JP2010048547A - 環境設備制御システム - Google Patents

環境設備制御システム Download PDF

Info

Publication number
JP2010048547A
JP2010048547A JP2009252421A JP2009252421A JP2010048547A JP 2010048547 A JP2010048547 A JP 2010048547A JP 2009252421 A JP2009252421 A JP 2009252421A JP 2009252421 A JP2009252421 A JP 2009252421A JP 2010048547 A JP2010048547 A JP 2010048547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
information
equipment
personal
environmental
control plan
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009252421A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5123275B2 (ja
Inventor
Masaaki Terano
真明 寺野
Ryuichi Maeda
龍一 前田
Tomoya Sogo
知也 十河
Masashi Murakami
昌史 村上
Masakazu Fukunaga
雅一 福永
Hiroshi Ochi
博史 黄地
Kazumi Tamada
一己 玉田
Satoru Kuno
覚 久野
Masayuki Harada
昌幸 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Electric Works Co Ltd filed Critical Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority to JP2009252421A priority Critical patent/JP5123275B2/ja
Publication of JP2010048547A publication Critical patent/JP2010048547A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5123275B2 publication Critical patent/JP5123275B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

【課題】エリア内の環境を享受する人の事情、要望などをくみ取った形で、快適度の高いきめか細かい環境を作り出すことができる環境設備制御システムを提供することにある。
【解決手段】環境設備制御システムは、温熱環境を構築するエリアAに設置されるコントローラを含む空調設備のような温熱環境設備機器1と、通信ネットワークNT上の温熱環境情報取得手段2で入力された温熱環境情報Infを集計し、該集計内容と判断基準とに基づいて温熱環境設備機器1を制御するための設備制御プランPを生成する設備制御プラン決定手段4と、生成された設備制御プランPに応じて温熱環境設備機器1を制御する設備制御手段5とで構成され、設備制御プラン決定手段4は、設備制御手段5が制御プランに従って温熱環境設備機器1の制御を開始してから所定時間経過するまで新たな制御プランPを生成しない。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調設備や照明設備のような環境設備機器に対応する環境設備制御システムに関するものである。
居住空間等のエリア内に居る人の快適性を維持しながらの当該エリアに設けられる空調機器などの温熱環境設備機器を制御するためには、環境下の温熱情報を取得するためのセンサを必要とする。大規模な温熱環境を提供するシステムの場合には、ネットワークを介してセンサの検知情報を機器制御モジュールが取得し、機器制御モジュールはこの取得した検知情報に基づいて温熱環境設備機器を制御するのが一般的である。
ところで、人間の快適/不快に関わる情報源は、温度や湿度、明るさ、騒音など多岐に亘る。また温熱環境エリアの様々な場所に居る人に対して同等に温熱環境を維持しようとすると、広いエリアに数多くのセンサを必要とする。
つまり、多種のセンサを多数設置する必要があり、コスト的に負担が多く、実際には限られた代表的な場所についてセンサを設置するのが通例である。
そして設置する場所についても柔軟性は乏しく、例えばビル等の場合には、部屋の運用形態が定かでない建築当初にセンサを取り付けるため、温熱環境エリアを構成する部屋の壁など数カ所に限定される。
このように、コストや設置施工上の問題で、十分な制御を行うために欲しいセンサ情報が得られない場合が多い。
また、温熱環境下に居る多くの人の不快クレームに対応するために設備管理者は多くの労力を必要とする上に不快クレームを減らすがために、必要以上の過度の設備制御設定にすることが行われている。
例えば夏期において、空調機器のような温熱環境設備機器の温度設定を、規定の温度(例えば28[℃])とせず、より低い温度(例えば25[℃])にする等が行われる。このため消費エネルギーの増大を招くという問題があった。
一方個人個人の好みの温熱環境を得るようにするために、温熱環境エリア下に設置されている電話機等のキーを温熱感申告値入力用端末として用い、この端末を通じて個人個人の好みの温熱感の申告値を受け取り、この申告値データとセンサ状情報とをメンバーシップ関数でファジイ化した後、ファジイルールに基づくファジイ推論を行って空調設備を制御するものがある。(例えば、特許文献1)
特開平5−149601号公報(公報2頁第2欄第36行乃至公報第3頁第3欄第9行)
上述したように、従来のシステムは、温熱環境エリアの様々な場所に居る人に対して同等に温熱環境を維持しようとすると、広いエリアに数多くのセンサを必要とするという問題があった。またセンサを設置する場所についても柔軟性は乏しく、例えばビル等の場合には、部屋の運用形態が定かでない建築当初にセンサを取り付けるため、温熱環境エリアを構成する部屋の壁など数カ所に限定されるなどという問題があった。更に温熱環境下に居る多くの人の不快クレームに対応するために設備管理者は多くの労力を必要とする上に不快クレームを減らすがために、必要以上の過度の設備制御設定にするなどという運用上の問題もあった。
またファジイ推論を行って空調設備を制御する従来例にあっても、単に個人の申告によるため、きめ細かい制御ができないという問題があった。
本発明は、上述の点に鑑みて為されたもので、その目的とするところはエリア内のセンサを増やすことなく、また管理者の負担を増やすことなく、エリア内の環境を享受する人の事情、要望などをくみ取った形で、快適度の高いきめ細かい環境を作り出すことができる環境設備制御システムを提供することにある。
前記目的を達成するために、請求項1の発明では、環境設備機器と、該環境設備機器により環境が制御されるエリア内に居て前記環境を享受する人からの環境に関する快適度を示す環境情報を得る環境情報取得手段と、該環境情報取得手段で得た環境情報と、環境を作る各種要素に対応した判断基準とに基づいて、前記環境設備機器の制御プランを生成する設備制御プラン決定手段と、該設備制御プラン決定手段で生成された制御プランに従って環境設備機器を制御する設備制御手段とを備え、前記環境情報として、前記エリアに居る人を特定するための個人特定情報と、この個人特定情報で特定される個人が享受する環境の状態に関する要望内容を示す環境要望情報が含まれ、前記設備制御プラン決定手段は、前記設備制御手段が制御プランに従って前記環境設備機器の制御を開始してから所定時間経過するまで新たな制御プランを生成しないことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、エリアにおいて環境を享受する特定の人の個人的な要望を取り入れる形で、きめ細かい環境を作り出すことができる。また、制御の発散を防止できる。
本発明は、エリア内のセンサを増やすことなく、また管理者の負担を増やすことなく、エリア内の環境を享受する人の事情、要望、特定の人の個人的な要望などをくみ取った形で、快適度の高いきめか細かい環境を作り出すことができ、振舞情報を用いる場合には自動的に要望を取得して入力操作などの煩わしさを無くすことも可能となるという効果がある
実施形態1の概略システム構成図である。 実施形態1の具体的なシステム構成図である。 実施形態1の環境制御対象のエリアを示す図であって、(a)はエリアにおける空調設備の配置例図、(b)はエリアにおける個人用端末及びサーバーの配置例図である。 (a)は実施形態1の空調設備に用いる空調機の概略構成図、(b)は実施形態1の空調設備に用いる空調機の冷温水供給バルブの開閉度と、設定温度と室温の差温度の関係説明図である。 (a)〜(c)は実施形態1の個人用端末のモニタ画面例図である。 実施形態1に用いる判断基準のアルゴリズムの流れ図である。 実施形態1の温熱環境制御時の室温の温度変化過程の説明図である。 実施形態1に用いる個人入力情報の前処理説明図である。 実施形態1の個人用端末での制御内容アナウンスのモニタ画面例図である。 実施形態2のシステム構成図である。 実施形態3のシステム構成図である。 実施形態4に用いるアルゴリズムの流れ図である。 実施形態4に用いる申告率−変化幅関係図である。 実施形態5のエリアの構成図である。 実施形態5に用いるアルゴリズムの流れ図である。 実施形態7のシステム構成図である。 実施形態8のシステム構成図である。
以下本発明を実施形態に基づいて説明する。
(実施形態1)
図1は本実施形態の概略的な基本構成を示しており、温熱環境を構築するエリア(例えば建物内のフロア、各部屋、或いは広域な公共エリア)Aに設置されるコントローラを含む空調設備のような環境設備機器(以下温熱環境設備機器という)1と、通信ネットワークNT上の端末である温熱環境情報取得手段2と、温熱環境情報取得手段2で入力された温熱環境の快適度を示す後述する感覚情報Inf1や環境要望情報Inf6からなる温熱環境情報Infを通信ネットワークNTを介して集計して、該集計内容と判断基準のデータベース3に登録してある判断基準とに基づき、温熱環境設備機器1を制御するための設備制御プランPを生成する設備制御プラン決定手段4と、生成された設備制御プランPに応じて温熱環境設備機器1を制御する設備制御手段5と、個人を特定するための個人特定情報Inf5を格納し、該情報Inf5を設備プラン決定手段4に提供する個人属性データベース6とで構成される。ここで図示する個人入力情報Infは、入力された情報を誰が入力したか特定できない情報であり、環境要望情報Inf6は、個人特定情報Inf5により入力された情報が誰が入力したかを特定することができる情報のことである。
図2は本実施形態のより具体的なシステム構成を示しており、温熱環境下となるエリア(例えば建物内のフロア、各部屋、或いは広域な公共エリア)Aに設置される空調設備のような温熱環境設備機器1及び設備制御手段5と、通信ネットワークNT上の個人用端末11で構成される温熱環境情報取得手段2と、温熱環境情報取得手段2で入力された温熱環境の快適度を示す環境要望情報Inf6を含む個人入力情報Inf3を、イーサネット(R)等からなる通信ネットワークNTを介して収集して集計し、該集計内容と判断基準のデータベース3に登録してある判断基準とに基づき、温熱環境設備機器1を制御するための設備制御プランPを複数あるプランから生成して設備制御手段5へ通信ネットワークNTを介して渡すサーバーコンピュータ(以下サーバーという)108により構成された設備制御プラン決定手段4と、制御プラン内容等を出力する前記個人用端末11で構成された制御内容アナウンス手段12と、エリアA内の環境状態(例えば温度)を温度センサ(図示せず)で計測し、その計測データを設備制御手段5及び設備制御プラン決定手段4へ出力するエリア環境情報取得手段13とで基本として構築される。尚設備制御プラン決定手段4で設備制御プランPを生成する場合、上述のように複数のプランから選択決定する場合以外に、例えば入力された情報をパラメータとして、パラメータの挙動に応じてアルゴリズムにより求めるものを含む。
本実施形態のシステムに用いる環境設備機器(以下温熱環境設備機器という)1は、図3(a)に示すように冷凍機(冷却塔)或いはボイラからなる熱源(図示せず)から冷温水の形態で空調機器室100内に設置した空調機101と、エリアA内に配設したダクト102と、吹出口104と、図4(a)に示す冷温水供給バルブ103とからなる空調設備で構成され、図4(a)に示す熱交換部(冷却、加熱コイル)101aまで、エネルギーを搬送し、空調機101内の熱交換部101aで空気の加熱、冷却(空気との熱交換)を行い、この熱交換された空気を、ダクト102を通じて環境制御対象のフロアたるエリアAに設けられた十数カ所の吹出口104からエリアA内に給気するようになっている。
還気についてはエリアAの中央通路より空調機室10に向け破線で示す還気経路105を確保し、同時に外気を混合し、空気調和を実施する空調設備を用いている。この空調設備では、空調機101のファン101bの回転数を一定として、空調機101内の熱交換部101aへの冷温水供給量を図4(a)に示す冷温水供給バルブ103の開閉度を制御することにより、給気温度を変更し、室内温度を制御するようになっている。図4(b)は冷温水供給バルブ103の開閉度と、後述する設定温度と前記エリア環境情報取得手段13の温度センサが検知する温度との差との関係を示しており、差が大きい場合に開閉度が大きくなるように制御される。図4(b)では、バルブ103の開閉度と設定温度との差が線形の場合について示しているが、一般的には非線形の場合も生じる。
