JP3314137B2 - 空気調和機の制御装置 - Google Patents

空気調和機の制御装置

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JP3314137B2 JP16564596A JP16564596A JP3314137B2 JP 3314137 B2 JP3314137 B2 JP 3314137B2 JP 16564596 A JP16564596 A JP 16564596A JP 16564596 A JP16564596 A JP 16564596A JP 3314137 B2 JP3314137 B2 JP 3314137B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気調和機の温度、
風量及び風向を制御することにより使用者の要求する室
内環境を提供するための空気調和機の制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の空気調和機の制御装置は
例えば、特開平5−44972号公報に記載されたもの
が知られている。図13はかかる従来例を示す図であ
り、この従来の制御装置ではセンサ121からセンサ信
号が出力されると、その内容である室外温度、室内機の
吸い込み温度、湿度等が、操作内容推測手段125及び
記憶手段122へ出力される。該記憶手段122は入力
されたセンサ信号について過去N秒間の履歴を記憶する
と共に、記憶されたセンサの前の状態を出力する。
【0003】操作手段123からは、使用者が設定した
温度、風量及び風向等の信号値が出力される。又、操作
手段123によって設定等が変更されたことを示す操作
信号が時刻検知手段124へ向けて出力される。この信
号が時刻検知手段124に入力されると該時刻検知手段
124では、操作手段123における設定が変更されて
から現在までの時間を計算し、操作内容推測手段125
へ出力する。
【0004】この時、センサ121等の各部からの信号
を受けた操作内容推測手段125はニューラルネットを
用いて操作手段123の操作内容を推測して、その結果
を学習手段126へ出力する。これにより、重み付けさ
れた信号を制御信号生成手段127に入力して空気調和
機128を制御する。
【0005】又、上記各部121、122、123及び
124からの信号は学習手段126にも入力される。学
習手段126は各手段の入力値と実際の操作手段123
における操作を教師信号として操作内容推測手段125
が出力した推測値が正しいか否かをニューラルネットを
用いて学習する。かかる学習の後、ニューラルネットの
重み信号を用いて操作内容推測値を更新し、学習された
操作内容推測値として制御信号生成手段127へ出力す
る。
【0006】操作内容推測手段125は図14に示すよ
うに入力信号正規化部131、複数のカテゴリを記憶し
ているリファレンス部132、距離算出部133、カテ
ゴリ算出部134からなり、学習手段126は図15に
示すように入力信号正規化部141、複数のカテゴリを
記憶しているリファレンス部142、リファレンスベク
トル検索部143、リファレンスベクトル生成部14
4、リファレンスベクトル学習部145で構成されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】然し乍ら、上記従来の
装置ではセンサ群の入力値と使用者が設定した操作内容
すべてから使用者の好みを学習するとなると、室内温
度、室外温度、風速、輻射及び湿度等の入力値で多くの
組み合せデータがないと学習できないことから、カテゴ
リ数が多くなり、膨大な記憶装置と計算処理装置、計算
時間が必要となる。又、センサ入力値の組み合せと使用
者の操作パターンを結びつけるため、使用者の入力数も
かなり多くないと学習効果が現れず、実際にはこれまで
の空気調和機と何等変わらないこととなる等の問題があ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術の
問題点を解決するためになされたものであり、請求項1
の発明の空気調和機の制御装置は、室内外の種々の環境
状態を測定するセンサと、該センサにより測定した環境
状態より快適指標値を計算する快適指標値演算回路と、
使用者が現在の環境に不満を感じている時にクレームを
受け付けるキーを有し、キー入力があるとクレーム信号
