JP2019113303A - Hvac装置を制御する方法および制御ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】HVACシステムに対する改良された制御ユニットおよび対応する制御方法を提供すること。【解決手段】本発明は、暖房または冷房および/または換気および/または空調(HVAC)装置を制御する方法、対応する制御ユニット、および該制御ユニットの活用用途に関する。HVAC装置を制御する方法は、制御ループに基づく。この制御ループは、少なくとも1つのユーザ固有のパラメータと、少なくとも1つのセンサからのデータとから、ユーザの温度感覚を示す数値を計算することによって開始される。次いで、この数値の、目標温度感覚を示す値からの逸脱量が算出される。最後に、該制御ループは、この逸脱量と相関する制御変数を暖房または冷房および/または換気および/または空調装置に向け出力する。このサイクル過程で、制御ループは、該少なくとも1つのユーザ固有のパラメータとして少なくともユーザの体脂肪率、および該少なくとも1つのセンサからのデータとして室内空気温度を利用する。【選択図】図2

Description

本発明は、暖房または冷房および/または換気および/または空調(HVAC:heating−or cooling−and/or ventilation−and/or air−conditioning)装置を制御する方法、および対応する制御ユニットに関する。
HVACシステムは、温度的に快適な環境を生成するため、建物および屋内空間中に設置される。一般的に言えば、温度的快適性は、温度環境への満足を示す心の状態として定義される。しかしながら、この状態は多くのパラメータに左右されるのでなかなか満足に至らない。
従来技術における温度的快適性を算定するための数学的算式は、今では極めて精巧且つ複雑になっている。
例えば、特許文献1は、温度的快適性を、0の予測平均値(PMV:Predicted Mean Value)を使って識別する、空調装置のための制御システムを記述している。このシステム中のPMVは、ISO7730中の算式に従って算出され、この算式は、大気温度、平均放射温度、風速、相対湿度、被服量、および代謝量を含む。これらのパラメータのうちで、代謝量は、測定される数値から算定される。したがって、歩数計など、ユーザの全ての歩数または動きを記録する代謝量測定デバイスが用意される。
この制御システムの欠点は、ユーザの持続的モニタリングが必要なことである。しかしながら、あらゆるユーザが、歩数計または別の代謝量測定デバイスを進んで携帯するわけでない。したがって、この制御システムの成否は、ユーザの順守性に左右される。
特許文献2から、ユーザまたは居住者の温度的快適性を算定するための別のアプローチが知られる。この空調機制御システムは、ユーザの具体的な体重、身長、および年齢に基づいて調整された代謝量を使って動作する。これは、一部のユーザが温度的により快適であると感じるのに役立ち得る。しかしながら、ユーザが、標準的な体型でなく、どちらかと言えば筋肉型または肥満型である場合、調整された代謝量は適切でなく、HVACシステムが、過少または過剰な暖房/冷房をもたらす。これは、ユーザに対し不快な感じを来すばかりでない。これは、また、過剰暖房および過剰冷房の場合、家庭内技術機器に対するエネルギー消費の増加をももたらす。
米国特許出願公開第2015/0045981号明細書 米国特許出願公開第2016/0363340号明細書
本発明の目的は、これらの不利点を考慮し、HVACシステムに対する改良された制御ユニットおよび対応する制御方法を提供することである。一方の側で、ユーザが当該制御方法に協力する義務の程度を最小にする必要がある。他方の側では、その制御方法は、屋内の室温をユーザの熱的快適性温度に調節できる必要がある。
この目的は、請求項1に記載の制御ユニット、および請求項8に記載の方法によって達成される。
暖房または冷房および/または換気および/または空調装置のための本発明の制御ユニットは、少なくとも1つのユーザ固有のパラメータを入力することができるユーザインタフェースと、
少なくとも1つのユーザ固有のパラメータ、および少なくとも1つのセンサからのデータを受信し、
その少なくとも1つのユーザ固有のパラメータ、および少なくとも1つのセンサからのデータに基づいて、ユーザの温度感覚を示す数値を計算し、
目標温度感覚を示す値からのこの数値の逸脱量を算定し、
この逸脱量と相関する制御変数を暖房または冷房および/または換気および/または空調装置に向け出力する、
