JP2006306260A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】低速走行時や通常走行時の乗り心地及び転がり抵抗を維持しつつ、高速走行時の操縦安定性や内圧低下時の安全性及びランフラット耐久性を向上させた空気入りラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】下記式(I)及び式(II):
σ ≧ -0.01×E + 1.2 ・・・ (I)
σ ≧ 0.02 ・・・ (II)
[式中、σは、177℃における熱収縮応力(cN/dtex)であり;Eは、25℃における49N荷重時の弾性率(cN/dtex)である]の条件を満たすポリケトン繊維コードを含む補強コード層をサイドウォール部2に適用し、該サイドウォール部2に2層のサイドゴム層5A,5Bを適用した上、該サイドゴム層のうちタイヤ幅方向内側のサイドゴム層5Aの80℃でのtanδをタイヤ幅方向外側のサイドゴム層5Bの80℃でのtanδよりも大きくする。
【選択図】図1
【解決手段】下記式(I)及び式(II):
σ ≧ -0.01×E + 1.2 ・・・ (I)
σ ≧ 0.02 ・・・ (II)
[式中、σは、177℃における熱収縮応力(cN/dtex)であり;Eは、25℃における49N荷重時の弾性率(cN/dtex)である]の条件を満たすポリケトン繊維コードを含む補強コード層をサイドウォール部2に適用し、該サイドウォール部2に2層のサイドゴム層5A,5Bを適用した上、該サイドゴム層のうちタイヤ幅方向内側のサイドゴム層5Aの80℃でのtanδをタイヤ幅方向外側のサイドゴム層5Bの80℃でのtanδよりも大きくする。
【選択図】図1
Description
本発明は、空気入りラジアルタイヤ、特に低速走行時や通常走行時の乗り心地及び転がり抵抗を維持しつつ、高速走行時の操縦安定性や内圧低下時の安全性及びランフラット耐久性を向上させた空気入りラジアルタイヤに関するものである。
昨今、車両の高速化に伴い、走行中のタイヤのサイドウォール部に加わる力が大きくなってきており、この力に対し、タイヤのサイドウォール部の変形を防止して操縦安定性を改善することが求められている。この要請に対して、タイヤのサイドウォール部の剛性を上げることが行われてきたが、この場合、同時にタイヤの縦バネも上昇してしまい、タイヤの通常走行時の乗り心地が悪化したり、転がり抵抗が上昇して低燃費性が悪化するという問題があった。
また、パンク等によりタイヤの内圧が低下した状態でも、タイヤが荷重支持能力を失うことなくある程度の距離を安全に走行することが可能なタイヤ、所謂ランフラットタイヤとして、タイヤのサイドウォール部のカーカスの内側に、比較的モジュラが高い断面三日月状のサイド補強ゴム層を配置してサイドウォール部の剛性を向上させ、内圧低下時にサイドウォール部の撓み変形を極端に増加させることなく荷重を負担できるようにしたサイド補強タイプのランフラットタイヤが各種提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、かかるサイド補強タイプのランフラットタイヤにおいても、サイドウォール部の剛性が高いが故、上述のタイヤと同様に、通常走行時の乗り心地が悪く、タイヤの転がり抵抗が高く、低燃費性が悪いという問題があった。
このような状況下、本発明の目的は、上記従来技術の問題を解決し、低速走行時や通常走行時の乗り心地及び転がり抵抗を維持しつつ、高速走行時の操縦安定性や内圧低下時の安全性及びランフラット耐久性を向上させた空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、サイドウォール部にポリケトン繊維コードを含む補強コード層を備える空気入りラジアルタイヤにおいて、該ポリケトン繊維コードの熱収縮応力及び弾性率を特定の範囲に規定した上で、サイドウォール部に2層のゴム層を配設し、タイヤ幅方向内側のゴム層の損失正接(tanδ)をタイヤ幅方向外側のゴム層の損失正接よりも大きくすることで、低速走行時や通常走行時のようなサイドウォール部が比較的低温にある際のサイドウォール部の剛性の上昇を抑制しつつ、高速走行時や内圧低下時のようなサイドウォール部が比較的高温となる際のサイドウォール部の剛性を速やかに上昇させることができ、その結果として、低速走行時や通常走行時の乗り心地及び転がり抵抗を維持しつつ、高速走行時の操縦安定性や内圧低下時の安全性及びランフラット耐久性を改善できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明の空気入りラジアルタイヤは、ポリケトン繊維コードを含む補強コード層をサイドウォール部に備える空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記ポリケトン繊維コードが下記式(I)及び式(II):
