好ましい。該アリールアミノ基は置換基を有していてもよく、置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;ヒドロキシル基;メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、各種プロピル基、各種ブチル基などの好ましくは炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜5)のアルキル基;ビニル基、2,2−ジフェニルビニル基、1,2,2−トリフェニルビニル基などのアルケニル基;メトキシ基、エトキシ基、各種プロポキシ基、各種ブトキシ基などの好ましくは炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜5)のアルコキシ基;フェニル基、トリル基、ナフチル基などの好ましくは環形成炭素数6〜14のアリール基;シアノ基などが挙げられる。置換基を有するアリールアミノ基の具体例としては、ジp−トリルアミノ基、ジm−トリルアミノ基、フェニルm−トリルアミノ基、フェニル(sec−ブチルフェニル)アミノ基、ビス(4−メトキシフェニル)アミノ基などが挙げられる。
1〜R10が表す炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基は、ジアルキルアミノ基においては、アミノ基に結合するアルキル基は同じでも異なっていてもよく、互いに結合して環(環の一部は窒素原子や酸素原子で置換されていてもよい。)を形成していてもよい。該アルキルアミノ基としては、メチルアミノ基などのモノアルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのジアルキルアミノ基;ピロリジニル基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、モルホリノ基などの環形成原子数5〜20(好ましくは5〜10)の含窒素複素環基が挙げられる。なかでも、原料の入手容易性などの観点から、ジアルキルアミノ基、含窒素複素環基が好ましく、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ピペリジノ基がさらに好ましい。なお、モノアルキルアミノ基及びジアルキルアミノ基において、アルキル基部位の炭素数は、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10、さらに好ましくは1〜5である。
アルキルアミノ基は置換基を有していてもよく、置換基としては、ヒドロキシル基;メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、各種プロピル基、各種ブチル基などの好ましくは炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜5)のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、各種プロポキシ基、各種ブトキシ基などの好ましくは炭素数1〜10(より好ましくは炭素数1〜5)のアルコキシ基などが挙げられる。置換基を有するアルキルアミノ基の具体例としては、ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ基、ビス(2−メトキシエチル)アミノ基、ピペコリノ基などが挙げられる。
本発明のカルバゾール誘導体において、互いに隣接するR1〜R6は結合して環構造を形成してもよい。当該環構造は、6員環が好ましく、芳香環がより好ましい。芳香環を形成することで、より拡大した電子共役系が形成する。
一般式(I)で表される化合物の中で、好ましい化合物としては一般式(II)や一般式(III)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2010073987
Figure 2010073987
上記(II)式中、Ar2は、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、および炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基から選ばれる基を表し、R11〜R22はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、および炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリールアミノ基から選ばれる基を表す。
上記(III)式中、Ar3は、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、および炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基から選ばれる基を表し、R23〜R34はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、および炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリールアミノ基から選ばれる基を表す。なお、上記(II)式および(III)式中の置換基の具体例としては、一般式(I)の化合物で説明したものが挙げられる。
