JP2003042508A - 空調制御方法および空調システム - Google Patents

空調制御方法および空調システム

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JP2003042508A
JP2003042508A JP2001224424A JP2001224424A JP2003042508A JP 2003042508 A JP2003042508 A JP 2003042508A JP 2001224424 A JP2001224424 A JP 2001224424A JP 2001224424 A JP2001224424 A JP 2001224424A JP 2003042508 A JP2003042508 A JP 2003042508A
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air conditioning
air
environment
control
conditioning
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Akinori Hosoi
昭憲 細井
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Fujita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空調環境に応じて変化する生理的状態を判断
基準として、空調制御を行う。 【解決手段】 空調適用する室内空間Aを幾つかの空調
ゾーン11に区分し、各空調ゾーン11で空調を利用す
る空調利用者の皮膚温度、発汗量を、マウス兼用に構成
した生理的状態測定装置により、手元のコンピュータ1
5からビルオートメーションシステムの管理用コンピュ
ータ14内に送る。管理用コンピュータ14に搭載した
ソフトウェアにより、外気温などの気象条件などを参考
にしながら、各空調ゾーン11における最適空調条件を
求め空調装置12を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空調技術に関し、
特に、空調環境に対応する生理的状態を実測し、実測し
た生理的状態に基づき空調制御を行えるようにした技術
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、個人の寒暖における感受性が
異なるため、多人数を対象とする空調環境における最適
温度の設定は難しいと言われていた。そこで、かかる問
題を少しでも解消する目的で、個々の空調利用者のアン
ケートにより空調制御を細かく行おうとする空調制御方
法が考えられた。
【0003】かかる方法は、空調利用者が個人の端末か
ら起動するソフトを用いて、現在、自分が感じている暑
いとか、寒いとかの自分なりの温冷感を申告し、その情
報を基に中央の空調制御装置で室内の設定温度等の制御
を行うものである。
【0004】例えば、空調利用者の現状の温冷感を、
「非常に暑い、暑い、やや暑い、中立、やや寒い、寒
い、非常に寒い」の7段階のいずれかで申告させ、「暑
い」側の申告が多い場合には室内の設定温度を下げ、
「寒い」側の申告が多い場合には設定温度を上げるとい
う制御を行うものである。
【0005】なお、申告が7段階ではなく5段階の場合
や、温冷感に加えて快適感を申告する場合も見られる。
また、室内の温度制御のみならず、湿度や風速、放射な
どを制御する場合もある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のアンケートによ
る空調制御方法は、空調利用者の実際の温冷感を空調制
御に反映できる点では優れているが、次のような問題点
が指摘されている。例えば、全体空調の場合は、個人の
意見が反映されにくい。全体空調の場合、暑いという意
見が寒いという意見より多い場合には、全体としては暑
いと判断されて、室内温度を下げる制御が行われること
となる。このように空調制御は多数決的な設定となるた
め、少数の個人の意見は制御に反映されないこととな
る。
【0007】一般的な空調においては、個人の好みと設
定とが乖離していても、これは空調の限界と半ばあきら
める場合も見られるが、しかし、アンケート制御を行っ
ているにもかかわらず自分の意見が反映されない場合
は、心理的に逆にそれが強い不満となる。かかる状態が
繰り返されると、空調利用者は空調のアンケート制御へ
の不信感を増し、アンケート制御を利用しなくなり、折
角のアンケート制御に基づく空調制御が有効に機能しな
いこととなる。
【0008】かかる心理的な側面からの問題点とは別
に、技術的な面からの問題点も指摘されている。すなわ
ち、かかるアンケート空調制御においては、空調の設定
値が非現実的になる場合がある。例えば、夏期の通勤時
間帯や食後の時間帯は「暑い」側の申告が急激に増加す
る。しかし、設定温度が変更されてから、室内が希望し
た通りの温度になるには相応の時間がかかる。その間に
「暑い」側の申告はさらに増加し、これらの増加した申
告に対応して、設定温度はさらに下がることとなる。
【0009】その結果として、設定温度は過度に室内を
冷やすような非現実的な設定とならざるを得ない。やが
て、室内の温度は過度に低くなり、今度は「寒い」側の
申告が増加する。このような制御状態は、省エネルギー
の観点からも、空調利用者にとっての快適性の観点から
も決して望ましものではない。
【0010】本発明の目的は、空調環境に応じて変化す
る空調利用者の生理的状態を空調制御の判断基準に加え
ることで、適切な空調制御を行うことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の空調制御方法
は、空調利用者の置かれた空調環境に対応する生理的状
態に基づき、前記空調環境の制御を行うことを特徴とす
る。すなわち、かかる生理的状態を空調制御の判断材料
に使用することにより、アンケート制御における自己申
告とは異なり、空調環境の寒暖の状態を心理的側面から
の感じとして捉えるのではなく、客観的に測定できる生
理量として把握することにより、従来にはない的確な制
御を行おうとするものである。
【0012】そのため、例えば、心理的な暑いという感
覚と、生理的には既に十分な温度であるという生理的状
態とが、互いに拮抗した場合でも、生理的状態で空調制
御の判断が行えるため、空調利用者の心理的な温熱感覚
のみを基準として制御する従来構成の空調制御とは異な
り、空調制御を過度に冷えすぎの状態にする心配がな
い。
【0013】なお、本発明でいう空調環境とは、空調利
用者の周囲環境における空調の状態を示すものであり、
暑い、寒いなどの温熱状態、湿っている、乾燥している
などの乾湿状態、風のそよぎが感じられる、感じられな
いなどの通風状態など、空調利用者が周囲環境から感じ
る空調状態である。
【0014】本発明の空調制御方法は、空調利用者の空
調環境に対応する生理的状態を測定し、前記空調環境を
示す物理量を測定し、前記空調利用者の生理的状態と、
前記空調利用者の所望する所望空調環境とから、前記空
調環境を示す物理量を制御して空調制御を行うことを特
徴とする。
【0015】本発明では、上記構成のように、空調利用
者の生理的状態からだけではなく、空調利用者の所望の
空調環境をも加味して、空調制御の判断を行うようにす
ることもできる。生理的状態を空調制御の判断基準の一
つに加えることにより、前記のような生理的にみて過度
の冷えすぎなどの状態を回避することは勿論であるが、
しかし、生理的要求は満足し得ても、心理的不満足感が
残る場合もある。
【0016】すなわち、生理的に好ましい温度状態にな
っている場合であっても、かかる好ましい温度状態にな
っていると心理的に感じるまでにはある程度のタイムラ
グが発生し、かかる場合には、空調利用者は空調制御が
十分に効いていないと感じる。少しの時間を待てば、か
かる生理的要求と、心理的要求とが一致して空調環境に
満足するようになるのであるが、暑い場合には、かかる
時間が待てないものである。
【0017】そこで、本発明は、かかる生理的状態に対
応する生理的要求に基づく空調環境と、心理的要求に基
づく所望の空調環境との双方に考慮して、生理的にも、
心理的にも満足が得られる空調制御を構成した。
【0018】空調制御は、空調環境を示す上記温度、湿