ように構成された生成ユニットと、
を含み、
該少なくとも1つのユーザ固有のパラメータはユーザの体脂肪率を含み、該少なくとも1つのセンサは室内空気に対する温度センサを含む。
ユーザの体脂肪率の検討は、平均的な体型から外れる体型を有する人々に温度的快適さを感じさせることを狙いとしている。特別な制御ユニットに対する必要性は、体重が同じである2人の人が、相異なる体格に起因して、まったく異なる温度感覚と異なる快適性温度を有する可能性があるという事実から生じている。体脂肪率が低いまさに筋骨たくましい人は、代謝量がより高いので、より低い室温で快適さを感じる可能性が高い一方、体脂肪率が高い強健型でない人は、より高い温度でより快適に感じることになろう。
人の体脂肪率はどちらかと言えば一定的なパラメータなので、HVAC装置の初期化の過程でユーザがそれを一度入力すれば十分である。更新は必要であろうが、ユーザの体脂肪率が、0.5%を超えて、好ましくは1.0%を超えて変化した場合だけである。
ユーザインタフェースは、好ましくは、ユーザが数字の形でユーザ固有のパラメータを入力することを可能にする。一実施形態において、このユーザインタフェースは、タッチ式ユーザインタフェースまたは音声式ユーザインタフェースであってよい。タッチ式ユーザインタフェースは、好ましくは、目線レベルの壁に設置可能なタッチセンス面を含む。音声式ユーザインタフェースは、好ましくはマイクロフォンを含む。
制御ユニットの生成ユニットは、計算可能ユニットまたはコンピュータであってよい。この計算可能ユニットまたはコンピュータは、好ましくは、タイマーと、少なくとも1つの入力ユニットと、少なくとも1つの計算ユニットと、少なくとも1つの出力ユニットとを含む。具体的に、この計算ユニットは、ユーザの温度感覚を示す数値を計算するように構成される。
或る好適な実施形態において、目標温度感覚は中庸的温度感覚である。
中庸的温度感覚は、ユーザの代謝によって産生される熱が、皮膚温度と周囲環境の温度との温度差によって体から失われる熱量に等しい状況で達成される。
好ましくは、該少なくとも1つのユーザ固有のパラメータは、身長、体重、活動レベル、年齢、被服度合い、および/またはユーザの性別をさらに含む。
ユーザの温度感覚を示す数値の計算の中に身長および体重を含めることによって、ユーザが太っていないか、むしろ引き締まっているかどうかを考慮に入れることが可能になる。被服度合いは、ユーザが着用している布地およびそれら布地の絶縁特性の如何によって異なる値を用いることができる。通常、被服度合いは、屋外の温度および季節と強く相関する。活動レベルは、人が現場作業を行っている屋内空間と、人が、どちらかと言えば動かずにデスクのコンピュータの前に座っている屋内空間とを区別するために検討されてよい。また、女性は、特に極限状態においてより早くより激しく凍えてしまう男性よりも、より敏感な寒冷感覚を有すると言われているので、性別は、熱的快適性温度の見積もりのための1つの良い指標であり得る。
本制御ユニットのさらなる好適な代替において、該少なくとも1つのセンサは、周囲空気に対する温度センサ、温度勾配を測定するためのセンサ、屋外空気に対する温度センサ、相対湿度に対するセンサ、気流速度に対するセンサ、放射室内温度に対する温度センサ、ドアまたは窓の状態に対するセンサ、室内に居るユーザの数に対するセンサおよびそれらの組み合わせ、より好ましくは、サーモカップル、サーミスタ、容量性湿度計、抵抗性湿度計、赤外線温度計、黒球温度計、および/または熱線風速計、から成る群から選択されたセンサをさらに含む。
好ましくは、温度勾配を測定するためのセンサは屋内に設置され、垂直温度勾配(例えば、熱気の上昇による勾配)または水平温度勾配(室内の特定の対流現象と組み合わさった還流または不完全な分離に起因する)を測定するように構成される。
室内空気に対する温度センサ、相対湿度に対するセンサ、放射室内温度に対する温度センサ、および気流速度に対するセンサは、好ましくは部屋の内部に配置される。屋外空気に対する温度センサは、好ましくは屋外に配置される。
これらセンサによって測定された全てのデータは、制御ユニットに伝送することが可能である。しかして、該少なくとも1つのセンサは、電線を介して制御ユニットの生成ユニットに連結されてよい。あるいは、該少なくとも1つのセンサが、生成ユニットとワイヤレスに通信することも可能である。ワイヤレス通信は、外部空間にまたは制御デバイスのコア生成ユニットから遠距離に設置されたセンサに対しては特に好ましい。
