JP2010046849A - 透明感熱記録体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明支持体との密着性に優れ、且つ高濃度が得られる透明感熱記録体及びその製造方法を提供することにある。
【解決手段】透明支持体上に、水分散性接着剤を主成分として含有するアンカーコート層、ロイコ染料及び呈色剤を含有する少なくとも1層の感熱記録層、並びに保護層をこの順に設けた透明感熱記録体において、アンカーコート層に隣接する感熱記録層が、水分散性接着剤をアンカーコート層に隣接する感熱記録層の全固形量に対して5〜20質量%含有する感熱記録体及びその製造方法。アンカーコート層が、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックスから得られる水分散性接着剤を含有することが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した透明感熱記録体及びその製造方法に関するものである。
ロイコ染料と呈色剤との発色反応を利用した感熱記録体は比較的安価であり、記録機器がコンパクトで、且つその保守も容易であるため、ファクシミリ、各種計算機、CAD用プロッター等の記録媒体としてのみならず、超音波画像診断用、X線画像診断用、NMR断層画像診断用等の医療用機器の記録媒体としても使用されている。
なかでも、医療診断用途であるシャウカステン用の感熱記録体は、透明性、透過記録画像の階調性と高濃度が必要とされている。
そのため、医療診断用の感熱記録体は、最高記録濃度の高いことが求められ、サーマルヘッドの印加エネルギーが高い領域では、記録時にスティッキングや騒音といった記録障害が発生し易くなる。このような記録障害を解決する観点から、感熱記録層上には一般に保護層が設けられるが、記録感度が低下して高濃度が得られ難い問題がある。
また、感熱記録体の記録濃度を向上する手段のひとつとして、感熱記録層中の接着剤量を減少することが考えられるが、接着剤の減少により基材と感熱記録層との密着性が低下し、感熱記録層が基材から容易に剥がれてしまう恐れがあり、仕上げ工程や医療現場等のクリーン環境における医療診断用途としては特に問題である。
基材と感熱記録層との間にアンカーコート層を設け、アンカーコート層中に水分散性接着剤と青色顔料を含有させることにより、基材との密着性とシャウカステン適性を向上させる方法(特許文献1参照)、疎水性樹脂を含有するアンカーコート層を有し、アンカーコート層中にジアルキルスルホコハク酸塩を含有させることで、基材との密着性に優れ、且つ記録画像にムラのない感熱記録体を得る方法(特許文献2参照)が提案されているが、要求される特性を完全に満足するものは得られていないのが現状である。
特開平10−305660号公報 特開2005−74701号公報
本発明の目的は、透明支持体との密着性に優れ、且つ高濃度が得られる透明感熱記録体及びその製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記従来技術に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、前記アンカーコート層に隣接する感熱記録層が、水分散性接着剤を前記アンカーコート層に隣接する感熱記録層の全固形量に対して5〜20質量%含有することにより、上記問題点を解決できることを見出し、更に鋭意検討を重ねて本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、下記の透明感熱記録体及びその製造方法に係る。
項1:透明支持体上に、水分散性接着剤を主成分として含有するアンカーコート層、ロイコ染料及び呈色剤を含有する少なくとも1層の感熱記録層、並びに保護層をこの順に設けた透明感熱記録体において、前記アンカーコート層に隣接する感熱記録層が、水分散性接着剤を前記アンカーコート層に隣接する感熱記録層の全固形量に対して5〜20質量%含有することを特徴とする透明感熱記録体。
項2:前記アンカーコート層が、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックスから得られる水分散性接着剤を含有する、項1に記載の透明感熱記録体。
項3:前記アンカーコート層が、水分散性接着剤を前記アンカーコート層の全固形量に対して75〜95質量%含有する、項1または2に記載の透明感熱記録体。
項4:前記アンカーコート層に隣接する感熱記録層が、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックスから得られる水分散性接着剤を含有する、項1〜3のいずれか1項に記載の透明感熱記録体。
項5:前記アンカーコート層に隣接する感熱記録層上に設けた感熱記録層が、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックスから得られる水分散性接着剤を、前記アンカーコート層に隣接する感熱記録層上に設けた感熱記録層の全固形量に対して15〜35質量%含有する、項1〜4のいずれか1項に記載の透明感熱記録体。
項6:前記感熱記録層と前記保護層の間に中間層を設け、前記中間層が少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックスから得られる水分散性接着剤を、前記中間層の全固形量に対して60〜90質量%含有する、項1〜5のいずれか1項に記載の透明感熱記録体。
項7:項1〜6のいずれか1項に記載の透明感熱記録体の製造方法であって、少なくとも1層の感熱記録層及び隣接する層の塗液をスライドビード塗布法により同時多層塗布及び乾燥して、少なくとも1層の感熱記録層及び隣接する層を設けることを特徴とする透明感熱記録体の製造方法。
本発明は、透明支持体との密着性に優れ、且つ高濃度が得られる透明感熱記録体及びその製造方法を提供し、医療診断用透明感熱記録体、特にマンモグラフィー診断用の透明感熱記録体等にも利用できる。
本発明におけるアンカーコート層は、水分散性接着剤を主成分として含有し、透明支持体上に設けられている。水分散性接着剤としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体等の水不溶性重合体等が挙げられる。なお、水不溶性重合体はラテックスの状態で用いればよい。これらの水分散性接着剤は併用することもできる。
