JP2010058991A - 水素製造方法および水素製造装置、ならびに燃料電池システム - Google Patents

水素製造方法および水素製造装置、ならびに燃料電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】 簡便で効率よく水素の発生を停止させ得る水素製造方法および水素製造装置、ならびにこの水素製造装置を有する燃料電池システムを得ること。
【解決手段】 水との発熱反応により水素を発生する水素発生物質を含む水素発生材料に、水を供給して水素を製造する水素製造方法において、水素の製造を停止するときに、前記水素発生材料の中で既に水素発生に使用された量の割合である反応率を検出し、前記水素発生材料の反応率が停止時閾値よりも大きい場合には、水素の製造を継続して余剰水素を発生させ、前記余剰水素を別途活用する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水素発生材料と水とを反応させて水素を発生させる水素製造方法、および、その製造方法で水素を製造する水素製造装置、さらに、この水素製造装置を含む燃料電池システムに関する。
近年、パーソナルコンピューター、携帯電話などのコードレス機器の普及に伴い、その電源である電池は、ますます小型化、高容量化が要望されている。現在、エネルギー密度が高く、小型軽量化を図り得る二次電池としてリチウムイオン二次電池が実用化されており、ポータブル電源としての需要が増大している。しかし、このリチウムイオン二次電池は出力容量に限界があり、使用されるコードレス機器の種類によっては十分な連続使用時間を保証することができないという問題がある。
このような問題の解決に向けて、例えば固体高分子型燃料電池などの燃料電池の開発が進められている。燃料電池は、燃料および酸素の供給を行えば連続的に使用することが可能である。例えば、高分子電解質膜型燃料電池(PEMFC:Polymer Electrolyte Membrane Fuel Cell)は、電解質に固体高分子電解質、正極活物質に空気中の酸素、負極活物質に燃料(水素、メタノールなど)を用いるものであり、リチウムイオン二次電池よりも高エネルギー密度化が期待できる電池として注目されている。
このような燃料電池に、燃料である水素を供給する方法としては、水と、例えばアルミニウム、マグネシウム、ケイ素、亜鉛等の水素発生物質とを反応させて水素を発生させる方法が提案されている。
ところで、コードレス機器等の実際の使用場面を想定すると、ユーザーが機器を連続的に使用する場合に限らず、動作および停止を繰り返す間欠的な使用を行う場合も考えられる。したがって、燃料電池の燃料として水素を用いる場合の水素を製造する方法としても、任意のタイミングで水素の発生を停止させ、かつ任意のタイミングで再び水素の発生を開始させ、その後再び安定に水素が発生する状態を維持するというように水素を間欠的に発生させる方法が求められる。
上記したような、水と水素発生材料との反応によって水素を製造する方法では、水素発生反応を安定的に維持している状態において、水素発生材料への水の供給を止めても直ちに水素発生反応が停止するわけではない。このため、燃料電池の燃料である水素を、水と水素発生材料との反応によって製造する方法においては、ユーザーが機器の使用を停止したために燃料電池での発電が不要となった時に、水素発生の停止を良好に行うことが課題となる。
このような課題を解決するための方法として、固体の水素発生材料を複数の収容空間に区分して収容し、これを順次水と反応させることで、水の供給を停止したときに速やかに水素の発生を停止させる方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2007−63029号公報
上記従来の水素製造方法は、水素発生材料が水と反応したときにその体積が膨張することを利用して、切替手段などを有さずに、複数の水素発生材料を順次水と反応させるというものである。
しかし上記従来の方法で、より正確に水素発生量の制御を行うためには、水素発生材料をなるべく多くの区分に分割して収容することが必要になる。このようにすると、水素発生材料を収容する容器の内容積に対する隔壁の容積割合が増加し、水素発生装置の体積に対する発生可能なエネルギー効率が低下する。したがって、ポータブル機器の電源として、より小型のものが求められている燃料電池の燃料源として好ましくはない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、簡便で効率よく水素の発生を停止させ得る水素製造方法および水素製造装置、ならびにこの水素製造装置を有する燃料電池システムを得ることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の水素製造方法は、水との発熱反応により水素を発生する水素発生物質を含む水素発生材料に、水を供給して水素を製造する水素製造方法において、水素の製造を停止するときに、前記水素発生材料の中で既に水素発生に使用された量の割合である反応率を検出し、前記水素発生材料の反応率が停止時閾値よりも大きい場合には、水素の製造を継続して余剰水素を発生させ、前記余剰水素を別途活用することを特徴とする。
また、本発明の水素製造装置は、水との発熱反応により水素を発生する水素発生物質を含む水素発生材料を収容可能な容器と、前記容器内の前記水素発生材料に、所定の供給時間、所定の供給速度で水を供給することができる水供給手段と、前記水素発生材料の中で既に水素発生に使用された量の割合である反応率を検出する反応率検出手段とを備え、本発明にかかる水素製造方法に用いられることを特徴とする。
さらに、本発明の燃料電池システムは、本発明にかかる水素製造装置と、前記水素製造装置で製造された水素を用いて発電を行う燃料電池とを備えたことを特徴とする。
本発明の水素製造方法によれば、水素発生材料に水を供給して水素を製造する水素製造方法において、水素の製造を停止する際に水素発生材料の反応率を確認し、反応率が高い場合には水素の製造を停止せずに余剰水素を発生させてこれを活用する。このため、水素の製造が不要となった後に発生する水素を有効に活用することができるとともに、反応率が高いために、水素の製造を停止してしまうと再開が困難な状態の水素発生材料を用いて、効率よく水素を製造することができる。
また、本発明の水素発生装置は、本発明の水素製造方法を実施するに好適な水素製造装置である。
さらに、本発明の燃料電池システムは、本発明の水素製造装置を有することにより、コードレス機器等の電源としての使用に適した燃料電池システムを提供することができる。
上記のように、本発明にかかる水素製造方法では、水との発熱反応により水素を発生する水素発生物質を含む水素発生材料に、水を供給して水素を製造する水素製造方法において、水素の製造を停止するときに、前記水素発生材料の中で既に水素発生に使用された量の割合である反応率を検出し、前記水素発生材料の反応率が停止時閾値よりも大きい場合には、水素の製造を継続して余剰水素を発生させ、前記余剰水素を別途活用する。
このようにすることで、水素発生材料の反応率が所定のレベルよりも高いために、一旦水素製造を停止すると再開することが困難な水素発生材料から、連続して水素を発生させて、この余剰水素を有効に活用することができる。このため、水素製造の必要が無くなった後に生成される余剰水素を有効に活用し、また、水素発生材料から得られる水素量を向上させることができる。
上記構成の本発明においては、前記余剰水素を貯蔵して使用すること、または、前記余剰水素を用いて燃料電池で発電を行い、発電した電力を二次電池に充電して使用することが好ましい。このようにすることで、余剰水素を効果的に使用することができる。
