JPH093597A - 溶接熱影響部靱性の優れた低温用鋼材およびその製造方法 - Google Patents

溶接熱影響部靱性の優れた低温用鋼材およびその製造方法

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JPH093597A
JPH093597A JP17688895A JP17688895A JPH093597A JP H093597 A JPH093597 A JP H093597A JP 17688895 A JP17688895 A JP 17688895A JP 17688895 A JP17688895 A JP 17688895A JP H093597 A JPH093597 A JP H093597A
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toughness
steel
oxide
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JP17688895A
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Masanori Minagawa
昌紀 皆川
Akira Ito
昭 伊藤
Tadashi Ishikawa
忠 石川
Naoki Oda
直樹 小田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接熱影響部の靭性に優れた低温用鋼材及び
その製造方法の提供。 【構成】 低温用鋼材の母相中に粒子径が0.01〜
1.0μm、粒子数が5×103〜1×105個/m
2、Ti組成比が5%以上でAl組成比が95%以下
のTiとAlとを主体とする複合酸化物を分散させるこ
とにより、低温用鋼材の溶接熱影響部の靭性を向上させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船舶、海洋構造物、貯
蔵漕等に使用される溶接熱影響部(以下HAZと称す)
の靱性に優れた低温用鋼材およびその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、船舶、海洋構造物、貯蔵漕などの
低温で用いられる大型構造物に使用される溶接用鋼材の
材質特性に対する要望は厳しさを増しており、鋼材自身
の塑性と同様に、HAZの靱性への要求も厳しさを増し
ている。
【0003】例えば、−50℃の液化ガスを貯蔵するタ
ンク用鋼材に対するHAZ塑性の要求値として、−50
℃でのCTOD(Crack Tip Opening
Displacement)値や、CTOD特性とシ
ャルピー特性との差異を考慮して、−80℃におけるシ
ャルピーHAZ靱性を要求されることがある。
【0004】また北極海で使用される海洋構造物や砕氷
船等でも、−60℃での使用環境での靱性保証が要求さ
れつつある。近年、開発が計画されているサハリン沖の
石油・天然ガス開発プロジェクトではさらに要求は厳し
くなり、シャルピー試験で−80℃での靱性保証および
CTOD試験で−50℃での靱帯保証が要求されてい
る。
【0005】さらにそのような構造物を建造する際、溶
接の効率化を促進するため、フラックス−銅バッキング
溶接法、エレクトロガスアーク溶接法などに代表される
ような大入熱溶接法の適用が希望されている。
【0006】従来、靱性の要求は小中入熱溶接を適用し
た部分に限られていたため、靱性を向上させる方法は、
例えば、特公平4−14179号公報や特開平4−11
6135号公報に開示されるように成分を規制すること
によって靱性を支配している島状マルテンサイトの生成
状態を制御するだけで充分であった。ところが、近年で
は大入熱溶接の適用が進められており、その場合島状マ
ルテンサイトを制御するだけでは不十分である。
【0007】これを受け、大入熱溶接時の鋼材のHAZ
靱性に注目した提案は従来から数多くある。
【0008】例えば、特公昭55−26164号公報等