σ ≧ -0.01×E + 1.2 ・・・ (I)
σ ≧ 0.02 ・・・ (II)
[式中、σは、177℃における熱収縮応力(cN/dtex)であり;Eは、25℃における49N荷重時の弾性率(cN/dtex)である]の条件を満たし、
前記サイドウォール部がタイヤ幅方向に2層のサイドゴム層を有し、該2層のサイドゴム層のうちタイヤ幅方向内側のサイドゴム層Aの80℃でのtanδがタイヤ幅方向外側のサイドゴム層Bの80℃でのtanδよりも大きいことを特徴とする。
前記ポリケトン繊維コードが下記式(I)及び式(II):
σ ≧ -0.01×E + 1.2 ・・・ (I)
σ ≧ 0.02 ・・・ (II)
[式中、σは、177℃における熱収縮応力(cN/dtex)であり;Eは、25℃における49N荷重時の弾性率(cN/dtex)である]の条件を満たし、
前記サイドウォール部がタイヤ幅方向に2層のサイドゴム層を有し、該2層のサイドゴム層のうちタイヤ幅方向内側のサイドゴム層Aの80℃でのtanδがタイヤ幅方向外側のサイドゴム層Bの80℃でのtanδよりも大きいことを特徴とする。
ここで、上記ポリケトン繊維コードの177℃における熱収縮応力σは、25cmの長さ固定サンプルを5℃/分の昇温スピードで加熱して、177℃時にコードに発生する応力であり、また、上記ポリケトン繊維コードの25℃における49N荷重時の弾性率Eは、JISのコード引張り試験によるSSカーブの49N時の接線から算出した単位cN/dtexでの弾性率である。
本発明の空気入りラジアルタイヤの好適例においては、前記タイヤ幅方向内側のサイドゴム層Aの80℃でのtanδが0.2以上である。この場合、ポリケトン繊維コードを含む補強コード層の周辺部の発熱を十分に促進することができる。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記ポリケトン繊維コードは、177℃における熱収縮応力σが0.3cN/dtex以上であることが好ましく、0.5cN/dtex以上であることが更に好ましい。この場合、タイヤの高速走行時の操縦安定性やランフラット耐久性を更に向上させることができる。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、前記タイヤ幅方向内側のサイドゴム層Aの厚さは、サイドウォール部全体の厚さの2/3以下であることが好ましく、サイドウォール部全体の厚さの1/2以下であることが更に好ましい。この場合、タイヤの転がり抵抗の上昇を十分に抑制することができる。
本発明の空気入りラジアルタイヤの他の好適例においては、該ラジアルタイヤが、一対のビード部及び一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部に連なるトレッド部と、前記一対のビード部間にトロイド状に延在してこれら各部を補強する一枚以上のカーカスプライからなるカーカスとを備え、前記カーカスプライの少なくとも一枚が前記ポリケトン繊維コードを含む補強コード層である。この場合、低速走行時の乗り心地及び転がり抵抗を維持しつつ、高速走行時のサイドウォール部の剛性を向上させて、高速走行時の操縦安定性を改善することができる。
本発明の空気入りラジアルタイヤの他の好適例においては、該ラジアルタイヤが、一対のビード部及び一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部に連なるトレッド部と、前記一対のビード部間にトロイド状に延在してこれら各部を補強する一枚以上のカーカスプライからなるカーカスと、前記サイドウォール部及び/又はビード部において前記カーカスに隣接して配置された一枚以上のサイド補強コード層とを備え、該サイド補強コード層の少なくとも一枚が前記ポリケトン繊維コードを含む補強コード層である。この場合も、低速走行時の乗り心地及び転がり抵抗を維持しつつ、高速走行時のサイドウォール部の剛性を向上させて、高速走行時の操縦安定性を改善することができる。
なお、本発明の空気入りラジアルタイヤは、更に、前記サイドウォール部の前記カーカスの内側に一対のサイド補強ゴム層を備えた、所謂、サイド補強タイプのランフラットタイヤであってもよい。この場合、通常走行時の乗り心地及び転がり抵抗を維持しつつ、内圧低下時のサイドウォール部の剛性を向上させて、内圧低下時の安全性及びランフラット耐久性を改善することができる。
本発明によれば、低速走行時や通常走行時の乗り心地及び転がり抵抗を維持しつつ、高速走行時の操縦安定性や内圧低下時の安全性及びランフラット耐久性を向上させた空気入りラジアルタイヤを提供することができる。
以下に、図を参照しながら本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の空気入りラジアルタイヤの一実施態様の断面図であり、図2は、本発明の空気入りラジアルタイヤの他の実施態様の断面図であり、図3は、本発明の空気入りラジアルタイヤのその他の実施態様の左半分の部分断面図である。