また、水素の製造を停止した後、再び水素の製造を開始するときに、前記水素発生材料の反応率が再開時閾値よりも大きい場合には、水素の製造を開始せず、水素発生材料の交換を知らせる警告表示を行うことが好ましい。このようにすることで、反応率が所定レベル以上となっていて、水素発生を再開することが困難な水素発生材料であることをユーザーに伝え、水素発生材料の交換を促すことができる。
前記水素発生材料の反応率を、製造された水素の総量から検出すること、また、前記水素発生材料の反応率を、前記水素発生材料が収容された容器と前記容器を収容する容器収容部との間の圧力により検出することができる。
また、前記水素発生材料に含まれる前記水素発生物質が、アルミニウム、ケイ素、亜鉛、マグネシウムおよびこれらの元素を主体とする合金からなる群より選択された少なくとも1種以上の金属材料であることが好ましい。
さらに、前記水素発生材料が、前記水素発生物質以外に水と反応して発熱する発熱材料をさらに含んでいることが好ましく、この場合に、前記発熱材料が、アルカリ土類金属の酸化物であることが好ましい。また、前記水素発生材料における前記水素発生物質の含有率が、85重量%以上99重量%以下であることが好ましい。
また、本発明にかかる水素製造装置は、水との発熱反応により水素を発生する水素発生物質を含む水素発生材料を収容可能な容器と、前記容器内の前記水素発生材料に、所定の供給時間、所定の供給速度で水を供給することができる水供給手段と、前記水素発生材料の中で既に水素発生に使用された量の割合である反応率を検出する反応率検出手段とを備え、本発明にかかる水素製造方法に用いられる。
このようにすることで、水素発生材料の反応率を検出し、その反応率が所定の閾値以上であると判断された場合に、水素製造を停止せずに余剰水素を発生させ、この余剰水素を効果的に使用することができる本発明の水素製造方法を実施するに好適な水素製造装置を得ることができる。
この構成において、前記容器が着脱可能であることが、さらに、前記容器の着脱を制限するストッパを有していることが好ましい。
さらに、本発明の燃料電池システムは、上記した本発明の水素製造装置と、前記水素製造装置で製造された水素を用いて発電を行う燃料電池とを備える。
このようにすることで、本発明にかかる水素製造方法の特徴を活かして、燃料電池の燃料となる水素の発生と停止とを繰り返すような場合でも、簡便で効率よく水素の発生を停止させることができる。このため、コードレス機器等の電源としての使用に適した燃料電池システムを提供することができる。
また、前記余剰水素を用いて前記燃料電池で発電した電力が充電される二次電池をさらに備えることが好ましい。このようにすることで、燃料電池システムとして、効果的に余剰水素を活用することができる。
以下、本発明にかかる水素製造方法、および水素製造装置、燃料電池システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。
(実施形態1)
まず、本発明の水素製造方法を、本発明の実施形態1として説明する。
本発明の水素製造方法は、水との発熱反応により水素を発生する水素発生物質を含む水素発生材料に、水を供給して水素を製造するものである。そして、水素の製造を行っている状態から水素製造を停止するときに、水素発生材料の中で既に水と反応して水素の製造に使用された量の割合である反応率を検出し、反応率が停止時閾値よりも大きい場合には、水素の製造を停止せずに余剰水素を製造する。この余剰水素をそのまま貯蔵するか、この余剰水素を用いて燃料電池によって発電を行い、その電力を二次電池に充電して別途活用するものである。
本実施形態の水素製造方法は、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果得られた、水素の製造を行っている状態で水素の製造を停止する場合に、水素発生材料の反応率が高いと、一旦停止した後に水素発生を再開することが極めて困難になるとの知見に基づくものである。このような水素製造方法は、特に、コードレス機器等の電源として用いられる燃料電池の燃料として水素の製造を行う場合に有効である。
コードレス機器の電源の燃料として水素製造を行う場合には、ユーザーの使用状態によって間欠的な水素製造が求められることが考えられる。水素発生材料の反応率が低い場合には特に問題とならなくても、水素発生材料の反応率が高くなり、未反応の水素発生材料が減少している状態で、ユーザーの使用状態に応じて水素の製造を停止してしまうと、再び水素製造を開始するのが困難となってしまう。このような状態は、連続して水素製造を行っていた場合には、発生させることができた水素が得られなくなり、水素発生材料の有効活用という点で問題である。また、水素の製造を再開することができなくなって、燃料が無いことから燃料電池からの発電が停止してしまうことは、ユーザーから見ると、直前まで使用できていた機器が突然使用できなくなることであり、重大な不便を来すことになるが、本発明の水素製造方法によれば、これらの問題を有効に解決することができる。
なお、本明細書でいう「反応率」とは、水素発生材料が全て水と反応したと仮定したときの理論的な水素発生量に対する、検出時点で既に発生した水素量である。したがって、反応率が0%の水素発生材料とは、まだ水との反応が一切生じていない状態の水素発生材料を意味する。なお、水素発生物質がアルミニウムの場合の理論的な水素発生量は、アルミニウム1gあたり25℃換算で約1360mlである。
本実施形態の水素製造方法を説明するにあたり、まず、本実施形態における水素発生材料に含まれる水素発生物質と水との発熱反応による水素発生について説明する。
本実施形態の水素製造方法に使用される水素発生物質は、水として反応して水素を発生させる材料であれば特に限定されないが、アルミニウム、ケイ素、亜鉛、マグネシウムおよびこれらの元素を主体とする合金でからなる群から選択される少なくとも1種の金属材料が好適に使用できる。なお、合金の場合には、主体となる元素以外の金属成分は特に限定されない。また、主体とは、合金全体に対して80重量%以上、より好ましくは、90重量%以上含有されている物質をいう。上記した金属材料は、常温では水と反応しにくいが、加熱することにより水との発熱反応が容易となる物質である。なお、ここで「常温」とは、20〜30℃の範囲の温度である。
このような金属材料は、少なくとも常温以上に加温された状態において、水と反応して水素を発生させることができる。しかし、表面に安定な酸化皮膜が形成されるため、低温下、あるいは、板状、ブロック状等のバルクの形状では、水素を発生しないか、または水素を発生し難い物質である。ただし、酸化皮膜の存在により、空気中での取り扱いは容易である。
例えば、上記金属材料の1つであるアルミニウムと水との反応は、下記式(1)〜(3)のいずれかによって進行していると考えられる。下記式(1)による発熱量は、419kJ/molである。
2Al+6H2O→Al2O3・3H2O+3H2 (1)
2Al+4H2O→Al2O3・H2O+3H2 (2)
2Al+3H2O→Al2O3+3H2 (3)
また、前記金属材料は、その平均粒径によって特に限定されないが、その平均粒径が0.1μm以上100μm以下とすることが好ましく、0.1μm以上50μm以下がより好ましい。上記したように前記の金属材料は、一般に、表面に安定な酸化皮膜が形成されている。そのため、板状、ブロック状および粒径1mm以上のバルク状等の金属材料は、加熱しても水との反応が進行せず、実質的に水素を発生させない場合もある。しかし、金属材料の平均粒径を100μm以下とすると、酸化皮膜による水との反応抑制作用が減少し、常温では水と反応しにくいものの、加熱すれば水との反応性が高まり、水素発生反応が持続するようになる。また、金属材料の平均粒径を50μm以下とすると、40℃程度の穏和な条件でも水と反応して水素を発生させることができる。
