JPH10219336A - 溶鋼の脱酸方法 - Google Patents

溶鋼の脱酸方法

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JPH10219336A
JPH10219336A JP2134997A JP2134997A JPH10219336A JP H10219336 A JPH10219336 A JP H10219336A JP 2134997 A JP2134997 A JP 2134997A JP 2134997 A JP2134997 A JP 2134997A JP H10219336 A JPH10219336 A JP H10219336A
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JP
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molten steel
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deoxidized
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JP2134997A
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Mitsuo Uchimura
光雄 内村
Shigenori Tanaka
重典 田中
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 Al:0.01%以下、Ti:0.01〜
0.40%を含有する薄板材を製造するに際して、溶鋼
の脱酸方法を改良して、介在物の組成を制御することに
より薄板材の表面欠陥の発生を防止すると共に、脱酸剤
のコストの低減とTiの添加歩留りの安定化を図る。 【解決手段】 未脱酸又はSiのみで脱酸した溶鋼に、
そのフリー酸素濃度に対応して定める所定量のAlを添
加し、該溶鋼中のトータルAl濃度を10〜80ppm
とした後Ti又はTi合金を添加する。また、所定量の
Alを添加した後溶鋼中のトータルAl濃度の時間変化
を測定して、該溶鋼中のトータルAl濃度が80ppm
以下になってからTi又はTi合金を添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄板材を製造する
溶鋼の脱酸方法に関し、とくに薄板材の表面欠陥を低減
させ、かつ脱酸剤のコストの低減ならびに合金歩留りの
安定化を図るための脱酸方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、鉄鋼製品の品質に対する要求の厳
しさが増しているが、自動車用や家電用等の薄板製品で
はとくに表面欠陥が問題になる。
【0003】薄板材の表面欠陥は、主に圧延前の素材に
含まれている大型の非金属介在物(以下、単に介在物と
いう)や気泡に起因して発生するが、とくに気泡の内部
に介在物が集積したような場合に大型介在物になり、表
面欠陥の原因となることが知られている。
【0004】一般に薄板材はアルミニウム(Al)で脱酸
して製造されるので、介在物の主体はアルミナ(Al2
3)であり、溶鋼中の微細なアルミナが凝集して大型化す
る。脱酸生成物が低融点の組成の場合には介在物は凝集
しにくい性質を有しているが、介在物組成は主に溶鋼成
分によって定まるため、薄板材のようにSi、Mnの含
有量に制限がある場合には脱酸生成物は低融点化し難
い。
【0005】また、比較的高級な薄板材にはTiの添加
が必要で、溶鋼の組成を考慮して凝集しにくい介在物組
成に制御する方法を確立することが、介在物に起因する
薄板製品の表面欠陥を防止する上できわめて重要であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の発明者らは、
先に(例えば特開平8−281394号公報に)Alを