好ましくは、ユーザの温度感覚を示す数値は、予想平均温冷感申告(PMV:Predicted Mean Vote)であり、これはより好ましくは、以下の算式(1)〜(10)のセットによって算出される。
Figure 2019113303
式中、Iclは被服絶縁度[mK/W]であり、fclは被服表面積因子であり、cloは被服度合いであり、tは空気温度[℃]であり、tは平均放射温度[℃]であり、νarは相対気流速度[m/s]であり、pは水蒸気分圧[Pa]であり、hは対流熱伝達係数[W/(mK)]であり、tclは被服表面温度[℃]であり、RHは相対湿度[%]であり、ALは活動レベルであり、BSAは体表面積[m]であり、BMは基礎代謝[W/m]であり、Wは体重[kg]であり、Hは身長[m]であり、aは0.425であり、bは0.725であり、cは0.007184であり、基礎代謝BMは、好ましくは、以下の算式(11)または(12)のうちの1つによって算出される。
BM=d×(1−BFR)×W+i+(f×A+g×S+h)×W (11)
BM=d×(1−BFR)×W+i (12)
式中、BFRは体脂肪率であり、Sは男性に対しては0.0で女性に対しては1.0であり、Aはユーザの年齢であり、dは1.047であり、iは17.93であり、fは−0.0682であり、gは−1.1であり、hは2.046である。
前述の算式のセットは、熱的快適性温度の最も正確な計算を提供する。このセットは、温度感覚に影響を与える全ての環境パラメータを考慮に入れている。さらに、この計算は、2つの方式で自分用に設定することが可能である。標準方式では、この計算は、ユーザの体脂肪率、体重、および身長だけを必要とする。高度方式では、該計算は、ユーザの体脂肪率、年齢、性別、体重、および身長を必要とする。
これらパラメータのいくつかに関するさらなる情報が、ISO7730に記載されている。
活動レベルALは、平均活動レベルであってよく、0.8〜1.2の間の値を取り得る。居住用建物に対しては、この平均活動レベルは、どちらかと言えば、0.8などのより低い値となる傾向があり、オフィスビルに対しては、平均活動レベルはより高い可能性があり、最高1.2までの値を有し得る。
ユーザの温度感覚を示す数値が算式(1)〜(12)によるPMVである場合、好ましい目標温度感覚は、−0.2〜0.2、より好ましくは、−0.1〜0.1の間のかなり中庸なPMV、とりわけ0.0の中庸PMVである。
制御ユニットが、メモリユニットを、好ましくは、該少なくとも1つのユーザ固有のパラメータ、少なくとも1つの事前設定値、制御変数の来歴、該少なくとも1つのセンサからのデータの来歴、および/または該少なくとも1つのセンサからのデータの平均値を格納するように構成されたメモリユニットをさらに含んでいれば有利であり、上記少なくとも1つの事前設定値は、とりわけ、例えば少なくとも1つのユーザ固有のパラメータからの基礎代謝率の計算のための係数などの諸係数、標準的な冬の屋外温度、標準的な冬の被服度合い、標準的な夏の屋外温度、標準的な夏の被服度合い、平均活動レベル、およびこれらの組み合わせから成る群から選択される。
生成ユニットが、制御ループフィードバックユニット、好ましくはPIDコントローラユニット、より好ましくは0に対応するKを有するPIDコントローラユニット(PIコントローラ)、特に、双方とも暖房または冷房および/または換気および/または空調装置が設置される部屋または建物の特性に適応された定数KおよびKを有するPIコントローラを含んでいればさらに好ましい。
HVAC装置に向け出力される制御変数(out(t))は、好ましくは算式(13)により計算される。
out(t)=K・e(t)+K∫e(τ)dτ (13)
式中、e(t)は0の設定点からの時間の或る離散点における計算されたPMVの偏差であり、dτは時間の微増分である。
本制御ユニットは、HVAC装置とともに同じ収容体中に設置することができる。ユーザインタフェースは、ユーザがユーザ固有のデータを容易に入力できる場所に設置すればよい。
本発明による、暖房または冷房および/または換気および/または空調装置を制御する方法において、制御ループは、該装置の運転状態が「オン」である限り実行され、該制御ループは、
少なくとも1つのユーザ固有のパラメータおよび少なくとも1つのセンサからのデータに基づいて、ユーザの温度感覚を示す数値の計算、
目標温度感覚を示す値からのこの数値の逸脱量の算定、および