ここで本実施形態の温熱環境制御対象のエリアAは、例えばオフィスのフロアであり、このエリアAには図3(b)に示すように机106が多数配置され、これら各机が個人個人により使用されるようなっている。このようなエリアAにおいて、温熱環境情報取得手段2は、温熱環境を享受する在住者使用の机上のパーソナルコンピュータたる個人用端末11にインストールされたソフトウェアを利用することで実現している。図示例では全ての個人用端末11は通信ネットワークNTを介して、サーバー108との交信可能なシステムが構築されているものとし、サーバー108と個人用端末11との間で、温熱環境情報取得手段2や制御内容アナウンス手段12を実現するソフトウェアが稼動する。
各個人用端末11は、それぞれ固有のIPアドレスが設定され、該IPアドレスとともに、後述する使用者の個人属性情報とともに、更に当該個人用端末11のエリアA上での位置情報が個人特定情報Inf5として予めサーバー108側の個人属性データベース6に登録されている。個人属性情報は、利用者の個人属性(利用者の氏名、性別、年齢、更に暑さ寒さの個人的な感じ方<寒がり、暑がり>)からなり、個人特定情報Inf5と対応付けて個人属性データベース6に登録される。
サーバー108は本実施形態のシステムの中枢を構成するものであり、得られた情報群のデータベース6、61、62を備え、同時に情報取得のタイミング、取得する情報に関する各種情報(例えば温かい、寒い、快適等の程度を示すために「かなり」、「やや」、少し」などの形容詞により程度を示す尺度構成など)を有し、各個人用端末11が起動してクライアントソフトが自動的に立ち上がると、この立ち上がりに対応して当該個人用端末11に対して、必要な情報を提供する機能を備えている。
つまりクライアントソフトは個人用端末11が起動すると自動的に立ち上がる設定となっており、立ち上がりと同時にサーバー108に対して個人用端末11はアクセスを行い、自身の起動を示す信号(IPアドレス)を送るとともに、質問形式のフォーマットなど必要な情報をサーバー108側から取得することで温熱環境情報取得手段2を実現するのである。
図5(a)は個人用端末11の起動後のモニタ画面を示しており、このモニタ画面のタスクバー200上には本実施形態のシステムに対応する3種類のアイコン201〜203が常駐する。それぞれの第一のアイコン201が温度環境に対する要望(以後環境要望情報Inf6を含む個人入力情報Inf3)に対応するアイコン、第二のアイコン202はサーバー108からの定期的な各種感覚情報Inf1の入力要求があったときに対応するアイコン、第三のアイコン203は現在の状況についての制御内容の情報(制御内容用アナウンス情報)を利用者(居住者)にフィードバックさせるためのアイコンである。
つまり個人入力情報Inf3の入力は任意に行えるもので、利用者がアイコン201(図示例では形状が▲)をクリックすると、図5(b)に示す個人入力情報Inf3を入力するためのウィンドウ画面を開けることができるようになっている。この画面では、当該個人用端末11の利用者が室温を「温度を上げてほしい」、「どちらでもない」、「温度を下げてほしい」という環境要望情報Inf6を選択できる入力する画面であって、該当する要望に対応するチェック欄をマウス等のポインティングデバイスを用いてチェックし、送信釦B1をクリック操作することにより、その時点での特定の利用者が環境要望を示す環境要望情報Inf6が個人入力情報Inf3としてサーバー108へアップロードされる。
このとき、アイコン201の表示形状が選択に応じた形状となってタスクバー200に表示されるようになっている。すなわち利用者が温度を上げたいと考え、そのように申告した場合には、タスクバー200上のアイコン201は[▲]で表現され、その色には例えば赤が用いられる。一方、そのままとの判断時にはアイコン201は例えば緑色の[■]が示され、温度を下げたいと提示した場合には、例えば青色の[▼]が示されるようになっている。つまりこのアイコン201が環境要望情報表示手段を構成する。尚図5(b)の画面において、図5(a)に戻りたい場合には「閉じる」用の釦B2をクリック操作する。
而してアイコン201の表示状態で、利用者自身、現在自分がどのような要望を出しているかを一目で確認することができ、同じ申告をむやみにアップロードする無駄を省くことができる。また、要望が受け入れられるときなどは、システム側で個人の要望情報をリセットすることがあるので、要望情報を表示することは有用である。
一方任意に利用者が要求を申告することが適切な場合以外に、より詳細に状態を分析するために、どのように感じているかを詳細に問う必要が生じる。そのような場合に収集する情報が感覚情報Inf1であって、サーバー16は予め設定されているスケジュール(例えば毎時)に沿って起動されている個人用端末11に対して感覚情報Inf1の入力を求めるメッセージを定期的に送る。また、このメッセージは、サーバー管理者が必要なときに任意に送信することもできる。
つまりサーバー108からメッセージが送られてくると、個人用端末11では温熱環境情報取得手段2のソフトウェアによって、モニタ画面の[E]で示されるアイコン202を点滅させ、感覚情報Inf1の入力要求がサーバー108からあることを利用者に知らせる。この点滅を見た利用者がアイコン202をクリックすると、個人用端末11のモニタ画面が図5(c)に示す感覚情報Inf1を入力する画面になる。この画面では環境調整に重要となる温度感覚とそれに伴う快適性の感じ方などを入力する収集するための画面であり、要望、快適感、寒暖感に分けて利用者は入力することができる。
この感覚情報Inf1は例えば要求を出すほどではなくても、利用者が実はどう感じているかなどを示す情報であり、吹出口位置や吹出方向が個人にとって適正であるか否かなど、詳細な環境の分析などを行う目的には非常に有用となる情報であって、この感覚情報Inf1に基づいて設備管理者が吹出口位置や吹出方向など設備の環境調整を行うことが可能となる。この感覚情報Inf1は、もちろん設備制御プラン決定に使用することもできる。
以上のようにして個人用端末11から入力された感覚情報Inf1、個人入力情報Inf3(環境要望情報Inf6)に対して、予め定めた時間毎にサーバー108側の設備制御プラン決定手段4は、定期的に判断基準に基づいた処理を行う。この処理において、サーバー108では発信された個人用端末11を示すIPアドレスから、どの利用者が、何時どのエリアAのどの位置において発信したものかを特定して、それぞれの情報を個人属性データベース6の対応する利用者に割り当てているエリアに格納する。つまり、サーバー108では該当するIPアドレスを個人属性データベースDBに格納されている個人特定情報Inf5を検索し、検索された個人特定情報Inf5から誰が、どの位置で情報発信しているかを特定し、送信されてきた情報を当該利用者の個人特定情報Inf5に対応付けて前記のように格納する。
またサーバー108では各個人用端末11から収集した情報は直ちに集計を行い、モニタ画面上に表示することで設備管理者が集計内容を確認することができるようなっている。またサーバー108のモニタリング画面では、収集中の情報の確認及びその統計的収集結果、更に後述する設備制御プラン決定内容についても確認可能することができるようになっている。
ここでサーバー108上では、収集した温熱環境情報Infに基づいて温熱環境設備機器1を制御する設備制御プランを決定する設備制御プラン手段4を構築するためのソフトウェアが実行されており、構築される設備制御プラン決定手段4は、例えば、1分間隔において制御ロジックを実行し、判断基準データベース3に格納されている判断基準を基に所定の変化幅ΔT[℃]による設定温度の変更を行うための設備制御プラン決定処理を行う。
先ず本実施形態で用いる判断基準では、設備制御プラン決定のための指標として、満足率、不満率及び温度変更に対する要望の申告率を以下のように定義している。つまり、判断基準導出のために、これらを用いて利用者の合意形成を行う。この合意形成ルールとしては2タイプ、省エネルギー追求及び快適性追求を設ける。
ここでは、冷房時のことを考えると、省エネルギー追求については、利用者がいつでも感じたときに要求をアップロードする申告形態(以下、任意申告という)を用い、環境要望情報Inf6を含む個人入力情報Inf3を上述のように取得する。この際、個人入力情報Inf3たる申告データの有効性検討ルールとしては、全ての申告を終日有効とし、以下の空調制御変更検討ルール(1)〜(3)を採用する。
(1)「温度を下げてほしい」とする申告者率が例えば10%未満の場合、室温をΔT[℃]上げる。
(2)「温度を下げてほしい」とする申告者率が例えば30%以上の場合、室温をΔT[℃]下げる。
(3)また「温度を下げてほしい」とする申告者率が10%以上で、30%未満の場合には、室温変更しない。
この際、制御プランの決定による制御により室温の変更が終了したときの申告データの取り扱いルールとしては、全ての要求を保持するものとする(各個人用端末11でのアイコン201の表示がリセットできないため)。更に室温変更後、例えば一定時間は、次の室温変更を行わない。よって、一定時間周期で個人入力情報Inf3(申告データ)の集計と解析を行い、設定室温を変更するするための設備制御プラン決定を行う。またシステム稼働開始時(例えば9時)では、各個人用端末11は全て「そのままでよい」の状態でスタートする。
一方、快適性追求については、感覚情報Inf1に基づくもので、現状の環境に不満を持つ利用者以外の対象者全体の割合、つまり満足率が80%未満の際に、温度を上げたい要求、下げたい要求を比較して多数の賛同者が得られた申告結果を採用する
一般的な空調システムでは、温度変更信号発信後、実際に室温が変化して安定するまで、若干の時間を必要とするため、本実施形態の設備制御プラン決定手段4では、そうした空調システムとしての時定数を例えばエリア環境情報取得手段13の計測データを基に時定数計測を行って、室温設定変更後の所定時間(例えば30分)、個人入力情報Inf3による申告を受け付けない時間帯とする。
尚動作中の個人用端末11の総数中、温度を上げてほしいと申告している台数をU、温度を下げてほしいと申告している台数をD、そのままでよいと申告している台数をK、無回答の台数をNとした場合、満足率Sは(K+N)/(U+D+K+N)で表され、申告率は同じ申告内容の申告者数(U又はD又はK)/(U+D+K+N)で表される。
図6は、冷房時における前記の合意形成のアルゴリズムを示すフローチャートであり、先ずステップST1では満足率Sが80%以上あるか否かを判定し、80%以上あれば室温を現状維持(ΔT[℃]=0)と判断する(ステップST2)。また80%未満であれば合意形成を開始し(ステップST3)、快適性追求(多数決)の場合にはステップST4へ、省エネルギー優先の場合にはステップST5へ移行する。ステップST5の省エネルギー優先の場合ステップST6で温度を下げたいとする申告率Dが30%以上であるか否かの判定を行い30%以上の場合には室温をΔT[℃]を下げると判断する(ステップST7)。また30%未満の場合にはステップST8で室温アップの判定を行う。つまりこのステップST8では温度を下げたい人が10%以下又は温度を上げたい人の申告率が10%を超えた場合(YES)には、ステップST9で室温をΔT[℃]上げると判断し、温度を下げたい人の申告率が10%未満である場合には室温を現状維持(ΔT[℃]=0)と判断する(ステップST10)。
一方快適性追求の場合には室温を上げたい人の申告率、室温を下げたい人の申告率、そのままでよい人の申告率を比較して最も多い申告率に対応して室温をΔT[℃]上げるか下げるか現状維持かを判断する。
省エネルギー優先、快適性追求の何れにおいてもステップST11で前記判断に基づいて室温を制御するΔT[℃]を決定する。この決定後、設備制御プラン決定手段は4は、サーバー108の外部記憶装置に設けられるデータベース61に格納されている制御履歴ファイルから前回の設定温度を取得し(ステップST12)、この取得した設定温度T[℃]と前記決定したΔT[℃]とに基づいて要求温度Treq[℃]を求める(ステップST13)。つまり上げる場合にはTreq[℃]=T[℃]+ΔT[℃]、下げる場合にはTreq[℃]=T[℃]−ΔT[℃]、現状維持の場合ではTreq[℃]=T[℃]となる。そして次のステップST14で温度制限判定を行う。つまり求めた要求温度Treq[℃]が予め設定している最大温度Tmax[℃]を越えているか、最小温度Tmin[℃]未満の場合には室温を現状維持と決定し(ステップST15)、そうでなければ要求温度Treq[℃]を、次の設定温度として最終的に判断し、この結果を制御履歴ファイルとしてデータベース61に格納蓄積するのである(ステップST16)。
また前記要求温度Treq[℃]を設定温度とする設備制御プランPとして設備制御手段5へ出力する。この設備制御手段5は具体的には図4(a)に示す電設盤107の制御回路から構成され、この設備制御手段5は環境情報取得手段の計測データが示すエリアAの室温と設定温度が一致するように室温と設定温度の差に対応した空調機101の冷温水制御バルブ103の開閉度を予め設定してある図4(b)に示すような関係より求めて冷温水制御バルブの開閉させるフィードバック制御を行う。
一方設備制御プラン決定手段4は、制御内容アナウンス手段12で表示させるための情報として、空調機101の運転変更時刻や、最新の個人入力情報Inf3による申告時刻、更にその申告による要求内容、また前記の制御履歴ファイルF2内に書き込まれた制御履歴からなるフィードバック情報ファイルを作成してサーバー16の外部記憶装置内のフィードバック情報データベース62に格納する。
ところで、前記のように新たな設定温度によって空調設備からなる温熱環境設備機器1のフィードバック制御が開始されると、図7に示すように前の設定温度の室温から新たな設定温度の室温に至るまでに温度変化過程が生じ、この温度変化過程はエリアAの大きさや空調機101の能力等によって異なるが、例えば30分程度の時間(時定数)を要する。
そこで設備制御プラン決定手段4では温度変化過程の期間は任意申告である個人入力情報Inf3がサーバー108へ送られてきても無視する。詳しくは、制御プラン変更直後の状態を保持するとともに、温度変化過程の期間に入力された個人入力情報Inf3を破棄し、温度変化過程の期間が終了したときに予め保持した制御プラン変更直後の状態を最新情報とする。つまりこの温度変化過程では、新たな制御プランの生成を行わず、制御の発散を防止する。
