JP6310324B2 - 空調制御調整装置および方法 - Google Patents

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本発明は、空調制御技術に関し、特に建物・施設内に設けられた各エリアを利用する利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を示す温冷感申告に基づいて、空調制御装置におけるそれぞれのエリアの目標温度を変更することにより空調制御を調整する利用者協力型の空調制御調整技術に関する。
従来、建物・施設内に設けられた各エリアを空調制御装置で空調制御する際、個々のエリアの利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を空調制御に反映させる利用者協力型の空調制御調整技術が提案されている(例えば、特許文献1など参照)。
このような空調制御調整技術では、利用者が使用するパーソナルコンピュータや携帯電話などの利用者端末から、ウェブページを利用して、利用者が当該エリアの空調環境から感じた、「温度を上げてほしい」、「温度を下げてほしい」、「このままでよい」という温冷感を申告し、これら申告の集約結果に基づき、当該エリアの目標温度を変更するものとなっている。
特開2009−204189号公報
しかしながら、このような従来技術では、利用者が温冷感を申告しても、自分や周囲の申告が実際にどのようにして目標温度の変更に反映されているのかを知る術がなかった。そのため、自分の申告内容に反するような空調環境へ変化した場合、そのような空調環境への制御が行われた理由が理解できず、空調制御に対して利用者が不満を抱くという問題点があった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、利用者からの温冷感申告と空調制御との因果関係を利用者が容易に把握できる空調制御調整技術を提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる空調制御調整装置は、空調制御装置により空調制御を行うエリアごとに、当該エリアを利用する利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を示す温冷感申告を、当該利用者の利用者端末から受け付けて集約し、得られた集約結果に基づいて当該エリアの目標温度を変更することにより空調制御を調整する空調制御調整装置であって、前記エリアごとに、前記利用者端末からの当該エリアに関する温冷感申告の内容を示す申告情報と、当該エリアに対する目標温度の設定内容を示す設定情報とを蓄積する記憶部と、前記エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成する画面作成部と、前記申告画面を当該エリアの利用者端末へ配信するとともに、当該申告画面での温冷感申告操作に応じて当該利用者端末からの温冷感申告を受け付け、当該温冷感申告を示す申告情報を前記記憶部へ保存する申告受付部と、前記エリアごとに前記申告情報を集約して得られた各エリアの新たな目標温度を前記空調制御装置に設定し、当該目標温度の設定内容を示す設定情報を前記記憶部へ保存する目標温度設定部とを備え、前記温冷感申告は、前記利用者が前記エリアの空調環境から感じた「寒い」または「暑い」という申告に加えて、当該利用者が当該空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含み、前記目標温度設定部は、前記エリアの利用者のうち、「寒い」と申告した寒申告人数と「暑い」と申告した暑申告人数との差を、これら2種類の申告の人数と「ガマン」と申告したガマン申告人数との合計人数で除算することにより、当該エリアの申告集約値を計算し、当該申告集約値に対応する調整幅だけ当該エリアの目標温度を調整することにより、当該エリアの新たな目標温度を算出するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記空調制御調整装置の一構成例は、前記目標温度設定部が、前記目標温度を新たに設定する時刻が電力消費量のピーク時間帯である場合、他の時間帯の場合と比較して、前記申告集約値がより小さくなるよう調整するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記空調制御調整装置の一構成例は、前記目標温度設定部が、電力消費を監視する監視期間内に前記空調制御装置で消費された累積電力消費量が、当該監視期間に予め設定された電力使用限度量に近い制限領域に属する場合、他の領域に属する場合と比較して、前記申告集約値がより小さくなるよう調整するようにしたものである。
また、本発明にかかる他の空調制御調整装置は、空調制御装置により空調制御を行うエリアごとに、当該エリアを利用する利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を示す温冷感申告を、当該利用者の利用者端末から受け付けて集約し、得られた集約結果に基づいて当該エリアの目標温度を変更することにより空調制御を調整する空調制御調整装置であって、前記エリアごとに、前記利用者端末からの当該エリアに関する温冷感申告の内容を示す申告情報と、当該エリアに対する目標温度の設定内容を示す設定情報とを蓄積する記憶部と、前記エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成する画面作成部と、前記申告画面を当該エリアの利用者端末へ配信するとともに、当該申告画面での温冷感申告操作に応じて当該利用者端末からの温冷感申告を受け付け、当該温冷感申告を示す申告情報を前記記憶部へ保存する申告受付部と、前記エリアごとに前記申告情報を集約して得られた各エリアの新たな目標温度を前記空調制御装置に設定し、当該目標温度の設定内容を示す設定情報を前記記憶部へ保存する目標温度設定部と、予め設定された電力抑制期間において各エリアに対する空調制御での電力使用量が抑制される電力抑制用目標温度へ、各エリアの目標温度を一律に変更する電力抑制制御部とを備え、前記温冷感申告は、前記利用者が前記エリアの空調環境から感じた「寒い」または「暑い」という申告に加えて、当該利用者が当該空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含み、前記目標温度設定部は、前記エリアの利用者のうち、「寒い」と申告した寒申告人数と「暑い」と申告した暑申告人数との差を、これら2種類の申告の合計人数で除算することにより、当該エリアの申告集約値を計算し、当該申告集約値に対応する調整幅だけ当該エリアの目標温度を調整することにより、当該エリアの新たな目標温度を算出し、前記電力抑制制御部は、前記各エリアのうち「ガマン」と申告した人数が最も多いエリアを緩和エリアとして選択し、当該緩和エリアの目標温度を前記電力抑制用目標温度より電力使用量の抑制が緩和される緩和目標温度に変更するようにしたものである。
また、本発明にかかる他の空調制御調整装置は、空調制御装置により空調制御を行うエリアごとに、当該エリアを利用する利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を示す温冷感申告を、当該利用者の利用者端末から受け付けて集約し、得られた集約結果に基づいて当該エリアの目標温度を変更することにより空調制御を調整する空調制御調整装置であって、前記エリアごとに、前記利用者端末からの当該エリアに関する温冷感申告の内容を示す申告情報と、当該エリアに対する目標温度の設定内容を示す設定情報とを蓄積する記憶部と、前記エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成する画面作成部と、前記申告画面を当該エリアの利用者端末へ配信するとともに、当該申告画面での温冷感申告操作に応じて当該利用者端末からの温冷感申告を受け付け、当該温冷感申告を示す申告情報を前記記憶部へ保存する申告受付部と、前記エリアごとに前記申告情報を集約して得られた各エリアの新たな目標温度を前記空調制御装置に設定し、当該目標温度の設定内容を示す設定情報を前記記憶部へ保存する目標温度設定部と、予め設定された電力抑制期間において各エリアに対する空調制御での電力使用量が抑制される電力抑制用目標温度へ、各エリアの目標温度を一律に変更する電力抑制制御部とを備え、前記温冷感申告は、前記利用者が前記エリアの空調環境から感じた「寒い」または「暑い」という申告に加えて、当該利用者が当該空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含み、前記申告受付部は、前記各エリアのうち「ガマン」の申告を受け付けるごとにガマンポイントを当該エリアに付与し、前記電力抑制制御部は、各エリアのうちガマンポイントが最も多いエリアを緩和エリアとして選択し、当該緩和エリアの目標温度を前記電力抑制用目標温度より電力使用量の抑制が緩和される緩和目標温度に変更するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記空調制御調整装置の一構成例は、前記申告受付部が、前記「ガマン」の申告を受け付けた時刻が電力消費量のピーク時間帯である場合、他の時間帯の場合と比較して、前記ガマンポイントがより大きくなるよう調整するようにしたものである。
