JP3362722B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3362722B2 JP2000011661A JP2000011661A JP3362722B2 JP 3362722 B2 JP3362722 B2 JP 3362722B2 JP 2000011661 A JP2000011661 A JP 2000011661A JP 2000011661 A JP2000011661 A JP 2000011661A JP 3362722 B2 JP3362722 B2 JP 3362722B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MOSトランジス
タ構造を有する半導体装置の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】MOSトランジスタ構造を有する半導体
装置の製造方法においては、半導体装置の微細化,高速
化に対応するために、拡散層及びゲート電極の低抵抗化
が重要な要素技術の一つとなっている。この目的のため
に、通常、トランジスタのソース・ドレイン(SD)及
びゲート電極の表面に低抵抗の高融点金属シリサイドを
形成する、いわゆるサリサイド技術が採用されている。
このサリサイド技術に基づく製造方法をLDD(Lig
htly Doped Drain)構造を有するPM
OSトランジスタに適用した例を図4に基いて説明す
る。
【0003】図4A(a)に示すように、シリコン基板
400上に所望のウェル領域及び素子分離領域(図示せ
ず)を形成した後、前記素子分離領域に囲まれた活性領
域表面にゲート酸化膜401及び多結晶シリコン膜40
2を形成する。
【0004】続いて、多結晶シリコン膜402上に公知
のリソグラフィー技術を用いてゲート電極形成のための
マスクパターン403を形成する。
【0005】次に図4A(b)に示すように、公知のド
ライエッチング技術を用い、マスクパターン403の形
状に多結晶シリコン膜402をドライエッチングして、
多結晶シリコン膜402からなるゲート電極404を形
成する。
【0006】さらに図4B(c)に示すように、シリコ
ン基板400に対して第1のP型不純物405をイオン
注入し、第1の浅い拡散層領域406をゲート電極40
4の両側に形成する。
【0007】続いて図4B(d)に示すように、公知の
CVD技術を用いてシリコン基板400上にシリコン酸
化膜407を形成する。
【0008】次に図4C(e)に示すように、公知のド
ライエッチング技術を用いて前記シリコン酸化膜407
をエッチバックし、ゲート電極404の側面にサイドウ
ォール・スペーサ膜408を形成する。
【0009】さらに図4C(f)に示すように、シリコ
ン基板400に対して第2のP型不純物409をイオン
注入し、トランジスタのソース・ドレイン(SD)領域
410を形成する。
【0010】続けて図4D(g)に示すように、公知の
スパッタリング技術を用いてシリコン基板400上に高
融点金属膜411を成膜する。
【0011】次に高融点金属膜411とシリコン(基板
400及びゲート電極404)とのシリサイド化反応を
起こすための熱処理を行った後、サイドウォール・スペ
ーサ膜408上に存在する未反応の高融点金属膜411
を公知のウェットエッチング技術により除去すると、図
4D(h)に示すように、ゲート電極404の上部及び
トランジスタのソース・ドレイン領域410にのみ高融
点金属シリサイド層412が形成されたサリサイド構造
のMOSトランジスタが形成される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、素子の
微細化により浅接合化が進むと、高融点金属シリサイド
層(膜)412の薄膜化が必要となるため、シリコン基
板最表面の状態がシリサイド化反応に及ぼす影響が顕著
になる。特に、サイドウォール・スペーサ膜408の直
下にイオン注入やドライエッチングプロセスによって導
入されたダメージ層が存在すると、図4E(i)に示す
ように、トランジスタのソース・ドレイン領域410に
形成されるべき高融点金属シリサイド層412の一部4
13がサイドウォール・スペーサ膜408の直下にまで
形成される場合がある。
【0013】この結果、微細化の進んだ半導体装置で
は、サイドウォール・スペーサ膜408の膜厚が薄い、
すなわちサイドウォール・スペーサ膜408の端部とゲ
ート電極404の端部の距離が近いために、ゲート電極
404とソース・ドレイン領域410の間が高融点金属
シリサイド層412によりショートを起こしやすいとい
う問題がある。
【0014】またゲート電極404とソース・ドレイン
領域410の間が高融点金属シリサイド層412により
ショートしない場合でも、高融点金属シリサイド層41
2の一部413がゲート酸化膜401に接触して存在す
