JP2010046195A - 遊技機 - Google Patents

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Makoto Kamimura
誠 上村
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Abstract

【課題】前後方向の異なる位置で発光部を発光させることにより三次元的に発光表現でき、電飾効果の十分な向上を期待できるようにする。
【解決手段】対応する各光源45,46からの光を導光する導光体48,49を電飾領域30に前後方向に複数個備え、導光体48,49は各光源45,46からの光により発光し且つその発光状態を前面から視認可能な発光部59,60を有する。導光体48,49は電飾領域30内で前後に重合して配置された重合部53,54と、電飾領域30外に配置され且つ各光源45,46からの光を重合部53,54へと導光する導光部55,56とを一体に備え、各重合部53,54に各発光部59,60を備えている。各発光部59,60は導光体48,49に形成されたV溝59a,60aであり、また一部又は全部が前後方向に重合していない。
【選択図】図7

Description

本発明は、パチンコ機、スロットマシン等の遊技機、取り分けその電飾装置の改良に関するものである。
パチンコ機等の弾球遊技機には、遊技盤の遊技領域に装着された遊技部品、遊技盤を着脱自在に支持する遊技機本体の前面に装着された遊技部品等に電飾装置が装着され、その電飾装置を連続的又は間欠的に発光させることにより、その時点の遊技状態等を視覚的に演出するようにしている。これはスロットマシン等でも同じである。
この電飾装置には、従来、前後方向に配置された導光体の前面に発光部を設けると共に、導光体の後端に光源を設け、この光源からの光を導光体を経て発光部へと導光して、その発光部を発光させるようにしたもの(特許文献1)、横方向に配置された導光体の前面にV溝等の発光部を形成し、導光体の一端側に配置された光源からの光を導光体により導光して発光部を発光させるようにしたもの(特許文献2)等がある。
特開平9−84930号公報 特開2002−355374号公報
このような従来の電飾装置は導光体の前面に発光部を設けた構造であるため、電飾効果に欠ける欠点がある。即ち、従来の電飾装置にも複数個の導光体を配置したものもあるが、入賞手段の左右両側に導光体を配置する等、単に二次元的に導光体を配置し、その前面の発光部を光源からの光により発光させる構造である。このため従来は、二次元的な発光表現に止まり、十分な電飾効果を期待し難いという問題がある。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、前後方向の異なる位置で発光部を発光させることにより三次元的に発光表現でき、電飾効果の十分な向上を期待できる遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、対応する各光源45,46からの光を導光する導光体48,49を電飾領域30に前後方向に複数個備え、該導光体48,49は前記各光源45,46からの光により発光し且つその発光状態を前面から視認可能な発光部59,60を有するものである。
本発明によれば、前後方向の異なる位置で発光部を発光させることにより三次元的に発光表現でき、電飾効果の十分な向上を期待できる利点がある。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図8は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施例を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側にヒンジ3により縦軸廻りに開閉自在に枢着された前枠4とを備えている。前枠4の前側にはガラス扉5と前面板6とが上下に配置され、前枠4に対してヒンジ3と同じ側のヒンジ7により縦軸廻りに開閉自在に枢支されている。
前面板6の前側には発射用の遊技球を貯留する球供給皿8が配置され、その側方に遊技球を発射する発射手段(図示省略)の発射ハンドル9が設けられている。ガラス扉5の裏側には、このガラス扉5に対応するように前枠4に遊技盤10(図2参照)が着脱自在に装着されている。