また制御プランの生成において、要求が採用された環境要望情報Inf6を含む個人入力情報Inf3はリセットされて、当該個人入力情報Inf3を入力した個人用端末11の温熱環境情報入力手段2は未入力状態となる。つまり「そのままでよい」となってアイコン201は[■]の形状で表示される。従って空調機101を制御しなくて良いとする要望の申告率を上げることになり、省エネルギーが図れる。
一方、要求が採用されなかった環境要望情報Inf6を含む個人入力情報Inf3は一定時間(例えば1時間)保持され、その期間対応するその要求内容を示す形状のアイコン201が表示され、その後「そのままでよい」を示す中立状態にリセットされる。これは一定時間経過後において集計する際に用いることで、要求を反映した制御を可能とするためである。また、そのようにできるのは、変更要求が長時間発生しない状態においては、その要求者は満足している状態に近いと考えられるからである。
図8(a)は個人入力情報Inf3の入力状態を示しており、上欄のA〜Dはそれぞれ利用者を示し、時刻はサーバー108側で情報収集する1分毎の時刻を示している。この図中の各欄に示される(1)は「温度を上げてほしい」という環境要望情報Inf6を、(−1)は「温度を下げてほしい」という環境要望情報Inf6を、(0)は「このままでよい」という環境要望情報Inf6を示している。ここでこのままでは制御ができないため、入力時点から1時間の間情報保持した形に設備制御プラン決定手段12ではプラン決定前に前処理を行う。尚プラン決定は毎正時毎に行うものとする。この前処理状態を示すのが図8(b)で、時刻11時00分で情報集計を行って制御プランを決定するようになっている。ここで利用者(A)の場合には図8(a)に示すように時刻9時58分に(1)なる情報を、また11時00分にも(1)なる情報を入力している。従って利用者(A)に対応した前処理は最初に(1)を入力した時刻9時58分から10時57分までの1時間の間、毎分の収集時刻毎に(1)が継続入力されている形で保持される。そして1時間経過時に情報がリセットされ、時刻11時00分の前までは(0)なる情報が継続入力されている形となる。そして時刻11時00分には情報(1)に変わるが、この11時00分において情報(1)が採用される形で制御プランが決定されため情報(1)がリセットされて(0)となり、この(0)が次に入力される情報が変化するまで保持される。
また利用者(B)の場合には図8(a)に示すように時刻9時59分で(−1)なる情報を、時刻10時03分では(1)なる情報を、更に時刻10時57分では再度(1)なる情報を入力している。これに対応した前処理では、図8(b)に示すように時刻9時59分から変更される前の時刻10時02分までは(−1)の情報が継続入力された形で保持され、変更された10時03分からは(1)なる情報が継続入力された形で保持されている。そして時刻11時00分において情報(1)が採用された形で制御プランが決定されるため、利用者(A)の場合と同様に情報(1)がリセットされて(0)となり、この(0)が次に入力される情報が変化するまで保持される。また利用者(C)の場合には図8(a)に示すように時刻10時00分に(0)なる情報を、また時刻10時59分に(1)なる情報を入力している。従って前処理では、図8(b)に示すように時刻10時58分までは情報(0)が継続入力された形で保持され、時刻10時59分からは情報(1)に変わるが、11時00分において情報(1)が採用される形で制御プランが決定されため情報(1)がリセットされて(0)となり、この(0)が次に入力される情報が変化するまで保持される。更に利用者(D)の場合には図8(a)に示すように時刻10時01分、時刻10時57分、時刻11時03分でそれぞれ(−1)なる情報を入力している。これに対応した前処理では、先ず制御プランを決定するまでは、(−1)なる情報が継続入力された形で保持される。そして時刻11時00分において情報(1)が採用された形で制御プランが決定されるため、(−1)なる情報は採用されなかったことになり、そのため更に継続入力された形で保持される。この保持は入力時点から1時間経過するまでであるので、最終的な入力時刻11時03から1時間経過するまで続くことになる。
このように本実施形態では、個人入力情報Inf3にる環境要望の申告を任意時点で行えるようにしているため、前処理により情報を時系列的に連続した形に変更し、この時系列的な情報に基づいて集計を行って制御プランの決定を行うようにしている。
尚感覚情報Inf1は、一定の時間間隔でのスケジュールに従い、強制的に情報取得を行う場合には、集計に基づいて設備制御プランPが決定され、温度変更が開始されると、その都度全ての利用者の情報がリセットされる
以上のようにして本実施形態では、サーバー108側からの定期的なアクセスによって各個人用端末11から送られてくる感覚情報Inf1と、個人用端末11から任意に送られくる個人入力情報Inf3とをサーバー108側の機能として構成される設備制御プラン決定手段12が定期的に集計して上述した判断基準により制御プランを決定し、設備制御手段5を通じて温熱環境設備機器1たる空調設備を制御することで、利用者の環境要望に応じた温熱環境を作り出すのである。
ここで利用者は、個人用端末11のモニタ画面のタスクバー200上の制御内容アナウンス用アイコン[Q]をクリックすることで制御内容アナウンス手段12のウインドウを開き、制御内容の確認を行うことができる。つまり制御内容アナウンス手段12は個人用端末11のモニタ画面を利用するものであって、前記クリックにより制御内容アナウンス手段12のソフトウェアが立ち上がって、図9に示すようにモニタ画面に制御内容アナウンス用のウィンドウを開き、サーバー108から送られてくるフィードバック情報のデータベース62に格納されているフィードバック情報ファイルに基づいて運転変更時刻(運転変更時間)、申告時刻(再審更新時間)、要求内容(温度に対する要望の割合)、制御履歴を表示するのである。この表示を見ることで利用者は現在の制御内容を知ることができる。勿論表示内容は必ずしもこの限りではなく、例えば「ネクタイをはずす」、「上着を脱ぐ」、「窓を開ける」など、快適化、省エネルギー化行動を啓蒙する内容を表示してもよい。こうした示唆をすることにより、省エネルギー化の効果を高めることができる。
(実施形態2)
図10は本実施形態の全体構成を示しており、温熱環境を構築するエリア(例えば建物内のフロア、各部屋、或いは広域な公共エリア)Aに設置されるコントローラを含む空調設備のような環境設備機器(以下温熱環境設備機器という)1と、通信ネットワークNT上の端末である温熱環境情報取得手段2と、温熱環境情報取得手段2で入力された温熱環境の快適度を示す温熱環境情報Infを通信ネットワークNTを介して収集して集計し、該集計内容と判断基準のデータベース3に登録してある判断基準とに基づき、温熱環境設備機器1を制御するための設備制御プランPを複数あるプランから生成する設備制御プラン決定手段4と、生成された設備制御プランPに応じて温熱環境設備機器1を制御する設備制御手段5とで構成される。
ここで温熱環境情報取得手段2は、前記エリアAに居て温熱環境を享受する人が感じる「暑い」/「寒い」等の感覚情報Inf1、「暑がり」/「寒がり」等の個人の嗜好性や、「風邪を引いている」などの個人の身体上の事情である個人申告情報Inf2、更にエリアAの「温度を下げてほしい」、或いは「上げてほしい」等の変化要望内容を示す個人入力情報Inf3を入力できるように入力手段(例えばキーボード)、エリアAに居る人の様子を撮像する撮像カメラ(図示せず)からの映像データから温熱環境状態の変化要望内容を示す立ち振る舞いから振舞情報Inf4を生成する画像情報処理機能、更にこれら各情報Inf1〜Inf4を温熱環境情報Infとして通信ネットワークNTを通じて設備制御プラン決定手段4へ送るための通信機能を備えたコンピュータ等から構成される。
前記画像情報処理機能としてはエリアAを撮像カメラ(図示せず)でカラー撮像し、その撮像されたカラー画像の全体の色が、画像中の人が上着を脱いだときに濃い色(上着)から薄い色(ワイシャツ、シャツなど)に変化するのを全体的に捉え、画像全体において薄い色(白等)の占める割合が所定以上になったときに、暑いと感じている人が多くなったと判断し、逆に濃い色の占める割合が所定以上になったときには寒く感じている人が多くなったと判断し、これの判断結果を振舞情報Inf4として生成する機能を備えたものを用いる。
またエリアA内に入る人が特定された人の場合には例えば上着に予めタグ(発光性塗料等を塗布したもの)を付けて貰っておき、撮像画像から撮像されるタグの数が所定の割合で減少した場合に暑いと感じている人が多くなったと判断し、逆に増えた場合には寒いと感じている人が多くなったと判断するようにしてもよい。
更に肌の色と衣服の反射率で肌を露出している人と、そうでない人を検出し、その割合から暑いと感じている人が多いか、寒いと感じている人が多いかを判断するようにしてもよい。
またエリアA内の人の動きを熱線検知器で捉え、単位時間(例えば1分間)当たりの人の動きの検出回数が所定以上ある場合には暑いであろうと推定し、逆ひ検出回数が一定値以下であれば寒いであろうと推定し、その推定に基づいて振舞情報Inf4を生成する処理機能を画像情報処理機能に替えて用いてもよい。
設備制御プラン決定手段4は、通信ネットワークNTを介して温熱環境情報取得手段2との間で情報授受を行うための通信機能と、前記温熱環境情報Infを集計し、その集計結果と、判断基準とを基に設備制御プランを、例えばファジイルールやニューラルネットワーク等の手法を用いて決定する機能を備えたものからなる。
温熱環境設備機器1はエリアAに設けてある温度センサ(図示せず)が検知する温度が、設備制御手段5によって設定される空調設定温度となるように設備制御手段5により制御される。
尚温熱環境設備機器1は専用の制御信号線を介して設備制御手段5から制御信号を受け取るものであっても、或いは通信ネットワークNT上の端末として該通信ネットワークNTを介して制御情報を受け取るものであってもよい。
而して本実施形態では、設備制御プラン決定手段4が集計する温熱環境情報Infと、判断基準とに基づいて、複数あるプランの内から生成した設備制御プランPが設備制御手段5に与えられると、設備制御手段5は、この設備制御プランPに基づいて例えば空調設備からなる温熱環境設備機器1に対して空調設定温度を所定温度だけ上げる又は下げるの制御信号を送って制御し、当該エリアAの温熱環境を、そのエリアAに居る人の要望に答えるように変化させる。
ここで設備制御プラン決定手段4では、感覚情報Inf1以外に、個人申告情報Inf2、個人入力情報Inf3,振舞情報Inf4を加味して設備制御プランPを決定することで、エリアAに居る人のクレームに対応することができることになる。
つまりエリアAに居る特定の個人の要望に合わせた或いは優先させて設備制御プランPを決定することができ、きめ細かい温熱環境を提供できることになる。
また個人属性情報を利用して当該利用者の個人属性(年齢や性別、所在場所、体質(嗜好)や病状(身体事情))に対応付けて或いは重み付けて設備制御プランPを決定する処理を行うようにしてもよい。つまり当該個人属性と同じ属性グループ単位での判断ができ、例えば、40才台,女性,窓際,暑がり,風邪気味などに応じた判断基準によるきめ細かな設備制御プランPを決定することができることになる。このようにすることにより、環境設備制御システムにおいて、健康状態も含めた快適性について考慮することができる。
尚個人特定情報Inf5は、個人用端末11のIPアドレスに対応付けて予め個人属性データベース6に登録されているものが利用されているが、個人用端末11が複数の利用者で使用する場合には個人用端末11側に特定情報を記録しているIDカードのデータを読み取るIDカード読み取り装置(図示せず)を付設し、このIDカード読み取り装置で読み取った個人特定情報Inf5をサーバー108へ送るようにしてもよい。また個人を特定するため情報として指紋を用いる場合には個人用端末11に指紋読み取り装置を付設するとともに、予め登録している指紋と読み取った指紋とを照合する指紋照合機能を個人用端末11に持たせ、登録されている指紋の場合当該個人特定情報を送るようにしてもよい。
(実施形態3)
本実施形態は、実施形態2の構成に加え、図11に示すように人体検知センサ(図示せず)を利用したり,撮像カメラ(図示せず)で撮像した画像を処理するなどしてエリアAに存在する人数を把握する所在者計数手段7を設け、エリアAに存在する人数情報を設備制御プラン決定手段4に受け渡すようになっている点に特徴がある。
そして設備制御プラン決定手段4は所在者計数手段7で計数された人数を母数とし、集計した個人入力情報Inf3に含まれる環境要望情報Inf6を含むのうち所定項目のものが母数に対して占める占有率α(例えば50%以上)で以て、設備制御プランPを生成するのである。つまり設備制御プラン決定手段4で集計する個人入力情報Inf3内の環境要望情報Inf6が示す所定の項目の環境変化の要求の数が、エリアAに存在する全体の人数に対する割合に対して所定の占有率α以上ある場合には、これに対応して現在の設備制御プランPに替えて新たな設備制御プランPを決定する処理を行う機能を持つ。
これにより、本実施形態では、偏った変化要望に左右されることなく、全体のバランスをとることができるのである。
尚所在者計数手段7は、エリアAに居る人々の内、所定の個人属性が共通する人の数をカウント可能なもので構成し、設備制御プラン決定手段4は、所在者計数手段7で計数された所定の個人属性毎の人数を小母数とし、集計した個人入力情報Inf3内の情報環境要望情報Inf6の内、優先採用すべき所定の個人属性のものについて小母数に対して占める属性別の占有率で以て、設備制御プランPを生成するようにすれば、より細かな温熱環境の制御が可能となる。
つまり個人属性データベース6に格納している個人属性情報と連携することで、変化要望を訴える人の個人属性毎の分析を設備制御プラン決定手段4で行い、この分析に基づいて、年齢別,性別,所在場所,体質や病状などの夫々の個人属性毎における変化要望者の割合を捉えるようにすれば、より細かな設備制御プランPの決定をすることができることになる。