図1に示すラジアルタイヤは、一対のビード部1及び一対のサイドウォール部2と、両サイドウォール部2に連なるトレッド部3と、上記一対のビード部1間にトロイド状に延在してこれら各部1,2,3を補強するラジアルカーカス4と、上記サイドウォール部2のラジアルカーカス4のタイヤ幅方向外側に配置された2層のサイドゴム層5A,5Bとを備える。
図1に示すラジアルタイヤのラジアルカーカス4は、一枚のカーカスプライから構成され、また、上記ビード部1内に夫々埋設した一対のビードコア6間にトロイド状に延在する本体部と、各ビードコア6の周りでタイヤ幅方向の内側から外側に向けて半径方向外方に巻上げた折り返し部とからなるが、本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、ラジアルカーカス4のプライ数及び構造は、これに限られるものではない。
また、図1に示すラジアルタイヤは、上記ビード部1内に夫々埋設したリング状のビードコア6のタイヤ半径方向外側にビードフィラー7を備えるが、本発明の空気入りラジアルタイヤは、ビードフィラー7を備えていなくてもよい。
更に、図1に示すラジアルタイヤは、上記カーカス4のクラウン部のタイヤ半径方向外側に二枚のベルト層からなるベルト8を備えている。ここで、該ベルト層は、通常、タイヤ赤道面に対して傾斜して延びるコードのゴム引き層、好ましくは、スチールコードのゴム引き層からなり、更に、二枚のベルト層が、該ベルト層を構成するコードが互いにタイヤ赤道面を挟んで交差するように積層されてベルト8を構成する。なお、図中のベルト8は、二枚のベルト層からなるが、本発明の空気入りラジアルタイヤにおいては、ベルト8を構成するベルト層の枚数は、これに限られるものではない。
また更に、図1に示すラジアルタイヤは、上記ベルト8のタイヤ半径方向外側でベルト8の全体を覆うように配置されたベルト補強層9Aと、該ベルト補強層9Aのタイヤ半径方向外側でベルト8の両端部を覆うように配置された一対のベルト補強層9Bとを備えるが、本発明の空気入りラジアルタイヤは、ベルト補強層9A,9Bを有していなくてもよいし、他の構造のベルト補強層を備えることもできる。ここで、ベルト補強層9A,9Bは、通常、タイヤ周方向に対し実質的に平行に配列したコードのゴム引き層からなる。
また、図2に示すラジアルタイヤは、所謂、サイド補強タイプのランフラットタイヤであり、上記サイドウォール部2の上記ラジアルカーカス4の内側に一対の断面三日月状のサイド補強ゴム層10を備える以外、上述した図1に示すラジアルタイヤと同様の構造を有する。なお、図2に示すラジアルタイヤのサイド補強ゴム層10は断面三日月状であるが、本発明に従うサイド補強タイプのランフラットタイヤのサイド補強ゴム層10の断面形状は、内圧低下時においてタイヤがある程度の距離を走行できる限り特に制限されず、他の形状であってもよい。
更に、図3に示すラジアルタイヤは、サイドウォール部2からビード部1に渡って上記ラジアルカーカス4に隣接する位置にサイド補強コード層11を備える以外、上述した図1に示すラジアルタイヤと同様の構造を有する。なお、図3の(A)に示すラジアルタイヤのサイド補強コード層11は、ベルト8の側部からカーカス本体部とビードフィラー7との間に渡って配設されており、図3の(B)に示すラジアルタイヤのサイド補強コード層11は、ベルト8の側部からビードフィラー7とカーカス折り返し部との間に渡って配設されており、図3の(C)に示すラジアルタイヤのサイド補強コード層11は、ベルト8の側部からカーカス折り返し部のタイヤ幅方向外側に渡る範囲に配設されているが、本発明の空気入りラジアルタイヤは、サイド補強コード層11を備えていなくてもよいし、他の構造のサイド補強コード層11を備えてもよい。また、図示例のサイド補強コード層11は一層からなるが、本発明の空気入りラジアルタイヤにおいてサイド補強コード層11の層数は、複数であってもよい。ここで、サイド補強コード層11のタイヤ半径方向の幅は、特に制限されるものではないが、10〜100mmの範囲が好ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤは、ポリケトン繊維コードを含む補強コード層をサイドウォール部2に備えることを要する。ここで、該ポリケトン繊維コードを含む補強コード層は、上記ラジアルカーカス4を構成するカーカスプライの一層以上であってもよいし、サイドウォール部2及び/又はビード部1においてカーカス4に隣接して配設された上記サイド補強コード層11の一層以上であってもよい。なお、ポリケトン繊維コードを含む補強コード層は、例えば、平行に配列された複数のポリケトン繊維コードをコーティングゴムで被覆することで製造できる。