遊技盤10の前面には、図2に示すように、発射手段から発射された遊技球を案内するガイドレール11が略円弧状に配置されると共に、そのガイドレール11の内側の遊技領域12に画像表示手段13、普通図柄始動手段14、特別図柄始動手段15、大入賞手段16、電飾付きの普通入賞手段17等の各種の遊技部品が配置されている。なお、遊技領域12はガラス扉5の窓孔18に対応している。
画像表示手段13は遊技領域12の略中央に配置されており、遊技盤10に装着された支持枠19と、この支持枠19の略中央に配置された液晶式等の画像表示部20とを備え、その支持枠19に普通図柄表示手段21が、遊技領域12の外側で窓孔18内に特別図柄表示手段22が夫々設けられている。
普通図柄表示手段21は普通図柄を変動表示するためのもので、複数種類の普通図柄(例えば2種類の「○」「×」)に対応する2個の発光素子により構成されており、普通図柄始動手段14が遊技球を検出することを条件に各発光素子が交互に点灯するように所定時間点滅して、普通図柄始動手段14の遊技球の検出時に抽選した乱数値が予め定められた当たり判定値と一致した場合に当たり態様の「○」側の発光素子が点灯し、それ以外の場合に外れ態様の「×」側の発光素子が点灯して停止するようになっている。
特別図柄表示手段22は、発光部位の変化等で特別図柄を変動表示可能なセグメント式等の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段15が遊技球を検出することを条件に特別図柄を所定時間変動表示して、特別図柄始動手段15の遊技球の検出時に抽選された乱数値が予め定められた大当たり乱数値と一致した場合に所定の大当たり態様で、それ以外の場合に外れ態様で停止するようになっている。
画像表示部20は矩形状その他の形状であって、遊技中は演出図柄23a〜23cとその背景画像とが表示される。演出図柄23a〜23cは画像表示部20の適当な位置に複数個、例えば3個表示されており、特別図柄表示手段22の特別図柄の変動に同期して変動を開始し、所定の変動パターンを経て所定時間変動した後、特別図柄の変動終了に同期して所定の順序で順次停止する。演出図柄23a〜23cの変動後の停止図柄は、特別図柄表示手段22の特別図柄が大当たり態様で停止する場合には全てが揃う大当たり演出態様となり、特別図柄が外れ態様で停止する場合には少なくとも一部が異なる外れ演出態様となる。
なお、演出図柄23a〜23cには例えば0〜9までの数字図柄が使用されており、特別図柄が大当たり態様で停止する場合には演出図柄23a〜23cは「7・7・7」等の大当たり演出態様で停止し、特別図柄が外れ態様で停止する場合には演出図柄23a〜23cは「2・3・4」等の外れ演出態様で停止する。
特別図柄始動手段15は固定式入賞口24と電動チューリップ等の可変式入賞口25とを上下に備えている。可変式入賞口25は普通図柄表示手段21の変動後の普通図柄が当たり態様を停止表示したときに所定時間開放するようになっている。
普通入賞手段17は図3〜図7に示すように、ガイドレール11の内側に沿って略円弧状に構成された本体26と、この本体26の下部内側縁に配置された複数個、例えば3個の入賞口27と、本体26の前側で入賞口27の外側に遊技球用の通路28を円弧状に形成する通路壁29とを備え、本体26の前面側の電飾領域30に対応してその内部に電飾ユニット31が内蔵されている。
本体26は前端に前飾り板32が一体に形成され且つ裏側が開放する円弧状の本体ケース33と、この本体ケース33の裏側にネジ等で着脱自在に装着された裏カバー34とを備え、本体ケース33及び裏カバー34が遊技盤10の取り付け孔35に前側から嵌合され、その前飾り板32がネジ等により遊技盤10の前面に着脱自在に装着されている。
前飾り板32には本体ケース33内に対応して電飾領域30を形成する開口36が形成され、その開口36を塞ぐ電飾カバー37が本体ケース33内で前飾り板32の裏側に当接して固定されている。電飾カバー37は電飾ユニット31を前面側から覆うもので、光透過性を有する合成樹脂材により成形され、開口36に嵌合する透視部38を経て内部の電飾ユニット31の発光状態を前面から透視により視認できるようになっている。前飾り板32の前面は光を透過しないようにメッキ処理等がなされ、また通路壁29も同様の処理がなされている。
なお、電飾領域30を形成する開口36は、図4に示すように本体26の上部側と、これよりも下側で複数個の入賞口27に対応する部分とに分かれているが、円弧方向に連続して1個設けてもよいし、3個以上を含む複数個に分割して設けてもよい。
