JP2010067912A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】素子の微細化及び高集積化を妨げることなく、PN接合境界領域における金属シリサイド膜の断線を防止して、配線の高抵抗化を回避できるようにする。
【解決手段】半導体装置は、半導体基板10の上に形成され、導電性を有するシリコンからなるゲート電極と、該ゲート電極の上に形成されたニッケルシリサイド膜17とを有している。ゲート電極は、少なくとも、N型の導電性を示す第1のゲート電極14と、P型の導電性を示す第2のゲート電極15と、第1のゲート電極14及び第2のゲート電極15の間に形成された第3のゲート電極14aとを有している。第3のゲート電極14aは第1のゲート電極14と接続されると共に、第3のゲート電極14aの不純物の濃度は、第1のゲート電極14のN型不純物の濃度よりも低い。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に上部に金属シリサイド膜を備えた配線を有する半導体装置及びその製造方法に関する。
近年、半導体集積回路装置の高集積化、高機能化及び高速化に伴って、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)プロセスにおいて、Nチャネル型MOSトランジスタのゲート電極にはN型不純物を注入したシリコン電極を用い、Pチャネル型MOSトランジスタのゲート電極にはP型不純物を注入したシリコン電極を用いるデュアルゲート構造が採用されている。
このようなデュアルゲート構造を有する半導体装置において、シリコンからなるゲート電極におけるNチャネル領域とPチャネル領域とが互いに接続する境界領域では、Nチャネル領域とPチャネル領域との不純物濃度の影響により抵抗値が上昇することにより、回路の動作速度が遅延するなどの集積回路の性能が阻害されるという問題がある。
この問題を解決すべく、従来は、ゲート電極の上部を金属シリサイド化することにより、ゲート電極の抵抗を小さくする方法が提案され、多くの改良がなされている(例えば、特許文献1を参照。)。
(第1の従来例)
図4(a)〜図4(f)は第1の従来例に係るゲート電極の上部を金属シリサイド化してゲート電極の抵抗を下げる半導体装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。ここでは、ゲート幅方向の断面であって、金属シリサイド膜が形成されたデュアルゲート構造を有する半導体装置の製造方法を示している。
まず、図4(a)に示すように、シリコンからなる半導体基板100の上部に形成した活性領域を取り囲み、且つNチャネル型MOSトランジスタ領域AとPチャネル型MOSトランジスタ領域Bとを分離する素子分離領域101を形成する。その後、半導体基板100の上にゲート絶縁膜102と多結晶シリコン膜103とを順次形成する。
次に、図4(b)に示すように、多結晶シリコン膜103の上に、Pチャネル型MOSトランジスタ領域Bを覆い、且つNチャネル型MOSトランジスタ領域Aを開口する開口パターンを有する第1のレジスト膜104を形成し、形成した第1のレジスト膜104をマスクとして、多結晶シリコン膜103のNチャネル型MOSトランジスタ領域AにN型不純物であるリン(P)イオンをイオン注入する。その後、第1のレジスト膜104を除去する。
次に、図4(c)に示すように、多結晶シリコン膜103の上に、Nチャネル型MOSトランジスタ領域Aを覆い、且つPチャネル型MOSトランジスタ領域Bを開口する開口パターンを有する第2のレジスト膜105を形成し、形成した第2のレジスト膜105をマスクとして、多結晶シリコン膜103のPチャネル型MOSトランジスタ領域BにP型不純物であるボロン(B)イオンをイオン注入する。その後、第2のレジスト膜105を除去する。
次に、図4(d)に示すように、半導体基板100に対して熱処理を行って、多結晶シリコン膜103に注入された各不純物イオンを活性化することにより、多結晶シリコン膜103からN型多結晶シリコン領域103aとP型多結晶シリコン領域103bとを形成する。このとき、多結晶シリコン膜103におけるリンイオンとボロンイオンとが拡散して、多結晶シリコン膜103におけるNチャネル型MOSトランジスタ領域AとPチャネル型MOSトランジスタ領域Bとの境界部にPN接合境界領域Cが形成される。
