JP2005291588A - エリア別環境提供制御システム及びエリア別環境提供制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 エリア別環境提供制御システム1は、空調装置60を制御するエリア別環境提供制御システムであって、個人等情報記憶部21と設備制御部14とを備える。空調装置60は、複数のエリアAoa等のそれぞれに対して空調環境を提供する。個人等情報記憶部21は、個人等情報を記憶する。個人等情報は、複数のエリアAoa等のうち2以上のエリアのそれぞれに属する個人Ha等に関する情報である。設備制御部14は、デマンド時限Tdにおいて、ビル5の消費電力量が所定の第1目標上限値Pdを超えないように、個人等情報に基づいて、複数のエリアAoa等のそれぞれに対して空調制御を行う。デマンド時限Tdは、デマンド制御を行うための時限である。個人等情報は、個人Ha等の査定に関する情報である。
【選択図】 図1
Description
したがって、デマンド時限における対象物件の消費エネルギー量が第1目標上限値を超えないように制御するので、省エネルギー化を図ることができる。また、個人等情報に基づいて制御するので、知的生産性を考慮しつつ無駄に環境が提供されることを低減することができる。このため、知的生産性を考慮しつつ省エネルギー化を図ることができる。
請求項2に係るエリア別環境提供制御システムは、請求項1に記載のエリア別環境提供制御システムであって、変化率入力部と第1演算部と第2演算部とをさらに備える。変化率入力部には、対象物件の消費エネルギー量の変化率が入力される。第1演算部は、変化率に基づいて、第1消費エネルギー量を演算する。第1消費エネルギー量は、現時点における消費エネルギー量である。第2演算部は、デマンド時限の開始からの経過時間と変化率と第1消費エネルギー量とに基づき、第2消費エネルギー量を演算する。第2消費エネルギー量は、デマンド時限における消費エネルギー量である。環境提供制御部は、第2消費エネルギー量が第1目標上限値より大きい場合に、個人等優先度に応じて、個人等に提供する環境を制御する。個人等優先度は、個人等情報に基づく優先度である。
請求項3に係るエリア別環境提供制御システムは、請求項1に記載のエリア別環境提供制御システムであって、変化率入力部をさらに備える。変化率入力部には、対象物件の消費エネルギー量の変化率が入力される。環境提供制御部は、第2目標上限値より変化率が大きい場合に、個人等優先度に応じて、個人等に提供する環境を制御する。第2目標上限値は、第1目標上限値をデマンド時限で割った値である。個人等優先度は、個人等情報に基づく優先度である。
請求項4に係るエリア別環境提供制御システムは、請求項1から3のいずれか1項に記載のエリア別環境提供制御システムであって、エリア情報記憶部をさらに備える。エリア情報記憶部は、エリア優先度を記憶する。エリア優先度は、複数のエリアについての優先度である。
請求項5に係るエリア別環境提供制御システムは、請求項4に記載のエリア別環境提供制御システムであって、複数のエリアのうち個人等に属しないエリアのエリア優先度が、複数のエリアのうち個人等に属するエリアのエリア優先度よりも高い。
請求項6に係るエリア別環境提供制御システムは、請求項4又は5に記載のエリア別環境提供制御システムであって、決定部をさらに備える。決定部は、複数のエリアに関する実環境情報に基づき、複数のエリアのそれぞれのエリア優先度を決定する。
請求項7に係るエリア別環境提供制御システムは、請求項6に記載のエリア別環境提供制御システムであって、決定部は、予測環境情報に基づき、複数のエリアのそれぞれのエリア優先度を決定する。予測環境情報は、複数のエリアに関する過去および現在の実環境情報から近い未来の複数のエリアに関して予測された環境である。
請求項8に係るエリア別環境提供制御システムは、請求項7に記載のエリア別環境提供制御システムであって、個人の健康状態に関する情報は、個人の暑さ及び寒さへの強さに関する情報、個人の体温調節機能の良さに関する情報及び個人のストレス度に関する情報の少なくとも1つを含む。
請求項9に係るエリア別環境提供制御システムは、請求項6から8のいずれか1項に記載のエリア別環境提供制御システムであって、決定部は、社会状況に関する情報に基づき、個人等情報のそれぞれに対して重み付けを行い、個人等優先度を決定する。