るため、ゲート酸化膜401が劣化するという可能性が
生じる。
【0015】また特開平10−079506号公報に
は、ゲート電極形成後に窒素等の不純物を注入すること
により、導電型不純物の拡散抑制による低抵抗拡散層を
形成する技術が開示されている。
【0016】特開平10−079506号公報に記載さ
れた技術では、ゲート電極形成後に窒素等の不純物を注
入して、ゲート酸化膜の両端に酸窒化層を形成している
が、この技術は、シリサイド反応阻止の効果がないもの
である。何故ならば、特開平に記載された「窒素の濃度
が極めて微量であるので、窒素の導入によってシリサイ
ド化処理が阻害されることはない。」という記載から明
らかである。したがって、特開平10−079506号
公報に記載された技術は、高融点金属シリサイド層41
2の一部413がサイドウォール・スペーサ膜408の
直下に異常成長するのを抑制して、ゲート電極404と
ソース・ドレイン領域410の間でのショートを回避す
るための技術的手段として採用することは不可能であ
る。
【0017】本発明の目的は、高融点金属サリサイド構
造を用いたソース・ドレインを形成する際に、側壁膜直
下にシリサイド化反応を抑制するための不純物層を形成
することにより、ゲート電極とソース・ドレイン領域の
間でのリークを回避する半導体装置の製造方法を提供す
ることにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る半導体装置の製造方法は、サリサイド
構造を用いたトランジスタのソース・ドレイン領域を形
成する半導体装置の製造方法であって、ゲート電極に形
成する側壁膜の下方に金属シリサイド反応抑制のための
不純物層を形成することにより、トランジスタのゲート
電極とソース・ドレインの間のリークを抑制し、前記側
壁膜の形成後に、前記金属シリサイド反応抑制のための
不純物層を除去するものである。
【0019】また本発明に係る半導体装置の製造方法
は、サリサイド構造を用いたトランジスタのソース・ド
レインを形成する半導体装置の製造方法であって、ゲー
ト電極形成後の半導体基板表面に、該半導体基板の導電
型を決定しない不純物をイオン注入することにより、前
記ゲート電極に形成する側壁膜の下方に金属シリサイド
反応抑制層を形成して、トランジスタのゲート電極とソ
ース・ドレインの間のリークを抑制し、前記側壁膜の形
成後に、前記金属シリサイド反応抑制のための不純物層
を除去するものである。
【0020】また前記半導体基板の導電型を決定しない
不純物は、酸素,窒素または炭素のいずれかである。
【0021】また前記半導体基板の導電型を決定しない
不純物が酸素である場合には、半導体基板最表面の不純
物濃度を1E20/cm3以上に設定し、また前記半導
体基板の導電型を決定しない不純物が窒素である場合に
は、半導体基板最表面の不純物濃度を1E18/cm3
以上に設定し、また前記半導体基板の導電型を決定しな
い不純物が炭素である場合には、半導体基板最表面の不
純物濃度を1E19/cm3以上に設定する。
【0022】またサリサイド構造を用いたトランジスタ
のソース・ドレインを形成する半導体装置の製造方法で
あって、ゲート電極形成後に、エクステンション(ex
tension)注入そのものを、半導体基板最表面に
高濃度不純物層が形成される条件で行ない、前記ゲート
電極に形成する側壁膜の下方に金属シリサイド反応抑制
層を形成して、トランジスタのゲート電極とソース・ド
レインの間のリークを抑制し、前記側壁膜の形成後に、
前記金属シリサイド反応抑制のための不純物層を除去す
るものである。
【0023】また前記ゲート電極に形成する前記側壁膜
を少なくとも2重構造として、前記ゲート電極から離間
して前記金属シリサイド反応抑制層を形成して、トラン
ジスタのゲート電極とソース・ドレインの間のリークを
抑制するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
より説明する。
【0025】本発明に係る半導体装置の製造方法は、サ
リサイド構造を用いたトランジスタのソース・ドレイン
を形成する半導体装置の製造方法であって、サリサイド
構造を用いたトランジスタのソース・ドレイン(SD)
領域の形成において、ゲート電極に形成する側壁膜(サ
イドウォール・スペーサ膜)の下方に金属シリサイド反
応抑制のための不純物層を形成することによって、ゲー
トとソース・ドレイン(SD)の間のリークを抑制する
ことを特徴とするものである。
【0026】図1に示す本発明による半導体装置の製造
方法は、サリサイド構造を用いたトランジスタのソース
・ドレイン(SD)領域の形成において、ゲート電極1
04の形成後に基板表面にシリコン基板の導電型を決定
しない不純物をイオン注入することによって、金属シリ
サイド反応抑制層(高濃度酸素注入層106)を形成す
るものである。