を出力する入力手段と、上記クレーム信号と上記快適指
標値から使用者がクレームを入力する確率を計算する機
能を有するとともに前記入力手段からクレームが入力さ
れたときには前記クレームが入力されたときの快適指標
値及び該快適指標値よりも環境状態を悪化させると考え
られる快適指標値に対してクレーム確率を増加させる機
能を有する確率演算回路と、該確率演算回路から得られ
るクレーム確率に関するデータを記憶し前記入力手段に
クレームが入力されたときには前記確率演算回路の計算
結果に基づいてクレーム確率に関するデータを更新する
確率記憶回路と、前記確率記憶回路に記憶されたクレー
ム確率に関するデータと環境状態に関するデータから使
用者の最も不満が発生し難い環境となる個人快適指標値
を算出する個人快適指標値演算回路と、該個人快適指標
値演算回路から得られる個人快適指標値から空気調和機
が目標とする目標値を計算し、制御信号を生成する制御
信号生成回路とを備え、該制御信号生成回路より出力さ
れる制御信号により上記空気調和機を制御するようにし
たことを特徴としている。
【0009】この構成によるならば、センサが検知した
空気調和機周辺の温度、湿度等の環境状態に関するデー
タに基いて快適指標値演算回路より得た快適指標値と入
力手段からのクレーム信号とによってクレーム確率演算
回路は使用者がクレームを入力する確率を計算し、この
計算結果から使用者の不満が発生し難い個人快適指標値
を求めて空気調和機を駆動制御するものであるから、使
用者にとって最適状態を得ることができる。その結果、
個人の好みにあった快適な環境を提供する空調運転を自
動的に、しかも容易に行うことができる。
【0010】請求項の発明の空気調和機の制御装置
は、上記制御信号生成回路が上記個人快適指標値演算回
路から得た個人快適指標値から空気調和機の設定温度を
算出するようにしたことを特徴としている。この構成に
よるならば、空気調和機の設定温度が自動的に決定され
る。その結果、個人の好みにあった快適な設定温度で空
気調和機を運転することができる。
【0011】請求項の発明の空気調和機の制御装置
は、上記センサに使用者と空気調和機の距離を測定する
距離検出器と空気調和機のファン回転数を測定するセン
サ、距離とファン回転数から使用者にあたる風速を算出
する風速算出回路を設け、上記風速算出回路が上記距離
検出器にて測定した距離と上記ファン回転数測定センサ
にて測定したファン回転数から風速を決定し、上記快適
指標値演算回路に出力するようにしたことを特徴として
いる。この構成によれば、使用者と空気調和機の距離に
応じて使用者に当たる風速を予測し、空気調和機の送風
ファンを自動的に駆動することができる。従って、風速
を自動的に設定することができ、使用者に最適の風速、
風量を送ることができる。
【0012】請求項の発明の空気調和機の制御装置
は、上記クレーム確率演算回路と制御信号生成回路に複
数人の使用者に対応した各種データを記憶させ、入力手
段の操作により上記クレーム確率演算回路と制御信号生
成回路に使用者に応じた動作を実行させるようにしたこ
とを特徴とする請求項1に記載された空気調和機の制御
装置である。この構成によるならば、使用者に応じた個
人快適指標値で空気調和機を駆動運転することができ
る。その結果、使用者個々の好みに応じて最適の空調環
境状態を得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図1乃至図
12に従って説明する。図1は本発明の空気調和機の制
御装置の概略を示すブロック的電気回路図である。図1
において、1は使用者が「暑い」或いは「寒い」等のク
レームの指示をキー入力できる入力手段であって、その
ような指示をキー入力すると、それに従ったクレームデ
ータ信号を出力するようになっている。例えばリモート
コントローラー等で構成されている。2は外気温度セン
サ、室内温度センサ及び室内湿度センサ等の各種センサ
を含むセンサである。
【0014】3は上記センサ2より出力された信号を記
憶し、その信号より現在の快適指標値を算出する快適指
標値演算回路であって、該回路3が算出する快適指標値
は上記各種センサの出力値から快適指標値として数値化
できるものが用いられる。本実施の形態では、この快適
指標値として、一般的な快適指標値であるPMV(Pr
edicted Mean Vote)を用いる。
【0015】このPMVは国際標準化機構(ISO)の