更に本実施形態では、個人属性情報及び個人特定情報Inf5を更新・登録する手段をエリアAに付設した点に特徴がある。つまりエリアAに出入りする者を管理する入出退管理システムに用いられるICカード等からなる入出退管理カードに所有者の個人属性情報及び個人特定情報Inf5を記録しておき、この入出退管理カードを持った者が当該エリアA、例えば所定の部屋に入室するときに図11に示すようにエリアAの出入り口に設けられた入出退管理カードリーダ装置8で入出退管理カードに記録された前記個人属性情報及び個人特定情報Inf5を読み取らせ、この読み取られた情報を個人情報登録手段9の制御の下で個人属性データ6に格納させるようになっている。そこで既に同じ個人に対応する情報が個人属性データベース6に書き込まれている場合には上書きすることで、常に最新の情報に更新することができる。また新たな個人の情報の場合には新規に登録することになる。尚エリアAからの退出も管理することができれば、その者がエリアA(部屋内)に存在するか否かの管理もできることになる。
更に個人属性情報、個人特定情報Inf5の更新や、新規登録する手段として予め登録され、パスワードが与えられている者が使用許可される共通入力端末10を用いた情報の登録や更新を行るようにもなっている。
つまり、複数の者で使用するために使用許可を与えた者に個人を特定するためのパスワードを発行するとともに、このパスワードと照合するための照合用パスワードを予め個人属性データベース6に登録しており、自己の個人属性情報を変更したい者が、共通入力端末10を使用して先ず発行されているパスワードを入力すると、個人情報登録手段9は入力されたパスワードに対応する照合用パスワードが個人属性データベース6に登録されているか否かの照合処理を行い、一致する照合用パスワードがあれば、共通入力端末10を用いた個人属性情報や個人特定情報Inf5の更新操作を許可し、当該パスワードに対応する個人属性情報を個人属性データベース6から読み出し共通入力端末10へ送るようになっている。
この読み出された個人属性情報や個人特定情報Inf5は例えば共通入力端末10に備わっているディスプレイ(図示せず)で表示される。この表示を見た操作者が表示された情報の変更したい箇所をキーボード等で修正変更し、登録指示を個人情報登録手段9へ送ると、個人情報登録手段9は個人属性データベース6上の対応する個人属性情報や個人特定情報Inf5を、修正された情報に更新する処理を行う。ここで修正される個人属性としては、例えば今日の体調等がある。
これにより特に変更する可能性の高い個人属性が最新の情報に更新されることで、設備制御プラン決定手段4は最新情報に基づいて設備制御プランPを決定することができることになる。
また本実施形態では共通入力端末10に加えて個人用端末11を用いて行うことができるようになっている。
つまり、これにより温熱環境を享受する各人は夫々の手元にある個人操作端末11で自己の個人属性の更新入力を行うことができ、利便性が高くなる。尚パスワード等により許可を与える点では共通入力端末10の場合と同じである。
通信ネットワークNTが移動体通信網等の無線通信で構築されている場合には、個人用端末11として携帯電話、PDAなどを用いることができるようにした場合、この個人属性が登録されている者は、自己の執務机以外の場所(会議で部屋を移動している場合など)であっても、手元で個人属性の更新入力(或いは登録)が行、更に利便性が向上する。
尚、温熱環境情報取得手段2として共用入力端末10を使用可能としてもよい。この場合温熱環境情報取得手段2を予め許可されパスワードが与えられた複数の人で使用することができる点に特徴がある。また温熱環境情報取得手段2として、上述のようにパスワードの入力によって使用ができるコンピュータ或いは携帯電話やPDAからなる個人用端末11を用いれば、温熱環境を享受する者の手元で情報の入力発信ができる。
特に、通信ネットワークNTが移動体通信網等の無線通信で構築される携帯電話、PDAなどの個人用端末11を用いる場合には、自己の執務机以外の場所(会議で部屋を移動している場合など)であっても、手元で情報の入力発信ができ、利便性が向上する。
また本実施形態では、振舞情報Inf4を温熱環境情報Infとして加えている。つまりエリアAに居る人の様子を撮像する撮像カメラ(図示せず)からの映像データから温熱環境状態の変化要望内容を示す立ち振る舞いから振舞情報Inf4を生成する画像情報処理機能を温熱環境情報取得手段2として加えている。
ところで実施形態1では個人用端末11のモニタ画面を利用して制御内容アナウンス手段12を構築しているが、本実施形態では、次のようなものを用いて良い。
例1
本例は、制御内容アナウンス手段12として例えば「暑い人が全体の60%なので設定温度を1[℃]下げます。」等のように内容を音声で伝えたり、「ピピッ」、「ピーピー」などといった音で、制御内容をアナウンスを個人用端末11に備わっている音声発生手段で行うようにしたものである。
例2
本例は、通信ネットワークNT上の共有入力端末10に通信ネットワークNTを通じて制御内容を送信し、共有入力端末10のディスプレイ(図示せず)の画面上に例えば「暑い人が全体の60%なので誤定温度を1[℃]下げます。」というような文字情報で表示してアナウンスしたり、或いは共有入力端末10に備えている所定のランプを点灯/点滅制御する情報を実施形態1と同様に設備制御プラン決定手段4を構成するサーバーに備わった情報伝送手段から送って、ランプの状態で制御内容をアナウンスするようにしたものである。
例3
本例は、例2の場合と同様に、通信ネットワークNT上の個人で管理する個人用端末11に備わっているランプを点灯/点滅させる制御情報を前記設備制御プラン決定手段4を構成するサーバーに備わった情報伝送手段から送るようにしたものである。
これにより、各人は手元で情報のフィードバックを受けることができる。
文字情報でアナウンスする場合には、クレームを入力した個人に対して、入力されたクレームが制御に反映されないときに、「クレームは全体の10%以下なので現状維持する。」などの事情を個別に伝えることもできる。
また個人用端末11が、無線通信により構築される通信ネットワークNT上の個人で管理する携帯電話やPDAなどの場合には、音声情報或いは文字情報でアナウンスする制御内容を送信する。これにより各人は執務机以外の場所(会議で移動している場合や、別の執務エリア(部屋)に行っている)であっても、個人用端末11に備わっている液晶ディスプレイ(図示せず)の表示を見ることで、手元において情報のフィードバックを受けることができ、特に制御内容のアナウンスを文字情報で報知する場合には、上述の場合と同様にクレームを入力した個人に対して、入力されたクレームが制御に反映されないときの事情を個別に伝えることもできる。尚文字情報の伝送は夫々の電子メールアドレス宛にテキスト形式の電子メールを送ることで行う。この電子メールアドレスは個人属性データベース6に予め各個人毎に登録しておく。また携帯電話に対して音声によるアナウンスを行う場合には、発呼先となる各人の携帯電話の番号を個人属性データベース6に登録しておく。
尚一つのシステムにおいて、前記例1〜例3の機能を備えた制御内容アナウンス手段12を備え、エリアA内への音声報知、共有入力端末10、個人用端末11での制御内容アナウンスを同時に行るようにしてもよい。
(実施形態4)
本実施形態は、温熱環境を提供するエリアAに空調設備からなる温熱環境設備機器1が1台のみ設置されている場合に対応するものであって、システム構成としては実施形態1〜3の何れでもよいので、システム構成の図示は省略する。
ここで本実施形態の設備制御プラン決定手段4は、図12に示すアルゴリズムによる処理を行い、設備制御プランPを決定する
つまりエリアA内に居る者(在住者)の環境に対する「変化要望」を温熱環境情報Infを集計することで一定時間毎に集計し(ステップST1)で、各「変化要望」に対する申告率を算出する(ステップST2)。この申告率と予め得られている判断基準として設定されている申告率−変化幅関係により、エリアAの温度や、空調設備からなる温熱環境設備機器1の吹き出し温度の変化幅や吹き出し風量の制御(VAV等)における吹き出し風量の変化幅を決定する(ステップST3)。つまり設備制御プランPを決定するのである。図13は申告率Xと温度Yの変化幅との関係の一例を示しており、この例では、申告率が所定値より小さい領域Lでは、基準温度Zの温度に対して冷房時には温度を所定幅上昇させ、暖房時には温度を所定幅下げる決定を行う。また申告率が所定値より大きくなると、冷房時には温度Yを下げたい申告率Xに応じて温度Yを下降させる変化幅を決定し、暖房時には温度Yを上げたい申告率Xに応じて上昇させる変化幅を決定するのである。この生成された変化幅による設備制御プランPを設備制御手段5に与える。これにより設備制御手段5は温熱環境設備機器1に対して温熱環境を変化させる指示を与え(ステップST4)、その運転を制御する。
ここで、申告率Yが小さい場合には、空調設備の運転を直ちに停止させるのが一番省エネルギーとなるが、エリアA内にいる者が知覚できない変化速度となるように吹き出し風量を抑えた弱い運転で温熱環境を緩やかに変化させる制御を採用すれば、急激な環境変化による不快感を人に与えることがない。
また図13で示す関係については、図示するように傾きを持たせた変化幅に対して申告率Xの変化に応じて段階的(ステップ状)に変化幅を変化させるようにしてもよい。
更にエリアAに居る人の個人属性(例えば高齢者、幼児など)に対応してその人からの変化要望の申告に重み付けを行い、特定の人からの変化要望を重視する形で申告率Xを算出するようにしてもよい。
このようにして本実施形態では、エリアAの在住者の変化要望が強いときそのエリアAに設けてある空調設備のような温熱環境設備機器1に対して要望に応える形で、温度を下げる或いは上げるように制御することにより、当該温熱環境設備機器1が温熱環境を提供するエリアAの環境改善を図り、消費エネルギーの増加を抑えることができる。
(実施形態5)
前記実施形態4ではエリアAに設置される温熱環境設備機器1が1台の場合であったが、本実施形態は、図14に示すように一つのエリアAを複数のゾーンa1…に分けて夫々のゾーンa1…に対応して温熱環境設備機器1を設け、夫々が協調してゾーンニング動作を行う場合に対応するものであって、システム構成としては実施形態1〜実施形態4の何れでもよいので、システム構成の図示は省略する。
ここで本実施形態の設備制御プラン決定手段4は、図15に示すアルゴリズムによる処理を行い、設備制御プランPを決定する
つまり各ゾーンa1…内に居る者(在住者)の環境に対する「変化要望」を温熱環境情報Infを集計することで一定時間毎に集計し(ステップST10)で、各「変化要望」に対する申告率を算出する(ステップST11)。この申告率と予め得られている判断基準として設定されている図13に示す申告率−変化幅関係により、ゾーンa1…の温度や、空調設備からなる温熱環境設備機器1の吹き出し温度の変化幅や吹き出し風量の制御(VAV等)における吹き出し風量の変化幅を決定する(ステップST12)。つまり設備制御プランPを決定するのである。そして生成された変化幅による設備制御プランPを設備制御手段5に与える。これにより設備制御手段5は温熱環境設備機器1に対して温熱環境を変化させる指示を与え(ステップST13)、その運転を制御する。
尚本実施形態でも、実施形態4と同様に申告率Yが小さい場合には、空調設備の運転を直ちに停止させるのが一番省エネルギーとなるが、エリアA内にいる者が知覚できない変化速度となるように吹き出し風量を抑えた弱い運転で温熱環境を緩やかに変化させる制御を採用すれば、急激な環境変化による不快感を人に与えることがない。
また図13で示す関係については、図示するように傾きを持たせた変化幅に対して申告率Xの変化に応じて段階的(ステップ状)に変化幅を変化させるようにしてもよい。
更にゾーンa1…に居る人の個人属性(例えば高齢者、幼児など)に対応してその人からの変化要望の申告に重み付けを行い、特定の人からの変化要望を重視する形で申告率Xを算出するようにしてもよい。
このようにして本実施形態でも、各ゾーンa1の在住者の変化要望が強いときそのゾーンa1…に設けてある空調設備のような温熱環境設備機器1に対して要望に応える形で、温度を下げる或いは上げるように制御することにより、当該温熱環境設備機器1が温熱環境を提供するゾーンa1の環境改善を図り、ゾーン毎の最適化を行うとともに消費エネルギーの増加を抑えることができる。
(実施形態6)
前記実施形態5では一つのエリアAを複数のゾーンa1…に分けて夫々のゾーンa1に温熱環境設備機器1を設置しているが、本実施形態はエリアA内に存在可能な最大人数に対応する数の温熱環境設備機器1を設置し、夫々の温熱環境設備機器1が提供する温熱環境の場所には人が一人だけ存在する場合に対応したものである。
つまり、本実施形態では各場所情報と個人との対応関係を例えば個人属性情報に対応付けて個人属性データベース6に予め登録し、設備環境プラン決定手段4では、各人に対応する温熱環境情報Infに対して、当該者の場所情報に照らし合わせ、その場所に設置している空調設備のような温熱環境設備機器1に対して吹き出し風量や設定温度の変更を行う設備制御プランPを判断基準に基づいて生成し、当該人物が存在する場所という局所的な環境改善を図ることで,消費エネルギー増加を抑えるのである。
尚本実施形態は実施形態1〜5の何れのシステムにも採用できるので、ここではシステム構成については図示しない。
(実施形態7)
本実施形態は、環境要望情報Inf6の履歴、設備制御プランPの生成の履歴、温熱環境設備機器1の制御のスペックと運転履歴、更にエリアAにも蹴られる温度センサの検知情報等を通信ネットワークNTを通じて集計して各種統計をとる統計手段20と、該統計手段20での所定時期毎の総計結果を基にして、温熱環境設備機器1の不具合点と、エネルギー消費(使用)量の推移等を解析する設備運転結果解析手段21と、該設備運転結果解析手段21での解析結果に対する処方を与える設備改善進言手段22とを図16に示すように設けている点に特徴ある。