金属材料の平均粒径が50μmを超える場合であっても、金属材料が鱗片状であり、かつその厚みが5μm以下である場合には、水との反応性を高めて、より効率よく水素を生じさせることができ、特に金属材料の厚みが3μm以下の場合には、反応効率をより一層向上させることができる。
一方、金属材料の平均粒径を0.1μm未満としたり、鱗片状の金属材料の厚みを0.1μm未満とすると、発火性が高くなって取り扱いが困難となったり、金属材料の充填密度が低下してエネルギー密度が低下しやすくなったりする。このような理由から、金属材料の平均粒径は、0.1μm以上とすることが好ましく、また、金属材料が鱗片状の場合には、その厚みは0.1μm以上であることが好ましいのである。
なお、上記の平均粒径は、体積基準の積算分率50%における粒子直径の値であるD50を意味する。平均粒径の測定方法としては、例えば、レーザー回折・散乱法等を用いることができる。より具体的には、水等の液相に分散させた測定対象物質にレーザー光を照射することによって検出される散乱強度分布を利用した粒子径分布の測定方法である。レーザー回折・散乱法による粒子径分布測定装置としては、例えば、日機装株式会社製の「マイクロトラックHRA(製品名)」等を用いることができる。
また、上記した鱗片状の金属材料の厚みは、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察することができる。
さらに、前記金属材料の形状も特に限定されないが、例えば、略球状(真球状を含む)やラグビーボール状の他、前記の通り、鱗片状のものなどが挙げられる。略球状やラグビーボール状などの場合には上記した平均粒径を満足するものが好ましく、鱗片状の場合には上記した厚みを満足するものが好ましい。また、鱗片状の金属材料の場合には、上記した平均粒径も満足していることがより好ましい。
また、前記した水素発生物質である金属材料に、親水性酸化物、炭素および吸水性高分子からなる群から選ばれる少なくとも1つの物質(以下、添加剤という。)を添加すれば、金属材料と水との反応を促進させることができるので好ましい。このような親水性酸化物としては、アルミナ、シリカ、チタニア、マグネシア、ジルコニア、ゼオライト、酸化亜鉛等が使用できる。
さらに、本実施形態の水素製造方法において、水と水素発生物質との発熱反応を容易に開始させるために、使用される水素発生材料として、前記金属材料などの水素発生物質以外の材料であって水と反応して発熱する発熱材料を含むことが好ましい。
発熱材料としては、水と反応して水酸化物や水和物となる材料、水と発熱して水素を生成する材料等を用いることができる。このような発熱材料のうち、水と反応して水酸化物や水和物となる材料としては、例えば、アルカリ金属の酸化物(例えば、酸化リチウム等。)、アルカリ土類金属の酸化物(例えば、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等。)、アルカリ土類金属の塩化物(例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等。)、アルカリ土類金属の硫酸化合物(例えば、硫酸カルシウム等。)等を用いることができる。前記水と反応して水素を生成する物質としては、例えば、アルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム等。)、アルカリ金属水素化物(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム、水素化リチウム等。)等を用いることができる。これらの物質は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、発熱材料が塩基性材料であれば、水素発生反応に用いられる水に溶解して、高濃度のアルカリ水溶液を形成するので、水素発生物質である金属材料の表面に形成された酸化皮膜を溶解させ、水との反応性を大きくすることができるので好ましい。この酸化皮膜を溶解する反応は、金属材料と水との反応の起点となることもある。特に、発熱材料がアルカリ土類金属の酸化物であれば、塩基性材料でありかつ取り扱いが容易であるのでより好ましい。
発熱材料としては、水以外の物質と常温で発熱反応を生じる物質、例えば、鉄粉のように酸素と反応して発熱する物質も知られている。しかし、水素発生材料が、前記酸素と反応する物質と前記水素発生物質である金属材料とを含む場合、反応のために必要とされる酸素は、同時に、金属材料から発生する水素の純度を低下させたり、金属材料を酸化させて水素発生量を低下させたりする等の問題を生じることがある。このため、本実施形態における発熱材料としては、前述のとおり、水と反応して発熱するアルカリ土類金属の酸化物等を用いるのが好ましい。また、同様の理由から、水素発生材料に含まれる発熱材料は、反応時に水素以外の気体を生成しないものが好ましい。
水素発生材料全体中における前記した金属材料等の水素発生物質の含有率は、より多くの水素を発生させる観点から、好ましくは85重量%以上、より好ましくは90重量%以上であり、また、発熱材料の併用による効果をより確実にする観点から、好ましくは99重量%以下、より好ましくは97重量%以下である。また、水素発生材料全体中における発熱材料の含有率は、好ましくは1重量%以上、より好ましくは3重量%以上であって、好ましくは15重量%以下、より好ましくは10重量%以下である。
発熱材料を含有する水素発生材料は、水素発生物質である金属材料等と発熱材料を混合することにより得ることができる。金属材料と発熱材料との混合の際には、金属材料のみが1mm以上の凝集体にならないようにすることが好ましい。例えば、金属材料と発熱材料を撹拌混合することにより、金属材料が凝集するのを抑制しつつ、水素発生材料を作製することができる。また、金属材料の表面に発熱材料をコーティングして複合化し、水素発生材料としてもよい。
次に、本実施形態にかかる水素製造方法における、水素の製造を停止するときの手法を詳細に説明する。図1は、本実施形態の水素製造方法での、水素の製造を停止するときステップを示すフローチャートである。
図1に示すように、最初のステップS101で、水素発生の停止が指示される。
続くステップS102で、水素の製造停止が指示された時点での水素発生材料の反応率Xの検出を行う。水素発生材料の反応率は、たとえば、使用される水素発生材料の量から求めた、理論的に発生させることができる水素量に対する、水素を発生して供給する経路に設置された流量計などで把握した実際に発生した水素の総量との比率として求めることができる。
また、反応率を求める別の方法として、水素発生材料を収容した容器の体積膨張を、この容器をさらに取り囲むように配置した容器収容器との間に設置した圧力センサによって測定する方法が考えられる。水素発生材料が、水と反応して水素を発生するときに生成される反応生成物は、通常、水素発生材料よりも体積が大きくなる。このため、水素発生材料と水との反応が進行するに伴って、水と、未反応の水素発生材料と、水と反応して生じた反応生成物との体積の総計は、単調的に増加する。そして、水素発生材料を収容した容器が、たとえばポリエチレンなどの樹脂製である場合には、水素発生物質と水との水素生成反応が進むにつれて体積膨張が生じる。この体積膨張の割合を、容器と、容器を取り囲んで配置された容器収容部との間にかかる圧力を用いて把握することにより、水素発生物質の反応率を把握することができるのである。