【0027】また図2に示す本発明に係る半導体装置の
製造方法は、サリサイド構造を用いたトランジスタのソ
ース・ドレイン(SD)領域の形成において、ゲート電
極204の形成後、エクステンション(extensi
on)注入そのものを、基板最表面に高濃度不純物層が
形成されるような条件で行ない、金属シリサイド反応抑
制層(高濃度窒素注入層206)を形成するものであ
る。
【0028】いずれの場合においても、サイドウォール
・スペーサ膜(側壁膜)の形成後、サイドウォール・ス
ペーサ膜より外側のソース・ドレイン領域に存在する前
記不純物注入層(金属シリサイド反応抑制層106,2
06)をドライエッチングにより除去するため、後に行
うソース・ドレイン領域のシリサイド反応は阻害されな
い。したがって、サイドウォール・スペーサ膜直下にお
ける金属シリサイド反応のみを選択的に抑制できるた
め、サイドウォール・スペーサ膜直下に形成される金属
シリサイドによるゲートとソース・ドレインの間のリー
ク特性劣化が抑えられ、デバイスの歩留りを向上するこ
とができるという効果が得られる。
【0029】次に具体例を用いて詳細に説明する。
【0030】(実施形態1)図1は、本発明の実施形態
1に係る半導体装置の製造方法を製造工程順に示す断面
図である。図1に示す本発明の実施形態1に係る半導体
装置の製造方法は、LDD(Lightly Dope
d Drain)構造を有するPMOSトランジスタの
形成に適用したものである。
【0031】まず図1A(a)に示すように、所望のウ
ェル領域及び素子分離領域(図示せず)を形成した半導
体基板としてのシリコン基板100上にゲート酸化膜1
01及び多結晶シリコン膜102を形成した後、公知の
リソグラフィー技術を用いてゲート電極を形成するため
のマスクパターン103を形成する。
【0032】続けて図1A(b)に示すように、公知の
ドライエッチング技術を用い、マスクパターン103の
形状に多結晶シリコン膜102をドライエッチングし
て、多結晶シリコン膜102からなるゲート電極104
を形成する。
【0033】次に図1B(c)に示すように、シリコン
基板100に対してシリコン基板100の導電型に寄与
しない不純物イオンとして酸素105を公知のイオン注
入技術を用いて導入し、シリコン基板100の表面に高
濃度酸素注入層106をゲート電極104の両側に形成
する。
【0034】ここで、酸素105のイオン注入条件とし
ては、例えば、加速電圧2KeV,注入ドーズ量5E1
4(atoms/cm2)で行なうと、シリコン基板1
00の最表面(〜20nm)に酸素濃度が1E20(a
toms/cm3)以上の高濃度酸素注入層106が形
成される。
【0035】さらに図1B(d)に示すように、シリコ
ン基板100に対してextension注入としての
ボロン107を公知のイオン注入技術を用いて導入し、
第1のボロン注入層108を高濃度酸素注入層106の
下方に形成する。
【0036】次に図1B(e)に示すように、シリコン
基板100上に公知のCVD技術を用いてシリコン酸化
膜109を成膜する。
【0037】続けて図1C(f)に示すように、公知の
ドライエッチング技術を用いて、前記シリコン酸化膜1
09をエッチバックし、サイドウォール・スペーサ膜1
10をゲート電極104の側面に形成する。
【0038】さらに図1D(g)に示すように、シリコ
ン基板100に対してソース・ドレイン(SD)形成の
ためのボロン111をイオン注入し、第2のボロン注入
層112を第1のボロン注入層108の下方に形成す
る。
【0039】続けて注入したボロンの活性化のための熱
処理を行なった後、図1D(h)に示すように、公知の
ドライエッチング技術を用いてシリコン基板100の表
面及びゲート電極104の表面に存在する高濃度不純物
層(酸素注入領域)106を除去する。
【0040】このときのドライエッチング処理として
は、シリコン基板100の表面及びゲート電極104の
表面にダメージを与えないように化学反応型ドライエッ
チング処理を行うことが望ましい。また本ドライエッチ
ング処理によりシリコン基板100及びゲート電極10
4の表面にエッチングガスからなる堆積物が付着する場
合があるが、そのときは、本ドライエッチング処理に続
けて適宜プラズマ処理やウェット処理を行えばよい。
【0041】続いて図1E(i)に示すように、シリコ
ン基板100上に公知のスパッタリング技術を用いてコ
バルト膜113を成膜する。
【0042】さらにコバルト膜113とシリコン(基板
100及びゲート電極104)とのシリサイド化反応を
起こすための500〜800℃の熱処理を行った後、サ
イドウォール・スペーサ膜110上に存在する未反応の
コバルト膜113を公知のウェットエッチングにより除
去すると、図1E(j)に示すように、ゲート電極10
4の上部及びソース・ドレイン(SD)領域にのみコバ
