JP2006090668A - 温熱環境制御システムおよび温熱環境制御方法 - Google Patents

温熱環境制御システムおよび温熱環境制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 対象空間に在する者の要望をより正確に反映することができる温熱環境制御システムおよび温熱環境制御方法を提供する。
【解決手段】 温熱環境制御システムは、情報入力端末群40(41,42,43,44)と、判定部11と、制御変更部12と、一括申告消去部13とを備えている。情報入力端末群40(41,42,43,44)は、温熱環境に対する申告を入力する。申告は、対象空間に在する複数の申告者によって入力される。判定部11は、申告に基づいて温熱環境を変化させるか否かを判定する。制御変更部12は、判定部11によって温熱環境を変化させると判定されたときに、複数の申告者に共通の空気調和機70の制御を変更する。一括申告消去部13は、所定時間が経過したときに、申告のすべてを消去する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、温熱環境制御システムおよび温熱環境制御方法に関する。
多数の利用者に共通の空気調和機などの温熱環境提供手段がビルなどの建造物の対象空間に設置されている場合、多数の利用者が持つ温熱環境に対する不満を少なくするように、空気調和機などの制御を変更する必要がある。
従来では、多数の利用者にとって快適な温熱環境を作り出すための温熱環境制御システムとして、たとえば、複数のネットワーク端末からブラウザを利用して体感温度情報を収集し、任意のアルゴリズムを用いて空調システムの制御を判定するするシステム(特許文献1参照)、および鉄道車両の内部に設けられた「暑い」および「寒い」の2種類の申告スイッチからの申告数に応じて設定温度を選択するシステム(特許文献2参照)がある。
特開2004―125277号公報 特開平8―225012号公報
上記従来の空調制御システムは、申告数の多寡を考慮して任意のアルゴリズムで空調制御されるが、申告した後、空気調和機に変化がなくても、たとえば「暑い」→「ちょうどよい」のように体感が変化することがある。このように体感が変化する場合であっても、利用者が現在の温熱環境に対して不快さを感じていないときには、以前に申告した「暑い」の申告を取り消すことが少ない。このため、多数の利用者からの温熱環境に対する要望を正確に反映できないという問題がある。
そこで、本発明の課題は、対象空間に在する者の要望をより正確に反映することができる温熱環境制御システムおよび温熱環境制御方法を提供することにある。
第1発明の温熱環境制御システムは、申告入力部と、判定部と、制御変更部と、一括申告消去部とを備えている。申告入力部は、温熱環境に対する申告を入力する。申告は、対象空間に在する複数の申告者によって入力される。判定部は、申告に基づいて温熱環境を変化させるか否かを判定する。制御変更部は、判定部によって温熱環境を変化させると判定されたときに、複数の申告者に共通の温熱環境提供手段の制御を変更する。一括申告消去部は、所定時間が経過したときに、申告のすべてを消去する。
ここでは、温熱環境制御システムが一括申告消去部を備えているので、複数の申告者からの申告を所定時間ごとに一斉に消去する。したがって、複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映する。
なお、本発明でいう温熱環境提供手段とは、温熱環境を提供する手段を意味するものであり、空気調和機や給湯機などの温熱環境を提供することができる種々の手段をいう。
第2発明の温熱環境制御システムは、申告入力部と、判定部と、制御変更部と、個別申告消去部とを備えている。申告入力部は、温熱環境に対する申告を入力する。申告は、対象空間に在する複数の申告者によって入力される。判定部は、申告に基づいて温熱環境を変化させるか否かを判定する。制御変更部は、判定部によって温熱環境を変化させると判定されたときに、複数の申告者に共通の温熱環境提供手段の制御を変更する。個別申告消去部は、申告のそれぞれを、申告が入力されたときから所定の有効時間が経過したときに個別に消去する。
ここでは、温熱環境制御システムが個別申告消去部を備えているので、申告のそれぞれを、申告が入力されたときから所定の有効時間が経過したときに個別に消去する。したがって、複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映する。しかも、それぞれの申告について有効時間の経過前に申告が消去される不具合が解消される。
第3発明の温熱環境制御システムでは、1人の申告者からの申告の入力が複数回あった場合、申告が入力されたときとは、申告が最後に入力されたときである。
ここでは、申告が最後に入力されたときから有効時間経過後に申告を消去するので、1人の申告者が有効時間内に複数回の申告を行った場合でも、最後の申告が入力されたときから有効時間の経過前に申告が消去される不具合が解消される。
第4発明の温熱環境制御システムは、有効時間の残り時間を表示する残り時間表示部をさらに備えている。
ここでは、有効時間の残り時間を表示する残り時間表示部をさらに備えているので、有効時間の残り時間を申告者は目で確認することができる。
第5発明の温熱環境制御システムは、申告が消去されたときに、消去されたことを報知する報知部をさらに備えている。
ここでは、申告が消去されたことを報知する報知部をさらに備えているので、申告が消去されたことを申告者へ知らせることができ、申告者に対して再度の申告を促すことが可能である。
第6発明の温熱環境制御システムは、制御変更部によって温熱環境提供手段の制御が変更されたときに、申告情報をすべて消去する。
ここでは、制御変更部によって温熱環境提供手段の制御が変更されたときに、申告情報は、すべて消去される。したがって、変更された温熱環境に対する不満について、新たな申告情報の入力が待ち受けられる。その結果、複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映することができる。
