JP2010041141A - フィルタ、分波器、および通信機器 - Google Patents

フィルタ、分波器、および通信機器 Download PDF

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Abstract

【課題】高い抑圧度を持つフィルタを実現する。
【解決手段】フィルタ25は、シングル型の共通端子Antとバランス型の2つの端子24a、24bを備え、平衡線路と不平衡線路を変換する変換回路23と、変換回路23の2つの出力端子24a、24bにそれぞれ接続され、通過帯域の信号を通過させる2つのフィルタ部17a、17bと、2つのフィルタ部17a、17bのいずれか一方および変換回路23をまたいで設けられる橋絡容量CBとを備える。橋絡容量CBがまたがるフィルタ部17aの変換回路23と逆側の線路におけるインダクタンスLp4と、橋絡容量CBがまたがるフィルタ部17aではない他方のフィルタ部17bと変換回路23を接続する線路におけるインダクタンスLp3とは電磁的に結合している。
【選択図】図18

Description

本発明は、例えば、携帯電話に代表される通信機器のアンテナに接続されるフィルタ、分波器および通信機器に関する。
図35は、従来のアンテナ分波器の構成を示す図である。従来のアンテナ分波器81は、共通端子Antと送信端子Txの間に送信フィルタ82が接続され、共通端子Antと受信端子Rxとの間に受信フィルタ83が接続された構成となっている。アンテナ分波器81が、例えば携帯電話で使われる場合には、共通端子Antはアンテナに接続され、送信端子Txは送信回路に、受信端子Rxは受信回路に接続される。
送信フィルタ82の通過帯域と受信フィルタ83の通過帯域とは異なるので、送信端子Txに入力された送信信号は、送信フィルタ82を通過すると、受信フィルタ83側には流れずに共通端子Antからアンテナへ出力される。そして、送信信号はアンテナで電波に変換されて放射される。一方、アンテナが受信した受信信号は、受信フィルタ83を通過し、受信端子Rxから受信回路に入力される。これが理想的なアンテナ分波器内の信号の流れである。
しかし、実際のアンテナ分波器では、送信フィルタ82から出力された送信信号の全てが共通端子Antからアンテナへ出力されるわけではなく、その一部が受信フィルタ83に流れ込んで受信端子Rxに到達する。そのため、受信端子Rxから受信回路に入力される受信信号はノイズを含むことに成り、その結果、受信性能を劣化するという問題があった。
ここで、送信回路から送信端子Txに入力された送信信号のうち、受信フィルタ83側に漏れて受信端子Rxへ到達する送信信号をどの程度抑えられるかを示す値として使用されるのが、送信−受信間アイソレーション(以下、単にアイソレーションと称する)である。通常、アンテナ分波器のアイソレーションは50dB程度である。この50dBというアイソレーションの値は、アンテナ分波器に求められる性能を満たすには十分な値ではない。
従来、このような受信性能劣化を防ぐために、受信回路内にフィルタが追加されていたが、これにより、機器の増大、コスト高、複雑化を招いていた。したがって、アンテナ分波器のアイソレーション向上は、携帯電話設計において、業界共通の課題となっていた。
そこで、送信回路から受信回路への送信信号漏れの原因の一つであるアンテナ分波器内での不要な電磁結合を取り除くための構造が提案されている(例えば、下記特許文献1、および特許文献2参照)。特許文献1では、不要な電磁結合を取り除くためにシールド電極を設ける構成が開示されている。特許文献2では、アンテナ分波器パッケージのグランド端子の接続を工夫することによって、不要な電磁結合を防止する例が開示されている。
特開2006−60747号公報 特開2002−76829号公報
しかしながら、上記特許文献1および2に開示された構成は、不要な電磁結合を取り除くためだけのものであり、根本的に送信フィルタからの漏れ信号を減滅させ、アイソレーションを改善するものではなかった。このように漏れ信号を根本的に抑制するには、フィルタの抑圧帯域の抑圧度を高める必要がある。
そのため、本発明は、高い抑圧度を持つフィルタを実現することを目的とする。
本願開示のフィルタは、シングル型の共通端子とバランス型の2つの端子を備え、平衡線路と不平衡線路との間の変換を行う変換回路と、前記変換回路の前記2つの出力端子にそれぞれ接続され、通過帯域の信号を通過させる2つのフィルタ部と、前記2つのフィルタ部のいずれか一方および前記変換回路をまたいで設けられる橋絡容量とを備え、前記橋絡容量がまたがるフィルタ部の前記変換回路と反対側の線路におけるインダクタンスと、前記橋絡容量がまたがるフィルタ部ではない他方のフィルタ部と前記変換回路を接続する線路におけるインダクタンスとは電磁的に結合している。
上記構成では、橋絡容量が、変換回路および前記フィルタ部をまたいで設けられるので、橋絡容量値と変換回路の移相角を適切に設定することにより、橋絡容量を通過した信号と変換回路およびフィルタ部を通過した信号とが通過帯域外の周波数領域(抑圧帯域)において互いに打ち消しあうようにすることが可能になる。そのため、上記構成により、抑圧帯域における信号がさらに抑圧され、高い抑圧度を持つフィルタを実現することが可能になる。
さらに、橋絡容量がまたがるフィルタ部の変換回路と逆側の線路におけるインダクタンスが、他方のフィルタ部と前記変換回路を接続する線路におけるインダクタンスと電磁的に結合(誘導結合)している。そのため、橋絡容量がまたがるフィルタ部のインダクタンスがフィルタ特性の抑圧特性に影響を与えることが防がれる。
本発明によれば、送信フィルタから受信フィルタ側へ漏れる送信信号を根本的に減滅させ、アイソレーションを向上させることができる。
本発明の実施形態において、前記変換回路は、前記橋絡容量を通じて出力される信号の位相と、前記変換回路および前記フィルタを通じて出力される信号の位相とが前記フィルタ部の前記通過帯域外において逆位相となるように、移相角が設定されることが好ましい。