度、通風量などの物理量を制御して行えばよい。本発明
でも、通常の空調制御におけると同様に、物理量として
温度を、あるいは温度、湿度の双方を制御するようにし
てもよい。しかし、空調環境を示す指標として測定可能
な量であれば、本発明に言う物理量として採用しても構
わない。かかる物理量としては、例えば、熱放射量、空
調範囲を通る風の風速、風量、空調範囲に射し込む日射
量などが考えられる。
【0019】本発明は、空調利用者の空調環境に対応す
る生理的状態を測定し、前記空調環境を示す物理量を測
定し、空調環境外の気象状態を観測し、前記生理的状態
と、前記空調環境を示す物理量と、前記空調利用者の所
望空調環境と、前記気象状態とから、前記空調環境への
自然風の通風を行うか否かの判断を行い、前記判断に基
づき前記空調環境に通風を行うか、あるいは、前記通風
を行わない場合には、前記生理的状態と、前記空調環境
を示す物理量と、前記空調利用者の所望空調環境とか
ら、前記空調環境を示す前記物理量を制御して空調制御
を行うことを特徴とする。
【0020】さらに、本発明は、空調制御の判断基準と
して、上記構成に示す如く、空調利用者の生理的状態
と、空調利用者の所望空調環境、空調利用者が現在置か
れている空調環境を示す温度、湿度などの物理量に加え
て、空調環境の外の風力、風速、外気温、外気湿度、日
射量などの気象状態をも加味して判断を行うので、自然
エネルギーを有効に利用して空調を行うこともでき、機
械的空調を行う機械空調と、自然通風とを兼備した所謂
ハイブリッド空調システム( Hybrid Ventilation Syst
em )にも十分に適用することができる。
【0021】前記空調環境を示す前記物理量を制御して
空調制御を行うには、前記生理的状態に対応して、前記
空調環境の制御に必要な前記物理量の生理的制御範囲を
求め、前記所望空調環境に対応して、前記空調環境の制
御に必要な前記物理量の所望制御範囲を求め、前記生理
的制御範囲と前記所望制御範囲との重複範囲に、前記物
理量が入るように制御することを特徴とする。前記生理
的状態とは、皮膚の温度状態、発汗状態の少なくともい
ずれかであることを特徴とする。
【0022】前記説明の空調環境に対応する生理的状態
としては、例えば、空調環境としての暑い、寒いなどに
対応する皮膚の温度状態、あるいは空調環境としての乾
湿度、温度に対応する発汗状態がその代表的なものとし
て考えられる。しかし、温度状態、発汗状態以外でも、
空調環境の温度、乾湿度などに対応する生理的状態があ
れば、その生理的状態を適用して構わないことは言うま
でもない。例えば、筋肉収縮に関係する筋電位などの電
気量、さらには、脳波なども考えられる。
【0023】本発明では、皮膚温度、発汗量の双方を生
理的状態を示す指標として採用したのは、着衣の外に出
ている手などから比較的に簡単に上記諸量が測定し易い
ためであり、また、温熱環境に対して比較的に敏感に対
応する生理量のためである。
【0024】前記空調環境は、空調対象空間が複数の空
調ゾーンに区画された場合の前記空調ゾーンに対応した
空調環境であることを特徴とする。空調利用者が多数い
る場合には、空調の対象となる空間である空調対象域
を、ある程度の人数に絞った複数の空調ゾーンからなる
ように構成しておき、かかる空調ゾーンにそれぞれ対応
した小区画における空調環境を考えることにより、全体
空調とは異なり、空調利用者の個々人に対応したよりき
めの細かい空調制御が行えることとなる。
【0025】以上の構成を有する本発明の空調制御方法
を実際に実現するシステムとしては、次のような構成を
考えればよい。すなわち、本発明の空調システムは、空
調利用者の置かれた空調環境に対応する生理的状態を測
定する生理的状態測定装置と、前記空調環境を示す物理
量を測定する空調環境測定装置と、前記生理的状態と、
前記空調環境を示す物理量と、前記空調利用者の所望す
る所望空調環境とから、前記空調利用者に合わせた前記
空調環境の制御条件を求める演算装置と、前記制御条件
に基づいて制御される空調装置とを有することを特徴と
する。
【0026】別の構成の本発明の空調システムは、空調
利用者の空調環境に対応する生理的状態を測定する生理
的状態測定装置と、前記空調環境を示す物理量を測定す
る空調環境測定装置と、空調環境外の気象状態を観測す
る気象観測装置と、前記生理的状態と、前記空調環境を
示す物理量と、前記空調利用者の所望空調環境と、前記
気象状態とから、前記空調環境への自然風の通風を行う
か否かの判断を行う演算装置と、前記判断に基づき制御
され、前記空調環境に通風を行う通風装置と、前記通風
を行わない場合には、前記生理的状態と、前記空調環境
を示す物理量と、前記空調利用者の所望空調環境とか
ら、前記空調環境の制御条件を求める演算装置と、前記
制御条件に基づいて制御される空調装置とを有すること
を特徴とする。
【0027】なお、上記構成では、自然風の通風を行う
か否かの判断を行う演算装置と、空調環境の制御条件を
求める演算装置とが、同一の演算装置であっても、ある
いは別個の演算装置であっても、いずれでも構わない。
【0028】前記空調環境への自然風の通風を行うか否
かの判断は、それ迄に蓄積された過去の判断経緯を学習
するコンピュータの学習機能に基づく判断で行われるこ
とを特徴とする。前記空調環境に対応する生理的状態を
測定する生理的状態測定装置と、前記空調環境を示す物
理量を測定する空調環境測定装置とは、前記生理的状態
を検知するセンサと、前記空調環境を示す物理量を検知
するセンサとが設けられ、コンピュータに接続される位
置入力装置として構成されていることを特徴とする。
【0029】上記構成でいう位置入力装置としては、通
称マウスと呼ばれているものを使用すればよい。勿論、
生理的状態測定装置として兼用可能であれば、マウス以
外のその他の構成の位置入力装置を使用しても構わな
い。
【0030】前記いずれかの構成の空調システムにおい
て、前記生理的状態とは、皮膚の温度状態、発汗状態の
少なくともいずれかであることを特徴とする。前記空調
環境は、空調対象空間が複数の空調ゾーンに区画された
場合の前記空調ゾーンに対応した空調環境であることを
特徴とする。
【0031】上記本発明の構成を通して、一貫している
その大きな特徴の一つは、空調利用者が置かれた周囲の
空調環境に対応する生理的状態の実測値に基づき、空調
制御を行うことであり、かかる生理的状態を空調制御の
判断材料に使用して、アンケート制御における自己申告
とは異なり、寒暖の状態を感覚として捉えるものではな
く、客観的な生理量として把握することにより、従来に
はない的確な制御を行うことができることである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の空調制御
方法を使用する空調システムの設置状況の一例を模式的
に示した平面図である。
【0033】本発明を適用する空調対象空間は、例え
ば、図1に示すように、室内空間Aを複数の空調ゾーン
11a(11)、11b(11)、11c(11)の小
空間に区画して構成されている。各空調ゾーン11a、
11b、11cには、それぞれに空調装置12a(1
2)、12b(12)、12c(12)が設けられてい
る。
【0034】また、個々の空調ゾーン11には、空調ゾ
ーン11の空間容積と、空調装置12の空調性能などか
ら判断された空調ゾーン11内に見合った人数の居住者
が割り振られている。かかる空調ゾーン11に割り振ら
れた人数が、空調利用者の数に相当する。割り振り人数
が少ない方が、よりパーソナル空調に近づくため望まし
いが、現実的には、空調コスト、省エネルギーとの兼ね
合いで、空調ゾーンごとの空調利用者数を設定すればよ
い。
【0035】例えば、ゾーニングを大きくして、適正人
数より割り振り人数が多くなる場合には、空調装置12
の吹出し口に、VAVユニット( Valuable Air Volume
)と呼ばれる風量調節機能を設けて対応すればよい。
VAVユニットを設けることにより、空調装置の吹出し
口を独立に風量制御可能な複数の口に区画し、各々の吹
出し口が受け持つエリア(通常は、3〜5m四方)の空
調環境をそれぞれ独立に制御して、本発明の空調制御方
法を適切に適用することができる。
【0036】勿論、本発明の空調制御方法は、空調利用
者一人一人に空調装置12をあてがう所謂パーソナル空
