JP2010021059A - 水系炭素材料組成物及びそれを用いた電池用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、導電性の高い炭素材料を高いレベルでの水系分散を可能にするため、耐水性、耐アルカリ性、耐薬品性が極めて優れ、保存安定性および塗工後の塗膜強靭性も良好な水系炭素材料組成物を提供することを目的とする。更に燃料電池、太陽電池、キャパシタなどの用途において高い導電性と高基材密着を実現し、特に二次電池においては高い導電性と集電体との密着性に優れ、かつ充放電時の発熱などにより繰り返しや高温環境下にあっても充放電サイクル特性に優れた電池電極用組成物の提供を目的とする。
【解決手段】前記課題は、アニオン性樹脂及び/又はノニオン性樹脂で処理された炭素材料と、水系樹脂と、水系媒体と、を含んでなる水系炭素材料組成物により解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、水に分散した炭素材料組成物としての高い導電性、保存安定性、高塗工性および環境安全性に優れた水系炭素材料組成物及び電池電極用組成物に関する。
近年、低炭素社会への実現に向けて世界で様々な取り組みがなされているが、特に燃料電池、太陽電池、二次電池、キャパシタなどを利用した炭酸ガス削減を目的とした研究開発がなされている。
又、電子技術の進歩により、電子機器の性能が向上して小型化、ポータブル化が進み、その電源としてエネルギー密度の高い二次電池が望まれている。電子機器の小型化・軽量化は目覚しく、電源となる電池に対しても小型化・軽量化の要求が非常に強い。このような電池も一次電池に代わって、繰り返し使用できる二次電池に対する需要が更に高まっている。これらの要求に対して種々の二次電池が開発されており、例えばニッケルカドミウム電池、ニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等が実用化されている。
これらの二次電池の構成部材となる電極としては、水素吸蔵合金や黒鉛等の活物質と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロースと、バインダーとしてのスチレン/ブタジエンラテックスと、分散媒としての水とを混練して得たペーストを集電体表面上に塗布、乾燥して製造する方法が開示されている(特許文献1、特許文献2)。
又、上記以外に、電極に使用されるバインダーとしては、アクリル系樹脂、ポリテトラフルオロエチレンなどの含フッ素系樹脂、エチレン/プロピレン/ジエン共重合体ゴム、スチレン/エチレン/ブテン/スチレンブロック共重合体ゴムなどの非水溶性樹脂が用いられ、必要に応じて更に、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、水溶性セルロース誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドンなどの水溶性樹脂などとの混合物が用いられている(特許文献3〜7)。
しかし、これらのバインダーは、集電体との密着性が必ずしも十分であるとはいえなかった。電極層と集電体との密着性が十分ではない電極を用いた二次電池では、充放電サイクル特性をはじめとする電池特性の向上を図ることができないという問題があった。このようにバインダーとしては集電体と電極活物質及び導電性材料同士及び各材料間の結着力の高い樹脂であることが必要である。
更に、充放電サイクル寿命や電池容量の低下を解決するために、様々な樹脂が開示されている。例えば、エチレン/酢酸ビニル/長鎖ビニルエステル共重合体(特許文献8)、アクリル酸又はアクリル酸塩とビニルアルコールとの共重合体(特許文献9)が開示されている。
しかしながら、このようなバインダーでは集電体に対する電極活物質の密着性は、不十分であり、充放電サイクルの進行に伴って、活物質が集電体から徐々に脱落し、電池性能が劣化していくという問題点があった。特に、充放電時の発熱などにより繰り返しや高温環境下に長時間さらされたりすると急速に容量が低下するという問題があった。
更に、電極と集電体との密着性を向上させて二次電池の特性を改善すべく、ゲル含量を所定の範囲に規定したカルボキシ変性スチレンブタジエン共重合体ラテックスを含有する電極用導電性結着組成物が開示されている(特許文献10)。又、ポリテトラフルオロエチレンと、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとを含有する水性分散液組成物が、電池用結着剤として好適であることが開示されている(特許文献11)。
しかしながら、特許文献10、11で開示されたバインダーであっても、電極と集電体との密着性を向上させる効果は必ずしも十分であるとはいえない。上記同様、密着性不十分な電極を備えた二次電池を、充放電時の発熱などにより繰り返しや高温環境下に長時間さらされたりすると急速に容量が低下するという問題があった。
特開平11−67213号公報 特開2002−237305号公報 特開平4−272656号公報 特開平10−40916号公報 特開2001−283853号公報 特開平9−63589号公報 特開平6−13080号公報 特開平9−161803号公報 特開平7−226205号公報 特開平9−320604号公報 特開平8−269285号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を背景になされたもので、導電性の高い炭素材料を高いレベルでの水系分散を可能にするため、耐水性、耐アルカリ性、耐薬品性が極めて優れ、保存安定性および塗工後の塗膜強靭性も良好な水系炭素材料組成物を提供することを目的とする。更に燃料電池、太陽電池、キャパシタなどの用途において高い導電性と高基材密着を実現し、特に二次電池においては高い導電性と集電体との密着性に優れ、かつ充放電時の発熱などにより繰り返しや高温環境下にあっても充放電サイクル特性に優れた電池電極用組成物の提供を目的とする。
本発明の第1の発明は、アニオン性樹脂及び/又はノニオン性樹脂で処理された炭素材料と、水系樹脂と、水系媒体と、を含んでなる水系炭素材料組成物に関する。
又、第2の発明は、アニオン性樹脂及び/又はノニオン性樹脂が、炭素材料に対して0.01〜50重量%である前記水系炭素材料組成物に関する。
又、第3の発明は、水系樹脂が、全エチレン性不飽和単量体に対して、エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体、アルコキシシリル基を有するエチレン性不飽和単量体、及びN−メチロール基を有するエチレン性不飽和単量体からなる群から選ばれる1種類以上の単量体0.1〜5.0重量%と、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体、及びターシャリーブチル基を有するエチレン性不飽和単量体からなる群から選ばれる1種類以上の単量体0.2〜5.0重量%と、その他の1種類以上のエチレン性不飽和単量体90.0〜99.7重量%と、を含むエチレン性不飽和単量体を乳化重合してなる水系樹脂である前記水系炭素材料組成物に関する。
又、第4の発明は、水系樹脂が、全エチレン性不飽和単量体に対して、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体、及びターシャリーブチル基を有するエチレン性不飽和単量体からなる群から選ばれる1種類以上の単量体0.5〜10.0重量%と、その他の1種類以上のエチレン性不飽和単量体90.0〜99.5重量%と、を含むエチレン性不飽和単量体を乳化重合してなる水系樹脂であって、更に、カルボキシル基と反応しうる官能基を有する化合物とを含んでなる前記水系炭素材料組成物に関する。
又、第5の発明は、水系樹脂が、全エチレン性不飽和単量体に対して、カルボニル基を有するエチレン性不飽和単量体0.5〜10.0重量%と、その他の1種類以上のエチレン性不飽和単量体90.0〜99.5重量%と、を含むエチレン性不飽和単量体を乳化重合してなる水系樹脂であって、更に、カルボニル基と反応しうる官能基を有する化合物とを含んでなる前記水系炭素材料組成物に関する。
又、第六の発明は、その他の1種類以上のエチレン性不飽和単量が、スチレン、2−エチルヘキシルアクリレート、及びシクロヘキシルメタクリレートからなる群選ばれる1種類以上を含む前記水系炭素材料組成物に関する。
