以下、図面を参照して、各実施形態について説明する。
(第1実施形態)
まず、図1を参照して、第1実施形態に係る空調システムの概要について説明する。本実施形態に係る空調システムは、例えば空調機10が設置されている室内にいるユーザによって利用される。
図1に示す空調システムにおいて、ユーザは、端末装置20を操作することによって、当該ユーザからの空調機10に対する要求(要求情報)を入力することができる。
なお、ユーザは、例えば図1に示すような端末装置20に表示される入力画面(GUI:Graphical User Interface)を介して空調機10に対する要求を入力することができるが、当該入力画面の詳細については後述する。
また、本実施形態に係る空調システムにおいて、端末装置20は空調制御装置30と接続されている。空調制御装置30は、端末装置20において入力された空調機10に対する要求を端末装置20から受信し、当該要求に従って空調機10の運転を制御する。
以下、本実施形態に係る空調システムについて具体的に説明する。まず、図2を参照して、本実施形態に係る空調システムの構成の一例について説明する。図2に示すように、空調システムは、空調機10、端末装置20及び空調制御装置30を備える。
空調機10は、上記したように室内100に設置される。なお、本実施形態において空調機10が設置される室内100とは、例えばビル内の1つの部屋等の空間を想定しているが、施設内の一区域であって、床及び内壁等で区別された空間等であってもよい。
また、図2においては便宜的に1つの空調機10のみが示されているが、本実施形態に係る空調システムに備えられる空調機の数は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
端末装置20は、ユーザによって室内100で使用される、例えばスマートフォン及びタブレット端末等の携帯端末(電子機器)を含む。なお、本実施形態に係る空調システムは、複数のユーザの各々によって使用される複数の端末装置20を備えていてもよいし、当該複数のユーザによって共通に使用される1つの端末装置20を備えていてもよい。
端末装置20は、表示処理部21、位置情報入力部22、体感情報入力部23及び出力部24を含む。
表示処理部21は、室内100のフロアマップ(部屋の間取り)を含む入力画面を端末装置20に表示する。なお、室内100のフロアマップに関するデータ(当該フロアマップを表示するためのデータ)は、例えば端末装置20の格納部(図示しない)に予め格納されているものとする。
位置情報入力部22は、表示処理部21によって表示された入力画面に対するユーザの操作に応じて、室内100における当該ユーザの位置を示す位置情報を入力する。
体感情報入力部23は、表示処理部21によって表示された入力画面に対するユーザの操作に応じて、当該ユーザが感じる空調状態を示す体感情報(第1体感情報)を入力する。
出力部24は、位置情報入力部22によって入力された位置情報及び体感情報入力部23によって入力された体感情報を外部装置に出力する。この位置情報及び体感情報は、上記した室内100におけるユーザの空調機10に対する要求を示す要求情報(ユーザからの要求情報)に相当する。
なお、位置情報及び体感情報の出力先となる外部装置には、例えば空調制御装置30が含まれる。
空調制御装置30は、端末装置20と通信可能に接続されている。空調制御装置30は、制御値生成部31を含む。
制御値生成部31は、出力部24によって出力(送信)された位置情報及び体感情報を受信する。制御値生成部31は、受信された位置情報及び体感情報に基づいて空調機10の運転を制御するためのパラメータ値(以下、空調機10の制御値と表記)を生成する。空調機10の運転は、制御値生成部31によって生成された当該空調機10の制御値に基づいて制御される。
図3は、端末装置20のハードウェア構成の一例を示す。ここでは、端末装置20が例えばスマートフォンである場合について説明する。
図3に示すように端末装置20は、CPU201、不揮発性メモリ202、主メモリ203、通信デバイス204及びタッチスクリーンディスプレイ205等を備える。
CPU201は、端末装置20内の各コンポーネントの動作を制御するハードウェアプロセッサである。CPU201は、ストレージデバイスである不揮発性メモリ202から主メモリにロードされる様々なプログラムを実行する。CPU201によって実行されるプログラムには、オペレーティングシステム(OS)及びユーザが空調システムを利用するためのアプリケーションプログラム(以下、空調アプリケーションと表記)等が含まれる。
本実施形態において、上記した図2に示す端末装置20に含まれる各部21~24の一部または全ては、CPU201に空調アプリケーションを実行させること、すなわち、ソフトウェアによって実現されるものとする。なお、これらの各部21~24の一部または全ては、IC(Integrated Circuit)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ構成として実現されてもよい。
通信デバイス204は、上記した空調制御装置30等の外部装置と例えば有線または無線による通信を実行するように構成されたデバイスである。なお、通信デバイス204は、空調制御装置30以外に、空調機10と通信を実行するように構成されていてもよい。
タッチスクリーンディスプレイ205は、端末装置20(例えば、スマートフォン)の本体の上面に重ね合わせるように取り付けられる。タッチスクリーンディスプレイ205には、フラットパネルディスプレイと、フラットパネルディスプレイの画面上の例えば指等の接触位置を検出するように構成されたセンサとが組み込まれている。フラットパネルディスプレイは、例えば液晶表示装置(LCD)等を含む。センサとしては、例えば静電容量方式のタッチパネル等を使用することができる。
このようなタッチスクリーンディスプレイ205によれば、端末装置20(フラットパネルディスプレイ)に表示された画面に対するユーザの操作(例えば、タッチ操作等)を検出することが可能となる。
図4は、空調制御装置30のハードウェア構成の一例を示す。図4に示すように、空調制御装置30は、CPU301、不揮発性メモリ302、主メモリ303及び通信デバイス304等を備える。
CPU301は、空調制御装置30内の各コンポーネントの動作を制御するハードウェアプロセッサである。CPU301は、ストレージデバイスである不揮発性メモリ302から主メモリ303にロードされる様々なプログラムを実行する。CPU301によって実行されるプログラムには、オペレーティングシステム(OS)及び空調機10の運転を制御するためのアプリケーションプログラム(以下、空調制御プログラムと表記)等が含まれる。
なお、図4においては空調制御装置30がCPU301を備えるものとして説明するが、当該空調制御装置30は、上記した空調制御プログラムを実行可能であれば、CPU301以外のプロセッサまたはコントローラ等を備えていてもよい。
本実施形態において、上記した図2に示す空調制御装置30に含まれる制御値生成部31の一部または全ては、CPU301に空調制御プログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアによって実現されるものとする。なお、制御値生成部31の一部または全ては、IC等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ構成として実現されてもよい。
通信デバイス304は、空調機10及び端末装置20等の外部装置と例えば有線または無線による通信を実行するように構成されたデバイスである。
次に、図5のシーケンスチャートを参照して、本実施形態に係る空調システムの処理手順の一例について説明する。
まず、空調システムを利用するユーザは、端末装置20を操作することによって、当該端末装置20上で上記した空調アプリケーションを起動する。
端末装置20上で空調アプリケーションが起動された場合、端末装置20に含まれる表示処理部21は、室内100の平面図や立体図等のフロアマップを含む入力画面を端末装置20に表示する(ステップS1)。
ここで、ユーザは、ステップS1において端末装置20に表示された入力画面(フロアマップ)上で当該ユーザの位置を指定する操作を行うことができる。
位置情報入力部22は、上記したユーザの位置を指定する操作に基づいて、当該ユーザによって指定された位置を示す位置情報を入力する(ステップS2)。
更に、ステップS2の処理が実行されると、ユーザは、ステップS1において端末装置20に表示された入力画面上で当該ユーザが感じる空調状態を指定する操作を行うことができる。
体感情報入力部23は、上記したユーザが感じる空調状態を指定する操作に基づいて、当該ユーザによって指定された空調状態を示す体感情報を入力する(ステップS3)。
次に、出力部24は、ユーザからの空調機10に対する要求として、ステップS2において入力された位置情報及びステップS3において入力された体感情報を含む要求情報を空調制御装置30に送信(出力)する(ステップS4)。
ステップS4の処理が実行されると、空調制御装置30は、当該ステップS4において送信された要求情報を受信する。
空調制御装置30に含まれる制御値生成部31は、受信された要求情報(位置情報及び体感情報)に基づいて制御値生成処理を実行する(ステップS5)。この制御値生成処理においては、空調機10の制御値が生成される。
なお、本実施形態において、空調機10の制御値とは、例えば空調機10におけるリモコン等で操作可能(指示可能)な制御因子の値をいう。この制御値を変更することによって、空調機10から室内100の各所へ供給される熱や気流といった空調の効き方(すなわち、空調状態)を変えることができる。なお、制御値生成処理及び制御値の詳細については後述する。
ステップS5の処理において生成された空調機10の制御値(制御信号)は、空調機10に送信される(ステップS6)。
なお、空調機10は当該空調機10の動作を制御するための組み込み用のマイクロコントローラ等を備えており、当該マイクロコントローラは、ステップS6において送信された制御値に従った当該空調機10の運転を開始し、室内100の空調を行う(ステップS7)。
ここで、図5に示す処理が実行される場合における端末装置20に表示される画面の遷移について具体的に説明する。