調としての空調ゾーン11の設定に対しても有効に適用
できることは言うまでもない。
【0037】少人数の空調利用者が属する複数の空調ゾ
ーン11を、個々の空調ゾーン11a、11b、11c
毎に空調制御することにより、従来とは異なり、より個
人の意見が反映され易い空調制御とすることができる。
例えば、図1では、空調ゾーン11aでは2名の者が、
空調ゾーン11bでは3名の者が、空調ゾーン11cで
は5名の者が空調利用者として想定され、一つの空調対
象空間に多人数の空調利用者を想定する全体空調とは異
なる構成となっている。
【0038】また、各空調ゾーン11は、図1に示すよ
うに、隣接する空調ゾーンからの空調環境の影響を受け
ないように、隔壁Wにより仕切られている。しかし、隣
接空調の影響が問題とならない場合には、かかる隔壁W
を設けない構成であっても構わない。
【0039】このようにして各空調ゾーン11a、11
b、11cに設けられた各空調装置12a、12b、1
2cは、それぞれ、空調制御装置13に接続され、空調
制御装置13から出された指示に従い、それぞれの空調
ゾーン11a、11b、11cに合わせた空調制御が、
それぞれ独立に行われるようになっている。図1中、か
かる空調制御装置13と、各空調装置12a、12b、
12cとの繋がりを、一点鎖線表示で示した。
【0040】かかる空調制御装置13は、図1に示すよ
うに、例えば、近年事務所ビルなどのインテリジェント
ビルの綜合管理システムとして注目を集めているビルオ
ートメーションシステム(Building Automation Syste
m:略称BAS、日本語でバスと言う場合もある)の中
に組み込むようにしておけばよい。勿論、かかる空調制
御装置13を室内空間A側に設けるなど、BAS部Bか
ら離して単独に設けても構わない。なお、図中、破線で
囲んだ領域をBASシステムのBAS部Bとして示して
ある。
【0041】かかるビルオートメーションシステムと
は、ビルの防災システム、セキュリティシステム、照明
システムなどの管理を一括して、ビル内などに設けたセ
ンタの管理用コンピュータ14を利用して行うシステム
である。
【0042】かかるビルオートメーションシステム内に
設置された空調制御装置13は、上記管理用コンピュー
タ14を介して、各空調ゾーン11内の空調利用者のコ
ンピュータ15などの端末に接続されている。各空調利
用者のコンピュータ15には、キーボード、音声入力手
段などの入力装置、ディスプレイなどの表示装置が接続
されている。
【0043】各空調利用者のコンピュータ15には、位
置入力手段として、マウス16が接続されている。本実
施の形態では、かかるマウス16が、図2に示すよう
に、空調環境に対応した生理的状態を測定する生理的状
態測定装置と、空調対象域である空調ゾーン11の空調
環境を示す物理量である温度、および湿度を測定する空
調環境測定装置との双方を兼ねるようにセンサマウスに
構成されている。
【0044】すなわち、上記マウス16は、通常の位置
入力手段としてのマウス機能を有しており、さらに、図
2に示すように、マウスポインタの左クリック部17
に、皮膚温度測定装置18が、左クリック部17の下部
に温湿度測定装置19が、クリック部後部21に皮膚表
面の発汗量を検出する測定装置22がそれぞれ設けられ
て構成されている。
【0045】かかる皮膚温度測定装置18、皮膚表面の
発汗量を検出する発汗量測定装置22は、各空調ゾーン
11毎の空調環境に対応する空調利用者の生理的状態を
測定するために、左クリック部17、クリック部後部2
1に、それぞれ皮膚温度を検知するセンサ18a、皮膚
表面の水分を検知するモイスチャーセンサ22aを設け
て構成されている。
【0046】そこで、例えば、このようにして構成され
たマウス16を右手で操作するに際して、右の人指し指
の腹をセンサ18aに接触するように置いて左クリック
すれば、センサ18aで自動的に指の皮膚温度が測定さ
れることとなる。
【0047】また、クリック部後部21は、通常のマウ
ス16の使用に際しては、右手の掌で軽く抱えられるよ
うになるため、掌がモイスチャーセンサ22a表面に接
触して、掌の水分量、すなわち発汗量が測定されること
となる。
【0048】すなわち、コンピュータ15の使用に際し
て、かかる構成のマウス16を操作すると、操作の都
度、殆ど意識することなく左クリック操作に際して指の
皮膚温度が測定され、併せて掌の発汗量が実測されるこ
ととなる。
【0049】また、温湿度測定装置19は、各空調ゾー
ン11毎の空調環境を示す物理量を測定するために、温
度検知センサ、湿度検知センサを設けて構成されてい
る。かかる温湿度測定装置19により、各空調ゾーン1
1毎の空調環境を示す室内温度、室内湿度が測定される
こととなる。
【0050】従来の室内の温度、湿度のモニタ観測は、
空調空間の温度、湿度の平均的な値を示すと想定される
箇所に設置されていたが、本発明のように、例えば、各
空調利用者が普段に使用するマウス16に設けておくこ
とにより、従来とは異なり、極めて各空調利用者に身近
な位置での室内温度、室内湿度のモニタリングが行え
る。
【0051】すなわち、本発明では、モニタリングが、
各空調利用者の身近で行われるため、かかるモニタリン
グデータを使用した本発明の空調技術は、従来の空調制
御に比べて、より空調利用者に適った制御が行えると言
える。
【0052】本発明では、前記説明の如く、各空調ゾー
ン11毎に対応した空調環境に応じて変化する生理的状
態として、人体の温熱量である皮膚温度、発汗量に着目
してその測定を行ったが、従来これらの温熱量を空調用
制御データとしてリアルタイムに利用する発想はなく、
且つそれに使用する生理量の収集方法もなかった。
【0053】本発明は、マウスなどを利用してかかる生
理量のデータ収集を行い、このデータに基づき各空調利
用者に合わせた空調制御を行う新規な構成を有してお
り、本発明の空調制御の分野における意義は極めて大き
い。
【0054】人体が寒い環境に暴露され、人体から周囲
環境への熱の移動が平衡状態よりも増大すると、人体中
心部の温度は殆ど変化しないものの、指先のような人体
末端部の皮膚温度は低下する。そのため、末端皮膚温度
は、生理的に寒い状態を判断する指標として有効に使え
る生理量と言える。
【0055】また、逆に、人体が暑い環境に暴露される
と、末端部の皮膚温度には余り変化が見られないが、発
汗が増進して体内温度を下げようとする。従って、発汗
の程度は、暑い場合の生理的指標として有効な指標と考
えられる。かかる理由により、本発明では、皮膚温度
と、発汗量との双方を空調利用者の生理的状態を推察す
る指標として採用したものである。
【0056】このようにして、マウス16により測定さ
れた皮膚温度、発汗量、室内温湿度のデータは、各空調
利用者個人に対応した個人用のコンピュータ15に送ら
れ、コンピュータ15からの指示により起動された管理
用コンピュータ14内の環境監視フトウェアの機能によ
り管理用コンピュータ14内に自動収集される。
【0057】すなわち、マウス16により測定されたデ
ータは、専用のケーブル16aを介して、端末の外部入
力端子へ接続され、上記ソフトウェアに取り込まれるこ
ととなる。専用ケーブル16aは、マウス16本来の位
置入力を行う信号ケーブル16bと共巻状態にされ、マ
ウス16から伸びるケーブルは通常のマウスと同様に1
本に構成されている。共巻のケーブル途中に分岐が設け
られ、マウスの信号ケーブル16bと、測定値送信用の
外部入力端子用の専用ケーブル16aとに分かれてい
る。
【0058】なお、センサ18aに指が重ならない状態
で、皮膚温度が測定されるのを防止するため、左クリッ
ク動作と同時にセンサスイッチがONになるように構成
しておけばよい。すなわち、左クリック部17がクリッ
クされ、下部に押し込まれたときに、表面の皮膚温度測
定用のセンサ18aと検知した温度信号を送る専用ケー
ブル16aが接触するような機構に構成しておけばけよ
い。
【0059】データの収集に際しては、マウス16の使
用中、連続的にコンピュータ15からの収集を続けても
構わないが、より効率的には、間欠的に、例えば定期的
にデータ収集を行うようにすればよい。また、各空調利
用者の近傍で測定された室内の温度、湿度は、コンピュ
ータ15に接続された表示装置の画面に表示されるよう
になっている。
【0060】また、コンピュータ15に接続されたキー