本発明では、透明支持体との密着性及び耐水性を向上する観点から、アンカーコート層が少なくとも一相にウレタン樹脂成分を有する異相粒子構造のポリマーラテックスから得られる水分散性接着剤を含有することが好ましい。
異相粒子構造のポリマーラテックスは、特にその異相粒子構造は限定しない。異相構造粒子の構造例及び調整法は「合成ラテックスの応用(杉村孝明・片岡靖男・鈴木聡一・笠原啓司編集(株)高分子刊行会発行(1993)」に記載されている。例としてコア−シェル構造、複合構造、局在構造、だるま状構造、ラズベリー状構造、多粒子複合構造、みかずき構造、IPN(相互貫入網目構造)等があるが、本発明はコア−シェル構造、複合構造、ラズベリー状構造、多粒子複合構造が好ましく、更にポリマーラテックスの好ましい異相粒子構造においてポリマーラテックスの中心部にウレタン樹脂成分を配合することがより好ましい。
本発明に使用される異相粒子構造のポリマーラテックスは、ウレタン樹脂以外の成分として、例えば、天然ゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン系重合体、アクリロニトリル−ブタジエン系重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン系重合体、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチルアクリレート、ポリブチルアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル等を含むラテックスである。ウレタン樹脂以外の成分としては、スチレン−ブタジエン系重合体、アクリロニトリル−ブタジエン系重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン系重合体等が挙げられる。異相粒子構造のポリマーラテックス中のウレタン樹脂の含有割合は、10〜90質量%が好ましく、20〜80質量%がより好ましい。このような異相粒子構造を有するポリマーラテックスは、例えば、ポリウレタンアイオノマーを含有する水性媒体中でスチレンモノマーおよびブタジエンモノマーが重合された樹脂が挙げられ、パテラコールH2090、H2020A等(DIC社製)としてラテックスの状態で市販されており、容易に入手し利用することができる。
本発明では、アンカーコート層が水分散性接着剤を、アンカーコート層の全固形量に対して75〜95質量%含有することが好ましい。75質量%以上とすることにより、より一層優れた密着性を得ることができる。一方、95質量%以下とすることにより、塗布適性を付与することができる。
アンカーコート層は、本発明の効果を損なわない範囲において、水溶性接着剤を含有することもできる。水溶性接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール及びその誘導体、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド−アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド−アクリル酸エステル−メタアクリル酸エステル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、カゼイン、ゼラチン及びそれらの誘導体等が挙げられる。
更に、アンカーコート層には助剤として、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、脂肪酸金属塩等の界面活性剤、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物等のフッ素系界面活性剤、ポリエチレンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワックス類、カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成カオリン、酸化チタン、無定形シリカ、水酸化アルミニウム等の顔料、グリオキザール、ホルマリン、グリシン、グリシジルエステル、グリシジルエーテル、ジメチロール尿素、ケテンダイマー、ジアルデヒド澱粉、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド−エピクロルヒドリン樹脂、ケトン−アルデヒド樹脂、ホウ砂、ホウ酸、炭酸ジルコニウムアンモニウム、エポキシ系化合物等の架橋剤、消泡剤、蛍光染料、着色染料等を必要に応じて使用することができる。
アンカーコート層は、水を媒体とし、例えば前述の異相粒子構造のポリマーラテックス、ポリビニルアルコール、助剤等を混合することにより調製されたアンカーコート層用塗液を、乾燥後の塗布量が0.5〜5g/m程度となるように、透明支持体上に塗布及び乾燥して設けられる。
本発明における感熱記録層は、ロイコ染料及び呈色剤を含有し、アンカーコート層上に設けられている。ロイコ染料の具体例としては、例えば以下のロイコ染料を挙げることができる。
3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−7−フェノキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−6,8−ジメチルフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−ブロモフルオラン、3,3−ビス(1−n−アミル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−ジ(n−ブチル)アミノ−7−クロロフルオラン等の赤色発色性ロイコ染料。
3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−ジフェニルアミノ−6−ジフェニルアミノフルオラン、3−(2−メチル−1−n−オクチルインドール−3−イル)−3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド等の青色発色性ロイコ染料。
