JP2010058417A - 吐出検査装置、それを備えた流体吐出装置及び吐出検査方法 - Google Patents

吐出検査装置、それを備えた流体吐出装置及び吐出検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】手動でクリーニングを実行するに際して、流体の吐出処理をより確実に確保する。
【解決手段】FAX装置10は、インクを受ける検査領域52と、印刷ヘッド36と検査領域52との間に所定の電位差を発生させる電圧印加回路53と、検査領域の電気的変化を検出する電圧検出回路54とを有するノズル検査装置50を備えている。FAX装置10は、オートクリーニング条件が成立するとノズル検査を実行し、この検査結果でノズル33に吐出不良が検出されたときにはクリーニングを実行する一方、吐出不良が検出されなかったときにはクリーニングを実行しない。また、ユーザからマニュアルクリーニングの実行指令を受けるとノズル検査を実行し、この検査結果でノズル33に吐出不良が検出されたときにはクリーニングを実行する一方、吐出不良が検出されなかったときにもクリーニングを実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、吐出検査装置、それを備えた流体吐出装置及び吐出検査方法に関する。
従来、吐出ヘッドの吐出検査装置としては、ユーザの指示により印刷ヘッドのクリーニングを実行するマニュアルクリーニングの実行指示があると、クリーニングに先立って各ノズルからのインク滴の吐出の有無を検査するノズル検査を実行し、吐出不良ノズルが検出された場合にノズルのクリーニングを実行するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載された装置は、ノズル検査で吐出不良ノズルがないときにはその旨表示し、ユーザから指示されるとクリーニングを実行し、ユーザから指示されないとクリーニングを実行しない。
特開2002−79693号公報(図12)
ところで、この特許文献1に記載された吐出検査装置では、ユーザがマニュアルクリーニングの実行指示を行うと、ノズル検査を行ったあとにクリーニングを実行しない場合があるが、ノズル検査により吐出不良が検出されないときであっても、インクの吐出量が変わる、いわゆる細りや太りなどが生じることや、あるいは、吐出はしているものの、吐出方向のまがりが発生していることなどもある。この点について、マニュアルクリーニングの実行指示は、印刷結果を見たあとで行われることもあるため、インクの吐出をより確実に確保することが望まれていた。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、手動でクリーニングを実行するに際して、流体の吐出処理をより確実に確保することができる吐出検査装置、それを備えた流体吐出装置及び吐出検査方法を提供することを主目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の吐出検査装置は、
複数のノズルを備え流体を該ノズルから吐出してターゲットに画像を形成する流体吐出処理を実行する吐出ヘッドの吐出状態を検査する吐出検査装置であって、
前記吐出ヘッドのクリーニングを行うクリーニング手段と、
前記吐出ヘッドの複数のノズルの各々について該ノズルから所定の検査領域へ前記流体を吐出するよう前記吐出ヘッドを駆動したときに前記流体が吐出されたか否かを検査する吐出検査を行う吐出ヘッド検査手段と、
所定の自動クリーニング条件が成立すると前記吐出検査を実行するよう前記吐出ヘッド及び前記吐出ヘッド検査手段を制御し、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されたときには前記クリーニングを実行するよう前記クリーニング手段を制御する一方、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されなかったときには前記クリーニングを実行せず、ユーザからの指示により前記クリーニングを実行する手動クリーニングの実行指令を受けると前記吐出検査を実行するよう前記吐出ヘッド及び前記吐出ヘッド検査手段を制御し、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されたときには前記クリーニングを実行するよう前記クリーニング手段を制御する一方、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されなかったときにも前記クリーニングを実行するよう前記クリーニング手段を制御する制御手段と、
を備えたものである。
この吐出検査装置では、自動クリーニング条件が成立すると吐出検査を実行し、この検査結果で吐出不良が検出されたときにはクリーニングを実行する一方、吐出不良が検出されなかったときにはクリーニングを実行しない。また、ユーザから手動クリーニングの実行指令を受けると吐出検査を実行し、この検査結果で吐出不良が検出されたときにはクリーニングを実行する一方、吐出不良が検出されなかったときにもクリーニングを実行する。ここで、例えば、検査により吐出不良が検出されないときであっても、流体の吐出量が変わる、いわゆる細りや太りなどが生じていることがある。また、手動クリーニングは、流体吐出後の画像を確認したユーザが必要を感じて指示することが多い。このため、ユーザから手動クリーニングが指示されたときは、何らかの吐出異常があるものとしてクリーニングを必ず実行するのである。したがって、流体の吐出処理をより確実に確保することができる。ここで、「流体」は、ノズルから吐出可能なものであれば特に限定されず、気体、液体(例えば、染料や顔料を含む溶液、ゲル)、固体(例えばトナーなどの粉体、)としてもよい。また、「ターゲット」は、流体を受けるものであれば特に限定されず、例えば紙やフィルム、鉄板、基板などの印刷媒体が含まれる。また、「流体吐出処理」には、流体としての記録液を吐出することによりターゲットとしての印刷媒体に画像を形成する印刷処理が含まれる。また、自動クリーニング条件が成立する場合としては、例えば、電源オン直後の装置起動処理時、前回の吐出検査から所定時間経過すると実行される所定時間経過時、前記流体吐出処理が所定時間累積されると実行される累積時間経過時のうち少なくとも1つが含まれるものとしてもよい。また、本発明の吐出検査装置は、筐体に開閉可能に配設され画像を読み取る読取手段を備え、前記自動クリーニング条件が成立する場合には、該読取手段の開閉処理時が含まれるものとしてもよい。