非常に少なくしたTi脱酸鋼(以下「AlレスTi脱酸
鋼」という)は、薄板材質としてAl脱酸鋼と同等の特
性を有し、また製造した薄板の表面欠陥を低減しうるこ
とを示した。
【0007】このAlレスTi脱酸鋼は、Al:0.0
1重量%以下、Ti:0.01〜0.4重量%を含むも
のであるが、この組成の溶鋼を得るに際して、脱酸剤と
してAlを全く使用せずTiのみで脱酸すると、脱酸剤
のコストが増加しかつ脱酸後の溶鋼中のTi濃度が不安
定になる。
【0008】すなわち、TiはAlより高価でかつ脱酸
効率も低いため脱酸剤のコストが大幅に増加する。ま
た、Tiの脱酸効率はAlのそれよりも不安定なため、
脱酸後の溶鋼中のTi濃度が所定の範囲に入らないおそ
れがあって適切でない。
【0009】本発明は、上記のような従来技術の問題点
から、AlレスTi脱酸溶鋼の製造に際し、介在物の組
成を確実に制御して薄板材の表面欠陥の発生を防止し、
かつ脱酸剤のコストの低減とTiの添加歩留りの安定化
を図り得る溶鋼の脱酸方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明者らは、少量のAlを用いて先行脱酸を行
い、溶鋼中のフリー酸素の濃度を予め下げてからTiを
添加する方法に着目し、種々の検討を行った。
【0011】その結果、脱酸及びTi添加後の介在物の
組成は、Alによる先行脱酸の条件によって大幅に相違
し、この条件が不適切であると溶鋼中の介在物は凝集し
易いアルミナが主体となって、上述したような薄板材の
表面欠陥を防止する効果が得られないことを知見した。
【0012】本発明は上記の知見に基づいてなされたも
のであって、その要旨は、 (1)重量比でC:0.06%以下、Al:0.01%以
下、Ti:0.01〜0.40%を含む溶鋼を製造する
に際して、未脱酸又はSiのみで脱酸した溶鋼に該溶鋼
中のフリー酸素濃度に対応して定める所定量のAlを添
加し、該溶鋼中のトータルAl濃度を10〜80ppm
とした後Ti又はTi合金を添加することを特徴とする
溶鋼の脱酸方法である。
【0013】(2)また、未脱酸又はSiのみで脱酸した
溶鋼に所定量のAlを添加し、その後該溶鋼中のトータ
ルAl濃度の時間変化を測定して、該溶鋼中のトータル
Al濃度が80ppm以下になってからTi又はTi合
金を添加することを特徴とする前項(1)記載の溶鋼の脱
酸方法である。
【0014】なお、ここでいうトータルAl濃度とは、
溶鋼中の溶解Al重量と介在物中のAl重量の合計の溶
鋼重量に対する比である。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の対象となる薄板材は、A
l:0.01重量%以下、Ti:0.01〜0.40重
量%を含むAlレスTi脱酸鋼である。また溶鋼中の
[C]は、低炭材でC:0.01〜0.06重量%、極低
炭材でC:0.005重量%以下である。
【0016】低炭材は転炉で最終[C]近くまで脱炭され
る。また極低炭材はRHその他の真空脱ガス設備で仕上
げ脱炭を行って溶製される。転炉から取鍋に出鋼された
未脱酸溶鋼又は取鍋で仕上げ脱炭した未脱酸溶鋼に、脱
酸剤と合金成分の添加を行う。この際何らかの方法で、
例えば取鍋の底部からArガスを吹き込んで溶鋼の撹拌
を行うことが好ましい。また必要に応じて粉体吹込み、
スラグ処理等の二次精錬を行った後、連続鋳造工程でス
ラブに鋳造する。
【0017】本発明の溶鋼の脱酸方法は、未脱酸又はS
iのみで脱酸した溶鋼をまず少量のAlで先行脱酸した
後、Ti又はTi合金を添加して仕上げ脱酸とTi成分
の調整を行うことを特徴とする。
【0018】Alで先行脱酸を行う理由は、脱酸剤のコ
ストを低減させかつTiの添加歩留りを安定させるため
である。本発明においては先行脱酸におけるAlの使用
量を適正にすることが重要である。
【0019】Alの使用量が多すぎると最終溶鋼成分の
Al濃度が高くなり、後述するように脱酸生成物がAl
23主体になって、凝固途中で介在物が凝集し、大型介
在物として残存しやすくなる。一方、Alの使用量が少
なすぎると、溶鋼中のフリー酸素の除去が不十分で、T
iの歩留りが低下すると共に合金成分としてのTi濃度
のバラツキが大きくなる。
【0020】このため本発明においては、未脱酸又はS
iのみで脱酸した溶鋼中のフリー酸素濃度に対応して定
める所定量のAlを添加する。溶鋼中のフリー酸素濃度
は酸素プローブで直接測定してもよく、或いは溶鋼成分
(主にCとSi)から経験的に推定されるフリー酸素濃
度によってもよい。
【0021】このフリー酸素濃度と、経験的に知られて
いるAlの脱酸歩留りの値とを勘案して、Al添加後の
溶鋼中のトータルAl濃度(以下、T[Al]と記す)が
10〜80ppm(重量比)になるように、Alの添加
量を定める。
【0022】一般に未脱酸の溶鋼にAlを添加した場
合、Alは溶鋼中のフリー酸素と結合して多量のAl2
3が生成するが、このAl23が浮上分離するにした
がって、溶鋼中のT[Al]は減少する。本発明において
は、Ti又はTi合金添加前の溶鋼中のT[Al]が80
ppm以下であればよい。
【0023】したがって、本発明の溶鋼の脱酸方法にお
いては、先行脱酸用のAlを添加した後、溶鋼中のT
[Al]の時間変化を測定して、該溶鋼中のT[Al]が8
0ppm以下になってから、Ti又はTi合金を添加す
ることが望ましい。溶鋼中のT[Al]を測定する方法
は、例えばカントバックによればよく、またこの測定は
1〜5分程度の間隔で行えばよい。
【0024】以下本発明において、Ti又はTi合金添
加前の溶鋼中のT[Al]を80ppm以下に制限する理
由について詳述する。
【0025】本発明の発明者らは、Ti添加前のT[A
l]によって、連鋳鋳片内の介在物組成が著しく相違す
ることを知見した。図1に、Ti添加前のT[Al]と鋳
片試料内の介在物の組成の関係を調査した結果の例を示
す。鋳片試料内の介在物はスライム法で抽出して、組成
分析したものである。
【0026】図に見られるように、Ti添加前のT[A
l]が80ppm以下の場合、鋳片試料内の介在物の組
成はTiO2が80%以上で残りは主にAl23であ
る。一方Ti添加前のT[Al]が80ppmを超えてい
る場合は、介在物中にTiO2がほとんどなく、大部分
がAl23である。
【0027】なお、図1は後記の実施例の表1に示す組
成の極低炭材についての結果であるが、低炭材について
も同様の結果になることが確められた。
【0028】このように、Ti添加前のT[Al]によっ
て鋳片内の介在物の組成が相違する理由は以下のように
推測される。すなわち、AlとTiによって脱酸した場
合、溶鋼中の脱酸成分と脱酸生成物の間で下式のような
反応が起こるものと考えられる。
【0029】 2[Ti]+(Al23) → 2[Al]+2(TiOx) 溶鋼中のT[Al]と溶解[Al]濃度との間には、ほぼ一
定の比例関係があり、T[Al]が80ppm以下の場
合、溶解[Al]は30ppm以下である。このように溶
解[Al]濃度が著しく低い場合には、先行脱酸で生成し
たAl23の[Ti]による還元が進行し、Ti酸化物主
体の介在物が生成する可能性がある。なお、上式におい
て(TiOx)はTiO2とTi35等の複合した酸化物と
考えられる。
【0030】一方、溶鋼中のT[Al]がある程度以上の
濃度の場合には、溶解[Al]濃度も比較的高く上式の反
応はほとんど起こらない。またTi添加時の溶鋼中のフ
リー酸素濃度が低いため、Ti酸化物はほとんど生成せ
ず、介在物組成は大部分がAl23となる。
【0031】このように、介在物の組成が相違する結
果、介在物の凝集性に著しい差が生ずる。図2は、Ti
添加前のT[Al]と鋳片試料内の介在物クラスターを構
成する粒子数の関係の例を示す図である。介在物クラス
ター中の粒子数は、鋳片試料からスライム法で抽出した
介在物を走査型電子顕微鏡で観察し、43個及び139
個の介在物クラスターについて、各クラスターを構成す
る粒子の数を計数したものである。
【0032】図に見られるように、Ti添加前のT[A
l]が80ppm以下の場合、介在物の主体は角型のT
i酸化物であり、1クラスター中の粒子数が10ケ未満
のものが70%以上を占める。これに対して、Ti添加
前のT[Al]が80ppmを超える場合には、介在物の
主体は略球形のAl23であり、1クラスター中の粒子
数は10ケ未満から70ケ程度迄広く分布しており、一
部には150ケ以上の粒子で構成されたクラスターが存
在する。
【0033】このようにAl23主体の介在物クラスタ
ーは、少量のAl23を含むTi酸化物の介在物クラス
ターに比して、1クラスター中の粒子数が著しく多く、
前者が後者より凝集し易い性質を有していることが知れ
る。このような凝集性の差は、これらの酸化物の溶鋼に
対する濡れ性の差によると考えられる。
【0034】Al23と溶鋼の間の接触角は文献(例え
ば、耐火物:46(1994),p166)によれば約144°であ
り、Al23は濡れ性が悪い。一方、Ti酸化物(Ti
2)の接触角は約84°で濡れ性が良い。前出の文献に
も示されているように、濡れ性の悪い粒子が凝集してい
る場合、粒子と粒子の接点の周囲に存在する溶鋼の表面
張力によって粒子相互が圧接され、強固なクラスターが
形成される。これがAl23が凝集し易い理由と考えら
れる。
【0035】薄板材の表面欠陥は、小型の介在物の多少
には依存せず、クラスターになって大型化した介在物に
起因して発生することはすでによく知られている。した
がって、介在物の組成を制御してその凝集性を小さくす
ることにより、大型の介在物クラスターの生成を防止し
て薄板材の表面欠陥の発生率を低減させることができ
る。
【0036】実際に、介在物の組成と薄板製品の表面欠
陥の発生指標との関係を調査した結果の例を図3に示
す。表面欠陥の発生指標は、所定長さのコイルに目視観
察でスリバー疵が検出される確率を相対比較したもの
で、介在物の組成がAl23である場合には、Al23
を含有するTi酸化物である場合と比較して表面欠陥の
発生指標が3倍以上になっている。
【0037】次に本発明において、Ti又はTi合金添
加前の溶鋼中のT[Al]を10ppm以上に制限する理
由は、T[Al]が10ppm未満では溶鋼中に残存する
フリー酸素濃度が高く、合金成分としてのTiの添加歩
留りが低下し、かつその適中率が低下するためである。
【0038】介在物の組成をTi酸化物主体のものに制
御するだけであれば、溶鋼中のT[Al]は10ppm未
満であってもよいが、Alによる先行脱酸を行って脱酸
剤のコストの低減とTiの添加歩留りの安定化を図ると
いう本発明の目的からは、Ti又はTi合金添加前の溶
鋼中のT[Al]を10ppm以上に制限する必要があ
る。
【0039】以上述べたように、本発明の方法により、
Alによる先行脱酸を行って脱酸剤のコストを低減さ
せ、かつ連鋳鋳片内の介在物の組成を制御して、薄板材
の表面欠陥の発生率を低減させることが可能になった。
また、後の実施例に示すようにTiの添加歩留りが安定
化し、Ti成分の適中が容易になった。
【0040】
【実施例】300t転炉の溶鋼から薄板材を製造するに
際して、本発明の脱酸方法を実施した。対象鋼種は表1
に示す組成の極低炭のAlレスTi脱酸鋼で、転炉の溶
鋼を取鍋に出鋼して、RHで仕上げ脱炭を行い、RHの
真空槽内で脱酸剤と合金の添加を行った後、連続鋳造で
スラブを鋳造し熱延及び冷延で薄板材を製造した。
【0041】
【表1】
【0042】実施例1及び2は、仕上げ脱炭後の未脱酸
溶鋼に少量(0.4〜0.65kg/t)のAlを添加
して先行脱酸を行い、溶鋼中のT[Al]を10〜80p
pmの範囲内とした後Tiを添加した場合である。
【0043】比較例1及び2はAlによる先行脱酸を行
ったが、Alの添加量が比較的多く(0.7kg/t以
上)、Ti添加前のT[Al]が80ppmを超えていた
場合である。また、比較例3はAlによる先行脱酸を行
わず、Tiのみで脱酸した場合である。
【0044】各実施例及び比較例におけるAl及びTi
の添加量、Ti添加前の溶鋼中のT[Al]の分析値、T
iの適中率、鋳片内の介在物の組成、鋳片内の大型介在
物の個数及び薄板製品の表面疵発生率の測定結果を表2
に示す。
【0045】
【表2】
【0046】溶鋼中のT[Al]は取鍋から溶鋼サンプル
をとりカントバックで分析した。Tiの適中率は、各実
施例及び比較例について同一条件で5〜9ヒートの溶製
を行い、目標Tiの範囲内(0.060〜0.070%)
に適中した比率(適中ヒート数/全ヒート数)で表示し
た。
【0047】鋳片内の介在物の組成は、スライム法で抽
出した介在物を分析して調べた。また鋳片内の大型介在
物の個数は、同じくスライム法で抽出した介在物のう
ち、最大径300μm以上のものを顕微鏡で計数して求
めた。薄板製品の表面疵発生率は、単位長さのコイルに
いわゆるスリバー疵が目視観察される比率(%)で表示し
た。
【0048】表・2に見られるように、Ti添加前の溶
鋼中のT[Al]が10〜80ppmの範囲内であった実
施例1及び2では、鋳片内の介在物の組成は、少量のA
23を含有したTi酸化物であった。これに対して、
Ti添加前のT[Al]が80ppmを超えていた比較例
1及び2では、鋳片内の介在物の組成はAl23が主体
であった。
【0049】このため、実施例1及び2では、鋳片内の
大型介在物の個数が少く、かつ薄板製品の表面疵の発生
率が低かったのに対して、比較例1及び2では大型介在
物の個数が多く、かつ表面疵の発生率が高かった。
【0050】一方、Alによる先行脱酸を行わずTiの
みで脱酸した比較例3では、介在物の組成はTi酸化物
主体で大型介在物の個数や表面疵の発生率は低いが、必
要なTi添加量が多くかつTiの適中率が低く、Tiの
みの脱酸では脱酸剤のコストアップとTiのバラツキが
避けられないことが確められた。
【0051】
【発明の効果】Tiを含有する薄板材を製造するに際し
て、本発明の脱酸方法により、介在物の組成を制御して
介在物の凝集による大型化を防止し、薄板製品の表面疵
の発生率を大幅に低減させることが可能になった。
【0052】また、Alによる先行脱酸を行う本発明の
方法により、脱酸剤のコストの低減と、Ti歩留りの安
定化によるTiの適中率の向上が図れるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ti添加前の溶鋼中のT[Al]と介在物組成の
関係の例を示す図。
【図2】介在物クラスターを構成する粒子数の分布の例
を示す図。
【図3】介在物組成と薄板製品の表面欠陥の発生指標と
の関係の例を示す図。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量比でC:0.06%以下、Al:
    0.01%以下、Ti:0.01〜0.40%を含む溶
    鋼を製造するに際して、未脱酸又はSiのみで脱酸した
    溶鋼に該溶鋼中のフリー酸素濃度に対応して定める所定
    量のAlを添加し、該溶鋼中のトータルAl濃度を10
    〜80ppmとした後Ti又はTi合金を添加すること
    を特徴とする溶鋼の脱酸方法。
  2. 【請求項2】 未脱酸又はSiのみで脱酸した溶鋼に所
    定量のAlを添加し、その後該溶鋼中のトータルAl濃
    度の時間変化を測定して、該溶鋼中のトータルAl濃度
    が80ppm以下になってからTi又はTi合金を添加
    することを特徴とする請求項1記載の溶鋼の脱酸方法。
JP2134997A 1997-02-04 1997-02-04 溶鋼の脱酸方法 Withdrawn JPH10219336A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100916486B1 (ko) 2002-12-27 2009-09-08 주식회사 포스코 티타늄 첨가 미탈산 강의 용강 정련방법

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Effective date: 20040406