3−(N−エチル−N−p−トリルアミノ)−7−(N−フェニル−N−メチルアミノ)フルオラン、3−(N−エチル−N−n−ヘキシルアミノ)−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン等の緑色発色性ロイコ染料、3,6−ジメトキシフルオラン、1−(4−n−ドデシルオキシ−3−メトキシフェニル)−2−(2−キノリル)エチレン、1,3,3−トリメチルインドリン−2,2’−スピロ−6’−ニトロ−8’−メトキシベンゾピラン等の黄色発色性ロイコ染料。
3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−2−テトラヒドロフルフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−アミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ(n−ブチル)アミノ−(2−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(3−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,6−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン等の黒色発色性ロイコ染料。
ロイコ染料の使用量は特に限定されないが、感熱記録層の全固形量に対して5〜30質量%程度が好ましい。
本発明におけるロイコ染料は、ポリビニルアルコールやメチルセルロースなどの保護コロイド物質とともにサンドミルで湿式微粒子化された固体微粒子の状態で感熱記録層中に含有せしめることもできるが、ロイコ染料と疎水性樹脂とを含む複合粒子を形成した形態で使用するのが好ましい。ここで、ロイコ染料が「ロイコ染料と疎水性樹脂とを含む複合粒子を形成した形態」とは、例えば、(1)1種以上のロイコ染料を特開昭60−244594号公報に記載された方法でマイクロカプセル化した形態、(2)1種以上のロイコ染料を特開平9−263057号公報に記載された方法で多価イソシアネートからなる疎水性樹脂母材中に含有せしめた形態、(3)1種以上のロイコ染料の微粒子表面に特開2000−158822号公報に記載された方法で不飽和炭素結合を有する化合物を重合せしめた形態が挙げられる。これら複合粒子中のロイコ染料は外部との隔離性が高く、熱や湿度による地肌カブリや発色画像の消色が少なく、更に、(1)及び(2)の形態はロイコ染料がイソシアネートや有機溶媒に溶解されているため、感熱記録層の透明度がロイコ染料を固体微粒子状態で使用する場合に比較して優れるという利点も備えている。
複合粒子中のロイコ染料の含有量は、複合粒子の全固形量に対して好ましくは10〜70質量%、より好ましくは20〜60質量%、更に好ましくは25〜50質量%程度である。
複合粒子を形成する疎水性樹脂としては特に限定されないが、例えば、ウレア系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレア−ウレタン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂等が挙げられる。これらの中でも、ウレア系樹脂、ウレア−ウレタン系樹脂は、耐熱地肌カブリ性に優れるため好ましい。
ウレア系樹脂またはウレア−ウレタン系樹脂中にロイコ染料が分散された複合粒子を作製する場合は、例えば、多価イソシアネート化合物とロイコ染料とを溶解した油性溶液を、ポリビニルアルコール等の親水性保護コロイド溶液中に、体積平均粒子径が好ましくは0.5〜3μm程度、より好ましくは0.5〜1.5μm程度となるように乳化分散し、更に必要によりポリエチレンイミン、ポリアミン等の反応性物質を混合後、この乳化分散液を加温することにより、多価イソシアネート化合物の高分子化反応を促進させることにより得られる。
多価イソシアネート化合物とは水と反応することによりポリウレア、またはポリウレア−ポリウレタンを形成する化合物であり、多価イソシアネート化合物単独であってもよいし、または多価イソシアネート化合物及びこれと反応するポリオール、ポリアミンとの混合物、あるいは多価イソシアネート化合物とポリオールの付加物、多価イソシアネート化合物のビウレット体、イソシアヌレート体等の多量体であってもよい。
多価イソシアネート化合物の具体例としては、例えば、p−フェニレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,4−ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、キシリレン−1,4−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルプロパンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ブチレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、トルエン−2,4,6−トリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、2,4−トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物等が挙げられる。
ポリオール化合物の具体例としては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、プロピレングリコール、1,3−ジヒドロキシブタン、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,5−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジヒドロキシシクロヘキサン、ジエチレングリコール、フェニルエチレングリコール、ペンタエリスリトール、1,4−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,3−ジ(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、p−キシリレングリコール、m−キシリレングリコール、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン等が挙げられる。