以下に、上記一般式(I)、(II)または(III)で表される化合物の具体例を挙げるが、特にこれらに限定されるものではない。
Figure 2010073987
<有機薄膜太陽電池用材料の製造方法>
本発明の有機薄膜太陽電池用材料は、例えば以下の合成経路によって合成することができる。
Figure 2010073987
工程1は、有機金属触媒を用いて中間体Iを合成する工程であり、その際に用いる反応としては鈴木−宮浦カップリング、Stilleカップリング、Ullmannカップリング、根岸カップリング、檜山カップリング等が挙げられる。このうち、良好な収率を与えることから、鈴木−宮浦カップリング反応が好ましい。
工程2は、還元剤を用いてカルバゾール骨格を構築し中間体IIを合成する工程であり、その際に用いる反応としてはCadogan反応等が挙げられる。
工程3は、カルバゾール骨格上の窒素原子にベンゼン誘導体を連結し、中間体IIIを合成する工程であり、上記のカップリング反応を用いることができる。このうち、良好な収率を与えることからUllmannカップリング反応が好ましい。
工程4は、カルバゾール骨格上の炭素原子に置換基を導入し、最終体を合成する工程であり、上記のカップリング反応に加え、Buchwald−Hartwig反応を用いることができる。このうち、良好な収率を与えることからBuchwald−Hartwig反応が好ましい。
<有機薄膜太陽電池>
本発明の有機薄膜太陽電池のセル構造は、一対の電極の間に本発明の有機薄膜太陽電池用材料を含有する構造であれば特に限定はないが、本発明の有機薄膜太陽電池用材料は特にp層の成分として好適に用いられる。
本発明の有機薄膜太陽電池のセル構造としては、具体的には、安定な絶縁性基板上に下記の構成を有する構造が挙げられる。
(1)下部電極/有機化合物層/上部電極
(2)下部電極/p層/n層/上部電極
(3)下部電極/p層/i層(p層の材料とn層の材料の混合層)/n層/上部電極
(4)下部電極/p層の材料とn層の材料の混合層/上部電極
(5)下部電極/[p層/(i層/)n層の繰り返し層]/上部電極
及び上記(2)、(3)の構成のp層とn層を置換した構造が挙げられる。
また、必要に応じて、電極間にバッファー層を設けてもよい。例えば具体例として、上記構成(1)にバッファー層を設けた場合、下記構成を有する構造が挙げられる。
(6)下部電極/バッファー層/有機化合物層/上部電極
(7)下部電極/有機化合物層/バッファー層/上部電極
(8)下部電極/バッファー層/有機化合物層/バッファー層/上部電極
本発明の有機薄膜太陽電池用材料は、例えば上記構造の有機薄膜太陽電池において有機化合物層、p層、n層、i層、バッファー層の材料として使用することができる。
本発明の有機薄膜太陽電池においては、有機薄膜太陽電池を構成するいずれかの部材(層)に本発明の有機薄膜太陽電池用材料を含有していればよい。また、本発明の材料を含有する部材(層)は他の成分を含んでいてもよい。本発明の有機薄膜太陽電池用材料を含まない層の材料や、本発明の有機薄膜太陽電池用材料と混合する層の材料としては、有機薄膜太陽電池で使用される公知の材料を使用することができる。
次に、上記構成において使用し得る各部材(層)について説明する。
(下部電極、上部電極)
下部電極、上部電極の材料に特に制限はなく、公知の導電性材料を使用できる。
例えば、p層と接続する電極としては、錫ドープ酸化インジウム(ITO)や金(Au)、オスミウム(Os)、パラジウム(Pd)等の金属が使用できる。また、n層と接続する電極としては、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、カルシウム(Ca)、白金(Pt)、リチウム(Li)等の一成分金属や、マグネシウム(Mg)−Ag、Mg−In、Al−Li等の二成分金属、さらには、上記のp層と接続する電極として例示した金属が使用できる。
なお、一対の電極構成の好ましい構成は、電極部の一方が仕事関数の大きな金属を含み、他方は仕事関数の小さな金属を含む構成である。仕事関数の大きな電極材料としては、ITO、Os、Pd等であり、仕事関数の小さな電極材料としては、Al、In、Mg−Agの合金、Ca、Li、Mg等である。
高効率の光電変換特性を得るためには、太陽電池の少なくとも一方の面は太陽光スペクトルにおいて充分透明にすることが望ましい。そのためには、公知の導電性材料を使用し、蒸着やスパッタリング等の方法で所定の透光性が確保するように電極を形成すればよい。受光面の電極の光透過率としては、10%以上が好ましく、60%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましい。
膜厚は材料により適宜選択可能であるが、好ましくは1nm〜10μmであり、より好ましくは5nm〜1μmである。
(有機化合物層)