また、本発明にかかる上記空調制御調整装置の一構成例は、前記申告受付部が、電力消費を監視する監視期間内に前記空調制御装置で消費された累積電力消費量が、当該監視期間に予め設定された電力使用限度量に近い制限領域に属する場合、他の領域に属する場合と比較して、前記ガマンポイントがより大きくなるよう調整するようにしたものである。
また、本発明にかかる空調制御調整方法は、空調制御装置により空調制御を行うエリアごとに、当該エリアを利用する利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を示す温冷感申告を、当該利用者の利用者端末から受け付けて集約し、得られた集約結果に基づいて当該エリアの目標温度を変更することにより空調制御を調整する空調制御調整装置で用いられる空調制御調整方法であって、記憶部が、前記エリアごとに、前記利用者端末からの当該エリアに関する温冷感申告の内容を示す申告情報と、当該エリアに対する目標温度の設定内容を示す設定情報とを蓄積する記憶ステップと、画面作成部が、前記エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成する画面作成ステップと、申告受付部が、前記申告画面を当該エリアの利用者端末へ配信するとともに、当該申告画面での温冷感申告操作に応じて当該利用者端末からの温冷感申告を受け付け、当該温冷感申告を示す申告情報を前記記憶部へ保存する申告受付ステップと、目標温度設定部が、前記エリアごとに前記申告情報を集約して得られた各エリアの新たな目標温度を前記空調制御装置に設定し、当該目標温度の設定内容を示す設定情報を前記記憶部へ保存する目標温度設定ステップと備え、前記温冷感申告は、前記利用者が前記エリアの空調環境から感じた「寒い」または「暑い」という申告に加えて、当該利用者が当該空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含み、前記目標温度設定ステップは、前記エリアの利用者のうち、「寒い」と申告した寒申告人数と「暑い」と申告した暑申告人数との差を、これら2種類の申告の人数と「ガマン」と申告したガマン申告人数との合計人数で除算することにより、当該エリアの申告集約値を計算し、当該申告集約値に対応する調整幅だけ当該エリアの目標温度を調整することにより、当該エリアの新たな目標温度を算出するようにしたものである。
また、本発明にかかる他の空調制御調整方法は、空調制御装置により空調制御を行うエリアごとに、当該エリアを利用する利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を示す温冷感申告を、当該利用者の利用者端末から受け付けて集約し、得られた集約結果に基づいて当該エリアの目標温度を変更することにより空調制御を調整する空調制御調整装置で用いられる空調制御調整方法であって、記憶部が、前記エリアごとに、前記利用者端末からの当該エリアに関する温冷感申告の内容を示す申告情報と、当該エリアに対する目標温度の設定内容を示す設定情報とを蓄積する記憶ステップと、画面作成部が、前記エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成する画面作成ステップと、申告受付部が、前記申告画面を当該エリアの利用者端末へ配信するとともに、当該申告画面での温冷感申告操作に応じて当該利用者端末からの温冷感申告を受け付け、当該温冷感申告を示す申告情報を前記記憶部へ保存する申告受付ステップと、目標温度設定部が、前記エリアごとに前記申告情報を集約して得られた各エリアの新たな目標温度を前記空調制御装置に設定し、当該目標温度の設定内容を示す設定情報を前記記憶部へ保存する目標温度設定ステップと、電力抑制制御部が、予め設定された電力抑制期間において各エリアに対する空調制御での電力使用量が抑制される電力抑制用目標温度へ、各エリアの目標温度を一律に変更する電力抑制制御ステップとを備え、前記温冷感申告は、前記利用者が前記エリアの空調環境から感じた「寒い」または「暑い」という申告に加えて、当該利用者が当該空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含み、前記目標温度設定ステップは、前記エリアの利用者のうち、「寒い」と申告した寒申告人数と「暑い」と申告した暑申告人数との差を、これら2種類の申告の合計人数で除算することにより、当該エリアの申告集約値を計算し、当該申告集約値に対応する調整幅だけ当該エリアの目標温度を調整することにより、当該エリアの新たな目標温度を算出し、前記電力抑制制御ステップは、前記各エリアのうち「ガマン」と申告した人数が最も多いエリアを緩和エリアとして選択し、当該緩和エリアの目標温度を前記電力抑制用目標温度より電力使用量の抑制が緩和される緩和目標温度に変更するようにしたものである。
また、本発明にかかる他の空調制御調整方法は、空調制御装置により空調制御を行うエリアごとに、当該エリアを利用する利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を示す温冷感申告を、当該利用者の利用者端末から受け付けて集約し、得られた集約結果に基づいて当該エリアの目標温度を変更することにより空調制御を調整する空調制御調整装置で用いられる空調制御調整方法であって、記憶部が、前記エリアごとに、前記利用者端末からの当該エリアに関する温冷感申告の内容を示す申告情報と、当該エリアに対する目標温度の設定内容を示す設定情報とを蓄積する記憶ステップと、画面作成部が、前記エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成する画面作成ステップと、申告受付部が、前記申告画面を当該エリアの利用者端末へ配信するとともに、当該申告画面での温冷感申告操作に応じて当該利用者端末からの温冷感申告を受け付け、当該温冷感申告を示す申告情報を前記記憶部へ保存する申告受付ステップと、目標温度設定部が、前記エリアごとに前記申告情報を集約して得られた各エリアの新たな目標温度を前記空調制御装置に設定し、当該目標温度の設定内容を示す設定情報を前記記憶部へ保存する目標温度設定ステップと、電力抑制制御部が、予め設定された電力抑制期間において各エリアに対する空調制御での電力使用量が抑制される電力抑制用目標温度へ、各エリアの目標温度を一律に変更する電力抑制制御ステップとを備え、前記温冷感申告は、前記利用者が前記エリアの空調環境から感じた「寒い」または「暑い」という申告に加えて、当該利用者が当該空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含み、前記申告受付ステップは、前記各エリアのうち「ガマン」の申告を受け付けるごとにガマンポイントを当該エリアに付与し、前記電力抑制制御ステップは、各エリアのうちガマンポイントが最も多いエリアを緩和エリアとして選択し、当該緩和エリアの目標温度を前記電力抑制用目標温度より電力使用量の抑制が緩和される緩和目標温度に変更するようにしたものである。
本発明によれば、温冷感申告の申告状況と申告・設定履歴を含む申告画面がエリアごとに作成されて当該エリアの利用者端末に配信されるため、利用者からの温冷感申告と空調制御との因果関係を利用者が容易に把握でき、利用者協力型の空調制御調整に対して利用者が抱く不満を解消することが可能となる。
また、これら温冷感申告の申告状況と申告・設定履歴を申告画面に含めて配信するようにしたので、利用者が温冷感申告の際に必ず閲覧することになり、利用者不満の解消効果を高めることができる。
