JP5441014B2 - 光ピックアップ装置用の対物レンズ及び光ピックアップ装置 - Google Patents

光ピックアップ装置用の対物レンズ及び光ピックアップ装置 Download PDF

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Description

本発明は、光ディスクに対して情報の記録及び/又は再生(記録/再生)を行えると共に、そのレーベル面に画像を形成する光ピックアップ装置及びそれに用いる対物レンズに関する。
近年では、情報記録メディアとしてCDやDVDのような光ディスクが普及している。CDとしては、再生専用のCD−ROM、追記可能なCD−R、書換え可能なCD−RW等があり、DVDとしては再生専用のDVD−ROM、追記可能なDVD−R、書換え可能なDVD−RAM、DVD−RW等がある。記録型光ディスクつまり追記可能又は書換え可能な光ディスクは情報記録層を有し、該情報記録層の記録容量は例えばCD−Rの場合は700MB程度、DVD−R等の場合は4.7GB程度である。
ところで、光ディスクの情報記録層側の面とは反対側のレーベル面に、ユーザーが、内容を示す文字や画像等を書き込んで保存することができると便利である。そこで、レーベル面に、ユーザーが所望する文字や画像を、レーザ光を用いて記録できる光ディスク及び光ピックアップ装置が開発されている(特許文献1参照)。
特開2005−346746号公報 特開2006−114081号公報
ここで、レーベル面に画像を形成できる光ピックアップ装置であっても、DVDやCDに対して情報の記録及び/又は再生(記録/再生とする)を支障なく行えることが重要である。例えば、特許文献2に開示された光ピックアップ装置用の対物レンズは、回折構造のピッチを広くでき段差を少なくできるように光路差関数を反転させた互換用の回折構造を有している。対物レンズのDVD専用領域を通過した光束は、CDの情報記録面ではフレア光とする必要があるが、この回折構造を有する場合、フレア光が比較的近くなる傾向にある。しかるに、DVD/CD共用領域と、DVD専用領域との境界付近での球面収差を有効に制御するために、例えば6次回折光等の高次の回折光を用いることで、フレア光を影響のない領域まで遠ざけることが出来る。ところが、このような対物レンズによりレーベル面(基板厚さt3=0である表面)にレーザ光を集光させようとすると、レーベル面からの反射光を受光した光検出器からの信号に複数のピークが混じるような不具合が発生し、適切なフォーカス動作を行えない恐れがあることが判明した。
本発明は、上述の課題を解決することを目的としたものであり、異なる光ディスクの情報記録面に対して情報の記録/再生を行えると共に、CDの記録再生時にフレア光を適切に飛ばしつつ、そのレーベル面にも適切な集光スポットを形成できるよう信号特性を有効に向上させた光ピックアップ装置の対物レンズ及び光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の対物レンズは、第1波長λ1(nm)の第1光束を射出する第1光源と、第2波長λ2(nm)(λ2>λ1)の第2光束を射出する第2光源とを有し、前記第1光束を用いて厚さがt1の保護基板を有する第1光ディスクの情報の記録及び/又は再生を行い、前記第2光束を用いて厚さがt2(t1<t2)の保護基板を有する第2光ディスクの情報の記録及び/又は再生を行うと共に、前記第2光束を前記第1光ディスク又は前記第2光ディスクの表面に集光させることで画像を形成する光ピックアップ装置において用いられる対物レンズであって、
前記対物レンズの光学面は、中央領域と、前記中央領域の周りの周辺領域とを少なくとも有し、
前記対物レンズは、前記中央領域を通過する前記第1光束を、前記第1光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光し、前記中央領域を通過する前記第2光束を、前記第2光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光し、
前記対物レンズは、前記周辺領域を通過する前記第1光束を、前記第1光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光し、前記周辺領域を通過する前記第2光束を、前記第2光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光せず、
前記対物レンズは、前記中央領域を通過する前記第2光束を、前記第1光ディスク又は前記第2光ディスクの表面に画像形成のために集光し、
前記中央領域は、輪帯状の第1光路差付与構造を有し、
前記周辺領域は、輪帯状の第2光路差付与構造を有し、
前記第1光路差付与構造を光路差関数で表したとき、光軸から離れるに連れて正の方向に進み、その後負の方向に向かうようになっており、
前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に最も近い輪帯を通過した前記第1の光束は、3次の回折光量が他のいかなる次数の回折光量よりも大きくなることを特徴とする。
本発明者らは、鋭意研究の結果、レーベル面からの信号特性の悪化は、前記中央領域と前記周辺領域との境界付近で、前記周辺領域に第2光束が入射した際に発生する高次回折光であるフレア光が、メインスポットに近すぎることが主な原因であることを見出した。かかる知見に基づき本発明者らは、前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に最も近い輪帯を通過した前記第1の光束において、3次の回折光量が他のいかなる次数の回折光量よりも大きくなるようにすることで、前記第2光束を前記第1光ディスク又は前記第2光ディスクの表面に集光させた際に、フレア光がメインスポットに近すぎないようにバランス調整できることを見出した。しかも、これにより前記第2光束の反射光を受光した前記光検出器からの信号が適切なものとなるようにできるから、光ディスクのレーベル面表面に対しても適切なフォーカス動作を行えることとなる。
請求項2に記載の対物レンズは、請求項1に記載の発明において、前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に2番目に近い輪帯を通過した前記第1の光束は、3次の回折光量が他のいかなる次数の回折光量よりも大きくなることを特徴とする。これにより本発明の効果が高まる。