各入賞口27は前飾り板32下部側の内縁部に、通路壁29は前飾り板32の上下両端側を除く外縁部に夫々固定され、その各入賞口27と通路壁29の周壁部29aとの間にガイドレール11に沿って遊技球の通路28が形成されている。各入賞口27は図3、図8に示すように入賞した遊技球を案内通路39を経て遊技盤10の裏側へと案内し、遊技盤10の裏側で落下通路40から下方に落下させるようになっている。案内通路39は本体ケース33に、落下通路40は裏カバー34に夫々一体に設けられている。裏カバー34には、落下通路40を通過する遊技球を検出する球検出スイッチ41が設けられている。通路壁29の上端は球案内部42により閉鎖されている。
電飾ユニット31は図6〜図8に示すように電飾カバー37、電飾基板44と、この電飾基板44の前面に装着された第1光源45、第2光源46及び第3光源47と、電飾基板44の前側に配置された第1導光体48及び第2導光体49と、電飾基板44の前側で第1光源45及び第2光源46と第3光源47との間を遮光する遮光体50とを備え、上下の電飾領域30に跨がって略円弧状に構成されると共に、本体26内で前飾り板32と裏カバー34との間に介装されている。
第1導光体48、第2導光体49は光透過性を有する合成樹脂材により構成されており、電飾領域30に対応して前後方向に所定の間隔を置いて略平行に配置された重合部53,54と、この重合部53,54に対して反対側の端部から裏側へと屈曲する導光部55,56とを一体に備え、各光源45,46からの光を導光部55,56を経て重合部53,54へと導光するようになっている。なお、第1導光体48、第2導光体49が本体26に沿って略円弧状であるため、その重合部53,54は円弧状に形成され、その幅方向の端縁に円弧方向に沿って導光部55,56が設けられている。
各導光体48,49の重合部53,54は板状であって、第1導光体48の重合部53は電飾基板44の前側に略平行に配置され、この重合部53の前側に第2導光体49の重合部54が配置されている。第1導光体48の導光部55は遊技領域12の内外方向の内側に配置され、第2導光体49の導光部56は反対の外側に配置されている。導光体48,49の重合部53,54と導光部55,56との光軸は略直角であり、その両者の屈曲部の外側には導光部55,56からの光を重合部53,54の光軸に沿って略直角に反射する反射面57,58が設けられている。
なお、導光体48,49の重合部53,54は前後逆に設けてもよいし、導光部55,56は内外逆に設けてもよい。また各導光部55,56の後端と各光源45,46との間の間隔は略同じであるが、その間隔に違いを付けてもよい。例えば後側に配置される第1導光体48の導光部55と第1光源45との間隔を、前側に配置される第2導光体49の導光部56と第2光源46との間隔よりも大にしてもよい。また導光体48,49の導光部55,56の後端は、各光源45,46からの光が入り易くなるように電飾基板44と略平行になっている。
導光体48,49の重合部53,54には発光部59,60が設けられている。各発光部59,60は各光源45,46から導光部55,56を経て重合部53,54へと導光される光により発光して、発光状態を電飾カバー37の電飾領域30の透視部38を経て前側から視認できるようになっている。
発光部59,60は光を前側に反射するようにV溝59a,60aによって構成されており、図3、図5に示すように正面視において複雑に屈曲する屈曲模様を構成する等、発光演出に適した所定の模様になっている。第1導光体48の発光部59のV溝59aは重合部53の裏面に形成され、第2導光体49の発光部60のV溝60aは重合部54の前後両面に相対応して形成されている。前後のV溝60aは略同幅であって、前側のV溝60aの深さが小さく、後側のV溝60aの深さが大になっている。また前後の重合部53,54の各V溝59a,60aは、図5に示すように正面視においてその一部が前後に重合し、他の部分が前後方向に重合しないように形成されている。
なお、各発光部59,60はその全部が前後に重合しないように配置してもよい。また第1導光体48の重合部53の前後両面にV溝59aを形成し、第2導光体49の重合部54の前後両面の一方にV溝60aを形成してもよい。
電飾基板44には第1導光体48、第2導光体49の各導光部55,56の後端に対応して、幅方向の内側部分に第1光源45が、外側部分に第2光源46が夫々導光部55,56に沿って所定の間隔を置いて複数個配置されており、また第1光源45と第2光源46との間の中央部分に第3光源47が所定の間隔をおいて複数個配置されている。