また、本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、上記ポリケトン繊維コードは、下記式(I)及び式(II):
σ ≧ -0.01×E + 1.2 ・・・ (I)
σ ≧ 0.02 ・・・ (II)
[式中、σは、177℃における熱収縮応力(cN/dtex)であり;Eは、25℃における49N荷重時の弾性率(cN/dtex)である]の条件を満たすことを要する。
σ ≧ -0.01×E + 1.2 ・・・ (I)
σ ≧ 0.02 ・・・ (II)
[式中、σは、177℃における熱収縮応力(cN/dtex)であり;Eは、25℃における49N荷重時の弾性率(cN/dtex)である]の条件を満たすことを要する。
上記ポリケトン繊維コードは、高温下で収縮して大きな熱収縮応力を発現する一方、室温に戻すと伸長する可逆性を有する。そして、該ポリケトン繊維コードは、高温における熱収縮応力が大きいため、タイヤが高温になる高速走行時及びランフラット走行時において、タイヤのサイドウォール部の剛性を向上させ、高速走行時の操縦安定性や内圧低下時の安全性及びランフラット耐久性を改善することができる。また、上記ポリケトン繊維コードは、熱収縮応力を発現しない低温では、剛性が比較的小さいため、低速走行時や通常走行時のタイヤの縦バネを上昇させることがない。そのため、上記ポリケトン繊維コードは、低速走行時や通常走行時の乗り心地及び転がり抵抗を悪化させることがない。
なお、使用するコードが、上記式(I)の関係を満たさない場合、熱収縮応力σが大きいものの弾性率Eが低いコードを使用すると、高速走行時及びランフラット走行時のタイヤの撓みを十分に抑制することができず、タイヤの高速走行時の操縦安定性やランフラット耐久性が低下し、一方、弾性率Eが高いものの熱収縮応力σが小さいコードを使用すると、低速走行時及び通常走行時のタイヤの縦バネが大きくなり、タイヤの乗り心地が悪化する。
また、使用するコードが、上記式(II)の関係を満たさない場合、高速走行時の操縦安定性やランフラット耐久性を十分に向上させることができない。なお、タイヤの高速走行時の操縦安定性やランフラット耐久性を更に向上させる観点から、上記ポリケトン繊維コードの177℃における熱収縮応力σは0.3cN/dtex以上であることが好ましく、0.5cN/dtex以上であることが更に好ましい。
また、本発明の空気入りラジアルタイヤは、サイドウォール部2がタイヤ幅方向に2層のサイドゴム層5A,5Bを有し、該2層のサイドゴム層5A,5Bのうちタイヤ幅方向内側に位置するサイドゴム層5Aの80℃でのtanδがタイヤ幅方向外側に位置するサイドゴム層5Bの80℃でのtanδよりも大きいことを要する。この場合、上記カーカス4及び/又はサイド補強コード層11に近い幅方向内側のサイドゴム層5Aのヒステリシスロスが大きく、高速走行時や低内圧走行時(ランフラット走行時)のポリケトン繊維コードを含む補強コード層の周辺部の発熱が促進されるため、ポリケトン繊維コードが速やかに高温となり、大きな熱収縮応力を速やかに発現する。その結果、高速走行時及びランフラット走行時におけるタイヤのサイドウォール部2の剛性が速やかに上昇して、高速走行時の操縦安定性や内圧低下時の安全性及びランフラット耐久性を改善することができる。ここで、ポリケトン繊維コードを含む補強コード層の周辺部の発熱を十分に促進する観点から、高ロスな上記サイドゴム層5Aの厚さは、サイドウォール部2全体の厚さの1/5以上であることが好ましい。
本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、上記タイヤ幅方向内側のサイドゴム層5Aの80℃でのtanδは、0.2以上であることが好ましく、0.25以上であることが更に好ましい。サイドゴム層5Aの80℃でのtanδが0.2以上であれば、ポリケトン繊維コードを含む補強コード層の周辺部の発熱を十分に促進することができる。一方、上記タイヤ幅方向外側のサイドゴム層5Bの80℃でのtanδは、上記サイドゴム層5Aの80℃でのtanδより低い限り特に制限されるものではないが、0.18以下であることが好ましい。
また、本発明の空気入りラジアルタイヤにおいては、ヒステリシスロスが大きい上記サイドゴム層5Aの幅方向外側には、よりヒステリシスロスの小さい、即ち低発熱性のサイドゴム層5Bが配置されているため、サイドゴム層5Aの配設によるタイヤの転がり抵抗の上昇が抑制されている。ここで、上記タイヤ幅方向内側のサイドゴム層5Aの厚さは、サイドウォール部2全体の厚さの2/3以下であることが好ましく、1/2以下であることが更に好ましい。高ロスな上記サイドゴム層5Aの厚さがサイドウォール部2全体の厚さの2/3以下であれば、タイヤの転がり抵抗の上昇を十分に抑制することができ、1/2以下であれば、タイヤの転がり抵抗の上昇を更に確実に抑制することができる。