本発明の吐出検査装置において、前記制御手段は、前記自動クリーニングの禁止指令をユーザから受けているときであっても、前記手動クリーニングの実行指令を受けると前記吐出検査を実行するよう前記吐出ヘッド及び前記吐出ヘッド検査手段を制御するものとしてもよい。例えば、自動クリーニングが禁止されているときは、吐出検査も実行しないものとすることがあるが、ここでは、手動クリーニングの実行指令で必ず吐出検査を実行することにより流体の吐出処理をより確実に確保することができる。
本発明の吐出検査装置において、前記クリーニング手段は、複数の強度段階のクリーニングを実行可能であり、前記制御手段は、前記手動クリーニングの実行指令に伴う前記吐出検査の検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されなかったときには吐出不良が検出されたときの強度段階以下のクリーニングを実行するよう前記クリーニング手段を制御するものとしてもよい。こうすれば、流体の消費量を抑えつつ、流体の吐出処理をより確実に確保することができる。
本発明の吐出検査装置において、前記吐出ヘッド検査手段は、前記複数のノズルから吐出された流体を受ける検査領域と、前記吐出ヘッドと前記検査領域との間に所定の電位差を発生させる電位差発生手段と、前記検査領域又は前記吐出ヘッドの電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、を備えており、前記制御手段は、前記電位差発生手段に前記吐出ヘッドと前記検査領域との間に所定の電位差を発生させた状態で前記検査領域に前記ノズルから前記流体を吐出するよう前記吐出ヘッドを駆動させ、前記電気的変化検出手段の検出結果に基づいて各ノズルから流体が吐出されたか否かの前記吐出検査を実行するものとしてもよい。こうすれば、吐出ヘッド又は検査領域の電気的変化を検出することにより比較的容易に吐出ヘッドの状態を検査することができる。
本発明の流体吐出装置は、複数のノズルを備え流体を該ノズルから吐出してターゲットに画像を形成する流体吐出処理を実行する吐出ヘッドと、上述したいずれか1つに記載の吐出検査装置と、を備えたものである。本発明の吐出検査装置は、流体の吐出処理をより確実に確保することができるものであるから、これを搭載した流体吐出装置も同様の効果を奏する。
本発明の吐出検査方法は、
複数のノズルを備え流体を該ノズルから吐出してターゲットに画像を形成する流体吐出処理を実行する吐出ヘッドの吐出状態を検査する吐出検査方法であって、
(a)所定の自動クリーニング条件が成立すると、前記吐出ヘッドの複数のノズルの各々について該ノズルから所定の検査領域へ前記流体を吐出するよう前記吐出ヘッドを駆動したときに前記流体が吐出されたか否かを検査する吐出検査を実行し、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されたときには前記吐出ヘッドのクリーニングを実行する一方、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されなかったときには前記クリーニングを実行しないステップと、
(b)ユーザからの指示により前記クリーニングを実行する手動クリーニングの実行指令を受けると前記吐出検査を実行し、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されたときには前記クリーニングを実行する一方、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されなかったときにも前記クリーニングを実行するステップと、
を含むものである。
この吐出検査方法では、上述した吐出検査装置と同様に、ユーザから手動クリーニングの実行が指示されたときは、何らかの吐出異常があるものとしてクリーニングを必ず実行するのである。したがって、流体の吐出処理をより確実に確保することができる。なお、この吐出検査方法において、上述した吐出検査装置の種々の態様を採用してもよいし、また、上述した吐出検査装置の各機能を実現するようなステップを追加してもよい。
また、上述した吐出検査方法の各ステップを1又は複数のコンピュータに実現させるプログラムとしてもよい。このプログラムを一つのコンピュータに実行させるか又は複数のコンピュータに各ステップを分担して実行させれば、上述した吐出検査方法の各ステップが実行されるため、この吐出検査方法と同様の作用効果が得られる。
次に、本発明を具現化した一実施形態について図面を用いて説明する。図1は本実施形態であるFAX装置10の構成の概略を示す構成図、図2はキャッピング装置16、印刷ヘッド36及びノズル検査装置50の説明図である。FAX装置10は、スキャナ機能、プリンタ機能、コピー機能及びFAX機能を有している。このFAX装置10は、原稿Mを読み取るスキャナユニット20と、流体としてのインクをターゲットとしての記録紙Sに吐出するプリンタユニット30と、ユーザへ情報を表示可能でありユーザの指示を入力可能である操作パネル40と、印刷ヘッド36からインク滴が正常に吐出されるか否かを検査するノズル検査装置50と、FAX装置10の全体を制御するコントローラ70とを備えている。このFAX装置10は、電気通信回線としての電話回線に接続された機器との間で電話回線ケーブル78aを介して信号の送受信が可能なFAXインタフェース(I/F)78を備えている。このスキャナユニット20、プリンタユニット30、操作パネル40、ノズル検査装置50、コントローラ70、FAX−I/F78は、バス79によって電気的に接続されている。