請求項10に係るエリア別環境提供制御システムは、請求項6から9のいずれか1項に記載のエリア別環境提供制御システムであって、環境提供制御部は、デマンド時限において、第3目標上限値を環境提供装置の消費エネルギー量が超えないように、個人等情報に基づいて、複数のエリアのそれぞれに対して環境提供制御を行う。第3目標上限値は、第1目標上限値に基づいて決定される値である。
請求項11に係るエリア別環境提供制御システムは、請求項3から10のいずれか1項に記載のエリア別環境提供制御システムであって、第1目標上限値又は第2目標上限値は、第3消費エネルギー量に基づいて決定した値である。第3消費エネルギー量は、複数のエリアにおける消費エネルギー量の実績値と複数のエリアに関する実環境情報とに基づき現在から近い将来までの所定期間に消費すると予測されるエネルギー量である。
請求項12に係るエリア別環境提供制御システムは、請求項1から11のいずれか1項に記載のエリア別環境提供制御システムであって、要望入力部をさらに備える。要望入力部は、個人等から環境に関する要望を受ける。環境提供制御部は、要望と個人等情報とに基づいて、複数のエリアのそれぞれに対して環境提供制御を行う。
請求項13に係るエリア別環境提供制御システムは、請求項12に記載のエリア別環境提供制御システムであって、第3演算部と第4演算部とをさらに備える。第3演算部は、要望に基づいて、エリア別要求エネルギー量を演算する。エリア別要求エネルギー量は、複数のエリアのうち個人等に属するエリアのそれぞれにおける環境の提供に要するエネルギー量である。第4演算部は、第4消費エネルギー量を求める。第4消費エネルギー量は、エリア別要求エネルギー量の和である。環境提供制御部は、第4消費エネルギー量が所定の第4目標上限値より小さい場合に、個人等情報に拘わらず要望に基づく環境提供制御を行う。環境提供制御部は、第4消費エネルギー量が第4目標上限値より大きい場合に、個人等優先度に応じて個人等に提供する環境を制御する。
請求項14に係るエリア別環境提供制御方法は、環境提供装置が制御されるエリア別環境提供制御方法であって、記憶ステップと制御ステップとを備える。環境提供装置は、対象物件に配備され、複数のエリアのそれぞれに対して環境を提供する。記憶ステップでは、個人等情報が記憶される。個人等情報は、複数のエリアのうち2以上のエリアのそれぞれに属する個人等に関する情報である。制御ステップでは、デマンド時限において対象物件の消費エネルギー量が所定の第1目標上限値を超えないように、個人等情報に基づいて、複数のエリアのそれぞれに対して環境提供制御が行われる。デマンド時限は、デマンド制御を行うための時限である。
したがって、デマンド時限における対象物件の消費エネルギー量が第1目標上限値を超えないように制御するので、省エネルギー化を図ることができる。また、個人等情報に基づいて制御するので、知的生産性を考慮しつつ無駄に環境が提供されることを低減することができる。このため、知的生産性を考慮しつつ省エネルギー化を図ることができる。
請求項3に係るエリア別環境提供制御システムでは、第2目標上限値より変化率が大きい場合に個人等に提供する環境を制御するので、省エネルギー化を図ることができる。また、個人等優先度に応じて個人等に提供する環境を制御するので、知的生産性を考慮しつつ無駄に環境が提供されることを低減することができる。
請求項5に係るエリア別環境提供制御システムでは、個人等に属しないエリアのエリア優先度が高いので、個人等に属しないエリアに対する環境の提供に要する消費エネルギー量を優先的に低減することができる。
請求項7に係るエリア別環境提供制御システムでは、複数のエリアの環境変動を前もって推測できる。このため、複数のエリアの環境が変動する場合等に、エリア優先度を前もって推測できる。
請求項9に係るエリア別環境提供制御システムでは、個人等情報が複数種類ある場合に、それらの情報の重み付けを社会状況に応じて変えながら、個人等優先度を決定することができる。このため、社会状況が変化した場合でも、知的生産性を考慮しつつ省エネルギー化を図ることができる。
請求項11に係るエリア別環境提供制御システムでは、環境に関する要望と個人等情報とに基づいて複数のエリアのそれぞれに対して環境提供制御を行うので、環境に関する要望に適した環境をできるだけ提供しながら知的生産性を考慮しつつ省エネルギー化を行うことができる。