ポリアミン化合物の具体例としては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,5−ジメチルピペラジン、トリエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチルアミノプロピルアミン等が挙げられる。
勿論、多価イソシアネート化合物、多価イソシアネートとポリオールの付加物、及びポリオール化合物等は、前記化合物に限定されるものではなく、また必要に応じて2種以上を併用してもよい。
更に、複合粒子中には記録感度を高めるために融点が40〜150℃程度の芳香族有機化合物(増感剤)、耐光性を高めるための2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤、及び安定化剤としてヒンダードフェノール、ヒンダードアミン等を含有することもできる。
複合粒子の含有量は、感熱記録層の全固形量に対して好ましくは10〜60質量%程度、より好ましくは20〜50質量%程度である。また、複合粒子と呈色剤との比率は、複合粒子100質量部に対して好ましくは50〜300質量部程度、より好ましくは100〜250質量部程度である。
呈色剤の具体例としては、例えば4,4’−イソプロピリデンジフェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−アリルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、1,4−ビス〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、2−[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−6−[(2−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノール、2,6−ビス[(4−ヒドロキシフェニル)メチル]−4−(sec−ブチル)フェノール等のフェノール性化合物、N−p−トリルスルホニル−N’−フェニルウレア、4,4’−ビス〔(4−メチル−3−フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホン、4,4’−ビス(N−p−トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、N−p−トリルスルホニル−N’−p−ブトキシフエニルウレア等の分子内にスルホニル基とウレイド基を有する化合物、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸亜鉛、4−〔3−(p−トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛、5−〔p−(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸等の芳香族カルボン酸の亜鉛塩化合物等が挙げられる。なお、呈色剤の使用量は、ロイコ染料1質量部に対して1〜8質量部程度が好ましく、2〜7質量部程度がより好ましい。
本発明では、アンカーコート層に隣接する感熱記録層が、水分散性接着剤を感熱記録層の全固形量に対して5〜20質量%、好ましくは10〜15質量%含有する。5質量%以上とすることにより、良好な密着性を発揮することができ、更に地肌カブリを減少し、高エネルギー領域で発生する記録部表面の粗れを抑制する効果が得られる。一方、20質量%以下とすることにより、マンモグラフィー等の医療診断用に要求される最高記録濃度3.6以上の高濃度を達成でき、且つ飽和濃度4.0の高濃度が得られることから、更にサーマルヘッドの印加エネルギーを高めて最高記録濃度を向上することにより、高濃度側の階調再現性に優れた効果を得ることができる。
感熱記録層は、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を有する異相粒子構造のポリマーラテックスから得られる水分散性接着剤を含有することが好ましい。これにより、水分散性接着剤の使用量を抑制し、密着性と記録濃度を向上することができる。かかる、ラテックスから得られる水分散性接着剤は、前述のアンカーコート層に使用されるものの中から適宜選択して使用することができる。
本発明では、アンカーコート層に隣接する感熱記録層上に、更に感熱記録層を設けていてもよい。この場合、アンカーコート層に隣接する感熱記録層上に設けた感熱記録層は、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を有する異相粒子構造のポリマーラテックスから得られる水分散性接着剤を、アンカーコート層に隣接する感熱記録層の全固形量に対して15〜35質量%含有することが好ましい。これにより、密着性を保持したまま、記録濃度を向上することができる。
感熱記録層には、本発明の効果を損なわない限りにおいて、その他の接着剤として、アンカーコート層に含有される水溶性接着剤及び水分散性接着剤のいずれの接着剤も使用することができる。
必要に応じて感熱記録層は、記録部の保存性を高めるための保存性改良剤を含有していてもよい。保存性改良剤の具体例としては、例えば1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、1,4−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1,3−ビス[α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、4,4’−チオビス(2−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸等のヒンダードフェノール類;4−(2−メチル−1,2−エポキシエチル)ジフェニルスルホン、4−(2−エチル−1,2−エポキシエチル)ジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2,3−グリシジルオキシ)ジフェニルスルホン等のジフェニルスルホン系エポキシ化合物類;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤等が挙げられる。