に開示されるように、微細なTi窒化物を鋼中に確保す
ることによって、HAZのオーステナイト粒を小さく
し、靱性を向上させる方法がある。また、特開平3−2
64614号公報ではTi窒化物とMnSとの複合析出
物をフェライトの変態核として活用し、HAZの靱性を
向上させる方法が提案されている。
【0009】しかしながら、Ti窒化物は、HAZのう
ち最高到達温度が1400℃を超える溶接金属との境界
(溶接ボンド部と称する)近傍ではほとんど固溶してし
まうので靱性劣化抑制効果が低下してしまうという問題
があり、近年の厳しい鋼材特性への要求を達成すること
が困難である。
【0010】この溶接ボンド部近傍の靱性を改善する方
法として、Ti酸化物を含有した鋼が厚板、形鋼などの
様々な分野で使用されている。例えば厚板分野では特開
昭61−79745号公報や特開昭62−103344
号公報に例示されているように、Ti酸化物を含有した
鋼が大入熱溶接部靱性向上に非常に有効であり、低温靱
性を要求される高張力鋼への適用が有望である。この原
理は、Ti酸化物およびTi窒化物、MnS等の析出物
を核として微細フェライトが生成し、その結果靱性に有
害な粗大フェライトの生成が抑制され、靱性の劣化が防
止できるというものである。しかしながら、このような
Ti酸化物は鋼中へ分散される個数をあまり多くするこ
とができない。その原因はTi酸化物の粗大化や凝集合
体であり、Ti窒化物の個数を増加させようとすれば、
5μm以上の粗大なTi酸化物、いわゆる介在物が増加
してしまう。この5μm以上の介在物は構造物の破壊の
起点となって有害であり、靱性の低下を引き起こす。し
たがって、さらなるHAZ靱性の向上を達成するために
は、粗大化や凝集合体が起こりにくく、Ti酸化物より
も微細に分散する酸化物を活用する必要がある。
【0011】また、このようなTi酸化物の鋼中への分
散方法としては、Al等の強脱酸元素を実質的に含まな
い溶鋼中へのTi添加によるものが多い。しかしなが
ら、単に溶鋼中にTiを添加するだけでは鋼中のTi酸
化物の個数、分散度を制御することは困難であり、さら
には、TiN、MnS等の析出物の個数、分散度を制御
することも困難である。その結果、Ti脱酸のみによっ
てTi酸化物を分散させた鋼においては、例えば、Ti
酸化物の個数が充分でなかったり、厚板の板厚方向の靱
性変動を生じる等の問題点が認められる。
【0012】さらに、上記特開昭61−79745号公
報などの方法では、Ti酸化物を生成しやすくするため
に、Al量の上限を、0.007%という非常に少ない
量で制限している。鋼材中のAl量が少ない場合、Al
N析出物量の不足などの原因により、母材の靱性が低下
する場合がある。また、通常使用されている溶接材料を
用いてAl量の少ない鋼板を溶接した場合、溶接金属の
靱性が低下する場合がある。
【0013】特開平4−9448号公報に例示されてい
るように、Ti添加後タンディッシュや鋳型内にAlを
添加する方法も考案されている。しかしながら、この方
法はAlNを有効に生成させるための方法であり、Ti
酸化物さらにはTiN、MnS等の析出物を鋼中に分散
させるための方法ではない。またAlをタンディッシュ
で添加するなど、TiとAlとの添加間隔が長く、Al
添加後直ちに鋳造することが特徴であり、これはTi酸
化物がAlで還元されることを極力抑えるためである。
したがって、酸化物生成におよぼすAlの効果は得られ
ない。
【0014】また、特開平3−53044号公報におい
ても、Ti添加後にAlを添加する方法が考案されてい
るが、この方法はTi添加前のSi量を0.05%以下
にすることを規定している。このようにSi量が少ない
と、溶存酸素濃度の調整が不安定で、溶存酸素濃度が高
くなりすぎ、その結果酸化物の粗大化が生じ、先にも述
べたように、破壊の発生起点となる大型介在物が生成し
やすくなるといった問題点がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】特開昭62−1033