第7発明の温熱環境制御方法は、4つのステップを備えている。すなわち、温熱環境制御方法は、対象空間に在する複数の申告者による温熱環境に対する申告を入力するステップと、申告に基づいて温熱環境を変化させるか否かを判定するステップと、判定部によって温熱環境を変化させると判定されたときに、複数の申告者に共通の温熱環境提供手段の制御を変えるステップと、所定時間が経過したときに、申告のすべてを消去するステップとを備えている。
ここでは、複数の申告者からの申告を所定時間ごとに一斉に消去するステップを備えているので、複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映する。
第8発明の温熱環境制御方法は、4つのステップを備えている。すなわち、温熱環境制御方法は、対象空間に在する複数の申告者による温熱環境に対する申告を入力するステップと、申告に基づいて温熱環境を変化させるか否かを判定するステップと、判定部によって温熱環境を変化させると判定されたときに、複数の申告者に共通の温熱環境提供手段の制御を変えるステップと、申告のそれぞれを、申告が入力されたときから所定の有効時間が経過したときに個別に消去するステップとを備えている。
ここでは、申告のそれぞれを、申告が入力されたときから所定の有効時間が経過したときに個別に消去するステップを備えているので、複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映する。しかも、それぞれの申告について有効時間の経過前に申告が消去される不具合が解消される。
第1発明の温熱環境制御システムによれば、一括申告消去部によって複数の申告者からの申告を所定時間ごとに一斉に消去することができる。これによって、複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映することができる。
第2発明の温熱環境制御システムによれば、個別申告消去部によって、申告のそれぞれを、申告が入力されたときから所定の有効時間が経過したときに個別に消去することができる。したがって、複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映することができる。しかも、それぞれの申告について有効時間の経過前に申告が消去される不具合を解消することができる。
第3発明の温熱環境制御システムによれば、1人の申告者が有効時間内に複数回の申告を行った場合でも、最後の申告が入力されたときから有効時間の経過前に申告が消去される不具合を解消することができる。
第4発明の温熱環境制御システムによれば、有効時間の残り時間を申告者は目で確認することができる。
第5発明の温熱環境制御システムによれば、申告が消去されたことを申告者へ知らせることができ、申告者に対して再度の申告を促すことができる。
第6発明の温熱環境制御システムによれば、変更された温熱環境に対する不満について、新たな申告情報の入力を待ち受けることができる。その結果、複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映することができる。
第7発明の温熱環境制御方法によれば、複数の申告者からの申告を所定時間ごとに一斉に消去するステップを備えているので、複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映することができる。
第8発明の温熱環境制御方法によれば、申告のそれぞれを、申告が入力されたときから所定の有効時間が経過したときに個別に消去するステップを備えているので、複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映することができる。しかも、それぞれの申告について有効時間の経過前に申告が消去される不具合を解消することができる。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る温熱環境制御システムの概念図を図1に示す。また、本発明の第1実施形態に係る温熱環境制御システムの各構成要素の構成図を図2に示す。図1に示す空調制御システム1は、温熱環境提供手段を制御するシステムの一例として、主としてオフィスビルに設置される空調室外機71および空調室内機72からなる空気調和機70を制御するシステムであり、対象空間RMに一律の温熱環境を提供する。
<空調制御システム1の全体構成>
図1に示す空調制御システム1は、主として、空調管理装置10、情報入力端末群40(41,42,43,44)、空調室外機71、空調室内機72、通信線80及び通信線90を備えている。空調室外機71および空調室内機72は、通信線80を介して空調管理装置10と接続されている。空調室外機71と空調室内機72とは、通信線80により接続されている。情報入力端末群40(41,42,43,44)は、通信線90を介して空調管理装置10と接続されている。
<空調管理装置10の構成>
図2に示すように、空調管理装置10は、主として、申告受信部19、制御信号送信部16、判定部11、制御変更部12、一括申告消去部13、および一括消去時間計測部14を備えている。
申告受信部19は、情報入力端末群40(41,42,43,44)付近に居る申告者P1,P2,P3,P4の温熱環境に対する申告に関する情報である申告情報を、通信線90経由で、情報入力端末群40(41,42,43,44)から受信する。申告情報は、「冷やす」及び「暖める」のいずれか1つである。申告受信部19は、申告情報を一括申告消去部13へ渡す。
一括申告消去部13は、所定時間である一括消去時間を経過したときに、空調管理装置10に受信されているすべての申告情報を一斉に消去する。
一括消去時間計測部14は、一括消去時間を計測し、一括消去時間に関する情報を一括申告消去部13へ渡す。