請求項3に記載の対物レンズは、請求項1に記載の発明において、前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に3番目に近い輪帯を通過した前記第1の光束は、4次の回折光量が他のいかなる次数の回折光量よりも大きくなることを特徴とする。これにより本発明の効果が高まる。
請求項4に記載の対物レンズは、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に最も近い段差の段差量d21は、以下の条件式を満たすことを特徴とする。
0.9・3・λ1/(n−1)≦d21≦1.8・3・λ1/(n−1) (1)
但し、nは、λ1における対物レンズの屈折率を表す。
請求項5に記載の対物レンズは、請求項4に記載の発明において、前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に2番目に近い段差の段差量d22は、以下の条件式を満たすことを特徴とする。
0.9・3・λ1/(n−1)≦d22≦1.8・3・λ1/(n−1) (2)
請求項6に記載の対物レンズは、請求項5に記載の発明において、前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に3番目に近い段差の段差量d23は、以下の条件式を満たすことを特徴とする。
0.9・4・λ1/(n−1)≦d23≦1.8・4・λ1/(n−1) (3)
請求項7に記載の対物レンズは、第1波長λ1(nm)の第1光束を射出する第1光源と、第2波長λ2(nm)(λ2>λ1)の第2光束を射出する第2光源と、を有し、前記第1光束を用いて厚さがt1の保護基板を有する第1光ディスクの情報の記録及び/又は再生を行い、前記第2光束を用いて厚さがt2(t1<t2)の保護基板を有する第2光ディスクの情報の記録及び/又は再生を行うと共に、前記第2光束を前記第1光ディスク又は前記第2光ディスクの表面に集光させることで画像を形成する光ピックアップ装置において用いられる対物レンズであって、
前記対物レンズの光学面は、中央領域と、前記中央領域の周りの周辺領域とを少なくとも有し、
前記対物レンズは、前記中央領域を通過する前記第1光束を、前記第1光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光し、前記中央領域を通過する前記第2光束を、前記第2光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光し、
前記対物レンズは、前記周辺領域を通過する前記第1光束を、前記第1光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光し、前記周辺領域を通過する前記第2光束を、前記第2光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光せず、
前記対物レンズは、前記中央領域を通過する前記第2光束を、前記第1光ディスク又は前記第2光ディスクの表面に画像形成のために集光し、
前記中央領域は、輪帯状の第1光路差付与構造を有し、
前記周辺領域は、輪帯状の第2光路差付与構造を有し、
前記第1光路差付与構造を光路差関数で表したとき、光軸から離れるに連れて正の方向に進み、その後負の方向に向かうようになっており、
前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に最も近い段差の段差量d21は、以下の条件式を満たすことを特徴とする。
0.9・3・λ1/(n−1)≦d21≦1.8・3・λ1/(n−1) (1)
但し、nは、λ1における対物レンズの屈折率を表す。
請求項8に記載の対物レンズは、請求項7に記載の発明において、前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に2番目に近い段差の段差量d22は、以下の条件式を満たすことを特徴とする。
0.9・3・λ1/(n−1)≦d22≦1.8・3・λ1/(n−1) (2)
請求項9に記載の対物レンズは、請求項8に記載の発明において、前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に3番目に近い段差の段差量d23は、以下の条件式を満たすことを特徴とする。
0.9・4・λ1/(n−1)≦d23≦1.8・4・λ1/(n−1) (3)
請求項10に記載の光ピックアップ装置は、請求項1〜9のいずれかに記載の対物レンズを有することを特徴とする。
本発明に係る光ピックアップ装置は、第1光源と第2光源を有する。さらに、本発明の光ピックアップ装置は、第1光束を第1光ディスクの情報記録層上に集光させる集光光学系と、第2光束を第2光ディスクの情報記録層上に集光させる集光光学系と、第2光束を第1光ディスク又は第2光ディスクの表面に集光させる集光光学系とを有する。また、本発明の光ピックアップ装置は、第1光ディスクの情報記録層からの反射光束を受光する受光素子と、第2光ディスクの情報記録層からの反射光束を受光する受光素子と、第1光ディスク又は第2光ディスクの表面からの反射光束を受光する受光素子とを有する。
第1光ディスクは、厚さがt1の保護基板と情報記録層とを有する。第2光ディスクは厚さがt2(t1<t2)の保護基板と情報記録層とを有する。第1光ディスクがDVDであり、第2光ディスクがCDであることが好ましいが、これに限られるものではない。なお、第1光ディスク又は第2光ディスクは、複数の情報記録層を有する複数層の光ディスクでもよい。
本明細書において、DVDとは、NA0.60〜0.67程度の対物レンズにより情報の記録/再生が行われ、保護基板の厚さが0.6mm程度であるDVD系列光ディスクの総称であり、DVD−ROM、DVD−Video、DVD− Audio、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW等を含む。また、本明細書においては、CDとは、NA0.45〜0.51程度の対物レンズにより情報の記録/再生が行われ、保護基板の厚さが1.2mm 程度であるCD系列光ディスクの総称であり、CD−ROM、CD−Audio、CD−Video、CD−R、CD−RW等を含む。尚、記録密度については、DVDの方がCDよりも高い。