44号公報など上記の従来手法より一層のHAZ特性を
向上させられるために、Ti酸化物のごとく粗大化せ
ず、したがって破壊の起点にならず、さらにはTi窒化
物、MnS等の析出物の核サイトとなってオーステナイ
ト粒細粒化や微細フェライト生成によって優れたHAZ
靱性を実現可能な酸化物を安定して分散することを課題
とした。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するために、重量%で、 C :0.03〜0.09% Si :≦0.50% Mn :0.50〜1.8% P :≦0.02% S :0.0010〜0.010% Al :0.005〜0.020% Ti :0.005〜0.020% N :0.0020〜0.0060% を含有し、残部はFeおよび不可避不純物からなり、か
つ粒子径が0.01〜1.0μm、粒子数が5×103
〜1×105個/mm2、Ti組成比が5%以上、Al組
成比が95%以下である、TiとAlとを主体とする複
合酸化物を含有することを特徴とする溶接熱影響部靱性
の優れた低温用鋼材を第1の手段とし、重量%で、 C :0.03〜0.09% Si :≦0.50% Mn :0.50〜1.8% P :≦0.02% S :0.0010〜0.010% Al :0.005〜0.020% Ti :0.005〜0.020% N :0.0020〜0.0060% を基本成分とし、さらに Cu :≦1.0% Ni :≦1.5% Nb :≦0.030% V :≦0.1% Cr :≦0.6% Mo :≦0.6% B :0.0002〜0.0020% の1種または2種以上を含有し、残部はFeおよび不可
避不純物からなり、かつ粒子径が0.01〜1.0μ
m、粒子数が5×103〜1×105個/mm2、Ti組
成比が5%以上、Al組成比が95%以下である、Ti
とAlとを主体とする複合酸化物を含有することを特徴
とする溶接熱影響部靱性の優れた低温用鋼材を第2の手
段とし、さらには、上記第1、第2の手段の鋼材を製造
するにあたり、Si濃度が0.05%より多く、溶存酸
素濃度が20〜80ppmになるように調整した溶鋼中
に、最終含有量が0.005〜0.020%となるTi
を添加して脱酸した後、最終含有量が0.005〜0.
020%となるAlを添加し、その後最終成分に対して
不足する分のSi、および他合金を添加し、成分組成が
重量%で、 C :0.03〜0.09% Si :≦0.50% Mn :0.50〜1.8% P :≦0.02% S :0.0010〜0.010% Al :0.005〜0.020% Ti :0.005〜0.020% N :0.0020〜0.0060% を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる溶鋼
を鋳造後圧延することを特徴とする溶接熱影響部靱性の
優れた低温用鋼材の製造方法を第3の手段とし、Si濃
度が0.05%より多く、溶存酸素濃度が20〜80p
pmになるように調整した溶鋼中に、最終含有量が0.
005〜0.020%となるTiを添加して脱酸した
後、最終含有量が0.005〜0.020%となるAl
を添加し、その後最終成分に対して不足する分のSi、
および他合金を添加し、成分組成が重量%で C :0.03〜0.09% Si :≦0.50% Mn :0.50〜1.8% P :≦0.02% S :0.0010〜0.010% Al :0.005〜0.020% Ti :0.005〜0.020% N :0.0020〜0.0060% を基本成分とし、さらに Cu :≦1.0% Ni :≦1.5% Nb :≦0.030% V :≦0.1% Cr :≦0.6% Mo :≦0.6% B :0.0002〜0.0020% の1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可
避不純物からなる溶鋼を鋳造後圧延することを特徴とす
る溶接熱影響部靱性の優れた低温用鋼材の製造方法を第
4の手段とする。
【0017】
