JP2010036695A - 航空機用ラジアルタイヤ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】一対のビードコア4と、ラジアルカーカスとを具え、少なくとも一枚のカーカスプライ5を構成する有機繊維コードの引張り破断強度を10.0〜20.0cN/dtexの範囲とするとともに、2.1cN/dtexの引張力作用時の伸度を1.0〜5.0%の範囲とし、適用リムに組付けて、内圧が0kPaの状態から、正規内圧を充填し、規定の質量に対応する負荷を加えることによって、タイヤビード部外表面をリムフランジに密着させるに至るまで間の、そのビード部外表面の変形率RFと、正規内圧を充填し、正規荷重を負荷したタイヤ姿勢における、ビード部外表面の、リムフランジからの離反点位置での、内圧を0kPaとした状態のラジアルカーカスの厚さLとが、2.0<RF/L<4.0の関係を満たしてなることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
このため、多くは、有機繊維コードからなるカーカスプライの複数枚を重畳配置して、ラジアルカーカスを構成することにより、タイヤへの、高い耐圧性と、高い耐久性の要求とを満足させている。
この一方で、航空機メーカーからはタイヤの重量低減の厳しい要求が課せられており、タイヤ性能と、タイヤの軽量化の両立がタイヤ設計上重要な課題となっている。
2.0<RF/L<4.0
の関係を満たしてなるポリケトン繊維コードである。
「伸度」とは、JIS L 1017に準拠した引張り試験を行って測定した結果によって算出した値を意味する。
また、「正規内圧」および「規定の質量」とは、それぞれTRA等に記載の、適用サイズにおける最大負荷能力に対応する空気圧および最大負荷能力をいうものとする。
本発明の航空機用ラジアルタイヤでは、タイヤ内に充填する気体としては、通常のもしくは酸素分圧を変えた空気、または、窒素等の不活性ガスを用いることができる。
「ラジアルカーカスの厚さL」は、離反点Ctから、図1に示すように、内圧が0kPaの状態のカーカスプライへの直交する仮想線の厚さをいうものとする。
すなわち、タイヤ幅方向外側に配置されるカーカスプライを構成するコードの長手方向への圧縮力を抑制するためには、変形率RFを大きくし、ラジアルカーカスの厚さLを小さくすることが有効であり、変形率RF/Lを指標として、タイヤのビード部の耐久性を向上させることができる。
σ≧−0.01E+1.2・・・(1)
σ≧0.02・・・(2)
[式中、σは177°Cにおける熱収縮応力(cN/dtex)であり、Eは25°Cにおける49cN荷重時の弾性率(cN/dtex)である。]
の関係を満たすものとする。
2.0<RF/L<4.0
の関係を満たすことで、荷重が負荷された時のビード部の倒れこみによる、タイヤ幅方向外側に配置されるカーカスプライを構成するコードの長手方向への圧縮力を効果的に抑制することができる。
図3は、本発明の航空機用ラジアルタイヤの一の実施形態を示す幅方向段面図であり、図4は図3のタイヤを適用リムに組み付けて内圧が0kPaのときのビード部をより詳細に示す要部拡大断面図である。
図中1はトレッド部を、2はトレッド部1の側部に連続して半径方向内方に延びる一対のサイドウォール部を、3は各サイドウォール部2の内周側に連続させて設けたビード部をそれぞれ示す。
その結果、航空機用ラジアルタイヤに求められる耐圧性、耐荷重性等を十分に確保することができる。
2.0<RF/L<4.0
の関係を満たす。
σ≧−0.01E+1.2・・・(1)
σ≧0.02・・・(2)
[式中、σを177°Cにおける熱収縮応力(cN/dtex)とし、Eを25°Cにおける49cN荷重時の弾性率(cN/dtex)とする。]
の関係を満たすポリケトン繊維コードとする。
この構成により、ラジアルカーカス5に高い破断強力を付与して、航空機用ラジアルタイヤに要求される耐圧性を満足させた上で、従来のナイロン繊維コードをカーカスプライ5に適用した場合よりもカーカスプライ5の枚数を減らすことで、タイヤ重量の大幅な低減を達成することができる。
また、σ≧−0.01E+1.2であることに加え、σ≧0.02を満たすことにより、離着陸等の高速走行(高温)時の、遠心力の作用によるトレッド部1の半径方向外方への迫り出しを抑制するとともに、ビード部3のゴム歪を低減することができる。
それが0.4cN/dtex未満の場合には、タイヤ製造時の加熱による引き揃え効率が低下し、タイヤとしての強度が不十分となる傾向がある。一方、1.5cN/dtexを超える場合には、加硫時に有機繊維コードの収縮力が大きくなりすぎ、結果的にタイヤ内部のコード乱れやゴムの配置乱れを引き起こし、耐久性の悪化やユニフォーミティーの悪化する傾向がある。