なお、保護基板の厚さt1、t2に関しては、以下の条件式(1)、(2)を満たすことが好ましいが、これに限られない。尚、ここで言う、保護基板の厚さとは、光ディスク表面に設けられた保護基板の厚さのことである。即ち、光ディスク表面から、表面に最も近い情報記録層までの保護基板の厚さのことをいう。
0.5mm ≦ t1 ≦ 0.7mm (1)
1.0mm ≦ t2 ≦ 1.3mm (2)
本明細書において、第1光源、第2光源は、好ましくはレーザ光源である。レーザ光源としては、好ましくは半導体レーザ、シリコンレーザ等を用いることが出来る。第1光源から出射される第1光束の第1波長λ1、第2光源から出射される第2光束の第2波長λ2(λ2>λ1)、は以下の条件式(3)、を満たすことが好ましい。
1.1・λ1 < λ2 < 1.3・λ1 (3)
また、第1光ディスク、第2光ディスクとして、それぞれ、DVD及びCDが用いられる場合、第1光源の第1波長λ1は好ましくは、570nm以上、680nm以下、より好ましくは、630nm以上、670nm以下であって、第2光源の第2波長λ2は好ましくは、750nm以上、880nm以下、より好ましくは、760nm以上、820nm以下である。
また、第1光源と第2光源をユニット化してもよい。ユニット化とは、例えば第1光源と第2光源とが1パッケージに固定収納されているようなものをいう。また、光源に加えて、後述する受光素子を1パッケージ化してもよい。
受光素子としては、フォトダイオードなどの光検出器が好ましく用いられる。光ディスクの情報記録層上や表面で反射した光が受光素子へ入射し、その出力信号を用いて、各光ディスクに記録された情報の読み取り信号が得られる。さらに、受光素子上のスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行い、この検出に基づいて、合焦、トラッキングのために対物レンズを移動させることが出来る。受光素子は、複数の光検出器からなっていてもよい。受光素子は、メインの光検出器とサブの光検出器を有していてもよい。例えば、情報の記録再生に用いられるメイン光を受光する光検出器の両脇に2つのサブの光検出器を設け、当該2つのサブの光検出器によってトラッキング調整用のサブ光を受光するような受光素子としてもよい。また、受光素子は各光源に対応した複数の受光素子を有していてもよい。
集光光学系は、対物レンズを有する。集光光学系は、対物レンズの他にコリメータ等のカップリングレンズを有していても良い。カップリングレンズとは、対物レンズと光源の間に配置され、光束の発散角を変える単レンズ又はレンズ群のことをいう。コリメータは、カップリングレンズの一種で、コリメータに入射した光を平行光にして出射するレンズである。本明細書において、対物レンズとは、光ピックアップ装置において光ディスクに対向する位置に配置され、光源から射出された光束を光ディスクの情報記録層上に集光する機能を有する光学系を指す。対物レンズは、二つ以上の複数のレンズ及び/又は光学素子から構成されていてもよいし、単玉のレンズのみからなっていてもよいが、好ましくは単玉の凸レンズからなる対物レンズである。また、対物レンズは、ガラスレンズであってもプラスチックレンズであっても、又は、ガラスレンズの上に光硬化性樹脂、UV硬化性樹脂、又は熱硬化性樹脂などで光路差付与構造を設けたハイブリッドレンズであってもよい。対物レンズが複数のレンズを有する場合は、ガラスレンズとプラスチックレンズを混合して用いてもよい。対物レンズが複数のレンズを有する場合、光路差付与構造を有する平板光学素子と非球面レンズ(光路差付与構造を有していてもいなくてもよい)の組み合わせであってもよい。また、対物レンズは、屈折面が非球面であることが好ましい。また、対物レンズは、光路差付与構造が設けられるベース面が非球面であることが好ましい。
また、対物レンズをガラスレンズとする場合は、ガラス転移点Tgが500℃以下、更に好ましくは400℃以下であるガラス材料を使用することが好ましい。ガラス転移点Tgが500℃以下であるガラス材料を使用することにより、比較的低温での成形が可能となるので、金型の寿命を延ばすことが出来る。このようなガラス転移点Tgが低いガラス材料としては、例えば(株)住田光学ガラス製のK−PG325や、K−PG375(共に製品名)がある。
ところで、ガラスレンズは一般的に樹脂レンズよりも比重が大きいため、対物レンズをガラスレンズとすると、重量が大きくなり対物レンズを駆動するアクチュエータに負担がかかる。そのため、対物レンズをガラスレンズとする場合には、比重が小さいガラス材料を使用するのが好ましい。具体的には、比重が4.0以下であるのが好ましく、更に好ましくは比重が3.0以下であるものである。
加えて、ガラスレンズを成形して製作する際に重要となる物性値の一つが線膨脹係数aである。仮にTgが400℃以下の材料を選んだとしても、プラスチック材料と比較して室温との温度差は依然大きい。線膨脹係数aが大きい硝材を用いてレンズ成形を行った場合、降温時に割れが発生しやすくなる。硝材の線膨脹係数aは、200(10E−7/K)以下にあることが好ましく、さらに好ましくは120以下であることである。
また、対物レンズをプラスチックレンズとする場合は、環状オレフィン系の樹脂材料等の脂環式炭化水素系重合体材料を使用するのが好ましい。また、当該樹脂材料は、波長405nmに対する温度25℃ での屈折率が1.54乃至1.60の範囲内であって、−5℃から70℃の温度範囲内での温度変化に伴う波長405nmに対する屈折率変化率dN/dT(℃ -1) が−20×10-5乃至−5×10-5(より好ましくは、−10×10-5乃至−8×10-5)の範囲内である樹脂材料を使用するのがより好ましい。また、対物レンズをプラスチックレンズとする場合、カップリングレンズもプラスチックレンズとすることが好ましい。
これらプラスチックレンズに用いられる樹脂としては、シクロオレフィン樹脂が好適に用いられ、具体的には、日本ゼオン社製のZEONEXや、三井化学社製のAPEL、TOPAS ADVANCED POLYMERS社製のTOPAS、JSR社製ARTONなどが好ましい例として挙げられる。
また、対物レンズを構成する材料のアッベ数は、50以上であることが好ましい。