これにより、フィルタ部の通過帯域外において、橋絡容量を通過した信号とフィルタ部を通過した信号は互いに逆位相となり、打ち消し合う。そのため、通過帯域外(抑圧帯域)における出力信号が小さくなる。すなわち、抑圧帯域に減衰極が生じる。その結果、フィルタの抑圧度が高くなる。
本発明の実施形態において、前記フィルタは、パッケージまたは基板上に形成されており、前記結合は、前記パッケージまたは基板における伝送線路により実現されてもよい。
前記パッケージまたは基板における伝送線路により前記結合が実現されるので、部品や製造工程の追加の必要がない。そのため、小型化および低コスト化を妨げることなく、抑圧度を高めることができる。
本発明の実施形態において、前記フィルタは、複数の層を含む基板上に形成されており、前記基板における前記層の少なくとも1層に、前記橋絡容量がまたがるフィルタ部の前記変換回路と反対側の線路および前記他方のフィルタ部と前記変換回路を接続する線路のうち少なくともいずれか一方の線路が形成されており、前記線路が形成された層の直下または直上の層の、前記線路と積層方向において重なる部分では、グランド接地された接地金属パターンが除去されている態様とすることができる。
インダクタンスを有する線路の直下または直上の接地金属パターンを除去することにより、当該インダクタンスが、前記他方のフィルタ部の線路におけるインダクタンスと電磁的に結合しやすくすることができる。すなわち、基板における線路の配線パターンおよび接地金属パターンによって前記結合が実現される。
本発明の実施形態において、前記線路が形成された層の直下または直上の層には、ほぼ全ての領域に渡ってグランド接地された接地金属パターンが配置されており、前記線路と積層方向において重なる部分では、前記接地金属パターンが除去されている態様とすることができる。
フィルタ特性を保つためには、基板の各層における線路の抵抗およびインダクタンスは小さい方が好ましい。上記構成は、接地金属パターンはなるべく広く形成され、前記インダクタンスを有する線路と重なる部分が除去される構成であるため、線路の抵抗およびインダクタンスを小さく抑えつつも、フィルタの抑圧特性を向上させることができる。
本発明の実施形態において、前記除去される接地金属パターンの幅は、直上または直下の層において通過する線路の幅の1.0倍以上2.0倍以下であることが好ましい。
除去される接地金属パターンの幅は、接地金属パターン作成時の精度の観点から、線路の幅の1.0倍であることが好ましく、結合によるフィルタの抑圧特性改善の度合いの観点からは、線路の幅の1.0倍であることが好ましい。
本発明の実施形態には、シングル型の共通端子と、送信端子と、バランス型の受信端子とを有する分波器であって、前記共通端子と前記送信端子との間に接続される送信フィルタと、前記共通端子と前記受信端子との間に接続される受信フィルタとを備え、前記受信フィルタは上記に本実施形態におけるフィルタである分波器も含まれる。
上記分波器において、送信端子に入力された送信信号は、送信フィルタを通って共通端子から出力される。この際、送信信号の一部は共通端子から出力されず、受信フィルタ側へ漏れる。このような受信フィルタ側に漏れてきた送信信号は、変換回路およびフィルタ部を通って位相調整され受信端子に到達する。これと同時に、漏れてきた送信信号は、橋絡容量を介して、すなわち、変換回路およびフィルタ部をまたいで受信端子に到達する。したがって、変換回路の移相角が適切に設定されることによって、受信端子では、橋絡容量を介して取り出された送信信号と、変換回路およびフィルタを通過して位相調整された送信信号とが互いに打ち消し合う構成になる。すなわち、上記分波器は、変換回路の移相角を適切に設定することにより、受信フィルタ側に漏れて受信端子に到達した送信信号を根本的に減滅させることができる構成となっている。その結果、アイソレーションが向上した分波器が得られる。
本発明の実施形態において、前記変換回路および前記フィルタ部はパッケージ内または基板上に形成されており、前記橋絡は、前記パッケージまたは前記基板に形成される態様とすることができる。
これにより、フィルタのサイズを小型に保ちながら抑圧度の向上が実現される。
本発明の実施形態において、前記送信フィルタおよび前記受信フィルタはパッケージに収容されており、前記リアクタンスを介した結合は、前記パッケージの配線により形成される態様とすることができる。上記構成により、分波器のサイズを小型に保ちながらアイソレーションの向上が実現される。
前記分波器を含むモジュールであって、前記分波器の前記受信フィルタおよび前記送信フィルタは、前記モジュールが備える基板に搭載され、前記リアクタンスを介した結合(橋絡容量)は、前記基板における配線により形成されるモジュールも本発明の実施形態に含まれる。上記構成により、サイズを小型に保ちながらも、アイソレーションが向上した分波器を備えるモジュールが得られる。また、このようなモジュールを備えた通信機器も本発明の実施形態に含まれる。
[第1の実施形態]
(本実施形態の原理)
図1は、第1の実施形態におけるフィルタの原理を説明するための回路構成図である。図1に示すフィルタ15の入力端子In側と出力端子Outの間には、移相回路16およびフィルタ部17が接続されている。また、フィルタ15には、入力端子In−移相回路16間のノードと、フィルタ部17−出力端子Out間のノードとを、橋渡しにより連結する橋絡容量CBが設けられている。
移相回路16は、直列に接続されたコイルL1と並列に接続されたコンデンサC1とを含んでいる。フィルタ部17は、4段のフィルタ素子D1〜D4が接続されて構成されるラダー型フィルタである。各フィルタ素子D1〜D4は、直列共振器S1〜4および並列共振器P1〜P4を備えている。
フィルタ15のようにフィルタを構成することにより、抑圧帯域における抑圧度の向上が可能になり、良好なフィルタ特性が得ることが可能になる。以下、その原理について説明する。