更に、第七の発明は、前記水系炭素材料組成物を用いた電池電極用組成物に関する。
本発明の水系炭素材料組成物は、塗工液の安定性、集電体との密着性及び可とう性に優れている。本発明の電池電極用組成物を用いた燃料電池、太陽電池、キャパシタ、二次電池は高い導電性を実現し、特に二次電池においては、充放電時の発熱などにより繰り返しや高温環境下にあっても充放電サイクルにおける放電容量低下の低減が可能となり、放電レート特性及びサイクル特性に優れた長寿命の二次電池を提供できる。
本発明の水系炭素材料組成物の各構成要素について説明する。
なお、「(メタ)アクリル酸」、「(メタ)アクリレート」、及び「(メタ)アクリロイルオキシ」と表記した場合には、それぞれ、「アクリル酸及び/又はメタクリル酸」、「アクリレート及び/又はメタクリレート」、及び「アクリロイルオキシ及び/又はメタアクリロイルオキシ」を示すものとする。
<アニオン性樹脂及び/又はノニオン性樹脂>
本発明のアニオン性樹脂及び/又はノニオン性樹脂は、水系樹脂との相溶性に問題なく、炭素材料を水系媒体に安定的に分散できれば特に制限はない。
アニオン性樹脂としては、カルボキシル基、燐酸基、又はスルホン酸基等の酸性官能基を有する樹脂を、塩基性化合物で中和したものが挙げられる。具体的には、ポリ(メタ)アクリル酸、アクリル酸/スチレン共重合体、その他の(メタ)アクリル酸共重合体、無水マレイン酸/スチレン共重合体、無水マレイン酸/ジイソブチレン共重合体、無水マレイン酸/α−オレフィン共重合体、その他の無水マレイン酸共重合体、燐酸基を有する(メタ)アクリレート系モノマー共重合体、スルホン酸基を有する(メタ)アクリレートモノマー共重合体、ナフタリンスルホン酸ホルマリン縮合物、及びその他の芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物等の酸性基を有する樹脂を、アンモニア、有機アミン、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウム等の塩基性化合物で中和したものが挙げられる。
また、ノニオン性樹脂とは、イオン性官能基を有しない水溶性樹脂で、ほとんど中性の水溶性樹脂が挙げられる。具体的には、ポリビニルアルコール、ポリアルキレングリコール変性アクリル樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルカプロラクタム、酢酸ビニル−ビニルピロリドン共重合体、ビニルピロリドン−メタクリル酸アミド−ビニルイミダゾール共重合体、及びアルキル化ビニルピロリドン−1−ブテン共重合体等のビニルピロリドン系樹脂などが挙げられる。
<炭素材料>
炭素材料は導電性を有するものであれば特に制限はなく、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、黒鉛、黒鉛化カーボン、炭素繊維、及びフラーレン類等の炭素材料で、体積抵抗値が104Ω・cm以下の導電性が高いものが好ましい。
<水系樹脂>
本発明の水系炭素材料組成物及びそれを用いた電池電極用組成物の調整のしやすさ分散安定性の観点から、本発明で用いる水系樹脂は、ゴムラテックス又は樹脂エマルジョン等の様な水系樹脂組成物として調整して使用するのが好ましい。本発明の水系炭素材料組成物中の水系樹脂は、水に一部溶解するかもしくは溶解しないで、エマルション等の状態で安定した状態を保つものであれば特に制限はない。例えば、スチレン−ブタジエン共重合体、及び塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等のラテックス、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、スチレンーアクリル酸共重合体、及びアクリル酸エステル共重合体等のエマルションが挙げられる。酸変性処理した樹脂を組み合わせて用いてもよい。
本発明の水系樹脂として特に好ましいのは、特定の官能基を有するエチレン性不飽和単量体を含む単量体を乳化重合して得られる架橋型樹脂エマルションである。エマルション中の水系樹脂粒子が、特定の官能基による架橋構造をとることにより、耐電解液性、集電体との密着性、及び可とう性に優れ、二次電池電極用バインダーに用いた場合、電池の充放電サイクル特性、レート特性、及び高容量化を達成することが可能な電極を得ることができる。エマルション中の水系樹脂粒子の架橋構造は、粒子内部での架橋であっても粒子同士による架橋であってもよく、更には別途、架橋剤を添加して架橋したものであってもよい。
まず、エマルション中の水系樹脂粒子の架橋構造が粒子内部での架橋である場合について説明する。
本発明の二次電池電極用バインダーに用いる粒子内部架橋型樹脂エマルションは、全エチレン性不飽和単量体に対して、エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体、アルコキシシリル基を有するエチレン性不飽和単量体、及びN−メチロール基を有するエチレン性不飽和単量体からなる群から選ばれる1種類以上の単量体0.1〜5.0重量%と、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体、及びターシャリーブチル基を有するエチレン性不飽和単量体からなる群から選ばれる1種類以上の単量体0.2〜5.0重量%と、その他の1種類以上のエチレン性不飽和単量体99.7〜90重量%と、を含むエチレン性不飽和単量体を乳化重合することにより得ることができる。
エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体、アルコキシシリル基を有するエチレン性不飽和単量体、及びN−メチロール基を有するエチレン性不飽和単量体から選ばれる少なくとも1つの単量体が0.1重量%未満であるとエマルション中の水系樹脂粒子の架橋が十分でなくなり、耐電解液性が悪くなる。又、5.0重量%を超えると、乳化重合する際の重合安定性に問題を生じるか、重合できたとしても保存安定性に問題を生じる。
又、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体、及びターシャリーブチル基を有するエチレン性不飽和単量体から選ばれる少なくとも1つの単量体が0.2重量%未満であると、集電体との結着性が弱く、耐電解液性が悪くなるとともに、エマルションの安定性も悪くなる。又、5.0重量%を超えると、乾燥後の親水性が強くなりすぎて耐電解液性が悪くなる。
エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体中のエポキシ基は、重合中及び乾燥時にカルボキシル基と反応してエマルション中の水系樹脂粒子に架橋構造を導入できる。この時、ターシャリーブチル基も一定温度以上の熱が加わるとターシャリーブチルアルコールが生成するとともにカルボキシル基が形成されるため、前記同様エポキシ基と反応することができる。エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、3,2−グリシドキシエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシブチル(メタ)アクリレート、及び4,5−エポキシペンチルメタクリレート等が挙げられる。
アルコキシシリル基を有するエチレン性不飽和単量体中のアルコキシシリル基は、主に重合中にお互いが反応してエマルション中の水系樹脂粒子に架橋構造を導入できる。アルコキシシリル基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリブトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシメチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、及びビニルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
N−メチロール基を有するエチレン性不飽和単量体中のN−メチロール基は、主に重合中にお互いが反応してエマルション中の水系樹脂粒子に架橋構造を導入できる。N−メチロール基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、N−メチロールアクリルアミド、及びN−メチロールメタクリルアミドなどが挙げられる。
カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、及びシトラコン酸等のエチレン性不飽和基を有するジカルボン酸類;
前記ジカルボン酸のアルキル若しくはアルケニルモノエステル類;
(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー、2−(メタ)アクリロイロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルイソフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルテレフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−(メタ)アクリロイロキシプロピルヘキサヒドロフタレート、エチレンオキサイド変性コハク酸(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、及びω-カルボキシポリカプロラクトン(メタ)アクリレート等のカルボキシル基を有する(メタ)アクリレート類;並びに、
クロトン酸、及びけい皮酸等のその他のエチレン性不飽和基を有するカルボン酸類等が挙げられる。
又、ターシャリーブチル基を有するエチレン性不飽和単量体としては、ターシャリーブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
次に、エマルション中の水系樹脂粒子の架橋構造が粒子間での架橋である場合について説明する。
本発明の二次電池電極用バインダーに用いる粒子間架橋型樹脂エマルションは、全エチレン性不飽和単量体に対して、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体、及びターシャリーブチル基を有するエチレン性不飽和単量体からなる群から選ばれる1種類以上の単量体0.5〜10.0重量%と、その他の1種類以上のエチレン性不飽和単量体99.5〜90.0重量%と、を含むエチレン性不飽和単量体を乳化重合することにより得ることができる。更にこの場合は、得られた水系樹脂エマルションに、カルボキシル基と反応しうる官能基を有する化合物を架橋剤として添加し、バインダーとして使用して乾燥する際にエマルション中の水系樹脂粒子同士を架橋することができる。カルボキシル基と反応しうる官能基を有する化合物は、水系炭素材料組成物を調整する時に配合しても、予め、乳化重合後に、エマルション樹脂に添加しておいても良い。
カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体、及びターシャリーブチル基を有するエチレン性不飽和単量体から選ばれる少なくとも1つの単量体が0.5重量%未満であると、エマルション中の水系樹脂粒子の架橋が十分でなくなり、水系樹脂の耐電解液性が悪くなるとともに、エマルション中の水系樹脂粒子の安定性も悪くなる。又、10.0重量%を超えると、乾燥後の親水性が強くなりすぎて水系樹脂の耐電解液性が悪くなるとともに、カルボキシル基と反応しうる官能基を有する化合物を添加した後のエマルション中の水系樹脂粒子の安定性が悪くなる。カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体、及びターシャリーブチル基を有するエチレン性不飽和単量体としては上記したものと同様の単量体を使用する。
架橋剤として使用するカルボキシル基と反応しうる官能基を有する化合物としては、例えば、ビスフェノールA−エピクロロヒドリン型のエポキシ系樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、及び1、3−ビス(N、N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。これらの化合物は、エマルションの固形分100重量部に対して0.1〜10.0重量部添加するのが好ましく、1.0〜5.0重量部添加するのが更に好ましい。
架橋剤として使用するカルボキシル基と反応しうる官能基を有する化合物が、0.5重量%未満であると、エマルション中の水系樹脂粒子間の架橋が十分でなくなり、耐電解液性が悪くる。又、10.0重量%を超えると、カルボキシル基と反応しうる官能基を有する化合物を添加した後のエマルション中の水系樹脂粒子の安定性が悪くなる。
更に、エマルション中の水系樹脂粒子の架橋構造が粒子間での架橋であるもう一つの場合について説明する。
本発明では、二次電池電極用バインダーに用いる粒子間架橋型樹脂エマルションは、全エチレン性不飽和単量体に対して、カルボニル基を有する不飽和単量体を0.5〜10.0重量%と、その他の1種類以上のエチレン性不飽和単量体90.0〜99.5重量%と、を含むエチレン性不飽和単量体を乳化重合することにより得ることができる。更にこの場合も、得られた水系樹脂エマルションに、カルボニル基と反応しうる官能基を有する化合物を架橋剤として添加し、バインダーとして使用して乾燥する際にエマルション樹脂粒子同士を架橋することができる。カルボニル基と反応しうる官能基を有する化合物は、水系炭素材料組成物を調整する時に配合しても、予め、乳化重合後に、エマルション樹脂に添加しておいても良い。
カルボニル基を有するエチレン性不飽和単量体が0.5重量%未満であると、エマルション中の水系樹脂粒子の架橋が十分でなくなり、耐電解液性が悪くなる。又、10.0重量%を超えると、カルボニル基と反応しうる官能基を有する化合物を添加した後の安定性が悪くなる。カルボニル基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、ダイアセトンアクリルアミド、ダイアセトンメタクリルアミド、アクロレイン、N−ビニルホルムアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、アセトアセトキシエチルアクリレート、アセトアセトキシプロピルアクリレート、アセトアセトキシブチルアクリレート、アセトアセトキシエチルメタクリレート、アセトアセトキシプロピルメタクリレート、及びアセトアセトキシブチルメタクリレート等が挙げられる。
架橋剤として使用するカルボニル基と反応しうる官能基を有する化合物としては、1分子中に少なくとも2つのヒドラジド基を有するヒドラジン誘導体が挙げられ、例えば、
シュウ酸ジヒドラジド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、及びセバシン酸ジヒドラジド等の脂肪族ジヒドラジド、炭酸ポリヒドラジド、脂肪族ビスセミカルバジド、脂環族セミカルバジド、芳香族ビスセミカルバジド、芳香族ジカルボン酸ジヒドラジド、ポリアクリル酸のポリヒドラジド、芳香族炭化水素のジヒドラジド、ヒドラジン−ピリジン誘導体、並びに、マレイン酸ジヒドラジド等の不飽和ジカルボン酸のジヒドラジドなどが挙げられる。これらの化合物は、エマルションの固形分100重量部に対して0.1〜10.0重量部添加するのが好ましく、1〜5.0重量部添加するのが更に好ましい。
架橋剤として使用するカルボニル基と反応しうる官能基を有する化合物が、0.5重量%未満であると、エマルション中の水系樹脂粒子間の架橋が十分でなくなり、耐電解液性が悪くる。又、10.0重量%を超えると、カルボニル基と反応しうる官能基を有する化合物を添加した後の安定性が悪くなる。
本発明の架橋型樹脂エマルションを重合して得る際に使用しうる、上記エチレン性不飽和単量体以外のその他の1種類以上のエチレン性不飽和単量体としては、例えば、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、イコシル(メタ)アクリレート、及びヘンイコシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート等の直鎖アルキル(メタ)アクリレート類;
イソプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、及びイソステアリル(メタ)アクリレート等の分岐アルキル(メタ)アクリレート類;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ターシャリブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、及びイソボニル(メタ)アクリレート等の環状のアルキル(メタ)アクリレート類;