ルトシリサイド層114が形成されたサリサイド構造の
MOSトランジスタが形成される。
【0043】上述した構成においては、サイドウォール
・スペーサ膜110の形成前にシリコン基板100の表
面に導入した高濃度不純物層106によって、サイドウ
ォール・スペーサ膜110直下へのシリサイド化反応が
抑制される。
【0044】一方、サイドウォール・スペーサ膜110
より外側のソース・ドレイン(SD)領域に形成された
高濃度不純物層106は、高融点金属としてのコバルト
膜113を成膜する前段階で除去されるため、ソース・
ドレイン(SD)領域におけるシリサイド化反応は阻害
されることがない。
【0045】以上のように本発明の実施形態1によれ
ば、サイドウォール・スペーサ膜110の直下における
金属シリサイド反応のみを選択的に抑制できるため、サ
イドウォール・スペーサ膜110の直下に形成される金
属シリサイドがゲート電極104とソース・ドレイン領
域の間のリーク特性を劣化させるという問題を回避する
ことができ、デバイスの歩留りを向上させることができ
る。
【0046】なお、前記本発明の実施形態1において
は、シリサイド化反応阻止層形成のためのイオン注入種
として窒素イオンを用いているが、その他のイオン種と
して酸素,炭素などを用いることも可能である。
【0047】またシリサイド反応抑制層形成のための不
純物としてシリコン基板の導電型に寄与しない不純物が
酸素である場合には、半導体基板最表面の不純物濃度を
1E20/cm3以上に設定し、またシリサイド反応抑
制層形成のための不純物としてシリコン基板の導電型に
寄与しない不純物が窒素である場合には、半導体基板最
表面の不純物濃度を1E18/cm3以上に設定し、ま
たシリサイド反応抑制層形成のための不純物としてシリ
コン基板の導電型に寄与しない不純物が炭素である場合
には、半導体基板最表面の不純物濃度を1E19/cm
3以上に設定することが望ましい。
【0048】またサリサイド構造を形成するための高融
点金属膜としてはコバルトの他にチタンやモリブデン等
を使用することも可能である。
【0049】(実施形態2)図2は、本発明の実施形態
2に係る半導体装置の製造方法を製造工程順に示す断面
図である。図2に示す本発明の実施形態2に係る半導体
装置の製造方法は、LDD(Lightly Dope
d Drain)構造を有するPMOSトランジスタの
形成に適用したものである。
【0050】図1に示す本発明の実施形態1では、シリ
サイド反応抑制層形成のための不純物としてシリコン基
板の導電型に寄与しない不純物(酸素等)を用いたが、
図2に示す本発明の実施形態2では、エクステンション
(extension)注入に用いる不純物を用いるこ
とが可能となる。
【0051】まず図2A(a)に示すように、半導体基
板としてのシリコン基板200上にゲート酸化膜201
及び多結晶シリコン膜202を形成した後、公知のリソ
グラフィー技術を用いてゲート電極を形成するためのマ
スクパターン203を形成する。
【0052】続けて図2A(b)に示すように、公知の
ドライエッチング技術を用い、マスクパターン203の
形状に多結晶シリコン膜202をドライエッチングし
て、多結晶シリコン膜(202)からなるゲート電極2
04を形成する。
【0053】次に図2B(c)に示すように、シリコン
基板200に対してextension注入としてのボ
ロン205を公知のイオン注入技術を用いて導入し、第
1のボロン注入層206をゲート電極204の両側に形
成する。
【0054】この場合、シリコン基板表面におけるボロ
ンの濃度が約1E21(atoms/cm3)以上にな
るように設定すると、シリサイド反応が抑制されること
がわかった。例えば、その注入条件としては、加速電圧
0.5KeV,注入ドーズ量5E14(atoms/c
2)で行なう。
【0055】さらに図2B(d)に示すように、シリコ
ン基板200上に公知のCVD技術を用いてシリコン酸
化膜207を成膜する。
【0056】続けて図2C(e)に示すように、公知の
ドライエッチング技術を用いて、前記シリコン酸化膜2
07をエッチバックし、サイドウォール・スペーサ膜2
08をゲート電極204の側面に形成する。
【0057】さらに図2C(f)に示すように、シリコ
ン基板200に対してソース・ドレイン領域の形成のた
めのボロン209をイオン注入し、第2のボロン注入層
210を第1のボロン注入層(高濃度不純物層)206
の下方に形成する。
【0058】続けて注入したボロンの活性化のための熱
処理を行った後、図2D(g)に示すように、公知のド
ライエッチング技術を用いて、シリコン基板200の表
面及びゲート電極204の表面に存在する高濃度ボロン
注入層206を除去する。
【0059】このときのドライエッチング処理として
は、シリコン基板200の表面及びゲート電極204の
表面にダメージを与えないように化学反応型ドライエッ