このFAX装置10は、筐体11の中央部分に、空間12が設けられており、印刷処理を行うプリンタユニット30がこの空間12の下方に配設されている。また、筐体11の上面には、筐体11の上部後端を支点として上方へ回動可能に支持され、空間12を閉塞・開放する蓋部材14が設けられている。この蓋部材14には、スキャナユニット20が配設されている。このように、FAX装置10は、蓋部材14を上方へ回動すると、空間12の開口部からその内部に設けられたプリンタユニット30を確認可能なように構成されている。
スキャナユニット20は、スキャナ機構21を制御するICチップであるスキャナASIC(Application Specific Integrated Circuit)22を含んで構成されている。このスキャナ機構21は、いわゆるフラットベッド型であり、画像を読み取る原稿Mを載せるガラス面23と、この原稿Mに向かって発光した後の反射光を各色に分解して読み取る読取センサ24と、原稿Mの読取りの際に読取センサ24を走査させる移動部26とを備えている。
プリンタユニット30は、プリンタ機構31を制御するICチップであるプリンタASIC32を含んで構成されている。プリンタ機構31は、各色のインクを個別に収容したインクカートリッジ34と、インクカートリッジ34を装着し所定の移動方向(キャリッジ移動方向)へ移動するキャリッジ35と、キャリッジ35の下面側に配設されインクカートリッジ34から供給された各インクに圧電素子の変形により圧力をかける印刷ヘッド36と、記録紙Sを搬送する搬送ローラ38とを備えている。インクカートリッジ34は、例えばシアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)及びブラック(K)の各色のインクを個別に収容している。キャリッジ35は、インクカートリッジ34をその上へ取外可能に装着するいわゆるオンキャリッジ型として構成されている。このキャリッジ35は、図2に示すように、筐体11の図中の右側に取り付けられたキャリッジモータ81と筐体11の左側に取り付けられた従動ローラ82との間に架設されたキャリッジベルト83がキャリッジモータ81によって駆動されるのに伴って図中左右方向(キャリッジ移動方向)に移動する。印刷ヘッド36の下面側には、印刷ヘッド36で加圧された各色のインクを記録紙Sに吐出する複数のノズル33が穿設されている。このノズル33は、各色のノズル列として配列した状態で設けられている。なお、キャリッジ35は、筐体11側に設けたカートリッジからチューブでインクを供給するオフキャリッジ型としてもよい。また、印刷ヘッド36は、例えばヒータの熱で発生する気泡によりインクを加圧するものとしてもよい。
操作パネル40は、ユーザがFAX装置10に対して各種の指示を入力するためのデバイスであり、各種の指示に応じた文字や画像が表示されるカラー液晶パネルにより構成された表示部42や、各種操作を行う操作部44が設けられている。操作部44には、印刷ヘッド36のクリーニングを実行する指示をユーザが入力する手動クリーニングキー47が設けられている。
ノズル検査装置50は、図2に示すように、印刷ヘッド36のノズル33から飛翔したインク滴を受けることが可能な検査領域52と、検査領域52を所定電位とすることにより印刷ヘッド36と検査領域52との間に所定の電位差を発生させる電圧印加回路53と、検査領域52での電圧変化を検出する電圧検出回路54とを備えている。検査領域52は、印刷ヘッド36を封止するキャッピング装置16の内部に配設されている。この検査領域52は、図2に示すように、矩形状の領域として形成され、インク滴が直接着弾する上側インク吸収体55と、この上側インク吸収体55に着弾したあと下方に透過してきたインク滴を吸収する下側インク吸収体56と、上側インク吸収体55と下側インク吸収体56との間に配置されたメッシュ状の電極部材57とにより構成されている。上側インク吸収体55は、電極部材57と同電位となるように導電性を有するスポンジによって形成され、その表面が検査領域52となっている。このスポンジは、着弾したインク滴が速やかに下方に移動可能な透過性の高いものであり、ここではエステル系ウレタンスポンジが用いられている。下側インク吸収体56は、上側インク吸収体55に比べてインクの保持力が高いものであり、フェルトなどの不織布によって作製されている。電極部材57は、ステンレス(例えばSUS)製の金属からなる格子状のメッシュとして形成されている。このため、上側インク吸収体55に一旦吸収されたインクは格子状の電極部材57の隙間を通って下側インク吸収体56に吸収される。ここでは、電極部材57は、導電性を有する上側インク吸収体55と接触しているため、上側インク吸収体55の表面すなわち検査領域52も電極部材57と同様の電位となっている。
