JP5993621B2 - 要望判別装置、空調制御システム、要望判別方法および空調制御方法 - Google Patents

要望判別装置、空調制御システム、要望判別方法および空調制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、申告者からの空調に対する要望が一時的要望か持続的要望かを判別する要望判別装置および要望判別方法と、この判別結果を空調制御に反映する空調制御システムおよび空調制御方法に関するものである。
空調制御システムが導入されている建物において、居住者が空調への要望(例えば暑い、寒い、室温をXX℃上げて欲しい、XX℃下げて欲しいなど)を申告することは、通常は居住者がそこに居る目的(例えば、オフィスであれば居住者の業務)とは関係がなく、一般に煩わしい作業であることが多い。また、居住者が熱的な不快を強く自覚しない状態(快適か、あるいはやや暑い、やや寒いといった状態)での要望(以下、弱要望とする)については、その感覚を強く自覚することが少ないために、要望申告は行われにくい。結果として、要望申告は、「弱要望」に対して相対的に強い要望(以下、強要望とする)が主となりやすい。
これにより、例えば、居住者の「暑い」という強要望に空調制御が対応した結果として室温設定値が過度に下げられた場合、途中経過として暑くも寒くもない適当な状態に室内環境が改善してきても、「暑くも寒くもない」付近の「弱要望」は申告されにくい。そして、この「弱要望」が居住者から申告されにくいことにより、過度に下げられた室温設定値が維持された結果として、やがて相反する「強要望」を誘発することがある。例えば、「暑い」という要望申告に対応した結果として室温設定値が過度に下げられたとしても、「やや暑い」、「やや寒い」という要望申告がないと、室温設定値はそのまま維持される。その結果、相反する「強要望」である「寒い」という要望が申告されるまで室温は低下することになる。
そして、「寒い」という要望が申告されると、室温設定値が過度に上げられる可能性があり、相反する「強要望」である「暑い」という要望が申告されるまで室温は上昇することになる。この相反する「強要望」の繰り返しにより、最悪の場合、居住者は「暑い」、「寒い」といった相反する感覚を周期的に感じることとなる。このような繰り返しは、居住者にとって不快で煩わしいばかりでなく、制御が安定しないことによる無駄なエネルギー消費が発生する可能性もある。
そこで、居住者自身が空調への要望を直接申告し、周期的に申告数を集計する申告型空調制御システムにおいて、申告が入力されたときから所定の有効時間が経過したときに申告を消去する個別申告消去部と、申告者が有効時間の残り時間を確認できるよう、有効時間の残り時間を表示する残り時間表示部と、申告が消去されたことを申告者へ知らせることにより、申告者に対して再度の申告を促す報知部とを設けることが提案されている(特許文献1参照)。
特許第4604630号公報
前述したように、申告型空調制御システムでは、「弱要望」の申告が行われにくいことにより、制御が不安定になりやすい。特許文献1に開示された申告型空調制御システムにおいても、「弱要望」の申告が行われにくいことに変わりはなく、「強要望」を集計する傾向になりやすいので、制御が不安定になりやすいという問題点があった。
また、有効時間設定は、申告者の温冷感が時間経過に伴って快適な方向に一律に改善される場合に有効である。しかし、実際には、例えば「暑い」という要望申告に対応する室温設定値の下げ幅が不足している場合など要望が解消されずに持続する場合も多い。このような場合に有効時間設定を採用していると、要望が解消されない申告者は、申告が消去される毎に同じ要望を申告し直さなければならない。最悪の場合には、煩わしい申告作業を定期的に実施するか、不満な環境の中で耐えるかの選択を強いられることとなり、空調制御システム自体への居住者の不満感も増大しやすい。したがって、有効時間設定が「弱要望」の申告が行われにくいことによる制御の不安定化を改善することにはつながらない。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、申告者の要望申告負荷(回数や手間)を軽減しながら、制御が不安定になる可能性を低減することができる要望判別装置、空調制御システム、要望判別方法および空調制御方法を提供することを目的とする。
本発明の要望判別装置は、申告者からの空調に対する要望を受け付ける入力手段と、前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報として、前記申告者の在室情報を管理する在室状態管理手段と、前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報に基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別する要望判別手段とを備え、前記在室状態管理手段は、前記申告者の在室情報として、前記申告者の所定の空間における在室継続時間を求め、前記要望判別手段は、判別ルールを予め記憶する判別ルール記憶手段と、前記申告者の在室情報と前記判別ルールとに基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別する判別処理手段とからなり、前記判別ルール記憶手段は、前記判別ルールとして、前記申告者の在室情報と所定の判別しきい値との比較で要望の持続種類を決定するというルールを記憶し、前記判別処理手段は、前記判別ルールに従って前記在室継続時間と前記判別しきい値とを比較して、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別することを特徴とするものである。
また、本発明の要望判別装置は、申告者からの空調に対する要望を受け付ける入力手段と、前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報として、前記申告者の在室情報を管理する在室状態管理手段と、前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報に基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別する要望判別手段とを備え、前記在室状態管理手段は、前記申告者の在室情報として、前記申告者の所定の空間における在室継続時間を不在継続時間で補正した在室相当時間を求め、前記要望判別手段は、判別ルールを予め記憶する判別ルール記憶手段と、前記申告者の在室情報と前記判別ルールとに基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別する判別処理手段とからなり、前記判別ルール記憶手段は、前記判別ルールとして、前記申告者の在室情報と所定の判別しきい値との比較で要望の持続種類を決定するというルールを記憶し、前記判別処理手段は、前記判別ルールに従って前記在室相当時間と前記判別しきい値とを比較して、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別することを特徴とするものである。
また、本発明の空調制御システムは、要望判別装置と、前記申告者からの要望に応じて空調の制御設定値を変更するルールを定めた制御プランを、一時的要望と持続的要望のそれぞれについて予め記憶する制御プラン記憶手段と、この制御プラン記憶手段に記憶されている制御プランのうち、前記要望判別装置の判別結果に対応する制御プランを空調機器に適用する制御プランとして決定する制御プラン決定手段と、この制御プラン決定手段が決定した制御プランに基づいて前記空調機器を制御する機器制御手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の空調制御システムの1構成例において、前記一時的要望に対応する制御プランは、前記申告者からの要望に応じて前記制御設定値を変更し、一定の維持時間が経過した後に、前記制御設定値を変更前の値に戻すことを定めた制御プランであり、前記持続的要望に対応する制御プランは、前記申告者からの要望に応じて前記制御設定値を継続的に変更することを定めた制御プランである。
また、本発明の要望判別方法は、申告者からの空調に対する要望を受け付ける入力ステップと、前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報として、前記申告者の在室情報を求める在室情報検出ステップと、前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報に基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別する要望判別ステップとを含み、前記在室情報検出ステップは、前記申告者の在室情報として、前記申告者の所定の空間における在室継続時間を求めるステップを含み、前記要望判別ステップは、判別ルールを予め記憶する判別ルール記憶手段を参照し、前記申告者の在室情報と前記判別ルールとに基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別するステップを含み、前記判別ルール記憶手段は、前記判別ルールとして、前記申告者の在室情報と所定の判別しきい値との比較で要望の持続種類を決定するというルールを記憶し、
前記要望判別ステップは、前記判別ルールに従って前記在室継続時間と前記判別しきい値とを比較して、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別することを特徴とするものである。