図2Aは、容量CBを、入力端子Inと出力端子Outとの間に直列に接続した場合の回路構成を示す図である。図2Bは、フィルタ部17(ラダー型フィルタ)を、入力端子Inと出力端子Outとの間に直列に接続した場合の回路構成を示す図である。図2Cは、図2Aに示す容量CBの通過特性および位相特性と、図2Bに示すフィルタ部の通過特性および位相特性とを示すグラフである。
図2Cに示すグラフにおいて、横軸の目盛りは周波数を表し、左側の縦軸の目盛りは減衰量[dB]を、右側の縦軸の目盛りは位相[°]をそれぞれ表す。図2Cにおいて、実線g1は図2Bに示すフィルタ部17の通過特性を、実線h1はフィルタ部17の位相特性をそれぞれ示す。破線iは、図2Aに示す容量CBの通過特性を、破線jは容量CBの位相特性をそれぞれ示す。図2Cに示す例では、通過帯域低周波側の抑圧帯域(約1700MHz〜約1920MHz)に注目すると、フィルタ部17の位相は約−20°〜−50°くらいになっていることがわかる。一方、容量CBの位相は、約85°である。
図3Aは、図2Aの容量CBを、図2Bのフィルタ部17の入力端子Inと出力端子Out間に橋絡した場合の回路構成を示す図である。すなわち、図3Aは、ラダー型フィルタの入出力端子間に、静電容量=0.05pFの橋絡容量CBを付加した場合の回路構成を示している。
図3Bは、図3Aに示す回路の通過特性と位相特性を示すグラフである。図3Bにおいては、実線g2が通過特性を、実線h2が位相特性をそれぞれ示す。参考のため、図2Aの容量CBの位相容量も破線jで示されている。図3Bでは、橋絡容量CBを通過した電流と、フィルタ部17を通過した電流の位相差は、通過帯域低周波側の抑圧帯域で105°〜135°くらいとなっている。
ここで、この抑圧帯域における前記位相差を180°にすれば、これら橋絡容量CBの電流とフィルタ部17の電流とが互いに打ち消し合い、抑圧帯域での抑圧度が改善されると予想される。そこで、フィルタ部17を通過する電流の位相を、橋絡容量CBを通過する電流の位相と逆位相になるように変化させることを考える。
例えば、図4Aに示すような移相回路(位相遅延回路)16をフィルタ部17に接続すれば、出力位相を変化させることができる。移相回路16は、入力端子Inと出力端子Outとの間に直列に接続されたコイルL1(直列インダクタ)と、並列に接続されたコンデンサC1(並列キャパシタ)を備える。ここで、図4Bは、コイルL1のインダクタンスが5.74nH、コンデンサC1の静電容量が1.15pFの場合の、移相回路16の通過特性(実線k)および位相特性(実線m)を示すグラフである。位相特性は、約−60°である。この移相回路16をフィルタ部17に接続すれば、フィルタ部17を通過する電流の位相を−60°くらい変化できると予想できる。
図5Aは、フィルタ部17の入力側に移相回路16を付加した回路の構成を示す図である。図5Bは、図5Aの回路の通過特性(実線g3)および位相特性(実線h3)を示すグラフである。なお、図5Bにおける破線jは、図2Aの容量CBの位相特性を示す。図5Bから、移相回路16がフィルタ部17に付加されることにより、位相は約−60°変化し、通過帯域低周波側の抑圧帯域の位相は−80°〜−110°くらいとなっていることがわかる。
図5Bのグラフの1790MHz付近において、実線g3で示される移相回路16およびフィルタ部17の位相と、破線jで示される橋絡容量CBの位相との差Dは、略180°になっている。すなわち、通過帯域低周波側の抑圧帯域での両者の位相差Dは略180°(逆位相)となっている。
この結果から、図5Aに示す回路に、入力端子Inと出力端子Outとの間を橋渡しする橋絡容量CBを付加して図1に示す構成とすることによって、抑圧帯域における出力信号が小さくなることが予想される。すなわち、抑圧帯域おいて、橋絡容量CBを通過した電流と移相回路16およびフィルタ部17を通過した電流とが、互いに逆位相となって打ち消し合い、出力信号が小さくなる(減衰極となる)ことが予想できる。
図6は、図5Aに示す回路に橋絡容量CBを付加して図1と同様に構成した回路の通過特性(実線g4)を示すグラフである。図6に示すグラフでは、予想どおり、1790MHz付近に減衰極が発生し、通過帯域低周波側のフィルタの抑圧度が改善することが示されている。このように、図1に示すように回路を構成することで、抑圧帯域に減衰極を発生させ、高い抑圧度を持つフィルタを実現することができる。
なお、橋絡容量CBの静電容量の値を変化させると、橋絡容量CBを通過する電流の位相が変化する。そのため、橋絡容量CBの静電容量の値を変化させることで、減衰極の周波数を任意に制御することができる。
(移相回路の変形例)
本実施形態で用いる移相回路(位相変化素子)16は、図4Aに示した回路構成以外に、例えば、図7A〜7Cに示す回路構成とすることができる。図7Aおよび7Bに示す移相回路は、いずれも直列にコイルL、並列にコンデンサCを接続した構成である。図7Bの回路は、いわゆるLCL―T型回路である。コイルLやコンデンサCは、例えば、チップ部品や集積受動素子(IPD)などで実現できる。また、図7Cに示すように、分布定数型のストリップ線路やマイクロストリップ線路等の伝送線路(Transmission line)18により移相回路が構成されてもよい。
フィルタの抑圧帯域における初期位相によっては、移相回路は、位相を遅らせる場合も、位相を進ませる場合もあり得る。位相を進ませる場合は、例えば、図8A〜8Dに示す移相回路を用いることができる。図8A〜8Cの移相回路は、いずれも、直列にコンデンサC、並列にコイルLが接続された構成である。図8Dの移相回路は、伝送線路18により構成されている。
なお、上記の移相回路の変形例は、他の実施形態に適用することもできるし、図4A〜図4Dに示す移相回路を本実施形態の移相回路として採用することもできる。
(フィルタ部17の変形例)
橋絡容量CBは、移相回路16とフィルタ部17の最も外側に付加しなくても、例えば図9に示すように、移相回路16の入力端子In側とフィルタ部17の中間部とを橋渡しするように、橋絡容量CBが付加されてもよい。図9の例では、ラダー型フィルタを構成する多段のフィルタ素子の一部と、移相回路16とをまたぐように橋絡容量CBが設けられる。このように、移相回路16と、フィルタ部17の一部とをまたいで設けられても、前述と同様の原理により、フィルタの抑圧度を高めることができる。