まず、ユーザの操作に基づいて端末装置20上で空調アプリケーションが起動された場合、当該端末装置20には、図6に示す第1入力画面が表示される。図6に示すように、第1入力画面401には、空調機10が設置されている室内100のフロアマップが含まれる。
ここで、ユーザは、第1入力画面401に含まれるフロアマップ上で、室内100における当該ユーザの位置を指定する(例えば、タッチする)ことができる。ユーザによって位置が指定された場合、端末装置20に表示されている第1入力画面401は、図7に示す第2入力画面402に遷移する。
図7に示す第2入力画面402において、アイコン402aは、上記したユーザによって指定された当該ユーザの位置を表している。また、第2入力画面402に表示されているユーザの位置を表すアイコン402aの近傍には、空調状態選択領域402bが設けられている。
空調状態選択領域402bは例えばポップアップとして示されており、当該空調状態選択領域402bには、ユーザが選択することができる空調状態の各々を表す複数のアイコン(シンボル)402c~402gが配置されている。
なお、本実施形態において、ユーザが選択することができる空調状態は、当該ユーザが感じる快適度合い等に相当し、例えば室内100において感じる「暑い」または「寒い」等の概念を含むものとする。
具体的には、図7に示す例において、アイコン402cは、「暑すぎる」と感じる空調状態を表している。アイコン402dは、「暑い」と感じる空調状態を表している。アイコン402eは、「快適」と感じる空調状態を表している。アイコン402fは、「寒い」と感じる空調状態を表している。アイコン402gは、「寒すぎる」と感じる空調状態を表している。
なお、本実施形態において、アイコン402c(によって表される空調状態)は、アイコン402dよりも暑いと感じる程度が大きいものとする。また、アイコン402g(によって表される空調状態)は、アイコン402fよりも寒いと感じる程度が大きいものとする。
このような第2入力画面402が端末装置20に表示された場合、ユーザは、空調状態選択領域402bにおいて複数のアイコン402c~402gのうちの1つを選択する(タッチする)ことができる。ユーザによって1つのアイコンが選択された場合、上記したユーザによって指定された位置(位置情報)と当該ユーザによって選択されたアイコンによって表される空調状態(体感情報)とが紐づけられ、1つの要求情報が確定(生成)される。
次に、端末装置20に表示されている第2入力画面402は、図8に示す画面に遷移する。なお、図8は、図7に示す第2入力画面402に設けられている空調状態選択領域402bにおいてユーザがアイコン402cを選択した場合に表示される画面(以下、要求確認画面と表記)の例を示している。
図8に示す要求確認画面403においては、上記した第1入力画面401においてユーザによって指定された位置に、第2入力画面402(空調状態選択領域402b)において選択されたアイコン402cと同一のアイコン403aが表示されている。
ここで、要求確認画面403において、アイコン403cの位置はユーザによって指定された位置(つまり、ユーザの位置を示す位置情報)に相当し、当該アイコン403cによって表される空調状態はユーザによって選択された空調状態(つまり、ユーザが感じる空調状態を示す体感情報)に相当する。換言すれば、要求確認画面403には上記した要求情報(位置情報及び体感情報)が表示されており、ユーザは、例えば端末装置20において当該ユーザからの要求情報が入力されたことを確認することができる。
なお、ここでは説明を省略しているが、上記したユーザの位置(位置情報)及び当該ユーザが感じる空調状態(体感情報)は、当該ユーザの移動または空調機10の運転等に応じて繰り返し修正(変更)されても構わない。
上記したように第1入力画面においてユーザの位置が指定された場合には当該位置を示す位置情報が位置情報入力部22によって入力され、第2入力画面においてユーザが感じる空調状態を表すアイコンが選択された場合には当該空調状態を示す体感情報が体感情報入力部23によって入力される。このように入力された位置情報及び体感情報は、上記した要求情報として端末装置20から空調制御装置30に送信される。
ここで、図9は、要求情報のデータ構造の一例を示す。図9に示すように、要求情報は、位置情報及び体感情報を対応づけて含む。
位置情報は、例えば室内100の予め定められた位置からの相対位置(相対座標)を示す。図9に示す例では、要求情報には位置情報「20,3」が含まれているが、当該位置情報「20,3」は、例えば室内100の予め定められた位置から、北に20、西に3の位置を示しているものとする。なお、位置情報は、ユーザの位置を示すことが可能であれば、例えば緯度及び経度のような絶対位置(絶対座標)を示すものであっても構わない。また、位置情報は、高度(海抜)等を示すものであってもよい。
体感情報は、上記したようにユーザによって選択されたアイコンによって表される空調状態(ユーザが感じる空調状態)を示す。なお、体感情報において、ユーザが感じる空調状態は例えば数値で表現されるものとする。具体的には、「暑すぎる」と感じる空調状態を表すアイコン402cがユーザによって選択された場合、当該空調状態を示す体感情報は「+2」であるものとする。また、「暑い」と感じる空調状態を表すアイコン402dがユーザによって選択された場合、等が空調状態を示す体感情報は「+1」であるものとする。また、「快適」と感じる空調状態を表すアイコン402eがユーザによって選択された場合、当該空調状態を示す体感情報は「±0」であるものとする。更に、「寒い」と感じる空調状態を表すアイコン402fがユーザによって選択された場合、当該空調状態を示す体感情報は「-1」であるものとする。また、「寒すぎる」と感じる空調状態を表すアイコン402gがユーザによって選択された場合、当該空調状態を示す体感情報は「-2」であるものとする。
なお、図9に示す要求情報においては、上記した図7に示す第2入力画面402(空調状態選択領域402b)においてアイコン402cが選択された場合の体感情報(つまり、+2)が示されている。
次に、図10に示すフローチャートを参照して、上記した制御値生成処理(図5に示すステップS5の処理)の処理手順の一例について説明する。この制御値生成処理は、上記した図9に示すような要求情報が端末装置20から空調制御装置30に送信された場合に、当該空調制御装置30に含まれる制御値生成部31によって実行される。
なお、本実施形態において、空調制御装置30は、例えば空調システムに備えられる空調機10(室内100に設置されている空調機100)の当該室内100における位置及び当該空調機10の運転状態等を管理(把握)しているものとする。
制御値生成部31は、端末装置20から送信された要求情報に含まれる体感情報が「±0」である(つまり、体感情報によって示されるユーザが感じる空調状態が「快適」である)か否かを判定する(ステップS11)。
体感情報が「±0」でないと判定された場合(ステップS11のNO)、制御値生成部31は、運転を制御する空調機10を選択する(ステップS12)。例えば空調システムが1つの空調機10のみを備える構成の場合、ステップS12においては、当該空調機10が選択される。一方、例えば空調システムが複数の空調機10を備える構成の場合、ステップS12においては、上記したように空調制御装置30において管理されている空調機10の室内100における位置に基づいて、要求情報に含まれる位置情報によって示されるユーザの位置の最も近傍に設置されている空調機10が選択される。以下、ステップS12において選択された空調機10を対象空調機10と称する。
次に、制御値生成部31は、空調制御装置30において管理されている空調機10の運転状態に基づいて、対象空調機10が運転中である(つまり、当該空調機10の発停状態がONである)か否かを判定する(ステップS13)。
対象空調機10が運転中であると判定された場合(ステップS13のYES)、制御値生成部31は、要求情報に含まれる体感情報に基づいて、現在の対象空調機10の設定温度に対する変化量を決定する(ステップS14)。
なお、ステップS14において決定される設定温度に対する変化量とは、当該設定温度を上げるまたは下げる幅に相当する数値をいう。具体的には、例えば対象空調機10が冷房モードで動作している場合において、要求情報に含まれる体感情報が「+2」である(つまり、ユーザが暑すぎると感じている)場合、ステップS14においては、設定温度に対する変化量として「-2℃」が決定される。また、例えば対象空調機10が冷房モードで動作している場合において、要求情報に含まれる体感情報が「-1」である(つまり、ユーザが寒いと感じている)場合、ステップS14においては、設定温度に対する変化量として「+1℃」が決定される。
ここでは、例えば対象空調機10が冷房モードで動作している場合について説明したが、対象空調機10が暖房モードで動作している場合も同様である。
次に、制御値生成部31は、要求情報に含まれる位置情報及び体感情報に基づいて、現在の対象空調機10の風量及び風向きを決定する(ステップS15)。対象空調機10が例えば複数の方向(方角)に対して風を吹き出すことができる場合、ステップS15においては、要求情報に含まれる位置情報によって示される位置において当該要求情報に含まれる体感情報によって示されるユーザが感じる空調状態が「快適」に向かうような風量と、当該風量の風を吹き出す方向とを決定する。
制御値生成部31は、ステップS14において決定された設定温度に対する変化量とステップS15において決定された風量及び風向きとに基づいて対象空調機10の制御値を生成する(ステップS16)。
一方、ステップS13において対象空調機10が運転中でないと判定された場合(ステップS13のNO)、制御値生成部31は、対象空調機10の運転モードを決定する(ステップS17)。なお、ステップS17において決定される対象空調機10の運転モードには、例えば冷房モード及び暖房モードが含まれる。
ここで、例えば対象空調機10または室内100には当該室内100の温度(室温)を計測する室温計が設けられており、当該室温計によって計測される室温は、空調制御装置30において管理されているものとする。この場合、ステップS17においては、空調制御装置30において管理されている室温に基づいて対象空調機10の運転モード(冷房モードまたは暖房モード)を決定することができる。
ステップS17の処理が実行されると、制御値生成部31は、ステップS17において決定された運転モードで対象空調機10の運転を開始するための制御値を生成する(ステップS16)。
以下、上記した図10に示すステップS16において生成される制御値の具体例について説明する。
まず、図11は、上記したステップS13において対象空調機10が運転中であると判定された場合にステップS16において生成される制御値の一例を示す。
図11に示すように、制御値は、空調機IDに対応づけて、発停状態、運転モード、設定温度、風量、風向きを含む。
空調機IDは、空調機(対象空調機)10を識別するための識別子である。発停状態は、対応づけられている空調機IDによって識別される空調機10の発停状態を変更するか否か(つまり、運転を開始するか、または運転を停止するか)を示す。
運転モードは、対応づけられている空調機IDによって識別される空調機10の現在の運転モード(つまり、冷房モードまたは暖房モード)を変更するか否か示す。設定温度は、対応づけられている空調機IDによって識別される空調機10の現在の設定温度を変更するか否かを示す。
風量は、対応づけられている空調機IDによって識別される空調機10から吹き出される風の量(つまり、対象空調機10の現在の風量)を変更するか否かを示す。
風向きは、対応づけられている空調機IDによって識別される空調機10から各方向に風を吹き出すか否かを示す。なお、本実施形態においては例えば天井カセット型で東西南北の4方向に風を吹き出し可能な空調機10を想定しているが、風向きはこれら4方向のうちの少なくとも1方向が省略されたものであってもよいし、他の方向を更に含んでいてもよい。また、空調機10が例えば床置型である場合には、風向きは、水平角度と仰角の組み合わせで定められるものであってもよい。
図11に示す例では、制御値は、空調機ID「1」に対応づけて、発停状態「変更なし」、運転モード「変更なし」、設定温度「-2℃」、風量「+1」、風向き(東)「1」、風向き(南)「0」、風向き(西)「0」及び風向き(北)「1」を含む。
上記したように図11に示す制御値は対象空調機10が運転中であると判定された場合に生成される制御値であるところ、当該制御値に含まれる発停状態「変更なし」及び運転モード「変更なし」は、空調機ID「1」によって識別される空調機10の運転を運転モードを変更することなく継続することを示している。
また、設定温度「-2℃」は、空調機ID「1」によって識別される空調機10の現在の設定温度を2℃下げることを示している。また、風量「+1」は、空調機ID「1」によって識別される空調機10の現在の風量を1段階増加させることを示している。
ここで、本実施形態において、制御値に含まれる各方向の風向きは、当該方向に風を吹き出すことを示す「1」及び当該方向に風を吹き出さないことを示す「0」を含むものとする。この場合、図11に示す制御値に含まれる風向きによれば、東方向及び北方向には風を吹き出し、南方向及び西方向には風を吹き出さないことが示されている。なお、本実施形態においては、制御値に含まれる各方向の風向きが「1」及び「0」を含むものとして説明するが、当該風向きは、例えばより遠方まで空調を効かせるために制御される風羽の仰角に応じて他の値を含むものであってもよい。
すなわち、上記した図11に示す制御値が空調機ID「1」によって識別される空調機(対象空調機)10に送信された場合、当該空調機10は、1段階増加させた風量の風を東方向及び北方向に吹き出し、かつ、設定温度を現在の設定温度よりも2℃低い温度とする空調を行うように運転される。
次に、図12は、上記したステップS13において対象空調機10が運転中でないと判定された場合にステップS16において生成される制御値の一例を示す。
図12に示す例では、制御値は、空調機ID「1」に対応づけて、発停状態「On」、運転モード「冷房」、設定温度「変更なし」、風量「変更なし」、風向き(東)「1」、風向き(南)「1」、風向き(西)「1」及び風向き(北)「1」を含む。
上記したように図12に示す制御値は対象空調機10が運転中でないと判定された場合に生成される制御値であるところ、当該制御値に含まれる発停状態「On」及び運転モード「冷房」は、空調機ID「1」によって識別される空調機10の電源をオンし、当該空調機の運転を冷房モードで開始することを示している。
なお、図12に示す制御値に含まれる設定温度「変更なし」及び風量「変更なし」は、上記した冷房モードで対象空調機10を運転する場合の設定温度及び風量のデフォルト値(設定値)から変更がないことを示している。また、図12に示す制御値に含まれる風向きについてもデフォルト値であるものとする。
すなわち、上記した図12に示す制御値が空調機ID「1」によって識別される空調機(対象空調機)10に送信された場合、当該空調機10においては、設定温度、風量及び風向きをデフォルト値とする冷房モードでの運転が開始される。
ここでは、上記したように対象空調機10が運転中でないと判定された場合に生成される制御値に含まれる設定温度、風量及び風向きはデフォルト値であるものとして説明したが、当該対象空調機10が運転中であると判定された場合と同様に、要求情報(位置情報及び体感情報)に基づいて当該設定温度、風量及び風向きをデフォルト値から変更した制御値が生成されてもよい。
また、ここでは制御値が発停状態、運転モード、設定温度、風量及び風向きを含むものとして説明したが、当該制御値は、空調機10を制御することができるもの(空調機10の制御因子の値)であればよい。すなわち、制御値においては、発停状態、運転モード、設定温度、風量及び風向きのうちの一部が省略されていてもよいし、例えば空調機10の運転を持続させるタイマー時間(つまり、空調機10を継続して運転させる時間)等が更に含まれていてもよい。
なお、図10に示す制御値生成処理においては1つの空調機10の制御値が生成されるものとして説明したが、上記したように空調システムが複数の空調機10を備えている場合には、当該複数の空調機10の各々の制御値が生成されるようにしてもよい。
また、空調システムが複数の空調機10を備えている場合において、例えばユーザの位置と離れた位置に設置されている空調機10(つまり、対象空調機10以外の空調機10)に対しては、当該空調機10の現在の運転状態を維持させるような制御値が生成されてもよい。
また、ここでは1つの要求情報に基づいて対象空調機10の制御値が生成されるものとして説明したが、例えば複数の端末装置20の各々から要求情報が送信される場合には、当該要求情報毎に図10に示す処理が実行されるものとする。
上記したように本実施形態においては、室内におけるユーザの位置を示す位置情報及びユーザが感じる空調状態を示す体感情報(第1体感情報)を入力し、当該入力された位置情報及び体感情報を外部装置に出力する。なお、このように端末装置20から出力された位置情報及び体感情報は、外部装置において例えばユーザの快適度を向上させるための処理に用いられる。
具体的には、本実施形態において、位置情報及び体感情報は例えば空調制御装置30に出力され、当該空調制御装置30は、ユーザの快適度を向上させるために、当該位置情報及び体感情報に基づいて空調機10を制御するための制御値を生成し、当該空調機10の運転を制御する。
本実施形態においては、このような構成により、端末装置20において得られる空調機10に対するユーザからの要求(位置情報及び体感情報)をユーザの快適度を向上させるために利用することができる。
また、本実施形態においては、室内100のフロアマップを含む入力画面が端末装置20に表示され、当該入力画面(フロアマップ)上のユーザによって指定された位置を示す位置情報を入力する。本実施形態においては、このような構成により、ユーザに煩雑な操作を行わせることなく、当該ユーザの直感的な操作で当該ユーザの位置を示す位置情報を得ることができる。
また、本実施形態においては、空調状態を表す複数のアイコンを表示し、当該表示された複数のアイコンのうちユーザによって選択されたアイコンに基づいて体感情報を入力する。本実施形態においては、このような構成により、ユーザに煩雑な操作を行わせることなく、当該ユーザの直感的な操作で当該ユーザが感じる空調状態を示す体感情報を得ることができる。
すなわち、本実施形態においては、運転する空調機10または当該空調機10の制御値をユーザが詳細に指定(設定)することなく、上記したように端末装置20に表示される入力画面に対する直感的な操作に応じて当該ユーザの要求を入力することができ、当該ユーザの快適度を向上させる(当該ユーザに対する空調効果を高める)ことが可能となる。
特に、複数の空調機10を1つの端末装置で操作する必要がある環境においては、所望の空調機10を動作させるだけでも複雑な操作が求められる場合が多いため、本実施形態に係る端末装置20を使用することはより効果的である。
なお、本実施形態においては位置情報及び体感情報が空調制御装置30に出力(送信)されるものとして説明したが、当該位置情報及び体感情報は、例えば空調機10(または空調システム)を管理する管理者によって使用される管理者端末に出力され、当該管理者端末に表示されても構わない。このような構成によれば、位置情報及び体感情報は、例えば管理者が空調機10の運転を制御する際に利用することができるし、他のシステムを介してユーザの快適度を向上させるために利用することも可能である。本実施形態に係る空調システムは、上記したようにユーザからの要求情報(位置情報及び体感情報)を得ることができるものであればよいため、例えば端末装置20及び管理者端末から構成されるものであっても構わない。
また、本実施形態においては位置情報を入力する際に端末装置20にフロアマップを表示するが、当該フロアマップは、施工図面のような間取りが正確にわかるものであってもよいし、例えば室内100の形状が判別することができる程度の簡易的なものであってもよい。また、室内100に配置されている机またはランドマーク等をフロアマップ上に明示することによって、ユーザによる位置の指定を補助(支援)するようにしてもよい。
更に、本実施形態においては、ユーザの位置を当該ユーザに指定させるものとして説明したが、当該ユーザの位置を示す位置情報は、例えば端末装置20が有するGPS機能により自動的に取得されてもよい。また、ユーザの位置を示す位置情報は、例えば端末装置20において送受信されるBluetooth(登録商標)の電波の強度等に基づいて取得(推定)されてもよい。更に、ユーザの位置を示す位置情報は、これらを併用して取得されてもよい。このような構成によれば、例えば室内100においてユーザが当該ユーザの位置を正しく把握することができないような場合において誤った位置情報が入力されることを防止することができる。