判定部11は、申告情報に基づいて、不満者率を演算する。例えば、図1に示す情報入力端末群40(41,42,43,44)付近に居る申告者P1,P2,P3,P4の全体のうちの25%が「冷やす」を申告する場合は、現時点の温熱環境に対して暑いという不満が25%あると考え、不満者率が25%とされる。図1に示す情報入力端末群40(41,42,43,44)付近に居る申告者P1,P2,P3,P4の全体のうちの25%が「暖める」を申告する場合も、同様に寒いという不満が25%あると考え、不満者率が25%とされる。判定部11は、不満者率の情報を制御変更部12に渡す。
制御変更部12は、不満者率が所定値超(例えば、10%超)であるか否か判断する。制御変更部12は、不満者率が所定値超(例えば、10%超)である場合、温熱環境を冷やす、または暖めるように空調制御を変更するための制御信号を選択する。制御変更部12は、制御信号を制御信号送信部16へ渡す。制御変更部12が制御信号を制御信号送信部16へ渡したとき、制御変更部12は、空調管理装置10に受信されているすべての申告情報を一斉に消去する。
制御信号送信部16は、制御信号を通信線80経由で空調室外機71および空調室内機72へ送信する。
<制御対象となる空気調和装置の構成>
図1に示すように、空気調和機70は、主として、空調室外機71と空調室内機72とを備えている。空気調和機70を構成する空調室外機71および空調室内機72は、通信線80を介して空調管理装置10と接続されている。空調室内機72は、対象空間RMの天井に埋設されている。
空調室外機71と空調室内機72とは、制御信号を通信線80経由で空調管理装置10から受信する。これにより、空気調和機70の運転が制御される。
<情報入力端末群40の構成>
情報入力端末群40は、対象空間RMに設置された複数の情報ネットワーク端末41,42,43,44からなる。個々の情報入力端末41,42,43,44には、情報入力端末41,42,43,44付近に居る申告者P1,P2,P3,P4の温熱環境に対する申告情報が入力される。個々の情報入力端末41,42,43,44は、共通の構造を有している。以下、情報入力端末41の構成を例にあげて説明する。
情報入力端末41は、図3に示されるように、表示部45を備えている。表示部45には、申告情報を入力するための申告情報入力部20と、申告が消去されたことを示す消去表示部24とが表示されている。申告情報入力部20は、「冷やす」を申告するための第1申告ボタン21と、「暖める」を申告するための第2申告ボタン22と、第1申告ボタン21および第2申告ボタン22のいずれか一方を選択するためのカーソル23とからなる。申告者は、情報入力端末41に備え付けられたマウスなどの入力装置を用いてカーソル23を移動させて、第1申告ボタン21および第2申告ボタン22のいずれか一方を選択することによって、「冷やす」および「暖める」のいずれかの申告(すなわち、申告情報の入力)を行うことができる。
選択された第1申告ボタン21または第2申告ボタン22は、色が変更するなどして、選択されたことを確認することができる。
ここで、1人の申告者が第1申告ボタン21および第2申告ボタン22を複数回選択した場合には、最後に選択されたボタンによる申告が採用される。たとえば、「冷やす」を申告する第1申告ボタン21を選択した後、「暖める」を申告する第2申告ボタン22を選択した場合、ただちに「冷やす」の申告は解除されて「暖める」の申告が採用される。このように、1人の申告者がボタンを複数回選択しても、結果的に1人の申告者につき1つの申告のみ採用される。
消去表示部24は、申告情報が一斉に消去されたとき(具体的には、一括消去時間を経過した場合、または制御変更部12が制御信号を制御信号送信部16へ渡した場合において、申告情報が一斉に消去されたとき)に、申告情報が消去されたことを表示する。
<空調制御システム1が空気調和機70を制御する処理の流れ>
空調制御システム1が空気調和機70を制御する処理の流れを、図4のフローチャートを用いて説明する。
図4に示すステップS1では、申告が入力される。すなわち、情報入力端末群40の個々の情報入力端末41,42,43,44には、情報入力端末41,42,43,44付近に居る申告者P1,P2,P3,P4の温熱環境に対する申告情報、具体的には、「冷やす」および「暖める」のいずれかに関する申告情報が入力される。
図4に示すステップS2では、所定時間が経過したか否か判定される。すなわち、一括消去時間計測部14により、所定時間である一括消去時間が計測され、一括消去時間を経過した場合(ステップS2におけるYesの場合)には、ステップS6へ進み、申告情報は、一括申告消去部13によって一斉に消去される。一括消去時間を経過していない場合(ステップS2におけるNoの場合)には、ステップS3へ進む。
図4に示すステップS3では、不満者率が演算される。すなわち、判定部11によって、全体の申告者P1,P2,P3,P4の数に対する「冷やす」または「暖める」の申告数の割合を求めて不満者率が演算される。
図4に示すステップS4では、不満者率がしきい値A1を超えたか否か判定される。すなわち、判定部11によって、ステップS3で求められた不満者率が、所定のしきい値A1を超えたか否かを判定し、所定のしきい値A1を超えた場合(ステップS4におけるYesの場合)にはステップS5へ進み、超えていない場合(ステップS4におけるNoの場合)は、ステップS1へ戻る。
図4に示すステップS5では、空気調和機70の制御が変更される。すなわち、所定のしきい値A1を超えた「冷やす」または「暖める」の不満者率に基づいて、「冷やす」または「暖める」ための制御信号が、制御変更部12から制御信号送信部16へ送信される。制御信号は、通信線80経由で制御信号送信部16から空気調和機70(具体的には、空調室外機71および空調室内機72)へ送信される。それにより、空気調和機70では、「冷やす」または「暖める」の不満者率に対応して、冷房または暖房を強化するための空調制御の変更が行われる。
そののち、図4に示すステップS6では、申告情報は、制御変更部12によって一斉に消去されて初期状態に戻される。ステップS6で申告情報が一斉に消去されたのち、ステップS1へ空調制御の処理が戻される。
<申告情報を一斉に消去する動作例>