次に、図4(e)に示すように、多結晶シリコン膜103の上に、N型多結晶シリコン領域103aとP型多結晶シリコン領域103bとに跨るように金属膜112を堆積する。
次に、図4(f)に示すように、公知のサリサイド形成技術により、N型多結晶シリコン領域103aとP型多結晶シリコン領域103bとに跨る金属シリサイド膜112Aを形成する。
しかしながら、前記の第1の従来例に係る製造方法では、金属シリサイド膜112Aの配線幅が小さくなると、金属シリサイド膜112が凝集してしまい、金属シリサイド膜112に断線が生じやすくなる。特にデュアルゲート構造では、多結晶シリコン膜103のPN接合境界領域Cをシリサイド化した金属シリサイド膜112Aに、不純物濃度が影響してシリサイド化反応が遅くなり、金属シリサイド膜112Aの膜厚が薄くなる結果、抵抗上昇や断線が生じやすい。
このように、PN接合境界領域Cにおいて金属シリサイド膜112Aに断線が発生すると、多結晶シリコン膜103のPN接合に逆バイアスが印加された場合に抵抗上昇が生じ、ゲート電極が極めて高抵抗になるという問題がある。
そこで、このような金属シリサイド膜の断線によるゲート電極の高抵抗化を回避するために、図5に示す他の構成が提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。
(第2の従来例)
図5は第2の従来例に係るNチャネル型MOSトランジスタ領域とPチャネル型トランジスタ領域とを有するデュアルゲートトランジスタの平面構成を示している。
図5に示すように、Pチャネル型トランジスタ領域1の上に配されたP型ゲート電極4と、Nチャネル型MOSトランジスタ領域3の上に配されたN型ゲート電極5との境界部に、不純物を注入しないノンドープ領域8を設けることにより、シリサイド形成時の不純物濃度による影響を回避して金属シリサイド膜の薄膜化を防止している。
特開昭59−213156号公報 特開平10−012745号公報
しかしながら、前記の第2の従来例に係る製造方法は、PN接合境界領域にノンドープ領域を設けてはいるものの、熱処理時のノンドープ領域への不純物拡散が大きいため、熱処理後には実質的にノンドープ領域が非常に小さくなっているか又は消失するおそれがある。
このため、熱処理後においてもノンドープ領域を確保するには、ノンドープ領域を大きく設定する必要があり、素子の微細化及び高集積化を妨げるという問題がある。
本発明は、前記従来の問題に鑑み、素子の微細化及び高集積化を妨げることなく、PN接合境界領域における金属シリサイド膜の断線を防止して、配線の高抵抗化を回避できるようにすることを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、半導体装置及びその製造方法を、デュアルゲート構造におけるNチャネル型トランジスタ領域とPチャネル型MOSトランジスタ領域との境界部に、不純物が低濃度にドープされた領域を設ける構成とする。
具体的に、本発明に係る半導体装置は、半導体基板の上に形成され、導電性を有するシリコンからなる配線と、配線の上に形成された金属シリサイド膜とを備え、配線は、N型の導電性を示す第1領域と、P型の導電性を示す第2領域と、第1領域と第2領域との間に形成された第3領域とを有し、第3領域は第1領域及び第2領域とに接続されると共に、第3領域の不純物の濃度は、第1領域のN型不純物の濃度及び第2領域のP型不純物の濃度よりも低いことを特徴とする。
本発明の半導体装置によると、第1領域と第2領域との接続部、すなわちPN接合境界領域である第3領域の不純物の濃度が、第1領域のN型不純物の濃度及び第2領域のP型不純物の濃度よりも低いため、金属シリサイド膜の薄膜化を抑制することができる。このため、金属シリサイド膜の断線を防止することができるので、配線の高抵抗化を回避することができる。
本発明の半導体装置において、第1領域は、Nチャネル型トランジスタのゲート電極であり、第2領域は、Pチャネル型トランジスタのゲート電極であることが好ましい。
本発明の半導体装置において、第3領域は、第1領域と接続され且つN型の導電性を示す第4領域と、第2領域と接続され且つP型の導電性を示す第5領域とからなることが好ましい。