また、本実施形態に係る空調システムは、例えば複数の室内の各々に配置された空調機10を備える構成であってもよい。この場合には、複数の室内のうちユーザがいる室内のフロアマップ(入力画面)を端末装置20に表示する必要があるが、当該ユーザがいる室内は、当該ユーザによって指定されてもよいし、上記したGPS機能により取得される位置情報またはBluetoothの電波強度に基づいて取得される位置情報に基づいて自動的に判別されても構わない。
また、本実施形態においては、体感情報を入力する際に端末装置20に空調状態を表す複数のアイコンが表示(列挙)されるものとして説明したが、例えば暑そうに汗をかく、または、寒そうに震えるような人形またはシルエット等を表示し、よりユーザが直感的に把握することができるようにしてもよい。
また、本実施形態においては、端末装置20がスマートフォン等であるものとし、入力画面においてユーザの位置を指定する操作及び空調状態を表すアイコンを選択する操作としては当該入力画面をタッチする操作等が行われるものとして主に説明したが、端末装置20において例えばタッチペン方式が採用されている場合には、当該操作として入力画面に対してペンを接触させる操作が行われてもよい。また、端末装置20は、例えば室内100の定位置に据え置きされたパーソナルコンピュータ(またはダッシュボード端末)等であってもよい。この場合、入力画面においてユーザの位置を指定する操作及び空調状態を表すアイコンを選択する操作は、マウスまたはキーボード等を用いて行われても構わない。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。前述した第1実施形態においては端末装置20において入力された要求情報(位置情報及び体感情報)に基づいて空調機10の運転が制御されるものとして主に説明したが、例えば運転中でない空調機10の運転を開始する(つまり、空調機10の電源がオンされる)ような場合には、実際に空調機10が空調を行うまでに熱の供給(生成及び伝達)に時間を要する場合がある。
この場合、端末装置20を使用するユーザは、要求情報に従って空調機の運転が開始されていないと誤認し、当該端末装置20において要求情報を入力するための操作(位置の指定及びアイコンの選択)を再度行う場合がある。
そこで、本実施形態においては、空調機10の運転状態(空調機10の機器内部の状態量)をユーザに通知する構成を有するものとする。
なお、以下の説明において、「空調機10の運転が制御される」とは、前述した第1実施形態において説明したように制御値が空調機10に送信され、当該空調機10において当該制御値に従った動作(運転)を開始することをいうものとする。また、「実際に空調機10が空調を行う」とは、上記した空調機10の運転が制御された後、熱を供給するためのウォームアップ状態を経て、設定温度等に基づいた風が当該空調機10から実際に吹き出されることをいうものとする。
図13は、本実施形態に係る空調システムの構成の一例を示す。なお、前述した図2と同様の部分には同一参照符号を付してその詳しい説明を省略する。ここでは、図2と異なる部分について主に述べる。
なお、本実施形態における端末装置20及び空調制御装置30のハードウェア構成については前述した第1実施形態と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
本実施形態において、空調機10は、上記した空調機10の運転状態を示す情報(以下、空調機情報と表記)を端末装置20に対して送信する送信部11を含む。本実施形態において、空調機情報によって示される空調機の運転状態には、空調機10を識別するための空調機ID、当該空調機10の発停状態等の制御値及び当該制御値に基づく制御の進捗状況等が含まれる。なお、制御の進捗状況とは、例えば上記した熱の生成及び伝達(つまり、熱の供給)が開始され、実際に空調が行われるまでの残時間(期間)をいう。
また、本実施形態において、空調機10に含まれる送信部11は、例えば空調機10の運転状態を示す空調機情報をリアルタイムに出力(送信)可能に構成されているものとする。空調機情報は、空調機10(送信部11)から端末装置20に直接送信されてもよいし、例えば空調制御装置30を介して端末装置20に送信されてもよい。
次に、図14のシーケンスチャートを参照して、本実施形態に係る空調システムの処理手順の一例について説明する。
まず、前述した図5に示すステップS1~S7の処理に相当するステップS21~S27の処理が実行される。
ここで、ステップS27において、ステップS26において送信された制御値に従った空調機10の運転が開始された場合、空調機10に含まれる送信部11は、当該空調機の運転状態を示す空調機情報を端末装置20に送信する(ステップS28)。
次に、端末装置20に含まれる表示処理部21は、ステップS28において送信された空調機情報を端末装置20に表示する(ステップS29)。
上記した図14に示す処理によれば、ユーザは、端末装置20に表示された空調機情報に基づいて、当該端末装置20において入力された要求情報(位置情報及び体感情報)に基づいて生成された制御値に応じて空調機10の運転状態が変化したことを確認(把握)することができる。
なお、図14に示す処理においてはステップS28においてのみ空調機情報が空調機10から送信されるものとして説明しているが、空調機情報は、空調機10の運転状態が変化する度に送信されるものとする。換言すれば、端末装置20は、空調機10の運転状態を常に把握しているものとする。
以下、図14に示す処理が実行される場合における端末装置20に表示される画面の遷移について説明する。
まず、ユーザの操作に基づいて端末装置20上で空調アプリケーションが起動された場合、当該端末装置20には、図15に示す第1入力画面が表示される。図15に示す第1入力画面501には、前述した第1実施形態において説明したように、空調機10が設置されている室内100のフロアマップが含まれる。
また、本実施形態において、第1入力画面501に含まれるフロアマップ上には、室内100において空調機10が設置されている位置(座標)に、当該空調機10の運転状態を表すアイコンが配置されている。
ここで、図15に示す例では、入力画面501に含まれるフロアマップ上には2つの空調機10の各々の運転状態を表すアイコン501a及び501bが配置されている。
アイコン501aによって運転状態が表されている空調機10を第1空調機10とすると、アイコン501aは、第1空調機10の発停状態がOffである(つまり、電源がオフされている)ことを表している。
また、アイコン501bによって運転状態が表されている空調機10を第2空調機10とすると、アイコン501bは、第2空調機10の発停状態がOffである(つまり、電源がオフされている)ことを表している。
ここで、ユーザは、第1入力画面501に含まれるフロアマップ上で、室内100における当該ユーザの位置を指定する(例えば、タッチする)ことができる。ユーザによって位置が指定された場合、端末装置20に表示されている第1入力画面501は、図16に示す第2入力画面502に遷移する。
なお、図16に示す第2入力画面502において、アイコン502aは前述した図7に示すアイコン402aと同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。また、図16に示す空調状態選択領域502bについても前述した図7に示す空調状態選択領域402bと同様である。更に、図16に示すアイコン502c~502gについても前述した図7に示すアイコン402c~402gと同様である。
このような第2入力画面502が端末装置20に表示された場合、ユーザは、空調状態選択領域502bにおいて複数のアイコン502c~502gのうちの1つを選択する(タッチする)ことができる。ユーザによって1つのアイコンが選択された場合、上記したユーザによって指定された位置(位置情報)とユーザによって選択されたアイコンによって表される空調状態(体感情報)とが紐づけられ、1つの要求情報が確定(生成)される。
次に、端末装置20に表示されている第2入力画面502は、図17に示す画面に遷移する。なお、図17は、図16に示す第2入力画面502に設けられている空調状態選択領域502bにおいてユーザによってアイコン502cが選択された場合に表示される画面(以下、第1要求確認画面と表記)の例を示している。
図17に示す第1要求確認画面503においては、上記した入力画面501においてユーザによって指定された位置に、入力画面502(空調状態選択領域502b)において選択されたアイコン502cと同一のアイコン503aが表示されている。
この第1要求確認画面503において、ユーザは、例えば端末装置20において当該ユーザからの要求情報が入力されたことを確認することができる。
上記したように第1入力画面においてユーザの位置が指定された場合には当該位置を示す位置情報が位置情報入力部22によって入力され、第2入力画面においてユーザが感じる空調状態を表すアイコンが選択された場合には当該空調状態を示す体感情報が体感情報入力部23によって入力される。このように入力された位置情報及び体感情報は、上記した要求情報として端末装置20から空調制御装置30に送信される。
なお、要求情報が端末装置20から空調制御装置30に送信された場合、前述した図10に示す処理が実行され、当該処理によって生成された制御値に基づいて空調機10の運転が制御される。
このように上記した制御値に従った空調機10の運転が開始された場合、当該空調機の運転状態を示す空調機情報が当該空調機10から端末装置20に送信され、当該空調機情報は、端末装置20に表示される。
ここで、図18は、空調機10から端末装置20に送信された空調機情報の一例を示す。
図18に示すように、空調機情報は、空調機IDに対応づけて、発停状態、運転モード、設定温度、風量、風向き及び進捗(状況)を含む。
発停状態は、対応づけられている空調機IDによって識別される空調機10の現在の発停状態(つまり、電源がオンされた状態であるか電源がオフされた状態であるか)を示す。
運転モードは、対応づけられている空調機IDによって識別される空調機10の電源がオンされている場合における当該空調機10の運転モード(冷房モードまたは暖房モード)を示す。
設定温度、風量及び風向きは、対応づけられている空調機IDによって識別される空調機10の電源がオンされている場合における当該空調機10の設定温度、風量及び風向きを示す。
進捗は、対応づけられている空調機IDによって識別される空調機10の運転が開始された(例えば、電源がオンされた)場合において、上記したように熱の生成及び伝達が開始され、実際に当該空調機10による空調が行われるまでの残時間を示す。
なお、詳細については省略するが、図18は、例えば前述した図12に示す制御値が第1空調機10(空調機ID「1」によって識別される空調機10)に送信され、当該制御値に従った第1空調機10の運転が開始された場合に、当該第1空調機10から端末装置20に送信された空調機情報を示している。
上記した図18に示す空調機情報が第1空調機10から端末装置20に送信された場合、端末装置20に表示されている図17に示す第1要求確認画面は、図19に示す画面(以下、第2要求確認画面と表記)に遷移する。
図19に示すように、第2要求確認画面504においては、図17に示す第1要求確認画面503に表示されていたアイコン501a(第1空調機10の発停状態がOffであることを表すアイコン)がアイコン504aに変更されている。
このアイコン504aは、第1空調機10の発停状態がOnである(つまり、電源がオンされている)ことを表している。
このような第2要求確認画面504によれば、ユーザは、端末装置20において要求情報が入力された後に実際に空調機10が空調を行うまでに時間を要している場合であっても、第1空調機10の運転状態を表すアイコンが変更されることによって、当該第1空調機10の運転状態が変化している(つまり、第1空調機10の電源がオンされた)ことを把握することができる。
なお、図19に示す第2要求確認画面504においては図18に示す空調機情報に含まれる発停状態のみがアイコン504aによって表されているが、当該第2要求確認画面504には、例えば図20に示すように空調機情報に含まれる風量及び風向き等を表すアイコン504bが更に表示されてもよい。
この場合、アイコン504bの長さを変えることによって、空調機情報に含まれる風量を表すようにしてもよい。また、アイコン504bの色彩は、第1空調機10から吹き出される風の温度(吹出温度)に応じて変えてもよい。具体的には、例えば第1空調機10から吹き出される風の温度が閾値以上である場合にはアイコン504bを赤色で表示し、当該温度が閾値以下である場合にはアイコン504bを青色で表示するようにしてもよい。
これによれば、ユーザは、第1空調機10の風量及び風向きを直感的に把握することができる。
なお、図示されていないが、第2要求確認画面504には、空調機情報に含まれる運転モード、設定温度及び進捗が更に表示されてもよい。この運転モード、設定温度及び進捗は、例えば第2要求確認画面504においてアイコン504aを指定する(タッチする)操作が行われた場合にポップアップとして表示することができる。また、進捗は、例えば「5分後」のようにテキストで表示されてもよいし、当該進捗の状況を直感的に把握することが可能なプログレスバーのような態様で表示されてもよい。
図18においては空調機10から送信される空調機情報が発停状態、運転モード、設定温度、風量、風向き及び進捗を含むものとして説明したが、当該空調機情報には、上記した第2要求確認画面に表示される情報が含まれていればよい。すなわち、空調機情報には、発停状態、運転モード、設定温度、風量、風向き及び進捗のうちの少なくとも1つが含まれないものであってもよいし、これら以外の空調機10の運転状態を示す情報が含まれていてもよい。
上記したように本実施形態においては、空調制御装置30によって空調機10の運転が制御された後に当該空調機の運転状態を示す空調機情報を受信し、当該受信された空調機情報が端末装置20に表示される構成により、ユーザは、当該ユーザからの要求情報に応じて当該ユーザの近傍に位置する空調機10の運転状態が変化したことを把握することが可能となる。
また、本実施形態においては、例えば上記した図20において説明したように空調機情報に含まれる空調機10の風量及び風向きが表示されることによって、当該空調機10がユーザのために運転(動作)していることを把握することができる。
更に、本実施形態においては、空調機情報に含まれる進捗(空調制御装置30によって空調機10の運転の制御がされてから実際に空調機10において空調が行われるまでの残時間)が端末装置20に表示されることによって、ユーザは例えば空調機10における熱の生成及び伝達に要する時間(つまり、空調機10の運転状態が変更されてから実際に空調が開始されるまでの過渡状態)を把握することができる。これによれば、例えば空調機の運転が開始されていないと誤認して、要求情報を入力するために端末装置20を再度操作してしまうような事態を回避することができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。前述した第1実施形態においては端末装置20において入力された要求情報(位置情報及び体感情報)に基づいて空調機10の運転が制御されるものとして説明したが、室内100で空調システムを利用している他のユーザからの空調機10に対する要求情報は、例えばユーザが室内100に入室する際に当該室内100において快適と感じられる位置(場所)を把握するのに有用である。
そこで、本実施形態においては、ユーザが使用する端末装置20に他のユーザからの要求情報を表示する構成を有するものとする。
なお、本実施形態において、他のユーザからの(空調機10に対する)要求情報とは、当該他のユーザの位置を示す位置情報及び当該他のユーザが感じる空調状態を示す体感情報を含む要求情報をいうものとする。
図21は、本実施形態に係る空調システムの構成の一例を示す。なお、前述した図2と同様の部分には同一参照符号を付してその詳しい説明を省略する。ここでは、図2と異なる部分について主に述べる。
なお、本実施形態における端末装置20及び空調制御装置30のハードウェア構成については前述した第1実施形態と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
本実施形態において、空調制御装置30は、図2に示す制御値生成部31に加えて、格納部32及び取得部33を含む。なお、格納部32は、前述した図4に示す不揮発性メモリ302等の記憶装置によって実現される。また、取得部33の一部または全ては、図4に示すCPU301に空調制御プログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアによって実現されるものとする。なお、取得部33の一部または全ては、IC等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ構成として実現されてもよい。
格納部32は、端末装置20から送信された要求情報(出力部24によって出力された位置情報及び体感情報)を格納する。なお、格納部32には、例えば室内100内で空調システムを利用する複数の在室者の各々によって使用される端末装置20から送信された複数の要求情報(すなわち、要求情報のログ)が格納される。
取得部33は、現在の室内100における体感情報(他のユーザが感じる空調状態)の分布を表示するための要求情報を格納部32から取得する。
取得部33によって取得された要求情報は、端末装置20に対して送信され、室内100における他のユーザが感じる空調状態の分布として当該端末装置20に表示される。
ここで、前述した第1実施形態においては、例えば室内100にいるユーザが「暑い」または「寒い」と感じた際に当該ユーザが使用する端末装置20において空調アプリケーションが起動されて要求情報が入力されることが想定される。
この場合、空調制御装置30に含まれる格納部32には「快適」と感じる空調状態を表す体感情報(を含む要求情報)が格納されないため、前述した第1実施形態において端末装置20において入力される要求情報のみでは、上記したように例えばユーザが室内100に入室する際に有用な情報であるとはいえない。
そこで、本実施形態においては、端末装置20において入力された要求情報に基づいて空調機10の運転が制御された後に、当該端末装置20を使用する在室者に対して「快適」と感じる空調状態となったか否か(例えば、空調が効いているか、または、空調が効きすぎていないか等)を確認する処理を実行するものとする。
以下、図22のシーケンスチャートを参照して、端末装置20において入力された要求情報に基づいて空調機10の運転を制御する際の空調システムの処理手順の一例について説明する。なお、図22において端末装置20は室内100でユーザによって使用される1つの端末装置20を表しており、図22に示す処理は、位置情報及び体感情報を入力する端末装置20毎に実行されるものとする。
まず、前述した図5に示すステップS1~S4の処理に相当するステップS31~S34の処理が実行される。なお、ステップS34の処理において、要求情報は、端末装置20を使用する在室者を識別するための識別情報(以下、個人IDと表記)とともに送信されるものとする。
ステップS4の処理が実行されると、空調制御装置30は、当該ステップS4において送信された個人ID及び要求情報を受信する。空調制御装置30において受信された要求情報は、個人IDに対応づけて当該空調制御装置30に含まれる格納部32に格納される(ステップS35)。
次に、図5に示すステップS5~S7に示す処理に相当するステップS36~S38の処理が実行される。
ここで、本実施形態においては、ステップS38の処理が実行された後、予め定められた時間が経過した場合、端末装置20に含まれる表示処理部21は、例えば在室者が感じる空調状態を確認するためのメッセージ(以下、確認メッセージと表記)を表示する(ステップS39)。
図23は、確認メッセージが表示された際の端末装置20の画面(以下、空調状態確認画面と表記)の一例を示す。
図23に示すように、空調状態確認画面601には、上記したステップS32において入力された位置情報によって示される位置(つまり、ユーザの位置)にアイコン601aが配置されるとともに、当該アイコン601aに対応づけて確認メッセージが表示される領域(以下、メッセージ表示領域)601bが設けられている。
図23に示す例では、メッセージ表示領域601bには、例えば「快適になりましたか?」の確認メッセージが表示されている。
また、メッセージ表示領域601bには「Yes」及び「No」が表示されており、ユーザは、当該ユーザが感じる空調状態に応じて、この「Yes」または「No」を選択する(タッチする)操作を行うことができる。