つぎに、図5のタイムチャートを用いて、申告情報を一斉に消去する動作例を説明する。ここで、申告者は、P1,P2,P3,P4の4名であるとする。期間1〜期間4は、すべて所定の時間間隔T0(=30分)である。また、クリア時刻t1〜クリア時刻t4は、申告情報が一斉に消去される時刻を示す。さらに、不満者率が所定のしきい値A1(=50%)以上のときに、空調制御の変更(この動作例では、冷房の強化)が行われるとする。
まず、期間1において、申告者P1から「冷やす」の申告が2回、すなわち、「冷やす」の申告情報C11、C12が入力される。ここで、同一の申告者P1からの申告情報の入力が2回あっても最初の申告情報C11は消去され、最後の申告情報C12のみ採用される。したがって、クリア時刻t1までの不満者率(具体的には、4人の申告者の数に対する申告情報の数(C12の1個だけ)の割合)は25%であり、所定のしきい値(50%)未満である。このため、冷房は強化されず、クリア時刻t1において申告者P1からの申告情報C12は消去される。
つぎに、期間2では、申告者P2から「冷やす」の申告情報C21が入力されるが、申告者P1はすでに暑いという不満を感じなくなっているため、申告者P1からの申告情報の入力はなくなっている。したがって、期間2においても、不満者率は25%であり、所定のしきい値(50%)未満であるため、冷房は強化されない。
ここで、申告者P1にとっては、期間1では「冷やす」の申告情報C12が入力されたが、クリア時刻t1において申告情報C12が消去されており、一方、期間2では暑いという不満を感じないので、申告情報の入力がされていない。したがって、申告者P1にとっての温熱環境に対する要望は正確に反映されている。また、これによって、不要な冷房の強化を避けることができる。
期間3では、申告者P3が「冷やす」の申告情報C31を入力し、その後、申告者P2も依然として暑いと感じているため、「冷やす」の申告情報C22を入力する。このため、この期間内では、申告情報C31、C22の数は2個となり、不満者率が50%となる。その結果、申告者P2が申告情報C22を入力した時刻taに冷房が強化される。また、時刻taにおいて、申告情報C31、C22は消去される。
ここで、申告情報は、クリア時刻t1〜クリア時刻t4を経過後に、一斉に消去されても、申告者が暑いと感じ続けていれば、「冷やす」の申告情報の入力を再度行うと考えられ、これによって、合理的に冷房が強化される。たとえば、図5において、申告者P2が期間2および期間3の両方で申告情報の入力を行うことにより、期間3では不満者率が50%となり、合理的に冷房が強化されている。
なお、上述の申告情報を一斉に消去する動作例は、暖房を強化する動作も上述の要領で同様に行うことができる。
[第1実施形態の空調制御システムおよび空調制御方法の特徴]
(1)
第1実施形態の空調制御システム1は、空調制御システム1が一括申告消去部13を備えているので、一括申告消去部13によって、複数の申告者P1,P2,P3,P4からの申告情報が所定時間ごとに一斉に消去される。したがって、複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映している。
たとえば、図5に示されるように、期間1において、申告者P1が申告情報C12を入力後、しばらく時間が経過すると申告者P1にとって温熱環境が快適になっている場合、所定の時間T0が経過後に申告情報C12が消去されることで、申告者P1の温熱環境に対する要望を、より正確に反映している。これにより、不要な冷房または暖房の強化を避けている。
(2)
第1実施形態の空調制御システム1は、申告情報が消去されたときに、消去されたことを報知するために、消去表示部24を備えている。このため、申告情報が消去されたことが、消去表示部24によって申告者へ知らされる。その結果、申告者は、申告情報が消去されたときに再度の申告をするように促される。
(3)
第1実施形態の空調制御システム1は、制御変更部12によって空気調和機70の制御が変更されたときに、申告情報をすべて消去する。したがって、変更された温熱環境に対する不満について、新たな申告情報の入力が待ち受けられる。その結果、複数の申告者の温熱環境に対する要望が、より正確に反映される。
(4)
第1実施形態の空調制御システム1では、第1申告ボタン21および第2申告ボタン22は、通常行われている空気調和機の操作(設定温度の上下)と同じ要領で、任意の時刻に操作される。そのため、申告者に対する申告操作の負担感がなくなっている。
[第1実施形態の変形例]
(A)
第1実施形態では、申告情報入力部20として、「冷やす」を申告するための第1申告ボタン21、および「暖める」を申告するための第2申告ボタン22の2種類のボタンを有する例をあげて説明している。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、第1申告ボタン21および第2申告ボタン22の他に、さらに申告を解除するための解除ボタンを設けてもよい。この場合、申告者は、任意のときに自己の申告を解除することができ、その結果、申告者の温熱環境に対する要望が、より一層正確に反映される。
(B)
第1実施形態では、申告情報を入力するための手段として、第1申告ボタン21、第2申告ボタン22、カーソル23などを表示する表示部45を有する情報ネットワーク端末を例にあげて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の入力手段を採用することができる。たとえば、「冷やす」を申告する第1ボタンおよび「暖める」を申告する第2ボタンとして、指で押すボタンを用いた端末でもよい。この場合、どのボタンが押されたかを確認できるように、LEDなどの点灯部を備えてもよい。
(C)
第1実施形態では、温熱環境を変化させるか否かを判定するための基準として、全体の申告者の数に対する申告情報の数の割合からなる不満者率を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の判定基準を採用することができる。たとえば、申告者の数の絶対値によって、温熱環境を変化させるか否かを判定し、空気調和機の制御を変更してもよい。