必要に応じて感熱記録層は、記録感度を高めるための増感剤を含有していてもよい。増感剤の具体例としては、例えばステアリン酸アミド、1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−フェノキシエタン、パラベンジルビフェニル、ナフチルベンジルエーテル、ベンジル−4−メチルチオフェニルエーテル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸−ジ−p−クロロベンジルエステル、テレフタル酸ジブチルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル、イソフタル酸ジブチルエステル等が挙げられる。
更に、感熱記録層には、アンカーコート層に使用されるパーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物等の助剤を、必要に応じて使用することもできる。
感熱記録層は、水を媒体とし、例えば複合粒子化されたロイコ染料、あるいは平均粒子径が0.2〜1.0μm程度に微粒子化されたロイコ染料及び呈色剤、必要により保存性改良剤、増感剤等の分散液、並びに水分散性接着剤、助剤とを混合することにより調製された感熱記録層用塗液を、乾燥後の塗布量が3〜30g/m程度となるように、アンカーコート層上に塗布及び乾燥して設けられる。
本発明では、感熱記録層と保護層との間に中間層を設けてもよい。これにより、透明性及び耐水性をより一層高めることができる。更に中間層は、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を有する異相粒子構造のポリマーラテックスから得られる水分散性接着剤を、中間層の全固形量に対して60〜90質量%含有することが好ましい。これにより、密着性を保持したまま、記録濃度を向上することができる。
中間層には、本発明の効果を損なわない限りにおいて、その他の接着剤として、アンカーコート層に含有される水溶性接着剤及び水分散性接着剤のいずれの接着剤も使用することができる。更に、中間層には、アンカーコート層に使用されるパーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物等の助剤を、必要に応じて使用することもできる。
中間層は、水を媒体とし、例えば水分散性接着剤、必要に応じて助剤とを混合することにより調製された中間層用塗液を、乾燥後の塗布量が0.5〜10g/m程度となるように、感熱記録層上に塗布及び乾燥して設けられる。
本発明における保護層は、感熱記録層上または必要に応じて設けた中間層上に設けられている。保護層には、カオリン、水酸化アルミニウム、焼成カオリン、コロイダルシリカ、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、無定形シリカ、硫酸バリウム、タルク、スチレン樹脂フィラー、ナイロン樹脂フィラー、尿素・ホルマリン樹脂フィラー等の顔料を含有することができる。これらの中でも、サーマルヘッドへのカス付着を抑制する観点から、カオリン及び水酸化アルミニウムから選ばれる少なくとも1種と共に、焼成カオリンを含有させることが好ましい。焼成カオリンの含有量は、保護層の全固形量に対して0.3〜5質量%程度が好ましく、0.5〜3質量%程度がより好ましい。また、保護層の全固形量に対する顔料の合計量は、5〜35質量%程度が好ましい。
保護層には、アンカーコート層に含有される水溶性接着剤及び水分散性接着剤のいずれの接着剤も使用することができる。これらの接着剤の中でも、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール及びケイ素変性ポリビニルアルコールから選ばれる少なくとも1種からなる特定のポリビニルアルコールが好ましく、アセトアセチル変性ポリビニルアルコールがより好ましい。また、かかる特定のポリビニルアルコールとウレタン系ラテックスから得られる樹脂を併用することにより、成膜性に優れた保護層が得られるため特に好ましい。なお、接着剤の使用量は、保護層の全固形量に対して40〜90質量%が好ましく、55〜85質量%がより好ましい。
かかるウレタン系ラテックスから得られる樹脂としては、例えば軟化点が80℃以上のポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂、脂肪族系ポリウレタン樹脂等が挙げられる。なお、特定のポリビニルアルコールとウレタン系ラテックスから得られる樹脂との使用割合については、特に限定するものではないが、特定のポリビニルアルコール100質量部に対して、好ましくは10〜100質量部、より好ましくは20〜70質量部のウレタン系ラテックスから得られる樹脂を使用できる。
更に、保護層には助剤として、アルキルリン酸塩、ステアリン酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の滑剤類、ホウ酸、ホウ砂、ジアルデヒド澱粉、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、アジピン酸ジヒドラジド等の架橋剤類、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルカルボン酸塩、アルキルエチレンオキサイド等の界面活性剤、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物等のフッ素系界面活性剤等を使用することもできる。
保護層は、一般に水を媒体とし、例えばポリビニルアルコール等の水溶性接着剤、ウレタン系ラテックスから得られる樹脂、顔料、必要により架橋剤類、滑剤類、界面活性剤を混合することにより調製された保護層用塗液を、乾燥後の塗布量が0.5〜10g/m程度、好ましくは1〜5g/m程度となるように、感熱記録層または必要に応じて設けた中間層上に塗布及び乾燥して設けられる。
上記の各塗液は、例えばダイコーティング、エアナイフコーティング、ロッドブレードコーティング、バーコーティング、バリバーブレードコーティング、ピュアブレードコーティング、ショートドウェルコーティング、スロットコーティング、エクストルージョンコーティング、カーテンコーティング、スライドコーティング等の塗布法により塗布される。また、各塗液を1層ずつ塗布及び乾燥してもよいし、同一の塗液を2層以上に分けて塗布してもよい。更に、2つ以上の層を同時に塗布することもできる。同時多層塗布する方法としては、スライドビード塗布法、多層スロットダイによるビード塗布法、スライドカーテン塗布法、多層スロットダイによるカーテン塗布法等が好ましく用いられる。ここで、同時多層塗布とは、2層以上の層を塗布するに際し、上下層を同時に塗布する方法であり、下層を塗布した後に乾燥することなく上層を塗布する方法を含むものである。
本発明では、少なくとも1層の感熱記録層及び隣接する層の塗液をスライドビード塗布法により同時多層塗布及び乾燥して、少なくとも1層の感熱記録層及び隣接する層を設けることが好ましい。これにより、感熱記録層と隣接する層との間に気泡等が混入するのを抑制でき、透明性と記録濃度をより一層高めることができる。また、低塗布量のアンカーコート層や保護層等を感熱記録層と合計したウェット塗布量として塗布することができ、塗液のレベリングを容易にし、塗布欠陥を減少して生産性を向上できる。更に、塗液のアプリケーション時に加わる剪断力を小さくでき、水分散性接着剤の安定性を損なわずに、本発明の効果を十分に発揮させることができる。
同時多層塗布する場合の層の組合せの具体例としては、特に限定されず、例えば下塗り層と感熱記録層の組合せ、感熱記録層と保護層の組合せ、下塗り層、感熱記録層及び保護層の組合せ、種類の異なる2以上の感熱記録層の組合せ、感熱記録層、中間層及び保護層の組合せ、下塗り層、感熱記録層、中間層及び保護層の組合せ等が挙げられる。
透明支持体としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム、塩化ビニルフィルム等が挙げられる。これらの中でも、高エネルギー領域での記録が要求される医療診断用の透明感熱記録体では、耐熱性のあるポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。透明支持体は、厚みが30〜300μm程度であり、青色に着色されていてもよく、ヘイズ値として10%以下が好ましい。また、透明支持体の表面には、アンカーコート層用塗液の塗布に先立ちコロナ放電処理を施してもよいし、導電剤による導電処理を施してもよい。更に、感熱記録層の反対面には、透明感熱記録体の走行性を改良するため、樹脂粒子などの顔料と接着剤を含む裏面層を設けることもできる。
本発明においては、感熱記録層を多色感熱記録層としたり、保護層上に紫外線または電子線を照射して硬化された光沢層を設けたり、スーパーカレンダーによる平滑化処理を施す等の感熱記録体製造分野における各種の公知技術が必要に応じて付加し得るものである。
本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、特に断わらない限り、「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。また、実施例及び比較例で使用した複合粒子及び顔料の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置SALD2000(島津製作所社製)を用いて測定し、呈色剤の平均粒子径は、動的光散乱式粒径分布測定装置LB−500(堀場製作所製)を用いて測定した。
実施例1
・複合粒子分散液(A液)の調製
ロイコ染料として3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン15部、及び3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド3部と、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン5部とを、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(住友バイエルウレタン社製、デスモジュールW)10部、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(三井武田ケミカル社製、TMXDI)10部からなる混合溶媒に加熱溶解(150℃)し、この溶液をポリビニルアルコール(クラレ社製、ポバールPVA−217EE)9部と、界面活性剤としてアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物(日信化学社製、オルフィンE1010)2部を含む水溶液100部中に徐々に添加し、ホモジナイザーを用い、回転数10000rpmの攪拌によって乳化分散した。この乳化分散液に、水30部、ポリエチレンイミン(日本触媒社製、エポミンSP006)1.5部を水22.5部に溶解した水溶液を加えて均一化した。この乳化分散液を75℃に昇温し、6時間の重合反応を行い、平均粒子径0.8μmの複合粒子分散液を調製した。なお、複合粒子分散液が25%となるように水で希釈した。
・複合粒子分散液(B液)の調製
ロイコ染料として3−ジ(n−ブチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン10部、及び3,3−ビス(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−4−アザフタリド2.5部と、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン3部とを、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(三井武田ケミカル社製、D170HN)15部、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(三井武田ケミカル社製、TMXDI)5部からなる混合溶媒に加熱溶解(150℃)し、この溶液をポリビニルアルコール(クラレ社製、ポバールPVA−217EE)9部と、界面活性剤としてアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物(日信化学社製、オルフィンE1010)2部を含む水溶液100部中に徐々に添加し、ホモジナイザーを用い、回転数10000rpmの攪拌によって乳化分散した。この乳化分散液に、水30部、ポリエチレンイミン(日本触媒社製、エポミンSP006)1.5部を水22.5部に溶解した水溶液を加えて均一化した。この乳化分散液を75℃に昇温し、6時間の重合反応を行い、平均粒子径0.8μmの複合粒子分散液を調製した。なお、複合粒子分散液が25%となるように調整した。
