JP2010023045A - 低炭素鋼の連続鋳造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低炭素薄鋼板の製造方法において、凝集合体した介在物に起因するノズル閉塞および鋼板表面疵を防止する。
【解決手段】炭素濃度を0.05質量%以下まで脱炭処理した溶鋼に、Tiを添加し、その後、LaおよびCeのいずれか1種以上を添加して得られた溶鋼を、タンディッシュを介して鋳型へ注入して連続鋳造を行なう連続鋳造方法において、タンディッシュ内での溶鋼中の酸素の質量増加分に対し、0.2倍以上1.2倍以下の質量のLaおよびCeのいずれか1種以上を、タンディッシュで溶鋼に添加することにより、得られる鋳片中に存在する各介在物を、Tiと、LaおよびCeのいずれか1種以上の酸化物を主成分とする介在物とし得られる鋳片中の介在物の組成を、(La23+Ce23)÷TiOn(n=1〜2)の質量比率が0.1以上0.7以下となる組成とすることを特徴とする低炭素鋼の連続鋳造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、加工性、成形性に優れ、表面疵が発生し難い低炭素薄鋼板を安定して製造する方法に関するものである。
転炉や、真空処理容器で精錬された溶鋼中には、過剰の溶存酸素が含まれている。この過剰酸素は、酸素との親和力が強い強脱酸元素であるAlにより脱酸されるのが一般的である。Alは、脱酸によりアルミナとなり、これが凝集合体して、数100μm以上の粗大なアルミナクラスターとなる。
薄板用鋼は、自動車用外板等の加工が厳しい用途に用いられるため、加工性を良くする必要から、炭素濃度を0.05質量%以下とするが、炭素濃度が低い影響により、精錬後の溶存酸素濃度が高く、Al脱酸すると、アルミナが多量に生成し、アルミナクラスター量が非常に多くなる。
アルミナクラスターが多量に生成すると、溶鋼を、溶鋼鍋からタンディッシュ(以下、「TD」と略す場合がある。)を介して、浸漬ノズルにより鋳型内に注入して連続鋳造する際に、浸漬ノズル内にアルミナクラスターが付着して、溶鋼注入の妨げとなり(以下、この現象を「ノズル閉塞」と称する場合がある。)、連続鋳造を阻害する。
また、アルミナクラスターは、鋼板製造時に表面疵発生の原因となり、薄鋼板の品質を大きく劣化させる。従って、アルミナクラスターの原因となるアルミナの低減対策が求められている。
これに対し、特許文献1には、介在物吸着用フラックスを溶鋼表面に添加してアルミナを除去する方法が開示され、また、特許文献2には、CaOフラックスを溶鋼中に添加してアルミナを吸着除去する方法が開示されている。しかし、これらの方法では、低炭素溶鋼中に多量に生成したアルミナを十分に除去することが非常に難しい。
一方、アルミナを除去するのではなく、生成させない方策として、Al以外の脱酸元素により脱炭処理後の溶存酸素を除去する方法があり、特許文献3には、Mgで脱酸する薄鋼板用溶鋼の溶製方法が開示されている。しかし、Mgは蒸気圧が高く、溶鋼への歩留まりが非常に低いため、低炭素鋼のように溶存酸素濃度が高い溶鋼をMgだけで脱酸するには、多量のMgを必要とし、製造コストを考えると、実用的なプロセスとは言えない。
Alを用いて溶鋼を脱酸する上述の問題に鑑み、脱酸元素として、TiおよびLa、Ceを組み合わせて用いる方法が、特許文献4に開示されている。この方法によると、脱酸後の溶鋼中に存在する介在物が、Ti酸化物と、La酸化物やCe酸化物との複合介在物となり、これは、溶鋼中で凝集合体し難く微細分散するため、上述の粗大なアルミナクラスターが生成せず、ノズル閉塞や鋼板表面疵が発生しない。
特開平5−104219号公報 特開昭63−149057号公報 特開平5−302112号公報 PCT WO 03/002771A1号公報
しかし、特許文献4に開示されている方法であっても、溶鋼鍋からTDに溶鋼を注入する際、TD内で雰囲気酸素やスラグなどによって溶鋼が酸化される場合がある。
すなわち、脱酸元素にTiと、LaやCeを用いた溶鋼が酸化を受けると、溶鋼中のTiが優先的に酸化され、介在物中のTi酸化物の含有率が増加して、介在物組成が上述の凝集合体し難い組成から、凝集合体し易い組成に変化し、ノズル閉塞や鋼板表面疵が発生する。
本発明は、脱酸元素にTiと、LaやCeを用いた溶鋼の、TD内での酸化による溶鋼中介在物の組成変化を制御し、介在物の凝集合体を防止することにより、凝集合体した介在物に起因するノズル閉塞および鋼板表面疵を防止することができる、低炭素薄鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その要旨は、以下のとおりである。
(1)質量%で、炭素が0.05%以下、Siが0.01%以下、Mnが0.5%以下、Pが0.05%以下、Sが0.02%以下、Alが0.01%以下、Tiが0.01%以上0.4%以下、La+Ceが0.001%以上0.01%以下、Oが0.004%以上0.02%以下、残部が鉄および不可避的不純物からなる低炭素鋼を溶製するにあたり、炭素濃度を0.05質量%以下まで脱炭処理した溶鋼に、Tiを添加し、その後、LaおよびCeのいずれか1種以上を添加し、かつ、成分調整を行うことにより、前記成分の溶鋼を溶製し、得られた溶鋼をタンディッシュを介して鋳型へ注入して連続鋳造を行なう連続鋳造方法において、タンディッシュ内での溶鋼中の酸素の質量増加分に対し、0.2倍以上1.2倍以下の質量のLaおよびCeのいずれか1種以上を、タンディッシュで溶鋼に添加することにより、得られる鋳片中に存在する各介在物を、Tiと、LaおよびCeのいずれか1種以上の酸化物を主成分とする介在物とし、かつ、各介在物の組成を、(La23+Ce23)÷TiOn(n=1〜2)の質量比率が0.1以上0.7以下となる組成とすることを特徴とする低炭素鋼の連続鋳造方法。
本発明によると、TD内で酸化を受けた溶鋼中の介在物の組成を適正範囲となるよう制御することができるため、ノズル閉塞や製品表面疵を確実に防止しつつ、加工性、成形性に優れた低炭素薄鋼板を製造することが可能となる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明における脱酸後の溶鋼の組成範囲、および、脱酸後の溶鋼中に存在する介在物の組成範囲とその限定理由について説明する。
本発明者らは、溶鋼へ添加する脱酸剤として、Al、Ti、La、Ceを適宜組み合わせて用い、介在物の凝集挙動を、実験的に評価した。溶鋼中の介在物の調査は、溶鋼をサンプリングして冷却し、鋼中に含まれる介在物をSEM−EDXにより分析した。
その結果、Al23介在物、TiOn介在物(n=1〜2、以下同様)、または、Al23−La23−Ce23複合介在物、Al23−La23複合介在物、Al23−Ce23複合介在物は、比較的容易に凝集合体するのに対し、TiOn−La23−Ce23複合介在物、TiOn−La23複合介在物、TiOn−Ce23複合介在物は、凝集合体せず、溶鋼中に、球状または紡錘上の微細な介在物が分散することを確認した。
この理由は、Al23、TiOnおよびAl23−La23−Ce23、Al23−La23、Al23−Ce23に比べて、TiOn−La23−Ce23、TiOn−La23、TiOn−Ce23では、介在物と溶鋼間の界面エネルギーがより小さいため、介在物が、溶鋼中に、より安定的に存在することができ、介在物同士の凝集合体が抑制されるからである。
さらに、介在物同士の凝集合体は、La23+Ce23とTiOnの質量比により変化することを実験により確認した。具体的には、溶鋼中で、介在物同士の凝集合体を抑制するために、介在物に含まれるLa23+Ce23とTiOnの質量比として、(La23+Ce23)÷TiOn(以下、この値を「改質指標」と称する場合がある。)の値が0.1以上であれば、介在物と溶鋼間の界面エネルギーが小さくなって、介在物同士の凝集合体が抑制され、0.15以上であればより好ましく、0.2以上であればさらに好ましい。
一方、改質指標が0.7を超えると、介在物の融点が下がって、溶鋼中で液体状態となり、却って合体し易く、粗大となり易くなるため、改質指標は0.7以下とする必要があり、0.6以下であれば、より好ましく、0.5以下であれば、さらに好ましい。
なお、後述のAlによる予備脱酸を行う場合には、介在物がTiと、LaやCe以外にAlを含有する場合がある。これを鑑みて検討した結果、介在物中のAl酸化物が25質量%に満たなければ、介在物同士の凝集合体を抑制する作用を阻害しないことを実験により確認した。
従って、本発明においては、脱酸後の溶鋼中に存在する介在物は、各介在物について、Tiと、LaおよびCeのいずれか1種以上の酸化物を主成分とするものが生成する。
ちなみに、Alによる予備脱酸を行わない場合は、介在物中にTiと、LaおよびCeのいずれか1種以上の酸化物の合計は、ほぼ100質量%であるが、Alによる予備脱酸を行って、Al酸化物が存在する場合であっても、Tiと、LaおよびCeのいずれか1種以上の酸化物を主成分とすることができる。
ここで、主成分の目安としては、介在物中に、Tiと、LaおよびCeのいずれか1種以上の酸化物が、合計で75質量%以上存在している状態を提示でき、この状態で、介在物中にTiと、LaおよびCeのいずれか1種以上の酸化物の合計が、ほぼ100質量%である場合と同様に、介在物同士の凝集合体を抑制することができる。
Ti、および、La、Ceは、全て脱酸元素であるため、溶鋼中に添加すると酸素濃度が低下する。酸素濃度が低くなると、溶鋼の表面張力が上がる。溶鋼の表面張力が上がりすぎると、介在物の改質指標を上記の範囲に調整しても、溶鋼と介在物間の界面エネルギーを十分に低下させることができず、介在物は凝集合体し粗大化する。
一方、溶鋼の酸素濃度が高くなりすぎると、脱酸生成介在物が多く生成するので、介在物の衝突確率が上がって、凝集合体が促進される。
従って、介在物の粗大化を十分防止するには、酸素濃度に上下限の適正範囲が存在し、また、それを実現するために、脱酸元素量の適性範囲が存在することを知見した。具体的には、今回の実験的検討により、溶鋼の酸素濃度が0.004質量%以上0.02質量%以下の範囲にあれば、介在物の凝集合体を十分に抑制できることがわかった。
本発明では、Tiを添加した後に、LaやCeを添加することを基本としているため、Tiを、主に、脱酸元素として機能させ、LaやCeは、主に、介在物の組成を改質する元素として機能させている。このため、Tiを、主たる脱酸元素とする場合を検討すればよいため、溶鋼の酸素濃度値を0.004質量%以上0.02質量%の範囲内とするためには、脱酸平衡により、鋼中のTi量が0.01質量%以上0.4質量%以下の範囲内にあればよい。
さらに、このとき、介在物の改質指標を、前記の適正範囲内とするためには、鋼中のLaとCeの合計量を、鋼中のTi量より少ない値である0.001質量%以上0.01質量%以下の範囲内にすればよい。
次に、本発明における成分組成の限定理由について説明する。
[C]、[Si]、[Mn]、[P]:C、Si、Mn、および、Pは、鋼板の強度、硬度を高める元素である。よって、製品板の加工性、成形性を改善するため、それぞれの上限を、0.05質量%、0.01質量%、0.5質量%、および、0.05質量%とした。また、それぞれの下限は、0質量%超とする。
[S]:Sは、MnS等の硫化物となり、圧延によって延伸して、製品板の加工時に、破断の起点となり、加工性を悪化させる。その実用上の上限として0.02質量%とした。含有量は、少ないほどよいので、下限は0質量%を含む。
[Al]:Alは、強力な脱酸元素であり、溶鋼の[O]量を調整する目的で添加する。但し、過剰に添加すると、溶鋼中に多量のアルミナが生成してアルミナクラスターとなり、鋳造時のノズル閉塞を引き起こし、また、製品板の表面疵発生の原因となる。実用上のAl予備脱酸の際の上限として0.01質量%とした。予備脱酸を行わない場合、Alが添加されないので、下限は0質量%を含む。
[Ti]、[La]、[Ce]、[O]:Ti、La、Ce、および、Oの限定範囲と、その理由については、前記の通りである。
次に、溶鋼脱酸プロセス、および、酸化による介在物組成の変化とその制御方法について説明する。
製品の加工性、成形性を良くするため、鉄以外の元素の含有量を、質量%で、炭素を0.05%以下、Siを0.01%以下、Mnを0.5%以下、Pを0.05%以下、Sを0.02%以下とした溶鋼を、転炉や真空処理容器で脱炭処理する。
この溶鋼に含まれる溶存酸素を、通常は、主としてAl添加により脱酸する。その結果、多量のアルミナが生成し、凝集合体して、数100μm以上の粗大なアルミナクラスターとなり、連続鋳造時のノズル閉塞や、鋼板表面欠陥の原因となる。
そこで、本発明では、アルミナクラスターを多量に生成させないために、脱炭処理後の溶存酸素を、主としてAl以外の脱酸材で脱酸する。具体的には、転炉や電気炉等の製鋼炉で精錬して、または、さらに真空脱ガス処理等して、炭素濃度を0.05質量%以下とした溶鋼に、Tiと、LaまたはCe、または、La+Ceを添加し、TD以前の段階で、溶鋼中に、Ti酸化物と、La酸化物やCe酸化物との複合介在物を生成させる。
なお、Tiのみで脱酸するためには、多量のTiを要するため、Ti添加前の溶存酸素量を調整する観点から、少量のAl添加による予備脱酸を併用してもよい。この場合、少量のAlを添加した後、アルミナの浮上時間としては、1〜10分程度、確保することが推奨される。
この後、溶鋼取鍋からTDを介して、浸漬ノズルにより鋳型内に溶鋼を注入して、連続鋳造する。この時、通常、TD内で、溶鋼が、大気に暴露され酸化されるのを防ぐために、TD内の雰囲気を、Arなどの不活性ガスで置換したり、溶鋼表面を溶融フラックスなどでシールするなどの対策が採られる。
しかし、TD内の雰囲気を完全に無酸素とすることは、工業的に難度が高く、現実的には不可能である。また、取鍋から溶鋼に混入したスラグによって、溶鋼が酸化することもあり得るため、TD内での溶鋼酸化は、程度の大小があるものの、不可避的に起こる。
なかでも、取鍋の交換時などで鋳造速度が低下すると、TDを通過する溶鋼流量が低下するため、TD内での溶鋼滞留時間が長くなって、雰囲気やスラグの暴露時間が長くなり、より酸化され易い。以降、TD内で、溶鋼が雰囲気やスラグなどから受ける酸化を再酸化と称する。
TD内での溶鋼の再酸化量は、厳密には、TD上流の溶鋼入口と下流の溶鋼出口との溶鋼中の酸素量の差で定義される。但し、TDの溶鋼入口、出口のそれぞれで、溶鋼中の酸素値を計測することは、設備的に難しいので、実際の測定箇所としては、TD上流での酸素値とほぼ同等である取鍋内溶鋼の測定値、TD下流での酸素値とほぼ同等であるTD出口近傍の溶鋼の測定値で、それぞれ評価することができる。
Tiを主たる脱酸元素とする溶鋼中に含まれるTi量は、LaやCe量に比べて多いため、溶鋼の再酸化により、Tiが優先的に酸化され、再酸化量に略比例して、Ti酸化物が形成される。
著しい再酸化を受けて新たに生成したTi酸化物は、TiO2となるが、これは、凝集力が高いので、取鍋以前から溶鋼中に存在していたTi酸化物と、La酸化物やCe酸化物との複合介在物と、TiO2が合体し、複合介在物の改質指標が低下する。
この現象は、前記の理由により、取鍋の交換などの鋳造速度の低下時に、より顕著となる。このため、凝集合体した介在物に起因するノズル閉塞や鋼板表面疵を、長時間の鋳造にわたって安定的に防止することが困難であるという課題があることがわかった。
これに対し、本発明者らは、鋭意検討の結果、TDでの再酸化により介在物の改質指標が低下した溶鋼に、TDにおいて、La、Ceを適量添加することによって、溶鋼中のTi酸化物をLa、Ceで還元し、Ti酸化物と、La酸化物やCe酸化物との複合介在物中のTiOn量を低下させ、改質指標の悪化をキャンセルできることを知見した。以下、その詳細について説明する。
LaやCeは、Tiに比べて脱酸能が高いため、再酸化により生成した直後のTiO2を、少量のLaまたはCeで還元することができる。そこで、TiO2の一部を還元して、TiO2−La23、TiO2−Ce23、TiO2−La23−Ce23などの、径0.5μm〜30μmの微細な複合酸化物に改質し、かつ、改質後の改質指標を、前記の適正範囲内とすれば、再酸化により生成した介在物の凝集合体を防止できるため、球状または紡錘上の複合酸化物に改質できることがわかった。
そのためには、再酸化によって生成したTiO2の量に応じ、改質に必要な量のLaまたはCeを溶鋼に添加すればよい。
再酸化によりTiO2が生成するが、TiO2の生成量は、TDにおける溶鋼中の酸素の質量増加分によって決まる。従って、TDにおける溶鋼中の酸素の質量増加分を管理指標として、これに応じて、改質に必要な量のLaまたはCeを溶鋼に添加すればよい。
ここで、TDにおける溶鋼中の酸素の質量増加分は、TDへの溶鋼供給量(すなわち、単位時間あたりのTDへの溶鋼注入量)と、溶鋼の再酸化量(すなわち、TD内で増加した単位溶鋼量あたりの酸素濃度)との積により算出できる。溶鋼の再酸化量は、上述の各位置でジルコニア酸素センサー等を用いて、溶鋼中の酸素値を測定し、TD下流側とTD上流側の各測定値の差分により把握することができる。
ちなみに、TDにおける溶鋼中の酸素の質量増加分は、取鍋交換ごと(すなわち、チャージごと)に変化する可能性があり、また、同じチャージでも操業条件の変更によっても変化する可能性があるため、チェージごと、および、操業条件変更時ごとに、ジルコニア酸素センサー等を用いて、上記の溶鋼中の酸素値を測定し、TDにおける溶鋼中の酸素の質量増加分を把握することが好ましい。
再酸化により生成したTiO2の一部を、TDで、La、Ceを添加することにより還元して、TiO2−La23、TiO2−Ce23、TiO2−La23−Ce23などの複合酸化物に改質し、その改質指標を、前記の適正範囲、すなわち、0.1以上0.7以下とするためには、改質前後の分子量比により算出すると、TD内での溶鋼中の酸素の質量増加分に対し、0.2倍以上1.2倍以下の質量のLaおよびCeのいずれか1種以上を溶鋼に添加する必要がある。
この倍率については、改質指標を、前記の好ましい成分範囲とするために、LaおよびCeのいずれか1種以上の添加量を0.3倍以上1.1倍以下の範囲内とすれば好ましく、0.4倍以上0.9倍以下であればさらに好ましい。
LaまたはCeの添加は、純金属のLaやCeで行うことも可能であるが、例えば、ミッシュメタル等のLaとCeを含む合金で添加してもよく、合金中のLaとCeの合計濃度が30質量%以上であれば、他の不純物が、LaやCeと共に溶鋼中に混入しても、本発明の効果が損なわれることはない。
但し、LaやCeの添加量が適正な範囲になるように、LaやCeの濃度に応じて、合金の添加量を調整することが重要である。また、添加の方法としては、金属を溶鋼に直接添加することも可能であるが、スラグなどによるロスがあるため、鉄管で被覆したワイヤー状で溶鋼に連続的に供給するのが好ましい。
本発明は、インゴット鋳造および連続鋳造でも可能であり、連続鋳造であれば、通常の250mm厚み程度のスラブ連続鋳造に適用されるだけでなく、連続鋳造機の鋳型厚みがそれより薄い、例えば、150mm以下の薄スラブ連続鋳造に対しても十分な効果を発現し、安定してノズル閉塞を防止することができ、上記方法で得られた鋳片を、熱間圧延、冷間圧延等の通常の方法により、鋼板を製造できる。
以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明について説明する。
(実施例1)
転炉での精錬と環流式真空脱ガス装置での処理により、質量%で、炭素を0.0013%、Siを0.004%、Mnを0.25%、Pを0.009%、Sを0.006%とした300tの取鍋内溶鋼に、Tiを添加した後、LaおよびCeを添加し、Tiを0.053%、Laを0.0007%、Ceを0.0005%、酸素を0.0046%とした。
取鍋内の溶鋼を採取して介在物を調査したところ、直径0.5μmから30μmの球状または紡錘状の介在物が存在しており、いずれも、TiO2、La23、および、Ce23からなる酸化物であり、それらの改質指標は、0.16以上0.58以下の範囲内であった。
この溶鋼を、取鍋からTDを経て浸漬ノズルを介して、毎分4.4tの量を鋳型内に注入した。注入時、TD下流側(TD出口近傍)の溶鋼の酸素濃度を、ジルコニア酸素センサーにより測定したところ、0.0088質量%であり、TD内で、酸素濃度は、0.0042質量%増加していた。
そこで、単位時間あたりのTDへの溶鋼注入量(4.4t/分)と、TD内で増加した単位溶鋼量あたりの酸素濃度(0.0042質量%)との積である、TDにおける溶鋼中の酸素の質量増加分に対し、溶鋼へのLa+Ce添加量が、0.22倍、0.43倍または1.08倍となるように、鉄管で被覆したワイヤー状の50質量%La−50質量%Ce合金を、TD内に、毎分40g、80gまたは200g添加した。
この溶鋼を、連続鋳造法により、鋳造速度1.4m/分で鋳造し、厚み250mm、幅1800mmのスラブを得た。鋳造時、浸漬ノズルの閉塞は発生しなかった。
鋳造して得られたスラブを、8500mm長さに切断し、1コイル単位とした。スラブ表層20mmの範囲における介在物を調査したところ、TD内への合金添加量が、毎分40g、80gまたは200gのいずれのスラブでも、TiO2、La23、および、Ce23からなる直径0.5μmから30μmの球状または紡錘状の酸化物介在物が存在し、それらの改質指標は0.15以上0.55以下の範囲内であった。
このようにして得られたスラブは、常法により、熱間圧延、冷間圧延し、最終的には、0.7mm厚みで幅1800mmコイルの冷延鋼板とした。表面品質については、冷間圧延後の検査ラインで目視観察を行い、1コイル当たりに発生する表面欠陥の発生個数を評価した。その結果、表面欠陥は発生しなかった。
(実施例2)
転炉での精錬と真空脱ガス装置での処理により、質量%で、炭素を0.0013%、Siを0.004%、Mnを0.25%、Pを0.009%、Sを0.006%とした300tの溶鋼を、No.1、および、No.2の2つの取鍋に、それぞれ準備し、各取鍋内の溶鋼に、予備脱酸用のAlを100kg添加して、3分間環流させ、Alを0.002%、酸素を0.012%とした。
さらに、これらの溶鋼に、それぞれ、Tiを200kg添加して1分間環流し、その後、取鍋No.1にはCe40kg、取鍋No.2にはLa40kgを、それぞれ添加し、各々、Tiが0.033%、酸素が0.01%であって、LaまたはCeの濃度をいずれも0.005%にした溶鋼を溶製した。
各取鍋内の溶鋼を採取して介在物を調査したところ、直径0.5μmから30μmの球状または紡錘状の介在物が存在しており、いずれの介在物も、Al23を10質量%以下含有し、残部がTiO2と、La23またはCe23からなる酸化物であり、それらの改質指標は、0.22以上0.48以下の範囲内であった。
これらの溶鋼を、取鍋からTDを経て浸漬ノズルを介して、毎分4.4tの量を鋳型内に注入した。注入時、TD下流側(TD出口近傍)の溶鋼の酸素濃度を、ジルコニア酸素センサーにより測定したところ、いずれも、0.02質量%であり、TD内で酸素濃度は、0.01質量%増加していた。
そこで、単位時間あたりのTDへの溶鋼注入量(4.4t/分)と、TD内で増加した単位溶鋼量あたりの酸素濃度(0.01質量%)との積である、TDにおける溶鋼中の酸素の質量増加分に対し、No.1取鍋溶鋼へのLa添加量が0.25倍ないし1.1倍となるように、La合金を、TD内に、毎分110gないし485g添加した。
また、同様に、No.2取鍋溶鋼へのCe添加量が0.5倍となるように、Ce合金を、TD内に、毎分220g添加した。これらの溶鋼から連続鋳造法により厚み250mm、幅1800mmのスラブを鋳造速度1.4m/分で鋳造したが、いずれも鋳造時に浸漬ノズルの閉塞は発生しなかった。
このようにして得られたスラブは、常法により、熱間圧延、冷間圧延し、最終的には、0.7mm厚みで幅1800mmコイルの冷延鋼板とした。鋼板品質については、冷間圧延後の検査ラインで目視観察を行い、1コイル当たりに発生する表面欠陥の発生個数を評価した。その結果、La添加、Ce添加のいずれのコイルでも、表面欠陥は発生しなかった。
また、冷延鋼板内の介在物を調査したところ、La添加、Ce添加のいずれにおいても、Al23を10質量%以下含有し、残部がTiO2、La23、または、Ce23からなる直径0.5μmから30μmの球状または紡錘状の酸化物介在物が存在し、それらの改質指標は、0.2以上0.45以下の範囲内であった。
(比較例1)
転炉での精錬と環流式真空脱ガス装置での処理により、質量%で、炭素を0.0013%、Siを0.004%、Mnを0.25%、Pを0.009%、Sを0.006%とした300tの取鍋内溶鋼にTiを添加した後、LaおよびCeを添加し、Tiを0.037%、Laを0.001%、Ceを0.0008%、酸素を0.008%とした。
取鍋内の溶鋼を採取して介在物を調査したところ、直径0.5μmから30μmの球状または紡錘状の介在物が存在しており、いずれも、TiO2、La23、および、Ce23からなる酸化物であり、それらの改質指標は0.12以上0.33以下の範囲内であった。
この溶鋼を、取鍋から、TDを経て浸漬ノズルを介して、毎分4.4t量を鋳型内に注入した。注入時、TD下流側(TD出口近傍)の溶鋼の酸素濃度を、ジルコニア酸素センサーにより測定したところ、0.0165質量%であり、TD内で酸素濃度は0.0085質量%増加していた。
この溶鋼を、連続鋳造法により鋳造速度1.4m/分で鋳造し、厚み250mm、幅1800mmのスラブを得た。鋳造時、浸漬ノズルの閉塞が発生し、取鍋内溶鋼の残量100tで鋳造を中断した。
鋳造して得られたスラブを、8500mm長さに切断し、1コイル単位とした。スラブ表層20mmの範囲における介在物を調査したところ、TiO2、La23、および、Ce23からなる直径0.5μmから30μmの球状または紡錘状の酸化物介在物が、直径150μm超のクラスター状に凝集した状態で存在していた。介在物の改質指標は、0.05以上0.1未満の範囲内であった。
このようにして得られたスラブは、常法により、熱間圧延、冷間圧延し、最終的には、0.7mm厚みで幅1800mmコイルの冷延鋼板とした。表面品質については、冷間圧延後の検査ラインで目視観察を行い、1コイル当たりに発生する表面欠陥の発生個数を評価した。その結果、スラブ平均で5個/コイルの表面欠陥が発生していた。
(比較例2)
転炉での精錬と真空脱ガス装置での処理により、質量%で、炭素を0.0013%、Siを0.004%、Mnを0.25%、Pを0.009%、Sを0.006%とした300tの溶鋼をNo.1、および、No.2の2つの取鍋にそれぞれ準備し、各取鍋内の溶鋼に、予備脱酸用のAlを、100kg添加して3分間環流させ、Alを0.002%、酸素を0.013%の溶鋼とした。
さらに、これらの溶鋼に、それぞれ、Tiを200kg添加して、1分間環流し、その後、取鍋No.1にはCe40kg、取鍋No.2にはLa40kgを、それぞれ添加し、各々、Tiが0.033%、酸素が0.01%であって、LaまたはCeの濃度をいずれも0.005%にした溶鋼を溶製した。
各取鍋内の溶鋼を採取して介在物を調査したところ、直径0.5μmから30μmの球状または紡錘状の介在物が存在しており、いずれも、Al23を10質量%以下含有し、残部がTiO2、La23、または、Ce23からなる酸化物であり、それらの改質指標は、0.22以上0.48以下の範囲内であった。
これらの溶鋼を、取鍋から、TDを経て浸漬ノズルを介して、毎分4.4tの量を鋳型内に注入した。注入時、TD下流側(TD出口近傍)の溶鋼の酸素濃度を、ジルコニア酸素センサーにより測定したところ、0.02質量%であり、TD内で酸素濃度は、0.01質量%増加していた。
そこで、単位時間あたりのTDへの溶鋼注入量(4.4t/分)と、TD内で増加した単位溶鋼量あたりの酸素濃度(0.01質量%)との積である、TDにおける溶鋼中の酸素の質量増加分に対し、No.1取鍋溶鋼へのLa添加量が0.15倍となるように、La合金を、TD内に、毎分65g添加した。また、同様に、No.2取鍋溶鋼へのCe添加量が1.36倍となるように、Ce合金を、TD内に毎分600g添加した。
これらの溶鋼から連続鋳造法により、厚み250mm、幅1800mmのスラブを、鋳造速度1.4m/分で鋳造したが、浸漬ノズルの閉塞が発生し、取鍋内溶鋼の残量50tで鋳造を中断した。
得られたスラブは、常法により、熱間圧延、冷間圧延し、最終的には0.7mm厚みで幅1800mmコイルの冷延鋼板とした。鋼板品質については、冷間圧延後の検査ラインで目視観察を行い、1コイル当たりに発生する表面欠陥の発生個数を評価した。その結果、スラブ平均で、La添加コイルでは5個/コイル、Ce添加コイルでは10個/コイルの表面欠陥が発生していた。
冷延鋼板内の介在物を調査したところ、La添加コイルでは、Al23を10質量%以下含有し、残部がTiO2、および、La23からなる直径0.5μmから30μmの球状または紡錘状の酸化物介在物が、直径150μm超のクラスター状に凝集した状態で存在しており、介在物の改質指標は0.05以上0.1未満の範囲内であった。
また、Ce添加コイルでは、Al23を10質量%以下含有し、残部がTiO2、および、Ce23からなる長径1000μmに延伸した介在物が存在しており、介在物の改質指標は0.75以上1.0以下の範囲内であった。
以上に説明したように、本発明によると、TD内で再酸化を受けた溶鋼中の介在物の組成を適正範囲となるよう制御することができるため、ノズル閉塞や製品表面疵を確実に防止しつつ、加工性、成形性に優れた低炭素薄鋼板を、長時間安定的に製造することが可能となる。よって、本発明は、鉄鋼製造産業において利用可能性が高いものである。

Claims (1)

  1. 質量%で、炭素が0.05%以下、Siが0.01%以下、Mnが0.5%以下、Pが0.05%以下、Sが0.02%以下、Alが0.01%以下、Tiが0.01%以上0.4%以下、La+Ceが0.001%以上0.01%以下、Oが0.004%以上0.02%以下、残部が鉄および不可避的不純物からなる低炭素鋼を溶製するにあたり、炭素濃度を0.05質量%以下まで脱炭処理した溶鋼に、Tiを添加し、その後、LaおよびCeのいずれか1種以上を添加し、かつ、成分調整を行うことにより、前記成分の溶鋼を溶製し、得られた溶鋼をタンディッシュを介して鋳型へ注入して連続鋳造を行なう連続鋳造方法において、タンディッシュ内での溶鋼中の酸素の質量増加分に対し、0.2倍以上1.2倍以下の質量のLaおよびCeのいずれか1種以上を、タンディッシュで溶鋼に添加することにより、得られる鋳片中に存在する各介在物を、Tiと、LaおよびCeのいずれか1種以上の酸化物を主成分とする介在物とし、かつ、各介在物の組成を、(La23+Ce23)÷TiOn(n=1〜2)の質量比率が0.1以上0.7以下となる組成とすることを特徴とする低炭素鋼の連続鋳造方法。
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