更に対物レンズの少なくとも一つの光学面が、中央領域と、中央領域の周りの周辺領域とを少なくとも有する。中央領域は、対物レンズの光軸を含む領域であることが好ましいが、光軸を含む微小な領域を未使用領域や特殊な用途の領域とし、その周りを中心領域(中央領域ともいう)としてもよい。中央領域、及び周辺領域は同一の光学面上に設けられていることが好ましい。図1に示されるように、中央領域CN、周辺領域OTは、同一の光学面上に、光軸を中心とする同心円状に設けられていることが好ましい。また、対物レンズの中央領域には第一光路差付与構造が設けられ、周辺領域には第二光路差付与構造が設けられている。中央領域、周辺領域はそれぞれ隣接していることが好ましいが、間に僅かに隙間があっても良い。
対物レンズの中央領域は、第1光ディスク、及び第2光ディスクの記録/再生に用いられる第1、第2光ディスク共用領域と言える。即ち、対物レンズは、中央領域を通過する第1光束を、第1光ディスクの情報記録面上に情報の記録/再生ができるように集光し、中央領域を通過する第2光束を、第2光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光し、中央領域を通過する第2光束を、第1光ディスク又は第2光ディスクの表面(レーベル面であることが好ましく、保護層の厚さt3=0であることが好ましい)に画像形成できるように集光する。また、中央領域に設けられた第1光路差付与構造は、第1光路差付与構造を通過する第1光束及び第2光束に対して、第1光ディスクの保護基板の厚さt1と第2光ディスクの保護基板の厚さt2の違いにより発生する球面収差/第1光束と第2光束の波長の違いにより発生する球面収差を補正することが好ましい。
対物レンズの周辺領域は、第1光ディスクの記録/再生に用いられ、第2光ディスクの記録/再生に用いられない第1光ディスク専用領域と言える。即ち、対物レンズは、周辺領域を通過する第1光束を、第1光ディスクの情報記録面上に情報の記録/再生ができるように集光する。その一方で、周辺領域を通過する第2光束を、第2光ディスクの情報記録面上に情報の記録/再生ができるように集光しない。対物レンズの周辺領域を通過する第2光束は、第2光ディスクの情報記録面上でフレアを形成することが好ましい。
対物レンズは光路差付与構造を有している。本明細書でいう光路差付与構造とは、入射光束に対して光路差を付加する構造の総称である。光路差付与構造には、位相差を付与する位相差付与構造も含まれる。また、位相差付与構造には回折構造が含まれる。本発明の光路差付与構造は回折構造であることが好ましい。光路差付与構造は、段差を有し、好ましくは段差を複数有する。この段差により入射光束に光路差及び/又は位相差が付加される。光路差付与構造により付加される光路差は、入射光束の波長の整数倍であっても良いし、入射光束の波長の非整数倍であっても良い。段差は、光軸垂直方向に周期的な間隔をもって配置されていてもよいし、光軸垂直方向に非周期的な間隔をもって配置されていてもよい。また、光路差付与構造を設けた対物レンズが単玉非球面レンズの場合、光軸からの高さによって光束の対物レンズへの入射角が異なるため、光路差付与構造の段差量は各輪帯毎に若干異なることとなる。例えば、対物レンズが単玉非球面の凸レンズである場合、同じ光路差を付与させる光路差付与構造であっても、一般的に光軸から離れる程、段差量が大きくなる傾向となる。
また、本明細書でいう回折構造とは、段差を有し、回折によって光束を収束あるいは発散させる作用を持たせる構造の総称である。例えば、単位形状が光軸を中心として複数並ぶことによって構成されており、それぞれの単位形状に光束が入射し、透過した光の波面が、隣り合う輪帯毎にズレを起こし、その結果、新たな波面を形成することによって光を収束あるいは発散させるような構造を含むものである。回折構造は、好ましくは段差を複数有し、段差は光軸垂直方向に周期的な間隔をもって配置されていてもよいし、光軸垂直方向に非周期的な間隔をもって配置されていてもよい。また、回折構造を設けた対物レンズが単玉非球面レンズの場合、光軸からの高さによって光束の対物レンズへの入射角が異なるため、回折構造の段差量は各輪帯毎に若干異なることとなる。例えば、対物レンズが単玉非球面の凸レンズである場合、同じ回折次数の回折光を発生させる回折構造であっても、一般的に光軸から離れる程、段差量が大きくなる傾向となる。
ところで、光路差付与構造は、光軸を中心とする同心円状の複数の輪帯を有することが好ましい。また、光路差付与構造は、一般に、様々な断面形状(光軸を含む面での断面形状) をとり得、光軸を含む断面形状がブレーズ型構造と階段型構造とに大別される。
ブレーズ型構造とは、図2(a)、(b)に示されるように、光路差付与構造を有する光学素子の光軸を含む断面形状が、鋸歯状の形状ということである。尚、図2の例においては、上方が光源側、下方が光ディスク側であって、母非球面としての平面に光路差付与構造が形成されているものとする。ブレーズ型構造において、1つのブレーズ単位の光軸垂直方向の長さをピッチPという。(図2(a)、(b)参照)また、ブレーズの光軸に平行方向の段差の長さを段差量Bという。(図2(a)参照)
また、階段型構造とは、図2(c)、(d)に示されるように、光路差付与構造を有する光学素子の光軸を含む断面形状が、小階段状のもの(階段単位と称する)を複数有するということである。尚、本明細書中、「Vレベル」とは、階段型構造の1つの階段単位において光軸垂直方向に対応する(向いた)輪帯状の面(以下、テラス面と称することもある)が、段差によって区分けされV個の輪帯面毎に分割されていることをいい、特に3レベル以上の階段型構造は、小さい段差と大きい段差を有することになる。
尚、光路差付与構造は、ある単位形状が周期的に繰り返されている構造であることが好ましい。 ここでいう「単位形状が周期的に繰り返されている」とは、同一の形状が同一の周期で繰り返されている形状は当然含む。さらに、周期の1単位となる単位形状が、規則性を持って、周期が徐々に長くなったり、徐々に短くなったりする形状も、「単位形状が周期的に繰り返されている」ものに含まれているとする。
光路差付与構造が、ブレーズ型構造を有する場合、単位形状である鋸歯状の形状が繰り返された形状となる。図2(a)に示されるように、同一の鋸歯状形状が繰り返されてもよいし、図2(b)に示されるように、光軸から離れる方向に進むに従って、徐々に鋸歯状形状のピッチが長くなっていく形状、又は、ピッチが短くなっていく形状であってもよい。加えて、ある領域においては、ブレーズ型構造の段差が光軸(中心)側とは逆を向いている形状とし、他の領域においては、ブレーズ型構造の段差が光軸(中心)側を向いている形状とし、その間に、ブレーズ型構造の段差の向きを切り替えるために必要な遷移領域が設けられている形状としてもよい。なお、このようにブレーズ型構造の段差の向きを途中で切り替える構造にする場合、輪帯ピッチを広げることが可能となり、光路差付与構造の製造誤差による透過率低下を抑制できる。