本実施形態では、フィルタ部17は、一例として、ラダー型フィルタで構成されているが、フィルタ部17は、他のいかなる種類のフィルタであってもよい。例えば、ダブルモード型弾性表面波フィルタを用いることができる。図10は、ダブルモード型弾性表面波フィルタの構成例を示す図である。図10のダブルモード型弾性表面波フィルタは、入力端子Inが接続された入力IDT19と、その両側に設けられた出力IDT21a、21bと、出力IDT21a、21bの外側に設けられた反射器22a、22bを備える。出力IDT21a、21bには出力端子Outが接続されている。
なお、橋絡容量CBは、チップ部品やIPDで実現されてもよいし、フィルタチップ上に作製されてもよい。また、後述するように、フィルタを実装するパッケージや基板に橋絡容量CBを形成することもできる。
[バランスフィルタの構成]
本実施形態は、図1に示したフィルタを、バランスフィルタに適用した形態である。
図11Aは、橋絡容量CBが付加されていないバランスフィルタの構成を示す図である。当該バランスフィルタは、バラン23およびフィルタ部(ラダー型フィルタ)17a、17bを用いて構成される。ここで、バラン23は、共通端子(入力端子In)と、共通端子に入力した信号の位相を約90°遅らせて出力する出力端子24aと、共通端子に入力した信号の位相を約90°進ませて出力する出力端子24bとを有する平衡−不平衡変換器である。図11Aに示す例では、バラン23は、コイルL2、L3とコンデンサC2、C3を用いて構成される。バランの2つの出力端子24a、24bに、それぞれ、ラダー型フィルタであるフィルタ部17a、17bが接続され、不平衡入力−平衡出力のバランスフィルタが構成される。フィルタ部17a、17bは、図1におけるフィルタ部17と同様である。
図11Aに示すタイプのバランスフィルタにおいて、入力端子Inと一方の出力端子Out1間の経路、および、入力端子Inと他方の出力端子Out2間の経路それぞれは、移相回路に、フィルタ部17aまたは17bが接続された構成になっている。そのため、第3の実施形態の橋絡容量CBをいずれかの経路に付加することで、抑圧度改善効果を得ることができると考えられる。
図11Bは、図11Aのバランスフィルタの入力端子In−出力端子Out1間の位相特性(実線h41)と、入力端子In−出力端子Out2間の位相特性(実線h42)を示すグラフである。図11Bのグラフは、バラン23のコイルL2、L3のインダクタンスが5.74nH、コンデンサC2、C3の静電容量が1.15pFである場合の計算結果である。また、図2Aに示した容量CB(静電容量=0.05pF)の位相特性(破線j)も上記グラフに示している。通過帯域より低周波側の位相特性に注目すると、1790MHz辺りで容量CBの位相と、入力端子In−出力端子Out1間の位相の差Dが略180°(逆位相)になっている。したがって、入力端子Inと出力端子Out1間に、0.05pF程度の橋絡容量CBを付加した構成(図12に示す構成)にすることで、入力端子In−出力端子Out1間の抑圧特性に減衰極を発生することができ、抑圧度を改善できると考えられる。
すなわち、図12は、本実施形態におけるバランスフィルタの構成を示す図である。図13Aは、図12に示す構成のバランスフィルタにおける入力端子In−出力端子Out1間の通過特性(実線g51)を計算した結果を示すグラフである。このグラフには、橋絡容量CBを付加しない構成(図11Aに示す構成)のバランスフィルタの通過特性(実線g41)も示されている。このグラフによれば、橋絡容量CBを付加することで、入力端子In−出力端子Out1間の通過特性において、1790MHz辺りに減衰極が発生していることがわかる。この結果、通過帯域よりも低周波側の抑圧度が向上している。一方、図13Bは、入力端子In−出力端子Out2間の通過特性(実線g52)を示すグラフである。実線g52は、橋絡容量CBを設けない場合の通過特性(実線g42)と重なっている。すなわち、橋絡容量CBを付加する場合もしない場合も同じ通過特性となっている。図14は、図12のバランスフィルタをバランス合成し、シングルエンドフィルタとして解析した場合の通過特性(実線g4)の計算結果を示すグラフである。バランス合成すると減衰極が高周波側に移動し、1860MHz辺りに減衰極が発生することがわかる。このように、バランス合成した解析からも、橋絡容量CBを付加することで通過帯域より低周波側の抑圧度を高めることができることがわかる。
図15は、本実施形態のバランスフィルタの変形例を示す図である。当該変形例においては、バランスフィルタは、バラン23aと、バラン23aの出力端子24a、24bに接続されたバランス入力−バランス出力型のラダー型フィルタ17cとを備える。ラダー型フィルタ17cは、直列共振器S1〜4がそれぞれ接続された二つの経路間を繋ぐように、並列共振器P1〜P4が接続された構成になっている。また、バラン23aでは、一一例として、CLCのπ型回路とLCLのπ型回路が用いられている。
(デュプレクサの構成例)
図16は、図12に示すバランスフィルタを備えるデュプレクサの構成例を示す図である。当該デュプレクサにおいては、アンテナ端子Antに、受信フィルタ25および送信フィルタ26が接続されている。受信フィルタ25の出力側の端子が受信端子Rx1、Rx2であり、送信フィルタ26の入力側の端子が送信端子Txである。すなわち、当該デュプレクサは、図12に示すバランスフィルタを、受信フィルタ(Rxフィルタ)25として用いている。そのため、受信端子Rx1、Rx2はバランス出力端子である。送信フィルタ26はラダー型フィルタで構成されている。