暖房または冷房および/または換気および/または空調装置に向けての、この逸脱量と相関する制御変数の出力、
を行うステップを含み、
該少なくとも1つのユーザ固有のパラメータはユーザの体脂肪率を含み、少なくとも1つのセンサからのデータは室内空気温度を含む。
ユーザの温度感覚を示す数値は、好ましくは事前設定値に、より好ましくは、メモリユニットに格納された事前設定値にさらに基づく。
本発明の或る好適な実施形態において、ユーザの温度感覚を示す数値の計算は、基礎代謝(BM:basal metabolism)、体表面積(BSA:body surface area)、および基礎代謝率(BMR:basal metabolic rate)の計算を含み、これらの計算は、好ましくは、少なくとも1つのユーザ固有のパラメータに依存しており、該少なくとも1つのユーザ固有のパラメータは、より好ましくは、ユーザの体重、身長、性別、および/または年齢をさらに含む。
具体的に、ユーザの温度感覚を示す数値は、算式(1)〜(12)によって算出されたPMVである。
制御ループは、好ましくは指定の低温での標準的な冬の被服度合いと指定の高温での標準的な夏の被服度合いとの間の一次回帰に基づく、被服度合いcloの計算をさらに含み、この一次回帰は、具体的には現在の屋外温度に基づいて行われる。
ユーザは、当該装置の運転状態を決めることができる。該ユーザは、ユーザインタフェースを介して、制御方法を起動または停止することが可能である。具体的には、ユーザは運転状態を「オン」と「オフ」との間で切り替えることが可能であってよい。
該装置の運転状態の「オフ」への切り替えは、ユーザが長時間にわたり部屋を離れる際には考慮に値する。この場合、ユーザは、目標とする室内空気温度を保つため、制御ユニットがHVACシステムを制御するようにその目標室内空気温度を定める必要がある。
さらに、ユーザインタフェースは、ユーザが少なくとも1つのユーザ固有のパラメータを入力することを可能にする。本発明の別の変形において、ユーザは、ユーザインタフェースを介して、メモリ中に格納された少なくとも1つのユーザ固有のパラメータおよび/または値を消去および/または工場設定値にリセットすることができる。
本発明による制御ユニットは、室内空気温度をそれぞれの部屋に居るユーザの快適温度に調節するべく、公共の場所またはオフィスビルの室内の暖房または冷房および/または換気および/または空調装置のために使用するように意図されている。
本HVAC装置を制御する方法は、制御ループに基づく。この制御ループは、少なくとも1つのユーザ固有のパラメータと、少なくとも1つのセンサからのデータとから、ユーザの温度感覚を示す数値を計算することによって開始される。次いで、この数値の、目標温度感覚を示す値からの逸脱量が算出される。最後に、該制御ループは、この逸脱量と相関する制御変数を暖房または冷房および/または換気および/または空調装置に向け出力する。このサイクル過程で、制御ループは、該少なくとも1つのユーザ固有のパラメータとして少なくともユーザの体脂肪率、および該少なくとも1つのセンサからのデータとして室内空気温度を利用する。
本発明によれば、HVACシステムに対する改良された制御ユニットおよび対応する制御方法を提供することができる。ユーザが当該制御方法に協力する義務の程度を最小にする一方、この制御方法により屋内の室温をユーザの熱的快適性温度に調節することができる。
本発明による主題を、本明細書で例示の特定の実施形態に限定する意図なしに、後述の図面を参照しながら詳細に説明する。
被服度合いについての一次回帰を示す。 本発明による方法の制御ループで実行されるオペレーションのシーケンスを表すフローチャートである。
一次回帰による被服度合い値の選択は、図1に示されたグラフによって表すことができる。被服度合いは、測定された屋外温度に基づいて計算される。屋外温度が、標準的な冬の屋外温度よりも低い場合、被服度合いは標準的な冬の被服度合いと同じである。屋外温度が、標準的な夏の屋外温度よりも高い場合、被服度合いは標準的な夏の被服度合いと同じである。また一方、屋外温度が標準的な冬の屋外温度よりも高く、且つ標準的な夏の屋外温度よりも低い場合、被服度合いは、標準的な夏の被服度合いと標準的な冬の被服度合いとの間の一次回帰に基づいて計算される。標準的な冬の屋外温度Tは0℃であってもよく、標準的な夏の屋外温度Tは30℃であってもよい。標準的な冬の被服度合いcloを1.0としてもよく、標準的な夏の被服度合いcloを0.6としてもよい。但し、これらの値は、HVAC装置が設置される地域の気候の如何により変えられてよい。