第3光源47は各重合部53,54に対して裏側から光を当てるためのものであって、電飾カバー37の裏面には、各第3光源47に対応して乱反射部64が形成され、第3光源47から重合部53,54を透過する光により乱反射部64が発光するようになっている。なお、乱反射部64は粗面状、凹凸状に形成されている。また乱反射部64は電飾カバー37の前面に形成してもよい。乱反射部64は第1導光体48と第2導光体49との重合部53,54の一方又は両方に設け、電飾カバー37の乱反射部64を省略してもよい。
遮光体50は各導光体48,49の導光部55,56に近接する遮光壁65a,65bを中間の連結部66で枠状に連結したものであって、第1導光体48の重合部53の裏側に配置され、第1光源45と第3光源47、第2光源46と第3光源47相互間を遮光するようになっている。この遮光体50の遮光壁65a,65bには、対応する光源45,46からの光を導光体48,49の導光部55,56側へと反射させる反射面67a,67bが設けられている。
なお、電飾基板44は裏カバー34にネジ等で着脱自在に固定され、遮光体50は本体ケース33の裏側にネジ等で着脱自在に固定され、また導光体48,49は重合部53,54の適当箇所に形成された突起等により前後方向に適当な間隔を置いた状態で遮光体50と電飾カバー37との間に挟まれている。
このパチンコ機では、例えば遊技中に特別遊技状態が発生すれば、次のような電飾ユニット31の発光表現により、その特別遊技状態を視覚的に演出する。即ち、特別図柄始動手段15が遊技球を検出すると、そのときに抽選した乱数値により大当たりか否かの判定を行う。判定結果が大当たりであれば、特別図柄表示手段22の特別図柄、画像表示部20の演出図柄23a〜23cが所定時間変動した後に大当たり態様、大当たり演出態様で停止して特別遊技状態が発生し、大入賞手段16が複数回開放する等、遊技者は有利な状態で遊技を継続できる。
特別遊技状態になれば、電飾ユニット31の光源45〜47が点灯又は点滅発光して、発光部59,60のV溝59a,60aの発光により、その特別遊技状態を三次元的な発光表現により演出する。この演出に際して、第1光源45が点灯すれば、その光は第1導光体48の導光部55に入り、この導光部55から反射面57を経て重合部53へと導光されるため、この重合部53に形成されたV溝59aがその光を前側へと反射して発光する。
また第2光源46が点灯すれば、その光は同様に第2導光体49の導光部56に入り、この導光部56から反射面58を経て重合部54へと導光され、この重合部54の前後両面に形成されたV溝60aがその光を反射して発光する。そして、これらのV溝59a,60aにより構成される各発光部59,60の発光状態は、電飾領域30の電飾カバー37を介して前面側から視認可能である。また第3光源47が点灯すると、導光体48,49の重合部53,54を透過した光が電飾カバー37の乱反射部64に当たり、この乱反射部64が発光する。
このように導光体48,49のV溝59a,60aを前後方向の異なる位置で発光させることにより、光源45,46と導光体48,49とを組み合わせて構成した簡単な電飾ユニット31であるにも拘わらず三次元的な発光表現が可能となり、従来の二次元的な発光表現に比較して電飾効果の十分な向上を図ることができる。
特に前後の導光体48,49のV溝59a,60aはその一部又は全部が前後方向に重合しない配置であるため、各発光部59,60の発光状態を前側から確実に視認できると共に、両発光部59,60を同時又は交互に発光させることにより、前後方向の発光位置の違いを表現できる。
しかも、前後2個の重合部53,54の内、前側の重合部54には前後両面に相対応するV溝60aがあり、裏側の重合部53には裏面に発光部59aがあるため、前側の発光部60の発光状態を後側の発光部59に比較して明るく明瞭にでき、その発光状態の違いによって発光部59,60相互間に実際の重合部53,54の間隔以上の距離感を持たせることができ、より大きな立体感のある発光表現が可能である。
各発光部59,60は光を前面に反射するV溝59a,60aであり、そのV溝59a,60aが導光体48,49に形成されているため、導光体48,49の構成も簡素化できる。また導光体48,49は電飾領域30内で前後に重合して配置された重合部53,54と、電飾領域30外に配置され且つ各光源45,46からの光を重合部53,54へと導光する導光部55,56とを一体に備え、各重合部53,54に各発光部59,60を備えているため、簡単な構造の導光体48,49を使用して容易且つ安価に製作することができる。