また、光路差付与構造は、対物レンズの光ディスク側の面よりも、対物レンズの光源側の面に設けられることが好ましい。別の言い方では、光路差付与構造は、対物レンズの曲率半径の絶対値が小さい方の光学面に設けることが好ましい。
本発明では、前記第1光路差付与構造と前記第2光路差付与構造とを光路差関数で表したとき、光軸から離れるに連れて正の方向に進み、その後負の方向に向かうようになっている。これは、図3(a)に示す状態であり、即ち光路差付与構造の段差が、図3(b)に示すように、光軸近傍では光軸とは逆の方向を向き、光軸からの高さが所定の位置で反転し、それ以上の高さでは段差が光軸の方向を向くことを示している。尚、第1ステップのみ正の方向に進み、その後負の方向に向かう光路差付与構造も含まれる。
尚、第2光路差付与構造における、中央領域と周辺領域との境界に最も近い輪帯を通過した第1の光束は、3次の回折光量が他のいかなる次数の回折光量よりも大きい。その場合、第2光路差付与構造において、中央領域と周辺領域との境界に最も近い段差の段差量d21が、以下の条件式を満たす。
0.9・3・λ1/(n−1)≦d21≦1.8・3・λ1/(n−1) (1)
但し、nは、λ1における対物レンズの屈折率を表す。
好ましくは、第2光路差付与構造における、中央領域と周辺領域との境界に2番目に近い輪帯を通過した第1の光束も、3次の回折光量が他のいかなる次数の回折光量よりも大きくなることである。その場合、第2光路差付与構造における、中央領域と周辺領域との境界に2番目に近い段差の段差量d22が、以下の条件式を満たす。
0.9・3・λ1/(n−1)≦d22≦1.8・3・λ1/(n−1) (2)
更に好ましくは、第2光路差付与構造における、中央領域と周辺領域との境界に3番目に近い輪帯を通過した第1の光束は、4次の回折光量が他のいかなる次数の回折光量よりも大きくなることであるその場合、第2光路差付与構造における、中央領域と周辺領域との境界に3番目に近い段差の段差量d23は、以下の条件式を満たす。
0.9・4・λ1/(n−1)≦d23≦1.8・4・λ1/(n−1) (3)
第1光ディスクに対して情報を再生/記録するために必要な対物レンズの像側開口数をNA1とし、第2光ディスクに対して情報を再生/記録するために必要な対物レンズの像側開口数をNA2(NA1>NA2)とする。NA1は、0.55以上、0.7以下であることが好ましい。特にNA1は0.60又は0.65であることが好ましい。また、NA2は、0.4以上、0.55以下であることが好ましい。特にNA2は0.45又は0.53であることが好ましい。
本発明に係る光情報記録再生装置は、上述の光ピックアップ装置を有する光ディスクドライブ装置を有する。
ここで、光情報記録再生装置に装備される光ディスクドライブ装置に関して説明すると、光ディスクドライブ装置には、光ピックアップ装置等を収納している光情報記録再生装置本体から光ディスクを搭載した状態で保持可能なトレイのみが外部に取り出される方式と、光ピックアップ装置等が収納されている光ディスクドライブ装置本体ごと、外部に取り出される方式とがある。
上述した各方式を用いる光情報記録再生装置には、概ね、次の構成部材が装備されているがこれに限られるものではない。ハウジング等に収納された光ピックアップ装置、光ピックアップ装置をハウジングごと光ディスクの内周あるいは外周に向けて移動させるシークモータ等の光ピックアップ装置の駆動源、光ピックアップ装置のハウジングを光ディスクの内周あるいは外周に向けてガイドするガイドレールなどを有した光ピックアップ装置の移送手段及び、光ディスクの回転駆動を行うスピンドルモータ等である。
前者の方式には、これら各構成部材の他に、光ディスクを搭載した状態で保持可能なトレイおよびトレイを摺動させるためのローディング機構等が設けられ、後者の方式にはトレイおよびローディング機構がなく、各構成部材が外部に引き出し可能なシャーシに相当するドロワーに設けられていることが好ましい。
本発明によれば、異なる光ディスクの情報記録面に対して情報の記録/再生を行えると共に、そのレーベル面にも適切な集光スポットを形成できるよう信号特性を有効に向上させた光ピックアップ装置の対物レンズ及び光ピックアップ装置を提供することも可能となる。
対物レンズを光軸方向に見た図である。 光路差付与構造の例を示す軸線方向断面図である。 (a)は縦軸に光軸からの距離、横軸に光路差関数をとって示すグラフであり、(b)は光軸付近では段差が光軸とは逆の方向を向いているが、途中で切り替わり、中間領域付近では段差が光軸の方を向くような形状を示す図である。 異なる光ディスクであるDVDとCDに対して適切に情報の記録/再生を行うことができる光ピックアップ装置PU1の構成を概略的に示す図である。 光検出器PDの受光面を模式的に示す図である。 光ピックアップ装置において、縦軸に信号強度、横軸にフォーカシング位置をとって、SUM信号及びFE信号を示すグラフである。 実施例1の対物レンズの断面図である。 比較例の対物レンズの断面図である。 実施例1の対物レンズを用いた場合における、縦軸に信号強度、横軸にフォーカシング位置をとって、SUM信号を示すグラフである。 実施例の対物レンズを用いた場合における、縦軸に信号強度、横軸にフォーカシング位置をとって、SUM信号を示すグラフである。 実施例2の対物レンズの断面図である。 実施例1にかかる対物レンズの第1光路差付与構造の光路差関数を示すグラフであるが、縦軸を光路差とし、横軸を瞳半径で示している。 実施例2にかかる対物レンズの第1光路差付与構造の光路差関数を示すグラフであるが、縦軸を光路差とし、横軸を瞳半径で示している。 実施例2の対物レンズを用いた場合における、縦軸に信号強度、横軸にフォーカシング位置をとって、SUM信号を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図4は、異なる光ディスクであるDVDとCDに対して適切に情報の記録及び/又は再生を行うことができる本実施の形態の光ピックアップ装置PU1の構成を概略的に示す図である。かかる光ピックアップ装置PU1は、光情報記録再生装置に搭載できる。ここでは、第1光ディスクをDVDとし、第2光ディスクをCDとする。なお、本発明は、本実施の形態に限られるものではない。