第1の実施の形態にかかる空調制御調整装置の構成を示すブロック図である。 申告情報の構成例である。 設定情報の構成例である。 第1の実施の形態にかかる申告画面の構成例である。 申告受付画面の構成例である。 申告集約値と目標温度調整幅との対応関係を示す説明図である。 第1の実施の形態にかかる空調制御調整処理を示すフローチャートである。 第2の実施の形態にかかる申告画面の構成例である。 ガマン確認画面を示す構成例である。 申告集約値と目標温度調整幅との対応関係を示す説明図である。 第2の実施の形態にかかる空調制御調整処理を示すフローチャートである。 第3の実施の形態にかかる空調制御調整装置の構成を示すブロック図である。 ガマンポイントの集計例を示す説明図である。 第3の実施の形態にかかる電力抑制制御処理を示すフローチャートである。 時間帯別による重み設定例である。 限度使用率別による重み設定例である。
[発明の原理]
まず、本発明の原理について説明する。
空調環境から感じる温冷感は、利用者の感受性、衣服、体調などの要因が異なるため、利用者ごとにばらつきがある。したがって、複数の利用者が同じエリアを共用する場合、そのエリアから感じる各利用者の温冷感にもばらつきが生じる。このため、すべての利用者が満足するような空調環境に制御することは難しい。
利用者からの温冷感申告に基づき空調制御を調整する利用者協力型の空調制御調整技術は、このような課題を少しでも解決しようとするものである。しかしながら、自分の申告内容に反するような空調環境へ変化した場合には、そのような空調環境への制御が行われた理由が理解できず、空調制御に対して利用者が不満を抱くことになる。
ここで、このような利用者協力型の空調制御調整に対して利用者が抱く不満の原因を分析すると、空調制御の調整に各利用者の温冷感申告が正しく反映されていないのではないかという不信感が考えられる。また、利用者が気づきにくい、周囲の利用者との温冷感の相違による、意に反した空調環境へ変化も考えられる。
本願発明は、このような利用者が抱く不満の原因に着目し、前述したような不満の要因を解消するため、利用者が温冷感申告に用いる申告画面として、利用者からの温冷感申告を示す申告状況と空調制御の調整履歴とを含む申告画面を作成して、利用者端末へ配信するようにしたものである。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる空調制御調整装置10について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる空調制御調整装置の構成を示すブロック図である。
この空調制御調整装置10は、全体としてサーバ装置やパーソナルコンピュータなどの情報処理装置からなり、建物・施設内に設けられた空調制御を行うエリアごとに、当該エリアを利用する利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を示す温冷感申告を、当該利用者の利用者端末30から受け付けて集約し、得られた集約結果に基づいて当該エリアの目標温度を変更することにより空調制御を調整する機能を有している。
空調制御装置20は、一般的な空調制御装置からなり、通信回線L1を介して接続された空調制御調整装置10によりエリアごとに設定された目標温度に基づいて、各エリアの空調機21を制御することにより、各エリアの空調環境を制御する機能を有している。
利用者端末30は、利用者が使用するパーソナルコンピュータや携帯電話・スマートホンなどの一般的な情報端末からなり、通信回線L2を介して空調制御調整装置10と接続されて、利用者の操作に応じて当該利用者の温冷感申告を空調制御調整装置10に通知する機能を有している。
空調制御調整装置10には、主な機能部として、記憶部11、画面作成部12、申告受付部13、および目標温度設定部14が設けられている。これら機能部のうち、記憶部11は、ハードディスクや半導体メモリからなる。また、画面作成部12、申告受付部13、および目標温度設定部14は、CPUがプログラムを実行することにより実現される処理部からなる。
記憶部11は、エリアごとに、利用者端末30からの当該エリアに関する温冷感申告の内容を示す申告情報と、当該エリアに対する空調制御の調整履歴を示す設定情報とを蓄積する機能を有している。
本実施の形態において、温冷感申告は、利用者がエリアの空調環境から感じた「寒い」または「暑い」という2種類の申告からなる場合を例として説明する。
図2は、申告情報の構成例である。ここでは、利用者端末30からの温冷感申告ごとに、申告元利用者ID、申告元エリアID、申告日時、および申告内容の組が、申告情報として登録されている。
図3は、設定情報の構成例である。ここでは、空調制御装置20への空調制御調整装置10による目標温度の設定ごとに、設定エリア、設定日時、および設定内容の組が、登録されている。
画面作成部12は、記憶部11に蓄積されている申告情報と設定情報を参照して、エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成する機能を有している。
図4は、第1の実施の形態にかかる申告画面の構成例である。申告画面は、全体として、HTMLなどのWeb上の文書を記述する一般的な言語やアイコンから構成されている。図4の例では、申告画面の左側には、当該エリアの利用者からの温冷感申告の申告状況が表示されている。また、申告画面の右側には、当該エリアの利用者からの温冷感申告と当該エリアの目標温度設定内とからなる申告・設定履歴が表示されている。また、申告・設定履歴の下側には、温冷感申告操作のための操作ボタンとして、「暑い」という温冷感を申告するための申告ボタンおよび「寒い」という温冷感を申告するための申告ボタンが設けられている。
申告状況では、「暑い」を示す申告をした人数分の申告アイコンが「あつい」という申告エリアに配置されており、「寒い」を示す申告をした人数分の申告アイコンが「さむい」という申告エリアに配置されている。これらアイコンは、1人の利用者と対応しており、利用者からの申告内容が変更されれば、当該利用者のアイコンが表示されている申告エリアも変更される。
申告アイコンとしては、「暑い」または「寒い」を申告した利用者を示すアイコンのほか、スリープモード用のアイコンが用いられる。
スリープモードとは、申告から予め設定されているスリープ時間以上経過した申告を区別するためのモードであり、画面作成部12により各申告情報の申告日時から判断される。なお、申告から予め設定されている表示対象時間(>スリープ時間)以上経過した申告については、申告画面での表示から除外される。これらスリープ時間や表示対象時間は、管理者により任意に設定可能である。
申告受付部13は、画面作成部12で作成された各エリアの申告画面を当該エリアの利用者端末30へ配信する機能と、申告画面での温冷感申告操作に応じて利用者端末30からの温冷感申告を受け付けて申告受付画面を利用者端末30へ返信する機能と、当該温冷感申告を示す申告情報をエリアごとに記憶部11へ保存する機能とを有している。
申告画面の配信タイミングは、利用者端末30からの申告画面閲覧要求に応じて配信すればよい。また、利用者端末30で申告画面を閲覧中の場合には、閲覧中の申告画面を更新すればよい。
図5は、申告受付画面の構成例である。ここでは、申告画面での温冷感申告操作に応じて申告を受け付けたことを通知するメッセージと、申告受付から実際にエリアの温度が変わるまでに時間を要することを通知するメッセージが表示されている。
目標温度設定部14は、設定タイミングの到来に応じて、エリアごとに申告情報を集約して得られた各エリアの新たな目標温度Tnewを空調制御装置20に設定する機能と、当該目標温度の設定内容を示す設定情報を記憶部11へ保存する機能とを有している。
設定タイミングについては、一定の待機時間が経過するごとに周期的に発生させてもよく、待機時間の経過する前に温冷感申告数がしきい値を越えた時点で発生させてもよい。なお、新たな目標温度Tnewの算出に用いる申告情報は、申告画面の表示から除外されていない申告情報を用いるものとする。また、待機時間は、スリープ時間や表示対象時間より短いものとする。