而して本実施形態では設備改善進言手段22によって、統計手段20での所定時期毎の総計結果を基に設備運転結果解析手段21が解析したエネルギー消費量の推移結果から、予め登録されている温熱環境設備機器1のスペック定格に基づいて想定される消費エネルギー量以上の消費エネルギー量があった場合には温熱環境設備機器1の不具合として改善処置を提案したり、また統計手段20での所定時期毎の総計結果を基に、温熱環境情報Infの取得頻度、温度センサが検知する物理的な温度情報、温熱環境設備機器器1の運転状態履歴から、当該エリアAの運用状態(広さ,人口密度,熱負荷)に対して温熱環境設備機器1の能力不足か否かを判定して、改善処置を提案することができるのである。ここで、図3(a)に示したような吹出口104の位置と、図3(b)に示したような個人用端末11の位置を有する地図情報を有して、暖かい、寒いなどの感覚情報Inf1や、環境要望情報Inf6の分布を示すことにより、更に詳細に改善処置を提案することができる。
ところで、統計手段20での統計の過程と、設備運転結果解析手段21での解析の過程と、設備改善提案手段22での処方診断の過程との、少なくとも何れか一つの過程には、知識データベースでの判断を適用する。
本実施形態では、統計手段20、設備運転結果解析手段21,設備改善進言手段22における処理ノウハウ、運転状態の解析ノウハウ,改善処置の提案ノウハウなどの専門知識データを格納した専門知識データベース30,31,32を備えている。この専門知識データベース30,31,32は、例えばエキスパートシステムやエージェントなどのような支援機能を有するものであり、温熱環境情報Infの履歴や、設備制御プランPの履歴,温熱環境設備機器1の制御のスペックと、運転履歴、消費エネルギー量の推移などの情報をこれらの知識データベース30,31,32の専門知識データに照らし合わせて判断することで最適な提案を行うことを可能としている。
実際的にはこれら手段20〜23は実際的には通信ネットワームNTを通じて情報授受ができる通信機能を備えたコンピュータシステムにより構築される。
また本実施形態の統計手段20、設備運転結果解析手段21,設備改善進言手段22を用いる構成は何れの実施形態のシステムにも適用できるものであるので、システム構成については図16に特に限定されるものではない。
(実施形態8)
前記実施形態1〜7は、空調設備等の温熱環境設備機器1を用いて温熱環境を制御するものであったが、本実施形態は、エリアの照明を行う照明設備を環境設備機器(以下照明環境設備機器という)として用いた環境設備制御システムに対応するものであり、例えば図17に示すシステムを構成し、上述の温熱環境情報取得手段2の代わりに照明環境情報取得手段2’を設けて照明環境情報Inf’を取得し、その取得した照明環境情報Inf’とデータベース3に格納している判断基準とに基づいて設備制御プランPを設備制御プラン決定手段4が生成し、その生成した設備制御プランPに基づいて設備制御手段5が照明環境設備機器1’を制御する処理を行うようになっている。
尚照明環境情報Inf’としては「眩しい」/「明るい」/「暗い」等の感覚情報Inf1や、「明るくして」/「暗くして」などの環境要望情報Inf6の他に、実施形態7と同様に個人申告情報Inf2、振舞情報Inf4、個人入力情報Inf3、個人特定情報Inf5を含む。
尚図17に設けた制御内容アナウンス手段12,所在者計数手段7、個人属性データベース6、個人情報登録手段9、入出退管理カードリーダ装置8,共有入力端末10、個人用端末11は上述した実施形態2に設けたものと同様な機能、役割を持つものであるので、ここでは説明は省略する。
また照明環境情報取得手段2’としては共有入力端末10や個人用端末11等を用いるのも実施形態2と同様である。
更に通信ネットワーク或いは制御信号線を通じて制御情報や制御信号を設備制御手段5から照明環境設備機器1’へ送るのは勿論である。
また本実施形態では振舞情報Inf4を生成する手段として、例えばエリアA内に存在する人々がパソコン等を備えた机に対する着席作業者の場合には、パソコンに付設した撮像カメラから着席作業者の目の瞳孔を撮像し、その瞳孔の大きさから当該着席作業者が照明に対して、明るい或いは暗い或いは眩しいと感じているのかを推定して、振舞情報Inf4を生成する画像情報処理機能や着席作業者の顔面表情を撮像カメラで捉え、その表情を分析することで、作業者が照明に対して明るい或いは暗い或いは眩しいと感じているのかを推定して、振舞情報Inf4を生成する画像情報処理機能を備えている。勿論窓等に備えたブラインドの操作履歴を収集する手段を設け、この操作履歴からエリアA内に存在する人が照明に対して明るい或いは暗い或いは眩しいと感じているかを推定し、振舞情報Inf4を生成する手段を用いてもよい。
尚システム構成としては前記の温熱環境の場合の実施形態1乃至7の何れの形態のシステムにも、温度の代わり照度というように環境の要素を置き換えるだけで適用できるので、図17の構成に限定されるものではない。
また実施形態1乃至7の何れかの構成と併用することで、温熱環境と照明環境の両方を制御するシステムも構築することができる。
1 温熱環境設備機器
2 温熱環境情報取得手段
3 データベース
4 設備制御プラン決定手段
5 設備制御手段
Inf 温熱環境情報
Inf1 感覚情報
Inf2 個人申告情報
Inf3 個人入力情報
Inf5 個人特定情報
Inf6 環境要望情報
A エリア
P 設備制御プラン
NT 通信ネットワーク