電圧印加回路53は、検査領域52の電極部材57に接続されており、FAX装置10の内部で引き回される数ボルトの電気配線の電圧を図示しない昇圧回路を介して数十〜数百ボルトに昇圧し、この昇圧後の直流電圧Ve(例えば400V)を抵抗素子R1(例えば1MΩ)及びスイッチSWを介して検査領域52に印加する回路である。電圧検出回路54は、検査領域52の電極部材57に接続され、インクが着弾した際に生じる検査領域52での電圧変化を検出するものであり、印刷ヘッド36の電圧信号を積分して出力する積分回路54aと、この積分回路54aから出力された信号を反転増幅して出力する反転増幅回路54bと、この反転増幅回路54bから出力された信号をA/D変換してコントローラ70へ出力するA/D変換回路54cとを備えている。積分回路54aは、1つのインク滴の飛翔・着弾による電圧変化が微弱なことから、同一のノズル33から吐出される複数のインク滴の飛翔・着弾による電圧変化を積分することにより大きな電圧変化として出力するものである。反転増幅回路54bは、電圧変化の正負を反転させると共に回路構成によって決まる所定の増幅率で積分回路から出力された信号を増幅して出力するものである。A/D変換回路54cは、反転増幅回路54bから出力されたアナログ信号をディジタル信号に変換してコントローラ70に出力するものである。
キャッピング装置16は、略直方体で上部が開口した絶縁性の部材からなる筐体であり、キャリッジ35の初期位置(ホームポジション)に配設されている。このキャッピング装置16の開口縁にはシリコンゴムなどの絶縁体からなるシーリング部材16aが設けられている。このキャッピング装置16は、昇降機構17により上下動可能に支持されており、ノズル33に詰まったインクを吸い出すクリーニング処理に利用されるほか、印刷休止中などにノズル33が乾燥するのを防止するためにノズル33を封止するときにも利用される。このキャッピング装置16には、吸引ポンプ18と開閉バルブ19とが別々に接続され、開閉バルブ19が閉状態のときに吸引ポンプ18が作動するとキャッピング装置16の内部空間に負圧が発生する。キャッピング装置16がノズル33を封止しているときにこの負圧を発生させることにより、ノズル33内のインクが強制的に吸い出される。このキャッピング装置16は、吸引ポンプ18の回転数や吸引時間などを制御することにより多段階(ここでは3段階)の強度でクリーニングを実行可能となっている。
コントローラ70は、図1及び図2に示すように、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、各種処理プログラムを記憶したROM74と、一時的にデータを記憶したりデータを保存したりするRAM76と、データを保存・消去可能なフラッシュメモリ77と、図示しない入出力ポートとを備えている。ROM74には、後述するクリーニング実行制御ルーチンやノズル検査ルーチン、クリーニング処理ルーチンなどの各処理プログラムが記憶されている。RAM76には、スキャナバッファ領域や印刷バッファ領域が設けられている。このスキャナバッファ領域には、スキャナユニット20で読み取った画像データが格納される。また、印刷バッファ領域には、外部機器から図示しないインタフェースを介して送られてきた印刷ジョブが格納される。フラッシュメモリ77には、所定の条件が成立するとオートで印刷ヘッド36のクリーニングを実行するオートクリーニングがユーザの指示により禁止されると値1にセットされる図示しないオートクリーニング禁止フラグFなどが保存されている。このコントローラ70には、ノズル検査装置50の電圧検出回路54から出力された電圧信号などが図示しない入力ポートを介して入力されているほか、図示しない外部機器(パソコンなど)から出力された印刷ジョブなどが入力される。また、コントローラ70からは、印刷ヘッド36への制御信号やノズル検査装置50への制御信号、キャリッジモータ81への駆動信号などが図示しない出力ポートを介して出力される。
次に、こうして構成された本実施形態のFAX装置10の動作について説明する。まず、印刷ヘッド36のクリーニングの実行を制御するクリーニング実行制御ルーチンについて説明する。図3は、コントローラ70のCPU72により実行されるクリーニング実行制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、ROM74に記憶され、FAX装置10の電源がオンされたあと繰り返し実行される。このルーチンを開始すると、CPU72は、まず、マニュアルクリーニングが指示されたか否かを手動クリーニングキー47が押下されたか否かに基づいて判定する(ステップS100)。マニュアルクリーニングが指示されていないときには、CPU72は、オートクリーニングが禁止されているか否かをフラッシュメモリ77に記憶されたオートクリーニング禁止フラグFの値に基づいて判定する(ステップS110)。オートクリーニング禁止フラグFは、図示しないメニュー画面を表示部42へ表示させて、画面上に表示されたオートクリーニング禁止を選択すると値1がセットされフラッシュメモリ77に記憶されるものとした。オートクリーニングが禁止されているときには、クリーニングを実行することができないため、CPU72は、そのままこのルーチンを終了する。
一方、オートクリーニングが禁止されていないときには、オートクリーニング実行条件が成立したか否かを判定する(ステップS120)。このオートクリーニング実行条件は、例えば、電源オン直後の起動処理時、インクカートリッジ34の交換直後のインクの初期充填処理時、前回のノズル検査からの経過時間が所定時間(例えば8時間など)を超えた間隔経過時、ノズル33からインクを吐出する印刷処理の累積時間が所定時間(例えば1時間など)を超えた累積時間経過時、スキャナユニット20の蓋部材14を閉じた開閉時のいずれか1つを満たすときに成立するものとした。ここでは、起動処理時には装置の起動時の動作確保のため、初期充填時には印刷ヘッド36にインクが供給されるのを確保するため、間隔経過時には常時起動状態での動作確保のため、累積時間経過時には印刷処理の継続による動作確保のため、蓋部材14の開閉時にはその衝撃による吐出不良を防ぐため、オートクリーニングの条件が成立するものとした。オートクリーニング実行条件が成立していないときには、CPU72は、そのままこのルーチンを終了する。