国際規格ISO−7730に記載されており、室温、湿
度、輻射温度、着衣量及び活動量の6つの要素から算出
できる。具体的には下記の表1に示すような熱的感覚尺
度で表される。算出に必要な活動量は室内であることを
考えて、座位又は立位を固定値とし、着衣量は暖房なら
ば冬服、冷房ならば夏服の値を固定値として採用する。
又は、活動量センサ、着衣量センサを使用して検知して
も良い。
【0016】
【表1】
【0017】4は上記入力手段1と快適指標値演算回路
3から入力されたデータに従ってクレーム確率を演算
し、その演算結果を内蔵の記憶手段に記憶するクレーム
確率演算回路である。このクレーム確率演算回路4は図
2に示すように確率演算回路41と確率記憶回路42を
備えている。
【0018】そして、上記確率演算回路41は入力手段
1の出力するクレームデータ信号と上記快適指標値演算
回路3の出力する快適指標値に従って分割範囲毎の平均
快適指標とクレーム確率を演算する。例えば、指標値−
3〜+3まで均等に6個の範囲に分割した場合、使用者
が指標値−0.5の環境で入力手段1により「少し涼し
い」とのクレームを入力したとすると、確率演算回路4
1は入力手段1からのクレームデータについて、このデ
ータは指標値が−1〜0の範囲のデータ(平均指標値)
として計算する。
【0019】この場合、上記クレーム確率の初期値は快
適指標値(PMV)と共にISO規格となっているPP
D(Predicted Percentage of
Dissatisfied:予測不満足率)を用いて
いる。このPPDは熱的に不満足に感じる人の割合
(%)を示すもので、快適指標値PMVとの間には図3
に示すような関係がある。平均快適指標値(PMV)と
クレーム確率を算出する式は以下の通りである。
【0020】Pr(i)=(Pr(i)×CL(i)+
1)/(CL(i)+1) PMV(i)=(PMV(i)×CL(i)+PMV)
/(CL(i)+1) 但し、 Pr(i):i格子のクレーム確率 CL(i):i格子のクレーム数 PMV:クレームが入力された時の快適指標値 PMV(i):i格子の平均PMV値 i:格子番号 上記クレームデータが入力されると、クレーム確率算出
時に使用者によってクレームが入力された環境より悪く
なると考えられる環境のクレーム数も増加させる。例え
ば、或るPMV値で「暑い」と言うクレームが入力され
た場合、入力された環境の指標値より暑いと考えられる
指標値範囲が2つあれば、その範囲にクレームを1づつ
増加させて、クレーム発生確率を計算する。
【0021】同様に「寒い」と言うクレームが入力され
た場合はクレームが入力された環境の指標値よりも寒い
と考えられる指標値の範囲のクレーム数を増加させてク
レーム発生確率を計算する。そして、各範囲のクレーム
発生確率データを以下の式で計算し規格化する。
【0022】K(i)=(Pr(i)−Prmin)/
(Prmax−Prmin)×(Smax−Smin)
+Smin 但し、 K(i):i格子の規格化された確率データ Pr(i):i格子のクレーム確率 Prmax:算出した中で最大の確率データ Prmin:算出した中で最小の確率データ Smax:規格化した時の最大確率(固定値) Smin:規格化した時の最小確率(固定値) クレーム確率演算回路4の確率記憶回路42の内部は予
め複数に分割されており、快適指標値によって記憶場所
が決められる。記憶する内容は平均快適指標値とその範
囲のクレーム数、規格化されたクレーム確率である。例
えば、指標値−3〜+3の6個の範囲に分割した場合、
平均快適指標値が−0.7のデータであると、このデー
タは確率記憶回路42の−1〜0の範囲に記憶される。
【0023】図1に戻って、上記クレーム確率演算回路
4に続く回路手段は個人快適指標値演算回路5であり、
クレーム確率演算回路4の確率記憶回路42に記憶され
た環境データの中から使用者が好む環境(快適指標値)
を選択、記憶するものである。その内部回路は図4に示
されており、個人快適指標値算出回路51と該個人快適
指標値算出回路51で算出された個人の快適指標値を記
憶する個人快適指標値記憶回路52とを含んでいる。
【0024】前者の個人快適指標値算出回路51は上記
確率記憶回路42に記憶されたデータに従ってクレーム
確率が最小となる快適指標値を選択し、この快適指標値
が使用者の好みの環境であるとする。その選択方法は、
ここでは単純に確率記憶回路42に記憶されたデータの
中でクレーム確率が一番低い快適指標値を選択する。
【0025】この時、複数の快適指標値で同じクレーム
確率が存在した場合、「暑い」とのクレームが使用者に
よって入力された時には、快適指標値の小さい値を選択
し、又使用者によって「寒い」とのクレームが入力され
た時には、快適指標値の大きい値を選択する。この選択
方法は、又最小2乗法或いはニューラルネットにより最
低点となる値を決定しても良い。そして、このようにし
て求めた快適指標値を次段の個人快適指標値記憶回路5
2に記憶させる。
【0026】次に、図1において符号6で示されるもの
は空気調和機7の制御信号に変換する制御信号生成回路
であり、上記個人快適指標値演算回路5が求め個人快適
指標値記憶回路52に記憶していた個人快適指標値を使
用者が現在求めている環境であるとして、これに対応す
る制御信号を生成し、空気調和機7に供給し、該空気調
和機を制御するものである。制御の方法は各種センサか
らの情報を基に算出した現在の快適指標値と上記個人快
適指標値記憶回路52に記憶された目標とすべき個人快
適指標値との差が或る範囲以内になるように制御する。
【0027】|現在の快適指標値−目標快適指標値(個
人快適指標値)|<定数 本発明の実施形態は上述のように構成されるものである
から、使用者が入力手段1より「暑い」或いは「寒い」
等のクレームを入力しない状態では、図示しないシステ
ム制御回路の指令に従って上記センサ2が一定の時間間
隔で室内の温度等環境を検知し、その検知結果を快適指
標値演算回路3に送る。これを受けて、該快適指標値演
算回路3は現在の指標値を算出して、直接制御信号生成
回路6に供給する。
【0028】該制御信号生成回路6はこれに基いて、そ
れまでに上記個人快適指標値記憶回路52に記憶されて
いた個人快適指標値から目標快適指標値として読み出し
て制御信号を生成し、空気調和機7に供給して該空気調
和機7を制御する。
【0029】このような制御が行われている時に、使用
者が入力手段1より、例えば「暑い」とのクレームをキ
ー入力すると、かかるクレームがクレームデータとして
入力手段1よりクレーム確率演算回路4に供給される。
これを受けて、該クレーム確率演算回路4の確率演算回
路41はその時入力されている上記快適指標値演算回路
3からの快適指標値と入力手段1からのクレームデータ
(「暑い」)から上記「暑い」との分割範囲にかかる平
均快適指標値(PMV)とクレーム確率Pr等を演算
し、確率記憶回路42の対応する範囲内に記憶する。
【0030】次いで、個人快適指標値演算回路5は、個
人快適指標値算出回路51によってクレーム確率が最小
となる快適指標値を選択すると共にかかる快適指標値を
快適指標値記憶回路52に記憶する。そして、この快適
指標値は使用者が最も好む環境のデータとして制御信号
生成回路6に入力されて制御信号に変換され、空気調和
機7に供給される。その結果、空気調和機7は使用者が
好む環境に室内を設定すべく制御信号に応じて駆動され
る。
【0031】以上のように構成される本発明において、
上記制御信号生成回路6が個人快適指標値演算回路5が
算出した個人快適指標値から空気調和機を駆動するため
の目標温度(設定温度)を算出することができ、以下そ
の手法を説明する(請求項2に対応)。上記制御信号生
成回路6は目標温度を算出するために、個人快適指標値
となる温度を逆算する方法を用いている。
【0032】快適指標値の要素で温度以外の要素につい
てはセンサからの入力値及び個人快適指標値算出で用い
た固定値を使用する。そして、これらの値を、温度の項
に或る範囲内で逐次代入して、算出した結果が個人快適
指標値になるまで繰り返し演算し、個人快適指標値とな
る温度を目標温度とする。かかる演算により目標温度が
決定できるため、現在の温度と目標温度との差が或る範
囲以内に入るように制御する。
【0033】|現在の室内温度−目標温度|<定数 以上の手法によるならば、より素早く室内を使用者の好
みの温度に設定できる。次に、本発明において、使用者
と空気調和機の距離を検出して、使用者に当たる風の風
速を予測する実施形態について説明する(請求項3に対
応)。
【0034】この実施形態において、本発明では図5に
示すように図1のものに使用者と空気調和機7の距離を
検出する距離検出器8及び空気調和機のファン回転数を
測定するセンサ9及び距離とファン回転数から実際に使
用者にあたる風速を算出する風速算出回路10を付加し