(D)
第1実施形態では、「冷やす」の申告情報と「暖める」の申告情報とが両方存在する場合も考えられるが、このような場合には「冷やす」の申告情報の数と「暖める」の申告情報の数とを相殺して、「冷やす」または「暖める」のいずれか一方の残りの申告情報の数に基づいて、温熱環境を変化させるか否か判定し、これによって空気調和機の制御を変更するようにしてもよい。
[第2実施形態]
第1実施形態では、温熱環境を変化させるか否かを判定するための基準として、全体の申告者の数に対する申告情報の数の割合からなる不満者率を用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、この第2実施形態のように、対象空間RMに在室する申告者の数に対する申告情報の数の割合を、不満者率としてもよい。この場合、在室している複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映する。
<空調制御システム1の構成>
在室情報を用いた空調制御システム1では、図6に示されるように、対象空間RMの内部に、申告者P1,P2,P3,P4がそれぞれ在室しているか否かを検出するために、在室検出部群100(101,102,103,104)が設けられている。在室検出部群100(101,102,103,104)は、情報入力端末群40(41,42,43,44)付近に設けられている。在室検出部群100(101,102,103,104)によって申告者P1,P2,P3,P4が在室しているか否かに関する情報である在室情報が生成される。在室情報は、通信線90を介して空調管理装置30に送信される。
また、図7に示されるように、空調管理装置30には、在室情報を受信するための在室情報受信部32が設けられている。在室情報は、在室情報受信部32から判定部11へ送信される。
なお、第2実施形態の空調制御システムのその他の構成については、第1実施形態と共通している。
<空調制御システム1が空気調和機70を制御する処理の流れ>
空調制御システム1が在室情報を用いて空気調和機70を制御する処理の流れを、図8のフローチャートを用いて説明する。
ステップS21では、申告が入力される。すなわち、情報入力端末群40の個々の情報入力端末41,42,43,44には、情報入力端末41,42,43,44付近に居る申告者P1,P2,P3,P4の温熱環境に対する申告情報が入力される。
ステップS22では、在室人数が求められる。すなわち、在室検出部群100(101,102,103,104)によって在室情報が生成され、通信線90を介して空調管理装置30の在室情報受信部32に送信される。在室情報は、在室情報受信部32から判定部11へ送信される。判定部11では、在室情報から在室人数が求められる。
ステップS23では、所定時間が経過したか否か判定される。すなわち、一括消去時間計測部14により、所定時間である一括消去時間が計測され、一括消去時間を経過した場合(ステップS23におけるYesの場合)には、ステップS27へ進み、申告情報は、一括申告消去部13によって一斉に消去される。一括消去時間を経過していない場合(ステップS23におけるNoの場合)には、ステップS24へ進む。
ステップS24では、現時点の在室人数についての不満者率が演算される。すなわち、判定部11によって、現時点の在室人数に対する「冷やす」または「暖める」の申告数の割合を求めて不満者率が演算される。
ステップS25では、不満者率がしきい値A1を超えたか判定される。すなわち、判定部11によって、ステップS24で求められた不満者率が、所定のしきい値A1を超えたか否かを判定し、所定のしきい値A1を超えた場合(ステップS25におけるYesの場合)にはステップS26へ進み、超えていない場合(ステップS25におけるNoの場合)は、ステップS21へ戻る。
ステップS26では、空気調和機70の制御が変更される。すなわち、所定のしきい値A1を超えた「冷やす」または「暖める」の不満者率に基づいて、「冷やす」または「暖める」ための制御信号が、制御変更部12から制御信号送信部16へ送信される。制御信号は、通信線80経由で制御信号送信部16から空気調和機70(具体的には、空調室外機71および空調室内機72)へ送信される。それにより、空気調和機70では、「冷やす」または「暖める」の不満者率に対応して、冷房または暖房を強化するための空調制御の変更が行われる。
そののち、ステップS27では、申告情報は、制御変更部12によって一斉に消去されて初期状態に戻される。ステップS27で申告情報が一斉に消去されたのち、ステップS21へ空調制御の処理が戻される。
[第2実施形態の空調制御システムおよび空調制御方法の特徴]
(1)
第2実施形態の空調制御システム1は、対象空間RMに在室する申告者の数に対する申告情報の数の割合を、不満者率としているので、在室している複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映している。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に係る温熱環境制御システムの概念図を図9に示す。また、本発明の第3実施形態に係る温熱環境制御システムの各構成要素の構成図を図10に示す。図9に示す空調制御システム1は、図1に示す空調制御システム1と同様に、主としてオフィスビルに設置される空調室外機71および空調室内機72からなる空気調和機70を制御するシステムであり、対象空間RMに一律の温熱環境を提供する。
<空調制御システム1の全体構成>
図9に示す空調制御システム1は、図1に示す空調制御システム1と同様に、主として、空調管理装置50、情報入力端末群40(41,42,43,44)、空調室外機71、空調室内機72、通信線80及び通信線90を備えている。空調室外機71および空調室内機72は、通信線80を介して空調管理装置50と接続されている。空調室外機71と空調室内機72とは、通信線80により接続されている。情報入力端末群40(41,42,43,44)は、通信線90を介して空調管理装置50と接続されている。
