JP2010023763A - エアバッグ及びエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】開閉型ベントホールを確実に所定の開度にて開放させることが可能なエアバッグと、このエアバッグを備えたエアバッグ装置とを提供する。
【解決手段】エアバッグ1は、開閉型ベントホール10と、エアバッグ1の反乗員側面1Rに設けられた、エアバッグ1から外方へ向って膨出可能な膨出部11と、エアバッグ1内を通ってエアバッグ1の乗員対向面1Fと膨出部11の膨出方向先端側とを繋ぐ連動部材としてのテザー12を備えている。テザー12の途中部は、開閉型ベントホール10を覆う蓋体14となっている。蓋体14の開閉型ベントホール10よりも乗員対向面1F側には開口15が設けられている。膨張したエアバッグ1の乗員対向面1Fが乗員に押されて後退するのに連動して膨出部11がエアバッグ1の外方へ膨出し、テザー12が膨出部11から引っ張られて移動することにより、開口15が開閉型ベントホール10に重なり、開閉型ベントホール10が開放する。
【選択図】図4

Description

本発明は、開閉型ベントホールと、該開閉型ベントホールからのガスの流出を規制するガス流出規制部材とを備えたエアバッグに係り、特に、膨張したエアバッグの乗員対向面に乗員が接触するまでは開閉型ベントホールが閉又は小開度とされており、膨張したエアバッグの乗員対向面に乗員が接触して該乗員対向面が後退すると、開閉型ベントホールが開又は大開度となるように構成されたエアバッグに関する。また、本発明は、このエアバッグを備えたエアバッグ装置に関する。
なお、本発明において、乗員方向とは、エアバッグ膨張時において該エアバッグの乗員対向面が乗員に向う方向をいい、反乗員方向とは、これと反対方向をいう。
エアバッグにベントホールを設け、膨張したエアバッグに車両乗員等が接触したときに、該ベントホールを介してエアバッグ内部からエアバッグ外にガスを流出させることにより、該車両乗員等をエアバッグによってソフトに受け止めるようにすることは周知である。
特開平6−127330号公報には、膨張したエアバッグの乗員対向面に乗員が接触するまではベントホールが閉鎖されており、乗員がこの膨張したエアバッグの乗員対向面に接触して該乗員対向面が後退するとベントホールが開放するように構成されたエアバッグが記載されている。
同号公報のエアバッグは、それぞれ略円形の上側基布と下側基布との周縁部同士を縫合して袋状としたものである。同号公報では、該上側基布が、このエアバッグの乗員対向面を構成する。下側基布の中央には、インフレータ(ガス発生器)が挿入されるガス流入口が設けられている。下側基布の該ガス流入口よりも外周側に、ベントホールが配置されている。
下側基布のうち、このベントホールとガス流入口との間の領域にスリットが設けられており、このスリットにストラップが挿通されている。エアバッグの内側に配置されたストラップの一端側は、上側基布のエアバッグ内側面に縫着されている。また、エアバッグの外側に配置されたストラップの他端側は、該スリットからベントホールを横切るように下側基布の外周側に引き回され、該下側基布のベントホールよりも外周側に縫着されている。
同号公報にあっては、エアバッグが膨張すると、このエアバッグの上側基布と下側基布とが離反するのに伴ってストラップが緊張する。この際、ストラップの前記他端側は、該下側基布のエアバッグ外側面に沿って緊張してベントホールに重なり、ベントホールを閉鎖するようになる。これにより、ベントホールからのガスの流出が規制され、エアバッグの内部が速やかに高圧となり、エアバッグが迅速に展開する。
この膨張したエアバッグの上側基布に乗員が接触して該上側基布をエアバッグの内部側に後退させると、ストラップが弛緩し、ストラップの前記他端側がエアバッグ内部のガス圧によりベントホールから離反する。これにより、ベントホールが開となり、ベントホールからエアバッグ外にガスが流出する。この結果、乗員がエアバッグによってソフトに受け止められる。
特開平6−127330号公報
上記特開平6−127330号公報においては、膨張したエアバッグの上側基布に乗員が接触して該上側基布をエアバッグの内部側に後退させ、これによりストラップが弛緩した場合、該ストラップの前記他端側は、エアバッグ内からベントホールを通ってエアバッグ外に流出する流出ガス圧によりベントホールから離反し、ベントホールを開放させる。
しかしながら、ベントホールを通ってエアバッグ外に流出したガスは、直ぐに周囲に拡散するため、ストラップがベントホールから離反するほど、ストラップに加えられる流出ガス圧が小さくなる。そのため、ストラップが十分にベントホールから離反せず、ベントホールの開度が不十分なものとなるおそれがある。
本発明は、開閉型ベントホールと、該開閉型ベントホールからのガスの流出を規制するガス流出規制部材とを備え、膨張時にその乗員対向面に乗員が接触するまでは開閉型ベントホールが閉又は小開度とされており、該乗員対向面に乗員が接触して該乗員対向面が後退すると、開閉型ベントホールが開又は大開度となるように構成されたエアバッグにおいて、開閉型ベントホールを確実に所定の開度にて開放させることが可能なエアバッグと、このエアバッグを備えたエアバッグ装置とを提供することを目的とする。
本発明(請求項1)のエアバッグは、開閉型ベントホールと、該開閉型ベントホールからのガス流出を規制するガス流出規制部材とを有するエアバッグであって、該ガス流出規制部材は、該エアバッグの膨張時において、該エアバッグの乗員対向面に乗員が接触していないときには該開閉型ベントホールを閉又は小開度とし、膨張した該エアバッグの乗員対向面に乗員が接触し、これにより該乗員対向面が反乗員方向へ後退したときには、該開閉型ベントホールを開又は大開度とし、該開閉型ベントホールからエアバッグ外にガスを排出させるように構成されたエアバッグにおいて、該ガス流出規制部材は、該エアバッグが膨張した状態において、該エアバッグの前記乗員対向面と反対側の反乗員側面又は該エアバッグの側面に設けられた、該エアバッグから外方へ向って膨出可能な少なくとも1個の膨出部と、該エアバッグ膨張時において、該乗員対向面の乗員方向及び反乗員方向への移動と、該膨出部のエアバッグ内方及びエアバッグ外方への移動とを連動させる連動部材と、前記開閉型ベントホールを覆っており、該膨出部がエアバッグ外方へ膨出するときに該膨出部から引っ張られて移動可能な蓋体とを備え、該蓋体は、膨出部から引っ張られて移動するまでは該開閉型ベントホールを閉又は小開度とし、該膨出部から引っ張られて移動することにより、該開閉型ベントホールを開又は大開度とするように構成されていることを特徴とするものである。
請求項2のエアバッグは、請求項1において、前記膨出部の略全体がエアバッグ外に膨出した状態において、該膨出部の膨出方向の長さは、前記蓋体が前記開閉型ベントホールを閉又は小開度とする位置から該開閉型ベントホールを開又は大開度とする位置まで移動する移動距離よりも大となっていることを特徴とするものである。
請求項3のエアバッグは、請求項2において、前記膨出部の略全体がエアバッグ外に膨出した状態において、該膨出部の膨出方向の長さは、前記蓋体が前記開閉型ベントホールを閉又は小開度とする位置から該開閉型ベントホールを開又は大開度とする位置まで移動する移動距離よりも10〜300mm、好ましくは40〜200mm長いことを特徴とするものである。
請求項4のエアバッグは、請求項1ないし3のいずれか1項において、前記連動部材は、前記乗員対向面と前記膨出部の膨出方向の先端側とを繋ぐテザーよりなることを特徴とするものである。
請求項5のエアバッグは、請求項4において、前記蓋体は、該テザーと一連一体に構成されていることを特徴とするものである。
請求項6のエアバッグは、請求項5において、該テザーの長手方向の途中部が前記開閉型ベントホールに重なっており、該途中部が前記蓋体となっていることを特徴とするものである。
請求項7のエアバッグは、請求項4において、前記蓋体は、該テザーの長手方向の途中部に連結されていることを特徴とするものである。
請求項8のエアバッグは、請求項4において、前記蓋体は、連結部を介して前記膨出部の前記先端側に連結されていることを特徴とするものである。
請求項9のエアバッグは、請求項1ないし8のいずれか1項において、前記蓋体の前記移動方向の後端側に、該蓋体が前記膨出部から引っ張られて移動したときに前記開閉型ベントホールに重なる開口が設けられていることを特徴とするものである。
請求項10のエアバッグは、請求項9において、該開口は、該蓋体の移動方向に位置を異ならせて複数個設けられていることを特徴とするものである。
請求項11のエアバッグは、請求項1ないし10のいずれか1項において、前記蓋体は、前記開閉型ベントホールを覆った状態にて、結合部材により結合解除可能にエアバッグに結合されており、該結合部材は、該蓋体が前記膨出部から所定以上の張力にて引っ張られたときに該蓋体とエアバッグとの結合を解除するように構成されていることを特徴とするものである。
本発明(請求項12)のエアバッグは、開閉型ベントホールと、該開閉型ベントホールからのガス流出を規制するガス流出規制部材とを有するエアバッグであって、該ガス流出規制部材は、該エアバッグの膨張時において、該エアバッグの乗員対向面に乗員が接触していないときには該開閉型ベントホールを閉又は小開度とし、膨張した該エアバッグの乗員対向面に乗員が接触し、これにより該乗員対向面が反乗員方向へ後退したときには、該開閉型ベントホールを開又は大開度とし、該開閉型ベントホールからエアバッグ外にガスを排出させるように構成されたエアバッグにおいて、該ガス流出規制部材は、該エアバッグが膨張した状態において、該エアバッグの前記乗員対向面と反対側の反乗員側面又は該エアバッグの側面に設けられた、該エアバッグから外方へ向って膨出可能な少なくとも1個の膨出部と、該エアバッグ膨張時において、該乗員対向面の乗員方向及び反乗員方向への移動と、該膨出部のエアバッグ内方及びエアバッグ外方への移動とを連動させる連動部材とを備え、少なくとも1個の前記開閉型ベントホールが該膨出部に設けられており、該開閉型ベントホールは、該膨出部内を通してエアバッグ内のガスをエアバッグ外に流出させるように構成されており、該エアバッグの膨張時において、該乗員対向面に乗員が接触していないときには、該膨出部が該エアバッグ内に配置されており、これにより、該開閉型ベントホールが閉又は小開度とされており、膨張したエアバッグの該乗員対向面に乗員が接触し、これによって該乗員対向面が反乗員方向へ後退したときには、該膨出部が該乗員対向面の移動に連動してエアバッグ外に膨出し、これにより該開閉型ベントホールがエアバッグ外に露呈することにより、該開閉型ベントホールが開又は大開度となることを特徴とするものである。