上記有機化合物層とは電極間の層が1層である場合の当該層を指す。本発明の有機薄膜太陽電池用材料を使用する場合の構成としては、「下部電極/本発明の有機薄膜太陽電池用材料の単独層/上部電極」や、「下部電極/本発明の有機薄膜太陽電池用材料とn層材料またはp層材料の混合層/上部電極」が挙げられる。
(p層、n層、i層)
本発明の有機薄膜太陽電池用材料をp層に用いるときは、n層は特に限定されないが、電子受容体としての機能を有する化合物が好ましい。例えば低分子有機化合物であれば、C60、C70等のフラーレン誘導体、カーボンナノチューブ、ペリレン誘導体、多環キノン、キナクリドン等が挙げられ、高分子化合物ではCN−ポリ(フェニレン−ビニレン)、MEH−CN−PPV、−CN基又はCF3基含有ポリマー、ポリ(フルオレン)誘導体等を挙げることができる。電子の移動度が高い材料が好ましく、電子親和力が小さい材料がさらに好ましい。このように電子親和力の小さい材料をn層として組み合わせることで充分な開放端電圧を実現することができる。また、無機化合物であれば、n型特性の無機半導体化合物を挙げることができる。具体的には、n−Si、GaAs、CdS、PbS、CdSe、InP、Nb25,WO3,Fe23等のドーピング半導体及び化合物半導体、また、二酸化チタン(TiO2)、一酸化チタン(TiO)、三酸化二チタン(Ti23)等の酸化チタン、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)等の導電性酸化物が挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。好ましくは、酸化チタン、特に好ましくは、二酸化チタンを用いる。
本発明の有機薄膜太陽電池用材料をn層に用いるときは、p層は特に限定されないが、正孔受容体としての機能を有する化合物が好ましい。例えば低分子有機化合物であれば、N,N’−ビス(3−トリル)−N,N’−ジフェニルベンジジン(mTPD)、N,N’−ジナフチル−N,N’−ジフェニルベンジジン(NPD)、4,4’,4’’−トリス(フェニル−3−トリルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)等に代表されるアミン化合物、フタロシアニン(Pc)、銅フタロシアニン(CuPc)、亜鉛フタロシアニン(ZnPc)、チタニルフタロシアニン(TiOPc)等のフタロシアニン類、オクタエチルポルフィリン(OEP)、白金オクタエチルポルフィリン(PtOEP)、亜鉛テトラフェニルポルフィリン(ZnTPP)等に代表されるポルフィリン類が挙げられ、高分子化合物であれば、ポリヘキシルチオフェン(P3HT)、メトキシエチルヘキシロキシフェニレンビニレン(MEHPPV)等の主鎖型共役高分子類、ポリビニルカルバゾール等に代表される側鎖型高分子類等が挙げられる。
本発明の有機薄膜太陽電池用材料をi層に用いるときは、上記p層化合物もしくはn層化合物と混合してi層を形成してもよいが、本発明の材料を単独でi層として用いることもできる。その場合のp層もしくはn層は、上記例示化合物のいずれも用いることができる。
混合してi層を形成する場合は、n層の材料とp層の材料との混合比は、体積比で1:5〜5:1が好ましく、1:2〜2:1がより好ましく、0.9:1.1〜1.1:0.9がさらに好ましい。
本発明の有機薄膜太陽電池において、p層を設ける場合、その膜厚は、好ましくは5nm〜5μmであり、より好ましくは10nm〜1μmであり、n層を設ける場合、その膜厚は、好ましくは5nm〜5μmであり、より好ましくは10nm〜1μmであり、i層を設ける場合、その膜厚は、好ましくは1nm〜2μmであり、より好ましくは5nm〜1μmである。
(バッファー層)
一般に、有機薄膜太陽電池はその総膜厚が薄いため、上部電極と下部電極が短絡し、セル作製の歩留まりが低下することが多い。このような場合には、バッファー層を積層することによってこれを防止することが好ましい。また、発生した電流を効率よく外部に取り出すためにもバッファー層を設けたほうが好ましい。
バッファー層に好ましい化合物としては、膜厚を厚くしても短絡電流が低下しないようにキャリア移動度が充分に高い化合物が好ましい。例えば、低分子化合物であれば下記のNTCDAに代表される芳香族環状酸無水物等が挙げられ、高分子化合物であればポリ(3,4−エチレンジオキシ)チオフェン;下記のポリスチレンスルホネート(PEDOT:PSS)、ポリアニリン;カンファースルホン酸(PANI:CSA)等に代表される公知の導電性高分子等が挙げられる。
Figure 2010073987
また、バッファー層には、励起子が電極まで拡散して失活してしまうのを防止する役割を持たせることも可能である。このように励起子阻止層としてバッファー層を挿入することは、高効率化のために有効である。バッファー層に励起子阻止層としての役割を持たせる場合の好ましい材料としては、例えば有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)用途で公知な正孔障壁層用材料又は電子障壁層用材料等が挙げられる。正孔障壁層として好ましく利用されている材料は、イオン化ポテンシャルが充分に大きい化合物であり、電子障壁層として好ましく利用されている材料は、電子親和力が充分に小さい化合物である。陰極側の正孔障壁層材料としては、具体的には、下記のバソクプロイン(BCP)、下記のバソフェナントロリン(BPhen)等が挙げられる。