各導光体48,49は重合部53,54に対して反対側から電飾基板44側へと屈曲する導光部55,56を有し、この導光部55,56に対応して電飾基板44に光源45,46を設けているため、一方の光源45,46からの光が他方の導光体48,49に入る等の惧れもない。
電飾基板44には、その幅方向の両側に第1光源45、第2光源46があり、その両光源45,46間に第3光源47があるが、第1光源45、第2光源46と第3光源47との間に遮光体50があるため、電飾基板44に各光源45,46,47を集中的に配置しても、各光源45,46,47からの光が他に入る惧れもない。また遮光体50には各光源45,46からの光を各導光部55,56側へと反射させる反射面67a,67bがあるため光の拡散を防止できる。電飾領域30の前面に、発光部59,60を透視可能で且つ導光体48,49を覆う電飾カバー37を設けているため、その前側を遊技球が通過する場合にも、その遊技球による導光体の損傷等を防止できる。
図9は本発明の第2の実施例を例示する。第2導光体49の重合部54に、導光部56、反射面58に対して遠近方向に位置を変えて複数個の発光部60を設ける場合には、図9(a)〜(c)に示すようにしてもよい。
図9(a)では、導光部56から遠い側のV溝60a1の深さが、近い側のV溝60a2の深さよりも深くなっている。また重合部54の導光部56と反対側の端面には、シールの貼付、塗料の塗工等によって反射部54aが形成されている。なお、遠い側、近い側のV溝60a1,60a2は傾斜角度が略同じであり、深さの違いによって幅が異なっている。また前後のV溝60a1,60a2は略同じ幅である。
このように導光部56から遠い側のV溝60a1の深さを大にすることによって、両V溝60a1,60a2の位置の違いによる発光状態のバラツキを防止できる。また反射部54aを設けることによって、前後のV溝60a1,60a2間を通過して反射部59a,60aで反射する光により、導光部56から遠い側のV溝60a1の発光状態を良くすることができる。
図9(b)(c)の重合部54は、導光部56側が大で先端へと順次小となるように前後方向の厚さを変えて、導光部56から遠い側のV溝60a1と近い側のV溝60a2との深さを略同じにしている。このようにしても、各V溝60a1,60a2が受ける光量を略同じにでき、両V溝60a1,60a2の位置の違いによる発光状態のバラツキを防止できる。なお、図9(b)は重合部54の裏面側が電飾基板44と略平行であり、前面側が斜めになっている。図9(c)は重合部54の前後両面側が電飾基板44に対して斜めになっている。
図10は本発明の第3の実施例を例示する。この実施例では、導光体48,49の重合部53,54、電飾カバー37の透視部38は共に前側に湾曲する円弧状に形成されている。各重合部53,54には発光部59,60のV溝59a,60aが夫々形成されると共に、導光部55,56からの光が重合部53,54の前面側に拡散し難くなるように、発光部59,60に対応しない位置にシール、塗料等による遮光部53b,54bが設けられている。遮光部53b,54bは各重合部53,54の端面まで延びている。
このように導光体48,49から外部に光が漏れない対策を講じれば、重合部53,54を円弧状に湾曲させたりする等、適宜形状に屈曲させて構成することもできる。
図11は本発明の第4の実施例を例示する。この実施例では、後側にある第1導光体48の重合部53の裏面を粗面又は凹凸状の傾斜面53cとして、この傾斜面53cにより発光部59を構成したものである。傾斜面53cは正面視において第2導光体49の発光部60を含む範囲に形成されるか、又は一部が第2導光体49の発光部60と前後方向に重なるように形成されている。
この場合には、第1導光体48の導光部55から入った光は反射面57で反射して、粗面又は凹凸状の傾斜面53cにより構成された発光部59に当たり、その発光部59が光の乱反射により発光する。従って、例えば発光部59が第2導光体49の発光部60を含む範囲にある場合には、この発光部59の全体を発光部60よりも暗く発光させることにより、明瞭に発光する発光部60の裏側の背景として淡く発光させることも可能である。このように導光体48,49でその発光部59,60を異なる種類のものにしてもよい。
図12、図13は本発明の第5の実施例を例示する。この実施例では、第2導光体49は断面略T字状に構成されている。第2導光体49には導光部56の前端に発光部60兼用の反射面58がV字状に設けられると共に、この反射面58からの光が透過するように両側に重合部54が形成されている。第1導光体48は第2導光体49の導光部56の両側に2個配置されており、その重合部53が第2導光体49の各重合部54の裏側に対応している。