目標温度設定部14は、各エリアの目標温度を算出する際、まず、当該エリアの利用者のうち、「寒い」と申告した寒申告人数Ncと「暑い」と申告した暑申告人数Nhとの差を、これら2種類の申告の合計人数Nc+Nhで除算することにより、当該エリアの申告集約値Rを計算する。次に、目標温度設定部14は、予め設定されている申告集約値Rと目標温度調整幅ΔTとの対応関係に基づいて、計算した申告集約値Rに対応する目標温度調整幅ΔTだけ当該エリアの目標温度Tを変更することにより、当該エリアの新たな目標温度Tnewを算出する。
図6は、申告集約値と目標温度調整幅との対応関係を示す説明図である。
ここでは、申告集約値Rの範囲ごとに目標温度調整幅ΔT[℃]が対応付けられている。具体的には、−1.0≦R<−0.7の範囲にはΔT=−1.5が対応付けられており、−0.7≦R<−0.3の範囲にはΔT=−1.0が対応付けられており、−0.3≦R<−0.0の範囲にはΔT=−0.5が対応付けられている。また、R=0.0にはΔT=0が対応付けられており、0.0<R≦0.3の範囲にはΔT=0.5が対応付けられており、0.3<R≦0.7の範囲にはΔT=1.0が対応付けられており、0.7<R≦1.0の範囲にはΔT=1.5が対応付けられている。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図7を参照して、本実施の形態にかかる空調制御調整装置10の動作について説明する。図7は、第1の実施の形態にかかる空調制御調整処理を示すフローチャートである。
空調制御調整装置10は、管理者からの空調制御調整動作の開始指示に応じて、建物・施設に設けられた空調制御を行うエリアごとに、図7の空調制御調整処理を実行する。ここでは、説明を容易とするため、ある1つのエリアに関する空調制御調整処理について説明するものとし、当該エリアを利用する各利用者は利用者端末30で申告画面を閲覧しているものとする。
まず、申告受付部13は、当該エリアの各利用者端末30から新たな温冷感申告を受け付け、申告情報を記憶部11へ保存する(ステップ100)。
画面作成部12は、新たな温冷感申告を受け付けに応じて、記憶部11から読み出した当該エリアの申告情報を集約し、その集約結果から抽出した申告状況と設定情報とを含む当該エリアの申告画面を作成し(ステップ101)、申告受付部13は、新たに作成された申告画面を当該エリアの各利用者端末30へ配信する(ステップ102)。
この後、目標温度設定部14は、設定タイミングの到来有無を確認し(ステップ103)、設定タイミングが到来していない場合には(ステップ103:NO)、ステップ100へ戻る。
一方、設定タイミングが到来した場合(ステップ103:YES)、目標温度設定部14は、まず、目標温度の算出に用いていない当該エリアの申告情報を記憶部11から読み出して集約し、得られた集約結果に基づき申告集約値Rを計算する(ステップ110)。
次に、目標温度設定部14は、図6の申告集約値と目標温度調整幅との対応関係に基づいて、申告集約値Rに対応する目標温度調整幅ΔTを特定し(ステップ111)、当該エリアにおける現行の目標温度Tを目標温度調整幅ΔTだけ調整した新たな目標温度Tnewを算出する(ステップ112)。
続いて、目標温度設定部14は、新たな目標温度Tnewを当該エリアの目標温度として空調制御装置20に設定する(ステップ113)。
この後、目標温度設定部14は、管理者からの空調制御調整動作の終了指示を確認し(ステップ114)、終了指示がない場合には(ステップ114:NO)、ステップ100戻る。
また、終了指示があった場合には(ステップ114:YES)、一連の空調制御調整処理を終了する。
[第1の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、画面作成部12が、エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成し、申告受付部13が、各エリアの申告画面を当該エリアの利用者端末30へ配信するとともに、申告画面での温冷感申告操作に応じて利用者端末30からの温冷感申告を受け付け、当該温冷感申告を示す申告情報を記憶部11へ保存し、目標温度設定部14が、エリアごとに申告情報を集約した集約結果に基づき、各エリアの新たな目標温度Tnewを算出して空調制御装置20に設定し、当該目標温度の設定内容を示す設定情報を記憶部11へ保存するようにしたものである。
これにより、温冷感申告の申告状況と申告・設定履歴を含む申告画面がエリアごとに作成されて当該エリアの利用者端末30に配信されるため、利用者からの温冷感申告と空調制御との因果関係を利用者が容易に把握でき、利用者協力型の空調制御調整に対して利用者が抱く不満を解消することが可能となる。
また、これら温冷感申告の申告状況と申告・設定履歴を申告画面に含めて配信するようにしたので、利用者が温冷感申告の際に必ず閲覧することになり、利用者不満の解消効果を高めることができる。
したがって、利用者は、申告画面に表示されている申告状況に基づいて、当該エリアにおける周囲の利用者の申告状況を確認することができ、利用者は、自分の意に反した空調環境へ変化が、周囲の利用者との温冷感の相違によるものであると認識することができる。また、申告画面に表示されている申告・設定履歴に基づいて、当該エリアに対する空調制御の調整に、各利用者の温冷感申告が正しく反映されていることを確認でき、利用者は、自分が抱いた不信感が誤りであったと認識することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる空調制御調整装置10について説明する。
空調制御装置20において夏期に冷房運転を行っている際に、利用者からの温冷感申告に基づき目標温度を下げる場合、空調制御で用いる電力使用量が増加することになる。また、冬季に暖房運転を行っている際に、利用者からの温冷感申告に基づき目標温度を上げる場合、空調制御で用いる電力使用量が増加することになる。
この際、各利用者は、自分の温冷感申告が電力使用量の増加に直接結びつくことに気づいていない場合が多い。また、利用者にとっては省エネに貢献する動機付けが小さく、利用者からの協力が得られにくい。このため、利用者からの温冷感申告に基づいて目標温度を調整すると、省エネではなく増エネとなってしまう場合がある。
本実施の形態は、第1の実施の形態で説明した、温冷感申告が利用者がエリアの空調環境から感じた「寒い」または「暑い」という2種類の申告に加えて、利用者が現状の空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含むようにしたものである。
画面作成部12は、これら3種類の温冷感申告に関する申告情報と設定情報を参照して、エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成する機能を有している。
図8は、第2の実施の形態にかかる申告画面の構成例である。申告画面は、全体として、HTMLなどのWeb上の文書を記述する一般的な言語やアイコンから構成されている。図7の例では、申告画面の左側には、当該エリアの利用者からの温冷感申告の申告状況が表示されている。また、申告画面の右側には、当該エリアの利用者からの温冷感申告と当該エリアの目標温度設定内とからなる申告・設定履歴が表示されている。また、申告・設定履歴の下側には、「暑い」という温冷感を申告するための申告ボタンおよび「寒い」という温冷感を申告するための申告ボタンが設けられている。また、申告状況の左側には、ガマンポイントが棒グラフで表示されている。
申告状況では、「暑い」を示す申告をした人数分の申告アイコンと、「ガマン」を示す申告をした人数分の申告アイコンとが、「あつい」という申告エリアに配置されており、「寒い」を示す申告をした人数分の申告アイコンが「さむい」という申告エリアに配置されている。これらアイコンは、1人の利用者(利用者端末)と対応しており、利用者からの申告内容が変更されれば、当該利用者のアイコンが表示されている申告エリアも変更される。
申告アイコンとしては、「暑い」、「ガマン」、または「寒い」を申告した利用者を示すアイコンのほか、スリープモード用のアイコンが用いられる。
申告受付部13は、画面作成部12で作成された各エリアの申告画面を当該エリアの利用者端末30へ配信する機能と、申告画面での温冷感申告操作に応じて利用者端末30からの温冷感申告を受け付ける機能と、受け付けた温冷感申告が増エネ方向への申告である場合には、利用者が現状の空調環境を堪え忍ぶ意志を確認するためのガマン確認画面を当該利用者端末30へ配信する機能と、当該ガマン確認画面による「ガマン」申告操作に応じた「ガマン」申告を申告情報としてエリアごとに記憶部11へ保存する機能とを有している。
図9は、ガマン確認画面を示す構成例である。ここでは、受け付けた温冷感申告が増エネ方向への申告であることを通知するメッセージと、利用者が元の温冷感申告を変更することなく再申告するための申告ボタンと、利用者が現状の空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」を申告するためのガマン申告ボタンとが設けられている。
受け付けた温冷感申告が増エネ方向か否かについては、空調制御装置20での運転状況と受け付けた温冷感申告の申告内容とにより判断できる。具体的には、冷房運転中に「暑い」を示す申告を受け付けた場合、および暖房運転中に「寒い」を示す申告を受け付けた場合には、増エネ方向と判断できる。
また、目標温度設定部14は、エリアごとに新たな目標温度Tnewを算出する際、当該エリアの利用者のうち、「寒い」と申告した寒申告人数Ncと「暑い」と申告した暑申告人数Nhとの差を、2種類の申告の合計人数Nc+Nhと「ガマン」と申告したガマン申告人数Ngとの合計人数Nc+Nh+Ngで除算することにより、当該エリアの申告集約値Rを計算する機能と、予め設定されている申告集約値Rと目標温度調整幅ΔTとの対応関係に基づいて、計算した申告集約値Rに対応する目標温度調整幅ΔTだけ当該エリアの目標温度Tを変更することにより、当該エリアの新たな目標温度Tnewを算出する機能とを有している。
図10は、申告集約値と目標温度調整幅との対応関係を示す説明図である。
ここでは、申告集約値Rの範囲ごとに目標温度調整幅ΔT[℃]が対応付けられている。具体的には、−1.0≦R<−0.7の範囲にはΔT=−1.5が対応付けられており、−0.7≦R<−0.3の範囲にはΔT=−1.0が対応付けられており、−0.3≦R<−0.0の範囲にはΔT=−0.5が対応付けられている。また、R=0.0にはΔT=0が対応付けられており、0.0<R≦0.3の範囲にはΔT=0.5が対応付けられており、0.3<R≦0.7の範囲にはΔT=1.0が対応付けられており、0.7<R≦1.0の範囲にはΔT=1.5が対応付けられている。
なお、本実施の形態にかかるこの他の構成については、第1の実施の形態と同様であり、ここでの説明は省略する。
[第2の実施の形態の動作]
次に、図11を参照して、本実施の形態にかかる空調制御調整装置10の動作について説明する。図11は、第2の実施の形態にかかる空調制御調整処理を示すフローチャートである。
空調制御調整装置10は、管理者からの空調制御調整動作の開始指示に応じて、建物・施設に設けられた空調制御を行うエリアごとに、図11の空調制御調整処理を実行する。ここでは、説明を容易とするため、ある1つのエリアに関する空調制御調整処理について説明するものとし、当該エリアを利用する各利用者は利用者端末30で申告画面を閲覧しているものとする。
まず、申告受付部13は、当該エリアの各利用者端末30から新たな温冷感申告を受け付け(ステップ200)、その申告内容が増エネ方向のものであるか確認する(ステップ201)。
ここで、増エネ方向でない場合には(ステップ201:NO)、受け付けた温冷感申告の内容の申告情報を記憶部11に保存する(ステップ202)。
一方、増エネ方向である場合には(ステップ201:YES)、ガマン確認画面を当該利用者端末30へ配信し(ステップ203)、ガマン確認画面に対する利用者操作に応じてガマン可否を確認する(ステップ204)。
ここで、利用者が元の温冷感申告を変更することなく再申告を要望した場合には(ステップ204:NO)、ステップ202へ移行して、受け付けた元の温冷感申告の内容の申告情報を記憶部11に保存する。また、利用者がガマンする旨を要望した場合には(ステップ204:YES)、ガマンを示す申告情報を記憶部11に保存する(ステップ205)。
この後、画面作成部12は、新たな温冷感申告を受け付けに応じて、記憶部11から読み出した当該エリアの申告情報を集約し、その集約結果から抽出した申告状況と設定情報とを含む当該エリアの申告画面を作成し(ステップ206)、申告受付部13は、新たに作成された申告画面を当該エリアの各利用者端末30へ配信する(ステップ207)。
この後、目標温度設定部14は、設定タイミングの到来有無を確認し(ステップ208)、設定タイミングが到来していない場合には(ステップ208:NO)、ステップ200へ戻る。
一方、設定タイミングが到来した場合(ステップ208:YES)、目標温度設定部14は、まず、目標温度の算出に用いていない当該エリアの申告情報を記憶部11から読み出して集約し、得られた集約結果に基づき申告集約値Rを計算する(ステップ210)。
次に、目標温度設定部14は、図6の申告集約値と目標温度調整幅との対応関係に基づいて、申告集約値Rに対応する目標温度調整幅ΔTを特定し(ステップ211)、当該エリアにおける現行の目標温度Tを目標温度調整幅ΔTだけ調整した新たな目標温度Tnewを算出する(ステップ212)。
続いて、目標温度設定部14は、新たな目標温度Tnewを当該エリアの目標温度として空調制御装置20に設定する(ステップ213)。
この後、目標温度設定部14は、管理者からの空調制御調整動作の終了指示を確認し(ステップ214)、終了指示がない場合には(ステップ214:NO)、ステップ200戻る。
また、終了指示があった場合には(ステップ214:YES)、一連の空調制御調整処理を終了する。
[第2の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、温冷感申告として、2種類の申告に加えて、当該利用者が当該空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含み、目標温度設定部14が、エリアごとに新たな目標温度Tnewを算出する際、当該エリアの利用者のうち、「寒い」と申告した寒申告人数Ncと「暑い」と申告した暑申告人数Nhとの差を、これら2種類の申告の人数と「ガマン」と申告したガマン申告人数Ngとの合計人数で除算することにより、当該エリアの申告集約値Rを計算し、当該申告集約値Rに対応する調整幅ΔTだけ当該エリアの目標温度Tを調整することにより、当該エリアの新たな目標温度Tnewを算出するようにしたものである。
これにより、利用者が温冷感申告を行う際、「暑い」、「寒い」のほかに、省エネに貢献できる「ガマン」を申告することができ、利用者が省エネに貢献しやすくすることができる。したがって、利用者協力型の空調制御調整技術において、利用者からの温冷感申告により、電力使用量の削減、すなわち省エネを推進することが可能となる。
また、本実施の形態において、利用者からの温冷感申告の内容が増エネ方向である場合には、ガマン確認画面を利用者端末30へ配信して、ガマン可否を確認するようにしたので、利用者が自分の温冷感申告が電力使用量の増加に直接結びつくことや、省エネに貢献できることに気づくことができ、省エネに対する利用者からの協力を得られやすくすることが可能となる。
[第3の実施の形態]
次に、図12を参照して、本発明の第3の実施の形態にかかる空調制御調整装置10について説明する。図12は、第3の実施の形態にかかる空調制御調整装置の構成を示すブロック図である。
第2の実施の形態では、「寒い」または「暑い」という2種類の温冷感申告に加えて、利用者が現状の空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含む場合について説明した。これにより、利用者が省エネに貢献しやすくすることができるものの、その動機付けは、省エネに対する利用者個人の考え方に大きく依存しており、これにより得られる、省エネに対する利用者の協力に限界がある。
例えば、デマンド制御の1つとして、建物・施設内に設けられた各エリアに対して、特定の時間帯において、予め設定された電力抑制用目標温度Tdへ一律に変更する電力抑制制御を実施し、利用者からの温冷感申告の受付をやめて、利用者協力型の空調制御調整を一時停止する場合がある。例えば、夏期の冷房運転時には、目標温度を各エリア一律に28度にするような電力抑制制御を実施することになる。
このような電力抑制制御によれば、ある程度のレベルに電力使用量を抑制することができるが、利用者の多くが不快に感じることになる。
本実施の形態は、このような電力抑制制御を実施する際、利用者が省エネに貢献するという動機付けを与えるため、「ガマン」申告に特典を与え、「ガマン」申告数をエリアごとに計数し、最も「ガマン」申告数が多いエリアに対して電力抑制制御を緩和するようにしたものである。