【作用】以下、本発明について詳細に説明する。本発明
者らはHAZ靱性を向上させる金属組織要因として、 (1)1400℃未満に加熱される領域のオーステナイ
ト細粒化、 (2)溶接ボンド部近傍で1400℃以上に加熱される
領域の粒内フェライト生成、を同時に、酸化物を利用し
て達成することを検討した。
【0018】上記(1)項について、オーステナイトを
細粒化するためには高温でのオーステナイト粒成長を抑
制することが必要である。その手段として、析出物によ
りオーステナイトの粒界をピンニングし、粒界の移動を
止める方法が考えられる。そのような作用をする析出物
の一つとしては、一般にTi窒化物が有効であると考え
られる。また、析出物個数が多いほどオーステナイト結
晶粒径が小さくなることはよく知られている事実であ
る。したがって、オーステナイトを細粒化するために
は、Ti窒化物を多数析出させることが有効である。そ
のような観点で、本発明者らが鋼中に析出しているTi
窒化物を詳細に観察したところ、酸化物を核生成サイト
として析出しているTi窒化物が頻度高く存在すること
を見いだした。そのような酸化物は、Tiが5%以上含
まれているTiとAlとの複合酸化物であり、その粒子
径は0.01〜0.1μmであった。TiとAlとの複
合酸化物は、Ti窒化物とN整合性が良好であるため、
Ti窒化物は酸化物をサイトとして優先的に核生成する
ことが可能である。すなわち、粒子径0.01〜0.1
μmのTiとAlとの複合酸化物が鋼中に存在すること
で、TiとAlとの複合酸化物が存在しない場合に比較
してTi窒化物が析出するサイトが増加し、Ti窒化物
の析出個数が増加する。その結果として、多数Ti窒化
物によってピンニングされたオーステナイト粒の細粒化
が可能となる。上記(2)項について、本発明者らは、
オーステナイト粒内で生成する粒内フェライトの組織を
観察し、粒内フェライト中に含まれる粒子を調査した。
その結果、粒内フェライトの生成核として、0.1〜
1.0μmの大きさをもつTiとAlとの複合酸化物
と、その上に析出したTi窒化物+MnSとの複合体が
有効に作用することを見いだした。酸化物は高温に加熱
したときにおいても安定であり、1400℃以上でも変
化することなく安定して鋼中に存在する。また、Ti窒
化物+MnSはその後の冷却過程で、TiとAlとの複
合酸化物を核生成サイトとして析出するため、溶接ボン
ド部近傍での粒内フェライト生成が可能となる。
【0019】以上の知見から、1400℃未満に加熱さ
れる領域のオーステナイト粒を細粒化し、さらに溶接ボ
ンド部近傍で1400℃以上に加熱される領域の粒内フ
ェライトを生成させるためには、粒子径が0.1〜1.
0μmのTiとAlとの複合酸化物が鋼中に存在するこ
とが必要である。本発明者らの知見によれば、該粒子径
が0.01μm未満ではTi窒化物析出核としての効果
は弱く、また1.0μmを超えると、その酸化物が破壊
の起点となる可能性が高くなり、HAZ靱性の低下を招
く可能性が生じる。つぎにTiとAlとの複合酸化物の
個数に関して記す。酸化物個数が少なすぎると溶接時に
充分なTi窒化物および粒内フェライトの生成核が得ら
れないので、5×103個/mm2以上の酸化物を存在さ
せることが必要である。酸化物個数が多くなるにしたが
ってTi窒化物および粒内フェライトの個数は増加しH
AZ靱性は向上するが、1×105個/mm2を超える過
剰な酸化物が存在するとHAZ部および母材の靱性低下
を招くことになるので、酸化物個数の上限は1×105
個/mm2でなければならない。該酸化物の大きさおよ
び個数の測定は以下の要領で行なう。母材となる鋼板か
ら抽出レプリカを作製し、それを電子顕微鏡にて100
00倍で20視野以上、観察面積にして1000μm2
以上を観察することで該酸化物の大きさおよび個数を測
定する。このとき鋼板の表層部から中心部までどの部位
から採取した抽出レプリカでもよい。以下、本発明の製
造方法について詳細に説明する。まず、本発明者らはT
i−Al複合酸化物およびTiN、MnS等の析出物を