・呈色剤分散液(C液)の調製
4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール42部、スルホン変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセランL3266、日本合成化学工業社製)の10%水溶液60部、及び水18部からなる組成物をウルトラビスコミルを用いて平均粒子径が0.3μmとなるまで粉砕して呈色剤分散液を得た。
・感熱記録層用塗液Iの調製
A液100部、C液140部、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックス(商品名:パテラコールH2020A、DIC社製、固形分濃度41%)25部、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物[セイミケミカル社製、サーフロン(登録商標)S−145]の10%水溶液0.8部及び水100部からなる組成物を混合して感熱記録層用塗液を得た。
・感熱記録層用塗液IIの調製
B液100部、C液140部、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックス(商品名:パテラコールH2020A、DIC社製、固形分濃度41%)65部、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物[セイミケミカル社製、サーフロン(登録商標)S−145]の10%水溶液0.8部及び水100部からなる組成物を混合して感熱記録層用塗液を得た。
・アンカーコート層用塗液の調製
少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックス(商品名:パテラコールH2020A、DIC社製、固形分濃度41%)200部、完全ケン化ポリビニルアルコール10%水溶液200部、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物[セイミケミカル社製、サーフロン(登録商標)S−145]の10%水溶液0.5部及び水110部からなる組成物を混合撹拌してアンカーコート層用塗液を得た。
・中間層用塗液の調製
少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックス(商品名:パテラコールH2020A、DIC社製、固形分濃度41%)200部、完全ケン化ポリビニルアルコール10%水溶液200部、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物[セイミケミカル社製、サーフロン(登録商標)S−145]の10%水溶液2.6部及び水110部からなる組成物を混合して中間層用塗液を得た。
・保護層用塗液の調製
アイオノマー型ウレタン系樹脂ラテックス[DIC社製、ハイドラン(登録商標)AP−30F、固形濃度20%]100部、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール[日本合成化学工業社製、ゴーセファイマー(登録商標)Z−410、重合度:約2300、鹸化度:約98モル%]の8%水溶液500部、カオリン(エンゲルハード社製、UW−90)を平均粒子径が1.6μmとなるように微粒化した60%スラリー50部、平均粒子径2.5μmの焼成カオリン(エンゲルハード社製、アンシレックス93)の40%スラリー2部、ステアリン酸アミド(中京油脂社製、ハイミクロンL−271、固形濃度25%)26部、ステアリルリン酸エステルカリウム塩(松本油脂製薬社製、ウーポール1800、固形濃度35%)4部、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物[セイミケミカル社製、サーフロン(登録商標)S−145]の10%水溶液15部、及び水300部からなる組成物を混合して保護層用塗液を得た。
・透明感熱記録体の作製
青色透明なポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:メリネックス912、厚さ175μm、帝人デュポン社製)の片面上に、支持体側からアンカーコート層用塗液、感熱記録層用塗液I、感熱記録層用塗液II、中間層用塗液、保護層用塗液の順に、それぞれ乾燥後の塗布量が1.0g/m、15g/m、7g/m、3.0g/m、1.5g/mとなるように、スライドビードコーターを用いてスライドビード塗布法により5層を同時多層塗布及び乾燥して透明感熱記録体を得た。
実施例2
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックス(商品名:パテラコールH2020A、DIC社製、固形分濃度41%)25部を15部に変更した以外は、実施例1と同様にして透明感熱記録体を得た。
実施例3
実施例1の感熱記録層用塗液の調製において、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックス(商品名:パテラコールH2020A、DIC社製、固形分濃度41%)25部を45部に変更した以外は、実施例1と同様にして透明感熱記録体を得た。
実施例4
実施例1の透明感熱記録体の作製において、感熱記録用塗液II及び中間層用塗液を使用せず、支持体側からアンカーコート層、感熱記録層用塗液I、保護層用塗液の順に、それぞれ乾燥後の塗布量が1.0g/m、15g/m、3.5g/mとなるように、3層を同時多層塗布及び乾燥した以外は、実施例1と同様にして透明感熱記録体を得た。
比較例1
実施例1の透明感熱記録体の作製において、アンカーコート層用塗液を使用せず、支持体側から感熱記録層用塗液I、感熱記録層用塗液II、中間層用塗液、保護層用塗液の順に、4層を同時多層塗布及び乾燥した以外は、実施例1と同様にして透明感熱記録体を得た。