図17Aは、図16に示したバランスデュプレクサの特性(バランス合成後)の計算結果を示すグラフである。グラフにおいて、実線g6Rxは受信フィルタ25の特性を、実線g6Txは送信フィルタ26の特性をそれぞれ示す。また、破線g7Rx、g7Txは、橋絡容量CBがない構成(図11Aに示す構成)のバランスフィルタを受信フィルタに用いたバランスデュプレクサの、受信フィルタおよび送信フィルタそれぞれの特性を示す。(実線g6Txと破線g7Txとは略重なっている。)図17Aから、橋絡容量CBを付加することで、受信端子Rxの一方において出力信号が相殺され、受信フィルタの通過帯域よりも低周波側の抑圧度が改善していることがわかる。
図17Bは、図16に示したバランスデュプレクサの送信端子Tx−受信端子Rx間のアイソレーション特性(実線f6)を示すグラフである。なお、実線f7は、橋絡容量CBがない構成(図11Aに示す構成)のバランスフィルタを用いたバランスデュプレクサのアイソレーション特性を示す。図17Bから、送信端子Tx−受信端子Rx間のアイソレーション特性も、受信フィルタ25の抑圧特性を反映して大幅に改善していることが確認できる。なお、第3の実施形態のフィルタを用いてデュプレクサを構成しても、同様に効果を得ることができる。
図16に示したデュプレクサは、例えば、後述のように、基板上に実装されたバランチップ、受信フィルタチップおよび送信フィルタチップで構成される。その場合、例えば、バランチップ、受信フィルタチップおよび送信フィルタチップがセラミックのパッケージに封入されることで小型化と信頼性とが実現される。
フィルタチップ、バランチップ等の各機能部品をパッケージに搭載した場合、各チップ間の伝送線路(配線パターン)、および各チップの端子とパッケージの入出力端子との間を繋ぐ伝送線路(配線パターン)が形成される。この配線パターンはインダクタンスとなる場合がある。すなわち、配線パターンにより、各機能部品間および機能部品と端子との間にインダクタンスが挿入されることになる。
図18は、図16のデュプレクサをパッケージに搭載した場合に挿入されるインダクタンスも考慮にいれた場合の等価回路図である。アンテナ端子Ant−バラン23間にはインダクタンスLp1、バラン23―フィルタ部17a間にはインダクタンスLp2、フィルタ部17a―受信端子Rx1間にはインダクタンスLp3、バラン23―フィルタ部17b間にはインダクタンスLp4、フィルタ部17a―受信端子Rx2間にはインダクタンスLp5が挿入される。
このように、パッケージに内蔵される配線パターンは一般に最短の経路となるように設計されるので、配線パターンにより挿入されるインダクタンスは一般的に0.2nH〜0.6nH程度と小さい。これらのインダクタンスは、配線材料の電気抵抗が十分に小さければ、特性に及ぼす影響は大きくない。
しかしながら、図18のように、フィルタ部の通過位相が遅れる側の受信端子Rx1とアンテナ端子Antとの間に、フィルタ部17aとバラン23をまたぐように、橋絡容量CBが挿入される構成においては、受信端子Rx2に接続されるインダクタンスLp4はフィルタの抑圧特性に大きな影響を与える。図19は、Lp4が受信フィルタの特性に及ぼす影響を、回路シミュレータを用いて計算した結果を示すグラフである。
図19より、インダクタンスLp4=0nHの場合の周波数特性における極p11および極p12は、インダクタンスLp4=0.6nHにすると、それぞれ極p21および極p22にシフトし、通過帯域近傍にこぶ状のピークBが発生することが確認される。このこぶ状のピークBは受信フィルタの抑圧の劣化およびデュプレクサにおけるアイソレーション特性の劣化の原因となる。
本実施形態では、特性劣化の原因となるLp4を抑制するために、バラン23の通過位相が進む側の出力端子24aのインダクタンスLp3とLp4が誘導結合する構成とする。Lp3とLp4が誘導結合するための手法と一例として、バラン23−フィルタ部17b間の線路と、フィルタ部17a−受信端子Rx1間の線路とが誘導結合するように、デュプレクサが実装されるパッケージにおける配線パターンを設計することが挙げられる。
図20はLp3とLp4との誘導結合の効果を示したグラフである。結合係数の増加にともない、Lp4の影響は減少し、周波数特性におけるこぶ状のピークも縮小されることが確認される。なお、Lp2とLp5とが誘導結合する場合も、同様に、抑圧特性が改善される。
(デュプレクサの実装例)
図21は、図18に示したバランス出力型のデュプレクサの実装形態を示す図である。図21に示す例では、キャビティ29を有するセラミックパッケージ36に、バランチップ28、送信フィルタチップ33、および受信フィルタチップ34がフリップチップ実装される。バランチップ28は、図18におけるバラン23を形成するIPDチップである。送信フィルタチップ33は送信フィルタ26を形成するチップであり、受信フィルタチップ34はフィルタ部17a、17bを形成するチップである。これらの各チップとセラミックパッケージ36とは、例えば、Auバンプにより導通される。これらのチップが実装されたセラミックパッケージ36の上部には、メタルリッド27がキャップとして設けられる。これにより、キャビティ29は気密封止される。
セラミックパッケージ36は、例えば、チップが実装されるダイアタッチ層、およびその下の中間層を含む積層パッケージとすることができる。この場合、中間層の裏側にはフットパットが設けられ、フットパット層が形成される。なお、アンテナ端子Ant−受信端子Rx1間を橋渡しする橋絡容量CBは、例えば、後述するようにセラミックパッケージ36に形成することができる。
図22は、バランチップ28の構成を示す平面図である。図22に示す例では、石英の基板37上のアンテナ端子Antと出力端子24aとの間にコイルL2、出力端子24bとGND端子との間にコイルL3が形成される。コイルL2、L3は、例えば、銅等の金属膜を用いたスパイラルコイルにより形成することができる。また、アンテナ端子Antと出力端子24bとの間にコンデンサC3、出力端子24aとGND端子との間にコンデンサC2が形成される。コンデンサC2、C3は、例えば、MIMキャパシタで形成される。
図23は、送信フィルタチップ33の構成を示す平面図である。図23に示す例では、圧電基板38上に設けられた弾性表面波素子により、ラダー型フィルタの直列共振器および並列共振器が形成されている。弾性表面波素子は、線路パターンを介して、アンテナ端子Ant、送信端子Txまたはグランド端子GNDに接続される。