Claims (1)

  1. 環境設備機器と、
    該環境設備機器により環境が制御されるエリア内に居て前記環境を享受する人からの環境に関する快適度を示す環境情報を得る環境情報取得手段と、
    該環境情報取得手段で得た環境情報と、環境を作る各種要素に対応した判断基準とに基づいて、前記環境設備機器の制御プランを生成する設備制御プラン決定手段と、
    該設備制御プラン決定手段で生成された制御プランに従って環境設備機器を制御する設備制御手段とを備え、
    前記環境情報として、前記エリアに居る人を特定するための個人特定情報と、この個人特定情報で特定される個人が享受する環境の状態に関する要望内容を示す環境要望情報が含まれ、
    前記設備制御プラン決定手段は、前記設備制御手段が制御プランに従って前記環境設備機器の制御を開始してから所定時間経過するまで新たな制御プランを生成しないことを特徴とする環境設備制御システム。
JP2009252421A 2002-12-10 2009-11-02 環境設備制御システム Expired - Fee Related JP5123275B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009252421A JP5123275B2 (ja) 2002-12-10 2009-11-02 環境設備制御システム

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002358488 2002-12-10
JP2002358488 2002-12-10
JP2009252421A JP5123275B2 (ja) 2002-12-10 2009-11-02 環境設備制御システム