Figure 2010073987
さらに、バッファー層には、n層の材料として例示した無機化合物を用いてもよい。また、p型特性の公知の無機化合物である、CdTe、p型シリコン(p−Si)、SiC、GaAs、WO3等を用いてもよい。
バッファー層の膜厚は、好ましくは1nm〜3μmであり、より好ましくは5nm〜1μmである。
なお、有機薄膜太陽電池のセル構造を、「下部電極/本発明の有機薄膜太陽電池用材料の単独層/上部電極」とする場合は、単独層の膜圧は、好ましくは1nm〜10μmであり、より好ましくは5nm〜1μmである。
(基板)
基板は、通常、有機薄膜太陽電池に用いられる基板でよい。機械的、熱的強度を有し、透明性を有するガラス基板や透明性樹脂フィルムを使用することが好ましい。
透明性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリプロピレン等が挙げられる。
(有機薄膜太陽電池の各層の形成方法)
本発明の有機薄膜太陽電池の各層の形成方法に特に制限はなく、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング等の乾式成膜法や、スピンコーティング、ディップコート、キャスティング、ロールコート、フローコーティング、インクジェット等の湿式成膜法を適用することができる。この方法により、各層を前記した各層の膜厚に調整することが好ましい。一般に有機薄膜の励起子拡散長は短いことが知られているため、膜厚が厚すぎると励起子がヘテロ界面に到達する前に失活してしまうため光電変換効率が低くなる。膜厚が薄すぎるとピンホール等が発生してしまうため、充分なダイオード特性が得られないため、変換効率が低下する。
上記乾式成膜法を適用する場合、抵抗加熱法を用いて材料を加熱蒸発させることが好ましい。また、混合層を形成する場合には、例えば、複数の蒸発源からの同時蒸着による成膜方法が好ましい。成膜時には、基板温度を一定に制御することが好ましい。
上記湿式成膜法を適用する場合、材料を適切な溶媒に溶解又は分散させて発光性有機溶液を調製してから薄膜を形成する。かかる溶媒としては任意の溶媒を使用でき、例えば、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、テトラクロロエタン、トリクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン等のハロゲン系炭化水素系溶媒;ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アニソール等のエーテル系溶媒;メタノールやエタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール等のアルコール系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ヘキサン、オクタン、デカン、テトラリン等の炭化水素系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル等のエステル系溶媒等が挙げられる。これらの中でも、炭化水素系溶媒又はエーテル系溶媒が好ましい。また、これらの溶媒は、単独で使用しても複数混合して用いてもよい。なお、溶媒は特にこれらに限定されるものではない。
本発明においては、有機薄膜太陽電池のいずれの有機薄膜層においても、成膜性向上、膜のピンホール防止等のため、適切な樹脂や添加剤を含有させてもよい。使用可能な樹脂としては、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂及びそれらの共重合体;ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂;ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂等が挙げられる。
また、添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等が挙げられる。
本発明で得られる有機薄膜太陽電池用材料を用いた有機薄膜太陽電池は、太陽電池モジュール、太陽光発電パネル、時計、携帯情報端末、パーソナルコンピューター等の装置に有効に利用される。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
なお、各例において、ソーラーシミュレーター(装置名「SS−50XIL」、英弘精機株式会社製)を用いて、AM1.5条件(光強度100mW/cm2)下で、I−V特性を測定し、開放端電圧(Voc)、短絡電流密度(Jsc)、曲線因子(FF)、変換効率(η)を求めた。同じPin(光強度)において、Voc、Jsc及びFFがいずれも大きな化合物ほど優れた変換効率を示す。なお、光電変換効率は下記式によって導出した。
Figure 2010073987
〔製造例1,2〕