チング処理を行うことが望ましい。また、本ドライエッ
チング処理によりシリコン基板200及びゲート電極2
04の表面にエッチングガスからなる堆積物が付着する
場合があるが、そのときは本ドライエッチング処理に続
けて適宜プラズマ処理やウェット処理を行えばよい。
【0060】続いて図2D(h)に示すように、シリコ
ン基板200上に公知のスパッタリング技術を用いてコ
バルト膜211を成膜する。
【0061】さらにコバルト膜211とシリコン(基板
200及びゲート電極204)とのシリサイド化反応を
起こすための500〜800℃の熱処理を行った後、サ
イドウォール・スペーサ膜208上に存在する未反応の
コバルト膜212を公知のウェットエッチングにより除
去する。
【0062】これらの工程を経ることにより、図2E
(i)に示すようなサリサイド構造のMOSトランジス
タが形成される。
【0063】本発明の実施形態によれば、前記実施形態
1と同様に、サイドウォール・スペーサ膜の形成前にシ
リコン基板表面に導入した高濃度不純物層によって、サ
イドウォール・スペーサ膜直下へのシリサイド化反応を
抑制することができる。
【0064】一方、サイドウォール・スペーサ膜208
より外側のソース・ドレイン領域に形成された高濃度不
純物層212は、高融点金属層の成膜前に除去されるた
め、ソース・ドレイン領域におけるシリサイド化反応は
阻害されることはない。
【0065】以上のように本発明の実施形態によれば、
サイドウォール・スペーサ膜208の直下における金属
シリサイド反応のみを選択的に抑制できるため、サイド
ウォール・スペーサ膜208の直下に形成される金属シ
リサイドがゲート電極204とソース・ドレイン領域の
間のリーク特性を劣化させるという問題を回避すること
ができ、デバイスの歩留りを向上させることができる。
【0066】(実施形態3)図3は、本発明の実施形態
3に係る半導体装置の製造方法を製造工程順に示す断面
図である。図3に示す本発明の実施形態3に係る半導体
装置の製造方法は、LDD(Lightly Dope
d Drain)構造を有するPMOSトランジスタの
形成に適用したものである。
【0067】上述した2つの実施形態においては、シリ
サイド反応抑制のための高濃度不純物層がゲート電極近
傍に形成されているが、これら高濃度不純物がゲート電
極近傍に存在することによりMOSトランジスタの電気
特性に影響を及ぼす場合もある。そこで、本発明の実施
形態3では、サイドウォール・スペーサ膜を少なくとも
2重構造として、前記ゲート電極から離間して前記金属
シリサイド反応抑制層を形成して、トランジスタのゲー
ト電極とソース・ドレインの間のリークを抑制すること
により、上記問題を解決するものである。
【0068】まず図3A(a)に示すように、半導体基
板としてのシリコン基板300上にゲート酸化膜301
及び多結晶シリコン膜302を形成した後、公知のリソ
グラフィー技術を用いてゲート電極を形成するためのマ
スクパターン303を形成する。
【0069】続けて図3A(b)に示すように、公知の
ドライエッチング技術を用い、マスクパターン303の
形状に多結晶シリコン膜302をドライエッチングし
て、多結晶シリコン膜(302)からなるゲート電極3
04を形成する。
【0070】次に図3B(c)に示すように、シリコン
基板300に対してエクステンション(extensi
on)注入としてのボロン305を公知のイオン注入技
術を用いて導入し、第1のボロン注入層306をゲート
電極304の両側に形成する。
【0071】さらに図3B(d)に示すように、シリコ
ン基板300上に公知のCVD技術を用いて第1のシリ
コン酸化膜307を成膜する。
【0072】続けて図3C(e)に示すように、公知の
ドライエッチング技術を用いて、前記第1のシリコン酸
化膜307をエッチバックし、第1のサイドウォール・
スペーサ膜308を形成する。
【0073】さらに図3C(f)に示すように、シリコ
ン基板300に対してシリコン基板300の導電型に寄
与しない不純物イオンとして窒素309を公知のイオン
注入技術を用いて導入し、シリコン基板表面に高濃度不
純物層(窒素注入層)310を形成する。
【0074】次に図3D(g)に示すように、シリコン
基板300上に公知のCVD技術を用いて第2のシリコ
ン酸化膜311を成膜する。
【0075】続けて図3D(h)に示すように、公知の
ドライエッチング技術を用いて、前記第2のシリコン酸
化膜311をエッチバックし、第2のサイドウォール・
スペーサ膜312を第1のサイドウォール・スペーサ膜
308の外側に形成する。
【0076】さらに図3E(i)に示すように、シリコ
ン基板300に対してソース・ドレイン領域の形成のた
めのボロン313をイオン注入し、第2のボロン注入層
314を形成する。
【0077】続けて注入したボロンの活性化のための熱
処理を行なった後、図3E(j)に示すように、公知の
ドライエッチング技術を用いてシリコン基板300の表
面及びゲート電極304の表面に存在する高濃度不純物
層(窒素注入領域)310を除去する。
【0078】次に図3F(k)に示すように、シリコン
基板300上に公知のスパッタリング技術を用いてコバ
ルト膜315を成膜する。
【0079】さらにコバルト膜315とシリコン(基板
300及びゲート電極304)とのシリサイド化反応を
起こすための500〜800℃の熱処理を行った後、第
2のサイドウォール・スペーサ膜312上に存在する未
反応のコバルト膜315を公知のウェットエッチングに
より除去すると、図3F(l)に示すように、ゲート電
極304の上部及びソース・ドレイン領域にのみコバル
トシリサイド層316が形成されたサリサイド構造のM
OSトランジスタが形成される。
【0080】本発明の実施形態例によれば、第1のサイ
ドウォール・スペーサ膜308を形成後、シリサイド反
応抑制のための高濃度不純物層を形成するため、高濃度
不純層自身がゲート酸化膜に直接接触しないため、高濃
度不純物によるゲート酸化膜の劣化を防止することがで
きる。
【0081】一方、第2のサイドウォール・スペーサ膜
312の形成前にシリコン基板表面に導入した高濃度不
純物によって、サイドウォール・スペーサ膜308,3
12の直下へのシリサイド化反応を抑制することができ
る。
【0082】一方、サイドウォール・スペーサ膜より外
側のソース・ドレイン領域に形成された高濃度不純物層
は、高融点金属成膜前に除去されるため、ソース・ドレ
イン領域におけるシリサイド化反応は阻害されることは
ない。
【0083】以上のように本発明の実施形態によれば、
サイドウォール・スペーサ膜の直下における金属シリサ
イド反応のみを選択的に抑制できるため、サイドウォー
ル・スペーサ膜の直下に形成される金属シリサイドがゲ
ート電極とソース・ドレイン領域の間のリーク特性を劣
化させるという問題を回避することができ、デバイスの
歩留りを向上させることができる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、サ
イドウォール・スペーサ膜(側壁膜)の形成後、サイド
ウォール・スペーサ膜より外側のソース・ドレイン領域
に存在する金属シリサイド反応抑制層をドライエッチン
グにより除去するため、後に行うソース・ドレイン領域
のシリサイド反応は阻害されない。したがって、サイド
ウォール・スペーサ膜直下における金属シリサイド反応
のみを選択的に抑制できるため、サイドウォール・スペ
ーサ膜直下に形成される金属シリサイドによるゲートと
ソース・ドレインの間のリーク特性劣化が抑えられ、デ
バイスの歩留りを向上することができる。
【0085】さらにサイドウォール・スペーサ膜を少な
くとも2重構造として、ゲート電極から離間して金属シ
リサイド反応抑制層を形成して、トランジスタのゲート
電極とソース・ドレインの間のリークを抑制することに
より、トランジスタの電気特性に影響を及ぼすことを回
避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図1B】本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図1C】本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図1D】本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図1E】本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図2A】本発明の実施形態2に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図2B】本発明の実施形態2に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図2C】本発明の実施形態2に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図2D】本発明の実施形態2に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図2E】本発明の実施形態2に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図3A】本発明の実施形態3に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図3B】本発明の実施形態3に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図3C】本発明の実施形態3に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図3D】本発明の実施形態3に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図3E】本発明の実施形態3に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図3F】本発明の実施形態3に係る半導体装置の製造