図12に示すように、本実施の形態にかかる空調制御調整装置10には、電力抑制制御部15が追加して設けられている。
電力抑制制御部15は、予め設定された電力抑制期間において各エリアに対する空調制御での電力使用量を抑制する方向の電力抑制用目標温度Tdへ、各エリアの目標温度を一律に変更する機能と、各エリアのうち「ガマン」と申告した人数が最も多いエリアを緩和エリアとして選択し、当該緩和エリアの目標温度を電力抑制用目標温度Tdより電力使用量の抑制が緩和される緩和目標温度Trに変更する機能とを有している。
申告受付部13は、ガマン確認画面による「ガマン」申告操作に応じて「ガマン」申告を受け付けるごとに、ガマンポイントを1つずつ加算することにより、エリアごとにガマンポイントを集計する機能を有している。具体的には、前述した図11のステップ205で、当該エリアに対応するガマンポイントを加算すればよい。
図13は、ガマンポイントの集計例を示す説明図である。ここでは、エリアIDごとにガマンポイントが集計されている。このガマンポイントが「ガマン」と申告した人数に相当する。
なお、本実施の形態にかかるこの他の構成については、第2の実施の形態と同様であり、ここでの説明は省略する。
[第3の実施の形態の動作]
次に、図14を参照して、本実施の形態にかかる空調制御調整装置10の動作について説明する。図14は、第3の実施の形態にかかる電力抑制制御処理を示すフローチャートである。
空調制御調整装置10は、管理者からの電力抑制制御処理の開始指示、または電力抑制制御開始期間の到来に応じて、図14の電力抑制制御処理を実行する。
電力抑制制御部15は、まず、各エリアの目標温度を予め設定されている電力抑制用目標温度Tdに変更し(ステップ300)、目標温度設定部14は、電力抑制制御部15で変更された電力抑制用目標温度Tdを、各エリアの新たな目標温度として空調制御装置20へ設定する(ステップ301)。これにより、空調制御装置20から各エリアに対して電力抑制用目標温度Tdに向けた空調制御が開始される。
次に、電力抑制制御部15は、建物・設備の電源盤から現在の電力使用量Pnowを取得して(ステップ302)、予め設定されている基準電力使用量Psと比較する(ステップ303)。
ここで、電力使用量Pnowが基準電力使用量Psより小さく、電力使用量に余裕がある場合(ステップ303:YES)、電力抑制制御部15は、各エリアのガマンポイントを参照して、ガマンポイントが最も多いエリアを緩和エリアとして選択する(ステップ304)。
続いて、電力抑制制御部15は、選択した緩和エリアの目標温度Tを緩和温度幅Trとし(ステップ305)、目標温度設定部14は、電力抑制制御部15で変更された緩和温度幅Trを、緩和エリアの新たな目標温度として空調制御装置20へ設定する(ステップ306)。これにより、空調制御装置20から緩和エリアに対して、他のエリアより電力抑制制御が緩和された緩和温度幅Trに向けた空調制御が開始される。
この後、電力抑制制御部15は、緩和エリアのガマンポイントをゼロに初期化した後(ステップ307)、管理者からの電力抑制制御動作の終了指示があるまで待機し(ステップ308:NO)、終了指示があった場合には(ステップ308:YES)、一連の空調制御調整処理を終了する。
一方、ステップ304において、電力使用量Pnowが基準電力使用量Ps以上であり、電力使用量に余裕がない場合(ステップ303:NO)、緩和エリアへの電力抑制制御の緩和を行わず、ステップ308へ移行する。
[第3の実施の形態の効果]
このように、本実施の形態は、電力抑制制御部15が、予め設定された電力抑制期間において各エリアに対する空調制御での電力使用量が抑制される電力抑制用目標温度Tdへ、各エリアの目標温度を一律に変更し、各エリアのうち「ガマン」と申告した人数が最も多いエリアを緩和エリアとして選択し、当該緩和エリアの目標温度を電力抑制用目標温度Tdより電力使用量の抑制が緩和される緩和目標温度Trに変更するようにしたものである。
これにより、電力抑制期間においては、各エリアの目標温度が電力抑制用目標温度Tdに設定されるため、利用者の多くが不快に感じることとなるが、緩和エリアでは目標温度が緩和目標温度Trに設定されるため、各利用者の不快感が緩和される。
したがって、多くの利用者が、電力抑制期間における不快感の緩和を期待して「ガマン」申告に積極的となるため、利用者に省エネへの貢献の動機付けを与えることができる。このため、結果として、省エネ効果を促進させることが可能となる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態にかかる空調制御調整装置10について説明する。
第3の実施の形態では、利用者からの「ガマン」申告操作に応じて「ガマン」申告を受け付けるごとに、ガマンポイントを1つずつ加算することにより、エリアごとにガマンポイントを集計し、ガマンポイントが最も多いエリアを緩和エリアとして選択する場合を例として説明した。これにより、利用者に省エネへの貢献の動機付けを与えることができる。このため、結果として、省エネ効果を促進させることが可能となる。
一方、各月の契約電力料金は、最大需要電力に基づき決定される。このため、管理者は、ピーク時間帯における空調制御装置20での電力量を削減させる必要がある。しかしながら、前述したガマンポイントは、時間帯に関係なく一律に付与されるため、ピーク時間帯における電力量の削減には結びついていない。
本実施の形態は、時間帯に応じた重みにより付与するガマンポイントを調整するようにしたので、ピーク時間帯における電力量の削減への貢献の動機付けを与えることができる。
図15は、時間帯別による重み設定例である。ここでは、時間帯ごとに、ガマンポイント重みと申告重みとが設定されている。
このうち、ガマンポイント重みは、前述した図11のステップ205において、申告受付部13がガマンポイントを加算する際に用いられて、利用者からの申告を受け付けた時間帯に応じたガマンポイント重みをガマンポイントに乗算することにより、加算するガマンポイントの値が調整される。
したがって、図15に示すように、電力消費量が大きい12時〜15時のピーク時間帯におけるガマンポイント重みが大きくなり、電力消費量が比較的少ない朝晩の時間帯におけるガマンポイント重みが小さくなるよう設定しておけば、「ガマン」の申告を受け付けた時刻が電力消費量のピーク時間帯である場合、他の時間帯の場合と比較して、ガマンポイントがより大きくなるよう調整される。これにより、利用者に対して、ピーク時間帯における電力量の削減への貢献の動機付けを与えることができる。また、利用者人数が少ない始業前や始業後の時間帯については、利用者からの冷温感の申告に応じた目標温度調整制御を停止するよう設定してもよく、電力消費量の削減につながる。
また、申告重みは、前述した図11のステップ210において、目標温度設定部14申告集約値Rを計算する際に用いられて、目標温度を新たに設定する時刻の時間帯に応じた申告重みを申告集約値Rに乗算することにより、計算した申告集約値Rの値が調整される。したがって、図15に示されているように、電力消費量が大きい12時〜15時のピーク時間帯における申告重みが小さくなるよう設定しておけば、目標温度を新たに設定する時刻が電力消費量のピーク時間帯である場合、他の時間帯の場合と比較して、申告集約値がより小さくなるよう調整される。これにより、図10に示した申告集約値Rと目標温度調整幅ΔTとの対応関係から、ピーク時間帯における目標温度調整幅ΔTが抑制され、結果として、電力量を削減することができる。
この際、申告重みによる申告集約値Rの調整については、最大消費量が増大する方向に目標温度を調整する場合、すなわち申告集約値R>0の場合に適用し、最大消費量が減少する方向に目標温度を調整する場合、すなわち申告集約値R≦0の場合には適用しないようにしてもよい。これにより、最大消費量が減少する方向については、目標温度調整幅ΔTが抑制されなくなるため、最大消費量の削減を速やかに実施することができる。
また、このようなガマンポイントや申告集約値を調整するための重みについては、時間帯ではなく、電力消費を監視する監視期間に対して予め設定されている電力使用限度量と、監視期間内に空調制御装置20で消費された累積電力消費量との関係に応じて、それぞれ設定してもよい。
図16は、限度使用率別による重み設定例である。ここでは、累積電力消費量を電力使用限度量で除算して得られた限度使用率Pごとに、ガマンポイント重みと申告重みとが設定されている。例えば1日分を監視期間とした場合、1日間のうちに空調制御装置20で消費する電力消費量に対して電力使用限度量を予め設定しておき、空調制御装置20から取得した電力消費状況に基づき現在までの累積電力消費量を集計し、この累積電力消費量と電力使用限度量とから限度使用率Pを計算できる。
したがって、図16に示すように、限度使用率Pが高くなるにつれて、ガマンポイント重みが大きくなるよう設定しておけば、累積電力消費量が、当該監視期間に予め設定された電力使用限度量に近い制限領域(例えば、80%≦P<100%)に属する場合、他の領域に属する場合と比較して、ガマンポイントがより大きくなるよう調整される。このため、利用者に対して、累積最大消費量が使用限度目標を下回るよう、電力量の削減への貢献の動機付けを与えることができる。
また、図16に示されているように、限度使用率Pが大きくなるほど申告重みが小さくなるよう設定しておけば、累積電力消費量が、当該監視期間に予め設定された電力使用限度量に近い制限領域(例えば、80%≦P<100%)に属する場合、他の領域に属する場合と比較して、申告集約値がより小さくなるよう調整される。このため、図10に示した申告集約値Rと目標温度調整幅ΔTとの対応関係から、累積最大消費量が使用限度目標に近づくにつれて目標温度調整幅ΔTが抑制され、結果として、電力量を削減することができる。
[実施の形態の拡張]
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。また、各実施形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
10…空調制御調整装置、11…記憶部、12…画面作成部、13…申告受付部、14…目標温度設定部、15…電力抑制制御部、20…空調制御装置、21…空調機、30…利用者端末、L1,L2…通信回線、R…申告集約値、ΔT…目標温度調整幅、T…目標温度、Tnew…新たな目標温度、Nc…寒申告人数、Nh…暑申告人数、Ng…ガマン申告人数、Pnow…電力使用量、Ps…基準電力使用量、Td…電力抑制用目標温度、Tr…緩和目標温度。

Claims (10)

  1. 空調制御装置により空調制御を行うエリアごとに、当該エリアを利用する利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を示す温冷感申告を、当該利用者の利用者端末から受け付けて集約し、得られた集約結果に基づいて当該エリアの目標温度を変更することにより空調制御を調整する空調制御調整装置であって、
    前記エリアごとに、前記利用者端末からの当該エリアに関する温冷感申告の内容を示す申告情報と、当該エリアに対する目標温度の設定内容を示す設定情報とを蓄積する記憶部と、
    前記エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成する画面作成部と、
    前記申告画面を当該エリアの利用者端末へ配信するとともに、当該申告画面での温冷感申告操作に応じて当該利用者端末からの温冷感申告を受け付け、当該温冷感申告を示す申告情報を前記記憶部へ保存する申告受付部と、
    前記エリアごとに前記申告情報を集約して得られた各エリアの新たな目標温度を前記空調制御装置に設定し、当該目標温度の設定内容を示す設定情報を前記記憶部へ保存する目標温度設定部と備え、
    前記温冷感申告は、前記利用者が前記エリアの空調環境から感じた「寒い」または「暑い」という申告に加えて、当該利用者が当該空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含み、
    前記目標温度設定部は、前記エリアの利用者のうち、「寒い」と申告した寒申告人数と「暑い」と申告した暑申告人数との差を、これら2種類の申告の人数と「ガマン」と申告したガマン申告人数との合計人数で除算することにより、当該エリアの申告集約値を計算し、当該申告集約値に対応する調整幅だけ当該エリアの目標温度を調整することにより、当該エリアの新たな目標温度を算出する
    ことを特徴とする空調制御調整装置。
  2. 請求項に記載の空調制御調整装置において、
    前記目標温度設定部は、前記目標温度を新たに設定する時刻が電力消費量のピーク時間帯である場合、他の時間帯の場合と比較して、前記申告集約値がより小さくなるよう調整することを特徴とする空調制御調整装置。
  3. 請求項または請求項に記載の空調制御調整装置において、
    前記目標温度設定部は、電力消費を監視する監視期間内に前記空調制御装置で消費された累積電力消費量が、当該監視期間に予め設定された電力使用限度量に近い制限領域に属する場合、他の領域に属する場合と比較して、前記申告集約値がより小さくなるよう調整することを特徴とする空調制御調整装置。
  4. 空調制御装置により空調制御を行うエリアごとに、当該エリアを利用する利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を示す温冷感申告を、当該利用者の利用者端末から受け付けて集約し、得られた集約結果に基づいて当該エリアの目標温度を変更することにより空調制御を調整する空調制御調整装置であって、
    前記エリアごとに、前記利用者端末からの当該エリアに関する温冷感申告の内容を示す申告情報と、当該エリアに対する目標温度の設定内容を示す設定情報とを蓄積する記憶部と、
    前記エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成する画面作成部と、
    前記申告画面を当該エリアの利用者端末へ配信するとともに、当該申告画面での温冷感申告操作に応じて当該利用者端末からの温冷感申告を受け付け、当該温冷感申告を示す申告情報を前記記憶部へ保存する申告受付部と、
    前記エリアごとに前記申告情報を集約して得られた各エリアの新たな目標温度を前記空調制御装置に設定し、当該目標温度の設定内容を示す設定情報を前記記憶部へ保存する目標温度設定部と、
    予め設定された電力抑制期間において各エリアに対する空調制御での電力使用量が抑制される電力抑制用目標温度へ、各エリアの目標温度を一律に変更する電力抑制制御部とを備え、
    前記温冷感申告は、前記利用者が前記エリアの空調環境から感じた「寒い」または「暑い」という申告に加えて、当該利用者が当該空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含み、
    前記目標温度設定部は、前記エリアの利用者のうち、「寒い」と申告した寒申告人数と「暑い」と申告した暑申告人数との差を、これら2種類の申告の合計人数で除算することにより、当該エリアの申告集約値を計算し、当該申告集約値に対応する調整幅だけ当該エリアの目標温度を調整することにより、当該エリアの新たな目標温度を算出し、
    前記電力抑制制御部は、前記各エリアのうち「ガマン」と申告した人数が最も多いエリアを緩和エリアとして選択し、当該緩和エリアの目標温度を前記電力抑制用目標温度より電力使用量の抑制が緩和される緩和目標温度に変更する
    ことを特徴とする空調制御調整装置。
  5. 空調制御装置により空調制御を行うエリアごとに、当該エリアを利用する利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を示す温冷感申告を、当該利用者の利用者端末から受け付けて集約し、得られた集約結果に基づいて当該エリアの目標温度を変更することにより空調制御を調整する空調制御調整装置であって、
    前記エリアごとに、前記利用者端末からの当該エリアに関する温冷感申告の内容を示す申告情報と、当該エリアに対する目標温度の設定内容を示す設定情報とを蓄積する記憶部と、
    前記エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成する画面作成部と、
    前記申告画面を当該エリアの利用者端末へ配信するとともに、当該申告画面での温冷感申告操作に応じて当該利用者端末からの温冷感申告を受け付け、当該温冷感申告を示す申告情報を前記記憶部へ保存する申告受付部と、
    前記エリアごとに前記申告情報を集約して得られた各エリアの新たな目標温度を前記空調制御装置に設定し、当該目標温度の設定内容を示す設定情報を前記記憶部へ保存する目標温度設定部と、