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003410439A Division JP4487550B2 (ja) 2002-12-10 2003-12-09 環境設備制御システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010048547A true JP2010048547A (ja) 2010-03-04
JP5123275B2 JP5123275B2 (ja) 2013-01-23

Family

ID=41731542

Family Applications (5)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009252419A Expired - Fee Related JP4966363B2 (ja) 2002-12-10 2009-11-02 環境設備制御システム
JP2009252422A Expired - Lifetime JP4966364B2 (ja) 2002-12-10 2009-11-02 環境設備制御システム
JP2009252420A Expired - Fee Related JP4936201B2 (ja) 2002-12-10 2009-11-02 環境設備制御システム
JP2009252421A Expired - Fee Related JP5123275B2 (ja) 2002-12-10 2009-11-02 環境設備制御システム
JP2009251974A Expired - Fee Related JP5126203B2 (ja) 2002-12-10 2009-11-02 環境設備制御システム

Family Applications Before (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009252419A Expired - Fee Related JP4966363B2 (ja) 2002-12-10 2009-11-02 環境設備制御システム
JP2009252422A Expired - Lifetime JP4966364B2 (ja) 2002-12-10 2009-11-02 環境設備制御システム
JP2009252420A Expired - Fee Related JP4936201B2 (ja) 2002-12-10 2009-11-02 環境設備制御システム