図24は、受信フィルタチップ34の構成を示す平面図である。図24に示す例では、圧電基板39上に設けられた弾性表面波素子により、ラダー型フィルタの直列共振器S1〜S4および並列共振器P1〜P4が形成されている。弾性表面波素子は、線路パターンを介して、出力端子24a、24b、受信端子Rx1、Rx2またはグランド端子GNDに接続される。
なお、上記図23に示す送信フィルタチップ33および図24に示す受信フィルタチップ34において、ラダー型フィルタの共振器を、圧電薄膜共振子(FBAR:(Film Bulk Acoustic Resonator))、弾性境界波素子などで形成してもよい。図25は、FBARを用いた送信フィルタチップ33の構成例を示す平面図であり、図26は、FBARを用いた受信フィルタチップ34の構成例を示す平面図である。図25では、ラダー型フィルタを形成する直列共振器S1〜S4および並列共振器P1、P2がFBARで形成されている。図26では、ラダー型フィルタを形成する直列共振器S1〜S3および並列共振器P1、P2がFBARで形成されている。
なお、図22〜図28において示される各部の符号は、図16および図18に示す各部の符号の対応している。
(橋絡容量の実装例)
次に、セラミックパッケージ36において、橋絡容量CBが形成される場合の構成例を説明する。
図27Aは、セラミックパッケージ36のダイアタッチ層の表面における配線レイアウトの一例を示す図である。図27Bは、ダイアタッチ層の下層である中間層の、表面における配線レイアウトの一例である。図27Cは、X―X線に沿う断面を示す図である。図27Dは、ダイアタッチ層の下層であるフットパット層におけるフットパットの配置を示す図である。
図27A〜図27Cにおいては、長方形または正方形は、チップとセラミックパッケージ36とをつなぐバンプを示している。また、丸は、他の層と導通するビアを示している。線路パターンは、バンプ間、ビア間またはバンプ−ビア間を繋いでいる。なお、図27A〜図27Cにおける線路パターンの符号は、その符号によって示される線路パターンが接続される各端子の符号である。各端子の符号は、図18に示す符号に対応している。また、図27A〜図27Cにおいては、橋絡容量CBおよびインダクタンスLp3、Lp4に関係する線路および端子のレイアウトを少なくとも示し、その他のレイアウトは省略している。
例えば、図27Aに示すダイアタッチ層では、バランチップ28のアンテナ端子Antは線路パターンによりビアに接続され、送信フィルタチップ33のアンテナ端子Antも線路パターンによりビアに接続されている。これらのビアは、図27Bに示す中間層に導通しており、中間層において、線路パターン(Ant端子に接続される線路パターン)により互いに接続されている。なお、図27Bに示す例では、中間層の裏側に設けられたフットパットを点線で示している。
この中間層のAnt端子に接続される線路パターンの一方の端部が、受信端子Rx1のフットパットの上方に配置されている。このように、アンテナ端子Antに繋がる線路パターン(配線)が、受信端子Rx1のフットパッドの直上まで伸びる構成とすることにより、この線路パターンと受信端子Rx1のフットパッドとが、セラミックを誘電帯層とする平行平板型のキャパシタを形成することになる(図26C参照)。そのため、線路パターンとフットパッドの重なり部分Wを調整することで所望のキャパシタンス値を得ることができる。ひいては、線路パターンにより減衰極周波数を任意に制御することが可能になる。
このように、橋絡容量CBは、簡単な構成により実現することができる。そのため、例えば、パッケージの大型化や、配線構造の複雑化による干渉等の問題を引き起こすことなく、容易に、所望のフィルタ抑圧特性を得ることが可能になる。
(インダクタンスの誘導結合の実現例)
次に、セラミックパッケージ36において、インダクタンスLp3とLp4とが誘導結合される場合の構成例を説明する。
図28は受信フィルタチップ34およびセラミックパッケージの配線パターンを示す概念図である。図28では、上から順に、フィルタチップ、ダイアタッチ層、中間層および中間層に裏側におけるフットパットそれぞれ金属パターンの概略斜視図を示す。各層間の電気的導通は、縦の線で示しているが、説明に必要な線のみ示し、その他の貫通配線は省略している。
図28に示すように、受信フィルタチップ34の直下は端子24a、24b、Rx1およびRx2のバンプパッドを除くほぼ全ての領域にグランド接地された金属パターン(グランドパターンGND1)が配置されている。中間層には、受信フィルタチップ34とバランチップ28を接続する信号線(出力端子24に接続される信号線)がある。この信号線は、インダクタンスLp3を有している。ダイアタッチ層では、直下の中間層をこの信号線が通過する場合、信号線と積層方向において重なる領域において、接地金属パターンが除去されている。すなわち、信号線の直上には、接地金属パターンを設けられていない。この構成により、受信フィルタチップ34の受信端子Rx1からフットパットの受信端子Rx1までの線路において発生するインダクタンスLp4とLp3とが電磁的に結合される。
なお、図18の等価回路におけるLp3は、図28において、バランチップの出力端子24b(中間層を介して接続される)から受信フィルタチップ34上の出力端子24bまでの配線のインダクタンスに相当し、図18の等価回路におけるLp3は、図28において、受信フィルタチップ34上の受信端子Rx1からフットパットの受信端子Rx1までの線路におけるインダクタンスに相当する。
以下、誘導結合の原理について説明する。一般のデュプレクサでは、受信フィルタの通過帯域は送信フィルタの通過帯域より高周波側にあり、受信フィルタには通過帯域の低周波側に高い急峻性が要求される。通過帯域の低周波側の急峻性を高めるには、フィルタチップ上のグランドパッドとパッケージのフッドパッド面のグランドパッドとの間の抵抗およびインダクタンスが十分に小さくなければならない。
図28において、ダイアタッチ層の表面のグランドパターンGND1および裏面のフッドパッドのグランドGND2は、十分に広い面積を確保されており、それらは複数の貫通配線によって強固に結線される。ただし、図28ではGND1とGND2とを結線する貫通配線は省略されている。
図28では、上述のように、受信フィルタチップ34直下のダイアタッチ層では、バンプパッドを除くほぼ全面にグランドパターンが配置されているが、これは受信フィルタチップ34上の配線間の誘導結合を抑制するためである。図29は誘導結合抑制の原理図である。図29は、信号線の直下に接地金属パターン(GNDパターン)がある場合とない場合の電気力線の様子を示している。信号線直下にGNDパターンを配置すると、電気力線は信号線とグランドとの間に集中する。そのため、電気力線の分布が広からず、他の信号線と電磁的に結合(誘導結合)しにくくなるので、信号線間の干渉が抑制される。
図28に示すように、バランチップ28および受信フィルタチップ34間を繋ぐ信号線の直上(直下でもよい)の層の前記信号線と(積層方向において)重なる領域のGNDパターンを除去することで、信号線の電気力線が広がるようになる。その結果、この信号線は、受信フィルタチップ34の受信端子Rx1からフットパットの受信端子Rx1までの線路と誘導結合しやすくなる。なお、信号線と重なる領域全てにおいてGNDパターンを設けないようにしてもよいし、信号線と重なる領域の一部でGNDパターンを設けないようにしてもよい。GNDパターンの排除度合いや形状により誘導結合の度合いを制御することができる。このように、誘導結合を考慮したパッケージレイアウトにより、新たに部品などを追加することなく、フィルタの抑圧特性を改善することが可能になる。
図28に示す例では、ダイアタッチ面のグランドパターンGND1に開口部45が設けられており、その開口部45の形状は中間層にある出力端子24bから受信フィルタチップ34上の出力端子24bまでの配線と相似形である。
図30は開口部45を設けた場合と設けない場合における受信フィルタ25の周波数特性を、有限要素法を用いて計算した結果である。図30より、図19と同様に、開口部45がない場合の減衰極p21、p22は、開口部45を設けることにより、それぞれp11、p12にシフトし、こぶ状ピークBが抑制されていることが確認される。
ここで、GNDパターンにおける開口部45の開口幅について説明する。上述のように、受信フィルタチップ34における配線パターンで不要な誘導結合を防ぐには、チップ直下のグランドパターンGND1ができるかぎり広範であることが望ましい。したがって、この観点からは、前記開口幅は狭いことが望まれる。
ただし、多層セラミックを用いたパッケージでは、量産において歩留まりが補償される最小の線幅で配線幅が設計されるため、実現可能な最小の開口幅は配線幅と等しくなる。
図31は加工精度による特性のばらつきを調査するために計算した、開口部45の開口幅と受信フィルタ25の周波数特性との関係を示したグラフである。このグラフは、図28の開口部45の開口幅(線幅)を、中間層における出力端子24bへ繋がる信号線の幅に対して1.0倍から1.5倍、2.0倍、2.5倍と変化させたときの特性を示したものである。このグラフより、いずれの開口幅でも、こぶ状のピークが抑制されることがわかる。
図32は図31に示すグラフの通過帯域近傍の特性を拡大したものである。図32中の極paおよびpbはそれぞれ橋絡容量CBによって生成される減衰極であるが、2.0倍を境に、減衰極はpbからpaにシフトする。これは、前出の信号線とグランドとの静電容量が変化するために生じるものと考えられる。そのため、特性を維持するために好ましい開口幅の加工精度は、配線幅に対して2.0倍未満であるといえる。
以上、インダクタンスが挿入される線路間の結合の実現例について説明したが、この結合の実現方法は上記形態に限られない。例えば、結合したい線路を近くに配置する等、配線パターン及び/またはGNDパターンの配置により、結合を実現することができる。
(橋絡容量の変形例)
図33は、橋絡容量CBの変形例を示す回路図である。図33に示す例では、アンテナ端子Ant側と受信端子Rx2を結合する線路上に直列に設けられた2つのコンデンサ4a、4bと、前記線路とグランドとの間に接続されたコイル5とでアンテナ端子Ant側と受信端子Rxが結合されている。図33に示すように2つのコンデンサ4a、4bとコイル5で、図1に示すコンデンサ4のみによるリアクタンスと同程度のリアクタンスを得ようとすると、コンデンサ4a、4bの静電容量Cは、コンデンサ4の静電容量より大きくなる。そのため、上記実施形態のように橋絡容量CBを1つの静電容量の小さいコンデンサを実装するのが困難な場合は、図33に示すように、比較的静電容量Cの大きなコンデンサ4a、4bを用いて1つの橋絡容量CBと同程度のリアクタンスによる結合を実現することができる。
また、橋絡容量は、受信フィルタ25よりもアンテナ端子Ant側または送信端子Tx側の線路上と、受信フィルタ25よりも受信端子Rx1またはRx2側の線路上とを結合するものであればよい。例えば、図34に示すアンテナ分波器10bのように、受信端子Rx2と送信端子Txが、橋絡容量CBを介して結合されてもよい。
以上、実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。