本発明の半導体装置において、第3領域における第1領域と第2領域とを接続する方向の長さは、マスク合わせ工程における重ね合わせ寸法以上であることが好ましい。
本発明の半導体装置において、金属シリサイド膜は、ニッケルシリサイド、チタンシリサイド又はコバルトシリサイドからなることが好ましい。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板の上にシリコンからなる配線形成膜を形成する工程(a)と、配線形成膜の第1領域を開口する第1マスク膜を用いて、配線形成膜の第1領域に第1導電型の不純物を導入する工程(b)と、配線形成膜における第1領域と隣接する第2領域を開口する第2マスク膜を用いて、配線形成膜の第2領域に第2導電型の不純物を導入する工程(c)と、配線形成膜の第2領域と、配線形成膜の第1領域における第2領域との境界部と接する一部の領域である第3領域を覆うと共に、第1領域の残部を開口する第3マスク膜を用いて、配線形成膜における第1領域の残部に第1導電型の不純物を導入する工程(d)と、配線形成膜に対して熱処理を行うことにより、第1領域、第2領域及び第3領域に導入された各不純物を活性化する工程(e)と、配線形成膜の上に金属シリサイド膜を形成する工程(f)とを備えていることを特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法によると、シリコンからなる配線形成膜における第1領域の一部の領域である第3の領域の不純物濃度は、工程(d)においてマスクされているため、第1の領域の不純物濃度よりも低くなる。このため、金属シリサイド膜の薄膜化を抑制することができるので、金属シリサイド膜の断線を防止することができるようになり、その結果、配線の高抵抗化を回避することができる。
本発明の半導体装置の製造方法において、第1領域は、Nチャネル型トランジスタのゲート電極であり、第2領域は、Pチャネル型トランジスタのゲート電極であることが好ましい。
本発明の半導体装置の製造方法において、第3領域における第2領域との境界部から第1領域側への長さは、マスク合わせ工程における重ね合わせ寸法以上であることが好ましい。
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(d)と工程(e)との間に、配線形成膜の第1領域と、配線形成膜の第2領域における第1領域との境界部と接する一部の領域である第4領域を覆うと共に、第2領域の残部を開口する第4マスク膜を用いて、配線形成膜における第2領域の残部に第2導電型の不純物を導入する工程(g)をさらに備え、工程(e)において、配線形成膜の第4領域に導入された不純物をも活性化することが好ましい。
本発明の半導体装置の製造方法において、第3領域における第2領域との境界部から第1領域側への長さ、及び第4領域における第1領域との境界部から第2領域側への長さは、いずれもマスク合わせ工程における重ね合わせ寸法以上であることが好ましい。
本発明の半導体装置の製造方法において、金属シリサイド膜は、ニッケルシリサイド、チタンシリサイド又はコバルトシリサイドであることが好ましい。
本発明に係る半導体装置及びその製造方法によると、金属シリサイド膜の薄膜化を抑制することができ、金属シリサイド膜の断線を防止することができるので、配線の高抵抗化を回避することができる。
(一実施形態)
本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1(a)は本発明の一実施形態に係る半導体装置の平面構成を示し、図1(b)は図1(a)のIb−Ib線における断面構成を示している。
図1(a)に示すように、本実施形態に係る半導体装置は、Nチャネル型MOSトランジスタ領域AとPチャネル型トランジスタ領域Bとを有するデュアルゲートトランジスタである。なお、図1(a)においては、説明のため、ゲート電極の上部に設けられた金属シリサイド膜を省略している。
図1(a)及び図1(b)に示すように、Nチャネル型MOSトランジスタ領域Aには、シリコンからなる半導体基板10の上部に形成された素子分離領域11によってその周囲を囲まれ、N型不純物拡散層からなるソースドレイン領域として機能するN型活性領域12と、該N型活性領域12及び素子分離領域11の上に跨って形成され、N型不純物を含む多結晶シリコンからなる第1のゲート電極14とが配置されている。