特にポリマーの力学特性や耐熱性等の点から、不飽和炭化水素としてエチレンを主体とするものを用いたポリケトンが好ましい。
なお、カーカスプライの有機繊維コードに用いられる材質のポリケトンは、ほぼ100%が上記(化1)で表される繰り返し単位からなり、その97モル%以上が1−オキソトリメチレンである。
実施例タイヤ1、および比較例タイヤ1〜比較例タイヤ5のそれぞれの、タイヤ重量を測定した。その結果を、指数値で表3に示す。
なお、表中の指数値は、比較例タイヤ1の値をコントロールとして求めたものであり、数値が小さいほど、重量が小さいものとした。
実施例タイヤ1、および比較例タイヤ1〜比較例タイヤ5のそれぞれにつき、タイヤをリムサイズ46×17R20のリムに装着し、タイヤ内を水で満たし内圧を上昇させたとき、タイヤが破壊する圧力と、TRAで定められた規定内圧に対する比(タイヤが破壊する圧力/TRAで定められた正規内圧)を測定した。その評価結果を表3に示す。
なお、FAAの定めるTSOでは、航空機用タイヤについては安全率4倍以上に規定されている。数値が大きいほど耐圧性が良好である。
実施例タイヤ1、および比較例タイヤ1〜比較例タイヤ5のそれぞれにつき、タイヤをリムサイズ46×17R20のリムに装着し、内圧を1530kPaとし、負荷質量を20870kgとして、ドラム試験機上にて、速度64km/h、10分走行して、110分冷却するタキシング試験を100サイクル繰り返し実施した後に、ビード部の最外層プライコードを解剖により採取し、残強度をコード引張り試験機で測定した。その評価結果を表3に示す。
なお、比較例タイヤ1のコード強力をコントロールとして求めたものであり、数値が大きいほど良好である。
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 ビードコア
5 カーカスプライ
5a ターンアッププライ
5b ダウンプライ
6 ベルト
7 ベルト保護層
8 トレッドゴム
Claims (5)
- 一対のビードコアと、これらビードコア間にトロイド状に延在し、タイヤ赤道面に対して70〜90°の範囲の角度で延びる複数本の有機繊維コードからなる少なくとも二枚のカーカスプライにて構成したラジアルカーカスとを具え、このラジアルカーカスが、側部部分を各ビードコアの周りに、タイヤ幅方向の内側から外側へ巻上げた一枚以上のターンアッププライと、このターンアッププライの巻上げ部分を覆って半径方向内方に延びて、ビードコアの周りに到る一枚以上のダウンプライとを有してなる航空機用ラジアルタイヤにおいて、
少なくとも一枚のカーカスプライを構成する有機繊維コードの引張り破断強度を10.0〜20.0cN/dtexの範囲とするとともに、2.1cN/dtexの引張力作用時の伸度を1.0〜5.0%の範囲とし、
適用リムに組付けて、内圧が0kPaの状態から、正規内圧を充填し、規定の質量に対応する負荷を加えることによって、タイヤビード部外表面をリムフランジに密着させるに至るまで間の、そのビード部外表面の変形率RFと、正規内圧を充填し、正規荷重を負荷したタイヤ姿勢における、ビード部外表面の、リムフランジからの離反点位置での、内圧を0kPaとした状態のラジアルカーカスの厚さLとが、
2.0<RF/L<4.0
の関係を満たしてなることを特徴とする航空機用ラジアルタイヤ。 - 一枚以上のカーカスプライの有機繊維コードの熱収縮応力σと弾性率Eが下記式(1)および式(2):
σ≧−0.01E+1.2・・・(1)
σ≧0.02・・・(2)
[式中、σは177°Cにおける熱収縮応力(cN/dtex)であり、Eは25°Cにおける49cN荷重時の弾性率(cN/dtex)である。]
の関係を満たすポリケトン繊維コードである請求項1に記載の航空機用ラジアルタイヤ。 - ポリケトン繊維コードの熱収縮応力は、0.4〜1.5cN/dtexである請求項3に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
- ポリケトンは、一酸化炭素と、少なくとも一種の不飽和炭化水素との共重合体である請求項2または3に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
- 不飽和炭化水素が、エチレンである請求項4に記載の航空機用ラジアルタイヤ。
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