また、本発明の要望判別方法は、申告者からの空調に対する要望を受け付ける入力ステップと、前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報として、前記申告者の在室情報を求める在室情報検出ステップと、前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報に基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別する要望判別ステップとを含み、前記在室情報検出ステップは、前記申告者の在室情報として、前記申告者の所定の空間における在室継続時間を不在継続時間で補正した在室相当時間を求めるステップを含み、前記要望判別ステップは、判別ルールを予め記憶する判別ルール記憶手段を参照し、前記申告者の在室情報と前記判別ルールとに基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別するステップを含み、前記判別ルール記憶手段は、前記判別ルールとして、前記申告者の在室情報と所定の判別しきい値との比較で要望の持続種類を決定するというルールを記憶し、前記要望判別ステップは、前記判別ルールに従って前記在室相当時間と前記判別しきい値とを比較して、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別することを特徴とするものである。
また、本発明の空調制御方法は、前記の各ステップと、前記申告者からの要望に応じて空調の制御設定値を変更するルールを定めた制御プランを、一時的要望と持続的要望のそれぞれについて予め記憶している制御プラン記憶手段を参照し、この制御プラン記憶手段に記憶されている制御プランのうち、前記要望判別ステップの判別結果に対応する制御プランを空調機器に適用する制御プランとして決定する制御プラン決定ステップと、この制御プラン決定ステップで決定した制御プランに基づいて前記空調機器を制御する機器制御ステップとを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報に基づいて、申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別する要望判別手段を設けることにより、申告者からの要望をその持続時間に着目した持続種類で判別することができる。したがって、この判別結果を空調制御に反映すれば、申告者の負荷を軽減しながら、空調制御が不安定になる可能性を低減することができる。
また、本発明では、申告者の在室情報として、申告者の所定の空間における在室継続時間を不在継続時間で補正した在室相当時間を求め、この在室相当時間と判別しきい値とを比較して、申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別することにより、申告者の代謝量を考慮した要望種類判別の確度を高めることができる。
また、本発明では、制御プラン記憶手段に記憶されている制御プランのうち、要望判別装置の判別結果に対応する制御プランを空調機器に適用する制御プランとして決定し、決定した制御プランに基づいて空調機器を制御することにより、要望判別装置の判別結果を空調制御に反映することができる。
居住者申告型空調制御システムの例を示す図である。 居住者の代謝量とPMVとの関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る要望判別型空調制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る要望判別部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態に係る要望判別型空調制御装置の動作を説明するフローチャートである。 居住者の在室状態と在室継続時間との関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る制御プランを説明する図である。 本発明の第1の実施の形態における申告要望に対する制御設定値の変更例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る在室状態管理部の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係る在室状態管理部が管理する在室履歴情報の例を示す図である。 居住者の在室状態と在室相当時間との関係を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る要望判別型空調制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施の形態に係る在室状態管理部の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における在室相当時間の算出方法を説明するフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における在室相当時間の算出例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る在室状態管理部が管理する在室履歴情報の例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る在室状態管理部が管理する在室履歴情報の例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る在室状態管理部の動作を説明するフローチャートである。 本発明の第3の実施の形態における在室相当時間の算出方法を説明するフローチャートである。
[発明の原理]
本発明は、建物の空調制御システムにおいて、居住者の空調への要望を反映して制御する要望対応型空調制御方法および装置を対象とし、居住者が要望を空調制御システムに直接入力する申告型空調制御システムを採用している場合に限らない。すなわち、本発明は、(A)居住者からの要望を受け、設備管理者がBEMS(Building and Energy Management System)などを利用して居住者要望を空調制御に反映する場合、(B)居住者自身が空調への要望を空調制御システムに直接に申告する場合(ASP(Application Service Provider)サービスなどで遠隔で居住者要望を受信し、制御に反映する場合も含む)、のいずれも対象としている。
また、本発明は、居住者が主に在席する空間(以下、在席空間とする)について、当該居住者の在/不在の管理が可能な建物を対象とする。ここで、在席空間とは、建物内で当該居住者が主に居住する領域であり、在/不在の管理が可能な空間の単位を示す。例えば、建物、フロア、区切られた部屋、あるいは、これらをさらに細分化した空調ゾーン(建物内の空調制御単位)や複数の座席を含む座席グループのエリア、当該居住者が主に利用する座席周辺エリア等、在/不在の管理が可能な単位の建物内領域であれば領域の大小を問わない。当該居住者の在席空間の在/不在管理は、例えば、個人識別を伴う入退室管理システムや位置検知システムなどによって実現される。
本発明の説明では、居住者、申告者、要望入力者を以下のように区別して記述する。本発明では、建物内の空調制御システムの制御対象である任意の空調ゾーンを在席空間とする者を、居住者と呼ぶ。申告行動を起こすか否かは居住者に依存する。また、本発明では、空調への変更要望を申告(電話等による音声通知を含む)するという行動を起こす居住者を、申告者と呼ぶ。居住者が空調環境に不満を感じていても、申告行動を起こさなければ申告者とは扱わない。また、本発明では、申告者の空調への変更要望を空調制御に反映する目的で空調制御システムに入力する者を、要望入力者と呼ぶ。居住者が変更要望を空調制御システムに直接入力する申告型空調制御システムを採用している場合、申告者と要望入力者は同一となる。また、これ以外の空調制御システムでは、例えば、申告者が要望入力者である設備管理者に対して変更要望を申告(電話やメールなどで通知)し、設備管理者がこの要望を空調制御システムに入力する方式がある。
以上のような空調制御システムにおいて、発明者は、一時的(持続性が異なる)要望申告に対しては通常の要望申告とは異なる制御を適用することに着目した。
オフィスで一般的に発生する空調への申告要望は、身体活動(出社後、帰社後、会議室移動後等)や食事(昼食等)による代謝量増加が原因である場合が少なくない。しかし、このような要望は、室内環境が変化しなくても時間の経過とともに解消の方向に向かうため、適切でない周囲環境によって発生する要望よりも、上述したような制御の不安定状態を引き起こしやすい。例えば、文献「平良 拓也他,“ヒューマンカロリメーターを用いた朝食,昼食および夕食の食後におけるエネルギー消費量の推移の比較検討”,栄養学雑誌,Vol.68,No.6,373〜377,2010年」によれば、食事誘発性熱産生は30〜40分程度で低下し安定状態となる。したがって、一時的な要望についてはその特徴を反映した対応制御を適用することで、制御が不安定となる確率を低減することができる。
さらに発明者は、一時的要望を判別する際に、居住者の在席空間における在室情報を利用することに着目した。要望の申告時刻とその時点の在室情報により、要望と申告者行動との関わりが推定でき、代謝量計測や、判別に利用する新たな情報入力を申告者に促すことなしに、一時的要望の判別の確度を高めることができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態は、申告発生時刻と申告者の在室情報とを利用して算出した在室継続時間から、要望が一時的な要望か否かを判別し、この判別結果に基づいて空調の制御プランを決定するものである。ここで、制御プランとは、要望に応じて空調の制御設定値を変更するルールを定めたものである。
本発明では、居住者と、当該居住者の在席空間と、この在席空間に対応する空調ゾーン(在席空間と一致する空調ゾーン、在席空間に含まれる空調ゾーン、または在席空間を含む空調ゾーン)で制御対象となる空調機器とを対応付ける情報が、後述する要望判別型空調制御装置に保持されるものとする。この情報は、予め要望判別型空調制御装置に記憶されていてもよいし、要望判別型空調制御装置の動作開始時に設備管理者などが入力してもよいし、要望入力者から送信される要望に付加してこれらの情報が送信され要望判別型空調制御装置が受信しても構わない。この要望判別型空調制御装置に保持されている情報に基づき、申告者の空調への要望はこの申告者に対応する空調ゾーンの空調機器の制御(例えば設定値変更)に反映される。
なお、申告者が別の要望入力者を介して変更要望を入力する場合には、申告者を特定する情報も要望と併せて送信されるものとする。これにより、申告者の要望が申告者に対応する空調機器の制御に反映される。1つの在席空間に複数の空調ゾーンがある場合でも、申告者を特定することができれば、申告者に対応する空調機器を特定することができるので、申告者の要望を空調機器の制御に反映することができる。また、1つの空調ゾーンに複数の居住者がいる場合でも、申告者に対応する空調機器が特定されていれば問題ない。
本発明は、申告者の空調への変更要望をその持続時間に着目した種類(以下、持続種類と記)で判別して空調制御に反映する点が重要なポイントである。本発明は、空調方式(例えば個別方式、中央式など)及び採用している空調機器種類、空調制御要素(温度、湿度、放射やその複合制御など)、要望入力端末種類(BEMS、PC、携帯電話機、スマートフォン、専用入力端末など)等によらず、当業者の通常の技術水準により適宜設計変更が可能である。
本実施の形態では、居住者自身が自らの要望を空調制御システムに対して入力する居住者申告型空調制御システムの例で説明する。また、居住者の在/不在管理システムとして、在席空間への居住者の入退室を管理する入退室管理システムを採用している例で説明する。この入退室管理システムは、検出した居住者を特定する情報を保持しているものとする。
居住者申告型空調制御システムの例を図1に示す。図1において、100は在席空間、101は居住者、102は変更要望を受ける空調制御装置(コントローラ)、103は在席空間100の室温を計測する温度センサ、104は室内機、105は室外機、106は入退室管理システム、107は入退室管理システム106で用いる入退室検出機器(例えば居住者101のIDカードを読み取るカードリーダ等)である。空調制御装置102は、温度センサ103によって計測される室温が室温設定値と一致するように空調機器(室内機104および室外機105)を制御する。図1は1つの空調ゾーンと在席空間100とが一致している例であるが、例えば、在席空間100が建物のワンフロアでありこの中に複数の空調ゾーンや空調機器を含む場合でも、申告者の要望に対応して制御する空調機器を特定できれば適用対象となる。また、本実施の形態では、夏季冷房時の例で説明するが、言うまでもなく、本発明は中間期や冬季暖房時にも適用可能である。
図2に居住者の代謝量と空調エリアの快適性を表す温冷感指標であるPMV(Predicted Mean Vote)との関係を示す。図2の例では、居住者の代謝量以外のPMVの影響要因(温度、湿度、放射、風速、着衣量)は夏のオフィスを想定した固定値としている。具体的には、室温、放射温度を27℃、風速を0.1m/s、相対湿度を50%、着衣量を0.5[clo]としている。
空調の室温設定値は省エネルギーや節電対策のために、環境省の推奨値(夏28℃、冬20℃)に基づいて室内環境が悪化する方向に緩和される傾向にある。しかしながら、快適性の影響要因は室温だけではないため、その他の影響要因が悪化するとPMV快適域である±0.5の範囲を逸脱する。図2の例では、室温が環境省推奨値よりも1℃快適側の設定(27℃)である場合を示しているが、例えば摂食により居住者の代謝量が標準的な代謝量1.0[met]よりも10%増加して1.1[met]になると、PMVが快適域上限とされる0.5を超えてしまい、食後の要望申告の発生要因となり得ることが分かる。
しかしながら、食事(昼食等)あるいは身体活動(出社後、帰社後、会議室移動後等)により発生する要望は、一時的な代謝量増加によるものであり、代謝量が時間経過とともに減少・安定化すれば、室内環境に変化がなくてもやがて解消の方向に向かう。具体的には、例えば外出先からの帰社直後には暑いと感じたとしても、帰社直後から時間が経過すれば、温度・湿度等の室内環境に変化がなくても、暑いという感覚が解消するということが起こり得る。一方で、オフィスで執務を継続している居住者は代謝量が安定している状態であり、要望を引き起こす要因は居住者側の体内環境変化ではなく、室内環境が要因であることが多い。このような場合には、居住者からの要望申告に対応して室内環境が適切に改善されなければ要望が持続する可能性が高い。
このように、要望申告には、「暑い」、「やや暑い」、「暑くも寒くもない」、「やや寒い」、「寒い」、「XX℃上げて欲しい」、「XX℃下げて欲しい」などのように、空調変更の向き(暖める、冷やす)および要望の強度と関連付けられる変更要望種類(以下、変更種類と記)に加え、さらに、室内環境に変化がなくてもやがて解消方向にむかう要望(以下、一時的要望と記)と、室内環境に変化がなければ持続する可能性の高い要望(以下、持続的要望と記)といった、持続性に着目した種類(以下、持続種類と記)がある。
特に、例えば、摂食や階段の昇降、屋外の移動等による代謝量増加で発生する要望は一時的でかつ強要望となりやすく、短時間で複数回の強要望の申告が繰り返される場合もある。しかしながら、要望の感じ方自体が時間とともに解消方向にむかうので、変更種類だけに着目して持続的要望と同じ制御を適用した場合、一時的要望の方が上述したような制御の不安定状態を引き起こしやすい。よって、制御が不安定となる確率を低減するために、一時的要望を判別して、持続的要望とは異なる制御プランを適用する。
図3は本実施の形態の要望判別型空調制御装置の構成を示すブロック図である。要望判別型空調制御装置1は、機器制御部2と、制御プラン決定部3と、制御プラン記憶部4と、要望判別部5と、在室状態管理部6とを備えている。
機器制御部2は、制御プラン決定部3が決定した制御プランに基づき空調機器7を制御する。
制御プラン決定部3は、要望の処理時点で実施されている制御プランと制御プラン記憶部4に記憶されている制御プランと要望判別部5の判別結果に基づいて、空調機器7に新たに適用する制御プランを決定する。
制御プラン記憶部4には、要望判別部5の判別結果に対して適用する制御プランが予め設定され、記憶されている。これらの制御プランは、制御プロバイダや設備管理者が予め設定する。
要望判別部5には、在室状態管理部6で生成される在室情報を利用した一時的要望判別ルールが予め設定され、記憶されている。一時的要望判別ルールは、制御プロバイダや設備管理者、エネルギー管理者が予め設定する。要望判別部5は、判別ルールに基づき、申告された要望の持続種類を判別し、その要望種類(暑い、寒いなど)とともに持続種類を保持する。
図4は要望判別部5の構成を示すブロック図である。要望判別部5は、要望入力端末8から入力された変更要望を受け付ける要望入力部50と、要望の持続種類を判別する判別処理部51と、判別ルールを記憶する判別ルール記憶部52とから構成される。
在室状態管理部6は、在/不在管理システム9の情報を利用し、各居住者の在室状態を示す在室情報を管理する。
要望入力端末8としては、PC、携帯電話機、スマートフォン、専用リモコン端末などがある。
在/不在管理システム9は、各居住者の在/不在状態を管理するシステム、あるいは、在/不在状態の変化を検出するシステムである。在/不在管理システム9としては、汎用の在/不在センサや画像カメラ等を利用して居住者の在/不在を検知するシステムのほか、居住者個人の位置検知や入退室管理により間接的に居住者の在/不在を知ることのできるシステム(居住者認証を伴う在/不在検出システム、入退室管理システム、RFID(Radio Frequency Identification)等を利用して居住者とその位置を検知する位置検知システムなど)がある。
なお、要望判別型空調制御装置1は図1に示した空調制御装置102の内部に設けられるが、要望判別部5を空調制御装置102の外部に設けてもよい。
次に、本実施の形態の空調制御システムの動作を説明する。図5は、要望入力端末8から居住者の要望申告を受け付けた際の要望判別型空調制御装置1の動作を説明するフローチャートである。
要望入力端末8は、要望入力端末8を操作して空調への変更要望を申告した居住者(申告者)を特定する情報であるUIDとこの申告者が入力した要望の変更種類DSと申告時刻Stimeとを要望判別部5に送信し、要望判別部5の要望入力部50は、受信した情報を要望V(UID,DS,Stime)として保持する(図5ステップS1−1)。
本実施の形態では、要望判別型空調制御装置1と在/不在管理システム9で用いる特定情報UIDが同じ場合で説明するが、在/不在管理システム9で用いる特定情報が要望判別型空調制御装置1で用いる特定情報UIDと異なっていてもよい。この場合には、在/不在管理システム9で用いる居住者の特定情報SIDを要望判別型空調制御装置1で用いる居住者の特定情報UIDに変換する変換テーブルまたは変換関数Fを、在室状態管理部6に設定しておけばよい。
また、本実施の形態では、簡単のためにユーザが選択する変更種類DSを「暑い」、「寒い」の2種類とし、「暑い」を値「1」で示し、「寒い」を値「−1」で示すものとする。つまり、例えば、申告時刻10時10分にUID=500の居住者が「暑い」と申告した要望はV(500,1,10:10)として保持され、同じ時刻に「寒い」と申告した要望はV(500,−1,10:10)として保持される。
なお、この例では要望入力端末8から申告者特定情報UIDと変更種類DSと申告時刻Stimeとを送信するが、申告時刻Stimeを要望入力端末8から送信せずに、要望申告を受け付けた時刻を申告時刻として、要望入力部50が申告時刻Stimeを付加しても構わない。
要望入力端末8から要望V(UID,DS,Stime)を受け付けると、要望判別部5の判別処理部51は、在室状態管理部6に対して申告者特定情報UIDで特定される申告者の在室情報である在室継続時間Hcs(UID,Stime)を問い合わせ、在室状態管理部6から取得した在室継続時間Hcs(UID,Stime)と判別ルール記憶部52に予め設定された一時的要望判別ルールに基づき、要望V(UID,DS,Stime)の持続種類の判別を行なう(図5ステップS1−2)。
ここで、在室継続時間とは、居住者が在席空間に継続して在室している時間の積算値(時、分、秒などで適宜示される)であり、居住者が在席空間に不在の場合には0である。図6は居住者の在室状態と在室継続時間Hcsとの関係を示す図である。在室継続時間は、在室状態管理部6が在/不在管理システム9の検出情報を用いて算出するが、この在室状態管理部6の動作については後述する。
要望判別部5の判別ルール記憶部52には、在室継続時間Hcs(UID,Stime)を利用した一時的要望判別ルールが制御プロバイダや設備管理者などによって予め設定されている。本実施の形態では、一時的要望判別ルールとして、要望種類判別しきい値(以下、しきい値)Hthとの比較で要望の持続種類を決定するというルールの例で説明する。
要望判別部5の判別処理部51は、申告者特定情報UIDで特定される申告者の申告時刻Stime時点の在室継続時間Hcs(UID,Stime)を予め設定されたしきい値Hthと比較し、要望V(UID,DS,Stime)の持続種類を示す持続種類判別フラグFtmp(以下、判別フラグ)を決定する。具体的には、判別処理部51は、Hcs(UID,Stime)<Hth、すなわち在室継続時間Hcs(UID,Stime)がしきい値Hthより小さいとき、判別フラグFtmpをFtmp=1とし、Hcs(UID,Stime)≧Hth、すなわち在室継続時間Hcs(UID,Stime)がしきい値Hth以上のとき、判別フラグFtmpをFtmp=0とする。
判別フラグFtmp=1は、要望V(UID,DS,Stime)が一時的要望であることを示し、判別フラグFtmp=0は、要望V(UID,DS,Stime)が持続的要望であることを示す。
しきい値Hthとしては、食事や移動などといった通常のオフィスでの行動後に居住者の代謝量が安定する時間(例えば30分)を目安に予め設定しておけばよい。そして例えば、しきい値Hthが30分の場合、申告時刻Stime時点での申告者の在室継続時間が30分未満であれば、要望V(UID,DS,Stime)は一時的要望(Ftmp=1)、在室継続時間が30分以上であれば、要望V(UID,DS,Stime)は持続的要望(Ftmp=0)となる。
判別処理部51は、要望入力端末8から受け付けた要望V(UID,DS,Stime)に対し、要望の変更種類DSと判別フラグFtmpとを関連付け、これらを要望状態DC(DS,Ftmp)として保持する。
次に、制御プラン決定部3は、処理中の要望V(UID,DS,Stime)に対応する制御プランを決定する(図5ステップS1−3)。制御プラン決定部3は、申告者特定情報UIDで特定される申告者に対応する空調機器7に現時点で適用されている制御プラン(以下、既制御プランと記)と、制御プラン記憶部4に予め設定されている制御プランと、要望判別部5で保持されている要望状態DC(DS,Ftmp)とを利用して、空調機器7に新たに適用する制御プランを決定する。
制御プラン記憶部4には、一時的要望および持続的要望に対応する制御プランがそれぞれ予め設定されている。持続的要望に対応する制御プラン(Ftmp=0に対応する制御プラン)としては、従来の汎用的な制御プラン(持続種類を判別せずに変更種類に応じて実施されていた従来の制御プラン)を設定すればよい。本実施の形態では、説明の簡単のため、図7(A)に示すように要望V(UID,DS,Stime)の処理時点での制御設定値Tset=Tbefを要望V(UID,DS,Stime)の変更種類DSに応じて変更するという制御プランを、持続的要望に対応する制御プランとする。この制御プランによる制御設定値Tsetの変更は次式のように表すことができる。
Tset=Tbef+Tdp(DS) ・・・(1)
制御設定値Tsetの例としては、室温設定値がある。式(1)のTdp(DS)は設定値変更幅である。この設定値変更幅Tdp(DS)は以下の式で決定される。
Tdp(DS)=S(DS)×γdp(DS) ・・・(2)
上記のとおり、申告者が「暑い」と申告したとき、変更種類DS=1となり、申告者が「寒い」と申告したとき、変更種類DS=−1となる。式(2)におけるS(DS)は変更種類DSに対応する制御設定値Tsetの増減方向を示す係数である。変更種類DS=1のとき、係数S(1)=−1となり、変更種類DS=−1のとき、係数S(−1)=1となる。つまり、申告者が「暑い」と申告したときは、係数S(DS)を−1にして制御設定値Tsetを下げ、申告者が「寒い」と申告したときは、係数S(DS)を1にして制御設定値Tsetを上げる。
式(2)におけるγdp(DS)は変更種類DSに対応する設定値変更幅である。この設定値変更幅γdp(DS)は、変更種類DSに応じて予め制御プロバイダや設備管理者などによって決定される。ここでは、設定値変更幅γdp(DS)は、変更種類DSの値によらず一律に0.5℃とするが、変更種類DSの値に応じて異なる値としても構わないことは言うまでもない。
一方、一時的要望に対応する制御プラン(Ftmp=1に対応する制御プラン)としては、例えば、持続的要望に対応する制御プランと同様に制御設定値Tsetを変更するが、設定値変更を維持時間tαだけ維持した後、制御設定値Tsetを当該申告要望に対応する前のTset=Tbefに復帰させるという制御プランを設定すればよい(図7(B))。制御設定値Tsetの変更は式(1)、式(2)で説明したとおりである。維持時間tαは、居住者の代謝量の急激な変化が安定に向かう時間であり、例えば20分などと設定すればよい。この維持時間tαは、運用実態に応じて設備管理者などが適宜修正すればよい。
最後に、機器制御部2は、制御プラン決定部3が決定した新たな制御プランに基づいて、申告者特定情報UIDで特定される申告者に対応する空調機器7を制御する(図5ステップS1−4)。つまり、機器制御部2は、要望V(UID,DS,Stime)の処理時点で空調機器7に適用されている現在の制御設定値Tset=Tbefと、要望V(UID,DS,Stime)の変更種類DSと、制御プラン決定部3が決定した制御プランに基づき、空調機器7に新たに適用する制御設定値Tsetを決定する。また、機器制御部2は、空調の制御量(例えば室温)と制御設定値Tset(例えば室温設定値)とが一致するように空調機器7を制御する。制御アルゴリズムとしては例えばPIDが知られている。また、機器制御部2は、居住者と、この居住者の在席空間と、この在席空間に対応する空調ゾーンの空調機器7とを対応付ける情報に基づいて、申告者に対応する空調機器7を決定すればよい。
申告者からの新たな要望申告が発生した場合には、この要望に対してステップS1−1〜S1−4の処理が繰り返される。
図8に要望申告に対して制御設定値Tsetがどのように変更されるかの1例を示す。図8のh’1,h’3は「暑い」という一時的要望、h2は「暑い」という持続的要望、c1は「寒い」という持続的要望を表している。
時刻t1において「暑い」という一時的要望h’1が発生したとき、制御プラン決定部3は、一時的要望に対応する制御プランを、空調機器7に新たに適用する制御プランとして決定する。機器制御部2は、この制御プランに基づいて、式(1)、式(2)により制御設定値TsetをTbef2に下げ、維持時間tα(本実施の形態では30分)後に時刻t1以前の制御設定値Tset=Tbef1に復帰させる。
次に、時刻t2において「暑い」という持続的要望h2が発生したとき、制御プラン決定部3は、持続的要望に対応する制御プランを、空調機器7に新たに適用する制御プランとして決定する。機器制御部2は、この制御プランに基づいて、式(1)、式(2)により制御設定値TsetをTbef2に下げる。
次に、時刻t3において「暑い」という一時的要望h’3が発生したとき、制御プラン決定部3は、一時的要望に対応する制御プランを、空調機器7に新たに適用する制御プランとして決定する。機器制御部2は、この制御プランに基づいて制御設定値TsetをTbef3に下げ、維持時間tα後に時刻t3以前の制御設定値Tset=Tbef2に復帰させる。
次に、時刻t4において「寒い」という持続的要望c1が発生したとき、制御プラン決定部3は、持続的要望に対応する制御プランを、空調機器7に新たに適用する制御プランとして決定する。機器制御部2は、この制御プランに基づいて制御設定値TsetをTbef1に上げる。
次に、在室状態管理部6の動作について説明する。図9(A)、図9(B)に在室状態管理部6が実行する2種類の動作フローを示す。在室状態管理部6は、在/不在管理システム9が居住者の在室状態(在または不在)の変化を検出した場合には図9(A)に示す在室履歴情報の更新動作を実行し、要望判別部5から在室情報を要求された場合には図9(B)に示す在室情報の送信動作を実行する。
在/不在管理システム9が居住者の在室状態の変化を検出すると、在室状態管理部6は図9(A)の在室履歴情報の更新動作を開始する。在室状態管理部6は、在/不在管理システム9より、居住者を特定する特定情報UIDであるUIDdetと、この居住者が在席空間に進入したか退出したかを示す移動情報Mvfと、この居住者の進入または退出を検出した検出時刻Hdetとを取得する(図9(A)ステップS1−11)。
ここで、移動情報Mvfは、居住者が在席空間に進入した際にはMvf=1となり、居住者が在席空間から退出した際にはMvf=0となるものとする。すなわち、Mvf=1は、在/不在管理システム9が入退室管理システムの場合、居住者が在席空間に進入した場合を示し、在/不在管理システム9が在/不在検知システムの場合、居住者の在室状態が不在から在室へ変化した場合を示している。また、Mvf=0は、在/不在管理システム9が入退室管理システムの場合、居住者が在席空間から退出した場合を示し、在/不在管理システム9が在/不在検知システムの場合、居住者の在室状態が在室から不在へ変化した場合を示している。
在室状態管理部6は、この検出情報Idet(UIDdet、Mvf、Hdet)を自身が管理する在室履歴情報に追加して保持し(図9(A)ステップS1−12)、在室履歴情報の更新動作を完了する。この在室履歴情報の例を図10(A)に示す。なお、本実施の形態では、夜間はすべての居住者が不在となる想定のオフィスを在席空間としており、在室状態管理部6が毎日0時00分に在室履歴情報を消去するリセットを行なうものとしている。しかし、例えばオフィスでの深夜勤務等を考慮して同様のリセットを行なわない場合には、年月日情報を検出時刻に付加するなどして、日付をまたいだ時刻を扱えるように適宜対応すればよい。
なお、ここで、移動情報Mvfについては在/不在管理システム9から在室状態管理部6に送信するようにしてもよいし、移動情報Mvfの決定に必要な情報を在/不在管理システム9から受信して在室状態管理部6が移動情報Mvfを決定するようにしても構わない。いずれにしろ、在室状態管理部6は、在/不在管理システム9から受信した情報によって検出情報Idet(UIDdet,Mvf,Hdet)を取得する。
次に、在室状態管理部6は、要望判別部5から在室情報を要求された場合、図9(B)に示す在室情報の送信動作を実行する。
要望判別部5の判別処理部51は、要望入力端末8から要望V(UIDsub,DS,Stime)を受け付けると、在室状態管理部6に対して申告者の特定情報UIDであるUIDsubと申告時刻Stimeとを送信し、特定情報UIDsubで特定される申告者の在室情報を要求する。
在室状態管理部6は、この在室情報の要求を受信すると、保持している在室履歴情報を利用して、特定情報UIDsubで特定される申告者の在室継続時間Hcsを算出する(図9(B)ステップS1−21)。ここで、在室継続時間Hcsは、特定情報UIDsubで特定される申告者が算出基準時刻まで在席空間に継続的に在室した時間の積算値である。在室状態管理部6は、算出基準時刻を申告時刻Stimeとして在室継続時間Hcsを算出する。
以下では在室継続時間Hcsの算出方法を説明する。在室状態管理部6は、まず、すべての在室履歴情報から、特定情報UIDsubで特定される申告者の在室履歴情報のみを抽出する。UIDsub=777の申告者の在室履歴情報のみを図10(A)の在室履歴情報から抽出した例を図10(B)に示す。図10(B)の検出番号nは、在室履歴情報の抽出順に付加した正の整数値であり、説明を分かりやすくするために付加している。
続いて、在室状態管理部6は、抽出した在室履歴情報から、算出基準時刻である申告時刻Stimeの直前の移動情報Mvfと検出時刻Hdetとを抽出する。例えば、図10(B)の例で、申告時刻Stimeが11時00分の場合、抽出すべき移動情報は検出番号n=1の移動情報Mvf(1)=1、抽出すべき検出時刻はHdet(1)=9:00である。同様に、申告時刻Stimeが11時50分の場合、抽出すべき移動情報は検出番号n=2の移動情報Mvf(2)=0、抽出すべき検出時刻はHdet(2)=11:45である。
申告時刻Stimeの直前の検出時刻の検出番号をmとすると、在室状態管理部6は、Mvf(m)=1のとき、在室継続時間Hcsを式(3)のように算出する。
Hcs=Stime−Hdet(m) ・・・(3)
また、在室状態管理部6は、Mvf(m)=0のとき、在室継続時間Hcsを式(4)のように0とする。
Hcs=0 ・・・(4)
つまり、在室状態管理部6は、申告時刻Stimeの直前の移動情報Mvf(m)が1、すなわち特定情報UIDsubで特定される申告者が在席空間に進入した場合、申告時刻Stimeの直前の検出時刻Hdet(m)から申告時刻Stimeまでの経過時間を在室継続時間Hcsとし、移動情報Mvf(m)が0、すなわち特定情報UIDsubで特定される申告者が在席空間から退出した場合、在室継続時間Hcsを0とする。
そして、在室状態管理部6は、式(3)または式(4)によって求めた在室継続時間Hcsを要望判別部5に送信し(図9(B)ステップS1−22)、在室情報の送信動作を完了する。
表1に、算出基準時刻を11時26分として式(3)または式(4)によって各居住者の在室継続時間Hcsを算出した例を示す。
Figure 0005993621
算出基準時刻11時26分の直前の検出時刻Hdetに対応する移動情報Mvfが0の居住者(11時26分時点で在席空間に不在の居住者)は在室継続時間Hcsが0となり、移動情報Mvfが1の居住者は(11時26分時点で在席空間に在室する居住者)は直前の検出時刻Hdetから算出基準時刻までの経過時間が在室継続時間Hcsとなる。
以上のように、本実施の形態では、申告者の在室継続時間を用いて要望の持続種類を判別し、この判別結果に基づいた制御プランを申告者に対応する空調機器7に適用することで、居住者の申告回数や申告作業の手間を軽減しながら、制御が不安定になる可能性を低減することができる。
なお、本実施の形態では、要望の変更種類を「暑い」、「寒い」の2種類としたが、変更種類を「暑い」、「やや暑い」、「暑くも寒くもない」、「やや寒い」、「寒い」の5種類などとしてもよい。この場合、例えば、「暑い」はDS=1、「やや暑い」はDS=2、「暑くも寒くもない」はDS=3、「やや寒い」はDS=4、「寒い」はDS=5とする。変更種類DS=1,2,3,4,5に対応する係数S(DS)をそれぞれ−1,−1,0,1,1とする。また、変更種類DS=1,2,3,4,5に対応する設定値変更幅γdp(DS)をそれぞれ1.0[℃],0.5[℃],0[℃],0.3[℃],0.6[℃]とする。このように変更種類DSに応じて設定値変更幅γdp(DS)が異なるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、要望申告発生時に個々の要望に対応する制御の例で示したが、例えば15分周期など周期的に制御を行なう場合にももちろん適用できる。その場合、要望判別部5は、申告者からの要望V(UID,DS,Stime)を一旦データベースに保持し、当該周期の最新の要望のみを代表的な要望として採用する後優先処理、15分の期間中に発生した複数の要望のうち最も多い要望のみを代表的な要望として採用する多数決処理、15分の期間中に発生した全要望数に対する要望数の割合に基づき代表的な要望を推定する要望割合処理(特開2006−214624号公報参照)などの汎用処理を制御周期毎に実行して、当該制御周期の代表的な要望(以下、代表要望と記)を決定し、この代表要望の変更種類DSを決定すると共に、例えば変更種類DSを決定した時刻などを代表要望の申告時刻Stimeとする。そして、要望判別部5は、この代表要望に対して図5のステップS1−2〜S1−4の処理を実行すればよい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、申告者の短時間の不在を考慮した在室相当時間を利用して、要望が一時的な要望か否かを判別し、この判別結果に基づいて空調の制御プランを決定するものである。
第1の実施の形態では、居住者が在席空間に継続的に在室した時間を積算して在室継続時間Hcsとし、居住者が在席空間から退出すると在室継続時間Hcsを0とし、当該居住者が在席空間に戻った場合(再び進入した場合)に在室継続時間Hcsを0から再び積算した。
しかしながら、在席空間が狭い領域の場合、例えば在席空間が空調ゾーン(空調の制御単位)のような広いフロアの一区画や座席周辺のエリアである場合、オフィスの居住者がコンピュータを使って印刷した資料を在席空間外にある共用プリンタに取りに行って戻ってきたり、在席空間外の書棚に本やファイルを取りに行って戻ってきたり、というような短時間の離席行動でも在室状態の変化が検出される。しかし、一般的には、このような短時間の離席行動によって居住者の代謝量が大幅に増加するケースは少ない。そこで、本実施の形態では、居住者が在席空間に在室中は在室継続時間に応じて増加し不在中は不在継続時間に応じて減少するという動きを所定の範囲内で示す在室相当時間Heqsを使用して、要望の持続種類を判別する。
図11は居住者の在室状態と在室相当時間Heqsとの関係を示す図である。図11のHdet(n−4),Hdet(n−2),Hdet(n)は在/不在管理システム9が居住者の在席空間への進入を検出した検出時刻、Hdet(n−3),Hdet(n−1)は在/不在管理システム9が居住者の在席空間からの退出を検出した検出時刻、nは検出順序を示す正の整数値である。
図11に示すように、在室相当時間Heqsは、上限をHmax、下限を0とし、居住者が在室の場合は在席空間への進入時点からの経過時間に応じて増加し、居住者が不在の場合は退出時点からの経過時間に応じて減少する。よって、例えば、前記しきい値Hthを充分に超えるような在室相当時間だけ在室していた居住者が一旦退出して短時間で在席空間に戻った場合、この戻った時点での在室相当時間は居住者が長時間不在であった場合に比べて大きくなる。したがって、この居住者が在席空間に戻った後で申告する要望は、不在期間が短時間であるほど持続的要望と判別されやすくなり、不在期間が長時間であるほど一時的要望と判別されやすくなる。つまり、居住者の代謝量の増加が少ないと推測される短時間の退出後に、この居住者が申告する要望は持続的要望と判別されやすくなるので、居住者の代謝量を考慮した要望種類判別の確度を高めることができる。
図12は本実施の形態の要望判別型空調制御装置の構成を示すブロック図であり、図3と同一の構成には同一の符号を付してある。本実施の形態の要望判別型空調制御装置1aは、機器制御部2と、制御プラン決定部3と、制御プラン記憶部4と、要望判別部5aと、在室状態管理部6aとを備えている。
本実施の形態では、第1の実施の形態で説明した在室継続時間Hcsに代わって在室相当時間Heqsを採用することにより、要望判別部5の代わりに要望判別部5aが設けられ、在室状態管理部6の代わりに在室状態管理部6aが設けられる。要望判別部5aの構成は、在室継続時間Hcsの代わりに在室相当時間Heqsを使用する点以外は第1の実施の形態の要望判別部5と同様なので、図4の符号を用いて要望判別部5aの動作を説明する。
要望判別型空調制御装置1aの処理の流れは第1の実施の形態と同様であるので、図5を用いて要望判別型空調制御装置1aの動作を説明する。図5のステップS1−1の処理は第1の実施の形態と同じである。
要望入力端末8から要望V(UID,DS,Stime)を受け付けると、要望判別部5aの判別処理部51は、在室状態管理部6aに対して特定情報UIDで特定される申告者の在室情報である在室相当時間Heqsを問い合わせ、在室状態管理部6aから取得した在室相当時間Heqsと判別ルール記憶部52に予め設定された一時的要望判別ルールに基づき、要望V(UID,DS,Stime)の持続種類の判別を行なう(図5ステップS1−2)。在室状態管理部6aの動作については後述する。
要望判別部5aの判別処理部51は、特定情報UIDで特定される申告者の申告時刻Stime時点の在室相当時間Heqsを予め設定されたしきい値Hthと比較し、要望V(UID,DS,Stime)の持続種類を示す判別フラグFtmpを決定する。具体的には、判別処理部51は、Heqs<Hth、すなわち在室相当時間Heqsがしきい値Hthより小さいとき、判別フラグFtmpをFtmp=1とし、Heqs≧Hth、すなわち在室相当時間Heqsがしきい値Hth以上のとき、判別フラグFtmpをFtmp=0とする。
上記のとおり、判別フラグFtmp=1は、要望V(UID,DS,Stime)が一時的要望であることを示し、判別フラグFtmp=0は、要望V(UID,DS,Stime)が持続的要望であることを示す。判別処理部51は、要望入力端末8から受け付けた要望V(UID,DS,Stime)に対し、要望の変更種類DSと判別フラグFtmpとを関連付け、これらを要望状態DC(DS,Ftmp)として保持する。
図5のステップS1−3,S1−4の処理は第1の実施の形態で説明したとおりであるので、説明は省略する。
次に、在室状態管理部6aの動作について説明する。在/不在管理システム9が居住者の在室状態の変化を検出したときの在室状態管理部6aの動作は、第1の実施の形態の在室状態管理部6と同じであり、図9(A)で説明したとおりであるので、説明は省略する。図13は要望判別部5aから在室情報を要求されたときの在室状態管理部6aの動作を説明するフローチャートである。
要望判別部5aの判別処理部51は、要望入力端末8から要望V(UIDsub,DS,Stime)を受け付けると、在室状態管理部6aに対して申告者の特定情報UIDであるUIDsubと申告時刻Stimeとを送信し、特定情報UIDsubで特定される申告者の在室情報を要求する。
在室状態管理部6aは、この在室情報の要求を受信すると、保持している在室履歴情報を利用して、特定情報UIDsubで特定される申告者の在室相当時間Heqsを算出する(図13ステップS2−21)。
そして、在室状態管理部6aは、算出した在室相当時間Heqsを要望判別部5aに送信し(図13ステップS2−22)、在室情報の送信動作を完了する。
図14はこの在室相当時間Heqsの算出方法を説明するフローチャートである。なお、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に毎日0時00分に在室情報のリセットを行なうこととする。
在室状態管理部6aは、すべての在室履歴情報から特定情報UIDsubで特定される申告者の在室履歴情報を抽出し、この抽出した在室履歴情報から申告時刻Stimeの直前の検出時刻Hdetの検出番号mを抽出し(図14ステップS2−31)、このステップS2−31で抽出した在室履歴情報を利用して検出時刻Hdet(m)時点の在室相当時間Heqs(Hdet(m))を算出する(図14ステップS2−32)。
任意の検出番号n(≧2)に対する在室相当時間Heqs(Hdet(n))の算出式を式(5)に示す。なお、居住者が不在であると想定した0時00分に在室情報のリセットを行う本実施の形態では、n=1、すなわち、リセット後の最初に在/不在管理システム9が居住者の在室状態の変化を検出するときには、居住者の在席空間への進入(Mvf(1)=1)を検出することになるので、在室相当時間の初期値をHeqs(Hdet(1))=0とする。異なるリセット方法を採用する場合は、リセット時の居住者の在室状況などを考慮してHeqs(Hdet(1))を予め適宜設定しておけばよい。
Heqs(Hdet(n))
=CUT{0,Hmax,(Heqs(Hdet(n−1))
+P{Hdet(n−1),Hdet(n),Mvf(n−1)})} ・・(5)
ここで、検出時刻Hdet(n)時点で居住者が在室、すなわちMvf(n)=1のとき、関数Pは、任意の検出番号nおよび、Hdet(n)≦H’≦Hdet(n+1)(ただし、n+1番目が未検出の場合はHdet(n)≦H’)を満たす任意の時刻H’に対し、式(6)のようになる。
P{Hdet(n),H’,Mvf(n)}=H’−Hdet(n) ・・・(6)
また、検出時刻Hdet(n)時点で居住者が不在、すなわちMvf(n)=0のとき、関数Pは式(7)のようになる。
P{Hdet(n),H’,Mvf(n)}=−β×(H’−Hdet(n))
・・・(7)
βは所定の不在時減少係数(β>0)である。つまり、関数Pは、居住者が在室のときは検出時刻Hdet(n)からH’までの経過時間であり、居住者が不在のときは検出時刻Hdet(n)からH’までの経過時間に(−β)を掛けた時間となる。時刻H’は在室相当時間Heqs(Hdet(n))を算出しようとする時刻であるから、関数Pは、居住者が在室であれば時刻H’の経過に伴って増加し、居住者が不在であれば時刻H’の経過に伴って減少することになる。
関数CUT{0,Hmax,X}は、X<0、すなわち任意の時間Xが0未満のとき、0となる。
CUT{0,Hmax,X}=0 ・・・(8)
また、関数CUT{0,Hmax,X}は、0≦X≦Hmax、すなわち時間Xが0以上で所定の在室相当時間最大値Hmax以下のとき、Xとなる。
CUT{0,Hmax,X}=X ・・・(9)
また、関数CUT{0,Hmax,X}は、Hmax<X、すなわち時間Xが在室相当時間最大値Hmaxより大きいとき、Hmaxとなる。
CUT{0,Hmax,X}=Hmax ・・・(10)
式(5)から明らかなとおり、時間Xは直前の検出時刻Hdet(n−1)時点の在室相当時間Heqs(Hdet(n−1))に関数Pを足した時間である。
在室相当時間最大値Hmaxおよび不在時減少係数βは、判別ルールしきい値Hthと同様に制御プロバイダや設備管理者が設定する値である。この在室相当時間最大値Hmaxおよび不在時減少係数βは、居住者の在席空間からの退出後、どの程度不在が継続すると在室相当時間を0とするのか、つまりは代謝量増加が見込まれる行動を行なっていると推測する不在継続時間を目安に適宜設定すればよい。
在室相当時間最大値Hmaxおよび不在時減少係数βの設定の際には、在席空間が座席周辺のごく狭い領域なのか、フロアや建物などのより大きな領域なのかといった在席空間の大きさと、居住者が在席空間から不在となる場合の想定行動も考慮する。例えば、建物の全領域を在席空間とする場合、不在となった居住者はその間、屋外に出ていることとなり、例えば数分の短い時間の退出であっても屋外歩行などで代謝量の増加が見込まれる。また、例えば、在席空間が座席周辺のごく狭い領域の場合、5分や10分程度の退出行動は在席空間付近を歩行する行動、すなわち代謝量増加が少ない行動である可能性がある。
式(5)で在室相当時間Heqs(Hdet(n))を算出する際に、検出時刻Hdet(n−1)時点の在室相当時間Heqs(Hdet(n−1))が必要なため、例えば、ステップS2−31で抽出した検出番号がn=3のときの在室相当時間Heqs(Hdet(3))を算出するには、式(11)、式(12)に示す在室相当時間Heqs(Hdet(1))、Heqs(Hdet(2))の値が必要となる。
Heqs(Hdet(1))=0 ・・・(11)
Heqs(Hdet(2))
=CUT{0,Hmax,(Heqs(Hdet(1))
+P{Hdet(1),Hdet(2),Mvf(1)})} ・・・(12)
Heqs(Hdet(3))
=CUT{0,Hmax,(Heqs(Hdet(2))
+P{Hdet(2),Hdet(3),Mvf(2)})} ・・・(13)
つまり、在室相当時間Heqs(Hdet(m))の算出には、検出番号n=1,2,・・・,mの在室相当時間を順次算出することが必要となる。
次に、在室状態管理部6aは、ステップS2−32で求めた在室相当時間Heqs(Hdet(m))を利用して、特定情報UIDsubで特定される申告者の申告時刻Stime時点の在室相当時間Heqs(Stime)を算出する(図14ステップS2−33)。この在室相当時間Heqs(Stime)は、式(5)式において、Hdet(n)の代わりにStimeを用い、(n−1)の代わりにmを用いた式(14)で求められる。関数Pおよび関数CUTは上記で説明したとおりである。
Heqs(Stime)
=CUT{0,Hmax,(Heqs(Hdet(m))
+P{Hdet(m),Stime,Mvf(m)})} ・・・(14)
図15にUIDsub=999の居住者の在室相当時間Heqsを算出した例を示す。ここでは、しきい値Hth=30[分]、在室相当時間最大値Hmax=60[分]、不在時減少係数β=3としている。この居住者は、申告時刻Stime=11:04に要望を申告している。図15の例で図14のフローに従った在室相当時間Heqs(Hdet(m))の算出方法を説明する。
在室状態管理部6aは、UIDsub=999で特定される申告者の在室履歴情報を図16に示すように時間経過順に並べることにより、申告時刻Stime(ここでは11時04分)の直前の検出番号m=3を抽出する(図14ステップS2−31)。そして、在室状態管理部6aは、検出時刻Hdet(3)時点の在室相当時間Heqs(Hdet(3))を以下のように算出する(図14ステップS2−32)。
まず、在室状態管理部6aは、在室相当時間Heqs(Hdet(1))を利用して在室相当時間Heqs(Hdet(2))を算出する。
Heqs(Hdet(2))
=CUT{0,60,(Heqs(Hdet(1))
+P{Hdet(1),Hdet(2),Mvf(1)})} ・・・(15)
在室相当時間の初期値Heqs(Hdet(1))=0、検出時刻Hdet(1)=9:00、移動情報Mvf(1)=1、検出時刻Hdet(2)=10:20であるから、在室相当時間Heqs(Hdet(2))は次式のようになる。
Heqs(Hdet(2))
=CUT{0,60,(0+P{9:00,10:20,1})} ・・(16)
式(6)により関数P{9:00,10:20,1}は9時00分から10時20分までの経過時間80[分]となり、さらに式(8)〜式(10)により在室相当時間Heqs(Hdet(2))は次式のようになる。
Heqs(Hdet(2))=Heqs(10:20)=CUT{0,60,80}
=60[分] ・・・(17)
同様に、在室状態管理部6aは、在室相当時間Heqs(Hdet(2))を利用して在室相当時間Heqs(Hdet(3))を算出する。
Heqs(Hdet(3))
=CUT{0,60,(Heqs(Hdet(2))
+P{Hdet(2),Hdet(3),Mvf(2)})} ・・・(18)
在室相当時間Heqs(Hdet(2))=60、検出時刻Hdet(2)=10:20、移動情報Mvf(2)=0、検出時刻Hdet(3)=10:50であるから、在室相当時間Heqs(Hdet(3))は次式のようになる。
Heqs(Hdet(3))
=CUT{0,60,(60+P{10:20,10:50,0})}・・(19)
式(7)により関数P{10:20,10:50,0}は10時20分から10時50分までの経過時間30[分]に(−β)を乗算した−90[分]となり、さらに式(8)〜式(10)により在室相当時間Heqs(Hdet(3))は次式のようになる。
Heqs(Hdet(3))=Heqs(10:50)
=CUT{0,60,(60−90)}=CUT{0,60,−30}=0[分]
・・・(20)
この例では、在室相当時間が最大値60分に達している居住者が在席空間から退出して10分不在であれば在室相当時間は判別ルールしきい値Hthと同じ30分となり、さらに10分経過すると在室相当時間は0となる。これにより、不在である継続時間が長いほど、在席空間へ再進入後の要望申告は一時的要望と判別されやすくなり、申告者の代謝量が大幅には増加しないと推測される短時間の不在ほど、再進入後の要望申告は持続的要望と判別されやすくなることがわかる。
次に、在室状態管理部6aは、式(20)で求めた在室相当時間Heqs(Hdet(3))を利用して、式(14)、式(6)〜式(10)式により、申告者の申告時刻Stime時点の在室相当時間Heqs(Stime)=Heqs(11:04)を算出する(図14ステップS2−33)。
Heqs(11:04)
=CUT{0,60,(Heqs(Hdet(3))
+P{Hdet(3),11:04,Mvf(3)})}
=CUT{0,60,(0+P{10:50,11:04,1})}
=CUT{0,60,(0+14)}=14[分] ・・・(21)
このように在室相当時間Heqs(11:04)は14[分]と求められる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第2の実施の形態の在室相当時間算出の負荷を低減する方法を提供するものである。本実施の形態においても、要望判別型空調制御装置の構成および処理の流れは第2の実施の形態と同様であり、在室状態管理部6aの動作のみが異なるので、図12の符号を用いて説明する。
本実施の形態では、在室状態管理部6aで管理する在室履歴情報に在室相当時間を追加し、在室履歴情報の更新毎に在室相当時間の算出値を保持しておく。これにより、在室情報送信時の在室相当時間の繰り返し算出を避けることができ、算出の負荷を低減することにより、高速化が可能である。
本実施の形態の在室履歴情報の例を図17(A)に示す。図17(A)の在室相当時間Heqsは、前述した図15と同様の在室相当時間最大値Hmax=60[分]、不在時減少係数β=3を用いて算出した例である。
本実施の形態の在室状態管理部6aの動作について説明する。図18(A)、図18(B)に在室状態管理部6aが実行する2種類の動作フローを示す。在室状態管理部6aは、在/不在管理システム9が居住者の在室状態の変化を検出した場合には図18(A)に示す在室履歴情報の更新動作を実行し、要望判別部5aから在室情報を要求された場合には図18(B)に示す在室情報の送信動作を実行する。
在/不在管理システム9が居住者の在室状態の変化を検出すると、在室状態管理部6aは、在/不在管理システム9より、居住者を特定する特定情報UIDdetと、この居住者が在席空間に進入したか退出したかを示す移動情報Mvfと、この居住者の進入または退出を検出した検出時刻Hdetとを取得する(図18(A)ステップS3−11)。ここでは、UIDdet=777とする。
図18(A)のステップS3−12の処理は、図9(A)のステップS1−12と同じなので、説明は省略する。
次に、在室状態管理部6aは、すべての在室履歴情報から、図17(B)に示すように特定情報UIDdet=777で特定される居住者の在室履歴情報を抽出し、今回の検出時刻Hdet(q)の1つ前の検出時刻Hdet(q−1)時点の在室相当時間Heqs(Hdet(q−1))と式(5)とを利用して、今回の検出時刻Hdet(q)時点の在室相当時間Heqs(Hdet(q))を算出する(図18(A)ステップS3−13)。
居住者の在室履歴情報には、前回の検出時刻Hdet(q−1)時点の在室相当時間Heqs(Hdet(q−1))が保持されているので、第2の実施の形態のように検出番号n=1,2,・・・,qの在室相当時間を順次算出することは不要となる。
そして、在室状態管理部6aは、算出した在室相当時間Heqs(Hdet(q))を、特定情報UIDdet=777で特定される居住者の、検出時刻Hdet(q)に対応する在室履歴情報のレコードに追加し(図18(A)ステップS3−14)、在室情報の更新動作を終了する。
例えば図17(A)、図17(B)の検出時刻Hdet=12:57に対応する在室相当時間Heqs=0は、特定情報UIDdet=777で特定される居住者に関して、検出時刻Hdet=12:57の在室履歴情報更新時点で算出され追加された情報である。
次に、在室状態管理部6aは、要望判別部5aから在室情報を要求された場合、図18(B)に示す在室情報の送信動作を実行する。
要望判別部5aの判別処理部51は、要望入力端末8から要望V(UIDsub,DS,Stime)を受け付けると、在室状態管理部6aに対して申告者の特定情報UIDであるUIDsubと申告時刻Stimeとを送信し、特定情報UIDsubで特定される申告者の在室情報を要求する。
在室状態管理部6aは、この在室情報の要求を受信すると、保持している在室履歴情報を利用して、特定情報UIDsubで特定される申告者の在室相当時間Heqsを算出し(図18ステップS3−21)、算出した在室相当時間Heqsを要望判別部5aに送信する(図18ステップS3−22)。
図19はこの在室相当時間Heqsの算出方法を説明するフローチャートである。在室状態管理部6aは、すべての在室履歴情報から特定情報UIDsubで特定される申告者の在室履歴情報を抽出し、この抽出した在室履歴情報から申告時刻Stimeの直前の検出時刻Hdetの検出番号mを抽出する(図19ステップS3−31)。そして、在室状態管理部6aは、検出時刻Hdet(m)時点の在室相当時間Heqs(Hdet(m))を、ステップS3−31で抽出した在室履歴情報から取得する(図19ステップS3−32)。
次に、在室状態管理部6aは、ステップS3−32で求めた在室相当時間Heqs(Hdet(m))を利用して、特定情報UIDsubで特定される申告者の申告時刻Stime時点の在室相当時間Heqs(Stime)を算出する(図19ステップS3−33)。このステップS3−33の処理は、図14のステップS2−33と同じである。
以上のように、本実施の形態では、在室履歴情報に在室相当時間を追加することにより、在室情報送信時の在室相当時間の繰り返し算出を避けることができ、算出の負荷を低減した高速化が可能である。
第1〜第3の実施の形態で説明した要望判別型空調制御装置1,1aは、CPU、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って第1〜第3の実施の形態で説明した処理を実行する。
本発明は、申告者からの空調に対する要望を空調制御に反映する技術に適用することができる。
1,1a…要望判別型空調制御装置、2…機器制御部、3…制御プラン決定部、4…制御プラン記憶部、5,5a…要望判別部、6,6a…在室状態管理部、7…空調機器、8…要望入力端末、9…在/不在管理システム、50…要望入力部、51…判別処理部、52…判別ルール記憶部、100…在席空間、101…居住者、102…空調制御装置、103…温度センサ、104…室内機、105…室外機、106…入退室管理システム、107…入退室検出機器。

Claims (8)

  1. 申告者からの空調に対する要望を受け付ける入力手段と、
    前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報として、前記申告者の在室情報を管理する在室状態管理手段と、
    前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報に基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別する要望判別手段とを備え
    前記在室状態管理手段は、前記申告者の在室情報として、前記申告者の所定の空間における在室継続時間を求め、
    前記要望判別手段は、
    判別ルールを予め記憶する判別ルール記憶手段と、
    前記申告者の在室情報と前記判別ルールとに基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別する判別処理手段とからなり、
    前記判別ルール記憶手段は、前記判別ルールとして、前記申告者の在室情報と所定の判別しきい値との比較で要望の持続種類を決定するというルールを記憶し、
    前記判別処理手段は、前記判別ルールに従って前記在室継続時間と前記判別しきい値とを比較して、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別することを特徴とする要望判別装置。
  2. 申告者からの空調に対する要望を受け付ける入力手段と、
    前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報として、前記申告者の在室情報を管理する在室状態管理手段と、
    前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報に基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別する要望判別手段とを備え、
    前記在室状態管理手段は、前記申告者の在室情報として、前記申告者の所定の空間における在室継続時間を不在継続時間で補正した在室相当時間を求め、
    前記要望判別手段は、
    判別ルールを予め記憶する判別ルール記憶手段と、
    前記申告者の在室情報と前記判別ルールとに基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別する判別処理手段とからなり、
    前記判別ルール記憶手段は、前記判別ルールとして、前記申告者の在室情報と所定の判別しきい値との比較で要望の持続種類を決定するというルールを記憶し、
    前記判別処理手段は、前記判別ルールに従って前記在室相当時間と前記判別しきい値とを比較して、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別することを特徴とする要望判別装置。
  3. 請求項1または2記載の要望判別装置と、
    前記申告者からの要望に応じて空調の制御設定値を変更するルールを定めた制御プランを、一時的要望と持続的要望のそれぞれについて予め記憶する制御プラン記憶手段と、
    この制御プラン記憶手段に記憶されている制御プランのうち、前記要望判別装置の判別結果に対応する制御プランを空調機器に適用する制御プランとして決定する制御プラン決定手段と、
    この制御プラン決定手段が決定した制御プランに基づいて前記空調機器を制御する機器制御手段とを備えることを特徴とする空調制御システム。
  4. 請求項記載の空調制御システムにおいて、
    前記一時的要望に対応する制御プランは、前記申告者からの要望に応じて前記制御設定値を変更し、一定の維持時間が経過した後に、前記制御設定値を変更前の値に戻すことを定めた制御プランであり、
    前記持続的要望に対応する制御プランは、前記申告者からの要望に応じて前記制御設定値を継続的に変更することを定めた制御プランであることを特徴とする空調制御システム。
  5. 申告者からの空調に対する要望を受け付ける入力ステップと、
    前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報として、前記申告者の在室情報を求める在室情報検出ステップと、
    前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報に基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別する要望判別ステップとを含み、
    前記在室情報検出ステップは、前記申告者の在室情報として、前記申告者の所定の空間における在室継続時間を求めるステップを含み、
    前記要望判別ステップは、判別ルールを予め記憶する判別ルール記憶手段を参照し、前記申告者の在室情報と前記判別ルールとに基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別するステップを含み、
    前記判別ルール記憶手段は、前記判別ルールとして、前記申告者の在室情報と所定の判別しきい値との比較で要望の持続種類を決定するというルールを記憶し、
    前記要望判別ステップは、前記判別ルールに従って前記在室継続時間と前記判別しきい値とを比較して、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別することを特徴とする要望判別方法。
  6. 申告者からの空調に対する要望を受け付ける入力ステップと、
    前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報として、前記申告者の在室情報を求める在室情報検出ステップと、
    前記申告者の代謝量を安定させる行動に関する情報に基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別する要望判別ステップとを含み、
    前記在室情報検出ステップは、前記申告者の在室情報として、前記申告者の所定の空間における在室継続時間を不在継続時間で補正した在室相当時間を求めるステップを含み、
    前記要望判別ステップは、判別ルールを予め記憶する判別ルール記憶手段を参照し、前記申告者の在室情報と前記判別ルールとに基づいて、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別するステップを含み、
    前記判別ルール記憶手段は、前記判別ルールとして、前記申告者の在室情報と所定の判別しきい値との比較で要望の持続種類を決定するというルールを記憶し、
    前記要望判別ステップは、前記判別ルールに従って前記在室相当時間と前記判別しきい値とを比較して、前記申告者からの要望が一時的要望か持続的要望かを判別することを特徴とする要望判別方法。
  7. 請求項5または6記載の各ステップと、
    前記申告者からの要望に応じて空調の制御設定値を変更するルールを定めた制御プランを、一時的要望と持続的要望のそれぞれについて予め記憶している制御プラン記憶手段を参照し、この制御プラン記憶手段に記憶されている制御プランのうち、前記要望判別ステップの判別結果に対応する制御プランを空調機器に適用する制御プランとして決定する制御プラン決定ステップと、
    この制御プラン決定ステップで決定した制御プランに基づいて前記空調機器を制御する機器制御ステップとを備えることを特徴とする空調制御方法。
  8. 請求項記載の空調制御方法において、
    前記一時的要望に対応する制御プランは、前記申告者からの要望に応じて前記制御設定値を変更し、一定の維持時間が経過した後に、前記制御設定値を変更前の値に戻すことを定めた制御プランであり、
    前記持続的要望に対応する制御プランは、前記申告者からの要望に応じて前記制御設定値を継続的に変更することを定めた制御プランであることを特徴とする空調制御方法。
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