ここで、容器収容部は、水素発生材料が収容された容器を収容することができ、容器と容器収容部との間にかかる圧力を正確に測定することができるものであれば、その材質や形状は特に限定されない。しかし、収容される容器の温度が100℃程度になることや、水素発生材料と水との反応に伴って容器の体積膨張が生じることにより受ける圧力の大きさなどを考慮し、容器収容部として変形や破損が生じない材質を選択することが好ましい。このような観点から、容器収容部の材質としては、アルミニウム、鉄等の金属を用いることができる。
続くステップS103で、水素発生材料の反応率Xが、停止時閾値x1以上であるか否かが判断される。
ここで、停止時閾値x1とは、水素発生材料の反応率がこの値を上回った場合には、水素発生材料と水との反応がある程度以上に進んでしまっていて、いったん水素製造を停止した場合に、安定した水素の発生反応を再開させることが困難であるという基準値である。
水素発生材料と水との反応が進むと、水素発生材料の中でまだ水と反応していない部分の割合が低下し、供給された水と直ちに反応しにくくなる。また、水素発生材料と水との反応は発熱反応であるが、既に水と反応して反応生成物となった水素発生材料は、水が供給されても温度が上昇しないため、水素発生材料が収容された容器中における反応済みの水素発生材料の割合が増加すると、水素製造を一旦停止して下がってしまった容器内の水素発生材料の温度を、再び十分に上昇させることが困難になる。これらが原因となって、水素発生材料の反応率に、停止時閾値x1が現れる。
この停止時閾値x1は、水素発生材料中における水素発生物質の種類や、水素発生物質が水素発生材料中に占める割合、水素発生材料の総量などの条件により異なるが、例えば60%とすることができる。
ステップS103で、水素発生材料の反応率Xが停止時閾値x1以上ではないと判断された場合(Noの場合)は、水素発生材料の水との反応がまだそれほど進んでおらず、いったん水素製造を停止したとしても、再び所定量の水を供給することで、水素製造を再開することができると考えられる場合である。このため、この場合には、次のステップS104に進む。
ステップS104では、水素発生の停止要求に応じて水素発生材料への水の供給を直ちに停止し、水素発生反応を終了させる。そして、一連の水素製造の停止動作が終了する。
一方、ステップS103で、水素発生材料の反応率Xが停止時閾値x1以上であると判断された場合(Yesの場合)は、水素発生材料の水との反応が進んでいて、いったん水素製造を停止してしまうと、水素製造を再開することが困難であると考えられる場合である。この場合に、水素発生の停止要求に応じて水素発生材料への水の供給を直ちに停止し、水素発生反応を終了させてしまうと、残存している水と未反応の水素発生材料を有効に活用できなくなる恐れが高い。このため、この場合には、ステップS105に進む。
ステップS105では、水供給速度v1で、水素発生材料に水を供給し、余剰水素の製造を行う。この水供給速度v1は、図1に示すフローチャートでの水素製造を停止するまでに行われていた、定常な状態での水素製造時に水を供給していた速度と同じとすることが好ましい。このステップS105の段階では、まだ水の供給が停止していないため、それまで行われていた通常の水素製造条件を引き続いて行うことで、効率よく、かつ、安定して水素の製造を継続することができるからである。
なお、水素を継続して発生させることができる温度は、通常は40℃以上であり、水素発生材料と水との発熱反応が開始して水素の発生が始まると容器の内圧が上昇して水の沸点が上昇することもあり、容器内温度が120℃程度に達することもある。水素発生速度の制御の点からは100℃以下とすることが好ましい。
ステップS105で開始された余剰水素の発生工程で製造された余剰水素は、本来の水素供給経路とは別の経路を経て水素貯蔵容器等に蓄えられる。本実施形態として説明している水素製造の停止のステップでは、正規の水素供給経路に対しての水素供給を必要としない場合であるからである。なお、水素発生装置が燃料電池の燃料として水素を製造するものである場合は、そのまま燃料電池に余剰水素を供給して発電を行い、燃料電池に接続された二次電池などに発電された電力を蓄えることもできる。いずれにしても、本来の用途としての要求がない段階で製造した余剰水素を、後に別途活用できるような形態で確保することで、水素発生の停止要求にそのまま従って水素製造を一旦停止してしまった場合には、水素製造の再開時に得られない可能性の高い水素を確保し、有効に活用することができる。
ステップS105で、所定時間にわたって余剰水素の製造を行った後、一定時間経過後に、ステップS106に進んで水供給を停止する。なお、ステップS105で開始した余剰水素の製造をどのくらいの時間行うかについては、例えば、余剰水素を貯蔵する水素タンクの容量や、燃料電池の電力を蓄えることができる二次電池の容量などを勘案し、別途活用できる最大限の水素を確保するという観点で適宜設定することが好ましい。
また、燃料得電池に接続した二次電池を充電する場合の好ましい一例について、実施形態3として後述する。
以上、本実施形態の水素製造方法では、水素製造の停止要求が出たときに、水素の製造を直ちに停止するのではなく、水素発生材料の反応率を検出して、反応率が所定の停止時閾値よりも大きい場合には、引き続き余剰水素を製造してから水素製造を停止する。このようにすることで、水素発生材料の反応率が高い場合に水素の製造を一旦停止してしまったとき、水素製造の再開が困難になって水素発生材料の水素製造能力をロスしてしまうことを効果的に防止することができる。
また、余剰水素をそのままの形態や、燃料電池が発電した電力という形で確保することで、後に再び水素製造の指示が出されたときに、この余剰水素や得られた電力を利用することで、水素製造の再開要求に速やかに応えることができるようになる。
次に、本実施形態の水素製造方法における、水素の製造を再開する場合の手法について、図2を用いて説明する。図2は、本実施形態の水素製造方法における、水素製造を再開する場合の各ステップを示すフローチャートである。
図2に示すように、最初のステップS201において、水素の製造が開始されるよう要求される。
続いて、ステップS202で、水素発生材料の反応率Xが取得される。水素発生材料の反応率Xは、上記したように、使用される水素発生材料の量から求めた、理論的に発生させることができる水素量に対する、水素発生部に設置された流量計などで把握した実際に発生した水素の総量との比率として求めることができる。また、水素発生材料を収容した容器の体積膨張を、この容器をさらに取り囲むように配置した容器収容器との間に設置した圧力センサによって測定することができる。
次のステップS203で、水素発生材料の反応率Xが、所定の再開時閾値x2以上であるか否かを判別する。この再開時閾値x2は、水素発生材料の大半が既に水と反応して反応生成物なっていて、新たに水の供給を行ったとしても、実用的に十分な量の水素を発生させ続けることができない反応率である。
この再開時閾値x2の値は、上記した停止時閾値x1より少し高い値とするか、または、同じ値としてもよい。再開時閾値x2を停止時閾値x1よりも少し高い値とするのは、水素製造の停止時に停止要求が出されて直ちに水の供給が停止されたとしても、容器内の水と水素発生材料との反応が進み反応率が上昇するからである。なお、この再開時閾値x2も、停止時閾値x1と同様、水素発生材料中における水素発生物質の種類や、水素発生物質が水素発生材料中に占める割合、水素発生材料の総量などの条件により適宜定められる数値であり、例えば65%とすることができる。
水素発生材料の反応率Xが、再開時閾値x2以上ではない場合(Noの場合)には、水素発生材料から引き続き水素を製造することが可能であると判断され、ステップS204に進んで、所定の供給速度v2で水の供給が開始され、水素製造が再開される。
なお、水素発生の再開時の所定の供給速度v2は、基本的には水素の製造を安定して継続できる供給速度とすればよい。ステップS204での水素製造が再開される場合とは、ステップS203で水素発生材料の反応率が再開時閾値x2よりも小さい値であった場合であるから、水素発生材料は定常速度での水の供給により、安定して水素製造を開始できると考えられるからである。なお、水素製造の再開時に最初から定常速度での水の供給を行うのではなく、水素発生材料の温度や検出された反応率に応じて、最初は定常の水供給速度よりも速い速度で水を供給し、水と水素発生物質との水素生成反応を速く引き起こすなどの適宜の工夫が行い得ることは言うまでもない。
水供給速度v2の具体的な数値としては、水素発生材料中の水素発生物質1gあたり、例えば5μl/分以上とするのが好ましく、10μl/分以上とするのがより好ましく、20μl/分以上とするのが特に好ましい。また、例えば200μl/分以下とするのが好ましく、100μl/分以下とするのがより好ましく、50μl/分以下とするのが特に好ましい。
なお、図1におけるステップS105での、余剰水素を製造する場合の水供給速度v1としては、上記したとおり定常的な水供給速度とすることができるため、上記した水供給速度v2と同じとすることができる。しかし、余剰水素の製造を行う場合は、水素発生材料の反応率が高くなっている状態であることを考慮して、水供給速度v1を、水供給速度v2よりも少し高めに設定することができる。
一方、水素発生材料の反応率Xが、再開時閾値x2以上である場合(Yesの場合)には、水素発生材料から引き続き水素を製造することが困難であると判断して、ステップS205に進む。
ステップS205では、水素発生材料から水素が製造できないことをユーザーに知らせるAlertが点灯される。そして、ユーザーが、高い反応率の水素発生材料が入った容器を取り外し、反応率が0%や、または少なくとも再開時閾値x2よりも低い反応率の水素発生材料が入った容器と交換することを促すことが好ましい。
水素発生材料が、安定した水素製造をすることができないAlertの表示方法としては、特に限定されないが、液晶ディスプレイ、文字盤、LEDランプなど公知の表示部により表示することが好ましい。また、表示内容としては、反応率Xの具体的な表示をしてもよく、反応率Xが再開時閾値x2以上か否かを判断した結果容器を交換すべきであることを表示するようにしてもよい。但し、このステップS205でのAlert表示は、本実施形態の水素製造方法において、必須のものではない。
なお、本実施形態の水素製造方法では、水素発生材料の反応率を検出しているため、表示部に検出された水素発生材料の反応率を定常的に表示することも考えられる。水素発生材料の反応率は、例えば製造された水素を燃料電池の燃料に用いる場合には燃料電池の残量として把握することができる。したがって、ユーザーに対して、水素製造が不可能となる以前に、あとどのくらいの水素製造余力があるかを知らせることができ、ユーザーが、安心して水素発生装置を使用できるとともに、水素発生材料の収容された容器を交換する準備を早めにユーザーに促すことができ、ユーザビリティが向上する。
(実施形態2)
次に、本発明の水素製造装置、および、この水素製造装置と、水素製造装置で製造された水素を燃料とする燃料電池とを備えた燃料電池システムについて、本発明の実施形態2として説明する。なお、本発明の水素製造装置は、上記実施形態1として説明した本発明の水素製造方法に用いられるものである。このため、以下の説明において、水素製造方法に関する説明部分で、実施形態1で既に説明下内容と重複する内容については、適宜説明を省略する場合がある。
図3は、本実施形態としての水素製造装置および燃料電池システムの一例を示す概略構成図である。
本実施形態の水素製造装置100は、水との発熱反応により水素を発生する水素発生物質を含む水素発生材料2を収納可能な容器1と、容器1内に収容された水素発生材料2との発熱反応によって水素を発生させる水4を収容する水収容容器3,水収容容器3から容器1への水4の供給を行う水供給手段としてのポンプ10,さらに容器1に収容された水素発生材料2の反応率を検出する反応率検出手段としての圧力センサ11,容器1を収容する容器収容部9,容器収容部9を覆う保温材17、圧力センサ11の出力から水素発生材料2の反応率を検出・判別してポンプ10を制御し、水4の供給量を調整する制御部12を備えている。なお、図3において、容器1と水収容容器3とは、その内部構造を示すために断面図としている。
容器1は、蓋1aと容器本体1bとを有している。蓋1aを貫通して、容器本体1b内に水収容容器3に収容されている水4を供給するための水供給管5と、生成された水素を導出するための水素導出管8が設けられている。水収容容器3からポンプ10により送られてきた水4は、水供給管5の水供給口6から容器1内の水素発生材料2に供給され、水素発生材料2と水4との反応により生成された水素は、水素導出口7から水素導出管8を経て水素供給流路14に導かれる。
また、水素発生材料2に発熱材料を含有させることができる。このような発熱材料を含有する水素発生材料2を容器本体1bに収容し、これに水4を供給して反応させる場合には、発熱材料は水素発生物質と均一または不均一に分散・混合させた混合物として用いることができる。しかし、容器本体1b内において、水素発生材料2の全体における発熱材料の平均含有率よりも発熱材料の含有率が高い偏在部を設けることがより好ましく、容器本体1b内部の水供給管5の水供給口6の近傍に上記の偏在部を配置することが特に好ましい。容器本体1bの内部において、発熱材料をこのように偏在させることにより、水4を供給し始めてから水素発生物質が加温されるまでの時間をより短くして、より迅速な水素発生を可能とすることができる。
このように、容器本体1b内部の水供給口6の近傍に上記の偏在部を配置するには、水供給口6の近傍に発熱材料だけを配置する方法の他、予め発熱材料の含有率の異なる2種以上の、水素発生物質と発熱材料との単位組成物を調製しておき、水供給口6の近傍には発熱材料の含有率の最も高い単位組成物を配置し、その他の部分には発熱材料の含有率の低い単位組成物を配置することもできる。
水供給管5と水素導出管8には、着脱機構13が設けられていて、この着脱機構13によって、容器1を水素供給流路14やその先に接続される燃料電池20,また、水収容容器3から分離することができるようになっている。容器1内において、水素発生材料2と水4とを反応させて水素を発生させると、容器1に収容されている水素発生材料2は反応生成物に変化し、水素を生成する能力を失う。このため、水と反応して反応生成物となった水素発生材料の割合である反応率が高くなっていくと、さらなる水素発生が困難となる。実施形態1でAlertが表示される場合として説明したこのような場合に、着脱機構13によって容器1を内部の反応率の高くなった水素発生材料2ごと切り離し、新しい水素発生材料2が収容された容器1と交換することで、引き続き水素の製造を行うことができるようになる。