以下の合成経路で、下記カルバゾール誘導体(化合物A,B)を製造した。
Figure 2010073987
中間体A1の合成
300mL四つ口ナス型フラスコにo−ニトロブロモベンゼン(5.3g,26mmol)、ナフタレンボロン酸(5.0g,29mmol,1.1eq)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(0.9g,0.78mmol,3mol%)を秤り取り、系内をアルゴン置換した後、DME(ジメトキシエタン)(120mL)に溶解させた。3mol/L炭酸ナトリウム水溶液(26mL,78mmol,3.0eq)を加え、反応溶液を6時間加熱還流した。TLC、液体クロマトグラフィーによる反応追跡を行なったが、反応の進行が確認できなかったため、溶液を室温に戻した後、減圧濃縮した。再びテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(1.2g,1.0mmol,4mol%)を加え、系内をアルゴン置換した後トルエン(120mL)を加えて5時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物をセライト濾過し、トルエンで3回抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムにより乾燥した後、減圧濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー[シリカゲル400g,hexane:CH2Cl2=10:0→7:1→3:1→2:1]により精製し、中間体A1(8.12g,quant.)を得た。
Rf=0.40(hexane:CH2Cl2=1:1)
(Rfは、ペーパー分配クロマトグラフィーにおける移動率を示す。)
1H−NMR(400MHz,CDCl3
δ7.93−7.87(m,4H),7.81(br s,1H),7.65(td,J=7.6,1.6Hz,1H),7.56−7.51(m,4H),7.41(dd,J=7.6,1.6Hz,1H)
中間体A2の合成
300mL四つ口ナス型フラスコに中間体A1(3.91g,15.7mmol)を秤り取り、系内をアルゴン置換した。亜燐酸トリエチル(70mL)を加え、のべ17時間加熱還流した。反応終了後、減圧蒸留により亜燐酸トリエチルを留去し、残渣をカラムクロマトグラフィー[シリカゲル200g,hexane:CH2Cl2=10:1→3:1]により精製し、中間体A2(2.05g,60%)を得た。
Rf=0.20(hexane:CH2Cl2=1:1)
1H−NMR(400MHz,CDCl3
δ8.79(br s,1H),8.16(s,1H),8.14(d,J=7.2Hz,1H),8.14(s,1H),8.02(d,J=8.4Hz,1H),7.67(d,J=8.4Hz,1H),7.62−7.80(m,2H),7.54(td,J=8.4,1.6Hz,1H),7.44(td,J=8.4,1.6Hz,1H),7.31(td,J=8.0,1.6Hz,1H)
化合物Aの合成
300mL四つ口ナス型フラスコに中間体A2(0.84g,3.87mmol)、ヨウ化銅(I)(240mg,1.25mmol,0.3eq)、リン酸三カリウム(3.20g,15.0mmol,3.8eq)を秤り取り、系内をアルゴン置換した。1,4−ジオキサン(40mL)を加えた後、ヨードベンゼン(0.52mL,4.66mL,1.2eq)、(±)−trans−1,2−ジアミノシクロヘキサン(0.47mL,3.91mmol,1.0eq)を加え、反応溶液を10時間加熱還流した。室温で一晩静置した後、ヨードベンゼン(0.50mL,4.49mmol,1.2eq)をさらに加え、6.5時間加熱還流した。反応終了後、反応溶液を濾過し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー[シリカゲル150g,hexane:CH2Cl2=20:1]により精製し、化合物A(0.83g,73%)を白色粉末として得た。
Rf=0.60(hexane:CH2Cl2=1:1)
1H−NMR(400MHz,CDCl3
δ8.23(d,J=8.4Hz,1H),8.19(br d,J=6.4Hz,1H),7.98(d,J=8.0Hz,1H),7.72(d,J=8.4Hz,1H),7.66−7.63(m,2H),7.54(d,J=4.0Hz,1H),7.53(d,J=1.6Hz,1H),7.43−7.38(m,2H),3.64−7.33(m,2H),7.24−7.21(m,1H),7.18−7.17(m,2H)
FDMS,計算値C2215N=293,実測値m/z=293(M+,100)
HPLC,97.8%(UV254,面積%)
上記方法でで得られた固体(0.76g)を160℃/1.1x10-4Paで昇華精製することにより白色アモルファス固体(0.6g)を得た。
HPLC,98.2%(UV254,面積%)
化合物Bの合成