光ピックアップ装置PU1は、対物レンズOBJ、λ/4波長板QWP、コリメートレンズCOL、偏光ビームスプリッタPBS、ダイクロイックプリズムDP,DVDに対して情報の記録/再生を行う場合に発光され波長λ2=660nmのレーザ光束(第1光束)を射出する第1半導体レーザLD1(第1光源)、CDに対して情報の記録/再生を行う場合に発光され波長λ2=790nmのレーザ光束(第2光束)を射出する第2半導体レーザLD2、センサレンズSN、光検出器としての受光素子PD等を有する。
本実施の形態にかかる単玉の対物レンズOBJにおいて、その光学面は、中央領域と、前記中央領域の周りの周辺領域とを有する。中央領域は、輪帯状の第1光路差付与構造を有し、周辺領域は、輪帯状の第2光路差付与構造を有する。第1光路差付与構造と第2光路差付与構造とを光路差関数で表したとき、光軸から離れるに連れて負の方向に進み、その後正の方向に向かうようになっており、第2光路差付与構造における、中央領域と周辺領域との境界に最も近い輪帯を通過した第1の光束は、3次の回折光量が他のいかなる次数の回折光量よりも大きくなる。
半導体レーザLD1から射出された第1光束(λ1=660nm)の発散光束は、図4に示すように、ダイクロイックプリズムDPを通過し、偏光ビームスプリッタPBSを通過した後、コリメートレンズCOLを通過して平行光となり、λ/4波長板QWPにより直線偏光から円偏光に変換され、絞りAPによりその光束径が規制され、対物レンズOBJに入射する。ここで、対物レンズOBJの中央領域と周辺領域により集光された光束は、厚さ0.6mmの保護基板を介して、DVDの情報記録層RL1上に形成されるスポットとなる(一点鎖線)。
情報記録層RL1上で情報ピットにより変調された反射光束は、再び対物レンズOBJ、絞りAPを透過した後、λ/4波長板QWPにより円偏光から直線偏光に変換され、コリメートレンズCOLにより収斂光束とされ、偏光ビームスプリッタPBSで反射され、センサレンズSNを介して受光素子PDの受光面上に収束する。そして、受光素子PDの出力信号を用いて、アクチュエータACにより対物レンズOBJをフォーカシングやトラッキングさせることで、DVDに記録された情報を読み取ることができる。
半導体レーザLD2から射出された第2光束(λ2=790nm)の発散光束は、図4に示すように、ダイクロイックプリズムDPで反射され、偏光ビームスプリッタPBS、コリメートレンズCOLを通過し、λ/4波長板QWPにより直線偏光から円偏光に変換され、絞りAPを介して対物レンズOBJに入射する。ここで、対物レンズOBJの中央領域により集光された光束は、厚さ1.2mmの保護基板PL2を介して、CDの情報記録層RL2に形成されるスポットとなり、スポット中心部を形成する(実線)。尚、周辺領域を通過した光束は、情報記録層RL2上でフレアとなる。
情報記録層RL2上で情報ピットにより変調された反射光束は、再び対物レンズOBJを透過した後、λ/4波長板QWPにより円偏光から直線偏光に変換され、コリメートレンズCOLにより収斂光束とされ、偏光ビームスプリッタPBSで反射され、センサレンズSNを介して受光素子PDの受光面上に収束する。そして、受光素子PDの出力信号を用いてCDに記録された情報を読み取ることができる。
次に、半導体レーザLD2から射出された第2光束(λ2=790nm)の発散光束は、図4に示すように、ダイクロイックプリズムDPで反射され、偏光ビームスプリッタPBS、コリメートレンズCOLを通過し、λ/4波長板QWPにより直線偏光から円偏光に変換され、対物レンズOBJに入射する。ここで、対物レンズOBJの中央領域により集光された光束は、DVD又はCDの表面RL0上に形成されるスポットとなる。スポットを走査することで任意の画像を形成できる。
表面RL0上からの反射光束は、再び対物レンズOBJを透過した後、λ/4波長板QWPにより円偏光から直線偏光に変換され、コリメートレンズCOLにより収斂光束とされ、偏光ビームスプリッタPBSで反射され、センサレンズSNを介して受光素子PDの受光面上に収束する。そして、以下のようにして受光素子PDの出力信号を用いて、アクチュエータACを駆動してDVD又はCDの表面RL0に対して対物レンズOBJのフォーカス動作を行える。
図5は、光検出器PDの受光面を模式的に示す図である。光検出器PDは、田の字状に配列された4つの正方形状の受光部PDa〜PDdを、この順序で反時計回りに配置している。ここで、受けた光束の光量に応じて受光部PDaが出力する電気信号をA、受光部PDbが出力する電気信号をB、受光部PDcが出力する電気信号をC、受光部PDdが出力する電気信号をDとする。
ここで、光検出器PDの電気信号を処理して得られるSUM信号を、SUM=A+B+C+Dとし、同様にFE信号を、FE=(A+C)−(B+D)とする。図6は、縦軸に信号強度、横軸にフォーカシング位置をとって、SUM信号及びFE信号を示すグラフである。
上述したように光ディスクの表面に集光スポット形成する場合、表面から反射した光束が、対物レンズOBJを通過し、光検出器PDに入射したとき、図5の実線で示すスポットSP1のごとく、円形で且つ各受光部PDa〜PDdに1/4円ずつ振り分けられた状態で、最適なフォーカシング位置になるものとする。かかる場合、FE信号はゼロとなる。又、SUM信号のピーク値で、フォーカシング位置を判断できる。
これに対し、図5の点線で示すスポットSP2のごとく、楕円形で且つ各受光部PDa、PDcに多量の光束が照射された状態では、FE信号は、FE>0となり、最適なフォーカシング位置からオーバー側にずれており、FEが0に近づく方向に対物レンズOBJをフォーカシング駆動する。このとき、SUM信号のピーク値を目標にフォーカシング動作すると好ましい。
更に、図5の一点鎖線で示すスポットSP3のごとく、楕円形で且つ各受光部PDb、PDcに多量の光束が照射された状態では、FE信号は、FE<0となり、最適なフォーカシング位置からアンダー側にずれており、FEが0に近づく方向に対物レンズOBJをフォーカシング駆動する。このとき、SUM信号のピーク値を目標にフォーカシング動作すると好ましい。本実施の形態によれば、ノイズの少ないSUM信号を得ることができる。
(実施例)