    予め設定された電力抑制期間において各エリアに対する空調制御での電力使用量が抑制される電力抑制用目標温度へ、各エリアの目標温度を一律に変更する電力抑制制御部とを備え、
    前記温冷感申告は、前記利用者が前記エリアの空調環境から感じた「寒い」または「暑い」という申告に加えて、当該利用者が当該空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含み、
    前記申告受付部は、前記各エリアのうち「ガマン」の申告を受け付けるごとにガマンポイントを当該エリアに付与し、
    前記電力抑制制御部は、各エリアのうちガマンポイントが最も多いエリアを緩和エリアとして選択し、当該緩和エリアの目標温度を前記電力抑制用目標温度より電力使用量の抑制が緩和される緩和目標温度に変更する
    ことを特徴とする空調制御調整装置。
  6. 請求項5に記載の空調制御調整装置において、
    前記申告受付部は、前記「ガマン」の申告を受け付けた時刻が電力消費量のピーク時間帯である場合、他の時間帯の場合と比較して、前記ガマンポイントがより大きくなるよう調整することを特徴とする空調制御調整装置。
  7. 請求項5または請求項6に記載の空調制御調整装置において、
    前記申告受付部は、電力消費を監視する監視期間内に前記空調制御装置で消費された累積電力消費量が、当該監視期間に予め設定された電力使用限度量に近い制限領域に属する場合、他の領域に属する場合と比較して、前記ガマンポイントがより大きくなるよう調整することを特徴とする空調制御調整装置。
  8. 空調制御装置により空調制御を行うエリアごとに、当該エリアを利用する利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を示す温冷感申告を、当該利用者の利用者端末から受け付けて集約し、得られた集約結果に基づいて当該エリアの目標温度を変更することにより空調制御を調整する空調制御調整装置で用いられる空調制御調整方法であって、
    記憶部が、前記エリアごとに、前記利用者端末からの当該エリアに関する温冷感申告の内容を示す申告情報と、当該エリアに対する目標温度の設定内容を示す設定情報とを蓄積する記憶ステップと、
    画面作成部が、前記エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成する画面作成ステップと、
    申告受付部が、前記申告画面を当該エリアの利用者端末へ配信するとともに、当該申告画面での温冷感申告操作に応じて当該利用者端末からの温冷感申告を受け付け、当該温冷感申告を示す申告情報を前記記憶部へ保存する申告受付ステップと、
    目標温度設定部が、前記エリアごとに前記申告情報を集約して得られた各エリアの新たな目標温度を前記空調制御装置に設定し、当該目標温度の設定内容を示す設定情報を前記記憶部へ保存する目標温度設定ステップと備え、
    前記温冷感申告は、前記利用者が前記エリアの空調環境から感じた「寒い」または「暑い」という申告に加えて、当該利用者が当該空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含み、
    前記目標温度設定ステップは、前記エリアの利用者のうち、「寒い」と申告した寒申告人数と「暑い」と申告した暑申告人数との差を、これら2種類の申告の人数と「ガマン」と申告したガマン申告人数との合計人数で除算することにより、当該エリアの申告集約値を計算し、当該申告集約値に対応する調整幅だけ当該エリアの目標温度を調整することにより、当該エリアの新たな目標温度を算出する
    ことを特徴とする空調制御調整方法。
  9. 空調制御装置により空調制御を行うエリアごとに、当該エリアを利用する利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を示す温冷感申告を、当該利用者の利用者端末から受け付けて集約し、得られた集約結果に基づいて当該エリアの目標温度を変更することにより空調制御を調整する空調制御調整装置で用いられる空調制御調整方法であって、
    記憶部が、前記エリアごとに、前記利用者端末からの当該エリアに関する温冷感申告の内容を示す申告情報と、当該エリアに対する目標温度の設定内容を示す設定情報とを蓄積する記憶ステップと、
    画面作成部が、前記エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成する画面作成ステップと、
    申告受付部が、前記申告画面を当該エリアの利用者端末へ配信するとともに、当該申告画面での温冷感申告操作に応じて当該利用者端末からの温冷感申告を受け付け、当該温冷感申告を示す申告情報を前記記憶部へ保存する申告受付ステップと、
    目標温度設定部が、前記エリアごとに前記申告情報を集約して得られた各エリアの新たな目標温度を前記空調制御装置に設定し、当該目標温度の設定内容を示す設定情報を前記記憶部へ保存する目標温度設定ステップと、
    電力抑制制御部が、予め設定された電力抑制期間において各エリアに対する空調制御での電力使用量が抑制される電力抑制用目標温度へ、各エリアの目標温度を一律に変更する電力抑制制御ステップとを備え、
    前記温冷感申告は、前記利用者が前記エリアの空調環境から感じた「寒い」または「暑い」という申告に加えて、当該利用者が当該空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含み、
    前記目標温度設定ステップは、前記エリアの利用者のうち、「寒い」と申告した寒申告人数と「暑い」と申告した暑申告人数との差を、これら2種類の申告の合計人数で除算することにより、当該エリアの申告集約値を計算し、当該申告集約値に対応する調整幅だけ当該エリアの目標温度を調整することにより、当該エリアの新たな目標温度を算出し、
    前記電力抑制制御ステップは、前記各エリアのうち「ガマン」と申告した人数が最も多いエリアを緩和エリアとして選択し、当該緩和エリアの目標温度を前記電力抑制用目標温度より電力使用量の抑制が緩和される緩和目標温度に変更する
    ことを特徴とする空調制御調整方法。
  10. 空調制御装置により空調制御を行うエリアごとに、当該エリアを利用する利用者が当該エリアの空調環境から感じた温冷感を示す温冷感申告を、当該利用者の利用者端末から受け付けて集約し、得られた集約結果に基づいて当該エリアの目標温度を変更することにより空調制御を調整する空調制御調整装置で用いられる空調制御調整方法であって、
    記憶部が、前記エリアごとに、前記利用者端末からの当該エリアに関する温冷感申告の内容を示す申告情報と、当該エリアに対する目標温度の設定内容を示す設定情報とを蓄積する記憶ステップと、
    画面作成部が、前記エリアごとに、当該エリアの申告情報から抽出した申告状況と当該エリアの申告情報および設定情報から抽出した申告・設定履歴とを含む申告画面を作成する画面作成ステップと、
    申告受付部が、前記申告画面を当該エリアの利用者端末へ配信するとともに、当該申告画面での温冷感申告操作に応じて当該利用者端末からの温冷感申告を受け付け、当該温冷感申告を示す申告情報を前記記憶部へ保存する申告受付ステップと、
    目標温度設定部が、前記エリアごとに前記申告情報を集約して得られた各エリアの新たな目標温度を前記空調制御装置に設定し、当該目標温度の設定内容を示す設定情報を前記記憶部へ保存する目標温度設定ステップと、
    電力抑制制御部が、予め設定された電力抑制期間において各エリアに対する空調制御での電力使用量が抑制される電力抑制用目標温度へ、各エリアの目標温度を一律に変更する電力抑制制御ステップとを備え、
    前記温冷感申告は、前記利用者が前記エリアの空調環境から感じた「寒い」または「暑い」という申告に加えて、当該利用者が当該空調環境を堪え忍ぶ意志を示す「ガマン」という申告を含み、
    前記申告受付ステップは、前記各エリアのうち「ガマン」の申告を受け付けるごとにガマンポイントを当該エリアに付与し、
    前記電力抑制制御ステップは、各エリアのうちガマンポイントが最も多いエリアを緩和エリアとして選択し、当該緩和エリアの目標温度を前記電力抑制用目標温度より電力使用量の抑制が緩和される緩和目標温度に変更する
    ことを特徴とする空調制御調整方法。
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