同様に、Pチャネル型MOSトランジスタ領域Bは、素子分離領域11によってその周囲を囲まれ、P型不純物拡散層からなるソースドレイン領域として機能するP型活性領域13と、該P型活性領域13及び素子分離領域11の上に跨って形成され、P型不純物を含む多結晶シリコンからなる第2のゲート電極15とが配置されている。
半導体基板10の主面上におけるN型活性領域12と第1のゲート電極14との間及びP型活性領域13と第2のゲート電極15との間には、例えば酸化シリコンからなるゲート絶縁膜16がそれぞれ形成されている。
Nチャネル型MOSトランジスタ領域AとPチャネル型MOSトランジスタ領域Bとに跨るデュアルゲートにおける第1のゲート電極14と第2のゲート電極15との間には、N型不純物を含む多結晶シリコンからなり、第1のゲート電極14と隣接する第3のゲート電極14aと、P型不純物を含む多結晶シリコンからなり、第2のゲート電極15と隣接する第4のゲート電極15aとが形成されており、第3のゲート電極14aと第4のゲート電極15aとがPN接合境界領域Cを形成するように互いに接している。
本実施形態の特徴として、第3のゲート電極14aのN型不純物の濃度は、第1のゲート電極14のN型不純物の濃度よりも低濃度であり、且つ、第4のゲート電極15aのP型不純物の濃度は第2のゲート電極15のP型不純物の濃度よりも低濃度である。
また、図1(b)に示すように、第1のゲート電極14、第2のゲート15、第3のゲート電極14a及び第4のゲート電極15aの上部には、例えばニッケルシリサイド膜17が形成されている。
以下、前記のように構成された本実施形態に係る半導体装置の製造方法について図面を参照しながら説明する。
図2(a)〜図2(d)及び図3(a)〜図3(d)は本実施形態に係る半導体装置の製造方法の工程順の断面構成を示している。
まず、図2(a)に示すように、シリコンからなる半導体基板10の上部に、N型活性領域12及びP型活性領域13をそれぞれ囲むと共に、Nチャネル型トランジスタ領域AとPチャネル型トランジスタ領域Bとを分離するシャロウトレンチアイソレーション(STI)からなる素子分離領域11を形成する。その後、例えば熱酸化法により、半導体基板10の主面上に厚さが2nmの酸化シリコンからなるゲート絶縁膜16を形成する。続いて、化学的気相堆積(CVD)法により、半導体基板10の上にゲート絶縁膜16及び素子分離領域11を含む全面にわたって、厚さが200nmの多結晶シリコン膜20を形成する。
次に、図2(b)に示すように、リソグラフィ法により、多結晶シリコン膜20の上に、Nチャネル型トランジスタ領域Aに開口部を持つ第1のレジスト膜21を形成し、形成した第1のレジスト膜21をマスクとして、多結晶シリコン膜20のNチャネル型トランジスタ領域Aに、N型不純物であるリン(P)イオンを注入エネルギーが20keVで、ドーズ量が5×1015/cmの注入条件でイオン注入する。その後、第1のレジスト膜21を除去する。
次に、図2(c)に示すように、リソグラフィ法により、多結晶シリコン膜20の上に、Pチャネル型トランジスタ領域Bに開口部を持つ第2のレジスト膜22を形成し、形成した第2のレジスト膜22をマスクとして、多結晶シリコン膜20のPチャネル型トランジスタ領域Bに、P型不純物であるボロン(B)イオンを注入エネルギーが2keVで、ドーズ量が2×1015/cmの注入条件でイオン注入する。続いて、第2のレジスト膜22を除去した後、リソグラフィ法及びドライエッチング法により、多結晶シリコン膜20を、図1(a)に示すようなゲート電極形状にパターニングする。
次に、図2(d)に示すように、多結晶シリコン膜20の上に、第1のレジスト膜21よりもNチャネル型トランジスタ領域Aの上の開口幅を、該Nチャネル型トランジスタ領域A側に10nm程度小さくすることにより、Pチャネル型トランジスタ領域B及び該Pチャネル型トランジスタ領域BとNチャネル型トランジスタ領域Aとの境界部であるPN接合境界領域Cを覆う第3のレジスト膜23を形成する。続いて、形成した第3のレジスト膜23をマスクとして、多結晶シリコン膜20のNチャネル型トランジスタ領域Aに、リン(P)イオンを注入エネルギーが20keVで、ドーズ量が1×1015/cmの注入条件でイオン注入する。その後、第3のレジスト膜23を除去する。
次に、図3(a)に示すように、多結晶シリコン膜20の上に、第2のレジスト膜22よりもPチャネル型トランジスタ領域Bの上の開口幅を、該Pチャネル型トランジスタ領域B側に10nm程度小さくすることにより、Nチャネル型トランジスタ領域A及びPN接合境界領域Cを覆う第4のレジスト膜24を形成する。続いて、形成した第4のレジスト膜24をマスクとして、多結晶シリコン膜20のPチャネル型トランジスタ領域Bに、ボロン(B)イオンを注入エネルギーが2keVで、ドーズ量が1×1015/cmの注入条件でイオン注入する。その後、第4のレジスト膜24を除去する。
次に、図3(b)に示すように、半導体基板10に熱処理を行って、多結晶シリコン膜20に注入された各不純物を活性化する。この熱処理によって、多結晶シリコン膜20に注入されたリンイオンとボロンイオンとが拡散して、多結晶シリコン膜20のNチャネル型トランジスタ領域Aには、N型多結晶シリコン領域からなる第1のゲート電極14が形成され、多結晶シリコン膜20のPチャネル型トランジスタ領域Bには、P型多結晶シリコン領域からなる第2のゲート電極15が形成される。また、多結晶シリコン膜20のPN接合境界領域CにおけるNチャネル型トランジスタ領域A側には、第1のゲート電極14よりもN型不純物の濃度が低い第3のゲート電極14aが形成され、PN接合境界領域CにおけるPチャネル型トランジスタ領域B側には、第2のゲート電極15よりもP型不純物の濃度が低い第4のゲート電極15aが形成される。
次に、図3(c)に示すように、真空蒸着法又はスパッタ法により、各ゲート電極14、14a、15及び15aの上の全面に、金属膜として、例えば厚さが10nmのニッケル(Ni)膜17Aを堆積する。このとき、ニッケル膜17Aの上に窒化チタン(TiN)膜を堆積してもよい。
次に、図3(d)に示すように、半導体基板10に対して、温度が430℃で、30秒間の第1の短時間熱処理(急速熱処理)を施して、各ゲート電極14、15等を構成するシリコンとその上に堆積したニッケルとを反応させることにより、各ゲート電極14、14a、15及び15aの上部にニッケルシリサイド(NiSi)膜17を形成する。続いて、硫酸(HSO)と過酸化水素水(H)との混合液等の溶液を用いて、未反応のニッケル膜17Aを選択的に除去する。その後、半導体基板10に温度が850℃で、60秒間の第2の短時間熱処理を行う。
以上により、本実施形態に係るデュアルゲート構造を有する半導体装置を得ることができる。
なお、本実施形態においては、Nチャネル型トランジスタ領域AとPチャネル型トランジスタ領域BとのPN接合境界領域Cにおいて、Nチャネル型トランジスタ領域Aの第1のゲート電極14と接する第3のゲート電極14aのN型不純物の濃度を第1のゲート電極14の濃度よりも低くすると共に、Pチャネル型トランジスタ領域Bの第2のゲート電極15と接する第4のゲート電極15aのP型不純物の濃度を第2のゲート電極15の濃度よりも低くしている。しかしながら、本発明は、第3のゲート電極14aの不純物濃度のみを第1のゲート電極14の不純物濃度よりも低くしてもよく、逆に、第4のゲート電極14aの不純物濃度のみを第2のゲート電極15の不純物濃度よりも低くしてもよい。
また、本実施形態においては、N型不純物であるリンイオンを注入した後、P型不純物であるボロンイオンを注入しているが、これとは逆に、ボロンイオンを注入した後にリンイオンを注入してもよい。また、リンイオンとボロンイオンとを交互に2回ずつ注入するのではなく、リンイオンとボロンイオンのうち、いずれか一方のイオンを連続して注入した後に、他方のイオンを連続して注入してもよい。
また、PN接合境界領域Cを覆う第3のレジスト膜23及び第4のレジスト膜24におけるPN接合境界領域Cを覆う部分の寸法は、10nmとしたが、マスク合わせ工程における重ね合わせ精度以上であることが望ましい。
なお、上記の実施形態において、PN接合境界領域Cにおける不純物濃度が、リンイオンなら6×1015/cm以上、ボロンイオンなら3×1015/cm以上であると、シリサイド化の反応速度が遅くなる。特に、高融点金属にニッケルを使用した場合に反応が遅くなる。
以上説明したように、本実施形態に係る半導体装置は、図3(b)に示したように、Nチャネル型トランジスタ領域AとPチャネル型トランジスタ領域BとのPN接合境界領域Cの不純物濃度は、他の領域よりも低く形成される。
より具体的には、PN接合境界領域Cにおける、第3のゲート電極14aのN型不純物の濃度が第1のゲート電極14のN型不純物の濃度よりも低く、且つ第4のゲート電極15aのP型不純物の濃度が第2のゲート電極15のP型不純物の濃度よりも低い構成であるため、PN接合境界領域Cの上に形成されるニッケルシリサイド膜17の膜厚が薄くなることを防止できるので、PN接合境界領域Cにおけるニッケルシリサイド膜17の断線を防止することができる。
従って、第2の従来例のようなPN接合境界領域に不純物を全く注入しないノンドープ領域を形成することにより、ニッケルシリサイド膜のPN接合境界領域での断線を防止する手法と比べて、トランジスタの占有面積を増大させることなく、集積回路不良を防止することができる。
なお、本実施形態においては、半導体装置としてNチャネル型MOSトランジスタ領域AとPチャネル型トランジスタ領域Bとを有するデュアルゲートトランジスタを説明したが、この構成に限定されず、例えば、半導体基板上に形成され、N型シリコン膜とP型シリコン膜とが接続したシリコン膜からなる配線であっても、同様の効果を得ることができる。
また、PN接合境界領域Cにおける金属シリサイド膜の断線は、配線長には依存しないが、配線幅は狭くなる程発生しやすい。具体的には、配線幅が60nm以下では発生しやすく、従って、配線幅が60nm以下の場合により大きい効果を得ることができる。
また、本実施形態においては、金属シリサイド膜としてニッケルシリサイドを用いたが、チタン(Ti)又はコバルト(Co)等のシリサイドを形成可能な高融点金属を用いても構わない。
また、前述したように、PN接合境界領域Cの長さ方向(ゲート幅方向)の寸法、すなわち第3のゲート電極14a及び第4のゲート電極15aのゲート幅方向の寸法は、マスク合わせ工程における重ね合わせ精度以上であることが望ましい。また、通常、第3のゲート電極14a及び第4のゲート電極15aのドーズ量は2×1015/cm程度であることが望ましい。
本発明に係る半導体装置及びその製造方法は、素子の微細化及び高集積化を妨げることなく、PN接合境界領域における金属シリサイド膜の断線を防止し、配線の高抵抗化を回避でき、特に金属シリサイド膜を備えたデュアルゲート構造の半導体装置及びその製造方法等に有用である。
(a)及び(b)は本発明の一実施形態に係る半導体装置を模式的に示し、(a)は平面図であり、(b)は(a)のIb−Ib線における断面図である。 (a)〜(d)は本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程順の断面図である。 (a)〜(d)は本発明の一実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程順の断面図である。 (a)〜(f)は第1の従来例に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程順の断面図である。 第2の従来例に係る半導体装置を示す平面図である。
符号の説明
A Nチャネル型MOSトランジスタ領域
B Pチャネル型MOSトランジスタ領域
C PN接合境界領域
10 半導体基板
11 素子分離領域
12 N型活性領域
13 P型活性領域
14 第1のゲート電極
15 第2のゲート電極
14a 第3のゲート電極
15a 第4のゲート電極
16 ゲート絶縁膜
17 ニッケルシリサイド膜
17A ニッケル膜
20 多結晶シリコン膜
21 第1のレジスト膜
22 第2のレジスト膜
23 第3のレジスト膜
24 第4のレジスト膜

Claims (11)

  1. 半導体基板の上に形成され、導電性を有するシリコンからなる配線と、
    前記配線の上に形成された金属シリサイド膜とを備え、
    前記配線は、N型の導電性を示す第1領域と、P型の導電性を示す第2領域と、前記第1領域と前記第2領域との間に形成された第3領域とを有し、
    前記第3領域は前記第1領域及び前記第2領域とに接続されると共に、前記第3領域の不純物の濃度は、前記第1領域のN型不純物の濃度及び前記第2領域のP型不純物の濃度よりも低いことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第1領域は、Nチャネル型トランジスタのゲート電極であり、
    前記第2領域は、Pチャネル型トランジスタのゲート電極であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第3領域は、前記第1領域と接続され且つN型の導電性を示す第4領域と、前記第2領域と接続され且つP型の導電性を示す第5領域とからなることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記第3領域における前記第1領域と前記第2領域とを接続する方向の長さは、マスク合わせ工程における重ね合わせ寸法以上であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記金属シリサイド膜は、ニッケルシリサイド、チタンシリサイド又はコバルトシリサイドからなることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 半導体基板の上にシリコンからなる配線形成膜を形成する工程(a)と、
    前記配線形成膜の第1領域を開口する第1マスク膜を用いて、前記配線形成膜の前記第1領域に第1導電型の不純物を導入する工程(b)と、
    前記配線形成膜における前記第1領域と隣接する第2領域を開口する第2マスク膜を用いて、前記配線形成膜の前記第2領域に第2導電型の不純物を導入する工程(c)と、
    前記配線形成膜の前記第2領域と、前記配線形成膜の前記第1領域における前記第2領域との境界部と接する一部の領域である第3領域を覆うと共に、前記第1領域の残部を開口する第3マスク膜を用いて、前記配線形成膜における前記第1領域の残部に第1導電型の不純物を導入する工程(d)と、
    前記配線形成膜に対して熱処理を行うことにより、前記第1領域、第2領域及び第3領域に導入された各不純物を活性化する工程(e)と、
    前記配線形成膜の上に金属シリサイド膜を形成する工程(f)とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 前記第1領域は、Nチャネル型トランジスタのゲート電極であり、
    前記第2領域は、Pチャネル型トランジスタのゲート電極であることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記第3領域における前記第2領域との境界部から前記第1領域側への長さは、マスク合わせ工程における重ね合わせ寸法以上であることを特徴とする請求項6又は7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記工程(d)と前記工程(e)との間に、
    前記配線形成膜の前記第1領域と、前記配線形成膜の前記第2領域における前記第1領域との境界部と接する一部の領域である第4領域を覆うと共に、前記第2領域の残部を開口する第4マスク膜を用いて、前記配線形成膜における前記第2領域の残部に第2導電型の不純物を導入する工程(g)をさらに備え、
    前記工程(e)において、前記配線形成膜の前記第4領域に導入された不純物をも活性化することを特徴とする請求項6又は7に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記第3領域における前記第2領域との境界部から前記第1領域側への長さ、及び前記第4領域における前記第1領域との境界部から前記第2領域側への長さは、いずれもマスク合わせ工程における重ね合わせ寸法以上であることを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記金属シリサイド膜は、ニッケルシリサイド、チタンシリサイド又はコバルトシリサイドであることを特徴とする請求項6〜10のうちのいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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