方法を製造工程順に示す断面図である。
【図4A】従来例に係る半導体装置の製造方法を製造工
程順に示す断面図である。
【図4B】従来例に係る半導体装置の製造方法を製造工
程順に示す断面図である。
【図4C】従来例に係る半導体装置の製造方法を製造工
程順に示す断面図である。
【図4D】従来例に係る半導体装置の製造方法を製造工
程順に示す断面図である。
【図4E】従来例に係る半導体装置の製造方法を製造工
程順に示す断面図である。
【符号の説明】
100,200,300 シリコン基板(半導体基板) 104,204,304 ゲート電極 106 高濃度酸素注入層 206,306 高濃度窒素注入層 110,208,308,312 サイドウォール・ス
ペーサ膜

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サリサイド構造を用いたトランジスタの
    ソース・ドレイン領域を形成する半導体装置の製造方法
    であって、 ゲート電極に形成する側壁膜の下方に金属シリサイド反
    応抑制のための不純物層を形成することにより、トラン
    ジスタのゲート電極とソース・ドレインの間のリークを
    抑制し、 前記側壁膜の形成後に、前記金属シリサイド反応抑制の
    ための不純物層を除去することを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 サリサイド構造を用いたトランジスタの
    ソース・ドレインを形成する半導体装置の製造方法であ
    って、 ゲート電極形成後の半導体基板表面に、該半導体基板の
    導電型を決定しない不純物をイオン注入することによ
    り、前記ゲート電極に形成する側壁膜の下方に金属シリ
    サイド反応抑制層を形成して、トランジスタのゲート電
    極とソース・ドレインの間のリークを抑制し、 前記側壁膜の形成後に、前記金属シリサイド反応抑制の
    ための不純物層を除去することを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記半導体基板の導電型を決定しない不
    純物は、酸素,窒素または炭素のいずれかであることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記半導体基板の導電型を決定しない不
    純物が酸素である場合には、半導体基板最表面の不純物
    濃度を1E20/cm3以上に設定することを特徴とす
    る請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記半導体基板の導電型を決定しない不
    純物が窒素である場合には、半導体基板最表面の不純物
    濃度を1E18/cm3以上に設定することを特徴とす
    る請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記半導体基板の導電型を決定しない不
    純物が炭素である場合には、半導体基板最表面の不純物
    濃度を1E19/cm3以上に設定することを特徴とす
    る請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 サリサイド構造を用いたトランジスタの
    ソース・ドレインを形成する半導体装置の製造方法であ
    って、 ゲート電極形成後に、エクステンション(extens
    ion)注入そのものを、半導体基板最表面に高濃度不
    純物層が形成される条件で行ない、前記ゲート電極に形
    成する側壁膜の下方に金属シリサイド反応抑制層を形成
    して、トランジスタのゲート電極とソース・ドレインの
    間のリークを抑制し、 前記側壁膜の形成後に、前記金属シリサイド反応抑制の
    ための不純物層を除去することを特徴とする半導体装置
    の製造方法。
  8. 【請求項8】前記ゲート電極に形成する前記側壁膜を少
    なくとも2重構造として、前記ゲート電極から離間して
    前記金属シリサイド反応抑制層を形成して、トランジス
    タのゲート電極とソース・ドレインの間のリークを抑制
    することを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6又
    は7に記載の半導体装置の製造方法。
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