なお、図3では、着脱機構13を水供給管5にも取り付けて、容器1を水供給管5からも切り離せるようにした例を示したがこれに限られるものではない。水素発生材料2と反応させることで、水収容容器3に収容されている水4も消費され減少していく。このため、容器1を着脱機構13によって取り外して、新しい水素発生材料が収容された容器1と取り替えると同時に、水供給容器3も取り外して新しく必要量の水4が入った水収容容器3と取り替えるようにしてもよい。
容器1は、水4と発熱反応して水素を発生させる水素発生材料2を収納可能なものであれば、その材質や形状は特に限定されない。しかし、水供給口6や水素導出口7以外から水4や水素が漏れない材質や形状が好ましい。具体的な容器の材質としては、水および水素を透過しにくく、かつ100℃程度に加熱しても容器が破損しない材質が好ましく、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス等の金属、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の樹脂を用いることができる。また、容器の形状としては、角柱状、円柱状等が採用できる。
上記したように、水素発生材料2が水4と反応することで生じる反応生成物は、通常、水素発生材料2よりも体積が大きい。そのため、容器1は、こうした反応性生物の生成に伴う内蔵物の体積膨張が生じた場合に破損してしまわないように、水素発生材料2と水4との反応に応じて変形可能であることが好ましい。このような観点からは、容器1の材料として、前記例示の材質の中でもPEやPP等の樹脂がより好ましい。
また、容器1の蓋1aに設けられた水素導出管8、水素導出口7には、容器1内の水4や水素発生材料2が外部に流出しないように、フィルターを設置することが好ましい。このフィルターとしては、気体を通すが液体および固体を通しにくい特性を有するものが好ましく、例えば、多孔性のポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の気液分離膜、ポリプロピレン(PP)製の不織布等を用いることができる。
図3に示す本実施形態の水素製造装置では、水供給管5に備えられたポンプ10が、制御部12からの制御信号によって、所定の供給時間の間、所定の供給速度で、水収容容器3内の水を、容器1内に供給する。このポンプ10としては、例えば、チューブポンプ、ダイヤフラムポンプあるいはシリンジポンプなどのマイクロポンプを使用することができるが、これに限られるものではない。制御部12からの制御信号にしたがって、容器1への水の供給速度と時間をコントロールできる、いわば水供給量が調整可能な手段であれば、その具体的構成の制限はない。
容器1内で水素発生材料2と水4との反応により生成された水素は、容器1に設けられた水素導出口7から水素導出管8により導出される。導出された水素は、本実施形態の水素製造装置で生成された水素を使用する機器、例えば図5の場合は燃料電池20へと送られる。本実施形態では、水素導出管8の着脱機構13から先が、燃料電池20への水素供給流路14となっている。
容器本体1bと容器収容部9との間には、容器1に収容される金属材料の反応率を検出する反応率検出手段である圧力センサ11が取り付けられている。なお、圧力センサ11の取り付け位置としては、容器1内の水素発生材料2の反応率を検出できる場所であれば、特に限定されない。水素発生材料2が反応生成物に変化してその体積が膨張したときに、体積変化によって生じる容器1の膨張が容器収容部9との間の圧力変化として正しく検出される場所が好ましく。例えば、図3に示すように、容器本体1bの側面の容器収容部9との間に配置するのが好ましい。
容器収容部9の外面は保温材17で覆われている。容器収容部9を保温材17で覆うことによって、容器1内部での水素発生材料2と水4との発熱反応により発生した熱が、容器本体1bの外壁を介して容器収容部9から放熱されてしまうことを防止することができる。このため、水素発生材料2に水4が供給されることにより開始される水素生成の発熱反応を維持できる温度を保持しやすくなり、また、外気温の影響も受けにくくなる。その結果、速やかに、かつ、安定した水素製造を行うことができる。保温材17の材質は、断熱性が高い材質であれば特に限定されず、例えば、発泡スチロール、ポリウレタンフォーム等の多孔性断熱材、或いは真空断熱構造を有する断熱材等を用いることができる。
制御部12は、本実施形態の水素製造装置において、圧力センサ11などの反応率検出手段からの検出信号に基づいて、容器1内の水素発生材料2の反応率を検出し、その結果に基づいてポンプ10を制御し、水素発生材料2への水4の供給を制御する。このようにすることで、上記実施形態1で説明した、水素製造を停止する際の供給水量の制御や、水素製造を再開する際の供給水量の制御、容器交換が必要であることのAlert表示などを行う。
このような機能を有するため、制御部12はマイコン等のプログラミング可能な制御装置を用いることが好ましい。また、図3に示すように、制御部12と、検出手段である圧力センサ11、水の供給を調整するポンプ10とは、接続されていて、検出された情報についての検出信号や制御信号のやりとりが行われる。
着脱機構13は、例えば、装置の本体部側に筒状に成形した管などを設け、そこへ容器1や水収容容器3などに接続された、水素導出管8や水供給管5を挿入するようにし、接続部分である管の挿入部分を、Oリングなどのパッキングによって密閉して、水素や水の漏れを防止するような構成を採用することができる。
また、容器1が誤って脱落したりすることを防止するために、容器1の装置本体部分とは反対の側に、ストッパ15を設けることがより好ましい。そして、例えば、制御部12からの信号に応じて、反応率検出手段である圧力センサ11の検出値に応じて、容器1の交換が必要でない状態であると制御部12が判断する状態では、ストッパ15が外れないようにすることで、容器1が不所望に脱落したり、ユーザーが誤ってまだ使用できる容器1を取り外してしまったりすることを未然に防止することができる。
図3では、図示を省略するが、上記実施形態1で説明したAlertを表示する表示部やその他の警告手段を設けることが好ましい。上記実施の形態1で説明したように、水素発生材料4の反応率が高く、容器1を交換することが好ましい場合に、その旨をユーザーに確実に報知することができ、その結果、ユーザビリティが向上するばかりでなく、再び水素を効率よく製造することができるからである。
Alert表示手段、もしくは、警告手段としては、特に限定されないが、例えば、液晶ディスプレイ、文字盤、LEDランプなど公知の表示手段により表示することが好ましい。なお、単なる警告ランプではなく、表示手段とした場合には、反応率Xの具体的な表示をしてもよく、制御部12での計算結果によって、水素発生装置として使用可能残量を表示するようにしてもよい。表示手段もしくは警告手段は、制御部12に接続されて、制御部12での判断結果に基づいてその内容を表示する。
なお、図3では図示していないが、本実施形態の水素製造装置として、水素導出管8に、容器1から導出される水素と未反応の水を分離するための気液分離部と、さらに、気液分離部で分離された水を水収容容器3に戻す手段とを備えていることが好ましい。容器1内で、水素発生材料2と水4とが反応したときに、未反応の水が水素との混合物として、水素導出管8から容器1の外部へ吹き出してしまう場合がある。このような場合に、気液分離部を備えることで、容器1から排出された水と水素の混合物を、水(液体)と水素(気体)とに分離し、さらには分離した水を水収容容器3に戻すことができる。このようにすることで、実質的な水の供給量を低減でき、水収容容器3内に収容しておく水4の量を減らすことが可能となる。その結果、水素製造装置100全体の体積および重量を低減してコンパクトにすることができる。
また、本実施形態の水素製造装置100では、水素導出管8に上記の気液分離部を設けることに加えて、気液分離部と容器1との間に、図示しない冷却部を設けていることが好ましい。容器1内は、水素発生材料2と水4との発熱反応により水の沸点近くの温度まで上昇する。このため、容器1内の未反応の水4が、水蒸気となって水素とともに水素導出管8内に混じり込むことが考えられる。そこで、冷却部を設けることにより、水素導出管8内に流れ込んだ水蒸気を冷却して液体の水に戻すことで、気液分離部での水の回収率を高めることができるからである。冷却部としては、例えば、金属製冷却フィンが水素導出管8に接するように配置された構造の冷却手段を用いることができる。また、空冷ファンを用いたり、水冷パイプを水素導出管8に近接させたりすることもできる。
次に、本実施形態にかかる水素製造装置を、より小型化する場合に好適な例として、容器1をカートリッジ化したものについて説明する。
図4は、本実施形態にかかる水素製造装置100において、製造された水素を小型燃料電池や携帯電子機器に適用するような場合に好適なように、容器1を小型の燃料カートリッジとした構成を示す模式的断面図である。なお、図4では、各構成要素の理解を容易にするために、断面部分のハッチングを省略している。また、図3に示した水素製造装置と同じ機能を有して共通の作用を行う部分については、図3と同じ符号を付している。
図4に示すように、燃料カートリッジとした容器1は、内部に水素発生材料2を封入したものであり、水素発生材料2に水を供給するための水供給管5と、容器1内で発生した水素を外部に取り出すための水素導出管8とを備えている。燃料カートリッジとした容器1は、燃料電池や携帯電子機器に装着された後に、図示しないマイクロポンプ等によって水供給管5の水供給口6を通じて容器1内に水が供給される。なお、容器1内への水の供給方法としては、水を充填した図示しない水収容容器を燃料カートリッジ化された容器1の一部に予め付帯させておき、燃料電池や携帯電子機器に燃料カートリッジが装着された後に、水収容容器内の水が容器1内に供給されるようにすることもできる。
図4に示すように、燃料カートリッジ化された容器1内では、水素発生材料2の上下に吸水材16が配置されていて、水供給管5の先端の水供給口6は、水素発生材料2の下方に配置された吸水材16内にその開口部を有するように配置されている。このようにすることで、水供給管5の水供給口6から容器内部に供給された水の一部は、吸水材16により保持され、残部は水素発生材料2と反応して水素発生の発熱反応が開始される。発生した水素は、水素導出口7から水素導出管8を通じて水素製造装置外に導出され、例えば燃料電池の負極に供給される。この吸水材16は必ずしも必要なものではないが、水素発生の発熱反応による水の消費に応じて、吸水材17により保持された水も水素発生材料2に供給されるため、水素発生速度の時間変動を抑制する上で効果的である。
なお、吸水材17は、水を吸って保持することのできる材質のものであれば特に限定されるものではなく、一般には脱脂綿や不織布等を用いることができる。
本実施形態の燃料電池システム200は、図3に示したように、本実施形態の水素製造装置100と、この水素製造装置100の水素導出管8と接続された水素供給流路14から水素を流入させ、この水素を燃料として発電する燃料電池20を有している。なお、燃料電池20は、水素を燃料として酸素と反応させる、周知の高分子電解質膜型燃料電池(PEMFC:Polymer Electrolyte Membrane Fuel Cell)などであり、電解質に固体高分子電解質、正極活物質に空気中の酸素、負極活物質に水素燃料を用いるものである。この燃料電池の構成は、一般的なものであるため、図示および詳細な説明は省略する。
以上、本発明の実施形態2として、本発明の水素製造装置と、この水素製造装置と水素製造装置で製造された水素を燃料として用いる燃料電池とを備えた燃料電池システムについて説明したが、本発明の水素製造装置は、燃料電池の燃料としての水素を製造するものに限定されるものではなく、水素貯蔵容器に水素を供給するための水素製造装置等として、一般的に利用できるものである。
また、本実施形態では、水素発生材料2の反応率を検出する反応率検出手段を、容器1と容器収容器を兼ねる保温材9との間に配置した圧力センサ11であるとして説明した。しかし、実施形態1で説明したように、本発明における反応率検出手段としては、他に、発生する水素の総量を検出する流量計などを用いることができる。この場合には、流量計を容器1から水素を送り出す水素導出管8、または、水素供給経路14に配置することで、製造された水素量を検出することができる。そして、制御部12に、容器1内に収容された水素発生材料2の総量を入力することで、その理論上の水素発生総量を演算し、この値と、流量計で得られた実際に発生した水素量とに基づいて、水素発生材料2の、現時点での反応率を算出することができる。また、この場合には、本実施形態の水素製造装置100に用いられていた、容器1を収容する容器収容部9を省略することができる。なお、容器収容部9を用いない場合には、容器1の外表面を保温材17が覆う構成とされる。
本発明の水素製造装置は、上記説明した構成とすることにより、実施形態1の水素製造方法をそのまま実施することができ、簡便で効率よく水素を製造できる。特に、水素発生材料の水との反応状態を反応率として検出することで、簡便で効率よく水素の発生を停止させ得ることができ、コードレス機器等の使用に適した水素製造装置を提供することができる。
(実施形態3)
次に、本発明の燃料電池システムの別の実施の形態について説明する。なお、実施形態1および実施形態2として説明した事項と共通する事項については説明を省略する場合がある。
この実施形態3で示す燃料電池システムは、図3を用いて説明した実施形態2としての水素発生装置100で発生させた水素を用いて発電する燃料電池20を有する燃料電池システムに、さらに、発電された電力を蓄える二次電池を備えたものである。なお、この二次電池としては、リチウムイオン電池などの周知の二次電池が使用でき、電力の充電機構としても、公知のものをそのまま使用できる。このため、二次電池や、二次電池が接続された状態の燃料電池システムを図示しての詳細な説明は行わない。
実施形態3の燃料電池システムは、実施形態1で説明した余剰水素を、燃料電池での発電に用い、この余剰水素で発電された電力を蓄える上での処理の流れを説明するものである。
図5は、本実施形態の水素製造方法での、二次電池への充電を制御するときのステップを示すフローチャートである。図5に示すように、本実施形態での処理の流れは、図1のステップS105として示した、余剰水素の製造とその停止に関する部分となる。
図1のステップS105である余剰水素の製造が開始された後、ステップS306で、水素発生材料の反応率Xを取得する。
次に、ステップS307で、取得された反応率Xが、電池充電閾値x3以上であるか否かを判別する。この電池充電閾値x3は、水素発生材料の反応率として、最低限燃料電池による発電が行えて、二次電池を充電できる水準として把握されるものである。このため、電池充電閾値x3は、水素発生材料の種類や量、燃料電池の発電効率などによって適宜定めるべき数値である。
ステップS307で、水素発生材料の反応率Xが、電池充電閾値x3以上である場合(Yesの場合)は、水素発生材料のほとんどが既に水と反応してしまい、燃料電池での発電に必要な水素を発生させることが困難である場合であると判断され、ステップS106に戻って水の供給が停止される。反応が期待できない水素発生材料に、いたずらに水を供給し続けて、余分な水があふれ出るなどのトラブルを避けるためである。
一方、ステップS307で、水素発生材料の反応率Xが、電池充電閾値x3以上でない場合(Noの場合)は、次のステップS308に進む。
ステップS308では、二次電池を充電している充電電流Iを検出する。なお、充電電流Iの検出は、通常の電気回路手段を用いて、容易に正確な値を検出することができる。
ステップS309で、検出された二次電流の電流値Iと、所定の電流閾値i1とを比較し、Iがi1以上であるか否かを判別する。ここで、電流閾値i1は、燃料電池で発電された電力で、実際に二次電池を充電することが可能な電流値の水準を示す。したがって、電流閾値i1は、燃料電池に組み込まれた二次電池の特性に基づいて、適宜設定されるべき数値である。
ステップS309において、充電電流Iが電流閾値i1以上である場合(Yesの場合)は、発生させている余剰水素で二次電池の充電が行えている状態であるから、引き続き二次電池の充電を行いながらステップS306に戻って、水素発生材料の反応率Xを検出する。
一方、ステップS309において、充電電流Iが電流閾値i1以上でない場合(Noの場合)は、発生させている余剰水素では、燃料電池の発電を十分に行うことができない状態であると判断される。このため、ステップS106に移行して、水の供給を停止し、余剰水素の製造を終了する。反応率Xが、電池充電閾値x3よりも低い値であっても、実際には燃料電池から発電された電力で、二次電池の充電が十分に行えていない状態であるから、いたずらに水素の発生を行わせるために水を供給しても、効果が無く、むしろ、余分の水があふれ出るなどのトラブルが生じることを防止することが、より重要であるからである。
以上、本実施形態の方法によれば、余剰水素を用いて燃料電池での発電を行い、その電力を二次電池に蓄える場合に、水素発生材料の反応率と、二次電池への充電電流を指標として、二次電池を充電することができるだけの水素発生量が確保できるか否かを検出して、的確に余剰水素の製造を停止させることができる。このため、実施形態1として示した、本発明の水素製造方法において、より効果的に余剰水素の確保とその活用を行うことができる。結果として、水素発生材料を無駄にすることなく最大限使用することに繋がり、また、水素発生装置の停止を的確なタイミングで行うことができる。
なお、上記実施の形態3では、二次電池への充電余力の検出のために、充電電流Iを検出してこれを指標としたが、本発明の水素発生方法はこれに限られるものではない。二次電池への充電が、実効的に行われているか否かを判断する指標としては、充電電流の他にも、充電電圧や、燃料電池の出力電圧、出力電流などを用いることができる。
以上のように本発明の水素製造方法、および、水素製造装置は、簡便で効率よくかつ安定的に水素を製造できるものとして産業上幅広く利用可能である。また、この水素製造装置と、水素を燃料とする燃料電池を備えた燃料電池システムは、小型携帯機器用の電源をはじめとして幅広く利用可能である。
本発明の実施形態1としての水素製造方法における、水素製造を停止する場合の水素発生材料の反応率を判断するフローチャートである。 本発明の実施形態1としての水素製造方法における、水素製造を停止した後、再開する場合の水素発生材料の反応率を判断するフローチャートである。 本発明の実施形態2としての水素製造装置、および、燃料電池システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態2としての水素製造装置を燃料カートリッジ化した場合の容器1を示す概略構成図である。 本発明の実施形態3としての水素製造方法における、余剰水素を用いて燃料電池で発電された電力を二次電池に蓄える場合の、水素発生材料の反応率を判断するフローチャートである。
符号の説明
1 容器
1a 蓋
1b 容器本体部
2 水素発生材料
3 水収容容器
4 水
5 水供給管
6 水供給口
7 水素導出口
8 水素導出管
9 容器収容部
10 ポンプ(水供給手段)
11 圧力センサ(反応率検出手段)
12 制御部
13 着脱機構
14 水素供給流路
15 ストッパ
16 吸水材
17 保温材
100 水素製造装置
200 燃料電池システム

Claims (15)

  1. 水との発熱反応により水素を発生する水素発生物質を含む水素発生材料に、水を供給して水素を製造する水素製造方法において、
    水素の製造を停止するときに、前記水素発生材料の中で既に水素発生に使用された量の割合である反応率を検出し、
    前記水素発生材料の反応率が停止時閾値よりも大きい場合には、水素の製造を継続して余剰水素を発生させ、前記余剰水素を別途活用することを特徴とする水素製造方法。
  2. 前記余剰水素を貯蔵して使用する請求項1に記載の水素製造方法。
  3. 前記余剰水素を用いて燃料電池で発電を行い、発電した電力を二次電池に充電して使用する請求項1に記載の水素製造方法。
  4. 水素の製造を停止した後、再び水素の製造を開始するときに、前記水素発生材料の反応率が再開時閾値よりも大きい場合には、水素の製造を開始せず、水素発生材料の交換を知らせる警告表示を行う請求項1から3のいずれか1項に記載の水素製造方法。
  5. 前記水素発生材料の反応率を、製造された水素の総量から検出する請求項1から4のいずれかに記載の水素製造方法。
  6. 前記水素発生材料の反応率を、前記水素発生材料が収容された容器と前記容器を収容する容器収容部との間の圧力により検出する請求項1から4のいずれか1項に記載の水素製造方法。
  7. 前記水素発生材料に含まれる前記水素発生物質が、アルミニウム、ケイ素、亜鉛、マグネシウムおよびこれらの元素を主体とする合金からなる群より選択された少なくとも1種以上の金属材料である請求項1から6のいずれか1項に記載の水素製造方法。
  8. 前記水素発生材料が、前記水素発生物質以外に水と反応して発熱する発熱材料をさらに含んでいる請求項1から7のいずれか1項に記載の水素製造方法。
  9. 前記発熱材料が、アルカリ土類金属の酸化物である請求項8に記載の水素製造方法。
  10. 前記水素発生材料における前記水素発生物質の含有率が、85重量%以上99重量%以下である請求項8に記載の水素製造方法。
  11. 水との発熱反応により水素を発生する水素発生物質を含む水素発生材料を収容可能な容器と、
    前記容器内の前記水素発生材料に、所定の供給時間、所定の供給速度で水を供給することができる水供給手段と、
    前記水素発生材料の中で既に水素発生に使用された量の割合である反応率を検出する反応率検出手段とを備え、
    請求項1から10のいずれか1項に記載の水素製造方法に用いられることを特徴とする水素製造装置。
  12. 前記容器が着脱可能である請求項11に記載の水素製造装置。
  13. 前記容器の着脱を制限するストッパを有している請求項11又は12に記載の水素製造装置。
  14. 請求項11から13のいずれか1項に記載の水素製造装置と、
    前記水素製造装置で製造された水素を用いて発電を行う燃料電池とを備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  15. 前記余剰水素を用いて前記燃料電池で発電した電力が充電される二次電池をさらに備えた請求項14に記載の燃料電池システム。
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