再び図22に戻ると、端末装置20に含まれる体感情報入力部23は、このメッセージ表示領域601bに対するユーザの操作に基づいて、当該ユーザが感じる空調状態を示す体感情報を入力する(ステップS40)。
具体的には、上記したメッセージ表示領域601bにおいて「Yes」が選択された場合、体感情報入力部23は、「快適」と感じる空調状態を示す体感情報を入力する。
一方、メッセージ表示領域601bにおいて「No」が選択された場合、体感情報入力部23は、例えばステップS33において入力された体感情報と同一の体感情報が入力される。なお、メッセージ表示領域601bにおいて「No」が選択された場合には、前述した第1実施形態において説明した空調状態選択領域が空調状態確認画面601に表示され、当該空調状態選択領域において選択されたアイコンによって表される空調状態を示す体感情報が入力されてもよい。
次に、出力部24は、ステップS32において入力された位置情報及びステップS40において入力された体感情報を含む要求情報を上記した個人IDとともに空調制御装置30に送信する(ステップS41)。
ステップS41の処理が実行されると、空調制御装置30は、当該ステップS41において送信された個人ID及び要求情報を受信する。空調制御装置30において受信された要求情報は、個人IDに対応づけて格納部32に格納される(ステップS42)。
ここで、図24は、格納部32に格納されている要求情報のデータ構造の一例を示す。なお、前述した第1実施形態において要求情報は位置情報及び体感情報を含むものとして説明したが、本実施形態において、要求情報は、図24に示すように、受信日時及び個人IDに対応づけて格納部32に格納されている。
受信日時は、例えば端末装置20から送信された要求情報が空調制御装置30において受信された日時を示す。
個人IDは、対応づけられている要求情報を送信した端末装置20を使用するユーザを識別するための識別子である。
図24に示す例では、格納部32には、受信日時「7/25 8:00」及び個人ID「A」に対応づけて位置情報「20,3」及び体感情報「+2」を含む要求情報32aが格納されている。これによれば、7月25日の8時00分に、個人ID「A」によって識別されるユーザによって使用される端末装置20から要求情報32aが受信されたことが示されている。
また、格納部32には、受信日時「7/25 8:15」及び個人ID「A」に対応づけて位置情報「20,3」及び体感情報「0」を含む要求情報32bが格納されている。これによれば、7月25日の8時15分に、個人ID「A」によって識別されるユーザによって使用される端末装置20から要求情報32bが受信されたことが示されている。
なお、要求情報32a及び32bはそれぞれ個人ID「A」によって識別されるユーザによって使用される端末装置20から受信されており、かつ、当該要求情報32a及び32bに含まれる位置情報は同一の位置を示している。すなわち、要求情報32aは上記した図22に示すステップS34において端末装置20から送信された要求情報であり、要求情報32bは上記した図22に示すS41において端末装置20から送信された要求情報(つまり、要求情報32aに基づいて空調機10の運転が制御された後に確認メッセージに対する応答として入力された体感情報を含む要求情報)である。
ここでは、格納部32に格納されている要求情報32a及び32bについてのみ説明したが、図24に示すように、格納部32には当該要求情報32a及び32bを含む複数の要求情報が格納されている。
なお、図22においては省略されているが、例えば図23に示す空調状態確認画面601のメッセージ表示領域601bに表示された確認メッセージに対する応答として「No」が選択された場合(つまり、ステップS40において「快適」と感じる空調状態を示す体感情報以外の体感情報が入力された場合)には、上記したステップS34以降の処理が再度実行されることによって、空調機10の運転が更に制御されても構わない。
次に、図25のシーケンスチャートを参照して、上記したように他のユーザからの要求情報を端末装置20に表示する際の空調システムの処理手順の一例について説明する。なお、図25に示す処理は、例えば上記した図22に示すステップS35の処理等が実行されることによって格納部32に要求情報が格納されている状態であれば、任意のタイミングで実行可能である。
ここで、端末装置20に他のユーザからの要求情報を表示させる場合、当該端末装置20を使用するユーザは、端末装置20を操作することによって当該端末装置20上で空調アプリケーションを起動し、後述する体感分布画面の表示を指示することができる(ステップS51)。
ステップS51の処理が実行されると、空調制御装置30に含まれる取得部33は、所定の条件に従って、格納部32から要求情報を取得する(ステップS52)。
なお、所定の条件には、例えば「異なる個人IDに対応づけられている要求情報であって、かつ、受信日時が現在時刻に近い3件の要求情報」が含まれる。例えば図24に示す要求情報が格納部32に格納されているものとすると、この条件によれば、受信日時「7/25 10:00」及び個人ID「A」に対応づけて格納部32に格納されている要求情報(位置情報「20,3」及び体感情報「+2」)(以下、第1要求情報と表記)、受信日時「7/25 10:08」及び個人ID「B」に対応づけて格納部32に格納されている要求情報(位置情報「10,5」及び体感情報「+2」)(以下、第2要求情報と表記)、及び受信日時「7/25 10:12」及び個人ID「C」に対応づけて格納部32に格納されている要求情報(位置情報「15,10」及び体感情報「+1」)(以下、第3要求情報と表記)の3件の要求情報が取得される。
なお、上記した条件は一例であり、所定の条件は、例えば「受信日時が直近の1時間以内である要求情報」または「受信時間が昨日の午前中である要求情報」等であってもよい。ここでは主に受信日時に関する条件について説明したが、所定の条件は、要求条件に含まれる他の属性(個人ID、位置情報または体感情報)に関する条件であってもよいし、他の条件(例えば、室温等に関する条件)であってもよい。
また、ここでステップS52以下の処理は、ステップS51(体感分布の表示の指示)に応じて実行されるものとしたが、新たな要求情報が格納部32に蓄積されたことを検出して、実行されるような形態であってもよい。
ステップS52において取得された要求情報は、端末装置20に送信(配信)される(ステップS53)。
ステップS53の処理が実行されると、端末装置20は、当該ステップS53において送信された要求情報を受信する。
端末装置20に含まれる表示処理部32は、受信された要求情報に含まれる位置情報及び体感情報に基づいて、当該位置情報によって示される位置に分布する体感情報(つまり、他のユーザが感じる空調状態を示す第3体感情報)を表示する体感分布画面を端末装置20に表示する(ステップS54)。
ここで、図26は、端末装置20に表示される体感分布画面の一例を示す。図26に示すように、体感分布画面701においては、要求情報に含まれる位置情報によって示される室内100における位置に、当該要求情報に含まれる体感情報によって示される空調状態(他のユーザが感じる空調状態)を表すアイコンが配置(プロット)されている。
具体的には、図26に示す例では、体感分布画面701には、アイコン701a~701cが配置されている。
例えば図25に示すステップS52において上記した第1~第3要求情報が取得されたものとすると、図26に示すアイコン701aは、第1要求情報に含まれる位置情報「20,3」によって示される位置に配置されており、かつ、当該第1要求情報に含まれる体感情報「+2」によって示される空調状態(暑すぎる)を表している。同様に、図26に示すアイコン701bは、第2要求情報に含まれる位置情報「10,5」によって示される位置に配置されており、かつ、当該第2要求情報に含まれる体感情報「+2」によって示される空調状態(暑すぎる)を表している。更に、図26に示すアイコン701cは、第3要求情報に含まれる位置情報「15,10」によって示される位置に配置されており、かつ、当該第3要求情報に含まれる体感情報「+1」によって示される空調状態(暑い)を表している。
このような体感分布画面701が端末装置20に表示されることによって、ユーザは、室内100における他のユーザが感じる空調状態の分布を把握することができる。
なお、体感分布画面701には、当該体感分布画面701を表示している端末装置20を使用するユーザの位置に相当するフロアマップ上の位置に当該ユーザを表すアイコン(以下、ユーザのアイコンと表記)が配置(表示)されてもよい。このユーザの位置は、例えば当該ユーザによって指定されてもよいし、上記したようにGPS機能等によって自動的に取得されてもよい。このように体感分布画面701にユーザのアイコンが配置される場合には、ユーザの位置の周辺の空調状態を容易に把握することができる。なお、ユーザのアイコンは、アイコン701a~701c(つまり、他のユーザのアイコン)と区別可能な態様で表示されるものとする。具体的には、例えばユーザのアイコンをアイコン701a~701cと比較して大きく表示するようにしてもよいし、当該アイコン701a~701cを半透明で表示するようにしてもよい。
上記したように本実施形態においては、空調制御装置30によって空調機10の運転が制御された後にユーザが感じる空調状態を確認するための確認メッセージを表示し、当該表示された確認メッセージに対する応答として当該ユーザが感じる空調状態を示す体感情報(第2体感情報)を更に入力し、当該入力された体感情報(及び位置情報)を含む要求情報が空調制御装置30に含まれる格納部32に格納される。本実施形態において、格納部32に格納(蓄積)された他のユーザからの要求情報は、例えば室内100に入室するユーザによって使用される端末装置20に表示される。
本実施形態においては、このような構成により、室内100に入室するユーザは、当該室内100において他のユーザが感じる空調状態(の分布)を確認し、例えば当該室内100において快適に過ごすことができる位置(場所)を把握することが可能となる。
このような本実施形態に係る空調システムは、例えばフリーアドレス制のオフィス及び会議室またはバス等の大型車両のような、その時々でユーザの居る場所が変化する空間に適用されることによって特に有益である。
なお、本実施形態においては、図23に示す空調状態確認画面601のメッセージ表示領域601bに表示された確認メッセージに対する応答として「No」が選択された場合には空調機10の運転が更に制御されるものとして説明したが、この場合には、例えば当該空調機10を継続して運転させる時間(つまり、タイマー時間)が変更(補正)されてもよい。具体的には、空調機10を継続して運転させる時間の補正値は、例えば上記したメッセージ表示領域601bにおいて「No」が表示されている位置をユーザが長押しした時間に基づいて決定されてもよいし、当該ユーザによって直接入力(指定)された数値に基づいて決定されてもよい。
また、本実施形態においては、上記したように空調制御装置30によって空調機10の運転が制御された後にユーザが感じる空調状態を確認するためのメッセージ(確認メッセージ)を表示し、当該表示された確認メッセージに対する応答として当該ユーザが感じる空調状態を示す体感情報を更に入力するものとして説明したが、当該確認メッセージが表示された後、予め定められた期間内に当該体感情報が入力されない場合には、空調機10の運転を停止させるまたは当該空調機10の制御値を所定の制御値(ステップS38の処理が実行される前の制御値)に復帰させるようにしてもよい。また、確認メッセージが表示された後、予め定められた期間内に体感情報が入力されない場合には、現在の空調機10の制御値に基づいて空調機10を継続して運転させるようにしてもよい。
更に、図26に示す体感分布画面701においては、他のユーザからの要求情報に含まれる位置情報によって示される位置に、当該要求情報に含まれる体感情報によって示される空調状態を表すアイコンが配置(表示)されるものとして説明したが、体感分布画面における要求情報の表示態様は異なるものであってもよい。
具体的には、要求情報は、体感情報の離散的な分布を示すように表示されてもよいし、当該体感情報の離散的な分布から変換された体感情報の連続的な分布を示すように表示されてもよい。なお、図26は、体感情報の離散的な分布を示した場合の体感分布画面の例である。
ここで、図27は、図26とは異なる体感情報の離散的な分布を示す場合の体感分布画面の一例を示す。図27に示すように、体感分布画面801には、要求情報の各々に含まれる位置情報によって示される位置に、当該要求情報に含まれる体感情報によって示される空調状態を表すアイコンが離散的に表示されている。
一方、図28は、図27に示す体感分布画面に表示されている要求情報を体感情報の連続的な分布を示すように表示した場合の体感分布画面の一例を示す。図28に示すように、体感分布画面802には、例えば要求情報に含まれる位置情報によって示される位置及び当該要求情報に含まれる体感情報によって示される空調状態(つまり、体感情報の離散的な分布)に基づいて作成される体感情報の連続的な分布を表す等高線が表示される。なお、等高線は、他のユーザが感じる空調状態を表現する数値(つまり、-2,-1,±0,+1,+2)に対応する高さを表している。
図28に示すように他のユーザからの要求情報を等高線で表示した場合には、特定の位置に体感情報(アイコン)が表示されないため、当該体感情報に関する他のユーザのプライバシーを保護することができる。
なお、上記した体感情報の離散的な分布から連続的な分布への変換方法としては、例えばガウス過程回帰等を用いることができるが、これに限定されない。
また、ここでは他のユーザからの要求情報(体感情報の連続的な分布)は等高線で表示されるものとして説明したが、他の表示方法で表示されてもよい。例えば、他のユーザからの要求情報は、フロアマップをメッシュ分割し、各メッシュを当該メッシュに相当する位置における連続分布の代表値(体感情報を表現する数値)に対応する色彩で表したヒートマップの態様で表示してもよい。
また、体感分布画面に表示される等高線には、例えば「暑い」及び「寒い」等のテキスト(属性値)が併記されてもよい。
また、例えば「暑すぎる」及び「暑い」と感じる空調状態(+2,+1)に対応する等高線を暖色系の色彩で彩色して表示し、「寒すぎる」及び「寒い」と感じる空調状態(-2,-1)に対応する等高線を寒色系の色彩で彩色して表示することによって、よりユーザが直感的に把握することができる態様としてもよい。
なお、図29に示すように、図27及び図28を組み合わせた体感分布画面803が表示されても構わない。
上記したように本実施形態においては、体感分布画面において「快適」と感じる空調状態を表すアイコンまたは等高線が表示されているフロアマップ上の位置が「快適」と感じる場所であることを把握することができる。
したがって、本実施形態において、他のユーザからの要求情報は、例えば室内100に入室するユーザの快適度を向上させるために有用な情報であるといえる。
なお、本実施形態は例えば図21に示す構成を有する空調システムであるものとして説明したが、本実施形態に係るシステムは、他のユーザからの要求情報を端末装置20に表示する構成であればよいため、例え空調機10及び制御値生成部31等の空調機10の制御に関する構成を備えないものであってもよい。
更に、本実施形態においては上記した体感分布画面が例えば室内100に入室するユーザによって使用される端末装置20に表示するものとして説明したが、当該体感分布画面(つまり、位置情報、第1体感情報及び第3体感情報)は、管理者によって使用される管理者端末に表示されてもよい。このような構成によれば、管理者は、ビル管理の観点から室内の快適性が維持されているかどうかを、管理者端末に表示された体感分布画面を参照することによって確認することが可能となる。
なお、この場合における管理者端末は上記した端末装置20に含まれる表示処理部21に相当する機能部を備えていればよく、他の構成(位置情報入力部22及び体感情報入力部23)は備えていなくてもよい。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。前述した第3実施形態においては他のユーザからの要求情報を端末装置20に表示することによって当該端末装置20を使用するユーザが室内100において快適と感じられる場所を把握することができるものとして説明したが、例えば暑さまたは寒さに対する耐性(以下、温感耐性と表記)はユーザ(人)によって異なる。このため、前述したように他のユーザからの要求情報が端末装置20(体感分布画面)に表示されたとしても、当該端末装置20を使用するユーザが感じる空調状態が他のユーザが感じる空調状態と同じであるとは限らない。このため、端末装置20に表示された他のユーザからの要求情報(位置情報及び体感情報)は、端末装置20を使用するユーザにとって有用な情報でない(つまり、参考にならない)可能性がある。
そこで、本実施形態においては、格納部32に格納されている他のユーザからの要求情報に含まれる体感情報を補正する構成を有するものとする。
図30は、本実施形態に係る空調システムの構成の一例を示す。なお、前述した図21と同様の部分には同一参照符号を付してその詳しい説明を省略する。ここでは、図21と異なる部分について主に述べる。
なお、本実施形態における端末装置20及び空調制御装置30のハードウェア構成については前述した第1実施形態と同様であるため、ここではその詳しい説明を省略する。
本実施形態において、空調制御装置30は、図21に示す制御値生成部31、格納部32及び取得部33に加えて、補正部34を含む。なお、補正部34の一部または全ては、図4に示すCPU301に空調制御プログラムを実行させること、すなわち、ソフトウェアによって実現されるものとする。なお、補正部34の一部または全ては、IC等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェア及びハードウェアの組み合わせ構成として実現されてもよい。
補正部34は、例えば内部に空調システムを利用するユーザ毎に、当該ユーザの温感耐性を示す情報(以下、温感耐性情報と表記)を保持しているものとする。なお、温感耐性情報とは、ユーザが暑さまたは寒さに敏感であるか否かに関する情報である。補正部34は、取得部33によって取得された要求情報(他のユーザからの要求情報)に含まれる体感情報を、温感耐性情報に基づいて補正する。
なお、補正部34によって補正された体感情報を含む要求情報は、端末装置20に対して送信され、前述した第3実施形態と同様に室内100における他のユーザが感じる空調状態の分布として当該端末装置20に表示される。
ここで、図31は、上記したように補正部34において保持されている温感耐性情報のデータ構造の一例を示す。図31に示すように、温感耐性情報は、個人ID及び温感耐性値を対応づけて含む。
個人IDは、空調システムを利用するユーザを識別するための識別子である。
温感耐性値は、対応づけられている個人IDによって識別されるユーザの温感耐性を表現する数値である。本実施形態において、温感耐性には「暑がり」、「ふつう」及び「寒がり」が含まれているものとし、当該「暑がり」は「+1」で表現され、「ふつう」は「0」で表現され、「寒がり」は「-1」で表現されるものとする。
図31に示す例では、温感耐性情報34a~34cが示されている。温感耐性情報34aは、個人ID「A」及び温感耐性値「+1」を含む。この温感耐性情報34aによれば、個人ID「A」によって識別されるユーザが「暑がり」であることが示されている。
また、温感耐性情報34bは、個人ID「B」及び温感耐性値「-1」を含む。この温感耐性情報34bによれば、個人ID「B」によって識別されるユーザが「寒がり」であることが示されている。
また、温感耐性情報34cは、個人ID「C」及び温感耐性値「0」を含む。この温感耐性情報34cによれば、個人ID「C」によって識別されるユーザが「ふつう」であることが示されている。
ここでは、個人ID「A」~「C」の各々によって識別されるユーザの温感耐性を示す温感耐性情報34a~34cについてのみ説明したが、補正部34には、他のユーザの温感耐性を示す温感耐性情報についても保持されているものとする。
なお、上記した温感耐性情報に含まれる温感耐性値は、当該温感耐性情報に含まれる個人IDによって識別されるユーザが空調システムを利用開始する際に登録(指定)するものとする。