以下、上述した実施の形態に用いることができる実施例について説明する。尚、これ以降(表のレンズデータ含む)において、10のべき乗数(例えば、2.5×10-3)を、E(例えば、2.5×E−3)を用いて表す場合がある。また、対物レンズの光学面は、それぞれ数1式に表に示す係数を代入した数式で規定される、光軸の周りに軸対称な非球面に形成されている。
ここで、X(h)は光軸方向のサグ量(面の頂点からの変位量)(光の進行方向を正とする)、κは円錐係数、Aiは非球面係数、hは光軸からの高さ、rは近軸曲率半径である。
また、回折構造を用いた実施例の場合、その回折構造により各波長の光束に対して与えられる光路差は、数2式の光路差関数に、表に示す係数を代入した数式で規定される。
尚、hは光軸からの高さ、λは入射光束の波長、mは回折次数
(実施例1)
表1に、実施例1のレンズデータを示す。表1から明らかなように、本実施例の対物レンズは、中央領域に、輪帯状の第1光路差付与構造を有し、周辺領域に、輪帯状の第2光路差付与構造を有し、第1光路差付与構造と第2光路差付与構造とを光路差関数で表したとき、図12に示すように、光軸から離れるに連れて正の方向に進み、その後負の方向に向かうようになっており、更に中間領域と周辺領域の境界(光軸からの距離h=1.63mm)に最も近い、周辺領域の輪帯は第1波長が入射したときに、最も光強度が強い回折光として、3次回折光を発生するようになっており、2番目の輪帯も3次回折光を発生するようになっており、3番目以降の輪帯も3次回折光を発生するようになっている。図7は、本実施例にかかる対物レンズの断面図であり、(a)はDVD使用時の光路を示し、(b)はCD使用時の光路を示し、(c)は光ディスクの表面(レーベル面)に集光スポットを形成する場合の光路を示しており、(b)、(c)では不要光をハッチングで示している。
更に、実施例1のレンズデータに基づいて、実際の対物レンズの形状を設計した。その第2光路差付与構造における実形状のデータを表2に示す。表2に示されるデータを、数3式で示される数式に代入することにより、各輪帯の実形状データが得られる。但し、hは、光軸直交方向の光軸からの高さを表す。請求項にいう段差量d21,22,23は、表2に示すとおりであり式(1)〜(3)を満たす。
(実施例2)
表3に、実施例2のレンズデータを示す。表3から明らかなように、本実施例の対物レンズは、中央領域に、輪帯状の第1光路差付与構造を有し、周辺領域に、輪帯状の第2光路差付与構造を有し、第1光路差付与構造と第2光路差付与構造とを光路差関数で表したとき、図13に示すように、光軸から離れるに連れて正の方向に進み、その後負の方向に向かうようになっており、更に中間領域と周辺領域の境界(光軸からの距離h=1.63mm)に最も近い、周辺領域の輪帯は第1波長が入射したときに、最も光強度が強い回折光として、3次回折光を発生するようになっており、2番目の輪帯も3次回折光を発生するようになっており、3番目の輪帯は4次回折光を発生するようになっている。図11は、本実施例にかかる対物レンズの断面図であり、(a)はDVD使用時の光路を示し、(b)はCD使用時の光路を示し、(c)は光ディスクの表面(レーベル面)に集光スポットを形成する場合の光路を示しており、(b)、(c)では不要光をハッチングで示している。
更に、実施例2のレンズデータに基づいて、実際の対物レンズの形状を設計した。その第2光路差付与構造における実形状のデータを表4に示す。表4に示されるデータを、数3式で示される数式に代入することにより、各輪帯の実形状データが得られる。請求項にいう段差量d21,22,23は、表4に示すとおりであり式(1)〜(3)を満たす。
(比較例)
表5に、比較例のレンズデータを示す。表5から明らかなように、比較例の対物レンズは、中央領域に、輪帯状の第1光路差付与構造を有し、周辺領域に、輪帯状の第2光路差付与構造を有し、第1光路差付与構造と第2光路差付与構造とを光路差関数で表したとき、光軸から離れるに連れて負の方向に進み、その後正の方向に向かうようになっており、更に周辺領域の輪帯は第1波長が入射したときに、最も光強度が強い回折光として、6次回折光を発生するようになっている。図8は、比較例にかかる対物レンズの断面図であり、(a)はDVD使用時の光路を示し、(b)はCD使用時の光路を示し、(c)は光ディスクの表面に集光スポットを形成する場合の光路を示しており、(b)、(c)では不要光をハッチングで示している。
図9は、実施例1の対物レンズを用いた場合におけるSUM信号の例を示し、図14は、実施例2の対物レンズを用いた場合におけるSUM信号の例を示し、図10は、比較例の対物レンズを用いた場合におけるSUM信号の例を示す例である。図10の比較例と比較すると、図9に示す実施例1及び図14に示す実施例2では、SUM信号においてノイズとしての不要なピークが小さくなるため、フォーカシング動作が正確に行えることが分かる。
本発明は、明細書に記載の実施例に限定されるものではなく、他の実施例・変形例を含むことは、本明細書に記載された実施例や思想から本分野の当業者にとって明らかである。明細書の記載及び実施例は、あくまでも例証を目的としており、本発明の範囲は後述するクレームによって示されている。
AC アクチュエータ
AP 絞り
COL コリメートレンズ
DP ダイクロイックプリズム
LD1 半導体レーザ
LD2 半導体レーザ
OBJ 対物レンズ
PBS 偏光ビームスプリッタ
PD 光検出器
PDa〜PDd 受光部
PU1 光ピックアップ装置
QWP λ/4波長板
RL0 表面
RL1 情報記録層
RL2 情報記録層
SN センサレンズ

Claims (10)

  1. 第1波長λ1(nm)の第1光束を射出する第1光源と、第2波長λ2(nm)(λ2>λ1)の第2光束を射出する第2光源と、を有し、前記第1光束を用いて厚さがt1の保護基板を有する第1光ディスクの情報の記録及び/又は再生を行い、前記第2光束を用いて厚さがt2(t1<t2)の保護基板を有する第2光ディスクの情報の記録及び/又は再生を行うと共に、前記第2光束を前記第1光ディスク又は前記第2光ディスクの表面に集光させることで画像を形成する光ピックアップ装置において用いられる対物レンズであって、
    前記対物レンズの光学面は、中央領域と、前記中央領域の周りの周辺領域とを少なくとも有し、