ボードなどの入力装置を使用して、各空調利用者は、所
望の空調設定温度などを入力することにより、希望する
所望空調環境を申告する。例えば、申告された設定所望
の申告温度は、コンピュータ15から管理用コンピュー
タ14に送られる。管理用コンピュータ14に搭載した
前記環境監視ソフトウェアは、送られてきた各空調利用
者からの設定所望の申告温度を基に、各空調ゾーン11
毎に平均値を演算し、各空調利用者の手元のコンピュー
タ15に送る。かかる申告温度の平均値は、それぞれの
コンピュータ15に接続した表示装置の画面に表示され
る。
【0061】かかる表示により、自分の属する空調ゾー
ン11における平均的な所望の空調設定温度を知ること
ができ、併せて、自分の申告温度との差異も確認するこ
とができる。なお、かかる空調ゾーン11における平均
的な空調設定温度は、各空調利用者のコンピュータ15
の表示装置を使用することなく、監視環境ソフトウェア
から送られた表示信号により各空調ゾーン11毎に設け
た小型の専用表示装置で表示させるようにしてもよい。
【0062】本発明では、上記の如く、各空調利用者に
所望空調環境として所望設定温度を入力させるようにし
ているが、空調利用者が、自分に適した空調環境を示唆
できる表現で入力させるようにしても構わない。環境監
視ソフトウェアを用いて収集される空調利用者の設定所
望温度は人体の温熱心理量であるが、かかる温熱心理量
として温度を入力させることの利点は次のようなもので
ある。
【0063】温熱心理量の申告に、従来のアンケート制
御のような申告を用いず、上記の如く設定希望温度を申
告するように構成している理由は、第1に、温冷感を例
えば7段階で申告する場合、「申告の有効期限」を設け
る必要が発生するが、温度申告制にすればかかる有効期
限の設定が不要となる。
【0064】例えば、ある居住者が「暑い」と申告し、
一定時間後に室内が快適な状態になった場合、居住者は
その時点で「中立」の申告をするとは限らない。そのた
め、依然として、最初の「暑い」との申告が有効であり
続けると、室内温度はどんどん下がってしまうので、温
冷感申告制には「有効期限」が必要となる。
【0065】しかし、有効期限のある場合、有効期限以
前の申告は無視されるので、空調利用者は有効期限毎に
申告を行う必要がある。有効期限を長く設定すれば、空
調利用者は、申告回数が減ることとなりその負担は減る
が、空調利用者の時々の温冷感に細かく対応した空調制
御は難しくなる。
【0066】そこで、本発明のように設定希望温度を申
告する構成を採用すれば、申告の有効期限を設ける必要
はなく、空調利用者は、室内の温度設定を上げたい、下
げたいと感じたときにのみ申告を行えばよく、空調制御
を行い易くなるのである。
【0067】また、前記の如く、各空調ゾーン11にお
ける室内の平均温湿度を表示することは、すなわち、所
望設定温度の申告と同時に、空調利用者の所望設定温度
の平均値や、室内の設定温度を表示することにより、普
段あまり意識することのない自分の快適な室内設定温度
を具体的に認識でき、さらに、他者との温熱感覚の相違
をも把握でき、現状の室内温熱環境が同一空調ゾーン1
1に居る空調利用者の合意の下に形成されているという
意識が生じる。
【0068】結果として、自らが希望する設定温度と現
状の室内設定温度が多少ずれていても、お互いに我慢も
必要と考えられるようになり、空調制御に対して強い不
満を持ち難いという心理的効果が得られる。例えば、空
調利用者が所望設定温度に対し、±1.0℃の「心理的
な」許容域を持つ(例えば、所望設定温度26℃に対
し、25℃〜27℃を心理的に許容する)ならば、その
範囲内で室内設定温度を制御することができるのであ
る。
【0069】上記環境監視ソフトウェアの機能により収
集された各空調利用者の皮膚温度、発汗量、室温、室内
湿度の各データは、前記管理用コンピュータ14に搭載
した室内温熱環境制御ソフトウェアに送られる。室内温
熱環境制御ソフトウェアにより、環境監視ソフトウェア
からの上記皮膚温度、発汗量、室温、室内湿度の各デー
タが、定期的に収集される。
【0070】このようにして収集された各空調利用者の
皮膚温度、発汗量、室温、室内湿度、申告した所望設定
温度の平均値のデータは、室内温熱環境制御ソフトウェ
アにより管理用コンピュータ14に搭載された演算装置
23により演算されて、各空調利用者の属する空調ゾー
ン11の制御条件を設定する。かかる制御条件は、空調
制御装置13を経由して、該当する各空調ゾーン11の
空調装置12に送られ、送られた制御条件に併せて各空
調装置12の制御が独立して行われることとなる。
【0071】各空調利用者の皮膚温度、発汗量、室温、
室内湿度、申告した所望設定温度の平均値のデータか
ら、各空調ゾーン11毎に空調制御条件を後記するよう
に決める。
【0072】このように、BAS部Bでは、端末のコン
ピュータ15で得られた人体の温熱生理量、心理量、室
内温熱環境のデータを基に、室内温度を決定し、空調装
置12を制御する。かかる温熱生理量と心理量の双方を
制御データに利用することにより、心理量として要求さ
れる設定を、生理量の観点から再評価して、従来のアン
ケート制御において見られた過度な室内設定を防ぐこと
ができる。
【0073】すなわち、例えば、夏期の熱負荷がピーク
に達する時間帯に、空調利用者の所望設定温度を生理量
から再評価し、生理的に許容できる範囲で室内温度を高
くし、熱負荷を軽減するなどして、過剰冷房の防止が図
れる。
【0074】また、生理量よりも心理量を優先させるこ
とにより、室内の快適性と、省エネルギーの両立を図る
ことも可能となる。すなわち、例えば、冬期に、自然光
により室内が極めて明るい時間帯や、食後の時間帯、思
考作業中等には低めの設定温度が好まれるので、通常よ
りも室内設定を低めに設定することで、省エネルギーと
快適性を実現することができる。
【0075】因みに、食後の時間帯は低温が好まれるこ
とに関しては、褐色細胞の活性化などにより、代謝量が
増加し、温熱生理的に低温環境が好まれる考えられてい
る。しかし、現在の温熱環境評価技術において上記効果
を定量的に考慮することは不可能なので、本発明では、
便宜的に心理的効果としての扱いにしている。
【0076】上記のような空調制御は、室内温熱環境制
御ソフトウェアにより、例えば、生理的状態の測定デー
タから、生理的にはどの程度まで現在の室内温度を上げ
下げすればよいか生理的制御範囲を求め、空調利用者か
らの所望設定温度から温熱心理量としては空調利用者は
現在の室内温度をどの程度上げ下げすればよいか所望制
御範囲を求め、双方の重複範囲内に物理量である温度が
少なくとも入るように空調制御すれば行うことができ
る。かかる重複範囲内のどの辺りに温度制御を行うか
は、生理量優先制御、心理量優先制御のいずれの制御を
選択するかで決めればよい。
【0077】また、本発明では、原則、各空調利用者か
らの所望設定温度の申告を受けることで心理量を考慮し
ているが、空調利用者が何らかの理由で所望設定温度の
申告をしない場合、つまり心理量の申告が得られない場
合でも、マウス16を使用する限りは、生理量のデータ
は定期的に得られることとなり、空調利用者に合わせた
空調制御は行われることとなる。
【0078】この点に関しては、従来のアンケート制御
による方法は、空調利用者の申告を前提に成り立つのに
対して、かかる空調利用者からの申告がない場合でも、
本発明の構成では、少なくとも生理量データは得られる
ので、システムを常時有効に稼働させておくことができ
る。
【0079】また、管理用コンピュータ14には、図1
に示すように、建物の外部に設けた気象観測装置24が
接続されている。かかる気象観測装置24は、例えば、
風向・風速測定装置24a、外気温湿度測定装置24
b、日射量測定装置24cから構成され、それぞれの装
置で観測されたデータが、室内温熱環境制御ソフトウェ
アの機能により定期的に収集される。
【0080】管理用コンピュータ14には、演算装置2
5が設けられ、このようにして収集された外部気象条件
に関する風向、風速、外気温湿度、日射量などの外部気
象条件データと、前記説明の如く収集された各空調利用
者の皮膚温度、発汗量などの生理量データと、各空調ゾ
ーン11毎の室内温室度、平均室内温湿度などの室内温
熱データとから、気象条件、時間帯に合わせた各空調ゾ