300mL四つ口ナス型フラスコに中間体A2(1.03g,4.74mmol)、ヨウ化銅(I)(90mg,0.47mmol,0.1eq)、リン酸三カリウム(3.17g,14.9mmol,3.1eq)を秤り取り、系内をアルゴン置換した。1,4−ジオキサン(50mL)を加えた後、2−ブロモアントラセン(1.28g,4.98mmol,1.1eq)、(±)−trans−1,2−ジアミノシクロヘキサン(0.56mL,4.65mmol,1.0eq)を加え、反応溶液を14時間加熱還流した。反応終了後、反応溶液を濾過し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー[シリカゲル150g,hexane:CH2Cl2=20:1]により精製し、化合物B(1.23g,66%)を黄色粉末として得た。
Rf=0.70(hexane:CH2Cl2=1:1)
1H−NMR(400MHz,CDCl3
δ8.62(s,1H),8.52(s,1H),8.28−8.24(m,4H),8.11(d,J=9.6Hz,1H),8.05(d,J=9.6Hz,1H),7.99(d,J=8.0Hz,1H),7.75(d,J=8.8Hz,1H),7.57−7.54(m,3H),7.50(dd,J=8.8,2.0Hz,1H),7.39−7.36(m,3H),7.29−7.28(m,1H),7.10(ddd,J=8.4,6.8,1.2Hz,1H)
FDMS,計算値C3019N=393,実測値m/z=393(M+,100)
HPLC,98.3%(UV254,面積%)
上記方法で得られた固体(0.91g)を220℃/3.7x10-4Paで昇華精製することにより白色アモルファス固体(0.78g)を得た。
HPLC,98.3%(UV254,面積%)
〔製造例3〕
以下の合成経路で、下記カルバゾール誘導体(化合物C)を製造した。
Figure 2010073987
中間体C1の合成
300mL四つ口ナス型フラスコにo−ニトロブロモベンゼン(2.34g,10.5mmol)、アントラセンボロン酸(2.20g,10.9mmol,1.0eq)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(0.38g,0.33mmol,3mol%)を秤り取り、系内をアルゴン置換した後、DME(ジメトキシエタン)(10mL)に溶解させた。2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(15mL,30mmol,2.9eq)を加え、反応溶液をのべ14.5時間加熱還流した。反応溶液をトルエンで抽出し、減圧濃縮した。得られた粗生成物を熱トルエンから再結晶して中間体C1(2.27g,72%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3
δ8.45(s,1H),8.44(s,1H),8.04−7.98(m,3H),7.96(br s,1H),7.94(dd,J=8.4,1.2Hz,1H),7.67(td,J=7.2,1.2Hz,1H),7.60(dd,J=7.2,1.6Hz,1H),7.53(br t,J=8.0Hz,1H),7.49−7.46(m,2H),7.36(dd,J=10.8,2.0Hz,1H)
中間体C2の合成
300mL四つ口ナス型フラスコに中間体C1(2.27g,7.58mmol)を秤り取り、系内をアルゴン置換した。亜燐酸トリエチル(70mL)を加え、のべ13時間加熱還流した。反応終了後、減圧蒸留により亜燐酸トリエチルを留去し、残渣を熱トルエンから再結晶して中間体C2(1.0g,50%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3
δ9.02(s,1H),8.68(s,1H),8.57(s,1H),8.13−8.06(m,5H),7.80(d,J=8.8Hz,1H),7.64(d,J=8.0Hz,1H),7.56−7.50(m,2H),7.45(t,J=7.2Hz,1H),7.33(t,J=7.2Hz,1H)
化合物Cの合成
300mL四つ口ナス型フラスコに中間体C2(0.7g,2.62mmol,)、ヨウ化銅(I)(147mg,0.77mmol,0.3eq)、リン酸三カリウム(1.78g,8.39mmol,3.2eq)を秤り取り、系内をアルゴン置換した。1,4−ジオキサン(60mL)を加えた後、ヨードベンゼン(0.45mL,4.04mL,1.5eq)、(±)−trans−1,2−ジアミノシクロヘキサン(0.3mL,2.50mmol,0.95eq)を加え、反応溶液を8時間加熱還流した。室温で一晩静置した後、ヨードベンゼン(0.45mL,4.04mmol,1.5eq)をさらに加え、10時間加熱還流した。反応終了後、反応溶液を濾過し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー[シリカゲル200g,hexane:CH2Cl2=15:1]により精製し、化合物C(0.73g,81%)を黄色粉末として得た。
Rf=0.60(hexane:CH2Cl2=1:1)
1H−NMR(400MHz,CDCl3
δ8.53(s,1H),8.21(s,1H),8.19(s,1H),7.98(d,J=8.4Hz,1H),7.88(s,1H),7.85(d,J=8.8Hz,1H),7.73−7.70(m,3H),7.63−7.61(m,2H),7.52(d,J=8.4Hz,1H),7.45−7.34(m,5H)