上記ポリケトン繊維コードを含む補強コード層において、上記ポリケトン繊維コードの打ち込み数は、35〜60(本/50mm)の範囲が好ましい。ポリケトン繊維コードの打ち込み数が35(本/50mm)未満では、ポリケトン繊維コードを含む補強コード層の強度が不足して、耐久性が不足する。なお、打ち込み数が60(本/50mm)を超えても、打ち込み可能である限り、特に制限されない。
また、上記ポリケトン繊維コードは、繊度が500〜2000dtexのポリケトンからなるフィラメント束を複数本撚り合わせてなることが好ましく、2本又は3本撚り合わせてなることが更に好ましい。ポリケトン繊維コードに用いるフィラメント束の繊度が500dtex未満では、弾性率・熱収縮応力共に不十分であり、2000dtexを超えると、コード径が太くなり、打ち込みを密にできなくなる。
上記ポリケトン繊維コードの原料のポリケトンとしては、下記式(III):
[式中、Aは不飽和結合によって重合された不飽和化合物由来の部分であり、各繰り返し単位において同一でも異なっていてもよい]で表される繰り返し単位から実質的になるポリケトンが好ましい。また、該ポリケトンの中でも、繰り返し単位の97モル%以上が1-オキソトリメチレン[−CH2−CH2−CO−]であるポリケトンが好ましく、99モル%以上が1-オキソトリメチレンであるポリケトンが更に好ましく、100モル%が1-オキソトリメチレンであるポリケトンが最も好ましい。
[式中、Aは不飽和結合によって重合された不飽和化合物由来の部分であり、各繰り返し単位において同一でも異なっていてもよい]で表される繰り返し単位から実質的になるポリケトンが好ましい。また、該ポリケトンの中でも、繰り返し単位の97モル%以上が1-オキソトリメチレン[−CH2−CH2−CO−]であるポリケトンが好ましく、99モル%以上が1-オキソトリメチレンであるポリケトンが更に好ましく、100モル%が1-オキソトリメチレンであるポリケトンが最も好ましい。
上記ポリケトン繊維コードの原料のポリケトンは、部分的にケトン基同士、不飽和化合物由来の部分同士が結合していてもよいが、不飽和化合物由来の部分とケトン基が交互に配列している部分の割合が90質量%以上であることが好ましく、97質量%以上であることが更に好ましく、100質量%であることが最も好ましい。
また、上記式(III)において、Aを形成する不飽和化合物としては、エチレンが最も好ましいが、プロピレン,ブテン,ペンテン,シクロペンテン,ヘキセン,シクロヘキセン,ヘプテン,オクテン,ノネン,デセン,ドデセン,スチレン,アセチレン,アレン等のエチレン以外の不飽和炭化水素や、メチルアクリレート,メチルメタクリレート,ビニルアセテート,アクリルアミド,ヒドロキシエチルメタクリレート,ウンデセン酸,ウンデセノール,6-クロロヘキセン,N-ビニルピロリドン,スルニルホスホン酸のジエチルエステル,スチレンスルホン酸ナトリウム,アリルスルホン酸ナトリウム,ビニルピロリドン及び塩化ビニル等の不飽和結合を含む化合物等であってもよい。
更に、上記ポリケトンの重合度としては、下記式:
[式中、t及びTは、純度98%以上のヘキサフルオロイソプロパノール及び該ヘキサフルオロイソプロパノールに溶解したポリケトンの希釈溶液の25℃での粘度管の流過時間であり;Cは、上記希釈溶液100mL中の溶質の質量(g)である]で定義される極限粘度[η]が1〜20dL/gの範囲にあることが好ましく、2〜10dL/gの範囲にあることが更に好ましく、3〜8の範囲にあることがより一層好ましい。極限粘度が1dL/g未満では、分子量が小さ過ぎて、高強度のポリケトン繊維コードを得ることが難しくなる上、紡糸時、乾燥時及び延伸時に毛羽や糸切れ等の工程上のトラブルが多発することがあり、一方、極限粘度が20dL/gを超えると、ポリマーの合成に時間及びコストがかかる上、ポリマーを均一に溶解させることが難しくなり、紡糸性及び物性に悪影響が出ることがある。
[式中、t及びTは、純度98%以上のヘキサフルオロイソプロパノール及び該ヘキサフルオロイソプロパノールに溶解したポリケトンの希釈溶液の25℃での粘度管の流過時間であり;Cは、上記希釈溶液100mL中の溶質の質量(g)である]で定義される極限粘度[η]が1〜20dL/gの範囲にあることが好ましく、2〜10dL/gの範囲にあることが更に好ましく、3〜8の範囲にあることがより一層好ましい。極限粘度が1dL/g未満では、分子量が小さ過ぎて、高強度のポリケトン繊維コードを得ることが難しくなる上、紡糸時、乾燥時及び延伸時に毛羽や糸切れ等の工程上のトラブルが多発することがあり、一方、極限粘度が20dL/gを超えると、ポリマーの合成に時間及びコストがかかる上、ポリマーを均一に溶解させることが難しくなり、紡糸性及び物性に悪影響が出ることがある。
上記ポリケトンの繊維化方法としては、(1)未延伸糸の紡糸を行った後、多段熱延伸を行い、該多段熱延伸の最終延伸工程で特定の温度及び倍率で延伸する方法や、(2)未延伸糸の紡糸を行った後、熱延伸を行い、該熱延伸終了後の繊維に高い張力をかけたまま急冷却する方法が好ましい。上記(1)又は(2)の方法でポリケトンの繊維化を行うことで、上記ポリケトン繊維コードの作製に好適な所望のフィラメントを得ることができる。