ーン11毎に最適な設定温度を求め、かかる設定温度を
実現するためには、自然通風を行った方が良いか否かの
判断を行う。
【0081】かかる演算装置25により、自然通風を行
わないと判断された場合には、前記演算装置23により
空調装置12による最適空調制御条件を求めることとな
る。
【0082】一方、演算装置25により自然通風を行う
と判断された場合には、自然通風制御装置26を介し
て、例えば、各空調ゾーン11a、11b、11c毎に
独立制御可能に設けた通風装置としての自動開閉窓27
a(27)、27b(27)、27c(27)の開口制
御により、各空調ゾーン11a、11b、11c内に自
然通風を行う。
【0083】因みに、自然通風を行う条件としては、例
えば、外気温が17℃以上26℃以下、平均外部風速が
5m/s以下、瞬間外部風速が10m/s以下、降雨量
が1mm以下、室温が30℃以下などが一般的に採用さ
れている条件であり、かかる条件を踏襲しても構わな
い。
【0084】また、自然通風を行うと、室内温湿度がほ
ぼ外気の状態に等しくなるので、室内の通過風速のみを
制御対照とすればよい。そのため、自然通風の自動開閉
窓27の開度を外部風速に従って変化させるようにすれ
ばよい。
【0085】また、管理用コンピュータ14に搭載した
室内温熱環境制御ソフトウェアでは、各空調利用者の端
末部のコンピュータ15から得られたデータおよび気象
データ、およびそのデータに基づいた判断結果を蓄積
し、かかる過去の判断経緯を学習して、その都度新たに
判断用の演算をすることなく、季節や空調時間帯に応じ
た最適な室内空調制御の設定をする。
【0086】かかる最適な設定を学習させて記憶させて
おくことにより、同様な条件が揃った場合には、直ちに
かかる最適設定条件で空調制御を行うことができ、空調
利用者が室内の温熱環境に対して不満を持つ機会を減少
させることができる。すなわち、所望設定温度の申告回
数を減らし、空調利用者の同様の申告を何度も行わない
でも済むように負担を軽減させることができる。
【0087】人体の温熱環境評価に関連する要素として
は、例えば、室内の物理的環境(温度、湿度、気流速
度、放射量の4要素)と、人体側の要素(着衣量、活動
量の2要素)が考えられる。この内、着衣量と活動量
は、季節(外部気象条件)や時間帯(居住者の活動状態
に関連)により変動することが、日常の体験から容易に
推察される。
【0088】上記学習としては、空調利用者からの所望
設定温度を、ある外部気象条件、時間帯における理想的
な室内の空調環境の設定とみなし、両者の関係を学習す
ることとなる。より具体的には、例えば、学習方法とし
て、ニューラルネットワークを用いる場合、外部温度、
日射量、空調時間の3つの物理量を0〜1の10段階の
レンジに変換し、入力層データとする。一方、対応する
居住者の設定希望の平均値を18℃〜28℃までの10
段階の出力層とし、(3、6、10)のネットワークに
より学習させるなどすればよい。
【0089】また、入力層データとしては、上記以外に
も、例えば、外気温度、外気湿度、日射量の3者を使用
することもできる。一方、幾つかの空調設定範囲を複数
のパターンに構成しておき、3者の物理量の種々の入力
層データに応じて、用意したパターンのいずれかに対応
させることができるように学習させて判断させればよ
い。
【0090】例えば、図3に示すように、入力層として
外気温、外気湿度、日射量を使用する。かかる外気温、
外気湿度、日射量を、例えば、0〜1までの範囲を10
段階に分けて、例えば、0、あるいは0.2、あるいは
1などと入力するようにする。
【0091】図3では、入力層の外気温、外気湿度、日
射量をそれぞれ、0、0、1とした場合、1、0、0と
した場合を、それぞれ(0、0、1)、(1、0、0)
と表示する。すなわち、外気温、外気湿度、日射量を一
組として示すと、それぞれの値に基づき、シグモイド関
数から計算される中間層を経て、出力層としてそれぞれ
の入力層に対応した値を、例えば、(0、1)、(1、
0)のように出力させるようにする。
【0092】出力層の各々の値は、例えば、出力層が
(1,0)の場合には設定温度26℃、出力層が(0、
1)の場合には24℃に対応させるなど、空調の設定温
度などに対応させておけばよい。
【0093】このようにして、各空調利用者ごとの過去
の入力層、中間層、出力層の関係を蓄積させ、かかる蓄
積データを学習させて、新たに入力された入力層に対応
する出力層を(1,0)、(0、1)のいずれかで表示
できるようにする。
【0094】新しい入力層に対して、出力層を表示させ
るに際しては、デルタルールにより出力層の理想値から
のズレを最小にするように入力層と中間層、中間層と出
力層との結合荷重値(入力層、中間層、出力層を各々結
ぶ直線上に示す数値)を、バックプロパーゲーションに
基づき出力層の側から幾つか変更して変化させるように
して学習させる。
【0095】図3には、入力層を3個、中間層を2個、
出力層を2個とした(3、2、2)のニューラルネット
ワークの場合を示し、各入力層−中間層、中間層−出力
層間の結合荷重をそれぞれ示した。なお、それぞれの結
合荷重は、あくまで、説明のための一例にすぎず、かか
る結合荷重に限定されるものではない。また、入力層、
中間層、出力層の数も図3に示す数に限定されるもので
はなく、必要に応じた数に設定すればよい。
【0096】なお、学習に際しては、上記ニューラルネ
ットワーク以外にも、統計手法(数量化II類や、判別分
析)を用いることもできる。統計手法としては、過去の
外気温、外気湿度を説明変数として、それに対応する目
的変数を設定温度とした場合における過去のデータ群か
ら、個々の目的変数群の領域を求めて学習させておき、
新たな入力層の外気温度、外気湿度の値から、これらの
新たな説明変数による目的変数がどの領域に属するのか
を、新たな説明変数から求めたマハラノビスの凡距離が
最も小さことを条件として判別させるようにすればよ
い。
【0097】かかる学習機能を利用することにより、本
発明では、一般的な機械空調の他にも、自然通風と機械
空調を併用する空調方式(HVS)の制御に適用するこ
とができる。すなわち、外部気象条件と、設定希望温
度、室内の温熱環境に関する学習結果を用いて、ある外
部気象条件において自然通風を行い、室内が設定希望温
度より大幅に異なると予想される場合に自然通風を停止
し、それ以外の条件では自然通風を開始すればよい。
【0098】なお、自然通風時は非定常温熱環境であ
り、従来の定常温熱環境に対する評価方法を制御に適用
することはできない。
【0099】このようにして室内温熱環境制御ソフトウ
ェアの機能により予測された所望空調環境の指標となる
例えば所望設定温度などに基づき、自然通風を行うと判
断された場合には、機械空調である前記空調装置と併用
して使用できるように設置された自然通風システムを稼
働させることとなる。かかる自然通風システムは、次の
ように構成されており、上記室内温熱環境制御ソフトウ
ェアにより演算された自然通風システムの制御条件に従
い、稼働されることとなる。
【0100】すなわち、各空調ゾーン11毎に、各空調
利用者の希望空調条件に合わせた条件で、空調装置12
の冷温水の流量、送風量、各空調ゾーン11に通じる自
動開閉窓27の開閉等を総合的に制御されることとな
る。
【0101】ここで、図4に、空調ゾーン11側、BA
S部B側、空調制御装置13、空調装置12などの空調
機器側におけるそれぞれの機能をまとめた。端末部側で
は、マウス16で温湿度測定、末端皮膚温度測定、発汗
率測定を行い、その測定データを、各空調利用者の手元
のコンピュータ15により起動させた環境監視ソフトウ
ェアにより収集し、上記各空調ゾーン11の温湿度をモ
ニターする環境監視と、各空調利用者からの所望空調環
境の設定希望、および皮膚温度などの生理的状態に関す
る人体情報との収集を行う。
【0102】BAS部B側では、管理用コンピュータ1
4に搭載された室内温熱環境制御ソフトウェアにより、
環境監視ソフトウェアで収集された収集情報の分析、そ
れに基づく各空調装置への制御指令、および過去の蓄積
したデータと判断経緯からの最適制御の学習を行う。各
空調ゾーン11では、それぞれに設置された空調装置1
2を、空調制御装置13からの制御により空調利用者の
希望に沿った空調環境が得られるように空調制御を行
う。
【0103】図5には、環境監視ソフトウェア、室内温