ている。該距離検出器8は、図6に示すようにカメラ8
1と、このカメラ81で撮影した画像を処理する画像処
理回路82と、並びに処理された画像情報より使用者の
距離の予測値を算出する画像演算回路83とから構成さ
れている。
【0035】以上の構成の距離検出器8において、カメ
ラ81の画像情報から画像処理回路82が使用者(動
体)を抽出するには、或る瞬間を連続して撮った2つの
画像の差をとることで抽出することができる。2つの画
像の絶対差を演算をすれば運動している部分は輝度差が
大きくなり、一方、動きのない背景等は輝度差が“0”
となる。従って、この差画像を2値化すれば動体部分の
みを抽出できる。この画像データを基に画像演算回路8
3が距離予測値を導き出す前に、人間の判別を行う。
【0036】人間の頭部は略楕円形を有しており、しか
も、普段の行動状態では体の中で一番上に位置すると共
にそのサイズは体のサイズと比例関係にあると仮定し
て、人間頭部を判別する。動体が頭部であれば、頭の上
半分の図形の包路線は弓形となる。例えば、図7のよう
に弓形であれば、接線間交点距離は短く、曲率変化は所
定値以内となるが、弓形でなければ、図8のように接線
間交点距離は長く、曲率変化は不安定である。
【0037】このことから、この曲率変化を利用して抽
出した動体の2値画像から人間を判別することができ
る。図9は以上に述べた動体の認識から人間の頭部、即
ち人間の判別までのフローチャートを示している。
【0038】次に、頭頂部を人間の位置として、人間の
3次元位置の検出を行う。図10は世界座標系OXY
Z、カメラ座標系O”X”Y”Z”及びレンズ座標系
O’X’Y’Z’を示し、図11は人間頭部の大きさと
撮像画面に移る頭部の像の関係を示している。今、焦点
距離f、頭の幅Wo、カメラ81の撮像画面811での
頭部の画像上の幅Wi、カメラレンズ812と人間の距
離Y’、人間の頭頂部カメラ座標を(X,Y,Z)とす
ると、図11より透視投影の原理から次式を得る。
【0039】Y=Wo×f/Wi 又、カメラの立っている位置の世界座標を(Xc,Y
c,Zc)、頭頂のスクリーン座標を(Xh,Zh)及
びカメラの垂直角度をφとすると次式を得る。
【0040】x”=Xh×y’/f y”=y’/cos(φ)−(Zc−Z)×tan
(φ) Z=Zh×y’×cos(φ)/f−y’×Sin
(φ)+Zh×cos(φ) これらの式から、カメラと使用者の位置関係を把握する
ことができる。ここで、カメラの焦点距離f、カメラの
傾き角度θ、カメラの高さhとなるように空気調和機に
セットしておいて、人間の頭部横幅Woを仮定値を用い
れば使用者の位置、使用者と空気調和機の距離が把握で
きる。
【0041】このようにして、人間と空気調和機7の距
離が測定されると、同時にファン回転数を測定するファ
ン回転数測定センサ9が空気調和機のファン回転数を測
定し、ファン回転数と距離が風速算出回路10に入力さ
れる風速算出回路10は距離とファン回転数から使用者
にあたる風速を算出する。本発明ではその風速を示す風
速信号が快適指標値演算回路3に供給され、快適指標値
演算回路3は上で述べた快適指標値の算出に利用する。
【0042】風速算出回路10では、上記のようにして
使用者の位置を示す信号と空気調和機のファン回転が入
力されれば、使用者と空気調和機の距離から使用者の位
置における風速を決定することができる。
【0043】例えば、使用者と空気調和機との距離が2
m以内の時はファン回転数と風速の関係は下記の表2の
ようになるように予め記憶回路に風速に関するデータを
記憶しておく。
【0044】
【表2】
【0045】又、2mより離れていれば、使用者に当た
る風速は0.2m/sとする。これらの設定値は実測す
れば決定できる。ファン回転数はファンモータの検知手
段により検知できる。
【0046】図12は上記入力手段1の一例を示すもの
で、この図に示すものでは上記「暑い」或いは「寒い」
のクレームを入力する2個のクレーム入力キー11,1
2と、3個のモード切り換えキー13,14及び15
と、登録及び抹消キー16,17を備えている。
【0047】上記モード切り換えキーは、例えば各キー
を各使用者(本例では3名)に割り当てておき、キー1
3を操作すれば、このキーに登録された使用者Aの個人
データが夫々クレーム確率演算回路4、個人快適指標値
演算回路5における記憶手段より読み出されてクレーム
確率及び快適指標値の演算に使用され、その使用者Aに