請求項13のエアバッグは、請求項12において、前記開閉型ベントホールは、前記膨出部の膨出方向の途中部に設けられていることを特徴とするものである。
請求項14のエアバッグは、請求項13において、前記膨出部の略全体がエアバッグ外に膨出した状態において、前記開閉型ベントホールは、該膨出部の膨出方向の基端側から該膨出部の膨出方向の長さの5〜90%、好ましくは20〜50%離隔した位置に配置されていることを特徴とするものである。
請求項15のエアバッグは、請求項12ないし14のいずれか1項において、前記連動部材は、前記乗員対向面と前記膨出部の膨出方向の先端側とを繋ぐテザーよりなることを特徴とするものである。
本発明(請求項16)のエアバッグ装置は、請求項1ないし15のいずれか1項に記載のエアバッグと、該エアバッグを膨張させるインフレータとを備えてなるものである。
本発明(請求項1)のエアバッグ及びこの請求項1のエアバッグを備えた本発明(請求項16)のエアバッグ装置にあっては、該エアバッグが膨張するときには、該エアバッグの乗員対向面が乗員方向へ展開するのに連動して膨出部がエアバッグ内方へ向って移動する。そのため、蓋体が膨出部から引っ張られて移動せず、この蓋体によって開閉型ベントホールが閉又は小開度とされる。これにより、該開閉型ベントホールからのガスの流出が規制され、エアバッグが速やかに膨張する。
膨張したエアバッグの乗員対向面に乗員が接触して該乗員対向面が反乗員方向へ後退すると、膨出部は、この乗員対向面の移動に連動してエアバッグ外方へ向って膨出する。これにより、蓋体が膨出部から引っ張られて移動し、開閉型ベントホールが開又は大開度となり、該開閉型ベントホールからエアバッグ外にガスが流出して乗員がソフトに受け止められるようになる。
この際、膨出部には、エアバッグ内からその膨出方向に向って常にエアバッグ内圧と同等のガス圧が作用している。そのため、蓋体が膨出部からエアバッグ内圧と同等の力で強く引っ張られるので、蓋体が確実に所定位置まで移動し、これにより開閉型ベントホールが確実に所定の開度にて開放する。
請求項2のように、膨出部の略全体がエアバッグ外に膨出した状態において、該膨出部の膨出方向の長さは、蓋体が開閉型ベントホールを閉又は小開度とする位置から該開閉型ベントホールを開又は大開度とする位置まで移動する移動距離よりも大となっていることが好ましい。この場合、請求項3のように、膨出部の略全体がエアバッグ外に膨出した状態において、該膨出部の膨出方向の長さは、蓋体が前記開閉型ベントホールを閉又は小開度とする位置から該開閉型ベントホールを開又は大開度とする位置まで移動する移動距離よりも10〜300mm、好ましくは40〜200mm長いことが好ましい。
このように構成した場合、膨張したエアバッグの乗員対向面に乗員が接触して該乗員対向面が反乗員方向へ後退し、これに連動して開閉型ベントホールが開又は大開度となるまで蓋体が膨出部から引っ張られて移動しても、該膨出部は完全にはエアバッグ外に膨出せず、その先端側が依然としてエアバッグの内部又は該膨出部の基端側の内部に位置している。請求項3のように構成した場合には、このとき、膨出部の先端側が5〜150mm、好ましくは20〜100mmの長さにわたって、エアバッグ外へ膨出せずに該エアバッグの内部又は該膨出部の基端側の内部に残る。これにより、開閉型ベントホールが開又は大開度となるまで蓋体が移動した後も、膨出部はさらにエアバッグ外へ膨出しようとして蓋体を引っ張り続けるため、蓋体が確実にベントホール開放位置に保持される。
請求項4のように、エアバッグの乗員対向面と膨出部の膨出方向の先端側とを繋ぐテザーを設けることにより、該乗員対向面の移動と膨出部の移動とを連動させる連動部材を簡易に構成することができる。
請求項5のように、蓋体をテザーと一連一体に構成することにより、エアバッグの構成部材数を少なくすることができ、エアバッグの製造作業の簡易化を図ることができる。
この場合、請求項6のように、テザーの長手方向の途中部が開閉型ベントホールに重なっており、この途中部が蓋体となっている構成とすることにより、エアバッグの構成を簡易なものとすることができる。
本発明においては、請求項7のように、蓋体は、このテザーの長手方向の途中部に連結されており、このテザーを介して膨出部から引っ張られて移動するように構成されてもよい。また、請求項8のように、蓋体は、連結部を介して膨出部の先端側に連結されており、この連結部を介して膨出部から引っ張られて移動するように構成されていてもよい。
請求項9の態様にあっては、蓋体が膨出部から引っ張られて移動すると、この蓋体の移動方向の後端側に設けられた開口が開閉型ベントホールに重なり、この開口及び開閉型ベントホールを通ってエアバッグ外にガスが流出するようになる。
この場合、請求項10のように、開口を蓋体の移動方向に位置を異ならせて複数個設けることにより、蓋体の移動量に応じて開閉型ベントホールの開度が変化するように構成することができる。
請求項11の態様にあっては、蓋体は、膨出部から所定以上の張力で引っ張られるまでは、開閉型ベントホールを覆った状態にてエアバッグに結合されているので、エアバッグの膨張初期段階において開閉型ベントホールを確実に閉又は小開度としておくことができる。
本発明(請求項12)のエアバッグ及びこの請求項12のエアバッグを備えた本発明(請求項16)のエアバッグ装置にあっては、該エアバッグが膨張するときには、該エアバッグの乗員対向面が乗員方向へ展開するのに連動して膨出部がエアバッグ内方へ向って移動し、該膨出部がエアバッグ内に配置されるため、この膨出部に設けられた開閉型ベントホールはエアバッグ外に露呈せず、これにより該開閉型ベントホールは閉又は小開度とされている。
膨張したエアバッグの乗員対向面に乗員が接触して該乗員対向面が反乗員方向へ後退すると、膨出部がこの乗員対向面の移動に連動してエアバッグ外方へ向って膨出し、これに伴って開閉型ベントホールもエアバッグ外に露呈する。これにより、該開閉型ベントホールが開又は大開度となり、該開閉型ベントホールからエアバッグ外にガスが流出して乗員がソフトに受け止められるようになる。
この際、膨出部には、エアバッグ内からその膨出方向に向って常にエアバッグ内圧と同等のガス圧が作用している。そのため、膨出部がこのガス圧によって強くエアバッグ外へ押し出されるので、開閉型ベントホールが確実にエアバッグ外に露呈し、これにより開閉型ベントホールが確実に所定の開度にて開放する。
請求項13のように、開閉型ベントホールは、膨出部の膨出方向の途中部に設けられていることが好ましい。この場合、請求項14のように、膨出部の略全体がエアバッグ外に膨出した状態において、開閉型ベントホールは、該膨出部の膨出方向の基端側から該膨出部の膨出方向の長さの5〜90%、特に20〜50%離隔した位置に配置されていることが好ましい。
このように構成した場合、膨張したエアバッグの乗員対向面に乗員が接触して該乗員対向面が反乗員方向へ後退し、これに連動して開閉型ベントホールがエアバッグ外に露呈するまで膨出部がエアバッグ外に膨出しても、該膨出部は完全にはエアバッグ外に膨出せず、その先端側が依然としてエアバッグの内部又は該膨出部の基端側の内部に位置している。これにより、開閉型ベントホールがエアバッグ外に露呈するまで膨出部がエアバッグ外に膨出した後も、膨出部はさらにエアバッグ外へ膨出しようとし続けるため、開閉型ベントホールが確実にエアバッグ外に露呈した状態に保持される。
請求項15のように、エアバッグの乗員対向面と膨出部の膨出方向の先端側とを繋ぐテザーを設けることにより、該乗員対向面の移動と膨出部の移動とを連動させる連動部材を簡易に構成することができる。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
第1図は実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図、第2図は第1図のII−II線に沿う断面図(略水平断面図)、第3図はこのエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図、第4図は第3図のIV−IV線に沿う断面図(略水平断面図)、第5図(a),(b)はそれぞれ第2図のVA部分及び第4図のVB部分(膨出部付近)の斜視図である。なお、第1,2図は、膨張したエアバッグに乗員が接触する前の状態を示し、第3,4図は、膨張したエアバッグに乗員が接触した後の状態を示している。第5図(a)は、膨出部がエアバッグ内に引き込まれた状態を示し、第5図(b)は、膨出部がエアバッグ外に膨出した状態を示している。
以下の説明において、左右方向とは、車体幅方向であって、助手席乗員から見た左右方向と合致する。
この実施の形態では、エアバッグ1は、車両の助手席用エアバッグである。
助手席用エアバッグ装置Sは、このエアバッグ1と、ケース2と、インフレータ3等を有している。このエアバッグ1は、折り畳まれてケース2内に収容され、インフレータ3によって膨張される。このケース2は、上面が開放した容器であり、その上面はリッド(図示略)によって覆われている。この助手席用エアバッグ装置Sは、自動車のインストルメントパネル4の上面部に設置されている。インストルメントパネル4の上方にはウィンドシールド5が存在する。なお、リッドはインストルメントパネルの4の一部であってもよく、インストルメントパネル4とは別体のプレートであってもよい。
第1図の通り、このエアバッグ1は、前記インフレータ3からガスが供給されることにより、インストルメントパネル4の上面から該インストルメントパネル4とウィンドシールド5との間の空間を埋めるように上方へ膨張すると共に、その車体前後方向の後部側が車体後方、即ち助手席用乗員に向って膨張展開する。この膨張したエアバッグ1の車体後方側面が乗員対向面1Fであり、車体前方側面が反乗員側面1Rである。エアバッグ1が膨張した状態において、この乗員対向面1Fの下部は助手席乗員の腰部付近に対面する。
この実施の形態では、該エアバッグ1は、その膨張時の上面側を構成するアッパーパネル1aと、下面側を構成するロワパネル1bとの周縁部同士を縫合等により結合して袋状としたものである。このロワパネル1bの前端付近にインフレータ用開口(図示略)が設けられており、このインフレータ用開口を介して前記インフレータ3がエアバッグ1内に配置されていると共に、このインフレータ用開口の周縁部が押えリング6(第2,4図)によりケース2に固定されている。
このエアバッグ1は、該エアバッグ1内から該エアバッグ1外にガスを流出させるための開閉型ベントホール10と、該エアバッグ1の反乗員側面1Rに設けられた、該エアバッグ1内のガス圧により該エアバッグ1から外方へ向って膨出可能な膨出部11と、該エアバッグ1内を通って該エアバッグ1の乗員対向面1Fと膨出部11の膨出方向先端側とを繋ぐ連動部材としてのテザー12等を備えている。この実施の形態では、該テザー12の一部が、開閉型ベントホール10を覆う蓋体を構成している。このテザー12の構成については、後で詳しく述べる。