    前記対物レンズは、前記中央領域を通過する前記第1光束を、前記第1光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光し、前記中央領域を通過する前記第2光束を、前記第2光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光し、
    前記対物レンズは、前記周辺領域を通過する前記第1光束を、前記第1光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光し、前記周辺領域を通過する前記第2光束を、前記第2光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光せず、
    前記対物レンズは、前記中央領域を通過する前記第2光束を、前記第1光ディスク又は前記第2光ディスクの表面に画像形成のために集光し、
    前記中央領域は、輪帯状の第1光路差付与構造を有し、
    前記周辺領域は、輪帯状の第2光路差付与構造を有し、
    前記第1光路差付与構造を光路差関数で表したとき、光軸から離れるに連れて正の方向に進み、その後負の方向に向かうようになっており、
    前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に最も近い輪帯を通過した前記第1の光束は、3次の回折光量が他のいかなる次数の回折光量よりも大きくなることを特徴とする対物レンズ。
  2. 前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に2番目に近い輪帯を通過した前記第1の光束は、3次の回折光量が他のいかなる次数の回折光量よりも大きくなることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ。
  3. 前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に3番目に近い輪帯を通過した前記第1の光束は、4次の回折光量が他のいかなる次数の回折光量よりも大きくなることを特徴とする請求項2に記載の対物レンズ。
  4. 前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に最も近い段差の段差量d21は、以下の条件式を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の対物レンズ。
    0.9・3・λ1/(n−1)≦d21≦1.8・3・λ1/(n−1) (1)
    但し、nは、λ1における対物レンズの屈折率を表す。
  5. 前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に2番目に近い段差の段差量d22は、以下の条件式を満たすことを特徴とする請求項4に記載の対物レンズ。
    0.9・3・λ1/(n−1)≦d22≦1.8・3・λ1/(n−1) (2)
  6. 前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に3番目に近い段差の段差量d23は、以下の条件式を満たすことを特徴とする請求項5に記載の対物レンズ。
    0.9・4・λ1/(n−1)≦d23≦1.8・4・λ1/(n−1) (3)
  7. 第1波長λ1(nm)の第1光束を射出する第1光源と、第2波長λ2(nm)(λ2>λ1)の第2光束を射出する第2光源と、を有し、前記第1光束を用いて厚さがt1の保護基板を有する第1光ディスクの情報の記録及び/又は再生を行い、前記第2光束を用いて厚さがt2(t1<t2)の保護基板を有する第2光ディスクの情報の記録及び/又は再生を行うと共に、前記第2光束を前記第1光ディスク又は前記第2光ディスクの表面に集光させることで画像を形成する光ピックアップ装置において用いられる対物レンズであって、
    前記対物レンズの光学面は、中央領域と、前記中央領域の周りの周辺領域とを少なくとも有し、
    前記対物レンズは、前記中央領域を通過する前記第1光束を、前記第1光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光し、前記中央領域を通過する前記第2光束を、前記第2光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光し、
    前記対物レンズは、前記周辺領域を通過する前記第1光束を、前記第1光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光し、前記周辺領域を通過する前記第2光束を、前記第2光ディスクの情報記録面上に情報の記録及び/又は再生ができるように集光せず、
    前記対物レンズは、前記中央領域を通過する前記第2光束を、前記第1光ディスク又は前記第2光ディスクの表面に画像形成のために集光し、
    前記中央領域は、輪帯状の第1光路差付与構造を有し、
    前記周辺領域は、輪帯状の第2光路差付与構造を有し、
    前記第1光路差付与構造を光路差関数で表したとき、光軸から離れるに連れて正の方向に進み、その後負の方向に向かうようになっており、
    前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に最も近い段差の段差量d21は、以下の条件式を満たすことを特徴とする対物レンズ。
    0.9・3・λ1/(n−1)≦d21≦1.8・3・λ1/(n−1) (1)
    但し、nは、λ1における対物レンズの屈折率を表す。
  8. 前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に2番目に近い段差の段差量d22は、以下の条件式を満たすことを特徴とする請求項7に記載の対物レンズ。
    0.9・3・λ1/(n−1)≦d22≦1.8・3・λ1/(n−1) (2)
  9. 前記第2光路差付与構造における、前記中央領域と前記周辺領域との境界に3番目に近い段差の段差量d23は、以下の条件式を満たすことを特徴とする請求項8に記載の対物レンズ。
    0.9・4・λ1/(n−1)≦d23≦1.8・4・λ1/(n−1) (3)
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の対物レンズを有することを特徴とする光ピックアップ装置。
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