比較例2
実施例1の感熱記録層用塗液Iの調製において、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックス(商品名:パテラコールH2020A、DIC社製、固形分濃度41%)25部を75部に変更し、更に透明感熱記録体の作製において、下塗り層用塗液を使用せず、支持体側から感熱記録層用塗液I、感熱記録層用塗液II、中間層用塗液、保護層用塗液の順に、4層を同時多層塗布及び乾燥した以外は、実施例1と同様にして透明感熱記録体を得た。
比較例3
実施例1の感熱記録層用塗液Iの調製において、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックス(商品名:パテラコールH2020A、DIC社製、固形分濃度41%)25部を75部に変更した以外は、実施例1と同様にして透明感熱記録体を得た。
比較例4
実施例1の透明感熱記録体の作製において、アンカーコート層用塗液、感熱記録用塗液II及び中間層用塗液を使用せず、支持体側から感熱記録層用塗液I、保護層用塗液の順に、15g/m、3.5g/mとなるように、2層を同時多層塗布及び乾燥した以外は、実施例1と同様にして透明感熱記録体を得た。
比較例5
実施例1の感熱記録層用塗液Iの調製において、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックス(商品名:パテラコールH2020A、DIC社製、固形分濃度41%)25部を75部に変更し、更に透明感熱記録体の作製において、アンカーコート層用塗液、感熱記録用塗液II及び中間層用塗液を使用せず、支持体側から感熱記録層用塗液I、保護層用塗液の順に15g/m、3.5g/mとなるように、2層を同時多層塗布及び乾燥した以外は、実施例1と同様にして透明感熱記録体を得た。
かくして得られた透明感熱記録体について以下の評価を行った。その結果を表1に示す。
(記録濃度)
透明感熱記録体を感熱記録プリンターUP−DF500(ソニー社製)を用いて、温度23℃、湿度40%RHの環境下で階調モードにて全16階調のステップ印画を行い、9階調目及び16階調目の記録部の濃度を測定した。記録部の濃度は、マクベス濃度計(商品名:TR−927J型、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。16階調目の最高記録濃度は、3.6以上が優れている。
(飽和濃度)
透明感熱記録体を熱傾斜試験機(東洋精機社製 TYPE HG−100)を用いて、加重1kgf/cm、印加時間5秒の条件にて温度を変えて発色させ、発色部の濃度をマクベス濃度計(商品名:TR−927J型、マクベス社製)のビジュアルモードで測定し、飽和濃度を評価した。
(密着性)
透明感熱記録体を折り曲げることにより、透明支持体からの塗布層の剥がれを目視にて評価した。塗布層の剥れが生じるものは、実用上問題である。
○:塗布層の剥がれ無し。
△:塗布層の剥がれは生じないが折り曲げた箇所が白くなる。
×:塗布層の剥れが生じる。
Figure 2010046849
透明支持体上に、水分散性接着剤を主成分として含有するアンカーコート層、ロイコ染料及び呈色剤を含有する少なくとも1層の感熱記録層、並びに保護層をこの順に設けた透明感熱記録体において、前記アンカーコート層に隣接する感熱記録層が、水分散性接着剤を前記アンカーコート層に隣接する感熱記録層の全固形量に対して5〜20質量%含有することにより、透明支持体との密着性に優れ、且つ高濃度が得られる透明感熱記録体及びその製造方法を提供でき、医療診断用透明感熱記録体、特にマンモグラフィー診断用の透明感熱記録体等にも利用できる。

Claims (7)

  1. 透明支持体上に、水分散性接着剤を主成分として含有するアンカーコート層、ロイコ染料及び呈色剤を含有する少なくとも1層の感熱記録層、並びに保護層をこの順に設けた透明感熱記録体において、前記アンカーコート層に隣接する感熱記録層が、水分散性接着剤を前記アンカーコート層に隣接する感熱記録層の全固形量に対して5〜20質量%含有することを特徴とする透明感熱記録体。
  2. 前記アンカーコート層が、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックスから得られる水分散性接着剤を含有する、請求項1に記載の透明感熱記録体。
  3. 前記アンカーコート層が、水分散性接着剤を前記アンカーコート層の全固形量に対して75〜95質量%含有する、請求項1または2に記載の透明感熱記録体。
  4. 前記アンカーコート層に隣接する感熱記録層が、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックスから得られる水分散性接着剤を含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明感熱記録体。
  5. 前記アンカーコート層に隣接する感熱記録層上に設けた感熱記録層が、少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックスから得られる水分散性接着剤を、前記アンカーコート層に隣接する感熱記録層上に設けた感熱記録層の全固形量に対して15〜35質量%含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明感熱記録体。
  6. 前記感熱記録層と前記保護層の間に中間層を設け、前記中間層が少なくとも一相にウレタン樹脂成分を含有する異相粒子構造のポリマーラテックスから得られる水分散性接着剤を、前記中間層の全固形量に対して60〜90質量%含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明感熱記録体。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の透明感熱記録体の製造方法であって、少なくとも1層の感熱記録層及び隣接する層の塗液をスライドビード塗布法により同時多層塗布及び乾燥して、少なくとも1層の感熱記録層及び隣接する層を設けることを特徴とする透明感熱記録体の製造方法。
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