<空調管理装置50の構成>
図10に示すように、空調管理装置50は、主として、申告受信部19、制御信号送信部16、判定部11、制御変更部12、個別申告消去部53、および個別消去時間計測部54を備えている。
申告受信部19は、情報入力端末群40(41,42,43,44)付近に居る申告者P1,P2,P3,P4の温熱環境に対する申告に関する情報である申告情報を、通信線90経由で受信する。申告情報は、「冷やす」及び「暖める」のいずれか1つである。申告受信部19は、申告情報を個別申告消去部53へ渡す。
個別申告消去部53は、所定時間である個別消去時間を経過した申告情報を個別に消去する。
個別消去時間計測部54は、それぞれの申告情報について個別消去時間を個別に計測し、個別消去時間に関する情報を個別申告消去部53へ渡す。
判定部11、制御変更部12、および制御信号送信部16は、第1実施形態と共通している。
すなわち、判定部11は、申告情報に基づいて、不満者率を演算する。例えば、図9に示す情報入力端末群40(41,42,43,44)付近に居る申告者P1,P2,P3,P4の全体のうちの25%が「冷やす」を申告する場合は、現時点の温熱環境に対して暑いという不満が25%あると考え、不満者率が25%とされる。図9に示す情報入力端末群40(41,42,43,44)付近に居る申告者P1,P2,P3,P4の全体のうちの25%が「暖める」を申告する場合も、同様に寒いという不満が25%あると考え、不満者率が25%とされる。判定部11は、不満者率の情報を制御変更部12に渡す。
制御変更部12は、不満者率が所定値超(例えば、10%超)であるか否か判断する。制御変更部12は、不満者率が所定値超(例えば、10%超)である場合、温熱環境を冷やす、または暖めるように空調制御を変更するための制御信号を選択する。制御変更部12は、制御信号を制御信号送信部16へ渡す。制御変更部12が制御信号を制御信号送信部16へ渡したとき、制御変更部12は、空調管理装置50に受信されたすべての申告情報を一斉に消去する。
制御信号送信部16は、制御信号を通信線80経由で空調室外機71および空調室内機72へ送信する。
<制御対象となる空気調和装置の構成>
図9に示す空気調和機70は、図1に示す空気調和機70と共通しており、主として、空調室外機71と空調室内機72とを備えている。空気調和機70は、通信線80を介して空調管理装置50と接続されている。空調室内機72は、対象空間RMの天井に埋設されている。
空調室外機71と空調室内機72とは、制御信号を通信線80経由で空調管理装置50から受信する。これにより、空気調和機70の運転が制御される。
<情報入力端末群40の構成>
図9に示す情報入力端末群40は、図1に示す情報入力端末群40と同様に、対象空間RMに設置された複数の情報ネットワーク端末41,42,43,44からなる。個々の情報入力端末41,42,43,44には、情報入力端末41,42,43,44付近に居る申告者P1,P2,P3,P4の温熱環境に対する申告情報が入力される。個々の情報入力端末41,42,43,44は、共通の構造を有している。以下、情報入力端末41の構成を例にあげて説明する。
情報入力端末41は、図11に示されるように、表示部45を備えている。表示部45には、申告情報を入力するための申告情報入力部20と、申告が消去されたことを示す消去表示部24と、情報入力端末41から入力された申告情報の有効時間の残り時間を表示する残り時間表示部25とが表示されている。申告情報入力部20は、「冷やす」を申告するための第1申告ボタン21と、「暖める」を申告するための第2申告ボタン22と、第1申告ボタン21および第2申告ボタン22のいずれか一方を選択するためのカーソル23とからなる。申告者は、情報入力端末41に備え付けられたマウスなどの入力装置を用いてカーソル23を移動させて、第1申告ボタン21および第2申告ボタン22のいずれか一方を選択することによって、「冷やす」および「暖める」のいずれかの申告を行うことができる。
選択された第1申告ボタン21または第2申告ボタン22は、色が変更するなどして、選択されたことを確認することができる。
ここで、1人の申告者が第1申告ボタン21および第2申告ボタン22を複数回選択した場合には、最後に選択されたボタンによる申告が採用される。たとえば、「冷やす」を申告する第1申告ボタン21を選択した後、「暖める」を申告する第2申告ボタン22を選択した場合、ただちに「冷やす」の申告は解除されて「暖める」の申告が採用される。このように、1人の申告者がボタンを複数回選択しても、結果的に1人の申告者につき1つの申告のみ採用される。
消去表示部24は、申告情報が消去されたときに、申告情報が消去されたことを表示する。ここで、申告情報が消去されたときとは、具体的には2つの場合、すなわち、個別消去時間を経過した場合において申告情報が個別に消去された場合、および制御変更部12が制御信号を制御信号送信部16へ渡したときに申告情報が一斉に消去された場合である。
残り時間表示部25は、情報入力端末41から入力された申告情報の有効時間の残り時間を表示する。残り時間は、分単位で表示してもよいし、分秒を組み合わせて表示してもよい。
<空調制御システム1が空気調和機70を制御する処理の流れ>
空調制御システム1が空気調和機70を制御する処理の流れを、図12のフローチャートを用いて説明する。
図12に示すステップS31では、申告が入力される。すなわち、情報入力端末群40の個々の情報入力端末41,42,43,44には、情報入力端末41,42,43,44付近に居る申告者P1,P2,P3,P4の温熱環境に対する申告情報、具体的には、「冷やす」および「暖める」のいずれかに関する申告情報が入力される。