第2,4図に示すように、この実施の形態では、開閉型ベントホール10は、エアバッグ1の膨張時における右側面1Mに設けられている。また、膨出部11は、エアバッグ1の膨張時における反乗員側面1Rと該右側面1Mとのコーナー部付近に設けられている。これらの開閉型ベントホール10及び膨出部11は、それぞれ、エアバッグ1が膨張した状態において、該右側面1M及び反乗員側面1Rの上下方向の中間付近に位置するように配置されている。なお、開閉型ベントホール10及び膨出部11の配置はこれに限定されない。また、この実施の形態では、開閉型ベントホール10は円形の開口となっているが、開閉型ベントホール10の開口形状はこれに限定されない。
膨出部11は、膨張したエアバッグ1のうち、該膨出部11がエアバッグ1外へ膨出してもウィンドシールド5やインストルメントパネル4等の車室内装部材に接触しない位置に配置されている。
膨出部11は、基布を略ドーム状ないし袋状に形成してなる。この実施の形態では、該膨出部11は、前記アッパーパネル1a及びロワパネル1bとは別体の基布により形成されている。この実施の形態では、エアバッグ1の反乗員側面1Rに、膨出部取付用の開口1c(第5図(a),(b))が設けられており、この開口1cの周縁部に膨出部11の周縁部が縫合(図示略)等により結合されている。なお、膨出部11の構成はこれに限定されない。例えば、膨出部11を構成する基布は、前記アッパーパネル1a及びロワパネル1bの少なくとも一方に一体的に設けられていてもよい。
第3,4図のように、この膨出部11の略全体がエアバッグ1外に膨出した状態において、該膨出部11の膨出方向の長さ、即ち該膨出部11の膨出方向基端側から先端側までの距離は、20〜150mm、特に50〜100mmであることが好ましい。
テザー12は、その一端(以下、基端という)側が乗員対向面1Fのエアバッグ内側面に縫合等により結合され、他端(以下、先端という)側が膨出部11の膨出方向先端部のエアバッグ内側面に縫合等により結合されている。符号12a,12bは、それぞれ、このテザー12の両端側を乗員対向面1F及び膨出部に縫合したシームを示している。なお、テザー12の両端側の該乗員対向面1F及び膨出部11への結合方法は、縫合に限定されない。
このテザー12の基端側の該乗員対向面1Fへの結合位置は、エアバッグ1が膨張した状態において、該乗員対向面1Fの左右方向の中央付近であって、且つ助手席乗員の胸部付近に対面しうる高さに位置している。
エアバッグ1の膨張時には、第1,2図に示すように、エアバッグ1の乗員対向面1Fの乗員方向への膨出に伴い、膨出部11の先端側がテザー12を介して該乗員対向面1Fにより乗員方向へ引っ張られてエアバッグ1内に引き込まれる。この実施の形態では、該テザー12の長さは、第1,2図の通り、エアバッグ1の膨張完了時において、膨出部11の略全体がこのテザー12を介してエアバッグ1内に引き込まれる寸法となっている。
第3,4図に示すように、この膨張したエアバッグ1の乗員対向面1Fが乗員に押されて反乗員方向へ後退したときには、その分だけ膨出部11もテザー12を介して反乗員方向へ移動することが許容され、膨出部11がエアバッグ1内のガス圧により該エアバッグ1の外方へ膨出するようになる。
この実施の形態では、該テザー12は、帯状の基布により構成されており、エアバッグ1内において、その幅方向を略上下方向として配設されている。
この実施の形態では、エアバッグ1の右側面1Mの開閉型ベントホール10の近傍部にテザー挿通部13が設けられている。第1図の通り、このテザー挿通部13は、エアバッグ1が膨張した状態において、開閉型ベントホール10よりも乗員対向面1F側であって、且つ該開閉型ベントホール10と略同高さに配置されている。
この実施の形態では、該テザー挿通部13は、略長方形状の小クロスよりなる。この小クロスは、その長手方向を略上下方向として前記右側面1Mのエアバッグ内側面に重ね合わされ、その長手方向の両端側が縫合(図示略)等により該右側面1Mに結合されている。このテザー挿通部13、即ち該小クロスと該右側面1Mのエアバッグ内側面との間に、テザー12の途中部が前後方向に摺動可能に引き通されている。
なお、テザー挿通部13の構成はこれに限定されるものではない。例えば、図示はしないが、テザー挿通部として、エアバッグ1の右側面1Mに、互いに平行に延在する1対のスリットを設け、テザー12を一方のスリットから他方のスリットへ通り抜けさせるようにしてもよい。もちろん、これ以外の構成であってもよい。
第1,2図に示すように、テザー12のうち、このテザー挿通部13よりも膨出部11側の部分は、開閉型ベントホール10を横切って延在しており、このテザー12の途中部がエアバッグ1の内側から開閉型ベントホール10に対面している。エアバッグ1が膨張したときには、このテザー12の途中部がエアバッグ1内のガス圧により前記右側面1Mのエアバッグ内側面に押し付けられて開閉型ベントホール10を閉鎖するようになる。即ち、この実施の形態では、テザー12の途中部が、エアバッグ1の膨張時に開閉型ベントホール10を覆う蓋体を構成している。以下、このテザー12のうち、第1,2図の如くエアバッグ1が膨張し、膨出部11の略全体が該テザー12によってエアバッグ1内に引き込まれた状態となったときに開閉型ベントホール10に対面する部分を蓋体14と称する。
この実施の形態では、該蓋体14を含むテザー12の途中部の幅は、開閉型ベントホール10の内径よりも大きなものとなっている。そのため、この実施の形態では、蓋体14が開閉型ベントホール10に重なったときには、開閉型ベントホール10の全体が蓋体14によって覆われ、開閉型ベントホール10が全閉状態となるように構成されている。ただし、蓋体14の幅を開閉型ベントホール10の内径よりも小さくし、蓋体14が開閉型ベントホール10に重なっても開閉型ベントホール10が部分的に開放した状態となるように構成してもよい。
この実施の形態では、テザー12の蓋体14よりも乗員対向面1F側に、該テザー12が膨出部11側へ移動したときに開閉型ベントホール10に重なる開口15が形成されている。この実施の形態では、該開口15は、開閉型ベントホール10と略同大きさの円形の開口となっている。この開口15は、第3,4図のように、膨出部11の略全体がエアバッグ1から外方へ膨出し、これに伴ってテザー12が最も該膨出部11側まで移動したときに、この開口15が開閉型ベントホール10と略同心状に重なり得るように配置されている。なお、開口15の形状、個数及び配置はこれに限定されない。
この実施の形態では、エアバッグ1を折り畳むに当り、予め膨出部11の略全体を該エアバッグ1内に入り込ませ、且つテザー12を乗員対向面1F側へ移動させて蓋体14が開閉型ベントホール10を覆った状態としてエアバッグ1を折り畳んでいる。なお、このエアバッグ1の折り畳み方法は任意であり、特定の折り畳み方法に限定されない。
このように構成されたエアバッグ1を備えた助手席用エアバッグ装置Sの作動は次の通りである。
この助手席用エアバッグ装置Sを搭載した車両の衝突時等には、インフレータ3がガス噴出作動し、このインフレータ3からのガスによりエアバッグ1が膨張を開始する。このエアバッグ1は、前記リッドを押し開けてインストルメントパネル4の上面から助手席乗員へ向って膨張展開する。
この実施の形態では、エアバッグ1は、予め蓋体14が開閉型ベントホール10を覆った状態で折り畳まれているので、このエアバッグ1は、膨張開始当初から開閉型ベントホール10が蓋体14によって閉鎖され、該開閉型ベントホール10からのガス流出が規制された状態となっている。これにより、エアバッグ1が速やかに膨張する。
このエアバッグ1の膨張に伴って乗員対向面1Fが助手席乗員側へ展開することにより、テザー12が該助手席乗員側へ引っ張られ、膨出部11がエアバッグ1外へ膨出することが阻止されるようになる。これにより、第1,2図のように、膨張したエアバッグ1の乗員対向面1Fに助手席乗員が接触するまでは、開閉型ベントホール10が蓋体14よって閉鎖されたままとなり、エアバッグ1内が高内圧に維持される。
第3,4図のように、この膨張したエアバッグ1の乗員対向面1Fに助手席乗員が接触し、該乗員対向面1Fが助手席乗員に押されて後退したときには、その分だけ膨出部11の反乗員側への膨出が許容され、膨出部11がエアバッグ1内のガス圧により該エアバッグ1の外方へ膨出する。この該膨出部11の膨出に従い、テザー12が該膨出部11から引っ張られて該膨出部11側へ移動するので、開閉型ベントホール10に開口15が露呈するようになる。これにより、該開口15及び開閉型ベントホール10を介してエアバッグ1外にガスが流出するようになり、助手席乗員がエアバッグ1によってソフトに受け止められる。
このエアバッグ1にあっては、該膨出部11には、エアバッグ1内からエアバッグ1の外方へ向って常にエアバッグ1の内圧と同等のガス圧が作用している。そのため、膨出部11の膨出が完了するまで、テザー12は、該膨出部11からエアバッグ1の内圧と同等の力で強く該膨出部11側へ引っ張られる。これにより、テザー12が確実に膨出部11から引っ張られて所定位置まで移動し、開閉型ベントホール10が確実に所定の開度まで開放するようになる。
この実施の形態では、テザー12の膨出部11側への移動に伴って開口15が開閉型ベントホール10に露呈するようになる。この際、該テザー12の膨出部11側への移動距離、即ち乗員対向面1Fの後退量が大きいほど、開口15のうち開閉型ベントホール10に露呈する面積が大きくなる。これにより、乗員の体格や車両の衝突時のスピード等に応じて開閉型ベントホール10からのガス流出量、即ち衝撃吸収量を変化させることができる。
なお、助手席乗員が正規の着座位置よりも前方に位置したアウトオブポジションの状態でエアバッグ1が膨張した場合には、エアバッグ1が膨張完了する前の段階で乗員対向面1Fに助手席乗員が接触し、それ以上乗員対向面1Fが乗員側へ移動しなくなることにより、膨出部11のエアバッグ1外への膨出が許容され、上記と同様の動作にて開閉型ベントホール10が開となる。
この実施の形態では、蓋体14はテザー12と一連一体に設けられているので、エアバッグ1の構成部材数が少なくて済み、エアバッグ1の製造作業が簡易化される。
また、この実施の形態では、テザー12の長手方向の途中部が開閉型ベントホール10に重なっており、この途中部が蓋体14となっているので、エアバッグ1の構成が簡易である。
なお、この実施の形態ではエアバッグ1の右側面1Mに開閉型ベントホール10が設けられているが、エアバッグ1の左側面1Hに開閉型ベントホール10が設けられてもよい。エアバッグ1の左右の両側面1M,1Hにそれぞれ開閉型ベントホール10が設けられてもよい。この開閉型ベントホール10の他に、蓋体14によって開閉されない常開型ベントホールが設けられてもよい。この場合、蓋体14のうち開閉型ベントホール10と重なる部分に開閉型ベントホール10よりも小径の開口を設けて常開型ベントホールとしてもよい。この実施の形態では膨出部11は1個だけ設けられているが、2個以上設けられてもよい。この実施の形態では膨出部11はエアバッグ1の反乗員側面1Rに設けられ、車両前方へ向って膨出するものとなっているが、膨出部11の配置及び膨出方向はこれに限定されない。例えば、膨出部11は、エアバッグ1の側面に設けられ、該エアバッグ1の側方へ向って膨出するものとされてもよい。以上については、以下の各実施の形態においても同様である。
第6図は別の実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図、第7図は第6図のVII−VII線に沿う断面図(略水平断面図)、第8図はこのエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図、第9図は第8図のIX−IX線に沿う断面図(略水平断面図)である。なお、第6,7図は、膨張したエアバッグに乗員が接触する前の状態を示し、第8,9図は、膨張したエアバッグに乗員が接触した後の状態を示している。
この実施の形態のエアバッグ1Aにおいては、開閉型ベントホール10を覆う蓋体14は、該エアバッグ1Aの乗員対向面1Fと膨出部11の膨出方向先端側とを繋ぐ連動部材としてのテザー12とは別体に設けられている。
この実施の形態では、蓋体14は、テザー12とは別体の帯状の基布により構成されている。この蓋体14は、エアバッグ1Aの内側から開閉型ベントホール10を覆っている。この蓋体14は、エアバッグ1Aの右側面1Mのエアバッグ内側面に沿って略前後方向に開閉型ベントホール10を横切るように配設されており、その長手方向の途中部が該開閉型ベントホール10に重なっている。この実施の形態でも、該蓋体14の幅は開閉型ベントホール10の内径よりも大きなものとなっており、この蓋体14が開閉型ベントホール10に重なった状態にあっては、この蓋体14によって開閉型ベントホール10が全閉状態とされる。ただし、前述の実施の形態と同様、蓋体14の幅は開閉型ベントホール10の直径よりも小さいものであってもよい。
この実施の形態では、エアバッグ1Aの右側面1Mの開閉型ベントホール10の近傍部に蓋体挿通部13’が設けられている。第6図の通り、この蓋体挿通部13’は、エアバッグ1Aが膨張した状態において、開閉型ベントホール10よりも乗員対向面1F側であって、且つ該開閉型ベントホール10と略同高さに配置されている。この蓋体挿通部13’に、蓋体14の開閉型ベントホール10よりも乗員対向面1F側(以下、後端側という)が前後方向に摺動可能に挿通されている。なお、この蓋体挿通部13’は、テザー12の代わりに該テザー12と別体の蓋体14が挿通されたこと以外は、前述の実施の形態におけるテザー挿通部13と同様の構成となっている。
この実施の形態では、テザー12は、その途中部がテザー挿通部に挿通されることなく、エアバッグ1A内において乗員対向面1Fと膨出部11の膨出方向先端側との間に張り渡されている。
この実施の形態では、蓋体14の反乗員側面1R側(以下、先端側という。)に、帯状の連結部16が連なっている。この連結部16の先端側は、膨出部11の膨出方向先端側のエアバッグ内側面に結合されている。なお、第2図のように、この実施の形態では、該連結部16の先端側は、テザー12の先端側と重ね合わされてこれと一体的にシーム12bにより膨出部11に縫着されているが、連結部16の膨出部11への結合方法はこれに限定されない。
この実施の形態では、蓋体14と連結部16とは共通の帯状の基布により一連一体に形成されているが、蓋体14と連結部16とを別体に形成し、連結部16の後端側を縫着等により蓋体14に結合するように構成してもよい。
この実施の形態では、膨出部11がエアバッグ1A外に膨出する場合、蓋体14が該連結部16を介して該膨出部11から引っ張られて該膨出部11側へ移動する。
この連結部16の長さは、第6,7図のように、エアバッグ1Aの膨張時において、膨出部11の略全体がテザー12によってエアバッグ1A内へ引き込まれた状態において、該連結部16が膨出部11の先端側と蓋体14との間で緊張する(ピンと張った状態となる)寸法となっている。
この実施の形態でも、蓋体14の後端側に、該蓋体14が膨出部11側へ移動したときに開閉型ベントホール10に重なる開口15が形成されている。この実施の形態でも、該開口15は、開閉型ベントホール10と略同大きさの円形の開口となっている。また、この開口15は、第8,9図のように、膨出部11の略全体がエアバッグ1から外方へ膨出し、これに伴って蓋体14が最も該膨出部11側まで移動したときに、この開口15が開閉型ベントホール10と略同心状に重なりうるように配置されている。
この実施の形態でもエアバッグ1Aを折り畳むに当っては、予め膨出部11の略全体を該エアバッグ1A内に入り込ませ、且つ蓋体14が開閉型ベントホール10を覆った状態としてエアバッグ1Aを折り畳んでいる。
このエアバッグ1Aのその他の構成は前述の第1〜5図のエアバッグ1と同様であり、第6〜9図において第1〜5図と同一符号は同一部分を示している。
このエアバッグ1Aを備えた助手席用エアバッグ装置Sの作動は次の通りである。
この助手席用エアバッグ装置Sを搭載した車両の衝突時等には、インフレータ3がガス噴出作動し、このインフレータ3からのガスによりエアバッグ1Aが膨張を開始する。このエアバッグ1Aは、リッドを押し開けてインストルメントパネル4の上面から助手席乗員へ向って膨張展開する。
この実施の形態でも、エアバッグ1Aの膨張開始時から開閉型ベントホール10が蓋体14によって閉鎖されており、該開閉型ベントホール10からのガス流出が規制されているので、エアバッグ1Aが速やかに膨張する。
このエアバッグ1Aの膨張に伴って乗員対向面1Fが助手席乗員側へ展開することにより、テザー12が該助手席乗員側へ引っ張られ、膨出部11がエアバッグ1A外へ膨出することが阻止されるようになる。これにより、第6,7図のように、膨張したエアバッグ1Aの乗員対向面1Fに助手席乗員が接触するまでは、開閉型ベントホール10が蓋体14よって閉鎖されたままとなり、エアバッグ1A内が高内圧に維持される。
第8,9図のように、この膨張したエアバッグ1Aの乗員対向面1Fに助手席乗員が接触し、該乗員対向面1Fが助手席乗員に押されて後退したときには、その分だけ膨出部11の反乗員側への膨出が許容され、膨出部11がエアバッグ1A内のガス圧によりエアバッグ1Aの外方へ膨出する。この膨出部11の膨出に従い、蓋体14が該膨出部11から引っ張られて該膨出部11側へ移動するので、開閉型ベントホール10に開口15が露呈するようになる。これにより、該開口15及び開閉型ベントホール10を介してエアバッグ1A外にガスが流出するようになり、助手席乗員がエアバッグ1Aによってソフトに受け止められる。
このエアバッグ1Aにあっても、該膨出部11には、エアバッグ1A内からエアバッグ1Aの外方へ向って常にエアバッグ1Aの内圧と同等のガス圧が作用している。そのため、膨出部11の膨出が完了するまで、蓋体14は、該膨出部11からエアバッグ1Aの内圧と同等の力で強く該膨出部11側へ引っ張られる。これにより、蓋体14が確実に膨出部11から引っ張られて所定位置まで移動し、開閉型ベントホール10が確実に所定の開度まで開放するようになる。
このエアバッグ1Aにあっては、蓋体14がテザー12と別体に設けられているので、開閉型ベントホール10とテザー12とを互いに対面可能な位置に配置する必要がなく、開閉型ベントホール10及びテザー12の配置の自由度が高い。
上記の第1〜5図及び第6〜9図の各実施の形態では、それぞれ、蓋体14の後端側に開口15が1個だけ設けられているが、2個以上設けられていてもよい。
第10図は、このように構成されたエアバッグの開閉型ベントホール付近の側面図、第11図は第10図のXI−XI線に沿う断面図、第12〜14図は開閉型ベントホールの開放動作を示す第11図と同様部分の断面図である。なお、第10,11図は開閉型ベントホール閉鎖状態を示し、第12図は開閉型ベントホールに第1の開口が露呈した状態を示し、第13図は開閉型ベントホールに第2の開口が露呈した状態を示し、第14図は第3の開口が開閉型ベントホールに露呈した状態を示している。第10〜14図において、図の左側がエアバッグ膨張時の乗員対向面側であり、図の右側が反乗員側面側である。
この第10〜14図の実施の形態では、蓋体14の後端側に、略前後方向に配置位置を異ならせて3個の開口15a,15b,15cが設けられている。以下、これらの開口15a〜15cのうち最も開閉型ベントホール10に近い開口15aを第1の開口と称し、2番目に開閉型ベントホール10に近い開口15bを第2の開口と称し、最も開閉型ベントホール10から遠い開口15cを第3の開口と称する。
この実施の形態では、第1の開口15aと第3の開口15cとが略同一の内径を有しており、第2の開口15bは、これらの開口15a,15cよりも大きな内径を有したものとなっている。なお、いずれの開口15a〜15cも、開閉型ベントホール10よりも内径の小さなものとなっている。また、隣り合う開口15a,15b同士及び15b,15c同士の間隔も、開閉型ベントホール10の内径よりも小さなものとなっている。
この実施の形態のその他の構成は、前述の第1〜5図又は第6〜9図の各実施の形態と同様である。
この実施の形態でも、膨出部11の略全体がエアバッグ内に引き込まれた状態にあっては、第10,11図のように、蓋体14が開閉型ベントホール10に重なり、開口15a〜15cは該開閉型ベントホール10に露呈しない状態となっている。膨張したエアバッグの乗員対向面1Fが乗員に押されて後退し、これと連動して膨出部11がエアバッグ外方へ膨出し、蓋体14が膨出部11に引っ張られて該膨出部11側へ移動すると、第12〜14図のように、第1の開口15a、第2の開口15b及び第3の開口15cが順番に開閉型ベントホール10に露呈するようになる。これらの開口15a〜15cは、それぞれ内径が異なっているので、いずれの開口15a〜15cが開閉型ベントホール10に露呈しているかによって該開閉型ベントホール10からのガス流出量が変化する。これにより、エアバッグの乗員対向面1Fの後退量に応じて衝撃吸収量を変化させることができる。
なお、この実施の形態では開口15a〜15cがいずれも円形の開口形状となっているが、開口15a〜15cの開口形状はこれに限定されない。また、蓋体14の後端側に開口が2個又は4個以上設けられてもよい。少なくとも一部の開口同士が上下方向や斜め上下方向等に配列されてもよい。
第15図は実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図、第16図は第15図のXVI−XVI線に沿う断面図(略水平断面図)、第17図は第16図のXVII部分(蓋体付近)のエアバッグ内部側からの側面図、第18図は第17図のXVIII−XVIII線に沿う断面図、第19図はこのエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図、第20図は第19図のXX−XX線に沿う断面図(略水平断面図)、第21図は、第20図のXXI部分(蓋体付近)のエアバッグ内部側からの側面図、第22図は第21図のXXII−XXII線に沿う断面図である。
この実施の形態のエアバッグ1Bにおいても、開閉型ベントホール10を覆う蓋体14Aは、該エアバッグ1Bの乗員対向面1Fと膨出部11の膨出方向先端側とを繋ぐ連動部材としてのテザー12とは別体に設けられている。
この実施の形態では、該蓋体14Aは、略半円弧状の辺14aと、この半円弧状の辺14aの両端を繋ぐ弦状の辺14bとを有した略半円形の平面視形状となっている。この蓋体14Aは、該半円弧状の辺14aの延在方向の中間付近がエアバッグ1Bの乗員対向面1F側を向き、且つ弦状の辺14bが反乗員側面1R側を向いた姿勢にてエアバッグ1Bの内側から開閉型ベントホール10に重ね合わされている。第17図の通り、この蓋体14Aは、開閉型ベントホール10の全体を覆う大きさとなっている。
この実施の形態では、該蓋体14Aは、第17図に示すように、この弦状の辺14bに沿って比較的高強度の縫糸よりなるシーム17により開閉型ベントホール10の周縁部に結合解除不能に縫着されている。また、該蓋体14Aは、半円弧状の辺14aに沿って比較的低強度の縫糸よりなるテアシーム18により該開閉型ベントホール10の周縁部に結合解除可能に縫着されている。これらのシーム17及びテアシーム18は、開閉型ベントホール10を取り囲むように延設されている。なお、この実施の形態では、第17図の通り、該テアシーム18は、該半円弧状の辺14aの延在方向の中間付近で中断しており、この中断部部分に臨むテアシーム18の両端部は、それぞれ蓋体14Aの外周側へ向きを変えて延在している。
このテアシーム18は、蓋体14Aを開閉型ベントホール10の周縁部から引き剥がす方向へ所定以上の力が加えられたときに破断して蓋体14Aと開閉型ベントホール10の周縁部との結合を解除するように構成されている。
シーム17は、所定以上の張力が作用しても破断しないものとなっている。
この実施の形態では、蓋体14Aの円弧状の辺14aの延在方向の中間付近、即ち蓋体14Aの乗員対向面1F側に、帯状の連結部16Aが連なっている。この連結部16Aの蓋体14Aと反対側の端部(先端)は、膨出部11の膨出方向先端側のエアバッグ内側面に結合されている。なお、第16図のように、この実施の形態でも、該連結部16Aの先端側は、テザー12の先端側と重ね合わされてこれと一体的にシーム12bにより膨出部11に縫着されているが、連結部16Aの膨出部11への結合方法はこれに限定されない。
この実施の形態では、蓋体14Aと連結部16Aとは共通の基布により一連一体に形成されているが、蓋体14Aと連結部16Aとを別体に形成し、連結部16Aの後端側を縫着等により蓋体14Aに結合するように構成してもよい。
この実施の形態でも、テザー12は、その途中部がテザー挿通部に挿通されることなく、エアバッグ1A内において乗員対向面1Fと膨出部11の膨出方向との間に張り渡されている。この実施の形態でも、膨出部11がエアバッグ1B外に膨出する場合には、蓋体14Aが連結部16Aを介して該膨出部11から引っ張られて該膨出部11側へ移動する。
この連結部16Aの長さは、第16図のように、エアバッグ1Bの膨張時において、膨出部11の略全体がテザー12によってエアバッグ1B内に引き込まれた状態において、該連結部16Aが膨出部11の先端側と蓋体14Aとの間で緊張する(ピンと張った状態となる)寸法となっている。
この実施の形態でもエアバッグ1Bを折り畳むに当たっては、予め膨出部11の略全体を該エアバッグ1B内に入り込ませた状態でエアバッグ1Bを折り畳んでいる。
このエアバッグ1Bのその他の構成は前述の第1〜5図の実施の形態のエアバッグ1と同様である。
このエアバッグ1Bを備えた助手席用エアバッグ装置Sの作動は次の通りである。
この助手席用エアバッグ装置Sを搭載した車両の衝突時等には、インフレータ3がガス噴出作動し、このインフレータ3からのガスによりエアバッグ1Bが膨張を開始する。このエアバッグ1Bは、リッドを押し開けてインストルメントパネル4の上面から助手席乗員へ向って膨張展開する。
この実施の形態では、蓋体14Aは、開閉型ベントホール10を覆った状態にてシーム17及びテアシーム18により開閉型ベントホール10の周縁部に縫着されているので、エアバッグ1Bの膨張開始時から開閉型ベントホール10が蓋体14Aによって閉鎖されており、該開閉型ベントホール10からのガス流出が規制されてエアバッグ1Bが速やかに膨張する。
このエアバッグ1Bの膨張に伴って乗員対向面1Fが助手席乗員側へ展開することにより、テザー12が該助手席乗員側へ引っ張られ、膨出部11がエアバッグ1B外へ膨出することが阻止されるようになる。これにより、第15,16図のように、膨張したエアバッグ1Bの乗員対向面1Fに助手席乗員が接触するまでは、膨出部11が蓋体14Aを引っ張らず、開閉型ベントホール10が蓋体14Aよって閉鎖されたままとなり、エアバッグ1B内が高内圧に維持される。
第19,20図のように、この膨張したエアバッグ1Bの乗員対向面1Fに助手席乗員が接触し、該乗員対向面1Fが助手席乗員に押されて後退したときには、その分だけ膨出部11の反乗員側への膨出が許容され、膨出部11がエアバッグ1B内のガス圧によりエアバッグ1Bの外方へ膨出する。この膨出部11の膨出に従い、蓋体14Aが連結部16Aを介して該膨出部11から引っ張られる。そして、この蓋体14Aに加えられる膨出部11からの引っ張り力が所定以上になると、テアシーム18が破断し、第17,18図のように、蓋体14Aが開閉型ベントホール10の周縁部から引き剥がされ、開閉型ベントホール10が開放する。これにより、該開閉型ベントホール10を介してエアバッグ1B外にガスが流出するようになり、助手席乗員がエアバッグ1Bによってソフトに受け止められる。
このエアバッグ1Bにあっても、該膨出部11には、エアバッグ1B内からエアバッグ1Bの外方へ向って常にエアバッグ1Bの内圧と同等のガス圧が作用している。そのため、膨出部11の膨出が完了するまで、蓋体14Aは、該膨出部11からエアバッグ1Bの内圧と同程度の力で強く該膨出部11側へ引っ張られる。これにより、蓋体14Aが確実に膨出部11から引っ張られて所定位置まで引き剥がされ、開閉型ベントホール10が確実に所定の開度まで開放するようになる。
この実施の形態では、蓋体14Aがテアシーム18により開閉型ベントホール10の周縁部に縫着されており、蓋体14Aが連結部16Aを介して膨出部11から所定以上の力で引っ張られるようになるまで、即ちエアバッグ1B内が所定圧以上となるまで、蓋体14Aが開閉型ベントホール10の周縁部から剥がれずに開閉型ベントホール10を閉鎖している。これにより、内部が十分に昇圧したエアバッグ1Bによってしっかりと助手席乗員を受け止めることができる。
第23図は実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図、第24図は第23図のXXIV−XXIV線に沿う断面図(略水平断面図)、第25図は第24図のXXV−XXV線に沿う断面斜視図、第26図はこのエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図、第27図は第26図のXXVII−XXVII線に沿う断面図(略水平断面図)、第28図は第27図のXXVIII−XXVIII線に沿う断面斜視図である。なお、第23〜25図は、膨張したエアバッグに乗員が接触する前の状態を示し、第26〜28図は、膨張したエアバッグに乗員が接触した後の状態を示している。
この実施の形態のエアバッグ1Cにおいては、開閉型ベントホール10を覆う蓋体14Bは、該エアバッグ1Bの乗員対向面1Fと膨出部11の膨出方向先端側とを繋ぐ連動部材としてのテザー12の長手方向の途中部に連結されている。
この実施の形態では、該蓋体14Bは、テザー12と別体に形成された略三角形状の基布により構成されている。この蓋体14Bは、一角部14cがエアバッグ1Cの乗員対向面1F側を向き、且つこれと対向する辺14dが反乗員側面1R側を向いた姿勢にてエアバッグ1Cの内側から開閉型ベントホール10に重ね合わされている。第23図の通り、この蓋体14Bは、開閉型ベントホール10の全体を覆う大きさとなっている。なお、蓋体14Bの形状等は、これに限定されない。
この実施の形態では、該蓋体14Bは、第24,25図に示すように、この反乗員側面1R側の辺14dに沿って比較的高強度の縫糸よりなるシーム19により開閉型ベントホール10の周縁部に結合解除不能に縫着されている。この蓋体14Bのその他の部分は、該開閉型ベントホール10の周縁部に対し非結合とされている。
この蓋体14Bの該角部14cがテザー12の長手方向の途中部に縫着等により結合されている。符号20は、この縫着のシームを示している。
この実施の形態では、前述の第1〜5図の実施の形態と同様に、エアバッグ1Cの右側面1Mの開閉型ベントホール10の近傍部にテザー挿通部13が設けられ、このテザー挿通部13にテザー12の途中部が挿通されている。
この実施の形態でも、エアバッグ1Cを折り畳むに当たっては、予め膨出部11の略全体を該エアバッグ1C内に入り込ませておくと共に、蓋体14Bが開閉型ベントホール10に重なった状態とされてエアバッグ1Cが折り畳まれている。
このエアバッグ1Cのその他の構成は前述の第1〜5図の実施の形態のエアバッグ1と同様である。
このエアバッグ1Cを備えた助手席用エアバッグ装置Sの作動は次の通りである。
この助手席用エアバッグ装置Sを搭載した車両の衝突時等には、インフレータ3がガス噴出作動し、このインフレータ3からのガスによりエアバッグ1Cが膨張を開始する。このエアバッグ1Cは、リッドを押し開けてインストルメントパネル4の上面から助手席乗員へ向って膨張展開する。
この実施の形態でも、エアバッグ1Cは、予め蓋体14Bが開閉型ベントホール10を覆った状態で折り畳まれているので、このエアバッグ1Cは、膨張開始当初から開閉型ベントホール10が蓋体14Bによって閉鎖され、該開閉型ベントホール10からのガス流出が規制された状態となっている。これにより、エアバッグ1Cが速やかに膨張する。
このエアバッグ1Cの膨張に伴って乗員対向面1Fが助手席乗員側へ展開することにより、第23〜25図の通り、テザー12が該助手席乗員側へ引っ張られ、膨出部11がエアバッグ1C外へ膨出することが阻止されるようになる。また、これに伴い、蓋体14Bの角部14c側がテザー12によって辺14d側から離反する方向へ引っ張られ、蓋体14Bがエアバッグ1Cの前記右側面1Mのエアバッグ内側面に沿って緊張した状態となる。これにより、開閉型ベントホール10が蓋体14Bよって閉鎖されたままとなり、エアバッグ1C内が高内圧に維持される。
第26〜28図のように、この膨張したエアバッグ1Cの乗員対向面1Fに助手席乗員が接触し、該乗員対向面1Fが助手席乗員に押されて後退したときには、その分だけ膨出部11の反乗員側への膨出が許容され、膨出部11がエアバッグ1C内のガス圧によりエアバッグ1Cの外方へ膨出する。この膨出部11の膨出に従い、テザー12が該膨出部11から引っ張られて該膨出部11側へ移動し、これに追従して蓋体14Bの角部14c側も該膨出部11側へ捲れるように移動する。これにより、開閉型ベントホール10が開放してエアバッグ1C外にガスが流出するようになり、助手席乗員がエアバッグ1Cによってソフトに受け止められる。
このエアバッグ1Cにあっても、該膨出部11には、エアバッグ1C内からエアバッグ1Cの外方へ向って常にエアバッグ1Cの内圧と同等のガス圧が作用している。そのため、膨出部11の膨出が完了するまで、蓋体14Bは、該膨出部11からエアバッグ1Cの内圧と同程度の力で強く該膨出部11側へ引っ張られる。これにより、蓋体14Cが確実に膨出部11から引っ張られて所定位置まで移動し、開閉型ベントホール10が確実に所定の開度まで開放するようになる。
上記の各実施の形態は、車両の助手席用エアバッグ及び助手席用エアバッグ装置への本発明の適用例を示しているが、本発明は、これ以外のエアバッグ及びエアバッグ装置へも適用可能である。第29,30図に本発明の運転席用エアバッグ及び運転席用エアバッグ装置への適用例を示す。第29図及び第30図はそれぞれ実施の形態に係る運転席用エアバッグ及び運転席用エアバッグ装置の縦断面図である。なお、第29図は膨張したエアバッグに乗員が接触する前の状態を示し、第30図は膨張したエアバッグに乗員が接触した後の状態を示している。
この実施の形態の運転席用エアバッグ30は、車両のステアリングホイール40の乗員側を覆うように膨張するものである。この実施の形態では、該エアバッグ30の膨張時の反乗員側面30R、即ちステアリングホイール40側の面に開閉型ベントホール31が設けられ、該エアバッグ30の膨張時の側周面に、該エアバッグ30の外方へ膨出可能な膨出部32が設けられている。
第29,30図の通り、この実施の形態では、該開閉型ベントホール31は、ステアリングホイール40を車両直進時の操舵姿勢とした状態において、反乗員側面30Rの中央部よりも上方に配置されており、膨出部32は、このときのエアバッグ30の上面に配置されている。ただし、開閉型ベントホール31及び膨出部32の配置はこれに限定されない。以下、エアバッグ30の上下方向とは、ステアリングホイール40を車両直進時の操舵姿勢とした状態における上下方向をいう。
この実施の形態では、エアバッグ30内に、該エアバッグ30の膨張時の乗員対向面30Fの中央付近と反乗員側面30Rの中央付近とを連結した吊紐33が設けられている。この実施の形態では、該吊紐33は、エアバッグ30の上下方向に位置を異ならせて2本設けられている。ただし、吊紐33の本数及び配置はこれに限定されない。
この実施の形態では、上側の吊紐33の途中部に、連動部材としてのテザー34の一端側が連結されている。このテザー34の他端は、膨出部32の膨出方向先端側に連結されている。なお、テザー34の該一端側は、乗員対向面30Fのエアバッグ内側面に直接的に連結されてもよい。
この実施の形態では、開閉型ベントホール31を覆う蓋体35は、エアバッグ30の内側に配置されている。この実施の形態では、該蓋体35は帯状のものであり、開閉型ベントホール31をエアバッグ30の径方向に横切って延在している。この蓋体35のエアバッグ外周側の端部が膨出部32の膨出方向先端側に連結されている。このエアバッグ30においては、膨出部32が該エアバッグ30の外方へ膨出するときには、蓋体35は該膨出部32に引っ張られてエアバッグ30の外周側へ移動する。
この実施の形態では、蓋体35のエアバッグ内周側の端部に、該蓋体35がエアバッグ外周側へ移動したときに開閉型ベントホール31に重なる開口36が設けられている。
この実施の形態では、反乗員側面30Rのエアバッグ内側面には、開閉型ベントホール31を挟んでエアバッグ外周側とエアバッグ内周側とにそれぞれ蓋体挿通部37が設けられており、これらの蓋体挿通部37に蓋体35の開閉型ベントホール31よりもエアバッグ外周側及びエアバッグ内周側がそれぞれ挿通されている。
この実施の形態では、エアバッグ30を折り畳むに当り、予め膨出部32の略全体を該エアバッグ30内に入り込ませ、且つ蓋体35が開閉型ベントホール31を覆った状態としてエアバッグ30を折り畳んでいる。
このエアバッグ30の折り畳み体及びインフレータ(図示略)がリテーナ(図示略)に取り付けられ、このエアバッグ30の折り畳み体を覆うようにモジュールカバー(図示略)が装着されることにより、運転席用エアバッグ装置が構成される。この運転席用エアバッグ装置は、ステアリングホイール40の中央部の乗員側に設置される。
この運転席用エアバッグ装置の作動は次の通りである。
この運転席用エアバッグ装置を搭載した車両の衝突時等には、インフレータがガス噴出作動し、このインフレータからのガスによりエアバッグ30が膨張を開始する。このエアバッグ30は、前記モジュールカバーを押し開けてステアリングホイール40の乗員側を覆うように膨張展開する。
この実施の形態でも、エアバッグ30は、予め蓋体35が開閉型ベントホール31を覆った状態で折り畳まれているので、このエアバッグ30は、膨張開始当初から開閉型ベントホール30が蓋体35によって閉鎖され、該開閉型ベントホール31からのガス流出が規制された状態となっている。これにより、エアバッグ30が速やかに膨張する。
このエアバッグ30の膨張に伴って乗員対向面30Fが運転席乗員側へ展開することにより、吊紐33が該乗員対向面30Fと反乗員側面30Rとの間で緊張し、これに伴ってテザー34がエアバッグ中央側へ引っ張られ、膨出部32がエアバッグ1外へ膨出することが阻止されるようになる。これにより、第29図のように、膨張したエアバッグ30の乗員対向面1Fに運転席乗員が接触するまでは、開閉型ベントホール31が蓋体35によって閉鎖されたままとなり、エアバッグ30内が高内圧に維持される。
第30図のように、この膨張したエアバッグ30の乗員対向面30Fに運転席乗員が接触し、該乗員対向面30Fが運転席乗員に押されて後退したときには、吊紐33が弛み、その分だけ膨出部32の膨出が許容され、膨出部32がエアバッグ30内のガス圧により該エアバッグ30の外方へ膨出する。この該膨出部32の膨出に従い、蓋体35が該膨出部32から引っ張られてエアバッグ外周側へ移動するので、開閉型ベントホール31に開口36が露呈するようになる。これにより、該開口36及び開閉型ベントホール31を介してエアバッグ30外にガスが流出するようになり、運転席乗員がエアバッグ30によってソフトに受け止められる。
このエアバッグ30にあっても、該膨出部32には、エアバッグ30内からエアバッグ30の外方へ向って常にエアバッグ30の内圧と同等のガス圧が作用している。そのため、膨出部32の膨出が完了するまで、蓋体35は、該膨出部32からエアバッグ30の内圧と同等の力で強くエアバッグ外周側へ引っ張られる。これにより、蓋体35が確実に膨出部32から引っ張られて所定位置まで移動し、開閉型ベントホール31が確実に所定の開度まで開放するようになる。
第31,32図はさらに別の実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の略水平断面図、第33図(a),(b)はそれぞれ第31図のXXXIIIA部分及び第32図のXXXIIIB部分(膨出部付近)の拡大図である。なお、第31図は、膨張したエアバッグに乗員が接触する前の状態を示し、第32図は、膨張したエアバッグに乗員が接触した後の状態を示している。第33図(a)は、膨出部がエアバッグ内に引き込まれた状態を示し、第33図(b)は、開閉型ベントホールが開放するまで膨出部がエアバッグ外に膨出した状態を示している。
この実施の形態のエアバッグ1Dにおいては、膨出部11の略全体がエアバッグ1D外に膨出した状態において、該膨出部11の膨出方向の長さD(第31図、第33図(a))は、蓋体14が開閉型ベントホール10を閉鎖した位置からその後端側の開口15が該開閉型ベントホール10に略同心状に重なる位置まで移動する移動距離D(第31図)よりも大きいものとなっている。
本発明においては、この膨出部11の最大膨出長さDは、蓋体14の移動距離Dよりも10〜300mm、特に40〜200mm長いことが好ましい。
このエアバッグ1Dのその他の構成は、第1〜5図のエアバッグ1と同様であり、第31,32図において第1〜5図と同一符号は同一部分を示している。
このように構成されたエアバッグ1Dを備えた助手席用エアバッグ装置の作動は、膨出部11がエアバッグ1D外へ膨出したときに、該膨出部11の略全体がエアバッグ1D外へ膨出する前に、開口15が開閉型ベントホール10に重なる位置まで蓋体14が移動すること以外は、第1〜5図の実施の形態と同様である。
即ち、この実施の形態においても、車両衝突時等には、インフレータ3がガス噴出作動し、このインフレータ3からのガスによりエアバッグ1Dが膨張を開始する。このエアバッグ1Dは、リッドを押し開けてインストルメントパネル4の上面から助手席乗員へ向って膨張展開する。
この実施の形態でも、エアバッグ1Dは、予め蓋体14が開閉型ベントホール10を覆った状態で折り畳まれている。そのため、このエアバッグ1Dは、膨張開始当初から開閉型ベントホール10が蓋体14によって閉鎖され、該開閉型ベントホール10からのガス流出が規制された状態となっている。これにより、エアバッグ1Dが速やかに膨張する。
このエアバッグ1Dの膨張に伴って乗員対向面1Fが助手席乗員側へ展開することにより、テザー12が該助手席乗員側へ引っ張られ、膨出部11がエアバッグ1D外へ膨出することが阻止されるようになる。これにより、第31図のように、膨張したエアバッグ1Dの乗員対向面1Fに助手席乗員が接触するまでは、開閉型ベントホール10が蓋体14よって閉鎖されたままとなり、エアバッグ1D内が高内圧に維持される。
第32図のように、この膨張したエアバッグ1Dの乗員対向面1Fに助手席乗員が接触し、該乗員対向面1Fが助手席乗員に押されて後退したときには、その分だけ膨出部11の反乗員側への膨出が許容され、膨出部11がエアバッグ1D内のガス圧により該エアバッグ1Dの外方へ膨出する。この該膨出部11の膨出に従い、テザー12が該膨出部11から引っ張られて該膨出部11側へ移動するので、開閉型ベントホール10に開口15が露呈するようになる。これにより、該開口15及び開閉型ベントホール10を介してエアバッグ1D外にガスが流出するようになり、助手席乗員がエアバッグ1Dによってソフトに受け止められる。
このエアバッグ1Dにあっても、該膨出部11には、エアバッグ1D内からエアバッグ1Dの外方へ向って常にエアバッグ1Dの内圧と同等のガス圧が作用している。そのため、テザー12は、該膨出部11からエアバッグ1Dの内圧と同等の力で強く該膨出部11側へ引っ張られる。これにより、テザー12が確実に膨出部11から引っ張られて所定位置まで移動し、開閉型ベントホール10が確実に所定の開度まで開放するようになる。
このエアバッグ1Dにあっては、膨出部11の最大膨出長さDは、蓋体14が開閉型ベントホール10を閉鎖した位置から開口15が該開閉型ベントホール10に重なる位置まで移動する移動距離Dよりも長いものとなっている。そのため、第32図に示すように、開口15が開閉型ベントホール10に重なるまで蓋体14が膨出部11から引っ張られて移動しても、該膨出部11は完全にはエアバッグ1D外に膨出せず、その先端側が依然としてエアバッグ1Dの内部又は該膨出部11の基端側の内部に位置している。
前述の通り、この膨出部11の最大膨出長さDは、蓋体14の移動距離Dよりも10〜300mm、特に40〜200mm長いことが好ましく、この場合、開閉型ベントホール10が開放するまで蓋体14が移動した後に、膨出部11の先端側は、好ましくは5〜150mm、特に好ましくは20〜100mmの長さD(第33図(b))にわたって、エアバッグ1D外へ膨出せずに該エアバッグ1Dの内部又は該膨出部11の基端側の内部に残る。
これにより、開閉型ベントホール10が開放するまで蓋体14が移動した後も、膨出部11はさらにエアバッグ1D外へ膨出しようとしてテザー12を引っ張り続けるため、蓋体14が確実にベントホール開放位置に保持される。
なお、このエアバッグ1Dによっても、第1〜5図のエアバッグ1と同様の作用効果が奏される。
この実施の形態のエアバッグ1Dは、第1〜5図のエアバッグ1において、膨出部11の最大膨出長さDを蓋体14の移動距離Dよりも大きくした構成となっているが、前述の第6〜9図、第10〜14図、第15〜22図、第23〜28図及び第29,30図の各実施の形態においても、それぞれ、膨出部11,32の最大膨出長さを、開閉型ベントホール10,31が所定の開度となるまでの蓋体14,14A,14B,35の移動距離よりも大きくすることにより、膨出部11,32がその膨出時にウィンドシールド5等の車室内装部材に接触する場合でも、テザー12,34は常に該膨張部11の膨出方向に引っ張られるようになる。
第34図は異なる実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図、第35図は第34図のXXXV−XXXV線に沿う断面図(略水平断面図)、第36図はこのエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図、第37図は第35図のXXXVII−XXXVII線に沿う断面図(略水平断面図)、第38図(a),(b)はそれぞれ第35図のXXXVIIIA部分及び第37図のXXXVIIIB部分(膨出部付近)の拡大図である。なお、第34,35図は、膨張したエアバッグに乗員が接触する前の状態を示し、第36,37図は、膨張したエアバッグに乗員が接触した後の状態を示している。第38図(a)は、膨出部がエアバッグ内に引き込まれた状態を示し、第38図(b)は、開閉型ベントホールがエアバッグ外に露呈するまで膨出部がエアバッグ外に膨出した状態を示している。
この実施の形態でも、エアバッグ1Eは、車両の助手席用エアバッグである。
このエアバッグ1Eは、該エアバッグ1E内から該エアバッグ1E外にガスを流出させるための開閉型ベントホール10と、該エアバッグ1Eの反乗員側面1Rに設けられた、該エアバッグ1E内のガス圧により該エアバッグ1Eから外方へ向って膨出可能な膨出部11と、該エアバッグ1E内を通って該エアバッグ1の乗員対向面1Fと膨出部11の膨出方向先端側とを繋ぐ連動部材としてのテザー12とを備えている。
このエアバッグ1Eにおいては、開閉型ベントホール10は、膨出部11に設けられており、この膨出部11の内外を連通するものとなっている。即ち、この実施の形態では、該開閉型ベントホール10は、膨出部11内を通してエアバッグ1E内からエアバッグ1E外にガスを流出させるものとなっている。
この実施の形態では、第34,35図及び第38図(a)に示すように、該開閉型ベントホール10は、膨出部11の膨出方向の途中部に設けられている。本発明においては、第38図(a)の通り、膨出部11の基端側から開閉型ベントホール10の中心までの距離Dは、該膨出部11の最大膨出長さDの5〜90%、特に20〜50%であることが好ましい。
この実施の形態では、エアバッグ1Eの膨出部11以外の部分には、該エアバッグ1Eの内外を連通するベントホールは設けられていないが、該膨出部11以外の部分にもベントホールが設けられてもよい。
この実施の形態では、エアバッグ1Eを折り畳むに当り、予め膨出部11の略全体を該エアバッグ1E内に入り込ませた状態でエアバッグ1Eを折り畳んでいる。なお、このエアバッグ1Eの折り畳み方法は任意であり、特定の折り畳み方法に限定されない。
このエアバッグ1Eのその他の構成は、前述の第1〜5図のエアバッグ1と同様であり、第34〜38図(b)において第1〜5図と同一符号は同一部分を示している。
このように構成されたエアバッグ1Eを備えた助手席用エアバッグ装置Sの作動は次の通りである。
この助手席用エアバッグ装置Sを搭載した車両の衝突時等には、インフレータ3がガス噴出作動し、このインフレータ3からのガスによりエアバッグ1Eが膨張を開始する。このエアバッグ1Eは、リッドを押し開けてインストルメントパネル4の上面から助手席乗員へ向って膨張展開する。
この実施の形態では、エアバッグ1Eは、予め膨出部11の略全体を該エアバッグ1E内に入り込ませた状態で折り畳まれているので、エアバッグ1Eの膨張開始当初から開閉型ベントホール10はエアバッグ1E外に露呈していない。これにより、該開閉型ベントホール10からのガス流出が規制されるため、エアバッグ1Eが速やかに膨張する。
このエアバッグ1Eの膨張に伴って乗員対向面1Fが助手席乗員側へ展開することにより、テザー12が該助手席乗員側へ引っ張られ、膨出部11がエアバッグ1E外へ膨出することが阻止されるようになる。これにより、第34,35図のように、膨張したエアバッグ1の乗員対向面1Fに助手席乗員が接触するまでは、開閉型ベントホール10がエアバッグ1E内に配置されたままとなり、該開閉型ベントホール10からのガス流出が規制されるため、エアバッグ1E内が高内圧に維持される。
なお、このとき、エアバッグ1E内に配置された膨出部11は、エアバッグ1E内のガス圧により押し潰される。これにより、第38図(b)の通り、該膨出部11のうち開閉型ベントホール10に対面する部分が該開閉型ベントホール10に押し付けられるため、該開閉型ベントホール10の閉鎖性が高いものとなる。
第36,37図のように、この膨張したエアバッグ1Eの乗員対向面1Fに助手席乗員が接触し、該乗員対向面1Fが助手席乗員に押されて後退したときには、その分だけ膨出部11の反乗員側への膨出が許容され、膨出部11がエアバッグ1E内のガス圧により該エアバッグ1Eの外方へ膨出する。このように膨出部11がエアバッグ1E外に膨出することにより、開閉型ベントホール10もエアバッグ1E外に露呈するようになる。これにより、該膨出部11内及び開閉型ベントホール10を通ってエアバッグ1E外にガスが流出するようになり、助手席乗員がエアバッグ1Eによってソフトに受け止められる。
このエアバッグ1Eにあっても、該膨出部11には、エアバッグ1E内からエアバッグ1Eの外方へ向って常にエアバッグ1Eの内圧と同等のガス圧が作用している。そのため、該膨出部11がこのガス圧によって強くエアバッグ1E外へ押し出されるので、開閉型ベントホール10が確実にエアバッグ1E外に露呈し、開閉型ベントホール10が確実に所定の開度まで開放するようになる。
この実施の形態では、第38図(a)に示すように、該開閉型ベントホール10は、膨出部11の膨出方向の途中部に設けられている。そのため、第36,37図及び第38図(b)に示すように、開閉型ベントホール10がエアバッグ1E外に露呈するまで膨出部11がエアバッグ1E外へ膨出しても、該膨出部11は完全にはエアバッグ1E外に膨出せず、その先端側が依然としてエアバッグ1Eの内部又は該膨出部11の基端側の内部に位置している。これにより、開閉型ベントホール10がエアバッグ1E外に露呈するまで膨出部11がエアバッグ1E外に膨出した後も、膨出部11はさらにエアバッグ1E外へ膨出しようとし続けるため、開閉型ベントホール10が確実にエアバッグ1E外に露呈した状態に保持される。
なお、本発明においては、該膨出部11の先端部に開閉型ベントホール10を設けてもよい。
この実施の形態では、開口ベントホール10を覆う蓋体が不要であるため、エアバッグ1Eの構成部材数が少なくて済み、エアバッグ1Eの構成コストの低減及び製造作業の簡易化を図ることができる。
なお、この実施の形態では、膨出部11に開閉型ベントホール10が1個だけ設けられているが、2個以上設けられてもよい。エアバッグ1Eのうち膨出部11以外の部分に、該膨出部11の移動に伴って開閉されない常開型ベントホールが設けられてもよい。この実施の形態でも膨出部11は1個だけ設けられているが、2個以上設けられてもよい。この実施の形態でも膨出部11はエアバッグ1Eの反乗員側面1Rに設けられ、車両前方へ向って膨出するものとなっているが、膨出部11の配置及び膨出方向はこれに限定されるものではなく、例えば、膨出部11は、エアバッグ1の側面に設けられ、該エアバッグ1の側方へ向って膨出するものとされてもよい。
この実施の形態は、助手席用エアバッグにおいて膨出部に開閉型ベントホールを設けた構成例を示しているが、運転席用エアバッグにおいても、膨出部に開閉型ベントホールを設けた構成とすることができる。
上記の各実施の形態はいずれも本発明の一例を示すものであり、本発明は上記の各実施の形態に限定されない。
例えば、上記各実施の形態では、開閉型ベントホールが1個だけ設けられているが、開閉型ベントホールが2個以上設けられてもよい。
上記の各実施の形態において、常時エアバッグ内外を連通している常開型ベントホールが設けられてもよい。
上記の各実施の形態では、蓋体は、開閉型ベントホールの全体を閉鎖するものとなっているが、開閉型ベントホールを大開度から小開度とするものであってもよい。例えば、蓋体が開閉型ベントホールに重なったときでも該開閉型ベントホールが部分的に蓋体からはみ出し、このはみ出した部分からガスの流出が許容されるように構成してもよい。あるいは、蓋体のうち開閉型ベントホールと重なる位置に該開閉型ベントホールよりも小径の孔を設け、蓋体が開閉型ベントホールに重なった状態でもこの孔を介してガスの流出が許容されるように構成してもよい。
上記の各実施の形態では、各ベントホールが略円形の開口となっているが、各ベントホールの形状はこれに限定されるものではなく、円形以外の形状、例えばスリット状などであってもよい。
上記の各実施の形態は、いずれも、車両の助手席用並びに運転席用のエアバッグ及びエアバッグ装置への本発明の適用例であるが、本発明は、これ以外の種々のエアバッグ及びエアバッグ装置、例えば車両の後席用などのエアバッグ及びエアバッグ装置等にも適用可能である。
実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 図1のエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図である。 図3のIV−IV線に沿う断面図である。 (a)図及び(b)図はそれぞれ図2のVA部分及び図4のVB部分の斜視図である。 実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図である。 図6のVII−VII線に沿う断面図である。 図6のこのエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図である。 図8のIX−IX線に沿う断面図である。 実施の形態に係るエアバッグの開閉型ベントホール付近の側面図である。 図10のXI−XI線に沿う断面図である。 開閉型ベントホールの開放動作を示す図11と同様部分の断面図である。 開閉型ベントホールの開放動作を示す図11と同様部分の断面図である。 開閉型ベントホールの開放動作を示す図11と同様部分の断面図である。 実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図である。 図15のXVI−XVI線に沿う断面図である。 図16のXVII部分の側面図である。 図17のXVIII−XVIII線に沿う断面図である。 図15のエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図である。 図19のXX−XX線に沿う断面図である。 図20のXXI部分の側面図である。 図21のXXII−XXII線に沿う断面図である。 実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図である。 図23のXXIV−XXIV線に沿う断面図である。 図24のXXV−XXV線に沿う断面斜視図である。 図23のエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図である。 図26のXXVII−XXVII線に沿う断面図である。 図24のXXVIII−XXVIII線に沿う断面斜視図である。 実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の断面図である。 図29のエアバッグ及びエアバッグ装置の断面図である。 実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の水平断面図である。 図31のエアバッグ及びエアバッグ装置の水平断面図である。 (a)図及び(b)図はそれぞれ図31のXXXIIIA部分及び図32のXXXIIIB部分の拡大図である。 実施の形態に係るエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図である。 図33のXXXIV−XXXIV線に沿う断面図である。 図33のエアバッグ及びエアバッグ装置の側面図である。 図35のXXXVI−XXXVI線に沿う断面図である。 (a)図及び(b)図はそれぞれ図34のXXXVIIA部分及び図36のXXXVIIB部分の拡大図である。
符号の説明
1,1A〜1E,30 エアバッグ
2 ケース
3 インフレータ
4 インストルメントパネル
5 ウィンドシールド
10,31 開閉型ベントホール
11,32 膨出部
12,34 テザー
14,14A,14B,35 蓋体
15,15a,15b,15c,36 開口
16,16A 連結部
40 ステアリングホイール

Claims (16)

  1. 開閉型ベントホールと、該開閉型ベントホールからのガス流出を規制するガス流出規制部材とを有するエアバッグであって、
    該ガス流出規制部材は、
    該エアバッグの膨張時において、該エアバッグの乗員対向面に乗員が接触していないときには該開閉型ベントホールを閉又は小開度とし、
    膨張した該エアバッグの乗員対向面に乗員が接触し、これにより該乗員対向面が反乗員方向へ後退したときには、該開閉型ベントホールを開又は大開度とし、該開閉型ベントホールからエアバッグ外にガスを排出させるように構成されたエアバッグにおいて、
    該ガス流出規制部材は、
    該エアバッグが膨張した状態において、該エアバッグの前記乗員対向面と反対側の反乗員側面又は該エアバッグの側面に設けられた、該エアバッグから外方へ向って膨出可能な少なくとも1個の膨出部と、
    該エアバッグ膨張時において、該乗員対向面の乗員方向及び反乗員方向への移動と、該膨出部のエアバッグ内方及びエアバッグ外方への移動とを連動させる連動部材と、
    前記開閉型ベントホールを覆っており、該膨出部がエアバッグ外方へ膨出するときに該膨出部から引っ張られて移動可能な蓋体と
    を備え、
    該蓋体は、膨出部から引っ張られて移動するまでは該開閉型ベントホールを閉又は小開度とし、該膨出部から引っ張られて移動することにより、該開閉型ベントホールを開又は大開度とするように構成されていることを特徴とするエアバッグ。
  2. 請求項1において、前記膨出部の略全体がエアバッグ外に膨出した状態において、該膨出部の膨出方向の長さは、前記蓋体が前記開閉型ベントホールを閉又は小開度とする位置から該開閉型ベントホールを開又は大開度とする位置まで移動する移動距離よりも大となっていることを特徴とするエアバッグ。
  3. 請求項2において、前記膨出部の略全体がエアバッグ外に膨出した状態において、該膨出部の膨出方向の長さは、前記蓋体が前記開閉型ベントホールを閉又は小開度とする位置から該開閉型ベントホールを開又は大開度とする位置まで移動する移動距離よりも10〜300mm長いことを特徴とするエアバッグ。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記連動部材は、前記乗員対向面と前記膨出部の膨出方向の先端側とを繋ぐテザーよりなることを特徴とするエアバッグ。
  5. 請求項4において、前記蓋体は、該テザーと一連一体に構成されていることを特徴とするエアバッグ。
  6. 請求項5において、該テザーの長手方向の途中部が前記開閉型ベントホールに重なっており、該途中部が前記蓋体となっていることを特徴とするエアバッグ。
  7. 請求項4において、前記蓋体は、該テザーの長手方向の途中部に連結されていることを特徴とするエアバッグ。
  8. 請求項4において、前記蓋体は、連結部を介して前記膨出部の前記先端側に連結されていることを特徴とするエアバッグ。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項において、前記蓋体の前記移動方向の後端側に、該蓋体が前記膨出部から引っ張られて移動したときに前記開閉型ベントホールに重なる開口が設けられていることを特徴とするエアバッグ。
  10. 請求項9において、該開口は、該蓋体の移動方向に位置を異ならせて複数個設けられていることを特徴とするエアバッグ。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項において、前記蓋体は、前記開閉型ベントホールを覆った状態にて、結合部材により結合解除可能にエアバッグに結合されており、
    該結合部材は、該蓋体が前記膨出部から所定以上の張力にて引っ張られたときに該蓋体とエアバッグとの結合を解除するように構成されていることを特徴とするエアバッグ。
  12. 開閉型ベントホールと、該開閉型ベントホールからのガス流出を規制するガス流出規制部材とを有するエアバッグであって、
    該ガス流出規制部材は、
    該エアバッグの膨張時において、該エアバッグの乗員対向面に乗員が接触していないときには該開閉型ベントホールを閉又は小開度とし、
    膨張した該エアバッグの乗員対向面に乗員が接触し、これにより該乗員対向面が反乗員方向へ後退したときには、該開閉型ベントホールを開又は大開度とし、該開閉型ベントホールからエアバッグ外にガスを排出させるように構成されたエアバッグにおいて、
    該ガス流出規制部材は、
    該エアバッグが膨張した状態において、該エアバッグの前記乗員対向面と反対側の反乗員側面又は該エアバッグの側面に設けられた、該エアバッグから外方へ向って膨出可能な少なくとも1個の膨出部と、
    該エアバッグ膨張時において、該乗員対向面の乗員方向及び反乗員方向への移動と、該膨出部のエアバッグ内方及びエアバッグ外方への移動とを連動させる連動部材と
    を備え、
    少なくとも1個の前記開閉型ベントホールが該膨出部に設けられており、
    該開閉型ベントホールは、該膨出部内を通してエアバッグ内のガスをエアバッグ外に流出させるように構成されており、
    該エアバッグの膨張時において、該乗員対向面に乗員が接触していないときには、該膨出部が該エアバッグ内に配置されており、これにより、該開閉型ベントホールが閉又は小開度とされており、
    膨張したエアバッグの該乗員対向面に乗員が接触し、これによって該乗員対向面が反乗員方向へ後退したときには、該膨出部が該乗員対向面の移動に連動してエアバッグ外に膨出し、これにより該開閉型ベントホールがエアバッグ外に露呈することにより、該開閉型ベントホールが開又は大開度となることを特徴とするエアバッグ。
  13. 請求項12において、前記開閉型ベントホールは、前記膨出部の膨出方向の途中部に設けられていることを特徴とするエアバッグ。
  14. 請求項13において、前記膨出部の略全体がエアバッグ外に膨出した状態において、前記開閉型ベントホールは、該膨出部の膨出方向の基端側から該膨出部の膨出方向の長さの5〜90%離隔した位置に配置されていることを特徴とするエアバッグ。
  15. 請求項12ないし14のいずれか1項において、前記連動部材は、前記乗員対向面と前記膨出部の膨出方向の先端側とを繋ぐテザーよりなることを特徴とするエアバッグ。
  16. 請求項1ないし15のいずれか1項に記載のエアバッグと、該エアバッグを膨張させるインフレータとを備えてなるエアバッグ装置。
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