図2に描かれた制御ループにおいて、HVAC装置の運転状態が時間間隔ごとに読み取られる。HVAC装置の運転状態が「オン」ならば、この制御ループは続き、第一ステップで、現在の温度の熱的中庸温度からの逸脱量を計算する。したがって、該ループは、測定されたデータと事前設定データとを使用する。算出された逸脱量に基づいて、次のステップで、室内空気温度を調節するために、HVAC装置に向けて制御変数が出力される。両方のステップは、HVAC装置の運転状態が「オフ」に変わるまで、反復して実行される。

Claims (14)

  1. 暖房または冷房および/または換気および/または空調装置のための制御ユニットであって、
    少なくとも1つのユーザ固有のパラメータが入力されることができるユーザインタフェースと、
    前記少なくとも1つのユーザ固有のパラメータ、および少なくとも1つのセンサからのデータを受信し、
    前記少なくとも1つのユーザ固有のパラメータ、および前記少なくとも1つのセンサからの前記データに基づいて、ユーザの温度感覚を示す数値を計算し、
    目標温度感覚を示す値からのこの数値の逸脱量を算定し、
    この逸脱量と相関する制御変数を前記暖房または冷房および/または換気および/または空調装置に向け出力する、
    ように構成された生成ユニットと、
    を含み、
    前記少なくとも1つのユーザ固有のパラメータはユーザの体脂肪率を含み、前記少なくとも1つのセンサは室内空気に対する温度センサを含む、
    制御ユニット。
  2. 前記目標温度感覚が中庸温度感覚である、請求項1に記載の制御ユニット。
  3. 前記少なくとも1つのユーザ固有のパラメータが、ユーザの身長、体重、活動レベル、年齢、被服度合い、および/または性別をさらに含む、請求項1または2に記載の制御ユニット。
  4. 前記少なくとも1つのセンサは、周囲空気に対する温度センサ、温度勾配を測定するためのセンサ、屋外空気に対する温度センサ、相対湿度に対するセンサ、気流速度に対するセンサ、放射室内温度に対する温度センサ、ドアまたは窓の状態に対するセンサ、前記室内に居るユーザの数に対するセンサ、サーモカップル、サーミスタ、容量性湿度計、抵抗性湿度計、赤外線温度計、黒球温度計または熱線風速計をさらに含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の制御ユニット。
  5. ユーザの前記温度感覚を示す前記数値は、予想平均温冷感申告(PMV)であり、これは、以下の算式(1)〜(10)のセットによって算出され、
    Figure 2019113303
    式中、Iclは被服絶縁度[mK/W]であり、fclは被服表面積因子であり、cloは被服度合いであり、tは空気温度[℃]であり、tは平均放射温度[℃]であり、νarは相対気流速度[m/s]であり、pは水蒸気分圧[Pa]であり、hは対流熱伝達係数[W/(mK)]であり、tclは被服表面温度[℃]であり、RHは相対湿度[%]であり、ALは活動レベルであり、BSAは体表面積[m]であり、BMは基礎代謝[W/m]であり、Wは体重[kg]であり、Hは身長[m]であり、aは0.425であり、bは0.725であり、cは0.007184であり、
    前記基礎代謝BMは、以下の算式(11)または(12)のうちの1つによって算出され、
    BM=d×(1−BFR)×W+i+(f×A+g×S+h)×W (11)
    BM=d×(1−BFR)×W+i (12)
    式中、BFRは体脂肪率であり、Sは男性に対しては0.0で女性に対しては1.0であり、Aはユーザの年齢であり、dは1.047であり、iは17.93であり、fは−0.0682であり、gは−1.1であり、hは2.046である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の制御ユニット。
  6. 制御ユニットが、前記少なくとも1つのユーザ固有のパラメータ、少なくとも1つの事前設定値、前記制御変数の来歴、前記少なくとも1つのセンサからの前記データの来歴、および/または前記少なくとも1つのセンサからの前記データの平均値を格納するように構成されたメモリユニットをさらに含み、前記少なくとも1つの事前設定値は、前記少なくとも1つのユーザ固有のパラメータからの基礎代謝率の前記計算のための係数、標準的な冬の屋外温度、標準的な冬の被服度合い、標準的な夏の屋外温度、標準的な夏の被服度合い、または平均活動レベルである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の制御ユニット。