応じた制御信号が制御信号生成回路6から空気調和機7
に供給されるようになっている。
【0048】個人のデータは切り替えキーと登録キーの
操作で自由に登録でき、又切り替えキーと抹消キーの操
作で自由に抹消することができる。
【0049】
【発明の効果】以上のように、本発明の空気調和機の制
御装置は、室内外の種々の環境状態を測定するセンサ
と、該センサにより測定した環境状態より快適指標値を
計算する快適指標値演算回路と、使用者が現在の環境に
不満を感じている時にクレームを受け付けるキーを有
し、キー入力があるとクレーム信号を出力する入力手段
と、上記クレーム信号と上記快適指標値から使用者がク
レームを入力する確率を計算する機能を有するとともに
前記入力手段からクレームが入力されたときには前記ク
レームが入力されたときの快適指標値及び該快適指標値
よりも環境状態を悪化させると考えられる快適指標値に
対してクレーム確率を増加させる機能を有する確率演算
回路と、該確率演算回路から得られるクレーム確率に関
するデータを記憶し前記入力手段にクレームが入力され
たときには前記確率演算回路の計算結果に基づいてクレ
ーム確率に関するデータを更新する確率記憶回路と、前
記確率記憶回路に記憶されたクレーム確率に関するデー
タと環境状態に関するデータから使用者の最も不満が発
生し難い環境となる個人快適指標値を算出する個人快適
指標値演算回路と、該個人快適指標値演算回路から得ら
れる個人快適指標値から空気調和機が目標とする目標値
を計算し、制御信号を生成する制御信号生成回路とを備
え、該制御信号生成回路より出力される制御信号により
上記空気調和機を制御するようにした構成である。
【0050】この構成によるならば、センサが検知した
空気調和機周辺の温度、湿度等の環境状態に関するデー
タに基づいて快適指標値演算回路より得た快適指標値と
入力手段からのクレーム信号とによってクレーム確率演
算回路が使用者によるクレーム入力の確率を計算し、こ
の計算結果から使用者の不満が発生し難い個人快適指標
値を求めて空気調和機を駆動制御するものであるから、
使用者にとって最適の環境状態を得ることができる。
【0051】その結果、個人の好みにあった快適な環境
を提供する空調運転を自動的に、しかも容易に行うこと
ができる。
【0052】請求項の発明の空気調和機の制御装置は
上記制御信号生成回路が上記個人快適指標値演算回路か
ら得た個人快適指標値から空気調和機の設定温度を算出
するようにした構成である。この構成によるならば、空
気調和機の設定温度が自動的に決定される。その結果、
個人の好みにあった快適な設定温度で空気調和機を運転
することができる。
【0053】請求項の発明の空気調和機の制御装置
は、上記センサに使用者と空気調和機の距離を測定する
距離検出器とファン回転数を測定するセンサと風速算出
回路を設け、上記風速算出回路が上記距離検出器にて測
定した距離とファン回転数に応じた風速を決定し、上記
快適指標値演算回路に出力するようにした構成である。
この構成によれば、使用者と空気調和機の距離に応じて
使用者に当たる風速を予測し、空気調和機の送風ファン
を自動的に駆動することができる。従って、風速を自動
的に設定することができ、使用者に最適の風速、風量の
風を送ることができる。
【0054】請求項の発明の空気調和機の制御装置
は、上記クレーム確率演算回路と制御信号生成回路に複
数人の使用者に対応した各種データを記載させ、入力手
段の操作により上記クレーム確率演算回路と制御信号生
成回路に使用者に応じた動作を実行させるようにした構
成である。この構成によるならば、使用者に応じた個人
快適指標値で空気調和機を駆動運転することができる。
その結果、使用者個々の好みに応じて最適の空調環境状
態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる空気調和機の制御装置の構成を
示すブロック的電気回路図である。
【図2】本発明にかかる空気調和機の制御装置における
クレーム確率演算回路を示すブロック的電気回路図であ
る。
【図3】PMV(快適指標値)とPPD(予測不満足
率)の関係を示す図である。
【図4】本発明にかかる空気調和機の制御装置における
個人快適指標値演算回路を示すブロック的電気回路図で
ある。
【図5】本発明にかかる空気調和機の制御装置の他の実
施形態の構成を示すブロック的電気回路図である。
【図6】本発明の他の実施形態に備えられている距離検
知器の構成を示すブロック的電気回路図である。
【図7】距離検知器の動作を説明するために供された図
である。
【図8】距離検知器の動作を説明するために供された図
である。
【図9】本発明の他の実施形態における距離検知器の動
作を説明するために供されたフローチャートである。
【図10】距離検知器の動作説明に使用された座標系の
概念図である。
【図11】距離検知器の動作説明に使用された実像と撮
像の関係を示す図である。
【図12】本発明にかかる空気調和機の制御装置におけ
る入力手段の一例を示す図である。
【図13】従来の空気調和機の制御装置のブロック的電
気回路図である。
【図14】同従来装置の操作内容推測手段を示すブロッ
ク的電気回路図である。
【図15】同従来装置の学習手段を示すブロック的電気
回路図である。
【符号の説明】
1 入力手段 2 センサ 3 快適指標値演算回路 4 クレーム確率演算回路 5 個人快適指標値演算回路 6 制御信号生成回路 7 空気調和機 8 距離検出器 9 ファン回転数測定センサ 10 風速算出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−231693(JP,A) 特開 平5−322258(JP,A) 特開 平4−28948(JP,A) 特開 平6−94292(JP,A) 特開 平5−71793(JP,A) 特開 平5−44972(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内外の種々の環境状態を測定するセン
    サと、該センサにより測定した環境状態より快適指標値
    を計算する快適指標値演算回路と、使用者が現在の環境
    に不満を感じているときにクレームを受け付けるキーを
    有し、キー入力があるとクレーム信号を出力する入力手
    段と、上記クレーム信号と上記快適指標値から使用者が
    クレームを入力する確率を計算する機能を有するととも
    に前記入力手段からクレームが入力されたときには前記
    クレームが入力されたときの快適指標値及び該快適指標
    値よりも環境状態を悪化させると考えられる快適指標値
    に対してクレーム確率を増加させる機能を有する確率演
    算回路と、該確率演算回路から得られるクレーム確率に
    関するデータを記憶し前記入力手段にクレームが入力さ
    れたときには前記確率演算回路の計算結果に基づいてク
    レーム確率に関するデータを更新する確率記憶回路と、
    前記確率記憶回路に記憶されたクレーム確率に関するデ
    ータと環境状態に関するデータから使用者の最も不満が
    発生し難い環境となる個人快適指標値を算出する個人快
    適指標値演算回路と、該個人快適指標値演算回路から得
    られる個人快適指標値から空気調和機が目標とする目標
    値を計算し、制御信号を生成する制御信号生成回路とを
    備え、該制御信号生成回路より出力される制御信号によ
    り上記空気調和機を制御するようにしたことを特徴とす
    る空気調和機の制御装置。
  2. 【請求項2】 上記制御信号生成回路が上記個人快適指
    標値演算回路から得た個人快適指標値から空気調和機の
    設定温度を算出するようにしたことを特徴とする請求項
    1に記載された空気調和機の制御装置。
  3. 【請求項3】 上記センサに使用者と空気調和機の距離
    を測定する距離検出器と空気調和機のファン回転数を測
    定するセンサ及び距離とファン回転数から使用者にあた
    る風速を算出する風速算出回路を設け、上記風速算出回
    路が上記距離検出器にて測定した距離とファン回転数に
    応じた風速を決定し、上記快適指標値演算回路に出力す
    るようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項
    記載された空気調和機の制御装置。
  4. 【請求項4】 上記確率演算回路と制御信号生成回路に
    複数人の使用者に対応した各種データを記憶させ、入力
    手段の操作により上記確率演算回路と制御信号生成回路
    に使用者に応じた動作を実行させるようにしたことを特
    徴とする請求項1に記載された空気調和機の制御装置。
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