ここで、上記ポリケトンの未延伸糸の紡糸方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができ、具体的には、特開平2−112413号、特開平4−228613号、特表平4−505344号に記載のようなヘキサフルオロイソプロパノールやm-クレゾール等の有機溶剤を用いる湿式紡糸法、国際公開第99/18143号、国際公開第00/09611号、特開2001−164422号、特開2004−218189号、特開2004−285221号に記載のような亜鉛塩、カルシウム塩、チオシアン酸塩、鉄塩等の水溶液を用いる湿式紡糸法が挙げられ、これらの中でも、上記塩の水溶液を用いる湿式紡糸法が好ましい。
例えば、有機溶剤を用いる湿式紡糸法では、ポリケトンポリマーをヘキサフルオロイソプロパノールやm-クレゾール等に0.25〜20質量%の濃度で溶解させ、紡糸ノズルより押し出して繊維化し、次いでトルエン,エタノール,イソプロパノール,n-ヘキサン,イソオクタン,アセトン,メチルエチルケトン等の非溶剤浴中で溶剤を除去、洗浄してポリケトンの未延伸糸を得ることができる。
一方、水溶液を用いる湿式紡糸法では、例えば、亜鉛塩、カルシウム塩、チオシアン酸塩、鉄塩等の水溶液に、ポリケトンポリマーを2〜30質量%の濃度で溶解させ、50〜130℃で紡糸ノズルから凝固浴に押し出してゲル紡糸を行い、更に脱塩、乾燥等してポリケトンの未延伸糸を得ることができる。ここで、ポリケトンポリマーを溶解させる水溶液には、ハロゲン化亜鉛と、ハロゲン化アルカリ金属塩又はハロゲン化アルカリ土類金属塩とを混合して用いることが好ましく、凝固浴には、水、金属塩の水溶液、アセトン、メタノール等の有機溶媒等を用いることができる。
また、得られた未延伸糸の延伸法としては、未延伸糸を該未延伸糸のガラス転移温度よりも高い温度に加熱して引き伸ばす熱延伸法が好ましく、更に、該未延伸糸の延伸は、上記(2)の方法では一段で行ってもよいが、多段で行うことが好ましい。該熱延伸の方法としては、特に制限はなく、例えば、加熱ロール上や加熱プレート上に糸を走行させる方法等を採用することができる。ここで、熱延伸温度は、110℃〜(ポリケトンの融点)の範囲が好ましく、総延伸倍率は、10倍以上であることが好ましい。
上記(1)の方法でポリケトンの繊維化を行う場合、上記多段熱延伸の最終延伸工程における温度は、110℃〜(最終延伸工程の一段前の延伸工程の延伸温度−3℃)の範囲が好ましく、また、多段熱延伸の最終延伸工程における延伸倍率は、1.01〜1.5倍の範囲が好ましい。一方、上記(2)の方法でポリケトンの繊維化を行う場合、熱延伸終了後の繊維にかける張力は、0.5〜4cN/dtexの範囲が好ましく、また、急冷却における冷却速度は、30℃/秒以上であることが好ましく、更に、急冷却における冷却終了温度は、50℃以下であることが好ましい。ここで、熱延伸されたポリケトン繊維の急冷却方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法を採用することができ、具体的には、ロールを用いた冷却方法が好ましい。なお、こうして得られるポリケトン繊維は、弾性歪みの残留が大きいため、通常、緩和熱処理を施し、熱延伸後の繊維長よりも繊維長を短くすることが好ましい。ここで、緩和熱処理の温度は、50〜100℃の範囲が好ましく、また、緩和倍率は、0.980〜0.999倍の範囲が好ましい。
上記ポリケトン繊維コードは、好ましくは、上記ポリケトンからなるフィラメント束を複数本、より好ましくは、2本又は3本撚り合わせて製造することができ、より具体的には、例えば、上記ポリケトンからなるフィラメント束に下撚りをかけ、次いでこれを複数本合わせて、逆方向に上撚りをかけることで、双撚り構造の撚糸コードとして得ることができる。なお、上記ポリケトン繊維コードは、上記ポリケトンからなるフィラメント束1本を撚った、即ち、片撚り構造のコードであってもよく、この場合、上記ポリケトンからなるフィラメント束をひきそろえて、一方の方向に撚りをかけることで、撚糸コードとして得ることができる。
上記のようにして得られたポリケトン繊維コードをコーティングゴムで被覆することで、上記カーカス4のカーカスプライやサイド補強コード層11に用いるコード/ゴム複合体を得ることができる。ここで、ポリケトン繊維コードのコーティングゴムとしては、特に制限は無く、従来のカーカスプライやサイド補強コード層に用いていたコーティングゴムを用いることができる。なお、ポリケトン繊維コードのコーティングゴムによる被覆に先立って、ポリケトン繊維コードに接着剤処理を施し、コーティングゴムとの接着性を向上させてもよい。
本発明の空気入りラジアルタイヤは、サイドウォール部2に上記ポリケトン繊維コードを含む補強層を適用し、例えば、カーカス4のカーカスプライの少なくとも1枚として、並びに/或いは、サイド補強コード層11の少なくとも1枚として上記ポリケトン繊維コードを含む補強層を配設した上、サイドウォール部2に2層のサイドゴム層を配置し、該2層のサイドゴム層のうちタイヤ幅方向内側のサイドゴム層5Aの80℃でのtanδをタイヤ幅方向外側のサイドゴム層5Bの80℃でのtanδよりも大きくする以外は、常法に従って製造することができる。なお、本発明の空気入りラジアルタイヤにおいて、タイヤ内に充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を変えた空気、又は窒素等の不活性ガスを用いることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
コード構造:1670/2(dtex/本)、下撚り数:47(回/10cm)、上撚り数:47(回/10cm)、25℃・49N荷重時の弾性率E:124(cN/dtex)、177℃加熱時の熱収縮応力σ:0.63(cN/dtex)のポリケトン繊維コード(該コードに用いたポリケトンは、ほぼ100%が上記式(III)で表される繰り返し単位からなり、繰り返し単位の97モル%以上が1-オキソトリメチレンである)を打ち込み数:50(本/50mm)で平行に配列しコーティングゴムで被覆してコード/ゴム複合体を作製し、該コード/ゴム複合体をカーカスプライに用いて、図1に示す構造を有するサイズ:225/45R17のラジアルタイヤを試作した。なお、該タイヤの内側サイドゴム層5Aは、温度:80℃、周波数:52Hz、歪:1%におけるtanδが0.25であり、外側サイドゴム層5Bは、上記条件でのtanδが0.16である。また、内側サイドゴム層5Aの厚さは、2mm(サイドウォール部全体の2/5であり)、外側サイドゴム層5Bの厚さは、3mmである。
コード構造:1670/2(dtex/本)、下撚り数:47(回/10cm)、上撚り数:47(回/10cm)、25℃・49N荷重時の弾性率E:124(cN/dtex)、177℃加熱時の熱収縮応力σ:0.63(cN/dtex)のポリケトン繊維コード(該コードに用いたポリケトンは、ほぼ100%が上記式(III)で表される繰り返し単位からなり、繰り返し単位の97モル%以上が1-オキソトリメチレンである)を打ち込み数:50(本/50mm)で平行に配列しコーティングゴムで被覆してコード/ゴム複合体を作製し、該コード/ゴム複合体をカーカスプライに用いて、図1に示す構造を有するサイズ:225/45R17のラジアルタイヤを試作した。なお、該タイヤの内側サイドゴム層5Aは、温度:80℃、周波数:52Hz、歪:1%におけるtanδが0.25であり、外側サイドゴム層5Bは、上記条件でのtanδが0.16である。また、内側サイドゴム層5Aの厚さは、2mm(サイドウォール部全体の2/5であり)、外側サイドゴム層5Bの厚さは、3mmである。
(比較例1)
比較例のタイヤとして、サイドウォール部がゴム層を一層のみ有する以外は、実施例1と同様の構造を有するタイヤを試作した。なお、サイドウォール部のゴム層は、上記条件でのtanδが0.16である。
比較例のタイヤとして、サイドウォール部がゴム層を一層のみ有する以外は、実施例1と同様の構造を有するタイヤを試作した。なお、サイドウォール部のゴム層は、上記条件でのtanδが0.16である。
次に、得られたタイヤをサイズ:7.5JJのリムにリム組みし、下記の方法で転がり抵抗及び実車フィーリング試験を行った。結果を表1に示す。
(1)転がり抵抗
供試タイヤの空気圧を250kPaとし、3.92kNの荷重の作用下で、回転ドラムを用いて80km/hの速度で回転させたときの惰行法をもって測定・評価した。測定値は比較例1の値を100として指数表示した。指数値が小さい程、転がり抵抗が大きく、悪いことを示す。
供試タイヤの空気圧を250kPaとし、3.92kNの荷重の作用下で、回転ドラムを用いて80km/hの速度で回転させたときの惰行法をもって測定・評価した。測定値は比較例1の値を100として指数表示した。指数値が小さい程、転がり抵抗が大きく、悪いことを示す。
(2)実車フィーリング試験
空気圧を250kPaとした供試タイヤを実車[AUDI A6(GF−4BAPRF)]に装着し、弊社テストコースにて実車走行させ、ドライバーのフィーリングにて乗り心地及び高速走行時の操縦安定性を評価した。なお、荷重は、ドライバー1名+60kgである。
空気圧を250kPaとした供試タイヤを実車[AUDI A6(GF−4BAPRF)]に装着し、弊社テストコースにて実車走行させ、ドライバーのフィーリングにて乗り心地及び高速走行時の操縦安定性を評価した。なお、荷重は、ドライバー1名+60kgである。
