JP2010058930A - リーチ式フォークリフト - Google Patents

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【課題】アウトリガー部でのがたつきを防止する作業を、簡単に行い得るリーチ式フォークリフトを提供する。
【解決手段】運転席が設けられた後方の本体部及びこの本体部から前方に突出された左右一対のアウトリガー部を有する車両本体と、この車両本体のアウトリガー部に前後方向で設けられたガイド溝4Sに移動可能に案内される荷役装置とを有するリーチ式フォークリフトであって、荷役装置を、両側面にガイド溝に案内される前後一対のガイドローラ11がそれぞれ設けられた移動体12と、この移動体に、リフト用シリンダ装置を介して少なくとも昇降自在に設けられた荷物保持用のフォーク部とから構成し、さらに移動体の両側面に設けられた取付用板材19の後部にガイド溝内に突出する支持部材23を設けるとともに、この支持部材のめねじ部23aに押さえボルト24を螺挿し、この押さえボルトの下端部にガイド溝の下面に摺接可能な摺接部材26を設けたもの。
【選択図】図4

Description

本発明は、リーチ式フォークリフトに関するもので、特に車両本体のアウトリガー部に出退可能に設けられた荷役装置の当該アウトリガー部でのがたつきを防止し得るものに関する。
リーチ式フォークリフトは、運転席が設けられた後方の本体部およびこの本体部から前方に突出されるとともに断面が溝型状にされた左右一対のアウトリガー部を有する車両本体と、この車両本体のアウトリガー部に前後方向で設けられたガイド溝に移動可能に案内されて荷物を保持し得る荷役装置とを有し、また上記荷役装置は、両側面にアウトリガー部のガイド溝内に移動可能に案内される前後一対のガイドローラがそれぞれ設けられた移動体と、この移動体にリフト用シリンダ装置を介して少なくとも昇降自在に設けられた荷物保持用のフォーク部とから構成されている。
すなわち、荷役装置は移動体を介して前後方向で出退可能に設けられているが、フォーク部にて荷物を保持した場合、アウトリガー部のガイド溝とローラとの間に隙間が、つまり、がたつきがあると、荷役装置全体が上下に揺動し、荷物を安定して保持し得ないという問題がある。
従来、このようなアウトリガー部でのがたつきを防止するために、がたつき防止機構が設けられており、具体的にはローラを有するものであった(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−1297号公報
ところで、従来のリーチ式フォークリフトにおけるがたつき防止機構は、ガイド溝を形成する上下の内側フランジ面に横断面が楔形状のライナーを挿入するとともにリーチローラとフランジ面との間に隙間ができないようにライナーの挿入位置を調整するようにしたもので、その調整後に、ライナーについては、アウトリガー部に溶接付けするものであった。
このように、がたつきを防止する際に、楔形状のライナーの挿入位置を調整するようにしているので、例えば移動体のストローク全長に亘って、つまりガイド溝の略全長に亘ってライナーを配置する必要があるとともに、調整後にライナーを溶接する必要があるため、その作業が非常に面倒であるという問題があった。
そこで、本発明は、アウトリガー部でのがたつきを防止する作業を、簡単に行い得るリーチ式フォークリフトを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のリーチ式フォークリフトは、運転席が設けられた後方の本体部およびこの本体部から前方に突出された左右一対のアウトリガー部を有する車両本体と、この車両本体のアウトリガー部に前後方向で設けられたガイド溝に移動可能に案内される荷役装置とを有するリーチ式フォークリフトであって、
上記荷役装置を、両側面に上記ガイド溝に案内される前後一対のガイドローラがそれぞれ設けられた移動体と、この移動体に、リフト用シリンダ装置を介して少なくとも昇降自在に設けられた荷物保持用のフォーク部とから構成し、
さらに上記移動体の両側面の後部にガイド溝内に突出する支持部材を設けるとともに、この支持部材にねじ軸体を上下方向で移動可能に螺挿し、且つこのねじ軸体の下端部に上記ガイド溝の下面に摺接可能な摺接部材を設けたものである。
上記の構成によると、移動体側にがたつき防止機構を具備させたので、すなわち移動体から突設された支持部材に、ガイド溝の下方の内面に摺接し得る摺接部材を、ねじ軸体を介して上下に移動可能に保持させるようにしたので、従来のように、楔形状のライナーをガイド溝の略全長に亘って配設したものに比べて、その設置長さが短くて済み、またがたつき調整時に、ライナーを幅方向でずらせて調整を行った後、溶接を行うようにしたものに比べて、がたつき防止のための作業が非常に容易となる。
以下、本発明の実施の形態に係るリーチ式フォークリフトを、図1〜図5に基づき説明する。
このリーチ式フォークリフトは、図1〜図3に示すように、大きく分けて、運転席Eが設けられた後方の本体部2およびこの本体部2から前方に突出された左右一対のアウトリガー部(リーチ部ともいう)3を有する車両本体1と、この車両本体1のアウトリガー部3に設けられて断面が溝型状にされたガイド部材4の溝部(ガイド溝の一例)4Sに前後方向で移動可能(出退可能)に案内される荷役装置5とから構成されている。なお、本体部2に駆動用車輪6およびガイド輪(図示せず)が、また左右のアウトリガー部3に案内用車輪7がそれぞれ設けられている。なお、ガイド部材4としては、例えば溝型鋼が用いられており、鉛直のウエブ部4aと、このウエブ部4aの上下から一側方に突出する上下のフランジ部4bとから構成されている。なお、ガイド部材4をアウトリガー部3とは別個に設けずに、アウトリガー部3に一体に設けてもよい。この場合、アウトリガー部3に溝部4Sが形成されることになり、したがってアウトリガー部3がガイド部材としての機能を果たすことになる。
また、上記荷役装置5は、両側面にガイド部材4の溝部4S内に移動可能に案内される前後一対のガイドローラ11(11A,11B)がそれぞれ設けられた移動体12と、この移動体12と本体部2とに亘って配置されて当該移動体12を前後方向で移動(出退)させるリーチ用シリンダ装置(図示せず)と、リフト用シリンダ装置13およびチルト用シリンダ装置(図示せず)を介して昇降自在および前後方向で傾動自在に設けられた荷物保持用のフォーク部14とから構成されている。
上記移動体12は、マスト体16と、このマスト体16の両側面に固定されて側面視が略直角三角形状にされたマスト支持部材17と、上記マスト体16に上下方向で案内される昇降部材(キャリッジともいう)18とから構成されるとともに、この昇降部材18にフォーク部14が鉛直面内で揺動可能に保持されている。この昇降部材18とフォーク部14とに亘ってチルト用シリンダ装置が配置されている。
なお、マスト体16は、マスト支持部材17が取り付られる固定側マスト16aと、この固定側マスト16aに昇降可能に設けられる昇降側マスト16bとから構成されている。そして、昇降部材18はマスト体16に昇降可能に案内されるとともにチェーンを介して固定側マスト16aに連結され、またこのチェーンは昇降側マスト16bに設けられたシーブに巻装されている。つまり、昇降側マスト16bがリフト用シリンダ装置13により昇降されると、シーブおよびチェーンを介して昇降部材18は固定側マスト16aに対して昇降することになる。
さらに、上記前後一対のガイドローラ11はマスト支持部材17の下側水平部17aに取り付けられた取付用板材19に設けられているとともに、この取付用板材19に、本発明に係るアウトリガー部3での、すなわちガイド部材4でのガイドローラ11のがたつきを防止するためのがたつき防止装置20が具備されている。
このがたつき防止装置20は、図3および図4に示すように、移動体12の両側面すなわちマスト支持部材17の下側水平部17aの後端位置(後部ガイドローラ11Bより後方位置)に取付ボルト21により着脱自在に取り付けられるとともに鉛直取付部22aおよび水平支持部22bからなる側面視が略L字形状の取付板体22と、この取付板体22の後端位置すなわち水平支持部22bの後端位置で溝部4S内に突出するように設けられるとともにめねじ部23aが形成された支持部材23と、この支持部材23のめねじ部23aに螺挿されたねじ軸体すなわち押さえボルト24と、この押さえボルト24の下端に保持板25を介して係合(または保持)された摺接部材(スリッパともいい、具体的には、ポリウレタンなどが用いられている)26とから構成されている。この保持板25は押さえボルト24の先端に係合されるとともに、摺接部材26は保持板25に設けられた一対のピン27により係合されている。なお、図3および図4において、28は固定用ナットである。
上記構成において、アウトリガー部3に設けられたガイド部材4に移動体12を組み込む場合、取付用板材19の後端部に取付ボルト21を介して取付板体22を取り付けた後、押さえボルト24を支持部材23のめねじ部23aに螺挿させるとともにその下端部に保持される保持板25に摺接部材26を係合させておく。
この状態で、ガイドローラ11をガイド部材4の溝部4S内に案内させるとともに、取付用板材19の後端部に設けられたがたつき防止装置20をガイド部材4の溝部4S内に位置させる。
そして、押さえボルト24を調節して、摺接部材26により、ガイド部材4の下側のフランジ部4bの表面(上面)を押さえることにより、後部のガイドローラ11(11B)が上側のフランジ部4bの表面(下面)に接触するような状態に、つまり、図5(a)に示す取付用板材19の水平姿勢から、(b)に示す取付用板材19の後方上向きの傾斜姿勢(勿論、僅かな傾斜ではあるが)にさせる。すなわち、前部のガイドローラ11(11A)はフォーク部14の重さにより下側のフランジ部4bに接触するとともに、後部のガイドローラ11(11B)は押さえボルト24により上側のフランジ部4bに接触し、したがってフォーク部14にさらなる荷重が作用したとしても、これ以上に揺動することがないため、がたつきが発生するのを防止することができる。
このように、実施の形態に係るフォークリフトの構成、特に、がたつき防止装置(がたつき防止機構ともいえる)20の構成によると、移動体12から突設された支持部材23に、押さえボルト24を螺挿させるとともにこの押さえボルト24の下端に、ガイド部材4の下側のフランジ部4bの表面(下面)に摺接し得る摺接部材26を保持させたので、すなわち移動体12側にがたつき防止装置を具備したので、従来のように、楔形状のライナーをガイド部材の全長に亘って配設したものに比べて(つまり、ガイド部材側に設けたものに比べて)、その設置長さが短くて済み、またがたつき調整時に、ライナーを幅方向でずらせて調整を行った後、溶接を行うようにしたものに比べて、がたつき防止のための作業が非常に容易となる。
本発明の実施の形態に係るリーチ式フォークリフトの概略構成を示す側面図である。 同フォークリフトの要部拡大側面図である。 図2のA−A断面図である。 同フォークリフトにおけるがたつき防止装置の分解斜視図である。 同がたつき防止装置による動作を説明する要部側面図で、(a)はがたつき防止機能が発揮されていない状態を示し、(b)はがたつき防止機能が発揮されている状態を示す。
符号の説明
1 車両本体
2 本体部
3 アウトリガー部
4 ガイド部材
4b フランジ部
4S 溝部
5 荷役装置
11 ガイドローラ
12 移動体
20 がたつき防止装置
21 取付ボルト
22 取付板体
22a 鉛直取付部
22b 水平支持部
23 支持部材
23a めねじ部
24 押さえボルト
25 保持板
26 摺接部材

Claims (1)

  1. 運転席が設けられた後方の本体部およびこの本体部から前方に突出された左右一対のアウトリガー部を有する車両本体と、この車両本体のアウトリガー部に前後方向で設けられたガイド溝に移動可能に案内される荷役装置とを有するリーチ式フォークリフトであって、
    上記荷役装置を、両側面に上記ガイド溝に案内される前後一対のガイドローラがそれぞれ設けられた移動体と、この移動体に、リフト用シリンダ装置を介して少なくとも昇降自在に設けられた荷物保持用のフォーク部とから構成し、
    さらに上記移動体の両側面の後部にガイド溝内に突出する支持部材を設けるとともに、この支持部材にねじ軸体を上下方向で移動可能に螺挿し、且つこのねじ軸体の下端部に上記ガイド溝の下面に摺接可能な摺接部材を設けたことを特徴とするリーチ式フォークリフト。
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