もしくは、温感耐性情報に含まれる温感耐性値は、例えば格納部32に格納されている要求情報(当該温感耐性情報に含まれる個人IDを含む要求情報)に基づいて推定されて自動的に登録されてもよい。具体的には、特定の個人IDを含む要求情報において、「暑すぎ(+2)」と感じる空調状態を示す体感情報の頻度が例えば閾値よりも高い場合には、当該個人IDによって識別されるユーザの温感耐性値(つまり、当該個人IDを含む温感耐性情報に含まれる温感耐性値)を「+1(つまり、暑がり)」とすることができる。同様に、特定の個人IDを含む要求情報において、「寒すぎ(-2)」と感じる空調状態を示す体感情報の頻度が例えば閾値よりも高い場合には、当該個人IDによって識別されるユーザの温感耐性値(つまり、当該個人IDを含む温感耐性情報に含まれる温感耐性値)を「-1(つまり、寒がり)」とすることができる。なお、「暑すぎ」と感じる空調状態を示す体感情報の頻度及び「寒すぎ」と感じる空調状態の頻度の両方が閾値よりも低い場合には、温感耐性値を「0(つまり、ふつう)」とすればよい。
次に、図32のシーケンスチャートを参照して、他のユーザの要求情報を端末装置20に表示する際の処理手順の一例について説明する。
本実施形態においては、前述した第3実施形態において説明した図22に示す処理が実行されており、空調制御装置30に含まれる格納部32には他のユーザからの要求情報が格納(蓄積)されているものとする。
この場合、前述した図25に示すステップS51及びS52の処理に相当するステップS61及びS62の処理が実行される。なお、本実施形態においてステップS61の処理が実行される際には、端末装置20を使用するユーザを識別するための個人IDが当該端末装置20から空調制御装置30に送信されるものとする。
次に、空調制御装置30に含まれる補正部34は、ステップS62において取得された要求情報に含まれる体感情報を、当該補正部34の内部で保持されている温感耐性情報を用いて補正する処理(以下、体感情報補正処理と表記)を実行する(ステップS63)。なお、体感情報補正処理の詳細については後述する。
ステップS63において体感情報が補正された場合、当該体感情報を含む要求情報が端末装置20に送信される(ステップS64)。
ステップS64の処理が実行されると、前述したステップS54の処理に相当するステップS65の処理が実行される。
次に、図33のフローチャートを参照して、上記した体感情報補正処理(図32に示すステップS63の処理)の処理手順の一例について説明する。
ここでは、上記した図32に示すステップS61において端末装置20から送信された個人IDによって識別されるユーザを対象ユーザとして説明する。また、上記した図32に示すステップS62においては、複数の要求情報が取得されているものとして説明する。
この場合、補正部34は、当該補正部34の内部に保持されている温感耐性情報から対象ユーザの温感耐性値を取得する(ステップS71)。なお、ステップS71においては、上記した図32に示すステップS61において端末装置20から送信された個人IDを含む温感耐性情報が特定され、当該温感耐性情報に含まれる温感耐性値が取得される。
以下、上記した図32に示すステップS62において取得された要求情報の各々についてステップS71~S73の処理が実行される。以下の説明において、この処理の対象となる要求情報を対象要求情報と称する。
まず、補正部34は、対象要求情報に含まれる個人IDを取得する(ステップS72)。なお、ステップS72において取得される個人IDは、現在室内100にいると推測される他のユーザ(以下、在室者と表記)を識別するための個人IDである。
ステップS72の処理が実行されると、補正部34は、当該補正部34の内部に保持されている温感耐性情報から在室者の温感耐性値を取得する(ステップS73)。なお、ステップS73においては、ステップS72において取得された個人IDを含む温感耐性情報が特定され、当該温感耐性情報に含まれる温感耐性値が取得される。
次に、補正部34は、ステップS71において取得された対象ユーザの温感耐性値及びステップS73において取得された在室者の温感耐性値に基づいて、対象要求情報に含まれる体感情報を補正する(ステップS74)。
ここで、図34を参照して、ステップS74における体感情報を補正する処理について具体的に説明する。
なお、対象要求情報に含まれる体感情報によって示される在室者が感じる空調状態は、前述したように例えば「暑すぎる」、「暑い」、「ふつう」、「寒い」及び「寒すぎる」を含む。この場合、「暑すぎる」と感じる空調状態を表現する数値は「+2」、「暑い」と感じる空調状態を表現する数値は「+1」、「ふつう」と感じる空調状態を表現する数値は「±0」、「寒い」と感じる空調状態を表現する数値は「-1」、「寒すぎる」と感じる空調状態を表現する数値は「-2」であるものとする。
また、上記した対象ユーザ及び在室者(他のユーザ)の温感耐性値は、「+1(暑がり)」、「0(ふつう)」及び「-1(寒がり)」を含むものとする。
ここで、対象要求情報に含まれる体感情報によって示される在室者が感じる空調状態を表現する数値を補正対象数値とすると、当該補正対象数値は、図34に示すように、「補正対象数値-在室者の温感耐性値+対象ユーザの温感耐性値」によって算出される数値に補正される。
なお、「補正対象数値-在室者の温感耐性値+対象ユーザの温感耐性値」によって算出される数値が「+2」以上である場合には、補正対象数値は「+2」に補正される。一方、「補正対象数値-在室者の温感耐性値+対象ユーザの温感耐性値」によって算出される数値が「-2」以下である場合には、補正対象数値は「-2」に補正される。
以下、補正部34の内部に図31に示す温感耐性情報34a~34cが保持されているものとして具体的に説明する。
この場合において、例えば図24に示す日時「7/25 10:00」及び個人ID「A」に対応づけて格納部32に格納されている要求情報(位置情報「20,3」及び体感情報「+2」)が対象要求情報である場合を想定する。
この場合、上記した補正対象数値は対象要求情報に含まれる体感情報「+2」であり、在室者(個人ID「A」によって識別される他のユーザ)の温感耐性値は「+1」である。
ここで、例えば対象ユーザの温感耐性値が「-1(寒がり)」であるものとすると、補正対象数値(+2)は、「(+2)-(+1)+(-1)」により「0(つまり、快適)」に補正される。
また、例えば図24に示す日時「7/25 10:12」及び個人ID「C」に対応づけて格納部32に格納されている要求情報(位置情報「15,10」及び体感情報「+1」)が対象要求情報である場合を想定する。
この場合、上記した補正対象数値は対象要求情報に含まれる体感情報「+1」であり、在室者(個人ID「C」によって識別される他のユーザ)の温感耐性値は「0」である。
ここで、例えば対象ユーザの温感耐性値が「+1(暑がり)」であるものとすると、補正対象数値(+1)は、「(+1)-(0)+(+1)」により「+2(つまり、暑すぎる)」に補正される。
再び図33に戻ると、ステップS74の処理が実行された場合、図32に示すステップS62において取得された全ての要求情報について上記したステップS72~S74の処理が実行されたか否かが判定される(ステップS75)。
全ての要求情報について処理が実行されていないと判定された場合(ステップS75のNO)、上記したステップS72に戻って処理が繰り返される。この場合、処理が実行されていない要求情報を対象要求情報としてステップS72~S74の処理が実行される。これにより、全ての要求情報に含まれる体感情報が補正される。
一方、全ての要求情報について処理が実行されたと判定された場合(ステップS75のYES)、体感情報補正処理は終了される。
この場合、上記したステップS74において補正された体感情報を含む要求情報が図32に示すステップS64において端末装置20に送信される。
なお、本実施形態においては、前述した第3実施形態と同様に端末装置20に体感分布画面が表示されるが、当該体感分布画面については当該第3実施形態において説明した通りであるため、ここではその詳しい説明を省略する。
上記したように本実施形態においては、他のユーザ(在室者)からの要求情報を端末装置20に表示する際に、当該要求情報に含まれる体感情報(つまり、在室者が感じる空調状態)を、当該端末装置20を使用するユーザ及び当該在室者の温感耐性を示す温感耐性情報に基づいて補正する。
具体的には、温感耐性が「暑がり」の在室者が「快適」と感じる空調状態(体感情報)は、例えば温感耐性が「ふつう」のユーザにとっては「寒い」と感じる可能性が高く、温感耐性が「寒がり」のユーザにとっては「寒すぎる」と感じる可能性が高い。また、温感耐性が「ふつう」の在室者が「暑い」と感じる空調状態(体感情報)は、例えば温感耐性が「暑がり」のユーザにとっては「暑すぎる」と感じる可能性が高く、温感耐性が「寒がり」のユーザにとっては「快適」と感じる可能性が高い。
本実施形態においては、このような観点に基づいて体感情報を補正することにより、端末装置20を使用するユーザの温感耐性に応じた体感情報の分布を表示することが可能となるため、前述した第3実施形態と比較して、より正確にユーザが「快適」と感じる場所を把握することが可能となる。
また、端末装置20に多くの空調状態(アイコン)が表示された場合には当該端末装置20の画面上で情報が錯綜し、ユーザが「快適」と感じる場所を把握することが困難となる場合がある。
このため、本実施形態においては、各ユーザの温感耐性を示す温感耐性情報に基づいて、例えば当該体感情報のうち、端末装置20を使用するユーザと温感耐性が同一である他のユーザが感じる空調状態を示す体感情報を当該端末装置20(フロアマップ上)に表示する構成としてもよい。
このような構成によれば、端末装置20を使用するユーザが同様に感じると推測される空調状態(アイコン)のみを表示することにより、端末装置20に表示される空調状態(アイコン)の数を減少させることができるため、ユーザの視認性を向上させることができる。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、空調機が設置された室内のユーザの快適度を向上させるために有用な情報を得ることが可能な端末装置、プログラム及び空調システムを提供することができる。
なお、上述した各実施形態において実行される処理は、各装置のコンピュータがコンピュータプログラムを実行することによって実現可能である。また、本実施形態においてコンピュータによって実行可能なコンピュータプログラムは、当該コンピュータに上述した各実施形態において説明した機能を実行させることが可能なインストラクションを備え、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されていてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。