図1は、第1の実施形態におけるフィルタの原理を説明するための回路構成図 容量CBの回路構成を示す図 フィルタ部(ラダー型フィルタ)の回路構成を示す図 図2Aの容量CBと、図2Bのフィルタ部の通過特性および位相特性を示すグラフ 図2Aの容量CBを、図2Bのフィルタ部17に橋絡した回路の構成を示す図 図3Aに示す回路の通過特性と位相特性を示すグラフ 移相回路の構成を示す図 図4Aの移相回路の通過特性および位相特性を示す図 フィルタ部の入力側に移相回路を付加した回路の構成を示す図 図5Aの回路の通過特性および位相特性を示すグラフ 図5Aに示す回路に橋絡容量CBを付加した回路の通過特性を示すグラフ 移相回路の変形例を示す図 移相回路の変形例を示す図 移相回路の変形例を示す図 移相回路の変形例を示す図 移相回路の変形例を示す図 移相回路の変形例を示す図 移相回路の変形例を示す図 移相回路16とフィルタ部17の一部をまたぐように、容量CBが付加された構成を示す図 ダブルモード型弾性表面波フィルタの構成例を示す図 橋絡容量が付加されていないバランスフィルタの構成を示す図 図11Aのバランスフィルタの位相特性を示すグラフ 第1の実施形態におけるバランスフィルタの構成を示す図 図12のバランスフィルタにおける入力端子In−出力端子Out1間の通過特性(実線g51)を計算した結果を示すグラフ 図12のバランスフィルタにおける入力端子In−出力端子Out2間の通過特性(実線g52)を計算した結果を示すグラフ 図12のバランスフィルタをバランス合成し、シングルエンドフィルタとして解析した場合の通過特性(実線g4)の計算結果を示すグラフ 第1の実施形態のバランスフィルタの変形例 図12に示すバランスフィルタを備えるデュプレクサの構成例を示す図 図16に示したバランスデュプレクサの特性(バランス合成後)の計算結果を示すグラフ 図16に示したバランスデュプレクサのアイソレーション特性(実線f6)を示すグラフ 図16のデュプレクサ形成時に挿入されるインダクタンスも含む等価回路図 Lp4が受信フィルタの特性に及ぼす影響の計算結果を示すグラフ Lp3とLp4との誘導結合の効果を示したグラフ 図18に示したバランスデュプレクサの実装形態を示す図 バランチップの構成を示す平面図 送信フィルタチップの構成を示す平面図 受信フィルタチップの構成を示す平面図 FBARを用いた送信フィルタチップ33の構成例を示す平面図 FBARを用いた受信フィルタチップ34の構成例を示す平面図 ダイアタッチ層の表面における配線レイアウトの一例を示す図 中間層の、表面における配線レイアウトの一例 図27BのX―X線に沿う断面を示す図 フットパット層におけるフットパットの配置を示す図 受信フィルタチップおよびセラミックパッケージの配線パターンを示す概念図 信号線の直下にGNDパターンがある場合とない場合の電気力線を示す図 開口部を設けた場合と設けない場合における受信フィルタの周波数特性を計算した結果を示すグラフ 開口部の開口幅と受信フィルタの周波数特性との関係を示したグラフ 図31に示すグラフの通過帯域近傍の特性を拡大したもの 橋絡容量CBの変形例を示す回路図 橋絡容量CBの他の変形例を示す回路図 従来の分波器の構成を示す図
符号の説明
Ant アンテナ端子
CB 橋絡容量
GND グランドパターン
In 入力端子
Out、Out1、Out2 出力端子
Rx、Rx1、Rx2 受信端子
S1-S4 共振器
Tx 送信端子
15 フィルタ
16 移相回路
17、17a、17b フィルタ部
18 伝送線路
22a 反射器
23、23a バラン
23 変換回路
24、24a、24b 出力端子
25 受信フィルタ
26 送信フィルタ
27 メタルリッド
28 バランチップ
29 キャビティ
33 送信フィルタチップ
33 受信フィルタチップ
33 送信フィルタチップ
34 受信フィルタチップ
36 セラミックパッケージ
37 基板
38、39 圧電基板
45 開口部

Claims (8)

  1. シングル型の共通端子とバランス型の2つの端子を備え、平衡線路と不平衡線路との間の変換を行う変換回路と、
    前記変換回路の前記2つの出力端子にそれぞれ接続され、通過帯域の信号を通過させる2つのフィルタ部と、
    前記2つのフィルタ部のいずれか一方および前記変換回路をまたいで設けられる橋絡容量とを備え、
    前記橋絡容量がまたがるフィルタ部の前記変換回路と反対側の線路におけるインダクタンスと、前記橋絡容量がまたがるフィルタ部ではない他方のフィルタ部と前記変換回路を接続する線路におけるインダクタンスとは電磁的に結合していることを特徴とする、フィルタ。
  2. 前記橋絡容量を通じて出力される信号の位相と、橋絡容量がまたがる前記フィルタおよび前記変換回路を通じて出力される信号の位相とが、前記フィルタ部の前記通過帯域外において逆位相となるように、前記変換回路の移相角が設定される、請求項1に記載のフィルタ。
  3. 前記フィルタは、パッケージまたは基板上に形成されており、
    前記結合は、前記パッケージまたは基板における伝送線路により実現される、請求項1または2に記載のフィルタ。
  4. 前記フィルタは、複数の層を含む基板上に形成されており、
    前記基板における前記層の少なくとも1層に、前記橋絡容量がまたがるフィルタ部の前記変換回路と反対側の線路および前記他方のフィルタ部と前記変換回路を接続する線路のうち少なくともいずれか一方の線路が形成されており、
    前記線路が形成された層の直下または直上の層の、前記線路と積層方向において重なる部分では、グランド接地された接地金属パターンが除去されている、請求項1に記載のフィルタ。
  5. 前記線路が形成された層の直下または直上の層には、ほぼ全ての領域に渡ってグランド接地された接地金属パターンが配置されており、前記線路と積層方向において重なる部分では、前記接地金属パターンが除去されている、請求項4に記載のフィルタ。
  6. 前記除去される接地金属パターンの幅は、直上または直下の層において通過する線路の幅の1.0倍以上2.0倍以下であることを特徴とする、請求項5に記載のフィルタ。
  7. シングル型の共通端子と、送信端子と、バランス型の受信端子とを有する分波器であって、
    前記共通端子と前記送信端子との間に接続される送信フィルタと、
    前記共通端子と前記受信端子との間に接続される受信フィルタとを備え、
    前記受信フィルタは、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフィルタである分波器。
  8. 前記請求項1に記載のフィルタを備えた通信機器。
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