熱環境制御ソフトウェアに基づく制御の流れを、各空調
ゾーン11の各空調利用者のコンピュータ15などの端
末部側、BAS部側、空調装置12、空調制御装置13
などの空調機器側から示した。管理用コンピュータ14
に搭載された環境監視ソフトウェアは、各空調ゾーン1
1における室内初期設定の状態の空調環境における室内
温度、室内湿度の測定データを収集する。
【0104】併せて、マウス16を介して測定された各
空調利用者の皮膚温度、発汗量のデータをも収集する。
さらに、各空調利用者からの所望空調環境として設定希
望温度の申告を受ける。また、かかる収集データに基づ
き、各空調利用者の手元にあるコンピュータの表示装置
などに、平均設定希望温度、室内温度、室内湿度を表示
する。
【0105】図6には、マウス16を介して生理量を測
定する環境監視ソフトウェアのマウス部の制御フローを
示してある。環境監視ソフトウェアが空調利用者側から
起動されてスタートすると、マウス16からの生理量の
データ測定状態となる。この状態で、空調利用者による
マウス16がクリックされているか否かを判断する(ス
テップS1)。マウス16がクリックされている場合に
は、クリックに際してマウス16に設けたセンサ18
a、モイスチャーセンサ22aで皮膚温度、発汗量が測
定される(ステップS2)。
【0106】測定された皮膚温度をX℃、発汗量をYm
g/cm2・minとすれば、これらの生理量にそれぞ
れタグSkt、Sksを付けて、データを格納する(ス
テップS3)。かかるデータの格納に際しては、直前の
データは、最新のデータに置き換えられて更新される。
【0107】データ格納後は、空調終了時刻か判断する
(ステップS4)。空調終了時刻でない場合には、マウ
ス16による生理量の測定が行えるように、マウス16
からの生理量のデータ測定状態に戻り、最新の測定デー
タで直前の測定データが更新できるようになっている。
一方、空調終了時刻を過ぎている場合には、終了とな
る。
【0108】図7には、環境監視ソフトウェアによる空
調利用者からの所望環境の受付機能(申告部)における
制御フローを示している。環境監視ソフトウェアの起動
により、空調利用者側のコンピュータの表示装置上に画
面が表示され、画面上の所望環境申告ボタンが押されて
申告がされているか否かを判断する(ステップS1
0)。所望環境申告ボタンが押されて申告がされている
場合には、所望環境の入力受付状態にされて、例えば、
入力された所望温度の申告を受け付けて、すなわち所望
温度の取得を行う(ステップS11)。
【0109】その後、環境監視ソフトウェアの起動によ
りマウス16で測定された空調利用者側の空調環境にお
ける室内温度、室内湿度を受け付ける(ステップS1
2)。取得された所望温度、室内温度、室内湿度をそれ
ぞれTi℃、Ta℃、h%とすれば、それぞれにタグH
t、Rt、Rhを付けて、データの格納を行う(ステッ
プS13)。
【0110】データ格納後は、空調終了時刻か判断する
(ステップS14)。空調終了時刻でない場合には、所
望空調環境の入力受付状態にされる。直前に取得された
所望空調環境は、新たに入力される所望環境により置き
換えられて更新される。一方、空調終了時刻を過ぎてい
る場合には、終了となる。
【0111】図8では、データ収集、表示の機能に関す
る制御フローを示している。図8に示すように、ステッ
プS3、S13で格納された皮膚温度、発汗量、所望温
度、室内温度、室内湿度の諸データは、環境監視ソフト
ウェアの起動により、空調制御周期毎の読み込み可能状
態にされる。空調制御周期か否か判断される(ステップ
S21)。空調制御周期の場合には、ステップS3、S
13で格納された皮膚温度、発汗量、所望温度、室内温
度、室内湿度の諸データが読み込まれ収集される(ステ
ップS22)。
【0112】ステップS22で収集されたデータは、B
AS部側の管理用コンピュータ14側に送信される(ス
テップS23)。BAS部への送信データに基づき演算
された演算データをBAS部から受信する(ステップS
24)。空調利用者側のコンピュータに接続された表示
装置の画面上に、演算データを表示する(ステップS2
5)。
【0113】データ表示後は、空調終了時刻か判断する
(ステップS26)。空調終了時刻でない場合には、空
調制御周期毎のデータ収集可能状態にされる。一方、空
調終了時刻を過ぎている場合には、終了となる。
【0114】上記のように環境ソフトウェアにより測
定、格納され、その後BAS部の管理用コンピュータ1
4に送信されたデータは、室内温熱環境制御ソフトウェ
アで空調制御の演算に使用されることとなる。図9に、
かかる室内温熱環境ソフトウェアによる制御部の空調制
御フローについて示した。
【0115】図9に示すように、室内温熱環境制御ソフ
トウェアの起動により、図10に示す室内温熱環境制御
ソフトウェアの学習フローに基づく学習データの空調制
御周期毎のデータ取得可能な状態にされる。空調制御周
期か否か判断される(ステップS31)。図10の学習
部の学習フローに示す室内温熱環境制御ソフトウェアで
学習された空調利用者の快適域を示すデータが受信され
る(ステップS32)。
【0116】受信された上記快適域のデータに基づき、
空調制御装置13に制御信号を送信する。空調制御装置
13を介して、空調装置12の制御を、例えば、機器設
定温度、設定湿度などを制御して行う(ステップS3
3)。ステップS32、S33は、空調制御周期毎に行
えばよく、連続的に行う必要はない。
【0117】環境監視ソフトウェアから図8に示すステ
ップS23により送信された収集データを受信する(ス
テップS34)。受信された収集データに基づき、総合
温熱環境指標と呼ばれる標準有効温度(SET*:Stand
ard Effective Temperature)、予測平均温冷感申告
(PMV:Predicted Mean Vote )などの温熱環境指標
を演算する(ステップS35)。ステップS35では、
併せて、複数の空調利用者から申告された所望設定温度
などの所望空調環境の空調ゾーン毎の平均を演算する。
【0118】なお、ステップS35で演算させる温熱環
境指標としては、SET*、PMV以外にも、例えば、
新有効温度(ET*)、作用温度(OT)、不快指数
(DI)などがある。全ての温熱指標の演算を行わなく
ても構わないが、少なくとも、SET*、PMVの演算
は行った方がよい。
【0119】希望温度がステップS33で空調制御装置
13側に送信した設定温度と等しいかいなか判断する
(ステップS37)。等しい場合には、空調終了時刻か
否か判断する(ステップS38)。空調終了時刻でない
場合には、空調制御周期毎のデータ収集可能状態にされ
る。一方、空調終了時刻を過ぎている場合には、終了と
なる。
【0120】ステップS37で、希望温度と設定温度と
が等しくない場合には、希望温度に設定温度を合わせる
ように、空調制御装置13、室内温熱環境制御ソフトウ
ェアの学習機能部へ修正信号を送信する(ステップS3
9)。
【0121】図10には、室内温熱環境ソフトウェアに
基づく学習機能の手順についてフローを示す。かかる学
習機能は、室内温熱環境ソフトウェアの起動によりスタ
ートし、空調環境外に設けた各種気象観測装置からの気
象データを受信する(ステップS41)。図9に示すス
テップS39からの修正データを受信する(ステップS
42)。両ステップS41、S42でそれぞれ受信した
データを蓄積する(ステップS43)。
【0122】ステップS43で蓄積した受信データに基
づき、快適域を演算する(ステップS44)。快適域の
演算結果を制御部へ送信する(ステップS45)。その
後終了する。
【0123】本発明者は、空調環境の標準的な快適性の
指標としてステップS35で演算するSET*、PMV
を快適性を示す指標とした。
【0124】かかるPMVは、従来より既知のファンガ
ーの式(PMV=f(M)・S)により求められ予測値
であり、国際標準化機構(ISO)でも標準的温熱指標
として採用されている。因みに、Sは、人体の熱収支量
であり、代謝熱生産量(M)から皮膚表面を通しての放
熱量(対流、放射、蒸発の各々に基づく放熱量)、呼吸
による放熱量(顕熱、潜熱としての放熱量)を差し引い
たものとして示される。f(M)は、代謝熱生産量Mの
関数として算出することができる。
【0125】なお、かかるPMVの算出に必要な種々の
パラメータは、環境監視ソフトウェアの機能に基づき収
集された生理量データ、室内温湿度との既知の関係式に
基づき算出された値を導入すればよい。
【0126】また、SET*は、実在環境の気温、平均
放射温度、風速、相対湿度、代謝量、実質着衣量などの
実測値、あるいは予想値から算出される値で、算出に際
しては、既知のフォートラン( Fortran )プログラム
などを使用することによりコンピュータ演算で容易に算
出できる。かかるSET*が示す値は、温熱感覚および
放熱量が実在環境におけるものと同等になるような相対
湿度50%の標準環境における気温を示している。本発
明者は、このSET*を快適温度を示す指標として採用
した。
【0127】かかるSET*を指標として、室内温熱環
境制御ソフトウェアにより、環境監視ソフトウェアで収
集したデータに基づき分析して、空調制御に際して生理
的状態を優先させる場合の制御条件、心理的状態を優先
させる場合の制御条件を求める。なお、生理量優先制
御、あるいは心理量優先制御のいずれの制御を行うか
は、自動判別ではなく、人為的に予め設定しておく。か
かる設定は、互いに設定変更可能にしておく。
【0128】心理量優先制御、生理量優先制御の判別に
関しては、空調のランニングコストなどの面からの配慮
が必要となるため、自動判別に馴染みにくく、本実施の
形態では、人為的に予めいずれか一方に設定して、必要
に応じて他方に設定変更できるようにした。
【0129】しかし、例えば、空調消費エネルギー係数
(CEC)が法定基準値を越えない範囲を判断基準とし
て、すなわち、法定基準値内のエネルギー消費量となる
ように心理優先制御を自動判別して行えるようにしても
勿論構わない。
【0130】併せて、かかる制御判断の過去の経緯から
最適制御が行えるように最適制御学習を行う。さらに、
外部気象データを上記環境監視ソフトウェアにより収集
したデータに加味して、自然通風の可否を判断する。
【0131】自然通風の可否判断に基づき、自然通風を
行わない場合には、前記各空調ゾーン11における空調
環境の室内初期設定の状態の制御変更指令を出し空調制
御を行う。
【0132】次に、室内温熱環境ソフトウェアによる心
理量優先制御、生理量優先制御を行う場合の制御方法に
ついて説明する。
【0133】図11には、空調利用者毎に、空調の制御
サイクル1回毎に、環境監視ソフトウェアにより測定さ
れた生理量と、かかる生理量から室内温熱環境制御ソフ
トウェアにより算出されたSET* とを実測値としてプ
ロット(図中、白丸で表示)し、複数回の空調制御サイ
クルにおけるプロットを結んで形成された近似曲線が示
されている。
【0134】横軸はSET* を、縦軸は生理量をそれぞ
れ示している。図11に示す場合は2次元プロットであ
るために発汗量または皮膚温度のいずれかの生理量を採
用すればよい。また、生理量として発汗量、皮膚温度の
双方を使用する場合には、直交3軸を用いてSET*
発汗量、皮膚温度をプロットすればよい。
【0135】さらに、かかるプロット状況から、プロッ
ト密度の大きい範囲を、その空調利用者が好む空調環境
を示しているものとして把握して、これを標準快適域C
として設定する。かかる標準快適域Cに対応した生理量
の範囲D、SET* の範囲Eがそれぞれ求められること
となる。
【0136】このような状態で、例えば、空調利用者
が、図11に示すように、所望の空調環境として、例え
ば、図に示すように、近似曲線の下方に位置する希望す
る状態を申告していたとする。
【0137】かかる申告を行った状態での生理量と、こ
の生理量から算出されたSET* とは、図中の黒丸の申
告時の状態1を示しているとする。かかる場合には、空
調利用者は、申告に際して、標準快適域Cから大きくそ
れた位置を示しているため、かかる申告に合わせて設定
しようとすれば、すなわち、生理量ではなく空調利用者
の温熱の感じ方である心理量を優先とする空調制御とい
うことになる。
【0138】この場合には、図11からも分かるよう
に、室内温度を標準快適域Cから大きく外れて低い温度
に設定することとなり、生理的にみた標準の快適範囲を
大きく逸脱した、所謂過剰冷房、冷やしすぎの状態とな
ることを示している。
【0139】一方、かかる状態で、生理量を優先とする
制御を行う場合には、申告時の状態1を示す黒丸は、標
準快適域Cの近傍にあるため、この黒丸が標準快適域C
内に入るように空調制御を行えばよい。例えば、吹出風
速を増加し、人体近傍の気流速度を大きくするなどして
制御すればよく、申告時の状態1を示す黒丸を心理量に
向けて少し移動させることで、生理量を優先して、且つ
心理量を加味した空調制御を行うことができる。この場
合には、生理的観点からの過剰冷房が防止される。
【0140】図11に示すような状態は、夏期に暑い外
部より室内に移動した場合などに発生するパターンであ
る。室内に入っても感覚として暑さが残っているため、
心理的に早くに涼しさが欲しいという状況を示してい
る。かかる場合には、短期的に申告者の心理量を考慮す
ることになり、室温を下げる処理を行うよりも気流速度
を換える方が適切な対処となるのである。これは、室温
を下げる方法では時間がかかるため、瞬時に変更可能な
気流速度で対処する方が好ましいためである。
【0141】また、申告を行った状態での生理量と、こ
の生理量から算出されたSET* とが、図中の黒丸の申
告時の状態2を示す場合には、心理量を優先した空調制
御の場合には、申告時の状態1と同様に、大幅に室内温
度を下げる必要がある。これに反して、生理量優先の場
合には、かかる申告状態では、標準快適域Cに入ってい
るため、空調制御の設定変更は行わないで済む。
【0142】上記説明では、空調利用者の希望空調環境
が、標準快適域Cから大きく外れた場合を想定して説明
したが、かかる希望空調環境が、標準快適域C内に存在
する場合には、生理量優先制御の制御条件と、心理量優
先制御の制御条件とは、例えば、温度制御、湿度制御の
範囲はそれ程大きな差異はなく、心理量優先制御を行っ
ても冷えすぎになることはない。
【0143】なお、上記説明では、標準快適域Cの設定
に際して、生理量、SET* の双方をプロット因子とし
て採用したが、HVSを使用する場合には、自然通風時
用の設定を、室温、風速の時間変動に対する制限値を加
えればよい。これは、自然通風を行う場合には、空調利
用者にとっては、短時間に室温や風速を大きく変動させ
ることは不快となるためである。室温変動の制限として
は2.2℃/h、風速の制限(=乱れの強さ)として
は、約30%以下が好ましい。
【0144】本発明は、上記実施の形態に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲で必要に応じて
変更してもよい。
【0145】例えば、上記説明では、空調環境の変化に
応じて変化する生理的状態として、皮膚温度、発汗量の
双方を採用したが、より簡便には、いずれか一方を採用
する構成とすることもできる。
【0146】前記説明では、皮膚温度と発汗量の双方
を、空調利用者の置かれた周囲環境の空調条件に応じて
変化する生理量として捉え、これを空調利用者の置かれ
た空調環境を生理的な面から見る好適な指標として用い
たが、かかる皮膚温度、発汗量以外にこれに代わる適当
な生理的な指標があればそれを採用しても構わない。
【0147】また、マウスを皮膚温度、発汗量の測定装
置として兼用する場合について説明したが、皮膚温度、
発汗量の採取箇所などに応じて、それ専用の装置をマウ
スとは別に設け、自動的に測定データがコンピュータ側
に送られるようにしておいても構わない。
【0148】前記説明では、機械空調と自然通風とを併
用する空調方式に本発明を適用した場合について説明し
たが、自然通風を用いない機械通風、あるいは自然通風
のみによる空調制御に適用できることは言うまでもな
い。
【0149】前記説明では、空調適用域として、空調ゾ
ーンを複数設けた場合について説明したが、本発明の方
法は、単一域の、すなわち一つの空調ゾーンから構成さ
れる空調適用域に対して適用することができる。
【0150】
【発明の効果】本発明によれば、空調制御を、空調環境
により変化する生理量に基づき行うことができる。その
ため、暑い、寒いという感覚的、主観的判断基準のみで
空調制御する従来空調制御とは異なり、過剰空調を避け
て、生理的に適った状態での空調制御を行うことができ