効果的に多数均一微細分散するため、種々の脱酸元素を
用いて、種々の順序による脱酸実験を試みた。その結
果、脱酸処理を行なう前の、Tiよりも脱酸力の弱い元
素であるSiの量を調整して、Si量と平衡する溶存酸
素濃度が20〜80ppmに調整した溶鋼中に、最終含
有量が0.005〜0.020%となるTiを添加して
脱酸した後、直ちに最終含有量が0.005〜0.02
0%となるAlを添加する方法が最も多数Ti−Al複
合酸化物およびTiN、MnS等の析出物が均一微細分
散し、得られた鋼材を大入熱溶接したとき、HAZ部の
靱性が非常に優れた溶接低温用鋼となる結果を得た。す
なわち本発明者らは、次の(3)、(4)、(5)に述
べる知見を見いだした。 (3)溶存酸素量は酸化物の生成挙動に大きく影響す
る。酸化物を多数生成させるためには適正な溶存酸素濃
度が存在し、その値は20〜80ppmである。この溶
存酸素濃度を調整するためには、Tiよりも脱酸力の弱
いSiの量を調整する。 (4)Ti脱酸後に適量のAlを添加するとTi酸化物
個数が増加し、さらにTiN、MnSの析出個数も増加
する。 (5)Ti脱酸後、Al添加までの時間間隔が短いほ
ど、酸化物個数が増加する。
【0020】以下に上記3項目について詳細に検討した
結果を述べる。
【0021】上記(3)項について、Ti投入前の溶存
酸素濃度について調査した結果、溶存酸素濃度が20p
pmよりも少なくなるとHAZ靱性を確保するために必
要な量のTi系酸化物が形成されず、一方、溶存酸素濃
度が80ppmを超えると、生成した酸化物が粗大化
し、HAZ靱性の低下を招く。
【0022】また、この時の溶存酸素濃度は、Siとの
平衡反応で調整する必要がある。溶存酸素濃度の調整
は、この他に吹酸等の方法があるが、例えば吹酸によっ
て溶存酸素濃度を調整しても、その直後に溶存酸素濃度
は平衡値に変化してしまい、Ti投入時の溶存酸素濃度
を正確に調整できないことが明らかとなった。したがっ
て、Ti投入時の正確な溶存酸素濃度調整は、溶鋼中で
安定して実現できる平衡反応を利用しなければならな
い。このときSi濃度は0.05%より高くなくてはな
らない。Si濃度が0.05%以下になると、Siと平
衡する溶存酸素濃度は80ppmを超える為、上記した
酸化物の粗大化を招くからである。
【0023】上記(4)項について、Ti脱酸後に投入
するAlの効果について検討した結果、Al投入によっ
てTi酸化物が一部還元され、かつ微細化していること
が明らかとなった。また、Ti酸化物個数が増加したの
は、Al添加によって溶存酸素濃度が低下したためにT
i酸化物の成長が抑制され微細化し、浮上しにくくなっ
たためだと考えられる。さらに最適なAlの範囲を明確
にするために実験を行った結果、Alが0.005%よ
りも少ないとTi酸化物の還元および溶存酸素量の低下
が充分でなく、Ti酸化物が粗大化、浮上してしまう。
また、0.020%を超えるとTi酸化物を完全に還元
してしまい、Ti酸化物個数が減少してしまうことが明
らかとなった。また、TiNが増加した原因は、微細な
Ti酸化物を核としてTiNが生成し、Ti酸化物が存
在しない場合よりも析出個数が増加したためである。
【0024】上記(5)項について、Ti脱酸後の溶鋼
サンプルを適宜採取し、酸化物の生成挙動を調査した結
果、図1に示す如く、Ti脱酸後時間の経過とともに生
成したTi酸化物は成長・凝集して粗大化し、浮上して
しまうことが明らかとなった。したがつて、Ti投入
後、Tiが溶鋼中に均一に混合してすぐにAlを投入す
ることが酸化物を多く得るためには有効である。したが
つて、Alは、Ti添加を実施するRHなどの二次精錬
設備における脱酸工程で投入添加しなければならない。
ただし、Ti脱酸を二次精錬設備で行わない場合、例え
ば転炉出鋼時などにTi脱酸を行う場合には、Al添加
もその直後に実施する。また、Ti脱酸後すぐにAlを
投入しなくても5分以内であればTi酸化物の減少量は
さほど多くないため、5分以内であることが望ましい。
なお、この発明でTiを添加して脱酸した後あるいはT
i脱酸後とは、投入したTiが溶鋼中に均一に混合した
後のことを意味する。
【0025】TiとAlとの複合酸化物は、溶鋼を脱酸
する際に、Si、MnなどTiよりも脱酸力の弱い元素
で脱酸した後、TiとAlとを添加することによって生
成する。これを一次酸化物と称する。さらには鋳造、凝
固中に溶鋼温度の低下とともにTiとAlとの複合酸化
物が生成する。これを二次酸化物と称する。本発明で
は、一次酸化物と二次酸化物とのどちらを用いても構わ
ない。
【0026】以上より、酸化物の組成、個数および大き
さを所定の条件に制御するためには製鋼工程の脱酸方法
が重要となる。適当な脱酸方法としては、転炉出鋼後、
脱酸処理を行う前のSi量を0.05%より多くした上
で、溶存酸素濃度が20〜80ppmになるように調整
した溶鋼中に、RHなどの二次精錬工程で、最終含有量
が所定の成分値になるようTiを添加して脱酸した後、
同じくRHなどの二次工程で最終含有量が所定の成分値
%になるAlを添加し、その後最終成分に対して不足す
る分のSiその他の元素を添加し、最終成分調整をす
る。
【0027】また、鋼材を製造するプロセスとして、通
常圧延のまま、制御圧延、さらにこれと制御冷却と焼も
どしの組合せ、および焼入れ・焼もどしの組合せなどで
あっても酸化物の効果は影響を受けない。
【0028】つぎに本発明の基本成分範囲の限定理由に
付いて述べる。
【0029】Cは鋼の強度を向上させる有効な成分とし
て下限を0.03%とし、また0.09%を越える過剰
の添加は、鋼材の溶接性や低温でのHAZ靱性などを著
しく低下させるので、上限を0.09%とした。
【0030】Siは母材の強度確保、予備脱酸などに必
要な成分であるが、HAZの硬化により靱性が低下する
のを防止するため上限を0.5%とした。
【0031】Mnは母材の強度、靱性の確保、および粒
内フェライトの変態核を生成させる成分として0.5%
以上の添加が必要であるが、溶接部の靱性、割れ性など
の許容できる範囲で上限を1.8%とした。
【0032】Pは含有量が少ないほど望ましいが、これ
を工業的に低減させるためには多大なコストががかるこ
とから、0.020%を上限とした。
【0033】SはMnSを生成する元素として0.00
1%が必要であるが、溶接部の靱性、割れ性などの許容
できる範囲で上限を0.005%とした。
【0034】Alは酸化物個数を増加させること、およ
び溶接金属の靱性低下を制御するため、下限値を0.0
05%とした。また、Alが多量に存在すると、酸化物
がすべてアルミナとなり、Al−Ti−Mgを主体とし
た複合酸化物が生成しなくなるため、上限を0.020
%とした。
【0035】TiはAl−Ti−Mg複合酸化物、Ti
窒化物を形成させるために0.005%以上添加する。
しかし、固溶Ti量が増加するとHAZ靱性が低下する
ため、0.020%を上限とした。
【0036】NはTi窒化物の析出には極めて重要な元
素であり、0.002%未満ではTi窒化物の析出量が
不足し、フェライト組織の充分な生成量が得られない。
また、固溶Nの増大はHAZ靱性の低下を招くことから
0.006を上限とした。
【0037】Cuは鋼材の強度を向上させるために有効
であるが、1.0%を越えるとHAZ靱性を低下させる
ことから、1.0%を上限とした。
【0038】Niは鋼材の強度および靱性を向上させる
ために有効であるが、Ni量の増加は製造コストを上昇
させるので、1.5%を上限とした。
【0039】Nbは焼き入れ性を向上させることにより
母材の強度および靱性を向上させるために有効な元素で
あるが、HAZ部においては過剰な添加は靱性を著しく
低下させるため0.03%を上限とした。
【0040】V、Cr、MoについてもNbと同様な効
果を有することから、それぞれ0.1%、0.6%、
0.6%を上限とした。
【0041】BはHAZ靱性に有害な粒界フェライト、
フェライトサイドプレートの成長抑制と、BNの析出に
よるHAZの固溶Nの固定から0.0002%以上0.
002%以下とした。
【0042】
【実施例】
(実施例1)表1に示した化学成分で 40キロ鋼およ
び50キロ鋼を試作した。1〜13が本発明鋼、14〜
18が比較鋼である。試作鋼は転炉溶製し、RHにて真
空脱ガス処理時に脱酸を行っている。Ti投入前に溶鋼
の溶存酸素をSiで調整し、その後Ti、Ai、を順に
添加し脱酸を行い、連続鋳造により280mm厚鋳片に
鋳造した後、加熱圧延を経て、板厚32mmの鋼板とし
て製造した。得られ鋼板をlパスのフラックスー銅バッ
キング溶接(FCB溶接)した。入熱は105kj/c
2である。
【0043】表2には、脱酸方法、鋼板の熱処理、母材
特性、酸化物の粒子径、粒子数およびHAZ靱性とを示
す。HAZ靱性評価のためのシャルピー値は、フュージ
ョンラインからHAZ5mmの部位で9本の試験を行
い、その平均値である。
【0044】表2から明らかなように、1〜13の本発
明鋼は比較鋼と比べて優れたHAZ靱性を有することが
判る。すなわち、粒子径が0.01〜1.0μmで、T
i組成比5%以上、Al組成比が95%以下のTiとA
lとの複合酸化合物の粒子数が5×103〜1×105
/mm2の範囲にあり、−40℃および−60℃の靱性
が極めて優れている。一方、比較鋼において、14、1
5は酸化物の個数が少ないことにより、16、17は酸
化物の個数が範囲を超えて多すぎることによりHAZ靱
性は劣っている。18はAlの添加量が多すぎて酸化物
中のAl組成が95%を超えたことでTi窒化物の核生
成サイトとはならずにTi窒化物数が不足し、オーステ
ナイト粒径が粗大化してしまいHAZ靱性が低下した例
である。
【0045】(実施例2)表3に本発明鋼および比較鋼
の成分、表4に脱酸方法および大入熱溶接でのHAZの
靱性を示す。試作鋼は転炉溶製し、RHにて真空脱ガス
処理時に脱酸を行っている。Ti投入前に溶鋼の溶存酸
素をSiで調整し、その後Ti、Alを添加し脱酸を行
ない、連続鋳造により280mm厚鋳片に鋳造した後、
加熱圧延を経て、板厚32mmの鋼板として製造した。
その際、圧延前の加熱温度は1000〜1100℃、加
熱時間は3時間、圧延開始温度は760〜800℃、水
冷後530〜540℃で約20分の焼き戻し処理を行な
った。
【0046】得られた鋼板を1パスのフラックス−銅バ
ッキング溶接(FPC溶接)した。
【0047】本発明例の19〜28は、いずれもシャル
ピー試験−80℃で50j以上およびCTOD試験−5
0℃で限界COD値0.1mm以上の優れた特性を示し
た。
【0048】一方、比較例の29〜38は、いずれもシ
ャルピー試験−80℃で50j未満およびCTOD試験
−50℃で限界COD値0.1mm未満の低い靱性しか
示さなかった。これらの原因は、29、30、31はS
iにより調整した溶存酸素量が本発明の所定の量に達し
ていなかったため、32はSiにより調整した溶存酸素
量が所定の量を超えたため、33はAl量が所定量を下
回ったため、34はAl量が所定量を上回ったためであ
る。また、35、36はTiとAlとの添加順序が本発
明とは逆であったため、37、38はTiとAlとの添
加間隔が本発明で規定した所定時間より長かったためで
ある。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【発明の効果】本発明は、低温で使用する、船舶、海洋
構造物、貯漕等の破壊に対する厳しい靱性要求を満足す
る鋼板を供給するものであり、この種の産業分野にもた
らす効果は極めて大きく、さらに構造物の安全性の意味
から社会に対する貢献も非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ti脱酸後の経過時間とTi酸化物の個数推移
とを調査したものであり、Ti脱酸後5分以降、酸化物
の個数が減少していくことを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C21D 8/00 9270−4K C21D 8/00 B C22C 38/14 C22C 38/14 38/54 38/54 (72)発明者 小田 直樹 大分市大字西ノ洲1番地 新日本製鐵株式 会社大分製鐵所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 C :0.03〜0.09% Si :≦0.50% Mn :0.50〜1.8% P :≦0.02% S :0.0010〜0:010% Al :0.005〜0:020% Ti :0.005〜0.020% N :0.0020〜0:0060% を含有し、残部はFeおよび不可避不純物からなり、か
    つ粒子径が0.01〜1.0μm、粒子数が5×103
    〜1×105個/mm2、Ti組成比が5%以上、Al組
    成比が95%以下であるTiとAlとを主体とする複合
    酸化物を含有することを特徴とする溶接熱影響部靱性の
    優れた低温用鋼材。
  2. 【請求項2】 重量%で、 C :0.03〜0.09% Si :≦0.50% Mn :0.50〜1.8% P :≦0.02% S :0.0010〜0:010% Al :0.005〜0:020% Ti :0.005〜0.020% N :0.0020〜0:0060% を基本成分とし、さらに Cu :≦1.0% Ni :≦1.5% Nb :≦0.030% V :≦0.1% Cr :≦0.6% Mo :≦0.6% B :0.0002〜0.0020% の1種または2種以上を含有し、残部はFeおよび不可
    避不純物からなり、かつ粒子径が0.01〜1.0μ
    m、粒子数が5×103〜1×105個/mm2、Ti組
    成比が5%以上、Al組成比が95%以下である、Ti
    とAlとを主体とする複合酸化物を含有することを特徴
    とする溶接熱影響部靱性の優れた低温用鋼材。
  3. 【請求項3】 Si濃度が0.05%より多く、溶存酸
    素濃度が20〜80ppmになるように調整した溶鋼中
    に、最終含有量が0.005〜0.020%となるTi
    を添加して脱酸した後、最終含有量が0.005〜0.
    020%となるAlを添加し、その後最終成分に対して
    不足する分のSi、および他合金を添加し、成分組成が
    重量%で、 C :0.03〜0.09% Si :≦0.50% Mn :0.50〜1.8% P :≦0.02% S :0.0010〜0.010% Al :0.005〜0.020% Ti :0.005〜0.020% N :0.0020〜0.0060% を含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなる溶鋼
    を鋳造後圧延することを特徴とする溶接熱影響部靱性の
    優れた低温用鋼材の製造方法。
  4. 【請求項4】 Si濃度が0.05%より多く、溶存酸
    素濃度が20〜80ppmになるように調整した溶鋼中
    に、最終含有量が0.005〜0.020%となるTi
    を添加して脱酸した後、最終含有量が0.005〜0.
    020%となるAlを添加し、その後最終成分に対して
    不足する分のSi、および他合金を添加し、成分組成が
    重量%で、 C :0.03〜0.09% Si :≦0.50% Mn :0.50〜1.8% P :≦0.02% S :0.0010〜0.010% Al :0.005〜0.020% Ti :0.005〜0.020% N :0.0020〜0.0060 を基本成分とし、さらに Cu :≦1.0% Ni :≦1.5% Nb :≦0.030% V :≦0.1% Cr :≦0.6% Mo :≦0.6% B :0.0002〜0.0020% の1種または2種以上を含有し、残部がFeおよび不可
    避不純物からなる溶鋼を鋳造後圧延することを特徴とす
    る溶接熱影響部靱性の優れた低温用鋼材の製造方法。
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