  7. 前記生成ユニットは、制御ループフィードバックユニット、PIDコントローラユニット、0に対応する定数Kを有するPIDコントローラユニット(PIコントローラ)、もしくは、双方とも前記暖房または冷房および/または換気および/または空調装置が設置される部屋または建物の特性に適応された定数KおよびKを有するPIコントローラを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の制御ユニット。
  8. 暖房または冷房および/または換気および/または空調装置を制御する方法であって、前記装置の運転状態が「オン」である限り制御ループが実行され、前記制御ループは、
    少なくとも1つのユーザ固有のパラメータおよび少なくとも1つのセンサからのデータに基づいて、ユーザの温度感覚を示す数値の計算、
    目標温度感覚を示す値からのこの数値の逸脱量の算定、および
    前記暖房または冷房および/または換気および/または空調装置に向けての、この逸脱量と相関する制御変数の出力、
    を行うステップを含み、
    前記少なくとも1つのユーザ固有のパラメータがユーザの体脂肪率を含み、少なくとも1つのセンサからの前記データが室内空気温度を含む、
    方法。
  9. ユーザの前記温度感覚を示す数値の前記計算が、メモリユニットに格納された事前設定値にさらに基づく、請求項8に記載の方法。
  10. ユーザの前記温度感覚を示す数値の前記計算は、基礎代謝(BM)、体表面積(BSA)、および基礎代謝率(BMR)の計算を含み、これらの計算は、前記少なくとも1つのユーザ固有のパラメータに依存しており、前記少なくとも1つのユーザ固有のパラメータは、ユーザの体重、身長、性別、および/または年齢をさらに含む、請求項8または9に記載の方法。
  11. ユーザの前記温度感覚を示す前記数値は、予想平均温冷感申告(PMV)であり、これは、以下の算式(1)〜(10)のセットによって算出され、
    Figure 2019113303
    式中、Iclは被服絶縁度[mK/W]であり、fclは被服表面積因子であり、cloは被服度合いであり、tは空気温度[℃]であり、tは平均放射温度[℃]であり、νarは相対気流速度[m/s]であり、pは水蒸気分圧[Pa]であり、hは対流熱伝達係数[W/(mK)]であり、tclは被服表面温度[℃]であり、RHは相対湿度[%]であり、ALは活動レベルであり、BSAは体表面積[m]であり、BMは基礎代謝[W/m]であり、Wは体重[kg]であり、Hは身長[m]であり、aは0.425であり、bは0.725であり、cは0.007184であり、
    前記基礎代謝BMは、以下の算式(11)または(12)のうちの1つによって算出され、
    BM=d×(1−BFR)×W+i+(f×A+g×S+h)×W (11)
    BM=d×(1−BFR)×W+i (12)
    式中、BFRは体脂肪率であり、Sは男性に対しては0.0で女性に対しては1.0であり、Aはユーザの年齢であり、dは1.047であり、iは17.93であり、fは−0.0682であり、gは−1.1であり、hは2.046である、請求項8〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記制御ループが、指定の低温での標準的な冬の被服度合いと指定の高温での標準的な夏の被服度合いとの間の一次回帰に基づく、前記被服度合いcloの計算をさらに含み、前記一次回帰が、現在の屋外温度に基づいて行われる、請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. ユーザが、前記装置の前記運転状態を決めること、またはユーザインタフェースを介して前記運転状態を「オン」と「オフ」との間で切り替えること、ができる、請求項8〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. ユーザが、ユーザインタフェースを介して、メモリ中に格納された前記少なくとも1つのユーザ固有のパラメータおよび/または値を消去および/または工場設定値にリセットすることができる、請求項8〜13のいずれか一項に記載の方法。
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