一方、オートクリーニングが禁止されておらず、オートクリーニング実行条件が成立したときには、CPU72は、ノズル検査ルーチンを実行する(ステップS130)。ここで、ノズル検査ルーチンについて説明する。このルーチンは、印刷ヘッド36に配置されたすべてのノズル33の詰まりの有無の検査を行う処理である。図4は、ノズル検査ルーチンのフローチャートである。このルーチンが開始されると、CPU72は、まず、電圧印加回路53のスイッチSWをオンし(ステップS300)、キャリッジモータ81を駆動してキャリッジ35を検査位置であるキャッピング装置16の配設されたホームポジションへ移動させる(ステップS310)。次に、CPU72は、検査対象となる1つのノズル33(検査対象ノズルともいう)から帯電したインク滴を吐出させる(ステップS320)。なお、検査対象ノズルは、例えばブラック、シアン、マゼンタ、イエロの順で且つノズル番号の若い順に設定するものとした。ここで、ノズル検査の原理について説明する。印刷ヘッド36を接地してグランド電位とし、印刷ヘッド36と検査領域52との間に電位差を生じさせた状態でインク滴をノズル33から吐出させる実験を実際に行ったところ、検査領域52での出力信号波形がサインカーブとして表れた。このような出力信号波形が得られる原理は明らかではないが、帯電したインク滴が検査領域52に接近するのに伴って静電誘導により誘導電流が流れたことに起因すると考えられる。また、電圧検出回路54から出力された出力信号波形の振幅は、印刷ヘッド36から上側インク吸収体55(検査領域52)までの距離が近いほど大きくなる傾向を示したほか、飛翔するインク滴が大きいほど大きくなる傾向を示した。このため、ノズル33が詰まってインク滴が飛翔しなかったりインク滴が所定の大きさより小さかったりしたときには、出力信号波形の振幅が通常時に比べて小さくなるか略ゼロになるから、出力信号波形の振幅が所定の閾値を下回るか否かに基づいてノズル33の詰まりの有無を判定することができる。本実施形態では、インク滴が所定の大きさであっても1ショット分のインク滴による出力信号波形の振幅が微弱なことから、大ドットを吐出する操作を8回行いより多くの量のインク滴を吐出するようにした。これにより、出力信号は8回分のインク滴による積分値となるため、電圧検出回路54からは十分大きな出力信号波形が得られた。なお、インク吐出数は、検査精度を確保可能な吐出数となるよう任意に設定することができる。
さて、検査対象ノズルからインク滴を吐出すると、CPU72は、電圧検出回路54で検出された信号波形の振幅である電気的変化、即ち出力電圧Vopが閾値Vthrを下回っているか否かを判定する(ステップS330)。この閾値Vthrは、大ドットの8回吐出分のインクが正常に吐出されたときの出力信号波形の出力電圧Vop(ピーク値)がこの閾値Vthr以上となるように、また大ドットの8回吐出分のインクが正常に吐出されなかったときにはノイズ等によってもこの閾値Vthr未満となるように、経験的に定められた値である。ステップS330で出力電圧Vopが閾値Vthr未満だったときには、そのノズル33に詰まりなどの異常が生じているとみなし、そのノズル33を特定する情報(例えばどのノズル列の何番目のノズルかを示す情報)をRAM76の所定領域に記憶する(ステップS340)。
ステップS340のあと又はステップS330で出力電圧Vopが閾値Vthr以上のとき(つまり今回の検査対象ノズルが正常だったとき)、CPU72は、現ノズル列中のすべてのノズル33について検査を行ったか否かを判定し(ステップS350)、現在のノズル列中に未検査のノズル33があるときには、検査対象となるノズル33を未検査のものに更新し(ステップS360)、再びステップS320以降の処理を行う。このとき、検査領域52へインク滴を吐出し、電圧検出回路54(図2参照)で電気的変化を出力する。一方、ステップS350で現在のノズル列のすべてのノズル33について検査を行ったときには、すべてのノズル列について検査を行ったか否かを判定し(ステップS370)、未検査のノズル列が存在するときには、CPU72は、検査対象となるノズル列を更新し(ステップS380)、上述したステップS320以降の処理を実行する。一方、ステップS370で印刷ヘッド36に含まれるすべてのノズル33について検査を行ったときには、CPU72は、電圧印加回路53のスイッチSWをオフし(ステップS390)、このルーチンを終了する。このルーチンを実行することにより、RAM76の所定領域には、印刷ヘッド36に配列された全ノズル33のうちノズル詰まりが発生しているノズル(吐出不良ノズルとも称する)がある場合にはそのノズル33を特定する情報が記憶され、ノズル詰まりが発生しているノズル33がない場合には何も記憶されない。
さて、ステップS130でノズル検査ルーチンを実行したあと、CPU72は、吐出不良ノズルがあるか否かをRAM76に記憶されている情報に基づいて判定し(ステップS140)、吐出不良ノズルが1つもないときには、そのままこのルーチンを終了する。即ち、オートクリーニング条件が成立しても、吐出不良ノズルがないときには、クリーニングを実行しないのである。一方、吐出不良ノズルがあるときには、CPU72は、吐出不良ノズルの数n(nは正の整数)を調べる(ステップS150)。ここでは、値a<値bとしたとき、n≦aであるか、a<n≦bであるか、b<nであるかを判定するものとした。この値aや値bは、例えば、a=2,b=11などとしてもよい。