表1から明らかなように、カーカスプライの補強コードに上記式(I)及び式(II)を満たすポリケトン繊維コードを適用した上、サイドウォール部のゴム層を2層として、タイヤ幅方向内側のサイドゴム層5Aの80℃でのtanδをタイヤ幅方向外側のサイドゴム層5Bの80℃でのtanδよりも高くすることで、通常走行時の乗り心地及び転がり抵抗を悪化させること無く、高速走行時の操縦安定性を向上させることができる。
1 ビード部
2 サイドウォール部
3 トレッド部
4 ラジアルカーカス
5A,5B サイドゴム層
6 ビードコア
7 ビードフィラー
8 ベルト
9A,9B ベルト補強層
10 サイド補強ゴム層
11 サイド補強コード層
2 サイドウォール部
3 トレッド部
4 ラジアルカーカス
5A,5B サイドゴム層
6 ビードコア
7 ビードフィラー
8 ベルト
9A,9B ベルト補強層
10 サイド補強ゴム層
11 サイド補強コード層
Claims (9)
- ポリケトン繊維コードを含む補強コード層をサイドウォール部に備える空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記ポリケトン繊維コードが下記式(I)及び式(II):
σ ≧ -0.01×E + 1.2 ・・・ (I)
σ ≧ 0.02 ・・・ (II)
[式中、σは、177℃における熱収縮応力(cN/dtex)であり;Eは、25℃における49N荷重時の弾性率(cN/dtex)である]の条件を満たし、
前記サイドウォール部がタイヤ幅方向に2層のサイドゴム層を有し、該2層のサイドゴム層のうちタイヤ幅方向内側のサイドゴム層Aの80℃でのtanδがタイヤ幅方向外側のサイドゴム層Bの80℃でのtanδよりも大きいことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。 - 前記タイヤ幅方向内側のサイドゴム層Aの80℃でのtanδが0.2以上であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記ポリケトン繊維コードの177℃における熱収縮応力σが0.3cN/dtex以上であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記ポリケトン繊維コードの177℃における熱収縮応力σが0.5cN/dtex以上であることを特徴とする請求項3に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記タイヤ幅方向内側のサイドゴム層Aの厚さが、前記サイドウォール部全体の厚さの2/3以下であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記タイヤ幅方向内側のサイドゴム層Aの厚さが、前記サイドウォール部全体の厚さの1/2以下であることを特徴とする請求項5に記載の空気入りラジアルタイヤ。
- 前記空気入りラジアルタイヤが、一対のビード部及び一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部に連なるトレッド部と、前記一対のビード部間にトロイド状に延在してこれら各部を補強する一枚以上のカーカスプライからなるカーカスとを備え、
前記カーカスプライの少なくとも一枚が前記ポリケトン繊維コードを含む補強コード層であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。 - 前記空気入りラジアルタイヤが、一対のビード部及び一対のサイドウォール部と、両サイドウォール部に連なるトレッド部と、前記一対のビード部間にトロイド状に延在してこれら各部を補強する一枚以上のカーカスプライからなるカーカスと、前記サイドウォール部及び/又はビード部において前記カーカスに隣接して配置された一枚以上のサイド補強コード層とを備え、
前記サイド補強コード層の少なくとも一枚が前記ポリケトン繊維コードを含む補強コード層であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。 - 更に、前記サイドウォール部の前記カーカスの内側に一対のサイド補強ゴム層を備えることを特徴とする請求項5又は6に記載の空気入りラジアルタイヤ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005131269A JP2006306260A (ja) | 2005-04-28 | 2005-04-28 | 空気入りラジアルタイヤ |
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2005
- 2005-04-28 JP JP2005131269A patent/JP2006306260A/ja not_active Withdrawn
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