各重合部53,54には前後両面にV溝59a,60aが形成されている。また電飾基板44には、各導光部55,56に対応して光源45,46が装着されているが、導光部56の両側に重合部54を有する第2導光体49側の第2光源46の数は、第1導光体48側の第1光源45よりも多くなっている。
この場合にも、第2光源46からの光により各重合部54の発光部60を発光させることができる。第2導光体49の導光部56は電飾領域30内に配置されているが、その先端側に発光部60を構成する反射面58があり、第2光源46からの光の一部がこの反射面58から前面側へと漏れることにより発光するため、その導光部56が発光表現の障害となることはない。
なお、第2導光体49側の発光部60は、遠い側のV溝60a1の幅は近い側のV溝60a2の幅よりも大になっている。従って、この実施例では、反射面58により構成される発光部60を含めてその夫々の幅が異なっている。
図14は本発明の第6の実施例を例示する。この実施例では、第1導光体48と第2導光体49とが一体に構成されている。第1導光体48は重合部53と導光部55とをL字状に一体に備え、第2導光体49の導光部56は、第1導光体48の重合部53の導光部55側近傍に前後方向に一体に形成され、その導光部56の前端からL字状に屈曲して重合部54が形成されている。
このように導光部55,56を同一側に設ける等により、両導光体48,49を一体に構成することも可能である。なお、両導光体48,49の導光部55,56間には、所定の隙間74を設けるか、又は他の遮光手段を設ける等により、他方の光源45,46の光の影響を受け難くすることが望ましい。
図15は本発明の第7の実施例を例示する。この実施例では、導光体48,49の重合部53,54の端部に傾斜面53c,54cを形成して、その傾斜面53c,54cを発光部59,60としている。第1導光体48の発光部59は粗面状とし、第2導光体49の発光部60は平滑面状としている。
このように導光体48,49の発光部59,60は共に傾斜面53c,54cにより構成してもよい。なお、発光部59,60を構成する傾斜面53c,54cは正面視でジグザグ状に屈曲する等、適宜屈曲形状になっている。
図16は本発明の第8の実施例を例示する。この実施例では、導光体48,49は重合部53,54と導光部55,56とが平板状に形成されている。電飾基板44は両導光体48,49の一端側に配置されており、この電飾基板44に各導光体48,49に対応して光源45,46が装着されている。このように導光体48,49を板状に構成し、その一端側に電飾基板44、光源45,46を配置してもよい。
図17は本発明の第9の実施例を例示する。この実施例では、導光体48,49が前後に配置され、その後側に光源45,46を有する電飾基板44が配置されている。第1導光体48と電飾基板44との間には、各光源45,46相互間を遮光する遮光体50が設けられ、その遮光体50の開口50a,50bを介して各発光部59,60の裏側に各光源45,46が対向している。第1導光体48の発光部59は前面に粗面状に設けられている。
このように前後に重合する両導光体48,49の裏側に、各発光部59,60に対応して光源45,46を配置してもよい。導光体48,49、遮光体50、電飾基板44はネジにより一体に結合され、その電飾基板44が本体ケース33に固定されている。
以上、本発明の各実施例について詳述したが、本発明はこの各実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施例では、パチンコ機における電飾付きの普通入賞手段17について例示しているが、遊技盤10に装着される他の遊技部品、前枠4の前面に装着される遊技部品等でも同様に実施可能であるし、パチンコ機以外の他の弾球遊技機は勿論のこと、スロットマシン等でも実施可能である。
また電飾ユニット31の正面視形状、電飾領域30の正面視形状等は、それが配置される遊技部品の位置、形状等に応じて適宜変更可能である。また実施例では前後に2個の導光体を備えた場合を例示しているが、その数は3個以上でもよい。導光体48,49は、発光部59,60が形成される重合部53,54と、光源45,46からの光を重合部53,54に導光する導光部55,56とが一体であることが望ましいが、重合部53,54と導光部55,56とを別構造にしてもよい。