る。
【0151】生理的状態の測定装置としてマウスを使用
する場合には、日常業務で多用するコンピュータ使用時
において、マウス操作しながら自然に皮膚温度、発汗量
の測定が行われ、利用者にとって煩わしさを感じさせる
ことなく、生理的状態を測定することができる。
【0152】本発明では、生理的状態と併せて、個人か
らの申告温度をも空調制御の基準として採用することが
できるので、人体の温熱生理量と心理量の双方を、室内
の温熱環境制御に反映させ、温熱生理量に適う程度に空
調制御を抑制して過度な空調負荷を避け、感覚的な暑
い、寒いという心理的要望をも満たし、省エネルギーと
室内の快適性の両立を図ることができる。
【0153】本発明では、外部の気象条件や時間帯、す
なわち人体の着衣量や活動量を考慮して、最適な制御状
態を学習することができ、結果として空調利用者である
居住者の不満、負担を軽減させることができる。
【0154】本発明では、HVSのような従来の温熱環
境評価方法を適用できない空調システムの制御をも行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空調制御方法を使用する空調システム
の一実施の形態を示す説明図である。
【図2】センサマウス全体の構成を示す図である。
【図3】ニューラルネットワークの学習機能を示す説明
図である。
【図4】本発明の空調システムの各構成部における機能
を示す説明図である。
【図5】本発明の空調制御における環境監視ソフトウェ
ア、室内温熱環境制御ソフトウェアと制御の流れを示す
フロー図である。
【図6】環境監視ソフトウェアのマウスの制御を示すフ
ロー図である。
【図7】環境監視ソフトウェアの受付機能における制御
を示すフロー図である。
【図8】環境監視ソフトウェアのデータ収集機能、表示
機能の制御を示すフロー図である。
【図9】室内温熱環境制御ソフトウェアの制御部におけ
る空調制御を示すフロー図である。
【図10】室内温熱環境制御ソフトウェアの学習部にお
ける学習機能を示すフロー図である。
【図11】空調利用者毎の生理量とSET*との関係を
示すグラフ図である。
【符号の説明】
11 空調ゾーン 11a 空調ゾーン 11b 空調ゾーン 11c 空調ゾーン 12 空調装置 12a 空調装置 12b 空調装置 12c 空調装置 13 空調制御装置 14 管理用コンピュータ 15 コンピュータ 16 マウス 16a 専用ケーブル 16b 信号ケーブル 17 左クリック部 18 皮膚温度測定装置 18a センサ 19 温湿度測定装置 21 クリック部後部 22 発汗量測定装置 22a モイスチャーセンサ 23 演算装置 24 気象観測装置 24a 風向・風速測定装置 24b 外気温湿度測定装置 24c 日射量測定装置 25 演算装置 26 自然通風制御装置 27 自動開閉窓 27a 自動開閉窓 27b 自動開閉窓 27c 自動開閉窓 A 室内空間 B BAS部 C 標準快適域 W 隔壁

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調利用者の空調環境に対応する生理的
    状態に基づき、前記空調環境の制御を行うことを特徴と
    する空調制御方法。
  2. 【請求項2】 空調利用者の空調環境に対応する生理的
    状態を測定し、 前記空調環境を示す物理量を測定し、 前記空調利用者の生理的状態と、前記空調利用者の所望
    する所望空調環境とから、前記空調環境を示す物理量を
    制御して空調制御を行うことを特徴とする空調制御方
    法。
  3. 【請求項3】 空調利用者の空調環境に対応する生理的
    状態を測定し、 前記空調環境を示す物理量を測定し、 空調環境外の気象状態を観測し、 前記生理的状態と、前記空調環境を示す物理量と、前記
    空調利用者の所望空調環境と、前記気象状態とから、前
    記空調環境への自然風の通風を行うか否かの判断を行
    い、 前記判断に基づき前記空調環境に通風を行うか、あるい
    は、前記通風を行わない場合には、前記生理的状態と、
    前記空調環境を示す物理量と、前記空調利用者の所望空
    調環境とから、前記空調環境を示す前記物理量を制御し
    て空調制御を行うことを特徴とする空調制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の空調制御方法に
    おいて、 前記空調環境を示す前記物理量を制御して空調制御を行
    うには、前記生理的状態に対応して、前記空調環境の制
    御に必要な前記物理量の生理的制御範囲を求め、前記所
    望空調環境に対応して、前記空調環境の制御に必要な前
    記物理量の所望制御範囲を求め、 前記生理的制御範囲と前記所望制御範囲との重複範囲
    に、前記物理量が入るように制御することを特徴とする
    空調制御方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    の空調制御方法において、 前記生理的状態とは、皮膚の温度状態、発汗状態の少な
    くともいずれかであることを特徴とする空調制御方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項に記載
    の空調制御方法において、 前記空調環境は、空調対象空間が複数の空調ゾーンに区
    画された場合の前記空調ゾーンに対応した空調環境であ
    ることを特徴とする空調制御方法。
  7. 【請求項7】 空調利用者の空調環境に対応する生理的
    状態を測定する生理的状態測定装置と、 前記空調環境を示す物理量を測定する空調環境測定装置
    と、 前記生理的状態と、前記空調環境を示す物理量と、前記
    空調利用者の所望する所望空調環境とから、前記空調利
    用者に合わせた前記空調環境の制御条件を求める演算装
    置と、 前記制御条件に基づいて制御される空調装置とを有する
    ことを特徴とする空調システム。
  8. 【請求項8】 空調利用者の空調環境に対応する生理的
    状態を測定する生理的状態測定装置と、 前記空調環境を示す物理量を測定する空調環境測定装置
    と、 空調環境外の気象状態を観測する気象観測装置と、 前記生理的状態と、前記空調環境を示す物理量と、前記
    空調利用者の所望空調環境と、前記気象状態とから、前
    記空調環境への自然風の通風を行うか否かの判断を行う
    演算装置と、 前記判断に基づき制御され、前記空調環境に通風を行う
    通風装置と、 前記通風を行わない場合には、前記生理的状態と、前記
    空調環境を示す物理量と、前記空調利用者の所望空調環
    境とから、前記空調環境の制御条件を求める演算装置
    と、 前記制御条件に基づいて制御される空調装置とを有する
    ことを特徴とする空調システム。
  9. 【請求項9】 請求項7または8記載の空調システムに
    おいて、 前記空調環境への自然風の通風を行うか否かの判断は、
    それ迄に蓄積された過去の判断経緯を学習するコンピュ
    ータの学習機能に基づく判断で行われることを特徴とす
    る空調システム。
  10. 【請求項10】 請求項7ないし9のいずれか1項に記
    載の空調システムにおいて、 前記空調環境に対応する生理的状態を測定する生理的状
    態測定装置と、前記空調環境を示す物理量を測定する空
    調環境測定装置とは、前記生理的状態を検知するセンサ
    と、前記空調環境を示す物理量を検知するセンサとが設
    けられ、コンピュータに接続される位置入力装置として
    構成されていることを特徴とする空調システム。
  11. 【請求項11】 請求項7ないし10のいずれか1項に
    記載の空調システムにおいて、 前記生理的状態とは、皮膚の温度状態、発汗状態の少な
    くともいずれかであることを特徴とする空調システム。
  12. 【請求項12】 請求項7ないし11のいずれか1項に
    記載の空調システムにおいて、 前記空調環境は、空調対象空間が複数の空調ゾーンに区
    画された場合の前記空調ゾーンに対応した空調環境であ
    ることを特徴とする空調システム。
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