図12に示すステップS32では、個々の申告情報について有効時間が経過したか否か判定される。すなわち、個別消去時間計測部54により、有効時間である個別消去時間が個々の申告情報について計測される。個別消去時間は、個々の申告情報の入力時刻を始点として計測される。ある申告情報が個別消去時間を経過した場合(ステップS32におけるYesの場合)には、ステップS37へ進み、個別消去時間を経過した申告情報は、個別申告消去部53によって個別に消去される。申告情報が個別消去時間を経過していない場合(ステップS32におけるNoの場合)には、ステップS33へ進む。
図12に示すステップS33では、不満者率が演算される。すなわち、判定部11によって、全体の申告者P1,P2,P3,P4の数に対する「冷やす」または「暖める」の申告数の割合を求めて不満者率が演算される。
図12に示すステップS34では、不満者率がしきい値A1を超えたか判定される。すなわち、判定部11によって、ステップS33で求められた不満者率が、所定のしきい値A1を超えたか否かを判定し、所定のしきい値A1を超えた場合(ステップS34におけるYesの場合)にはステップS35へ進み、超えていない場合(ステップS34におけるNoの場合)は、ステップS31へ戻る。
図12に示すステップS35では、空気調和機70の制御が変更される。すなわち、所定のしきい値A1を超えた「冷やす」または「暖める」の不満者率に基づいて、「冷やす」または「暖める」ための制御信号が、制御変更部12から制御信号送信部16へ送信される。制御信号は、通信線80経由で制御信号送信部16から空気調和機70(具体的には、空調室外機71および空調室内機72)へ送信される。それにより、空気調和機70では、「冷やす」または「暖める」の不満者率に対応して、冷房または暖房を強化するための空調制御の変更が行われる。
そののち、図12に示すステップS36では、すべての申告情報は、制御変更部12によって一斉に消去されて初期状態に戻される。ステップS36で申告情報が一斉に消去されたのち、ステップS31へ空調制御の処理が戻される。
<申告情報を個別に消去する動作例>
つぎに、図13のタイムチャートを用いて、申告情報を個別に消去する動作例を説明する。ここで、申告者は、P1,P2,P3,P4の4名であるとする。すべての申告情報の有効時間は、すべて所定時間T1(=30分)である。また、不満者率が所定のしきい値A1(=50%)以上のときに、空調制御の変更(この動作例では、冷房の強化)が行われるとする。
まず、最初に、申告者P1から「冷やす」の申告が2回、すなわち、「冷やす」の申告情報D11、D12が入力される。申告情報D11の入力時刻から有効時間T1が経過する前に、申告情報D12が入力されたので、最初の申告情報D11は消去され、最後の申告情報D12の入力時刻から有効時間が計測される。
最後の申告情報D12の入力時刻から有効時間T1である30分を経過しても、他の申告者からの申告情報の入力がないので、不満者率(具体的には、4人の申告者の数に対する申告情報の数(D12の1個だけ)の割合)は25%であり、所定のしきい値(50%)未満である。このため、冷房は強化されず、30分経過後に、申告者P1からの申告情報D12は消去される。その後、申告者P1は、申告情報の入力をしていないので、温熱環境に対する不満が解消されたと推定される。
申告者P1からの申告情報D12が消去された後、申告者P2から「冷やす」の申告情報D21が入力される。申告情報D21が入力された時点では、申告情報の数は1個(この場合、不満者率は25%)なので、冷房は強化されない。
ここで、申告者P1にとっては、「冷やす」の申告情報D12が入力されたが、有効時間経過後に申告情報D12が消去され、その後、申告者P1は暑いという不満を感じないので、申告情報の入力がされていない。したがって、申告者P1にとっての温熱環境に対する要望は正確に反映されている。また、不要な冷房の強化を避けることができる。
申告者P2からの申告情報D21の入力時刻から30分を経過する前の時刻tbにおいて、他の申告者P3から「冷やす」の申告情報D31が入力されたとき、申告情報の数は2個となり、不満者率は50%となるので、冷房が強化される。また、時刻tbにおいて、申告者P2および申告者P3の申告情報D21、D31は消去される。
申告情報D21、D31が消去された後、申告者P4から「冷やす」の申告情報D41が入力されるが、他の申告者P1、P2、P3からの申告情報はすべて消去されているので、冷房がさらに強化されることがなく、その時点の空調制御の状態を維持する。
さらに、申告者P4からの申告情報D41の入力時刻から30分の有効時間内に、他の申告者からの申告情報の入力がないので、不満者率は50%以上にならず、冷房は強化されない。したがって、申告情報D41は、その入力時刻から30分経過後に消去される。
図13に示される動作例の場合、不満者率が50%を超えるまでは、個々の申告者毎に最後に申告情報の入力がされてから30分の有効時間が確保されている。したがって、第1実施形態の動作例(図5参照)における申告者P2からの申告情報C21のように、不満者率が50%を超えていないのに、申告情報C21が入力されてから即時に消去される不具合がない。
[第3実施形態の空調制御システムおよび空調制御方法の特徴]
(1)
第3実施形態の空調制御システム1は、空調制御システム1が個別申告消去部53を備えているので、複数の申告者P1,P2,P3,P4からの申告情報のそれぞれを、申告情報が入力されたときから所定の有効時間が経過したときに個別に消去する。したがって、複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映している。
たとえば、図13に示されるように、申告者P1が申告情報D12を入力後、所定の有効時間T1が経過した後に、申告者P1にとって温熱環境が快適になっている場合、所定の有効時間T1が経過後に申告情報D12が消去されることで、申告者P1の温熱環境に対する要望を、より正確に反映している。これにより、不要な冷房または暖房の強化を避けている。
(2)