吐出不良ノズルの数nが値a以下であるときは、CPU72は、実行する強度段階としてクリーニング時の負圧が比較的小さい弱クリーニングを設定する(ステップS160)。また、吐出不良ノズルの数nが値aを超え値b以下の範囲にあるときは、CPU72は、実行する強度段階としてクリーニング時の負圧が弱クリーニングより大きい中クリーニングを設定する(ステップS170)。また、吐出不良ノズルの数nが値bを超えているときは、CPU72は、実行する強度段階としてクリーニング時の負圧が最も大きい強クリーニングを設定する(ステップS180)。このFAX装置10では、3つの強度段階のクリーニングを実行可能になっているものとした。続いて、設定したクリーニング処理を実行するようキャッピング装置16を制御し(ステップS190)、このルーチンを終了する。ここで、クリーニング処理は、キャッピング装置16と印刷ヘッド36とを昇降機構17により当接させ、開閉バルブ19を閉じ、吸引ポンプ18を駆動してキャッピング装置16の内部を負圧にしインクをノズル33から吸引排出させる。このとき、吸引ポンプ18の回転数や吸引時間などを制御したり、図示しないチョーク弁などを用いて大きな負圧を一気に印刷ヘッド36へ作用させるチョーククリーニングを行ったりすることにより、弱・中・強の3段階のクリーニングのいずれかを実行するものとした。このように、吐出不良の状態にあわせて強度段階を変更してクリーニングを実行するから、クリーニングの失敗による繰り返しや過剰なクリーニングを抑制することが可能であり、インクの消費量や処理時間の短縮を図ることができる。
一方、ステップS100でマニュアルクリーニングが指示されたときには、CPU72は、上述したステップS110と同様の処理によりノズル検査ルーチンを実行し(ステップS200)、ステップS150以降の処理を実行し、このルーチンを終了する。このように、マニュアルクリーニングが指示されたときには、オートクリーニングが禁止されているか否かにかかわらず、ノズル検査及びクリーニングを実行するのである。具体的には、ステップS150で吐出不良ノズル数nが、n≦aであるか、a<n≦bであるか、b<nであるかを判定し、ステップS160〜S180でその判定内容に応じたクリーニングの強度段階を設定する。そして、CPU72は、設定した強度段階のクリーニングを実行してこのルーチンを終了する。このように、マニュアルクリーニングが指示されたときには、吐出不良ノズルの数nが値a以下、即ち吐出不良ノズルがないときでも最も弱い、弱クリーニングを必ず実行するのである。ここで、クリーニングを実行して欲しいという意図があるマニュアルクリーニングをユーザが指示したあと、FAX装置10側でノズル検査により吐出不良ノズルがないときにクリーニングを実行しないとすると、ユーザは違和感を感じることがある。このFAX装置10では、マニュアルクリーニングが指示されたあとはクリーニングを必ず実行することにより、このようなユーザの違和感を防止するのである。
ここで、本実施形態の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施形態のキャッピング装置16が本発明のクリーニング手段に相当し、ノズル検査装置50が吐出ヘッド検査手段に相当し、コントローラ70が制御手段に相当し、検査領域52が検査領域に相当し、電圧印加回路53が電位差発生手段に相当し、電圧検出回路54が電気的変化検出手段に相当する。また、インクが流体に相当し、記録紙Sがターゲットに相当し、印刷処理が流体吐出処理に相当し、ノズル検査が吐出検査に相当する。なお、本実施形態では、FAX装置10の動作を説明することにより本発明の吐出検査方法の一例も明らかにしている。
以上詳述した本実施形態のFAX装置10によれば、オートクリーニング条件が成立するとノズル検査を実行し、この検査結果で吐出不良が検出されたときにはクリーニングを実行する一方、吐出不良が検出されなかったときにはクリーニングを実行しない。また、ユーザからマニュアルクリーニングの実行指令を受けるとノズル検査を実行し、この検査結果で吐出不良が検出されたときにはクリーニングを実行する一方、吐出不良が検出されなかったときにもクリーニングを実行する。ここで、例えば、ノズル検査により吐出不良が検出されないときであっても、インクの吐出量が変わる、いわゆる細りや太りなどが生じていることや、あるいは、吐出方向のまがりなどが発生していることがある。また、マニュアルクリーニングは、印刷結果を確認したユーザが必要を感じて指示することが多い。このため、ユーザからマニュアルクリーニングが指示されたときは、何らかのクリーニングの必要性があるものとして必ずクリーニングを実行することにより、インクの吐出処理をより確実に確保することができる。また、マニュアルクリーニングが指示されたあとはクリーニングが必ず実行されるため、クリーニングが実行されずに生じるユーザの違和感や故障の疑念の発生を防止することができる。また、例えばマニュアルクリーニングで吐出不良ノズルがないときに再度クリーニングの実行を問い合わせるものに比して、ユーザがクリーニングの指示を何回も行う必要がなく、煩雑に感じてしまうのを抑制することができる。
また、オートクリーニングが禁止されていても、マニュアルクリーニングの実行指令により必ず吐出検査を実行することにより、インクの吐出処理をより確実に確保することができる。更に、マニュアルクリーニングの実行指令に伴うノズル検査の検査結果で吐出不良が検出されなかったときには、最も弱い強度段階のクリーニングを実行するため、インクの消費量を抑えつつ、インクの吐出処理をより確実に確保することができる。更にまた、ノズル検査装置50は、インクを受ける検査領域52と、印刷ヘッド36と検査領域52との間に所定の電位差を発生させる電圧印加回路53と、検査領域の電気的変化を検出する電圧検出回路54とを備えるため、検査領域52の電気的変化を検出することにより比較的容易に印刷ヘッド36の状態を検査することができる。そして、ノズル検査装置50は、インクの吐出処理をより確実に確保することができるため、FAX装置10に適用する意義が高い。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、マニュアルクリーニングの実行指令に伴うノズル検査の検査結果で吐出不良が検出されなかったときには、最も弱い強度段階のクリーニングを実行するものとしたが、特にこれに限定されず、中クリーニングを行ってもよいし、強クリーニングを行ってもよい。マニュアルクリーニングの実行指令に伴うノズル検査の検査結果で吐出不良が検出されなかったときには、吐出不良が検出されたときの強度段階以下のクリーニングを実行するものとすることが好ましい。なお、クリーニングの強度段階は弱、中、強の3段階としたが、1段階又は2段階以上のいずれとしてもよい。