ブタジエン、イソプレン、(メタ)アクリル酸ビニル、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸アリル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジオレフィン類;
テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、及び3−メチル−3−オキセタニル(メタ)アクリレート等の複素環を有する(メタ)アクリレート類;
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、及びノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の芳香族環を有する(メタ)アクリレート類;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノラウリルエーテル(メタ)アクリレート、及びポリエチレングリコールモノステアリルエーテル(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル(メタ)アクリレート類;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル(メタ)フタレート、
ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、
ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール−テトラメチレングリコール)モノ(メタ)アクリレート、及びグリセロール(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート類;
4-ヒドロキシビニルベンゼン、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、及びアリルアルコール等のヒドロキシル基を有するオレフィン類;
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、及びジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の三級アミノ基を有する(メタ)アクリレート類;
ジメチルアミノスチレン、及びジエチルアミノスチレン等の三級アミノ基を有するスチレン類;
(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−プロポキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−(メタ)アクリルアミド、N−ペントキシメチル−(メタ)アクリルアミドなどのモノアルキロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メチロール)アクリルアミド、N−メチロール−N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ(メトキシメチル)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−メトキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(エトキシメチル)アクリルアミド、N−エトキシメチル−N−プロポキシメチルメタアクリルアミド、N,N−ジ(プロポキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(プロポキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ブトキシメチル)アクリルアミド、N−ブトキシメチル−N−(メトキシメチル)メタアクリルアミド、N,N−ジ(ペントキシメチル)アクリルアミド、N−メトキシメチル−N−(ペントキシメチル)メタアクリルアミド、及びジアルキロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド類;
N−ビニルホルムアミド等のビニルアミド類;
パーフルオロメチルメチル(メタ)アクリレート、パーフルオロエチルメチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロイソノニルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロノニルエチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロデシルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロプロピルプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルプロピル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルアミル(メタ)アクリレート、及びパーフルオロオクチルウンデシル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜20のパーフルオロアルキル基を有するパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート類;
パーフルオロブチルエチレン、パーフルオロヘキシルエチレン、パーフルオロオクチルエチレン、及びパーフルオロデシルエチレン等のパーフルオロアルキル基を有するオレフィン類;
(メタ)アクリロキシ変性ポリジメチルシロキサン(シリコーンマクロマー)類;
ラクトン変性(メタ)アクリレートなどのポリエステル鎖を有するオレフィン類;
(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩等の四級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリレート類;
トリメチル−3−(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、トリメチル−3−(1−(メタ)アクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド、及びトリメチル−3−(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルエチル)アンモニウムクロライド等の四級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリルアミド類;
1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、及び1−ヘキサデセン等のα−オレフィン類;
酢酸ビニル、酪酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリル酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等の脂肪酸ビニル類;
ブチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;
酢酸アリル、アリルベンゼン、及びシアン化アリル等のアリル類;
シアン化ビニル、ビニルシクロヘキサン、ビニルメチルケトン、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、クロロスチレンなどのその他のビニル類;
ブタジエン、及びイソプレン等のジエン類;
ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸アリル、及びエチレングリコールジ(メタ9アクリレート等の二つのエチレン性不飽和基を有するオレフィン類;並びに、
アセチレン、アセチルアルコール、エチニルベンゼン、及びエチニルトルエン等のエチニル類等が挙げられる。これらを単独で用いても、2種類以上を併用しても構わない。
これらの単量体中でもスチレン、2−エチルヘキシルアクリレート、及びシクロヘキシルメタクリレートからなる群から選ばれる1種類以上の単量体を使用することが、耐電解液性、集電体との密着性及び可とう性に優れるため好ましい。スチレンを使用する場合、その使用量は、エチレン性不飽和単量体100重量%中、5〜60重量%であるのが好ましい。又、2−エチルヘキシルアクリレートを使用する場合、その使用量は、エチレン性不飽和単量体100重量%中、20〜60重量%であるのが好ましい。又、シクロヘキシルメタクリレートを使用する場合、その使用量は、エチレン性不飽和単量体100重量%中、5〜50重量%であるのが好ましい。
本発明で使用する水系樹脂の架橋型樹脂エマルションは、従来既知の乳化重合方法により合成される。
乳化重合の際に用いられる乳化剤としては、エチレン性不飽和基を有する反応性乳化剤、及び/又はエチレン性不飽和基を有しない非反応性乳化剤など、従来公知のものを任意に使用することができる。
エチレン性不飽和基を有する反応性乳化剤はさらに大別して、アニオン系、ノニオン系のものが例示できる。特にエチレン性不飽和基を有するアニオン系反応性乳化剤若しくはノニオン系反応性乳化剤を用いると、共重合体の分散粒子径が微細となるとともに粒度分布が狭くなるため、二次電池電極用バインダーとして使用した際に耐電解液性を向上することができるために好ましい。このエチレン性不飽和基を有するアニオン系反応性乳化剤若しくはノニオン性反応性乳化剤は、1種を単独で使用しても、複数種を混合して用いても良い。
エチレン性不飽和基を有するアニオン系反応性乳化剤の一例として、以下にその具体例を例示するが、本願発明において使用可能とする乳化剤は、以下に記載するもののみを限定するものではない。前記乳化剤としては、アルキルエーテル系(市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製アクアロンKH−05、KH−10、KH−20、株式会社ADEKA製アデカリアソープSR−10N、SR−20N、花王株式会社製ラテムルPD−104等);
スルフォコハク酸エステル系(市販品としては、例えば、花王株式会社製ラテムルS−120、S−120A、S−180P、S−180A、三洋化成株式会社製エレミノールJS−2等);
アルキルフェニルエーテル系もしくはアルキルフェニルエステル系(市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製アクアロンH−2855A、H−3855B、H−3855C、H−3856、HS−05、HS−10、HS−20、HS−30、株式会社ADEKA製アデカリアソープSDX−222、SDX−223、SDX−232、SDX−233、SDX−259、SE−10N、SE−20N、SE−等);
(メタ)アクリレート硫酸エステル系(市販品としては、例えば、日本乳化剤株式会社製アントックスMS−60、MS−2N、三洋化成工業株式会社製エレミノールRS−30等);
リン酸エステル系(市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製H−3330PL、株式会社ADEKA製アデカリアソープPP−70等)が挙げられる。
本発明で用いることのできるノニオン系反応性乳化剤としては、例えばアルキルエーテル系(市販品としては、例えば、株式会社ADEKA製アデカリアソープER−10、ER−20、ER−30、ER−40、花王株式会社製ラテムルPD−420、PD−430、PD−450等);
アルキルフェニルエーテル系もしくはアルキルフェニルエステル系(市販品としては、例えば、第一工業製薬株式会社製アクアロンRN−10、RN−20、RN−30、RN−50、株式会社ADEKA製アデカリアソープNE−10、NE−20、NE−30、NE−40等);
(メタ)アクリレート硫酸エステル系(市販品としては、例えば、日本乳化剤株式会社製RMA−564、RMA−568、RMA−1114等)が挙げられる。
本発明で使用する水系樹脂の架橋型樹脂エマルションを乳化重合により得るに際しては、前記したエチレン性不飽和基を有する反応性乳化剤とともに、必要に応じエチレン性不飽和基を有しない非反応性乳化剤を併用することができる。非反応性乳化剤は、非反応性アニオン系乳化剤と非反応性ノニオン系乳化剤とに大別することができる。
非反応性ノニオン系乳化剤の例としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、及びポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;
ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノステアレート、及びソルビタントリオレエート等のソルビタン高級脂肪酸エステル類;
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート等のポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル類;
ポリオキシエチレンモノラウレート、及びポリオキシエチレンモノステアレート等のポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル類;
オレイン酸モノグリセライド、及びステアリン酸モノグリセライド等のグリセリン高級脂肪酸エステル類;
ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブロックコポリマー; 並びに、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル等を例示することができる。
又、非反応性アニオン系乳化剤の例としては、オレイン酸ナトリウム等の高級脂肪酸塩類;
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸塩類;
ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸エステル塩類;
ポリエキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類;
ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩類;
モノオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルスルホコハク酸ナトリウム等のアルキルスルホコハク酸エステル塩、及びその誘導体類;並びに、
ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル硫酸エステル塩類等を例示することができる。
乳化重合の際に用いられる乳化剤の使用量は、必ずしも限定されるものではなく、本発明で用いられる水系樹脂が、最終的に二次電池電極用バインダーとして使用される際に求められる物性に従って適宜選択できる。例えば、エチレン性不飽和単量体の合計100重量部に対して、乳化剤は通常0.1〜30重量部であることが好ましく、0.3〜20重量部であることがより好ましく、0.5〜10重量部の範囲内であることが更に好ましい。
乳化重合に際しては、水溶性保護コロイドを併用することもできる。水溶性保護コロイドとしては、例えば、部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、及び変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコール類;
ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、及びカルボキシメチルセルロース塩等のセルロース誘導体;並びに、
グアガムなどの天然多糖類等が挙げられ、これらは、単独でも複数種併用の態様でも利用できる。水溶性保護コロイドの使用量としては、エチレン性不飽和単量体の合計100重量部当り0.1〜5重量部であり、更に好ましくは0.5〜2重量%である。
乳化重合に際して用いられる水性媒体としては、水が挙げられ、親水性の有機溶剤も本発明の目的を損なわない範囲で使用することができる。
乳化重合の際に用いられる重合開始剤としては、ラジカル重合を開始する能力を有するものであれば特に制限はなく、公知の油溶性重合開始剤や水溶性重合開始剤を使用することができる。油溶性重合開始剤としては特に限定されず、例えば、
ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、及びジ−tert−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化物;並びに、
2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、及び1,1'−アゾビス−シクロヘキサン−1−カルボニトリル等のアゾビス化合物等を挙げることができる。これらは1種類または2種類以上を混合して使用することができる。これら重合開始剤は、エチレン性不飽和単量体100重量部に対して、0.1〜10.0重量部の量を用いるのが好ましい。
本発明で使用する水系樹脂の架橋型樹脂エマルションを乳化重合により得るに際してはエマルションの安定性の観点から、特に、水溶性重合開始剤を使用することが好ましく、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、及び2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジハイドロクロライドなど、従来既知のものを好適に使用することができる。又、乳化重合を行うに際して、所望により重合開始剤とともに還元剤を併用することができる。これにより、乳化重合速度を促進したり、低温において乳化重合を行ったりすることが容易になる。このような還元剤としては、例えば、アスコルビン酸、エルソルビン酸、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖、ホルムアルデヒドスルホキシラートなどの金属塩等の還元性有機化合物、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム等の還元性無機化合物、塩化第一鉄、ロンガリット、及び二酸化チオ尿素などを例示できる。これら還元剤は、全エチレン性不飽和単量体100重量部に対して、0.05〜5.0重量部の量を用いるのが好ましい。
なお前記した重合開始剤によらずとも、光化学反応や、放射線照射等によっても重合を行うことができる。重合温度は各重合開始剤の重合開始温度以上とする。例えば、過酸化物系重合開始剤では、通常70℃程度とすればよい。重合時間は特に制限されないが、通常2〜24時間である。
更に必要に応じて、緩衝剤として、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、及び重炭酸ナトリウム等の塩が、又、連鎖移動剤としてのオクチルメルカプタン、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、ステアリルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、及びt−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類が適量使用できる。
本発明で使用する水系樹脂の架橋型樹脂エマルションを乳化重合により得るに際に、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体等の酸性官能基を有する単量体を使用する場合、重合前や重合後に塩基性化合物で中和することができる。中和する際、アンモニアもしくはトリメチルアミン、トリエチルアミン、及びブチルアミン等のアルキルアミン類;
2−ジメチルアミノエタノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、及びアミノメチルプロパノール等のアルコールアミン類;並びに、
モルホリン等の塩基で中和することができる。ただ、乾燥性に効果が高いのは揮発性の高い塩基であり、好ましい塩基はアミノメチルプロパノール、アンモニアである。
又、架橋型樹脂エマルション中の水系樹脂のガラス転移温度(以下、Tgともいう)は、−5〜70℃が好ましく、10℃〜50℃が更に好ましい。Tgが−5℃未満の場合、バインダーが過度に電極活物質を覆い、インピーダンスが高くなりやすい。又、Tg が70℃を超えると、バインダーの柔軟性、粘着性が乏しくなり、電極活物質の集電材への接着性、電極の成形性が劣る場合がある。なお、ガラス転移温度は、DSC(示差走査熱量計)を用いて求めた値である。
又、本発明においては架橋型樹脂エマルションの粒子構造を多層構造、いわゆるコアシェル粒子にすることもできる。例えば、コア部又はシェル部に官能基を有する単量体を主に重合させた樹脂を局在化させたり、コアとシェルによってTgや組成に差を設けたりすることにより、硬化性、乾燥性、成膜性を向上させることができる。
架橋型樹脂エマルションの平均粒子径は、電極活物質の結着性やエマルションの安定性の点から、10〜500nmであることが好ましく、30〜200nmであることがより好ましい。又、1μmを超えるような粗大粒子が多く含有されるようになるとエマルションの安定性が損なわれるので、1μmを超える粗大粒子は多くとも5重量%以下であることが好ましい。なお、本発明における平均粒子径とは、体積平均粒子径のことを表し、動的光散乱法により測定できる。
以上の様に、本発明の水系炭素材料組成物中の水系樹脂は、エマルション
<水系媒体>
本発明の水系炭素材料組成物中の水系媒体は水を含むものであれば特に制限はないが、水に溶解するアルコール系溶剤、エステル系溶剤などがある。
<水系炭素材料組成物>
本発明の水系炭素材料組成物中の固形分(不揮発分)は、1〜60重量%、好ましくは、5〜55重量%である。1重量%未満では、安定した塗膜形成が難しく、60重量%を超えると、安定的な塗工液として保持するのが難しくなり、ゲル化など引き起こすなど問題がある。
本発明の水系炭素材料組成物中の炭素材料は、0.5〜50重量%、好ましくは、1〜40重量%である。0.5重量%未満では、導電性が十分でなく、50重量%を超えると、粒子間が密になりすぎて安定的な工液として保持するのが難しくなる。
本発明の水系炭素材料組成物中のアニオン性樹脂及び/又はノニオン性樹脂は、炭素材料に対して、0.01〜50重量%、好ましくは、0.05〜30重量%である。0.01%重量未満では、分散が不十分となり、50%を超えると炭素材料の表面を覆いつくすことで導電性を損ねてしまう。
本発明の水系炭素材料組成物中の水系樹脂は、固形分として、0.5〜50重量%、好ましくは、1〜40重量%である。0.5%重量未満では、塗膜形成が困難になり、50重量%を超えると安定的な塗工液として保持するのが難しくなる。
<水系電池電極用組成物>
本発明の水系炭素材料組成物に、電極活物質を配合することによって、電池電極用組成物として使用することができる。本発明の水系炭素材料組成物は、ニッケル水素電池、リチウム電池、ニッケルカドミウム電池、及び鉛蓄電池等の二次電池の正極、及び負極に使用することができ、特にニッケル水素電池の負極に好適に使用することができる。その他、エネルギーデバイス、すなわち、電気二重層キャパシタ、太陽電池等にも使用することができる。
本発明の水系炭素材料組成物は、電極活物質と配合して電池電極用組成物とし、この電池電極用組成物を集電体に塗布し、乾燥することにより、電池用電極を製造することができる。
電極活物質としては、正極活物質ではコバルト酸系リチウム塩、マンガン酸系リチウム塩、リン酸鉄系リチウム塩、水酸化ニッケル、又はオキシ水酸化ニッケル等があり、負極活物質ではグラファイト、チタン酸系リチウム塩、又はシリコン合金系等がある。特に、ニッケル水素電池の負極として用いられる水素吸蔵合金が好ましく用いられ、具体的には、LaNi5系、TiNi系、Ti2Ni系、ZrNi系、又はMgNi系等が挙げられる。その他、LaNi5のLaをミッシュメタルMm(希土類の混合物であるミッシュメタルを表す。)に換えて、Niの一部をMn、Al、又はCo等で置換したものが挙げられる。
炭素材料以外に、電極活物質と併用する導電性材料としては、例えば、ニッケル粉末、酸化コバルト、又は酸化チタン等を挙げることができる。
本発明の炭素系組成物を、電池電極用組成物として使用する場合、本発明の炭素系組成物中の炭素材料を含む導電性材料が、電極活物質に対して、0.1〜20重量%になるように、且つ、バインダー樹脂として機能する水系樹脂が、電極活物質に対して、固形分で、0.1〜20重量%、好ましくは、0.5〜10重量%になるように、配合するのが好ましい。電極活物質に対して、導電性材料(炭素材料を含む)が、0.1重量%未満では導電性が低く、高レートで充放電した場合の容量が低下する場合がある。又、バインダー樹脂(水系樹脂)が、電極活物質に対して、0.1重量%未満であると、電極活物質を集電体に結着させる力が不十分であり、電極活物質が脱落し電池の容量が低下する場合があり、20重量%を超えると、電池内の抵抗が増して電池の容量が低下する場合がある。
<その他の添加剤>
本発明の水系炭素材料組成物を用いた電池電極組成物には、成膜助剤、消泡剤、レベリング剤、防腐剤、pH調整剤、粘性調整剤等を、必要に応じて配合できる。本発明の水系炭素材料組成物を調整する際、あるいは本発明で用いる水系樹脂組成物を調整する際に、予め配合することもできる。
成膜助剤は、塗膜の形成を助け、塗膜が形成された後においては比較的速やかに蒸発揮散して塗膜の強度を向上させる一時的な可塑化機能を担うものであり、沸点が110〜200℃の溶媒が好適に用いられる。具体的には、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、カルビトール、ブチルカルビトール、ジブチルカルビトール、及びベンジルアルコール等の水系媒体に可溶な有機溶剤が挙げられる。中でも、エチレングリコールモノブチルエーテル、及びプロピレングリコールモノブチルエーテルは少量で高い成膜助剤効果を有するため特に好ましい。これら成膜助剤は、電池電極用組成物中に0.5〜15重量%含まれることが好ましい。
粘性調整剤は、固形分に対して、0.01〜20重量%用いてもよい。粘性調整剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸(及びその塩)、酸化スターチ、リン酸化スターチ、及びカゼインなどが挙げられる。
<電池用電極>
電池用電極を形成するには、前記電池電極用組成物を集電体に塗布し、加熱し、乾燥する。電池電極用組成物の塗布方法としては、リバースロール法、コンマバー法、グラビヤ法、エアーナイフ法など任意のコーターヘッドを用いることができ、乾燥方法としては放置乾燥、送風乾燥機、温風乾燥機、赤外線加熱機、遠赤外線加熱機などが使用できる。また、乾燥後、プレス成形して電池用電極として用いられる。
集電体としては、二次電池電極に通常用いられているものであれば特に限定されず、例えば、パンチングメタル、エキスパンドメタル、金網、発泡金属、網状金属繊維焼結体、アルミ箔、銅箔などを挙げることができる。
本発明の電池電極用組成物は、これ用いて二次電池用電極を製作することができる。上記のようにして得られた電池電極を用いて、例えばニッケル水素電池を組み立てる場合、電解液に水酸化カリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液に水酸化ナトリウムおよびまたは水酸化リチウムを添加したものなどを使用し、更に、セパレーター、集電体、端子、絶縁板などの部品を用いて電池が構成される。セパレーターとしては、例えば、ポリエチレン不織布、ポリプロピレン不織布、ポリアミド不織布及びそれらに親水性処理を施したものが挙げられる。
以下に、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、以下の実施例は本発明の権利範囲を何ら制限するものではない。なお、実施例における「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を表す。
水系樹脂は、乳化重合により合成し、水系樹脂組成物(エマルション)として調整した。
[水系樹脂組成物の調整例1]
攪拌器、温度計、滴下ロート、還流器を備えた反応容器に、イオン交換水40部と界面活性剤としてアデカリアソープSR−10(株式会社ADEKA製)0.2部とを仕込み、別途、スチレン10部、2−エチルヘキシルアクリレート60部、メチルメタクリレート10部、シクロヘキシルメタクリレート10部、アクリル酸5部、アクリルアミド1部、グリシジルメタクリレート4部、イオン交換水53部及び界面活性剤としてアデカリアソープSR−10(株式会社ADEKA製)1.8部をあらかじめ混合しておいたプレエマルションのうちの1%を更に加えた。内温を70℃に昇温し十分に窒素置換した後、過硫酸カリウムの5%水溶液10部の10%を添加し重合を開始した。反応系内を70℃で5分間保持した後、内温を70℃に保ちながらプレエマルションの残りと過硫酸カリウムの5%水溶液の残りを3時間かけて滴下し、更に2時間攪拌を継続した。固形分測定にて転化率が98%超えたことを確認後、温度を30℃まで冷却した。25%アンモニア水を添加して、pHを8.5とし、更にイオン交換水で固形分を48%に調整して水系樹脂組成物1(架橋型樹脂エマルション)を得た。なお、固形分は、150℃20分焼き付け残分により求めた。
[水系樹脂組成物の調整例2〜4、8〜9]
表1に示す配合組成で、水系樹脂組成物の調整例1と同様の方法で合成し、調整例2〜4の水系樹脂組成物2〜4(架橋型樹脂エマルション)、水系樹脂組成物8〜9(非架橋型樹脂エマルション)を得た。
[水系樹脂組成物の調整例5、及び7]
表1に示す配合組成で、使用する界面活性剤の10%を反応容器に仕込み、残りの90%をプレエマルションの作製に使用する以外は、水系樹脂組成物の調整例1と同様の方法で、乳化重合を行った後に、表1に示したアジピン酸ヒドラジド(カルボニ基と反応しうる官能基を有する化合物)を添加して、水系樹脂組成物5、及び7(架橋型樹脂エマルション)を得た。
[水系樹脂組成物の調整例6]
表1に示す配合組成で、使用する界面活性剤の10%を反応容器に仕込み、残りの90%をプレエマルションの作製に使用する以外は、水系樹脂組成物の調整例1と同様の方法で、乳化重合を行った後に、表1に示したカルボジライトV−02(カルボキシル基と反応しうる官能基を有する化合物 日清紡績製 カルボジイミド硬化剤)を添加して、水系樹脂組成物6(架橋型樹脂エマルション)を得た。
Figure 2010021059
・カルボジライト V−02(カルボジイミド硬化剤 日清紡績株式会社 NCN当量600 カルボキシル基と反応しうる官能基を有する化合物)
・アジピン酸ジヒドラジド(カルボニル基と反応しうる官能基を有する化合物)
・アデカリアソープ SR−10:アルキルエーテル系アニオン性界面活性剤(株式会社ADEKA製)
・アデカリアソープ ER−20:アルキルエーテル系ノニオン性界面活性剤(株式会社ADEKA製)
[実施例1−1]
炭素材料に密度1.0g/mlの時の体積抵抗値が3.3×10-2Ω・cmのアセチレンブラックであるHS100(電気化学工業製)を選び、炭素材料100部に対してノニオン性樹脂であるポリビニルピロリドン1.5部およびイオン交換水100部を混合し、0.8mmガラスビーズ200部を入れたのちスキャンデックスで2時間分散処理した。更にビーズを取り除いて、水系樹脂組成物1 208部とイオン交換水を加えて調整し、固形分30%の水系炭素材料組成物1−1を得た。
[実施例1−2〜1−9]
水系樹脂組成物1を水系樹脂組成物2〜9に替える以外は、実施例1−1と同様にして、水系炭素系組成物1−2〜1−9を得た。
[実施例2]
炭素材料に密度1.0g/mlの時の体積抵抗値が3.3×10-2Ω・cmのアセチレンブラックであるHS100(電気化学工業製)を選び、炭素材料100部に対して中和アニオン性樹脂であるナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合樹脂1.5部およびイオン交換水100部を混合し、0.8mmガラスビーズ200部を入れたのちスキャンデックスで2時間分散処理した。更にビーズを取り除いて、水系樹脂組成物5 208部とイオン交換水を加えて調整し、固形分30%の水系炭素材料組成物2を得た。
[実施例3]
炭素材料に密度1.0g/mlの時の体積抵抗値が3.3×10-2Ω・cmのアセチレンブラックであるHS100(電気化学工業製)を選び、炭素材料100部に対してノニオン性樹脂であるポリビニルピロリドン1.5部およびイオン交換水100部を混合し、0.8mmガラスビーズ200部を入れたのちスキャンデックスで2時間分散処理した。更にビーズを取り除いて、水系樹脂組成物5 208部とイオン交換水を加えて調整し、固形分30%の水系炭素材料組成物3を得た。
[実施例4]
炭素材料に密度1.0g/mlの時の体積抵抗値が3.3×10-2Ω・cmのアセチレンブラックであるHS100(電気化学工業製)を選び、炭素材料100部に対して中和アニオン性樹脂であるナフタレンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合樹脂1.5部およびイオン交換水100部を混合し、0.8mmガラスビーズ200部を入れたのちスキャンデックスで2時間分散処理した。更にビーズを取り除いて、水系樹脂組成物1 208部とイオン交換水を加えて調整し、固形分30%の水系炭素材料組成物4を得た。
[実施例5]
炭素材料に密度1.0g/mlの時の体積抵抗値が3.3×10-2Ω・cmのアセチレンブラックであるHS100(電気化学工業製)を選び、炭素材料100部に対してノニオン性樹脂であるポリビニルピロリドン1.5部およびイオン交換水100部を混合し、0.8mmガラスビーズを200部を入れたのちスキャンデックスで2時間分散処理した。更にビーズを取り除いて、水系樹脂組成物1 208部とイオン交換水を加えて調整し、固形分30%の水系炭素材料組成物5を得た。
[実施例6]
炭素材料に密度1.0g/mlの時の体積抵抗値が3.3×10-2Ω・cmのアセチレンブラックであるHS100(電気化学工業製)を選び、炭素材料100部に対してノニオン性樹脂であるポリビニルピロリドン1.5部およびイオン交換水100部を混合し、0.8mmガラスビーズを200部を入れたのちスキャンデックスで2時間分散処理した。更にビーズを取り除いて、ナルスターSR−130(日本エイ アンド エル製 スチレン−ブタジエン共重合体ラテックス 固形分49%)204部とイオン交換水を加えて調整し、固形分30%の水系炭素材料組成物6を得た。
[比較例1]
ノニオン性樹脂であるポリビニルピロリドン1.5部をカチオン性樹脂であるポリアリルアミン(MW=1.5万)1.5部に変えた以外は実施例1−1と同様にして、水系炭素材料組成物7を得た。
[二次電池電極用組成物及び二次電池用電極の作成]
上記得られた水系炭素材料組成物2部に対して、平均粒径37μmの水素吸蔵合金粉末100部、併用する他のバインダーとしてカルボキシメチルセルロース0.5部を添加し全固形分が50%になるように適量のイオン交換水を加えて、本発明の電池電極用組成物として、負極用スラリー(塗液)を調整した。このスラリー(塗液)をパンチングメタル(厚み60μm)に塗布し、120℃1時間乾燥した後ロールプレスを行って負極を得た。生成した負極の厚みは160μmであった。
一方、ポリテトラフルオロエチレン粉末(PTFE)1部に対して、水酸化ニッケル粉末90部、一酸化コバルト粉末10部、増粘剤としてカルボキシメチルセルロース2部を添加し、全固形分が50%になるように適量のイオン交換水を加えて混練して正極用スラリーを調整した。このスラリーをニッケルめっきした発泡メタルシートに充填し、更にその両側にも塗布した後120℃で1時間乾燥した後ロールプレスを行って正極を得た。生成した正極の厚みは150μmであった。
水系炭素材料組成物1−1〜1−9、2〜7について、上記の方法で正極及び負極を作成し、密着性、塗液安定性、電池特性を評価した。
(密着性)
負極表面にナイフを用いて、合材層から集電体に達する深さまでの切込みを2mm間隔で縦横それぞれ6本入れて碁盤目の切込みを入れた。この切り込みに粘着テープを貼り付けて直ちに引き剥がし、活物質の脱落の程度を目視判定で判定した。評価結果を表1に示す。評価基準を下記に示す。
○:「剥離なし」
○△:「ごく1部剥離」
△:「ほとんどの部分で剥離」
×:「完全に剥離」
(塗液安定性)
作成した負極電極用ペースト(電池電極用組成物)を40℃1週間放置して、相溶性の評価を活物質の沈降や溶液のゲル化、白濁の程度を目視判定で判定した。評価結果を表1に示す。評価基準を下記に示す。
○:「ゲル化なし」
○△:「ごく1部ゲル化又は白濁」
△:「ほとんどの部分でゲル化」
×:「完全にゲル化もしくは沈降」
(電池特性評価)
水系炭素材料組成物1−1〜1−9、2〜6を用いて調整した正極、負極と電解液として6規定の水酸化カリウム水溶液およびセパレーターを組み込んだニッケル水素二次電池の充放電サイクル試験を行った。1回目の放電容量を100%として100サイクルでの放電容量を測定し変化率とした(100%に近いほど良好)。評価結果を表1に示す。
○:放電容量98%以上を保持
△:放電容量95%以上から98%未満を保持
×:95%未満
評価結果を表2に示す。
Figure 2010021059
表2から明らかなように、アニオン性樹脂及び/又はノニオン性樹脂で処理された炭素材料と、水系樹脂と、水系媒体と、を含んでなる本発明の水系炭素材料組成物を用いた電池電極用組成物は、実施例1−1〜1−9、並びに実施例2〜6では、密着性と塗液安定性のバランスが取れ、電池特性であるサイクル試験においても、100サイクル後も放電容量の低下が抑制され、問題のない電気特性を示した。
但し、水系樹脂として架橋型樹脂エマルジョンを用いた、実施例1−1〜1−7、並びに実施例2〜5に比べて、水系樹脂として非架橋型樹脂エマルションを用いた実施例1−8及び1−9実施例では、電気特性が若干劣り、水性樹脂としてスチレン-ブタジエン共重合体ラテックスを用いた実施例6では、密着性及び電気特性が若干劣る結果となった。
一方、比較例1のように、カチオン性樹脂を炭素材料に処理した場合、塗液安定性が非常に悪く、密着性及び電池特性の評価においても、非常に悪い結果となった。

Claims (7)

  1. アニオン性樹脂及び/又はノニオン性樹脂で処理された炭素材料と、水系樹脂と、水系媒体と、を含んでなる水系炭素材料組成物。
  2. アニオン性樹脂及び/又はノニオン性樹脂が、炭素材料に対して0.01〜50重量%である請求項1記載の水系炭素材料組成物。
  3. 水系樹脂が、全エチレン性不飽和単量体に対して、
    エポキシ基を有するエチレン性不飽和単量体、アルコキシシリル基を有するエチレン性不飽和単量体、及びN−メチロール基を有するエチレン性不飽和単量体からなる群から選ばれる1種類以上の単量体0.1〜5重量%と、
    カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体、及びターシャリーブチル基を有するエチレン性不飽和単量体からなる群から選ばれる1種類以上の単量体0.2〜5.0重量%と、
    その他の1種類以上のエチレン性不飽和単量体90.0〜99.7重量%と、
    を含むエチレン性不飽和単量体を乳化重合してなる水系樹脂である請求項1又は2記載の水系炭素材料組成物。
  4. 水系樹脂が、全エチレン性不飽和単量体に対して、
    カルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体、及びターシャリーブチル基を有するエチレン性不飽和単量体からなる群から選ばれる1種類以上の単量体0.5〜10.0重量%と、
    その他の1種類以上のエチレン性不飽和単量体90.0〜99.5重量%と、
    を含むエチレン性不飽和単量体を乳化重合してなる水系樹脂であって、
    更に、カルボキシル基と反応しうる官能基を有する化合物とを含んでなる請求項1又は2記載の水系炭素材料組成物。
  5. 水系樹脂が、全エチレン性不飽和単量体に対して、
    カルボニル基を有するエチレン性不飽和単量体0.5〜10.0重量%と、
    その他の1種類以上のエチレン性不飽和単量体90.0〜99.5重量%と、
    を含むエチレン性不飽和単量体を乳化重合してなる水系樹脂であって、
    更に、カルボニル基と反応しうる官能基を有する化合物とを含んでなる請求項1又は2記載の水系炭素材料組成物。
  6. その他の1種類以上のエチレン性不飽和単量体が、スチレン、2−エチルヘキシルアクリレート、及びシクロヘキシルメタクリレートからなる群選ばれる1種類以上を含む請求項3〜5いずれか記載の水系炭素材料組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか記載の水系炭素材料組成物を使用した電池電極用組成物。
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