重合部53,54にV溝59a,60aを形成する場合、後側の重合部53の前後両面にV溝59aを形成し、前側の重合部54の前後両面の内の前面又は後面にV溝60aを形成してもよい。
また重合部53,54の前後両面にV溝59a,60aを設ける場合、第1の実施例に重合部54側を例示するように、後面のV溝59a,60aを深くし、前後両面のV溝59a,60aを略同一幅とする他、前面のV溝59a,60aを後面よりも広くし又は狭くしてもよい。
前後のV溝59a,60aを略同一幅、略同一深さとしてよい。また前後のV溝59a,60aの内、前面のV溝59a,60aを深くし、後面のV溝59a,60aを前面側と略同一幅、前面側よりも広幅又は狭幅にしてもよい。
従って、重合部53,54にV溝59a,60aを設けるに当たって、前後両面にするか、前面又は後面の片面のみにするか、またその深さ、幅をどのようにするかは、発光表現全体を考慮してその中で適宜決定すればよい。
本発明の第1の実施例を示すパチンコ機の斜視図である。 同遊技盤の正面図である。 同普通入賞手段の分解斜視図である。 同普通入賞手段の分解斜視図である。 同導光体の正面図である。 図2のa−a線断面図である。 図2のb−b線断面図である。 図2のc−c線断面図である 本発明の第2の実施例を示す第2導光体の平面断面図である。 本発明の第3の実施例を示す電飾ユニットの平面断面図である。 本発明の第4の実施例を示す電飾ユニットの平面断面図である。 本発明の第5の実施例を示す電飾ユニットの平面断面図である。 同正面断面図である。 本発明の第6の実施例を示す電飾ユニットの平面断面図である。 本発明の第7の実施例を示す電飾ユニットの平面断面図である。 本発明の第8の実施例を示す電飾ユニットの平面断面図である。 本発明の第9の実施例を示す電飾ユニットの平面断面図である。
符号の説明
30 電飾領域
44 電飾基板
45 第1光源
46 第2光源
47 第3光源
48 第1導光体
49 第2導光体
50 遮光体
53,54 重合部
59,60 発光部
55,56 導光部
59a,60a V溝
67a,67b 反射面

Claims (7)

  1. 対応する各光源(45,46)からの光を導光する導光体(48,49)を電飾領域(30)に前後方向に複数個備え、該導光体(48,49)は前記各光源(45,46)からの光により発光し且つその発光状態を前面から視認可能な発光部(59,60)を有することを特徴とする遊技機。
  2. 前記各発光部(59,60)はその一部又は全部が前後方向に重合しないことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記導光体(48,49)は前記電飾領域(30)内で前後に重合して配置された重合部(53,54)と、前記電飾領域(30)外に配置され且つ前記各光源(45,46)からの光を前記重合部(53,54)へと導光する導光部(55,56)とを一体に備え、前記各重合部(53,54)に前記各発光部(59,60)を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記各発光部(59,60)は前記導光体(48,49)に形成されたV溝(59a,60a)であることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前後2個の前記重合部(53,54)の内、前側の前記重合部(54)は前後両面に相対応する前記V溝(60a)を有し、裏側の前記重合部53は裏面に前記V溝(59a)を有することを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記各導光部(55,56)を前記重合部(53,54)に対して反対側に設け、前記電飾基板(44)の前記各光源(45,46)間に、前記重合部(53,54)に対して裏側から光を当てる別の光源(47)を設け、該別の光源(47)と前記各光源(45,46)との間に両者相互間を遮光する遮光体(50)を設けたことを特徴とする請求項4又は5に記載の遊技機。
  7. 前記遮光体(50)に、前記各光源(45,46)からの光を前記導光部(55,56)側へと反射させる反射面(67a,67b)を設けたことを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
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