FDMS,計算値C2617N=343,実測値m/z=343(M+,100)
HPLC,97.2%(UV254,面積%)
上記方法で得られた固体(0.72g)を220℃/3.1x10-3Paで昇華精製することにより黄色アモルファス固体(0.6g)を得た。
HPLC,98.2%(UV254,面積%)
〔製造例4,5〕
以下の合成経路で、下記カルバゾール誘導体(化合物D,E)を製造した。
Figure 2010073987
中間体D1の合成
300mL四つ口ナス型フラスコにo−ニトロブロモベンゼン(4.43g,21.9mmol,1.1eq)、ピレンボロン酸(5.03g,20.4mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(0.7g,0.606mmol,2.9mol%)を秤り取り、系内をアルゴン置換した後、DME(ジメトキシエタン)(200mL)に溶解させた。2mol/L炭酸ナトリウム水溶液(30.0mL,60.0mmol,3.0eq)を加え、反応溶液を20時間加熱還流した。反応溶液をトルエンで抽出し、減圧濃縮した。得られた粗生成物を熱トルエンから再結晶して中間体D1(6.00g,91%)を得た。
1H−NMR(400MHz,CDCl3
δ8.22−8.12(m,7H),8.05−8.00(m,2H,7.89−7.87(m,1H),7.73−7.65(m,2H),7.62−7.52(m,2H)
中間体D2、化合物Dの合成
300mL四つ口ナス型フラスコに中間体D1(6.00g,18.6mmol)を秤り取り、系内をアルゴン置換した。亜燐酸トリエチル(210mL)を加え、10時間加熱還流した。反応終了後、減圧蒸留により亜燐酸トリエチルを留去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー[シリカゲル300g,hexane:CH2Cl2=1:1]により精製し、化合物D(2.1g,35%),中間体D2(0.77g,14%)を得た。
中間体D2
Rf=0.4(hexane:CH2Cl2=1:1)
1H−NMR(400MHz,CDCl3
δ9.16(d,J=6.8Hz,1H),8.24(d,J=8.0Hz,1H),8.60(s,1H),8.38(d,J=9.2Hz,1H),8.28(d,J=8.0Hz,1H),8.23−8.20(m,2H),8.13(d,J=6.8Hz,1H),8.01−7.97(m,1H),7.67(d,J=8.0Hz,1H),7.58(t,J=6.8Hz,1H),7.50−7.26(m,1H)
化合物D
Rf=0.7(hexane:CH2Cl2=1:1)
1H−NMR(400MHz,CDCl3
δ9.17(d,J=7.2Hz,1H),9.85(d,J=8.4Hz,1H),8.37(d,J=8.8Hz,1H),8.27(d,J=8.0Hz,1H),8.21−8.17(m,3H),8.07(d,J=8.8Hz,1H),7.98(t,J=8.0Hz,1H),7.65−7.63(m,2H),7.50−7.46(m,1H),4.68(q,J=7.2Hz,2H),1.60(t,J=7.2Hz,3H)
化合物Eの合成
300mL四つ口ナス型フラスコに中間体D2(0.71g,2.44mmol)、ヨウ化銅(I)(146mg,0.77mmol,0.3eq)、リン酸三カリウム(1.55g,7.30mmol,3.0eq)を秤り取り、系内をアルゴン置換した。1,4−ジオキサン(30mL)を加えた後、ヨードベンゼン(0.50mL,4.49mL,1.8eq)、(±)−trans−1,2−ジアミノシクロヘキサン(0.3mL,2.50mmol,1.0eq)を加え、反応溶液をのべ21時間加熱還流した。ヨードベンゼン(0.50mL,4.49mmol,1.8eq)をさらに加え、6時間加熱還流した。反応終了後、反応溶液を濾過し、減圧濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー[シリカゲル200g,hexane:CH2Cl2=15:1]により精製し、化合物E(0.60g,67%)を黄色粉末として得た。
Rf=0.80(hexane:CH2Cl2=1:1)
1H−NMR(400MHz,CDCl3
δ9.22(d,J=9.2Hz,1H),8.90(d,J=7.2Hz,1H),8.40(d,J=9.2Hz,1H),8.29(d,J=7.2Hz,1H),8.24(d,J=7.2Hz,1H),8.12(s,1H),8.04−8.01(m,3H),7.73(br s,4H),7.57−7.52(m,4H)
FDMS,計算値C2817N=367,実測値m/z=367(M+,100)
HPLC,95.7%(UV254,面積%)
上記方法で得られた固体(0.60g)を200℃/2.1x10-4Paで昇華精製することにより黄色アモルファス固体(0.49g)を得た。
HPLC,94.0%(UV254,面積%)
(実施例1)