上述した実施形態では、オートクリーニングの実行条件が成立したときを、起動処理時、初期充填処理時、間隔経過時、累積時間経過時、蓋部材14の開閉時のいずれか1つが成立したときとしたが、これらのうち少なくとも1以上を含むものとすれば、それ以外を含まないものとしてもよいし、その他の条件を加えるものとしてもよい。
上述した実施形態では、ノズル検査装置50は、検査領域52に電圧を印加することにより印刷ヘッド36と検査領域52との間に電位差を生じさせるものとしたが、検査領域52をグランドに接続し、印刷ヘッド36に電圧を印加することにより印刷ヘッド36と検査領域52との間に電位差を生じさせるものとしてもよい。こうしても、インク滴が印刷ヘッド36から吐出される際に電圧検出回路54で波形を検出することができる。また、上述した実施形態では、電圧検出回路54を検査領域52に接続してインク滴の吐出に伴う電気的変化を検出するものとしたが、電圧検出回路54を印刷ヘッド36に接続してインク滴の吐出に伴う電気的変化を検出するものとしてもよい。こうしても、インク滴が印刷ヘッド36から吐出される際に電圧検出回路54で波形を検出することができる。なお、電圧印加回路53の接続先(印刷ヘッド36及び検査領域52)と電圧検出回路54の接続先(印刷ヘッド36及び検査領域52)の組み合わせは、4通りあるいずれを採用してもインク滴が印刷ヘッド36から吐出される際に電圧検出回路54で波形を検出することができる。
上述した実施形態では、検査領域52はキャッピング装置16の内部に設けられているものとしたが、特にこれに限定されず、例えば、インクが乾燥して固化するのを防止するために定期的又は所定のタイミングで印刷データとは無関係にインク滴を吐出させるフラッシング領域に設けるものとしてもよいし、印刷ヘッド36の移動可能な領域に新たに設けるものとしてもよい。
上述した実施形態では、ノズル検査装置50をインクを受ける検査領域52と、印刷ヘッド36と検査領域52との間に所定の電位差を発生させる電圧印加回路53と、検査領域の電気的変化を検出する電圧検出回路54とを備えるものとしたが、印刷ヘッド36からのインク吐出が検出可能であれば特に限定されず、例えば、図5に示すように、印刷ヘッド36のノズル33から吐出されたインク滴が通過する検査領域152上の位置に発光部153と受光部154とを設け、ノズル33から吐出されたインク滴により発光部153から発光された光線が遮られたか否かを受光部154で検知することによりインクの吐出検査を行うノズル検査装置150としてもよい。こうすれば、光線を用いてノズル検査を行うものについて、インクの消費をより抑制し、印刷処理を終了するまでの時間をより短縮すると共に、より確実なインクの吐出処理を確保することができる。
上述した実施形態では、印刷装置をFAX装置10に具体化した例を示したが、インク以外の他の液体や機能材料の粒子が分散されている液状体(分散液)、ジェルのような流状体などを吐出する印刷装置に具体化してもよいし、流体として吐出可能な固体を吐出する印刷装置に具体化してもよい。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ、面発光ディスプレイ及びカラーフィルタの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を溶解した液体を吐出する液体吐出装置、同材料を分散した液状体を吐出する液状体吐出装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を吐出する液体吐出装置としてもよい。また、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に吐出する液体吐出装置、ジェルを吐出する流状体吐出装置、トナーなどの粉体を吐出する粉体吐出式記録装置としてもよい。
上述した実施形態では、FAX装置10を本発明の流体吐出装置として説明したが、FAX機能を有さないスキャナユニット20を備えたマルチファンクションプリンタや、スキャナユニット20を備えないプリンタとしてもよい。更にまた、FAX装置10の態様で説明したが、ノズル検査装置50の態様としてもよいし、吐出検査方法の態様としてもよいし、この方法のプログラムの態様としてもよい。
本実施形態のFAX装置10の構成の概略を示す構成図。 キャッピング装置16、印刷ヘッド36及びノズル検査装置50の説明図。 クリーニング実行制御ルーチンの一例を示すフローチャート。 ノズル検査ルーチンのフローチャート。 ノズル検査装置150の説明図。
符号の説明
10 FAX装置、11 筐体、12 空間、14 蓋部材、16 キャッピング装置、17 昇降機構、18 吸引ポンプ、19 開閉バルブ、20 スキャナユニット、21 スキャナ機構、22 スキャナASIC、23 ガラス面、24 読取センサ、26 移動部、30 プリンタユニット、31 プリンタ機構、32 プリンタASIC、33 ノズル、34 インクカートリッジ、35 キャリッジ、36 印刷ヘッド、38 搬送ローラ、40 操作パネル、42 表示部、44 操作部、47 手動クリーニングキー、50,150 ノズル検査装置、52,152 検査領域、53 電圧印加回路、54 電圧検出回路、54a 積分回路、54b 反転増幅回路、54c A/D変換回路、55 上側インク吸収体、56 下側インク吸収体、57 電極部材、70 コントローラ、72 CPU、74 ROM、76 RAM、77 フラッシュメモリ、78 FAX−インタフェース(I/F)、78a 電話回線ケーブル、79 バス、81 キャリッジモータ、82 従動ローラ、83 キャリッジベルト、153 発光部、154 受光部、M 原稿、S 記録紙、SW スイッチ。