第3実施形態の空調制御システム1では、個別申告消去部53により、申告情報のそれぞれが、申告情報が入力されたときから所定の有効時間が経過したときに個別に消去されるので、それぞれの申告情報については有効時間の経過前に申告情報が消去される不具合がない。したがって、第1実施形態の動作例(図5参照)における申告者P2からの申告情報C21のように、不満者率が50%を超えていないのに、申告情報21が入力してから即時に消去される不具合がない。
(3)
第3実施形態の空調制御システム1では、1人の申告者からの申告情報の入力が複数回あった場合、個別申告消去部53は、申告情報が最後に入力されたときから所定の有効時間が経過したときに申告情報を個別に消去する。したがって、1人の申告者が有効時間内に複数回の申告を行った場合でも、最後の申告情報が入力されたときから有効時間の経過前に申告が消去される不具合がない。
(4)
第3実施形態の空調制御システム1は、有効時間の残り時間を表示する残り時間表示部25をさらに備えている。したがって、申告者は、自分が入力した申告情報についての有効時間の残り時間を目で確認することができる。
(5)
第3実施形態の空調制御システム1は、申告情報が消去されたときに、消去されたことを報知するために、消去表示部24をさらに備えている。このため、申告情報が消去されたことが、消去表示部24によって申告者へ知らされ、その結果、申告者は、申告情報が消去されたときに再度の申告をするように促される。
(6)
第3実施形態の空調制御システム1は、制御変更部12によって空気調和機70の制御が変更されたときに、申告情報をすべて消去するので、変更された温熱環境に対する不満について、新たな申告情報の入力が待ち受けられる。その結果、複数の申告者の温熱環境に対する要望を、より正確に反映することができる。
本発明の第1実施形態に係る温熱環境制御システムの概念図。 図1の温熱環境制御システムの各構成要素の構成図。 図1の情報入力端末の表示部の概略図。 本発明の第1実施形態に係る温熱環境制御方法の処理の流れを示すフローチャート。 本発明の第1実施形態に係る温熱環境制御方法における申告情報を一斉に消去する動作例を示すタイムチャート。 本発明の第2実施形態に係る温熱環境制御システムの概念図。 図6の温熱環境制御システムの各構成要素の構成図。 本発明の第2実施形態に係る温熱環境制御方法の処理の流れを示すフローチャート。 本発明の第3実施形態に係る温熱環境制御システムの概念図。 図9の温熱環境制御システムの各構成要素の構成図。 図9の情報入力端末の表示部の概略図。 本発明の第3実施形態に係る温熱環境制御方法の処理の流れを示すフローチャート。 本発明の第3実施形態に係る温熱環境制御方法における申告情報を個別に消去する動作例を示すタイムチャート。
符号の説明
11 判定部
12 制御変更部
13 一括申告消去部
24 消去報知部
25 残り時間表示部
40 情報入力端末群(申告入力部)
53 個別申告消去部
70 空気調和機(温熱環境提供手段)

Claims (8)

  1. 対象空間(RM)に在する複数の申告者(P1、P2・・・)による温熱環境に対する申告を入力する申告入力部(40)と、
    前記申告に基づいて前記温熱環境を変化させるか否かを判定する判定部(11)と、
    前記判定部(11)によって前記温熱環境を変化させると判定されたときに、前記複数の申告者(P1、P2・・・)に共通の温熱環境提供手段(70)の制御を変える制御変更部(12)と、
    所定時間が経過したときに、前記申告のすべてを消去する一括申告消去部(13)と、
    を備えた温熱環境制御システム。
  2. 対象空間(RM)に在する複数の申告者(P1、P2・・・)による温熱環境に対する申告を入力する申告入力部(40)と、
    前記申告に基づいて前記温熱環境を変化させるか否かを判定する判定部(11)と、
    前記判定部(11)によって前記温熱環境を変化させると判定されたときに、前記複数の申告者(P1、P2・・・)に共通の温熱環境提供手段(70)の制御を変える制御変更部(12)と、
    前記申告のそれぞれを、前記申告が入力されたときから所定の有効時間が経過したときに個別に消去する個別申告消去部(53)と、
    を備えた温熱環境制御システム。
  3. 1人の申告者からの前記申告の入力が複数回あった場合、前記申告が入力されたときとは、前記申告が最後に入力されたときである、
    請求項2に記載の温熱環境制御システム。
  4. 前記有効時間の残り時間を表示する残り時間表示部(25)、
    をさらに備えた請求項2または3に記載の温熱環境制御システム。
  5. 前記申告が消去されたときに、消去されたことを報知する報知部(24)、
    をさらに備えた請求項1から4のいずれかに記載の温熱環境制御システム。
  6. 前記制御変更部(12)によって前記温熱環境提供手段(70)の制御が変更されたときに、前記申告をすべて消去する、
    請求項1から5のいずれかに記載の温熱環境制御システム。
  7. 対象空間(RM)に在する複数の申告者(P1、P2・・・)による温熱環境に対する申告を入力するステップと、
    前記申告に基づいて前記温熱環境を変化させるか否かを判定するステップと、
    前記判定部(11)によって前記温熱環境を変化させると判定されたときに、前記複数の申告者(P1、P2・・・)に共通の温熱環境提供手段(70)の制御を変えるステップと、
    前記所定時間が経過したときに、前記申告のすべてを消去するステップと、
    を備えた温熱環境制御方法。
  8. 対象空間(RM)に在する複数の申告者(P1、P2・・・)による温熱環境に対する申告を入力するステップと、
    前記申告に基づいて前記温熱環境を変化させるか否かを判定するステップと、
    前記判定部(11)によって前記温熱環境を変化させると判定されたときに、前記複数の申告者(P1、P2・・・)に共通の温熱環境提供手段(70)の制御を変えるステップと、
    前記申告のそれぞれを、前記申告が入力されたときから所定の有効時間が経過したときに個別に消去するステップと、
    を備えた温熱環境制御方法。
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