「25mm×75mm×厚さ0.7mm」のITO透明電極付きガラス基板について、イソプロピルアルコール中で超音波洗浄を5分間行った後、UVオゾン洗浄を30分間行った。洗浄後の透明電極ライン付きガラス基板を真空蒸着装置の基板ホルダーに装着し、まず、下部電極である透明電極ラインが形成されている側の面上に、前記透明電極を覆うようにして、前記化合物Aを抵抗加熱蒸着により0.1nm/sで成膜(膜厚30nm)した。続けて、この膜上にフラーレン(C60)を抵抗加熱蒸着により0.1nm/sで成膜(膜厚60nm)し、その上に下記のバソクプロイン(BCP)を抵抗加熱蒸着により0.1nm/sで成膜(膜厚10nm)した。最後に、連続して対向電極として金属Alを膜厚80nmで蒸着させ、有機薄膜太陽電池を形成した。面積は0.5cm2であった。
得られた有機薄膜太陽電池の性能を第1表に示す。
Figure 2010073987
(実施例2)
実施例1の化合物Aを化合物Bへ変更した以外は実施例1と同様にして有機薄膜太陽電池を作製した。得られた有機薄膜太陽電池の性能を第1表に示す。
(実施例3)
実施例1の化合物Aを化合物Cへ変更した以外は実施例1と同様にして有機薄膜太陽電池を作製した。得られた有機薄膜太陽電池の性能を第1表に示す。
(実施例4)
実施例1の化合物Aを化合物Dへ変更した以外は実施例1と同様にして有機薄膜太陽電池を作製した。得られた有機薄膜太陽電池の性能を第1表に示す。
(実施例5)
実施例1の化合物Aを化合物Eへ変更した以外は実施例1と同様にして有機薄膜太陽電池を作製した。得られた有機薄膜太陽電池の性能を第1表に示す。
(比較例1)
実施例1の化合物AをmTPDへ変更した以外は実施例1と同様にして有機薄膜太陽電池を作製した。得られた有機薄膜太陽電池の性能を第1表に示す。
Figure 2010073987
Figure 2010073987
比較例との対比で分かるように、実施例の有機薄膜太陽電池においては、変換効率が向上しており、優れた太陽電池特性を有している。
本発明のカルバゾール誘導体を有機薄膜太陽電池用材料として使用することで、高効率の光電変換特性を示す有機薄膜太陽電池が得られる。

Claims (5)

  1. 下記一般式(I)
    Figure 2010073987
    (式中、Ar1は、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、および炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基から選ばれる基を表し、R1〜R10はそれぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数2〜40の置換もしくは無置換のアルケニル基、炭素数2〜40の置換もしくは無置換のアルキニル基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリールアミノ基、および炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基から選ばれる基を表す。互いに隣接するR1〜R6は結合して環構造を形成しても良い。)
    で表される有機薄膜太陽電池用材料。
  2. 下記一般式(II)
    Figure 2010073987
    (式中、Ar2は、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、および炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基から選ばれる基を表し、R11〜R22はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、および炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリールアミノ基から選ばれる基を表す。)
    で表される有機薄膜太陽電池用材料。
  3. 下記一般式(III)
    Figure 2010073987
    (式中、Ar3は、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のヘテロアリール基、および炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基から選ばれる基を表し、R23〜R34はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜40の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリール基、および炭素数6〜40の置換もしくは無置換のアリールアミノ基から選ばれる基を表す。)
    で表される有機薄膜太陽電池用材料。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の有機薄膜太陽電池材料を含有する有機薄膜太陽電池。
  5. 請求項4に記載の有機薄膜太陽電池を具備する装置。
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