図1に、本発明の第1実施形態にかかるエリア別環境提供制御システム1の構成図を示す。また、本発明の第1実施形態にかかるエリア別環境提供制御システム1の構成要素の構成図を図2に示す。エリア別環境提供制御システム1は、主として複数のエリアのそれぞれに対して空調環境を提供する空調装置60(60a,60b,・・・)を制御するためのシステムである。
図1に示すエリア別環境提供制御システム1は、主として設備制御装置10,空調装置60(60a,60b,・・・),ネットワーク群50(50a,50b),電力供給設備群70(71,72,73)及び他の設備機器群80(81,82)を備える。
設備制御装置10と空調装置60(60a,60b,・・・)とはネットワーク50aで接続されている。設備制御装置10と電力供給設備群70(71,72,73)とはネットワーク50bで接続されている。設備制御装置10と空調装置60(60a,60b,・・・)とネットワーク群50(50a,50b)と電力供給設備群70(71,72,73)と他の設備機器群80(81,82)とは、ビル5に配備されている。
図1に示す設備制御装置10は、図2に示すように、主として、パルスカウンタ11,送受信部13,第1演算部12,第2演算部15,設備制御部14,決定部18,個人等情報記憶部21及びエリア情報記憶部24を備える。エリア情報記憶部24には、エリア優先度情報25が記憶されている。
図1に示すように、空調装置60(60a,60b,・・・)は、空調機群(60a,60b,・・・)を備える。空調機群(60a,60b,・・・)は、主として室内機群(62a,63a,64a,・・・,62b,63b,64b,・・・)と室外機群61(61a,61b,・・・)とを備える。室内機群(62a,63a,64a,・・・,62b,63b,64b,・・・)と室外機群61(61a,61b,・・・)とは、ネットワーク群50(50a,50b,・・・)で接続されている。
図1に示す電力供給設備群70(71,72,73)は、主として電源71と電力量計72と電力供給線群73(73a,73b,・・・)とを備える。電源71は、外部から供給される電力を表している。電源71は、電力量計72と電力供給線群73(73a,73b,・・・)とを経由して、空調装置60(60a,60b,・・・)の室外機群61(61a,61b,・・・)へ電力を供給する。電力量計72は、空調装置60(60a,60b,・・・)の総消費電力量を計測する。また、電力量計72は、ビル5(図1参照)の消費電力の情報を電力パルスとして、ネットワーク50b経由で設備制御装置10へ送信する。
図1に示す他の設備機器群80(81,82)は、ビル5に配備された設備機器のうち、空調装置60(60a,60b,・・・)以外の設備機器群である。設備機器群80(81,82)の各設備機器は、例えば、動力設備や照明設備などである。
<個人等情報22の構成>
図2に示す個人等情報22は、図6に示すように、主として、個人欄221と査定欄222とを備える。
<エリア優先度情報25の構成>
図2に示すエリア優先度情報25は、図7に示すように、主として、エリア欄251と優先度欄252とを備える。
<設備制御部14の動作>
図2に示す設備制御部14の動作を、図5に示す概念図を用いて説明する。
図1に示すエリア別環境提供制御システム1が空調装置60(60a,60b,・・・)を制御する処理の流れを、図3,図4に示すフローチャートを用いて説明する。
図3に示すステップS1では、図1に示す空調装置60(60a,60b,・・・)がONされる。すなわち、図1に示す空調装置60(60a,60b,・・・)の室内機群(62a,・・・)と室外機群61(61a,・・・)とが起動される。
図3に示すステップS3では、電力が入力される。すなわち、図2に示す設備制御装置10のパルスカウンタ11に、ビル5(図1参照)の消費電力がネットワーク50b経由で入力される。ここで、消費電力の情報は、ビル5(図1参照)に配備された設備機器群(60,80)全てについて合計した消費電力の情報であり、電力パルスとして入力される。
図4に示すステップS10では、リセットが行われる。すなわち、図2に示す設備制御装置10の設備制御部14により、タイマ(図示せず)がアクセスされ、デマンド時限(図5のTd参照)の開始からの経過時間が0にリセットされる。
(1)
ここでは、図2に示す設備制御装置10の個人等情報記憶部21が、個人等情報22を記憶する。設備制御部14が、個人等情報22を個人等情報記憶部21から受け取る。設備制御部14が、デマンド時限(図5のTd参照)において、ビル5(図1参照)の消費電力量(図5のPp参照)が所定の第1目標上限値(図5のPd参照)を超えないように、個人等情報22に基づいて、複数のエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob,Ac参照)のそれぞれに対して空調制御を行う。
ここでは、図2に示す設備制御装置10の個人等情報記憶部21が、個人等情報22を記憶する。設備制御部14が、個人等情報22を個人等情報記憶部21から受け取る。パルスカウンタ11に、ビル5(図1参照)の消費電力量の変化率すなわち消費電力が、電力パルスとして入力される。第1演算部12が、消費電力の情報をパルスカウンタ11から受け取る。第1演算部12が、消費電力に基づいて、第1消費電力量(図5のPn参照)を演算する。第2演算部15が、消費電力の情報と第1消費電力量(図5のPn参照)の情報とを、設備制御部14経由で第1演算部12から受け取る。第2演算部15が、デマンド時限(図5のTd参照)の開始からの経過時間(図5のTn参照)を、設備制御部14から受け取る。第2演算部15が、デマンド時限(図5のTd参照)の開始からの経過時間(図5のTn参照)と消費電力(図5のΔP/ΔT参照)と第1消費電力量(図5のPn参照)とに基づき、第2消費電力量(図5のPp参照)を演算する。設備制御部14が、第2消費電力量(図5のPp参照)の情報を第2演算部15から受け取る。設備制御部14が、第2消費電力量(図5のPp参照)が第1目標上限値(図5のPd参照)より大きい場合に、個人等優先度に応じて、個人Ha,Hb,・・・に提供する空調環境を制御する。これにより、設備制御部14が、デマンド時限(図5のTd参照)において、ビル5(図1参照)の消費電力量(図5のPp参照)が所定の第1目標上限値(図5のTd参照)を超えないように、個人等情報22に基づいて、複数のエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob,Ac参照)のそれぞれに対して空調制御を行う。
ここでは、図2に示す設備制御装置10の個人等情報記憶部21が、個人等情報22を記憶する。設備制御部14が、個人等情報22を個人等情報記憶部21から受け取る。エリア情報記憶部24が、エリア優先度情報25を記憶する。設備制御部14が、エリア優先度情報25をエリア情報記憶部24から受け取る。設備制御部14が、デマンド時限(図5のTd参照)において、ビル5(図1参照)の消費電力量(図5のPp参照)が所定の第1目標上限値(図5のTd参照)を超えないように、個人等情報22とエリア優先度とに基づいて、複数のエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob,Ac参照)のそれぞれに対して空調制御を行う。
(4)
ここでは、図2に示す設備制御装置10の個人等情報記憶部21が、個人等情報22を記憶する。設備制御部14が、個人等情報22を個人等情報記憶部21から受け取る。エリア情報記憶部24が、エリア優先度情報25を記憶する。設備制御部14が、エリア優先度情報25をエリア情報記憶部24から受け取る。複数のエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob,Ac参照)のうち個人Ha,・・・に属しないエリア(例えば、図9に示すAc参照)のエリア優先度が、複数のエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob,Ac参照)のうち個人Ha,・・・に属するエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob参照)のエリア優先度よりも高い。設備制御部14が、デマンド時限(図5のTd参照)において、ビル5(図1参照)の消費電力量(図5のPp参照)が所定の第1目標上限値(図5のTd参照)を超えないように、個人等情報22に基づいて、複数のエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob,Ac参照)のそれぞれに対して空調制御を行う。設備制御部14が、エリア優先度(図7参照)を考慮して複数のエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob,Ac参照)のそれぞれに対して空調制御を行うことが可能である。
(5)
ここでは、図2に示す設備制御装置10の個人等情報記憶部21が、個人等情報22を記憶する。個人等情報22が、個人Ha,・・・の査定に関する情報である。設備制御部14が、個人等情報22を個人等情報記憶部21から受け取る。設備制御部14が、デマンド時限(図5のTd参照)において、ビル5(図1参照)の消費電力量(図5のPp参照)が所定の第1目標上限値(図5のPd参照)を超えないように、個人等情報22に基づいて、複数のエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob,Ac参照)のそれぞれに対して空調制御を行う。
<第1実施形態の変形例>
(A)第1実施形態では、個人の査定情報に基づいて個人等優先度を決定したが、これに代えて、団体の査定情報や個人及び団体の査定情報や個人及び団体の少なくとも一方の業務内容や個人の快適感受性等に基づいて個人等優先度を決定してもよい。また、個人及び団体の少なくとも一方がレンタルオフィス等を使用しているような場合は、個人及び団体の少なくとも一方が利用するオフィスのグレードに関する情報に基づいて個人等優先度を決定することも考えられる。あるいは、個人及び団体の少なくとも一方について撮影した画像に関する情報、個人の生理量に関する情報、個人の健康状態に関する情報、個人及び団体の少なくとも一方における執務状況に関する情報、個人及び団体の少なくとも一方における作業誤り状況に関する情報、並びに個人の年齢・性別に関する情報に基づいて個人等優先度を決定することも考えられる。健康状態は、例えば、疾病(例えば、風邪など)、疲労(例えば肩こりなど)、環境変化への適応能力(例えば、体温調節機能)の強弱などを含む。執務状況は、例えば、作業内容、作業の経過時間、作業の残時間、作業姿勢などを含む。作業誤り状況は、例えば、作業ミス発生時に観察される行為(例えば、DELキーやBSキーの入力)の発生率・発生量などを含む。なお、図2に示す個人等情報22は、例えば、個人の快適感受性に関する情報及び個人等の不在に関する情報を含まない。
図2に示す個人等情報22は、個人Ha,・・・により、設備制御装置10へ直接入力されたものであってもよい。あるいは、個人Ha,・・・の管理者により、設備制御装置10へ直接又はネットワーク(図示せず)経由で、入力されたものであってもよい。あるいは、個人等情報22は、個人Ha,・・・の業績や成果などがセンサにより検知され、個人Ha,・・・の業績や成果などに基づいて決められたものであってもよい。設備制御装置10は、空調装置60(60a,60b,・・・)だけでなく他の設備機器群80(81,82)を制御してもよい。他の設備機器群80(81,82)の消費電力量を減らせる場合には、空調装置60(60a,60b,・・・)で削減すべき消費電力量を少なくすることができる。ビル5は、ビルである代わりに、工場であってもよいし、店舗であってもよいし、家庭であってもよい。
Qaa=Vaa×Aaa×(taa−Taa)×Ke ・・・(式1)
の式により計算される。ここで、Keは係数である。Qab,Qac,・・・も式1と同様に計算される。
Saa=Qaa×haa ・・・(式2)
の式により計算される。Sab,Sac,・・・も式2と同様に計算される。
したがって、実環境情報に基づき複数のエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob,Ac参照)のそれぞれのエリア優先度(図7参照)を決定するので、複数のエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob,Ac参照)の環境が変動する場合等に、エリア優先度(図7参照)を正確に決定することができる。
なお、図11に示すような個人等優先度は、あらかじめ決定部18により決定されており、個人等情報記憶部21に個人等優先度情報23aとして記憶されていてもよい。この場合、図3に示すステップS7において、決定部18により、設備制御部14経由で個人等情報記憶部21が参照され、個人等優先度情報23aが取得されることになる。そして、決定部18により、個人等優先度情報23aに基づいて、個人等優先度が決定されることになる。
(F)図2に示す設備制御装置10は、要望入力部19をさらに備えてもよい。この場合、要望入力部19が、個人Ha,・・・から環境に関する要望を受ける。設備制御部14が、環境に関する要望の情報を要望入力部19から受け取る。設備制御部14が、デマンド時限(図5のTd参照)において、ビル5(図1参照)の消費電力量(図5のPp参照)が所定の第1目標上限値(図5のPd参照)を超えないように、環境に関する要望と個人等情報22とに基づいて、複数のエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob,Ac参照)のそれぞれに対して空調制御を行う。これらの点で第1実施形態と異なる。
(G)上記変形例(F)において、図2に示す設備制御装置10は、第3演算部16と第4演算部17とをさらに備えていてもよい。この場合、第3演算部16が、環境に関する要望の情報を設備制御部14経由で要望入力部19から受け取る。第3演算部16が、要望に基づいて、エリア別要求電力量を演算する。ここで、エリア別要求電力量は、複数のエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob,Ac参照)のうち個人Ha,・・・に属するエリアのそれぞれにおける環境の提供に要する電力量である。第4演算部17が、エリア別要求電力量の情報を第3演算部16から受け取る。第4演算部17が、第4消費電力量を求める。ここで、第4消費電力量は、エリア別要求電力量の和である。設備制御部14が、第4消費電力量の情報を第4演算部17から受け取る。設備制御部14が、環境に関する要望の情報を要望入力部19から受け取る。設備制御部14が、第4消費電力量が所定の第4目標上限値より小さい場合に、個人等情報に拘わらず要望に基づく空調制御を行う。設備制御部14が、第4消費電力量が第4目標上限値より大きい場合に、個人等優先度に応じて個人等に提供する環境を制御する。
=具体例=
―初期設定の場合1―
(条件1)
デマンド時限(図5のTd参照)においてビル5(図1参照)の消費電力量(図5のPp参照)が所定の第1目標上限値(図5のPd参照)を超えないので、特に制御はかけない。
(条件2)
各個人のある時点での設定温度が以下に示す値であったとする。
個人Hb:要求値、28℃
個人Hc:要求値、27℃
(結果)
特に制御がかけられないので、各個人の要求が満たされる。
Haに属するエリアAoa:21℃
Hbに属するエリアAob:28℃
Hcに属するエリアAoc:27℃
となるように空調機が制御される。
―初期設定の場合2―
(条件1)
デマンド時限(図5のTd参照)においてビル5(図1参照)の消費電力量(図5のPp参照)が所定の第1目標上限値(図5のPd参照)を超えるので、調整電力量(図5のPt参照)のうち居室エリアが負担すべき量である5kWhを削減したい。
(条件2)
個人Hbおよび個人Hcが空調機を運転しているところへ、個人Haが出社してきて個人Haが空調機の運転を開始した。このときの設定温度が以下の値であったとする。
個人Hb:要求値、23℃
個人Hc:要求値、23℃
(条件3)
以下の査定値が個人等情報記憶部21に記憶されていたとする(図6参照)。
個人Hb: 5
個人Hc: 1
(結果)
5kWを削減したいので、査定の大きい人に制御をかけないように、5kWhを按分する。ここでは、最大の査定値からの差をそれぞれ求め、その値を利用して按分を行う。
個人Ha:10−10=0
個人Hb:10− 5=5
個人Hc:10− 1=9
を利用して、削減すべき5kWhを按分する。便宜的に1℃の温度変更で、1kWh増加すると仮定すると、
個人Ha:5kWh×0/(0+5+9)=0kWh→要望が満たされる。
個人Hc:5kWh×9/(0+5+9)=3.214kWh→設定温度よりも3.21℃上昇。
結果として、
Haに属するエリアAoa:20℃
Hbに属するエリアAob:24.78℃
Hcに属するエリアAoc:26.21℃
となるように空調機が制御される。
なお、調整電力量(図5のPt参照)のうち居室エリアが負担すべき量は、第4演算部17が演算した第4消費電力量と、第4目標上限値との差が、設備制御部14により算出されたものであってもよい。
(I)第1目標上限値(図5のPd参照)又は第2目標上限値(図12のWd参照)は、第3消費電力量に基づいて決定した値であってもよい。ここで、第3消費電力量は、複数のエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob,Ac参照)における消費電力量の実績値と、複数のエリア(例えば、図9に示すAoa,Aob,Ac参照)に関する実環境情報とに基づき、現在から近い将来までの所定期間に消費すると予測される電力量である。
なお、所定期間は、1日でもよいし、1週間でもよいし、1ヶ月でもよいし、1年でもよいし、デマンド時限(図5のTd参照)よりも長い期間であればどのような期間であってもよい。
本発明の第2実施形態にかかるエリア別環境提供制御システム100を図13に示す。図13において、図1のエリア別環境提供制御システム1の構成要素と同様の構成要素は同じ番号で示してある。エリア別環境提供制御システム100は、主として複数のエリアのそれぞれに対して空調環境を提供する空調装置160(160a,160b,・・・)を制御するためのシステムである。
(A)図13において、ガス量計172は、1つだけであるが、複数存在してもよい。すなわち、ガス供給管173a,173b,・・・ごとにさらにガス量計を設けてもよい。この場合、各室外機161a,161b,・・・に設けられているガス量計140a,140b,・・・が不要となり、各室外機161a,161b,・・・を低コストで製造することができる。
5,105 ビル
10,110 設備制御装置
50 ネットワーク群
60,160 空調装置
70 電力供給設備群
170 ガス供給設備群
Claims (14)
- 対象物件(5,105)に配備され複数のエリアのそれぞれに対して環境を提供する環境提供装置(60,160)を制御するエリア別環境提供制御システム(1,100)であって、
前記複数のエリアのうち2以上のエリアのそれぞれに属する個人及び団体の少なくとも一方に関する情報である個人等情報を記憶する個人等情報記憶部(21)と、
デマンド制御を行うための時限であるデマンド時限において、前記対象物件(5,105)の消費エネルギー量が所定の第1目標上限値を超えないように、前記個人等情報に基づいて、前記複数のエリアのそれぞれに対して環境提供制御を行う環境提供制御部(14)と、
を備え、
前記個人等情報は、前記個人及び前記団体の少なくとも一方の査定に関する情報、前記個人及び前記団体の少なくとも一方の業務内容に関する情報、前記個人及び前記団体の少なくとも一方が利用する空間のグレードに関する情報、前記個人及び前記団体の少なくとも一方について撮影した画像に関する情報、前記個人の生理量に関する情報、前記個人の健康状態に関する情報、前記個人及び前記団体の少なくとも一方における執務状況に関する情報、前記個人及び前記団体の少なくとも一方における作業誤り状況に関する情報、並びに前記個人の年齢・性別に関する情報のうち少なくとも1つを含む、
エリア別環境提供制御システム(1,100)。 - 前記対象物件(5,105)の消費エネルギー量の変化率が入力される変化率入力部(11)と、
前記変化率に基づいて、現時点における消費エネルギー量である第1消費エネルギー量を演算する第1演算部(12)と、
前記デマンド時限の開始からの経過時間と前記変化率と前記第1消費エネルギー量とに基づき、前記デマンド時限における消費エネルギー量である第2消費エネルギー量を演算する第2演算部(15)と、
をさらに備え、
前記環境提供制御部(14)は、前記第2消費エネルギー量が前記第1目標上限値より大きい場合に、前記個人等情報に基づく優先度である個人等優先度に応じて、前記個人及び前記団体の少なくとも一方に提供する環境を制御する、
請求項1に記載のエリア別環境提供制御システム(1,100)。 - 前記対象物件(5,105)の消費エネルギー量の変化率が入力される変化率入力部(11)をさらに備え、
前記環境提供制御部(14)は、前記第1目標上限値を前記デマンド時限で割った値である第2目標上限値より前記変化率が大きい場合に、前記個人等情報に基づく優先度である個人等優先度に応じて、前記個人及び前記団体の少なくとも一方に提供する環境を制御する、
請求項1に記載のエリア別環境提供制御システム(1,100)。 - 前記複数のエリアについての優先度であるエリア優先度を記憶するエリア情報記憶部(24)をさらに備えた、
請求項1から3のいずれか1項に記載のエリア別環境提供制御システム(1,100)。 - 前記複数のエリアのうち前記個人及び前記団体の少なくとも一方に属しないエリアの前記エリア優先度が、前記複数のエリアのうち前記個人及び前記団体の少なくとも一方に属するエリアの前記エリア優先度よりも高い、
請求項4に記載のエリア別環境提供制御システム(1,100)。 - 前記複数のエリアに関する実環境情報に基づき、前記複数のエリアのそれぞれの前記エリア優先度を決定する決定部(18)をさらに備えた、
請求項4又は5に記載のエリア別環境提供制御システム(1,100)。 - 前記決定部(18)は、前記複数のエリアに関する過去および現在の実環境情報から近い未来の前記複数のエリアに関して予測された環境である予測環境情報に基づき、前記複数のエリアのそれぞれの前記エリア優先度を決定する、
請求項6に記載のエリア別環境提供制御システム(1,100)。 - 前記個人の健康状態に関する情報は、前記個人の暑さ及び寒さへの強さに関する情報、前記個人の体温調節機能の良さに関する情報及び前記個人のストレス度に関する情報の少なくとも1つを含む、
請求項7に記載のエリア別環境提供制御システム(1,100)。 - 前記決定部(18)は、社会状況に関する情報に基づき、前記個人等情報のそれぞれに対して重み付けを行い、前記個人等優先度を決定する、
請求項6から8のいずれか1項に記載のエリア別環境提供制御システム(1,100)。 - 前記環境提供制御部(14)は、前記デマンド時限において、前記第1目標上限値に基づいて決定される値である第3目標上限値を前記環境提供装置(60,160)の消費エネルギー量が超えないように、前記個人等情報に基づいて、前記複数のエリアのそれぞれに対して環境提供制御を行う、
請求項1から9のいずれか1項に記載のエリア別環境提供制御システム(1,100)。 - 前記第1目標上限値又は前記第2目標上限値は、前記複数のエリアにおける消費エネルギー量の実績値と前記複数のエリアに関する実環境情報とに基づき現在から近い将来までの所定期間に消費すると予測されるエネルギー量である第3消費エネルギー量に基づいて決定した値である、
請求項3から10のいずれか1項に記載のエリア別環境提供制御システム(1,100)。 - 前記個人及び前記団体の少なくとも一方から環境に関する要望を受ける要望入力部(19)をさらに備え、
前記環境提供制御部(14)は、前記要望と前記個人等情報とに基づいて、前記複数のエリアのそれぞれに対して環境提供制御を行う、
請求項1から11のいずれか1項に記載のエリア別環境提供制御システム(1,100)。 - 前記要望に基づいて、前記複数のエリアのうち前記個人及び前記団体の少なくとも一方に属するエリアのそれぞれにおける環境の提供に要するエネルギー量であるエリア別要求エネルギー量を演算する第3演算部(16)と、
前記エリア別要求エネルギー量の和である第4消費エネルギー量を求める第4演算部(17)と、
をさらに備え、
前記環境提供制御部(14)は、前記第4消費エネルギー量が所定の第4目標上限値より小さい場合に前記個人等情報に拘わらず前記要望に基づく環境提供制御を行い、前記第4消費エネルギー量が前記第4目標上限値より大きい場合に前記個人等優先度に応じて前記個人及び前記団体の少なくとも一方に提供する環境を制御する、
請求項12に記載のエリア別環境提供制御システム(1,100)。 - 対象物件(5,105)に配備され複数のエリアのそれぞれに対して環境を提供する環境提供装置(60,160)が制御されるエリア別環境提供制御方法であって、
前記複数のエリアのうち2以上のエリアのそれぞれに属する個人及び団体の少なくとも一方に関する情報である個人等情報が記憶される記憶ステップと、
デマンド制御を行うための時限であるデマンド時限において、前記対象物件(5,105)の消費エネルギー量が所定の第1目標上限値を超えないように、前記個人等情報に基づいて、前記複数のエリアのそれぞれに対して環境提供制御が行われる制御ステップと、
を備えた、
エリア別環境提供制御方法。
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