Claims (6)

  1. 複数のノズルを備え流体を該ノズルから吐出してターゲットに画像を形成する流体吐出処理を実行する吐出ヘッドの吐出状態を検査する吐出検査装置であって、
    前記吐出ヘッドのクリーニングを行うクリーニング手段と、
    前記吐出ヘッドの複数のノズルの各々について該ノズルから所定の検査領域へ前記流体を吐出するよう前記吐出ヘッドを駆動したときに前記流体が吐出されたか否かを検査する吐出検査を行う吐出ヘッド検査手段と、
    所定の自動クリーニング条件が成立すると前記吐出検査を実行するよう前記吐出ヘッド及び前記吐出ヘッド検査手段を制御し、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されたときには前記クリーニングを実行するよう前記クリーニング手段を制御する一方、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されなかったときには前記クリーニングを実行せず、ユーザからの指示により前記クリーニングを実行する手動クリーニングの実行指令を受けると前記吐出検査を実行するよう前記吐出ヘッド及び前記吐出ヘッド検査手段を制御し、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されたときには前記クリーニングを実行するよう前記クリーニング手段を制御する一方、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されなかったときにも前記クリーニングを実行するよう前記クリーニング手段を制御する制御手段と、
    を備えた吐出検査装置。
  2. 前記制御手段は、前記自動クリーニングの禁止指令をユーザから受けているときであっても、前記手動クリーニングの実行指令を受けると前記吐出検査を実行するよう前記吐出ヘッド及び前記吐出ヘッド検査手段を制御する、請求項1に記載の吐出検査装置。
  3. 前記クリーニング手段は、複数の強度段階のクリーニングを実行可能であり、
    前記制御手段は、前記手動クリーニングの実行指令に伴う前記吐出検査の検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されなかったときには吐出不良が検出されたときの強度段階以下のクリーニングを実行するよう前記クリーニング手段を制御する、請求項1又は2に記載の吐出検査装置。
  4. 前記吐出ヘッド検査手段は、前記複数のノズルから吐出された流体を受ける検査領域と、前記吐出ヘッドと前記検査領域との間に所定の電位差を発生させる電位差発生手段と、前記検査領域又は前記吐出ヘッドの電気的変化を検出する電気的変化検出手段と、を備えており、
    前記制御手段は、前記電位差発生手段に前記吐出ヘッドと前記検査領域との間に所定の電位差を発生させた状態で前記検査領域に前記ノズルから前記流体を吐出するよう前記吐出ヘッドを駆動させ、前記電気的変化検出手段の検出結果に基づいて各ノズルから流体が吐出されたか否かの前記吐出検査を実行する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吐出検査装置。
  5. 複数のノズルを備え流体を該ノズルから吐出してターゲットに画像を形成する流体吐出処理を実行する吐出ヘッドと、
    前記請求項1〜4のいずれか1項に記載の吐出検査装置と、を備えた流体吐出装置。
  6. 複数のノズルを備え流体を該ノズルから吐出してターゲットに画像を形成する流体吐出処理を実行する吐出ヘッドの吐出状態を検査する吐出検査方法であって、
    (a)所定の自動クリーニング条件が成立すると、前記吐出ヘッドの複数のノズルの各々について該ノズルから所定の検査領域へ前記流体を吐出するよう前記吐出ヘッドを駆動したときに前記流体が吐出されたか否かを検査する吐出検査を実行し、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されたときには前記吐出ヘッドのクリーニングを実行する一方、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されなかったときには前記クリーニングを実行しないステップと、
    (b)ユーザからの指示により前記クリーニングを実行する手動クリーニングの実行指令を受けると前記吐出検査を実行し、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されたときには前記クリーニングを実行する一方、該検査結果により吐出ヘッドに吐出不良が検出されなかったときにも前記クリーニングを実行するステップと、
    を含む吐出検査方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017094578A (ja) * 2015-11-24 2017-06-01 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置
JP2020097232A (ja) * 2018-12-17 2020-06-25 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
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