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009251974A Expired - Fee Related JP5126203B2 (ja) 2002-12-10 2009-11-02 環境設備制御システム

Country Status (1)

Country Link
JP (5) JP4966363B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017198393A (ja) * 2016-04-27 2017-11-02 三菱電機株式会社 制御装置、空調システム、制御方法、及び、プログラム
CN110594976A (zh) * 2019-08-23 2019-12-20 宁波奥克斯电气股份有限公司 一种空调共享租赁的控制装置、方法及空调器

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5738533B2 (ja) * 2010-02-15 2015-06-24 株式会社東芝 電力管理システム
JP5505040B2 (ja) * 2010-03-31 2014-05-28 ダイキン工業株式会社 空調コントローラ
WO2011145312A1 (ja) * 2010-05-21 2011-11-24 株式会社日立製作所 情報処理システム、サーバ、及び情報処理方法
JP2013088105A (ja) * 2011-10-24 2013-05-13 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd 空調制御システム
JP5755556B2 (ja) * 2011-12-14 2015-07-29 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 空調制御装置、空調制御システム及び空調制御プログラム
KR101372297B1 (ko) 2012-03-26 2014-03-10 연세대학교 산학협력단 쾌면 유도를 위한 맞춤형 건강침실 운영 시스템 및 그 방법
JP6085508B2 (ja) * 2013-03-28 2017-02-22 株式会社富士通アドバンストエンジニアリング 空調設定温度算出装置、空調設定温度算出プログラム、及び空調設定温度算出方法
JP6170756B2 (ja) 2013-06-21 2017-07-26 アズビル株式会社 要望判別装置、空調制御システム、要望判別方法および空調制御方法
JP6308466B2 (ja) * 2014-07-24 2018-04-11 パナソニックIpマネジメント株式会社 環境制御装置、プログラム
JP6544959B2 (ja) * 2015-03-20 2019-07-17 三菱電機株式会社 リモートコントローラおよび空調管理装置
JP6415389B2 (ja) * 2015-06-01 2018-10-31 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 空調管理サーバ、空調管理システム及びプログラム
CN106500264A (zh) * 2016-10-28 2017-03-15 安徽南国机电科技发展有限公司 一种实验室空调节能控制系统
JP2022040924A (ja) * 2020-08-31 2022-03-11 ビッグローブ株式会社 環境制御システム、環境制御装置、環境制御方法及びプログラム
CN116710710A (zh) 2021-02-10 2023-09-05 三菱电机株式会社 空调机、控制方法以及程序

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH049535A (ja) * 1990-04-25 1992-01-14 Mitsubishi Electric Corp 空調ネツトワークシステム
JPH05149601A (ja) * 1991-11-29 1993-06-15 Shimizu Corp フアジイ空調システム
JPH0611170A (ja) * 1992-06-30 1994-01-21 Canon Inc 室内環境制御システム
JPH0763394A (ja) * 1993-08-31 1995-03-07 Toshiba Corp 空気調和機
JPH09196447A (ja) * 1996-01-24 1997-07-31 Sanyo Electric Co Ltd 空気調和機の制御装置
JPH102594A (ja) * 1996-06-17 1998-01-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和装置
JP2000028175A (ja) * 1998-07-09 2000-01-25 Fujitsu Ltd 施設の空調機温度制御装置
JP2001133013A (ja) * 1999-11-05 2001-05-18 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd アメニティ制御システム

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2713532B2 (ja) * 1992-03-27 1998-02-16 松下電器産業株式会社 空気調和機
JP2978374B2 (ja) * 1992-08-21 1999-11-15 松下電器産業株式会社 画像処理装置及び画像処理方法並びに空気調和機の制御装置
JP2816799B2 (ja) * 1993-08-10 1998-10-27 株式会社日立製作所 センシング装置と環境制御機器及び環境制御方法
JPH08193738A (ja) * 1995-01-19 1996-07-30 Sharp Corp 制御装置
JPH08303834A (ja) * 1995-05-11 1996-11-22 Matsushita Seiko Co Ltd 空気調和機の室内温度設定値演算装置
JP3214317B2 (ja) * 1995-10-06 2001-10-02 松下電器産業株式会社 空調装置
JP3314137B2 (ja) * 1996-01-29 2002-08-12 シャープ株式会社 空気調和機の制御装置
JPH09264589A (ja) * 1996-03-27 1997-10-07 Matsushita Seiko Co Ltd アンダーフロア空調システムの室内温度設定装置
JP2000146267A (ja) * 1998-11-05 2000-05-26 Toho Gas Co Ltd 空調制御システム
JP2001041532A (ja) * 1999-07-29 2001-02-16 Fujitsu General Ltd 空気調和機の制御方法
JP2002112360A (ja) * 2000-10-04 2002-04-12 Daikin Ind Ltd 住宅設備機器並びに住宅設備機器の遠隔操作システム
JP4487550B2 (ja) * 2002-12-10 2010-06-23 パナソニック電工株式会社 環境設備制御システム

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH049535A (ja) * 1990-04-25 1992-01-14 Mitsubishi Electric Corp 空調ネツトワークシステム
JPH05149601A (ja) * 1991-11-29 1993-06-15 Shimizu Corp フアジイ空調システム
JPH0611170A (ja) * 1992-06-30 1994-01-21 Canon Inc 室内環境制御システム
JPH0763394A (ja) * 1993-08-31 1995-03-07 Toshiba Corp 空気調和機
JPH09196447A (ja) * 1996-01-24 1997-07-31 Sanyo Electric Co Ltd 空気調和機の制御装置
JPH102594A (ja) * 1996-06-17 1998-01-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 空気調和装置
JP2000028175A (ja) * 1998-07-09 2000-01-25 Fujitsu Ltd 施設の空調機温度制御装置
JP2001133013A (ja) * 1999-11-05 2001-05-18 Mitsubishi Electric Building Techno Service Co Ltd アメニティ制御システム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017198393A (ja) * 2016-04-27 2017-11-02 三菱電機株式会社 制御装置、空調システム、制御方法、及び、プログラム
CN110594976A (zh) * 2019-08-23 2019-12-20 宁波奥克斯电气股份有限公司 一种空调共享租赁的控制装置、方法及空调器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010025548A (ja) 2010-02-04
JP4966364B2 (ja) 2012-07-04
JP4936201B2 (ja) 2012-05-23
JP5123275B2 (ja) 2013-01-23
JP2010025547A (ja) 2010-02-04
JP4966363B2 (ja) 2012-07-04
JP2010025546A (ja) 2010-02-04
JP2010060279A (ja) 2010-03-18
JP5126203B2 (ja) 2013-01-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4487550B2 (ja) 環境設備制御システム
JP4966363B2 (ja) 環境設備制御システム
Li et al. Indoor thermal environment optimal control for thermal comfort and energy saving based on online monitoring of thermal sensation
Gupta et al. BEES: Real-time occupant feedback and environmental learning framework for collaborative thermal management in multi-zone, multi-occupant buildings
Feldmeier et al. Personalized HVAC control system
JP6042068B2 (ja) 要望判別装置、空調制御システム、要望判別方法および空調制御方法
US5762265A (en) Air-conditioning control unit
JP4611920B2 (ja) 空調制御装置
JP6874268B2 (ja) 空調制御装置、空調制御方法、および、プログラム
JP2003042508A (ja) 空調制御方法および空調システム
JP2011187030A (ja) 環境情報提供装置、環境情報提供装置連携システム、環境情報提供方法、および、表示装置
JP2010249454A (ja) 設備運用システム
CN107257945A (zh) 用于控制建筑物内的环境管理系统的方法和设备
JP6021435B2 (ja) 電力制御装置、電力制御方法、電力制御プログラム
US20120239324A1 (en) Building facility operating status evaluating method and device
JP2007323526A (ja) 環境制御システム及び入力装置
JP4569370B2 (ja) 設備制御システム
JP2013088105A (ja) 空調制御システム
CN112503740A (zh) 一种空调控制方法、设备及装置、存储介质和空调
He et al. Meeting thermal needs of occupants in shared space with an adjustable thermostat and local heating in winter: An experimental study
US20230392813A1 (en) Building equipment and environmental control system for a healthcare facility
Willems et al. Discrepancies between predicted and actual indoor environmental (dis) comfort: the role of hospitalized patients’ adaptation strategies
JP5213635B2 (ja) 温熱環境提供装置、方法及びプログラム
JP5038759B2 (ja) 空調制御システム
Karatzoglou et al. A Predictive Comfort-and Energy-aware MPC-driven Approach based on a Dynamic PMV Subjectification towards Personalization in an Indoor Climate Control Scenario.

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100705

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110802

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111003

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20120113

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120306

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121002

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121025

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151102

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees