JP2010015651A - 光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置 - Google Patents

光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2010015651A
JP2010015651A JP2008176049A JP2008176049A JP2010015651A JP 2010015651 A JP2010015651 A JP 2010015651A JP 2008176049 A JP2008176049 A JP 2008176049A JP 2008176049 A JP2008176049 A JP 2008176049A JP 2010015651 A JP2010015651 A JP 2010015651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
objective lens
light
optical
lens
δwfa
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008176049A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4650529B2 (ja
Inventor
Kazumasa Kaneda
一賢 金田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2008176049A priority Critical patent/JP4650529B2/ja
Priority to US12/494,684 priority patent/US7986605B2/en
Priority to CN2009101513954A priority patent/CN101620865B/zh
Publication of JP2010015651A publication Critical patent/JP2010015651A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4650529B2 publication Critical patent/JP4650529B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1392Means for controlling the beam wavefront, e.g. for correction of aberration
    • G11B7/13925Means for controlling the beam wavefront, e.g. for correction of aberration active, e.g. controlled by electrical or mechanical means
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1353Diffractive elements, e.g. holograms or gratings
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1372Lenses
    • G11B7/1374Objective lenses
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B7/00Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
    • G11B7/12Heads, e.g. forming of the optical beam spot or modulation of the optical beam
    • G11B7/135Means for guiding the beam from the source to the record carrier or from the record carrier to the detector
    • G11B7/1372Lenses
    • G11B7/1376Collimator lenses

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

【課題】 環境温度変化に伴う収差を低減し、良好な記録再生を実現する光ピックアップ及び光ディスク装置を提供する。
【解決手段】 光ビームを出射する光源31と、光源31から出射された光ビームを光ディスクに集光させる対物レンズ32と、光源31及び対物レンズ32の間に設けられ、入射した光ビームの発散角を変更するコリメータレンズ34と、コリメータレンズ34を光軸方向に駆動させるコリメータレンズ駆動機構40と、光ディスクで反射された戻り光ビームを検出する光検出器38と、環境温度変化を検出する温度センサ42とを備え、上記対物レンズは、屈折素子のいずれか一方の面に、良好な記録再生を行うスポットを与える回折光を発生させる階段形状又はブレーズド断面形状を有する回折構造を有し、対物レンズの環境温度変化における波面収差量が環境温度変化量及び焦点距離と一定の関係を有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ及びこの光ピックアップを用いた光ディスク装置に関する。
近年、光ディスクに情報信号の記録及び再生を行う光ピックアップでは、全体を軽量化し、製造コストを低減するために、光ピックアップを構成する対物レンズのプラスチック化及び単玉化が検討されている。
また、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクに比べてさらに高密度記録を可能にする光ディスクが用いられるようになった。例えば、紫色半導体レーザによる波長405nm程度の光ビームを用いて信号の記録再生を行う例えばBD(Blu-ray Disc(登録商標))のような光ディスクがある。
このBDのような高密度記録光ディスクに用いられる光ピックアップにおいても、DVDやCDの場合と同様に対物レンズとしてプラスチックを用いることが望ましい。しかし、プラスチックレンズは、ガラスに比べて温度変化による屈折率変動が大きいため、温度変化によって発生する球面収差が大きなものになってしまう。特に、BDのような開口数NAが0.85程度の高NAの場合には、数度程度の僅かな温度変化で結像性能に大きく影響を及ぼす球面収差が発生することとなる。
従来、この温度変化によって発生する球面収差を補正する方法として、一般的に対物レンズ表面に回折構造を設け、温度変化により発生する球面収差とは逆極性の球面収差を発生させ、これをキャンセルするという方法があった。しかし、完全に温度変化により発生する球面収差を補正するためには、回折面に巨大な回折パワーを与える必要があるため、回折構造が微細になり、レンズ表面に回折構造を形成することが困難であるといった問題があった。さらに、微細な構造を加工することによる金型の削り残りにより、良好な光利用効率を得ることが困難であるという問題があった。
また、温度変化により発生する球面収差を補正する方法として、温度変化により発生する球面収差をコリメータレンズを光軸方向に駆動させることにより、倍率球面収差でキャンセルするという方法も考えられていた。ところが、この方法では、コリメータの駆動ストロークが非常に大きいため、光ピックアップのサイズが大きくなり、上述した軽量化という目的に反するという問題があった。
さらに、かかるストローク量を小さくする目的で、発散角変換レンズを2枚の組レンズとして、光軸方向へのレンズ駆動により発生する球面収差の感度を上げ、ストロークを縮小する方法も考えられる。ところが、この方法では、レンズの枚数が増え、製造コスト抑制の目的に反するという問題があった。
上述の手法に共通して、温度をモニタし、温度変化に応じてレンズを駆動するシステムを用いることとなるが、発生する球面収差に応じて補正するには球面収差の発生感度が高いため、正確なフィードバックのシステム制御が困難である等の問題もある。
また、温度変化による巨大な球面収差には5次以上の高次の球面収差が発生するため、レンズ駆動による倍率球面収差では高次の球面収差の発生比率が異なり、完全にキャンセルさせることは困難であった。
特開2008−4169号公報
本発明の目的は、環境温度変化に伴う収差を低減し、良好な記録再生を実現する光ピックアップ及び光ディスク装置を提供することにある。
上述した課題を解決するため、本発明に係る光ピックアップは、光ビームを出射する光源と、上記光源から出射された光ビームを光ディスクに集光させる対物レンズと、上記光源及び上記対物レンズの間に設けられ、入射した光ビームの発散角を変更する少なくとも一つの発散角変換レンズと、上記発散角変換レンズを光軸方向に駆動させる駆動手段と、上記光ディスクで反射された戻り光ビームを検出する光検出デバイスと、環境温度変化を検出する環境変化検出部とを備え、上記対物レンズは、屈折素子のいずれか一方の面に、良好な記録再生を行うスポットを与える回折光を発生させる階段形状又はブレーズド断面形状を有する回折構造を有し、且つ、1次光を用いる場合は、2.5×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、2次光を用いる場合は、1.8×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、3次光を用いる場合は、1.1×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、4次光を用いる場合は、0.7×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、5次光を用いる場合は、0.2×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、上記発散角変換レンズは、上記環境変化検出部の検出結果に応じてステップ駆動される。但し、ΔWFAは、上記対物レンズの環境温度変化における波面収差量を示し、ΔTは、環境温度変化量を示し、fは、上記対物レンズの焦点距離を示す。
また、本発明に係る光ディスク装置は、回転駆動される光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップを備える光ディスク装置であり、この光ディスク装置に用いる光ピックアップとして、上述したようなものを用いたものである。
本発明は、環境温度変化があった場合にも、対物レンズの一方の面に所定の回折構造を有する構成と、環境変化検出部に応じて発散角変換レンズを駆動させる構成とにより、球面収差発生を低減することにより、光学特性を維持することができる。これにより、本発明は、対物レンズを例えばプラスチック製にすること、及び発散角変換レンズの駆動ストロークを小さくすることを可能とし、よって、記録再生特性を維持するとともに、装置の小型化、軽量化及び構成の簡素化を実現する。さらに、本発明は、環境温度変化に伴う収差を低減することで良好な記録再生特性を実現する。
以下、本発明を適用した光ピックアップ及び光ディスク装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した光ディスク装置1は、図1に示すように、光記録媒体としての光ディスク2に対して情報の記録再生を行う光ピックアップ3と、光ディスク2を回転操作する駆動手段としてのスピンドルモータ4とを備える。また、この光ディスク装置1は、この光ピックアップ3の駆動手段として、光ピックアップ3を光ディスク2の径方向に移動させる送りモータ5を備えている。
また、ここで用いられる光ディスク2は、例えば、発光波長が785nm程度の半導体レーザを用いたCD(Compact Disc)、CD−R(Recordable)、CD−RW(ReWritable)等の光ディスクである。また、光ディスク2は、例えば、発光波長を655nm程度の半導体レーザを用いたDVD(Digital Versatile Disc)、DVD−R(Recordable)、DVD−RW(ReWritable)、DVD+RW(ReWritable)等の光ディスクである。また、光ディスク2は、さらに発光波長が短い405nm程度(青紫色)の半導体レーザを用いた高密度記録が可能なBD(Blu-ray Disc(登録商標))等の高密度記録光ディスクである。
光ディスク装置1において、スピンドルモータ4及び送りモータ5は、ディスク種類判別手段ともなるシステムコントローラ7からの指令に基づいて制御されるサーボ制御部9によりディスク種類に応じて駆動制御される。このとき、光ディスク2は、所定の回転数で駆動される。
光ピックアップ3は、光ディスク2の記録面に対して光ビームを照射し、この光ビームの記録面による反射光ビームを検出する。また、光ピックアップ3は、光ディスク2の記録面からの反射光ビームに基づいて、各光ビームに対応する信号をプリアンプ14に供給する。
このプリアンプ14は、光検出器からの出力に基づいて、非点収差法等によってフォーカスエラー信号を生成し、また、3ビーム法、DPD法、DPP法等によってトラッキングエラー信号を生成する。更に、プリアンプ14は、RF信号を生成し、RF信号を、信号変調&ECCブロック15に出力する。また、プリアンプ14は、フォーカスエラー信号とトラッキングエラー信号とをサーボ制御部9に出力する。
信号変調&ECCブロック15は、BD等の光ディスクに対して、データの記録を行うとき、インターフェース16又はD/A,A/D変換器18から入力されたディジタル信号に対して、次のような処理を行う。具体的に、信号変調&ECCブロック15は、LDC−ECC及びBIS等のエラー訂正方式によってエラー訂正処理を行い、次いで、1−7PP方式等の変調処理を行う。また、信号変調&ECCブロック15は、DVD等の光ディスクに対してデータを記録するとき、PC(Product Code)等のエラー訂正方式に従ってエラー訂正処理を行い、次いで、8−16変調等の変調処理を行う。さらに、信号変調&ECCブロック15は、CD等の光ディスクに対してデータを記録するとき、CIRC等のエラー訂正方式によってエラー訂正処理を行い、次いで、8−14変調処理等の変調処理を行う。そして、信号変調&ECCブロック15は、変調されたデータをレーザ制御部21に出力する。更に、信号変調&ECCブロック15は、各光ディスクの再生を行うとき、プリアンプ14から入力されたRF信号に基づいて復調処理を行い、更に、エラー訂正処理を行って、インターフェース16又はデータをD/A,A/D変換器18に出力する。
なお、データ圧縮してデータ記録するときには、圧縮伸長部を信号変調&ECCブロック15とインターフェース16又はD/A,A/D変換器18との間に設けても良い。この場合、データは、MPEG2やMPEG4といった方式でデータが圧縮される。
サーボ制御部9は、プリアンプ14からフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号が入力される。サーボ制御部9は、フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号が0となるようなフォーカスサーボ信号やトラッキングサーボ信号を生成し、これらのサーボ信号に基づいて、対物レンズを駆動する二軸アクチュエータ等の対物レンズ駆動部を駆動制御する。また、プリアンプ14からの出力より、同期信号等を検出して、CLV(Constant Linear Velocity)やCAV(Constant Angular Velocity)、更にはこれらの組み合わせの方式等で、スピンドルモータをサーボ制御する。
レーザ制御部21は、光ピックアップ3のレーザ光源を制御する。特に、この具体例では、レーザ制御部21は、記録モード時と再生モード時とでレーザ光源の出力パワーを異ならせる制御を行っている。また、光ディスク2の種類に応じてもレーザ光源の出力パワーを異ならせる制御を行うように構成できる。この場合、レーザ制御部21は、ディスク種類判別部22によって検出された光ディスク2の種類に応じて光ピックアップ3のレーザ光源を切り換えている。
ディスク種類判別部22は、光ディスク間の表面反射率、形状的及び外形的な違い等から反射光量の変化を検出し光ディスク2の異なるフォーマットを検出することができる。
光ディスク装置1を構成する各ブロックは、ディスク種類判別部22における検出結果に応じて、装着される光ディスク2の仕様に基づく信号処理ができるように構成されている。
システムコントローラ7は、ディスク種類判別部22で判別された光ディスク2の種類に応じて装置全体を制御する。また、システムコントローラ7は、ユーザからの操作入力に応じて、光ディスク最内周にあるプリマスタードピットやグルーブ等に記録されたアドレス情報や目録情報(Table Of Contents;TOC)に基づいて制御する。ここで、システムコントローラ7は、記録再生を行う光ディスクの記録位置や再生位置を特定し、特定した位置に基づいて、各部を制御する。
以上のように構成された光ディスク装置1は、スピンドルモータ4によって、光ディスク2を回転操作し、サーボ制御部9からの制御信号に応じて送りモータ5を駆動制御する。光ディスク装置1は、光ピックアップ3を光ディスク2の所望の記録トラックに対応する位置に移動することで、光ディスク2に対して情報の記録再生を行う。
具体的には、光ディスク装置1により記録再生するときには、サーボ制御部9は、CAVやCLVやこれらの組み合わせで光ディスク2を回転する。光ピックアップ3は、光源から光ビームを照射して光検出器により光ディスク2からの戻りの光ビームを検出し、フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号を生成する。光ピックアップ3は、これらフォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号に基づいて対物レンズ駆動機構により対物レンズを駆動してフォーカスサーボ及びトラッキングサーボを行う。
また、光ディスク装置1により記録する際には、外部コンピュータ17からの信号がインターフェース16を介して信号変復調器&ECCブロック15に入力される。信号変復調器&ECCブロック15は、インターフェース16又はA/D変換器18から入力されたディジタルデータに対して上述したような所定のエラー訂正符号を付加し、更に所定の変調処理を行った後に記録信号を生成する。レーザ制御部21は、信号変復調器&ECCブロック15で生成された記録信号に基づいて、光ピックアップ3のレーザ光源を制御して、所定の光ディスクに記録する。
また、光ディスク2に記録された情報を光ディスク装置1により再生する際には、光検出器で検出された信号に対して、信号変復調器&ECCブロック15が復調処理を行う。信号変復調器&ECCブロック15により復調された記録信号がコンピュータのデータストレージ用であれば、インターフェース16を介して外部コンピュータ17に出力される。これにより、外部コンピュータ17は、光ディスク2に記録された信号に基づいて動作することができる。また、信号変復調器&ECCブロック15により復調された記録信号がオーディオビジュアル用であれば、D/A変換器18でデジタルアナログ変換され、オーディオ・ビジュアル処理部19に供給される。そしてオーディオ・ビジュアル処理部19でオーディオビジュアル処理が行われ、オーディオ・ビジュアル信号入出力部20を介して、図示しない外部のスピーカやモニタに出力される。
次に、上述した光ディスク装置に用いられる光ピックアップ3について、図2を用いて詳細に説明する。
本発明を適用した光ピックアップ3は、図2に示すように、所定の波長のレーザ光を出射する半導体レーザ素子等の光源31と、光源31から出射された光ビームを光ディスク2に集光させる対物レンズ32とを備える。また、光ピックアップ3は、光源31と対物レンズ32との間に、入射した光ビームの発散角を変換する発散角変換レンズとしてコリメータレンズ34とを備える。
また、光ピックアップ3は、光源31とコリメータレンズ34との間に、トラッキングエラーを検出するためのグレーティング(回折格子)35を備える。また、光ピックアップ3は、グレーティング35とコリメータレンズ34との間に、光ディスク2で反射された戻り光ビームを光源31から出射された往路の光ビームの光路から分離する光路分離素子としてのビームスプリッタ36を備える。
さらに、光ピックアップ3は、ビームスプリッタ36により往路の光ビームから分離された復路の光ビームを受光部37で受光して検出する光検出デバイスとしての光検出器38を備える。また、光ピックアップ3は、ビームスプリッタ36と受光部37との間に、ビームスプリッタ36を介して入射した光ビームを受光部37の受光面に集光させるとともにフォーカスエラー信号等の検出のための非点収差を付与するマルチレンズ39を備える。
光源31は、例えば波長が405nm程度の光ビームを出射する。尚、光源31から出射される光ビームの波長は、これに限られるものではなく、例えば、655nm程度や785nm程度の波長の光ビームを出射するように構成してもよい。さらに、これら複数の波長の光ビームをそれぞれ対応する光ディスクに対して出射させるように構成してもよい。さらに、光ピックアップ3は、これら複数の波長の光ビームをそれぞれ出射させる複数の光源を配置するように構成してもよい。
グレーティング35は、光源31とコリメータレンズ34との間に設けられ、光源31から出射された光ビームをトラッキングエラー信号等の検出のため3ビームに回折してコリメータレンズ34側に出射させる。
ビームスプリッタ36は、グレーティング35から導かれて入射された往路の光ビームを透過してコリメータレンズ34側に導くとともに、コリメータレンズ34からの復路の光ビームを反射させてマルチレンズ39に導く分離面36aを有している。この分離面36aは、例えば偏光依存性を有して形成されることにより上述のような機能を発揮する。ビームスプリッタ36は、この分離面36aにより、グレーティング35を介して入射される往路の光ビームと、光ディスク2で反射され対物レンズ32及びコリメータレンズ34を介して入射される復路の光ビームとの光路を分離する光路分離素子として機能する。
コリメータレンズ34は、ビームスプリッタ36と対物レンズ32との光路上に設けられるとともに光軸方向に移動可能とされ、移動された光軸方向の位置に応じて光ビームの発散角を所定の発散角となるように変換する。例えば、このコリメータレンズ34は、入射された光ビームを略平行光、又は略平行光の状態に対して収束若しくは発散した状態として、対物レンズ32側に出射させる。また、光ピックアップ3には、このコリメータレンズ34を光軸方向に駆動して移動させる駆動手段としてコリメータレンズ駆動機構40が設けられている。コリメータレンズ駆動機構40は、サーボ制御部9に制御され、環境温度変化に応じて、コリメータレンズ34の位置を調整することができる。尚、ここで、コリメータレンズ駆動機構40は、コリメータレンズ34をステップ駆動させるが、この点については後述する。
対物レンズ32は、コリメータレンズ34からの光ビームを光ディスク2の信号記録面上に集光させる。この対物レンズ32は、屈折素子のいずれか一方の面に、良好な記録再生を行うスポットを与える回折光を発生させる階段形状又はブレーズド断面形状を有する回折構造を有している。具体的に、対物レンズ32には、図3に示すように、その入射側の面に同心円状で輪帯状に形成される回折構造33が設けられている。対物レンズ32の回折構造33は、対物レンズ32を通過する光ビームに、対物レンズ32のレンズ曲面により付加される屈折力の他に、回折力を付与する回折部として機能する。また、この回折構造33は、以下で説明するように、温度変化に応じた回折力を付与することにより、温度変化により対物レンズ32を含めた光学部品で発生した収差を相殺するような機能を有している。
この回折構造33を有する対物レンズ32は、ΔWFA/(ΔT×f)が所定の範囲となるような関係となるように形成されている。ここで、ΔWFAは、対物レンズ32の環境温度変化における波面収差量を示し、ΔTは、環境温度変化量を示し、fは、対物レンズ32の焦点距離を示す。また、このΔWFA/(ΔT×f)は、1次〜5次の各次数の回折光を用いる場合毎に異なる範囲を有している。すなわち、1次光を用いる場合は、2.5×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たすようにされている。また、2次光を用いる場合は、1.8×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たすようにされている。また、3次光を用いる場合は、1.1×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たすようにされている。また、4次光を用いる場合は、0.7×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たすようにされている。また、5次光を用いる場合は、0.2×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たすようにされている。また、対物レンズ32は、その焦点距離fが、1.4mm≦f≦2.6mmの関係を満たす。ここで、焦点距離fが、下限以下となると、温度変化による球面収差が小さいため、コリメータ駆動による必要性が低くなるからである。また、fが、上限以上となると、温度変化による球面収差が大きくなり、コリメータ駆動による補正ピッチが小さくなりすぎるからである。
以上のような対物レンズ32は、回折構造33を有することにより、環境温度変化時に発生する波面収差を対物レンズ32の回折力変化作用によりその一部を補正することができる。これにより、対物レンズ32は、従来のコリメータレンズ等を駆動させる構成のみで温度変化の波面収差を低減させた構成に比べて、駆動されるレンズの移動量を小さくできる。換言すると、対物レンズ32は、かかるレンズの移動量を小さくすることで装置全体の小型化及び軽量化を可能とする。さらに、かかる対物レンズ32は、回折構造33による回折力変化作用により温度変化により発生する波面収差の一部を補正してコリメータレンズ等の移動により補正する量を減らすことにより、かかるレンズの駆動方式を簡易なものとすることができる。
また、対物レンズ32は、温度変化により発生する波面収差が、関係式|ΔSA5−(ΔSA3/ΔSA3)×ΔSA5|≦0.020λrms及び関係式|ΔSA7−(ΔSA3/ΔSA3)×ΔSA7|≦0.020λrmsを満たすように構成されている。ここで、ΔSA3は、温度変化により発生する3次球面収差を示し、ΔSA5は、温度変化により発生する5次球面収差を示し、ΔSA7は、温度変化により発生する7次球面収差を示す。また、ΔSA3は、対物入射倍率変化により発生する3次球面収差を示し、ΔSA5は、対物入射倍率変化により発生する5次球面収差を示し、ΔSA7は、対物入射倍率変化により発生する7次球面収差を示す。ここで、対物入射倍率変化とは、温度変化により、対物レンズ32への光ビームの入射倍率が変化することを意味するものとする。
以上のような対物レンズ32は、高次収差である5次及び7次の球面収差の取れ残り量を低減することができるので、環境温度変化時に発生する波面収差をコリメータレンズ34を移動させる構成とともに、より収差低減を実現することができる。
また、光ピックアップ3には、対物レンズ32を、対物レンズ32の光軸方向であるフォーカス方向と、このフォーカス方向に直交し光ディスク2の径方向であるトラッキング方向とに駆動する対物レンズ駆動機構として二軸アクチュエータ41が設けられている。二軸アクチュエータ41は、サーボ制御部9に制御されている。対物レンズ32は、この二軸アクチュエータ41に移動自在に保持されている。そして、対物レンズ32は、光検出器38で検出された光ディスク2からの戻り光により生成されたトラッキングエラー信号及びフォーカスエラー信号に基づいて、二軸アクチュエータ41に移動操作される。これにより、対物レンズ32は、光ディスク2に近接離間する方向及び光ディスク2の径方向の2軸方向へ移動される。これにより、対物レンズ32は、光源31からの光ビームが光ディスク2の信号記録面で常に焦点が合うように、この光ビームを集束するとともに、この集束された光ビームを光ディスク2の信号記録面上に形成された記録トラックに追従させる。また、光ピックアップ3を構成する対物レンズ32は、軽量化や製造コスト低減化のために合成樹脂等のプラスチックにより単玉で形成されている。
マルチレンズ39は、ビームスプリッタ36と受光部37との間に配置され、光ディスク2の信号記録面で反射され、対物レンズ32、コリメータレンズ34を経由して、ビームスプリッタで反射された復路の光ビームに所定の屈折力を付与する。マルチレンズ39は、この復路の光ビームを光検出器38のフォトディテクタ等の受光部37の受光面に適切に集光する。このとき、マルチレンズ39は、フォーカスエラー信号等の検出のための非点収差を戻りの光ビームに付与する。
光検出器38は、フォトディテクタ等の受光素子からなる受光部37を有し、マルチレンズ39で集光された光ビームを受光部37で受光して、情報信号とともに、フォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号等の各種検出信号を検出する。
また、光ピックアップ3は、上述の回折構造33を有する対物レンズ32に加えて、環境温度変化により発生した波面収差を低減させるための構成を有している。すなわち、光ピックアップ3は、光ピックアップ3を構成する光学部品の環境変化を光ピックアップ近傍で検出する環境変化検出部を備えている。具体的に、ここでは、プラスチック製であり温度変化により波面収差を大きく発生させてしまう対物レンズ32近傍の位置に、環境変化検出部として温度センサ42が設けられている。かかる温度センサ42は、例えば二軸アクチュエータ41に取り付けられ、対物レンズ32近傍の環境温度変化を検出する。対物レンズ32近傍の環境温度変化を検出する温度センサ42は、これにより光ピックアップ3を構成する光学部品の環境変化を検出し、この検出結果をサーボ制御部9に供給する。温度センサ42は、サーボ制御部9を介して、コリメータレンズ駆動機構40を制御する。これにより、コリメータレンズ34は、サーボ制御部9及びコリメータレンズ駆動機構40により、温度変化に応じた位置に移動される。このように、コリメータレンズ34は、環境温度変化により発生した波面収差のうちの対物レンズ32の温度変化に応じた回折力変化作用により補正した残留分を補正するようにステップ駆動される。
以上のように構成された光ピックアップ3は、光検出器38で得られたフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号に基づいて、対物レンズ32を駆動変位させる。かかる光ピックアップ3において、光ディスク2の信号記録面に対して対物レンズ32が合焦位置に移動されて、光ビームが光ディスク2の信号記録面に合焦されて、光ディスク2に対して情報の記録、又は再生が行われる。
ところで、この光ピックアップ3及び光ディスク装置1は、高密度光ディスクに対する情報の記録及び/又は再生時に、プラスチック製の対物レンズを含む光学系における問題点を解消するものである。すなわち、この光ピックアップ3及び光ディスク装置1は、環境温度変化に伴って発生する球面収差変化を、光学特性を維持しつつ、システムに影響を与えない方法で補正することができるものである。
ここで、この光ディスク装置1における補正システムのフローについて説明する。光ディスク装置1による記録再生の際に、フォーカスサーボ及びトラッキングサーボをかけた後に、環境温度変化により光学系で発生する球面収差をアクティブに補正するため、コリメータレンズ34を駆動する方式を採用している。ここで、光学系で発生する球面収差としては、特にプラスチック製の対物レンズ32で発生する球面収差に着目したものである。尚、直接収差を検知し補正を行うものではなく、対物レンズ32周辺の温度を温度センサ42でモニタし、温度変化分に対応して発生する球面収差を補正するものである。また、本方式(本システム)は、温度センサに応じて、リアルタイムにコリメータレンズを駆動するフィードバック方式の補正ではなく、所定の温度レンジ毎にコリメータレンズ34を所定量だけステップ的に移動させる方式を採用している。この方式によりシステムの簡略化を実現することができる。
具体的に、上述した光ピックアップ3を有する光ディスク装置1は、図4に示すような記録再生方法を行う。
ステップS1において、光ディスク装置1のディスク装着部に光ディスク2が装着される。ステップS2において、レーザ制御部21は、光源31より光ビームを出射させ、サーボ制御部9は、スピンドルモータ4を駆動してディスク装着部に装着された光ディスク2を回転操作する。ステップS3において、光ピックアップ3及びディスク種類判別部22は、光ディスク2を検知する。
ステップS4において、サーボ制御部9は、システムコントローラ7の制御に応じてコリメータレンズ駆動機構40を制御して、コリメータレンズ34を所定の位置に移動させる。このとき、コリメータレンズ34は、ディスク種類判別部22で検出された光ディスク2の種類に応じた基準位置に移動される。この基準位置は、後述の適正温度範囲において収差が低減されているコリメータレンズ34の位置である。
ステップS5において、サーボ制御部9は、フォーカスエラー信号に基づいて二軸アクチュエータ41を駆動して対物レンズ32をフォーカス方向に移動させてフォーカス制御を行う。ステップS6において、サーボ制御部9は、トラッキングエラー信号に基づいて二軸アクチュエータ41を駆動して対物レンズ32をトラッキング方向に移動させてトラッキング制御を行う。
ステップS7において、光ピックアップ3は、光ディスク2に対する情報信号の記録又は再生を開始する。ステップS8において、温度センサ42は、対物レンズ32周辺の環境温度を検知する。
ステップS9において、サーボ制御部9は、温度センサ42により検出された環境温度が適正温度範囲であるか否かを判定する。ここで、温度センサ42により検出された環境温度が適正温度範囲でないと判断された場合にはステップS10に進む。一方、温度センサにより検出された環境温度が適正温度範囲であると判断された場合にはステップS11に進む。
ステップS10において、サーボ制御部9は、温度センサ42により検出された環境温度に応じてあらかじめ決められた分だけコリメータレンズ34を移動させ、ステップS8に戻る。具体的に、サーボ制御部9は、温度センサ42から供給された信号に基づいて、システムコントローラ7の制御に応じてコリメータレンズ駆動機構40を制御して、コリメータレンズ34を所定の位置に移動させる。このとき、コリメータレンズ34は、温度センサ42により検出された温度に応じてステップ駆動される。
ステップS11において、システムコントローラ7は、記録又は再生動作が終了であるか否かを判定する。ここで、記録又は再生動作が終了されたと判断された場合にはステップS12に進む。一方、システムコントローラ7は、記録又は再生動作が終了していないと判断された場合にはステップS8に戻る。
ステップS12において、レーザ制御部21は、光源31から光ビームの出射を停止させ、サーボ制御部9は、スピンドルモータ4の駆動を停止させる。
次に、上述した光ディスク装置1及び光ピックアップを構成する対物レンズ32の必要とされる特性について説明する。
まず、対物レンズ32を構成する上で考慮すべき波面収差の下限について説明する。
図3に示すように、対物レンズ32には、その入射面の全面に、基準となる屈折形状に同心円状にブレーズ型の回折構造33が施されている。この対物レンズ32は、入射された光ビームを屈折形状となるレンズ面により屈折させるとともに、回折構造33により次式(1)で与えられる位相Φが与えられた方向に回折させ、光ディスクの信号記録面上に良好な結像スポットを結像させる。尚、式(1)において、kは、設計回折次数を示し、λは、回折構造の設計波長を示し、Cnは、位相差関数係数を示し、rは、対物レンズのレンズ半径の位置を示している。また、Φは、補正したい位相量をを示すものである。
Figure 2010015651
回折構造33のピッチは、式(1)中のΦ’で算出することができ、実際の回折構造のピッチは、このΦ’の形状に沿うようにピッチが決定されて構成されることとなる。すなわち、この式(1)のΦは、設計波長λにおける位相を表しているので、Φ’=Φ−nλの関係式により得られるΦ’と、このΦの与える位相とはその与える影響が全く同一である。上述の関係式により得られるΦ’は、換言すると、図5(b)に示すように、例えば、図5(a)に示すようなΦをλにより剰余した場合の余り、すなわち所謂剰余演算により得られる値である。このΦ’は、実際の回折構造のピッチを決めるための付与すべき位相量ともいえる。すなわち、実際の回折構造ピッチは、このΦ’から決定されるものであり、具体的には、図5(c)に示すように、このΦ’の形状に沿うように決定されることとなる。尚、図5(a)〜図5(c)中の横軸は、半径方向の位置を示すものであり、図5(a)中の縦軸は、その位置毎の必要位相量Φを示すものである。また、図5(b)中の縦軸は、その位置毎に剰余演算により得られる付与位相量Φ’を示すものであり、図5(c)中の縦軸は、溝深さdを示すものである。
次に、回折構造輪帯数と位相係数C2との関係について説明する。図6に位相係数C2と、回折面輪帯数と、波面収差量WFAの関係を示す。位相係数C2は、一般的に温度収差特性の補正に用いられる係数であって、ある程度以上の値を指定した場合には、環境温度変化時に発生する球面収差が大きく特性に影響を及ぼす。図6中、横軸は、位相係数C2を示し、縦軸は、波面収差量WFA及び輪帯数を示す。また、図6中L11は、位相係数C2の変化に伴う輪帯数の変化を示すものであり、L12は、位相係数C2の変化に伴う輪帯数の変化を示すものである。
図6によれば、位相係数C2がマイナス側に向かうにつれ、回折構造33における輪帯数が増大し、環境温度変化時における波面収差悪化の程度を低減する関係にある。
また、輪帯数が多いことは回折面に形成される回折構造33の一つ辺りのピッチが小さいことを示し、環境温度変化時における残留波面収差と回折構造の最小ピッチの関係は図7のような関係にある。
図7中横軸は、環境温度変化時における波面収差をΔWFA/(ΔT×f)[λrms]で表されるパラメータで示したものであり、縦軸は、回折構造最小ピッチ[μm]を示すものである。ここでΔWFAは、上述したWFAの変化量を意味するものであり、ΔTは、温度変化量を示し、fは、焦点距離を示すものである。図7中L21は、k=1すなわち1次光における波面収差と最小ピッチとの関係を示し、L22は、k=2すなわち2次光における波面収差と最小ピッチとの関係を示す。また、L24は、k=4すなわち4次光における波面収差と最小ピッチとの関係を示し、L28は、k=8すなわち8次光における波面収差と最小ピッチとの関係を示す。
環境温度変化により発生する波面収差を小さく抑える目的では、上述のように、回折構造33のピッチを狭くし、より多くの位相を付加することが望ましいが、回折構造33のピッチを狭くすることは形成の難易度が上がることを意味する。これにともない、所望の構造に製造することが困難とされ、実際の構造がかかる構造となっていないことに起因する効率低下や、加工損の面積増大によりレンズとして重要な特性とされる光利用効率の低下に繋がる。したがって、実際に回折を構造形成する場合にはピッチの下限が存在しており、これを規定する必要がある。
プラスチック製レンズの成型に元形状となる金型を加工するが、このとき使用する加工バイトの先端は通常切削面の面粗度をあげるため、1〜2μm程度の平坦な形状とされている。したがって、図8に示すように、曲率のある面にブレーズ形状の回折構造33を金型に加工する場合は特に、加工バイトの形状に成約を受け、加工できない領域が発生し理想的な回折構造から形状の差異が生じる。
図8中、実線及び破線で示すBIは、金属加工バイトを示すものであり、矢印DBは、金属加工バイトの加工方向を示し、Xは、バイトフラット長さ、すなわち先端の平坦な部分の長さを示す。また、図8中実線K1は、回折構造を形成する金型の理想的な形状を示し、Dは、理想的な深さを示す。破線K2は、金属加工バイトにより実際に加工され形成される形状を示し、AK2は、削り残り量、すなわち、上述のバイト先端により削り残りがでてしまう部分を示し、dは、この削り残り深さを示す。尚、このバイト先端により削り残りが出てしまうことを「加工損」ともいう。また、図8中、Pは、回折構造のピッチを示し、θは、レンズ面への光線入射角度を示す。
例えば、x=1μm、理想深さ3100nm、回折次数に4次光を想定した場合、理想的なブレーズ構造からの実際の形状に差異が発生した場合の回折効率とピッチの関係を図9に示す。図9は、回折構造ピッチと加工損による光利用効率低下の関係を説明するための図であり、図9中曲線は、ピッチの変化に応じた光利用効率の変化を示す。図9中横軸は、ピッチP[μm]を示し、縦軸は、光利用効率[%]を示すものである。
図9によれば、形成ピッチが狭くなるにつれ効率ダウンが発生することが分かる。上述の式(1)で表される位相関数により構造が決まるが、レンズの半径が大きくなるにつれ、構造ピッチが連続的に狭くなるため、通常、回折レンズの外周部分は効率低下が発生する。レンズ中央はピッチが広く切削損(加工損)が発生しないとすると、中央と外周とで効率差が生まれることとなり、レンズにより集光されるディスク上の結像スポット性能が低下する。このため、外周での効率ダウンは60%が限界値であり、図9の関係より回折ピッチの最小値は10μmとなる。
ここで、図7のΔWFA/(ΔT×f)と回折構造最小ピッチとの関係をみると、回折ピッチ10μmとなるΔWFA/(ΔT×f)は、回折次数(k=1,2,4,8)によって異なっている。高い回折次数で設計した場合、同じピッチであっても強いパワーを付与できるため、補償できる球面収差が大きくでき、すなわち、回折ピッチは緩やかでよいことがわかる。ただし、高い回折次数で設計する場合は、回折構造の溝深さを深くする必要があるため、形成が困難であることにより効率が低下、温度変化時の効率変動が大きくなることとで、光学特性を劣化させることとなる。従い、回折次数は5次程度が限界である。
図7より、それぞれの回折次数を用いた場合の回折ピッチが10μmとなるΔWFA/(ΔT×f)の下限を決めることが可能となる。具体的に、k=1の場合のΔWFA/(ΔT×f)の下限は、2.5×10−3であり、k=2の場合の下限は、1.8×10−3であり、k=3の場合の下限は、1.1×10−3である。さらに、k=4の場合の下限は、0.7×10−3であり、k=5の場合の下限は、0.2×10−3である。
次に、対物レンズ32を構成する上で考慮すべき、波面収差の上限について説明する。
ここで、回折による温特補正効果が小さいレンズを考える。温度変化時発生する波面収差は主に、3次、5次、7次球面収差といった光軸対称な収差成分である。この温度変化時に発生した軸対称収差成分をコリメータレンズ34の光軸方向への移動などの手段により逆極性の3次、5次、7次の倍率球面収差を発生させ、キャンセル(相殺)させることが可能となる。光学性能を考える上では、環境温度変化により発生した波面収差を常にモニタし、コリメータ駆動をフィードバック制御し、波面収差を完全にキャンセルすることが望ましいが、実際にはシステム上の負担が大きい。そこで、光学性能を維持しつつシステム負荷を下げる為の方法として、図10に示すようなレンジごとのステップ補正で対応する。
図10は、環境温度変化による発生波面収差と補正の関係を説明するための図である。具体的に、図10は、SA(球面収差)アクティブ補正と残留収差との関係を示す。図10中横軸は、温度[℃]を示し、縦軸は、残留収差[λrms]を示す。L31は、SA(球面収差)補正なしとした場合の温度変化に伴う残留収差の変化を示し、L32は、SA(球面収差)補正ありとした場合の温度変化に伴う残留収差の変化を示す。
一般に、3次の球面収差成分として0.020λrms程度残留した状態でディスク状態や、環境変化、外乱などの摂動が加わると、光ピックアップのサーボ状態に影響を及ぼすため、補正ステップは残留3次球面収差が±0.020λrms以内に入るように補正を行う。f=2.2mm、ΔWFA/(ΔT×f)=2.6×10−3と環境温度変化時に波面収差悪化の程度が大きいレンズを例にあげる。
そして、35℃を温度設計センターとした場合0℃〜70℃の±35℃変化の範囲を補正することを想定すると、補正温度ピッチが7℃、補正回数が12回となる。フィードバック補正の場合と比較して補正回数が少なく、システム制御が容易となる。
温度変化により発生する波面収差感度がこれ以上高い場合は、補正温度ピッチが狭くなり、補正回数も増える。その場合、温度モニタの性能、またアクチュエータ付近の温度ばらつきにより、残留収差が0.020λrms以下に抑える制御が保証されず、光学性能に重大な影響を及ぼす。従って、レンズ駆動により倍率球面収差でキャンセルする機構を盛り込む場合でも、対物レンズ自体の環境温度変化による波面収差変動感度ΔWFA/(ΔT×f)の上限としては2.6×10−3が望ましい。
これらの範囲により定義される回折構造33を有する対物レンズ32を用いて、システムを組むことにより、光利用効率を保ちつつ、環境温度変化により発生する球面収差の補正回数を少なく、また精度良く補正することが可能となる。図11にコリメータレンズ34駆動をステップ状に行い、球面収差を補正する状態を示す。
図11は、温度変化とそれに対応するコリメータレンズ34の駆動の様子、及び駆動後の残留収差の関係を示すものである。図11(a)中L41は、時間変化に伴う温度変化を示すものである。横軸は、時間[sec]を示し、縦軸は、温度[℃]を示す。また、RT1〜RT8は、それぞれ第1乃至第8の温度範囲を示すものである。ここで、第1乃至第8の温度範囲は、上述したようなステップ状にコリメータレンズ34を駆動する際の、コリメータレンズ34の移動量に対応する各範囲である。ここで、第3の温度範囲RT3は、設計温度、すなわち、コリメータレンズ34を基準位置に位置させる温度を含む範囲である。また、図11(b)図中L42は、時間変化に伴うコリメータレンズ位置の変化を示すものである。横軸は、時間[sec]を示し、縦軸は、コリメータレンズ位置[mm]を示すものである。PT4〜PT8は、それぞれ、第4〜第8の温度範囲RT4〜RT8に適したコリメータレンズ位置を示すものである。また、図11(c)中L43は、時間変化に伴う残留球面収差の変化を示すものである。横軸は、時間[sec]を示し、縦軸は、残留球面収差量[λrms]を示す。図11に示すように、環境温度変化による球面収差を低減するとともに、コリメータレンズの駆動回数及び移動量も少なくできることが確認できる。
次に、対物レンズ32を構成する上で考慮すべき高次球面収差の影響について説明する。
上述と同様に、ΔWFA/(ΔT×f)<2.6×10−3の上限を満たすf=2.2のレンズを例にとり説明する。図12に、環境温度変化時に発生する波面収差の内訳を示し、図13に、対物レンズの入射倍率を変化させたときに発生する波面収差の内訳を示す。図12中LSA3Tは、温度変化により発生する3次球面収差ΔSA3を示し、LSA5Tは、温度変化により発生する5次球面収差ΔSA5を示し、LSA7Tは、温度変化により発生する7次球面収差ΔSA7を示す。図12中横軸は、温度変化ΔT[℃]を示し、縦軸は、球面収差[λrms]を示す。図13中LSA3mは、対物入射倍率変化により発生する3次球面収差ΔSA3を示し、LSA5mは、対物入射倍率変化により発生する5次球面収差ΔSA5を示し、LSA7mは、対物入射倍率変化により発生する7次球面収差ΔSA7を示す。図13中横軸は、倍率を示し、縦軸は、発生収差[λrms]を示す。
この図12及び図13によれば、両摂動を与えた場合に発生する3次、5次、7次球面収差の比率が異なっていることが分かる。具体的には、次式(2)及び次式(3)のような関係を満たす。
ΔSA3:ΔSA5:ΔSA7=1:0.24:0.06 ・・・(2)
ΔSA3:ΔSA5:ΔSA7=1:0.13:0.03 ・・・(3)
この関係から、温度変化により発生した波面収差をコリメータレンズの光軸に沿って駆動させる補正方法の場合でも完全に収差を補正することは出来ないことを示している。そして、温度変化時に発生する3次の球面収差を倍率球面で完全に補正するためには、次式(4)及び次式(5)が成り立つことが必要とされる。
ΔSA3−a×ΔSA3=0 ・・・(4)
a=ΔSA3/ΔSA3 ・・・(5)
そして、この場合に補正される5次球面収差の量は次式(6)で表される。
(T,m)=ΔSA5−ΔSA5×a ・・・(6)
このように、温特球面の高次取れ残り量として、5次の取れ残り量としては摂動に対して光学性能を維持するために次式(7)を満たす必要がある。
|Z(T,m)|=|ΔSA5−(ΔSA3/ΔSA3)×ΔSA5|≦0.020λrms ・・・(7)
同様に、高次取れ残り量として、7次の取れ残り量としては、次式(8)を満たす必要がある。
|Z(T,m)|=|ΔSA7−(ΔSA3/ΔSA3)×ΔSA7|≦0.020λrms ・・・(8)
以上のように光ピックアップ3及び光ディスク装置1は、環境温度変化時に発生する波面収差を対物レンズ32の回折力変化作用によりある割合だけ補正し、残留分を温度変化ごとにコリメータレンズ34をステップ駆動させる補正により記録差・再生特性を維持するシステムを持つことを特徴とする。そして、かかる光ピックアップ3を構成する対物レンズ32は、波面収差の下限及び上限、並びに高次球面収差の影響を考慮したものであり、コリメータレンズ34をステップ駆動する構成とともに、温度変化に伴う収差を低減するものである。すなわち、対物レンズ32は、環境温度変化時に発生する波面収差を、対物レンズ32の回折構造33による回折力変化作用によりその一部を相殺することにより補償することができる。一方、コリメータレンズ駆動機構40及び温度センサ42は、対物レンズ32により相殺された残りの波面収差を、環境温度に応じた位置にコリメータレンズ34を駆動することで記録再生特性に影響のない範囲まで低減させるものである。さらに、対物レンズ32は、以上のように温度変化に伴う収差を回折変化作用でその一部を相殺することで、コリメータレンズ34の駆動をリニア的ではなくステップ的に駆動することを可能とする。これにより、光ディスク装置1等の制御部に負担をかけることがない。
以上のように、本発明を適用した光ピックアップ3及び光ディスク装置1は、環境温度変化があった場合にも、対物レンズ32の一方の面に所定の回折構造33を有する構成と、温度センサ42に応じてコリメータレンズ34を駆動させる構成とにより、球面収差発生を低減することにより、光学特性を維持することができる。これにより、光ピックアップ3等は、対物レンズ32を例えばプラスチック製にすること、及びコリメータレンズ34の駆動ストロークを小さくすることを可能とし、よって、記録再生特性を維持するとともに、装置の小型化、軽量化及び構成の簡素化を実現する。さらに、本発明を適用した光ピックアップ3及び光ディスク装置1は、環境温度変化に伴う収差を低減することで良好な記録再生特性を実現する。そして、本発明を適用した光ピックアップ3及び光ディスク装置1は、収差管理が厳しく要求される例えばBD等の高密度光ディスクに対する情報の記録/再生時に、プラスチック製対物レンズを含む光学系において、特に有効である。
また、本発明を適用した光ピックアップ3及び光ディスク装置1は、ある程度の温特球面収差を対物レンズ32で補正するため、コリメータレンズ34の駆動による補正ストローク量を小さくでき、光学系を小さくすることを実現する。また、光ピックアップ3及び光ディスク装置1は、コリメータレンズ34のアクティブ駆動の補正温度ピッチが小さく抑えられ、制御を容易にすることを実現する。また、光ピックアップ3及び光ディスク装置1は、ある程度の温特球面収差をコリメータレンズ34の駆動によりある程度補正するため、対物レンズ32の回折構造を微細にする必要が無く、加工上の構造形成損による効率低下を小さく抑えられ、対物レンズ32を高光利用効率にでき、装置全体の光利用効率を向上させることを実現する。また、光ピックアップ3及び光ディスク装置1は、倍率変換を行う発散角変換レンズとして、レンズを複数用いることなく、コリメータレンズ34を有する構成としているため、構成の簡素化及び低コスト化を実現する。このように、光ピックアップ3及び光ディスク装置1は、温特収差変動の補正を2つのアプローチで補正しているため、それぞれのデメリットが致命的とはならず、適正に用いることが可能となる。これにより、光ピックアップ3及び光ディスク装置1は、良好な記録再生特性を実現する。
本発明を適用した光ディスク装置の構成を示すブロック回路図である。 本発明を適用した光ピックアップの光学系を示す光路図である。 本発明を適用した光ピックアップを構成する対物レンズ及びその回折構造を説明するための図であり、(a)は、対物レンズの断面図であり、(b)は、対物レンズの回折構造が設けられた側を示す平面図である。 本発明を適用した光ディスク装置を用いた記録再生方法における温度検知システムを説明するための図であり、記録再生方法のフローチャート図である。 回折構造のピッチを決定する手法について説明するための図であり、(a)は、半径方向の位置毎に設計波長λ0に付与を意図する設計位相量φを示す図であり、(b)は、(a)で示したφに基づいて、実際に半径方向の位置毎に与える位相量φ’を示す図であり、(c)は、(b)で示した位相量φ’を付与する回折構造の形状を概念的に示す図である。 対物レンズの回折構造輪帯数と位相係数C2との関係を示す図である。 環境温度変化時における波面収差と、構造最小ピッチとの関係を示す図である。 対物レンズを加工する金型と、この金型を加工する金型加工バイトとの関係から加工できない削り残り部分が発生してしまうことを説明するための図であり、金型及び金型加工バイトの断面図である。 回折ピッチと加工損による光利用効率低下の関係を説明するための図であり、回折構造ピッチと光利用効率との関係を示す図である。 環境温度変化による発生波面収差と補正との関係を説明するための図であり、温度変化と残留収差との関係を示す図である。 温度変化と、これに対応するコリメータレンズの位置と、コリメータレンズ移動後の残留球面収差の変化とを示す図である。 環境温度変化時の収差成分内訳を示す図である。 倍率変化時の収差成分内訳を示す図である。
符号の説明
1 光ディスク装置、2 光ディスク、3 光ピックアップ、4 スピンドルモータ、5 送りモータ、7 システムコントローラ、9 サーボ制御部、31 光源、32 対物レンズ、33 回折構造、34 コリメータレンズ、35 グレーティング、36 ビームスプリッタ、37 受光部、38 光検出器、39 マルチレンズ、40 コリメータレンズ駆動機構、41 二軸アクチュエータ、42 温度センサ

Claims (4)

  1. 光ビームを出射する光源と、
    上記光源から出射された光ビームを光ディスクに集光させる対物レンズと、
    上記光源及び上記対物レンズの間に設けられ、入射した光ビームの発散角を変更する少なくとも一つの発散角変換レンズと、
    上記発散角変換レンズを光軸方向に駆動させる駆動手段と、
    上記光ディスクで反射された戻り光ビームを検出する光検出デバイスと、
    環境温度変化を検出する環境変化検出部とを備え、
    上記対物レンズは、屈折素子のいずれか一方の面に、良好な記録再生を行うスポットを与える回折光を発生させる階段形状又はブレーズド断面形状を有する回折構造を有し、且つ、1次光を用いる場合は、2.5×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、2次光を用いる場合は、1.8×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、3次光を用いる場合は、1.1×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、4次光を用いる場合は、0.7×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、5次光を用いる場合は、0.2×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、
    上記発散角変換レンズは、上記環境変化検出部の検出結果に応じてステップ駆動される光ピックアップ。
    但し、
    ΔWFAは、上記対物レンズの環境温度変化における波面収差量を示し、
    ΔTは、環境温度変化量を示し、
    fは、上記対物レンズの焦点距離を示す。
  2. 上記対物レンズは、温度変化により発生する波面収差が、関係式|ΔSA5−(ΔSA3/ΔSA3)×ΔSA5|≦0.020λrms及び関係式|ΔSA7−(ΔSA3/ΔSA3)×ΔSA7|≦0.020λrmsを満たす請求項1記載の光ピックアップ。
    但し、
    ΔSA3は、温度変化により発生する3次球面収差を示し、
    ΔSA5は、温度変化により発生する5次球面収差を示し、
    ΔSA7は、温度変化により発生する7次球面収差を示し、
    ΔSA3は、対物入射倍率変化により発生する3次球面収差を示し、
    ΔSA5は、対物入射倍率変化により発生する5次球面収差を示し、
    ΔSA7は、対物入射倍率変化により発生する7次球面収差を示す。
  3. 上記対物レンズの焦点距離fが、1.4mm≦f≦2.6mmの関係を満たす請求項1又は請求項2記載の光ピックアップ。
  4. 回転駆動される光ディスクに対して情報信号の記録及び/又は再生を行う光ピックアップを備え、
    上記光ピックアップは、光ビームを出射する光源と、
    上記光源から出射された光ビームを光ディスクに集光させる対物レンズと、
    上記光源及び上記対物レンズの間に設けられ、入射した光ビームの発散角を変更する少なくとも一つの発散角変換レンズと、
    上記発散角変換レンズを光軸方向に駆動させる駆動手段と、
    上記光ディスクで反射された戻り光ビームを検出する光検出デバイスと、
    環境温度変化を検出する環境変化検出部とを有し、
    上記対物レンズは、屈折素子のいずれか一方の面に、良好な記録再生を行うスポットを与える回折光を発生させる階段形状又はブレーズド断面形状を有する回折構造を有し、且つ、1次光を用いる場合は、2.5×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、2次光を用いる場合は、1.8×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、3次光を用いる場合は、1.1×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、4次光を用いる場合は、0.7×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、5次光を用いる場合は、0.2×10−3≦ΔWFA/(ΔT×f)≦2.6×10−3の関係を満たし、
    上記発散角変換レンズは、上記環境変化検出部の検出結果に応じてステップ駆動される光ディスク装置。
    但し、
    ΔWFAは、上記対物レンズの環境温度変化における波面収差量を示し、
    ΔTは、環境温度変化量を示し、
    fは、上記対物レンズの焦点距離を示す。
JP2008176049A 2008-07-04 2008-07-04 光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置 Expired - Fee Related JP4650529B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008176049A JP4650529B2 (ja) 2008-07-04 2008-07-04 光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置
US12/494,684 US7986605B2 (en) 2008-07-04 2009-06-30 Optical pickup and optical disc apparatus using the same
CN2009101513954A CN101620865B (zh) 2008-07-04 2009-07-06 光学拾取器和使用该光学拾取器的光盘设备

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008176049A JP4650529B2 (ja) 2008-07-04 2008-07-04 光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010015651A true JP2010015651A (ja) 2010-01-21
JP4650529B2 JP4650529B2 (ja) 2011-03-16

Family

ID=41464307

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008176049A Expired - Fee Related JP4650529B2 (ja) 2008-07-04 2008-07-04 光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7986605B2 (ja)
JP (1) JP4650529B2 (ja)
CN (1) CN101620865B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013031449A1 (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 三洋電機株式会社 光ピックアップ装置および温度検出装置
WO2013122175A1 (ja) * 2012-02-14 2013-08-22 日立マクセル株式会社 対物レンズおよびこれを用いた光ピックアップ

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4780151B2 (ja) * 2008-06-23 2011-09-28 ソニー株式会社 光ピックアップ、光情報再生装置及び光情報再生方法
JP4650529B2 (ja) * 2008-07-04 2011-03-16 ソニー株式会社 光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置
JP2010020824A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Sony Corp 光ディスク装置及び信号記録面検出方法
JP4775422B2 (ja) * 2008-08-28 2011-09-21 ソニー株式会社 集光光学デバイス、光ピックアップ及び光ディスク装置
WO2011033785A1 (ja) * 2009-09-17 2011-03-24 パナソニック株式会社 光学素子及びそれを用いた光ピックアップ装置
US9170335B2 (en) 2011-02-14 2015-10-27 Trimble Navigation Limited GNSS signal processing with ionosphere model for synthetic reference data

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001143301A (ja) * 1999-11-17 2001-05-25 Konica Corp 光ピックアップ装置および光ピックアップ装置用対物レンズ
JP2005209325A (ja) * 2003-12-25 2005-08-04 Konica Minolta Opto Inc 光ピックアップ装置
JP2006107734A (ja) * 1999-01-22 2006-04-20 Konica Minolta Holdings Inc 光ピックアップ装置
JP2006185498A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Sony Corp 光ピックアップ
JP2007328886A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Konica Minolta Opto Inc 光ピックアップ装置及び光情報記録媒体記録再生装置

Family Cites Families (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3008406B2 (ja) 1988-06-20 2000-02-14 日立マクセル株式会社 光情報記録媒体及びその製造方法
JPH09312057A (ja) 1995-07-27 1997-12-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ディスク装置
JPH11353785A (ja) 1998-06-03 1999-12-24 Sony Corp 光ディスクの判別装置および判別方法
DE60034826T2 (de) * 1999-01-22 2008-01-31 Konica Minolta Opto, Inc., Hachioji Optische Abtastvorrichtung zur Informationsaufzeichnung und Informationswiedergabe
US6853615B1 (en) * 1999-06-29 2005-02-08 Koninklijke Philips Electronics N.V. Optical record carrier
EP1179212A2 (en) * 1999-12-24 2002-02-13 Koninklijke Philips Electronics N.V. Optical scanning head
US6898168B2 (en) * 2000-05-12 2005-05-24 Konica Corporation Optical pick-up apparatus
CN1237528C (zh) * 2000-11-15 2006-01-18 皇家菲利浦电子有限公司 用于光学播放器的光头的透镜系统
US20020122374A1 (en) * 2001-03-02 2002-09-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd Optical recording medium, optical information processing apparatus and optical recording and reproducing method
JP2002329316A (ja) 2001-03-02 2002-11-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光記録媒体、光情報処理装置および光記録再生方法
JP2001357557A (ja) 2001-05-14 2001-12-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光学ヘッド
JP2003287675A (ja) * 2002-01-22 2003-10-10 Konica Corp 集光光学系、光ピックアップ装置、記録・再生装置、収差補正素子及び対物レンズ
JP2003157545A (ja) 2002-09-24 2003-05-30 Hitachi Ltd 光ディスク装置及び光ディスクフォーカシング制御方法
JP4433818B2 (ja) 2003-02-14 2010-03-17 コニカミノルタホールディングス株式会社 光ピックアップ装置用の対物レンズ、光ピックアップ装置及び光情報記録再生装置
EP1471514A3 (en) * 2003-04-22 2006-10-04 Konica Minolta Opto, Inc. Optical pickup device, optical information recording and reproducing apparatus, expander lens, coupling lens and chromatic aberration correcting optical element
JP4148520B2 (ja) 2003-06-04 2008-09-10 Hoya株式会社 光ピックアップ用対物レンズおよび光ピックアップ装置
TW200508651A (en) * 2003-06-09 2005-03-01 Konica Minolta Opto Inc Optical system for optical pickup apparatus, optical pickup apparatus, optical information recording and/or reproducing apparatus and aberration-correcting element for optical pickup apparatus
JP4465167B2 (ja) 2003-07-14 2010-05-19 富士フイルム株式会社 3次元光記録媒体記録方法、3次元光記録媒体再生方法
US20050105446A1 (en) * 2003-11-14 2005-05-19 Konica Minolta Opto, Inc. Optical pickup apparatus
JP2005259332A (ja) 2004-02-13 2005-09-22 Konica Minolta Opto Inc 光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置用回折光学素子
JP2005327328A (ja) 2004-05-12 2005-11-24 Hitachi Maxell Ltd 3次元光情報記録媒体
JP2005353142A (ja) 2004-06-09 2005-12-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ディスク判別装置
EP1801798B1 (en) * 2004-10-08 2010-01-06 Pioneer Corporation Diffraction optical element, objective lens module, optical pickup, and optical information recording/reproducing apparatus
JP4512515B2 (ja) 2005-04-26 2010-07-28 株式会社日立製作所 光ディスク装置及び光ディスク判別方法
JP4828303B2 (ja) 2005-05-23 2011-11-30 Hoya株式会社 光情報記録再生装置用対物レンズおよび光情報記録再生装置
JP4850013B2 (ja) 2005-09-28 2012-01-11 Hoya株式会社 光情報記録再生装置および光情報記録再生装置用対物レンズ
JP4787060B2 (ja) 2006-04-26 2011-10-05 株式会社リコー 光ピックアップおよび光情報処理装置
JP2008004169A (ja) 2006-06-22 2008-01-10 Pentax Corp 光ピックアップ
US8050168B2 (en) 2006-07-21 2011-11-01 Panasonic Corporation Optical head device, optical information device, computer, disc player, car navigation system, optical disc recorder, and vehicle
JP4961922B2 (ja) 2006-09-14 2012-06-27 ソニー株式会社 光ディスク装置及び焦点位置制御方法
EP2097898A1 (en) * 2006-11-27 2009-09-09 Koninklijke Philips Electronics N.V. Lens system for scanning device
KR101423360B1 (ko) * 2007-04-27 2014-07-24 코니카 미놀타 어드밴스드 레이어즈 인코포레이티드 광 픽업 장치용 대물 렌즈 및 광 픽업 장치
JP2009223946A (ja) * 2008-03-17 2009-10-01 Sanyo Electric Co Ltd 光ピックアップ装置
JP4780151B2 (ja) * 2008-06-23 2011-09-28 ソニー株式会社 光ピックアップ、光情報再生装置及び光情報再生方法
JP4650529B2 (ja) * 2008-07-04 2011-03-16 ソニー株式会社 光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置
JP2010020824A (ja) * 2008-07-09 2010-01-28 Sony Corp 光ディスク装置及び信号記録面検出方法
JP4775422B2 (ja) * 2008-08-28 2011-09-21 ソニー株式会社 集光光学デバイス、光ピックアップ及び光ディスク装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006107734A (ja) * 1999-01-22 2006-04-20 Konica Minolta Holdings Inc 光ピックアップ装置
JP2001143301A (ja) * 1999-11-17 2001-05-25 Konica Corp 光ピックアップ装置および光ピックアップ装置用対物レンズ
JP2005209325A (ja) * 2003-12-25 2005-08-04 Konica Minolta Opto Inc 光ピックアップ装置
JP2006185498A (ja) * 2004-12-27 2006-07-13 Sony Corp 光ピックアップ
JP2007328886A (ja) * 2006-06-09 2007-12-20 Konica Minolta Opto Inc 光ピックアップ装置及び光情報記録媒体記録再生装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013031449A1 (ja) * 2011-08-29 2013-03-07 三洋電機株式会社 光ピックアップ装置および温度検出装置
WO2013122175A1 (ja) * 2012-02-14 2013-08-22 日立マクセル株式会社 対物レンズおよびこれを用いた光ピックアップ
JP2013168195A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Hitachi Maxell Ltd 対物レンズおよびこれを用いた光ピックアップ

Also Published As

Publication number Publication date
US7986605B2 (en) 2011-07-26
US20100002562A1 (en) 2010-01-07
CN101620865B (zh) 2011-11-09
CN101620865A (zh) 2010-01-06
JP4650529B2 (ja) 2011-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4650529B2 (ja) 光ピックアップ及びこれを用いた光ディスク装置
JP4849134B2 (ja) 対物レンズ、光ピックアップ及び光ディスク装置
US8139463B2 (en) Objective lens, optical pickup, and optical disc apparatus
JP5621227B2 (ja) 光情報装置及び光ピックアップ
JP2008217882A (ja) 光ピックアップおよび光ディスク装置、コンピュータ、光ディスクプレーヤ、光ディスクレコーダ
JP2005259332A (ja) 光ピックアップ装置及び光ピックアップ装置用回折光学素子
JP5024041B2 (ja) 光ピックアップ装置用対物光学素子、光ピックアップ装置用光学素子、光ピックアップ装置用対物光学素子ユニット及び光ピックアップ装置
US7986595B2 (en) Optical pickup and optical device for three different types of optical discs
JP2009211775A (ja) 対物レンズ
JP4453785B2 (ja) 光ピックアップ装置用の対物レンズ及び光ピックアップ装置
JP2009110591A (ja) 対物レンズ及び光ピックアップ装置
JP4400326B2 (ja) 光ピックアップ光学系、光ピックアップ装置及び光ディスクドライブ装置
JP4407421B2 (ja) 光学素子及び光ピックアップ装置
JP2010140566A (ja) 光ピックアップ及び光ディスク装置
JP5152524B2 (ja) 光ピックアップ装置及び対物レンズユニット
JP5083621B2 (ja) 対物レンズ及び光ピックアップ装置
JP4547292B2 (ja) 光ピックアップおよび光情報処理装置
JP5408549B2 (ja) 光ピックアップ装置用の対物レンズ及び光ピックアップ装置
JP2005129204A (ja) 光ピックアップ光学系、光ピックアップ装置及び光情報記録再生装置
JP2005293770A (ja) 光ピックアップ装置
JP2011227956A (ja) 対物レンズ、光ピックアップ及び光ディスク装置
JP5441014B2 (ja) 光ピックアップ装置用の対物レンズ及び光ピックアップ装置
JP2009176391A (ja) 光ピックアップ及び光ディスク装置
JP2010061768A (ja) 光ピックアップ及び光ディスク装置
JPWO2009057415A1 (ja) 対物レンズ及び光ピックアップ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100420

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101116

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101129

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131224

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees